説明

経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体

【課題】骨アンカーおよび脊椎固定装置を移植するための最小侵襲性の装置を提供すること。
【解決手段】経皮的アクセス装置であって、内側チューブと、その内側チューブの少なくとも一部分の周りに配置された外側チューブを含む。外側チューブは、患者の皮膚切開部から患者の脊椎に近接した部位まで達する大きさにすることができる。外側チューブの遠位部は、骨アンカーに解除可能に係合するように構成することができる。内側チューブは、第1の位置と内側チューブの遠位部が骨アンカーに接触する第2の位置との間で外側チューブに対して調節可能である。骨アンカー組立体であって、遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、脊椎固定要素を受容するための凹部を有する受容部材を含む。受容部材の近位部は、器具をその受容部材に接続しやすいように、その受容部材の外面に形成された弧状の溝を有することができる。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
様々な周知の理由から、整形外科手術に脊椎固定装置を用いて近接する椎体と椎体との間を所望の関係に整合し、かつ/または固定する。このような装置には、通常は、比較的硬質の固定ロッドやプレートなどの脊椎固定要素が含まれる。このような脊椎固定要素は、フック、ボルト、ワイヤ、またはネジなどの様々な固定装置を用いて近接する椎骨に結合される。脊椎固定要素は、目的の移植部位の特性に従ってデザインされた所定の形状を有することができ、装着されると、所望に治癒するまで、脊椎が融合するまで、またはより長い期間が経過するまで椎骨を所望の空間的関係に保持する。
【0002】
脊椎固定要素は、椎骨の特定の部分に固定することができる。椎骨はそれぞれ、形状および大きさが様々であるため、椎骨の特定の部分に係合しやすいように様々な固定装置が開発されてきた。例えば、椎弓根スクリュー組立体は、椎弓根に係合するように構成された形状および大きさを有する。このようなスクリューは通常、椎骨内にねじ込むように構成されたネジ付きシャンクと、通常はU型の凹部の形態であるロッド受容要素が形成された頭部を含む。止めネジ、プラグ、または同種の閉止機構を用いて、例えば脊椎ロッドなどの固定要素を椎弓根スクリューのロッド受容頭部内に固定する。使用する場合、各スクリューのシャンク部分は、椎骨内にねじ込み、適切に配置されたら、ロッドを各スクリューのロッド受容部材内に配置し、次いでキャップまたは他の閉止機構を締めてロッドを所定の位置に固定して各スクリューと固定ロッドを確実に相互に連結する。
【0003】
近年、脊椎外科手術の傾向は、骨アンカーおよび脊椎固定装置を移植するための最小侵襲性の装置および方法を提供する方向に向いている。
【0004】
〔発明の概要〕
骨、特に1または複数の脊椎の椎骨の中への骨アンカーの送達および移植を容易にする経皮的アクセス装置をここに開示する。具体的には、開示する経皮的アクセス装置により、1または複数の骨アンカーを最小侵襲性で送達および移植して周囲組織の外傷を制限することができる。さらに、ここに開示する経皮的アクセス装置は、皮膚切開部と骨アンカーとの間に経皮的経路を形成することができる。この経皮的経路を介して、締付け機構、固定要素、および/または骨アンカーに対する器具などの骨アンカーの構成要素を送達することができる。また、経皮的アクセス装置などの器具を容易に接続できる骨アンカーをここに開示する。
【0005】
例示的な一実施形態に従えば、経皮的アクセス装置は、内側チューブ、およびその内側チューブの少なくとも一部の周りに配置された外側チューブを含む。この例示的な実施形態では、外側チューブは、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定の部位まで達する長さである。外側チューブの遠位部は、骨アンカーに解除可能に係合するように構成することができる。この例示的な実施形態では、内側チューブは、第1の位置と内側チューブの遠位部が骨アンカーに接触する第2の位置との間で外側チューブの長軸に沿って外側チューブに対して調節可能である。
【0006】
別の例示的な実施形態に従えば、骨アンカー組立体は、近位頭部を有する骨アンカー、遠位骨係合部分、および骨アンカーに結合された受容部材を含む。この例示的な実施形態では、受容部材は、近位部、遠位部、およびロッドやプレートなどの脊椎固定要素を受容するための凹部を有することができる。この例示的な実施形態では、経皮的アクセス装置などの器具を受容部材に取り付けやすくするために、受容部材の近位部は、その外面に形成された少なくとも1つの弧状の溝を有することができる。
【0007】
〔詳細な説明〕
ここに開示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体のこれらおよび他の特徴および利点は、添付の図面を参照しながら以降の詳細な説明を読めばより完全に理解できるであろう。各図面において、同様の要素には同様の参照番号を付した。各図面は、ここに開示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の原理を例示しており、ノンスケールであるが相対寸法を示している。
【0008】
ここに開示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の構造、機能、製造、および使用の原理を全体的に理解できるように、特定の例示的な実施形態を用いて説明する。これらの実施形態の1または複数の例を添付の図面に例示する。当該技術分野の通常の当業者であれば、具体的にここに開示し、添付の図面に例示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体が、限定目的ではない例示的な実施形態であり、本発明の範囲が添付の特許請求の範囲によってのみ規定されることを理解できよう。例示的な一実施形態を用いて例示または説明する特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることもできる。このような変更または変形形態は、本発明の範囲に含まれるものとする。
【0009】
ここで用いる語「1つの(「a」及び「an」)」は、その文法的な1つまたは1つ以上(例えば、少なくとも1つの)目的語を指すために用いている。一例として、「1つの要素」は、1つの要素または2つ以上の要素を指す。
【0010】
任意の要素または構造に対してここで用いる語「遠位の(distal)」は、一般に、骨アンカーを取り付ける骨表面に相対的に近い位置または方向を指す。これとは逆に、任意の要素または構造に対してここで用いる語「近位の(proximal)」は、一般に、骨アンカーを取り付ける骨表面に相対的に遠い位置または方向を指す。
【0011】
ここで用いる語「含む(comprise)」、「包含する(include)」、「有する(have)」、およびこれらの派生語は、包括的な制限のない語として交換可能に用いられる。例えば、「含む」、「包含する」、または「有する」を用いる場合、含まれる要素、包含される要素、備えられる要素だけが、動詞を含む節の目的語によって包含される要素ではない。
【0012】
図1‐図5は、経皮的アクセス装置10の例示的な実施形態を例示している。例示的な経皮的アクセス装置10により、以下に説明する例示されている例示的な骨アンカー組立体100などの骨アンカーを骨、具体的に脊椎の1または複数の椎骨内に容易に送達および移植することができる。具体的には、例示的な経皮的アクセス装置10により、最小侵襲性で骨アンカーを容易に送達および移植することができ、閉止機構、1または複数の固定装置、および/または器具などの骨アンカーの要素を骨アンカーに送達するために用いることができる患者の皮膚切開部から骨アンカーに至る経皮的経路が画定される。経皮的アクセス装置10は、最小侵襲性の経皮的切開部から導入できるように構成されるのが好ましい。この最小侵襲性の経皮的切開部は、この経皮的切開部を介して挿入する装置の直径または幅よりも通常は長さ小さい比較的小さな切開部である。後述する例示的な経皮的アクセス装置10は、主に脊椎の用途に用いるようにデザインされているが、当業者であれば、この例示的な経皮的アクセス装置10ならびに他の例示的な実施形態を、あらゆる種類の骨アンカーをあらゆる種類の骨に容易に移植するために用いることができることを理解できよう。
【0013】
例示的な経皮的アクセス装置10は、内側チューブ12、およびその内側チューブ12の少なくとも一部の周りに配置された外側チューブ14を含む。例示されている例示的な実施形態では、外側チューブ14は、内側チューブ12と外側チューブ14が共通の長軸16を共有するように内側チューブ12の周りに同軸的に配置されている。しかしながら、当業者であれば、外側チューブ14と内側チューブ12を必ずしも同軸的に配置しなくてもよいことを理解できよう。この例示的な実施形態では、内側チューブ12および外側チューブ14は、断面がほぼ円形の概ね円筒状の形状である。しかしながら、当業者であれば、内側チューブ12および外側チューブ14が、例えば楕円形または直線を含む他の断面形状を有することができることを理解できよう。この例示的な実施形態では、内側チューブ12と外側チューブ14は類似の断面を有するが、当業者であれば、内側チューブ12と外側チューブ14が異なる断面形状を有するようにできることを理解できよう。内側チューブ12および外側チューブ14の軸方向の長さは、例えば患者の解剖学的構造、行われる外科手術、および/または装置10を用いる脊椎の領域によって様々に変更することができる。内側チューブ12および外側チューブ14は、この例示的な実施形態に示されているように曲線状にしてもよいし、1または複数の部分に沿ってまたは長さ全体に沿って湾曲すなわち曲げてもよい。内側チューブ12および外側チューブ14は、医療装置を製造する従来の方法で、例えばステンレス鋼などの金属、またはポリマーを含むあらゆる好適な生体適合性材料から形成することができる。
【0014】
例示されている例示的な実施形態は、内側チューブ12および外側チューブ14を含むが、当業者であれば、例えば使用する骨アンカーの種類、および装置を骨アンカーに解除可能に係合する方法によって、例えば1つまたは2つ以上の任意の数のチューブを選択できることを理解できよう。例えば、1つの外側チューブを有する経皮的アクセス装置の例示的な実施形態を以下に説明する。
【0015】
続いて図1‐図5を参照すると、内側チューブすなわちスリーブ12は、近位部20、遠位部22、およびこの近位部20と遠位部22との間に延在する内腔24を含む。内腔24は、内側チューブ12の全長に亘って延在し、内側チューブ12の長軸26を画定している。外側チューブすなわちスリーブ14は、近位部30、遠位部32、およびこの近位部30と遠位部32との間に延在する内腔34を含む。内腔34は、外側チューブ14の全長に亘って延在して外側チューブ14の長軸36を画定することができる。内側チューブ12は、外側チューブ14の内腔36内に配置可能である。例示的な経皮的アクセス装置10では、内側チューブ12は、外側チューブ14に対して長手方向に調節可能である。例えば、内側チューブ12は、図3に例示されているように内側チューブ12の遠位部22が外側チューブ14の遠位部32の近位側に位置する第1の近位位置から、内側チューブ12の遠位部22が外側チューブ14の遠位部32に近接した第2の遠位位置まで調節可能である。例示的な実施形態では、内側チューブ12の遠位部22は、図4および図7に例示され詳細を後述するように内側チューブ12が第2の位置にあるときに骨アンカー組立体の少なくとも一部に接触するのが好ましい。
【0016】
例示的な経皮的アクセス装置10は、内側チューブ12と外側チューブ14の相対的な長手方向の位置を操作者が調節できる調節機構40を含むことができる。例示されている実施形態では、例えば、調節機構40は、外側チューブ14の近位部30に形成された雄ネジ44に係合する雌ネジ42を有する中空の管状キャップ41である。ネジ42と44により、キャップ41を外側チューブ14に対して長手方向に調節することができる。例示的な実施形態では、内側チューブ12がキャップ41に連結されるため、キャップ41が外側チューブ14に対して前進または後退すると、内側チューブ12がキャップ41と共に移動する。例えば、例示的な実施形態の内側チューブ12の近位部20は、1または複数の弾性タブ46を含むことができる。1または複数の弾性タブ46は、キャップ41の内面に設けられた管状溝内に受容されて内側チューブ12の近位部20をキャップ41に連結する突出部48を有することができる。例示されている実施形態では、2つの弾性タブ46が、外側チューブ14の相反する側に設けられている。この例示的な実施形態では、突出部48は、キャップ41に設けられた溝内で回動できる大きさであるため、キャップ41が内側チューブ12に対して回動することができる。弾性タブ46は、キャップ41に対して容易に取付けおよび取外しができるように径方向に可撓性である。当業者であれば、内側チューブ12をキャップ41に連結するための他の構造も本開示の範囲内で可能であることを理解できよう。
【0017】
内側チューブ12は、外側チューブ14に対する回動を防止して、経皮的アクセス装置の長軸16に沿った内側チューブ12と外側チューブ14の相対運動を制限することができる。例えば、1または複数の弾性タブ56は、内側チューブ12の近位部20と遠位部22とのほぼ中間の内側チューブ12上に設けることができるが、他の位置も可能である。例示されている実施形態では、2つの弾性タブ56は、外側チューブ14の相反する側に設けられている。1または複数の弾性タブ56は、外側チューブ14に設けられた長手方向スロット54内に受容される大きさおよび形状を有する突出部58を含むことができる。弾性タブ56は、スロット54に対して容易に取付けおよび取り外しができるように径方向に可撓性を有するようにできる。突出部58は、スロット54内をスライドでき、これにより、経皮的アクセス装置10の長軸16に沿った内側チューブ12と外側チューブ14との相対運動を制限する。当業者であれば、内側チューブ12を外側チューブ14に連結する他の構造も本開示の範囲内で可能であることを理解できよう。
【0018】
内側チューブ12は、1または複数の側面開口すなわちスロット60を備えることができる。例示されている例示的な実施形態では、内側チューブ12は、その遠位部22から長手方向に延びた2つの対向したスロット60を含む。内側チューブ12と同様に、外側チューブ14も、1または複数の側面開口すなわちスロット62を備えることができる。例示されている実施形態では、外側チューブ14は、その遠位部32から長手方向に延びた2つの対向したスロット62を含む。スロット60および62を用いると、ロッドやプレートなどの脊椎固定装置を1または複数の骨アンカーに対して容易に固定することができる。脊椎固定要素を配置するための方法および装置は、それぞれ参照することを以って本明細書の一部とする、2003年12月16日出願の自己の同時係属中の米国特許出願第10/737,537号(名称:「脊椎固定要素を配置するための方法および装置(Method and Devices for Spinal Fixation Element Placement)」)および2003年12月16日出願の自己の同時係属中の米国特許出願第10/738,130号(名称:「最小侵襲性の脊椎固定要素を配置するための方法および装置(Method and Devices for Minimally Invasive Spinal Fixation Element Placement)」)に開示されている。脊椎固定要素の配置を容易にするためには、スロット60とスロット62が、経皮的アクセス装置10の長軸の少なくとも一部分に沿って互いに整合しているのが好ましい。スロット60およびスロット62の幅および長さは、利用する特定の方法、器具、および固定要素によって様々に変更することができる。例示的な一実施形態では、例えば、スロット60は、少なくとも皮膚切開部から内側チューブ12の遠位部まで亘るように選択され、スロット62の長さは、少なくとも皮膚切開部から外側チューブ14まで亘るように選択される。このような実施形態では、スロット60およびスロット62に患者の体外からアクセスすることができる。別の例示的な実施形態では、スロット60の長さは、内側チューブ12の遠位部から皮膚切開部の遠位側の位置まで亘るように選択され、スロット62の長さは、外側チューブ14の遠位部から皮膚切開部の遠位側の位置まで亘るように選択される。このような実施形態では、スロット60およびスロット62は、内側チューブ12の内腔および外側チューブ14の内腔からしかアクセスすることができない。
【0019】
複数のスロットが用いられる実施形態では、スロット60とスロット62は同様の大きさ(幅および/または長さ)にする必要がない。例えば、1または複数のスロット60は、1または複数のスロット62と異なる大きさにすることができ、内側チューブ上の1または複数のスロット60は、他のスロット60と異なる大きさにすることができ、かつ/または外側チューブ上の1または複数のスロット62は他のスロット62と異なる大きさにすることができる。この例示的な実施形態では、内側チューブ12および外側チューブ14がそれぞれ、2つの対向したスロットを含むが、当業者であれば、利用する方法、器具、および/または固定要素によって、例えば、0個、1個、2個、または3個などの任意の数のスロットを設けることができることを理解できよう。
【0020】
当業者であれば、スロット60および62はオプションであって、ある実施形態では、スロットを備えなくてもよいことを理解されたい。
【0021】
図1‐図5および図7を参照すると、経皮的アクセス装置10は、骨アンカーに解除可能に係合するのが好ましい。例示的な実施形態では、外側チューブ14は、骨アンカー組立体100などの骨アンカーに解除可能に係合することができる。例えば、外側チューブ14は、例えば移植中などの使用中および/または脊椎固定要素を骨アンカーに固定する際に経皮的アクセス装置10を骨アンカー100に結合した状態に維持でき、かつ外科手術の終了時に骨アンカー100から経皮的アクセス装置を取り外すことができるように、骨アンカーに係合することができる。経皮的アクセス装置10は、遠隔操作で取り外すことができるのが好ましい。例えば、例示的な実施形態では、経皮的アクセス装置10は、詳細を後述するように経皮的アクセス装置10の近位部の操作で骨アンカーから取り外すことができる。
【0022】
外側チューブ14の遠位部32は、骨アンカーに解除可能に係合することができる長手方向に延びた一対の対向したタブ70Aおよび70Bを含む。例示的な実施形態では、タブ70Aおよび70Bは、外側チューブ14の側壁によって画定され、スロット62Aおよび62Bによって分離されている。特定の例示的な実施形態では、タブ70Aおよび70Bは、骨アンカーに結合しやすいように径方向に可撓性および弾性を有することができる。例えば、タブ70Aおよび70Bは、骨アンカーの一部分の上をタブが長手方向に前進しやすいように第1のリラックス位置から径方向に広がる方向に曲がることができる。骨アンカーの所定部分に配置されると、タブ70Aおよび70Bは、第1のリラックス位置に戻ろうとして、骨アンカーに対して径方向に圧迫する力を加えることができる。例示的な経皮的アクセス装置10を含む別の例示的な実施形態では、タブ70Aおよび70Bが可撓性および弾性を有するようにしなくてもよい。
【0023】
例示されている例示的な実施形態では、各タブ70Aおよび70Bは、骨アンカーの一部に形成された開口内に配置できる大きさおよび形状を有する1または複数の径方向内側に向いた突出部72を含むことができる。突出部の大きさ、形状、および個数は、例えば骨アンカーに設けられた開口および所望の連結方法によって様々に変更することができる。例示されている例示的な実施形態では、例えば、各突出部72Aおよび72Bは、概ね弧状であって、後述する例示的な骨アンカー組立体100の脊椎固定要素受容部材108に形成された弧状の溝130に相補的な断面を有する。具体的には、突出部72Aは、図8に示されているように、遠位面74、近位面76、およびこの遠位面74と近位面76との間に延在する概ね径方向内側に向いた連結面78を有する。例示されている実施形態では、遠位面74は、外側チューブ14の長軸に対して概ね垂直であり、連結面78は、外側チューブ14の長軸に対して概ね平行で、遠位面74に対して垂直である。近位面76および遠位面74の一方または両方を、外側チューブ14の長軸に対して垂直以外の角度を成すようにすることができる。例えば、近位面76は、外側チューブ14の長軸に対して垂直である直交線80に対して角Aを成すようにすることができる。例示的な実施形態では、角Aは、約5度〜約30度の範囲とすることができ、好ましくは約20度である。遠位面74および近位面76は、同じ角度でもよいし、例示的な実施形態のように異なる角度にしてもよい。
【0024】
図2、図3、図4、図7、図9、および図10を参照すると、内側チューブ12の遠位部22は、内側チューブ12が第2の位置にくると骨アンカーの少なくとも一部に接触する接触面81を含むことができる。例示されている例示的な実施形態では、例えば、内側チューブ12の遠位部22は、2つの対向した概ね弧状の接触面81を有することができる。例示的な実施形態では、接触面81は、内側チューブ12の長軸に対してほぼ垂直である。例示されている例示的な実施形態では、接触面81は、例示的な骨アンカー組立体100の受容部材の近位部に設けられた概ね弧状の接触面に接触するように構成されている。接触面81は、大きさ、形状、および向きが骨アンカーの接触面に対して相補的であるのが好ましい。当業者であれば、接触面81の構造、例えば接触面81の数、大きさ、形状、および向きは、例えば使用する骨アンカーに適するように様々に変更できることを理解できよう。
【0025】
内側チューブ12の遠位部22および/または外側チューブ14の遠位部32は、経皮的アクセス装置10に対して骨アンカー組立体が回動するのを防止するように構成することができる。例えば、内側チューブの遠位部22は、骨アンカーに係合して経皮的アクセス装置に対する骨アンカーの回動を防止する、内側チューブ12の遠位部22から概ね軸方向に延びた1または複数のフィンガー状の延長部82を含むことができる。例えば、1または複数の延長部82は、骨アンカーに設けられた溝、凹部、スロット、または同様の構造内に受容されうる。別法では、1または複数の延長部82は、後述するように、例示する実施形態のように骨アンカーの軸方向に延びた表面に接触する接触面84を含むことができる。
【0026】
図5‐図6は、開示する例示的な経皮的アクセス装置10に使用するのに特に適した骨アンカー組立体100の例示的な実施形態を例示している。しかしながら、当業者であれば、ここに開示する経皮的アクセス装置が例示的な骨アンカー組立体100への使用に限定されるものではなく、例えば骨ネジまたはフックなどの単軸または多軸のあらゆるタイプの骨アンカーに使用できるように構成できることを理解できよう。例示的な骨アンカー組立体100は、近位頭部104および遠位骨係合部分106を有する椎弓根などの骨ネジ102を含む。遠位骨係合部分106は、例示的な実施形態では、雄ネジスクリューシャンクである。例示的な骨ネジ組立体100はまた、脊椎ロッドまたは脊椎プレートなどの脊椎固定要素を受容して骨アンカー組立体100に結合するように構成された受容部材108も含む。
【0027】
受容部材108は、あらゆる周知の従来の方法で骨アンカー102に結合することができる。例えば、骨アンカー組立体は、骨アンカー102を受容部材108に対して複数の角度に調節することができるこの例示的な実施形態のように多軸にしてもよいし、例えば骨アンカー102が受容部材108に対して固定される単軸にしてもよい。例示的な多軸骨ネジは、参照することを以って本明細書の一部とする米国特許第5,672,176号に開示されている。単軸の実施形態では、骨アンカー102と受容部材は、同軸上にしてもよいし、互いに対して所定の角度を成すようにしてもよい。多軸の実施形態では、骨アンカーは、所望の角度となるように特定の角度または一定範囲の角度に付勢することができる。例示的な所望の角度を成す骨ネジは、それぞれ参照することを以って本明細書の一部とする米国特許出願公開第2003/0055426号および同第2002/0058942号に開示されている。
【0028】
例示されている例示的な実施形態の受容部材108は、近位部110、遠位部112、および脊椎ロッドなどの脊椎固定要素を受容するための凹部またはスロット114を含む。受容部材108の近位部110は、第1の孔の軸118を画定する第1の孔116を有する。凹部114は、脊椎固定要素を第1の孔116から凹部114内に受容できるように第1の孔116に連通している。遠位部112は、第1の孔116の反対側に設けられた、第2の孔の軸122を画定する第2の孔120を有する。第2の孔の軸122は、骨アンカー102の頭部104を受容して、骨アンカー102を受容部材108に結合するようにデザインされている。例示されている例示的な実施形態では、頭部104は、第2の孔120内に受容される。骨アンカー組立体の例示されている例示的な実施形態が多軸であるため、骨アンカー102は、骨アンカー102の長軸124を第2の孔の軸122に対して所定の角度を成すように受容部材108に対して自由に回動できる。第2の孔120は、受容部材108に対して骨アンカー102を調節しやすいように円錐状にすることができる。所望の角度を成す実施形態では、第2の孔の軸122は、第1の孔に軸118に対して所定の角度(0度以外)を成すようにできる。例示されている実施形態では、第1の孔の軸118と第2の孔の軸122は同軸上にある。例示的な実施形態では、受容部材108は、凹部114によって分離された2つの脚124Aと124Bによって画定された概ねU型の断面を有する。各脚124Aおよび124Bは、受容部材108の近位部110において自由である。
【0029】
受容部材108は、閉止機構を受容して脊椎固定要素を凹部114内に固定するように構成することができる。閉止機構は、受容部材108の第1の孔116から前進させて脊椎固定要素に配置できるキャップとすることができる。例えば、このキャップは、この例示的な実施形態のように、例えば脚124Aおよび124Bなどの受容部材108に形成された雌ネジ148に係合する雄ネジを有することができる。例えば、ネジのないキャップ、複数の構成要素からなる閉止機構、および/または外部キャップを含め、あらゆるタイプの従来の閉止機構を用いることができる。
【0030】
例示的な骨アンカー組立体100の受容部材108は、上記した例示的な経皮的アクセス装置10などの器具に解除可能に接続できるように構成されている。例えば、受容部材108は、器具の一部を受容して器具を骨アンカー組立体に解除可能に接続できるように構成された少なくとも1つの溝130を含むことができる。この溝の大きさ、形状、位置、および個数は、例えば使用する器具および所望の接続方法によって様々に変更することができる。特定の実施形態では、例えば、少なくとも1つの弧状の溝130を、受容部材108の近位部110の外面に形成することができる。別の例示的な実施形態では、少なくとも1つの弧状の溝を、受容部材108の近位部110の内面に形成することができる。例示されているこの例示的な実施形態では、各脚124Aおよび124Bはそれぞれ、自由な近位部に弧状の溝130Aおよび130Bを備えることができる。溝130Aおよび130Bは、各脚124Aおよび124Bの近位部の外周の一部または全てに亘って形成することができる。各溝130Aおよび130Bは、器具に設けられた突出部に相補的な大きさおよび形状を有することができる。例えば、例示されている例示的な実施形態では、各溝130Aおよび130Bは、弧状にすることができ、外側スリーブ14のタブ70Aおよび70Bに設けられた突出部72Aおよび72Bの断面に相補的な断面を有することができる。具体的には、溝130は、図8に例示されているように、遠位面132、近位面134、およびその遠位面132と近位面134との間に延在する連結面136を有することができる。遠位面132および/または近位面134は、突出部の溝130内への挿入を容易にし、かつ/または突出部が溝130から不所望に分離するのを防止するような向きにすることができる。例示されている例示的な実施形態では、例えば、遠位面132は、突出部を溝内へ挿入しやすいように、受容部材108の長軸に対して垂直な直交線140に対して概ね角Bを成すようにすることができる。例示的な実施形態では、角Bは、約0度〜約45度、好ましくは約30度〜40度とすることができる。例示されている例示的な実施形態では、近位面134は、受容部材108の長軸に対して垂直以外の角度を成すようにして突出部が特に径方向に溝130から分離するのを防止することができる。例えば、近位面134は、受容部材108の長軸に垂直な直交線142に対して角Cを成すようにすることができる。例示的な実施形態では、この角Cは、約5度〜約30度とすることができ、好ましくは約20度である。遠位面132および近位面134は、同じ角度にしてもよいし、例示されている実施形態のように異なる角度にしてもよい。溝130Aおよび130Bならびにあらゆる追加の溝は、例示されている例示的な実施形態の場合のように同様の断面形状にしてもよいし、異なる形状にしてもよい。
【0031】
図7および図8を参照すると、各突出部72の近位面76は、対応する溝の近位面134の角Cにほぼ等しい角Aを成すようにすることができる。好適な一実施形態では、例えば、角Aおよび角Cはそれぞれ約20度である。当業者であれば、角Aと角Cをほぼ同じにする必要はなく、異なる角度にすることもできることを理解できよう。
【0032】
受容部材108の近位部110は、経皮的アクセス装置10などの器具に接触できる1または複数の接触面を含むことができる。例示されている例示的な実施形態では、例えば、各脚124Aおよび124Bの近位部は、1または複数の概ね弧状の近位側を向いた接触面145を含むことができる。
【0033】
経皮的アクセス装置の外径は、最小サイズの経皮的経路を介して体内に骨アンカーを挿入しやすいように骨アンカーの外径にほぼ等しくなるように選択することができる。例えば、例示されている例示的な実施形態では、図7に線D1として示されている外側チューブ14の外径は、少なくとも外側チューブ14の遠位部32において、図6および図7に線d1として示されている受容部材108の外径とほぼ同じかそれ以下である。例えば、外側チューブ14の外径は、近位直径D2から外側チューブ14の遠位部32の遠位直径D1にかけてテーパにすることができる。別法では、外側チューブ14の外径は、その全長に沿った受容部材108の外径とほぼ同じかそれ以下にすることができる。外側チューブ14を受容するために、受容部材108の近位部110は、図6に例示されているように、受容部材108の遠位部分の直径d1よりも小さい直径d2を有することができる。例えば、溝130Aおよび130Bの近位側の直径d2を受容部材108の直径d1よりも小さくして、受容部材の近位部130に小径部分150を形成することができる。図6および図8に線Eとして示されている小径部分150の外面と受容部材108の外面との間の距離は、図8に線Fで示されているようにタブ70Aおよび70Bの肉厚よりも大きくするかほぼ等しくするのが好ましい。
【0034】
経皮的アクセス装置10を用いて骨アンカー組立体に装置を送達しやすくするように、図7に線Fで示されている内側チューブ12の内腔24の内径は、少なくとも内側チューブ12の遠位部において、図7に線fで示されている受容部材の少なくとも一部の内径よりも大きくするか、またはほぼ等しくすることができる。
【0035】
例示的な骨アンカー組立体を備えた経皮的アクセス装置10の例示的な取付け方法を図11A‐図11Dを用いて説明する。経皮的アクセス装置10に解除可能に接続するために、外側チューブ14の遠位部32を、タブ70Aおよび70Bが図11Aに例示されているように凹部114に整合するように向きを合わせる。図11Bに例示されているように、各タブ70Aおよび70Bが脚124Aと124Bとの間にくるまで経皮的アクセス装置10を遠位側に前進させる。次いで、図11Cに例示されているように、経皮的アクセス装置10を長軸16を中心に回動させて、突出部72Aおよび72Bをそれぞれ、溝130Bおよび130A内に導入することができる。次いで、内側チューブ12を、図11A‐図11Cに例示されている第1の近位位置から図11Dに例示されている第2の遠位位置まで経皮的アクセス装置10の長軸16に沿って遠位側に前進させることができる。図11Dでは、内側チューブ12の接触面81が、例示的な骨アンカー組立体100の受容部材の近位部に設けられた接触面145Aおよび145Bに接触している。したがって、経皮的アクセス装置10を骨アンカー組立体100に解除可能に接続することができる。1または複数の延長部82の接触面84が、軸方向に延在する接触面152(図5および図6)に係合して、経皮的アクセス装置と骨アンカー組立体の互いに対する回動を防止することができる。
【0036】
経皮的アクセス装置10は、骨アンカー組立体を患者の体内に移植する前または移植した後に、例示的な骨アンカー組立体100または別の骨アンカー組立体に接続することができる。
【0037】
図1および図11Dに例示されているように、経皮的アクセス装置10が骨アンカー組立体100に解除可能に接続されると、経皮的アクセス装置10が、器具、脊椎固定要素、および/または閉止機構などの骨アンカー組立体の構成要素を骨アンカー組立体100に送達しやすくする、皮膚切開部材から骨アンカー100に至る経皮的経路を画定することができる。例示されている例示的な実施形態では、例えば、内腔24が、骨アンカー組立体100の受容部材108の第1の孔116に至る経路を画定し、この経路により、ネジキャップなどの閉止機構を骨アンカー組立体の受容部材108に送達することができ、かつ/またはネジ回しなどを前進させて骨アンカー102の頭部104に係合させることができる。さらに、例示されている例示的な実施形態では、内側チューブ12のスロット60および外側チューブ14のスロット62を、受容部材108に設けられた凹部114に整合させることができる。スロット60および62が凹部114に整合すると、脊椎固定要素を骨アンカー組立体へ送達しやすくなる。脊椎固定要素を骨アンカー組立体へ送達するための例示的な方法および装置が、それぞれ参照することを以って本明細書の一部とする、2003年12月16日出願の自己の同時係属中の米国特許出願第10/738,130号(名称:「最小侵襲性の脊椎固定要素を配置するための方法および装置(Methods and Devices for Minimally Invasive Spinal Fixation Element Placement)」)および2003年12月16日出願の自己の同時係属中の米国特許出願第10/737,537号(名称:「脊椎固定要素を配置するための方法および装置(Methods and Devices for Spinal Fixation Element Placement)」)に開示されている。
【0038】
経皮的アクセス装置10は、その長軸16を中心に回動させ、遠位側に引き戻して骨アンカーから取り外すことができる。
【0039】
図12‐図16は、骨アンカー組立体200の代替の例示的な実施形態、およびこの骨アンカー組立体200に解除可能に係合するように構成することができる例示的な経皮的アクセス装置300を例示している。例示的な骨アンカー組立体200は、上記した例示的な骨アンカー組立体100に構造が類似しているが、図14および図16に例示されているように、骨アンカー組立体200の受容部材208が、その近位部110においてほぼ一定の外径d1を有し、骨アンカー組立体100の小径部分150を含まないという点が異なっている。この結果、図16に線D2として示されている例示的な経皮的アクセス装置300の外側チューブ14の遠位部32の外径は、例示されている実施形態のように受容部材208の近位部110の直径d1とほぼ等しくするか、これよりも大きくすることができる。外側チューブ14の外径は、例示されている例示的な実施形態のように一定にしてもよいし、外側チューブ14の全長に沿って様々にしてもよい。
【0040】
図17Aおよび図17Bは、ネジによって互いに接続される経皮的アクセス装置350および骨アンカー組立体400の代替の実施形態を例示している。例えば、経皮的アクセス装置350は、雌ネジを備えた遠位部354を有する外側チューブ352を有することができる。この雌ネジが、骨アンカー組立体400の受容部材408の近位部412に設けられた雄ネジ406に解除可能に係合する。外側チューブ14上に溝62が存在する場合は、この溝62が受容部材408に形成された凹部414と整合しやすいように雄ネジ406を合わせるのが好ましい。例示されている例示的な実施形態では、経皮的アクセス装置350は、1つのチューブすなわち外側チューブ352を含み、内側チューブを設けることもできるが、必ずしも設けなくてもよい。
【0041】
図18Aおよび図18Bは、受容部材508が、経皮的アクセス装置350と骨アンカー組立体500をネジで接続できる1または複数の除去可能な雄ネジタブ502を含む骨アンカー組立体500の代替の実施形態を例示している。例示されている例示的な実施形態では、脚524Aおよび524Bのそれぞれから、一対のタブ502Aおよび502Bが近位側に延出している。例示されている例示的な実施形態では、各タブ502は、概ね弧状であって、経皮的アクセス装置に設けられた雌ネジに係合する雄ネジを含む。タブ502は、閉止機構を骨アンカー組立体に向かって前進させやすいように雌ネジ415を含むこともできる。タブ502は、経皮的アクセス装置350を過度に締めて骨アンカー組立体500から切断することができる。別法では、好適な器具を用いて経皮的アクセス装置350を取り外してから骨アンカー組立体500から除去することができる。
【0042】
図19A‐図19Dは、1または複数の内部ワイヤ551によって解除可能に互いに接続される経皮的アクセス装置550および骨アンカー組立体600の代替の実施形態を例示している。例示されている例示的な実施形態では、例えば、一対のワイヤ551が、外側チューブ552の対向した側壁内を軸方向に延びている。各ワイヤは、外側チューブ552の内壁に形成された平行な軸方向の孔を貫通している。各ワイヤ551は、骨アンカー組立体の受容部材608に係合できるループ553を形成することができる。ワイヤは、例えばステンレス鋼などの金属またはポリマーを含め、あらゆる好適な生体適合性材料から形成することができる。この例示的な実施形態では、受容部材608は、ワイヤ551を受容する軸方向に延びた二対の孔611を含む。各対の孔611は、その孔611に垂直な溝613まで延ばすことができる。外側チューブに設けられるワイヤおよび受容部材に形成される孔の数は、用途によって様々に変更することができる。各ワイヤ551を張って、経皮的アクセス装置550を骨アンカー組立体に接続することができる。ワイヤ551は、例えば、ワイヤ551を遠位側に引いて張ることができる。例えば、ワイヤ551を切断したり、ワイヤ551を近位側に前進させたりしてワイヤ551の張りを緩め、経皮的アクセス装置550を骨アンカー組立体600から取り外すことができる。例示されている例示的な実施形態では、経皮的アクセス装置550は、1つのチューブすなわち外側チューブ552を含み、内側チューブを設けることもできるが、必ずしも設けなくてもよい。
【0043】
図20A‐図20Dは、1または複数の外部に配置されたワイヤ551によって取外し可能に互いに接続される経皮的アクセス装置650および骨アンカー組立体700の代替の実施形態を例示している。例示されている代替の実施形態では、ワイヤ551は、経皮的アクセス装置650の外側チューブ652の外面に沿って軸方向に延び、そして骨アンカー組立体700の受容部材708の外面に沿って軸方向に延びている。外側チューブ652は、ワイヤ551を受容できる1または複数の軸方向の溝653を含むことができる。同様に、受容部材708も、ワイヤ651を受容できる1または複数の溝707を含むことができる。ワイヤおよび/または溝の数は、特定の用途によって様々に変更することができる。例示されている実施形態では、例えば、一対の平行な溝653が、外側チューブ652の対向した側壁に形成され、一対の平行な溝707が、受容部材708の対向した脚724Aおよび724Bに形成されている。各ワイヤ551を張って、経皮的アクセス装置650を骨アンカー組立体700に接続することができる。ワイヤ551は、例えば、ワイヤ551を遠位側に引いて張ることができる。例えば、ワイヤ551を切断したり、ワイヤ551を近位側に前進させたりしてワイヤ551の張りを緩め、経皮的アクセス装置650を骨アンカー組立体700から取り外すことができる。例示されている例示的な実施形態では、経皮的アクセス装置650は、1つのチューブすなわち外側チューブ652を含み、内側チューブを設けることもできるが、必ずしも設けなくてもよい。
【0044】
図21は、上記した経皮的アクセス装置の実施形態などの器具に解除可能に係合する1または複数の移動可能なタブ801を有する骨アンカー組立体800の代替の実施形態を例示している。例示されている例示的な実施形態では、一対の対向したタブ801Aおよび801Bが、骨アンカー組立体800の受容部材808の近位部から近位側に延びている。この例示されている例示的な実施形態では、各タブ801Aおよび801Bは、概ね弧状であって、受容部材808の脚824Aおよび824Bのそれぞれから近位側に延出している。タブ801の大きさ、形状、および数は、本発明の範囲から逸脱することなく様々に変更することができる。タブ801は、器具による解除可能な係合を容易にする機構を含むことができる。例えば、タブは、上記した図17Aおよび図17Bに例示されている実施形態の場合のように雄ネジを備えることもできるし、1または複数の溝を含むこともできる。例示されている例示的な実施形態では、各タブ801Aおよび801Bは、上記した溝130Aおよび130Bと類似の構造とすることができる1または複数の弧状の溝830Aおよび830Bを含むことができる。タブ801は、閉止機構を骨アンカー組立体に向かって前進させやすいように雌ネジ815を備えることができる。タブ801は、経皮的アクセス装置すなわち器具によって骨アンカー組立体800から切断することができる。別法では、好適な器具を用いて経皮的アクセス装置すなわち器具を取り出してから骨アンカー組立体800から除去することができる。
【0045】
図22A‐図22Bは、外側チューブ852に1または複数の軸方向に延びたカットアウト853が形成された経皮的アクセス装置850の例示的な実施形態を例示している。図22Bに例示されているように、軸方向に延びたカットアウト853は、装置間の干渉を最小にして複数の経皮的アクセス装置を使用しやすくすることができる。例えば、特定の脊椎用途では、近接する椎骨に配置される骨アンカーを、ここに開示する経皮的アクセス装置などの器具と同時に用いる場合、これらの近接する骨アンカーが、これらの器具の間に干渉が起こりうるように近接して、かつ/または角度を成して配置されることがある。軸方向カットアウト853を設けることにより、カットアウト853Aと853Bを整合させて、2つ以上の経皮的アクセス装置850Aおよび850Bを、隣接する骨アンカーまたは近接して配置された骨アンカーに用いることができる。カットアウト852の長さおよび深さは、用途によって様々に変更することができる。1または複数のカットアウトは、ここに開示した全ての経皮的アクセス装置の例示的な実施形態、またはドリル、ドライバー、カニューレ、および近接装置などと共に用いる他の器具に設けることができる。内側チューブまたは追加チューブを含む実施形態では、追加チューブにカットアウト853を設けることもできる。
【0046】
図23A‐図23Bは、経皮的アクセス装置950および骨アンカー組立体900の代替の実施形態を例示している。この実施形態では、経皮的アクセス装置950の内側チューブ954の遠位部956は、骨アンカー組立体900の受容部材908に解除可能に係合する1または複数の可撓性骨アンカー係合タブ958を含む。この例示的な実施形態では、一対の対向したタブ958Aおよび958Bが、内側チューブ954の遠位部956から遠位側に延びている。例示されているこの例示的な実施形態では、各タブ958は、近位部で内側チューブ954に結合され、自由な遠位部960を有する。タブ958の一方または両方は、タブ958がほぼ軸方向、例えば内側チューブ954の長軸に平行な第1の位置から、タブ958が内側チューブ954の長軸に対して所定の角度を成す第2の位置まで曲がることができる。この例示的な実施形態では、例えば、各タブ958Aおよび958Bはそれぞれ、タブ958Aおよび958Bがほぼ平行な第1の位置から、タブ958Aおよび958Bが互いに所定の角度をなす第2の位置まで、例えば互いに離れる方向に径方向外側に曲がることができる。タブ958は、第1の位置に付勢することができる。例えば、タブ958Aおよび958Bは、受容部材908に径方向に圧迫して受容部材908に解除可能に係合するように第1の平行な位置に付勢することができる。1または複数のタブ958は、受容部材908の外面に設けることができる孔や溝などに係合する突出部などを備えることができる。この例示的な実施形態は2つのタブ958Aおよび958Bを含むが、任意の数(1つまたは3つ以上)のタブ958を備えることができる。
【0047】
経皮的アクセス装置950は、タブ958が受容部材908に解除可能に係合すると、タブ958の周りを前進できる外側チューブ952を含むことができる。例えば、例示されている例示的な実施形態では、外側チューブ952は、タブが第2の曲がった位置にあるときにタブ958Aおよび958Bの周りを遠位側に前進して、タブ958Aおよび958Bの分離を防止し、かつ/またタブに対して径方向に圧迫することができる。
【0048】
ここに開示した骨固定プレートの限定目的ではない用途の例として、長骨骨折固定/安定化、小さい骨の安定化、腰椎および胸椎の安定化/融合、頚椎圧縮/固定、および頭蓋骨折/再建平板締結(reconstruction plating)などを挙げることができる。
【0049】
本発明の経皮的アクセスシステムおよび骨アンカー組立体を例示的な実施形態を用いて具体的に図示および説明してきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、ここに開示した形態および細部を様々に変更できることを理解できよう。当業者であれば、日常の経験から特にここに開示した例示的な実施形態の様々な等価物に想到し、確認できるであろう。このような等価物は、添付の特許請求の範囲および本発明の範囲によって包含されるものとする。
【0050】
〔実施の態様〕
本発明の実施態様は以下の通りである。
(1)経皮的アクセス装置において、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定の部位まで達する長さであり、前記外側チューブの前記遠位部が、骨アンカーに解除可能に係合するように構成されており、前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記骨アンカーに接触する第2の位置との間で前記外側チューブの長軸に沿って前記外側チューブに対して調節可能である、前記外側チューブと、
を具備する、経皮的アクセス装置。
(2)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブの前記内腔が、前記骨アンカーの受容部分に形成された孔の内径よりも大きいかそれに等しい前記内側チューブの前記遠位部に近接した内径を有する、経皮的アクセス装置。
(3)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブが、前記骨アンカーの受容部分の外径よりも小さいかそれに等しい前記外側チューブの前記遠位部に近接した外径を有する、経皮的アクセス装置。
(4)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブおよび前記外側チューブが同軸上にある、経皮的アクセス装置。
(5)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが第1のスロットを備えており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記遠位部に開口を備え、前記内側チューブの前記近位部に向かって第1のスロット長さに亘って延在している、経皮的アクセス装置。
【0051】
(6)実施態様(5)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブが第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの前記遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって第2のスロット長さに亘って延在している、経皮的アクセス装置。
(7)実施態様(6)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロットが前記第2のスロットに整合している、経皮的アクセス装置。
(8)実施態様(6)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さが、前記皮膚切開部の外部にアクセス可能な大きさである、経皮的アクセス装置。
(9)実施態様(6)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットが、前記骨アンカーの受容部材に形成された凹部の幅にほぼ等しい幅を有する、経皮的アクセス装置。
(10)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブの前記遠位部が、一対の対向したタブを含み、これらの各タブが、前記骨アンカーの受容部材に形成された溝内に受容されうる大きさおよび形状の径方向内側に向いた突出部を有する、経皮的アクセス装置。
【0052】
(11)実施態様(10)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記各タブが、前記骨アンカーの前記受容部材に形成されたスロットの幅よりも小さいか等しいタブ幅を有する、経皮的アクセス装置。
(12)実施態様(1)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブの前記遠位部が、複数の接触面を画定しており、これらの各接触面が、前記内側チューブが前記第2の位置にくると前記骨アンカーの受容部材の近位面に接触する、経皮的アクセス装置。
(13)実施態様(12)に記載の経皮的アクセス装置において、
延長部が、少なくとも1つの前記接触面から軸方向に延びており、前記内側チューブが前記第2の位置にくると、前記延長部が前記骨アンカーに係合して前記内側チューブが前記骨アンカーに対して回動するのを防止する、経皮的アクセス装置。
(14)骨アンカー組立体において、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーに結合された受容部材であって、近位部、遠位部、および脊椎固定要素を受容するための凹部を備えており、前記受容部材に器具を接続しやすいように、この近位部の外面に少なくとも1つの弧状の溝が形成されている、前記受容部材と、
を含む、骨アンカー組立体。
(15)実施態様(14)に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位部が、第1の孔の軸を画定する第1の孔を備えており、前記凹部が、この第1の孔と連通しており、前記遠位部が、前記第1の孔の反対側に第2の孔の軸を画定する第2の孔を有しており、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさである、骨アンカー組立体。
【0053】
(16)実施態様(15)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の骨の軸および前記第2の骨の軸が同軸上にある、骨アンカー組立体。
(17)実施態様(15)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第2の孔の軸が、前記第1の骨の軸に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
(18)実施態様(15)に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、前記受容部材に対して調節可能である、骨アンカー組立体。
(19)実施態様(15)に記載の骨アンカー組立体において、
前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、骨アンカー組立体。
(20)実施態様(19)に記載の骨アンカー組立体において、
前記少なくとも1つの弧状の溝が、前記脚の一方の近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
【0054】
(21)実施態様(19)に記載の骨アンカー組立体において、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成されており、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
(22)実施態様(14)に記載の骨アンカー組立体において、
前記弧状の溝が、近位面および遠位面を有する、骨アンカー組立体。
(23)実施態様(22)に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
(24)実施態様(22)に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して5度〜30度の範囲の角度を成している、骨アンカー組立体。
(25)実施態様(22)に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対してほぼ20度の角度を成している、骨アンカー組立体。
【0055】
(26)実施態様(22)に記載の骨アンカー組立体において、
前記遠位面が、前記溝の平面に対して平行である、骨アンカー組立体。
(27)実施態様(22)に記載の骨アンカー組立体において、
前記遠位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
(28)実施態様(14)に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、前記受容部材に対して固定されている、骨アンカー組立体。
(29)実施態様(14)に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、骨スクリューまたは骨フックの少なくとも一方を含む、骨アンカー組立体。
(30)骨アンカー組立体において、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
第1の孔を有する近位部、前記近位部と反対側の第2の孔を有する遠位部、前記第1の孔に連通した、脊椎固定要素を受容するための凹部を有する受容部材であって、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさであり、前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、前記受容部材と、
を含み、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成され、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
【0056】
(31)実施態様(30)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の弧状の溝が、近位面およびその近位面と反対側の遠位面を有しており、
前記第2の弧状の溝が、近位面およびその近位面の反対側の遠位面を有する、骨アンカー組立体。
(32)実施態様(31)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面と前記第2の溝の前記近位面が同一平面上にある、骨アンカー組立体。
(33)実施態様(31)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
(34)実施態様(31)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して5度〜30度の範囲の角度を成している、骨アンカー組立体。
(35)実施態様(31)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対してほぼ20度の角度を成している、骨アンカー組立体。
【0057】
(36)実施態様(31)に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記遠位面および前記第2の溝の前記遠位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
(37)経皮的アクセス装置において、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブであって、前記遠位部に開口を有する第1のスロットが形成されており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記近位部に向かって第1のスロット長さに亘って延びている、前記内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに同軸的に配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定部位まで達する長さを有しており、前記外側チューブの前記遠位部が、骨アンカーに解除可能に係合するように構成されており、前記外側チューブが、前記第1のスロットに整合した第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって第2のスロット長さに亘って延びている、前記外側チューブと、
を含む、経皮的アクセス装置。
(38)実施態様(37)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが、前記外側チューブの前記長軸に沿って移動可能である、経皮的アクセス装置。
(39)実施態様(37)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記骨アンカーに接触する第2の位置との間で移動可能である、経皮的アクセス装置。
(40)実施態様(37)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さと前記第2のスロット長さがほぼ等しい、経皮的アクセス装置。
【0058】
(41)実施態様(40)に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さおよび前記第2のスロット長さが、少なくとも患者の皮膚切開部から前記内側チューブおよび前記外側チューブのそれぞれの近位部に達するように選択される、経皮的アクセス装置。
(42)医療装置において、
経皮的アクセス装置であって、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を備えており、少なくとも患者の切開部からその患者の脊椎に近接した所定の部位まで達する大きさである、前記外側チューブと、を有する、前記経皮的アクセス装置と、
骨アンカー組立体であって、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーに結合した受容部材であって、近位部、遠位部、および脊椎固定要素を受容する凹部を有しており、前記受容部材の前記近位部が、その外面に形成された少なくとも1つの弧状の溝を有する、前記骨アンカー組立体と、を有する、前記骨アンカー組立体と、
を含み、
前記外側チューブの前記遠位部が、前記受容部材の前記弧状の溝に解除可能に係合するように構成されている、医療装置。
(43)実施態様(42)に記載の医療装置において、
前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記受容部材の前記近位部に接触する第2の位置との間で前記外側チューブの前記長軸に沿って前記外側チューブに対して調節可能である、医療装置。
(44)医療装置において、
経皮的アクセス装置であって、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブであって、前記遠位部に開口を有する第1のスロットが形成されており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記近位部に向かって延びている、前記内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに同軸的に配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定部位まで達する長さを有しており、前記外側チューブが、前記第1のスロットに整合した第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって延びている、前記外側チューブと、を有する、前記経皮的アクセス装置と、
骨アンカー組立体であって、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
第1の孔を有する近位部、前記近位部と反対側の第2の孔を有する遠位部、前記第1の孔に連通した、脊椎固定要素を受容するための凹部を有する受容部材であって、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさである、前記骨アンカー組立体と、
を含み、
前記外側チューブの前記遠位部が、前記受容部材に解除可能に係合するように構成されており、前記第1のスロットおよび前記第2のスロットが、前記外側チューブが前記受容部材に解除可能に係合すると、前記受容部材の前記凹部に整合する、医療装置。
(45)実施態様(44)に記載の医療装置において、
前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、医療装置。
【0059】
(46)実施態様(45)に記載の医療装置において、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成され、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されており、前記外側チューブの前記遠位部が、前記第1の溝および前記第2の溝に解除可能に係合するように構成されている、医療装置。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】経皮的アクセス装置の例示的な実施形態の斜視図である。
【図2】図1の経皮的アクセス装置の構成要素の斜視図である。
【図3】図1の経皮的アクセス装置の遠位部の斜視図である。
【図4】骨アンカー組立体の例示的な実施形態に接続された図1の経皮的アクセス装置の遠位部の斜視図である。
【図5】図4の骨アンカー組立体の側面図である。
【図6】図4の骨アンカー組立体の受容部材の側面図である。
【図7】図4の骨アンカー組立体の受容部材に接続された図1の経皮的アクセス装置の遠位部の側断面図である。
【図8】図1の経皮的アクセス装置の外側チューブの遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の側断面図である。
【図9】図1の経皮的アクセス装置の内側チューブの遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の側断面図である。
【図10】図1の経皮的アクセス装置の内側チューブの遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の側断面図である。
【図11A】図1の経皮的アクセス装置の遠位部を図4の骨アンカー組立体の受容部材に解除可能に接続するための例示的な第1のステップを例示する、図1の経皮的アクセス装置の遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の斜視図である。
【図11B】図1の経皮的アクセス装置の遠位部を図4の骨アンカー組立体の受容部材に解除可能に接続するための例示的な第2のステップを例示する、図1の経皮的アクセス装置の遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の斜視図である。
【図11C】図1の経皮的アクセス装置の遠位部を図4の骨アンカー組立体の受容部材に解除可能に接続するための例示的な第3のステップを例示する、図1の経皮的アクセス装置の遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の斜視図である。
【図11D】図1の経皮的アクセス装置の遠位部を図4の骨アンカー組立体の受容部材に解除可能に接続するための例示的な第4のステップを例示する、図1の経皮的アクセス装置の遠位部および図4の骨アンカー組立体の受容部材の斜視図である。
【図12】骨アンカー組立体の別の例示的な実施形態の側面図である。
【図13】図12の骨アンカー組立体の受容部材の側面図である。
【図14】図12の骨アンカー組立体の受容部材の側断面図である。
【図15】図12の骨アンカー組立体の受容部材の弧状の溝の側断面図である。
【図16】図12の骨アンカー組立体の受容部材に接続された経皮的アクセス装置の別の実施形態の遠位部の側断面図である。
【図17A】経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の代替の実施形態の斜視図である。
【図17B】経皮的アクセス装置と骨アンカー組立体を結合するための雄ネジを近位部に備えた骨アンカー組立体を例示する斜視図である。
【図18A】経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の代替の実施形態の斜視図である。
【図18B】経皮的アクセス装置などの器具に解除可能に係合するための複数の雄ねじ除去可能タブを例示する骨アンカー組立体の斜視図である。
【図19A】1または複数の内部ワイヤによって互いに接続された経皮的アクセス装置と骨アンカー組立体を例示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の代替の実施形態の斜視図である。
【図19B】内部ワイヤを例示する経皮的アクセス装置の代替の実施形態の斜視図である。
【図19C】内部ワイヤを受容する孔を例示する骨アンカーの受容部材の代替の実施形態の斜視図である。
【図19D】内部ワイヤを受容する孔を例示する骨アンカーの受容部材の代替の実施形態の斜視図である。
【図20A】1または複数の外部ワイヤによって互いに接続された経皮的アクセス装置および骨アンカーを例示する経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の代替の実施形態の斜視図である。
【図20B】外部ワイヤを例示する経皮的アクセス装置の代替の実施形態の斜視図である。
【図20C】外部ワイヤを受容する溝を例示する骨アンカーの受容部材の代替の実施形態の斜視図である。
【図20D】外部ワイヤを受容する溝を例示する骨アンカーの受容部材の代替の実施形態の斜視図である。
【図21】経皮的アクセス装置などの器具に解除可能に係合する複数の除去可能タブを有する骨アンカー組立体の代替の斜視図である。
【図22A】外側チューブに軸方向カットアウトが形成された経皮的アクセス装置の例示的な実施形態の斜視図である。
【図22B】図22Aの経皮的アクセス装置の交差した配置を例示する2つの経皮的アクセス装置の斜視図である。
【図23A】骨アンカー組立体と解除可能に係合するように経皮的アクセス装置の遠位部に形成された可撓性タブを例示する経皮的アクセス装置の代替の実施形態の斜視図である。
【図23B】経皮的アクセス装置および骨アンカー組立体の代替の実施形態の斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経皮的アクセス装置において、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定の部位まで達する長さであり、前記外側チューブの前記遠位部が、骨アンカーに解除可能に係合するように構成されており、前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記骨アンカーに接触する第2の位置との間で前記外側チューブの長軸に沿って前記外側チューブに対して調節可能である、前記外側チューブと、
を具備する、経皮的アクセス装置。
【請求項2】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブの前記内腔が、前記骨アンカーの受容部分に形成された孔の内径よりも大きいかそれに等しい前記内側チューブの前記遠位部に近接した内径を有する、経皮的アクセス装置。
【請求項3】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブが、前記骨アンカーの受容部分の外径よりも小さいかそれに等しい前記外側チューブの前記遠位部に近接した外径を有する、経皮的アクセス装置。
【請求項4】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブおよび前記外側チューブが同軸上にある、経皮的アクセス装置。
【請求項5】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが第1のスロットを備えており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記遠位部に開口を備え、前記内側チューブの前記近位部に向かって第1のスロット長さに亘って延在している、経皮的アクセス装置。
【請求項6】
請求項5に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブが第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの前記遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって第2のスロット長さに亘って延在している、経皮的アクセス装置。
【請求項7】
請求項6に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロットが前記第2のスロットに整合している、経皮的アクセス装置。
【請求項8】
請求項6に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さが、前記皮膚切開部の外部にアクセス可能な大きさである、経皮的アクセス装置。
【請求項9】
請求項6に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロットおよび前記第2のスロットが、前記骨アンカーの受容部材に形成された凹部の幅にほぼ等しい幅を有する、経皮的アクセス装置。
【請求項10】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記外側チューブの前記遠位部が、一対の対向したタブを含み、これらの各タブが、前記骨アンカーの受容部材に形成された溝内に受容されうる大きさおよび形状の径方向内側に向いた突出部を有する、経皮的アクセス装置。
【請求項11】
請求項10に記載の経皮的アクセス装置において、
前記各タブが、前記骨アンカーの前記受容部材に形成されたスロットの幅よりも小さいか等しいタブ幅を有する、経皮的アクセス装置。
【請求項12】
請求項1に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブの前記遠位部が、複数の接触面を画定しており、これらの各接触面が、前記内側チューブが前記第2の位置にくると前記骨アンカーの受容部材の近位面に接触する、経皮的アクセス装置。
【請求項13】
請求項12に記載の経皮的アクセス装置において、
延長部が、少なくとも1つの前記接触面から軸方向に延びており、前記内側チューブが前記第2の位置にくると、前記延長部が前記骨アンカーに係合して前記内側チューブが前記骨アンカーに対して回動するのを防止する、経皮的アクセス装置。
【請求項14】
骨アンカー組立体において、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーに結合された受容部材であって、近位部、遠位部、および脊椎固定要素を受容するための凹部を備えており、前記受容部材に器具を接続しやすいように、この近位部の外面に少なくとも1つの弧状の溝が形成されている、前記受容部材と、
を含む、骨アンカー組立体。
【請求項15】
請求項14に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位部が、第1の孔の軸を画定する第1の孔を備えており、前記凹部が、この第1の孔と連通しており、前記遠位部が、前記第1の孔の反対側に第2の孔の軸を画定する第2の孔を有しており、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさである、骨アンカー組立体。
【請求項16】
請求項15に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の骨の軸および前記第2の骨の軸が同軸上にある、骨アンカー組立体。
【請求項17】
請求項15に記載の骨アンカー組立体において、
前記第2の孔の軸が、前記第1の骨の軸に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項18】
請求項15に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、前記受容部材に対して調節可能である、骨アンカー組立体。
【請求項19】
請求項15に記載の骨アンカー組立体において、
前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、骨アンカー組立体。
【請求項20】
請求項19に記載の骨アンカー組立体において、
前記少なくとも1つの弧状の溝が、前記脚の一方の近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
【請求項21】
請求項19に記載の骨アンカー組立体において、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成されており、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
【請求項22】
請求項14に記載の骨アンカー組立体において、
前記弧状の溝が、近位面および遠位面を有する、骨アンカー組立体。
【請求項23】
請求項22に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項24】
請求項22に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して5度〜30度の範囲の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項25】
請求項22に記載の骨アンカー組立体において、
前記近位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対してほぼ20度の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項26】
請求項22に記載の骨アンカー組立体において、
前記遠位面が、前記溝の平面に対して平行である、骨アンカー組立体。
【請求項27】
請求項22に記載の骨アンカー組立体において、
前記遠位面が、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項28】
請求項14に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、前記受容部材に対して固定されている、骨アンカー組立体。
【請求項29】
請求項14に記載の骨アンカー組立体において、
前記骨アンカーが、骨スクリューまたは骨フックの少なくとも一方を含む、骨アンカー組立体。
【請求項30】
骨アンカー組立体において、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
第1の孔を有する近位部、前記近位部と反対側の第2の孔を有する遠位部、前記第1の孔に連通した、脊椎固定要素を受容するための凹部を有する受容部材であって、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさであり、前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、前記受容部材と、
を含み、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成され、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されている、骨アンカー組立体。
【請求項31】
請求項30に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の弧状の溝が、近位面およびその近位面と反対側の遠位面を有しており、
前記第2の弧状の溝が、近位面およびその近位面の反対側の遠位面を有する、骨アンカー組立体。
【請求項32】
請求項31に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面と前記第2の溝の前記近位面が同一平面上にある、骨アンカー組立体。
【請求項33】
請求項31に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項34】
請求項31に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して5度〜30度の範囲の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項35】
請求項31に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記近位面および前記第2の溝の前記近位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対してほぼ20度の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項36】
請求項31に記載の骨アンカー組立体において、
前記第1の溝の前記遠位面および前記第2の溝の前記遠位面がそれぞれ、前記受容部材の長軸に垂直な直交線に対して0度以外の角度を成している、骨アンカー組立体。
【請求項37】
経皮的アクセス装置において、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブであって、前記遠位部に開口を有する第1のスロットが形成されており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記近位部に向かって第1のスロット長さに亘って延びている、前記内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに同軸的に配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定部位まで達する長さを有しており、前記外側チューブの前記遠位部が、骨アンカーに解除可能に係合するように構成されており、前記外側チューブが、前記第1のスロットに整合した第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって第2のスロット長さに亘って延びている、前記外側チューブと、
を含む、経皮的アクセス装置。
【請求項38】
請求項37に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが、前記外側チューブの前記長軸に沿って移動可能である、経皮的アクセス装置。
【請求項39】
請求項37に記載の経皮的アクセス装置において、
前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記骨アンカーに接触する第2の位置との間で移動可能である、経皮的アクセス装置。
【請求項40】
請求項37に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さと前記第2のスロット長さがほぼ等しい、経皮的アクセス装置。
【請求項41】
請求項40に記載の経皮的アクセス装置において、
前記第1のスロット長さおよび前記第2のスロット長さが、少なくとも患者の皮膚切開部から前記内側チューブおよび前記外側チューブのそれぞれの近位部に達するように選択される、経皮的アクセス装置。
【請求項42】
医療装置において、
経皮的アクセス装置であって、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を備えており、少なくとも患者の切開部からその患者の脊椎に近接した所定の部位まで達する大きさである、前記外側チューブと、を有する、前記経皮的アクセス装置と、
骨アンカー組立体であって、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
前記骨アンカーに結合した受容部材であって、近位部、遠位部、および脊椎固定要素を受容する凹部を有しており、前記受容部材の前記近位部が、その外面に形成された少なくとも1つの弧状の溝を有する、前記骨アンカー組立体と、を有する、前記骨アンカー組立体と、
を含み、
前記外側チューブの前記遠位部が、前記受容部材の前記弧状の溝に解除可能に係合するように構成されている、医療装置。
【請求項43】
請求項42に記載の医療装置において、
前記内側チューブが、第1の位置と前記内側チューブの前記遠位部が前記受容部材の前記近位部に接触する第2の位置との間で前記外側チューブの前記長軸に沿って前記外側チューブに対して調節可能である、医療装置。
【請求項44】
医療装置において、
経皮的アクセス装置であって、
近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有する内側チューブであって、前記遠位部に開口を有する第1のスロットが形成されており、この第1のスロットが、前記内側チューブの前記近位部に向かって延びている、前記内側チューブと、
前記内側チューブの少なくとも一部の周りに同軸的に配置された外側チューブであって、近位部、遠位部、およびその近位部と遠位部との間に延在する内腔を有しており、少なくとも患者の皮膚切開部からその患者の脊椎に近接した所定部位まで達する長さを有しており、前記外側チューブが、前記第1のスロットに整合した第2のスロットを備えており、この第2のスロットが、前記外側チューブの遠位部に開口を備え、前記外側チューブの前記近位部に向かって延びている、前記外側チューブと、を有する、前記経皮的アクセス装置と、
骨アンカー組立体であって、
近位頭部および遠位骨係合部分を有する骨アンカーと、
第1の孔を有する近位部、前記近位部と反対側の第2の孔を有する遠位部、前記第1の孔に連通した、脊椎固定要素を受容するための凹部を有する受容部材であって、前記第2の孔が、前記骨アンカーの前記頭部を受容する大きさである、前記骨アンカー組立体と、
を含み、
前記外側チューブの前記遠位部が、前記受容部材に解除可能に係合するように構成されており、前記第1のスロットおよび前記第2のスロットが、前記外側チューブが前記受容部材に解除可能に係合すると、前記受容部材の前記凹部に整合する、医療装置。
【請求項45】
請求項44に記載の医療装置において、
前記受容部材が、前記凹部によって分離された2つの脚によって画定された実質的にU型の断面を有しており、前記各脚が、前記受容部材の前記近位部で自由である、医療装置。
【請求項46】
請求項45に記載の医療装置において、
第1の弧状の溝が、前記脚の第1の脚の前記近位部の外面に形成され、第2の弧状の溝が、前記脚の第2の脚の前記近位部の外面に形成されており、前記外側チューブの前記遠位部が、前記第1の溝および前記第2の溝に解除可能に係合するように構成されている、医療装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23A】
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【図23B】
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【公表番号】特表2007−513744(P2007−513744A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545816(P2006−545816)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/041952
【国際公開番号】WO2005/058386
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(505353490)デピュイ・スパイン・エスエイアールエル (9)
【住所又は居所原語表記】Chemin−Blanc 36,CH−2400 Le Locle,Switzerland
【Fターム(参考)】