説明

管理装置及び管理システム並びに管理方法

【課題】電池残量を気にすることなく情報閲覧装置を使用することができる管理装置及び管理システム並びに管理方法の提供。
【解決手段】電池で駆動する複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持するスロットを備える管理装置であって、所定の情報閲覧装置が前記スロットに挿入された場合に、前記所定の情報閲覧装置の電池残量に応じて、当該所定の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記スロットに挿入されている他の情報閲覧装置に移動する制御部を備え、前記制御部は、前記所定の情報閲覧装置の電池残量と前記他の情報閲覧装置の電池残量とを比較し、前記他の情報閲覧装置の電池残量が前記所定の情報閲覧装置の電池残量よりも多い場合に、前記データを移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置及び管理システム並びに管理方法に関し、特に、情報閲覧装置を管理する管理装置及び管理システム並びに管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子ペーパー等の表示部を備えた情報閲覧装置が普及しており、様々な形態で利用されている。例えば、会議等の資料を紙媒体として出力する代わりに、資料の電子データを情報閲覧装置に記憶して表示部に表示させ、資源の消費削減を図っている。
【0003】
上記形態で情報閲覧装置を利用するには、情報閲覧装置を電子データの送受信が可能な状態で保管する必要があることから、情報閲覧装置を挿抜可能に保持する管理装置(クレードル)を用意し、管理装置と情報閲覧装置との間でデータ通信を行うと共に、管理装置から供給される電力によって情報閲覧装置の電池を充電するようにしている。
【0004】
ここで、上記情報閲覧装置の電池が切れると、情報閲覧装置に保存しているデータが利用できなくなるため、電池の残量を監視する必要がある。
【0005】
上記電池残量を監視する技術として、例えば、下記特許文献1には、電池の残量を検出する残量検出部と、検出された残量に基づいて表示可能ページ数を算出し、表示可能ページ数をユーザに報知する残量報知部と、を有し、残量報知部は、複数の前記書換シーケンスのうちで最も消費電力が大きい書換シーケンスのみを用いる場合の第1の表示可能ページ数と、最も消費電力が小さい書換シーケンスのみを用いる場合の第2の表示可能ページ数とを算出し、第1及び第2の表示可能ページ数を報知する電気泳動表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−229912号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、電池切れなどによって情報閲覧装置が使用不可能な状態となった場合、電池を充電するまで、情報閲覧装置内部のデータを使用することができず、それまで行っていた作業が中断されてしまうという問題があった。
【0008】
また、特許文献1の技術を利用することにより、電池の残量不足による作業中断を起こりにくくすることができるが、この技術を利用しても、ユーザは情報閲覧装置の電池残量を気にしながら使用しなければならず、ユーザの利便性が損なわれるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、電池残量を気にすることなく情報閲覧装置を使用することができる管理装置及び管理システム並びに管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、電池で駆動する複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持するスロットを備える管理装置であって、所定の情報閲覧装置が前記スロットに挿入された場合に、前記所定の情報閲覧装置の電池残量に応じて、当該所定の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記スロットに挿入されている他の情報閲覧装置に移動する制御部を備えるものである。
【0011】
また、本発明は、電池で駆動する複数の情報閲覧装置と、前記複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持するスロットを備える管理装置と、を備えるシステムにおける管理方法であって、前記スロットに挿入された所定の情報閲覧装置の電池残量を取得する第1ステップと、前記所定の情報閲覧装置の電池残量に応じて、当該所定の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記スロットに装填されている他の情報閲覧装置に移動する第2ステップと、を実行するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の管理装置及び管理システム並びに管理方法によれば、電池残量を気にすることなく情報閲覧装置を使用することができる。
【0013】
その理由は、情報閲覧装置を挿抜可能に保持する管理装置は、情報閲覧装置が挿入されると、その情報閲覧装置の電池残量を取得し、その電池残量に応じて、当該情報閲覧装置に記憶されているデータを、管理装置に接続されている他の情報閲覧装置(例えば、当該情報閲覧装置よりも電池残量が多い情報閲覧装置)に移動する制御を行うからである。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施例に係る管理システムの構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る管理システムの他の構成を模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例に係る情報閲覧装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係る管理装置の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施例に係る管理装置の動作(情報閲覧装置が返却された時の処理)を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の一実施例に係る管理装置の動作(移動先情報閲覧装置の選択処理)を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の一実施例に係る管理装置の動作(データの移動処理)を示すフローチャート図である。
【図8】本発明の一実施例に係る管理装置の動作(データ移動時のページ情報の転送処理)を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の一実施例に係る情報閲覧装置の動作(ページ情報に基づく表示処理)を示すフローチャート図である。
【図10】移動先の情報閲覧装置の通知例を示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施例に係る管理装置又は情報閲覧装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図12】情報閲覧装置のID表示例を示す斜視図である。
【図13】本発明の一実施例に係る管理装置に記憶される管理リストの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
背景技術で示したように、情報閲覧装置のように電池で駆動する装置を用いて情報を閲覧する場合、電池切れになると情報の閲覧ができなくなったり、保存したデータが消失してしまう。そのため、ユーザは電池の残量を気にしながら作業を行わなければならず、利便性が悪いという問題があった。
【0016】
そこで、本発明の一実施の形態では、複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持する管理装置は、情報閲覧装置が挿入(返却)されると、その情報閲覧装置の電池残量を取得し、その電池残量に応じて、当該情報閲覧装置に記憶されたデータを管理装置に接続されている他の情報閲覧装置(例えば、当該情報閲覧装置よりも電池残量の多い情報閲覧装置)に移動させる制御を行う。
【0017】
このように、情報閲覧装置の使用中に電池残量が少なくなった場合でも、情報閲覧装置を管理装置に返却することで、電池残量の多い他の情報閲覧装置にデータが移されるため、ユーザはすぐに他の情報閲覧装置でデータを使用することができ、充電の待ち時間をなくすことができる。従って、ユーザは電池残量を気にすることなく情報閲覧装置を使用することが可能になり、ユーザの利便性を向上させることができると共に、管理装置に返却するたびに電池の充電状態が改善されるため、情報閲覧装置の使用中に電池切れとなる不具合が発生する頻度を低下させることができる。
【0018】
また、管理装置は、データの移動に際して、移動元の情報閲覧装置から移動先の情報閲覧装置にデータをコピーした後、移動元の情報閲覧装置からデータを消去する制御を行う。これにより、データ移動中に不具合が起こってもデータが消失することがなく、確実にデータを移動することができる。
【0019】
また、管理装置は、データを移動した情報閲覧装置をユーザに通知する制御を行う。これにより、ユーザは移動先の情報閲覧装置をすぐに見つけることができ、データを移動することによる作業効率の低下を防止することができる。
【0020】
更に、管理装置は、移動元の情報閲覧装置に表示させていたページ情報を移動先の情報閲覧装置に転送する制御を行う。これにより、ユーザはすぐに作業を継続することができ、データを移動することによる作業効率の低下を防止することができる。
【実施例】
【0021】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る管理装置及び管理システム並びに管理方法について、図1乃至図13を参照して説明する。図1及び図2は、本実施例の管理システムの構成を模式的に示す斜視図であり、図3は、情報閲覧装置の構成を示すブロック図、図4は、管理装置の構成を示すブロック図である。また、図5乃至図8は、管理装置の動作を示すフローチャート図であり、図9は、情報閲覧装置の動作を示すフローチャート図である。また、図10及び図11は、移動先情報閲覧装置の通知例を示す図、図12は、情報閲覧装置のID表示例を示す図であり、図13は、管理リストの一例を示す図である。
【0022】
図1及び図2に示すように、本実施例の管理システム10は、複数の情報閲覧装置20と、複数の情報閲覧装置20を挿抜可能に保持する管理装置30と、管理装置30に電子データを送信する処理装置(本実施例では、画像形成装置40とする。)と、により構成される。
【0023】
なお、本実施例では、処理装置として画像形成装置40を例にして説明するが、処理装置は情報閲覧装置20に表示させる電子データを取り扱う装置であればよく、例えば、文書の電子データを作成するクライアントのコンピュータ装置、電子データを保存するサーバなどとしてもよい。以下、各装置について詳細に説明する。
【0024】
[情報閲覧装置]
情報閲覧装置20は、記憶手段を備えた装置、特に、電子ペーパーや電子ブックなどの記憶手段と表示手段とを備えた装置であり、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ22、表示部(電子ペーパー)23、表示コントローラ24、操作部(タッチパネル)25、通信部26、電池27、装着検出部28、データ復号化部29などを備える。
【0025】
CPU21は、メモリ22から読み出した各種プログラムを実行し、各部の動作を制御する。メモリ22は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などで構成され、CPU21で動作する各種プログラムや、情報閲覧装置20の動作を制御するための設定情報、表示部23に表示させる電子データ、表示中のページを特定する情報などを記憶する。そして、CPU21とメモリ22とで制御部が構成される。
【0026】
表示部23は、透明な液体の中で浮動する微粒子を電界によって移動させて表示を行う電子ペーパー(EPD:Electrophoretic Display)や液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)、有機EL(electroluminescence)表示装置等からなり、管理装置30から送られた電子データに基づく画像(例えば、会議の資料)や情報閲覧装置20を使用しているユーザの識別情報などを表示する。また、必要に応じて、主となる表示部23に加えて、情報閲覧装置20を使用しているユーザの識別情報を表示するID表示部(図12(b)参照)やデータを移動した情報閲覧装置20であることをユーザに通知するための手段(例えば、図10(a)に示すLED(Light Emitting Diode)など)を備える構成としてもよい。
【0027】
表示コントローラ24は、表示部23を駆動し、画面の表示や消去を制御する。また、必要に応じて、表示部23の所定の位置(表示部23に正対する方向から視認可能な位置)に情報閲覧装置20を使用しているユーザの識別情報などを表示させる制御を行う。
【0028】
操作部25は、ボタンやスイッチ、表示部23上に透明電極が格子状に配置された感圧式のタッチパネルなどである。タッチパネルでは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号としてCPU21に出力する。
【0029】
通信部26は、管理装置30と接続するためのインターフェースであり、有線通信や無線通信、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などを利用して、管理装置30との通信を確立する。
【0030】
電池(バッテリー)27は、管理装置30の情報閲覧装置充電部から供給される電力によって充電され、情報閲覧装置20の各部を駆動するための電力を供給する。
【0031】
装着検出部28は、情報閲覧装置20が管理装置30に装着されたことを検出する。検出の方法は特に限定されず、例えば、電池27と管理装置30の情報閲覧装置充電部とが接続されたか否かで装着を検出したり、情報閲覧装置20に設けた電極と管理装置30に設けた電極とが電気的に接続されたか否かで装着を検出したり、情報閲覧装置20の底部に自重によってON/OFFする電気接点を設け、この電気接点のON/OFFによって装着を検出したりすることができる。
【0032】
データ復号化部29は、管理装置30を介して画像形成装置40から送信される電子データが暗号化されている場合に、表示部23で表示可能なデータに変換する。
【0033】
なお、図3では、表示コントローラ24や装着検出部28、データ復号化部29をハードウェアとして構成しているが、これらは、制御部(CPU21)により実行されるプログラムとして構成してもよい。
【0034】
[管理装置]
管理装置30は、情報閲覧装置20を保持する機構と、情報閲覧装置20とデータ通信を行う機能と、情報閲覧装置20の電池27を充電する機能とを備えた装置であり、画像形成装置40の本体や付属品(例えば、本体と分離した給紙部や後処理部など)に固定される。
【0035】
この管理装置30は、情報閲覧装置20を挿抜可能な構造を有している。例えば、図1及び図2に示すように、直方体の構造体に複数のスロットを備えており、複数の情報閲覧装置20を立てた状態や寝かした状態で保持できるようになっている。なお、図1及び図2では、複数の情報閲覧装置20を同じ形状としているが、情報閲覧装置20の形状は異なっていてもよく、異なる形状の情報閲覧装置20を保持できるようにスロットの形状を変更してもよい。
【0036】
また、上記管理装置30は、図4に示すように、CPU31、メモリ32、情報閲覧装置用通信部33、データ暗号化部34、情報閲覧装置充電部35、画像形成装置用通信部38、電源39と、必要に応じて、表示部36、操作部37などを備える。
【0037】
CPU31は、メモリ32から読み出した各種プログラムを実行し、各部の動作を制御する。メモリ32は、ROMやRAMなどで構成され、CPU31で動作する各種プログラムや、管理装置30の動作を制御するための設定情報、情報閲覧装置20に表示させる電子データ、後述する管理リストなどを記憶する。そして、CPU31とメモリ32とで制御部が構成され、制御部は、情報閲覧装置20が挿入(返却)されると、その情報閲覧装置20の電池残量を取得し、その電池残量に応じて、その情報閲覧装置20に記憶されたデータを他の情報閲覧装置20に移動させる制御や、データの移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知する制御、その情報閲覧装置20で閲覧されていたページの情報を他の情報閲覧装置20に通知する制御などを実行する。
【0038】
情報閲覧装置用通信部33は、各々の情報閲覧装置20と接続するためのインターフェースであり、有線通信や無線通信、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などを利用して、各々の情報閲覧装置20との通信を確立する。そして、各々の情報閲覧装置20から、メモリ22内のデータの有無、データを使用するユーザの情報、データの書き込み、移動、削除などを最後に行った日時(最終アクセス日時)などを取得し、CPU31に通知する。
【0039】
データ暗号化部34は、必要に応じて、画像形成装置40から取得した電子データを暗号化する。
【0040】
情報閲覧装置充電部35は、電源39の電力を各々の情報閲覧装置20の電池27に供給し、電池27を充電する。その際、電池27の電圧などから充電量(電池残量)を測定し、測定した結果をCPU31に通知する。また、情報閲覧装置充電部35が挿入されたことを検出し、その日時などをCPU31に通知する。
【0041】
表示部36は、液晶表示装置や有機EL表示装置等からなり、管理装置30の所定の位置(例えば、前面や各スロットの側部など)に設けられ、データを移動した情報閲覧装置20をユーザに通知する情報、情報閲覧装置20を使用しているユーザの識別情報などを表示する。また、必要に応じて、主となる表示部36に加えて、情報閲覧装置20を使用しているユーザの識別情報を表示するID表示部(図12(d)参照)やデータを移動した情報閲覧装置20をユーザに通知するための手段(例えば、図10(b)に示すLEDなど)を備える構成としてもよい。
【0042】
操作部37は、ボタンやスイッチ、表示部36上に透明電極が格子状に配置された感圧式のタッチパネルなどである。タッチパネルでは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号としてCPU31に出力する。
【0043】
画像形成装置用通信部38は、画像形成装置40と接続するためのインターフェースであり、有線通信や無線通信、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などを利用して、画像形成装置40との通信を確立する。
【0044】
電源39は、管理装置30の各部を駆動するための電力を供給する。
【0045】
なお、図4では、管理装置30に表示部36と操作部37を備える構成としたが、表示部36や操作部37は備えていなくてもよい。
【0046】
[画像形成装置]
処理装置の一例としての画像形成装置40は、例えば、制御部、通信部、ADF(Auto Document Feeder:自動原稿送り装置)、画像読取部、表示部、操作部、給紙部、印刷部、後処理部などを備える。
【0047】
制御部は、CPUとROMやRAMなどのメモリとで構成される。この制御部は、通信ネットワークで接続されたコンピュータ装置などから取得した印刷データや画像読取部で読み取った画像データなどの電子データに基づいて印刷部に印刷を実行させる。また、制御部は、予めユーザの識別情報が付加された電子データを管理装置30に送信、若しくは、電子データにユーザの識別情報を付加して管理装置30に送信する。
【0048】
通信部は、管理装置30と接続するためのインターフェースであり、有線通信や無線通信、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などを利用して、管理装置30との通信を確立する。
【0049】
ADFは、単数もしくは複数枚の原稿用紙を自動で画像読取部へ搬送する。
【0050】
画像読取部は、原稿台上の原稿用紙から画像データを光学的に読み取る部分であり、原稿を走査する光源と、原稿で反射された光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサと、電気信号をA/D変換するA/D変換器等により構成される。
【0051】
表示部は、液晶表示装置や有機EL表示装置等からなり、画像形成装置40を操作するための画面や情報閲覧装置20にデータを振り分ける画面等を表示する。また、操作部は、ボタンやスイッチ等からなり、各種設定や指示を行う。なお、表示部と操作部は別々の装置としても良いし、表示部上に、透明電極が格子状に配置された感圧式の操作部(タッチパネル)を設けた一体の装置としてもよい。
【0052】
給紙部は、各種サイズの用紙を格納する用紙トレイで構成され、格納された用紙を印刷部へ送り出す。
【0053】
印刷部は、電子写真方式や静電記録方式等の作像プロセスを利用した画像形成に必要な構成要素、例えば、感光体、転写ベルト、定着器、各種搬送ベルト等で構成される。そして、印刷データや画像データに基づいて、指定された用紙に画像を形成し、後処理部に送り出す。
【0054】
後処理部は、印刷部から搬送される用紙を、制御部からの指示により、パンチ・ステープル・製本などのユーザの希望するフィニッシング処理を加えて出力する。
【0055】
なお、画像形成装置40は、少なくとも、管理装置30とデータ通信を行う機能と、管理装置30を設置可能なスペースとを備えていればよく、その構成は特に限定されない。
【0056】
また、図1及び図2では、情報閲覧装置20と管理装置30と処理装置(画像形成装置40)とを合わせて管理システム10と称しているが、処理装置から管理装置30に電子データを送信する必要がない場合、例えば、情報閲覧装置20や管理装置30に予め電子データを記憶している場合は、情報閲覧装置20と管理装置30とで管理システム10を構成してもよいし、更に、処理装置に電子データを提供する装置(例えば、画像形成装置40にPCL(Printer Control Language)やPS(Post Script)などのPDL(Page Description Language)で記述した印刷データを送信するコンピュータ装置)や、情報閲覧装置20と管理装置30や処理装置とを通信ネットワークで接続するための中継装置などを備えていてもよい。
【0057】
以下、情報閲覧装置20を管理装置30に挿入(返却)した時の管理装置30の処理について、図5のフローチャート図を参照して説明する。
【0058】
なお、以下の説明にあたって、管理装置30のメモリ32には図13に示す管理リストが予め記憶されているものとする。この管理リストには、スロット番号と、状態と、充電量(電池残量)と、最終アクセス日時が記述されており、管理装置30の制御部(CPU31)は、情報閲覧装置用通信部33を介して情報閲覧装置20から取得する情報や情報閲覧装置用充電部35で検出した情報に基づいて管理リストを作成する。
【0059】
例えば、各スロット番号の状態欄には、そのスロットに情報閲覧装置20が設置されていない場合は空欄、空の(データが記憶されていない)情報閲覧装置20が設置されている場合は「空き」、ユーザのデータが記憶された情報閲覧装置20が設置されている場合は「ユーザID」が記述される。また、充電量は、そのスロットに接続されている情報閲覧装置20の充電状態を示し、フル充電に対する充電量が%で記述される。また、最終アクセス日時欄には、データの書き込み、移動、削除が最後に行われた日時(情報閲覧装置20が設置された時はその日時)が記述される。
【0060】
この管理リストは、情報閲覧装置20への書き込み・消去などの操作、情報閲覧装置20が管理装置30から取り外された場合若しくは設置された場合に更新されるものとする。ただし、充電量に関しては常に状態が更新されるものとする。
【0061】
まず、ユーザが情報閲覧装置20を管理装置30に返却すると、制御部(CPU31)は、その情報閲覧装置20を継続使用するかを確認する(S101)。なお、情報閲覧装置20を継続使用するか否かは、予め情報閲覧装置20の操作部25を操作して設定してもよいし、返却時に管理装置30の操作部37を操作して設定してもよい。
【0062】
継続使用しない場合は、処理を終了し、電池27の充電を行う。継続使用する場合は、制御部(CPU31)は、管理リストから情報閲覧装置20の電池残量を取得し(S102)、取得した電池残量が予め定めた規定値以下であるかを判断する(S103)。この規定値は、情報閲覧装置20の電池27の容量や消費電力、情報閲覧装置20の1回当たりの平均使用時間などを考慮して設定することができ、例えば、フル充電の50%などとすることができる。
【0063】
電池残量が規定値よりも大きい場合は、返却された情報閲覧装置20をそのまま使用することができるため、処理を終了する。なお、本実施例では、返却された情報閲覧装置20の電池残量が規定値以下であるか否かを判断する構成としているが、電池残量が規定値を超える場合であっても、より電池残量が多い情報閲覧装置20にデータを移し替えることにより、データを長時間利用することが可能になるため、電池残量が規定値以下であるか否かにかかわらずデータの移動処理を実行(すなわち、S103の判断ステップを省略)する構成としてもよい。
【0064】
一方、電池残量が規定値以下の場合は、制御部(CPU31)は、その電池残量に基づいて、データを移動する移動先の情報閲覧装置20を選択する(S104)。このステップについて、図6のフローチャート図を参照して詳細に説明する。
【0065】
まず、予めメモリ32に記憶した管理リストを参照して、管理装置30に接続された情報閲覧装置20の中に、返却された情報閲覧装置20よりも電池残量が多い1又は複数の情報閲覧装置20(候補の情報閲覧装置20と呼ぶ。)があるかを判断する(S201)。候補の情報閲覧装置20がない場合は、データを移し替える意味がないため、移動先なしと判断して(S213)、処理を終了する。
【0066】
一方、候補の情報閲覧装置20がある場合は、その中に、空の(メモリ22にデータが記憶されていない)情報閲覧装置20があるかを判断する(S202)。ここで、空の情報閲覧装置20があるかを判断しているのは、メモリ22にデータが記憶されている情報閲覧装置20は別のユーザに使用されているため、データを移し替えると、別のユーザは電池残量の少ない情報閲覧装置20を使用することになり、好ましくない場合も生じるからである。但し、空の情報閲覧装置20であるか否かにかかわらずデータを移し替えたとしても、情報閲覧装置20を返却したユーザは電池残量の多い情報閲覧装置20を使用することができ、また、上記別のユーザは再度、情報閲覧装置20を返却することにより、電池残量の多い情報閲覧装置20を利用することができるため、このステップは省略してすることも可能である。
【0067】
次に、上記ステップで空の情報閲覧装置20がある場合は、その中に、充電が完了している情報閲覧装置20があるかを判断する(S203)。
【0068】
メモリ22にデータが記憶されていない情報閲覧装置20の中に、充電が完了している情報閲覧装置20がある場合は、その情報閲覧装置20を移動先として選択する(S204)。なお、該当する情報閲覧装置20が複数の場合は、任意の情報閲覧装置20を選択することができる。
【0069】
メモリ22にデータが記憶されていない情報閲覧装置20の中に、充電が完了している情報閲覧装置20がない場合は、その中に電池残量が予め定めた規定値以上の情報閲覧装置20があるかを判断する(S205)。この規定値は、図5のS103で使用した基準値と同じ値としてもよいし、異なる値(例えば、電池残量がより多い情報閲覧装置20に入れ替えるために、S103の基準値よりも大きな値)としてもよい。なお、ここでは、電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20があるかを判断しているが、電池残量が規定値に満たない情報閲覧装置20であっても、返却された情報閲覧装置20よりも電池残量が多く、情報閲覧装置20を交換することによってデータを長く閲覧することができるため、このステップは省略することも可能である。
【0070】
そして、電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20がない場合は、移動先なしと判断して(S213)、処理を終了する。一方、電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20がある場合は、その中で、最も充電残量の多い情報閲覧装置20を探し(S206)、その情報閲覧装置20を移動先として選択する(S207)。
【0071】
なお、ここでは、S203で充電が完了している情報閲覧装置20があるかを判断したが、この判断を行わずにS205〜S207の処理を行っても、充電が完了している情報閲覧装置20が選択されるため、S203は省略することも可能である。
【0072】
また、候補の情報閲覧装置20の中に、メモリ22にデータが記憶されていない情報閲覧装置20がない場合(S202のYes)は、その中に電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20があるかを判断し(S208)、電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20がない場合は、移動先なしと判断して(S213)、処理を終了する。なお、ここでも、電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20があるかを判断しているが、電池残量が規定値に満たない情報閲覧装置20であっても、返却された情報閲覧装置20よりも電池残量が多く、情報閲覧装置20を交換することによってデータを長く閲覧することができるため、このステップは省略することも可能である。
【0073】
電池残量が規定値以上の情報閲覧装置20がある場合は、図13の管理リストを参照して、最終アクセスが最も古い情報閲覧装置20を探す(S209)。ここで、最終アクセスが最も古い情報閲覧装置20を探すのは、メモリ22にデータが記憶されている情報閲覧装置20は別のユーザに使用されており、最終アクセスが新しい情報閲覧装置20は、その別のユーザに引き続き使用される可能性が高いからである。
【0074】
最終アクセスが最も古い情報閲覧装置20は、データの入れ替えが可能であるかを判断する(S210)。ここで、データの入れ替えが可能であるかを判断しているのは、本実施例では、データ移動方法として、一旦データをコピーした後にそのデータを消去する方法を採用するため、その情報閲覧装置20のメモリ22の空き容量が移動するデータの容量よりも小さい場合は、データの入れ替えができない場合があるからである。
【0075】
そして、データの入れ替えが可能であれば、情報閲覧装置20を移動先として選択する(S212)。一方、データの入れ替えができない場合は、次に最終アクセスが古い情報閲覧装置20があるかを判断し(S211)、ある場合はS210に戻ってデータの入れ替えが可能であるかを判断し、ない場合は、移動先なしと判断して(S213)、処理を終了する。
【0076】
図5のフローチャート図に戻って、制御部(CPU31)は、データを移動可能な情報閲覧装置20が見つかったかを判断し(S105)、データを移動可能な情報閲覧装置20がない場合(すなわち、返却された情報閲覧装置20よりも電池残量が多いものがない場合や、規定値よりも電池残量が多いものがない場合)は、S103に戻り、返却した情報閲覧装置20や接続されている情報閲覧装置20が充電されたり、電池残量の多い情報閲覧装置20が返却されるまで、このループを繰り返す。
【0077】
データを移動可能な情報閲覧装置20がある場合は、制御部(CPU31)は、返却された情報閲覧装置20に記憶されているデータをS104で選択した情報閲覧装置20に移動する(S106)。このステップについて、図7のフローチャート図を参照して詳細に説明する。
【0078】
まず、移動元の情報閲覧装置20(返却された情報閲覧装置20)のメモリ22に記憶されているデータを、移動先の情報閲覧装置20(S104で選択された情報閲覧装置20)にコピーする(S301)。そして、データのコピーが終了したら(S302のYes)、移動元の情報閲覧装置20のメモリ22からコピーしたデータを消去する(S303)。
【0079】
ここで、移動元からデータを取り出して(すなわち、データを消去して)移動先に貼り付けるのではなく、データのコピーした後に消去しているのは、データを移動している途中で、一方の情報閲覧装置20が管理装置30から抜かれたり、管理装置30の電源が急に切られたり、停電により電源が落ちるなどの問題が生じても、データを消失しないようにするためである。また、情報閲覧装置20間で直接、データを移動しているのは、管理装置30のメモリ32の容量が小さい場合であっても、データの移動を可能にするためである。
【0080】
次に、移動先が空の情報閲覧装置20であるか(すなわち、移動先の情報閲覧装置20には元々データが記憶されていなかったか)を判断し(S304)、移動先が空の情報閲覧装置20であれば処理を終了する。一方、移動先が空の情報閲覧装置20でない場合は、移動先の情報閲覧装置20に元々記憶されていたデータを、移動元の情報閲覧装置20にコピーし(S305)、コピーが終了したら、(S306のYes)、コピーが終了したデータを移動先の情報閲覧装置20から消去する(S307)。
【0081】
なお、ここでも、移動元からデータを取り出して移動先に貼り付けるのではなく、コピー後に消去しているのは、データを移動している途中に問題が生じても、データを消失しないようにするためである。また、情報閲覧装置20間で直接、データを移動しているのは、管理装置30のメモリ32の容量が小さい場合であっても、データの移動を可能にするためである。
【0082】
また、ここでは、移動元の情報閲覧装置20(返却された情報閲覧装置20)に記憶されたデータを移動先の情報閲覧装置20(S104で選択された情報閲覧装置20)に移動した後、移動先の情報閲覧装置20に元々記憶されていたデータを移動元の情報閲覧装置20に移動する手順としているが、この順番は逆にしても良いし、同時にデータを移動しても良い。
【0083】
また、ここでは、移動可能な情報閲覧装置20が見つかった場合に、データの移動を行う構成としているが、管理装置30のメモリ32の容量が十分に大きい場合には、移動元の情報閲覧装置20のメモリ22に記憶されているデータを一旦、管理装置30のメモリ32に待避させておき、移動可能な情報閲覧装置20が見つかった時に、待避したデータを移動先の情報閲覧装置20にコピーするようにしてもよい。
【0084】
再び、図5のフローチャート図に戻って、制御部(CPU31)は、どの情報閲覧装置20にデータを移動したかを識別できるようにするために、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知する(S107)。
【0085】
移動先の情報閲覧装置20を通知する方法は特に限定されないが、例えば、図10(a)に示すように、各情報閲覧装置20にLEDを備える場合、または、管理装置30の各スロットにLEDを備える場合は、データの移動が終了した後、移動先の情報閲覧装置20に対応するLEDを点灯させることにより、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知することができる。
【0086】
また、データの移動が終了した後、移動元の情報閲覧装置20の表示部24あるいは管理装置30の表示部36に、図11に示すような、移動先の情報閲覧装置20の場所を示す表示を行って、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知することもできる。
【0087】
また、データの移動を行った際、ユーザIDの表示を入れ替えることにより、どの情報閲覧装置20にデータを移動したかをユーザに通知することもできる。
【0088】
例えば、図12(a)に示すように、情報閲覧装置20を管理装置30に設置した時に、各々の情報閲覧装置20がずれるような構造にしておき、各々の情報閲覧装置20の表示部23の視認可能な場所(例えば、表示部23の上部)にユーザIDを表示することにより、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知することができる。また、図12(b)に示すように、情報閲覧装置20の側面など、管理装置30に設置した状態でも見える位置にID表示部を設け、そこにユーザIDを表示することによっても、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知することができる。
【0089】
また、図12(c)に示すように、管理装置30の表示部36に、スロット番号とユーザIDを対応付けて表示したり、図12(d)に示すように、管理装置30の各スロットに対応する位置にID表示部を設け、そのスロットに設置されている情報閲覧装置のユーザIDを表示することによっても、移動先の情報閲覧装置20をユーザに通知することができる。
【0090】
なお、図10乃至図12は例示であり、移動先の情報閲覧装置20をユーザが識別できる方法であればよい。また、情報閲覧装置20にデータが書き込まれている場合のみユーザIDを表示し、空の情報閲覧装置20の場合には何も表示しないようにすることもできる。
【0091】
以上、移動元の情報閲覧装置20から移動先の情報閲覧装置20にデータを移動する際の制御に関して説明したが、単にデータを移動するだけでは、移動元の情報閲覧装置20でデータの途中まで閲覧していた場合であっても、移動先の情報閲覧装置20ではデータの先頭から表示されるため、所望のページを探す手間が発生する。そこで、本実施例では、ユーザの利便性を向上させるために、移動元の情報閲覧装置20でのデータの閲覧状態を移動先の情報閲覧装置20に通知し、移動先の情報閲覧装置20でも同じページからデータを閲覧できるようにする。
【0092】
その場合の動作について、図8及び図9のフローチャート図を参照して説明する。なお、図8は、管理装置30の処理を示し、図9は、情報閲覧装置20の処理を示している。
【0093】
先ず、図8に示すように、管理装置30の制御部(CPU31)は、データの移動(図5のフローチャート図のS106)に際して、移動元の情報閲覧装置20で表示していたページを特定する情報(ページ番号)を取得し、そのページ番号を移動先の情報閲覧装置20に転送する(S401)。なお、ページ番号の取得方法は特に限定されないが、例えば、情報閲覧装置20の制御部(CPU21)は、表示部23に表示している文書のページと連動したページ番号をメモリ22に記憶し、ページ送りやジャンプを行った場合に、表示と同時にこのページ番号を更新する制御を行うようにすれば、移動元の情報閲覧装置20のメモリ22からページ番号を取得することができる。
【0094】
次に、制御部(CPU31)は、移動先の情報閲覧装置20が空であるか(すなわち、移動先の情報閲覧装置20には元々データが記憶されていなかったか)を判断し(S402)、移動先の情報閲覧装置20が空であれば、移動先の情報閲覧装置20を制御して、メモリ22に記憶されているページ番号を移動元の情報閲覧装置20から取得したページ番号で上書きする(S406)。
【0095】
一方、移動先の情報閲覧装置20が空でなければ、制御部(CPU31)は、移動先の情報閲覧装置20のメモリ22に記憶されているページ番号を取得し、そのページ番号を移動元の情報閲覧装置20に転送する(S403)。そして、移動先の情報閲覧装置20を制御して、メモリ22に記憶されているページ番号を移動元の情報閲覧装置20から取得したページ番号で上書きし(S404)、移動元の情報閲覧装置20を制御して、メモリ22に記憶されているページ番号を移動先の情報閲覧装置20から取得したページ番号で上書きする(S405)。
【0096】
上記手順でページ番号が上書きされた情報閲覧装置20は、図9に示すように、制御部(CPU21)は、データの表示が指示された時に、メモリ22に記憶しているページ番号を確認し(S501)、そのページ番号に応じた文書のページを表示部23に表示させる(S502)。
【0097】
このように、移動元の情報閲覧装置20から移動先の情報閲覧装置20に、データに基づく文書のページを特定する情報(ページ番号)を転送することにより、作業中断時の状態を移動先の情報閲覧装置20で再現することができ、わざわざ中断時のページを探す手間を省いてユーザの利便性を向上させることができる。
【0098】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
【0099】
例えば、上記実施例では、電池残量をフル充電時に対する割合で表現したが、各々の情報閲覧装置20の電池27の容量が異なる場合は、電池残量を電力量で表現することもできる。また、上記実施例では、電池残量に基づいてデータの移動を制御したが、各々の情報閲覧装置20で消費電力が異なる場合は、電池残量を消費電力で除算した使用可能時間に基づいてデータの移動を制御してもよい。
【0100】
また、上記実施例では、情報閲覧装置20のデータを移動する場合の制御に関して記載したが、電池で動作してデータを処理する任意の装置に対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、電子ペーパー等の情報閲覧装置と、複数の情報閲覧装置を保持する管理装置とを含むシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0102】
10 管理システム
20 情報閲覧装置
21 CPU
22 メモリ
23 表示部
24 表示コントローラ
25 操作部
26 通信部
27 電池
28 装着検出部
29 データ復号化部
30 管理装置
31 CPU
32 メモリ
33 情報閲覧装置用通信部
34 データ暗号化部
35 情報閲覧装置充電部
36 表示部
37 操作部
38 画像形成装置用通信部
39 電源
40 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池で駆動する複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持するスロットを備える管理装置であって、
前記スロットに所定の情報閲覧装置が挿入された場合に、前記所定の情報閲覧装置の電池残量に応じて、当該所定の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記スロットに挿入されている他の情報閲覧装置に移動する制御部を備える、ことを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記所定の情報閲覧装置の電池残量と前記他の情報閲覧装置の電池残量とを比較し、前記他の情報閲覧装置の電池残量が前記所定の情報閲覧装置の電池残量よりも多い場合に、前記データを移動する、ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記他の情報閲覧装置が複数ある場合は、電池残量が最も多い情報閲覧装置に前記データを移動する、ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記他の情報閲覧装置にデータが記憶されている場合は、前記他の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記所定の情報閲覧装置に移動する、ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記データの移動に際して、移動元の情報閲覧装置に記憶されている前記データを移動先の情報閲覧装置にコピーした後、前記移動元の情報閲覧装置から前記データを消去する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の管理装置。
【請求項6】
前記管理装置は、表示部を備え、
前記制御部は、前記表示部に、前記データを移動した前記他の情報閲覧装置をユーザに通知する情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記所定の情報閲覧装置の表示部に、前記データを移動した前記他の情報閲覧装置をユーザに通知する情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の管理装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一に記載の前記管理装置と前記所定の情報閲覧装置と前記他の情報閲覧装置とを含む管理システムであって、
前記所定の情報閲覧装置は、前記データに基づく文書を表示する際に、最後に表示している文書のページを特定するページ情報を記憶し、
前記管理装置の前記制御部は、前記所定の情報閲覧装置から前記ページ情報を取得して、前記他の情報閲覧装置に転送し、
前記他の情報閲覧装置は、前記データに基づく文書を表示する際に、前記ページ情報を参照して、前記所定の情報閲覧装置で最後に表示していたページを最初に表示する、ことを特徴とする管理システム。
【請求項9】
電池で駆動する複数の情報閲覧装置と、前記複数の情報閲覧装置を挿抜可能に保持するスロットを備える管理装置と、を備えるシステムにおける管理方法であって、
前記スロットに挿入された所定の情報閲覧装置の電池残量を取得する第1ステップと、
前記所定の情報閲覧装置の電池残量に応じて、当該所定の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記スロットに装填されている他の情報閲覧装置に移動する第2ステップと、を実行する、ことを特徴とする管理方法。
【請求項10】
前記第2ステップでは、前記所定の情報閲覧装置の電池残量と前記他の情報閲覧装置の電池残量とを比較し、前記他の情報閲覧装置の電池残量が前記所定の情報閲覧装置の電池残量よりも多い場合に、前記データを移動する、ことを特徴とする請求項9に記載の管理方法。
【請求項11】
前記第2ステップでは、前記他の情報閲覧装置が複数ある場合は、電池残量が最も多い情報閲覧装置に前記データを移動する、ことを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
【請求項12】
前記第2ステップでは、前記他の情報閲覧装置にデータが記憶されている場合は、前記他の情報閲覧装置に記憶されているデータを、前記所定の情報閲覧装置に移動する、ことを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
【請求項13】
前記第2ステップでは、前記データの移動に際して、移動元の情報閲覧装置に記憶されている前記データを移動先の情報閲覧装置にコピーした後、前記移動元の情報閲覧装置から前記データを消去する、ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか一に記載の管理方法。
【請求項14】
前記第2ステップで前記データを移動した後、前記管理装置に設けられた表示部に、前記データを移動した前記他の情報閲覧装置をユーザに通知する情報を表示する、ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一に記載の管理方法。
【請求項15】
前記第2ステップで前記データを移動した後、前記所定の情報閲覧装置に設けられた表示部に、前記データを移動した前記他の情報閲覧装置をユーザに通知する情報を表示する、ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一に記載の管理方法。
【請求項16】
前記所定の情報閲覧装置は、前記データに基づく文書を表示する際に、最後に表示している文書のページを特定するページ情報を記憶し、
前記管理装置は、前記所定の情報閲覧装置から前記ページ情報を取得して、前記他の情報閲覧装置に転送し、
前記他の情報閲覧装置は、前記データに基づく文書を表示する際に、前記ページ情報を参照して、前記所定の情報閲覧装置で最後に表示していたページを最初に表示する、ことを特徴とする請求項9乃至15のいずれか一に記載の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−37932(P2012−37932A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174692(P2010−174692)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】