説明

紫外線照射装置

【課題】紫外線ランプの寿命末期まで出射部から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることが可能な紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線ランプ1と、紫外線ランプ1からの紫外線を出射する出射部2と、紫外線ランプ1と出射部2との間の光路に配置され出射部2から出射する紫外線の紫外線量を調整可能な第1シャッター4と、紫外線ランプ1と第1シャッター4との間に配置され紫外線ランプ1から放射された紫外線の紫外線強度を検出する紫外線センサ6と、紫外線ランプ1と紫外線センサ6との間で紫外線ランプ1と第1シャッター4との間の光路に配置され紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線量を調整し紫外線の紫外線強度を変更可能な第2シャッター9と、紫外線センサ6で検出された紫外線の紫外線強度に基づいて紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線強度が一定になるように第2シャッター9を制御する制御部7とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、紫外線硬化樹脂や紫外線硬化インクなどの紫外線硬化材料を硬化させるための紫外線を照射する紫外線照射装置や紫外線照射器が知られている。
【0003】
また、従来から、紫外線の照射強度を一定にすることができる紫外線照射装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
特許文献1に開示された紫外線照射装置は、紫外線を発光するための光源ランプと、光源ランプに接続された可変電圧源と、光源ランプから発光された紫外線の照射強度を検知する第1の照度計と、可変電圧源を制御することによって光源ランプからの紫外線の照射強度を制御する照射強度制御装置とを有している。なお、照射強度制御装置は、第1の照度計に接続されている。
【0005】
ここで、照射強度制御装置は、光源ランプから発光された紫外線の照射強度を第1の照度計で検知して照射強度制御装置に設定された所定の照射強度と比較を行い、光源ランプから発光された紫外線の照射強度が上記所定の照射強度になるように可変電圧源を制御して紫外線の照射強度を一定にする。
【0006】
また、従来から、紫外線硬化樹脂などの被照射部に照射される紫外線量を精度良く制御することのできる紫外線照射器が提案されている(例えば、特許文献2)。
【0007】
特許文献2に開示された紫外線照射器は、図5に示すように、紫外線ランプ51と、紫外線ランプ51から照射された紫外光を出射口53に集光させる反射鏡52と、紫外線ランプ51から出射口53を介して入射された紫外光を被照射部(図示せず)に導くための光ファイバーからなるライトガイド56とを有している。また、この紫外線照射器は、紫外線ランプ51に電力を供給するランプ電源54と、紫外線ランプ51に高電圧を印加して紫外線ランプ51を始動させる高圧スタータ55とを有している。
【0008】
ライトガイド56は、紫外光を被照射部に導くためのメインファイバー56aと、出射口53から出射された紫外光の一部を分岐するためのモニタ用ファイバー56bとを有している。
【0009】
また、図5に示した構成の紫外線照射器は、紫外線ランプ51と出射口53との間の光路に配置された出射シャッター57と、出射シャッター57と出射口53との間の光路に配置された調光シャッター61と、マイクロコンピュータからなる制御部60とを有している。さらに、この紫外線照射器は、制御部60からの制御信号に応じて出射シャッター57を開閉させるモータ62と、制御部60からの制御信号に応じて調光シャッター61を所望の回転角だけ回転させるモータ63とを有している。
【0010】
出射シャッター57は、紫外線ランプ51からの紫外光を出射口53に全て入射させる位置と紫外光を全て遮光する位置との間で開閉自在になるように設けられている。
【0011】
調光シャッター61は、紫外線ランプ51からの紫外光を出射口53に全て入射させる位置と紫外光を全て遮光する位置との間で移動自在になるように設けられている。また、調光シャッター61は、遮光する紫外線量を変化させることによって被照射部への照射量を調光する。
【0012】
制御部60は、操作パネル58の操作や外部制御端子59から入力される外部制御信号に応じてランプ電源54の出力や出射シャッター57の開閉状態を制御する。
【0013】
また、図5に示した構成の紫外線照射器は、モニタ用ファイバー56bから入射口64を介して入射された分岐光の紫外線量(UV強度)を検出するUVセンサ65と、入射口64とUVセンサ65との間の光路に設けられた入射シャッター67とを有している。
【0014】
入射シャッター67は、制御部60からの制御信号に応じて入射口64からの紫外光(分岐光)をUVセンサ65に全て入射させる位置と紫外光(分岐光)を全て遮光する位置との間で開閉自在となっている。
【0015】
ここで、UVセンサ65は、モニタ用ファイバー56bから入射口64を介して入射された分岐光のUV強度を検出し、このUV強度に応じた電圧信号を検出信号として制御部60に出力する。制御部60は、UVセンサ65からの検出信号に基づいて被照射部に照射される紫外光の照射量を推定し、予め設定された照射量と推定された照射量との間に偏差があれば、この偏差をなくすように調光シャッター61を回転させ被照射部に照射される紫外線量を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特開平9−326346号公報
【特許文献2】特開2001−141899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
ところで、特許文献1に開示された紫外線照射装置では、照射強度制御装置が、光源ランプから発光された紫外線の照射強度(紫外線の紫外線強度)を第1の照度計で検知して、この照射強度が照射強度制御装置に設定された所定の照射強度になるように可変電圧源を制御するので、光源ランプの累積点灯時間にかかわらず紫外線の照射強度を一定にすることが可能となる。
【0018】
しかしながら、特許文献1に開示された紫外線照射装置では、光源ランプの累積点灯時間にかかわらず光源ランプから発光される紫外線の照射強度を調整するので、光源ランプを一定電圧で発光させる場合に比べて、光源ランプが早く寿命を迎える可能性があった。
【0019】
また、特許文献2に開示された紫外線照射器では、遮光する紫外線量を変化させることが可能な調光シャッター61を有しているので、ライトガイド56から出射される紫外線量(紫外線の紫外線強度)を任意に変更することが可能となる。
【0020】
しかしながら、特許文献2に開示された紫外線照射器では、紫外線ランプ51を一定電圧で点灯させた場合、紫外線ランプ51の経年劣化にともない出射口53(出射部)から出射する紫外線の紫外線量が少しずつ低下するので、紫外線ランプ51の寿命末期まで出射口53から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることが難しい。また、特許文献2に開示された紫外線照射器では、紫外線ランプ51におけるランプ特性のばらつきを考慮すると、出射口53から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることはより難しくなる。
【0021】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、紫外線ランプの寿命末期まで出射部から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることが可能な紫外線照射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の紫外線照射装置は、紫外線ランプと、前記紫外線ランプからの紫外線を出射する出射部と、前記紫外線ランプと前記出射部との間の光路に配置され、前記出射部から出射する紫外線の紫外線量を調整可能な第1シャッターと、前記紫外線ランプと前記第1シャッターとの間に配置され、前記紫外線ランプから放射された紫外線の紫外線強度を検出する紫外線センサと、前記紫外線ランプと前記紫外線センサとの間で前記紫外線ランプと前記第1シャッターとの間の光路に配置され、前記紫外線ランプから前記出射部へ向う紫外線の紫外線量を調整して紫外線の紫外線強度を変更可能な第2シャッターと、前記紫外線センサで検出された紫外線の紫外線強度に基づいて前記紫外線ランプから前記出射部へ向う紫外線の紫外線強度が一定になるように前記第2シャッターを制御する制御部とを備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の紫外線照射装置においては、紫外線ランプの寿命末期まで出射部から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施形態の紫外線照射装置に関し、(a)は概略構成図、(b)は第1シャッターの概略平面図である。
【図2】同上の紫外線照射装置の概略分解斜視図である。
【図3】同上の紫外線照射装置における第2シャッターの動作説明図である。
【図4】同上の紫外線照射装置における第2シャッターの動作説明図である。
【図5】従来例の紫外線照射器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本実施形態の紫外線照射装置について、図1〜図4を参照しながら説明する。
【0026】
本実施形態の紫外線照射装置は、紫外線を照射するものであり、例えば、紫外線硬化樹脂または紫外線硬化インクなどの紫外線硬化材料を硬化させる用途に用いることができる。
【0027】
紫外線照射装置は、紫外線を放射する紫外線ランプ1と、紫外線ランプ1からの紫外線を出射する出射部2と、出射部2から出射された紫外線を伝搬するライトガイド5とを備えている。なお、紫外線ランプ1には、この紫外線ランプ1を点灯させる点灯装置(図示せず)が電気的に接続されている。また、この点灯装置は、商用電源を電源とするが、電源は必ずしも商用電源でなくてもよい。
【0028】
紫外線ランプ1は、管状のランプ本体1a(図2参照)と、このランプ本体1aの一端部1bおよび他端部1cの内部に配置された一対の電極(図示せず)とを有している。ランプ本体1aの一端部1bは、紫外線ランプ1を保持するためのランプ保持部10に取り付けられている。ランプ本体1a内には、例えば、キセノンガスが封入されている。一対の電極は、上記点灯装置と電気的に接続されている。これにより、紫外線ランプ1は、上記点灯装置により点灯されると、紫外線を放射する。なお、本実施形態の紫外線照射装置では、紫外線ランプ1としてランプ本体1a内にキセノンガスが封入されたキセノンランプを採用しているが、これに限らず、例えば、メタルハライドランプ、水銀ランプなどを採用してもよい。また、本実施形態の紫外線照射装置では、紫外線を放射する光源として紫外線ランプ1を用いているが、これに限らず、例えば、紫外線ランプとして紫外線LEDランプを用いてもよい。この紫外線LEDランプは、発光波長が紫外線領域である発光ダイオードを有する。
【0029】
ライトガイド5は、透光性材料(例えば、石英ガラスなど)からなる光ファイバーにより構成されている。また、ライトガイド5は、出射部2から出射された紫外線を入射する入射面(図示せず)と、入射面から入射された紫外線を出射する出射面5bとを有する。
【0030】
また、上述の紫外線照射装置は、紫外線ランプ1から放射された紫外線を反射して出射部2に集光するための反射鏡3と、紫外線ランプ1と出射部2との間の光路に配置され、出射部2から出射する紫外線の紫外線量を調整可能な第1シャッター4とを備えている。
【0031】
反射鏡3は、紫外線ランプ1から放射された紫外線を反射することで、反射した紫外線を出射部2に集光するように椀状に形成されている。また、反射鏡3は、紫外線ランプ1の側部を覆う形で配置されている。なお、図1(a)中に示した一点鎖線の矢印は、反射鏡3にて反射した紫外線をあらわしている。
【0032】
ここにおいて、出射部2には、紫外線ランプ1から放射された紫外線および反射鏡3にて反射した紫外線を集光する集光レンズ(図示せず)が設けられている。また、ライトガイド5の入射面は、出射部2の集光レンズと光結合されている。また、ライトガイド5は、出射部2と機械的に結合されている。これにより、本実施形態の紫外線照射装置は、ライトガイド5の出射面5bから出射される紫外線を上記紫外線硬化材料に照射することによって、上記紫外線硬化材料を硬化させることが可能となる。
【0033】
第1シャッター4は、例えば、非透光性材料(例えば、白色不透明の樹脂や金属板など)により略扇形に形成されている。なお、本実施形態の紫外線照射装置では、第1シャッター4の形状を略扇形に形成しているが、この形状を特に限定するものではない。
【0034】
また、上述の紫外線照射装置は、第1シャッター4を駆動する第1の駆動モータ11と、第1の駆動モータ11を保持する第1の保持板12(図2参照)と、紫外線ランプ1と第1シャッター4との間に配置され、紫外線ランプ1から放射された紫外線の紫外線強度を検出する紫外線センサ6とを備えている。
【0035】
第1の駆動モータ11としては、例えば、パルスモータまたはDCモータを採用すればよい。ここにおいて、第1シャッター4には、第1の駆動モータ11の第1の回動軸(図示せず)を挿通可能な軸受け孔4aが形成されている(図1(b)参照)。また、第1シャッター4は、第1の駆動モータ11の第1の回動軸を軸受け孔4aに挿通する形で第1の駆動モータ11に取り付けられている。
【0036】
また、第1の駆動モータ11は、第1の回動軸を中心として第1シャッター4を回動させる。
【0037】
第1の保持板12は、例えば、非透光性材料により矩形板状に形成されている。また、第1の保持板12には、円形状の開口穴12a(図2参照)が設けられている。ここにおいて、第1の駆動モータ11は、第1シャッター4が開口穴12aを閉塞する第1位置と開口穴12aを開口する第2位置との間で開閉自在となるように第1の保持板12にて保持されている。要するに、第1シャッター4は、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線を遮断する第1位置と紫外線を通過させる第2位置との間で開閉自在となっている。
【0038】
紫外線センサ6は、紫外線ランプ1から放射された紫外線の一部を検出するように、紫外線ランプ1と第1シャッター4との間に配置されている。
【0039】
また、上述の紫外線照射装置は、紫外線ランプ1と紫外線センサ6との間で紫外線ランプ1と第1シャッター4との間の光路に配置され、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線量を調整して紫外線の紫外線強度を変更可能な第2シャッター9と、第2シャッター9を駆動する第2の駆動モータ8とを備えている。さらに、上述の紫外線照射装置は、第2の駆動モータ8を保持する第2の保持板13(図2参照)と、紫外線センサ6で検出された紫外線の紫外線強度に基づいて紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線強度が一定になるように第2シャッター9を制御する制御部7とを備えている。
【0040】
第2シャッター9は、例えば、非透光性材料により略扇形に形成されている。なお、本実施形態の紫外線照射装置では、第2シャッター9の形状を略扇形に形成しているが、この形状を特に限定するものではない。
【0041】
第2の駆動モータ8としては、例えば、パルスモータまたはDCモータを採用すればよい。ここにおいて、第2シャッター9には、第2の駆動モータ8の第2の回動軸(図示せず)を挿通可能な軸受け孔9aが形成されている(図3および図4参照)。また、第2シャッター9は、第2の駆動モータ8の第2の回動軸を軸受け孔9aに挿通する形で第2の駆動モータ8に取り付けられている。
【0042】
また、第2の駆動モータ8は、第2の回動軸を中心として第2シャッター9を回動させる。
【0043】
第2の保持板13は、例えば、非透光性材料により矩形板状に形成されている。また、第2の保持板13には、円形状の開口穴13a(図2参照)が設けられている。ここにおいて、第2の駆動モータ8は、第2シャッター9が開口穴13aを閉塞する第3位置と開口穴13aを開口する第4位置との間で開閉自在となるように第2の保持板13にて保持されている。要するに、第2シャッター9は、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線を遮断する第3位置と紫外線を通過させる第4位置との間で開閉自在となっている(図3および図4参照)。
【0044】
制御部7は、例えば、マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより構成することができる。また、制御部7は、紫外線センサ6で検出された紫外線の紫外線強度と制御部7に予め設定された所定の紫外線強度とを比較して、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線(第1シャッター4と第2シャッター9との間の光路を通過する紫外線)の紫外線強度が上記所定の紫外線強度になるように第2シャッター9を制御する。具体的に説明すると、制御部7は、紫外線センサ6で検出された紫外線の紫外線強度が上記所定の紫外線強度になるように第2シャッター9を制御するための第1の制御信号S1を第2の駆動モータ8に出力する。なお、図1(a)中に示した実線の矢印は、第1シャッター4と第2シャッター9との間の光路を通過する紫外線をあらわしている。
【0045】
ここで、第2の駆動モータ8は、制御部7から出力された第1の制御信号S1に基づいて第2シャッター9を回動させる。具体的に説明すると、第2の駆動モータ8は、第2シャッター9が第2の保持板13の開口穴13aを開口もしくは閉塞するために、制御部7から出力された第1の制御信号S1に基づいて第2シャッター9の開閉度を制御する。
【0046】
したがって、本実施形態の紫外線照射装置では、制御部7から出力された第1の制御信号S1に基づいて第2シャッター9の開閉度を制御することによって、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線量を調整することが可能となる。言い換えれば、本実施形態の紫外線照射装置では、制御部7から出力された第1の制御信号S1に基づいて第2シャッター9の開閉度を制御することによって、紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることが可能となる。要するに、本実施形態の紫外線照射装置では、制御部7から出力された第1の制御信号S1に基づいて第2シャッター9の開閉度を制御することによって、出射部2から出射する紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることが可能となる。
【0047】
また、本実施形態の紫外線照射装置では、出射部2から出射する紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることができるので、紫外線ランプ1の寿命末期まで出射部2から出射する紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることが可能となる。また、本実施形態の紫外線照射装置では、出射部2から出射する紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることができるので、紫外線ランプ1にランプ特性のばらつきがあったとしても、紫外線ランプ1の寿命末期まで出射部2から出射する紫外線の紫外線強度をほぼ一定にすることが可能となる。
【0048】
また、制御部7は、図示しない操作部による操作に応じて第1シャッター4を回動させるための第2の制御信号を第1の駆動モータ11に出力する。第1の駆動モータ11は、制御部7から出力された第2の制御信号に基づいて第1シャッター4を回動させる。具体的に説明すると、第1の駆動モータ11は、第1シャッター4が第1の保持板12の開口穴12aを開口もしくは閉塞するために、制御部7から出力された第2の制御信号に基づいて第1シャッター4の開閉度を制御する。
【0049】
したがって、本実施形態の紫外線照射装置では、制御部7から出力された第2の制御信号に基づいて第1シャッター4の開閉度を制御することによって、ライトガイド5の出射面5bから紫外線を出射もしくは遮断することが可能となり、また、ライトガイド5の出射面5bから出射された紫外線の紫外線量を調整することが可能となる。
【0050】
本実施形態の紫外線照射装置は、紫外線ランプ1、反射鏡3、第1シャッター4、第1の駆動モータ11、第1の保持板12、紫外線センサ6、第2シャッター9、第2の駆動モータ8、第2の保持板13および制御部7を矩形箱状の筐体14(図2参照)に収納配置している。
【0051】
筐体14は、制御部7が収納配置される矩形箱状の収納部14aと、反射鏡3を収納配置した反射部30、第1の保持部12および第2の保持部13の周部を覆う蓋部14bとで構成されている。蓋部14bは、長方形状の上面14baと、この上面14baの短手方向の両端縁から下方に延設された側面14bbとで構成されている。なお、収納部14aの上面には、反射部30、第1の保持部12および第2の保持部13が設置されている。
【0052】
ここで、出射部2は、筐体14において上面14baの長手方向の一端側に配置されている。紫外線ランプ1は、ランプ本体1aの中心軸が出射部2の集光レンズに光結合されたライトガイド5の入射面の中心軸と一致するように、反射部30の内部に配置されている。また、第1の保持部12は、この第1の保持部12の開口穴12aの中心がライトガイド5の入射面の中心軸と一致するように、収納部14aの上面に配置されている。また、第2の保持部13は、この第2の保持部13の開口穴13aの中心がライトガイド5の入射面の中心軸と第1の保持部12の開口穴12aの中心とに一致するように、収納部14aの上面に配置されている。
【0053】
しかして、本実施形態の紫外線照射装置では、紫外線センサ6で検出された紫外線の紫外線強度に基づいて紫外線ランプ1から出射部2へ向う紫外線の紫外線強度が一定になるように第2シャッター9を制御することによって、紫外線ランプ1の寿命末期まで出射部2から出射する紫外線の紫外線強度を一定にすることが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1 紫外線ランプ
2 出射部
4 第1シャッター
6 紫外線センサ
7 制御部
9 第2シャッター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線ランプと、前記紫外線ランプからの紫外線を出射する出射部と、前記紫外線ランプと前記出射部との間の光路に配置され、前記出射部から出射する紫外線の紫外線量を調整可能な第1シャッターと、前記紫外線ランプと前記第1シャッターとの間に配置され、前記紫外線ランプから放射された紫外線の紫外線強度を検出する紫外線センサと、前記紫外線ランプと前記紫外線センサとの間で前記紫外線ランプと前記第1シャッターとの間の光路に配置され、前記紫外線ランプから前記出射部へ向う紫外線の紫外線量を調整して紫外線の紫外線強度を変更可能な第2シャッターと、前記紫外線センサで検出された紫外線の紫外線強度に基づいて前記紫外線ランプから前記出射部へ向う紫外線の紫外線強度が一定になるように前記第2シャッターを制御する制御部とを備えてなることを特徴とする紫外線照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−245424(P2012−245424A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116603(P2011−116603)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000106221)パナソニック デバイスSUNX株式会社 (578)
【Fターム(参考)】