説明

組立式テント

【課題】
隣接地に雨水を排出することなく、敷地のサイズや既設建造物の形状に対応し、少ない骨組部材で、容易に組立及び解体が可能な、組立式テントを提供する。
【解決手段】
側面部膜部材を、緊張力を有する構造とする事で壁相当部を形成し、この事が、骨組部材を、支柱のみに削減する事を可能にした。これにより製作の主要工程を膜部材に絞る事ができ、多様な、敷地サイズ及び既設建造物への対応を容易にした。湾曲加工した間口側の側面部膜部材に屋根部膜部材を連結することで、雨水の滞留や隣接地への雨水の排出を防ぎ、屋根部膜部材に補強用膜部材を設けて膜部材の上下動を防止して安定させ、ラチェット機能を有する支柱を回転させて膜部材の張設をなす事で、設営作業を容易にした事を特徴とする組立式テントであり、横梁で支柱を固定した自立型や、中央部支持型の多角形状をも含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、墓地等で催される、各種行事や、テラスでのホームパーティー、レジャー等に供するテントに関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来の組立式テントは、雨水の滞留防止のために、大量の骨組を必要とし、運搬や組立に多大な労力を必要とした。
【0003】
テントのサイズが所定の大きさや形状に限定され、設営敷地の広さ、既設の建造物等への対応が困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の開示のためには、発明に至った事情の説明が不可欠であるため、これを述べる
【0005】
特定の地域、特に南西諸島に多く見られる墓地の形態は、その敷地内に広場を有し、納骨部を地上に設けるため、通常の建造物同様に内部空間や、屋根、壁、軒等を有し、コンクリートの土間の上に墓本体が建立されている。
【0006】
ここに、重箱等を持ち寄り、酒を酌み交わし、故人を偲びつつ、時には談笑し、親族の絆を強める場ともなり、この墓前の広場は重要な空間となるため、紫外線や降雨等への対策は大きな課題である。
【0007】
清明祭等の行事は、地域全体が同じ日に各々の墓に集うのが習わしで、従って行事日には、隣人の存在が常であり、降雨時に、両側に接する敷地に雨水を排出することは禁物であるが、従来のテントでは、敷地や墓の形状に対応できないために、これを解決できないのが現状である。
【0008】
限りある墓用地の有効利用の結果、急斜面への建立が目立ち、自動車等での乗り入れが困難な立地となっている場合が多く、また、墓同士が密着した状態が殆どである。
【0009】
従来の組立式テントは、骨組部材が多く、上述の様な立地条件のため、運搬や組立及び解体が不可能か、もしくは多大な労力を必要とする。特に高齢者世帯等に於けるテントの使用は困難を極める。テラスや、レジャー等での使用に関しても同様の事情である。
【0010】
上述のような問題点、つまり、紫外線を防御し、隣接地に雨水を排出することなく、敷地のサイズや既設建造物の形状に対応し、少ない骨組部材で、容易に組立及び解体が可能な、組立式テントを提供する事が、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1は、側面部に位置する支柱間(1a〜1b)に、上辺縁部を湾曲状に加工した側面部膜部材2を張設し、同様に対面する側にも、対となる側面部膜部材を張設する。この側面部膜部材は、緊張力を有するため、壁相当部となる。
これに屋根部膜部材3を連結することで、組立式テントを構築する。(図1−A、B)
【0012】
請求項2は、請求項1記載の、側面部膜部材2に連結する屋根部膜部材3の形状に関する

もので(図2)、間口部に向かって勾配を有する平面状3aもしくは湾曲面状3b、または鞍型曲面状3c、もしくは平面状に、湾曲面状3bや鞍型曲面状3cを複合した形状3dとする。
【0013】
図3は、鞍型曲面形状3cの例示であるが、これは縁部の全方向に初期張力を与える事で、膜面を安定させる構造となっている。
【0014】
なお、鞍型の膜部材3cの裁断及び加工に関しては、当業者にとっては、容易になせる技術なので、これの説明を省略する。
【0015】
請求項3は、屋根部膜部材3の縁部9の処理に関するもので(図4)、間口側の側面部(そくめんぶ)膜部材4の上辺縁部10を湾曲状に加工し、これを屋根部膜部材3の間口側縁部9に連結する。さらに、間口側の側面部膜部材4の底辺部を湾曲加工することで、下方への張力を生じさせ、膜部材を安定させる。また、結合部に丸み10を持たせ、水の流れを円滑にする。
【0016】
請求項4は、風による膜部材の上下動の防止に関するもので(図5)、上述のの屋根部膜部材3の裏側に、低辺縁部を湾曲状に加工して下方への張力持たせた補強用膜部材11を設ける。湾曲状3bに於いては、この補強用膜部材11の上辺縁部は湾曲状となり、平面状3aの屋根部に於いては、これが水平となる。
【0017】
請求項5は、中央部支持型のテントに関するもので(図6)、上辺縁部を湾曲状に加工した側面部膜部材2でそれぞれの支柱1dを連結し、この上に多角錐状膜部材3eを載せる。中央部に位置する頂上部を、中央部支持用支柱1cで押し上げて雨水の滞留を防止する。
【0018】
請求項6は、膜部材の張設方法に関するものである。(図7,8)
コンクリートの土間等に支柱固定部材34で回転可能に固定し、これに支柱1を取り付け、この支柱1の上端部に膜部材を引き掛け、支柱1を起こし、支柱上部を、テント外側方向に移動させる事で膜部材の張設をなす。
【0019】
請求項7は、支柱1の回転方向を制御して膜部材に張力を与える事を目的とする。
支柱の回転方向と平行に、支柱方向誘導部材33を設け、これに沿って支柱1を回転させ、所定の方向へ支柱上部を移動させる事で膜部材を張設する。(図7−A,B)
【0020】
請求項8は、安全に素早く膜部材を張設する事を目的とする。(図7−A,B)
回転途中で支柱1を停止固定し、またはこれを解除する機能を有する装置、例えばラチェット部材31等を、ラチェット嵌合用ナット32に嵌め、支柱固定用ボルト30で支柱の抜け防止を施し、正逆切り替えレバー35の操作により、これを回転または停止を可能にする事で、支柱の回転運動を制御する。
【0021】
請求項9は、支柱部材1を他の既設物に固定することなく、少ない骨組部材数でテントの設営をなす事を目的とする。(図11)
支柱への嵌合部14を端部に有する横梁部材12,13で支柱上部間を連結し、嵌合部14に掛かる支柱1のモーメントを、横梁部材12,13で吸収する事で支柱の自立を可能にする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載のように、上下方向への緊張力を有する側面部膜部材2を張設し壁相当部
を形成した事や、間口側の側面部膜部材を設けた事で、骨組部材の削減を可能にした。
【0023】
請求項2記載のように、屋根部膜部材3の形状を多様にしたことで、多様な敷地や建造物への対応が可能となった。
【0024】
請求項2記載のように、側面部膜部材2に屋根部膜部材3を連結する際に、側面部膜部材2の上辺部が障害壁となり、雨水は間口方向のみに流れ、側面隣接地への雨水の排出を防止し、また、側面部膜部材2が水切りの役目を担い、屋根裏面への水滴の流入を防ぐ。
【0025】
平面状の屋根部膜部材3aと、湾曲面状3bもしくは鞍型曲面状3cとを複合したことで、膜部材頂上部の高さを低く抑えた。
【0026】
また、製作の主要工程を膜部材の加工に絞る事で、膜部材のサイズや形状の変更のみで、多様な敷地や建造物への対応が可能となり、迅速な生産を可能にする。
【0027】
屋根部膜部材3の間口側縁部に、湾曲加工の側面部膜部材4を連結したことで、連結部に丸み10を持たせ、雨水の排出を円滑にした。
【0028】
また、上辺縁部及び下辺縁部を湾曲加工した間口側の側面部膜部材4は、屋根部膜部材3の間口側縁部に、張力を与えて安定させる。
【0029】
湾曲加工の補強用膜部材11は、強風等で生じる屋根部膜部材3のバタ付き(上下動)を抑えて雨水の飛散を防止し、また、この事は、膜部材の耐久性の向上をも可能にする。
【0030】
請求項1,2,3、4記載の膜部材の形態、もしくは加工方法を採り入れる事で、最少の支柱部材数であるにも関わらず、雨水の滞留や、膜材のバタ付きが防止可能な組立式テントを実現させた。
【0031】
骨組部材を、支柱のみとしたことで、運搬や組み立て及び解体作業にかかる労力を、大幅に軽減した。
【0032】
請求項5記載の、中央部を支持部材1cで支持して構築する構造は、少ない骨組部材でテントの大型化を可能にした。
【0033】
請求項6記載の支柱の回転力による膜部材の張設方法を用いることで、テントの組立を、迅速かつ容易にした。
また、支柱を引き起こす際に、これの上端部に膜部材を引き掛ける事で、膜部材を建造物6の屋上に載せることを容易にする。
この事は、建造物6に上る作業工程を省く事で安全を確保し、労力の削減を可能にすると共に、墓の屋根に上がる行為は、忌み嫌われるので、これの回避も発明の効果である。
【0034】
請求項7記載の支柱誘導部材33を設けることで、支柱の回転運動のみで膜部材の張設を可能にする。
【0035】
請求項8記載の支柱の回転運動の制御を可能とすることで、これもまた、支柱のみでの
膜部材の張設を可能にし、作業の技術や労力を軽減し、誰でも迅速簡単に設営できる。
【0036】
請求項9記載の横梁部材12,13を用いてテントを自立させた事で、支柱の固定工事が省略されるため、緊急時やレジャー,各種イベント等に用途が広がる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下は、本発明の実施の形態を、図面を例示的に用いて説明する。図はあくまでも、説明のための参考であって、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0038】
請求項1記載の実施例を述べる。(図1)
図1は、請求項1記載の、側面部膜部材の例示であって、上辺縁部と低辺縁部を湾曲状に加工したテンション構造とした。
この側面部膜部材2に初期張力を与える事で、緊張力が生じて安定し、壁相当部の形成を可能とする。
【0039】
次に、請求項2記載の実施例を述べる。(図2)
請求項2記載の、間口部に向かって勾配を有する平面状の屋根部膜部材3aは、屋根部の奥行きが長いか、もしくは小勾配の場合、雨水の滞留が起きるため、短い奥行きの屋根部か、もしくは勾配が充分に確保可能な場合に於いて有効である。
【0040】
これに対し、間口部に向かって勾配を有する湾曲面状の屋根部膜部材3bは、長い奥行きの屋根部でも有効である。
【0041】
鞍型曲面形状3cは、図3に示すように、全縁部に初期張力を与えることで、膜面は安定し、膜面の全ての位置に於いて水を下方へ導く構造となり、また、テンション構造であるため、膜面のパタつきもなく、骨組部材の削減に於いても優れた形状である。
【0042】
屋根部膜部材の各形状の複合型について述べる。(図2−3d)
湾曲面状3bや鞍型曲面形状3cは、間口部の中央部が下方に向かって湾曲する形状のため、これらの底辺部を建造物に接触させないためには、屋根部を高くする必要があり、この事がテント全体の強度や、作業の効率に影響を及ぼす事になる。
【0043】
そこで、建造物の屋根部分と接触する屋根部膜部材の上流部を、平面状にし、その下流部を湾曲面もしくは鞍型曲面形状とすることで、膜部材の上流部の高さを抑え、上述の課題を解決する。図2−3dは、平面状と鞍型状の複合型である。
【0044】
次に、請求項3記載の実施例を述べる。(図4)
これは、屋根部膜部材3の間口側の縁部の処理に関するもので、雨水の排出を円滑にし、また間口側縁部の安定を図ることを目的とする。
【0045】
図4Aに示すように、屋根部膜部材3の間口側の縁部9に連結する間口側の側面膜部材4の上辺縁部部10を湾曲状にした事で、屋根部膜部材3の間口側の縁部9を湾曲状に導き、雨水の排出を円滑にする。この場合、屋根部膜部材3の間口側の縁部9も湾曲状にすることで、結合部がより丸みを増す。(図4B−g)
【0046】
同様に、図4Aに示すように、屋根部膜部材3の側面側縁部16と側面部膜部材2の縁
部17を湾曲加工して連結する事で、結合部に丸み(図4D−k)を持たせる事が可能と
なる。
屋根部膜部材3に、上述の湾曲加工の側面部膜部材を連結した場合の全体図の例示が、図4Cである。
【0047】
次に、請求項4記載の、実施例を述べる(図5)。これは、補強用膜部材11を用いて屋根部膜部材3の、風による上下動を抑えることを目的とする。
補強用膜部材11の低辺縁部を湾曲状に、これの上辺縁部もまた湾曲状に加工し、この上
辺縁部を、湾曲状屋根部膜部材3bの裏面の所定位置に、壁相当部膜材2から対面する壁相当部膜材2に渡す様にして補強用膜部材11を設ける。
また、平面状の屋根部膜部材3aに対しては、上辺縁部を水平加工した補強用膜部材を連結する。この様に、低辺縁部が湾曲状の補強用膜部材11を設ける事で、屋根部膜部材3に下方への張力を持たせ、膜面を安定させる事が可能となる。
【0048】
次に、請求項5記載の実施例を述べる。(図6)
これは、中央部が突出した形状の多角形状の、組立式テントである。
隣接する支柱間の、上辺縁部を湾曲状のテンション構造を有する側面部膜部材で連結し、この上辺縁部に、多角錘状の屋根部膜部材3eを載せる。
【0049】
屋根部膜部材の頂上部を、支持用支柱部材1cで押し上げ、屋根部膜部材に張力を与え、雨水の滞留を防止する。
【0050】
なお、請求項1、2,3,4,5に記載の組立式テントに於ける支柱の位置は、膜部材の外部に位置させる事も、または、膜部材の内部に位置させる事も可能である。
【0051】
次に、請求項6記載の実施例を述べる。(図7,8)
これは、膜部材の張設作業を、容易にする事が目的である。
支柱を回転可能に固定し回転軸を設け、この軸を支点にして支柱を起こす。その際に支柱上端部に膜部材を引き掛けて所定の位置まで誘導し、張設をなす。
【0052】
支柱部材を土間8に固定する場合は、回転軸は支柱の最下端部に位置し、支柱部材を壁7や軒5、もしくは既設建造物6等に固定する場合の回転軸は、支柱の途中に位置させる事も可能である。
【0053】
次に、請求項7記載の実施例を述べる。(図7、8)
これは、請求項6同様に、膜部材の張設作業を、効率よく且つ容易にする事が目的である。
支柱の回転運動を、強制的に誘導するための支柱誘導部材33を、回転方向に平行に設け、支柱上端部を目的の位置に移動させる事を可能にする。
【0054】
これによって、膜部材の間口部と側面部の両方向に、同時に張力を与える事が可能となり、作業者の熟練度を必要としない。図9−Aは張設前、図9−Bは調節後の例示である。
【0055】
図10は、支柱の回転運動によって、膜の張設をなす時の、支柱上端部の動きを俯瞰的にに見たものである。
【0056】
図10−xは、膜部材の張設作業前に、支柱を戻したときの支柱上端部の位置である。この位置で膜部材を引き掛け、支柱を回転誘導板33に沿って起こす事で、支柱上端部は、
図10−zの位置に達し、膜部材の張設作業を容易に遂行できる。
【0057】
次に、請求項8記載の実施例を述べる。(図7、8)
これもまた、支柱の回転を自在に制御することで、効率よく、容易に且つ安全に膜部材の張設作業をなす事が目的である。
【0058】
支柱の回転軸にラチェット部材31を設け、固定ナット32にラチェットを嵌合し、ラチェット固定用部材30で支柱取り付け部材34に固定する。正逆切り替えレバー35を
操作する事で支柱を回転、または、所定の位置で停止させ膜部材を張設する。(図7→8)
この時、支柱取り付け部材34に設けた穴を利用し、土間等に固定する。
【0059】
支柱の回転途中で固定が可能となる事で、膜部材の張力に依って支柱に生じる応力に対応可能となり、安全が確保できる。
【0060】
支柱の立て起こし角度を、90度を超えた鈍角域まで傾ける事で(図1−B)、間口奥行き部に於いては、建造物の軒5と膜部材間の隙間を無くし、また、入り口側間口に於いては、雨水を敷地外部に排出する事が可能となる。(図1−y)
【0061】
また、上述の鈍角域まで支柱を傾けた場合、支柱の自重や作業者の体重を掛けやすい状態となり、最も労力を必要とする膜部材張設作業の最終工程を容易にする。
【0062】
なお、本発明に於ける支柱は、その形状を問わない。直線状(図1)、湾曲状(図11)、L状、くの字状等の多彩な支柱形状での構築が可能である。
【0063】
支柱の回転軸部にラチェット状部材31を設けたことで、支柱の回転途中や、膜部材の張設を終えた後も反転することなく、安全を確保できる。
また、ロープの結び作業等が不要なため、非熟練者に於いても組立が可能となる。
【0064】
この支柱の回転の制御は、ラチェット状部材31のみがこれを可能にするわけではなく、支柱の所定の位置に、回転を制御する部材を設けることでも可能となる。
【0065】
次に、請求項9記載の実施例を述べる。(図12)
これは、支柱を横梁で連結する事で固定し、上述の組立式テント(請求項1,2,3、4,5記載)を、活用する事を目的とする。
これによって、緊急な需要や、レンタル用、支柱固定部材の取り付けが困難な場所での設営が可能となり、用途を広げる。
【0066】
支柱部材を他の建造物等に固定することなく、極力少ない骨組部材数でテントの設営をなす事を目的とする。
【0067】
横梁部材12,13に伸縮可能部材15を設け、これを縮めた状態で支柱に嵌め込んでそれぞれの支柱を連結し、支柱に膜部材を取り付けた後に、伸縮可能部材15を伸ばす事で、横梁部材嵌合部を外側に移動させ、膜部材の張設をなす。
【0068】
横梁部材の両端部に設ける支柱への嵌め込み部材(嵌合部材14)に、所定の長さを持たせることで、支柱のモーメントを横梁部材12,13で吸収し、支柱が倒れることを防ぎ、自立を可能にする。
【0069】
支柱部材1の水平断面と、嵌合部材14の水平断面を矩形とすることで、支柱1と嵌合部材14間での回転を止め、これで骨組全体のねじれを防止する。(図12)
【0070】
上述の、支柱1と嵌合部材14の断面を矩形とする事と、勘合部材14に所定の長さを与える事とで、頬杖部材やブレス等が不要となり、骨組部材の削減を図れる。
【0071】
本発明に於ける支柱は、回転の不可を問わない。
例えば、支柱上端を、テントの外側、斜め下の地面に設けた杭に、ロープ等で連結して固定する事も可能である。
又予め、支柱を固定し、これに膜部材を張設する事も可能である。
【0072】
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改造等は、本発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、墓敷地内での行事、または、各種イベント等に供される組立式テントである。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】側面部膜部材
【図2】多様な屋根部膜部材
【図3】鞍型曲面形状膜の例示
【図4】間口側の側面部膜部材
【図5】補強用膜部材
【図6】多角錘形組立式テント
【図7】支柱固定部材への支柱取り付け前
【図8】支柱固定部材への支柱取り付け後
【図9】膜部材張設作業の前後
【図10】支柱上端部の位置説明
【図11】支柱の形状
【図12】横梁を使用した自立型テント
【符号の説明】
【0075】
1支柱
1a奥側支柱
1b前面部支柱
1c中央部支持用支柱
2側面部膜部材
3屋根部膜部材
3a水平状屋根部膜部材
3b湾曲状屋根部膜部材
3c鞍型曲面状屋根部膜部材
3d水平と鞍型の複合屋根部膜部材
3e多角形状の屋根部膜部材
4間口側の側面膜部材
5既設建造物の軒
6既設建造物
7既設建造物を囲う壁
8土間
9屋根部膜部材の間口側縁部
10間口側の側面膜部材縁部
11補強用膜部材
12間口部横梁部材
13側面部横梁部材
14梁部材に設けた嵌合部材
15横梁の伸縮用部材
16屋根膜の側面縁部
17側面部膜部材の上辺縁部
30ラチェット部材固定用ボルト
31ラチェット部材
32ラチェット部材固定用ナット
33支柱誘導部材
34支柱固定部材
35ラチェット切り替えレバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
側面部に位置する支柱間に、上辺縁部を湾曲状に加工した側面部膜部材を張設し、同様に対面する側にも、対となる側面部膜部材を張設し、この双方の側面部膜部材を、屋根部膜部材で連結したことを特徴とする、組立式テント。
【請求項2】
前記、請求項1記載の屋根部膜部材を、間口部に向かって勾配を有する平面状もしくは湾曲面状、または鞍型曲面状、もしくは、平面状膜に湾曲面状や鞍型曲面状膜を複合した形状とした事を特徴とする、請求項1記載の組立式テント。
【請求項3】
間口側に位置する側面部膜部材の上辺縁部を湾曲状に加工し、請求項2記載の、屋根部膜部材の、間口側の縁部に連結した事を特徴とする、請求項1と2記載の組立式テント。
【請求項4】
請求項2記載の、屋根部膜部材の裏面に、低辺縁部を湾曲状に、上辺縁部を湾曲もしくは水平状に加工した、補強用膜部材を設けた事を特徴とする請求項1と2と3記載の組立式テント。
【請求項5】
多角形の角部に位置する支柱を、上辺縁部を湾曲状に加工した側面部膜部材でそれぞれ連結し、この側面部膜部材の上辺縁部に、屋根部相当の多角錐状膜部材の底辺縁部を連結し、この屋根の頂上部を、支持部材で押し上げて構築する事を特徴とする、組立式テント。
【請求項6】
傾けた支柱の上端部に膜部材を引き掛け、支柱を回転可能に固定し、これを軸に支柱上部を回転させる事で、膜部材の張設をなす事を特徴とする、請求項1と2と3と4と5記載の組立式テント。
【請求項7】
支柱の回転方向と平行に、支柱方向誘導部材を設け、これに沿って支柱を回転させることで、所定の方向へ支柱を誘導する事を特徴とする、請求項6記載の膜部材の張設に関する支柱部材。
【請求項8】
回転可能な支柱に於いて、回転途中で停止させ、またはこれを解除する機能を持たせる事で、支柱の回転運動の制御をなすことを特徴とする、請求項6記載の支柱部材。
【請求項9】
支柱上部間を、支柱への嵌合部材を両端部に有する横梁部材で連結する事で、支柱の自立を可能にした事を特徴とする請求項1と2と3と4と5記載の組立式テント。















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−231833(P2008−231833A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−74851(P2007−74851)
【出願日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(505374808)
【Fターム(参考)】