説明

端面放射型発光ダイオードアレイならびに端面放射型発光ダイオードアレイの作製および使用方法

本発明は、端面放射型発光ダイオードアレイ、端面放射型発光ダイオードアレイを製造する方法、および該方法によって製造されたプロセス生成物を対象とする。端面放射型発光ダイオードは、(a)少なくとも1つの突起部をその上に含む基板と、(b)該突起部の少なくとも1つの表面に共形的に接触する第1の伝導層と、(c)該第1の伝導層に共形的に接触する活性領域であって、該活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、活性領域と、(d)該活性領域に共形的に接触する第2の伝導層とを備えている端面放射型発光ダイオードであって、該活性領域は、正孔および電子が該活性領域内で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該インコヒーレント光は、該発光ダイオードから、該基板の平面と平行ではない方向に放射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端面放射型発光ダイオード(LED)アレイ、端面放射型LEDアレイを作製するためのプロセス、およびプロセスによって製造されるプロセス製品に関する。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)は、光発生に関する高効率手段を提供する。その長寿命、エネルギー効率、および小型のサイズにより、長い間、市販の装置にLEDを使用してきた。しかしながら、大部分の内部照明用途では、白熱照明装置または蛍光照明装置を使用し続けており、これは、これらの技術の高輝度および低コストによるものである。単純で費用効率の高いプロセスによって製造可能である高輝度の白色LEDが必要とされている。
【0003】
LEDの外部量子効率ηextは、以下の数式(1)によって概略される。
ηext=γηφηoc (1)
式中、γは、装置の活性領域内の電荷結合の内部量子効率(つまり、電子正孔対の形成)を表し、ηは、電子正孔対から一重項励起子を形成する量子効率を表し、φは、一重項励起子からの放射の量子収率を表し、ηocは、発光出力結合効率(例えば、光が装置を出る効率)を表す。数式(1)における最初の3つの項の値は、100%に近いが、光の出力結合の効率ηocは、LEDの商業的開発に対する大きな障害を表す。
【0004】
従来のLED装置から放射するのは、内部的に発生した光のうちの約2%から約20%だけである。この低出力効率にはいくつか理由があり、最も一般的な理由は、装置内で発生した光の、内部導波路による全反射である。光取り出し効率を向上させるために、多数のLED装置構造が提供されている(例えば、種々の反射素子を有するLEDについて記載する特許文献1および特許文献2、ならびに特許文献3および特許文献4を参照)。さらに、出力結合効率を向上させるために、高屈折率および低屈折率の層状材料の導波路効果が使用されている(例えば、特許文献5および特許文献6ならびに特許文献7を参照)。
【0005】
端面放射型LEDは、導波路効果を使用して出力結合効率を増加させる手段に関する別の実施例を提供する。特許文献8および特許文献9は、端面放射型LED構造について記載しており、この端面放射型LED構造において、電極および活性領域の堆積は、放射する堆積の側面に光を導く導波路としての役割を効果的に果たす。しかしながら、これらの端面放射型LEDの作製プロセスにより、装置動作、大量生産、およびパッケージ化に関するそれ独自の課題がもたらされる。例えば、光は、基板に平行して発せられるので、特殊なプロセスを使用してLEDをダイス化およびパッケージ化しなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,324,944号明細書
【特許文献2】米国特許第6,980,710号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2005/0190559号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/0104060号明細書
【特許文献5】米国特許第4,376,946号明細書
【特許文献6】米国特許第5,907,160号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2003/0015770号明細書
【特許文献8】米国特許第4,590,501号明細書
【特許文献9】米国特許第6,160,273号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
単純な製造プロセスによって製造可能な端面放射型LEDが必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板に対して非平行角度で光が放射される端面放射型LEDを提供する。したがって、本発明の端面放射型LEDは、従来のプロセスを使用してパッケージ化可能であり、従来のLEDよりも効果的な光の取り出しを提供する。さらに、本発明の端面放射型LEDの構造的特徴によって、高密度画素を有する表示装置を作製することが可能になり、また、赤色、緑色、および青色発光LEDが発光装置において空間的に接近して配置される発光装置の生産が可能になるため、明るい白色光の高効率源が提供される。
【0009】
本発明は、平面に平行に配向される基板と、p型部分およびn型部分を備え、その間に、基板の平面に平行ではない界面境界を有する活性領域とを備える端面放射型LEDを対象とする。本配置によると、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合に光を放射し、インコヒーレント光は、基板に平行ではない方向にLEDから放射される。端面放射型LEDから放射された光は、界面境界に実質的に平行である。
【0010】
本発明は、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に有する基板と、
(b)突起部の少なくとも1つの表面に共形的に接触する第1の伝導層と、
(c)第1の伝導層に共形的に接触する活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域と、
(d)活性領域に共形的に接触する第2の伝導層と
を備え、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、インコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、LEDから放射される、端面放射型発光ダイオードに関する。
【0011】
また、本発明は、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に含む基板と、
(b)複数の端面放射型LED要素であって、
(i)突起部の少なくとも1つの表面に接触する第1の伝導層と、
(ii)第1の伝導層に接触する活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域と、
(iii)活性領域に接触する第2の伝導層と
を備える複数の端面放射型LED要素と
を備える端面放射型LEDアレイであって、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、インコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、発光ダイオードから放射され、端面放射型LEDの少なくとも一部分は、少なくとも1つの突起部の表面には存在せずに、別個の端面放射型LED要素のアレイを形成する、端面放射型LEDアレイにも関する。
【0012】
本発明は、端面放射型LEDを製造するための方法であって、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に有する基板を提供することと、
(b)突起部の少なくとも1つの表面を共形的に被覆する第1の伝導層を形成することと、
(c)p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域を、第1の伝導層上に形成することであって、活性領域は、第1の伝導層を共形的に被覆することと、
(d)活性領域の少なくとも一部分を共形的に被覆する第2の伝導層を形成することと、
を含み、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、発光ダイオードから放射する、方法にも関する。
【0013】
一部の実施形態において、インコヒーレント光は、界面境界に実質的に平行な方向に、LEDから放射される。
【0014】
一部の実施形態において、基板は、電気的に絶縁な材料を含む。
【0015】
突起部は、直線多角形、円筒、3角錐、4角錐、円錐、およびそれらの組み合わせ等の3次元形状を含むことが可能であるが、これらに限定されない。また、突起部は、正弦波プロファイル、放物線プロファイル、直線プロファイル、鋸歯プロファイル、およびそれらの組み合わせ等のプロファイルを有するがこれらに限定されない隆起特徴も含むことが可能である。一部の実施形態において、少なくとも1つの突起部をその上に有する基板は、格子を含む。
【0016】
一部の実施形態において、少なくとも1つの突起部は、約500nmから約1cmの少なくとも1つの横方向寸法を有する。
【0017】
一部の実施形態において、界面境界および基板の平面は、約10°から90°の角度で相互に対して配向される。一部の実施形態において、インコヒーレント光は、基板の平面に対して約10°から90°の角度でLEDから放射される。
【0018】
一部の実施形態において、端面放射型LEDは、第1の電極および第2の電極をさらに備え、第1の電極は、活性領域のp型部分に接触し、第2の電極は、活性領域のn型部分に接触する。
【0019】
一部の実施形態において、活性領域は、放射層をさらに備え、放射層は、p型部分とn型部分との間の界面境界に位置する。
【0020】
一部の実施形態において、端面放射型LEDアレイは、導波路層をさらに備える。
【0021】
また、本発明は、本発明の端面放射型LEDを備える表示装置および発光装置も対象とする。
【0022】
一部の実施形態において、伝導層のうちの1つ以上は、活性領域によって放射される光の波長を反射する材料を含む。一部の実施形態において、1つ以上の伝導層は、活性領域によって放射される光の波長に透明である導体を含む。
【0023】
一部の実施形態において、端面放射型LEDは、第2の伝導層に接触する第2の活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する第2の活性領域と、第2の活性領域に接触する第3の伝導層とをさらに備え、第2の活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、第2の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、LEDから放射する。
【0024】
一部の実施形態において、第1および第2の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、実質的に同様の波長を有する。一部の実施形態において、第1および第2の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、実質的に異なる波長を有する。
【0025】
一部の実施形態において、端面放射型LEDは、第3の伝導層に接触する第3の活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する第3の活性領域と、第3の活性領域に接触する第4の伝導層とをさらに備え、第3の活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、インコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、第3の活性領域から放射される。
【0026】
一部の実施形態において、第1、第2、および第3の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、実質的に同様の波長を有する。一部の実施形態において、第1、第2、および第3の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、実質的に異なる波長を有する。一部の実施形態において、第1、第2、および第3の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、可視スペクトルの赤色、緑色、および青色を含む波長を有する。
【0027】
本発明のプロセスの一部の実施形態において、第1の伝導層を形成するステップは、突起部の少なくとも1つの側壁上に伝導性材料を選択的に蒸着するステップを含む。
【0028】
本発明のプロセスの一部の実施形態において、第2の伝導層を形成するステップは、活性領域上に伝導性材料を選択的に蒸着するステップと、突起部の上面およびその上に蒸着された任意の層から任意の伝導性材料を除去するステップとを含む。
【0029】
本発明のプロセスの一部の実施形態において、突起部の上面およびその上に蒸着された任意の層から任意の伝導性材料を除去するステップは、伝導性材料を接着基板に共形的に接触させるステップと、伝導性材料をドライエッチングするステップと、伝導性材料をウェットエッチングするステップと、およびそれらの組み合わせから選択されるプロセスによって実行される。
【0030】
一部の実施形態において、本発明のプロセスは、活性領域のp型部分とn型部分との間の界面境界に位置する放射層を形成するステップをさらに含む。
【0031】
本発明のプロセスの一部の実施形態において、活性領域を蒸着するステップは、真空蒸着、化学蒸着、熱蒸着、スピンコーティング、溶液キャスティング、スパッタリング、原子層蒸着、およびそれらの組み合わせから選択されるプロセスによって実行される。
【0032】
一部の実施形態において、本発明のプロセスは、第2の伝導層上に第2の活性領域を形成するステップであって、第2の活性領域は、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有するステップと、第2の活性領域の少なくとも一部分を被覆する第3の伝導層を形成するステップとをさらに含み、第2の活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、第2の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、LEDから放射する。
【0033】
一部の実施形態において、第3の伝導層上に第3の活性領域を形成するステップであって、第3の活性領域は、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有するステップと、第3の活性領域の少なくとも一部分を被覆する第4の伝導層を形成するステップをさらに含み、第3の活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、第3の活性領域によって放射されたインコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向に、LEDから放射する。
【0034】
また、本発明は、本発明のプロセスによって製造される製品も対象とする。一部の実施形態において、製品は、半導体装置、表示装置、発光装置、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0035】
本発明のさらなる実施形態、特徴、および利点、ならびに本発明の種々の実施形態の構造および動作は、添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本明細書に組み込まれ、かつ本明細書の一部を形成する添付の図面は、本発明の1つ以上の実施形態を示し、また、その説明とともに、本発明の原理を説明し、かつ当業者が本発明を実施および使用することを可能にする役割をさらに果たす。
【図1】図1A、図1B、図1Cおよび図1Dは、本発明の使用に適切な、突起部をその上に有する基板の略断面図を提供する。
【図2】図2は、本発明の使用に適切な、突起部をその上に有する湾曲状基板の略断面図を提供する。
【図3】図3Aおよび図3Bは、本発明の使用に適切な、突起部をその上に有する基板の略断面図を提供する。
【図4】図4A、図4Bおよび図4Cは、本発明の端面放射型LEDの略断面図を提供する。
【図5】図5Aおよび図5Bは、本発明の端面放射型LEDのさらなる実施形態に関する略断面図を提供する。
【図6】図6〜図8は、本発明に従う端面放射型LEDを作製するのに適切なプロセスの略図を提供する。
【図7】図6〜図8は、本発明に従う端面放射型LEDを作製するのに適切なプロセスの略図を提供する。
【図8】図6〜図8は、本発明に従う端面放射型LEDを作製するのに適切なプロセスの略図を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0037】
次に、本発明の1つ以上の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。図面において、同一の参照番号は、同一の要素または機能的に同様の要素を示すことが可能である。さらに、参照番号の一番左の桁は、参照番号が最初に出現する図面を識別することが可能である。
【0038】
本明細書は、本発明の特徴を組み込む1つ以上の実施形態を開示する。開示される実施形態は、本発明を単に例示するだけである。本発明の範囲は、開示される実施形態に限定されない。本発明は、本明細書に添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0039】
記載の実施形態、ならびに「一実施形態」、「ある実施形態」、および「例示的実施形態」等の本明細書における言及は、記載の実施形態が、特定の機能、構造、または特徴を含むことが可能であるが、各実施形態が、必ずしも特定の機能、構造、または特徴を含まなくてもよいことを示す。さらに、このような句は、必ずしも同一の実施形態を言及しているとは限らない。さらに、特定の機能、構造、または特徴を、ある実施形態に関連して説明する場合、これが、明示的に説明されるか否かにかかわらず、他の実施形態と関連するこのような機能、構造、または特徴をもたらす当業者の知識の範囲内にあることを理解されたい。
【0040】
(端面放射型LEDのための基板)
本発明の端面放射型LEDは、基板上に形成される。基板は、その形状またはサイズによって特に限定されず、適切な基板には、平面、湾曲、円形、波形、および局所的にパターン化された基板が含まれる。平面基板に限定されないが、本発明の基板は、平面に対して配向されることが可能である。可撓基板または湾曲状トポグラフィを有する基板では、基板は、基板の湾曲に対する接線が平面に対して配向されるように配向可能である。
【0041】
本発明で使用する基板は、組成によって特に限定されない。本発明の使用に適切な基板には、金属、合金、複合体、結晶質材料、非結晶材料、導体、半導体、絶縁体(つまり、電気絶縁材料)、光学系、ガラス、セラミック、ゼオライト、プラスチック、膜、薄膜、積層、箔、プラスチック、ポリマー、鉱物、およびそれらの組み合わせが含まれるがこれらに限定されない。さらに、適切な基板には、剛体材料および可撓材料が含まれる。
【0042】
一部の実施形態において、基板は、結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、Pドープシリコン、Nドープシリコン、酸化シリコン、シリコンゲルマニウム、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、リン化ガリウムヒ素、インジウムスズ酸化物、およびそれらの組み合わせ等の半導体を含むが、これらに限定されない。
【0043】
一部の実施形態において、基板は、非ドープシリカガラス(SiO)、フッ素化シリカガラス、ホウケイ酸ガラス、ホウリンシリケートガラス、有機ケイ酸塩ガラス、多孔質有機ケイ酸塩ガラス、およびそれらの組み合わせ等のガラスを含むが、これらに限定されない。
【0044】
一部の実施形態において、基板は、炭化ケイ素、水素化炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸炭化ケイ素、およびそれらの組み合わせ等のセラミックを含むが、これらに限定されない。
【0045】
一部の実施形態において、基板は、プラスチック、複合体、積層、薄膜、金属箔、およびそれらの組み合わせ等の可撓性材料を含むが、これらに限定されない。
【0046】
一部の実施形態において、本発明で使用する基板は、少なくとも1つの突起部をその上に有する基板を含む。本明細書で使用する場合、「突起部」は、突起部を囲む基板の範囲と隣接し、かつ局所的にその基板の範囲と区別可能である基板の範囲を言及する。さらに、一部の実施形態において、突起部は、突起部の組成に基づいて、または突起部を囲む基板の範囲とは異なる突起部の別の特性に基づいて、基板の範囲から区別可能である。一部の実施形態において、突起部は、直線多角形、円筒、角錐(例えば、3角錐、4角錐、5角錐、6角錐等)、台形、円錐、およびそれらの組み合わせ等の3次元形状を有することが可能であるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、突起部は、正弦波プロファイル、放物線プロファイル、直線プロファイル、鋸歯プロファイル、およびそれらの組み合わせ等のプロファイルを有する隆起特徴を備えるが、これらに限定されない。基板が多数の突起部を備えるこれらの実施形態において、本発明は、対称的、非対称的、規則的、およびランダムな空間的配置を含む基板上の全ての可能な空間的配置を包含する。
【0047】
全ての突起部は、少なくとも1つの横方向寸法を有する。本明細書で使用する場合、「横方向寸法」は、基板の平面に存在する突起部の寸法を言及する。突起部の1つ以上の横方向寸法は、突起部が占有する基板の範囲を画定するか、またはそれを画定するために使用可能である。突起部の典型的な横方向寸法には、長さ、幅、半径、直径、およびそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。突起部は、ナノメートル(nm)、ミクロン(μm)、ミリメートル(mm)等の長さの単位で典型的に画定される少なくとも1つの横方向寸法および少なくとも1つの垂直方向寸法を有する。
【0048】
周囲の基板が平面である場合、突起部の横方向寸法は、突起部の対向側面に位置する2つの点の間のベクトルの大きさであり、この場合、2つの点は、基板の平面にあり、ベクトルは、基板の平面に平行である。一部の実施形態において、対称的突起部の横方向寸法の判断に使用される2つの点は、対称的突起部の鏡面にも存在する。一部の実施形態において、非対称的突起部の横方向寸法は、突起部の少なくとも1つの端部に対して直角にベクトルを整列することによって判断可能である。例えば、図1A−図1Dにおいて、基板の平面にあり、かつ突起部101、111、121、および131の対向側面にある点は、破線矢印102および103、112および113、122および123、ならびに132および133によってそれぞれ示される。これらの突起部の横方向寸法は、ベクトル104、114、124、および134の大きさによってそれぞれ示される。
【0049】
突起部の垂直方向寸法は、基板の平面にある点と、突起部の最上高さにおける点との間の、基板に対して直角のベクトルの大きさである。例えば、図1A−図1Dにおいて、突起部の垂直方向寸法は、ベクトル105、115、125、および135の大きさによってそれぞれ示される。本明細書で使用する場合、突起部の表面は、側壁、上面、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない突起部の任意の表面を言及する。例えば、図1A−図1Dにおいて、突起部101、111、121、および131は、側壁106、116、126、および136をそれぞれ有するように示される。突起部の側壁が、基板に平行に配向される平面に対して直角であるこれらの実施形態において、側壁の高さは、突起部の垂直方向寸法に同等である。
【0050】
図1A−図1Dにおいて概略的に示される突起部は、突起部101、111、121、および131が、周囲の基板とは異なる組成を有することを示すが、本発明は、基板と同一または異なる化学組成の両方を有する突起部を包含する。例えば、突起部は、アディティブプロセス(例えば、蒸着)、サブトラクティブプロセス(例えば、エッチング)、およびそれらの組み合わせによって形成可能である。
【0051】
一部の実施形態において、突起部は、「傾斜」側壁を有する。本明細書で使用する場合、「傾斜側壁」は、基板に平行に配向される平面に対して直角ではない側面である。側壁角度は、突起部の端部を交差する表面に対して直角であるベクトルと、側壁の表面に平行である同一点において突起部の端部を交差するベクトルとの間に形成される角度に同等である。直角側壁は、0°の側壁角度を有する。例えば、突起部121および131の図1Cおよび図1Dにおける側壁角度は、Θで示される。一部の実施形態において、基板上の突起部は、約80°から約−50°、約80°から約−30°、約80°から約−10°、または約80°から約0°の側壁角度を有する。
【0052】
任意の特定の理論に束縛されるものではないが、突起部の側壁角度は、端面放射型LEDから放射される光の角度を判断することが可能である。例えば、20°の側壁角度を有する本発明の端面放射型LEDは、基板の平面に平行に配向される平面に対して約70°の角度で光を放射することができる。一部の実施形態において、基板の平面に平行に配向される平面に対して約10°から90°の角度で、光は、端面放射型LEDから放射される。
【0053】
基板の湾曲の半径が、1mm以上の基板上の距離において、または10mm以上の基板上の距離において非ゼロである場合、基板は、「湾曲状」である。湾曲状基板では、横方向寸法は、突起部の対向側面における2つの点を連結する円の円周の弧の大きさとして定義され、この場合、円の半径は、基板の湾曲の半径と同等である。多数の湾曲もしくは起伏のある湾曲、または波形を有する湾曲状表面の基板の横方向寸法は、多数の円からの弧の大きさを合計することによって判断可能である。
【0054】
図2は、突起部211をその上に有する湾曲状基板200の略断面図を示す。突起部211の横方向寸法は、点212および点213を連結可能な線分214の長さに同等である。突起部211の垂直方向寸法は、ベクトル215の大きさによって示される。
【0055】
一部の実施形態において、少なくとも1つの突起部をその上に有する基板は、格子を有する。本発明の基板としての使用に適切な格子は、光学技術において一般的に既知である基板を含み、コンタクトプリント、インプリントリソグラフ、およびマイクロコンタクト成形の方法によって作製される格子を含む(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,512,131号、第5,900,160号、第6,180,239号、第6,719,868号、第6,747,285号、および第6,776,094号、ならびに米国特許出願公開第2004/0225954号および第2005/0133741号を参照)。
【0056】
図3Aおよび図3Bは、本発明の使用に適切な格子300および格子350の略断面図をそれぞれ提供する。図3Aを参照すると、本発明で使用する格子は、任意最上層302を有する基板301を備え、その組成は同一または異なることが可能であり、格子は、高さ305、幅306、および周期(つまり、繰り返し距離)307を有する一連の突起部303を備える。一部の実施形態において、格子の繰り返し距離および/または幅は、格子の距離とともに変動することが可能である。一部の実施形態において、格子の側壁は、傾斜しており、0°から約80°の「側壁角度」または「ブレーズ角」Θを有する。本発明で使用する格子は、図3Aに示すような直線プロファイルを有する必要がなく、正弦波プロファイル、放物線プロファイル、直線プロファイル、鋸歯プロファイル、およびそれらの組み合わせを有することが可能である。例えば、図3Bは、正弦波プロファイルを有する格子の略断面図を提供する。格子350は、任意最上層352を有する基板351を備え、その組成は同一または異なることが可能であり、格子は、正弦波形状、ならびに高さ355、幅356、および繰り返し距離357を有する一連の突起部353から構成される。
【0057】
一部の実施形態において、本発明で使用する基板は、横方向寸法が約50nmから約1cmである少なくとも1つの突起部を含む。一部の実施形態において、本発明で使用する基板は、最小横方向寸法が約50nm、約100nm、約200nm、約500nm、約1μm、約2μm、約5μm、約10μm、約20μm、約50μm、約100μm、約500μm、約1mm、約2mm、約5mm、または約1cmである少なくとも1つの突起部を含む。
【0058】
一部の実施形態において、突起部の高度は、表面の平面または湾曲上に約100nmから約1cmである。一部の実施形態において、突起部の最小高度は、表面の平面または湾曲上に約100nm、約200nm、約300nm、約500nm、約1μm、約2μm、約5μm、約10μm、約20μm、約50μm、約100μm、または約200μmである。一部の実施形態において、突起部の最大高度は、表面の平面上に約1cm、約5mm、約2mm、約1mm、約500μm、約200μm、約100μm、約50μm、約20μm、約10μm、約5μm、約2μm、約1μm、または約500nmである。
【0059】
本発明の使用に適切な基板およびその上に作製される端面放射型LEDは、半導体装置作製の当業者に既知である分析的方法を使用して、構造的および組成的に特徴付けられることが可能である。
【0060】
(端面放射型LED)
本発明は、少なくとも1つの突起部をその上に有する基板と、突起部の少なくとも1つの表面に接触する第1の伝導層と、第1の伝導層に接触する活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域と、活性領域に接触する第2の伝導層とを備え、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、光は、基板の平面に平行ではない方向にLEDから放出される、端面放射型LEDを対象とする。
【0061】
また、本発明は、平面に平行に配向される基板と、p型部分およびn型部分を備え、かつその間に、基板の平面に平行ではない界面境界を有する活性領域とを備え、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、インコヒーレント光は、界面境界に実質的に平行な方向にLEDから放出される、端面放射型LEDも対象とする。
【0062】
本明細書で使用する場合、「発光ダイオード」は、pn接合から光を放射する固体装置を言及する。本明細書で使用する場合、「端面放射型」LEDは、pn接合のn型部分からp型部分を分離する界面境界に実質的に平行な(つまり、垂直ではない)方向に、pn接合から光を放射する固体装置を言及する。
【0063】
本発明の端面放射型LEDは、インコヒーレント光の放射に適切である。本明細書で使用する場合、「インコヒーレント」は、光子の光学特性(例えば、波長、位相、および/または方向)が異なる光を言及する。本発明は、コヒーレント光(つまり、レーザーおよびその同等物)を放射可能なLEDを含まない。本明細書で使用する場合、「光」は、電磁スペクトルの紫外線領域(つまり、約200nmから約400nmの波長)、可視領域(つまり、約400nmから約750nmの波長)、および赤外線領域(つまり、約750nmから約2000nmの波長)内の放射を言及する。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、本発明のLEDによって放射される波長は、スペクトルの所望の領域における光を放射する活性領域および/または放射領域の材料を用いることによって選択可能である。一部の実施形態において、本発明のLEDは、白色発光装置用途における使用に適切な波長の組み合わせを放射する。例えば、本発明のLEDアレイは、可視スペクトルの青色(約400nmから約475nm)、緑色(約500nmから約540nm)、および赤色(約630nmから約750nm)の波長を個々に放射するLEDを含むことが可能である。
【0064】
本発明の端面放射型LEDは、装置の前面および背面から光を放射することが可能である。例えば、透明基板を使用する場合、反射平坦化層または共形層を、装置上に蒸着する(つまり、基板の表面と、その上に装置が形成される少なくとも1つの突起部との上に蒸着する)ことによって、LEDにより放射された光を、基板を通って(つまり、装置の裏側から)反射するように誘起することが可能である。一部の実施形態において、基板は、不透明であり、その上に形成される本発明の端面放射型LED装置は、基板の「前」面から光を放射する。一部の実施形態において、1つ以上の透明層または半透明層は、端面放射型LED上に、例えば、保護被膜、フィルタ、およびその同等物として形成可能である。
【0065】
本発明の端面放射型LEDは、活性領域を備える。本明細書で使用する場合、「活性領域」は、電荷搬送、電荷結合、および発光が発生するLEDの領域を言及する。活性領域は、正孔を搬送する(つまり、正電荷を伝導する)のに適切なp型部分と、電荷を搬送する(つまり、電子を伝導する)のに適切なn型部分とを備える。活性領域内の正孔および電子の結合により、放射する活性種が形成される。活性領域のp型部分およびn型部分の各々は、電荷伝導、電荷移動、電荷結合等を強化および/または最適化するための1つ以上の層を備えることが可能である。したがって、個々の層と、多数の堆積層を含む層状構造とを備えるp型部分およびn型部分は、両方とも本発明の範囲内にある。本発明の端面放射型LEDの活性領域(例えば、p型部分、n型部分、および放射層)の材料としての使用に適切な材料には、例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,048,630号、第6,329,085号、および第6,358,631号、ならびにLight−Emitting Diodes、2d Ed.、Schubert, E.F.、Cambridge University Press、NY(2006)に開示される材料が含まれるが、これらに限定されない。
【0066】
一部の実施形態において、p型部分、n型部分、放射層、およびそれらの組み合わせは、合金、結晶、または要素等の無機材料を含むがこれらに限定されない。本発明の使用に適切な無機材料には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるHigh Brightness Light Emitting Diodes、Stringfellow, G.B.およびCraford, M.G.、Academic Press、San Diego、CA(1997)に記載の無機材料が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態において、p型部分、n型部分、放射層、およびそれらの組み合わせは、有機材料(例えば、有機ポリマー、芳香族多環式炭化水素、ならびにそれらの組み合わせおよび誘導体)を含む。本発明の使用に適切な有機材料には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるOrganic Light−Emitting Diodes(Optical Engineering)、Kalinowski, J.、Marcel Dekker、New York、NY(2005)に記載の有機材料が含まれるがこれらに限定されない。
【0067】
端面放射型LEDの活性領域は、p型部分およびn型部分を備え、その間に少なくとも1つの界面を有する。界面には、特定の形状または形態が無く、平面または湾曲状(例えば、凹面または凸面)であることが可能であり、また、平滑化、粗面化、または種々の程度の粗度を有することが可能である。界面の少なくとも一部分は、基板の表面と非平面(つまり、非共形)であるか、または、湾曲状基板では、界面の少なくとも一部分は、表面上に一定距離を置く線(例えば、表面と同心の線)に平行ではない。
【0068】
一部の実施形態において、活性層は、少なくとも1つの突起部の少なくとも一部分上に共形層を形成する。一部の実施形態において、活性層は、基板の表面の少なくとも一部分上にも共形層を形成することが可能である。本明細書で使用する場合、「共形層」および「共形的に接触する」は、層の厚さが、層の厚さに渡って約50%以下、約40%以下、約30%以下、約25%以下、約20%以下、約15%以下、約10%以下、または約5%以下しか変化しないように、基板の表面上および/または突起部の表面上に蒸着されて、層の表面のトポグラフィが、その上に層が蒸着される下層の1つまたは複数の表面の3次元形状に「共形」する層を言及する。共形活性層の厚さは、約10nmから約10μmであることが可能である。一部の実施形態において、共形活性層の最小厚さは、約10nm、約20nm、約50nm、約100nm、約150nm、約200nm、約250nm、約300nm、約400nm、約500nm、約600nm、約800nm、約1μm、約2μm、約5μm、または約10μmであることが可能である。
【0069】
任意の特定の理論に束縛されるものではないが、活性層内における界面の非平行配向によって、本発明の端面放射型LED装置からの光の出力結合を促進することが可能である。一部の実施形態において、界面は、p型部分およびn型部分がその上に形成される突起部の側壁に実質的に平行に配向される(例えば、活性層の層が、少なくとも1つの突起部および/または基板の表面と共形する場合)。一部の実施形態において、界面は、基板に平行に配向される平面に対して、約10°から90°、約20°から90°、約45°から90°、約60°から90°、または約75°から90°の角度で配向される。また、LED構造が複数の界面を備え、その各々が、基板に平行に配向される平面に対して同一または異なる角度で配向されることも本発明の範囲内である。
【0070】
活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合に、界面境界に実質的に平行な方向にインコヒーレント光を放射する。本明細書で使用する場合、「実質的に平行」は、界面境界の角度に平行に配向される平面に対して、約−45°から約45°、約−30°から約30°、約−20°から約20°、または約−15°から約15°の角度を形成するように、LEDから放射される光のベクトルを言及する。
【0071】
一部の実施形態において、活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合に、基板の平面に平行ではない方向に光を放射する。本明細書で使用する場合、「基板に平行ではない方向」は、本発明のLEDから放射される光の角度で形成されるベクトルが、基板の平面に平行に配向される平面に平行ではないことを言及する。したがって、光は、LEDを構成する伝導層、活性領域、または導波路層の端面から放射され、発光の方向は、基板の平面外である。一部の実施形態において、「基板に平行ではない方向」は、基板の範囲の平面外に、基板の表面に対して少なくとも約10°、少なくとも約15°、少なくとも約20°、少なくとも約25°、少なくとも約30°、少なくとも約40°、少なくとも約50°、少なくとも約60°、または少なくとも約70°の配向を言及する。
【0072】
一部の実施形態において、活性領域は、界面境界の配向に実質的に平行な方向に光を放射する(例えば、界面境界の表面に対して約−30°から約+30°の配向、または、一部の実施形態において、界面境界の表面に対して約−20°から約+20°の配向、または、一部の実施形態において、界面境界の表面に対して約−10°から約+10°の配向)。
【0073】
また、本発明は、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に含む基板と、
(b)複数の端面放射型LED要素であって、
(i)突起部の少なくとも1つの表面に接触する第1の伝導層と、
(ii)第1の伝導層に接触する活性領域であって、p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域と、
(iii)活性領域に接触する第2の伝導層と、
を備える複数の端面放射型LED要素と、
を備える端面放射型LEDアレイであって、
活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、インコヒーレント光は、基板の平面に平行ではない方向にLEDから放射され、端面放射型LEDの少なくとも一部分は、少なくとも1つの突起部の表面には存在せずに、別個の端面放射型LED要素のアレイを形成する、
端面放射型LEDアレイも対象とする。
【0074】
本明細書で使用する場合、用語の「端面放射型発光ダイオードの少なくとも一部分は、少なくとも1つの突起部の表面には存在しない」は、第1の伝導層、活性層のp型部分、活性層のn型部分、第2の伝導層、またはそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの突起部の少なくとも1つの表面には存在しないことを言及する。少なくとも1つの突起部の少なくとも1つの表面は、少なくとも1つの突起部の任意の表面(例えば、少なくとも1つの突起部の側壁、少なくとも1つの突起部の上側表面、またはそれらの任意の組み合わせ)を含むことが可能である。
【0075】
一部の実施形態において、活性領域は、活性領域のp型部分およびn型部分間の界面境界に位置する放射層をさらに備える。一般的に、本発明の放射層の使用に適切な材料は、迅速蛍光を受けるか、または高量子効率のリン光を受ける。本発明の放射層の使用に適切な材料には、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第5,962,971号、第6,313,261号、第6,967,437号、および第7,094,362号に記載される材料が含まれるがこれらに限定されない。
【0076】
電極(アノードおよびカソード)は、電気的に接続されるか、あるいは活性領域のp型部分およびn型部分にそれぞれ結合される。本発明の使用に適切な電極材料は、金属またはドープ状の多結晶シリコン、ナノ結晶シリコン、伝導性オリゴマーおよび伝導性ポリマー、ならびに当業者に既知の他の導体が含まれる。本発明の使用に適切な伝導性ポリマーおよび伝導性オリゴマーには、ポリアセチレン、ポリチオフェン(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリスチレン(例えば、ポリ(スチレンスルホン酸)、ポリピロール、ポリフルオレン、ポリナフタレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレン、およびそれらの組み合わせおよび共重合体が含まれるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、電極材料は、活性領域により放射される光の波長に透明である伝導性材料を含む。本発明の使用に適切な透明伝導性材料には、インジウムスズ酸化物(idium tin oxide; ITO)、金属ドープITO、カーボンナノチューブ、亜鉛オキシフッ化物、およびそれらの組み合わせが含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態において、本発明で使用する電極(つまり、アノードまたはカソード)は、IA群の金属、IIA群の金属、IIIB群の金属、IVB群の金属、VB群の金属、VIB群の金属、VIIB群の金属、VIIIB群の金属、IB群の金属、IIB群の金属、IIIA群の金属、IVA群の金属、VA群の金属、VIA群の金属、およびそれらの組み合わせから選択される金属を含む。一部の実施形態において、電極は、Al、Ni、Au、Ag、Pd、Pt、Cr、LiF、およびそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない群から選択される材料を含む。また、本発明の使用に適切な電極材料には、参照によりその全体が本明細書に組み込まれるFrontiers of Electrochemistry、the Electrochemistry of Novel Materials、Lipowski, J. およびRoss, P.N. Eds.、Wiley− VCH Verlag GmbH & Co. KGaA、Weinheim、Germany(1994)に記載される電極材料も含まれる。
【0077】
一部の実施形態において、本発明のLEDは、導波路層をさらに備える。本明細書で使用する場合、「導波路層」は、LEDの電極または活性領域のうちの少なくとも1つに隣接する材料を言及し、ここで、導波路層は、活性領域により放射される光の波長に透明であり、導波路層の屈折率は、隣接する層の屈折率よりも大きい。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、活性領域から放射されるインコヒーレント光は、さらに上の導波路層の透過可能であり、ここで、スネルの法則に従って、導波路層の側壁との光の入射角度が基準角度よりも大きい場合、導波路と隣接材料との間の接合部分における入射光線は、導波路材料内において全反射を受ける。次に、導波路の本体内で内部反射される光は、導波路材料の端面から放射可能である。本発明における導波路層の材料および位置は、特に限定されない。導波路層として使用する材料には、屈折率が約1.6以上、約1.8以上、約2.0以上、約2.1以上、または約2.2以上である透明金属酸化物、ポリマー、モノマー、ソルゲル、およびそれらの組み合わせが含まれる。導波路層の使用に適切な材料には、ITO、窒化ケイ素、および屈折率が1.6以上の他の材料が含まれるがこれらに限定されない。一部の実施形態において、電極、活性領域のp型部分またはn型部分、または任意のフィルタのうちの1つは、導波路層として機能する。
【0078】
本発明の例示的端面放射型LEDの略断面図を、図4A、図4B、および図4Cに示す。端面放射型LED400、420、および450は、突起部403、423、および453毎に、1つ、2つ、および3つの活性領域をそれぞれ有する。例えば、図4Aは、基板401および402を有し、その上に突起部403を有するLED構造400を含む。一部の実施形態において、層401および層402の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層401および402、ならびに突起部403の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層401は任意である。一部の実施形態において、層401は、剛性バッキング層を備え、層402は、その上に蒸着される共形層を備える。突起部403は、表面(つまり、側壁)404を含み、その上に、第1の伝導性材料405(例えば、アノード)が形成される。アノード405とカソード406との間に、p型部分407およびn型部分408を備える活性領域が形成される。p型部分およびn型部分は、その間に界面障壁409をさらに備える。一部の実施形態において、本発明の端面放射型LEDは、LED装置に構造的剛性を付加するように蒸着可能である充填材料410をさらに備える。光hνは、活性領域413および416内で放射される。電極411および電極412が、活性領域により放射される光の波長を反射する材料を含むこれらの実施形態において、光は、界面409の配向に実質的に平行な方向414に、端面放射型LEDから放射される。少なくとも1つの電極415が、活性領域により放射される光の波長に透明である伝導性材料を含むこれらの実施形態において、透明電極は、導波路として機能することが可能であり、活性領域により放射される光は、界面409の配向に実質的に平行な方向415に、電極の端面から光が放射されるまで、導波路内に内部反射を受ける可能性がある。
【0079】
図4Bは、図4Aに記載の端面放射型LED装置に実質的に類似しており、基板421および422を有し、その上に突起部423を有するLED構造420を含み、この突起部423は、その上に表面(つまり、側壁)424を含み、その上に、第1の伝導性材料425(例えば、アノード)が形成される。アノード425とカソード426との間に、p型部分428およびn型部分429を備える活性領域が形成される。p型部分およびn型部分は、その間に界面障壁430をさらに備える。n型部分429に隣接するカソード426の側面の反対側に、第2のn型部分431および第2のp型部分432を備える第2の活性領域が存在する。第2のp型部分の反対側に、第2のアノード427が存在する。光hνは、同様に、界面430の角度に実質的に平行な方向に、本構造から放射される。図示される装置420において、hνおよびhν’は、同一のまたは異なる波長の光を含むことが可能である。
【0080】
図4Cは、図4Bに記載の端面放射型LED装置に実質的に類似しており、基板451および452を有し、その上に突起部453を有するLED構造450を含み、この突起部453は、その上に表面(つまり、側壁)454を含み、その上に、第1の伝導性材料460(例えば、アノード)が形成される。アノード460とカソード461との間に、p型部分464およびn型部分465を備える活性領域が形成される。p型部分およびn型部分は、その間に界面障壁466をさらに備える。n型部分465に隣接するカソード461の側面の反対側に、第2のn型部分467および第2のp型部分468を備える第2の活性領域が存在する。第2のp型部分468の反対側に、第2のアノード462が存在し、その隣に、第3のp型部分469および第3のn型部分470を備える第3の活性領域が存在する。第3のn型部分の反対側に、第2のカソード463が存在する。光hν、hν’、およびhν”は、p型部分およびn型部分464および465、466および467、ならびに468および469間の界面障壁に実質的に平行な方向に、第1、第2、および第3の活性領域からそれぞれ放射される。放射された光hν、hν’、およびhν”は、同一のまたは異なる波長をそれぞれ有することが可能である。一部の実施形態において、hν、hν’、およびhν”の波長は、例えば、可視スペクトルの赤色、緑色、および青色領域内の波長のように実質的に異なる。したがって、一部の実施形態において、本発明は、白色光を使用することが望ましい発光装置の使用に適切である。さらに、本発明の端面放射型LEDで使用する放射材料を適切に選択することによって、電磁スペクトルのUV領域、可視領域、およびIR領域における光の波長を含む所望の波長の任意の組み合わせを、LEDから放射することが可能になる。
【0081】
図5Aは、本発明の端面放射型LED装置のさらなる実施形態に関する略断面図を提供する。図5Aは、基板501および502を有し、その上に突起部503を有する端面放射型LED500を含み、この突起部503は、表面(つまり、側壁)504を含む。一部の実施形態において、層501および層502の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層501および502、ならびに突起部503の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層501は任意である。第1の伝導性材料505(例えば、アノード)は、側壁504の一部分上に形成される。アノード505とカソード506との間に、p型部分507およびn型部分508を備える活性領域が形成される。p型部分およびn型部分は、その間に界面障壁511をさらに備える。本実施形態において、放射層509は、p型部分およびn型部分間の界面障壁内に存在する。光hνは、界面障壁の配向に実質的に平行な方向に、放射層から放射される。一部の実施形態において、端面放射型LED装置は、LED構造に剛性および支持を付加可能である構造的要素510をさらに備える。
【0082】
図5Bは、本発明の別の端面放射型LED装置の略断面図を提供する。図5Bは、基板521および522を有し、その上に突起部523を有する端面放射型LED520を含み、この突起部523は、表面(つまり、側壁)524を含む。一部の実施形態において、層521および層522の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層521および522、ならびに突起部523の組成は同一である。一部の実施形態において、基板層521は任意である。第1の伝導性材料525(例えば、アノード)は、側壁524の一部分上に形成される。透明伝導性材料を含むアノード525とカソード526との間に、p型部分527およびn型部分528を備える活性領域が形成される。p型部分およびn型部分は、その間に界面障壁529をさらに備える。本実施形態において、放射層530は、p型部分およびn型部分間の界面障壁内に存在し、導波路層531は、カソードに隣接して存在する。一部の実施形態において、端面放射型LED装置は、LED構造に剛性および支持を付加可能である構造的要素532をさらに備える。光hνは、放射層533内で放射され、放射層530、活性領域のn型部分528、および透明カソード526を通って伝播し、導波路材料531に入ることが可能である。次に、放射された光は、界面障壁の配向に実質的に平行な方向534に光が放射されるまで、導波路材料内において内部反射を受ける。
【0083】
(端面放射型LEDの製造プロセス)
また、本発明は、端面放射型LEDを製造するためのプロセスであって、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に有する基板を提供するステップと、
(b)突起部の少なくとも1つの表面を被覆する第1の伝導層を形成するステップと、
(c)p型部分およびn型部分を備え、その間に界面境界を有する活性領域を、第1の伝導層上に形成するステップと、
(d)活性領域の少なくとも一部分を被覆する第2の伝導層を形成するステップと、
を含み、
活性領域は、正孔および電子がそこで結合する場合にインコヒーレント光を放射し、
光は、基板の平面に平行ではない方向に、LEDから放射される、
プロセスも対象とする。
【0084】
本発明のプロセスは、突起部の少なくとも1つの表面を被覆する第1の伝導層を形成するステップを含む。一部の実施形態において、この形成プロセスは、突起部の側面等の単一表面上に伝導層の形成が発生するように選択的である。形成プロセスには、蒸着、プラズマ増強蒸着、熱蒸着、酸化、還元、スプレーコーティング、スピンコーティング、噴霧化、エピタキシャル成長、ラングミュア蒸着、およびそれらの組み合わせ、ならびに薄膜蒸着の当業者に既知である他の薄膜蒸着および薄膜形成プロセスが含まれるがこれらに限定されない。
【0085】
一部の実施形態において、基板は、真空リアクタまたは蒸着リアクタにおいて、傾斜して配置可能であり、反応種は、突起部(例えば、側壁)の単一表面上に蒸着可能である。例えば、図6は、本発明のLEDの使用に適切な層605が材料600上に蒸着される蒸着プロセスに関する略図を提供し、材料600は、基板601および602を備え、その上に突起部603を有する。基板および突起部を備える材料は、垂直平面606に対して角度Φで配向される。反応種604は、蒸着プロセスによって、突起部603の上面および側壁に蒸着される。配向角度Φによって、側壁の第1の側面上にのみ蒸着が発生し、また恐らく、突起部の3次元形状に依存して突起部の上面上に蒸着が発生するようになる。追加の層を層605上に蒸着し、本発明のLEDを形成することが可能である。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、基板の配向角度Φによって、突起部および/または基板のどの表面に層が蒸着されるかを判断することが可能である。
【0086】
一部の実施形態において、本発明のプロセスは、突起部の上面から任意の伝導性材料を除去するステップをさらに含む。突起部の上面からの伝導層の除去は、接触プロセス(例えば、突起部の上面を接着膜と接触させる)、ドライエッチングプロセス、ウェットエッチングプロセス、およびそれらの組み合わせによって実行可能である。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、突起部の上面からの伝導層の除去は、不透明伝導性材料を装置に使用可能にすることによって、本発明の端面放射型LEDの出力効率を向上させることが可能である。
【0087】
図7は、共形蒸着方法を使用して、本発明の端面放射型LEDを形成するためのプロセスに関する略図を提供する。基板701および702を備え、その上に突起部703を有する材料700は、第1の伝導層705、p型部分707、n型部分708、および第2の伝導層706をそれぞれ共形的に蒸着する連続的な共形蒸着プロセス751、752、753、および754を受ける。任意により、充填材料または構造材料710は、適切な「ギャップ充填」蒸着過程(例えば、プラズマ増強CVDまたはスピンコーティング)を使用して、共形的に蒸着された層に蒸着可能である。次に、結果としてもたらされる共形積層構造720は、突起部704の上面の平面上に存在する共形層705、706、707、および708の部分を除去する平坦化ステップ755を受ける。結果としてもたらされるLED装置730は、活性領域711内の界面に実質的に平行な方向に、光hνを放射する。
【0088】
シャドーマスクを蒸着プロセス中に用いて、アノード、カソード、または活性領域の任意の部分を、基板の異なる領域に選択的に蒸着することが可能である。例えば、種々の層の選択的な蒸着により、アノードおよびカソードとの容易な電気接触が可能になることから、バイアスを電極に印加する場合に、放射する基板の放射領域を画定することが可能になる。
【0089】
基板の表面積は、特に限定されず、電極および活性領域の蒸着に適切な設備の適切な設計によって容易に拡大縮小可能であり、約10cmから約10mの範囲であることが可能である。
【0090】
一部の実施形態において、基板および/または突起部は、端面放射型LEDの伝導性領域および/または活性領域のうちの1つ以上を蒸着する前に、官能化、誘導体化、テクスチャ化、または前処理されることが可能である。本明細書で使用する場合、「前処理するステップ」は、塗布または蒸着前に、基板を化学的または物理的に修正するステップを言及する。前処理するステップには、洗浄するステップ、酸化するステップ、還元するステップ、誘導体化するステップ、官能化するステップ、表面を反応ガス、プラズマ、熱エネルギー、紫外線放射へ暴露するステップ、およびそれらの組み合わせが含まれるがこれらに限定されない。任意の特定の理論に束縛されるものではないが、基板を前処理するステップは、2つの層の間の接着相互作用を増加または減少させること、または層間の伝導性を増加させることが可能である。
【0091】
一部の実施形態において、1つ以上の層の蒸着後、基板は、後処理されることが可能である。後処理は、LEDの層を焼結、交差結合、または硬化することが可能であり、また、伝導性、層間接着、密度、およびそれらの組み合わせを改善することが可能である。
【0092】
一部の実施形態において、層のうちの1つ以上は、共形的に蒸着される。本明細書で使用する場合、「共形」は、下層特徴の形状にかかわらず、厚さが実質的に均一の層または塗膜を言及する。したがって、種々のサイズおよび形状の突起部の共形塗膜により、端面放射型LEDが実質的に同様のサイズおよび形状を有することになり、結果としてもたらされる端面放射型LED装置のサイズは、基板上の突起部の寸法(例えば、格子の空間および寸法)を選択することによって制御可能である。共形蒸着方法には、化学蒸着、スピンコーティング、溶液キャスティング、浸漬被覆、原子層蒸着、自己集合、およびそれらの組み合わせが含まれるがこれらに限定されない。
【0093】
一部の実施形態において、本発明のプロセスは、端面放射型LEDの外側表面に透明保護層を蒸着するステップをさらに含む。
【0094】
本発明のLEDは、発光表示装置ならびに光源が必要とされる任意の電子装置の使用に適切である。例えば、一部の実施形態において、本発明のLEDは、科学装置(例えば、分析装置、微小流体素子、およびその同等物)における発光要素として機能することが可能である。本発明のLEDは、一体型回路装置要素と組み合わせて(例えば、それに隣接して、その上部に、またはその下に)蒸着可能である。一部の実施形態において、一体型回路装置(例えば、トランジスタ)は、本発明のLEDの制御要素として機能することが可能である。
【実施例】
【0095】
(実施例1)
本発明の端面放射型LEDは、図8の略図により概説されるプロセスによって製造される。その上に格子803を有する基板801および802は、真空リアクタに配置される。ニッケルの薄層(約100nm)が後に続くアノード(例えば、アルミニウム)は、蒸着中に格子を傾けることによって、格子803の一側壁に選択的に蒸着され、また、シャドーマスクを使用することによって、基板の選択された部分に選択的に蒸着される。格子の上面に蒸着される任意の金属は、格子の上面を接着表面に接触させることによって除去され、格子820の一側面のみに蒸着される金属電極を有する格子を生成する。次に、活性領域804は、格子全体において真空蒸着される。その後、カソード(例えば、Alが後に続くLiF)の蒸着が、格子を再び傾けることによって、かつシャドーマスクを使用することによって実行され、基板のある範囲および格子805にカソードを蒸着し、アノードが蒸着される範囲からオフセットされる。格子の上面に蒸着される任意の金属は、例えば、格子の上面を接着表面と接触させることによって再び除去可能である。アノードおよびカソードを接地電源807に接続することによって、端面放射型LED装置がもたらされる。最終的な端面放射型LED装置は、アノードおよびカソードの蒸着が相互に重複する基板上の領域によって画定される放射表面積806を有する。
【0096】
(結論)
これらの実施例は、本発明の可能な実施形態を示す。本発明の種々の実施形態について上に説明したが、これらが、ほんの一例として提示されており、限定されないことを理解されたい。本発明の精神および範囲を逸脱することなく、形式および詳細に種々の変更を加えることが可能であることは、当業者に明白である。したがって、本発明の領域および範囲は、上述の例示的実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の請求項およびその同等物に従ってのみ定義されるべきである。
【0097】
発明を実施するための形態の部分、ならびに発明の概要および要約の部分は、請求項を解釈するように使用されることを意図しないことを理解されたい。発明の概要および要約の部分は、本発明の例示的実施形態の1つ以上を記載することは可能であるが、本発明者が想定する全てを記載することは不可能であるため、本発明および添付の請求項を限定することを決して意図しない。
【0098】
引用文献に提示される全てのデータ、表、図面、およびテキストを含む論文または抄録、公開または対応の米国または外国の特許出願、発行特許もしくは外国特許、または任意の他の文献の各々は、参照によって本明細書に全体的に組み込まれる。
【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図1D】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)少なくとも1つの突起部をその上に含む基板と、
(b)該突起部の少なくとも1つの表面に共形的に接触する第1の伝導層と、
(c)該第1の伝導層に共形的に接触する活性領域であって、該活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、活性領域と、
(d)該活性領域に共形的に接触する第2の伝導層と
を備えている端面放射型発光ダイオードであって、該活性領域は、正孔および電子が該活性領域内で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該インコヒーレント光は、該発光ダイオードから、該基板の平面と平行ではない方向に放射される、端面放射型発光ダイオード。
【請求項2】
前記少なくとも1つの突起部は、直線多角形、円筒、3角錐、4角錐、円錐、正弦波プロファイルを有する隆起特徴、放物線プロファイルを有する隆起特徴、直線プロファイルを有する隆起特徴、鋸歯プロファイルを有する隆起特徴、およびそれらの組み合わせから選択される3次元形状である、請求項1に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項3】
少なくとも1つの突起部をその上に有する前記基板は格子を備えている、請求項2に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項4】
前記少なくとも1つの突起部は、約500nmから約1mmの少なくとも1つの横方向寸法を有する、請求項1に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項5】
(e)前記第2の伝導層に接触する第2の活性領域であって、該第2の活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、第2の活性領域と、
(f)該第2の活性領域に接触する第3の伝導層と
をさらに備え、該第2の活性領域は、正孔および電子が該第2の活性領域において結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該第2の活性領域によって放射された該インコヒーレント光は、該発光ダイオードから、前記基板の平面に平行ではない方向に放射する、請求項1に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項6】
前記第1および第2の活性領域によって放射された前記インコヒーレント光は、実質的に同様の波長を有する、請求項5に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項7】
前記第1および第2の活性領域によって放射された前記インコヒーレント光は、実質的に異なる波長を有する、請求項5に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項8】
(g)前記第3の伝導層に接触する第3の活性領域であって、該第3の活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、第3の活性領域と、
(h)該第3の活性領域に接触する第4の伝導層と
をさらに備え、該第3の活性領域は、正孔および電子が該第3の活性領域で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該インコヒーレント光は、前記第3の活性領域から、前記基板の平面に平行ではない方向に放射される、請求項5に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項9】
前記第1、第2、および第3の活性領域によって放射された前記インコヒーレント光は、実質的に同様の波長を有する、請求項8に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項10】
前記第1、第2、および第3の活性領域によって放射された前記インコヒーレント光は、実質的に異なる波長を有する、請求項8に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項11】
前記第1、第2、および第3の活性領域によって放射された前記インコヒーレント光は、スペクトルの赤色、緑色、および青色に由来する波長を含む、請求項10に記載の端面放射型発光ダイオード。
【請求項12】
請求項1に記載の端面放射型発光ダイオードを備える表示装置。
【請求項13】
請求項1に記載の端面放射型発光ダイオードを備える発光装置。
【請求項14】
(a)少なくとも1つの突起部をその上に含む基板と、
(b)複数の端面放射型発光ダイオード要素であって、
(i)該突起部の少なくとも1つの表面に接触する第1の伝導層と、
(ii)該第1の伝導層に接触する活性領域であって、該活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、活性領域と、
(iii)該活性領域に接触する第2の伝導層と
を備えている、複数の端面放射型発光ダイオード要素と
を備えている、端面放射型発光ダイオードアレイであって、該活性領域は、正孔および電子が該活性領域で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該インコヒーレント光は、該発光ダイオードから、該基板の平面に平行ではない方向に放射され、該端面放射型発光ダイオードの少なくとも一部分は、該少なくとも1つの突起部の表面には存在せずに、別個の端面放射型発光ダイオード要素のアレイを形成する、端面放射型発光ダイオードアレイ。
【請求項15】
端面放射型発光ダイオードを製造する方法であって、
(a)少なくとも1つの突起部をその上に有する基板を提供することと、
(b)該突起部の少なくとも1つの表面を共形的に被覆する第1の伝導層を形成することと、
(c)それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている活性領域を該第1の伝導層上に形成することであって、該活性領域は、該第1の伝導層を共形的に被覆する、ことと、
(d)該活性領域の少なくとも一部分を共形的に被覆する第2の伝導層を形成することと
を包含し、該活性領域は、正孔および電子が該活性領域で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該活性領域によって放射された該インコヒーレント光は、該発光ダイオードから、前記基板の平面に平行ではない方向に放射する、方法。
【請求項16】
前記第1の伝導層を形成することは、
(i)前記突起部の少なくとも1つの表面上に伝導性材料を選択的に堆積することを包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の伝導層を形成することは、
(i)前記活性領域上に伝導性材料を選択的に堆積することと、
(ii)前記突起部の上面およびその上に堆積された任意の層から任意の伝導性材料を除去することと
を包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記活性領域の前記p型部分と前記n型部分との間の前記界面境界に位置する放射層を形成することをさらに包含する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
(e)前記第2の伝導層上に第2の活性領域を形成することであって、該第2の活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、ことと、
(f)該第2の活性領域の少なくとも一部分を被覆する第3の伝導層を形成することと
をさらに包含し、該第2の活性領域は、正孔および電子が該第2の活性領域で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該第2の活性領域によって放射された該インコヒーレント光は、前記発光ダイオードから、前記基板の平面に平行ではない方向に放射する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
(g)前記第3の伝導層上に第3の活性領域を形成することであって、該第3の活性領域は、それらの間に界面境界を有するp型部分およびn型部分を備えている、ことと、
(h)該第3の活性領域の少なくとも一部分を被覆する第4の伝導層を形成することと
をさらに包含し、該第3の活性領域は、正孔および電子が該第3の活性領域で結合する場合にインコヒーレント光を放射し、該第3の活性領域によって放射された該インコヒーレント光は、前記発光ダイオードから、前記基板の平面に平行ではない方向に放射する、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
請求項15に記載の方法によって調製される生成物。
【請求項22】
前記生成物は、半導体装置、表示装置、発光装置、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項21に記載の生成物。

【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−512029(P2010−512029A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540266(P2009−540266)
【出願日】平成19年12月5日(2007.12.5)
【国際出願番号】PCT/US2007/024855
【国際公開番号】WO2008/070088
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(509157317)ナノ テラ インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】