説明

磨き表面を有する拭取り用物品

表面を清浄にするための拭取り用物品(1)が、液体吸収性ウェブ材料と、その液体吸収性表面の上に配置された、少なくとも硬化粒状バインダー材料を含む研磨領域(5)と、を含み、前記研磨領域が、前記ウェブ材料の液体吸収性領域(4)によって離隔される。液体吸収性ウェブ材料を提供する工程と、少なくとも粒状硬化性バインダー材料を含む乾燥粒状材料を提供する工程と、前記乾燥粒状材料の離隔された領域を前記ウェブ材料の液体吸収性表面の上に堆積させる工程と、前記バインダー材料を硬化して、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される、離隔された研磨領域を前記ウェブ材料の前記表面の上に形成する工程とを含む、表面を清浄にするための拭取り用物品の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭、工業、病院および食品産業分野など、様々な分野において表面を清浄にする消費者用途に適した拭取り用物品に関する。本発明は、特に、少なくとも一方の面に、磨き表面(スクラビング表面とも称される)を有する拭取り用物品に関する。
【背景技術】
【0002】
拭取り用物品は、例えば、床を含めて台所および浴室の表面を清浄にするために上述の分野において消費者によってすでに広範囲に用いられている。多くの異なった拭取り用物品が近年、ペーパータオルから従来の布の皿拭き用クロスおよび床拭き用クロスにまで及ぶ家庭用に利用可能であり、(例えば、こぼれた液体をモップで掃除するために)乾燥状態での使用が意図されているものもあるが、多湿または湿潤条件での使用が意図されているものもある。清浄にされる表面から硬化した土ほこりおよび汚れを除去するために適した磨き作用を有する拭取り用物品を提供することも、公知である。
【0003】
磨き作用を有する拭取り用物品の例は、米国特許第A−4142334号明細書および米国特許第A−5213588号明細書、および欧州特許第A−0211664号明細書に記載されている。それらの文献の各々には、後に固化できるかまたはさせる液体接着剤または結合剤に研磨粒子を混入した分散系を用いて印刷方法によって形成された研磨領域の規則的なパターンを一方の表面に持つ拭取り用物品について記載されている。研磨粒子を用いずに中程度の磨き作用を有する拭取り用物品も、公知である。例えば、拭取り基材の一方の面に、後で硬化させる溶融ポリマー繊維を吹付けることによって、中程度の磨き作用を達成することができる。しかしながら、一般に、離隔された研磨領域を拭取り基材上に設けると、基材の可撓性を大きな程度まで保持することができ、消費者の取扱いおよび使用を容易にする拭取り用物品を提供するので、好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、表面を清浄にするための拭取り用物品の作製方法を提供するものであり、前記方法が、
(i)液体吸収性ウェブ材料を提供する工程と、
(ii)少なくとも粒状硬化性バインダー材料を含む乾燥粒状材料を提供する工程と、
(iii)前記乾燥粒状材料の離隔された領域を前記ウェブ材料の液体吸収性表面の上に堆積させる工程と、
(iv)前記バインダー材料を硬化して、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される、離隔された研磨領域を前記ウェブ材料の前記表面の上に形成する工程と、を含む。本発明はまた、液体吸収性ウェブ材料と、その液体吸収性表面の上に配置された、少なくとも硬化粒状バインダー材料を含む研磨領域とを含む、表面を清浄にするための拭取り用物品を提供し、前記研磨領域が、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される。
【0005】
本発明による拭取り用物品、およびそれらの物品の作製方法は、例示的にのみ、添付した図面を参照して記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明は、磨き作用を有する物品を提供する研磨領域を少なくとも一方の表面に持つ拭取り用物品を目的とする。前記表面の残りの部分は、前記物品の標準的な拭取り作用を提供するために利用可能である。本発明は、液体吸収性ウェブ材料と、その液体吸収性表面の上に配置された、少なくとも硬化粒状バインダー材料を含む研磨領域とを含み、前記研磨領域が、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される。本明細書中で用いるとき、「粒状硬化性バインダー材料」は、室温において固体であり、粒状に加工されており、加熱および後続の冷却によって(熱可塑性の場合)または熱または他の形のエネルギーに十分に暴露することによって(熱硬化性または架橋性の場合)のどちらかで軟化および硬化可能である材料を意味する。
【0007】
本発明は、現在使用されている方法よりも環境上の影響が少ない、かかる拭取り用物品の作製方法を提供することに関する。本発明の方法において粒状バインダー材料を使用することにより、揮発性有機化合物(VOC)を生じさせずにウェブ材料の表面の上に研磨領域を製造することができ、又、この発明のエネルギー所要量は、液体バインダー材料を使用する方法のエネルギー所要量よりも低い。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、有効な磨き作用のほかに魅力的な視覚的外観を有するそのタイプの拭取り用物品を提供することに関する。粒状バインダー材料を使用することにより、バインダー材料を静電力の作用下でウェブ材料上に堆積させることができ、そして次に、多種多様なパターンで鮮明な研磨領域をウェブ材料上に製造でき、従って消費者に製品の魅力的な選択範囲を与えることを可能にする。
【0009】
図1および図2に示された拭取り用物品1は、液体吸収性ウェブ材料3と、(図面に見られるように)ウェブ材料の上面4に付着された、規則的なパターンで配列された研磨領域5とを含む。研磨領域5は、研磨粒子を互いにおよびウェブ材料の表面3に付着させる硬化粒状バインダー材料と共に研磨粒子を含む。研磨領域5の間で、ウェブ材料3の液体吸収性表面4が露出される。研磨領域5は、図1においてバーの形で示される。しかしながら、それは必須ではなく、以下に記載するように他の形状を使用することができる。研磨領域5が規則的なパターンで配列されることも、必須ではない。
【0010】
拭取り用物品1の製造方法は、図3に図解的に示される。ウェブ材料3の連続した長さをロール7から粉末コーティングブース9を通して供給する。ウェブ材料3が電気導電性コンベヤ11によって設けられた平らな表面の上の粉末コーティングブース9を通って搬送され、ブース9内で、ウェブ材料の上面4に、ステンシルまたはマスク13を十分に接触させ、それへ研磨領域5のためのパターンを周知の方法で切削した。図3に示すように、ステンシルは、ウェブ材料3と同じ速度において粉末コーティングブース9を通って移動される連続したバンドである。(少なくとも研磨粒子14および硬化性粒状バインダー材料15を含む)乾燥粒状材料が、ホッパー16からコーティングブース9の上方部分に配置された静電スプレーガン17に供給される。
【0011】
静電スプレーガンは粉末コーティング技術から知られており、電気帯電された粉末コーティング材料を電気接地された加工物に適用するための静電粉末コーティング装置において用いられる。代表的な公知の静電粉末コーティング装置は、粉末ホッパー、高電圧電源(例えば、100kVまで発生させる)、静電スプレーガンおよび粉末回収システムからなる。粉末はホッパー内で流動させられ、次いで、コーティングされる加工物にそれを誘導するスプレーガンに供給される。スプレーガンの前の電極が電源に接続され、接地された加工物に向かって進ませられている時に静電荷が粉末コーティング材料に与えられる。電荷により、粉末粒子を接地された加工物に向かって引きつけさせ、接地された加工物にそれら自ら付着させる。加工物上に堆積されない粉末を回収および再利用することができる。
【0012】
図3に示された方法において、静電スプレーガン17を作動させて静電引力、重力、およびスプレーガン17からの空気の噴霧流の総合的な作用下で、乾燥粒状材料14、15を下方にステンシル13上に誘導し、(ステンシルの切欠き部分を通して)ウェブ材料3の上面4に誘導する。次に、ステンシル13を移動させてウェブ3から離し、粒状材料14、15の離隔された領域5をステンシルによって画定されたパターンでウェブの表面に残す。ステンシル13上に残っている粒状材料14、15は、いずれかの適したやり方で集められ、ブース9の下部に落ちる全ての粒状材料であるが、再利用可能である。
【0013】
次に、粒状バインダー材料15を軟化させ、次いで硬化させる条件にウェブ材料3を暴露し、離隔された領域5の各々の研磨粒子14を互いにおよびウェブ材料3の表面4に結合する。図3に示された方法において、粒状バインダー材料15は熱硬化性材料または熱可塑性材料であり、従って、ウェブ材料3は、オーブン19を通過させられ、そこにおいてそれを加熱して粒状バインダー材料を軟化させると考えられる。次いで、熱硬化性バインダー材料もまた、オーブン19内で硬化させることができ、熱可塑性バインダー材料は、ウェブ材料3がオーブンを出た後に冷却によって硬化される。次に、離隔された研磨領域5をその表面4に有するウェブ材料3を、(必要ならば、ロール21に保管した後、)図1に示されるような適切な大きさの単一拭取り用物品1に変換する。
【0014】
図3に示された方法を用いて、粉末コーティングブースにおいてウェブ材料3上に堆積された粒状材料14、15の離隔された領域は、ウェブ材料をブース9からオーブン19に通過させる間、乱されていないことがわかった。これは、粒状材料14、15が静電力の作用下でウェブ材料3上に堆積される結果であると考えられている。結果として、オーブンを通過した後にウェブ材料上に形成される離隔された研磨領域5は視覚的に透明かつ鮮明であり、ユーザーにとって好ましい外観を提供する。
【0015】
研磨領域5は、図1に示された形状である必要はない。他の適した形状には、図4に示されたようなドット、又、例えば図5に示されたような絵で表した形状などがある。一般に、適したステンシル13によって画定され得るどんな形状をも製造することができる。研磨領域5の配列が規則的でないかまたは拭取り用物品の表面の一部にだけ限定されることも、可能である(例えば、拭取り用物品の隅または中心のグラフィックまたは絵で表した形状)。いくつかの拭取り用物品については、前記物品の両方の主面上に研磨領域を形成することが望ましい場合がある。すなわち、それは、ウェブ材料3をもう一方の表面を一番上にして粉末コーティングブース9を2回目通過させ、次いで再びオーブン19に通過させることにより、図3に示された方法によって達成されてもよい。
【0016】
拭取り用物品1が十分な拭取り作用を保持し、可撓性であってユーザーが容易に取扱えることを確実にするために、研磨領域5は、拭取り材料3の表面の約50%を超えて覆わないのが好ましい。研磨領域が拭取り材料の表面の量をさらに多く覆う場合、清浄にされている表面の上で拭取り用物品が滑る傾向を増大させるので、拭取り用物品の液体吸収性が、磨き性能と同様に実質的に低下する場合がある。一般に、研磨領域5が拭取り材料3の表面の約15〜40%を覆う時に最良の結果が得られることがわかった。単一研磨領域5の大きさは、それらが拭取り用材料の表面の上に配列される仕方に応じて変化することができ、それらが大きすぎる場合、拭取り用物品は、清浄にされる表面の上で滑り、有効性が低くなることがある。さらに、拭取り材料3の表面の上の研磨領域5の配列は、ユーザーが使用前に拭取り用物品1を正確に方向付けする必要がないように、方向性を示さないのが好ましい。
【0017】
拭取り用物品の表面の上に単一の研磨領域5だけがある場合、拭取り用物品の磨きまたは液体吸収性領域のどちらかを利用するためにユーザーが選択することができるように、物品の拭取り用表面の約50%以下を覆うことも、好ましい。
【0018】
粉末コーティングブース9は、粉末コーティング用途に使用するために公知のいずれの適したタイプであってもよい。ステンシル13は好ましくは非導電性であるのがよいが、ほかの場合なら、それをウェブ材料3の表面4とよく接触させるように移動させることができるならばどんな適した材料であってもよく、それによって、ウェブ材料上に堆積された粒状材料5の領域は鮮明であることを確実にする。ステンシル13は、例えば、布ベルト(例えば、シルクスクリーンベルト)またはポリマー材料(例えば、PVC、ポリエステル、ポリウレタン、またはポリアミド)のベルトであってもよい。
【0019】
ステンシル13が図3に示されたような連続したバンドの形状であることは必須ではない。選択肢として、図3に示された方法を半連続プロセスとして実施することができ、そこにおいて単一ステンシル部材が、粉末コーティングブース9に入る前にウェブ材料の不連続な長さの上に置かれる。次に、粒状材料14、15が、ウェブのその部分がコーティングブースを通って移動する時にスプレーガン17からステンシルの上に堆積される。ステンシルは、ウェブ材料のその部分がコーティングブース9から外に出る時に除去され、洗浄および再利用可能である。一方では、ウェブ材料をオーブン19内に移動させて上述のバインダー材料を軟化および硬化させる。ウェブ材料をその上に支持してコーティングブース9を通って搬送する平らな、接地された電気導電性表面がコンベヤ11によって設けられることも、必須ではない。半連続プロセスにおいて、それは例えば、ウェブ材料がコーティングブース9に入る時にコンベヤとウェブ材料の不連続な長さとの間に挿入される電気導電性プレートによって設けられてもよい。
【0020】
ウェブ材料がコーティングブース9を通って移動する速度を変えることによってウェブ材料上に堆積される粒状材料14、15の量を調節することができる。それはまた、ブース内で用いられるスプレーガン17の数を変えることによってかまたはスプレーガンの設定を変えることによって調節することができる。低レベルで同時に堆積された粒状材料14、15の量を低減し、ステンシル13を除くことによって、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔された不規則配置された粒度の研磨位置で一方の表面が覆われる拭取り用物品を製造することができる。その場合もまた、研磨位置の面積は、拭取り用表面の面積の約50%を超えないのがよい。
【0021】
ウェブ材料3上の研磨領域5のために高鮮明度が必要とされない場合、電気導電性コンベヤ11によってウェブ材料の下に設けられた表面に研磨領域のための全パターンを形成し、ステンシル13を除くことが可能である。例えば、コンベヤ11は、グリッドの形状であってもよく、その場合、スプレーガン17からの粒状材料が、コンベヤのグリッドラインに沿って選択的にウェブ材料3の表面の上に集まる。しかしながら、グリッドラインは鮮明ではなく、又、若干の粒状材料がライン間の空所にウェブ材料上に堆積される。
【0022】
同じく適したさらに別の選択肢として、ウェブ材料3上の研磨領域5のために高鮮明度が必要とされない場合、研磨領域の全パターンは、ステンシル13を取り除くこと、およびウェブ材料の特定の領域が他の領域よりもコンベヤ11とよく接触していることになる表面構造(例えばクレープ材料)を有するウェブ材料3を用いることによって形成されてもよい。より多量の粒状材料14、15が、コンベヤ11と最もよく接触しているウェブ材料のそれらの領域上に堆積される。
【0023】
スプレーガン17を有するコーティングブース9の代わりに他のコーティング機器を用いて、ウェブ材料3上に乾燥粒状材料14、15の静電気塗装を実施することができる。これらには、例えば、粒状材料をそれがウェブ材料に付着するように流動チャンバー内で通気してイオン化空気によって静電帯電する機器などがある。次に、粒状材料がそれに付着されたウェブ材料を、上述のようにオーブン19に通過させることができる。
【0024】
必要ならば、ホッパー16から静電スプレーガンに供給された乾燥粒状材料14、15は、顔料、充填剤、流動助剤など、粉末コーティング技術においては慣用的である添加剤を含有することができる。それらの添加剤のいくつか、例えば顔料および充填剤をバインダー材料粒子に混入してもよい。
【0025】
図3のプロセスにおいて用いることができるウェブ材料3、および研磨粒子および粒状バインダー材料の性質について、ここでより詳細に説明する。
【0026】
A)ウェブ材料
消費者用拭取り用物品としての使用に適している公知のどんなウェブ材料もウェブ材料3として使用することができるが、ただし、材料の表面は、研磨粒子14も粒状バインダー材料15もウェブ材料1を通り抜けることができず、常に表面にあるように十分に閉じられる。研磨領域5が鮮明である場合、それらが形成されるウェブ材料の表面はまた、粉末コーティングブース9内でステンシル13とよく接触することを確実にするために十分に平滑および平らであるのがよい。
【0027】
ウェブ材料3は、拭取り用物品1の使用目的を考慮して選択されるのがよい。公知の拭取り材料は一般に15〜300gm/m2の範囲の基本重量を有するが、より大きな基本重量を有する材料を用いることができる。織材料および編材料が適しているが、適切なものとして、熱的ボンド、樹脂ボンド、超音波ボンド、ニードル打抜き、水流交絡等であってもよい乾式、湿式およびスパンボンド材料などの不織材料も同様である。拭取り材料はしばしば親水性であるが、又、非水性液体、例えばグリースおよび油を吸収するように特に作られてもよい。それらはしばしば、それらの耐久性に応じて、「使い捨て」(その材料から形成された拭取り用物品が、使用後すぐに廃棄されるようになっていることを意味する)、「半使い捨て」(その材料から形成された拭取り用物品が、限られた回数で洗浄および再利用可能であることを意味する)、または「再利用可能」(その材料から形成された拭取り用物品が、洗浄および再利用可能であるようになっていることを意味する)に分類される。
【0028】
ウェブ材料としての使用に適した使い捨て拭取り材料には、例えば、PET、レーヨン、ビスコース、木質パルプ、ポリプロピレン、天然繊維、ポリアミドまたはそれらの混合物から形成された、15〜75g/m2の範囲の基本重量を有するスパンボンドおよびスパンレース不織材料などがある。使い捨て拭取り材料の例は、デュポン(DuPont)から商品名「ソンタラ(Sontara)」として、およびイタリア国、テルノディゾーラ(Terno d’Isola,Italy)のテノテックス(Tenotex)から「テノレース(TenoLace)」として入手可能である。
【0029】
ウェブ材料3としての使用に適した半使い捨て拭取り材料には、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ビスコースの繊維またはミクロ繊維から形成された、75〜250g/m2の範囲の基本重量を有するスパンレース不織材料がある。半使い捨て拭取り材料の例は、3Mカンパニー(米国、ミネソタ州、セントポール(St.Paul,Minnesota,USA))から商品名「スコッチ・ブライト(Scotch−Brite)(登録商標)ダスチングクロス(Dusting Cloth)」として、およびデュポンから「ソンタラ」として入手可能である。
【0030】
ウェブ材料3としての使用に適した再利用可能な拭取り材料には、例えば、PET、レーヨン、ビスコース、ポリプロピレン、天然繊維、ポリアミドまたはそれらの混合物の繊維またはミクロ繊維から形成された、100〜300g/m2の範囲の基本重量を有する編材料、織材料、熱ボンド、ラテックス被覆、およびシャモアタイプ材料がある。再利用可能拭取り材料の例は、スイス、リーバー・ファベルジェ(Lever Faberge,Switzerland)から商品名「シフ(Cif)」として入手可能な拭取り用に用いられる材料である。
【0031】
B)粒状バインダー材料
粒状バインダー材料15は、室温において固体であり粒状に加工されたいずれの適したバインダー樹脂であってもよく、それが堆積されるウェブ材料3の性質および家庭拭取り用材料においてのその使用目的を考慮して選択されるのがよい。
バインダー材料はまた、ウェブ材料を損なわずに活性化され得るのがよい。拭取り用物品の使用目的に応じて、硬化バインダー材料は、洗浄および特定の清浄用組成物への暴露に耐え得ることが必要とされる場合がある。又、粒状バインダー材料15は静電スプレーガン17においての使用に適した大きさであるのがよい。
【0032】
適した粒状バインダー材料には、熱によって活性化される熱硬化性および熱可塑性樹脂粉末、ならびに他の方法で活性化される粉末がある。粒状バインダー材料が選択され得る熱硬化性樹脂には、ホルムアルデヒド含有樹脂、例えばフェノールホルムアルデヒド、ノボラックフェノール類、特に、架橋剤(例えば、ヘキサメチレンテトラミン)の付加されたノボラックフェノール類、フェノプラスト、およびアミノプラスト、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂、アリル樹脂、フラン樹脂、エポキシ、ポリウレタン、およびポリイミドなどがある。粒状バインダー材料が選択され得る熱可塑性樹脂には、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエステルおよびコポリエステル樹脂、ポリ(塩化ビニル)および塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーなどのビニル樹脂、ポリビニルブチラール、酢酸セルロース、アクリロニトリル−スチレンコポリマーなどのポリアクリル酸およびアクリル酸コポリマーを含めたアクリル酸樹脂、およびポリアミド(例えば、ヘキサメチレンアジポアミド、ポリカプロラクタム)、およびコポリアミドなどがある。上記の熱硬化性および熱可塑性樹脂の混合物もまた、用いてもよい。
【0033】
加熱または冷却以外によって硬化されるバインダー材料、例えば、紫外線によって硬化される材料もまた、使用することができる。
【0034】
好ましくは、粒状バインダー材料は、エポキシ、またはポリウレタン、もしくはコポリアミド粒状樹脂である。
【0035】
C)研磨粒子
研磨粒子14は、清浄にされる表面の性質および所望の磨き作用を考慮して、家庭用磨き物品に使用するために適している公知のどんなタイプであってもよい。適した研磨材料には無機材料の粒子が含有され、例えばセラミック酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウムおよび白色溶融酸化アルミニウムなどの酸化アルミニウム、ならびに炭化ケイ素、炭化タングステン、アルミナジルコニア、ダイアモンド、セリア、立方晶窒化ホウ素、窒化ケイ素、ガーネット、およびそれらの組合せが挙げられる。米国特許第4,652,275号明細書および米国特許第4,799,939号明細書に記載されているような研磨材集塊もまた、本発明に用いられてよいと予想される。適した研磨粒子には、例えば、熱硬化性または熱可塑性ポリマー粒子ならびに粉砕された堅果殻などの粉砕天然物などの、より軟質、より攻撃的でない材料なども挙げられる。研磨粒子のための適したポリマー材料には、ポリアミド、ポリエステル、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル)酸、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレンおよびメラミン−ホルムアルデヒド縮合物などがある。研磨粒子14は、粒状バインダー材料15と同様、静電スプレーガン17に使用するために適した大きさであるのがよい。
【0036】
非引掻き磨き作用を有する拭取り用物品については、好ましい研磨粒子はポリアミドまたはPVCである。
【0037】
本発明による拭取り用物品の製造方法は、以下の非限定的な実施例により詳細に記載される。記載された全ての部およびパーセンテージは、特に記載しない限り重量に基づいている。
【実施例】
【0038】
実施例は、以下の材料、装置、および試験方法を使用した。
【0039】
材料
50%PET−50%レーヨンウェブ材料:グリーンベイ・ノンウォーブン(Green Bay Nonwoven)(ウィスコンシン州、グリーンベイ(Green Bay,Wisconsin,U.S.A))製の50g/m2の基本重量を有する使い捨てスパンレース拭取り材料
PE/ビスコース/木質パルプウェブ材料:テノテックス(Tenotex)(イタリア国、テルノディゾーラ(Terno d’Isola、Italy))から商品名「テノレース」として入手可能な使い捨てスパンレース拭取り材料
半使い捨てミクロ繊維ウェブ材料:3Mカンパニー(3M Company)(米国、ミネソタ州、セントポール(St.Paul,Minnesota,USA))から商品名「スコッチ・ブライト(登録商標)ダスチングクロス」として入手可能な、拭取り用に用いられるタイプの材料
再利用可能なミクロ繊維ウェブ材料:スイス(Switzerland)、リーバー・ファベルジェ(Lever Faberge)から商品名「Cif」として入手可能な、拭取り用に用いられるタイプの材料
エポキシ樹脂粉末:デュポン(Dupon)(フランス、モンブリソン(Montbrison,France))製の「ベックリポックス(Beckrypox)AF」低温硬化青色熱硬化性樹脂粉末(平均粒度35ミクロン)
高密度ポリエチレン樹脂粉末:デュポンポリマーパウダーズ(スイス、ブレ(Bulle,Switzerland))製の「NB6454F」熱可塑性樹脂粉末(粒度0〜90ミクロン)
コポリアミド樹脂粉末:デガッサ(Degussa)(ドイツ、マール(Marl、Germany))製の「ベスタメルト(Vestamelt)350P1」熱可塑性樹脂粉末(粒度0〜80ミクロン)
コポリエステル樹脂粉末:デガッサ(ドイツ、マール)製の「ベスタメルト4680P1」熱可塑性樹脂粉末(粒度0−80ミクロン)
ポリウレタン樹脂粉末:ダコタ・コーティングズ(Dakota Coatings)(ベルギー、ナザレス(Nazareth,Belgium))の「ユネックス(UNEX)4073」熱可塑性樹脂粉末(粒度0〜80ミクロン)
低密度ポリエチレン樹脂粉末:デュポンポリマーパウダーズ(Dupon Polymer powders)(スイス、ブレ)製の「HA1591」熱可塑性樹脂粉末(粒度0〜75ミクロン)
粉末流動助剤:デガッサ(ドイツ、マール)製の「エアロシル(Aerosil)200」
ポリアミド粒子:ローディア(Rhodia)(スペイン、バルセロナ(Barcelona,Spain))製の粒度0〜250ミクロン(平均105ミクロン)
【0040】
装置
粉末コーティング装置:粉末コーティングブース(ノードソンから入手可能)内に設置され、電気接地された幅30cmの水平金属メッシュコンベヤベルトの方向に下方に向けられた、ノードソン(Nordson)(米国、オハイオ、ウェストレーク(Westlake,Ohio,USA))製の「バーサスプレー(Versaspray)II」静電スプレーガン。電気導電性プレートが、ブースに入る時にコンベヤの長さの上に置かれるように設けられる。ガンに2.5mmの平らなスプレーノズルを取り付けた。粉末コーティングブースに、粉末を保有するための流動ホッパー(ホッパーが粉末をガンに供給するためのベンチュリポンプを取付けられている)、ブースの下部に廃粉末を集めるための回収ドラムおよびホッパーへの流動空気の供給、およびポンプおよびガンへの流れおよび噴霧空気の供給を調節するための空気制御ユニットを設けた。ホッパー、ポンプおよび回収ドラムは全て、ノードソンから入手可能である。粉末ブースは、微粉の安全な取扱を可能にする特徴を備えた(カートリッジおよびHEPAフィルターを通しての空気抽出、および火検出システムなど)。
【0041】
ステンシル:図1のパターンに相応する切欠きを有するビニルステンシル。ステンシルの長さは、コーティングブースのコンベヤのために設けられた電気導電性プレートの長さに相応する(上を参照)。
【0042】
エアースルーオーブン(Through−air oven):キャビテック(Cavitec)(スイス、ミュンヒヴィレン(Munchwilen,Switzerland))製のガスオーブン(長さ4メートル)
【0043】
試験方法
切削試験:この試験は、湿潤条件下での拭取り用物品による切断の尺度(加工物から除去された材料)を提供した。直径10.16cmの円形試験片を、試験される拭取り用材料から切り取り、水に浸漬することによって予備状態調節された支持パッドに感圧接着剤によって固定した。拭取り用材料もまた、予備湿潤された。湿潤試験のために調べられた、支持パッドをシーファー(Schiefer)磨耗試験機(フレーザー・プリシジョン・カンパニー(Frazier Precision Company)(メリーランド州、ガイサーズバーグ(Gaithersburg,Md.))から入手可能)の駆動プレートに固定した。直径10.16cm×厚さ1.27cmの円形ワックス加工物を、「プロトワックス(Protowax)」(米国、キネット・コリンズ・カンパニー(Kinet Collins Co.)(オハイオ州のクリーブランド(Cleveland,Ohio,U.S.A.))から入手可能)から切り取った。各加工物の初期重量を磨耗試験機の加工物ホルダーを取り付ける前に最も近いミリグラムまで記録した。水滴下速度を毎分60±6滴に設定した。2.00Kgの荷重を磨耗試験機の重りプラットフォーム上に置き、取付けられた研磨試験片を加工物上へ降ろした。機械を1000サイクル作動させるように設定し、次いで自動的に停止した。加工物を拭取って水およびデブリを取り除き、秤量した。各1000サイクル試験の切削は、初期重量と試験の後の重量との間の差であった。
【0044】
実施例1
PET−レーヨン拭取り材料を粉末コーティングブースを通って連続的に搬送した。コーティングブースのすぐ上流でおよびプレートを下にしてステンシルを、ウェブ材料の長さの上に置いた。ウェブ材料のその長さがコーティングブースを通って移動されるとき、75%のエポキシ樹脂粉末と25%のポリアミド粒子との混合物をメッシュコンベヤより30cm上に配置された「バーサスプレーII」スプレーガンによってステンシルに誘導した。粉末混合物をホッパーからスプレーガンに供給し、0.5バールの圧力の空気を用いて弱く気泡発生するまでそれを流動させた。スプレーガンの空気圧の設定は、流れ(または一次空気)については2〜3バール、噴霧(または二次)空気については1〜1.5バールであり、最高電圧(100kV)を印加した。粉末を約50g/m2の重量においてステンシル上に堆積させた。次に、ウェブのステンシルで覆われた部分をコーティングブースから外に移動させ、ステンシルおよびプレートを除去し、ウェブ材料のその部分の上に粉末堆積物のパターンを残し、次いでガスオーブン内に移動させて2分間、170℃で加熱して堆積物中のエポキシ樹脂を溶融および硬化させ、ウェブ材料の表面の上に研磨領域のパターンを形成した。ガスオーブン中の再循環空気のために低速度調整を使用し、樹脂粉末の除去を回避した。その間、送風機を用いてステンシルを清浄にし、コーティングブース内でそれの上に堆積された粉末混合物を取り除いた。再生利用された粉末混合物をコーティングブースのホッパーに戻し、ステンシルおよびプレートをウェブ材料のまた別の長さで再利用した。
【0045】
実施例2〜4
エポキシ樹脂粉末の、ポリアミド粒子に対する比が、それぞれ、50/50、95/5および100/0である粉末混合物(すなわち、実施例4において、ポリアミド粒子が粉末混合物中に存在しなかった)を用いて、実施例1を繰り返した。
【0046】
実施例5および6
実施例1を繰り返したが、ただし、コーティングブース内のステンシル上に堆積された粉末量は、それぞれ、100g/m2および30g/m2であった。
【0047】
実施例7〜9
実施例1を繰り返したが、ただし、PET−レーヨン拭取り材料を、それぞれ、PE/ビスコース/木質パルプ材料、半使い捨てミクロ繊維材料、および再利用可能ミクロ繊維材料と取り替えた。
【0048】
実施例10〜14
実施例1を繰り返したが、ただし、エポキシ樹脂粉末を、それぞれ、HDポリエチレン粉末;コポリアミド粉末;コポリエステル粉末;ポリウレタン粉末;およびLDポリエチレン粉末と取り替えた。流動助剤粉末を0.5重量%の量の熱可塑性樹脂粉末と共に含有した。
【0049】
結果
実施例1〜13から得られる拭取り用物品の試料を用いて、切断試験を実施した。さらに、実施例8から得られる試料に、95℃において家庭洗浄機サイクルを5回実施し、各サイクルの後に秤量した。
【0050】
試験された試料の全ての磨き作用は、使用された研磨粒子が比較的軟質であり、目視検査によって、ポリカーボネート加工物を引っ掻かなかったので、非引っ掻きとして分類することができる。
【0051】
切断試験が示す通り、試料の全てが家庭、産業、病院および食品産業分野において磨き拭取りとしての消費者用途に十分な磨き性能を示した。より軟質の樹脂を用いる実施例11〜13の試料は、より弱い磨き作用を示した。より弱い磨き作用を示す拭取り用物品は、ヒトの皮膚を清浄にするための化粧品として使用される場合がある。
【0052】
実施例4の試料は、付加的な研磨粒子を用いずに(可能な手段によって充填材料を含有するようにすでに調合された)比較用樹脂粉末を使用して十分な磨き性能が得られることを示した。
【0053】
実施例8の試料は、95℃の温度において少なくとも5サイクル、洗浄可能であることがわかった。
【0054】
実施例の全てからの試料の目視検査は、全ての試料上の研磨材パターンが明瞭であり、鮮明であることを示した。
【0055】
上記の実施例1に記載された方法の利点は、ウェブ材料の表面の上に研磨領域の形成時に揮発性有機化合物(VOC)が生じないということである。さらに、前記方法に必要とされるエネルギーは粉末、樹脂ではなく液体が用いられる場合に必要とされるエネルギーよりも小さいことがある。従って、前記方法の環境上の効果は、磨き作用を有する拭取り用物品を製造するために以前に提案された方法よりも実質的に小さい場合がある。さらに、液体の存在しないことにより、前記方法は比較的清潔であり、必要とされる材料は取扱いが容易である。又、実施例は、鮮明な研磨パターンを有する視覚的に魅力的な拭取り用物品を製造することができることを示す。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明による拭取り用物品の平面図である。
【図2】図1の線I−Iについての物品の断面図である。
【図3】図1および図2の拭取り用物品の作製方法の略図である。
【図4−5】本発明による他の拭取り用物品の磨き表面の平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)液体吸収性ウェブ材料を提供する工程と、
(ii)少なくとも粒状硬化性バインダー材料を含む乾燥粒状材料を提供する工程と、
(iii)前記乾燥粒状材料の離隔された領域を前記ウェブ材料の液体吸収性表面の上に堆積させる工程と、
(iv)前記バインダー材料を硬化して、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される、離隔された研磨領域を前記ウェブ材料の前記表面の上に形成する工程と、
を含む、表面を清浄にするための拭取り用物品の製造方法。
【請求項2】
前記乾燥粒状材料が前記ウェブ材料上に堆積されて予め選択された形状を有する離隔された領域を形成し、その形状が、前記バインダー材料が硬化される時に実質的に保持される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記乾燥粒状材料が、前記離隔された領域の前記形状を画定するスクリーンを通して前記ウェブ材料上に堆積される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記乾燥粒状材料がその上に堆積されている間、前記スクリーンが前記ウェブ材料の前記表面と直接に接触している、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
乾燥粒状材料の前記領域が規則的なパターンで堆積される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
乾燥粒状材料の前記堆積された領域が、前記ウェブ材料の前記表面の面積の50%以下を覆う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
(i)液体吸収性ウェブ材料を提供する工程と、
(ii)少なくとも粒状硬化性バインダー材料を含む乾燥粒状材料を提供する工程と、
(iii)乾燥粒状材料を前記ウェブ材料の液体吸収性表面の上に堆積させ、前記表面の面積の50%以下を覆う工程と、
(iv)前記バインダー材料を硬化して、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される、離隔された研磨位置を前記ウェブ材料の前記表面の上に形成する工程と、
を含む、表面を清浄にするための拭取り用物品の製造方法。
【請求項8】
前記乾燥粒状材料が研磨粒子をも含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記堆積された乾燥粒状材料が、前記ウェブ材料の表面積の15〜40%を覆う、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記乾燥粒状材料が、静電力の作用下で前記ウェブ材料上に堆積される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
静電荷が、前記乾燥粒状材料に印加され、次に、電気接地された支持面上に前記ウェブ材料が配置される間、前記乾燥粒状材料が前記ウェブ材料に向かって誘導される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記粒状バインダー材料が熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記研磨粒子がポリマー材料または天然材料を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記乾燥粒状材料が、50重量%以下の研磨粒子を含む、請求項8または請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ウェブ材料が20〜300g/m2の範囲の基本重量を有する不織材料である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
液体吸収性ウェブ材料と、その液体吸収性表面の上に配置された、少なくとも硬化粒状バインダー材料を含む研磨位置とを含み、前記研磨位置が、前記ウェブ材料の液体吸収性領域によって離隔される、表面を清浄にするための拭取り用物品。
【請求項17】
前記研磨位置が、前記ウェブ材料の前記表面の上に規則的なパターンで配置される、請求項16に記載の拭取り用物品。
【請求項18】
前記研磨位置が前記ウェブ材料の前記表面の面積の50%以下を覆う、請求項16または請求項17に記載の拭取り用物品。
【請求項19】
前記研磨位置が前記ウェブ材料の前記表面の前記面積の15〜40%を覆う、請求項18に記載の拭取り用物品。
【請求項20】
液体吸収性ウェブ材料と、その液体吸収性表面の上に配置された、少なくとも硬化粒状バインダー材料を含む少なくとも1つの研磨領域とを含み、前記研磨領域が、前記ウェブ材料の前記表面の50%以下を覆い、前記表面の残りの部分が液体吸収性である、表面を清浄にするための拭取り用物品。
【請求項21】
前記研磨位置/領域が研磨粒子をも含む、請求項16〜20のいずれか一項に記載の拭取り用物品。
【請求項22】
前記研磨粒子がポリマー材料または天然材料を含む、請求項21に記載の拭取り用物品。
【請求項23】
前記研磨位置/領域が50重量%以下の研磨粒子を含む、請求項21または請求項22に記載の拭取り用物品。
【請求項24】
前記バインダー材料が熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂である、請求項16〜23のいずれか一項に記載の拭取り用物品。
【請求項25】
前記ウェブ材料が、20〜300g/m2の範囲の基本重量を有する不織材料である、請求項16〜24のいずれか一項に記載の拭取り用物品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−511372(P2007−511372A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532385(P2006−532385)
【出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/010844
【国際公開番号】WO2004/106002
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】