説明

符号データ特定装置及びそのプログラム、並びに、フィンガープリント検出装置及びそのプログラム

【課題】複数の不正ユーザが結託して生成したコンテンツから、不正ユーザを特定するフィンガープリント検出装置を提供する。
【解決手段】フィンガープリント検出装置1は、コンテンツから埋め込み情報を検出する埋め込み情報検出手段11と、予め設定された数分のユーザ符号を検査対象グループとして生成するグループ生成手段15と、埋め込み情報の各ビット値が、検査対象グループ内のユーザ符号によって生成可能であるか否かを判定する符号生成検査手段16と、埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、検査対象グループに属するユーザ符号に対応するスコアを所定量加算するスコア加算手段17と、スコア加算手段17で加算された上位スコアのユーザ符号に対応するユーザを、コンテンツの配信ユーザとして特定する特定手段19とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、符号データを特定する符号データ特定装置及びそのプログラム、並びに、符号データとしてコンテンツに埋め込まれたユーザ符号を検出するフィンガープリント検出装置及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、映像、音声、文章等のマルチメディアコンテンツ(以下コンテンツという)を流通させる場合、インターネット等のネットワーク上でコンテンツの売買を行う方法がとられるようになってきている。この場合、コンテンツが不正に使用されないように、コンテンツの配信者が、コンテンツそのものに、そのコンテンツの正規の使用者(ユーザ)を識別する識別情報であるユーザ符号を電子透かしにより埋め込む技術が存在する(特許文献1参照)。
【0003】
この技術によれば、コンテンツの配信者が、コンテンツにユーザ符号を電子透かしとして埋め込むことで、不正にコンテンツが流通しても、その不正コンテンツからユーザ符号を検出して、不正に配信を行ったユーザ(不正ユーザ)を検出することができる。なお、コンテンツ配信の不正等を検出するためにコンテンツに埋め込まれるユーザ符号は、各ユーザに対して固有であるため、一般にフィンガープリントと呼ばれている。
【0004】
通常、コンテンツにフィンガープリントとして埋め込まれるユーザ符号は、すべてのユーザで異なるものであり、1名のユーザが不正にコンテンツを配信したとしても、フィンガープリントを検出し、各ユーザのユーザ符号と照合することで、どのユーザが不正を行ったかを特定することができる。
しかし、不正ユーザは1名とは限らず、複数の不正ユーザが結託してコンテンツを再構成し、それを不正に配信すること(結託攻撃)が考えられる。このような結託攻撃によってコンテンツが再構成された場合、予め各ユーザに割り当てられているユーザ符号が検出されるとは限らない。
【0005】
例えば、図14に示すように、2名のユーザ(A,B)が結託して、1つのコンテンツ(映像コンテンツ)を再構成する場合について説明する。ユーザAのコンテンツには、ユーザAのユーザ符号(ここでは、「01001…」)が電子透かしとして埋め込まれており、ユーザBのコンテンツには、ユーザBのユーザ符号(ここでは、「00011…」)が電子透かしとして埋め込まれているものとする。
この場合、例えば、2名のユーザ(A,B)が結託して、それぞれのコンテンツのいずれかのフレームを用いて、フレーム単位で合成することで、不正なコンテンツを生成する。すると、不正コンテンツからは、ユーザAのユーザ符号とユーザBのユーザ符号とが、混合された符号(結託符号)が検出され、正常なユーザ符号が検出されない場合がある。
【0006】
このような場合に、ユーザ符号のすべての組み合わせを探索して、結託符号が生成可能なユーザ符号を特定することで、当該ユーザ符号に対応するユーザを不正ユーザとして特定することが考えられる。しかし、このように、ユーザ符号のすべての組み合わせを探索するには、コンピュータにおいて、非常に多くの計算量を要してしまう。
【0007】
そこで、結託攻撃に対して耐性を持たせ、かつ、計算量を抑えた手法として、複数のユーザに対応した結託耐性符号を生成して、フィンガープリントとしてコンテンツに埋め込む手法が開示されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
例えば、非特許文献2に開示されている手法では、結託耐性符号として、符号長(m)が結託人数(c)の2乗に比例するとともに、コンテンツのプロバイダ側で定める耐性の強度を示す安全性パラメータ(ε)に比例する符号(Tardos符号)を用いている。
このTardos符号を用いた不正ユーザの検出手法は、不正に流通したコンテンツからフィンガープリント(結託符号)を検出し、各ユーザのユーザ符号と結託符号との比較結果に基づいて、ユーザごとのスコアを計算し、そのスコアが予め定めた閾値よりも大きい場合に、ユーザ符号に割り当てられたユーザを不正ユーザとして特定するものである。
また、結託耐性符号を生成するユーザの数を2名に限定することで、計算量を抑える手法が開示されている(非特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2002−368985号公報(段落0016〜0019、図3)
【非特許文献1】D.Boneh, J.Shaw著,「Collusion-secure fingerprinting for digital data」, IEEE Transactions on Information Theory, Vol.44, pp.1897-1905, 1998.
【非特許文献2】G. Tardos著, 「Optimal probabilistic fingerprint codes」, Proc. 35th Annual ACM Symposium on Theory of Computing, pp.116-125, 2003.
【非特許文献3】D. To, R. Safavi-Naini and Y. Wang著,「A 2-secure code with efficient tracing algorithm」,Proc. of INDOCRYPT 2002, LNCS 2551, pp. 149-162, 2002.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前記した非特許文献1,2に開示されているTardos符号を用いた不正ユーザの検出手法では、実際には不正を行っていないユーザが、偶然スコアが大きくなることで、不正ユーザと特定されてしまう確率が、εc/4(ε:安全性パラメータ、c:最大結託攻撃者数)に抑えられることが証明されている。すなわち、実際には不正を行っていないユーザが、εc/4の確率で検出され、冤罪ユーザを生み出してしまうという問題がある。また、Tardos符号を用いる場合、符号長を結託人数の2乗に比例させる必要があるため、符号長が長くなり、ユーザ符号を管理するコストが増大してしまうという問題がある。
一方、非特許文献3に開示されている手法では、結託耐性符号を生成するユーザの数を2名に限定しているため、符号長を短くすることは可能であるが、3名以上が結託した結託攻撃に対しては、不正ユーザを特定することができないという問題がある。
【0009】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、複数の符号データ(ユーザ符号等)が混合した場合に、短い符号データであっても、誤った符号データを特定する確率を軽減させ、3つ以上の符号データが混合された場合であっても、少ない演算量で符号データを特定することが可能な符号データ特定装置及びそのプログラム、並びに、フィンガープリント検出装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記目的を達成するために創案されたものであり、まず、請求項1に記載の符号データ特定装置は、所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定する符号データ特定装置であって、スコア記憶手段と、グループ生成手段と、符号生成検査手段と、スコア加算手段と、特定手段と、を備える構成とした。
【0011】
かかる構成において、符号データ特定装置は、グループ生成手段によって、管理対象である符号データから、予め設定された数分の符号データを、検査対象グループとして生成する。なお、管理対象の符号データから、検査対象グループとして生成される符号データは、規則的に選択されることとしてもよいし、乱数等によって不規則に選択されることとしてもよい。
【0012】
そして、符号データ特定装置は、符号生成検査手段によって、混合符号データの各単位データが、グループ生成手段で生成された検査対象グループ内の符号データのいずれかの単位データと同一であるか否かを検査することで、混合符号データが生成可能であるか否かを判定する。ここで、混合符号データが生成可能であれが、検査対象グループ内のすべての符号データは、混合符号データを生成することができる可能性を有していることになる。なお、単位データは、ビット、バイト等予め定めた基準長のデータであればその長さは問わない。
【0013】
さらに、符号データ特定装置は、スコア加算手段によって、符号生成検査手段で混合符号データが生成可能であると判定された場合に、スコア記憶手段に記憶している検査対象グループに属する符号データに対応するスコアを所定量加算する。これによって、混合符号データを生成することができる可能性を有している符号データのスコアが増加することになる。
【0014】
そして、符号データ特定装置は、グループ生成手段によって、予め設定された回数だけ検査対象グループを生成し、スコア加算手段によって、検査対象グループごとにスコアを更新する。これによって、混合符号データを生成することができる可能性の高い符号データほど、スコアが上位の値となる。そして、符号データ特定装置は、特定手段によって、スコア加算手段で加算された上位スコアの符号データを、混合符号データを生成した符号データとして特定する。
【0015】
また、請求項2に記載の符号データ特定装置は、請求項1に記載の符号データ特定装置において、符号生成検査手段が、検査対象グループに属する符号データと、混合符号データとの単位データの一致数に基づいて、スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備える構成とした。
【0016】
かかる構成において、符号データ特定装置は、スコア加算値算出手段によって、符号データと混合符号データとの単位データの一致数に応じて、例えば、一致数そのものをスコアに加算する加算値として算出する。これによって、符号データが混合符号データを生成する際に寄与した度合いをスコアに反映させることができる。
【0017】
さらに、請求項3に記載の符号データ特定装置は、請求項1に記載の符号データ特定装置において、符号生成検査手段が、検査対象グループに属する符号データと、混合符号データとの単位データが一致する単位データの割合に基づいて、符号データごとに、予め定めた加算値を分配して、スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備える構成とした。
【0018】
かかる構成において、符号データ特定装置は、スコア加算値算出手段によって、符号データごとに、混合符号データの単位データが一致する単位データの割合に応じて加算値を分配する。これによって、符号データが混合符号データを生成する際に寄与した度合いをスコアに反映させることができる。
【0019】
また、請求項4に記載の符号データ特定装置は、グループ生成手段で検査対象グループとして生成された回数を検査回数として、符号データに対応付けて記憶する検査回数記憶手段を、さらに備え、特定手段が、符号データに対応するスコアを、検査回数記憶手段に記憶されている検査回数に基づいて正規化する構成とした。
【0020】
かかる構成において、符号データ特定装置は、検査が行われた符号データの検査回数を保持するため、検査対象グループとして選択された回数が異なる場合であっても、同一の基準でスコアを評価することが可能になる。
【0021】
さらに、請求項5に記載の符号データ特定プログラムは、所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定するために、コンピュータを、グループ生成手段、符号生成検査手段、スコア加算手段、特定手段、として機能させる構成とした。
【0022】
かかる構成において、符号データ特定プログラムは、グループ生成手段によって、管理対象である符号データから、予め設定された数分の符号データを、検査対象グループとして生成する。そして、符号データ特定プログラムは、符号生成検査手段によって、混合符号データの各単位データが、グループ生成手段で生成された検査対象グループ内の符号データのいずれかの単位データと同一であるか否かを検査することで、混合符号データが生成可能であるか否かを判定する。
【0023】
さらに、符号データ特定プログラムは、スコア加算手段によって、符号生成検査手段で混合符号データが生成可能であると判定された場合に、スコア記憶手段に記憶している検査対象グループに属する符号データに対応するスコアを所定量加算する。
そして、符号データ特定プログラムは、グループ生成手段によって、予め設定された回数だけ検査対象グループを生成し、スコア加算手段によって、検査対象グループごとにスコアを更新する。そして、符号データ特定プログラムは、特定手段によって、スコア加算手段で加算された上位スコアの符号データを、混合符号データを生成した符号データとして特定する。
【0024】
また、請求項6に記載のフィンガープリント検出装置は、コンテンツに電子透かしとして埋め込まれたユーザ固有のユーザ符号を検出することで、前記コンテンツの配信ユーザを特定するフィンガープリント検出装置において、埋め込み情報検出手段と、スコア記憶手段と、グループ生成手段と、符号生成検査手段と、スコア加算手段と、特定手段と、を備える構成とした。
【0025】
かかる構成において、フィンガープリント検出装置は、埋め込み情報検出手段によって、コンテンツから、ユーザ符号を埋め込んだ位置に対応する位置に埋め込まれた埋め込み情報を検出する。この埋め込み情報は、特定のユーザが1名でコンテンツを配信(流通)させた場合、そのユーザのユーザ符号と同一の符号となる。しかし、2名以上によって再構成されたコンテンツであれば、ユーザ符号とは基本的に異なる符号(結託符号)となる。
【0026】
そして、フィンガープリント検出装置は、グループ生成手段によって、管理対象であるユーザ符号から、予め設定された数分のユーザ符号を、検査対象グループとして生成する。なお、管理対象のユーザ符号から、検査対象グループとして生成されるユーザ符号は、規則的に選択されることとしてもよいし、乱数等によって不規則に選択されることとしてもよい。
【0027】
そして、フィンガープリント検出装置は、符号生成検査手段によって、埋め込み情報の各ビット値が、グループ生成手段で生成された検査対象グループ内のユーザ符号のいずれかのユーザ符号のビット値と同一であるか否かを検査することで、埋め込み情報が生成可能であるか否かを判定する。ここで、埋め込み情報が生成可能であれが、検査対象グループ内のすべてのユーザ符号は、埋め込み情報を生成することができる可能性を有していることになる。
【0028】
さらに、フィンガープリント検出装置は、スコア加算手段によって、符号生成検査手段で埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、スコア記憶手段に記憶している検査対象グループに属するユーザ符号に対応するスコアを所定量加算する。これによって、埋め込み情報を生成することができる可能性を有しているユーザ符号のスコアが増加することになる。
【0029】
そして、フィンガープリント検出装置は、グループ生成手段によって、予め設定された回数だけ検査対象グループを生成し、スコア加算手段によって、検査対象グループごとにスコアを更新する。これによって、埋め込み情報を生成することができる可能性の高いユーザ符号ほど、スコアが上位の値となる。
そして、フィンガープリント検出装置は、特定手段によって、スコア加算手段で加算された上位スコアのユーザ符号を、埋め込み情報を生成したユーザ符号(ユーザ)として特定する。
【0030】
また、請求項7に記載のフィンガープリント検出装置は、請求項6に記載のフィンガープリント検出装置において、符号生成検査手段が、検査対象グループに属するユーザ符号と、埋め込み情報とのビット値の一致数に基づいて、スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備える構成とした。
【0031】
かかる構成において、フィンガープリント検出装置は、スコア加算値算出手段によって、ユーザ符号と埋め込み情報とのビット値の一致数に応じて、例えば、一致数そのものをスコアに加算する加算値として算出する。これによって、ユーザ符号が埋め込み情報を生成する際に寄与した度合いをスコアに反映させることができる。
【0032】
さらに、請求項8に記載のフィンガープリント検出装置は、請求項6に記載のフィンガープリント検出装置において、符号生成検査手段が、検査対象グループに属するユーザ符号と、埋め込み情報とのビット値が一致するビットの割合に基づいて、ユーザ符号ごとに、予め定めた加算値を分配して、スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備える構成とした。
【0033】
かかる構成において、フィンガープリント検出装置は、スコア加算値算出手段によって、ユーザ符号ごとに、埋め込み情報のビット値が一致するビットの割合に応じて加算値を分配する。これによって、ユーザ符号が埋め込み情報を生成する際に寄与した度合いをスコアに反映させることができる。
【0034】
また、請求項9に記載のフィンガープリント検出装置は、グループ生成手段で検査対象グループとして生成された回数を検査回数として、ユーザ符号に対応付けて記憶する検査回数記憶手段を、さらに備え、特定手段が、ユーザ符号に対応するスコアを、検査回数記憶手段に記憶されている検査回数に基づいて正規化する構成とした。
【0035】
かかる構成において、フィンガープリント検出装置は、検査が行われたユーザ符号の検査回数を保持するため、検査対象グループとして選択された回数が異なる場合であっても、同一の基準でスコアを評価することが可能になる。
【0036】
さらに、請求項10に記載のフィンガープリント検出プログラムは、コンテンツに電子透かしとして埋め込まれたユーザ固有のユーザ符号を検出することで、前記コンテンツの配信ユーザを特定するために、コンピュータを、埋め込み情報検出手段、グループ生成手段、符号生成検査手段、スコア加算手段、特定手段、として機能させる構成とした。
【0037】
かかる構成において、フィンガープリント検出プログラムは、埋め込み情報検出手段によって、コンテンツから、ユーザ符号を埋め込んだ位置に対応する位置に埋め込まれた埋め込み情報を検出する。
そして、フィンガープリント検出プログラムは、グループ生成手段によって、管理対象であるユーザ符号から、予め設定された数分のユーザ符号を、検査対象グループとして生成する。
【0038】
そして、フィンガープリント検出プログラムは、符号生成検査手段によって、埋め込み情報の各ビット値が、グループ生成手段で生成された検査対象グループ内のユーザ符号のいずれかのユーザ符号のビット値と同一であるか否かを検査することで、埋め込み情報が生成可能であるか否かを判定する。
さらに、フィンガープリント検出プログラムは、スコア加算手段によって、符号生成検査手段で埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、スコア記憶手段に記憶している検査対象グループに属するユーザ符号に対応するスコアを所定量加算する。
【0039】
そして、フィンガープリント検出プログラムは、グループ生成手段によって、予め設定された回数だけ検査対象グループを生成し、スコア加算手段によって、検査対象グループごとにスコアを更新する。
そして、フィンガープリント検出プログラムは、特定手段によって、スコア加算手段で加算された上位スコアのユーザ符号を、埋め込み情報を生成したユーザ符号(ユーザ)として特定する。
【発明の効果】
【0040】
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1、請求項5、請求項6又は請求項10に記載の発明によれば、複数の符号データが混合した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定することができる。
【0041】
また、本発明によれば、符号データが、コンテンツに埋め込まれたフィンガープリント(埋め込み情報)であった場合、埋め込み情報から、複数のユーザが結託して生成したコンテンツであっても、ユーザを特定することができる。また、本発明によれば、検査対象グループごとに、埋め込み情報を生成することができるか否かを判定し、スコア上位のユーザを特定するため、すべてのユーザ符号の組み合わせを検査する場合に比べて演算量を減らすことができる。
【0042】
また、本発明によれば、検査対象グループごとに、検査を行うことができるため、3名以上が結託した結託攻撃に対しても、不正ユーザを特定することができる。
さらに、本発明によれば、ユーザ符号は、ユーザを識別できるデータ長であればよいため、従来のように符号長が長くならず、ユーザ符号を管理するコストを軽減させることができる。
【0043】
請求項2又は請求項7に記載の発明によれば、単位データ(ビット)の一致数に応じてスコアに加算する加算値を変化させることができるため、少ない検査回数であっても、混合符号データ(埋め込み情報)を生成した符号データ(ユーザ符号)に対して、高いスコアを与えることができ、当該符号データ(ユーザ符号)を特定する時間を軽減させることができる。
【0044】
請求項3又は請求項8に記載の発明によれば、単位データ(ビット)が一致する割合に応じてスコアに加算する加算値を変化させることができるため、少ない検査回数であっても、混合符号データ(埋め込み情報)を生成した符号データ(ユーザ符号)に対して、高いスコアを与えることができ、当該符号データ(ユーザ符号)を特定する時間を軽減させることができる。
【0045】
請求項4又は請求項9に記載の発明によれば、スコアを検査回数によって正規化することができるため、符号データ(ユーザ符号)ごとに検査回数が異なる場合であっても、精度よく当該符号データ(ユーザ符号)を特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[不正コンテンツ配信検出システムの構成]
まず、図1を参照して、不正コンテンツ配信検出システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る不正コンテンツ配信検出システムの構成を示すブロック図である。不正コンテンツ配信検出システムSは、正規コンテンツの配信者(以下、プロバイダという)にイントラネット7で接続されたフィンガープリント検出サーバ1と、フィンガープリント埋め込みサーバ2と、コンテンツサーバ3と、コンテンツ配信サーバ4と、ゲートウェイ(GW)8とを備え、インターネット9を経由してコンテンツの購入者(以下、正規ユーザ又は単にユーザという)側の端末であるユーザ端末5(5B)にコンテンツを配信するシステムである。
【0047】
さらに、不正コンテンツ配信検出システムSは、正規ユーザのユーザ端末5(5B)から正規ユーザ以外(以下、非正規ユーザという)のユーザ端末にコンテンツが再配信された際に、フィンガープリントに基づいて、当該不正に再配信を行った正規ユーザ(不正ユーザ、配信ユーザ)を特定するシステムである。
【0048】
フィンガープリント検出サーバ1は、不正に再配信されたコンテンツを取得し、その取得したコンテンツから、電子透かしとして埋め込まれているフィンガープリント(埋め込み情報)を検出することで、不正に再配信を行った不正ユーザを特定するものである。なお、コンテンツが不正に再構成されている場合、埋め込み情報は結託符号となる。
【0049】
フィンガープリント埋め込みサーバ2は、ユーザ固有の識別情報であるユーザ符号を、電子透かしとしてコンテンツに埋め込むものである。ここでは、フィンガープリント埋め込みサーバ2は、コンテンツ配信サーバ4から通知されたユーザIDからユーザ符号(フィンガープリント)を生成し、コンテンツサーバ3から受信したコンテンツに埋め込むことで、フィンガープリントコンテンツを生成し、コンテンツ配信サーバ4に送信する。
【0050】
コンテンツサーバ3は、配信用のコンテンツを保存しておくものである。ここでは、コンテンツサーバ3は、コンテンツ配信サーバ4から要求のあったコンテンツを、フィンガープリント埋め込みサーバ2に送信する。
【0051】
コンテンツ配信サーバ4は、コンテンツをユーザ端末5に配信するものである。ここでは、コンテンツ配信サーバ4は、ユーザ端末5から要求のあったコンテンツをコンテンツサーバ3に通知し、同じくユーザ端末5から通知されたユーザIDをフィンガープリント埋め込みサーバ2に通知する。そして、コンテンツ配信サーバ4は、フィンガープリント埋め込みサーバ2から、フィンガープリントコンテンツを受信し、ユーザ端末5に送信する。
【0052】
ユーザ端末5(5B)は、ユーザを識別するユーザIDと、コンテンツの要求を示すコンテンツ要求書とを、コンテンツ配信サーバ4に送信し、コンテンツ配信サーバ4から配信されたコンテンツをユーザに提示するものである。また、ここでは、ユーザ端末5Bは、正規のユーザ端末であって、かつ、非正規ユーザのユーザ端末(図示せず)にコンテンツを不正に再配信する端末(不正ユーザ端末)であるとする。なお、ここでは、2台のユーザ端末5のみを図示しているが、インターネット9を介して、複数のユーザ端末5が接続可能なことは言うまでもない。
【0053】
ゲートウェイ(GW)8は、イントラネット7とインターネット9との各ネットワークを接続するための装置である。このゲートウェイ8は、例えば、IPルータ(IP:Internet Protocol)であり、イントラネット7内への不正アクセスを防ぐファイア・ウォールの機能を有するものである。
以下、プロバイダ側の装置であるフィンガープリント検出サーバ1、フィンガープリント埋め込みサーバ2、コンテンツサーバ3及びコンテンツ配信サーバ4の各構成と、ユーザ側の装置であるユーザ端末5(5B)の構成とについて順次説明を行う。
【0054】
(フィンガープリント検出サーバの構成;第1実施形態)
まず、図2を参照(適宜図1参照)して、フィンガープリント検出サーバの構成について説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの構成を示すブロック図である。ここでは、フィンガープリント検出サーバ1は、不正コンテンツ受信手段10と、埋め込み情報検出手段11と、ユーザ符号受信手段12と、グループ人数入力手段13と、検査回数入力手段14と、グループ生成手段15と、符号生成検査手段16と、スコア加算手段17と、スコア/検査回数記憶手段18と、特定手段19とを備えている。
【0055】
不正コンテンツ受信手段10は、インターネット9等で不正に流通しているコンテンツ(不正コンテンツ)を受信するものである。この不正コンテンツ受信手段10は、例えば、操作者の指示に基づいて、Webページ等に公開されている不正コンテンツをダウンロードするものであってもよいし、不正コンテンツを記録した外部記録媒体から当該不正コンテンツを読み出すものであってもよい。この不正コンテンツ受信手段10で受信された不正コンテンツは、埋め込み情報検出手段11に出力される。
【0056】
埋め込み情報検出手段11は、不正コンテンツ受信手段10で受信された不正コンテンツから、ユーザ符号を埋め込んだ位置に対応する予め定められた位置に電子透かしとして埋め込まれているフィンガープリント(埋め込み情報)を検出するものである。なお、埋め込み情報検出手段11におけるフィンガープリントの検出は、一般的な電子透かしの検出手法を用いることができる。この埋め込み情報検出手段11で検出された埋め込み情報は、符号生成検査手段16に出力される。
【0057】
ユーザ符号受信手段12は、フィンガープリント埋め込みサーバ2から、プロバイダ側で管理しているユーザのユーザ符号を受信するものである。このユーザ符号受信手段12で受信されたユーザ符号は、グループ生成手段15に出力される。
【0058】
グループ人数入力手段13は、ユーザ符号を検査する際の検査の基準となる検査対象グループに属するユーザ符号の数(グループ人数)を、外部(例えば、キーボード等)から入力するものである。このグループ人数入力手段13で入力されたグループ人数は、グループ生成手段15に出力される。
【0059】
なお、検査対象グループは、後記するグループ生成手段15において一度に検査を行う対象となるユーザ(ユーザ符号)のまとまりである。また、その検査対象グループ内のグループ人数は、任意の数とすることができるが、ユーザ符号長を2の階乗で表した際の指数近傍の数程度とすることが望ましい。例えば、想定される結託者数が3名の場合、各符号語(ユーザ符号)を無作為に生成し、そのビット値“0”及び“1”の割合を1:4としたとき、ユーザ符号長が“256”であったとすると、“6”〜“10”を、検査対象グループ内の数として入力する。この人数は、プロバイダが想定する結託攻撃者の人数もしくはそれ以上の人数となる。
【0060】
検査回数入力手段14は、検査対象グループ単位で検査を行う際の回数(検査回数)を、外部(例えば、キーボード等)から入力するものである。この検査回数入力手段14で入力された検査回数は、グループ生成手段15に出力される。なお、検査回数は、当該フィンガープリント検出サーバ1において、有意なユーザ(ユーザ符号)が不正ユーザとして特定される回数とすればよく、ユーザ数、不正ユーザを特定する精度等に応じて任意に設定することができる。例えば、すべてのユーザ符号に対してP回(例えば、“10”)の検査を行わせる場合であれば、ユーザ符号の総数をN(例えば、“1000”)、グループ人数をg人(例えば、“8”)とした場合、検査回数nを、n=N×P/gとする。
【0061】
また、例えば、想定される結託者数が3名の場合、ユーザ符号の総数をN、ユーザ符号長をM、ユーザ符号の1:0の割合をp:1−p、検査対象となるグループ人数をg、検査回数をnとしたとき、以下の(1)式及び(2)式において、(1)式を(2)式に対して十分小さくし、h(p,g,M)>>f(p,g,M)の条件に従うように各値を選択する。
【0062】
【数1】

【0063】
【数2】

【0064】
ここで、検査回数nは、スコア=n/(1/h(p,g,M)×N/g)としたとき、このスコアが十分大きくなる程度の回数に設定するとよい。例えば、N=1000、M=256、p=0.2、g=6としたとき、検査回数nを20000程度とすることが望ましい。
【0065】
グループ生成手段15は、管理対象であるすべてのユーザ符号から、予めグループ人数入力手段13で入力されたグループ人数分のユーザ符号を選択し、検査対象グループとして生成するものである。なお、このグループ生成手段15は、各ユーザのユーザ符号を、ユーザ符号受信手段12を介して取得する。
【0066】
また、ここでは、グループ生成手段15は、検査回数入力手段14で入力された検査回数だけ、検査対象グループを順次生成する。また、グループ生成手段15は、後記するスコア加算手段17から、検査対象グループのすべてのユーザ符号に対する検査結果がスコア/検査回数記憶手段18に反映された旨の通知(書き込み通知)を受けた段階で、次の検査対象グループを生成する。また、検査回数分の検査対象グループを生成した場合には、グループ生成手段15は、検査が終了した旨を示す検査終了通知を特定手段19に通知する。
【0067】
なお、グループ生成手段15は、検査対象グループを生成する際に、図示を省略した乱数発生手段で発生させた乱数によって、すべてのユーザ符号からグループ人数分のユーザ符号をランダムに選択することとしてもよいし、予め定めた規則(例えば、ユーザIDの順番等)によって、すべてのユーザ符号から規則的に選択することとしてもよい。
【0068】
符号生成検査手段16は、埋め込み情報検出手段11で検出された埋め込み情報(結託符号)の各ビット値が、グループ生成手段15で生成された検査対象グループに属するユーザ符号(グループ内ユーザ符号)のいずれかの当該ビット位置に対応するビット値と同一であるか否かを検査することで、検査対象グループのユーザによって、埋め込み情報(結託符号)が生成可能であるか否かを判定するものである。
【0069】
ここでは、符号生成検査手段16は、以下の検査動作により、検査対象グループによって結託符号を生成することができるか否かを検査する。なお、ここでは、説明を簡略化するため、検査対象グループのグループ人数を“3”とする。また、符号長がm、埋め込み情報が、Y=(y,y,…,y)、検査対象グループに属するユーザ符号が、X=(x1,1,x1,2,…,x1,m)、X=(x2,1,x2,2,…,x2,m)、X=(x3,1,x3,2,…,x3,m)であるとする。
【0070】
このとき、符号生成検査手段16は、すべてのビット位置j(1≦j≦m)について、埋め込み情報のビット位置jの値yが、ユーザ符号Xのビット位置jの値x1,j、ユーザ符号Xのビット位置jの値x2,j、ユーザ符号Xのビット位置jの値x3,jのいずれかである場合、埋め込み情報を生成可能であると判定する。一方、埋め込み情報のビット位置jの値yが、ユーザ符号Xのビット位置jの値x1,j、ユーザ符号Xのビット位置jの値x2,j、ユーザ符号Xのビット位置jの値x3,jのいずれでもない場合、符号生成検査手段16は、埋め込み情報を生成することができないと判定する。この各ユーザ符号に対する検査結果は、スコア加算手段17に出力される。
【0071】
ここで、図11を参照して、符号生成検査手段16が行う埋め込み情報の生成可否を判定する手法について具体的に説明する。図11は、埋め込み情報の生成可否判定の手法を説明するための説明図である。
なお、図11では、説明を簡略化するため、検査対象グループのグループ人数を“3”とする。ここで、埋め込み情報が、Y=(0,1,1,0,1,0,1)、検査対象グループに属するユーザ符号が、X=(1,0,0,0,1,1,0)、X=(0,0,1,1,1,1,0)、X=(0,1,0,1,1,0,1)であるとする。
【0072】
この場合、埋め込み情報Yの1ビット目(y)の値は、ユーザ符号X又はユーザ符号Xの1ビット目(x2,1又はx3,1)の値と同じであるため、符号生成検査手段16は、埋め込み情報Yの1ビット目(y)が、ユーザ符号X又はユーザ符号Xの1ビット目(x2,1又はx3,1)から生成することができると判定する。同様に、符号生成検査手段16は、埋め込み情報Yの2ビット目(y)が、ユーザ符号Xの2ビット目(x3,2)、埋め込み情報Yの3ビット目(y)が、ユーザ符号Xの3ビット目(x2,3)から生成することができると判定する。以下、埋め込み情報Yの各ビット位置に対して同様の判定を行うことで、符号生成検査手段16は、ユーザ符号X〜Xから、埋め込み情報Y全体を生成することができるか否かを判定する。
図2に戻って、フィンガープリント検出サーバ1の構成について説明を続ける。
【0073】
スコア加算手段17は、符号生成検査手段16で埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、スコア/検査回数記憶手段18において、検査対象グループに属するユーザ符号に対応するスコアを所定量加算するものである。
ここでは、スコア加算手段17は、符号生成検査手段16で検査対象となったユーザ符号をスコア/検査回数記憶手段18に書き込み、埋め込み情報が生成可能であると判定されたユーザ符号には、当該ユーザ符号に対応付けて“1”をスコアとして書き込み、埋め込み情報が生成できないと判定されたユーザ符号には、当該ユーザ符号に対応付けて“0”をスコアとして書き込む。
【0074】
そして、スコア加算手段17は、すでに、スコア/検査回数記憶手段18に該当するユーザ符号が書き込まれている場合、埋め込み情報が生成可能であると判定されたユーザ符号に対応するスコアを“+1”加算し、埋め込み情報が生成できないと判定されたユーザ符号に対応するスコアには加算を行わない。
これによって、スコアの数が大きいユーザ符号ほど、埋め込み情報を生成できる可能性が高いことになる。
【0075】
なお、スコア加算手段17がスコアに加算する値は、必ずしも正数である必要はなく、負数(例えば、“−1”)であっても構わない。この場合、スコアの数が小さいユーザ符号ほど、埋め込み情報を生成できる可能性が高いことになる。
また、ここでは、スコア加算手段17は、検査対象となったユーザ符号に対応付けて、検査が行われた回数(検査回数)を、スコア/検査回数記憶手段18に書き込むこととする。
【0076】
スコア/検査回数記憶手段(スコア記憶手段、検査回数記憶手段)18は、ユーザが不正コンテンツを配信した配信ユーザである度合いを示すスコアを、ユーザ符号に対応付けて記憶するものであって、メモリ等の一般的な記憶手段である。ここでは、スコア/検査回数記憶手段18には、さらに、ユーザ符号に対応付けて当該ユーザ符号が、検査対象となった回数を記憶しておく。
【0077】
特定手段19は、スコア/検査回数記憶手段18に記憶されているスコアが上位のユーザ符号に対応するユーザを、不正コンテンツを配信した配信ユーザ(不正ユーザ)であるとして特定するものである。なお、スコアが上位であるとは、スコアに加算する値が正数である場合はより大きいスコアを指し、スコアに加算する値が負数である場合はより小さいスコアを指す。
また、ここでは、特定手段19は、グループ生成手段15から、検査終了通知を通知された段階で、スコア/検査回数記憶手段18に記憶されているスコアに基づいて、不正ユーザを特定することとする。なお、特定手段19は、正規化手段19aを備えている。
【0078】
正規化手段19aは、スコア/検査回数記憶手段18に記憶されているスコアを、検査回数に基づいて正規化するものである。すなわち、正規化手段19aは、所定の検査回数(例えば、1回)あたりのスコアを算出することで、スコアを正規化する。これによって、グループ生成手段15において検査対象グループとして選択される回数がユーザ符号ごとに異なる場合であっても、統一した基準でスコアの比較判定を行うことができる。
【0079】
なお、検査回数が多くなれば、検査回数に対するスコアの値は正規化される方向に働くため、検査回数によっては、正規化手段19aは必ずしも必須の構成ではないが、より判定の正確性を期すため、正規化手段19aを備えることが好ましい。また、正規化手段19aを構成から省略する場合であれば、スコア/検査回数記憶手段18には、検査回数を記憶する必要はなく、スコアのみを記憶するスコア記憶手段として構成することとすればよい。
【0080】
このように、特定手段19は、正規化手段19aによって正規化されたスコアに基づいて、スコアが上位のユーザ符号に対応するユーザを、不正コンテンツを配信した配信ユーザ(不正ユーザ)として特定する。なお、特定手段19は、特定した不正ユーザに対応するユーザ符号を出力することとしてもよいし、フィンガープリント埋め込みサーバ2から、ユーザ符号に対応するユーザIDを取得して出力することとしてもよい。
【0081】
また、ここでは、特定手段19は、原則、スコアが最上位となる1名を不正ユーザとして特定することとする。しかし、最上位のスコアが同点で複数存在する場合は、その同点となった複数のユーザを、不正ユーザと特定することとしてもよいし、不正ユーザと特定しないこととしてもよい。また、最上位のスコアが同点で複数存在する場合、さらに、検査回数を増加させて、スコアが最上位となる1名が特定できるまで、フィンガープリント検出サーバ1を動作させることとしてもよい。
【0082】
以上、フィンガープリント検出サーバ1の構成について説明したが、フィンガープリント検出サーバ1は、図示を省略したCPU、メモリ等を搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。このとき、フィンガープリント検出サーバ1は、コンピュータを前記した各手段として機能させるフィンガープリント検出プログラムによって動作する。
【0083】
以上説明したようにフィンガープリント検出サーバ1を構成することで、フィンガープリント検出サーバ1は、不正に再配信されたコンテンツから、フィンガープリント(結託符号)を検出し、当該結託符号を生成することが可能なユーザのうち、最もスコアの高いユーザを不正ユーザとして特定することができる。これによって、不正を行っていないユーザを不正ユーザとして特定してしまう冤罪確率を低くすることができる。
また、フィンガープリント検出サーバ1は、グループ人数を増加させることで、例えば、3名以上で結託符号を生成した場合であっても、不正ユーザを特定することが可能になる。
【0084】
また、フィンガープリント検出サーバ1は、検査対象グループごとに、結託符号を生成することが可能なユーザ符号に対してスコアを加算し、そのスコアによって、不正ユーザを特定するため、すべてのユーザ符号の組み合わせを演算することがない。これによって、フィンガープリント検出サーバ1は、すべてのユーザ符号の組み合わせを演算する場合に比べ、計算量(演算量)を抑えることができる。
【0085】
(フィンガープリント検出サーバの構成;第2実施形態)
なお、フィンガープリント検出サーバは、図3に示すような構成とすることもできる。図3は、本発明の第2実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの構成を示すブロック図である。図3に示すフィンガープリント検出サーバ1Bは、符号生成検査手段16B及びスコア加算手段17Bのみが、フィンガープリント検出サーバ1(図2参照)の構成と異なっている。ここでは、符号生成検査手段16B及びスコア加算手段17Bについてのみ説明を行い、他の構成については、フィンガープリント検出サーバ1(図2参照)と同一の符号を付し説明を省略する。
【0086】
符号生成検査手段16Bは、検査対象グループのユーザによって、埋め込み情報(結託符号)が生成可能であるか否かを判定するとともに、検査対象グループ内の各ユーザ符号がどれだけ埋め込み情報の生成に寄与しているのかを示す度合いを、スコアに加算する加算値(スコア加算値)として算出するものである。なお、検査対象グループのユーザによって、埋め込み情報が生成可能であるか否かを判定する手法については、符号生成検査手段16(図2参照)で説明した手法と同一であるため説明を省略する。ここでは、符号生成検査手段16Bは、符号生成検査手段16にスコア加算値算出手段16bを追加して構成している。
【0087】
スコア加算値算出手段16bは、検査対象グループに属するユーザ符号が、どれだけ埋め込み情報の生成に寄与しているのかをスコア加算値として算出するものである。
ここでは、スコア加算値算出手段16bが、スコア加算値を算出する手法として、2つの手法を例に説明する。
【0088】
〔ビット一致数によるスコア加算値算出手法〕
まず、第1の手法として、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号のビットごとに、どれだけ埋め込み情報のビットとビット値が一致しているかを累計することで、スコア加算値を算出する。ここでは、スコア加算値算出手段16bは、符号長をmとしたとき、ユーザ符号ごとに、ユーザ符号のすべてのビット位置j(1≦j≦m)について、埋め込み情報のビット位置jの値と同じビットの数を累計する。
【0089】
ここで、図12を参照(適宜図3参照)して、ビット一致数によるスコア加算値を算出する手法について具体的に説明する。図12は、ビット一致数によりスコア加算値を算出する手法を説明するための説明図である。
なお、図12では、説明を簡略化するため、検査対象グループのグループ人数を“3”とする。また、埋め込み情報が、Y=(0,1,1,0,1,0,1)、検査対象グループに属するユーザ符号が、X=(1,0,0,0,1,1,0)、X=(0,0,1,1,1,1,0)、X=(0,1,0,1,1,0,1)であるとする。
【0090】
この場合、埋め込み情報Yとユーザ符号Xとでは、4ビット目同士及び5ビット目同士が同じ値となり、2ビットの値が一致している。そこで、スコア加算値算出手段16bは、この一致しているビット数(ビット一致数)“2”を、スコア加算値とする。
同様に、ユーザ符号X及びユーザ符号Xについても、それぞれ埋め込み情報Yと同じ値となるビット数を累計することで、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号Xについてはビット一致数“3”、ユーザ符号Xについてはビット一致数“5”を、それぞれスコア加算値とする。
【0091】
〔寄与率によるスコア加算値算出手法〕
次に、第2の手法として、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号がどれだけ埋め込み情報のビットを生成するために寄与しているのかを示す割合(寄与率)に応じて、予め定めた加算値をユーザ符号ごとに分配することでスコア加算値を算出する。ここでは、スコア加算値算出手段16bは、埋め込み情報のビットごとに、検査対象グループに属するユーザ符号において、当該ビット位置に対応するビット値が埋め込み情報のビット値と一致する割合(寄与率)に応じた加算値を、ビットごとに与え、ユーザ符号ごとに符号長分累計することで、ユーザ符号のスコア加算値として算出する。
【0092】
ここで、図13を参照(適宜図3参照)して、寄与率によるスコア加算値を算出する手法について具体的に説明する。図13は、寄与率によりスコア加算値を算出する手法を説明するための説明図である。
図13では、説明を簡略化するため、図3と同様、検査対象グループのグループ人数を“3”とする。また、埋め込み情報が、Y=(0,1,1,0,1,0,1)、検査対象グループに属するユーザ符号が、X=(1,0,0,0,1,1,0)、X=(0,0,1,1,1,1,0)、X=(0,1,0,1,1,0,1)であるとする。また、ここでは、各ビットに与える加算値の最大値(最大加算値)を、一例として、グループ人数と同じ“3”とする。
【0093】
この場合、埋め込み情報Yのビットyは、ユーザ符号Xのビットx2,1又はユーザ符号Xのビットx3,1のいずれかで生成することが可能である。そこで、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号Xのビットx2,1及びユーザ符号Xのビットx3,1に対して、埋め込み情報Yのビットyを生成するための寄与率をそれぞれ“1/2”と算出する。そして、スコア加算値算出手段16bは、最大加算値を寄与率に応じて分配することで、ユーザ符号Xのビットx2,1及びユーザ符号Xのビットx3,1に対して、それぞれ“3/2”の加算値を与える。
【0094】
同様に、スコア加算値算出手段16bは、埋め込み情報Yのビットy〜yにおいても、それぞれ、ユーザ符号X〜Xの各ビットにおける寄与率を算出し、最大加算値を寄与率に応じて分配することで、ユーザ符号X〜Xの各ビット対して加算値を与える。
【0095】
そして、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号Xの各ビット対して与えられた加算値、ここでは、ユーザ符号Xのビットx1,4に与えられた加算値“3”と、ビットx1,5に与えられた加算値“1”とを合計することで、スコア加算値“4”を算出する。同様に、ユーザ符号X及びユーザ符号Xについても、それぞれ加算値を合計することで、スコア加算値算出手段16bは、ユーザ符号Xについては“11/2”、ユーザ符号Xについては“23/2”を、それぞれスコア加算値とする。
図3に戻って、フィンガープリント検出サーバ1Bの構成について説明を続ける。
【0096】
スコア加算手段17Bは、符号生成検査手段16Bで埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、スコア/検査回数記憶手段18において、符号生成検査手段16Bから出力される検査対象グループに属するユーザ符号ごとのスコア加算値をスコアに加算するものである。
【0097】
図2で説明したスコア加算手段17では、埋め込み情報が生成可能な検査対象グループに属するユーザ符号全体に同一の加算値を加算したが、スコア加算手段17Bは、ユーザ符号ごとに、埋め込み情報のビットを生成するためにどれだけ寄与しているのかを示すビット一致数や、寄与率に応じて加算値が異なっている。このため、フィンガープリント検出サーバ1Bは、少ない検査回数であっても、不正ユーザに対応したユーザ符号に対して、高いスコアを与えることができる。
【0098】
(フィンガープリント埋め込みサーバの構成)
次に、図4を参照(適宜図1参照)して、フィンガープリント埋め込みサーバの構成について説明する。図4は、フィンガープリント埋め込みサーバの構成を示すブロック図である。ここでは、フィンガープリント埋め込みサーバ2は、ユーザ符号生成手段20と、ユーザ符号記憶手段21と、ユーザID受信手段22と、コンテンツ受信手段23と、ユーザ符号埋め込み手段24と、フィンガープリントコンテンツ送信手段25と、ユーザ符号送信手段26とを備えている。
【0099】
ユーザ符号生成手段20は、ユーザ固有の識別情報(ユーザID)ごとに異なるユーザ符号を生成するものである。このユーザ符号生成手段20で生成されたユーザ符号は、ユーザID受信手段22で受信したユーザIDに対応付けられてユーザ符号記憶手段21に記憶される。なお、このユーザ符号生成手段20で生成されるユーザ符号は、ユーザごとに固有の符号が付されるものであれば、特にその符号形式は限定されるものではない。
【0100】
ユーザ符号記憶手段21は、ユーザ符号生成手段20で生成されたユーザ符号を、ユーザIDに対応付けて記憶するものであって、ハードディスク等の一般的な記憶装置である。
【0101】
ユーザID受信手段22は、コンテンツ配信サーバ4から、イントラネット7を介して、ユーザIDを受信するものである。このユーザID受信手段22は、受信したユーザIDを、ユーザ符号生成手段20及びユーザ符号埋め込み手段24に出力する。
【0102】
コンテンツ受信手段23は、コンテンツサーバ3から、イントラネット7を介して、ユーザに配信するためのコンテンツを受信するものである。このコンテンツ受信手段23は、受信したコンテンツを、ユーザ符号埋め込み手段24に出力する。
【0103】
ユーザ符号埋め込み手段24は、電子透かしによって、コンテンツにユーザ符号を埋め込むものである。ここでは、ユーザ符号埋め込み手段24は、ユーザID受信手段22で受信したユーザIDに対応付けられているユーザ符号をユーザ符号記憶手段21から読み出して、コンテンツ受信手段23で受信したコンテンツに埋め込むことで、ユーザ符号埋め込みコンテンツ(フィンガープリントコンテンツ)を生成する。
なお、ユーザ符号埋め込み手段24は、コンテンツが映像である場合、映像のフレームごとに、ユーザ符号の各ビット値を埋め込む。
このユーザ符号埋め込み手段24で生成されたフィンガープリントコンテンツは、フィンガープリントコンテンツ送信手段25に出力される。
【0104】
フィンガープリントコンテンツ送信手段25は、ユーザ符号埋め込み手段24で生成されたフィンガープリントコンテンツを、イントラネット7を介して、コンテンツ配信サーバ4に送信するものである。
ユーザ符号送信手段26は、イントラネット7を介して、フィンガープリント検出サーバ1からの要求に応じて、ユーザ符号をフィンガープリント検出サーバ1に送信するものである。
【0105】
このように、フィンガープリント埋め込みサーバ2を構成することで、コンテンツにユーザIDに対応したユーザ符号を埋め込んだフィンガープリントコンテンツを生成することができる。
なお、フィンガープリント埋め込みサーバ2は、図示を省略したCPU、メモリ等を搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。
【0106】
(コンテンツサーバの構成)
次に、図5を参照(適宜図1参照)して、コンテンツサーバの構成について説明する。図5は、コンテンツサーバの構成を示すブロック図である。ここでは、コンテンツサーバ3は、コンテンツ記憶手段30と、コンテンツ受信手段31と、コンテンツ要求受信手段32と、コンテンツ送信手段33とを備えて構成されている。
【0107】
コンテンツ記憶手段30は、ユーザ側に配信するためのコンテンツを記憶するもので、ハードディスク等の一般的な記憶装置である。
【0108】
コンテンツ受信手段31は、配信用のコンテンツを受信するものである。ここで受信されたコンテンツはコンテンツ記憶手段30に記憶される。このコンテンツ受信手段31は、例えば、図示していない記録媒体からコンテンツを読み出すものであってもよいし、ネットワーク(インターネット9等)を介して、通信データとしてコンテンツを取得するものであってもよい。
【0109】
コンテンツ要求受信手段32は、コンテンツ配信サーバ4から、イントラネット7を介して、コンテンツ要求を受信するものである。ここで受信したコンテンツ要求は、コンテンツ固有の識別情報(コンテンツ名等)を付加した要求であって、コンテンツ送信手段33に出力される。
【0110】
コンテンツ送信手段33は、コンテンツ要求受信手段32で受信したコンテンツ要求に含まれるコンテンツ固有の識別情報に基づいて、その識別情報に対応するコンテンツを、コンテンツ記憶手段30から読み出して、フィンガープリント埋め込みサーバ2に送信するものである。
【0111】
このようにコンテンツサーバ3を構成することで、コンテンツサーバ3は、配信用のコンテンツを複数記憶し、要求のあったコンテンツをフィンガープリント埋め込みサーバ2に送信することができる。
なお、コンテンツサーバ3は、図示を省略したCPU、メモリ等を搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。
【0112】
(コンテンツ配信サーバの構成)
次に、図6を参照(適宜図1参照)して、コンテンツ配信サーバの構成について説明する。図6は、コンテンツ配信サーバの構成を示すブロック図である。ここでは、コンテンツ配信サーバ4は、コンテンツ要求受信手段40と、コンテンツ要求送信手段41と、ユーザID受信手段42と、ユーザID送信手段43と、フィンガープリントコンテンツ受信手段44と、フィンガープリントコンテンツ送信手段45とを備えている。
【0113】
コンテンツ要求受信手段40は、ユーザ端末5から送信されるコンテンツ要求書を、インターネット9を介して受信し、コンテンツ固有の識別情報を含んだコンテンツ要求を抽出して、コンテンツ要求送信手段41に出力するものである。
【0114】
コンテンツ要求送信手段41は、コンテンツ要求受信手段40で抽出されたコンテンツ要求を、イントラネット7を介して、コンテンツサーバ3に送信するものである。
ユーザID受信手段42は、ユーザ端末5から送信されるユーザIDを、インターネット9を介して受信し、ユーザID送信手段43に出力するものである。
ユーザID送信手段43は、ユーザID受信手段42で受信したユーザIDを、イントラネット7を介して、フィンガープリント埋め込みサーバ2に送信するものである。
【0115】
フィンガープリントコンテンツ受信手段44は、フィンガープリント埋め込みサーバ2から送信されるフィンガープリントコンテンツを、イントラネット7を介して受信し、フィンガープリントコンテンツ送信手段45に出力するものである。
なお、フィンガープリント埋め込みサーバ2から送信されるフィンガープリントコンテンツには、コンテンツ要求送信手段41で送信したコンテンツ要求に対応するコンテンツに、ユーザID送信手段43で送信したユーザIDに対応するユーザ符号が埋め込まれている。
【0116】
フィンガープリントコンテンツ送信手段45は、フィンガープリントコンテンツ受信手段44で受信したフィンガープリントコンテンツを、インターネット9を介して、コンテンツを要求したユーザ端末5に送信するものである。
【0117】
このようにコンテンツ配信サーバ4を構成することで、コンテンツ要求に対応したコンテンツに、ユーザIDに対応するユーザ符号を埋め込んだフィンガープリントコンテンツを、ユーザ端末5に配信することができる。
なお、コンテンツ配信サーバ4は、図示を省略したCPU、メモリ等を搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。
【0118】
(ユーザ端末の構成)
次に、図7を参照(適宜図1参照)して、ユーザ端末の構成について説明する。図7は、ユーザ端末の構成を示すブロック図である。ここでは、ユーザ端末5は、入力手段50と、コンテンツ要求送信手段51と、ユーザID送信手段52と、フィンガープリントコンテンツ受信手段53と、再生手段54とを備えている。
【0119】
入力手段50は、図示を省略したキーボード等を介して、ユーザが所望するコンテンツ固有の識別情報(ファイル名等)や、ユーザを識別するユーザIDを入力するものである。この入力手段で入力されたコンテンツの識別情報は、コンテンツ要求送信手段51に出力され、ユーザIDは、ユーザID送信手段52に出力される。
【0120】
コンテンツ要求送信手段51は、入力手段50で入力されたコンテンツ固有の識別情報を含んだコンテンツ要求書を生成し、インターネット9を介してコンテンツ配信サーバ4に送信するものである。
【0121】
ユーザID送信手段52は、入力手段50で入力されたユーザIDを、インターネット9を介してコンテンツ配信サーバ4に送信するものである。
フィンガープリントコンテンツ受信手段53は、コンテンツ配信サーバ4から、インターネット9を介して、ユーザ側から要求したコンテンツ(フィンガープリントコンテンツ)を受信するものである。なお、このコンテンツは、プロバイダ側において、ユーザIDに対応した固有のユーザ符号が電子透かしで埋め込まれている。
【0122】
再生手段54は、フィンガープリントコンテンツ受信手段53で受信したコンテンツ(フィンガープリントコンテンツ)を、ユーザが視聴可能なデータに再生し、図示を省略した表示装置等に出力するものである。例えば、再生手段54は、コンテンツがMPEG2によって符号化されている場合は、そのMPEG2の符号化方式に基づいて、コンテンツを復号する。
このようにユーザ端末5を構成することで、ユーザ端末5は、プロバイダ側が配信するコンテンツを取得し、ユーザに視聴データとして提示することができる。
【0123】
(ユーザ端末〔不正ユーザ端末〕の構成)
次に、図8を参照(適宜図1参照)して、正規なユーザ端末のうちで、不正にコンテンツを流通させるユーザ端末(不正ユーザ端末)の構成について説明する。図8は、不正ユーザ端末の構成を示すブロック図である。なお、ユーザ端末(不正ユーザ端末)5Bは、図7で説明したユーザ端末5に、コンテンツ受信手段55と、不正コンテンツ合成手段56と、不正コンテンツ送信手段57とを付加して構成している。他の構成については、図6で説明したユーザ端末5と同一の構成であるため、同一の符号を付し説明を省略する。
【0124】
コンテンツ受信手段55は、他の正規ユーザが取得したコンテンツ(フィンガープリントコンテンツ)を受信するものである。このコンテンツ受信手段55で受信したフィンガープリントコンテンツは、不正コンテンツ合成手段56に出力される。なお、コンテンツ受信手段55は、ネットワークを介して、他のユーザ端末5からコンテンツを取得したり、外部記録媒体からコンテンツを読み出したりする場合がある。
【0125】
不正コンテンツ合成手段56は、フィンガープリントコンテンツ受信手段53で受信したフィンガープリントコンテンツと、コンテンツ受信手段55で受信したフィンガープリントコンテンツとを合成することで、不正に流通させるコンテンツを生成するものである。この不正コンテンツ合成手段56は、図14で説明したように、コンテンツが映像コンテンツの場合、電子透かしによってユーザ符号が埋め込まれたフレーム単位で、2つのコンテンツのいずれか一方のフレームを用いることで、新たなコンテンツを生成する。
【0126】
不正コンテンツ送信手段57は、不正コンテンツ合成手段56で生成された不正コンテンツを送信するものである。なお、この不正コンテンツ送信手段57は、Webページ等に公開したり、外部記録媒体に不正コンテンツを書き出したりする場合がある。
【0127】
なお、ここでは、一例として、ユーザ2名が結託して不正コンテンツを生成することとしているが、不正コンテンツ配信検出システムSでは、3名以上が結託して不正コンテンツを生成する場合であっても、図2で説明したフィンガープリント検出サーバ1や、図3で説明したフィンガープリント検出サーバ1Bによって、フィンガープリントを検出し、不正ユーザを特定することができる。
【0128】
[不正コンテンツ配信検出システムの動作]
次に、不正コンテンツ配信検出システムの動作について説明する。なお、コンテンツへのフィンガープリントの埋め込み動作や、コンテンツの配信動作は、一般的なものであるため、ここでは、図9を参照(適宜図2参照)して、フィンガープリント検出サーバの動作について詳細に説明する。図9は、本発明の第1実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの動作を示すフローチャートである。
【0129】
まず、フィンガープリント検出サーバ1は、初期値として、グループ人数入力手段13によって、ユーザ符号を検査する際の検査の基準となる検査対象グループに属するユーザ符号の数(グループ人数g)を入力し(ステップS1)、検査回数入力手段14によって、検査対象グループ単位で検査を行う際の回数(検査回数n)を入力する(ステップS2)。
【0130】
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、不正コンテンツ受信手段10によって、不正に流通している不正コンテンツを受信(入力)する(ステップS3)。
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、埋め込み情報検出手段11によって、ステップS3で受信した不正コンテンツから、電子透かしとして埋め込まれているフィンガープリント(埋め込み情報)を検出する(ステップS4)。
【0131】
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、ユーザ符号受信手段12によって、フィンガープリント埋め込みサーバ2から、すべてのユーザ(ユーザID)のユーザ符号を受信(取得)する(ステップS5)。
その後、フィンガープリント検出サーバ1は、グループ生成手段15によって、検査対象グループごとに検査を行うループ回数iを初期化する(ステップS6)。
【0132】
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、グループ生成手段15によって、すべてのユーザ符号から、ステップS1で入力されたグループ人数分のユーザ符号を選択して、検査対象グループを生成する(ステップS7)。
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、符号生成検査手段16によって、ステップS7で生成された検査対象グループに属するユーザ符号の組み合わせによって、ステップS4で検出された埋め込み情報を生成することができるか否かを検査する(ステップS8)。
【0133】
ここで、符号生成検査手段16によって、検査対象グループのユーザ符号によって埋め込み情報が生成可能であると判定された場合(ステップS9;Yes)、フィンガープリント検出サーバ1は、スコア加算手段17によって、スコア/検査回数記憶手段18において、検査対象グループに属するすべてのユーザ符号のスコアに対して所定値を加算し(ステップS10)、ステップS11に動作を進める。一方、検査対象グループのユーザ符号によって埋め込み情報を生成することができないと判定された場合(ステップS9;No)、そのまま、ステップS11に動作を進める。
【0134】
なお、符号生成検査手段16は、スコア/検査回数記憶手段18において、ステップS8で検査された検査対象グループに属するユーザ符号に対する検査回数に“+1”を加算しておく。
【0135】
そして、フィンガープリント検出サーバ1は、グループ生成手段15によって、スコア加算手段17から書き込み通知を通知された段階で、ループ回数iがステップS2で入力された検査回数nに達したかどうかを判定する(ステップS11)。
そして、ループ回数iが検査回数nに達していない場合(ステップS11;No)、フィンガープリント検出サーバ1は、グループ生成手段15によって、ループ回数iを“1”加算し(ステップS12)、ステップS7に戻って、他の検査対象グループに対して検査を続行する。
【0136】
一方、ループ回数iが検査回数nに達した場合(ステップS11;Yes)、フィンガープリント検出サーバ1は、特定手段19によって、スコア/検査回数記憶手段18に記憶されているスコアが最上位のユーザ符号に対応するユーザを、不正コンテンツを配信した配信ユーザ(不正ユーザ)であるとして特定する(ステップS13)。なお、特定手段19は、正規化手段19aによって、スコア/検査回数記憶手段18に記憶されているスコアを、検査回数に基づいて正規化した後に、スコアが最上位のユーザ符号に対応するユーザを不正ユーザとして特定することとする。
【0137】
以上の動作によって、フィンガープリント検出サーバ1は、管理対象のユーザ符号から、グループ単位で埋め込み情報を生成することができるか否かを検査し、特定のユーザ符号(ユーザ)を特定することができる。なお、ここで、ユーザが一意に特定されない場合は、検査回数nを増加させることによって、検査の精度を高めることも可能である。
【0138】
以上、第1実施形態に係るフィンガープリント検出サーバ1の動作について説明したが、第2実施形態に係るフィンガープリント検出サーバ1B(図3参照)では、以下の動作のみが異なっている。すなわち、フィンガープリント検出サーバ1Bは、ステップS8において、検査対象グループに属するユーザ符号の組み合わせによって、埋め込み情報を生成することができるか否かを検査する際に、併せて、スコア加算値算出手段16bによって、検査対象グループに属するユーザ符号が、どれだけ埋め込み情報の生成に寄与しているのかを示すスコア加算値を計算しておく。
【0139】
そして、ステップS10において、スコア加算手段17Bが、スコア/検査回数記憶手段18において、検査対象グループに属するすべてのユーザ符号のスコアに対してスコア加算値を加算する。
【0140】
以上の動作によって、第2実施形態に係るフィンガープリント検出サーバ1Bでは、埋め込み情報の生成に寄与している度合いに応じたスコア加算値が、ユーザ符号のスコアに加算されることになる。
【0141】
以上、不正コンテンツ配信検出システムを例として、フィンガープリント検出サーバ(フィンガープリント検出装置)の構成及び動作について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。ここでは、検査対象となるデータをフィンガープリント(埋め込み情報)として説明したが、一般的なデータ(符号データ)を検査対象としてもよい。すなわち、フィンガープリント検出装置を、所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定する符号データ特定装置として構成してもよい。
以下、本発明の他の実施形態である符号データ特定装置について説明する。
【0142】
[符号データ特定装置の構成]
ここでは、図10を参照して、符号データ特定装置の構成について説明する。図10は、本発明の他の実施形態である符号データ特定装置の構成を示すブロック図である。
なお、符号データ特定装置6は、フィンガープリント検出サーバ1(図2参照)に対して、ユーザ符号を一般的な符号データとし、埋め込み情報を符号データが混合した混合符号データとし、グループ人数を検査対象グループの符号データ数を示すグループ内符号数として表現している。
【0143】
図10に示すように、符号データ特定装置6は、混合符号データ入力手段10Bと、符号データ入力手段12Bと、グループ内符号数入力手段13Bと、検査回数入力手段14と、グループ生成手段15と、符号生成検査手段16と、スコア加算手段17と、スコア/検査回数記憶手段18と、特定手段19とを備えている。
混合符号データ入力手段10B、符号データ入力手段12B及びグループ内符号数入力手段13B以外の構成は、検査対象のデータが異なるだけで、フィンガープリント検出サーバ1(図2参照)の構成と同一であるため、同一の符号を付し説明を省略する。
【0144】
混合符号データ入力手段10Bは、所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データを入力するものである。この混合符号データ入力手段10Bで入力された混合符号データは、符号生成検査手段16に出力される。
【0145】
符号データ入力手段12Bは、外部のデータベース等(図示せず)から、混合符号データを生成した検査対象の符号データを入力するものである。この符号データ入力手段12Bで入力された符号データは、グループ生成手段15に出力される。
【0146】
グループ内符号数入力手段13Bは、符号データを検査する際の検査の基準となる検査対象グループに属する符号データの数を、外部(例えば、キーボード等)から入力するものである。このグループ内符号数入力手段13Bで入力されたグループ内符号数は、グループ生成手段15に出力される。
このように、符号データ特定装置6を構成することで、符号データが混合された混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定することができる。
【0147】
また、符号データ特定装置6においては、符号データで混合されるデータ長は、ビット長である必要はない。例えば、バイト単位等、予め定めたデータ長のデータを混合して生成された混合符号データに対しても、符号データ特定装置6は、符号データを特定することができる。
この場合、符号生成検査手段16が、ビット単位ではなくバイト単位で符号データの検査を行うことで、バイト単位のデータ長のデータが混合した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定することができる。
【0148】
以上、符号データ特定装置6の構成について説明したが、符号データ特定装置6は、図示を省略したCPU、メモリ等を搭載した一般的なコンピュータで実現することができる。このとき、符号データ特定装置6は、コンピュータを前記した各手段として機能させる符号データ特定プログラムによって動作する。
なお、符号データ特定装置6の動作については、検査対象のデータが異なるだけで、図9で説明したフィンガープリント検出サーバ1の動作と基本的に同じであるため、説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】本発明の実施形態に係る不正コンテンツ配信検出システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの構成を示すブロック図である。
【図4】フィンガープリント埋め込みサーバの構成を示すブロック図である。
【図5】コンテンツサーバの構成を示すブロック図である。
【図6】コンテンツ配信サーバの構成を示すブロック図である。
【図7】ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図8】不正ユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るフィンガープリント検出サーバの動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態である符号データ特定装置の構成を示すブロック図である。
【図11】埋め込み情報の生成可否判定の手法を説明するための説明図である。
【図12】ビット一致数によりスコア加算値を算出する手法を説明するための説明図である。
【図13】寄与率によりスコア加算値を算出する手法を説明するための説明図である。
【図14】不正コンテンツを結託して再構成する例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0150】
S 不正コンテンツ配信検出システム
1,1B フィンガープリント検出サーバ(フィンガープリント検出装置)
10 不正コンテンツ受信手段
11 埋め込み情報検出手段
12 ユーザ符号受信手段
13 グループ人数入力手段
14 検査回数入力手段
15 グループ生成手段
16 符号生成検査手段
17 スコア加算手段
18 スコア/検査回数記憶手段(スコア記憶手段、検査回数記憶手段)
19 特定手段
19a 正規化手段
6 符号データ特定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定する符号データ特定装置であって、
前記混合符号データが前記符号データで生成される度合いを示すスコアを、前記符号データに対応付けて記憶するスコア記憶手段と、
管理対象である符号データから、予め設定された数分の符号データを、検査対象グループとして生成するグループ生成手段と、
前記混合符号データの各単位データが、前記グループ生成手段で生成された検査対象グループ内の符号データのいずれかの単位データと同一であるか否かを検査することで、前記混合符号データが生成可能であるか否かを判定する符号生成検査手段と、
この符号生成検査手段で前記混合符号データが生成可能であると判定された場合に、前記検査対象グループに属する符号データに対応する前記スコアを所定量加算するスコア加算手段と、
前記スコア加算手段で加算された上位スコアの符号データを、前記混合符号データを生成した符号データとして特定する特定手段と、を備え、
前記グループ生成手段が、予め設定された回数だけ前記検査対象グループを生成し、前記スコア加算手段が、当該検査対象グループごとに前記スコアを更新することを特徴とする符号データ特定装置。
【請求項2】
前記符号生成検査手段は、前記検査対象グループに属する符号データと、前記混合符号データとの単位データの一致数に基づいて、前記スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の符号データ特定装置。
【請求項3】
前記符号生成検査手段は、前記検査対象グループに属する符号データと、前記混合符号データとの単位データが一致する単位データの割合に基づいて、前記符号データごとに、予め定めた加算値を分配して、前記スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の符号データ特定装置。
【請求項4】
前記グループ生成手段で前記検査対象グループとして生成された回数を検査回数として、前記符号データに対応付けて記憶する検査回数記憶手段を、さらに備え、
前記特定手段は、前記符号データに対応するスコアを、前記検査回数記憶手段に記憶されている検査回数に基づいて正規化することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の符号データ特定装置。
【請求項5】
所定長の単位データのデータ位置を保持して複数の符号データを混合して生成した混合符号データから、当該混合符号データを生成した符号データを特定するために、コンピュータを、
管理対象である符号データから、予め設定された数分の符号データを、検査対象グループとして生成するグループ生成手段、
前記混合符号データの各単位データが、前記グループ生成手段で生成された検査対象グループ内の符号データのいずれかの符号データの単位データと同一であるか否かを検査することで、前記混合符号データが生成可能であるか否かを判定する符号生成検査手段、
この符号生成検査手段で前記混合符号データが生成可能であると判定された場合に、前記検査対象グループに属する符号データごとに、前記混合符号データが当該符号データで生成される度合いを示すスコアを、当該スコアを記憶するスコア記憶手段において所定量加算するスコア加算手段、
このスコア加算手段で加算された上位スコアの符号データを、前記混合符号データを生成した符号データとして特定する特定手段、として機能させ、
前記グループ生成手段が、予め設定された回数だけ前記検査対象グループを生成し、前記スコア加算手段が、当該検査対象グループごとに前記スコアを更新することを特徴とする符号データ特定プログラム。
【請求項6】
コンテンツに電子透かしとして埋め込まれたユーザ固有のユーザ符号を検出することで、前記コンテンツの配信ユーザを特定するフィンガープリント検出装置において、
前記コンテンツから、前記ユーザ符号を埋め込んだ位置に対応する位置に埋め込まれた埋め込み情報を検出する埋め込み情報検出手段と、
ユーザが前記配信ユーザである度合いを示すスコアを、前記ユーザ符号に対応付けて記憶するスコア記憶手段と、
管理対象であるユーザ符号から、予め設定された数分のユーザ符号を、検査対象グループとして生成するグループ生成手段と、
前記埋め込み情報の各ビット値が、前記グループ生成手段で生成された検査対象グループ内のユーザ符号のいずれかのユーザ符号のビット値と同一であるか否かを検査することで、前記埋め込み情報が生成可能であるか否かを判定する符号生成検査手段と、
この符号生成検査手段で前記埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、前記検査対象グループに属するユーザ符号に対応する前記スコアを所定量加算するスコア加算手段と、
前記スコア加算手段で加算された上位スコアのユーザ符号に対応するユーザを、前記コンテンツの配信ユーザとして特定する特定手段と、を備え、
前記グループ生成手段が、予め設定された回数だけ前記検査対象グループを生成し、前記スコア加算手段が、当該検査対象グループごとに前記スコアを更新することを特徴とするフィンガープリント検出装置。
【請求項7】
前記符号生成検査手段は、前記検査対象グループに属するユーザ符号と、前記埋め込み情報とのビット値の一致数に基づいて、前記スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のフィンガープリント検出装置。
【請求項8】
前記符号生成検査手段は、前記検査対象グループに属するユーザ符号と、前記埋め込み情報とのビット値が一致するビットの割合に基づいて、前記ユーザ符号ごとに、予め定めた加算値を分配して、前記スコアに加算する加算値を算出するスコア加算値算出手段を備えることを特徴とする請求項6に記載のフィンガープリント検出装置。
【請求項9】
前記グループ生成手段で前記検査対象グループとして生成された回数を検査回数として、前記ユーザ符号に対応付けて記憶する検査回数記憶手段を、さらに備え、
前記特定手段は、前記ユーザ符号に対応するスコアを、前記検査回数記憶手段に記憶されている検査回数に基づいて正規化することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載のフィンガープリント検出装置。
【請求項10】
コンテンツに電子透かしとして埋め込まれたユーザ固有のユーザ符号を検出することで、前記コンテンツの配信ユーザを特定するために、コンピュータを、
前記コンテンツから、前記ユーザ符号を埋め込んだ位置に対応する位置に埋め込まれた埋め込み情報を検出する埋め込み情報検出手段、
管理対象であるユーザ符号から、予め設定された数分のユーザ符号を、検査対象グループとして生成するグループ生成手段、
前記埋め込み情報の各ビット値が、前記グループ生成手段で生成された検査対象グループ内のユーザ符号のいずれかのユーザ符号のビット値と同一であるか否かを検査することで、前記埋め込み情報が生成可能であるか否かを判定する符号生成検査手段、
この符号生成検査手段で前記埋め込み情報が生成可能であると判定された場合に、前記検査対象グループに属するユーザ符号ごとに、前記埋め込み情報が当該ユーザ符号で生成される度合いを示すスコアを、当該スコアを記憶するスコア記憶手段において所定量加算するスコア加算手段、
このスコア加算手段で加算された上位スコアのユーザ符号に対応するユーザを、前記コンテンツの配信ユーザとして特定する特定手段、として機能させ、
前記グループ生成手段が、予め設定された回数だけ前記検査対象グループを生成し、前記スコア加算手段が、当該検査対象グループごとに前記スコアを更新することを特徴とするフィンガープリント検出プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−294905(P2008−294905A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−140242(P2007−140242)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成19年度、経済産業省委託研究「新世代情報セキュリティ研究開発事業(ユビキタスネットワーク向けセキュアアセットコントロール技術の研究開発及び情報漏えいに堅牢な認証・データ管理方式とそのソフトウェアによる安全な実装・検証手法に関する研究開発)」産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004352)日本放送協会 (2,206)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【Fターム(参考)】