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移動体通信システムおよび移動体通信システムにおける着信通知方法ならびに無線基地局
説明

移動体通信システムおよび移動体通信システムにおける着信通知方法ならびに無線基地局

【課題】
公共交通機関を利用中であることを自動的に検出して自動的に着信モードの切換えを行うことができ、また、発信側の利用者に、受信側の利用者が公共交通機関利用中であることを通知することができるようにする。
【解決手段】
無線基地局が、カバーエリア内の複数の車両の位置情報を取得して蓄積し、蓄積した位置情報および移動端末から取得した位置情報に基づいて、移動端末および車両の移動速度を求め、移動速度と位置情報から移動端末が車両に乗車中であるか否かの判定を行ない、フラグを付け、移動端末に着信があった場合、そのフラグを参照し、その移動端末が車両に乗車中の場合には、移動端末に設定されている着信モードの種別によらず、強制的にマナーモード設定する信号を移動端末に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信技術に関し、特に移動端末における着信モードの自動設定に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話やPHS等の移動端末は、いつでもどこでも利用できる便利さを持つ一方で、公共交通機関を利用する時等には、状況に応じた配慮が必要である。移動端末の着信モードは、通常の着信モード、バイブレーション着信モード、自動メッセージ送信モード、無応答モード等、複数種類が用意されており、利用者は状況に応じていずれかの着信モードを設定できるようになっている。現在の移動端末の着信モードの設定は、着信モード設定ボタンを押下するなど、利用者の手動操作によって行なわれる。このため利用者は、公共交通機関を利用する時等には、乗り降りをする都度ボタン操作を行って着信モードの変更操作をし、着信モードの設定・解除を行わなくてはならない。利用者がボタン操作をし忘れたり、公共マナーの欠如などにより、適切な着信モードに設定していなかったりすると、着信音により周囲に不快感を与えてしまうことになる。
【0003】
公共交通機関の車両の例として、利用者がバスに乗車中の場合を考える。このとき、利用者は、一般にマナーモードとよばれる、周囲に配慮した着信モード(バイブレーションやLED点滅による無音での着信通知)にしておくことが可能である。このとき、着信があると、利用者は、バイブレーションやLED点滅により着信に気づくが、バスに乗車中であるため応答しないことが考えられる。現在の移動体通信システムでは、このような状況で、発信側の移動端末の利用者に、受信側の移動端末の利用者の状況(着信には気づいているがバスに乗車中で応答できない)を伝える手段がない。応答しない理由がわからない発信側の利用者は、発信操作を何度も繰り返し、応答がないことにストレスを感じることになる。
【0004】
移動端末の着信モードの自動設定に関する技術として、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1は、移動端末自身が現在位置を認識して、その現在位置に適した通信モードへ自動的に切換えることを目的としたものである。そして、移動端末に、GPS装置と、地図情報とを備え、GPSと地図情報に基いて現在位置を認識し、認識した現在位置に応じて着信モードを自動的に切換えるようにしたものである。より具体的には、予め地図情報を取得し、取得した地図情報に対し着信モードの切換え地点と切換え後の着信モードを登録しておく。そして、電話着信時に現在位置情報をGPSにより取得し、取得した位置情報が、登録済みの地図情報上の切換地点と照合し、照合した結果に応じて登録してある着信モードへの自動切換えを実施する。
【0005】
上述の特許文献1は、移動端末で着信モードを判断するもので、地図情報を移動端末に保存しておく必要がある。また、予め着信モードの切換え地点や、着信モードを登録しておく必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−314642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
予め登録しておいた切換え地点の情報に基づいて着信モードを自動的に切換える方法の場合、通勤、通学経路など、いつも利用する経路の場合は、一度登録してしまえば、毎日自動的に着信モードが自動変更され便利である。しかし、いつもと違った経路を利用する場合や、取得した地図以外の地域の交通機関を利用する場合には、出かける前に、交通機関の乗降地点全てについて、新たに切換え地点および着信モードの登録を行ってから出かけるか、または登録はせずに従来どおり乗り降りの度に手動で着信モードの変更をしなくてはならない。
【0008】
本願発明は、予め登録する手間を必要とせず、移動端末の利用者が公共交通機関を利用中であることを自動的に判定し、判定結果に基づいて着信モードを自動的に設定することができるようにすることを目的とする。また、受信側の移動端末の利用者が公共交通機関を利用中であると判定した場合、発信側の移動端末の利用者に、受信側の利用者が公共交通機関を利用中であることを通知できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明は、カバーエリアに存在する複数の移動端末および通信機能を備える複数の車両と無線により通信を行う複数の無線基地局と、車両の運行を管理する運行システムとを有する移動体通信システムにおいて、
複数の車両は、定期的に位置情報を取得して運行システムに送信し、
複数の端末は、無線基地局から位置情報取得要求を受信するたびに、位置情報を取得して無線基地局に送信し、
無線基地局は、
運行システムに送信された車両の位置情報のうち、カバーエリア内の複数の車両の位置情報を取得して蓄積し、蓄積した位置情報および移動端末から取得した位置情報に基づいて、カバーエリア内の複数の移動端末および複数の車両の移動速度を求め、さらに移動速度と位置情報とからカバーエリア内の複数の移動端末それぞれについて、カバーエリア内のいずれかの車両に乗車中であるか否かの判定を行ない、各移動端末と車両に乗車中であるか否かの判断結果を示すフラグとを対応付けて記憶しておき、
無線基地局のカバーエリア内の移動端末に着信があった場合、その移動端末の前記フラグを参照し、その移動端末が車両に乗車中を示す場合には、移動端末に設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードに設定する強制マナーモード設定信号を移動端末に送信し、
移動端末は、前記強制マナーモード設定信号を受信すると、設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードでの着信通知を行うようにした。
【0010】
さらに、無線基地局は、車両に乗車中の移動端末に発呼した移動端末に対して、着信側の移動端末が、車両に乗車中であることを通知するメッセージを送信するようにした。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明によれば、公共交通機関を利用中であることを検出して自動的に着信モードの切換えを行うことができ、公共交通機関への乗り降りの度に着信モードを手動で設定したり、予め登録しておく必要がなくなる。また、発信側の利用者は、受信側の利用者が公共交通機関利用中であることがわかるので、受信側が応答しないことによる不快感を軽減することができるとともに、不要な接続要求を繰り返すことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を説明する図である。
【図2】本発明の一実施形態における無線基地局の構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態における移動端末の構成を説明するブロック図である。
【図4】バス運行管理サーバに備えるバス位置情報テーブルの構成例を示す図である。
【図5】移動端末に備える端末位置情報テーブルの構成例を示す図である。
【図6】無線基地局における位置情報取得処理を説明するシーケンス図である。
【図7】無線基地局に備える位置情報テーブルの構成例を示す図である。
【図8】無線基地局に備える端末状況管理テーブルの構成例を示す図である。
【図9】無線基地局における端末状況管理テーブル作成処理を説明するシーケンス図である。
【図10】本発明の一実施形態における電話接続動作を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の一実施形態における電話接続動作を示すシーケンス図である。
【図12】本発明の一実施形態におけるメール配信動作を示すシーケンス図である。
【図13】本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を説明する図である。
【図14】本発明の一実施形態における無線基地局の構成を説明するブロック図である。
【図15】本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施の形態について、実施例を示して、図面を参照しながら説明する。尚、同一構成には同じ符号を振り、説明は省略する。
以下に説明する実施の形態においては、公共交通機関として、バスを例にとって説明する。他の公共交通機関においても同様に実現可能である。
【実施例1】
【0014】
まず、本発明を適用する移動体通信システムの構成を説明する。
図1は、本発明の一実施形態における移動体通信システムの構成を説明する図である。
図1に示す移動体通信システムは、複数の無線基地局30a、30b、…を含む。それら複数の無線基地局の通信エリア内に、複数の移動端末50a、50b、50c、…が存在する。移動端末のいくつかは(図1では移動端末50a)、利用者がバスに乗車中である。移動端末およびバスにはGPS部が搭載されており、GPS衛星10からの信号を受信して、現在位置を取得することができる。バスは、一定時間間隔で現在位置を取得して、バス運行管理システム60に送信する。バス運行システム60は、それぞれのバスから送られてきた位置情報と時間情報などに基づいて、バスの運行状況の管理および統括を行う。バス運行システム60は、ネットワーク70を介して、バス運行管理サーバ20と接続されており、バス運行管理サーバ20に取得したバスの位置情報を送信する。本実施例の移動体通信システムでは、バスの位置情報を格納するバス運行管理サーバは、移動体網に接続される。バス運行管理サーバは、バス運行システム60から送られてきた各バスの位置情報を格納するとともに、無線基地局30aにバス40の位置情報を送信する。
【0015】
次に、無線基地局の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態における無線基地局の構成を説明するブロック図である。
無線基地局30は、移動端末50と無線により情報を送受するためのアンテナ301と、アンテナ301に接続され移動端末50から受信したアナログ信号(電波)をディジタル信号に変換してディジタル信号処理部303に出力するとともにディジタル信号処理部303から受信したディジタル信号をアナログ信号(電波)に変換する無線アナログ部302と、無線アナログ部302と接続され、無線アナログ部302から受信したディジタル信号(上り信号)の復調や移動端末50に送信する下り信号の変調を行うディジタル信号処理部303と、通信網とのインタフェースである回線インタフェース部304と、呼処理部310と、無線基地局の各部を制御する基地局制御部305とから構成される。
【0016】
呼処理部310は、ディジタル信号処理部303及び回線インタフェース部304に接続されており、CPU311と、音声メッセージを返送するメッセージ返送部312と、移動端末に着信があった場合の着信モードを判断し、また発信側の移動端末に着信側の移動端末の着信モードの通知を制御する着信モード判断部313と、回線インタフェース部304および基地局制御部305と信号の送受信を行う入出力インタフェース(I/O)314と、移動端末およびバスの位置情報の取得要求および管理を行う位置情報管理部315と、メモリ316を備える。
メモリ316には、一定時間間隔で取得した移動端末およびバスの位置情報と、その位置情報から求めた移動速度を記憶する位置情報テーブル3161と、各移動端末がバスに乗車中であるかどうかのフラグ付けをした情報を管理する端末状況管理テーブル3162、CPU311が実行するプログラム3163が格納される。
【0017】
次に、移動端末について説明する。
図3は、本発明の一実施形態における移動端末の構成を説明するブロック図である。
移動端末50は、アンテナ501と、移動端末50への接続要求を検知する着信部502と、位置情報を取得するGPS部503と、GPS部で取得した位置情報を無線基地局に通知する位置情報通知部504と、移動端末の各部を制御する制御部505と、操作ボタンなどの入力部506と、着信音作成部507と、振動部508と、LED509と、音声メッセージの内容や進捗状況などを表示する表示部510と、受話部511と、送話部512とから構成される。
【0018】
図3に示す移動端末50は、無線基地局30からの指示により、定期的にGPS衛星10からの信号を受信してGPS部503により位置情報を取得し、位置情報通知部504の端末位置情報テーブル5041に格納する。端末位置情報テーブル5041に格納した移動端末の位置情報は、無線基地局30からの要求に応答し、または定期的に無線基地局30に送信する。移動端末50の着信部502は、無線基地局30からの着信モードの指示に従って、着信音作成部507、振動部508、LED509を制御して、指示された着信モードで着信を通知する。
【0019】
図1に戻り、移動端末50aは、図3に示したGPS部503を動作させ、GPS衛星10からの信号を受信することにより位置情報を取得する。移動端末50aの位置情報通知部504は、取得した位置情報を無線基地局30aに送信する。
【0020】
一方、バス40も、GPS機能を搭載しており、位置情報を取得する。バスは随時(例えば1秒間隔)、に位置情報を取得する。
バス40は、取得した位置情報を、バス運行システム60に送信する。バス40がバス運行システム60に送信する位置情報は、位置情報を送信した送信元の個体を識別するための識別番号と、情報取得時刻と、緯度情報と、経度情報を含む。バス40からバス運行システム60に送信された位置情報は、バス運行システム60からバス運行管理サーバ20に送信される。バス運行管理サーバは、例えば移動通信網のキャリアが管理していてもよい。それぞれのバス運行管理サーバ20は、複数の無線基地局30a、30b、…と接続されており、それぞれの無線基地局のカバーエリアを把握している。バス運行管理サーバ20は、バス運行システム60が管理している膨大な運行中バスの位置情報の中から、無線基地局30aのカバーエリア内を運行するバスの位置情報のみを選択し、保持している。
【0021】
バス運行管理サーバで管理しているバス位置情報テーブルについて説明する。
図4は、バス運行管理サーバに備えるバス位置情報テーブルの構成例を示す図である。
バス位置情報テーブルに格納されるバス位置情報は、各バス40からバス運行システム60に通知され、バス運行システム60からネットワーク経由でバス運行管理サーバ20に送られる。バス位置情報は、さらに、バス運行管理サーバ20から無線基地局30に送信される。
バス位置情報テーブル210は、図4に示すように、バス毎に異なる番号である識別番号と、位置取得時刻と、緯度と、経度とが対応付けて記憶されている。
【0022】
移動端末50がGPS機能により取得して、移動端末50で管理するとともに無線基地局30に送信する位置情報について説明する。
図5は、移動端末に備える端末位置情報テーブルの構成例を示す図である。
端末位置情報テーブルに格納される情報は、無線基地局からの指示または定期的に移動端末50がGPS部により取得し、移動端末の番号および取得した時刻と対応付けて管理しているものである。図5に示すように、移動端末の識別番号である端末番号と、位置取得時刻と、緯度と、経度とが対応付けられて記憶されている。移動端末50は、無線基地局からの指示があったとき、または定期的に、この端末位置情報テーブルの情報を、無線基地局30に送信する。ここで、端末位置情報テーブルには、時刻、緯度、経度を記憶し、端末番号は、無線基地局30に情報を送信するときに、追加するようにしてもよい。
【0023】
ここで、無線基地局30が、位置情報を取得する処理について説明する。
図6は、無線基地局の位置情報取得処理を説明するシーケンス図である。
ここで、無線基地局30aが管理する移動端末はその基地局のカバーエリア内における複数の移動端末であるが、例として、移動端末50aを示して説明する。
無線基地局30aは、バス運行管理サーバ20に位置情報要求信号を送信する(S601)。無線基地局はバス運行管理サーバと移動端末に対して、定期的(例えば3秒間隔)に位置情報取得要求信号を送信する。この位置情報要求信号には、指定時刻情報が含まれている。バス運行管理サーバ20は各無線基地局のカバーエリアを把握しており、図4で説明したバス位置情報テーブルに記憶している情報の中から、位置情報要求信号を送信してきた無線基地局のカバーエリア内の位置情報を持ち、指定時刻に合致する位置情報を検索する。検索の結果、複数の位置情報があれば、それら複数の位置情報をすべて返送する(S602)。
【0024】
また、無線基地局30aは、バス運行管理サーバ20への位置情報要求と平行して、カバーエリア内の移動端末50aに対しても、位置情報要求信号を送信する(S603)。移動端末50aに送信する位置情報要求信号にも、指定事項情報が含まれており、移動端末50aは、指定時刻に合わせてGPS部503を動作させ、GPS衛星10からの信号を受信することにより位置情報を取得し、図5で説明した端末位置情報テーブルの内容を更新する。また、取得した位置情報を無線基地局30aに返送する(S604)。この時、バス運行管理サーバ20に送信する位置情報要求信号と移動端末50aに送信する位置情報要求信号に、同一の指定時刻情報を含めることで、位置情報の整合性をとる。また、無線基地局30aは、位置情報を取得するシーケンスを定期的に繰り返し、過去何回分かの情報を保持するものとする。
【0025】
バス運行管理サーバ20および移動端末50aからの位置情報を取得した無線基地局30aは、それらの位置情報を、位置情報管理部315の管理のもと、メモリ316の位置情報管理テーブル3161に記憶する。
【0026】
無線基地局で管理している位置情報テーブルについて説明する。
図7は、無線基地局に備える位置情報テーブルの構成例を示す図である。
位置情報テーブルに格納される位置情報は、バス運行管理サーバ20や移動端末50aからの位置情報を取得した時刻である時刻情報と、位置情報を取得した個体の分類を示す分類情報と、個体を特定する為の識別番号情報と、取得した緯度情報を記憶する緯度情報と、取得した経度情報を記憶する経度情報と、速度情報とを対応付けて記憶している。速度情報は、同一の識別番号の個体について、ひとつ前の情報の緯度・経度情報の差分をとって移動距離を求め、ひとつ前の情報との時刻の差と求めた移動距離とから移動速度を計算して記憶しているものである。分類情報は、位置情報を取得した個体が、バスであるのか移動端末であるかを示す情報であるが、識別番号から判断が可能であれば、省略してもよい。
これらの位置情報は、時刻でソートされ、同一時刻情報毎に纏めてもよい。
【0027】
続いて、無線基地局30aの位置情報管理部315が、基地局制御部305の制御のもと、図7に示した位置情報管理テーブルの情報から端末状況管理テーブルを作成するシーケンスについて図8および図9を用いて説明する。
図8は、無線基地局に備える端末状況管理テーブルの構成例を示す図である。
端末状況管理テーブルには、個体の識別番号とバスに乗車中か否かの判定結果であるバスフラグとを対応付けて記憶している。
【0028】
この端末状況管理テーブルの作成手順について図9を用いて説明する。
図9は、端末状況管理テーブルの作成手順を説明するフローチャートである。
このフローは、無線基地局30aがバス運行管理サーバ20と移動端末50aに要求した位置情報が、無線基地局30aに送信完了後(図6のS602とS604の後)に開始され、取得した全部の位置情報について、判断を行う。
まず、図7で説明した位置情報テーブルから情報を読み出す(S901)。分類情報が「携帯」であるかどうか判定し(S902)、分類情報が「携帯」である場合には、取得した情報が示す時刻と、同じ時刻に位置情報が同じバスがあるかどうか位置情報テーブルを検索する(S903)。同じ時刻に位置情報が同じバスがある場合には、次に、取得した「携帯」の情報の速度が、そのバスと同じ速度であるか否かの判定を行う(S904)。取得した「携帯」の情報の速度とバスの速度が同じである場合、その「携帯」の利用者はバスに乗車中である(バスフラグ1)と判断する(S905)。S903で、取得した情報が示す時刻に位置情報が同じバスが無い場合と、S904で、位置情報が同じバスがあるが、そのバスと移動速度が同じでない場合には、その「携帯」の利用者はバスに乗車中ではない(バスフラグ0)と判断する(S906)。そして、識別番号とバスフラグを対応付けて端末状況管理テーブルに記憶する(S907)。
【0029】
次に、バス乗車中の移動端末50aに着信があった場合の動作例について、図10を用いて説明する。
図10は、本発明の一実施例における電話接続動作を示すシーケンス図である。
尚、以下の説明で用いる強制マナーモード設定とは、例えば移動端末50aが着信音を出力する着信モードに設定されていても、無線基地局30aからの制御により強制的に、音(着信音やボタン確認音など)を鳴らさずに振動やLEDにより移動端末50aの利用者に着信通知を行うモードに設定されていることを意味する。
【0030】
図10の説明では、図1のシステム構成図に従い、発信端末を移動端末として説明するが、発信端末が固定電話である場合も同様の動作が可能である。
【0031】
図10において、発信端末50cから受信端末50aへの電話接続要求信号(S1001)を無線基地局30aが受信すると、着信モード判断部313が端末状況管理テーブル3162を検索し、受信端末50aのバスフラグを確認する(S1002)。この例では、受信端末50aのバスフラグは、「1」が設定されており、受信端末50aは、バスに乗車中であることを示している。
無線基地局30aは、バスフラグより受信端末50aの利用者がバス乗車中であると判断し、メッセージ返送部312を動作させる。メッセージ返送部312は、発信端末50cに音声メッセージ(「ただいま、公共交通機関利用中のため、電話に出ることが出来ません。」などを返送し(S1003)、受信端末50aがバス乗車中であるため通話できない旨を通知する。さらに、受信端末50aに強制マナーモードによる受信を指示し(S1004)、送信端末に音声メッセージを返送中であることを通知する情報を送信する(S1005)。
【0032】
受信端末50aは、着信部502で強制マナーモード受信指示を受信し、現在ユーザにより設定されている着信モードの種類にかかわらず、音は鳴らさずに、振動部508とLED509を動作させることにより、受信端末50aの利用者に着信通知を行う。その後、発信端末50cが電話接続要求を中断すると(S1006)、無線基地局30aは、受信端末50aに電話接続要求中断信号を送信する(S1007)。
【0033】
図10のS1005により、受信端末50aの表示部510には、無線基地局30aが発信端末50cに返送中の音声メッセージの内容が表示されるので、着信に気がついた受信端末50aの利用者は、発信端末50cの利用者に、音声メッセージを返送中であることを認識することできる。もしも、音声メッセージ返送中に受信端末50a利用者が入力部506の着信ボタンを押下すれば、発信端末50cと受信端末50a間での通話が可能となり、それに伴い音声メッセージは自動的に切断される。この動作例について、図11を用いて説明する。
【0034】
図11は、本発明の一実施例における電話接続動作の別の例を示すシーケンス図である。
図11において、S1001からS1005までは、図10の説明と同様である。図11の例では、この着信通知を認識した受信端末50aの利用者が入力部506から通話許可信号を発信する(S1008)。これを受信した無線基地局30aは、送信端末50cに送信中の音声メッセージを停止して(S1009)、発信端末50cと受信端末50a間の回線が接続するため、発信端末50cと受信端末50a間での通話が可能となる。
【0035】
以上では、バスと移動端末の位置情報の取得時刻を整合させ、かつ速度情報が一致することにより、バスに乗車中であるか否かの判断を行う例について説明した。この例の他、無線基地局が時刻指定無しで位置情報を要求し、バス及び移動端末の位置情報を取得した場合でも、その位置情報と速度情報が共に所定値以下の誤差であり、かつそれが2回以上連続したことを条件に、移動端末がバスに乗車中であると判断してもよい。
【実施例2】
【0036】
実施例1では、受信端末50aがバス乗車中の場合に、電話接続要求された際の動作例を説明したが、メール配信された際の実施例について、図12を用いて説明する。
図12は、本発明の一実施例におけるメール配信の動作を示すシーケンス図である。
発信端末50cから受信端末50aへのメール配信要求信号を受信した(S1201)無線基地局30aの着信モード判断部323は、端末状況管理テーブルを参照し、受信端末50aに設定されているバスフラグを確認する(S1202)。この例では、受信端末50aのバスフラグは「1」であるため、無線基地局30aは、受信端末50aに強制マナーモード設定を指示する(S1203)。また、メール配信を行う(S1204)。
【0037】
受信端末50aの着信部502は、強制マナーモード指示を受信して、現在設定されている着信モードの種類にかかわらず、振動部508とLED509を動作させることにより、受信端末50aの利用者にメール着信通知を行う。
【実施例3】
【0038】
図13、図14は、本発明を適用する移動体通信システムの別の構成例を説明する図である。
図14は、図13で示したシステム構成における無線基地局90の構成を説明するブロック図である。
【0039】
図13に示す例では、移動体通信システムは、複数の移動端末50a、50b、50c…と、複数のバス80(図13には1台しか図示していない)と、複数の移動端末50およびバス80と無線により信号を送受信する複数の無線基地局90から構成されている。図13に示した移動体通信システムでは、図1で示した移動体通信システムにおいて、バス運行管理サーバが備えていた構成を、各無線基地局に分散して有している。
【0040】
図14は、図13で示した移動体通信システムにおける無線基地局の構成を説明するブロック図である。
図14に示した無線基地局90は、図2で示した無線基地局30のメモリ部316に、識別番号の番号体系を登録しておく番号体系テーブル3264を備えた構成となっている。
【0041】
図13に示す移動体通信システムの実施例においても、移動端末50aは実施例1と同様に、GPS部503を動作させ、GPS衛星10からの信号を受信することにより位置情報を取得する。そして、取得した位置情報を、移動端末50aの位置情報を位置情報通知部504に記憶するとともに、位置情報通知部504により、無線基地局90に送信する。バス80もGPS機能を搭載しており、取得した位置情報を無線基地局90に送信する。
【0042】
実施例1では、無線基地局はバスの位置情報をバス運行管理サーバから取得していたが、図13ではバス80から直接、位置情報を取得する。これにより、より簡潔なシステム構成となる。ここで、実施例1では、バスの位置情報はバス運行管理サーバ20から取得していたため、無線基地局30の位置情報テーブルに格納された分類情報は、その位置情報がバス運行管理サーバ20から送信されてきたものか、移動端末50から送られてきたものかわかるため、一意に決定できた。しかし、図13の構成では、移動端末50とGPS機能搭載バス80の区別がなくなるため、分類情報の設定ができなくなる。
【0043】
この問題を解決するには、バス80に付与される識別番号と移動端末50aに付与される端末番号の番号体系を予め決めておいて、それに従って、それぞれの個体に番号を付与すればよい。番号体系テーブル3264は、無線基地局90のメモリ326に予め登録しておく。番号体系の具体例としては、例えば移動端末50aの番号の1桁目は「0」とし、GPS機能搭載バス80の識別番号の1桁目は「1」とする。
【0044】
図6のシーケンスを読み替えて説明すると、無線基地局90は、カバーエリア内の移動端末50およびバス80に、指定時刻の情報を含めた位置情報要求信号を送信する(S603)。移動端末50およびバス80は、指定時刻にGPS部503を動作させ、GPS衛星10からの信号を受信することにより位置情報を取得する。また、その指定時刻の端末位置情報テーブルの端末位置情報を返送する(S604)。位置情報を取得した無線基地局90は、識別番号の1桁目から分類を判断し、分類情報を設定する。以降のシーケンスは、実施例1で説明したものと同様であり、バス乗車中か否かを自動判定でき、強制マナーモードの設定が可能となる。
【実施例4】
【0045】
図15は、図1のシステム構成図から、バス運行管理サーバ20を無くした場合のシステム構成図である。
【0046】
バス会社が管理するバス運行システム60は、そのバス会社が管理する全てのバスの位置情報を管理及び統括している。無線基地局30はネットワーク70を介して、バス運行システム60と接続し、バス運行システム60から自局カバーエリアを走行中であるバスの位置情報を選択し、保持する。これにより、図1のシステム構成図からバス運行管理サーバ20を無くし、システムの簡略化することが可能な図15のシステム構成が可能になる。
図15に示す構成においては、無線基地局、移動端末の構成、フローチャートやシーケンスは、実施例1と同様である。
【符号の説明】
【0047】
10:GPS衛星、20:バス運行管理サーバ、30a、30b、90a、90b:無線基地局、40、80:バス、50a、50b、50c:移動端末、60:バス運行システム、70:ネットワーク、301:基地局アンテナ、302:無線アナログ部、303:ディジタル信号処理部、304:回線インタフェース部、310、320:呼処理部、305:基地局制御部、311:CPU、312:メッセージ返送部、313:着信モード判断部、314:I/O、315:位置情報管理部、316、326:メモリ、501:端末アンテナ、502:着信部、503:GPS部、504:位置情報通知部、505:制御部、506:入力部、507:着信音作成部、508:振動部、509:LED、510:表示部、511:受話部、512:送話部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバーエリアに存在する複数の移動端末および通信機能を備える複数の車両と無線により通信を行う複数の無線基地局と、前記車両の運行を管理する運行システムとを有する移動体通信システムであって、
前記複数の移動端末は、位置情報取得部を備え、無線基地局から位置情報取得要求を受信すると、位置情報を取得して、無線基地局に位置情報を送信し
前記複数の車両は、位置情報取得部を備え、定期的に位置情報を取得して前記運行システムに送信し、
前記無線基地局は、位置情報管理部と、メモリと、着信モード判断部を備え、
前記位置情報管理部は、前記運行システムに送信された車両の位置情報のうち、カバーエリア内における複数の車両の位置情報を取得して前記メモリに蓄積し、蓄積した位置情報および移動端末から送信されてきた位置情報とに基づいて、カバーエリア内の複数の移動端末および複数の車両の移動速度を求め、さらに移動速度と位置情報とからカバーエリア内の複数の移動端末それぞれについて、カバーエリア内のいずれかの車両に乗車中であるか否かの判定を行ない、各移動端末と車両に乗車中であるか否かの判断結果を示すフラグとを対応付けて前記メモリに記憶しておき、
前記着信モード判断部は、無線基地局のカバーエリア内の移動端末に着信があった場合、前記メモリに記憶した該移動端末のフラグを参照し、車両に乗車中を示す場合には、該移動端末に設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードに設定する強制マナーモード設定信号を該移動端末に送信し、
該移動端末の制御部は、前記強制マナーモード設定信号を受信すると、設定されている着信モードの種類によらず、マナーモードでの着信通知を行うことを特徴とする移動体通信システム。
【請求項2】
前記無線基地局は、メッセージ返送部をさらに備え、車両に乗車中の移動端末に発呼した端末に対して、着信側の移動端末が、車両に乗車中であることを通知するメッセージを送信することを特徴とする請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項3】
前記無線基地局は、前記カバーエリアの複数の移動端末および複数の車両に対し、位置情報要求信号を送信し、
前記移動端末および車両が、無線基地局から位置情報取得要求を受信すると、位置情報を取得して、無線基地局に位置情報を送信することで、
前記無線基地局は、移動端末および車両の両方から直接位置情報を取得し、メモリに蓄積することを特徴とする請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項4】
カバーエリアに存在する複数の移動端末および通信機能を備える複数の車両と無線により通信を行う複数の無線基地局と、前記車両の運行を管理する運行システムとを有する移動体通信システムにおける移動端末への着信通知方法であって、
前記複数の車両は、定期的に位置情報を取得して前記運行システムに送信し、
前記複数の端末は、前記無線基地局から位置情報取得要求を受信するたびに、位置情報を取得して前記無線基地局に送信し、
前記無線基地局は、
前記運行システムに送信された車両の位置情報のうち、カバーエリア内の複数の車両の位置情報を取得して蓄積し、蓄積した位置情報および移動端末から取得した位置情報に基づいて、カバーエリア内の複数の移動端末および複数の車両の移動速度を求め、さらに移動速度と位置情報とからカバーエリア内の複数の移動端末それぞれについて、カバーエリア内のいずれかの車両に乗車中であるか否かの判定を行ない、各移動端末と車両に乗車中であるか否かの判断結果を示すフラグとを対応付けて記憶しておき、
無線基地局のカバーエリア内の移動端末に着信があった場合、該移動端末の前記フラグを参照し、該移動端末が車両に乗車中を示す場合には、該移動端末に設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードに設定する強制マナーモード設定信号を該移動端末に送信し、
該移動端末は、前記強制マナーモード設定信号を受信すると、設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードでの着信通知を行うことを特徴とする着信通知方法。
【請求項5】
前記無線基地局は、さらに、車両に乗車中の移動端末に発呼した端末に対して、着信側の移動端末が、車両に乗車中であることを通知するメッセージを送信することを特徴とする請求項4に記載の着信通知方法。
【請求項6】
前記無線基地局は、前記カバーエリアの複数の移動端末および複数の車両に対し、位置情報要求信号を送信し、
前記移動端末および車両は、無線基地局から位置情報取得要求を受信すると、位置情報を取得して、無線基地局に位置情報を送信することで、
前記無線基地局は、移動端末および車両の両方から直接位置情報を取得することを特徴とする請求項4に記載の着信通知方法。
【請求項7】
カバーエリアに存在する複数の移動端末および通信機能を備える複数の車両と無線により通信を行う無線基地局であって、
無線信号処理部と、呼処理部と、制御部とを備え、
前記呼処理部に、位置情報管理部と、メモリと、着信モード判断部を備え、
前記制御部は、カバーエリア内の複数の移動端末に対して位置情報要求信号を送信して移動端末の位置情報を収集して前記メモリに蓄積するとともに、車両の位置情報を定期的に取得して運行を管理している運行管理システムよりカバーエリア内における複数の車両の位置情報を取得して前記メモリに蓄積し、
前記位置情報管理部は、蓄積した位置情報に基づいて、カバーエリア内の複数の移動端末および複数の車両の移動速度を求め、さらに移動速度と位置情報とからカバーエリア内の複数の移動端末それぞれについて、カバーエリア内のいずれかの車両に乗車中であるか否かの判定を行ない、各移動端末と車両に乗車中であるか否かの判断結果を示すフラグとを対応付けて前記メモリに記憶しておき、
前記着信モード判断部は、無線基地局のカバーエリア内の移動端末に着信があった場合、前記メモリに記憶した該移動端末のフラグを参照し、車両に乗車中を示す場合には、該移動端末に設定されている着信モードの種別によらず、マナーモードに設定する強制マナーモード設定信号を該移動端末に送信することを特徴とする無線基地局。
【請求項8】
前記無線基地局は、さらに、メッセージ返送部を備え、車両に乗車中の移動端末に発呼した端末に対して、着信側の移動端末が、車両に乗車中であることを通知するメッセージを送信することを特徴とする請求項7に記載の無線基地局。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−10044(P2011−10044A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−151734(P2009−151734)
【出願日】平成21年6月26日(2009.6.26)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】