説明

筐体及びその製造方法

【課題】所要の強度が確保された薄肉の筐体を安価に提供すること。
【解決手段】筐体1は、曲げ線13により区画される複数の領域を有するシート材からなるブランク12を曲げ線13に沿って曲げることにより立体的に形成されたカバー部2と、カバー部2を補強するために、合成樹脂の射出成形によってカバー部2に融着された骨部材3とを具備する。骨部材3が、カバー部2の異なる領域の隣接する少なくとも一対の端縁部に沿って延在してこの端縁部を接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は筐体とその製造方法とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば電子機器を収納するため或いは空気等の流体を流通させるために内部に空間が形成された筐体が様々な分野で用いられている。このような筐体を合成樹脂で製造する場合には、射出成形、真空・圧空成形、曲げ成形等が用いられることはよく知られているとおりである。(例えば、特許文献1及び2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−18560号公報
【特許文献2】特開2002−160791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、筐体の肉厚を薄肉化する要求が近年増えてきているが、例えば、射出成形により薄肉化を実現しようとすると、肉厚の減少により樹脂の流動抵抗が増大するのでより大きな射出圧力の発生可能なより大型の成形機並びに強度及び精度の高い金型を必要とするため設備費用が増大すること、及び成形技術上の様々な制約及び克服すべき課題が多く安定した製品を得るまでに長い時間を要することもよく知られているとおりである。
【0005】
また、真空・圧空成形を利用する場合には、筐体の形状によっては偏った伸長作用が働くため、深い形状を成形すると偏肉し、その結果筐体の強度の低下を招くことがある。
【0006】
また、シート材の曲げ加工によって筐体を成形する場合、筐体のコーナー部が一体に接続されないので筐体の強度が十分ではないこと、及び形状が単純なものに限られるということが課題としてある。
【0007】
本発明は、前述の従来技術の課題に鑑み、所要の強度が確保された薄肉の筐体を安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した課題を解決するため、本発明による筐体は、曲げ線(13)により区画される複数の領域を有するシート材からなるブランク(12)を曲げ線(13)に沿って曲げることにより立体的に形成されたカバー部(2)と、カバー部(2)を補強するために、合成樹脂の射出成形によってカバー部(2)に融着された骨部材(3)と、を具備する筐体(1)であって、骨部材(3)が、カバー部(2)の異なる領域の隣接する少なくとも一対の端縁部に沿って延在して前記端縁部を接続するものである。
【0009】
これによれば、カバー部(2)の隣接する端縁は射出成形された骨部材(3)によって接続されるので、たとえカバー部(2)の素材の板厚を薄くしたとしても筐体の必要な強度を確保できるようになり、また真空成形では困難な深さの深い形状の筐体の製作も偏肉部の発生なしに可能である。さらに、筐体の肉厚はシート材の素材の厚さに等しいので、薄肉射出成形の場合のように大型の設備を用いることなく、所望の薄さの薄肉筐体を容易に得ることができる。
【0010】
本発明においては、骨部材(3)は、カバー部(2)の開放端縁部にも沿って延在してよい。これにより、カバー部(2)が薄いシート材から形成されていたとしても、その薄い開放端縁部を補強することが可能になる。
【0011】
本発明においては、骨部材(3)は、曲げ線(13)に沿うカバー部(2)の曲げ部(17)にも沿って延在してよい。これにより曲げ部(17)の補強が可能になる。
【0012】
本発明においては、骨部材(3)は枠状フレームとして形成されてよい。これにより、骨部材(3)の全体的な強度及びしたがって筐体の強度が高まるという効果が得られる。
【0013】
本発明においては、曲げ線(13)によって区画されて隣接する領域が、前記領域の曲げ線方向の全長に対して互いに部分的に連接されていてよい。これによれば、カバー部(2)の形状の自由度を高めることが可能になるとともに、曲げ成形に要するプレス圧力を低減することも可能になる。
【0014】
本発明においては、カバー部(2)の端縁部が骨部材(3)に埋設されることが可能である。これにより、カバー部(2)の端縁部と骨部材(3)との間の接合強度を高めることができる。
【0015】
本発明においては、骨部材(3)は、該骨部材(3)がカバー部(2)の一対の端縁部に融着している部分の厚さ(t2)より、一対の端縁部の間の中央部分の厚さ(t1)が小であるように形成されてよい。骨部材(3)をこのように形成することにより、コーナー部全体の冷却が促進され、骨部材(3)合成樹脂の収縮によるソリを抑制することが可能になる。
【0016】
本発明においては、合成樹脂製のシート材が好適に用いられる。
【0017】
本発明による筐体の製造方法は、曲げ線(13)により区画される複数の領域を有するシート材からなるブランク(12)から立体的に形成されたカバー部(2)と、異なる前記領域の隣接する少なくとも一対の端縁部に沿って延びて前記端縁部を接続する骨部材(3)とを具備する筐体(1)の製造方法であって、ブランク(12)の曲げ成形が可能であるとともに合成樹脂の射出成形が可能な金型を準備する段階と、ブランク(12)を準備する段階と、ブランク(12)を金型の一方の型にセットする段階と、金型の他方の型を一方の型に型締めすることによりカバー部(2)を曲げ成形する段階と、金型の一方の型と他方の型とカバー部(2)とで金型内に形成されるキャビティに樹脂を射出充填することにより、骨部材(3)を成形する段階と、金型を開いて筐体を取り出す段階と、を含むことを特徴とするものである。
【0018】
これによれば、カバー部(2)の隣接する端縁は射出成形された骨部材(3)によって接続されるので、たとえカバー部(2)の素材の板厚を薄くしたとしても筐体の必要な強度が確保された筐体を大型の成形機を用いることなく容易に得ることが可能になる。また、カバー部が金型によって形状を拘束された状態で骨部材(3)が射出成形されて最終的に形状が固定されるので、金型外ではカバー部(2)の曲げ部に発生し得るスプリングバックを考慮すること無くカバー部(2)を所定の形状に固定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】カバー部と骨部材とから構成される本発明の実施形態による筐体の斜視図である。
【図2】カバー部のための、シート材からなるブランクの斜視図である。
【図3】曲げ成形されたカバー部の斜視図である。
【図4】カバー部のコーナーを形成する一対の端縁部とそこに融着された骨部材の拡大断面図である。
【図5】カバー部の曲げ部とそこに融着された骨部材の拡大断面図である。
【図6】本発明の実施形態の変形例による筐体のカバー部のコーナーを形成する一対の端縁部とそこに融着された骨部材の拡大断面図である。
【図7】本発明の実施形態の更に別の変形例による筐体のカバー部の曲げ部とそこに融着された骨部材の拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態に係る筐体1とその製造方法について、図1〜7を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る筐体1の完成品を示しており、この筐体1は、筐体1内部に空間を形成するカバー部2と、前記カバー部2を補強するために前記カバー部2の稜線部及び開放端縁部等に沿って延びるとともにカバー部2に融着された骨部材3とから構成されている。筐体1はカバー部2によって形成された、階段状の同一の輪郭を有する右側面部4及び左側面部5と、最も大きな面積を有する上面部6と、上面部6に隣接する第1前面部7と、前記第1前面部7に隣接する中間部8と、前記中間部8に隣接する台形状の第2前面部9とを有している。但し、筐体1の下面11及び背面10は開放しており、背面10はその下側に骨部材3だけが延びている。また、上面部6は背面10に近い側で段付き形状を有するとともに前面側で僅かな角度であるが屈曲しており、その結果上面部6は、その中央部の最大の第1部分6aと、背面10に近い側の第2部分6bと、第1部分6aと第2部分6bとの間の幅の狭い第3部分6cと、前面に近い側の第4部分6dとを含んでいる。
【0021】
カバー部2は、本実施形態では合成樹脂製の厚さ0.3mmのシート材のブランク12を曲げ成形することにより形成されたものである。シート材の材料としては、例えばポリプロピレン、ABS、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリオキシエチレン、ポリアセタールのような合成樹脂材料からなるシート又はそれらを積層した多層シートを利用できる。また、シート材の厚さは本実施形態では0.1mm〜0.5mmの範囲から選択されることが好適である。但し、本明細書における用語の「シート材」は、均一な厚さの板状の材料という意味で用いられており、したがってその厚さは0.1mm〜0.5mmに限定されるものではなく、例えばより厚い材料も「シート材」に包含される。またシート材は合成樹脂に限定されることが意図されているわけではなく、金属製のシート材も本発明において利用可能である。
【0022】
図2は、カバー部2の展開状態のブランク12を示している。ブランク12は図1に示されるカバー部2の立体形状を実現するための展開形状を有している。図2には仮想的な8本の曲げ線13a〜13hが一点鎖線で示されており、これら8本の曲げ線13a〜13hによってブランク12は、カバー部2の右側面部4、左側面部5、第1前面部7、第2前面部9、中間部8、並びに上面部6の第1部分6a〜第4部分6dにそれぞれ対応する複数の領域に区画されている。なお、本明細書では、記載を解りやすくするために、前記ブランク12の前記複数の領域も、それらが対応するカバー部2の前述の例えば右側面部4及び上面部6等と呼ぶ。
【0023】
本実施形態では、ブランク12の例えば上面部6の第2部分6bと第4部分6dはそれらの幅が変化すること無く連続している一方で、左右の各側面部4,5と上面部6との間には前面側から延びるスリット14a、14c及び背面側から延びるスリット14b、14dが形成され、その結果左右の各側面部4,5と上面部6の第2部分6bとは中央部付近にだけ部分的に設けられた狭幅の連接部15a、15bによってそれぞれ接続される。換言すると、左右の各側面部4,5と上面部6の第2部分6bとは、曲げ線13g、13h方向のそれらの全長に対して互いに中央部付近だけで部分的に連接されている。また、上面部6の第2部分6b、第3部分6c,及び第4部分6dと右側面部4及び左側面部5はそれぞれ互いに共通の曲げ線13g、13hにより区画される領域であるが、接続部を全く有さず完全に分離されている。このように、曲げ線13g、13hによって区画されて隣接する領域を部分的に接続することにより、カバー部2の形状の自由度を高めることが可能になるとともに、曲げ成形に要するプレス圧力を低減することも可能になる。
【0024】
図3は、ブランク12が折り曲げ線13に沿って折り曲げられた状態のカバー部2、即ち骨部材3が融着される前のカバー部2を表している。本実施形態では、ブランク12は図3の形状を実現する専用の金型(図示せず)を利用して曲げ成形されるので、図3は、正確に言うと、金型内でとりうるカバー部2の形状を示している。
【0025】
本実施形態の骨部材3は、前述したとおり、カバー部2の稜線部分に沿って延びている。ところで、カバー部2の稜線部分は、図3からわかるように、異なる領域の、隣接するが分離された一対の端縁で形成された部分と、異なる領域が連続している曲げ部とを含んでいる。カバー部2の前記隣接するが分離された一対の端縁で形成された部分は、例えば符号16a及び16bで示される矢印線に沿って延びており、前記曲げ部は例えば曲げ線13a〜13hにそれぞれ対応する曲げ部17a〜17hで示される。このように、本実施形態では、骨部材3は複数の前記一対の端縁に沿って形成されるとともに曲げ部17に沿っても形成される。また、本実施形態ではカバー部2の開放端縁にも沿って骨部材3が延び、さらに背面10の下部におけるようにカバー部2が無いところに骨部材3だけが延びてもよい。また、本実施形態では各部分に延びる骨部材3は、前述の端縁部や曲げ部17等で延びる部分が一体に連続した枠状フレームとして形成されている。
【0026】
骨部材3は、金型(図示せず)内に曲げ成形したカバー部2を残した状態で射出成形することによりカバー部2に融着されて形成されたものである。また、骨部材3は、ポリプロピレン、ABS、ポリカーボネート、ポリアセタール、及びポリブチレンテレフタレート等のプラスチック材料から成形され、その材料の融点又は熱変形温度はカバー部2のそれより通常は低い。
【0027】
図4は、カバー部2のコーナーを形成する隣接する一対の端縁部の例としての上面部6の第1部分6aの端縁部と右側面部4の端縁部に融着された骨部材3の拡大断面図である。図4に示されるように、本実施形態では、カバー部2の端縁部は、骨部材3に埋設されるように、即ち端縁部の外面と内面とそれらの間の端面で骨部材3に接するようにして骨部材3に結合されている。また図示されないが、カバー部2の開放端縁部も同様に骨部材3に埋設されるように骨部材3に結合されている。
【0028】
図5は、カバー部2の曲げ部の例として、中間部8と第2前面部9との間の曲げ部17aとそこに融着された骨部材3の拡大断面図である。図5に示されるように、骨部材3はカバー部2の曲げ部の外面側だけではなく内面側にも融着されて延びている。
【0029】
次に、本発明の実施形態による筐体1の製造方法ついて以下に説明する。本発明の実施形態による筐体1の製造方法は、前述した実施形態の筐体1を製造するものとして説明されるが、前述の実施形態の筐体1の製造への適用に限定されないことは勿論である。
【0030】
本発明の実施形態による製造方法では、筐体1を製造するにあたって、まずシート材からなるブランク12の曲げ成形が可能であるとともに合成樹脂の射出成形が可能な金型(図示せず)を準備する。この金型は、周知技術を利用して製作可能なものであって、筐体1の外面輪郭に対応する形状の凹部を有するキャビティ型(図示せず)と、筐体1の内面輪郭に対応する凸部を有するコア型(図示せず)とを具備していて、さらに骨部材3の射出成形も実施できるように、及びアンダカット部を有する成形品の取り出しが可能であるようなスライド構造も有するように構成されている。
【0031】
次に、図2に示される形状のブランク12を準備する。
【0032】
次に、金型の一方の型であるキャビティ型(図示せず)の外端面(図示せず)上の所定の位置にブランク12をセットする。
【0033】
次に、コア型をキャビティ型に向けて移動して最終的に型締めする。その結果、金型の内部では図3に示す形状のカバー部2が形成される。このとき、骨部材3の輪郭に相当する形状のキャビティ(図示せず)が、キャビティ型とコア型とカバー部2とによって区画形成される。
【0034】
次に、金型内に形成された前記キャビティに合成樹脂を射出充填することによりカバー部2に融着した骨部材3を形成する。
【0035】
次に、金型を開いて成形された筐体1を取り出す。以上で、一つの筐体1の成形工程が完了し、引き続いて筐体1を連続的に成形したい場合には、ブランク12を準備する段階から、あるいはブランク12が多数準備されているならブランク12をキャビティ型にセットする段階から繰り返せばよい。
【0036】
(その他の実施形態)
前述の実施形態においては、骨部材3はカバー部2の隣接する一対の端縁部だけでなく開放端縁部及び曲げ部等にも形成されて枠状に一体に形成されているが、本発明においては骨部材3はカバー部2の隣接する少なくとも一対の端縁部に形成されればよい。従って、骨部材3が開放端部や曲げ部に沿って延びない実施形態、あるいはそのため骨部材3が枠状に一体に形成されない実施形態も本発明により可能である。
【0037】
図6は、前述の実施形態の変形例として示されるものであって、図4と同様にカバー部2の隣接する一対の端縁部の例としての上面部6の第1部分6aの端縁部と右側面部4の端縁部とそこに融着された骨部材3の拡大断面図である。図6においては、骨部材3は、それがカバー部2の端縁部に融着している部分の厚さt2より、両端縁部の間の中央部分の厚さt1が小であるように形成されている。このように形成することにより、コーナー部全体の冷却が促進され、骨部材合成樹脂の収縮によるソリを抑制することができる。
【0038】
図7は、前述の実施形態の変形例として示されるものであって、図5と同様の、カバー部2の中間部8と第2前面部9との間の曲げ部17aとそこに融着された骨部材3の拡大断面図である。図7に示されるカバー部2は、その曲げ部の曲げ線13方向に沿って一連の複数の小孔18があけられている。その結果、曲げ部の内面側に延びる骨部材3の部分と外面側に延びる骨部材3の部分とが前記小孔18を介して接続され、その結果骨部材3とカバー部2との結合がより強固になるとともに曲げ部における骨部材3の成形性が向上する。
【0039】
本発明における筐体1は様々な形状が可能であり、例えば曲げ部及びコーナー部の角度は直角に限定されることはなく、また筐体1が湾曲面を少なくとも部分的に含む形状であってもよい。
【符号の説明】
【0040】
1 筐体
2 カバー部
3 骨部材
4 右側面部
6 上面部
12 ブランク
13a〜13h 曲げ線
14a〜14d スリット
15a、15b 連接部
17a〜17h 曲げ線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
曲げ線(13)により区画される複数の領域を有するシート材からなるブランク(12)を前記曲げ線(13)に沿って曲げることにより立体的に形成されたカバー部(2)と、
前記カバー部(2)を補強するために、合成樹脂の射出成形によってカバー部(2)に融着された骨部材(3)と、を具備する筐体(1)であって、
前記骨部材(3)が、前記カバー部(2)の異なる前記領域の隣接する少なくとも一対の端縁部に沿って延在して前記端縁部を接続することを特徴とする、筐体(1)。
【請求項2】
前記骨部材(3)が、前記カバー部(2)の開放端縁部にも沿って延在することを特徴とする、請求項1に記載の筐体(1)。
【請求項3】
前記骨部材(3)が、前記曲げ線(13)に沿うカバー部(2)の曲げ部(17)にも沿って延在することを特徴とする、請求項2に記載の筐体(1)。
【請求項4】
前記骨部材(3)が枠状フレームとして形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の筐体(1)
【請求項5】
前記曲げ線(13)によって区画されて隣接する領域が、前記領域の曲げ線方向の全長に対して互いに部分的に連接されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の筐体(1)。
【請求項6】
前記カバー部(2)の端縁部が前記骨部材(3)に埋設されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の筐体(1)。
【請求項7】
前記骨部材(3)は、該骨部材(3)がカバー部(2)の前記一対の端縁部に融着している部分の厚さ(t2)より、前記一対の端縁部の間の中央部分の厚さ(t1)が小であるように形成されていることを特徴とする、請求項6に記載の筐体(1)。
【請求項8】
前記シート材が合成樹脂製のものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の筐体(1)。
【請求項9】
曲げ線(13)により区画される複数の領域を有するシート材からなるブランク(12)から立体的に形成されたカバー部(2)と、異なる前記領域の隣接する少なくとも一対の端縁部に沿って延びて前記端縁部を接続する骨部材(3)とを具備する筐体の製造方法であって、
前記ブランク(12)の曲げ成形が可能であるとともに合成樹脂の射出成形が可能な金型を準備する段階と、
前記ブランク(12)を準備する段階と、
前記ブランク(12)を前記金型の一方の型にセットする段階と、
前記金型の他方の型を前記一方の型に型締めすることにより前記カバー部(2)を曲げ成形する段階と、
前記金型の前記一方の型と前記他方の型と前記カバー部(2)とで前記金型内に形成されるキャビティに樹脂を射出充填することにより、前記骨部材(3)を成形する段階と、
前記金型を開いて前記筐体を取り出す段階と、を含むことを特徴とする筐体(1)の製造方法。
【請求項10】
前記骨部材(3)を成形する前記段階において、前記カバー部(2)の開放端縁部にも沿って前記骨部材(3)が形成されることを特徴とする、請求項9に記載の筐体(1)の製造方法。
【請求項11】
前記骨部材(3)を成形する前記段階において、前記曲げ線(13)に沿う前記カバー部(2)の曲げ部(17)にも沿って前記骨部材(3)が形成されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の筐体(1)の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−17135(P2012−17135A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156830(P2010−156830)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】