説明

絶縁反射層を形成するための絶縁白色ガラスペースト

【課題】絶縁反射層を形成するための絶縁白色ガラスペーストを提供する。
【解決手段】有機媒質と、光反射充填剤としてのジルコニア粉末およびガラスフリットを含む無機構成成分と、を含む照明装置基板上に具備すべき絶縁反射層を形成するのに適した絶縁白色ガラスペースト。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主として照明装置基板に関する。より詳細には、本発明は照明装置基板上に設けられる絶縁反射層を形成するための絶縁白色ガラスペーストに関する。
【背景技術】
【0002】
照明装置において、光源が発出した光の一部分は、基板によって吸収されるかまたは基板を通過する。これにより、光源が実際に発出する光の量よりも観察されるルミネッセンスが少ないために100%の発光効率を達成できない低発光効率の問題が発生する。照明装置用の回路基板の場合、基板自体は、一実施形態において、照明装置の発光効率を少なくとも一定程度改善するために非常に反射力の高いものである。
【0003】
従来、照明装置の回路基板のためには、熱放散性金属基材および熱放散性で絶縁性のアルミニウム基材が使用されている。基板自体の反射率を改善する目的で、白色顔料を含有する熱硬化性樹脂またはガラスの絶縁反射層を有する照明装置基板のための技術が提案されてきた。
【0004】
近年照明装置はより小型でかつより精巧になってきたため、これらの照明システムの回路基板は、さらに一層耐熱性の高いものになることを求められつつあり、上述の先行技術のものなどの熱硬化性樹脂で作られた絶縁反射層は、熱に起因する樹脂の劣化を受けやすいかもしれない。一方、ガラスで作られた絶縁反射層は非常に耐熱性が高く、以下のような文書は、絶縁反射層としてのこのようなガラス層の使用に関するものである。
【0005】
(特許文献1)では、白色顔料として酸化チタン(TiO2)、酸化アルミニウム(Al23)または二酸化ケイ素(SiO2)などの無機粉末を含むガラスペーストを焼成することによって形成される絶縁反射層を有する照明装置のための回路基板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2010042573号パンフレット
【特許文献2】米国特許公開第2006/231803号明細書
【特許文献3】米国特許公開第2006/231800号明細書
【発明の概要】
【0007】
照明装置中で使用するための高い反射率を有する回路基板を得ることを目的とする、絶縁白色ガラスペーストを提供することが本発明の目的である。この目的は、有機媒質と、光反射充填剤としてのジルコニア粉末およびガラスフリットを含む無機構成成分と、を含む、照明装置基板上に設けられる絶縁反射層を形成するのに適した絶縁白色ガラスペーストを提供することによって達成される。
【0008】
別の目的は、高い反射率を有する絶縁反射層を含む照明装置基板を提供することにある。この目的は、無機基板と、無機基板の一方の表面側にガラスおよびジルコニア粉末を含む絶縁反射層と、を含む照明装置基板を提供することによって達成される。
【0009】
別の目的は、高い反射率を有する絶縁反射層を含む照明装置基板を製造する方法を提供することにある。この目的は、無機基板の一方の表面側に対してジルコニア粉末を含むガラスペーストを塗布するステップと;無機基板とガラスペーストを焼成して絶縁反射層を形成するステップと、を含む照明装置基板の製造方法を提供することによって達成される。
【0010】
高い反射率を有する照明装置の回路基板を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】照明装置基板の例示的断面図である。
【図2】別の照明装置基板の例示的断面図である。
【図3】別の照明装置基板の例示的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.絶縁白色ガラスペースト
絶縁白色ガラスペーストは、(i)光反射充填剤としてジルコニア粉末およびガラスフリットを含有する無機構成成分と(ii)有機媒質とを含む。
【0013】
無機構成成分の含有量は、絶縁白色ガラスペーストの合計重量に基づいて、一実施形態では30〜85wt%、別の実施形態では40〜70wt%である。
【0014】
(A)ガラスフリット
絶縁白色ガラスペーストは、ガラスフリットの形で無機媒質を含有する。
【0015】
絶縁白色ガラスペースト中のガラスフリットの含有量は、無機構成成分の合計体積に基づいて、一実施形態では20vol%〜95vol%、そして別の実施形態では25vol%〜80vol%であるが、これに限定されない。
【0016】
無機構成成分の合計体積に基づくガラスフリットの体積百分率は、以下の方法によって決定される。すなわち、ガラスフリットの重量(g)を測定し、ガラスフリットの真比重(g/cm3)で除して、ガラスフリットの体積を決定する。ガラスフリット以外の無機構成成分の体積を、その重量および比重から同じ要領で決定し、ガラスフリットの体積に加算して無機構成成分の合計体積を決定する。次に、ガラスフリットの体積を無機構成成分の合計体積で除し、100を乗じてガラスフリットの体積百分率を得る。
【0017】
例えば、ガラスペースト中の唯一の無機構成成分がガラスフリットとZrO2粉末である場合、ガラスフリットの体積百分率は次の式により決定される:
ガラスフリットのvol%=[(ガラスフリットの重量(g)/ガラスフリットの真比重(g/cm3))/{(ガラスフリットの重量(g)/ガラスフリットの真比重(g/cm3))+(ZrO2の重量(g)/ZrO2の真比重(g/cm3))}]×100
【0018】
真比重は、粉末密度を表わすパラメータであり、粒子間の空隙は粉末の体積から除外される。粉末自体が占有する体積は、形状およびサイズとは無関係に、密度を計算するために用いられる体積である。真比重は、以下の方法で測定可能である。真比重は、比重びん法(JIS R−1620−1995)により測定される。
【0019】
ガラスフリットの組成は限定されない。ガラスフリットは例えば、シリカベースのガラス、ビスマスベースのガラスなどのさまざまなガラスタイプを含むことができる。一実施形態においては、絶縁反射層内の亀裂の防止という観点から見て、非晶質ガラスが使用される。結晶質ガラスを使用する場合に比べて非晶質ガラスを使用する場合の方が亀裂発生の確率が低い。
【0020】
一実施形態において、ガラスフリットは少なくとも酸化ビスマス(Bi23)、酸化ホウ素(B23)およびシリカ酸化物(SiO2)を含有する。一実施形態において、それはさらに酸化亜鉛(ZnO)を含有する。
【0021】
環境保護を目的として、酸化ビスマス(Bi23)は、無鉛ガラス中における鉛の代用品として有効である。ビスマス(Bi)と鉛(Pb)は、周期表上で隣接する元素であり、高い分極率などを含めた数多くの類似の特性を有するものとして公知であるが、ビスマスは鉛に比べてはるかに毒性が低いことがわかっている。ビスマス(Bi23)は、単独ではガラスを形成しないが、他の酸化物を加えた場合にガラスを形成するものとして公知である。Bi23の含有量は、ガラスフリットの合計重量に基づいて、一実施形態において40〜90wt%であり、別の実施形態においては50〜80wt%であり、さらに別の実施形態では60〜75wt%である。
【0022】
23は通常、ガラスの結晶化を抑制する傾向をもつ。B23の存在は同様にガラスフリットの軟化温度およびガラス転移温度の低下をも可能にし、このことにより今度は、焼成温度の低下が可能となる。B23の含有量は、ガラスフリットの合計重量に基づいて一実施形態において2〜30wt%であり、別の実施形態において3〜20wt%、さらに別の実施形態において5〜10wt%である。
【0023】
SiO2は、ガラスフリット中で網状組織を形成する機能を有する。SiO2の含有量は、一実施形態においてガラスフリットの合計重量に基づいて1〜40wt%であり、別の実施形態では3〜20wt%であり、さらに別の実施形態では5〜10wt%である。シリカの含有量は、ガラスの軟化点およびガラス結晶化の観点から調整することが可能である。シリカの含有量が少なくなると、ガラス軟化点は低下する傾向にあり、一方シリカ含有量が多くなると、ガラス結晶化は抑制される傾向にある。
【0024】
ZnOは軟化点を低下させ、ガラスの流動性を上昇させ、絶縁反射層の電気特性を増強させる。ZnOの含有量は、ガラスフリットの合計重量に基づいて、一実施形態では1〜20wt%であり、別の実施形態では5〜18wt%であり、さらに別の実施形態では7〜15wt%である。ZnOの含有量が低くなれば、ガラスのTCEは上昇する傾向にある。特に金属基板を使用する場合、酸化亜鉛の含有量を調整して、ガラスペーストに由来する絶縁反射層の温度膨張係数(TCE)を調整することも可能である。ZnOの含有量が少なくなると、ガラスのTCEは上昇する傾向にある。絶縁反射層のTCEを金属基板のTCEに近似させることが、焼成された基板の反りを制御する有効な方法である。
【0025】
ガラスフリットはさらにAl23、BaOを含有していてよい。
【0026】
酸化バリウム(BaO)は、ガラスペーストに由来する絶縁反射層の温度膨張係数(TCE)を上昇させる上で有効である。ガラスのTCEは通常、ステンレス鋼などの金属基板のTCEよりも低い。このTCEの差異に起因して、絶縁ガラスペーストが金属基板上にコーティングされ焼成された場合に、基板の反りがひき起こされる傾向がある。したがって、酸化バリウムは、このような基板の反りを抑制することができる。BaOの含有量は、ガラスフリットの合計重量に基づいて一実施形態では10wt%未満、別の実施形態では8wt%未満、さらに別の実施形態では5wt%未満である。
【0027】
さらに、アルミナ(Al23)の添加により、化学的耐久性を増強することが可能になる。アルミナの含有量は同様に、ガラス結晶化の抑制という観点から調整することができる。アルミナは結晶化促進剤として機能することから、アルミナの含有量が少なくなるとガラス結晶化は抑制される傾向にある。Al23の含有量は、ガラスフリットの合計重量に基づいて、一実施形態では10wt%未満、別の実施形態では8wt%未満、さらに別の実施形態では5wt%未満である。
【0028】
上述のガラスフリットは同様に、以上で列挙されたもの以外の任意の構成成分を含んでいてよい。
【0029】
本明細書中に記述されているガラスフリットは、従来のガラス製造技術によって製造され得る。以下の手順は1例である。成分を秤量し、次に所望の割合で混合し、炉内で加熱して、白金合金るつぼ内に溶融体を形成させる。当該技術分野において周知の通り、ピーク温度(800〜1400℃)に到達するまで、かつ溶融体が完全に均質な液体となるまでの時間、加熱が行なわれる。溶融ガラスを次に反対方向に回転するステンレス鋼ローラー間で急冷して、10〜15ミルの厚みのガラスプレートレットを形成させる。結果として得たガラスプレートレットを次に、粉砕して、所望の目標値(例えば0.8〜1.5μm)の間に設定された50%体積分布を有する粉末を形成させる。ガラスフリット製造の当業者であれば、水急冷、ゾル−ゲル、噴霧熱分解または粉末形態のガラスを製造するのに適したその他の技術など(ただしこれらに限定されない)の代替的な合成技術を利用するかもしれない。本明細書中で記述されているガラスフリットの製造において有用なガラス製造方法を開示する(特許文献2)および(特許文献3)は、その全体が参照として本明細書に援用される。
【0030】
当業者であれば、原料の選択によっては、加工の間にガラス中に取込まれるかもしれない不純物が気づかぬうちに含まれる可能性があるという点を認識するものと考えられる。例えば不純物は、数百〜数千ppmの範囲内で存在するかもしれない。しかしながら、不純物の存在は、ガラス、ガラスペーストの特性を改変するものでないと考えられる。
【0031】
(B)光反射充填剤(ジルコニア粉末)
このジルコニア粉末は、光反射充填剤として化合されてガラスペーストを白色にする構成成分である。「白色」という用語には、白色のみならず、クリーム色などの他のわずかに混合された色も含まれる。
【0032】
出願人は、ジルコニア粉末が可視光(380〜830nm)、特に青色光(380〜500nm)を、アルミナおよびチタン酸化物などの従来の白色顔料よりも効果的に反射できるということを発見した。青色光の反射量が比較的少ない傾向にあることを考慮すると、白色顔料としてジルコニア粉末を含有する絶縁白色ガラスペーストは、照明装置(illuminating device)、特に青色LEDのための優れた絶縁反射層を生産するために非常に有用であり得る。
【0033】
反射率の観点から見て、ジルコニア粉末の含有量は、絶縁白色ガラスペーストの無機構成成分の合計体積に基づいて、一実施形態では5vol%以上、別の実施形態では20vol%以上、そしてさらに別の実施形態では50vol%以上である。一方、絶縁反射層の強度の観点から見ると、ジルコニア粉末の上限は絶縁白色ガラスペーストの無機構成成分の合計体積に基づいて、一実施形態では80vol%、別の実施形態では75vol%、そしてさらに別の実施形態では70vol%である。
【0034】
無機構成成分の合計体積に基づくZrO2の体積百分率は以下の通りに決定される。ZrO2粉末の重量(g)を測定しZrO2粉末の真比密度(g/cm3)で除して粉末の体積を決定する。ZrO2粉末以外の無機構成成分の体積を、その重量および真比密度から同じ要領で決定する。その後、ZrO2粉末の体積を無機構成成分の合計体積で除し、100を乗じて、ZrO2粉末の体積百分率を決定する。
【0035】
ガラスペースト中の唯一の無機構成成分がガラスフリットとZrO2粉末である場合、以下の式が用いられる。
【0036】
ZrO2粉末のVol%=[(ZrO2の重量(g)/ZrO2の真比重(g/cm3))/{(ガラスフリットの重量(g)/ガラスフリットの真比重(g/cm3))+(ZrO2の重量(g)/ZrO2の真比重(g/cm3))}]×100
【0037】
ジルコニア粉末の比表面積(SA)は、光反射充填剤中での適切な光反射面積の獲得という観点から見て、一実施形態では少なくとも5m2/g、別の実施形態では少なくとも10m2/g、そしてさらに別の実施形態では少なくとも20m2/gである。SAの上限は、有機結合剤中でのZrO2粉末の適切な分散および有効反射面積の増大という観点から見て、一実施形態では45m2/g、別の実施形態では40m2/g、そしてさらに別の実施形態では38m2/gである。ZrO2粉末のSAはBET法により決定される。
【0038】
ZrO2粉末は、異なるSA値を有するZrO2粉末の混合物であり得る。以下の実施例中に示されているように、これは、たった1つのSA値を有するZrO2粉末を含む絶縁反射層の場合よりも、異なるSA値を有する2つのタイプのZrO2粉末を含む絶縁反射層の場合の方が得られる反射率が大きいからである(実施例3および7を参照のこと)。
【0039】
ジルコニア粉末の純度は、一実施形態において99%以上である。ZrO2粉末は通常少量のHfO2を含有する。これは、ハフニウムがジルコニウムと同様にIVaの元素であり、類似の特性を有し、ZrO2粉末製造プロセス中にハフニウムを分離することが困難になっているからである。結果として、工業用原料においては、分離が困難であることからハフニウムが含まれた状態で、通常は「ジルコニア+ハフニウム」を単位として純度が制御される。
【0040】
ジルコニア粉末は市販されている。第一希元素化学工業株式会社製のSPR−2などの市販のジルコニア粉末を使用することができる。
【0041】
(代替的光反射充填剤)
代替的光反射充填剤をZrO2粉末の一部に代って使用することができる。特に限定されないものの、代替の反射充填剤は、シリカ(SiO2)、アルミナ(Al23)、チタニア(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)またはその混合物であってよい。これらの代替的光反射充填剤はZrO2とは異なるTCE値を有することから、特に無機基板とペーストのTCE値を整合させる目的でZrO2粉末と合わせてこれらを使用することができる。絶縁ペースト中の代替反射充填剤の含有量は、その合計体積に基づいて、一実施形態では30vol%以下、別の実施形態では10vol%以下であるが、これに限定されるわけではない。
【0042】
(C)有機媒質
ガラスフリットおよび反射充填剤などの構成成分をペースト中で分散させるために、有機媒質が使用される。有機媒質は、有機結合剤または有機結合剤と有機溶媒との混合物であってよい。有機媒質は、高温での焼結プロセスにおいて焼失される。
【0043】
有機媒質の有機結合剤の例としては、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリ(ビニルアルコール)、セルロース系ポリマー類、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、アタクチックポリプロピレン、ポリエチレン、シリコンポリマー類、例えばポリ(メチルシロキサン)、ポリ(メチルフェニルシロキサン)、ポリスチレン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリアミド類、高分子量ポリエーテル類、酸化エチレンおよび酸化プロピレンのコポリマー類、ポリアクリルアミド類、およびさまざまなアクリルポリマー類、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリ(低級アクリル酸アルキル類)、ポリ(低級メタクリル酸アルキル類)および低級アクリル酸アルキルおよびメタクリル酸アクリル類のさまざまなコポリマー類およびマルチポリマー類、例えばメタクリル酸エチルおよびアクリル酸メチルのコポリマー類、およびアクリル酸エチル、メタクリル酸メチルおよびメタクリル酸のターポリマー類が含まれる。
【0044】
有機媒質は任意には有機溶媒を含んでいてよい。したがって、有機媒質の含有量を計算する場合、任意の構成成分である有機溶媒の含有量も同様に計算に考慮しなければならない。有機溶媒を使用することの主目的は、組成物中に含有されている固体分散を基板に対し塗布し易いようにすることにある。このようにして、有機溶媒は、一実施形態において、適当な安定性を維持しながら固体を分散させることができるようにするものである。第2に、有機溶媒のレオロジー特性は、分散に有利な塗布特性を付与するかもしれない。
【0045】
有機溶媒は単一の構成成分であってもまたは有機溶媒の混合物であってもよい。有機溶媒は、ポリマーおよび他の有機構成成分を完全に溶解させることができるように、選択されてよい。有機溶媒は、組成物中の他の成分に対して不活性であるように選択されてよい。有機溶媒は、一実施形態において充分に高い揮発性を有し、大気中において比較的低い温度で塗布された場合でさえ分散から蒸発できるものであってよい。溶媒は、一実施形態において非常に高い揮発性を有することから、スクリーン上のペーストは印刷プロセス中に常温で急速に乾燥することになる。
【0046】
常圧での有機溶媒の沸点は、一実施形態では300℃以下であり、別の実施形態では250℃以下である。沸点の下限は一実施形態において100℃である。下限は、加工性を考慮して決定可能である。
【0047】
有機溶媒の具体例としては、脂肪族アルコール類およびこれらアルコール類のエステル類、例えば酢酸エステル類またはプロピオン酸エステル類;テルペン類、例えばツルペンチン、テルピネオール、またはそれら混合物;エチレングリコールまたはエチレングリコールのエステル類、例えばエチレングリコールモノブチルエーテルまたは酢酸ブチルセロソルブ;ブチルカルビトールまたはカルビトールのエステル類例えば酢酸ブチルカルビトールおよび酢酸カルビトール;およびテキサノール(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート)が含まれる。エチルセルロースが有機結合剤として使用される場合、溶媒は一実施形態においてテルピノールであるが、これは、この溶媒がエチルセルロースを充分溶解させるからである。
【0048】
絶縁ペースト中の任意の有機溶媒を含む有機媒質の含有量は、絶縁白色ガラスペーストの合計重量に基づいて、一実施形態では15〜70wt%および一実施形態では30〜60wt%であるが、これに限定されない。有機媒質の含有量は、実際、基板上に塗布するのに適した粘度を得るように調整可能である。これらの組成物のための粘度は、一実施形態において、室温で10rpmの#14のスピンドルを用いて、Brookfield HBT粘度計上で測定した場合におよそ100〜300Pasである。
【0049】
(添加剤)
添加剤としての増粘剤、安定剤または表面活性剤を、絶縁ペーストに添加してもよい。分散剤、粘度調整剤などの他の一般的な添加剤も加えることができる。添加剤の量は、結果として得られる絶縁白色ガラスペーストの所望の特性によって左右され、業界人が選択できる。添加剤は、同様に多数のタイプで添加可能である。
【0050】
(D)ペーストの製造
絶縁ペーストは、ペーストの構成成分を混合することによって得られる。ペーストは、3本ロールミル上で便利に製造される。これらの組成物の粘度は、一実施形態において、室温で10rpmの#14スピンドルを用いて、Brookfield HBT粘度計上で測定した場合に、およそ100〜300パスカル秒である。
【0051】
2.照明装置基板
(A)基板材料
照明装置基板および製造方法について図1〜図3を参照しながら説明する。照明装置基板1は、無機基板2上に絶縁反射層3を形成することによって得ることができる。無機基板2は、一実施形態ではセラミックであり、別の実施形態では金属基板である。
【0052】
セラミック基板は、非金属無機物質の粉末を成形し、乾燥させかつ焼成させることで得られる固体であってよく、光源を含めた電子部品を取付けるため板状である。例としては酸化物セラミクス、非酸化物セラミクス、窒化物セラミクス、カーバイドセラミクスなどが含まれる。より具体的には、基板は、主としてアルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素またはムライト(3Al23・SiO2)で構成されている。セラミック基板は金属基板よりも低いTCEを有することから、基板は、ガラスペーストが塗布され高温で焼成された場合に反る確率が低い。アルミナ基板または窒化アルミニウム基板は、その熱放散特性が高いことから、特に所望されるセラミック基板である。
【0053】
熱放散特性に関しては、窒化アルミニウムが優れている。アルミナ基板は、比較的安価で商業的に入手することが容易であることから、最も一般的に使用されるセラミック基板の1つである。
【0054】
金属基板は、主として貴金属または卑金属で構成された金属体であり、光源を含む電子部品を取付けるため板状である。金属基板の例としては、鉄基板、アルミニウム基板、銅基板、銅合金基板、ニッケル基板、ニッケル合金基板、ケイ素鋼基板およびステンレス鋼基板が含まれる。例としてはアルミニウム基板、銅基板、ケイ素鋼基板およびステンレス鋼基板が含まれる。ステンレス鋼基板は、一実施形態において、優れたその熱放散特性のため使用される。金属基板は優れた熱放散特性を有することから、これらは、光源が照明装置内で大量の熱を生成する場合に有用である。ただし、例えば窒化アルミニウム基板などの一部のセラミック基板も同じく優れた熱放散特性を有することから、使用条件を全体として考慮してセラミック基板と金属基板の間の選択を行なうことができる。
【0055】
高い熱伝導率を有する無機基板2を、高発熱発光素子を用いたパッケージング用として選択してよい。特に限定されるわけではないが、一実施形態においては、熱伝導率は1W/mK以上であり、別の実施形態では10W/mK以上である。上述の範囲内で、熱は、取付けられた発光素子から効率良く放散され得る。
【0056】
絶縁反射層3の厚みは、一実施形態においては10〜30マイクロメートル(μm)であり、別の実施形態においては15〜25μmである。絶縁反射層3の厚みの下限は、満足のいく反射率が得られるように決定可能である。絶縁反射層3の厚みの上限は、熱放射を考慮せずに決定可能である。
【0057】
(B)発光素子の配置
発光素子は、光源として使用される発光体を含む素子である。発光体は、それが光を発出するかぎり特に限定されず、例としては白熱電球、蛍光灯、ハロゲン電球、高輝度放電(HID)ランプ、ナトリウムランプ、発光ダイオードなどが含まれる。一実施形態においては、青色発光ダイオードが使用される。これは、絶縁反射ガラス層2中のジルコニア粉末が、以下の実施例で示される通り460nmという優れた光反射率を有するからである。青色光は、380nm〜500nmの波長を有する可視光である。
【0058】
発光素子4は、絶縁反射層3上および/またはそれに隣接して配置可能である。絶縁反射層3上に配置された発光素子4を有する構造においては、例えば図1に示されている通り絶縁反射層3上に発光素子を直接取付けることができる。一方、絶縁反射層に隣接して配置された発光素子4を有する構造においては、例えば図2に示されているように電子回路6が無機基板2と発光素子4の間に形成される場合、絶縁反射層5は、発光素子が取付けられていない電子回路6の部分をカバーするように形成される。絶縁反射層上におよび絶縁反射層に隣接して配置された発光素子4を有する構造においては、絶縁反射層3は第1に、例えば図3に示されている通り無機基板2上に形成され、この絶縁反射層3と発光素子4の間に電子回路6が形成されると、発光素子によってカバーされていない電子回路6の部分をカバーするように、さらなる絶縁反射層5が形成される。この配置では、電子回路6を保護する一方で、発光素子4から効果的に光を反射することが可能である。
【0059】
(C)照明装置基板の製造方法
照明装置基板1は以下の方法により製造されてよい。
【0060】
上述のジルコニア(ZrO2)粉末を含有する絶縁白色ガラスペーストは、無機基板2上に塗布される。ペースト塗布するためにスクリーン印刷が使用される場合、絶縁白色ガラスペーストはスクリーンメッシュを容易に通過するように適切な粘度を有していてよい。さらに、絶縁白色ガラスペーストは、スクリーンを通過した後急速に硬化して優れた解像度を提供するように揺変性であってよい。
【0061】
無機基板2上に塗布された絶縁白色ガラスペーストは、一実施形態において10〜60分間、100〜400℃で乾燥される。
【0062】
乾燥された絶縁白色ガラスペーストは無機基板2と共に焼成され、絶縁反射層3となる。焼成プロセスの間、ペースト中のガラス粉末は溶融し、無機基板2にしっかりと付着した状態となる。ガラスペーストの焼成温度は、一実施形態において低くとも500℃であり、別の実施形態においては低くとも600℃である。焼成温度の下限は、ガラスの溶融および絶縁反射層の形成を容易にするように決定され得る。焼成温度は一実施形態において800℃以下であり、別の実施形態においては700℃以下である。焼成温度範囲の上限は、ジルコニアの結晶系の変化に起因するジルコニア自体の体積に帰せられる絶縁反射層中の亀裂形成を妨げるように決定することができる。
【0063】
絶縁反射層3の形成後、発光素子4が絶縁反射層3上および/またはそれに隣接して接着剤などで付着される。電極を含む電子回路6または電源に発光素子を接続する電子回路のいずれかを、発光素子4と絶縁反射層3の間(図3参照)、または発光素子4と無機基板2の間(図2参照)、または発光素子のまわりに形成することができる。電子回路6は、導電性ペーストを硬化するかまたは焼成することによって形成可能である。発光素子に加えて、この回路には、チップ抵抗器などの他の電子素子を具備することができる。絶縁反射層5の少なくとも一部分をこの回路の少なくとも一部分より上に形成することが可能であり、この場合、絶縁反射層5は照明装置の絶縁反射層5としてのみならず電子回路6のための保護層としても機能する(図2および3を参照のこと)。
【0064】
この要領で生産される照明装置基板1中の絶縁反射層3および5の組成は、ペースト内の有機媒質を焼失させて光反射充填剤をガラス層内に分散した状態で残しながらガラスフリットの軟化または溶融によりガラス層を形成する焼成ステップの後の絶縁白色ガラスペーストに由来するものである。したがって、ガラスおよびZrO2粉末の重量は、焼成の前とほぼ同じである。
【0065】
形成した絶縁反射層3および5は、ガラスフリットが焼成により軟化されるかまたは溶融される場合に形成されるガラス層と、ガラス層内に分散したジルコニア粉末とを含む。900℃未満の焼成温度で、ジルコニア粉末は、ガラス層内に粉末状態で分散されるだけで、ガラス層の一部を形成しない。ジルコニア粉末は、それがこのような分散状態にある場合、光反射充填剤の機能を効果的に果たすことができる。
【0066】
絶縁反射層3および5中のジルコニア粉末は、絶縁白色ガラスペースト中のジルコニア粉末に由来する。したがって絶縁反射層3および5内のジルコニア粉末の含有量は、絶縁白色ガラスペーストの無機構成成分中のものとほぼ同じである。具体的には、ジルコニア粉末の含有量は、一実施形態において絶縁反射層3および5の体積に基づいて10vol%〜80vol%である。絶縁反射層3および5中のジルコニア粉末の具体的な比表面積は、光反射を目的として、一実施形態において5m2/g〜45m2/g、別の実施形態において10m2/g〜40m2/g、そしてさらに別の実施形態において20m2/g〜38m2/gである。
【実施例】
【0067】
本発明の実施形態は、以下の実施例によって例証されるが、これらに限定されるわけではない。
【0068】
1.絶縁白色ガラスペーストの製造
実施例1
5重量部分のエチルセルロースを39.5重量部分のテルピネオール中に溶解させて、有機溶液を形成した。1.6重量部分の分散剤を、撹拌しながら有機溶液に添加した。真比重が6g/cm3のガラスフリット85重量部分と、23m2/gのSAおよび6g/cm3の真比重を有する光反射充填剤としてのZrO2粉末(UEP、第一希元素化学工業株式会社)54重量部分を有機溶液中に分散させ、その後、3本ロールミルで充分に混合して絶縁白色ガラスペーストを生成した。ガラスフリットの主要構成成分は、67.5wt%のBi23、10.5wt%のZnO、7.5wt%のSiO2そして7.5wt%のB23であった。このガラスは、ZrO2粉末を一切含有していなかった。無機構成成分(ガラスフリットとZrO2)の合計重量に基づくZrO2の体積%は39vol%であった。ガラスフリットおよび光反射充填剤の体積%で表わした含有量は、表1に示されている。体積百分率を以下の式にしたがって決定した:
ZrO2粉末のVol%(39vol%)=[(ZrO2の重量(54g)/ZrO2粉末の真比重(6g/cm3))/{(ZrO2の重量(54g)/ZrO2粉末の真比重(6g/cm3))+(ガラスフリットの重量(85g)/ガラスフリットの真比重(6g/cm3))}]×100
【0069】
実施例2〜5
ZrO2粉末の体積(vol%)を表1に示した通りに調整したという点を除いて、実施例1の場合と同じ。ガラスフリットの量(vol%)は、100vol%から表1中のZrO2粉末の量(vol%)を差引いたものである。
【0070】
実施例6
34m2/gのSAと6g/cm3の真比重を有するZrO2粉末(SRP−2、第一希元素化学工業株式会社)を使用するという点以外、実施例1と同じ。ガラスフリットとZrO2粉末の量は、表1に示されている通りに調整した。
【0071】
実施例7
23m2/gのSAおよび6g/cm3の真比重を有するZrO2粉末(UEP、第一希元素化学工業株式会社)と34m2/gのSAおよび6g/cm3の真比重を有するZrO2粉末(SPR−2、第一希元素化学工業株式会社)との混合物が使用されたという点を除いて、実施例1と同じ。ガラスフリット、23m2/gのSAを有するZrO2粉末および34m2/gのSAを有するZrO2粉末の量は、表1に示されている通りに調整した。
【0072】
実施例8
6.4m2/gのSAおよび6g/cm3の真比重を有するZrO2粉末(SPZ、第一希元素化学工業株式会社)が使用されたという点を除いて、実施例1と同じ。ガラスフリットとZrO2粉末の量は、表1に示されている通りに調整した。
【0073】
比較例1
光反射充填剤として、6.0m2/gのSAおよび4g/cm3の真比重を有するAl23粉末(A−161SG、昭和電工アルミ販売株式会社)が使用されたという点を除いて、実施例1と同じ。ガラスフリットおよびAl23粉末の量は、表1に示されている通りに調整した。
【0074】
比較例2
ガラスフリットおよびAl23粉末の量を表1に示されている通りに調整したという点を除いて、比較例1と同じ。
【0075】
比較例3
11m2/gのSAおよび4.25g/cm3の真比重を有するTiO2粉末(A100、石原産業株式会社)が光反射充填剤として使用されたという点を除いて、比較例1と同じ。ガラスフリットおよびTiO2充填剤の量は、表1に示されている通りに調整した。
【0076】
比較例4〜6
ガラスフリットおよびTiO2粉末を表1に示されている通りに調整したという点を除いて、比較例3と同じ。
【0077】
ZrO2、Al23およびTiO2のSA値および真比重は公称値である。
【0078】
2.照明装置基板の形成
平均21マイクロメートルの厚みを有するアルミナ(Al23)基板上に絶縁白色ガラスペーストを印刷した。アルミナ基板の厚みは0.64mmであった。基板の幅と長さの両方共、25.4mmであった。
【0079】
10分間150℃で、印刷されたガラスペーストを伴う基板を乾燥させ、次に加熱用ベルト炉内で焼成した。焼成中の最大設定温度は650℃であった。炉の入口から出口までの焼成イン・アウト時間は、1.5時間であった。
【0080】
3.相対反射率値の測定方法
それぞれ460nm、546nmおよび700nmの波長での絶縁反射層の相対反射率値を分光光度計(UV−2550PC/MPC−2200 株式会社島津製作所)を用いて測定した。100%の反射率値の基準として、純粋硫酸バリウム(BaSO4)粉末を使用した。結果は、表1に示されている。
【0081】
4.結果
表1が示す通り、ZrO2粉末を用いた実施例1〜8では、460nmの波長で92以上という相対反射率が得られ、一方比較例では91以下の値が得られた。ZrO2粉末を含むペーストで製造した絶縁反射層は、さまざまな波長(460、546および700nm)の中でも460nmで、最高の反射率値を示した。その上、546nmでさえ、ZrO2粉末で得られた反射率値は、実施例5以外90%以上であり、Al23粉末およびTiO2粉末を含む絶縁反射層で得られた値よりも高いものであった。さらに、700nmでも、ZrO2粉末の含有量が49または59vol%であった実施例2、3および6〜8において、90%以上の相対反射率値が得られ、これらの値は、Al23粉末およびTiO2粉末を含む絶縁反射層で得られる値よりも高いものであった。
【0082】
6.4m2/gの表面積(SA)を有するZrO2粉末を用いた実施例8を、6m2/gのSAを有するAl23を用いた比較例1および11m2/gのSAを有するTiO2を用いた比較例5と比較した場合、ZrO2を含む絶縁反射層は、より高い反射率値を示した。TiO2充填剤は、焼成中ガラス層ペーストの黄変をひき起こすかもしれず、このことは反射率を損なう傾向がある。同様に、ZrO2充填剤は、屈折率に関してAl23よりも優れていることから、より高い反射率を提供することもあり得る。
【0083】
実施例3、6および7によると、34m2/gのSAを有するZrO2粉末を含有するペーストは、23m2/gのSAを有するZrO2粉末だけを含むものに比べて高い反射率値を示した。その上、59vol%のZrO2粉末を用いた実施例6〜8は、あらゆる波長(460〜700nm)で特に高い反射率値を示した。
【0084】
結果として、ZrO2粉末が他のものに比べて相対反射率に関してより効果的であることが示された。
【0085】
【表1】

【符号の説明】
【0086】
1 照明装置基板
2 無機基板
3 絶縁反射層
4 発光素子
5 絶縁反射層
6 電子回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置基板上に設けられる絶縁反射層を形成するのに適した絶縁白色ガラスペーストであって、有機媒質と、光反射充填剤としてのジルコニア粉末およびガラスフリットを含む無機構成成分とを含む、絶縁白色ガラスペースト。
【請求項2】
前記ジルコニア粉末が、前記無機構成成分の合計体積に基づいて5〜80体積%である、請求項1に記載の絶縁白色ガラスペースト。
【請求項3】
前記ジルコニア粉末の比表面積が5m2/g〜45m2/gである、請求項1に記載の絶縁白色ガラスペースト。
【請求項4】
前記ガラスフリットが少なくともBiO2、B23およびSiO2を含む、請求項1に記載の絶縁白色ガラスペースト。
【請求項5】
無機基板と、前記無機基板の一方の表面側にガラスおよびジルコニア粉末を含有する絶縁反射層と、を含む照明装置基板。
【請求項6】
前記絶縁反射層上および/またはそれに隣接して配置された発光素子をさらに含む、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項7】
前記絶縁反射層上および/またはそれに隣接して配置された青色LEDをさらに含む、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項8】
前記基板上にさらに回路を含み、前記絶縁反射層の少なくとも一部分が、前記回路の少なくとも一部分の上に形成される、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項9】
前記基板上にさらに回路を含み、前記回路が、前記基板上に形成された第1の絶縁反射層の上に形成され、前記回路の少なくとも一部分の上に第2の絶縁反射層が形成される、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項10】
前記基板が金属基板またはセラミック基板である、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項11】
前記ジルコニア粉末が、前記無機構成成分の合計体積に基づいて5〜80体積%である、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項12】
前記ジルコニア粉末の比表面積が5m2/g〜40m2/gである、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項13】
前記絶縁反射層の前記厚みが10μm〜30μmである、請求項5に記載の照明装置基板。
【請求項14】
無機基板の一方の表面側に対してジルコニア粉末を含むガラスペーストを塗布するステップと;
前記無機基板とガラスペーストを焼成して絶縁反射層を形成するステップと、
を含む照明装置基板の製造方法。
【請求項15】
前記無機基板が金属基板またはセラミック基板である、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。
【請求項16】
前記ジルコニア粉末の含有量が、前記無機構成成分の合計体積に基づいて5〜80体積%である、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。
【請求項17】
前記ジルコニア粉末の比表面積が5m2/g〜40m2/gである、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。
【請求項18】
前記絶縁反射層の厚みが10μm〜30μmである、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。
【請求項19】
前記無機基板およびガラスペーストを焼成する前記ステップの後に、前記絶縁反射層上および/またはそれに隣接して発光素子を配置するステップをさらに含む、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。
【請求項20】
前記無機基板およびガラスペーストを焼成する前記ステップの後に、前記絶縁反射層上および/またはそれに隣接して青色LEDが配置される、請求項14に記載の照明装置基板の形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−102007(P2012−102007A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−245393(P2011−245393)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】