説明

空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型

【課題】乗用車用タイヤやトラックバス用タイヤ等におけるタイヤトレッド用ゴム組成物としてカーボンブラック配合やシリカ等の白色充填剤配合のいずれのゴム組成物を使用したものであっても、ウェットブレーキ性能に優れた空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型を提供する。
【解決手段】タイヤトレッド部11表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部を形成してなることを特徴とする空気入りタイヤ。また、空気入りタイヤ用加硫金型は、タイヤ接地面を形成する内表面に、エッチング加工又はサンドプラスト加工により平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部17を形成してなることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットブレーキ性能に優れる空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、転がり抵抗とウェット性能を両立させるために、白色充填剤であるシリカや水酸化アルミニウムなどの新たな材料が開発され、それらを用いたゴム組成物が研究されている。
例えば、トレッドゴムを備える空気入りタイヤであって、前記トレッドゴムのゴム組成物が、ジエン系ゴム100質量部に対し水酸化アルミニウム3質量部以上及び/又はシリカ10質量部以上予め混合することにより得られるジエン系ゴム・水酸化アルミニウム複合体を含有し、前記ゴム組成物が、ゴム成分100質量部中にスチレン・ブタジエン共重合体40質量部以上を含有し、かつ、ゴム成分100質量部に対し水酸化アルミニウムの場合は3〜50質量部及び/又はシリカの場合は、10〜120質量部を含有してなることを特徴とする空気入りタイヤ(例えば、特許文献1参照)や、トレッド層を有する空気入りタイヤであって、該トレッド層のゴム組成物が、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)及びエチレンプロピレンゴム(EPDM)からなる群より選択されるゴムを50重量部以上含まないジエン系ゴム成分100重量部に対して、シリカ及び/又は水酸化アルミニウムの白色充填材を15重量部以上含有し、かつ、特定のジチオリン酸亜鉛塩で表される加硫促進剤をゴム成分100重量部に対して、0.2〜5.0重量部を含むことからなることを特徴とする空気入りタイヤ(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの特許文献1及び2に記載されるシリカや水酸化アルミニウム等の白色充填剤を配合したゴムには、加硫速度が遅いことが多く、生産性が問題になることがある。一般に、白色充填剤を配合したゴムは、剛性が低く、この対策として充填量を増やし、プロセス油を減らす方法が採られているが、この方法では、生産性を低減するための性能の両立は難しいのが現状である。
【0004】
一方、ゴム組成物を変えずにウェット性能の一つである、ハイドロプレーニング性能を向上させる研究として、例えば、略タイヤ周方向に延びる主溝と、略タイヤ幅方向に延びるラグ溝を備えた空気入りタイヤであって、前記主溝の溝壁に踏面に対して略平行に形成された第1の細溝と、前記ラグ溝の溝壁に略タイヤ径方向に沿って形成された第2の細溝とを備えたことを特徴とする排水性能と雪上性能を共に向上することができる空気入りタイヤ(例えば、特許文献3参照)や、トレッドに溝を有する空気入りタイヤにおいて、少なくともタイヤ周方向に延びる溝の内面に、任意の表面粗さを有する基準領域と、該基準領域よりも表面粗さが粗い粗面領域とを、溝長手方向に沿って延長しつつ該溝長手方向と交差する方向に交互に配置するように設け、前記粗面領域の幅を0.1mm〜3.0mmとし、前記粗面領域の間隔を0.1mm〜3.0mmとすると共に、前記粗面領域における最大高さRzが20μm〜600μmとして溝内の流体抵抗を低減して排水性を向上するようにしことを特徴とする空気入りタイヤ(例えば、特許文献4参照)が知られている。
【0005】
しかしながら、これらの特許文献3及び4に記載されるトレッド溝内に細溝や粗面を設けた空気入りタイヤの場合、直接的にトレッド踏面の排水性を向上させるものでないため、ウェットブレーキ性能を向上させるものでないものであり、本願発明とは技術思想が相違するものである。
【特許文献1】特開2005−8824号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献2】特開平11−227409号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献3】特開2003−63213号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【特許文献4】特開2005−343282号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、上記従来の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、乗用車用タイヤやトラックバス用タイヤにおけるタイヤトレッド用ゴム組成物としてカーボンブラック配合や、シリカ等の白色充填剤配合のいずれのゴム組成物を使用したものであっても、ウェットブレーキ性能に優れた空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、タイヤトレッド部表面に平均粗さRa及び粗さの偏り度Rskが特定範囲となる凹凸部を形成することにより目的の空気入りタイヤが得られること、並びに、タイヤ接地面を形成する内表面に、エッチング加工又はサンドプラスト加工により平均粗さRa及び粗さの偏り度Rskが特定範囲となる凹凸部を形成することにより目的の空気入りタイヤ用加硫金型が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
【0008】
すなわち、本発明は、次の(1)〜(4)に存する。
(1) タイヤトレッド部表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部を形成してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
(2) 凹凸部はタイヤ周方向、横方向に関わらずランダムに形成してなる請求項1記載の空気入りタイヤ。
(3) タイヤトレッド部は少なくとも1種類のフィラー、硫黄で加硫できるゴム組成物により構成される請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
(4) タイヤ接地面を形成する内表面に、エッチング加工又はサンドプラスト加工により平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部を形成してなることを特徴とする空気入りタイヤ用加硫金型。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、乗用車用タイヤやトラックバス用タイヤ等におけるタイヤトレッド用ゴム組成物としてカーボンブラック配合やシリカ等の白色充填剤配合のいずれのゴム組成物を使用したものであっても、ウェットブレーキ性能に優れた空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なるものである。
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ10の一部概略斜視図を示している。図1に示すように、空気入りタイヤ10のトレッド部11には、タイヤ赤道線CL側に、ブロック15a、ブロック15b、及びブロック15cなどから構成されるブロック列が設けられると共に、トレッド11のショルダー側(外側)には、ブロック16a、ブロック16b、及びブロック16cなどから構成されるブロック列が設けられ、トレッドパターンが形成されている。
【0011】
また、ブロック15a、ブロック15b、及びブロック15cから構成されるブロック列の周方向の側面には、周方向に沿って延びる周方向溝12と周方向溝13とが、それぞれ設けられている。
なお、空気入りタイヤ10に設けられているブロックの少なくとも一部は、踏面の端部の高さを踏面の中央部の高さから漸減させることによって、ブロックの踏面の端部が面取りされている。
また、図1においては、記載を省略しているが、タイヤ赤道線CLを中心とする反対側の領域にも、周方向溝12及び周方向溝13などの周方向溝や、ブロック15及びブロック16から構成されるブロック列が設けられている。この周方向溝12及び周方向溝13を細くすることにより、例えば、幅、1.0〜10mmとすることより、ブロック15及びブロック16の剛性を良好に保つことができる。
【0012】
図2は、タイヤトレッド部11表面、本実施形態では、周方向溝12、13以外のブロック15、16の表面に形成される平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0となる凹凸部17を示す模式図であり、(a)は荷重がかからない場合、(b)は荷重がかかった場合(タイヤが接地面に接した場合)の凹凸部17の断面図態様の各模式図面である。
このタイヤトレッド部11表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0となる凹凸部17を形成することにより、ウェットブレーキ性能に優れた空気入りタイヤが実現できるものとなる。具体的には、図2に示すように、タイヤトレッド部11表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0となる凹凸部17を形成すると、荷重がかかった場合(タイヤが接地面に接した場合)にも凹凸部17は潰れないので、ミクロ水路体積が大きく、これによりウェットブレーキ性能に優れたものとなる。更なるウェットブレーキ性能の向上の点から、平均粗さRaは10〜50μmとすることが好ましく、更に好ましくは、10〜30μmとすることが望ましい。また、粗さの偏り度Rskは、−2<Rsk<0が好ましく、更に好ましくは、−2<Rsk<−0.5が望ましい。
一方、凹凸部17の平均粗さRaが6〜50μmの範囲、粗さの偏り度RskがRsk<0となる範囲を充足しない凹凸部(平均粗さRaが6〜50μmの範囲外や、粗さの偏り度RskがRsk>0)の場合、図4に示すように、荷重がかかった場合(タイヤが接地面に接した場合)に凹凸部Xは潰れて、ミクロ水路体積が極めて小さくなり、これによりウェットブレーキ性能も低下するものとなる(この点については後述する比較例等で説明する)。
【0013】
本発明において、平均粗さRa、粗さの偏り度Rskは、JIS B0601:2001(ISO 1302:2002)に準拠するものであり、平均粗さRaは算術平均粗さ、粗さの偏り度Rskは粗さ曲線のスキューネスをいう。
【0014】
本発明において、タイヤトレッド部11表面の平均粗さRaが6μm未満であると、排水効果が小さく、通常のタイヤと同レベルとなり、一方、50μmを越えると、タイヤと路面との接地面積が減り接地圧が上がるため、好ましくない。
また、粗さの偏り度RskがRsk>0の場合もウェットブレーキ性能が低下し、目的の空気入りタイヤが得られないものとなる。
好ましい凹凸部17の形態としては、周方向に均一でも、横方向に均一でもランダムでもよい。
【0015】
本発明となる空気入りタイヤは、タイヤトレッド部11の表面に上記特性を有するものであり、タイヤトレッド部用のゴム組成物として、少なくとも1種類のフィラー、硫黄で加硫できるゴム組成物を用いて、未加硫のタイヤを作製し、この未加硫のタイヤを本発明となる空気入りタイヤ用加硫金型を用いて加硫することにより得ることができる。
図3は、本発明の空気入りタイヤ用の凹凸部を含むトレッドパターンが成形される空気入りタイヤ10を加硫成形する加硫金型の概略断面図を示している。具体的には、本実施形態に係る空気入りタイヤ用加硫金型である加硫金型20によって、図1及び2に示した凹凸部を含むトレッドパターンが成形される様子を示している。
【0016】
図3に示すように、加熱された加硫成形前の空気入りタイヤ10aが、加硫金型20に向けて加圧(図中の矢印方向)されることによって、まだ凹凸部及びトレッドパターンが成形されていないトレッド11aに、上述した凹凸部17を形成したブロック15、ブロック16、並びに、周方向溝12及び周方向溝13などが成形される。
【0017】
具体的には、突部22によって、周方向溝12が成形され、突部23によって、周方向溝13が成形される。また、突部22及び突部23の間には、ブロック15を成形する凹状のブロック成形部24が設けられる。さらに、突部22のショルダー側には、ブロック16を成形する凹状のブロック成形部25が設けられる。
更に、この加硫金型20のタイヤ接地面を形成する内表面(ブロック成形部の表面)26には、エッチング加工又はサンドプラスト加工により平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0となる凹凸部が形成されている。
【0018】
本発明において、上記エッチング加工又はサンドプラスト加工は、製造される空気入りタイヤのタイヤトレッド部11表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部17が形成できる形態であれば、その加工条件、加工方法は特に限定されるものではない。例えば、エッチング加工としては、フッ酸、四フッ化炭素を金型に吹きかけることにより行うことができ、また、サンドプラスト加工としては、砂や研磨材を吹きつけることにより行うことができる。
【0019】
また、ブロック成形部24には、空気入りタイヤ10a(トレッド11a)と加硫金型20との間に入り込んだ空気を排出するベントホール21aが設けられている。更に、ブロック成形部25には、ブロック成形部24と同様に、ベントホール21b及びベントホール21cが設けられている。
例えば、トレッド11aと、ブロック成形部24との間に入り込んだ空気は、ベントホール21aから排出され、加圧・加熱されたトレッド11aを構成するゴムが、ベントホール21aに流れ込み、髭状のベントスピューが生じるものとなる。
【0020】
用いるタイヤトレッド用のゴム組成物として、少なくとも1種類のフィラー、硫黄で加硫できる汎用のタイヤトレッド用ゴム組成物であればよく、例えば、天然ゴム及び/又はジエン合成系ゴムのゴム成分、フィラーとして、カーボンブラック及び/又はシリカ、加硫剤(硫黄)、加硫促進剤、シランカップリング剤の他、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、加硫促進助剤など適宜配合したゴム組成物を用いることができる。
このタイヤトレッド用ゴム組成物は、上記各成分を、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー等により混練りすることにより、乗用車、トラック、バス、二輪車用等の空気入りタイヤ用のトレッドとすることができる。
【0021】
また、このゴム組成物を用いて空気入りタイヤを製造する場合は、例えば、押し出し機カレンダー等により混練して押し出すことによって、タイヤトレッド用ゴムを作製し、これらを成型ドラム上で他の部材と張り合わせること等でグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を作製し、このグリーンタイヤを上記構成の加硫金型(タイヤモールド)に収め、内側から圧を加えながら加硫する方法などにより、目的のタイヤトレッド部表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部が形成された空気入りタイヤを製造することができる。
【0022】
このように構成される本発明では、乗用車用タイヤやトラックバス用タイヤ等におけるタイヤトレッド用ゴム組成物としてカーボンブラック配合やシリカ等の白色充填剤配合のいずれのゴム組成物を使用したものであっても、ウェットブレーキ性能に優れた空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型が得られるものとなる。
【0023】
本発明の空気入りタイヤ及び空気入りタイヤ用加硫金型の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の実施の形態に変更できものである。
【実施例】
【0024】
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて更に詳述するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0025】
〔実施例1〜6及び比較例1〜9〕
下記作製方法により、タイヤトレッド部表面に各種の平均粗さRa、粗さの偏り度Rskの凹凸部を形成したトレッドA〜Oの空気入りタイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を作製し、下記評価方法によりウェットブレーキ性能を評価した。
これらの結果を下記表1に示す。
【0026】
(空気入りタイヤの作製方法)
タイヤトレッドゴム組成物の配合組成(配合単位:質量部)
SBR 137.5
カーボンブラック 50.0
シリカ 20.0
アロマチックオイル 5.0
シランカップリング剤 2.0
加硫促進剤 0.8
硫黄 1.8
老化防止剤 1.0
上記配合のタイヤトレッドゴム組成物を用いて成型ドラム上で他の部材と張り合わせること等でグリーンタイヤ(未加硫タイヤ)を作製した。
【0027】
(加硫金型の構成及び作製方法)
加硫金型の内表面を研磨材を用いたサンドブラスト処理を行い、内表面に凹凸を作製した。
【0028】
(平均粗さRa、粗さの偏り度の測定方法)
顕微鏡反射電子型表面粗さ計を用いて、得られた信号を周波数解析して平均粗さRa、粗さの偏り度Rskを測定した。
【0029】
(ウェットブレーキ性能の評価方法)
得られた空気入りタイヤを空気圧200kpaとして乗用車に装着して、湿潤路面で車速80km/hからのブレーキ制動距離を測定し、比較例3を100として指数表示した。
数値が大きくなる程、ウェットブレーキ性能が良好であることを示す。
【0030】
【表1】

【0031】
上記表1の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜6は、本発明の範囲外となる比較例1〜9に較べて、ウェットブレーキ性能に優れていることが判った。
【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は、乗用車、トラック、バス、二輪車用等の空気入りタイヤに好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本実施形態に係る空気入りタイヤの一部概略斜視図である。
【図2】タイヤトレッド部表面に形成される平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0となる凹凸部17を示す模式図であり、(a)は荷重がかからない場合、(b)は荷重がかかった場合(タイヤが接地面に接した場合)の凹凸部の断面図態様の各模式図面である。
【図3】本発明の空気入りタイヤ用の凹凸部を含むトレッドパターンが成形される空気入りタイヤを加硫成形する加硫金型の概略断面図である。
【図4】本発明の範囲外(粗さの偏り度RskがRsk>0)となる凹凸部を示す模式図であり、(a)は荷重がかからない場合、(b)は荷重がかかった場合(タイヤが接地面に接した場合)の凹凸部の断面図態様の各模式図面である。
【符号の説明】
【0034】
10 空気入りタイヤ
17 凹凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タイヤトレッド部表面に平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部を形成してなることを特徴とする空気入りタイヤ。
【請求項2】
凹凸部はタイヤ周方向、横方向に関わらずランダムに形成してなる請求項1記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
タイヤトレッド部は少なくとも1種類のフィラー、硫黄で加硫できるゴム組成物により構成される請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
タイヤ接地面を形成する内表面に、エッチング加工又はサンドプラスト加工により平均粗さRaが6〜50μmで、かつ、粗さの偏り度RskがRsk<0の凹凸部を形成してなることを特徴とする空気入りタイヤ用加硫金型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−190526(P2009−190526A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32161(P2008−32161)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000005278)株式会社ブリヂストン (11,469)
【Fターム(参考)】