説明

緊急救助システムおよび救助情報判定方法

【課題】対象者がいる場所を即座に把握する救助機構を目的として救助対象者に関する場所情報を収集する。
【解決手段】緊急救助システムは、複数の固定ノードと、動的ノードとバックエンド処理プラットホームとを含む。各固定ノードは、その固有の固定ノード識別を有する。動的ノードは、緊急照明モジュールを備えた携帯型デバイスであってよい。動的ノードが操作されメーデー信号が同報配信された場合、固定ノードのうちの少なくとも1つが、このメーデー信号を検出する。メーデー信号を検出する各固定ノードは、その固定ノード識別および検出したメーデー信号の信号強度をバックエンド処理プラットホームに送信する。これにより、バックエンド処理プラットホームは、動的ノードに対する救助場所を計算し特定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急救助システムに関し、より詳細には、緊急救助システムおよびそれに適用される救助情報判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の高度に発達した大都市では、高層ビルが建ち並び、人口は高度に密集している。オフィスビル、ショッピングバザール、映画館、競技場など全ての公共の場所は大抵、人々で混雑している。人口が密集したこういった区域で、ビル内での火災、地震、さらにはテロ攻撃などの緊急事態がひとたび発生すると、何千もの人が、計り知れない被害に遭う恐れがある。したがって、現在の建築法や建築基準は、人々の生命および財産を保護するために、公共の場所に消火装備およびそれを指示するものを配置しなければならないという条項を含む。
【0003】
例えば、通常の公共の場所には、緊急照明装置が配置されている。火災または重大な危険が生じ、その結果、建物が停電した場合、人々は、生存するために避難する、または救助に備えて安全な場所に移動するためにこの緊急照明装置を手に取ることができる。
【0004】
しかしながら、救助対象者が、特定の手段で(ラジオでメーデー信号を同報配信するなど)メーデーメッセージを送信することを知らない場合、緊急救助活動全体は、概して最大の効果を引き出すことができない。救助者は概して、最初から救助対象者のいる場所を見つけることは不可能である。大抵の場合、救助者は、フロアごとまた部屋ごとに救助対象者を捜索し、さらには調査および解放を行うのに経験に頼る必要があり、これは救助するのに最も重要な時間を失うことなる。
【0005】
メーデー信号を送信する現在の方法は、主に声、ラジオ(ラジオ規格によるMAYDAYメッセージなど)または光(長短および明暗の点灯によるSOS信号など)によって救助者の注意を引きつける方法である。しかしながら、これらのメーデー信号は、広大な海、屋外、山での広域救助活動に適用されるが、今日の高層ビル内部の複雑な通路および仕切り構造体には適用されない。
【0006】
本発明は、対象者がいる場所を即座に把握する救助機構を目的として救助対象者に関する場所情報を収集する、緊急救助システムおよび救助情報判断方法を開示する
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、緊急救助システムを提供することである。
一実施形態によると、緊急救助システムは、複数の固定ノードと、少なくとも1つの動的ノードと、バックエンド処理プラットホームとを備える。各固定ノードは、固定ノード識別を有する。少なくとも1つの動的ノードのそれぞれは、緊急照明モジュールを備えた携帯型メーデーデバイスであってよい。動的ノードは、メーデー信号を同報配信するために操作される。バックエンド処理プラットホームは、固定ノードに通信状態で接続される。少なくとも1つの動的ノードのうちの1つが、メーデー信号を同報配信する場合、固定ノードのうちの少なくとも1つが、このメーデー信号を検出する。ここで、メーデー信号を検出する固定ノードのそれぞれが、その固定ノード識別および検出したメーデー信号の信号強度をバックエンド処理プラットホームに送信する。これによりバックエンド処理プラットホームが、動的ノードに対する救助場所を計算し特定する。
【0008】
本発明の別の目的は、複数の固定ノードと、動的ノードと、バックエンド処理プラットホームとを含む緊急救助システムに適用される救助情報判定方法を提供することである。バックエンド処理プラットホームは、固定ノードに通信状態で接続される。
【0009】
一実施形態によると、救助情報判定方法は、以下のステップ
(a)動的ノードによってメーデー信号を同報配信するステップと、
(b)固定ノードによってメーデー信号を検出し、固定ノードのうちの少なくとも1つが、メーデー信号を検出するステップと、
(c)メーデー信号を検出する各固定ノードによって、個々の固定ノード識別および検出したメーデー信号の信号強度をバックエンド処理プラットホームに送信するステップと、
(d)バックエンド処理プラットホームによって、動的ノードに対する救助場所を計算し特定するステップとを含む。
【0010】
上記の緊急救助システムにおいて、各動的ノードは、緊急照明モジュール、電力モジュール、メーデーボタンおよび無線伝送モジュールを含む携帯型メーデーデバイスである。電力モジュールは、緊急照明モジュールに電力を供給するのに使用される。メーデーボタンが、操作された場合、携帯型メーデーデバイスは、無線伝送モジュールによってメーデー信号を同報配信する。
【0011】
従来技術での単に蓄電および照明の機能を備えた緊急照明装置と比較すると、本発明の緊急救助システム、すなわち各動的ノードは、照明し、固定ノードにそれぞれメーデー信号を同報配信することが可能である。バックエンド処理プラットホームは、メーデー信号を検出する全ての固定ノードからメーデー信号に対する情報を収集することができる。これにより救出機構は、バックエンド処理プラットホームによって全ての救助対象者がいる場所を把握し、最も有効な救出行動を行うことができる。
【0012】
本発明の利点および精神は、添付の図面と併せて以下の詳述によって理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態による緊急救助システムを示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯型メーデーデバイスの機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による救助情報判定方法のフローチャートである。
【図4A】本発明の一実施形態による救助情報判定方法および緊急救助システム1の動作例を示す概略図である。
【図4B】救助情報判定方法および緊急救助システムによる異なる動作例を示す概略図である。
【図4C】救助情報判定方法および緊急救助システムによる異なる動作例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1を参照されたい。図1は、本発明の一実施形態による緊急救助システム1を示す概略図である。である。図1に示されるように、緊急救助システム1は、複数の固定ノード(例えば、図1に示される9つの固定ノード10a−10i)と、少なくとも1つの動的ノード(例えば、図1に示される4つの動的ノード12a−12d)と、バックエンド処理プラットホーム14とを含む。
【0015】
固定ノード10a−10iはそれぞれ、固定無線検出デバイスであってよい。無線検出デバイスは、例えば、各フロアの全てのエレベータシャフトの壁、中庭、洗面所、出入り口などまたは設置に適した他の場所など建物の全てのコーナーに分散されてよい。無線検出デバイス(すなわち、固定ノード)はそれぞれ、動的ノード12a−12dからのメーデー信号を検出するために無線伝送モジュールを含む。詳細な操作原理は、以降に詳細に記載する。固定ノード10a−10iはそれぞれ、例えばID001、ID002からID009など識別用の個別の固定ノード識別としてシリアルナンバーを有する。実際の用途では、固定ノード10a−10iのハードウェアアーキテクチャは、市場のワイヤレスアクセスポイント(無線AP)と同様である。
【0016】
無線検出デバイス(固定ノード10a−10i)はそれぞれ、物理的ケーブルまたは無線伝送によってバックエンド処理プラットホーム14または別の無線検出デバイスの1つに通信状態で接続される。図1の点線は、ノード間の通信接続を示す。これにより、無線検出デバイス(固定ノード10a−10i)はそれぞれ、直接または間接的にバックエンド処理プラットホーム14と通信するまたは情報を交換することが可能である。例えば、固定ノード10cは、バックエンド処理プラットホーム14に直接接続されるが、本発明はこれに限定されない。伝送環境が許す範囲で、固定ノード10eもバックエンド処理プラットホーム14に直接接続することができる。
【0017】
図1に示されるように、バックエンド処理プラットホーム14および無線検出デバイス(固定ノード10a−10i)は、ツリートポロジの形態で通信状態で接続されるが、本発明はこれに限定されない。バックエンド処理プラットホーム14および無線検出デバイス(固定ノード10a−10i)は、代替でバストポロジ、星型トポロジ、輪状トポロジまたはネットトポロジの形態で通信状態で接続することができる。多様なネットワークトポロジおよびアーキテクチャならびにその原理は、当業者によってよく知られている。よってさらには記載しない。
【0018】
図2を参照されたい。図2は、本発明の一実施形態による携帯型メーデーデバイスの機能ブロック図である。動的ノード12a−12dはそれぞれ、緊急照明モジュール120、電力モジュール122、メーデーボタン124および無線伝送モジュール126を含む携帯型メーデーデバイスである。電力モジュール122は、緊急照明モジュール120に電力を供給するのに使用される。ひとたび緊急事態が発生すると、使用者は、壁にぶら下げられた、または気づきやすい場所に配置された携帯型メーデーデバイス(すなわち、動的ノード12a−12d)を手に取り、次いで、携帯型メーデーデバイスを使用して照明を供給することができる。別の態様において、使用者は、メーデーボタン124を操作して携帯型メーデーデバイスを駆動させて、無線伝送モジュール126によってメーデー信号を同報配信することができる。
【0019】
図3を参照されたい。図3は、本発明の一実施形態による救助情報判定方法のフローチャートである。この実施形態において、救助情報判定方法は、図1の緊急救助システム1に適用することができるが、本発明はこれに限定されない。
【0020】
図3に示されるように、ひとたび緊急事態が発生すると、使用者は、携帯型メーデーデバイス(すなわち、動的ノード12a−12d)のメーデーボタン124を押して、動的ノードによってメーデー信号を同報配信するステップS100を実行することができる。 図4Aを一緒に参照されたい。図4Aは、本発明の一実施形態による救助情報判定方法および緊急救助システム1の動作例を示す概略図である。図4Aに示されるように、このとき、使用者は、動的ノード12aを操作して、メーデー信号を同報配信する(矢印によって概略的に示される)。
【0021】
次いで、固定ノード10a−10iによってメーデー信号を検出することによってステップS102が実行される。このとき、固定ノード10a−10iのうちの動的ノード12a付近の少なくとも1つが、このメーデー信号を検出する。図4Aに示されるように、例えば、固定ノード10aがメーデー信号を検出する。
【0022】
その後、メーデー信号を検出する固定ノード(すなわち、この実施形態では固定ノード10a)が、その固定ノード識別および検出したメーデー信号の信号強度をそれぞれバックエンド処理プラットホーム14に送信することによってステップS104が実行される。
【0023】
最後に、バックエンド処理プラットホーム14によって、メーデー信号を同報配信し救助を待っている動的ノード12aに対する救助場所を計算し特定することによって、ステップS106が実行される。
【0024】
図4Aの例に関して、ステップS106において、バックエンド処理プラットホームが救助場所を計算し特定する詳細な方法はさらに、固定ノード10aがメーデー信号を検出した場合、固定ノード10aによって送信された信号強度に従って、バックエンド処理プラットホーム14が、アルゴリズムに基づいて動的ノード12aと固定ノード10aの距離を計算することを含む。このアルゴリズムは、以下の式である。
【0025】
【数1】

【0026】
ここで、Pは、受信戻りエネルギーを表し、Pは、照射エネルギーを表し、Gは、照射のゲインを表し、Rは、動的ノードと固定ノードの距離を表し、Aは、固定ノードの受信アンテナの有効領域を表し、Gは、固定ノードの受信器のロス、信号処理のゲインおよびシステムのロスの合計を表す。
【0027】
上記のアルゴリズムによって動的ノードと固定ノードの距離Rを計算した後、距離Rに従って、動的ノードが配置され得る、中心の固定ノード10aに対する輪状の候補場所R1が特定される(図4Aに示されるように)。この例において、単一の固定ノードの検出によって形成される輪状の候補場所R1は、動的ノード12aに関する可能領域を縮小することできるが、動的ノードは、輪状の候補場所R1内のいずれの位置であってもよい。例えば、点線の円で示される他の位置も可能である。
【0028】
図4Aの動作例は、単一の固定ノードがメーデー信号を検出する場合を示すが、本発明はこれに限定されない。図4Bおよび図4Cを一緒に参照されたい。図4Bおよび図4Cは、救助情報判定方法および緊急救助システム1による異なる動作例をそれぞれ示す概略図である。
図4Bの動作例では、ステップS102で動的ノード12aによって送信されたメーデー信号を検出する2つの固定ノード10aおよび10dが存在する。次いで、固定ノード10aおよび10dは、バックエンド処理プラットホーム14に情報を送信する。バックエンド処理プラットホーム14は、固定ノード10aおよび10dによって送信された情報に従って計算を行う。バックエンド処理プラットホーム14は、固定ノードによって検出された信号強度に従って、固定ノードと動的ノードのそれぞれの距離を計算し、次いで、2つの輪状の候補場所R1およびR2を特定する。その後バックエンド処理プラットホーム14はさらに、図4Bに示されるように、2つの輪状の候補場所R1およびR2の結合に基づいて2つの結合候補場所を計算する。単一の固定ノードの場合の特定と比較して、この例のバックエンド処理プラットホーム14は、動的ノード12aに対する救助場所をより精密に特定することが可能である。
【0029】
別の態様において、図4Cの動作例に関して、ステップS102で動的ノード12aによって送信されたメーデー信号を検出する3つの固定ノード10a、10dおよび10bが存在する。つまり、図4Cには3つの輪状の候補場所R1、R2およびR3が存在する。動的ノード12aに対する救助場所の特定は、3つ以上の輪状の候補場所の結合に基づいて計算することによってより精密に特定することができる。さらに、救助場所が特定された場合、メーデー信号を検出する固定ノードが何度更新されようとも、バックエンド処理プラットホームは、検出したメーデー信号をたどることによって救助場所を追跡することができる。メーデー信号を検出する固定ノードが、不完全に更新されたとしても、上記の追跡は、救助場所をより連続的かつ精密なものにする。
【0030】
上記に考察したように、本発明の緊急救助システムにおいて、動的ノードは、照明し、固定ノードにメーデー信号を同報配信するためにそれぞれ使用することができる。バックエンド処理プラットホームは、固定ノードからのメーデー信号に対する全ての情報を収集することができる。これにより、救助機構は、バックエンド処理プラットホームによって救助対象者に関する場所を把握し、最も有効な救助活動を行うことができる。
【0031】
上記の例および説明によって、本発明の特徴および精神が願わくは十分に記載されるであろう。当業者は、本発明の特徴および精神を維持しながら、このデバイスの多くの修正形態および代替を作成することができることに容易に気付くであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界によってのみ限定されるものと解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれが、個別の固定ノード識別を有する複数の固定ノードと、
メーデー信号を同報配信するために操作される少なくとも1つの動的ノードと、
前記固定ノードに通信状態で接続されたバックエンド処理プラットホームとを備え、
前記少なくとも1つの動的ノードのうちの1つがメーデー信号を同報配信する場合、前記メーデー信号を検出する前記固定ノードのうちの少なくとも1つが、その固定ノード識別および前記検出したメーデー信号の信号強度を前記バックエンド処理プラットホームに送信し、次いで、前記バックエンド処理プラットホームが、前記動的ノードに対して救助場所を計算し特定する緊急救助システム。
【請求項2】
前記固定ノードのそれぞれが、無線検出デバイスであって、前記無線検出デバイスが、前記動的ノードからの前記メーデー信号を検出するために無線伝送モジュールを備える、請求項1に記載の緊急救助システム。
【請求項3】
各無線検出デバイスが、その無線伝送モジュールによって前記バックエンド処理プラットホームまたは別の無線検出デバイスに無線通信状態で接続される、請求項2に記載の緊急救助システム。
【請求項4】
各無線検出デバイスが、その物理的ケーブルによって前記バックエンド処理プラットホームまたは別の無線検出デバイスに無線通信状態で接続される、請求項2に記載の緊急救助システム。
【請求項5】
前記バックエンド処理プラットホームおよび前記固定ノードがツリートポロジ、バストポロジ、星型トポロジ、輪状トポロジまたはネットトポロジの形態で通信状態で接続される、請求項1に記載の緊急救助システム。
【請求項6】
各動的ノードが、携帯型メーデーデバイスであり、前記携帯型メーデーデバイスが、緊急照明モジュール、電力モジュール、メーデーボタンおよび無線伝送モジュールを備え、前記電力モジュールが、前記緊急照明モジュールに電力を供給するのに使用され、また前記メーデーボタンが操作された場合、前記携帯型メーデーデバイスが、前記無線伝送モジュールによってメーデー信号を同報配信する、請求項1に記載の緊急救助システム。
【請求項7】
前記固定ノードのうちの1つによって検出された前記メーデー信号の信号強度に従って、前記バックエンド処理プラットホームが、アルゴリズムに基づいて前記動的ノードと前記固定ノードの距離を計算する、請求項1に記載の緊急救助システム。
【請求項8】
前記アルゴリズムが、受信戻りエネルギーと、受信アンテナの有効領域と、信号処理のゲインと、前記固定ノードの受信ロスおよびシステムロスと、前記動的ノードの照射エネルギーおよび照射ゲインとに従って、前記固定ノードと前記動的ノードの距離を計算する
、請求項7に記載の緊急救助システム。
【請求項9】
前記固定ノードのうちの1つが、前記メーデー信号を検出する場合、前記バックエンド処理プラットホームが、前記距離および前記固定ノードの前記固定ノード識別に従って前記動的ノードに対応する輪状の候補場所を特定し、前記輪状の候補場所が、救助場所としてみなされる、請求項7に記載の緊急救助システム。
【請求項10】
前記固定ノードのうちの2つが、前記メーデー信号を検出する場合、前記バックエンド処理プラットホームが、前記距離および前記2つの固定ノードに対応する前記固定ノード識別に従って少なくとも2つの輪状の候補場所を特定し、前記バックエンド処理プラットホームがさらに、輪状の候補場所の結合に基づいて2つの結合候補場所を計算し、前記2つの結合候補場所が、救助場所とみなされる、請求項7に記載の緊急救助システム。
【請求項11】
前記固定ノードのうちの少なくとも3つが、メーデー信号を検出する場合、前記バックエンド処理プラットホームが、前記距離および前記少なくとも3つの固定ノードに対応する前記固定ノード識別に従って少なくとも3つの輪状の候補場所を特定し、前記バックエンド処理プラットホームがさらに、輪状の候補場所の結合に基づいて結合候補場所を計算し、前記結合候補場所が、救助場所とみなされる、請求項7に記載の緊急救助システム。
【請求項12】
前記救助場所が特定された場合、前記メーデー信号を検出する固定ノードが何度更新されようとも、前記バックエンド処理プラットホームが、前記検出されたメーデー信号をたどることによって前記救助場所を追跡し、メーデー信号を検出する前記固定ノードが不完全に更新されたとしても、上記の追跡が、救助場所をより連続的かつ精密なものにする、請求項1に記載の緊急救助システム。
【請求項13】
緊急救助システムのための救助情報判定方法であって、前記緊急救助システムが、複数の固定ノードと、動的ノードと、バックエンド処理プラットホームとを備え、前記バックエンド処理プラットホームが、前記固定ノードに通信状態で接続され、前記救助情報判定方法が、以下の
前記動的ノードによってメーデー信号を同報配信するステップと、
前記固定ノードによって前記メーデー信号を検出するステップであって、前記固定ノードのうちの少なくとも1つが、前記メーデー信号を検出するステップと、
前記メーデー信号を検出する前記各固定ノードによって、個々の固定ノード識別および前記検出したメーデー信号の信号強度を前記バックエンド処理プラットホームに送信するステップと、
前記バックエンド処理プラットホームによって、前記動的ノードに対する救助場所を計算し特定するステップとを含む救助情報判定方法。
【請求項14】
前記バックエンド処理プラットホームが前記救助場所を計算し特定する前記ステップが、以下の
前記固定ノードうちの1つが前記メーデー信号を検出する場合、前記バックエンド処理プラットホームが、前記固定ノードから送信された信号強度に従って、アルゴリズムに基づいて前記動的ノードと前記固定ノードの距離を計算するステップと、
前記距離および前記固定ノードの前記固定ノード識別に従って、前記動的ノードに対応する輪状の候補場所を特定し、前記輪状の候補場所が、救助場所とみなされるステップとによって行われる、請求項13に記載の救助情報判定方法。
【請求項15】
前記アルゴリズムが、受信戻りエネルギーと、受信アンテナの有効領域と、信号処理のゲインと、前記固定ノードの受信ロスおよびシステムロスと、前記動的ノードの照射エネルギーおよび照射ゲインとに従って、前記固定ノードと前記動的ノードの距離を計算することである、請求項14に記載の救助情報判定方法。
【請求項16】
前記バックエンド処理プラットホームが前記救助場所を計算し特定する前記ステップが、以下の
前記固定ノードうちの少なくとも2つが前記メーデー信号を検出する場合、前記バックエンド処理プラットホームが、前記少なくとも2つの固定ノードによって検出された信号強度に従って、アルゴリズムに基づいて前記動的ノードと前記メーデー信号を検出する前記固定ノードのそれぞれの距離を計算するステップと、
前記距離および前記固定ノードに対応する固定ノード識別に従って少なくとも2つの輪状候補場所を特定するステップと、
前記輪状の候補場所の結合に基づいて結合候補場所を計算し、前記結合候補場所が、救助場所とみなされるステップとによって行われる、請求項13に記載の救助情報判定方法。
【請求項17】
前記アルゴリズムが、受信戻りエネルギーと、受信アンテナの有効領域と、信号処理のゲインと、前記固定ノードの受信ロスおよびシステムロスと、前記動的ノードの照射エネルギーおよび照射ゲインとに従って、前記固定ノードと前記動的ノードの距離を計算することである、請求項16に記載の救助情報判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【公開番号】特開2011−118728(P2011−118728A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−276266(P2009−276266)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(509117104)チュン−シャン インスティチュート オブ サイエンス アンド テクノロジー,アーマメンツ ブリュー,ミニストリー オブ ナショナル ディフェンス (2)
【Fターム(参考)】