説明

細胞を刺激するための方法および組成物

本発明は、1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益である疾患または状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のための組成物および方法を提供する。これらの組成物および方法には、ディメボンなどの水素化ピリド[4,3−b]インドール、および/またはディメボンなどの水素化ピリド[4,3−b]インドールとともにインキュベートした細胞が含まれる。ある実施形態において、これらの組成物および方法は、成長因子および/または抗細胞死化合物もまた含む。本発明は1種以上の水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともに細胞をインキュベートすることによる、細胞を活性化する方法、細胞の分化を促進する方法、および/または細胞の増殖を促進する方法もまた提供する。細胞はまた1種以上の成長因子および/または抗細胞死化合物とともにインキュベートされる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のための方法であって、該方法は、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療の有効量を、その必要がある個体に投与する工程を包含し、ここで、該個体は、損傷関連軽度認知障害(MCI)、神経細胞死媒介性眼疾患、黄斑変性、自閉症、自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、レット症候群、剥離損傷、脊髄損傷、重症筋無力症、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症、神経障害、および非神経系の適応症である、方法。
【請求項2】
前記状態は、該状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のために1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
細胞の分化および/または増殖を促進するために十分な条件下で、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともに細胞をインキュベートする工程を包含する、細胞の分化および/または増殖を促進する方法。
【請求項4】
前記分化および/または増殖が、細胞の神経突起伸長の刺激および/または神経発生の増強を包含する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
個体における、神経突起伸長の刺激および/または神経発生の増強のための方法であって、該個体は、損傷関連軽度認知障害(MCI)、神経細胞死媒介性眼疾患、黄斑変性、自閉症、自閉症スペクトラム障害、アスペルガー症候群、レット症候群、剥離損傷、脊髄損傷、重症筋無力症、ギラン・バレー症候群、多発性硬化症、神経障害、および非神経系の適応症であり、該方法は、神経突起伸長を刺激するため、および/または神経発生を増強するための有効量の水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を投与する工程を包含する、方法。
【請求項6】
1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のための方法であって、該方法は、(i)水素化ピリド[4,3−b]インドールまたは薬学的に許容される前述のいずれかの塩を含む第1の治療、および(ii)成長因子および/または抗細胞死化合物を含む第2の治療の組み合わせの有効量を、その必要がある個体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項7】
1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のための方法であって、該方法は、細胞の活性化、細胞の分化の促進、細胞の増殖の促進、または前述の2つ以上の任意の組み合わせのために十分な条件下で、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともにインキュベートした細胞を含む第1の治療の有効量を、その必要がある個体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項8】
1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態の治療、その予防、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延のための方法であって、該方法は、(i)細胞を含む第1の治療、および(ii)水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第2の治療の組み合わせの有効量を、その必要がある個体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項9】
個体の治療を補助する方法であって、多能性幹細胞を含む第1の治療、および多能性幹細胞の分化を誘導するための有効量の水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第2の治療を該個体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項10】
多能性幹細胞を分化させる方法であって、多能性幹細胞の分化を誘導するための有効量の水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともに、個体から単離した培養多能性幹細胞をインキュベートする工程を包含する、方法。
【請求項11】
神経系の適応症または非神経系の適応症を有する個体の治療を補助する方法であって、請求項3および10のいずれかの方法によって製造された分化細胞を個体に投与する工程を包含する、方法。
【請求項12】
前記素化ピリド[4,3−b]インドールがディメボンである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記個体が哺乳動物である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記哺乳動物が、イヌ、ネコ、ブタ、ウシ、サル、マウス、ラット、およびヒトからなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
成長因子および/または抗細胞死化合物の投与をさらに包含する、請求項5および7〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
成長因子および/または抗細胞死化合物とともに細胞をインキュベートする工程をさらに包含する、請求項3、4、および10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記細胞型が、多能性幹細胞、神経幹細胞、非神経細胞、および神経細胞からなる群より選択される、請求項3〜4、および7〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記細胞型が神経細胞であり、該方法が該神経細胞の1つ以上の軸索の長さを増加させる、請求項3〜4、および7〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記細胞型が神経幹細胞であり、該方法が該神経幹細胞の神経細胞への分化を促進する、請求項3〜4、および7〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記神経幹細胞が、海馬ニューロン、皮質ニューロン、または脊髄運動ニューロンに分化する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の治療および前記第2の治療が逐次的に投与される、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の治療および前記第2の治療が同時に投与される、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の治療および前記第2の治療が同じ薬学的組成物に含まれている、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の治療および前記第2の治療が別々の薬学的組成物に含まれている、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の治療および前記第2の治療が少なくとも相加的な効果を有する、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の治療および前記第2の治療が相乗的な効果を有する、請求項6、8〜9、および15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記多能性幹細胞が神経幹細胞または非神経幹細胞である、請求項9、10、および17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記神経幹細胞が、海馬ニューロン、皮質ニューロン、または脊髄運動ニューロンに分化する、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記非神経幹細胞が、皮膚細胞、心筋細胞、骨格筋細胞、肝細胞、腎細胞、または軟骨細胞に分化する、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記インキュベーションがエキソビボで行われる、請求項3、4、および10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
前記インキュベーションがインビボで行われる、請求項3、4、および10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
分化した細胞型を培養物から選択する工程をさらに包含する、請求項3、4、および10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
前記選択した分化した細胞型が、海馬ニューロン、皮質ニューロン、または脊髄運動ニューロンである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記分化した細胞が、海馬ニューロン、皮質ニューロン、または脊髄運動ニューロンである、請求項11に記載の方法。
【請求項35】
前記分化した細胞が非神経細胞である、請求項11に記載の方法。
【請求項36】
前記非神経細胞が、皮膚細胞、心筋細胞、肝細胞、腎細胞、および軟骨細胞である、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記分化した細胞が、静脈注射によって全身投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項38】
前記分化した細胞が、直接注射または外科的移植によって局所的に投与される、請求項11に記載の方法。
【請求項39】
前記分化した細胞を、静脈注射によって全身投与する工程をさらに包含する、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記分化した細胞を、直接注射または外科的移植によって局所的に投与する工程をさらに包含する、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
(a)細胞の活性化、細胞の分化の促進、細胞の増殖の促進、または上記の2つ以上の任意の組み合わせのために十分な量の、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療、および(b)薬学的に許容されるキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項42】
(a)細胞の活性化、細胞の分化の促進、細胞の増殖の促進、または上記の2つ以上の任意の組み合わせのために十分な条件下で、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともにインキュベートした細胞を含む第1の治療、および(b)薬学的に許容されるキャリアを含む、薬学的組成物。
【請求項43】
水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第2の治療をさらに含む、請求項40または41のいずれかに記載の薬学的組成物。
【請求項44】
(a)細胞の活性化、細胞の分化の促進、細胞の増殖の促進、または上記の2つ以上の任意の組み合わせのために十分な量の、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療、ならびに(b)1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態の治療、その予防、その進行の緩徐化、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延における使用のための指示書を備えた、キット。
【請求項45】
(a)細胞の活性化、細胞の分化の促進、細胞の増殖の促進、または上記の2つ以上の任意の組み合わせのために十分な条件下で、水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩とともにインキュベートした細胞を含む第1の治療、ならびに(b)1種以上の細胞型の活性化、分化、および/または増殖が有益であるような状態の治療、その予防、その進行の緩徐化、その発症の遅延、および/またはその発生の遅延における使用のための指示書を備えた、キット。
【請求項46】
水素化ピリド[4,3−b]インドールまたはその薬学的に許容される塩を含む第2の治療をさらに含む、請求項44および45のいずれかに記載のキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−528016(P2010−528016A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509406(P2010−509406)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/006667
【国際公開番号】WO2008/147551
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(509323015)メディベーション ニューロロジー, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】