組立家具
【課題】システム家具としての組み立て可能な形状や用途を拡大し、ユーザ側の多種多様なニーズに応える。
【解決手段】基本構造体100は、2つの矩形側面材1cが直交する4つの角部に、矩形側面材1cの厚さと同じ寸法tである接合区画CPがそれぞれ設定されており、1つの接合区画CPは、2つの接合片5と、スペーサ15bと、ロッド体18と、キャップ部19及びボトム部20と、の組合せにより構成され、接合区画CPに隣接する矩形側面材1cの接合片5は、接合区画CP内に収まるように構成され、2つの接合片5及びスペーサ15bは、ロッド体18が一直線状に貫通するための貫通孔6,16をそれぞれ備え、キャップ部19及びボトム部20は、2つの接合片5及びスペーサ15bの貫通孔6,16に通されたロッド体18の両端部に設けられる。
【解決手段】基本構造体100は、2つの矩形側面材1cが直交する4つの角部に、矩形側面材1cの厚さと同じ寸法tである接合区画CPがそれぞれ設定されており、1つの接合区画CPは、2つの接合片5と、スペーサ15bと、ロッド体18と、キャップ部19及びボトム部20と、の組合せにより構成され、接合区画CPに隣接する矩形側面材1cの接合片5は、接合区画CP内に収まるように構成され、2つの接合片5及びスペーサ15bは、ロッド体18が一直線状に貫通するための貫通孔6,16をそれぞれ備え、キャップ部19及びボトム部20は、2つの接合片5及びスペーサ15bの貫通孔6,16に通されたロッド体18の両端部に設けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材を組み合わせて構築する組立家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、設置場所や用途等に合わせて多様な組み合わせが可能な組立家具が提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1記載の従来技術には、同一幅同一周長の四角枠に底部を加えてなるボックスを複数個連結して構成される組立家具において、ボックスの縁部に連結用凹部又は凸部を設けた構成が開示されている。この従来技術では、上記凹部及び凸部を用いて隣接する2つのボックス間での凹凸結合を繰り返すことにより、組立家具全体を2次元的に所望の態様に拡張することができる。
【0004】
また例えば、特許文献2記載の従来技術には、同一幅同一周長の四角枠に底部を加えてなるボックスを複数個連結して構成される組立家具において、ボックスの縁部に串刺し可能な凹凸形状部を設けた構成が開示されている。この従来技術では、隣接する2つのボックスの凹凸形状部どうしを係合させた状態において、それら係合した凹凸形状部をジョイントピンによって一直線に串刺し、互いに結合する。このような結合を順次繰り返すことにより、組立家具全体を2次元的に所望の態様に拡張することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−305337号公報
【特許文献2】実公昭49−45612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術はいずれも、ボックスを結合して組立家具全体を拡張していくときに、2次元的な拡張しかできなかった。また、すべて同一の形状及び大きさのボックスを結合することしかできなかった。これらにより、組み立て可能な形状や用途に限界があり、ユーザ側の多種多様なニーズに十分に応えるのは困難であった。
【0007】
本発明の目的は、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を拡大し、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる、組立家具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の厚さを有し対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えた矩形側面材を箱状に4つ組み合わせて構成された基本構造体を、少なくとも1つ有する組立家具であって、前記基本構造体は、2つの前記矩形側面材が直交する4つの角部に、前記矩形側面材の厚さと同じ寸法である接合区画がそれぞれ設定されており、1つの前記接合区画は、2つの前記接合片と、少なくとも1つのスペーサと、1つのロッド体と、2つの固定具と、の組合せにより構成され、前記接合区画に隣接する前記矩形側面材の前記接合片は、当該接合区画内に収まるように構成され、前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサは、前記ロッド体が一直線状に貫通するための貫通孔をそれぞれ備え、前記固定具は、前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサの前記貫通孔に通された前記ロッド体の両端部に設けられることを特徴とする。
【0009】
本願第1発明においては、基本構造体を、4つの矩形側面材で構成する。各矩形側面材は、対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えている。2つの矩形側面材が直交する4つの角部に接合区画が設定されており、各接合区画での2つの矩形側面材どうしは、それぞれの接合片に加えスペーサを用いることで、当該隅部の接合区画において接合される。すなわち、それら2つの接合片に設けられた貫通孔と、スペーサに設けられた貫通孔とに、1つのロッド体が一直線上に貫通し、固定具をロッド体の両端部に固定することによって、上記2つの矩形側面材どうしが一体的に接合される。
【0010】
そして、本願第1発明においては、基本構造体が、4つの接合区画それぞれにおいて、上記2つの接合片及びスペーサをロッドで串刺しにした接合態様となっていることにより、4つのうち一部の接合区画の部品を一部交換することにより、3次元的にX軸、Y軸、Z軸のいずれの方向にも新たに別部材を接合することができ、立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。
【0011】
すなわち、例えば、各接合区画のロッド体の軸方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることができる。この場合には、4つの接合区画に設けられるロッド体のうち少なくとも2つを、当該別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体(交換前のロッド体より長いもの)に置き換える。そして、当該新たなロッド体を、基本構造体の矩形側面材の貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の貫通孔とに一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、ロッド体の長さ調整のみで、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0012】
また例えば、各接合区画のロッド体の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることもできる。この場合には、4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられるスペーサを、当該接合区画から突出するような接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換える。そして、当該接合片付きスペーサの接合片に設けた貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の接合片に設けた貫通孔とに、上記ロッド体を一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、貫通孔にロッド体が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0013】
以上のようにして、本願第1発明においては、基本構造体を元にして、3次元のいずれの方向にも新たに別の矩形側面材を接合し立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。そしてその際、別の矩形側面材として、基本構造体の矩形側面材と寸法が異なるものを新たに接合することもできる。これらの結果、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を大きく拡大できるので、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【0014】
第2発明は、上記第1発明において、前記基本構造体は、4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画に設けられる前記ロッド体のうち少なくとも2つを、前記別の矩形側面材の前記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体に置き換え、当該新たなロッド体を前記基本構造体の前記矩形側面材の前記貫通孔と前記別の矩形側面材の前記貫通孔とに一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されていることを特徴とする。
【0015】
本願第2発明においては、各接合区画のロッド体の軸方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることができる。すなわち、4つの接合区画に設けられるロッド体のうち少なくとも2つを、当該別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体(交換前のロッド体より長いもの)に置き換える。そして、当該新たなロッド体を、基本構造体の矩形側面材の貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の貫通孔とに一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、ロッド体の長さ調整のみで、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0016】
第3発明は、上記第1発明において、前記基本構造体は、4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に直交する方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられる前記スペーサを、当該接合区画から突出する接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換え、当該接合片付きスペーサの前記接合片に設けた貫通孔と前記別の矩形側面材に備えられる前記接合片に設けた貫通孔とに、前記ロッド体を一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されていることを特徴とする。
【0017】
本願第3発明においては、各接合区画のロッド体の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることもできる。すなわち、4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられるスペーサを、当該接合区画から突出するような接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換える。そして、当該接合片付きスペーサの接合片に設けた貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の接合片に設けた貫通孔とに、上記ロッド体を一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、貫通孔にロッド体が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0018】
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記ロッド体は、軸方向長さを伸縮可能に、若しくは、軸方向に別のロッド体を継ぎ足し装着可能に、構成されていることを特徴とする。
【0019】
これにより、新たに別の矩形側面材を接合するためにより長いロッド体が必要となった場合に、ロッドを交換せずに長さ調整するだけで使用することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を拡大し、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の組立家具に備えられる、基本構造体の構造を表す斜視図である。
【図2】基本構造体の分解斜視図である。
【図3】矩形側面材の詳細構造を表す斜視図である。
【図4】ロッド体の詳細構造を表す斜視図である。
【図5】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図6】基本構造体の下部に、別の追加構造体を継ぎ足す場合を説明する説明図である。
【図7】矩形側面材の詳細構造を表す斜視図である。
【図8】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図9】ロッド体の詳細構造を表す斜視図である。
【図10】基本構造体の下部に別の追加構造体が継ぎ足され一体化した状態を表す斜視図である。
【図11】基本構造体の側方に、別の追加構造体を継ぎ足す場合を説明する説明図である。
【図12】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図13】基本構造体の側方に、別の追加構造体を継ぎ足され一体化した状態を表す斜視図である。
【図14】矩形側面材の各種バリエーションを表す説明図である。
【図15】矩形側面材の各種バリエーションを表す説明図である。
【図16】スペーサの各種バリエーションを表す説明図である。
【図17】ロッドのバリエーションを表す説明図である。
【図18】挿入材の例を表す斜視図及び平面図である。
【図19】立体構造物の例としての椅子を表す斜視図である。
【図20】立体構造物の例としてのラック構造体を表す斜視図である。である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態の組立家具は、箱状の基本構造体をベースに、当該基本構造体に対し板材を継ぎ足すことで、立体的に自在に拡張可能となっている。
【0023】
図1は、上記基本構造体の構造を表す斜視図であり、図2は、当該基本構造体の分解斜視図である。図1及び図2において、基本構造体100は、4つの矩形側面材1cを箱状に4つ組み合わせることによって構成されている。矩形側面材1cは、図3に示すように、所定の厚さtを有しており、対向する2辺にそれぞれ接合片5,5を備えている。
【0024】
また、基本構造体100は、2つの矩形側面材1c,1cが直交する4つの角部に、矩形側面材1cの厚さtと同じ寸法である接合区画CPがそれぞれ設定されている。詳細には、この接合区画CPは、矩形側面材1c,1cが直交することで形成されるので、その平断面形状は、1辺の幅がtの正方形となる。各接合区画CPにおいて、接合区画CPに隣接する矩形側面材1c,1cの接合片5は、当該接合区画CP内に収まるように構成されている。なお、図2に示すように、本実施形態では、接合片5は、各辺が接合区画CPの各辺と同一平面上に存在する、直方体となっている。なお、強度が強くかつ成型・加工がしやすい金属や樹脂により接合片5や後述のスペーサ15bを製作する場合には、上記のような正方形の平断面形状を備えた接合区画CPに代え、角部を面取りした平断面形状や曲面状の接合区画とすることも可能である。
【0025】
また、各接合区画CPは、2つの接合片5,5と、少なくとも1つ(この例では1つ)のスペーサ15bと、ロッド体18と、ロッド体18の両端部(上端及び下端)に設けられるキャップ部19及びボトム部20との組み合わせにより構成されている。ロッド体18は、図4に示すように、ロッド18a及びロッド18bを備えており、この例では、ロッド18bの下端のネジ部をロッド18aにねじ込んで継ぎ足し一体化することにより長尺化した構造である。また、下側のロッド18aは、この例ではボトム部20と一体構造となっている。上側のロッド18bには、上記キャップ部18の下端のネジ部がねじ込み可能である。なお、キャップ部19及びボトム部20が、各請求項記載の固定具を構成している。
【0026】
各矩形側面材1cに備えられた接合片5及びスペーサ15は、図3及び図5に示すように、ロッド体18が一直線状に貫通するための貫通孔6,16をそれぞれ備えている。そして、図2に示すように、各接合区画CPにおいては、2つの接合片5,5の貫通孔6及びスペーサ15の貫通孔16に下方からロッド体18が通された状態で、ロッド11bの上部に上記キャップ部18がねじ込まれることにより、ロッド体18を介し2つの矩形側面材1c,1cが強固に固定される。
【0027】
本実施形態の最大の特徴は、上記基本構造体100の構成に対し、ロッド体18の軸方向、及び、軸方向に直交方向、のそれぞれに対し、別の矩形側面材を次々と継ぎ足し、立体的に拡張可能としたことにある。以下、それぞれの拡張例を、詳細に説明する。
【0028】
(1)ロッド体の軸方向に拡張する場合
すなわち、例えば、図6に示すように、上記基本構造体100の下部に、基本構造体100よりも高さ方向寸法が薄い、別の追加構造体200を継ぎ足す場合である。図6に示す追加構造体200は、上記基本構造体100の矩形側面材1cの代わりに図7に示す矩形側面材2bを用い、またスペーサ15bの代わりに図8に示すスペーサ15aを用いて、上記同様、矩形側面材2bの厚さt(上記矩形側面材1cの厚さと同じ寸法)と同じ寸法である接合区画において接合させることで、箱状に組み立て可能となるものである。
【0029】
この追加構造体200を継ぎ足す際には、基本構造体100の4つの接合区画CPに設けられたロッド体18のうち少なくとも2つ(この例では4つ全部)を、追加構造体200の矩形側面材2の軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体18Aに置き換える。ロッド体18Aは、図9に示すように、上記図4に示したロッド体18にさらにもう1つロッド18bを追加した構成であり、最上段のロッド18bの下端のネジ部を2段目のロッド18bにねじ込み、さらに2段目のロッド18bの下端のネジ部を最下段のロッド18aにねじ込んで継ぎ足し、一体化した構造である。なお、このようにロッド18a,18bを継ぎ足して長さ調整するのに限られず、1つのロッド自体が伸縮するような構成であってもよい。
【0030】
そして、上記置き換えた新たなロッド体18Aを、追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、スペーサ15aの貫通孔16、もう一方の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、の順で貫通させた後、さらに、基本構造体100の矩形側面材1cの接合片5の貫通孔6、スペーサ15bの貫通孔16、もう一方の矩形側面材1cの接合片5の貫通孔6、の順で下から一直線に貫通させ、最後に上端部にキャップ部19をねじ込むことにより、これら矩形側面材2b、スペーサ15a、矩形側面材2b、矩形側面材1c、スペーサ15b、及び矩形側面材1c、言い換えれば追加構造体200と基本構造体100とを、図10に示すように一体化することができる。
【0031】
(2)ロッド体の軸方向と直交する方向に拡張する場合
この拡張の例を、図11に示すように、上記基本構造体100及び追加構造体200の合体物(以下適宜、「合体物100,200」という)の側方に、前述と同様にして構成した2つの追加構造体200,200の合体物(以下適宜、「合体物200,200」という)を継ぎ足す場合を例にとって説明する。
【0032】
合体物100,200に合体物200,200を継ぎ足す際には、まず、合体物100,200の4つの接合区画CPのうち少なくとも2つ(この例では図11中左手前側に位置する2つ)の接合区画CPそれぞれに設けられていたスペーサ15b,15aを、図12に示すような当該接合区画CPから突出する接合片17を備えた接合片付きスペーサ15c,15c及び上記スペーサ15aに置き換える。また、上記ロッド体18Aを、当該ロッド体18Aよりも軸方向長さが短い、前述のロッド体18(図4参照)に置き換える。
【0033】
そして、上記置き換えたロッド体18を、新たに継ぎ足される合体物200,200の下段の追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、合体物100,200の下段の追加構造体200の上記スペーサ15cの接合片17の貫通孔14、合体物200,200の下段の追加構造体200のもう一方の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、合体物200,200の上段の追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、上記スペーサ15aの貫通孔16、合体物100,200の下段の追加構造体200の上記スペーサ15cの接合片17の貫通孔14、の順で下から一直線に貫通させ、最後に上端部にキャップ部19をねじ込むことにより、合体物100,200と合体物200,200とを、図13に示すように一体化することができる。
【0034】
以上説明したように、本実施形態においては、基本構造体100が、4つの接合区画CPそれぞれにおいて、2つの接合片5,5及びスペーサ15bをロッド体18で串刺しにした接合態様となっていることにより、いずれかの接合区画CPの部品を一部交換することにより、3次元的にX軸、Y軸、Z軸のいずれの方向にも新たに別部材を接合することができ、立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。
【0035】
すなわち、上記(1)で一例を説明したように、各接合区画CPのロッド体18の軸方向に、新たに別の矩形側面材2bを隣接して取り付けることができ、これによって当該別の矩形側面材2bを備えた追加構造体200を基本構造体100と一体化させることができる。またこの例のように、新たに加わる別の矩形側面材2bの高さ方向寸法が基本構造体100の4つの矩形側面材1cと異なっていても、ロッド体の長さ調整(ロッド体18からロッド体18Aに置き換える)のみで、確実に基本構造体100に一体化させることができる。
【0036】
また、上記(2)で一例を説明したように、各接合区画CPのロッド体18の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材2bを隣接して取り付けることもでき、これによって、当該別の矩形側面材2bを備えた追加構造体200(上記の例では合体物200,200に組み込まれた状態である)を基本構造体100(上記の例では合体物100,200に組み込まれた状態である)と一体化させることができる。またこの例のように、新たに加わる別の矩形側面材2bの上記高さ方向寸法が基本構造体100に備えられる4つの矩形側面材1cと異なっていても、貫通孔14,16にロッド体18が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体100に一体化させることができる。
【0037】
以上のようにして、本実施形態においては、基本構造体100を元にして、3次元のいずれの方向にも新たに別の矩形側面材2bを接合し立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。その際、基本構造体100の矩形側面材1cと寸法が異なる矩形側面材1bを新たに接合することができる。これらの結果、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を大きく拡大できるので、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【0038】
なお、以上においては基礎構造体100や追加構造体200を構築する矩形側面材として、矩形側面材1cや矩形側面材2bを例にとって説明したが、これに限られない。例えば図14に示すように、上記矩形側面材1cと同等の幅で高さ方向寸法や接合片5の大きさや位置が種々異なる、矩形側面材1a,1b,1d,1eも予め用意されている。また例えば、図15に示すように、上記矩形側面材2bと同等の幅で高さ方向寸法や接合片5の大きさや位置が種々異なる、矩形側面材2a,2cも予め用意されている。なお、想像線で示すように、これら矩形側面材2a〜2cに長手方向に沿って凹部や溝を形成し、それらの中に他の板材(例えば後述の挿入材11aや挿入材11b)を挿入可能としてもよい。
【0039】
また、同様に、上述したスペーサ15a,15b,15cに限られず、例えば図16に示すように、上記スペーサ15a〜cと同等の高さ方向寸法を備えるとともに2つの接合片17,17を備えた接合片付きスペーサ15dや、3つの接合片17,17,17を備えた接合片付きスペーサ15eも予め用意されている。
このとき、特に、接合片付きスペーサ15c,15d,15eは、隣に増設する矩形側面材1a〜e,2a〜cへの接続を目的として、基本となる前述のスペーサ15aの側面に当該スペーサ15aと同形状のスペーサを1〜3個付加し一体化したものである(図16及び前述の図12参照)。この接合片付きスペーサ15c〜eを使用して組み立てられた家具では、複数の接合区画CPが隣接して存在する構造となる(後述の図19、図20等参照)。この構成により、隣接した複数の構造的連結軸を存在させることができるので、全体を分解しなくても、部分的に矩形側面材1a〜e,2a〜cを取り替える等の変更を、容易に行うことができる。
さらに、上述したロッド体18,18Aのロッド18a,18bだけにも限られず、例えば図17に示すように、上記ロッド18a,18bよりも軸方向長さが短いロッド18cも予め用意されている。なお、上記ロッド体18,18Aとしては、上記のような金属の棒状のものに限られない。すなわち、例えば、金属や樹脂製のひも状の部材の両端を、必要な長さに固定できるようにして、これを利用してもよい。要は、組み立てられた立体構成体を構造的に連結保持できれば足りるものである。
【0040】
また、上記立体構造物の枠体を構成する矩形側面材1a〜e、矩形側面材2a〜2c以外に、上記矩形側面材2a〜2cの上記凹部又は溝に挿入配置して用いる、図18に示す挿入材11aや挿入材11bも予め用意されている。挿入材11aは、略平板状の板材の4辺のうち3辺に、上記凹部又は溝に係合する凸部12が設けられており、挿入材11bは、略平板状の板材の4辺全部に、上記凹部又は溝に係合する凸部12が設けられている。
【0041】
なお、上記図14、図15、図16、図17、図18等における寸法表記Uは、例えば上記スペーサ15aの高さ方向寸法に等しい基準単位であり、本実施形態の各矩形側面材、ロッド体、スペーサの各部寸法はこの基準単位Uの整数倍となっている。例えば、矩形側面材1cの接合片部5の高さ方向寸法は2Uであり、矩形側面材1c全体の高さ方向寸法は6Uであり、スペーサ15bの高さ方向寸法は2Uであり、矩形側面材2bの接合片部5の高さ方向寸法はUであり、矩形側面材2b全体の高さ方向寸法は3Uである。また、ロッド部18により固定可能な高さ方向寸法は6Uであり、ロッド部18Aにより固定可能な高さ方向寸法は9Uである。また挿入材11a,11bの短手方向寸法は6Uとなっている。
【0042】
そして、上記矩形側面材1a〜1e、矩形側面材2a〜2c、スペーサ15d,15e、ロッド18cを適宜取捨選択して用いることで、上述のような継ぎ足し手法によって、種々態様な立体構造物を形成することができる。例えば図19には、上記立体構造物の例として、椅子300の例を示し、図20には、上記立体構造物の例として、ラック構造体400の例を示している。
これらの例において、上述したように、部材の組み合わせで構造的に形状を維持するために必要な接合片5を、最小限である、各矩形側面材1a〜e,2a〜cの両端1ヶ所ずつにし、その分スペーサ15a〜eの使用数を多くするとともに各スペーサ15a〜eに接合機能を付加している。この結果、図19及び図20に示すように、従来の箱の組み合わせや、板材を平面的に拡張するシステムと異なる、オーバーハングや雁行(斜目)配列等も可能な立体的な組立ての自由度を獲得することができた。
なお、今回提示した実施形態では、家具を想定した大きさのものが示されているが、大きさは特に限定されるものではない。例えば、前述の挿入材11bを、人が載っても耐えられる強度のものにし、矩形側面材1a〜e,2a〜cを、住宅や事務所等に用いられる、パーティションのパネルの大きさほどで製作してもよい。この場合、居住区間内に設置し、小空間を構成可能なインテリア用空間構材として利用することもできる。
また、今回提示した実施形態を製作するにあたって、基本的には、矩形側面材1a〜e,2a〜cを含む各板材は集成材等を含めた木材を想定しているが、樹脂や金属でも同様の構成は可能である。また、強度を必要とする接合部を構成するスペーサや接合片のみを金属製とすることも考えられる。この場合、矩形側面材1a〜e,2a〜cは、木材と金属とを組み合わせた部材となる。
【0043】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0044】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0045】
1a〜e 矩形側面材
2a〜c 矩形側面材
5 接合片
6 貫通孔
15a〜e スペーサ
16 貫通孔
18 ロッド体
18A ロッド体
18a〜c ロッド
19 キャップ部(固定具)
20 ボトム部(固定具)
100 基本構造体
200 追加構造体
CP 接合区画
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材を組み合わせて構築する組立家具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、設置場所や用途等に合わせて多様な組み合わせが可能な組立家具が提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1記載の従来技術には、同一幅同一周長の四角枠に底部を加えてなるボックスを複数個連結して構成される組立家具において、ボックスの縁部に連結用凹部又は凸部を設けた構成が開示されている。この従来技術では、上記凹部及び凸部を用いて隣接する2つのボックス間での凹凸結合を繰り返すことにより、組立家具全体を2次元的に所望の態様に拡張することができる。
【0004】
また例えば、特許文献2記載の従来技術には、同一幅同一周長の四角枠に底部を加えてなるボックスを複数個連結して構成される組立家具において、ボックスの縁部に串刺し可能な凹凸形状部を設けた構成が開示されている。この従来技術では、隣接する2つのボックスの凹凸形状部どうしを係合させた状態において、それら係合した凹凸形状部をジョイントピンによって一直線に串刺し、互いに結合する。このような結合を順次繰り返すことにより、組立家具全体を2次元的に所望の態様に拡張することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−305337号公報
【特許文献2】実公昭49−45612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術はいずれも、ボックスを結合して組立家具全体を拡張していくときに、2次元的な拡張しかできなかった。また、すべて同一の形状及び大きさのボックスを結合することしかできなかった。これらにより、組み立て可能な形状や用途に限界があり、ユーザ側の多種多様なニーズに十分に応えるのは困難であった。
【0007】
本発明の目的は、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を拡大し、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる、組立家具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の厚さを有し対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えた矩形側面材を箱状に4つ組み合わせて構成された基本構造体を、少なくとも1つ有する組立家具であって、前記基本構造体は、2つの前記矩形側面材が直交する4つの角部に、前記矩形側面材の厚さと同じ寸法である接合区画がそれぞれ設定されており、1つの前記接合区画は、2つの前記接合片と、少なくとも1つのスペーサと、1つのロッド体と、2つの固定具と、の組合せにより構成され、前記接合区画に隣接する前記矩形側面材の前記接合片は、当該接合区画内に収まるように構成され、前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサは、前記ロッド体が一直線状に貫通するための貫通孔をそれぞれ備え、前記固定具は、前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサの前記貫通孔に通された前記ロッド体の両端部に設けられることを特徴とする。
【0009】
本願第1発明においては、基本構造体を、4つの矩形側面材で構成する。各矩形側面材は、対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えている。2つの矩形側面材が直交する4つの角部に接合区画が設定されており、各接合区画での2つの矩形側面材どうしは、それぞれの接合片に加えスペーサを用いることで、当該隅部の接合区画において接合される。すなわち、それら2つの接合片に設けられた貫通孔と、スペーサに設けられた貫通孔とに、1つのロッド体が一直線上に貫通し、固定具をロッド体の両端部に固定することによって、上記2つの矩形側面材どうしが一体的に接合される。
【0010】
そして、本願第1発明においては、基本構造体が、4つの接合区画それぞれにおいて、上記2つの接合片及びスペーサをロッドで串刺しにした接合態様となっていることにより、4つのうち一部の接合区画の部品を一部交換することにより、3次元的にX軸、Y軸、Z軸のいずれの方向にも新たに別部材を接合することができ、立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。
【0011】
すなわち、例えば、各接合区画のロッド体の軸方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることができる。この場合には、4つの接合区画に設けられるロッド体のうち少なくとも2つを、当該別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体(交換前のロッド体より長いもの)に置き換える。そして、当該新たなロッド体を、基本構造体の矩形側面材の貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の貫通孔とに一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、ロッド体の長さ調整のみで、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0012】
また例えば、各接合区画のロッド体の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることもできる。この場合には、4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられるスペーサを、当該接合区画から突出するような接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換える。そして、当該接合片付きスペーサの接合片に設けた貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の接合片に設けた貫通孔とに、上記ロッド体を一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、貫通孔にロッド体が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0013】
以上のようにして、本願第1発明においては、基本構造体を元にして、3次元のいずれの方向にも新たに別の矩形側面材を接合し立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。そしてその際、別の矩形側面材として、基本構造体の矩形側面材と寸法が異なるものを新たに接合することもできる。これらの結果、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を大きく拡大できるので、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【0014】
第2発明は、上記第1発明において、前記基本構造体は、4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画に設けられる前記ロッド体のうち少なくとも2つを、前記別の矩形側面材の前記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体に置き換え、当該新たなロッド体を前記基本構造体の前記矩形側面材の前記貫通孔と前記別の矩形側面材の前記貫通孔とに一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されていることを特徴とする。
【0015】
本願第2発明においては、各接合区画のロッド体の軸方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることができる。すなわち、4つの接合区画に設けられるロッド体のうち少なくとも2つを、当該別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体(交換前のロッド体より長いもの)に置き換える。そして、当該新たなロッド体を、基本構造体の矩形側面材の貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の貫通孔とに一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、ロッド体の長さ調整のみで、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0016】
第3発明は、上記第1発明において、前記基本構造体は、4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に直交する方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられる前記スペーサを、当該接合区画から突出する接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換え、当該接合片付きスペーサの前記接合片に設けた貫通孔と前記別の矩形側面材に備えられる前記接合片に設けた貫通孔とに、前記ロッド体を一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されていることを特徴とする。
【0017】
本願第3発明においては、各接合区画のロッド体の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材を隣接して取り付けることもできる。すなわち、4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられるスペーサを、当該接合区画から突出するような接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換える。そして、当該接合片付きスペーサの接合片に設けた貫通孔と、新たに加わる上記別の矩形側面材の接合片に設けた貫通孔とに、上記ロッド体を一直線に貫通させ、固定具をロッド体の両端部に固定する。これにより、当該別の矩形側面材を基本構造体と一体化させることができる。またこの場合、新たに加わる別の矩形側面材の上記軸方向に沿った寸法が基本構造体に備えられる4つの矩形側面材とは異なる場合であっても、貫通孔にロッド体が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体に一体化させることができる。
【0018】
第4発明は、上記第1乃至第3発明のいずれかにおいて、前記ロッド体は、軸方向長さを伸縮可能に、若しくは、軸方向に別のロッド体を継ぎ足し装着可能に、構成されていることを特徴とする。
【0019】
これにより、新たに別の矩形側面材を接合するためにより長いロッド体が必要となった場合に、ロッドを交換せずに長さ調整するだけで使用することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を拡大し、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態の組立家具に備えられる、基本構造体の構造を表す斜視図である。
【図2】基本構造体の分解斜視図である。
【図3】矩形側面材の詳細構造を表す斜視図である。
【図4】ロッド体の詳細構造を表す斜視図である。
【図5】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図6】基本構造体の下部に、別の追加構造体を継ぎ足す場合を説明する説明図である。
【図7】矩形側面材の詳細構造を表す斜視図である。
【図8】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図9】ロッド体の詳細構造を表す斜視図である。
【図10】基本構造体の下部に別の追加構造体が継ぎ足され一体化した状態を表す斜視図である。
【図11】基本構造体の側方に、別の追加構造体を継ぎ足す場合を説明する説明図である。
【図12】スペーサの詳細構造を表す斜視図である。
【図13】基本構造体の側方に、別の追加構造体を継ぎ足され一体化した状態を表す斜視図である。
【図14】矩形側面材の各種バリエーションを表す説明図である。
【図15】矩形側面材の各種バリエーションを表す説明図である。
【図16】スペーサの各種バリエーションを表す説明図である。
【図17】ロッドのバリエーションを表す説明図である。
【図18】挿入材の例を表す斜視図及び平面図である。
【図19】立体構造物の例としての椅子を表す斜視図である。
【図20】立体構造物の例としてのラック構造体を表す斜視図である。である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。本実施形態の組立家具は、箱状の基本構造体をベースに、当該基本構造体に対し板材を継ぎ足すことで、立体的に自在に拡張可能となっている。
【0023】
図1は、上記基本構造体の構造を表す斜視図であり、図2は、当該基本構造体の分解斜視図である。図1及び図2において、基本構造体100は、4つの矩形側面材1cを箱状に4つ組み合わせることによって構成されている。矩形側面材1cは、図3に示すように、所定の厚さtを有しており、対向する2辺にそれぞれ接合片5,5を備えている。
【0024】
また、基本構造体100は、2つの矩形側面材1c,1cが直交する4つの角部に、矩形側面材1cの厚さtと同じ寸法である接合区画CPがそれぞれ設定されている。詳細には、この接合区画CPは、矩形側面材1c,1cが直交することで形成されるので、その平断面形状は、1辺の幅がtの正方形となる。各接合区画CPにおいて、接合区画CPに隣接する矩形側面材1c,1cの接合片5は、当該接合区画CP内に収まるように構成されている。なお、図2に示すように、本実施形態では、接合片5は、各辺が接合区画CPの各辺と同一平面上に存在する、直方体となっている。なお、強度が強くかつ成型・加工がしやすい金属や樹脂により接合片5や後述のスペーサ15bを製作する場合には、上記のような正方形の平断面形状を備えた接合区画CPに代え、角部を面取りした平断面形状や曲面状の接合区画とすることも可能である。
【0025】
また、各接合区画CPは、2つの接合片5,5と、少なくとも1つ(この例では1つ)のスペーサ15bと、ロッド体18と、ロッド体18の両端部(上端及び下端)に設けられるキャップ部19及びボトム部20との組み合わせにより構成されている。ロッド体18は、図4に示すように、ロッド18a及びロッド18bを備えており、この例では、ロッド18bの下端のネジ部をロッド18aにねじ込んで継ぎ足し一体化することにより長尺化した構造である。また、下側のロッド18aは、この例ではボトム部20と一体構造となっている。上側のロッド18bには、上記キャップ部18の下端のネジ部がねじ込み可能である。なお、キャップ部19及びボトム部20が、各請求項記載の固定具を構成している。
【0026】
各矩形側面材1cに備えられた接合片5及びスペーサ15は、図3及び図5に示すように、ロッド体18が一直線状に貫通するための貫通孔6,16をそれぞれ備えている。そして、図2に示すように、各接合区画CPにおいては、2つの接合片5,5の貫通孔6及びスペーサ15の貫通孔16に下方からロッド体18が通された状態で、ロッド11bの上部に上記キャップ部18がねじ込まれることにより、ロッド体18を介し2つの矩形側面材1c,1cが強固に固定される。
【0027】
本実施形態の最大の特徴は、上記基本構造体100の構成に対し、ロッド体18の軸方向、及び、軸方向に直交方向、のそれぞれに対し、別の矩形側面材を次々と継ぎ足し、立体的に拡張可能としたことにある。以下、それぞれの拡張例を、詳細に説明する。
【0028】
(1)ロッド体の軸方向に拡張する場合
すなわち、例えば、図6に示すように、上記基本構造体100の下部に、基本構造体100よりも高さ方向寸法が薄い、別の追加構造体200を継ぎ足す場合である。図6に示す追加構造体200は、上記基本構造体100の矩形側面材1cの代わりに図7に示す矩形側面材2bを用い、またスペーサ15bの代わりに図8に示すスペーサ15aを用いて、上記同様、矩形側面材2bの厚さt(上記矩形側面材1cの厚さと同じ寸法)と同じ寸法である接合区画において接合させることで、箱状に組み立て可能となるものである。
【0029】
この追加構造体200を継ぎ足す際には、基本構造体100の4つの接合区画CPに設けられたロッド体18のうち少なくとも2つ(この例では4つ全部)を、追加構造体200の矩形側面材2の軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体18Aに置き換える。ロッド体18Aは、図9に示すように、上記図4に示したロッド体18にさらにもう1つロッド18bを追加した構成であり、最上段のロッド18bの下端のネジ部を2段目のロッド18bにねじ込み、さらに2段目のロッド18bの下端のネジ部を最下段のロッド18aにねじ込んで継ぎ足し、一体化した構造である。なお、このようにロッド18a,18bを継ぎ足して長さ調整するのに限られず、1つのロッド自体が伸縮するような構成であってもよい。
【0030】
そして、上記置き換えた新たなロッド体18Aを、追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、スペーサ15aの貫通孔16、もう一方の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、の順で貫通させた後、さらに、基本構造体100の矩形側面材1cの接合片5の貫通孔6、スペーサ15bの貫通孔16、もう一方の矩形側面材1cの接合片5の貫通孔6、の順で下から一直線に貫通させ、最後に上端部にキャップ部19をねじ込むことにより、これら矩形側面材2b、スペーサ15a、矩形側面材2b、矩形側面材1c、スペーサ15b、及び矩形側面材1c、言い換えれば追加構造体200と基本構造体100とを、図10に示すように一体化することができる。
【0031】
(2)ロッド体の軸方向と直交する方向に拡張する場合
この拡張の例を、図11に示すように、上記基本構造体100及び追加構造体200の合体物(以下適宜、「合体物100,200」という)の側方に、前述と同様にして構成した2つの追加構造体200,200の合体物(以下適宜、「合体物200,200」という)を継ぎ足す場合を例にとって説明する。
【0032】
合体物100,200に合体物200,200を継ぎ足す際には、まず、合体物100,200の4つの接合区画CPのうち少なくとも2つ(この例では図11中左手前側に位置する2つ)の接合区画CPそれぞれに設けられていたスペーサ15b,15aを、図12に示すような当該接合区画CPから突出する接合片17を備えた接合片付きスペーサ15c,15c及び上記スペーサ15aに置き換える。また、上記ロッド体18Aを、当該ロッド体18Aよりも軸方向長さが短い、前述のロッド体18(図4参照)に置き換える。
【0033】
そして、上記置き換えたロッド体18を、新たに継ぎ足される合体物200,200の下段の追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、合体物100,200の下段の追加構造体200の上記スペーサ15cの接合片17の貫通孔14、合体物200,200の下段の追加構造体200のもう一方の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、合体物200,200の上段の追加構造体200の矩形側面材2bの接合片5の貫通孔6、上記スペーサ15aの貫通孔16、合体物100,200の下段の追加構造体200の上記スペーサ15cの接合片17の貫通孔14、の順で下から一直線に貫通させ、最後に上端部にキャップ部19をねじ込むことにより、合体物100,200と合体物200,200とを、図13に示すように一体化することができる。
【0034】
以上説明したように、本実施形態においては、基本構造体100が、4つの接合区画CPそれぞれにおいて、2つの接合片5,5及びスペーサ15bをロッド体18で串刺しにした接合態様となっていることにより、いずれかの接合区画CPの部品を一部交換することにより、3次元的にX軸、Y軸、Z軸のいずれの方向にも新たに別部材を接合することができ、立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。
【0035】
すなわち、上記(1)で一例を説明したように、各接合区画CPのロッド体18の軸方向に、新たに別の矩形側面材2bを隣接して取り付けることができ、これによって当該別の矩形側面材2bを備えた追加構造体200を基本構造体100と一体化させることができる。またこの例のように、新たに加わる別の矩形側面材2bの高さ方向寸法が基本構造体100の4つの矩形側面材1cと異なっていても、ロッド体の長さ調整(ロッド体18からロッド体18Aに置き換える)のみで、確実に基本構造体100に一体化させることができる。
【0036】
また、上記(2)で一例を説明したように、各接合区画CPのロッド体18の軸方向に直交する方向に、新たに別の矩形側面材2bを隣接して取り付けることもでき、これによって、当該別の矩形側面材2bを備えた追加構造体200(上記の例では合体物200,200に組み込まれた状態である)を基本構造体100(上記の例では合体物100,200に組み込まれた状態である)と一体化させることができる。またこの例のように、新たに加わる別の矩形側面材2bの上記高さ方向寸法が基本構造体100に備えられる4つの矩形側面材1cと異なっていても、貫通孔14,16にロッド体18が貫通可能でありさえすれば、確実に基本構造体100に一体化させることができる。
【0037】
以上のようにして、本実施形態においては、基本構造体100を元にして、3次元のいずれの方向にも新たに別の矩形側面材2bを接合し立体的に拡張した構造物を容易に形成することができる。その際、基本構造体100の矩形側面材1cと寸法が異なる矩形側面材1bを新たに接合することができる。これらの結果、システム家具としての組み立て可能な形状や用途を大きく拡大できるので、ユーザ側の多種多様なニーズに応えることができる。
【0038】
なお、以上においては基礎構造体100や追加構造体200を構築する矩形側面材として、矩形側面材1cや矩形側面材2bを例にとって説明したが、これに限られない。例えば図14に示すように、上記矩形側面材1cと同等の幅で高さ方向寸法や接合片5の大きさや位置が種々異なる、矩形側面材1a,1b,1d,1eも予め用意されている。また例えば、図15に示すように、上記矩形側面材2bと同等の幅で高さ方向寸法や接合片5の大きさや位置が種々異なる、矩形側面材2a,2cも予め用意されている。なお、想像線で示すように、これら矩形側面材2a〜2cに長手方向に沿って凹部や溝を形成し、それらの中に他の板材(例えば後述の挿入材11aや挿入材11b)を挿入可能としてもよい。
【0039】
また、同様に、上述したスペーサ15a,15b,15cに限られず、例えば図16に示すように、上記スペーサ15a〜cと同等の高さ方向寸法を備えるとともに2つの接合片17,17を備えた接合片付きスペーサ15dや、3つの接合片17,17,17を備えた接合片付きスペーサ15eも予め用意されている。
このとき、特に、接合片付きスペーサ15c,15d,15eは、隣に増設する矩形側面材1a〜e,2a〜cへの接続を目的として、基本となる前述のスペーサ15aの側面に当該スペーサ15aと同形状のスペーサを1〜3個付加し一体化したものである(図16及び前述の図12参照)。この接合片付きスペーサ15c〜eを使用して組み立てられた家具では、複数の接合区画CPが隣接して存在する構造となる(後述の図19、図20等参照)。この構成により、隣接した複数の構造的連結軸を存在させることができるので、全体を分解しなくても、部分的に矩形側面材1a〜e,2a〜cを取り替える等の変更を、容易に行うことができる。
さらに、上述したロッド体18,18Aのロッド18a,18bだけにも限られず、例えば図17に示すように、上記ロッド18a,18bよりも軸方向長さが短いロッド18cも予め用意されている。なお、上記ロッド体18,18Aとしては、上記のような金属の棒状のものに限られない。すなわち、例えば、金属や樹脂製のひも状の部材の両端を、必要な長さに固定できるようにして、これを利用してもよい。要は、組み立てられた立体構成体を構造的に連結保持できれば足りるものである。
【0040】
また、上記立体構造物の枠体を構成する矩形側面材1a〜e、矩形側面材2a〜2c以外に、上記矩形側面材2a〜2cの上記凹部又は溝に挿入配置して用いる、図18に示す挿入材11aや挿入材11bも予め用意されている。挿入材11aは、略平板状の板材の4辺のうち3辺に、上記凹部又は溝に係合する凸部12が設けられており、挿入材11bは、略平板状の板材の4辺全部に、上記凹部又は溝に係合する凸部12が設けられている。
【0041】
なお、上記図14、図15、図16、図17、図18等における寸法表記Uは、例えば上記スペーサ15aの高さ方向寸法に等しい基準単位であり、本実施形態の各矩形側面材、ロッド体、スペーサの各部寸法はこの基準単位Uの整数倍となっている。例えば、矩形側面材1cの接合片部5の高さ方向寸法は2Uであり、矩形側面材1c全体の高さ方向寸法は6Uであり、スペーサ15bの高さ方向寸法は2Uであり、矩形側面材2bの接合片部5の高さ方向寸法はUであり、矩形側面材2b全体の高さ方向寸法は3Uである。また、ロッド部18により固定可能な高さ方向寸法は6Uであり、ロッド部18Aにより固定可能な高さ方向寸法は9Uである。また挿入材11a,11bの短手方向寸法は6Uとなっている。
【0042】
そして、上記矩形側面材1a〜1e、矩形側面材2a〜2c、スペーサ15d,15e、ロッド18cを適宜取捨選択して用いることで、上述のような継ぎ足し手法によって、種々態様な立体構造物を形成することができる。例えば図19には、上記立体構造物の例として、椅子300の例を示し、図20には、上記立体構造物の例として、ラック構造体400の例を示している。
これらの例において、上述したように、部材の組み合わせで構造的に形状を維持するために必要な接合片5を、最小限である、各矩形側面材1a〜e,2a〜cの両端1ヶ所ずつにし、その分スペーサ15a〜eの使用数を多くするとともに各スペーサ15a〜eに接合機能を付加している。この結果、図19及び図20に示すように、従来の箱の組み合わせや、板材を平面的に拡張するシステムと異なる、オーバーハングや雁行(斜目)配列等も可能な立体的な組立ての自由度を獲得することができた。
なお、今回提示した実施形態では、家具を想定した大きさのものが示されているが、大きさは特に限定されるものではない。例えば、前述の挿入材11bを、人が載っても耐えられる強度のものにし、矩形側面材1a〜e,2a〜cを、住宅や事務所等に用いられる、パーティションのパネルの大きさほどで製作してもよい。この場合、居住区間内に設置し、小空間を構成可能なインテリア用空間構材として利用することもできる。
また、今回提示した実施形態を製作するにあたって、基本的には、矩形側面材1a〜e,2a〜cを含む各板材は集成材等を含めた木材を想定しているが、樹脂や金属でも同様の構成は可能である。また、強度を必要とする接合部を構成するスペーサや接合片のみを金属製とすることも考えられる。この場合、矩形側面材1a〜e,2a〜cは、木材と金属とを組み合わせた部材となる。
【0043】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0044】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0045】
1a〜e 矩形側面材
2a〜c 矩形側面材
5 接合片
6 貫通孔
15a〜e スペーサ
16 貫通孔
18 ロッド体
18A ロッド体
18a〜c ロッド
19 キャップ部(固定具)
20 ボトム部(固定具)
100 基本構造体
200 追加構造体
CP 接合区画
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の厚さを有し対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えた矩形側面材を箱状に4つ組み合わせて構成された基本構造体を、少なくとも1つ有する組立家具であって、
前記基本構造体は、
2つの前記矩形側面材が直交する4つの角部に、前記矩形側面材の厚さと同じ寸法である接合区画がそれぞれ設定されており、
1つの前記接合区画は、
2つの前記接合片と、少なくとも1つのスペーサと、1つのロッド体と、2つの固定具と、の組合せにより構成され、
前記接合区画に隣接する前記矩形側面材の前記接合片は、当該接合区画内に収まるように構成され、
前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサは、前記ロッド体が一直線状に貫通するための貫通孔をそれぞれ備え、
前記固定具は、
前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサの前記貫通孔に通された前記ロッド体の両端部に設けられる
ことを特徴とする組立家具。
【請求項2】
請求項1記載の組立家具において、
前記基本構造体は、
4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、
当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画に設けられる前記ロッド体のうち少なくとも2つを、前記別の矩形側面材の前記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体に置き換え、当該新たなロッド体を前記基本構造体の前記矩形側面材の前記貫通孔と前記別の矩形側面材の前記貫通孔とに一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されている
ことを特徴とする組立家具。
【請求項3】
請求項1記載の組立家具において、
前記基本構造体は、
4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に直交する方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、
当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられる前記スペーサを、当該接合区画から突出する接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換え、当該接合片付きスペーサの前記接合片に設けた貫通孔と前記別の矩形側面材に備えられる前記接合片に設けた貫通孔とに、前記ロッド体を一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されている
ことを特徴とする組立家具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の組立家具において、
前記ロッド体は、
軸方向長さを伸縮可能に、若しくは、軸方向に別のロッド体を継ぎ足し装着可能に、構成されていることを特徴とする組立家具。
【請求項1】
所定の厚さを有し対向する2辺にそれぞれ1つの接合片を備えた矩形側面材を箱状に4つ組み合わせて構成された基本構造体を、少なくとも1つ有する組立家具であって、
前記基本構造体は、
2つの前記矩形側面材が直交する4つの角部に、前記矩形側面材の厚さと同じ寸法である接合区画がそれぞれ設定されており、
1つの前記接合区画は、
2つの前記接合片と、少なくとも1つのスペーサと、1つのロッド体と、2つの固定具と、の組合せにより構成され、
前記接合区画に隣接する前記矩形側面材の前記接合片は、当該接合区画内に収まるように構成され、
前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサは、前記ロッド体が一直線状に貫通するための貫通孔をそれぞれ備え、
前記固定具は、
前記2つの接合片及び前記少なくとも1つのスペーサの前記貫通孔に通された前記ロッド体の両端部に設けられる
ことを特徴とする組立家具。
【請求項2】
請求項1記載の組立家具において、
前記基本構造体は、
4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、
当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画に設けられる前記ロッド体のうち少なくとも2つを、前記別の矩形側面材の前記軸方向に沿った寸法に合わせた新たなロッド体に置き換え、当該新たなロッド体を前記基本構造体の前記矩形側面材の前記貫通孔と前記別の矩形側面材の前記貫通孔とに一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されている
ことを特徴とする組立家具。
【請求項3】
請求項1記載の組立家具において、
前記基本構造体は、
4つの前記接合区画に設けられる前記ロッド体の軸方向に直交する方向に、別の前記矩形側面材を隣接して取り付け可能に構成されており、
当該別の矩形側面材の取り付け時には、前記4つの接合区画のうち少なくとも2つの接合区画それぞれに設けられる前記スペーサを、当該接合区画から突出する接合片を備えた接合片付きスペーサに置き換え、当該接合片付きスペーサの前記接合片に設けた貫通孔と前記別の矩形側面材に備えられる前記接合片に設けた貫通孔とに、前記ロッド体を一直線に貫通させることにより、当該別の矩形側面材が前記基本構造体と一体化されている
ことを特徴とする組立家具。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の組立家具において、
前記ロッド体は、
軸方向長さを伸縮可能に、若しくは、軸方向に別のロッド体を継ぎ足し装着可能に、構成されていることを特徴とする組立家具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−206086(P2011−206086A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−73939(P2010−73939)
【出願日】平成22年3月27日(2010.3.27)
【出願人】(510086187)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月27日(2010.3.27)
【出願人】(510086187)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]