説明

線虫を制御するための組成物および方法

線虫、例えば、植物または動物に寄生する線虫を制御するための組成物および方法が本明細書において記載される。化合物には、オキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールが含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
線虫(Nematode)(糸というギリシャ語に由来する)は、湿った表面上または液体環境中、例えば、土壌中の水の層やその他の生物中の湿った組織中に生息する活動性で柔軟な細長い生物である。20,000種のみの線虫しか同定されていないが、40,000から1000万種が実際に存在すると見積もられている。多くの線虫の種は植物および動物に対する非常に成功した寄生生物へと進化しており、農業および畜産における重要な経済的ロスならびにヒトにおける疾病率および死亡率に責任がある(Whitehead (1998) Plant Nematode Control. CAB International, New York)。
【背景技術】
【0002】
植物の線虫寄生生物は、植物のすべての部分、例えば、根、発達中の花芽、葉、および茎に寄生することができる。植物寄生生物はその食性に基づいて、広い範疇である移住性外部寄生生物、移住性内部寄生生物、および定着性内部寄生生物へと分類される。根瘤線虫 (Meloidogyne)およびシスト線虫(GloboderaおよびHeterodera)を含む定着性内部寄生生物は、餌場を誘発し、根のなかでの長期感染を確立し、しばしば非常に作物に対して損傷を与える (Whitehead、前掲)。すべての主要作物に対する見積もられた年間平均12%のロスに基づくと、寄生性線虫は1年に世界で780億ドルを超える園芸および農業産業への経費を費やさせると見積もられている。例えば、線虫は1年に世界でおよそ320億ドルのダイズの損失をもたらしていると見積もられている(Barker et al. (1994) Plant and Soil Nematodes: Societal Impact and Focus for the Future. The Committee on National Needs and Priorities in Nematology. Cooperative State Research Service, US Department of Agriculture and Society of Nematologists)。いくつかの因子が安全かつ効率的な線虫制御の必要を緊急なものとしている。増え続ける人口増加、飢餓、および環境破壊が農業の持続可能性についての興味を増加させており、新しい政府の規制が多くの利用可能な農業用駆虫薬の使用を防止または厳しく制限する可能性がある。
【0003】
線虫の効率的な制御に利用可能な化学物質は非常にわずかしかない (Becker (1999) Agricultural Research Magazine 47(3):22-24; 米国特許第6,048,714号)。一般に、化学薬品の殺線虫剤はかなりの環境に対するダメージをもたらすことが知られている高度に毒性の化合物であり、それらが利用可能な量および場所はますます制限されつつある。例えば、様々な特殊農作物における線虫の寄生を低減させるために有効に用いられてきた土壌燻蒸剤である臭化メチルは、オゾン層破壊物質であるとして国連モントリオール議定書の下で規制されており、米国および世界中において撤退されてきている (Carter (2001) California Agriculture, 55(3):2)。イチゴおよびその他の農産物産業は、臭化メチルの好適な代替物が見つからなければかなりの打撃をうけるであろうと予測される。同様に、広域スペクトル殺線虫剤、例えば、Telone (1,3-ジクロロプロペンの様々な製剤)は毒物学的観点によってその使用にかなりの制限が設けられている (Carter (2001) California Agriculture, 55(3):12-18)。 有機リン(Organophosphate)およびカルバメート殺虫剤は規制を受けているもう一つの重要なクラスの殺線虫剤であり、これら化合物のいくつかは現在撤廃されつつある (例えば、フェナミホス、テルブホス、カヅサホス(cadusafos))。
【0004】
有害ではあるが有効な従来からの殺線虫剤の安全かつ有効な代替物を見いだすことにおいては現在までほとんど成功していない。有機リンおよびカルバメートの多くのより新しい代替物の弱い有効性の最近の例は、バミューダグラスにおける植物寄生性線虫の管理のためのフェナミホスの代替物についての研究である。これらの試みにおいて、実験的処理はいずれも植物寄生性線虫の集団密度を低減させず、芝生の概観または芝生の根の生産の増強を一貫してもたらさなかった (Crow (2005) Journal of Nematology、37(4):477-482)。したがっていまだに、植物寄生性線虫の制御のための環境的に安全かつ有効な方法の開発が緊急に必要とされている。
【0005】
いくつかの植物種は、線虫に対して高度に耐性であることが知られている。なかでももっともよく知られているものとして、マリーゴールド (Tagetes spp.)、ラトルボックス(rattlebox)(Crotalaria spectabilis)、キク(Chrysanthemum spp.)、トウゴマ (Ricinus communis)、インドセンダン (Azardiracta indica)、およびキク科(family Asteraceae) (family Compositae)の多くのメンバー(Hackney & Dickerson. (1975) J Nematol 7(1):84-90)が挙げられる。キク科の場合、光力学化合物であるアルファ-terチエニルが、根の強い殺線虫活性の原因であることが示されている。トウゴマは、種子作物が植えられる前に緑肥として鋤き込まれる。しかし、トウゴマ植物の主な欠点は、種子が、ヒト、ペット、および家畜を殺傷しうる毒性化合物(例えば、リシン)を含むことおよび高度にアレルギー原性であることである。しかしほとんどの場合においては、植物殺線虫活性についての有効成分はいまだに見いだされておらず、これら耐性植物から商業的に成功しうる殺線虫製品を導き出すのはいまだに困難であり、また、農学的に重要な作物、例えば、ダイズおよびワタにこの耐性を移すことはいまだに困難である。
【0006】
特定の線虫に対する遺伝的耐性がいくつかの市販品種(例えば、ダイズ)においては用いることができるが、これらは数が限られており、望ましい農業的特性と耐性とを兼ね備えた品種の入手可能性は制限されている。さらに、雌雄交配を介する遺伝子組換えに基づく従来の植物育種によって線虫耐性の商業品種を作ることは、時間のかかる方法であり、さらに適当な遺伝資源の欠如によりしばしば妨げられる。
【0007】
植物寄生性線虫を制御する化学的手段は、適切な天然の耐性またはトランスジェニック耐性のソースを欠く多くの作物にとって必要であり続ける。特殊市場において、線虫の寄生に起因する経済的苦難は特にイチゴ、バナナ、およびその他の高価な野菜および果物において高い。高作付けの作物市場において、線虫の被害は、ダイズおよびワタにおいて最も大きい。しかし、かなりの線虫寄生によって損害を被っているさらなる作物が多く存在し、例えば、ジャガイモ、コショウ、タマネギ、柑橘類、コーヒー、シュガーケーン、温室観賞植物およびゴルフ場の芝草が挙げられる。
【0008】
現代の農業において有用であるためには、殺線虫剤は、高い有効性、様々な株の線虫に対する広域活性スペクトルを有さなくてはならず、非標的生物に対して毒性であってはならない。
【0009】
脊椎動物(例えば、ヒト、家畜およびペット)の線虫寄生生物には、腸管内線虫(gut roundworms)、鉤虫、蟯虫、鞭虫、および糸状虫が含まれる。それらは様々な方法で伝染し得、例えば、水質汚染、皮膚浸透、刺咬昆虫、または汚染された食品の摂取によるものが挙げられる。
【0010】
家畜においては、線虫の制御すなわち「除線虫(de-worming)」は、 家畜生産者の経済活力に必須であり、ペットの獣医医療の必要な一部である。寄生性線虫は動物における死亡の原因であり(例えば、イヌおよびネコにおける犬糸状虫)、寄生生物が感染した動物が栄養を吸収する能力を阻害する結果として疾病率の原因である。寄生生物により誘発される栄養不足は、家畜およびペットにおける疾患および発育不全をもたらす。例えば、ウシおよび乳牛群において、褐色捻転胃虫による一つの未処置の感染は、飼料を筋肉またはミルクへと変換する動物の能力を永久に制限しうる。
【0011】
2つの因子が動物寄生性線虫を制御するための新規な駆虫薬およびワクチンの必要性に寄与している。第一に、家畜の寄生性線虫のより流行している種のいくつかは、現在入手可能な駆虫薬に対する耐性を構築しつつあり、これはこれらの製品がその効力を失ってきていることを意味する。かかる進展は驚くべきことではない。というのは、有効な駆虫薬はわずかしか利用可能ではなく、ほとんどが連続的に用いられてきているからである。いくつかの寄生種は駆虫薬のほとんどに対する耐性を進展させている(Geents et al. (1997) Parasitology Today 13:149-151; Prichard (1994) Veterinary Parasitology 54:259-268)。駆虫薬の多くが類似の作用機序を有するという事実は事態を複雑にしている。というのは、1つの薬剤に対する寄生生物の感受性の喪失は、しばしば副耐性、即ち、同じクラスにおけるその他の薬剤に対する耐性を伴うからである (Sangster & Gill (1999) Parasitology Today 15(4):141-146)。第二に、現在入手可能な主要な化合物についての毒性に関する問題がいくつかある。
【0012】
寄生性線虫類による感染はまた、特にアフリカ、アジアおよびアメリカの熱帯地方においてかなりのヒトの死亡率および疾病率をもたらす。世界保健機関は29億人が感染していると見積もっており、いくつかの地域では人口の85%が寄生虫を担持していると見積もっている。死亡率は感染と比較して稀なものの、疾病率はかなりのものであり、世界の障害期間調整後の平均寿命(DALY)の測定において糖尿病および肺癌と対抗している。
【0013】
ヒト寄生性線虫の例には、鉤虫、糸状虫、および蟯虫が含まれる。鉤虫(13億の感染)は数百万の子供達の貧血の主な原因であり、成長遅延および認知発達障害をもたらす。糸状虫はリンパ管に侵入する結果、永久的に腫れた奇形の四肢 (象皮病)、および眼をもたらし、アフリカ人の河川盲目症の原因となる。大腸管内線虫である回虫(Ascaris lumbricoides)は世界中で10億を超えるヒトに感染し、栄養不良および閉塞性腸疾患をもたらす。先進国においては、蟯虫が一般的であり、しばしば保育所において子供を介して伝染する。
【0014】
無症候性の寄生生物感染においても、線虫は価値ある栄養分を宿主から奪うことが出来、その他の生物が二次感染を引き起こす能力を増進することが出来る。いくつかの場合においては、感染は消耗性の病気をもたらし得、その結果、貧血、下痢、脱水、食欲不振、あるいは死亡がもたらされうる。
【0015】
薬物利用可能性および公衆衛生社会基盤におけるかなりの進展および1つの熱帯の線虫(水系ギニア虫)がほぼ廃絶されたにもかかわらず、ほとんどの線虫疾患はいまだに解決困難な問題である。鉤虫疾患の駆虫薬による治療は、例えば、治療後の迅速な再感染の発生により高発生率の地域においては適切な制御を提供できていない。実際、最近50年間にわたって、線虫感染率は米国、ヨーロッパおよび日本においては低下しているが、感染の世界中の総数は世界人口の増加と足並みをそろえている。地域政府、世界保健機関、基金、および製薬会社による大規模な構想が、現在入手可能な手段を用いる線虫感染の制御の試みを進行中であり、例えば、イベルメクチンおよびベクター制御を用いるアフリカおよびアメリカにおける回旋糸状虫症 (河川盲目症)の制御のための3つのプログラム; DEC、アルベンダゾール、およびイベルメクチンを用いるリンパ系フィラリア症排除のための全世界同盟;および非常に成功したギニア虫絶滅計画が挙げられる。寄生性線虫の感染を予防するための安全かつ有効なワクチンが見いだされるまでは、ヒトおよび家畜の両方における線虫寄生生物感染を制御および治療するために駆虫薬が使用され続けるであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
特定の殺虫剤としてのオキサゾール(米国特許 4,791,124)およびチアゾール(米国特許 4,908,357)および殺線虫性のピラゾール(米国特許 6,310,049)が既に当該技術分野において開示されている。本発明は、商業規格(commercial standard)に匹敵する活性を示す驚くべき強力な殺線虫活性を有するその他のオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールを開示する。商業レベルの殺線虫性の有効性は、オキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールに関しては以前に示されていない。重要なことに、これらの化合物は線虫に対して広範に活性であり、かつ非標的生物に対して安全である。
【0017】
米国特許 4,791,124は、10 ppmにてネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)(根瘤線虫)に対する殺線虫活性を有する特定のオキサゾールおよびチアゾールを開示している。しかしながら、化合物はより低用量へと減量できず、本明細書の表1Dから理解されるように、8 ppmにて高度に有効であるようである特定のチアゾール類似体は商業規格までは有効性において匹敵せず、それらは1 ppmでは認識可能な殺線虫活性を保持しない。
【0018】
米国特許 6,310,049は、根瘤線虫に対する活性を有する特定の殺線虫性ピラゾールを開示する。いくつかのピラゾール化合物はインビトロアッセイにおいて 100 ppm にて活性を有することが示されており、わずかなサブセットの化合物は、土壌に基づく温室において50 ppmにて活性を有することが示されている。1つの化合物は20 ppmにて温室活性を有すると開示されており、1つの化合物は5 ppmにて温室活性を有すると開示されている。これら化合物のいずれかが商業規格に匹敵する有効性、即ち1 ppmにおける有効性を有するかどうかは不明である。本明細書における表1Dから理解できるように、殺線虫活性は3-(フラン-2-イル)-5-フェニル-1H-ピラゾールについては8 ppmでみられるが、1 ppmにおいてはみられず、一方多くのオキサゾールおよびオキサジアゾールは1 ppmにて商業規格に匹敵する殺線虫有効性を有する。
【課題を解決するための手段】
【0019】
置換フランまたはチオフェン環を有するが非置換フランまたはチオフェン環を有さないいくつかのオキサジアゾール化合物がアポトーシス誘導物質であり、特定の癌に対する化学療法薬として有用であることが開示されている (Zhang et al. 2005 J Med Chem. 48(16):5215-23)。外見上のいくらかの化学的類似性にもかかわらず、本発明の殺線虫性類似体は、哺乳類細胞においてアポトーシスを誘導せず、野生型シノラブディス・エレガンス(C. elegans)線虫およびアポトーシスを欠損しているced-3 または ced-4 シノラブディス・エレガンス突然変異体に対して同等の有効性を有する。これらの類似体はそれゆえ、米国特許7,041,685においてCai et alによって開示されているアポトーシス誘導性オキサジアゾールからは構造的および機能的に区別される。
【0020】
概要
線虫、例えば、植物または植物の位置に寄生する線虫を制御するための組成物および方法が本明細書において記載される。動物に寄生する線虫も、本明細書において記載される方法および化合物を用いて制御することが出来る。
【0021】
有効量の、本明細書において記載される式のいずれかを有する化合物または化合物の混合物、例えば、以下に示す化合物を含む殺線虫組成物が本明細書において記載される。
【0022】
式 Iの化合物またはその塩が本明細書において記載される:
【化1】

式 I
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、またはピラジル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)O;
Bは、C(H)またはC(CH3); および
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【0023】
様々な態様において: Aはフェニル; Aはピリジル; Aはピラジル; BはC(H); BはC(CH3); Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル;およびCはイソキサゾリルである。
【0024】
式 Iaを有する化合物またはその塩も開示される:
【化2】

式 Ia
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される:
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【0025】
式 Iaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、フッ素および塩素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、ClおよびBrから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、EはS; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択され、EはSであり、R2およびR4の両方は水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、 EはS、R2およびR4の両方は 水素、R7、R8およびR9はすべて水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3 はClから選択され、EはS、R2およびR4の両方は水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素;および、R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Brから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Clから選択され、EはS、R2およびR4の両方は水素、およびR7、R8およびR9は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はBr、Eは S、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素である。
【0026】
式 Ibを有する化合物またはその塩もまた開示される:
【化3】

式 Ib
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、COから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
BはC(H)、C(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【0027】
式 Ibの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、フッ素および塩素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、ClおよびBrから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、 R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、EはS; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択され、EはS、およびR2およびR4の両方は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、 R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、 EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はClから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素、および、R7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素;および、R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、 R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Brから選択され、E はS、R2およびR4の両方は 水素および R7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Clから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はBr、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素である。
【0028】
式 IIの化合物またはその塩も本明細書に開示される:
【化4】

式 II
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、およびピラジルから選択される: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)O;
Bは、C(H)またはC(CH3);
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリルから選択される: フッ素、塩素、CH3、およびOCF3]。
【0029】
様々な態様において: Aはフェニル; Aはピリジル; Aはピラジル; BはC(H); BはC(CH3); Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル;およびCはイソキサゾリルである。
【0030】
式 IIaを有する化合物が本明細書に開示される:
【化5】

式 IIa
[式中、
R1およびR5は独立に、H、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時にHにはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、H、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、HおよびFから選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【0031】
式 IIaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、フッ素および塩素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、ClおよびBrから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、EはS; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択され、EはS、およびR2およびR4の両方は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、 EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はClから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; および、R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Brから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Clから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はBr、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素である。
【0032】
式 IIbを有する化合物またはその塩が本明細書に開示される:
【化6】

式 IIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、BrおよびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3およびOCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【0033】
式 IIbの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、フッ素および塩素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、ClおよびBrから選択される; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、EはS; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、BrおよびFから選択され、EはS、およびR2およびR4の両方は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Cl、Br、Fから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素および R7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はClから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; および、R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Brから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9はすべて 水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、Clから選択され、EはS、R2およびR4の両方は 水素およびR7、R8およびR9は 水素; R1およびR5は独立に、水素、塩素およびフッ素から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はBr、EはS、R2およびR4の両方は 水素、およびR7、R8およびR9はすべて 水素である。
【0034】
式 IIIの化合物またはその塩が本明細書に開示される:
【化7】

式 III
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、およびピラジル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3およびOCF3]。
【0035】
様々な態様において: Aはフェニル; Aはピリジル; Aはピラジル; Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル; およびCはイソキサゾリルである。
【0036】
式 IIIaを有する化合物またはその塩も開示される:
【化8】

式 IIIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【0037】
式 IIIaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3は、フッ素、塩素および臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3 は塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4は 水素、R3は塩素または臭素、EはSおよびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、およびEはOおよびR7、R8およびR9は 水素; およびR1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素および臭素、EはOおよびR9はフッ素である。
【0038】
式 IIIb を有する化合物またはその塩も開示される:
【化9】

式 IIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0039】
式 IIIbの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3 はフッ素、塩素および臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素;R1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4は 水素、R3は塩素または臭素、EはSおよびR9は水素またはフッ素; およびR1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはOおよびR9はフッ素である。
【0040】
式(IV) の化合物またはその塩も開示される:
【化10】

式 IV
[式中、
Aはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラジル オキサゾリルまたはイソキサゾリル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CN、C(H)O; および、
Cはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【0041】
様々な態様において: Aはフェニル; Aはピリジル; Aはピラジル; A はオキサゾリル; Aはイソキサゾリル; Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル;およびCはイソキサゾリルである。
【0042】
式 IVaを有する化合物またはその塩も開示される:
【化11】

式 IVa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3 および OCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【0043】
式 IVaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、およびEはOおよびR7、R8およびR9は 水素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはS、およびR9 は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素である。
【0044】
式 IVbを有する化合物またはその塩も開示される:
【化12】

式 IVb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0045】
式 IVbの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; およびR1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素である。
【0046】
式(V)の化合物またはその塩が本明細書に開示される:
【化13】

式V
[式中、
Aはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラジル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CN、C(H)O; および
Cはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【0047】
様々な態様において: Aはフェニル; Aはピリジル; Aはピラジル; A はオキサゾリル; Aはイソキサゾリル;Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル;およびCはイソキサゾリルである。
【0048】
式Vaを有する化合物またはその塩も開示される:
【化14】

式Va
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0049】
式Vaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3 から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3 は塩素または臭素、EはS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素である。
【0050】
式Vb を有する化合物またはその塩も開示される:
【化15】

式Vb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0051】
式Vbの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素および臭素、および EはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R3はフッ素、塩素または臭素、EはSおよびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、EはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ず、R2およびR4の両方は 水素、R3は塩素または臭素、E はS、およびR9は水素またはフッ素; R1およびR5は独立に、水素およびClから選択され、R3はフッ素、塩素または臭素、EはO、およびR9はフッ素である。
【0052】
式(VI) を有する化合物またはその塩が本明細書において記載される:
【化16】

式VI
[式中、
Aは置換されていてもよいアリールまたは独立に一置換または複数置換されていてもよい アリールアルキルまたは独立に一置換または複数置換されていてもよい ヘテロアリールまたは独立に一置換または複数置換されていてもよい ヘテロアリールアルキル、ここで、置換基は以下からなる群から選択される: ハロ、C1-C6 ハロアルキル、C6-C10 アリール、C4-C7 シクロアルキル、C2-C6 アルキル、C2-C6 アルケニル、C2-C6 アルキニル、C6-C10 アリール(C1-C6)アルキル、C6-C10 アリール(C2-C6)アルケニル、C6-C10 アリール(C2-C6) アルキニル、C1-C6 ヒドロキシアルキル、アミノ、ウレイド、シアノ、C1-C6 アシルアミノ、ヒドロキシ、チオール、C1-C6 アシルオキシ、アジド、C1-C6 アルコキシおよびカルボキシ、およびC(H)O;
Cはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【0053】
様々な態様において: Aはアリール; Aはアリールアルキル; Aはヘテロアリールアルキル; Aはヘテロアリール; Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル; Cはイソキサゾリル;Aはピリジル; Aはピラジル; A はオキサゾリル; および Aはイソキサゾリル; AおよびCの両方がチオフェニルではない化合物およびAおよびCの両方がフラニルではない化合物である。
【0054】
式VIaを有する化合物またはその塩もまた本明細書において記載される:
【化17】

式VIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0055】
式VIaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、CH3、FおよびClから選択される; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBr、R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBrおよびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、EはO、およびR6、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、R2およびR4は 水素、EはO、および R7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される。
【0056】
式VIbを有する化合物またはその塩もまた本明細書において記載される:
【化18】

式VIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【0057】
式VIbの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、CH3、FおよびClから選択される; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBr; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBrおよびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、EはO、およびR6、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、R2およびR4は 水素、 EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3 はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される。
【0058】
式(VII) を有する化合物またはその塩が本明細書において記載される:
【化19】

式VII
[式中、
Aは置換されていてもよいアリールまたは独立に一置換または複数置換されていてもよい アリールアルキル (例えば、アリールC1-3アルキルまたはアリールC1-C6)または独立に一置換または複数置換されていてもよい ヘテロアリールまたは独立に一置換または複数置換されていてもよい ヘテロアリールアルキル(例えば、ヘテロアリールC1-3アルキルまたはヘテロアリールC1-C6)、ここで、置換基は以下からなる群から選択される: ハロ、C1-C6 ハロアルキル、C6-C10 アリール、C4-C7 シクロアルキル、C2-C6 アルキル、C2-C6 アルケニル、C2-C6 アルキニル、C6-C10 アリール(C1-C6)アルキル、C6-C10 アリール(C2-C6)アルケニル、C6-C10 アリール(C2-C6) アルキニル、C1-C6 ヒドロキシアルキル、アミノ、ウレイド、シアノ、C1-C6 アシルアミノ、ヒドロキシ、チオール、C1-C6 アシルオキシ、アジド、C1-C6 アルコキシおよびカルボキシ、C(H)O;
Cはそれぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【0059】
様々な態様において: Aはアリール; Aはアリールアルキル; Aはヘテロアリールアルキル; Aはヘテロアリール; Cはチエニル; Cはフラニル; Cはオキサゾリル; Cはイソキサゾリル; Aはピリジル; Aはピラジル; A はオキサゾリル;およびAはイソキサゾリル; AおよびCの両方がチオフェニルではない; AおよびCの両方がフラニルではない。
【0060】
式VIIaを有する化合物またはその塩も本明細書において記載される:
【化20】

式VIIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9 は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【0061】
式VIIaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、CH3、FおよびClから選択される; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBr;R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBrおよびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、EはO、およびR6、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は 水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は 水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は 水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は 水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、R2およびR4は 水素、EはO、およびR7、R8およびR9は 水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、 R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、および R7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、E はO、および R7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される。
【0062】
式VIIbを有する化合物またはその塩もまた本明細書において記載される:
【化21】

式VIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【0063】
式VIIaの化合物の様々な態様において: R1およびR5は独立に、水素、CH3、FおよびClから選択される; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBr;R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はCl、およびEはO; R1およびR5は独立に、水素、CH3、フッ素およびClから選択され、R3はBrおよびEはO; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、EはO、およびR6、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R3はCl、R2およびR4は 水素、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびCH3から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素およびフッ素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はBr、EはO、およびR7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される; R1およびR5は独立に、水素および塩素から選択され、R2およびR4は 水素、R3はCl、Eは O、および R7、R8およびR9は水素およびフッ素から選択される。
【0064】
望ましくない線虫の制御方法も本明細書において記載され、該方法は、哺乳類、鳥類、またはそれらの食餌、植物、種子または土壌に、有効量の式I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIaおよびVIIbのいずれかの但し書き無しの化合物を含む組成物を投与することを含む。
【0065】
望ましくない線虫の制御方法も本明細書において記載され、該方法は、哺乳類、鳥類、またはそれらの食餌、植物、種子または土壌に、有効量の式I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIaおよび VIIbのいずれかの但し書き有りの化合物を含む組成物を投与することを含む。
【0066】
式I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa および VIIbのいずれかの但し書き無しの化合物を寄生性線虫の生存度を低下させるのに十分な濃度にて含む殺線虫組成物も記載される。
【0067】
式I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa およびVIIbのいずれかの但し書き有りの化合物を寄生性線虫の生存度を低下させるのに十分な濃度にて含む殺線虫組成物も記載される。
【0068】
いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに水性界面活性剤を含む。使用されうる界面活性剤の例としては、Span 20、Span 40、Span 80、Span 85、Tween 20、Tween 40、Tween 80、Tween 85、Triton X 100、Makon 10、Igepal CO 630、Brij 35、Brij 97、Tergitol TMN 6、Dowfax 3B2、Physan および Toximul TA 15が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに透過促進剤 (例えば、シクロデキストリン)を含む。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに共溶媒を含む。使用されうる共溶媒の例としては、乳酸エチル、大豆メチル/乳酸エチル共溶媒ブレンド (例えば、Steposol)、イソプロパノール、アセトン、1,2-プロパンジオール、n-アルキルピロリドン (例えば、Agsolexシリーズ)、石油に基づく油 (例えば、aromatic 200) または鉱油 (例えば、灯油))が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに別の殺虫剤 (例えば、殺線虫剤、殺虫剤または殺菌剤)、例えば、アベルメクチン (例えば、イベルメクチン)、ミルベマイシン、イミダクロプリド、アルジカルブ、オキサミル、フェナミホス、ホスチアゼート、メタム-ナトリウム、エトリジアゾール、ペンタ-クロロ-ニトロベンゼン (PCNB)、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム(mefonoxam)、およびホセチルアルミニウム(fosetyl-al)を含む。有用な殺菌剤としては、これらに限定されないが、シルチオファム、フルジオキソニル、ミクロブタニル、アゾキシストロビン、クロロタロニル、プロピコナゾール、テブコナゾールおよびピラクロストロビンが挙げられる。組成物はまた、 除草剤 (例えば、トリフロキシスルフロン、グリホサート、ハロスルフロン)およびその他の疾患制御のための化学物質 (例えば、キトサン)を含んでいてもよい。
【0069】
以下を含む殺線虫組成物も記載される: 以下の化合物からなる群から選択されるオキサゾール、オキサジアゾールまたはチアジアゾール類似体あるいは類似体の混合物:3-フェニル-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(チオフェン-2-イル)-3-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(3-メチルフラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-2-(フラン-3-イル)オキサゾール、3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(6-クロロピリジン-3-イル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(6-クロロピリジン-3-イル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-2-(フラン-3-イル)オキサゾール。
【0070】
様々な態様において、組成物はさらに水性界面活性剤を含む。使用されうる界面活性剤の例としては、Span 20、Span 40、Span 80、Span 85、Tween 20、Tween 40、Tween 80、Tween 85、Triton X 100、Makon 10、Igepal CO 630、Brij 35、Brij 97、Tergitol TMN 6、Dowfax 3B2、Physan およびToximul TA 15が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに、透過促進剤 (例えば、シクロデキストリン)を含む。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに共溶媒を含む。使用されうる共溶媒の例としては、乳酸エチル、大豆メチル/乳酸エチル 共溶媒 ブレンド (例えば、Steposol)、イソプロパノール、アセトン、1,2-プロパンジオール、n-アルキルピロリドン(例えば、Agsolexシリーズ)、石油に基づく油 (例えば、aromatic 200)または鉱油(例えば、灯油)が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに別の殺虫剤 (例えば、殺線虫剤、殺虫剤または殺菌剤)、例えば、アベルメクチン (例えば、イベルメクチン)、ミルベマイシン、イミダクロプリド、アルジカルブ、オキサミル、フェナミホス、ホスチアゼート、メタム-ナトリウム、エトリジアゾール、ペンタ-クロロ-ニトロベンゼン (PCNB)、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム、およびホセチル-アルミニウム(fosetyl-al)を含む。有用な殺菌剤としては、これらに限定されないが、シルチオファム、フルジオキソニル、ミクロブタニル、アゾキシストロビン、クロロタロニル、プロピコナゾール、テブコナゾールおよびピラクロストロビンが挙げられる。組成物はさらに除草剤 (例えば、トリフロキシスルフロン、グリホサート、ハロスルフロン)およびその他の疾患制御のための化学物質(例えば、キトサン)を含んでいてもよい。
【0071】
望ましくない寄生性線虫 (例えば、シノラブディス・エレガンス以外の線虫)の制御方法も記載され、該方法は、脊椎動物、植物、種子または土壌に、本明細書において記載される殺線虫組成物のいずれかにおいて本明細書において記載されるいずれかの式の化合物を含む殺線虫組成物を投与することを含む。
【0072】
いくつかの場合において、線虫が植物に感染し、殺線虫組成物が土壌または植物に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は植え付けの前に土壌に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は植え付けの後に土壌に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は滴下システムを用いて土壌に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は灌注(drench)システムを用いて土壌に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は植物の根または植物の葉 (例えば、葉、茎)に適用される。いくつかの例において、殺線虫剤組成物は土壌中に耕し込まれるかまたは畝間に適用される。いくつかの例において、殺線虫組成物は種子に適用される。いくつかの例において、線虫寄生生物は脊椎動物に感染する。いくつかの例において、殺線虫組成物は非ヒト脊椎動物に投与される。いくつかの例において、殺線虫組成物はヒトに投与される。いくつかの例において、殺線虫組成物は、非ヒト動物に投与するための灌注剤(drench)として製剤される。いくつかの例において、殺線虫組成物は経口投与剤として製剤される。いくつかの例において、殺線虫組成物は注射剤として製剤される。いくつかの例において、殺線虫組成物は、局所投与用、例えば、pour-ons、に製剤され 、またはタグまたはカラーにおける使用のために製剤される。
【0073】
対象、例えば、宿主植物、動物、またはヒトにおける寄生性線虫 (例えば、M. incognita、H. glycines、B. longicaudatus、H. contortus、A. suum、B. malayi)によって引き起こされる障害 (例えば、感染) の治療方法も本明細書において記載される。該方法は、対象に有効量の式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa または VIIbを有する化合物を投与することを含む。化合物は、植え付け前、植え付け後を含む様々な手段によって飼料添加剤、灌注剤(drench)、外用剤、丸剤としてまたは注射によって送達されうる。
【0074】
さらに別の側面において、寄生性線虫 (例えば、M. incognita、H. glycines、B. longicaudatus、H. contortus、A. suum、B. malayi)を阻害する方法が提供される。かかる方法は、線虫 (成長のあらゆる段階)と、化合物、例えば、式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIaまたは VIIbを有する化合物とを接触させることを含みうる。
【0075】
別の側面において、殺線虫化合物、例えば、式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa またはVIIbを有する化合物を用いて線虫の生存度または繁殖力を低下させるまたは成長または発達を遅延させるまたは伝染性を阻害する方法が提供される。かかる方法は、線虫と特定の化合物、例えば、式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa またはVIIbを有する化合物を接触させること; (c)線虫寄生生物の生存度または繁殖力を低下させることを含みうる。
【0076】
線虫寄生生物の生存度、成長、または繁殖力を低減させる方法も記載され、該方法は線虫を式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa またはVIIbを有する化合物に曝すことを含み、線虫感染から植物を保護する方法も記載され、該方法は、植物、土壌、または植物の種子に式 I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIa またはVIIbを有する化合物を適用することを含む。
【0077】
脊椎動物 (例えば、鳥類または哺乳類)を線虫感染から保護する方法も記載され、該方法は脊椎動物に式I、Ia、Ib、II、IIa、IIb、III、IIIa、IIIb、IV、IVa、IVb、V、Va、Vb、VI、VIa、VIb、VII、VIIaまたはVIIbを有する化合物を投与することを含む。鳥類は、家畜鳥類 (例えば、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、またはガチョウ)でありうる。哺乳類は家畜、例えば、ペット (例えば、ネコ、イヌ、ウマまたはウサギ)または家畜 (例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、アルパカまたはラマ)であってもよいし、ヒトであってもよい。
【0078】
本明細書において記載される化合物を投与することにより線虫寄生生物を制御する方法が本明細書において記載される。該方法は、脊椎動物、植物、種子または土壌に以下を含む殺線虫組成物を投与することを含む:
(a)有効量の本明細書において記載される式のいずれか、例えば以下の式の1つを有する化合物または化合物の混合物:
【化22】

【化23】

式: Ia、Ib
【化24】

【化25】

式: IIa、IIb
【化26】

【化27】

式:IIIa、IIIb
【化28】

【化29】

式: IVa、IVb
【化30】

【化31】

式: Va、Vb
【化32】

【化33】

式: VIa、VIb
【化34】

【化35】

式: VIIa、VIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、COから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
BはC(H)、C(CH3);
Eは、OまたはS]。
【0079】
いくつかの場合において、R1およびR5は両方はHではない。
【0080】
組成物はまた、水性界面活性剤を含んでいてもよい。使用されうる界面活性剤の例としては、Span 20、Span 40、Span 80、Span 85、Tween 20、Tween 40、Tween 80、Tween 85、Triton X 100、Makon 10、Igepal CO 630、Brij 35、Brij 97、Tergitol TMN 6、Dowfax 3B2、PhysanおよびToximul TA 15が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに、透過促進剤 (例えば、シクロデキストリン)を含む。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに共溶媒を含む。使用されうる共溶媒の例としては、乳酸エチル、大豆メチル/乳酸エチル共溶媒ブレンド(例えば、Steposol)、イソプロパノール、アセトン、1,2-プロパンジオール、n-アルキルピロリドン(例えば、Agsolexシリーズ)、石油に基づく油 (例えば、aromatic 200)または鉱油 (例えば、灯油)が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに別の殺虫剤 (例えば、殺線虫剤、殺虫剤または殺菌剤)、例えば、アベルメクチン (例えば、イベルメクチン)、ミルベマイシン、イミダクロプリド、アルジカルブ、オキサミル、フェナミホス、ホスチアゼート、メタム-ナトリウム、エトリジアゾール、ペンタ-クロロ-ニトロベンゼン (PCNB)、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム、およびホセチル-アルミニウム(fosetyl-al)を含む。有用な殺菌剤としては、これらに限定されないが、シルチオファム、フルジオキソニル、ミクロブタニル、アゾキシストロビン、クロロタロニル、プロピコナゾール、テブコナゾールおよびピラクロストロビンが挙げられる。組成物はまた、除草剤(例えば、トリフロキシスルフロン、グリホサート、ハロスルフロン) およびその他の疾患制御のための化学物質(例えば、キトサン)を含んでいてもよい。
【0081】
有効量の以下を含む殺線虫組成物を脊椎動物、植物、種子または土壌に投与することを含む望ましくない線虫の制御方法も特徴である: (a)以下からなる群から選択される化合物: 3-フェニル-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(チオフェン-2-イル)-3-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(3-メチルフラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-2-(フラン-3-イル)オキサゾール、3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(6-クロロピリジン-3-イル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(6-クロロピリジン-3-イル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,4-ジフルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(4-メトキシ-2-メチルフェニル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(4-ブロモ-2-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、3-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール、5-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、3-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-3-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-2-(フラン-3-イル)オキサゾール。
【0082】
有効量の以下を含む殺線虫組成物を脊椎動物に投与することを含む望ましくない線虫の制御方法も特徴である: (a)以下からなる群から選択される化合物:5-(4-ブロモフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、2-(2-フルオロフェニル)-5-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(イソキサゾール-5-イル)-3-(4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、2-フェニル-5-p-トリル-1,3,4-オキサジアゾール、5-(4-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、5-(フラン-2-イル)-3-p-トリル-1,2,4-オキサジアゾール、2-(4-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、2-(3-メトキシフェニル)-5-フェニル-1,3,4-オキサジアゾール、5-(4-ブロモフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(4-クロロフェニル)-2-(チオフェン-3-イル)オキサゾール、2-(フラン-2-イル)-5-フェニルオキサゾール、5-(4-クロロフェニル)-2-(フラン-2-イル)オキサゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(4-ヨードフェニル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(フラン-2-イル)-3-(オキサゾール-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、5-(4-プロピルフェニル)-3-(チオフェン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、2-(4-ブロモフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、3-(4-ブロモフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、2-(3-クロロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール。
【0083】
方法の特定の態様において、組成物はさらに水性界面活性剤を含む。使用されうる界面活性剤の例としては、Span 20、Span 40、Span 80、Span 85、Tween 20、Tween 40、Tween 80、Tween 85、Triton X 100、Makon 10、Igepal CO 630、Brij 35、Brij 97、Tergitol TMN 6、Dowfax 3B2、Physanおよび Toximul TA 15が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに透過促進剤 (例えば、シクロデキストリン)を含む。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに共溶媒を含む。使用されうる共溶媒の例としては、乳酸エチル、大豆メチル/乳酸エチル共溶媒ブレンド(例えば、Steposol)、イソプロパノール、アセトン、1,2-プロパンジオール、n-アルキルピロリドン(例えば、Agsolex シリーズ)、石油に基づく油 (例えば、aromatic 200)または鉱油 (例えば、灯油)が挙げられる。いくつかの場合において、殺線虫組成物はさらに別の殺虫剤(例えば、殺線虫剤、殺虫剤または殺菌剤)、例えば、アベルメクチン (例えば、イベルメクチン)、ミルベマイシン、イミダクロプリド、アルジカルブ、オキサミル、フェナミホス、ホスチアゼート、メタム-ナトリウム、エトリジアゾール、ペンタ-クロロ-ニトロベンゼン (PCNB)、フルトラニル、メタラキシル、メフェノキサム、およびホセチル-アルミニウム(fosetyl-al)を含む。有用な殺菌剤としては、これらに限定されないが、シルチオファム、フルジオキソニル、ミクロブタニル、アゾキシストロビン、クロロタロニル、プロピコナゾール、テブコナゾールおよびピラクロストロビンが挙げられる。組成物はまた除草剤(例えば、トリフロキシスルフロン、グリホサート、ハロスルフロン)および疾患制御のためのその他の化学物質(例えば、キトサン)を含みうる;線虫は植物に感染し、殺線虫組成物は土壌または植物に適用される; 殺線虫組成物は土壌に植え付け前に適用される;殺線虫組成物は土壌に植え付け後に適用される;殺線虫組成物は滴下システムを用いて土壌に適用される; 殺線虫組成物は灌注(drench)システムを用いて土壌に適用される;殺線虫組成物は植物の根に適用される; 殺虫組成物は種子に適用される; 殺線虫組成物は植物の葉に適用される;線虫は脊椎動物に感染する; 殺線虫組成物は鳥類または非ヒト哺乳類に投与される;殺線虫組成物はヒトに投与される;殺線虫組成物は非ヒト動物に投与するための灌注剤(drench)として製剤される;殺線虫組成物は経口投与剤として製剤される;および殺線虫組成物は注射剤として製剤される。
【0084】
本明細書に記載する方法は特に所望の作物植物、観葉植物、および芝草の根を攻撃する線虫の制御に有用である。所望の作物植物は、例えば、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、タバコ、コムギ、イチゴ、トマト、バナナ、シュガーケーン、サトウダイコン、ジャガイモ、または柑橘類でありうる。
【0085】
以下を含む非ヒト脊椎動物のための殺線虫飼料も記載される:
(a) 飼料; および
(b)殺線虫組成物、例えば、本明細書において記載される殺線虫組成物。
【0086】
いくつかの例において、飼料は、以下からなる群から選択される: ダイズ、コムギ、トウモロコシ、ソルガム、キビ、アルファルファ、クローバー、およびライムギ。
【0087】
本明細書において記載される化合物の1以上を含むよう補充された飼料も記載される。
【0088】
非ヒト脊椎動物のための殺線虫飼料は以下を含みうる: (a)動物飼料;および (b)有効量の本明細書において記載される式のいずれかを有する殺線虫化合物または化合物の混合物、例えば以下の式の1つを有するもの:
【化36】

【化37】

式: Ia、Ib
【化38】

【化39】

式: IIa、IIb
【化40】

【化41】

式: IIIa、IIIb
【化42】

【化43】

式: IVa、IVb
【化44】

【化45】

式: Va、Vb
【化46】

【化47】

式: VIa、VIb
【化48】

【化49】

式: VIIa、VIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、COから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
BはC(H)、C(CH3);
Eは、OまたはS]。
【0089】
いくつかの場合において、R1およびR5は両方はHではない。
【0090】
飼料は以下からなる群から選択されるものでありうる: ダイズ、コムギ、トウモロコシ、ソルガム、キビ、アルファルファ、クローバー、およびライムギ。
【0091】
本明細書において用いる場合、「駆虫薬または駆虫性または駆虫活性」を有する薬剤とは、試験された場合に測定可能な線虫-殺傷活性を有するか、または、生きた子孫がより少なくなるまたは全くなくなるよう線虫の生産力を低下させ不稔性(sterility)とするか、または、線虫が宿主に感染またはその宿主において繁殖する能力を低下させるか、または線虫の成長または発達を妨げる、薬剤である。該薬剤はまた線虫忌避特性も示しうる。アッセイにおいて、該薬剤は、 線虫と、例えば、マイクロタイタープレートのウェル中、液体または固体培地中または薬剤を含む土壌中にて一緒にされる。段階的な線虫が培地に入れられる。線虫の生存時間、子孫の生存度、および/または運動が測定される。「駆虫薬または駆虫性または駆虫活性」を有する薬剤は、例えば、曝露されていない同じ段階の成虫と比較して、例えば、約 20%、40%、60%、80%、またはそれ以上成虫線虫の生存時間を低下させうる。あるいは、「駆虫薬または駆虫性または駆虫活性」を有する薬剤は、線虫が複製、再生および/または生きた子孫を生成するのを、例えば、約 20%、40%、60%、80%、またはそれ以上やめさせうる。効果はすぐに明らかになる場合もあるが、後に続く世代において明らかになる場合もある。
【0092】
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のいずれかのラジカルをいう。
【0093】
本明細書において用いられる「アルキル」という用語は、それ自体でまたは別の基の一部として、10炭素までの直鎖および分枝鎖ラジカルをいう。典型的なC1-10 アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、3-ペンチル、ヘキシルおよびオクチル基が挙げられ、それらは置換されていてもよい。
【0094】
本明細書において用いられる「アルケニル」という用語は、それ自体でまたは別の基の一部として、鎖長はそれらに限定されないが、その鎖において2つの炭素原子間の少なくとも1つの二重結合を含む、2-10 炭素原子の直鎖または分枝鎖 ラジカルを意味する。典型的なアルケニル基としては、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-ブテニルおよび2-ブテニルが挙げられる。
【0095】
本明細書において用いられる「アルキニル」という用語は、鎖長はそれらに限定されないが、その鎖において2つの炭素原子間の少なくとも1つの三重結合を含む、2-10 炭素原子の直鎖または分枝鎖ラジカルを意味する。典型的なアルキニル基としては、エチニル、1-プロピニル、1-メチル-2-プロピニル、2-プロピニル、1-ブチニルおよび2-ブチニルが挙げられる。
【0096】
アルコキシ基は、置換されていてもよい上記のC1-10 アルキル基の1つによって置換された酸素を含む。
【0097】
アルキルチオ基は、置換されていてもよい上記のC1-10 アルキル基の1つによって置換された硫黄を含む。かかるアルキルチオ基のスルホキシドおよびスルホンも含まれる。
【0098】
アミノ基は、-NH2、-NHR15および-NR15R16を含み、ここで、R15およびR16はC1-10 アルキルまたはシクロアルキル基であるか、あるいはR15およびR16はNと一緒になって環構造、例えば、ピペリジンを形成するか、またはR15およびR16はNおよびその他の基と一緒になって環、例えば、ピペラジンを形成する。アルキル基は置換されていてもよい。
【0099】
本明細書において用いられる「アリール」という用語は、それ自体でまたは別の基の一部として、環中に6から14の炭素を含む単環式、二環式または三環式の芳香族基をいう。
【0100】
一般的なアリール基としてはC6-14 アリールが挙げられ、好ましくはC6-10 アリールである。典型的なC6-14 アリール基としては、フェニル、ナフチル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニル、アズレニル、ビフェニル、ビフェニレニルおよびフルオレニル基が挙げられる。
【0101】
シクロアルキル基はC3-8 シクロアルキルである。典型的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが挙げられる。
【0102】
本明細書で用いる「アリールアルキル」という用語は、上記のC6-14 アリール基のいずれかによって置換された上記の C1-10 アルキル基のいずれかを意味する。好ましくは、アリールアルキル基は、ベンジル、フェネチルまたはナフチルメチルである。
【0103】
本明細書で用いる「アリールアルケニル」という用語は、上記の C6-14 アリール基のいずれかで置換された上記の C2-10 アルケニル基のいずれかを意味する。
【0104】
本明細書で用いる「アリールアルキニル」という用語は、上記の C6-14 アリール基のいずれかで置換された上記の C2-10 アルキニル基のいずれかを意味する。
【0105】
本明細書で用いる「アリールオキシ」という用語は、置換されていてもよい、上記の C6-14 アリール基のいずれかで置換された酸素を意味する。一般的なアリールオキシ基としては、フェノキシおよび4-メチルフェノキシが挙げられる。
【0106】
本明細書で用いる「アリールアルコキシ」という用語は、置換されていてもよい、上記のアリール基のいずれかで置換された上記の C1-10 アルコキシ基のいずれかを意味する。例示的なアリールアルコキシ基としては、ベンジルオキシおよびフェネチルオキシが挙げられる。
【0107】
例示的なハロアルキル基としては、1以上の フッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子で置換されたC1-10 アルキル基、例えば、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、1,1-ジフルオロエチル、クロロメチル、クロロフルオロメチルおよびトリクロロメチル基が挙げられる。
【0108】
アシルアミノ (アシルアミド)基には、アミノ窒素に結合したいずれかのC1-6 アシル (アルカノイル)、例えば、アセトアミド、クロロアセトアミド、プロピオンアミド、ブタノイルアミド、ペンタノイルアミドおよびヘキサノイルアミド、ならびにアリール-置換C1-6 アシルアミノ基、例えば、ベンゾイルアミド、およびペンタフルオロベンゾイルアミドが含まれる。
【0109】
一般的なアシルオキシ基は、オキシ (-O-) 基に結合したいずれかのC1-6 アシル (アルカノイル)、例えば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ペンタノイルオキシおよびヘキサノイルオキシである。
【0110】
本明細書で用いるヘテロ環という用語は、炭素原子、および、O、N、およびSからなる群から独立に選択される1から4のヘテロ原子からなる飽和または部分的に飽和の 3-7 員環単環式、または7-10 員環二環式環系を意味し、ここで、窒素および硫黄ヘテロ原子は、酸化されていてもよく、窒素は四級化されていてもよく、上記定義のヘテロ環のいずれかがベンゼン環に縮合したあらゆる二環式基を含み、ここで、ヘテロ環は結果として得られる化合物が安定であれば炭素または窒素原子上で置換されていてもよい。
【0111】
一般的な飽和または部分的に飽和のヘテロ環基としては、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、インドリニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニル、イソクロマニル、クロマニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、テトロノイルおよびテトラモイル基が挙げられる。
【0112】
本明細書において用いられる「ヘテロアリール」という用語は、5から14の環原子を有し;環状配列において6、10 または14のπ電子が共有されており;そして炭素原子および1、2または3の酸素、窒素または硫黄ヘテロ原子を含む基をいう。
【0113】
例示的なヘテロアリール基としては、チエニル (チオフェニル)、ベンゾ[b]チエニル、ナフト[2,3-b]チエニル、チアントレニル、フリル (フラニル)、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサンチイニル、ピロリル、例えば限定されないが、2H-ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル (ピリジニル)、例えば限定されないが、2-ピリジル、3-ピリジル、および4-ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、4H-キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタルジニル(phthalzinyl)、ナフチリジニル、キノザリニル、シンノリニル、プテリジニル、カルバゾリル、β-カルボリニル、フェナントリジニル、アクリンジニル(acrindinyl)、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、イソチアゾリル、フェノチアジニル、イソキサゾリル、フラザニル、フェノキサジニル、1,4-ジヒドロキノキサリン-2,3-ジオン、7-アミノイソクマリン、ピリド[1,2-α]ピリミジン-4-オン、ピラゾロ[1,5-α]ピリミジニル、例えば限定されないが、ピラゾロ[1,5-α]ピリミジン-3-イル、1,2-ベンゾイソキサゾール-3-イル、ベンズイミダゾリル、2-オキシインドリル(2-oxindolyl)および2-オキソベンズイミダゾリルが挙げられる。ヘテロアリール基が環中に窒素原子を含む場合は、かかる窒素原子は、N-オキシド、例えば、ピリジル N-オキシド、ピラジニル N-オキシドおよびピリミジニル N-オキシドの形態におけるものであってよい。
【0114】
本明細書で用いる「ヘテロアリールオキシ」という用語は、置換されていてもよい、上記のヘテロアリール基の1つによって置換された酸素を意味する。有用なヘテロアリールオキシ基としては、ピリジルオキシ、ピラジニルオキシ、ピロリルオキシ、ピラゾリルオキシ、イミダゾリルオキシおよびチオフェニルオキシが挙げられる。
【0115】
本明細書で用いる「ヘテロアリールアルコキシ」という用語は、置換されていてもよい、上記のヘテロアリール基のいずれかによって置換された上記の C1-10 アルコキシ基のいずれかを意味する。
【0116】
透過促進剤は一般に、本発明の活性化合物を促進する薬剤である。
【0117】
共溶媒 (即ち、潜在的(latent)溶媒または間接的(indirect)溶媒)は、活性溶媒の存在下で有効な溶媒となり、一次 (活性) 溶媒の特性を向上させうる薬剤である。
【0118】
組成物は水をほとんどまたは全く含まない濃縮形態にて生産されうる。組成物は植物、種子、土壌または脊椎動物の処理のための使用の前に水またはいくつかのその他の溶媒によって希釈してもよい。
【0119】
本発明の1以上の態様の詳細は、添付の図面および以下の記載において示す。本発明のその他の特徴、目的、および利点は、明細書および図面、ならびに請求項から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】化学物質を適用していない植物においてみられる根のこぶ(root galling) (秋の試験)。
【図2】2 kg/haの4776により処理された植物においてみられる典型的な根のこぶ(秋の試験)。
【図3】2 kg/haの4559により処理された植物における典型的な根のこぶ(秋の試験)。
【図4】2 kg/haの市販の殺線虫剤オキサミルによって処理された植物における典型的な根のこぶ(秋の試験)。
【図5】化学物質を適用していない植物においてみられる根のこぶ(夏の試験)。
【図6】4 kg/haの5823により処理された植物においてみられる典型的な根のこぶ(夏の試験)。
【図7】4 kg/haの5938により処理された植物における典型的な根のこぶ(夏の試験)。
【発明を実施するための形態】
【0121】
詳細な説明
特定の化合物が本明細書において記載され、そのなかのいくつかは、強力な広域スペクトルの殺線虫活性を有するオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾール類似体である。
【0122】
殺線虫化合物は外部から、例えばスプレーを介して植物に供給することが出来る。これらの化合物はまた、種子の被覆として適用してもよい。化合物は、線虫制御を必要とする植物または植物の環境、あるいは線虫寄生生物制御を必要とする動物または動物の食物に適用することが出来る。組成物は、例えば、灌注 (drench) または点滴(drip)技術によって適用することが出来る。点滴適用により、化合物は、植物の基部または植物に直近する土壌に直接に適用することが出来る。組成物は既存の細流かんがい(drip irrigation)システムを介して適用できる。この手順は特に、ワタ、イチゴ、トマト、ジャガイモ、野菜および観葉植物に対して適用可能である。あるいは、灌注(drench)適用は、植物の根領域に流れるように十分な量の殺線虫組成物が適用される場合に利用できる。灌注(drench) 技術は様々な作物および芝草に利用できる。灌注(drench) 技術はまた動物にも利用できる。好ましくは、殺線虫組成物は内部寄生性線虫に対する活性を促進するために経口投与される。殺線虫組成物はまた、いくつかの場合において、宿主動物への注入によってまたは局所適用によって投与されうる。
【0123】
殺線虫組成物の濃度は、所望の植物への有意な植物毒性または動物宿主への予期せぬ毒性を引き起こさずに寄生生物の制御に十分なものであるべきである。本発明において開示される化合物は良好な治療濃度域を有する。
【0124】
本発明者らは驚くべきことに、特定のオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾール類似体(例えば、5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール、3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール)が、有機リンおよびカルバメート標準に匹敵する殺線虫 効力を有するとともに、植物および動物よりも線虫に対して良好な選択性を示すことを見いだした。したがって、これらの類似体は、線虫寄生生物制御に有用な化合物を提供する。
【0125】
本明細書において記載される殺線虫剤は、別の殺虫剤と組み合わせて適用することが出来る。第二の薬剤は、例えば、同時にまたは逐次に適用すればよい。かかる殺虫剤としては、例えば、動物適用のためのアベルメクチンが挙げられる。
【0126】
上記殺線虫組成物は、以下の非限定的な例示的な属の線虫によってもたらされる疾患または寄生の治療のために用いられ得る: Anguina、Ditylenchus、Tylenchorhynchus、Pratylenchus、Radopholus、Hirschmanniella、Nacobbus、Hoplolaimus、Scutellonema、Rotylenchus、Helicotylenchus、Rotylenchulus、Belonolaimus、Heterodera、その他のシスト線虫、Meloidogyne、Criconemoides、Hemicycliophora、Paratylenchus、Tylenchulus、Aphelenchoides、Bursaphelenchus、Rhadinaphelenchus、Longidorus、Xiphinema、Trichodorus、およびParatrichodorus、Dirofiliaria、Onchocerca、Brugia、Acanthocheilonema、Aelurostrongylus、Anchlostoma、Angiostrongylus、Ascaris、Bunostomum、Capillaria、Chabertia、Cooperia、Crenosoma、Dictyocaulus、Dioctophyme、Dipetalonema、Dracunculus、Enterobius、Filaroides、Haemonchus、Lagochilascaris、Loa、Manseonella、Muellerius、Necator、Nematodirus、Oesophagostomum,Ostertagia、Parafilaria、Parascaris、Physaloptera、Protostrongylus、Setaria、Spirocerca、Stephanogilaria、Strongyloides、Strongylus、Thelazia、Toxascaris、Toxocara、Trichinella、Trichostrongylus、Trichuris、Uncinaria、およびWuchereria。特に好ましいのは、以下を含む線虫である:Dirofilaria、Onchocerca、Brugia、Acanthocheilonema、Dipetalonema、Loa、Mansonella、Parafilaria、Setaria、Stephanofilaria、および Wucheria、Pratylenchus、Heterodera、Meloidogyne、Paratylenchus。特に好ましい種は以下である: Ancylostoma caninum、Haemonchus contortus、Trichinella spiralis、Trichurs muris、Dirofilaria immitis、Dirofilaria tenuis、Dirofilaria repens、Dirofilari ursi、Ascaris suum、Toxocara canis、Toxocara cati、Strongyloides ratti、Parastrongyloides trichosuri、Heterodera glycines、Globodera pallida、Meloidogyne javanica、ネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、およびMeloidogyne arenaria、Radopholus similis、Longidorus elongatus、Meloidogyne hapla、およびPratylenchus penetrans。
【0127】
以下の実施例はそれゆえ、単に例示的なものとして解釈すべきであり、いかなるようにしても本開示の残りの部分を限定するものと解釈すべきではない。本明細書において引用するすべての刊行物はその全体を引用により本明細書に含める。
【実施例】
【0128】
実施例 1:小型温室 アッセイにおけるいくつかの殺線虫化合物のネコブセンチュウ(M. incognita)試験
概観:
被験化合物をアセトン溶液に溶解し、水に添加する。発芽したキュウリ実生を乾燥砂が入ったバイアルに入れ、水-化学物質溶液をすぐに添加する。24時間後、ネコブセンチュウの卵をバイアルに添加し、10から12日後、根を線虫のこぶ(galling)について評価する。
【0129】
手順:
キュウリの種子を湿ったペーパータオルにおいて3 日間発芽させる。許容可能な芽(スプラウト)は現れたばかりのいくつかの側根を有する3から4 cmの長さのものであるべきである。化学物質のストック溶液をアセトンとTriton X100との混合物中に準備し(500 mL中412 mg)、終濃度を5 mg/mLとする。化学物質ストック溶液を10 mLの脱イオン水+0.015% Triton X100に添加し、徹底的に混合する。これは各条件を三連で試験すれば十分である。10mLの乾燥砂を各バイアルに添加する。この時点で化学物質の溶解度が可視的に決定され、ppt (大きな沈殿物)または濁度(cloudy)(微細な沈殿物)として記録する。バイアルを傾けて、実生を子葉が砂のすぐ上になるよう正しい方向に置くことによって実生を植え、次いで、幼根を砂で覆うように傾けて戻す。3.3 ml 水/化学物質混合物を各バイアルに添加し、バイアルを蛍光灯の列の下のラックに入れる。バイアルを、各バイアルに50 uLの脱イオンまたは天然水中の500の蟯虫状の(vermiform)ネコブセンチュウ(M. incognita) 卵を添加することによって、植え付けの2日後に接種する。バイアルを次いで周囲室温で蛍光灯下に維持し、必要に応じて、通常は試験期間の間に2回、1mLの脱イオン水を給水する。キュウリ植物の収穫は接種の10から12 日後に根から砂を洗い流すことによって行う。根こぶ評価および可視的な植物毒性評価を以下のスケールを用いて割り当てる: こぶ評価スケール (こぶ: % こぶとなった根のマス): 0 = 0-5%; 1 = 6-20%; 2 = 21-50%; および 3 = 51-100%。三連のこぶ評価の平均を次いで算出する: 緑色 = 0.00-0.33 (こぶ無し); 黄色 = 0.67-1.33 (わずかなこぶ形成); 橙色 = 1.67-2.33 (中程度のこぶ形成); 赤色 = 2.67-3.00 (重度のこぶ形成)。 可視的植物毒性スケールもわりあてる(可視的毒性(Vis. tox);対照と比較した根のマスの可視的低下): rs1 =わずかな成長阻害; rs2 = 中程度の成長阻害; rs3 = 重度の成長阻害。
【0130】
表1A:高い活性に対応する置換の例を示す強力な殺線虫 オキサジアゾールおよびオキサゾール 2-チオフェンおよび2-フラン 類似体
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【0131】
フェニル-2-フランおよびフェニル-2-チオフェンオキサジアゾールおよびオキサゾールの6員環 芳香環上または芳香環中の様々な単一の置換(例えば、フェニルの代わりにピリジンまたはピラジン)は高い殺線虫活性を満たす。好ましい単一の置換の例としては、ハロゲン、CH3、CF3、OCF3 およびOCH3 が挙げられ、特にフェニル環のパラ位 (4-位)におけるものである。フェニル環はまた、高い殺線虫効力を満たすように複数置換されていてもよい。環の番号付けを以下に示す。
【化50】

【0132】
表1B:商業規格に適合する有効性を有する殺線虫チアジアゾール、オキサジアゾールおよびオキサゾール類似体の例
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

*同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0133】
いくつかのフェニル-2-フランおよびフェニル 2-チオフェンオキサジアゾール、オキサゾールおよびチアジアゾールは、市販のカルバメート殺線虫剤であるオキサミルおよび市販の有機リン殺線虫剤であるフェナミホスに匹敵する殺線虫有効性を有する。オキサミルおよびフェナミホスは、米国環境保護庁によって毒性クラス I化学物質に分類されている高度に毒性の化合物である。いくつかの複数置換された類似体が特に殺線虫性であるという事実も注目に値する。
【0134】
表1C:3-フランおよび3-チオフェン類似体の殺線虫活性
【表3−1】

【表3−2】

*同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0135】
強力な殺線虫活性は、2-フランおよび2-チオフェン類似体に限定されず、3-フランおよび3-チオフェンによってもみられる。5-員環 チオフェンまたはフラン環上のさらなる特定の置換も良好に耐用されるようである。
【0136】
表1D:殺線虫ピラゾールおよびチアゾールとの殺線虫オキサゾールおよびオキサジアゾールの比較
【表4】

*同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0137】
本発明のオキサゾールおよびオキサジアゾール類似体は、比較用の殺線虫ピラゾールまたは殺線虫チアゾールよりも殺線虫有効性において有意に改善を示す。
【0138】
実施例 2: 一般的温室試験プロトコール
ダイズ植え付けおよび成長:
ダイズ種子を2インチ平方のプラスチックポット中の100%砂に植える。植え付けの約 10から12 日後にダイズにおいて最初の三つ葉が現れはじめたら、化学物質処理を行う。化学物質適用の少なくとも4時間後に、線虫であるダイズシスト線虫 (SCN) 卵を適用し、卵の接種の28 日後に、試験を収穫する。
【0139】
キュウリ植え付けおよび成長
キュウリ種子を2インチ平方のプラスチックポット中の砂質土混合物に植える。子葉が完全に展開し、第一葉が現れはじめると、通常植え付けの7 日後に、7日間処理のための化学物質を適用する。1週間後に、0日処理のための化学物質を適用する。別々の植物を各適用に用いる。植物は一般的にその時点で1-2葉の段階である。化学物質適用の少なくとも4時間後に、ポットに根瘤線虫 (RKN) 卵を接種する。植物をこぶ評価について卵接種の14 日後にランク付けする。
【0140】
化学組成および適用
4つのポットあたり1mgの化学物質は1ヘクタールあたり化学物質1kgに相当する。標準試験は4つの複製を用いる。2 kg/haを超える割合については、所望の量の化学物質を計量して30 ml バイアルに入れる (例: 8 kg/haの割合= 30 ml バイアル中8 mgの化学物質)。化学物質を2 mlの適当な溶媒、一般的にはアセトンに溶解する。2 kg/haを下回る割合については、2 mgの化学物質を計量してバイアルに入れ、2 mlの溶媒に溶解する。適当な量の化学物質濃縮液をピペットで別々の30 ml バイアルに入れ、溶媒を添加して体積を2 mlにする (例 0.5 kg/ha = 0.5 mlの濃縮液+ 1.5 ml 溶媒)。それぞれの溶解した濃縮液をついで0.05% Triton X 100 界面活性剤溶液を用いて全部で20mlとする。
【0141】
化学物質および線虫適用
処理すべきポットは湿っているが飽和してはいない。4つのポットのそれぞれに、5mlの適当な化学物質溶液をピペットで培地表面に入れ、植物の基部と接触しないようにする。化学物質適用の直後に、霧ノズルを用いて、ポット表面をポットの化学物質中の水を十分に飽和させるように湿らせる。化学物質適用は朝に行う。
【0142】
SCNまたはRKNの線虫卵を、蒸留水に添加して1lの水あたり1000 蠕虫状(vermiform) 卵の濃度とする。化学物質処理の少なくとも4時間後に、卵を処理されたポット+非処理チェック植物に適用する。約 1 cmの深さの小さい孔をポット表面にパンチで開ける。1mlの線虫卵のスラリーをピペットで孔に入れる。そのすぐ後に孔を穏やかに被覆する。試験植物への水やりは次いで24時間の間しおれを妨げるために必要な水のみとする。 24時間の水やりの制限の後、通常の亜灌漑(sub-irrigation)水やりを試験の持続期間にわたって行う。
表2A:ダイズ植物に対するSCN 温室砂アッセイ
【表5−1】

【表5−2】

* kg/haにおける割合。データは、対照ブランク処理に対するパーセント制御 (即ち、シスト数低下) を示す。同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0143】
本発明のオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールはダイズ シスト線虫に対して高度に有効な殺線虫剤であり、フェナミホスに匹敵する効力を有し、この領域の化学物質が広い殺線虫スペクトルを有することを示す。
【0144】
表2B:キュウリ植物に対するRKN 温室土壌アッセイ
【表6】

*データは、対照ブランク処理に対するパーセント制御 (即ち、こぶ形成低下)を示す。 同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0145】
特定のオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールは生物活性の土壌において高度に有効な殺線虫剤であり、フェナミホスに匹敵する効力を有し、生物的または 非生物的分解に対して少なくとも1週間の時間枠にわたって耐性である活性を有する。
【0146】
表2C:2つの異なる製剤の比較を示すキュウリ植物に対するRKN 温室土壌アッセイ
【表7】

*データは、適当な対照ブランク処理と比較したパーセント制御 (即ち、こぶ形成低下)を示す。アセトン製剤は上記の0.05% Triton X 100 製剤中の標準10% アセトンである。Radix 製剤は、10 mgの各化合物を150 mgの12% Triton X 100、11% Agsolex 8、33% Agsolex 1 および44% Steposol SC (すべて重量%)の 混合物に添加することによって調製した。最終的には活性成分は6.25重量%であった。
【0147】
この領域の化学物質の殺線虫活性は多量のアセトンを有する典型的なスクリーニング製剤から市販の用途に典型的に用いられる乳剤形式へと移すことに対して障害はない。
【0148】
実施例 3: Belonalaimus longicaudatus (刺毛線虫) 試験プロトコール
刺毛(Belonolaimus longicaudatus) 線虫の集団は、15-cmのポット中の土壌上のSt. Augustine 芝草上に維持される。 試験開始時に芝をポットから取り出し、線虫の卵、幼虫および成虫を含む土壌をそれぞれ125 cm3の体積のポットに分ける。被験化合物を3、6、または15 mg用いて3 mlの アセトンに溶解し、2、4、または10 kg/haに相当するそれぞれの表面領域適用量を達成する。3 ml アセトンストック溶液を 30 mlの水に添加し、5 ml のその溶液を用いて上記の6連のテストポットのそれぞれに灌注(drench)する。線虫を含む処理されたポットをおよそ25℃の周囲温度にて研究室においてインキュベートする。3 日後、各ポットからの土壌を洗浄して改変Baermann装置に移し、該装置は、土壌 サンプルが上に載っている濾紙の層を支持するスクリーンから構成され水の皿に配置される。サンプルは次いで25℃で24時間インキュベートされて生きた線虫が濾紙およびスクリーンを通って水貯蔵所へ移動できるようにされ、貯蔵所が光学顕微鏡での計数のために回収される。被験化合物によって死んだまたは固定化された線虫は貯蔵所へと移動することができない。
【0149】
表3:卓上土壌アッセイにおける刺毛線虫に対する有効性
【表8】

*化合物との3 日間のインキュベーションの後に処理された土壌から回収された線虫の数
#11.1 kg フェナミホスが陽性対照として用いられ、アセトン製剤ブランクが陰性対照において化合物を溶解させるために用いられた。
【0150】
特定のオキサゾールおよびオキサジアゾールは、芝草に対する深刻な害虫である刺毛線虫に対する高度に有効な殺線虫剤である。これら類似体はフェナミホスに匹敵する効力を有し、この領域の化学物質が広範な殺線虫 スペクトルを有することを示す。
【0151】
実施例 4: シノラブディス・エレガンス 試験プロトコール
様々な化合物をウェルにおける接触アッセイを用いてシノラブディス・エレガンスに対する殺線虫活性について試験した。アッセイは以下に記載するようにして行った。被験化合物を DMSOに10 mg/mlにて溶解し、100X ストック溶液を作成した。希釈段階をストック溶液を DMSOで希釈することによって作成した。各ウェルのアッセイについて 4 ulの適当な希釈液を試験プレートのウェルに添加する。
【0152】
400 ul アリコートの細菌ストック (アンピシリンおよびナイスタチンを有するM9 バッファー中)を試験プレートの各ウェルに添加する。寄生虫を添加し、試験プレートをロータリーシェーカーにおき、20℃で保持する。寄生虫を調べ、 4 時間、24 時間、48 時間および72時間目にスコア付けする。
【0153】
L1 寄生虫およびL4 寄生虫をアッセイに用いた。L1 寄生虫は細菌フィーディング層なしでプレートに卵をおくことによって調製する。卵が孵化し、L1段階で止まる。このL1段階集団を次いで実験用ストックの作成に用いる。L4 段階ストック を作るために少量の寄生虫を過剰生育し、飢餓となっている寄生虫のプレートから取り出し、細菌フィーダー層を有するプレートにまく。25 ul アリコートの寄生虫を アッセイにおいて各ウェルに添加する。
【0154】
表 4: 殺線虫 オキサジアゾールおよびオキサゾール 類似体の3日間のシノラブディス・エレガンスのウェルアッセイ
【表9−1】

【表9−2】

【表9−3】

* L1 幼虫またはL4 幼虫に対する1、2または3日間の曝露の後の化合物のppmにおけるEC50。括弧内のL4のデータは第二世代の幼虫に対する効果を指す。 ND: 実験せず。
【0155】
遊離の生きた線虫 シノラブディス・エレガンスは、tylenchid 寄生生物、例えば、 ダイズ シスト線虫および根瘤線虫から高度に遺伝的に分岐している。それゆえ、シノラブディス・エレガンス L1 幼虫およびL4 幼虫に対するこれらオキサゾール、オキサジアゾールおよびチアジアゾールの殺線虫活性はさらに、この化学物質が様々な線虫の種および段階に対して広範に活性であるということを確認する。
【0156】
実施例 5: マウス急性毒性試験
急性経口毒性試験を Eurofins/Product Safety Laboratories (Dayton、New Jersey)によって投与されるように試験方法 P203.UDPにしたがってマウスにおいて行った。CD-1/スイス由来アルビノマウスを得て、懸濁物 (suspended solid)底部ケージ中で集団飼育した。マウスにげっ歯類飼料を与え、ろ過した水道水を自由に与えた。研究室設定への順化の後、1群の動物をケージから食物を除くことによって一晩絶食させた。絶食期間の後、3匹の雌性マウスを活動性および初期体重に基づいて選択した。個々の化合物の用量は体重から計算した。
【0157】
被験物質を蒸留水中の0.5% w/w 溶液のカルボキシメチルセルロース (CMC)中に1% (50 mg/kg) または5% (500 mg/kg) (重量/重量) (w/w) 混合物として調製した。 組織破砕機を用いて均質な混合物を作成した。50 または 500mg/kgの用量をシリンジに結合したバルーンが先についた強制経口針を用いる経口挿管によって用量レベルあたり3匹の健康なマウスに投与した。投与の後、動物をケージに戻し、飼料を投薬のすぐ後に交換した。
【0158】
動物を投薬後最初の数時間および14 日まで少なくとも1日1回死亡率、総毒性の兆候および挙動変化について観察した。体重は開始の前および 7および14日目または死亡後出来るだけ早く記録した。
【0159】
結果を以下の化合物について得た:
【化51】

1822:
50 mg/kgの用量においてすべての動物は生存し、体重が増加し、活動的および健康にみえた。総毒性、有害薬理作用、または異常な挙動の兆候はみられなかった。500mg/kgの用量においてすべての動物は被験物質投与の3日間以内に死亡した。
【0160】
【化52】

4417:
500 mg/kg の用量において、14-日間の観察にわたって2匹の動物は活動的および健康にみえ、体重が増えた。1匹の動物は物質投与の4日間以内に死亡した。
【0161】
【化53】

4775:
500 mg/kgの用量において、すべての動物は生存し、体重が増加し、活動的および健康にみえた。総毒性、有害薬理作用、または異常な挙動の兆候はみられなかった。
【0162】
【化54】

4776:
500 mg/kg の用量において、2匹の動物が物質投与後3日間以内に死亡した。1匹の動物は研究期間全体にわたって活動的かつ健康にみえ、14日間の観察期間にわたって体重が増えた。
【0163】
【化55】

5960:
500 mg/kgの用量において、すべての動物は生存し、体重が増加し、活動的および健康にみえた。総毒性、有害薬理作用、または異常な挙動の兆候はみられなかった。
【0164】
これらマウス研究に基づくと、1822の経口毒性は50 mg/kgと 500 mg/kgとの間であるようであり、4776 mg/kgについては500 mg/kgよりわずかに低く、4417については500 mg/kgよりわずかに高く、4775 および5960については500 mg/kgよりも大きいようである。比較すると、マウスにおけるアルジカルブ、オキサミルおよび フェナミホスについての経口LD50はそれぞれ300 ug/kg、2.3 mg/kgおよび 22.7 mg/kg である。
【0165】
したがって、本発明のオキサゾールおよびオキサジアゾール化学物質は広域スペクトル殺線虫活性を有するが、これらの化合物は市販の有機リンおよびカルバメート標準および殺線虫種子処理剤 Avicta(商標)の活性成分であるアベルメクチン(abamectin)よりも安全性においてかなりの改善を示す (経口マウス LD50 13.6 mg/kg)。
【0166】
実施例 6: 改善温室試験プロトコール
プレ-植物組込み試験 (PPI)
PPI試験は、化合物の土壌における前組込みおよびより長いエイジングの効果を調べるものであり、圃場での殺線虫剤適用の畝間方法を模倣する。PPI試験は化合物をより多量の土壌に曝露し、乾燥させ、その結果、より重篤な土壌結合が起こりうる。化合物はまたより長い期間エイジングされ、それによりより徹底的な生物および非生物分解が導かれ得、さらに活性が制限される。
【0167】
すべての処理日数 (例えば、7 日間、14 日間、21 日間)についての化学物質により処理された土壌 (砂質土混合物)処理が適当なポットに入れられる。同じ日に 7日処理のポットに種子が播かれる。1週間後、卵が適用され、 卵適用の14 日間後、試験が収穫される。14日処理は、最初の入れ込みの7 日後に植えられる。14 日の植え付けおよび7日の接種は同日に起こる。1週間後、14日処理に卵が接種される。それらは接種の14 日後に収穫される。21日処理は、最初の入れ込みの14 日後に植えられる。14日の接種および21日の植え付けは同日に行われる。1週間後、21日の植物に卵が接種される。7 日の処理は21日接種と同じ日に収穫される。接種の14日後に、21日植物が収穫される。
【表10】

【0168】
各化合物についてストックを4 mlのアセトン中の4 mgの物質を用いて調製する。土壌を80 mlの圃場土壌および320 mlの砂をプラスチック袋に入れ、よく混ぜることによって混合する。処理のための製剤を2.13 ml (8 kg/ha 割合)、1.06 ml (4 kg/ha割合) または 0.53 ml (2 kg/ha割合)をバイアルに添加し、それを 0.05% X100中の10 mlによりすすぐことによって行う。土壌を次いで 10 ml全部を袋中の400 mlの混合物に添加することによって処理する。処理した土壌をすぐに密封した袋中でよく混合し、化合物を均一に分散させる。およそ 95 mlを各2-インチ平方のポットを満たすために用いて、土壌を圧縮して平坦にして頂部まで満たす。各化合物および対照処理について 4つのポットを満たす。すべてのポットが湿るまで、ただし、底から水が流れ出さないように給水する。
【0169】
PPI試験は、圃場にて15 cm の深さに導入された8、4 および2 kg/haの割合を模倣し、標準2-インチポットキュウリ 温室 アッセイにおける2、1および 0.5 kg/ha 灌注(drench) 適用量に匹敵する。
【0170】
表6A:キュウリ植物に対する根瘤線虫の7日間プレ-植物導入温室研究
【表11】

*データは対照ブランク処理と比較してのパーセント制御 (即ち、こぶ低下)を示す。
【0171】
表6B:キュウリ植物に対する根瘤線虫の14日間プレ-植物導入温室研究
【表12−1】

【表12−2】

*データは対照ブランク処理と比較してのパーセント制御 (即ち、こぶ低下)を示す。
同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0172】
表6C: キュウリ植物に対する根瘤線虫の21日間プレ-植物導入温室研究
【表13】

*データは対照ブランク処理と比較してのパーセント制御 (即ち、こぶ低下)を示す。
【0173】
実施例 7: 秋の殺線虫圃場試験
部位確立
試験部位は、 3511 Highway F、New Melle、MO、Saint Charles郡に位置していた。土壌は天然のプレーリー/牧草に覆われたシルト質粘度ローム層の土壌であった。12-インチの刃を有するBobcat 763 スキッドローダーを用いて18インチの深さまでの穴を掘った。各穴の総体積は約 1.2 立方フィートであった。6立方ヤードの表土と9 トンの 川砂をDardenne Farms Topsoilから購入した。4体積の砂と1体積の土壌の比での混合をトレーラーに積んだ9立方フィートのコンクリートミキサーを用いて達成した。 穴を埋め、沈下した後5 日後に再び埋めた。混合物は92.5%の砂、2.5%のシルト質、および5%の粘度であった。有機物は 0.2%でありpH は6.8であった。
【0174】
区画(plot)にカボチャの種子を植え、カボチャ実生が均一に立ち(区画あたり2、10 cm間隔)、処理の直前に最初の本葉が現れた。
【0175】
処理および接種
処理はブロック計画にてアレンジし、ブロックは一次スロープに対して直角に、二次スロープに対して平行に設置した。7つの接種対照と5つの非接種対照があり、疾患重篤度の分布は位置と非依存的にした。
【表14】

【0176】
適用量はヘクタールあたりの活性物質のkgとして表し、区画(plot)あたりのmgは埋めて充填した穴の表面積(0.000008559 Ha)に基づく。DC 化合物を以下のように適用の直前に処方した: 1)6つのすべての複製の処理に必要な量を300 mlのアセトンに溶解し、2)各区画(plot)について 50 mlのその溶液を2 mlの12.5% Triton X100の入ったメスシリンダーに添加し、体積を水道水で500 mlとした。結果として得られた混合物は標準温室アッセイ (10% アセトン、0.05% X100)において用いたものと同じである。オキサミル処理は同様に製剤されたVydate 2L から調製した。500 mlをじょうろに入れ、 全体積を均一に区画(plot) 表面に散布した。流出は起こらず、蓄積はあったとしても短期のものであった。最終灌注(drench)体積は0.58 ml/cm2であり、我々の温室において用いた0.2 ml/ cm2と比較して、小区画はかなり深いため、処理された土壌体積あたりの適用された灌注(drench) 体積はほぼ同じである。
【0177】
表7A: 化合物処理リスト
【表15】

*圃場率はkg ai/heにおけるものであり、添加した化合物の量は、mg ai/区画(plot)におけるものである。
NT = 非処理 (即ち、線虫を接種したが化学物質で処理しなかった)
NI = 非接種 (即ち、化学物質で処理せず、線虫を接種しなかった)
【0178】
ネコブセンチュウの卵を2週間にわたって収穫し、必要となるまでおよそ5℃で保存した。560万の蠕虫状(vermiform) 卵のストックを620 ml中 9000/mlに調整した。処理の1日後、2つの穴を各区画(plot)に約 7 cm間隔で、カボチャ 植物から等距離となるように開けた。5mlの卵懸濁液を各穴にピペットで入れ、それを次いで密封し、区画(plot)に軽く給水した。全部で90,000の蠕虫状(vermiform) 卵を各区画(plot)に添加した。
【0179】
初期観察
処理の2日後、 わずかな植物毒性が4417の 2 kg/ha 処理についてみられた。罹患した実生の胚軸を土壌の列にて水に浸した。処理の5日後 (5 DAT)に測定した最初の本葉の葉の直径は4417 処理についてはわずかな低下を示した。いずれの化合物も開花には影響は無いようであった。
【0180】
表7B: 根評価
【表16】

*同じ文字を有する平均値はスチューデントのT検定を用いてP = 0.1にて有意差がない。
TW28 =処理の28 日後の地上部重量(top weight)
RG28 =処理の28 日後の% 根こぶ
TW28 =処理の28 日後の根重量
RG43 =処理の43 日後の% 根こぶ
TW43 =処理の43 日後の根重量
NT = 非処理 (即ち、線虫を接種したが化学物質で処理しなかった)
NI = 非接種 (即ち、化学物質で処理せず線虫を接種しなかった)
オキサミル5およびオキサミル2はそれぞれ、5 kg ai/haおよび2 kg ai/haのオキサミル。
【0181】
最初の根評価は 28 DATに行った。地上部を切り離し、圃場中ですぐに計量し、根を注意深く残りの植物を傷つけないように掘り出した。
【0182】
4417についてみられた初期の植物毒性は28 DATにおける地上部重量における低下に反映される。しかし28 DATにおける根重量は影響を受けておらず、第二の収穫 (43 DAT)から記録された根の重量は処理のいずれからの効果も示さなかった。
【0183】
根こぶ損傷を 28 DATおよび 43 DATにおいて以下のパーセント ビニングスケールを用いて評価した:こぶによって有意に影響された根のマスの%を表す、0、1、5、10、25、33、50、66、75、90、および100%。両方のサンプリング時期においてすべての3つの化合物は根のこぶの制御を提供し、それは同じ割合のオキサミルよりも数の上で優れていた。 4776 は28日および43日の時点の両方においてオキサミルよりも統計的に優れており、4559は 43日の時点において オキサミルよりも統計的に優れていた。
【0184】
要約すると3つのすべての化合物はオキサミルと同等またはそれより優れた線虫制御を圃場条件下で提供する。したがってこれらの殺線虫類似体は合理的な使用率での圃場効率を欠き、市販できるほどの十分な寿命を欠く新しいより選択的な殺線虫剤候補の多くよりも優れている。
【0185】
実施例 8:カボチャに対するネコブセンチュウの制御のためのプレ-植物組込み(PPI) 化合物の夏の殺線虫圃場評価
33 cmの直径の穴を有する試験区画(plot)を粘土土壌まで41 cmの深さまで掘り、80%の砂および 20%シルト質ローム層土壌の混合物により満たした。各処理のための技術的化合物を250 ulのTriton X-100 界面活性剤を含む50 ml アセトンに溶解した。この溶液を 450 ml の水に添加し、95リットルの砂/土壌混合物に回転ドラムミキサー中で注いだ。ミキシングドラムを回転させ続けながら、66 グラムの、切った、こぶを有する、トマトの根を添加し、徹底的に分散させた。処理した土壌は6つの複製区画(plot)のそれぞれの表層の15 cmを満たすのに十分であり、したがってPPI 処理を模倣する。区画(plot)をわずかに給水し、ネコブセンチュウ(M. incognita) 卵および幼虫の混合物を区画(plot) のなかの5地点で5 cm の深さに注入した(区画(plot)あたり10ml中100k 卵/幼虫)。1枚の完全に展開した本葉を有する3週齡カボチャ (cv. Liberator III)を土壌処理の4 日後に、区画(plot)あたり1つ植えた。
【0186】
【表17】

【0187】
刻んだこぶの接種と卵/幼虫との組合せにより、高い圧力が提供され、迅速に症状が発生した。DC5823およびDC5938のPPI適用は 4 kg/haにて優れた制御を提供した。DC5523、DC5891、および DC5960も4 kg/haにて有意な制御を提供した。
【0188】
実施例 9:キュウリ植物に対する根瘤線虫およびダイズ植物に対するダイズシスト線虫の種子処理試験
所与の濃度の化学物質を500 ulのアセトンに溶解し、1gのキュウリ種子 (RKN試験) またはダイズ種子 (SCN試験)を添加する(例えば、500 ul アセトン中の20 mg 活性成分+1 gの種子)。種子溶液をすべての種子が完全に化学物質溶液により被覆されるまで撹拌する。アセトンを次いで種子の風乾によって蒸発させる。種子を砂質土を含む2-インチのポットに植え、次いでポットに 1ポットあたり1000のネコブセンチュウ (RKN) または1000のHeterodera glycines (SCN) 卵を植え付けの3日後に接種する。植物をRKNについては卵接種の14 日後に、SCN については卵接種の28 日後にこぶ形成について評価する。
【0189】
表9A:キュウリ種子を用いる根瘤線虫に対する種子処理活性
【表18】

*データは対照ブランク処理と比較してのパーセント制御 (即ち、こぶ形成低下)を示す。
#アベルメクチン(abamectin) 陽性対照は、10 mg ai/グラム種子である。
【0190】
表9B:ダイズ 種子を用いるダイズ シスト線虫に対する種子処理活性
【表19】

*データは、対照ブランク処理と比較してのパーセントシスト低下を示す。割合はmg ai/グラム種子である。同じ文字を有するデータは、同じ試験からのものである。
【0191】
オキサジアゾール、チアジアゾールおよびオキサゾール類似体は、灌注(drench)適用および土壌前組込み方法に加えて種子処理としても活性を示す多用途の殺線虫剤である。
【0192】
実施例 10:請求項の構造は哺乳類細胞においてアポトーシスマーカーを誘導せず、アポトーシスの誘発によって線虫を殺傷するのではない
以前の研究により特定の蛍光性物質の切断を介するアポトーシス誘発性 カスパーゼ-3 プロテアーゼの誘導がアポトーシスの誘導の測定の信頼できる方法であることが示されており、特定のクロロおよびブロモ置換チオフェンおよびフランオキサジアゾールが、哺乳類細胞におけるカスパーゼ-3 誘導のためのハイスループットスクリーニングの後に同定された(Zhang HZ, Kasibhatla S, Kuemmerle J, Kemnitzer W, Ollis-Mason K, Qiu L, Crogan-Grundy C, Tseng B, Drewe J, Cai SX. Discovery and structure-activity relationship of 3-aryl-5-aryl-1,2,4-oxadiazoles as a new series of apoptosis inducers and potential anticancer agents. J Med Chem. 2005 48(16):5215-23)。
【0193】
本発明の化合物クラスがアポトーシスを誘導することができるかどうかを評価するため、蛍光分子、7-アミノ-4-メチルクマリン (AMC)で標識されたカスパーゼ基質 (DEVD、Asp-Glu-Val-Asp)を用いてラット肝臓癌由来H4IIE 細胞における化合物曝露の後のカスパーゼ-3 活性を判定した。カスパーゼ 3はテトラペプチドをDとAMCとの間で切断し、それにより蛍光性緑色 AMCを放出する。 96-ウェルプレートにおける細胞への被験物質曝露の後、培地をプレートから吸引し、各ウェルにPBSを添加した。プレートを-80℃で保存して細胞を溶解し、さらなる分析までサンプルを保存した。分析の日に、プレートをフリーザーから出して解凍した。蛍光基質を有するカスパーゼバッファーを各ウェルに添加し、室温で1時間インキュベートした。AMC 放出を励起波長360 nm および発光波長460 nmで蛍光分光光度計にて測定した。値を相対蛍光ユニット (RFU)として表す。1 μM用量またはそれを下回る用量にて様々な細胞株においてアポトーシスを誘導することができると報告されていたパクリタキセル、カンプトテシン、およびスタウロスポリンとは対照的に、カスパーゼ-3の誘導はこの系において300 μMもの濃度においてもDC1822、DC5823、DC5915、およびDC5938については観察されない。
【0194】
これらの化合物がアポトーシスの誘導によって線虫に影響を与えないことを確認するために、アポトーシス経路を欠損したシノラブディス・エレガンス突然変異体である、ced-3(n717)およびced-4(N1162) 突然変異体(Ellis HM, Horvitz HR. Genetic control of programmed cell death in the nematode C. elegans. 1986 Cell 44:817-829)を、NGM 寒天プレート上での10μg/ml DC5823に対する感受性を評価した。野生型 シノラブディス・エレガンス 株 (N2 Bristol)およびced-3 および ced-4 突然変異体の間の感受性における観察可能な表現型の相違は観察されず、死亡までの時間の相違も観察されなかった。
【0195】
これらのデータは請求項の構造が哺乳類細胞または線虫においてアポトーシスに影響を与えないことを示す。
【0196】
実施例 11:式 IからVIIの化合物の合成の記載
式IからVIIの本発明の化合物は、当業者に知られた方法を用いて調製することが出来る。具体的には、式IaおよびIbを有する本発明の化合物は、スキーム 1における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る 。アルファアミノケトン3は、4(-ジメチルアミノ)ピリジントリブロミドの臭素化および続くブロミド中間体2のナトリウムジホルミルアミドによるアミノ化を伴う2工程手順においてアセトフェノン1から調製される。アミノケトン 3は次いで適当な アシル クロリド 4 と反応すると、アシルアミノケトン 5が生じる。直鎖状前駆体 5 の2,5-ジ置換-1,3-オキサゾール 類似体 6への環化は、DMF中のオキシ塩化リンにより良好な収率にて達成される。
【0197】
スキーム1:式 IaおよびIbの化合物への合成スキーム
【化56】

【0198】
具体的には、式IIaおよびIIbを有する本発明の化合物は、スキーム 2における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。アルファ アミノケトン 2 をナトリウムジホルミルアミドによるアミノ化によってブロミド 前駆体 1から調製し、次いでアシル クロリド 3と反応させるとアシルアミノケトン 4が生じる。直鎖状前駆体 4 の2,5-ジ置換-1,3-オキサゾール 類似体 5への環化は DMF中のオキシ塩化リンによって良好な収率にて達成される。
【0199】
スキーム 2:式 IIaおよびIIbの化合物への合成スキーム
【化57】

【0200】
具体的には、式IIIaおよびIII bを有する本発明の化合物は、スキーム 3における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。ベンゾヒドラジド 1を周囲温度でトリエチルアミン (TEA)の存在下でクロロホルム中のアシル クロリド 2と反応させるとアシル ベンゾヒドラジド 3が生じる。ジアシルヒドラジン 3の2,5-ジ置換-1,3,4-オキサジアゾール(oxadizaole)化合物 4への環化はDMF中の塩化ホスホリル (POCl3)によって達成される。
【0201】
スキーム 3:式 IIIaおよびIIIbの化合物への合成スキーム
【化58】

【0202】
具体的には、式IVa およびIVbを有する本発明の化合物は、スキーム 4における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。ベンゾニトリル 1はメタノール中のDIEAの存在下で室温で 一晩ヒドロキシルアミンヒドロクロリドと反応させると対応する ヒドロキシイミダート 2へと変換される。次いでベンゾヒドロキシイミダート 2 をピリジンの存在下で適当な フランまたはチオフェン カルボニルクロリド (R2-CO-Y)によりアシル化し、次いで DCC 脱水により3,5-ジ置換-1,2,4-オキサジアゾール 生成物が得られる。
【0203】
スキーム 4:式 IVa およびIVbの化合物への合成スキーム
【化59】

【0204】
具体的には、式VaおよびVbを有する本発明の化合物は、スキーム 5における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。
【0205】
スキーム 5:式VaおよびVbの化合物への合成スキーム
【化60】

【0206】
まず、フランまたはチオフェン ニトリル 1の適当な 類似体をDIEAの存在下でメタノール中のヒドロキシルアミンとの反応により対応する ヒドロキシイミダート 2に変換する。次いで、中間体 2をピリジン-ジオキサン中の適当に置換された 塩化ベンゾイル 3と反応させて所望の 3,5-ジ置換-1,2,4-オキサジアゾール 生成物 4を得る。
【0207】
具体的には、式VIaおよびVIbを有する本発明の化合物は、スキーム 6における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。合成は適当な ベンズアミド 基質 1とクロロカルボニルスルフェニル クロリドとの反応により出発し、オキサチアゾロン 化合物 2を得る。次の工程においてオキサチオアゾリン 中間体 2をマイクロ波条件下でトルエン中の適当な フランまたはチオフェン ニトリルと反応させて所望の 3,5-ジ置換-1,2,4-チアジアゾール 生成物 3を得る。
【0208】
スキーム 6:式VIaおよびVIbの化合物への合成スキーム
【化61】

【0209】
具体的には、式VIIaおよびVIIbを有する本発明の化合物はスキーム 7における例示的反応によって示されるようにして調製することが出来る。適当な フランまたはチオフェン カルボキサミド 基質 1をクロロカルボニルスルフェニル クロリドとの反応によりオキサチアゾロン 中間体へと変換する。次いで、オキサチオアゾリン 中間体 2をトルエン中でマイクロ波条件下で適当な ベンゾニトリル 化合物と反応させて所望の 3,5-ジ置換-1,2,4-チアジアゾール 生成物 4を得る。
【0210】
スキーム 7:式VIIaおよびVIIbの化合物への合成スキーム
【化62】

【0211】
式 Ia 実施例: 5-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-2-(チオフェン-2-イル)オキサゾール:
4’−クロロ−2’−フルオロアセトフェノン (17.5 g、100 mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジントリブロミド (40.0 g、110 mmol)および酢酸 (100 mL)の混合物を室温で24時間撹拌した。水 (150 mL) を添加し、30分間の撹拌の後、沈殿した固体をろ過により回収し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させ、所望の ブロミド 中間体を白色固体(24 g、95%) として得た。
【0212】
アセトニトリル (300 mL)中のブロミド 化合物 (24 g、90 mmol) の溶液にナトリウム ジホルミルアミド (9.0 g、95 mmol) を添加した。混合物 を還流させて2時間加熱し、一晩室温まで冷却した。混合物 をろ過してNaBrを除いた。ろ液を 濃縮してジホルミルアミド 中間体を褐色油状物、23.6 gとして得た。EtOH (300 mL)および30% HCl (90 mL) を添加し、混合物 を50℃で5時間撹拌し、一晩室温まで冷却し、その間に生成物が晶出した。 固体を ろ過により回収し、ジクロロメタンで洗浄し、乾燥させて一定の重量にして所望の アミノケトン ヒドロクロリドを白色固体 (6.3 g、31%) として得た。これを次の工程においてそのまま用いた。
【0213】
アシルアミノ ケトンの合成を文献(J. Med. Chem. 1986、29、333-341) に記載されているようにして行った。水 (50 mL)およびEtOAc (100 mL)中の2-アミノ-1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)エタノン ヒドロクロリド (6.3 g、28 mmol)の懸濁液を氷浴中で冷却した。NaHCO3 (11.9 g、140 mmol) を一部ずつ添加し、次いで2-チオフェン カルボニルクロリド (4.25 g、29 mmol)を添加した。混合物を室温で16時間を撹拌した。水 (50 mL) を添加し、混合物 をEtOAc (2x50 mL)で抽出した。 有機層を 合わせ、塩水で洗浄し、乾燥させ (MgSO4)、ろ過し、減圧下で濃縮しアシルアミノ ケトン 5を 黄色 固体 (7.7 g、92%)として得た。有機層を合わせ、乾燥させ (MgSO4)、減圧下で濃縮して粗生成物、7.8 gを得、これをEtOH (25 mL)からの結晶化により精製した。 収率 5.0 g (69%)の黄色 固体。
分子式: C13H7ClFNOS; MW 279.72
HPLC-ESMS: tR = 6.04 分; m/z: 279.9 (M+H); HPLC 純度 98.0% (216nm); 99% (250nm)
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 7.74-7.85 (m、2H)、7.52-7.56 (m、1H)、7.46- 7.51 (m、1 H)、7.21-7.31 (m、2H)、7.14-7.20 (m、1H)
【0214】
式 IIa 実施例: 2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル) オキサゾール
2-(2-ブロモアセチル)チオフェン (2.05 g、10 mmol)、ナトリウム ジホルミル アミド (1.05 g、11 mmol)およびアセトニトリル (20 mL)の混合物を4時間還流させて加熱した。混合物を 室温まで冷却し、ろ過してNaBrを除いた。ろ液を 減圧下で濃縮し褐色油状物、2.0 gを得た。EtOH (930 mL) を添加し、次いで、濃HCl (30%、10 mL)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮により粘着性固体、2.1 gを得た。結果として得られた アミノケトン ヒドロクロリドにはいくらか NH4Clが混入していたが (H1-NMR スペクトルに基づく)、次の工程においてそのまま用いた。
【0215】
EtOAc (40 mL) および水 (20 mL)中の粗アミン.HClの混合物を激しく撹拌し、氷水浴中で冷却した。NaHCO3 (8.3 g、100 mmol) を添加し、次いで、 4-クロロ-2-フルオロ塩化ベンゾイル (1.9 g、10 mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。 層を分離した。水層 をEtOAc (50 mL)で抽出した。合わせた有機層を 水で洗浄し、乾燥させ (MgSO4) 、濃縮して褐色固体、2.0 gを得た。結果として得られた 粗生成物は所望の アシルアミノケトンと4-クロロ-2-フルオロベンズアミドとの混合物(出発アミノケト化合物に存在する塩化アンモニウムとアシル クロリドとの反応によって形成した)であった。
【0216】
アシルアミノケトン 中間体をDMF (25 mL)に溶解し、次いでPOCl3 (2.3g、15 mmol) を添加し、混合物を室温で2.5 日間撹拌した。氷水を添加し、混合物 をEtOAc (3x50 mL) で抽出した。有機層を 水(3x30 ml) で洗浄し、乾燥させ (MgSO4) 、濃縮して、褐色固体/油状物、1.7 gを得た。カラムクロマトグラフィー (Hep/EtOAc 2/1)により1.0 g の固体を得、これは依然として純粋ではなかった。MeOH (5 mL) からの結晶化により純粋な (0.6 g、22%) 2-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(チオフェン-2-イル)オキサゾール をHPLC 純度 >99.0 % にて得た(215および254 nm)。
分子式: C13H7ClFNOS、MW 279.72; LC-MS: tR =9.46 分 m/z: 279.9 (M+H)。
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 7.98-8.08 (m、1H)、7.22-7.42 (m、5H)、7.08-7.14 (m、1H)
【0217】
式 IIIa 実施例: 2-(4-クロロ-フェニル)-5-チオフェン-2-イル-[1,3,4]オキサジアゾール:
250 mL の丸底フラスコに100 mL のアミレン(amelene)安定化したクロロホルム中の2.0g (11.7 mmol、1 当量)の4-クロロベンズヒドラジド (1)を添加し、次いで、4 mL (29.25 mmol、2.5当量)のTEAを添加した。次いで、1.4 mL (12.87 mmol、1.1当量)の2-チオフェンカルボニルクロリド (2) を滴下し、混合物 を周囲温度で1時間撹拌した。反応進行 を20分間のグラジエントでのLCMSによりモニターした。形成した白色沈殿をろ過し、クロロホルムで洗浄し、高減圧下で 2時間乾燥させた。結果として得られた物質を所望のジアシルヒドラジドであると確認し、次の工程においてさらに精製せずに用いた。 粗ジアシル -ヒドラジド を60 mLの POCl3に過熱下で溶解した。結果として得られた 混合物を次いで油浴 (100-110℃)中で5-7時間還流して加熱した。反応進行 を20分間のグラジエントでのLCMSによりモニターした。LCMSによって判定して 環化反応が完了したら、POCl3 を注意深く減圧下で蒸発させ、反応 を次いで水酸化アンモニウムの1 N 溶液で中和した。生成物 をNaHCO3 (200 mL)の飽和溶液から酢酸エチル (300 mL) で抽出し、塩水 (2 x 200 mL) で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、蒸発して乾燥させた。生成物 をフラッシュカラムクロマトグラフィー (ヘキサン→12% 酢酸エチル/ヘキサン) により精製し、次いでヘキサン/酢酸エチル (5:1)の混合物から再結晶させて1.3 gの所望の 化合物 2-(4-クロロ-フェニル)-5-チオフェン-2-イル-[1,3,4]オキサジアゾール (42 %)を白色固体として得た。
化学式: C12H7ClN2OS; MW 262.71; ESMS: m/z 263 (M+H);
1H-NMR (250 MHz、D6-DMSO): 8.08-8.12 (m、2H)、7.96-7.99 (m、2H)、7.69-7.72 (m、2H)、7.32-7.35 (m、1H)
【0218】
式 IVa 実施例: 3-(4-クロロ-2-メチル-フェニル)-5-フラン-2-イル-[1,2,4-]オキサジアゾール:
500 mLの丸底フラスコ中で、4-クロロ-2-メチルベンゾニトリル (10 g、66 mmol) を200 mLのメタノールに溶解した。混合物にヒドロキシル塩化アンモニウム (4.56 g、66 mmol)、次いで、 DIEA (ジイソプロピルエチルアミン) (23 mL、132 mmol) を添加した。混合物を一晩還流して加熱した。溶媒を除いた。残渣 を200 mL のCHCl3に溶解した。混合物に2-フロイル クロリド (10.5 ml、66 mmol)、次いで、 DIEA (23 mL、132 mmol) を添加した。反応完了後、混合物をクロロホルムおよび水で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、蒸発して乾燥させた。残渣 を200 mLのジオキサンに溶解した。混合物に1当量の DIC (N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド)、次いで、 1当量の DIEA を添加した。混合物を次いで一晩還流して加熱した。反応完了後、混合物を冷却した。溶媒を減圧下で除いた。残渣を次いで酢酸エチルおよび水で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、蒸発して乾燥させた。粗生成物を0-20% 酢酸エチル/ ヘキサングラジエントでのシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、4.96 gの所望の化合物、 3-(4-クロロ-2-メチル-フェニル)-5-フラン-2-イル-[1,2,4-]オキサジアゾールを白色粉末として、総収率28.8 %にて得た。
分子式: C13H9ClN2O2; MW 260.04; HPLC 純度 99.9% (254 nm); LC-ESMS: tR = 7.55 分; m/z 261.1 (M+1);
1H-NMR (250 MHz、D6-DMSO): 8.18-8.19 (m、1H)、7.98-8.01 (d、J=8.3,1H)、7.64-7.65 (m、1H)、7.52-7.56 (m、1H)、7.46-7.50 (m、1H)、6.87-6.89 (m、1H)、2.59 (s、3H)
【0219】
式 IVa 実施例: 3-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-5-フラン-2-イル-[1,2,4]-オキサジアゾール:
500 mLの丸底フラスコ中で、4-ブロモ-2-メチルベンゾニトリル (5 g、25 mmol) を200 mLのメタノールに溶解した。混合物にヒドロキシル塩化アンモニウム (1.72 g、25 mmol)、次いで、 DIEA (ジイソプロピルエチルアミン) (8.7 mL、50 mmol) を添加した。混合物を一晩還流して加熱した。溶媒を除いた。残渣を200 mLのCHCl3に溶解した。混合物に 2-フロイル クロリド (3.97 ml、25 mmol)、次いで、 DIEA (8.7 mL、50 mmol) を添加した。反応完了後、混合物をクロロホルムおよび水で抽出した。有機層を分離し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、蒸発して乾燥させた。残渣 を200 mLのジオキサンに溶解した。混合物に1当量の DIC (N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド)、次いで、 1当量の DIEAを添加した。混合物 を次いで一晩還流して加熱した。反応完了後、混合物を冷却した。溶媒を減圧下で除いた。残渣 を次いで酢酸エチルおよび水で抽出した。有機層を 分離し、塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、ろ過し、蒸発して乾燥させた。粗生成物を0-20% 酢酸エチル/ ヘキサングラジエントでのシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し 、2.23 g の所望の化合物、3-(4-ブロモ-2-メチル-フェニル)-5-フラン-2-イル-[1,2,4]-オキサジアゾールを白色粉末として総収率36%にて得た。
化学式: C13H9BrN2O2; MW: 305.13; HPLC 純度 > 99.0%; (254 nm) ESMS: tR = 7.81 分; m/z 305.1 (M+1);
1H-NMR (250 MHz、D6-DMSO): 8.18-8.19 (m、1 H)、7.92 (d、J= 8.3、1H)、7.58-7.70 (m、3H)、6.86 - 6.90 (m、1H)、2.59 (s、3H)
【0220】
式Va 実施例: 5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール
MeOH (50 mL)中の2-フロニトリル (1.9 g、20 mmol)の溶液にヒドロキシルアミンヒドロクロリド (1.4 g、20 mmol)およびトリエチルアミン (2.1 g、20 mmol) を添加した。混合物を一晩還流させて加熱した。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮した。残渣をEtOAc (50 mL)とともに撹拌した。固体をろ別し、ろ液を 濃縮して濃厚な油状物、2.5 g (99%)を得た。H-NMR スペクトルは所望の ヒドロキシアミジン 化合物と一致し、それには Et3N.HClが混入していた。この反応の結果得られた粗生成物を次の工程において精製せずに用いた。
【0221】
ジクロロメタン (50 mL)中の4-クロロ-2-メチル安息香酸 (3.4 g、20 mmol)の懸濁液に、一滴のDMF、次いで、 塩化オキサリル (3.2 g、25 mmol)を添加した。混合物を一晩撹拌し、その間にすべての固体が溶解した。混合物を減圧下で濃縮しジクロロメタンで処理(stripped)して過剰の塩化オキサリルを除いた。残余の酸クロリドをジオキサン/ピリジン (10/1、55 mL)中に取り、ヒドロキシアミジン 化合物 (2.5 g、20 mmol) を添加した。混合物を3時間還流させて加熱した。室温まで冷却した後、水(100 mL) を添加し、結果として得られた 固体をろ過により回収し、乾燥させて6.2 gの粗生成物を得た。MeOH (40 mL)からの再結晶により純粋な5-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-オキサジアゾール 2.6 g (収率 47%)が得られた。
分子式: C13H9ClN2O2; MW 260.04; HPLC 純度: >99.9 % (216 nm); 99.9% (324 nm); LC-ESMS: tR = 9.46 分; m/z 261.1 (M+1);
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 8.10 (dd、J=8.1、1H)、7.63-7.66 (m、1H)、7.32-7.42 (m、2H)、7.18-7.22 (d d、J=2.7、0.9、1H)、6.58-6.62 (m、1H)、2.89 (s、3H)
【0222】
式VIa 実施例: (2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール:
トルエン (150 mL)中の2,4-ジクロロベンズアミド (25 g、131.5 mmol)およびクロロカルボニルスルフェニルクロリド (19 g、145 mmol)の混合物を4時間還流させて加熱した(HCl-ガス形成がpH試験紙によって観察された)。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、所望の オキサチアゾロン 化合物をオフホワイトの 固体 (32.4g、99%)として得、これを次において精製せずに用いた。20 mLのバイアル中でオキサチアゾロン 8a (2 g、8 mmol)および2-フロニトリル (10 g、107 mmol)の混合物をマイクロ波で190℃で20 分間加熱した。反応を10回行い、合わせた混合物を100℃/20 mbarで蒸留し (Kugerrohr)、過剰の2-フロニトリルを除いた(回収された2-フロニトリルは再び用いた)。混合物をさらに150℃/10 mbar で蒸留して副生成物である ニトリル 10 (黄色 固体、6.5 g、47%)を除いた。蒸留残渣(およそ10 g)をジクロロメタン (50 mL)中に取り、ろ過し、ろ液を濃縮して褐色固体、8 gを得た。熱 MeOH (50 mL)中への溶解および水 (10 mL) の添加による再結晶により純粋な(2,4-ジクロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール を褐色固体、4.7 g、として20%の収率にて得た。
化学式: C12H6Cl2N2OS; MW: 297.16; HPLC-ESMS: tR = 6.5; m/z: 296.96; 298.95 (M+1); HPLC 純度 >99% (221nm),>99% (263 nm)、> 99.0 % (306 nm)
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 7.90 (dd、J=8.4、1H)、7.57-7.58 (m、1H)、7.29 (dd、J=8.4、1.8) 7,48、d、J=1.8、1H)、7.15-7.20 (m、1H)、6.55-6.59 (m、1H)
【0223】
式VIa 実施例: 3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール
マグネティックスターラーで撹拌した、酸4-クロロ-2-メチル安息香酸 (50 g、0.29 mol)、ジクロロメタン (200 mL)、および0.5 mL DMFの混合物を氷浴中で冷却した。冷却器にガス吸着トラップを連結させた。塩化オキサリル (44.5 g、0.35mmol) を1時間かけて滴下した。混合物を室温で一晩撹拌し、その間にすべての固体が溶解した。溶液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで処理し(stripped)、過剰の塩化オキサリルを除いた。残渣をTHF (200 mL)中に入れ、氷水浴中で機械的に撹拌した。25% アンモニア水溶液(100 mL) を15 分かけて添加し、その結果、沈殿が形成した。THFをロータリーエバポレーターで除き、さらなる水 (100 mL) を添加した。懸濁液を室温で一晩撹拌した。 固体をろ過により回収し、減圧下で乾燥させ、2-メチル-4-クロロベンズアミド (43.7 g、収率 89%)を得、これを次の工程において精製せずに用いた。
【0224】
2-メチル-4-クロロベンズアミド (31.35 g、185 mmol)、トルエン (400 mL)、およびクロロカルボニルスルフェニルクロリド (25 g、190 mmol)の機械的に撹拌した混合物を3時間還流させて加熱した。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮して黄色 固体 40 g (95%)を得た。H-NMRは、これは所望の オキサチアゾロン 化合物とニトリル副生成物と出発アミドとの85:10:5の比の混合物であることを示した。この混合物を次の工程において さらに精製せずに用いた。
【0225】
粗オキサチアゾロン 化合物 (2.0g、8.8 mmol)および2-フロニトリル (16 g、170 mmol)を混合し、マイクロ波で190℃で20 分間加熱した。バッチを合わせてKugelrohrで 100℃/ 30 mbarで蒸留して過剰の2-フロニトリルを除いた(次のマイクロ波反応において再び用いた)。残渣をさらに150℃/20 mbarで蒸留してニトリル副生成物を除いた。残渣、5.5 gを別の10マイクロ波の反応の残渣(4.5 g) と合わせてカラムクロマトグラフィーにより精製した。結果として得られた 4.5 g (HPLCにより純度85%)をMeOH (50 mL)から再結晶させて純粋な3-(4-クロロ-2-メチルフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾールを明褐色固体、3.6 g (7.5% 収率)として得た。
化学式: C13H9ClN2OS; MW: 278.7; HPLC-ESMS: tR = 6.36 分および m/z 277.0 (M+1); HPLC 純度: >95% (220nm) 95% (270 nm)
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 8.06、(dd、J=7.8、1H)、7.62-7.63 (m、1H)、7.22-7.31 (m、3H)、6.61-6.63 (m、1H)、2.66 (s、3H)
【0226】
式VIa 実施例: 3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール
機械的に撹拌した、4-クロロベンズアミド (20.23 g、130 mmol)、トルエン (150 mL)、およびクロロカルボニルスルフェニルクロリド (19 g、145 mmol)の混合物を3時間還流させて加熱した。室温まで冷却した後、混合物を減圧下で濃縮して 黄色 固体泡状物、27.65 g (100%)を得た。H-NMRはこれはほぼ純粋なオキサチアゾロン 化合物であることを示し、これをそのまま次の工程において用いた。オキサチアゾロン 化合物 (1.71g、8 mmol)および2-フロニトリル (15 g、160 mmol)を混合し、マイクロ波で190℃で20 分間加熱した。10のバッチを合わせ、Kugelrohrで100℃/ 30 mbar で蒸留して過剰の2-フロニトリルを除いた(次のマイクロ波反応で再び用いた)。残渣をさらに150℃/20 mbarで蒸留してニトリル副生成物を除いた。残渣、5 g、をMeOHから再結晶させて3.5 gの固体を得た。これを別の5マイクロ波反応の残渣(2.6 g)と合わせ、 カラムクロマトグラフィーにより精製した。結果として得られた 4.4 g (HPLC により純度90%y)をヘプタン/EtOAc = 7/1 (50 mL) から再結晶させて純粋な3-(4-クロロフェニル)-5-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾールを明褐色固体、3.35 g (10% 収率)として得た。
化学式: C12H7ClN2OS; 分子量: 262.71; HPLC- ESMS: tR = 6.06 分; m/z: 263.00、264.99 (M+1)
1H-NMR (300MHz、CDCl3): 8.24-8.33 (m、2H)、7.63-7.65 (m、1H)、7.42-7.50 (m、2H)、7.23-7.28 (m、1H)、6.62-64 (m、1H)
【0227】
式VIIa 実施例: 5-(2-クロロ-4-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾール:
マグネティックスターラーで撹拌した、2-フロイルアミド (2-フロイルクロリドおよびアンモニア水溶液から調製、1.13 g、10 mmol)およびクロロカルボニルスルフェニルクロリド (2.0 g、15 mol)のトルエン (20 mL)中の混合物を4時間還流させて加熱した。室温まで冷却した後、混合物を濃縮して1.7 g の所望の オキサチアゾロンを黄色 固体 (ほぼ定量的収率) として得、これを次の工程において さらに精製せずに用いた。
【0228】
オキサチアゾロン 化合物 (170 mg、1 mmol)および4-クロロ-2-メチルベンゾニトリル (3.03 g、20 mmol)の混合物をマイクロ波で190℃で20 分間加熱した。第二の反応を行い、混合物を合わせた。過剰のニトリル副生成物 (フロニトリル)を減圧下で除いた (120℃、0.3 mbar)。残余の褐色固体 (100 mg) を熱MeOH (10 mL)中に取り、不溶性物質(おそらく硫黄)からデカントした。MeOH 溶液を室温で 一晩放置した。沈殿した固体を回収し、乾燥させて、化合物 5-(2-クロロ-4-メチルフェニル)-3-(フラン-2-イル)-1,2,4-チアジアゾールを褐色固体、40 mg (7%)として得た。 NMRは構造を確認した。 化学式: C13H9ClN2OS; MW: 278.7; HPLC-ESMS: tR = 6.36 分およびm/z 277.01 (M+1); HPLC 純度: 93.5 (216nm) 91% (324 nm); 1H-NMR (300MHz、CDCl3): 7.87 (dd、J=8.1、1H)、7.51-7.60 (m、1H)、7.24-7.32 (m、2H)、7.15-7.20 (m、1H)、6.50-6.56 (m、1H)、2.58 (s、3H)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物またはその塩:
【化1】

式I
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、またはピラジル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)O;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【請求項2】
Aがフェニルである請求項 1の化合物。
【請求項3】
Aがピリジルである請求項 1の化合物。
【請求項4】
Aがピラジルである請求項 1の化合物。
【請求項5】
BがC(H)である請求項1-4のいずれかの化合物。
【請求項6】
BがC(CH3)である請求項1-4のいずれかの化合物。
【請求項7】
Cがチエニルである請求項1-6のいずれかの化合物。
【請求項8】
Cがフラニルである請求項1-6のいずれかの化合物。
【請求項9】
Cがオキサゾリルである請求項1-6のいずれかの化合物。
【請求項10】
Cがイソキサゾリルである請求項1-6のいずれかの化合物。
【請求項11】
式Iaを有する請求項 1の化合物またはその塩:
【化2】

式Ia
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択されるがただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される:
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【請求項12】
式Ibを有する請求項 1の化合物またはその塩:
【化3】

式Ib
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、COから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Bは、C(H)、C(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【請求項13】
式IIの化合物またはその塩:
【化4】

式II
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、およびピラジルから選択される:ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)O;
Bは、C(H)またはC(CH3);
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリルから選択される:フッ素、塩素、CH3、およびOCF3]。
【請求項14】
Aがフェニルである請求項 13の化合物。
【請求項15】
Aがピリジルである請求項 13の化合物。
【請求項16】
Aがピラジルである請求項 13の化合物。
【請求項17】
Bが C(H)である請求項13-16のいずれかの化合物。
【請求項18】
BがC(CH3)である請求項13-16のいずれかの化合物。
【請求項19】
Cがチエニルである請求項13-18のいずれかの化合物。
【請求項20】
Cがフラニルである請求項13-18のいずれかの化合物。
【請求項21】
Cがオキサゾリルである請求項13-18のいずれかの化合物。
【請求項22】
Cがイソキサゾリルである請求項13-18のいずれかの化合物。
【請求項23】
式IIaを有する請求項 13の化合物:
【化5】

式IIa
[式中、
R1およびR5は独立に、H、CH3、F、Cl、Br、CF3 およびOCF3から選択されるが、ただし、R1 およびR5は同時にHにはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、H、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、HおよびFから選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【請求項24】
式IIbを有する請求項 13の化合物またはその塩:
【化6】

式IIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、BrおよびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3およびOCF3から選択される;
Bは、C(H)またはC(CH3);および、
Eは、OまたはS]。
【請求項25】
式IIIの化合物またはその塩:
【化7】

式III
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、およびピラジル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CN およびC(CH)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3およびOCF3]。
【請求項26】
Aがフェニルである請求項 25の化合物。
【請求項27】
Aがピリジルである請求項 25の化合物。
【請求項28】
Aがピラジルである請求項 25の化合物。
【請求項31】
Cがチエニルである請求項25-28のいずれかの化合物。
【請求項32】
Cがフラニルである請求項25-28のいずれかの化合物。
【請求項33】
Cがオキサゾリルである請求項25-28のいずれかの化合物。
【請求項34】
Cがイソキサゾリルである請求項25-28のいずれかの化合物。
【請求項35】
式IIIaを有する請求項 25の化合物またはその塩:
【化8】

式IIIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【請求項36】
式IIIbを有する請求項 25の化合物またはその塩:
【化9】

式IIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される; および、
Eは、OまたはS]。
【請求項37】
式(IV)の化合物またはその塩:
【化10】

式IV
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラジル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CN、C(H)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【請求項38】
Aがピリジルである請求項 37の化合物。
【請求項39】
Aがピラジルである請求項 37の化合物。
【請求項40】
Aがオキサゾリルである請求項 37の化合物。
【請求項41】
Aがイソキサゾリルである請求項 37の化合物。
【請求項42】
Cがチエニルである請求項37-41のいずれかの化合物。
【請求項43】
Cがフラニルである請求項37-41のいずれかの化合物。
【請求項44】
Cがオキサゾリルである請求項37-41のいずれかの化合物。
【請求項45】
Cがイソキサゾリルである請求項37-41のいずれかの化合物。
【請求項46】
式IVaを有する請求項 37の化合物またはその塩:
【化11】

式IVa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3 およびOCF3から選択されるが、ただし、R1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、および CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【請求項47】
式IVbを有する請求項 37の化合物またはその塩:
【化12】

式IVb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択されるが、ただしR1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【請求項48】
式(V)の化合物またはその塩:
【化13】

式V
[式中、
Aは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいフェニル、ピリジル、ピラジル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: ハロゲン、CF3、CH3、OCF3、OCH3、CN、C(H)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【請求項49】
Aがピリジルである請求項 48の化合物。
【請求項50】
Aがピラジルである請求項 48の化合物。
【請求項51】
Aがオキサゾリルである請求項 48の化合物。
【請求項52】
Aがイソキサゾリルである請求項 48の化合物。
【請求項53】
Cがチエニルである請求項48-52のいずれかの化合物。
【請求項54】
Cがフラニルである請求項48-52のいずれかの化合物。
【請求項55】
Cがオキサゾリルである請求項48-52のいずれかの化合物。
【請求項56】
Cがイソキサゾリルである請求項48-52のいずれかの化合物。
【請求項57】
式Vaを有する請求項 48の化合物またはその塩:
【化14】

式Va
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択されるが、ただしR1およびR5は同時に水素にはなり得ない;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【請求項58】
式Vbを有する請求項58の化合物またはその塩:
【化15】

式Vb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【請求項59】
式(VI) を有する化合物またはその塩:
【化16】

式VI
[式中、
Aは、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいアリールアルキルまたは置換されていてもよいヘテロアリール (ピリジル、ピラジル、オキサゾリルまたはイソキサゾリルを含む)または置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、ここで、該置換基は以下からなる群から選択される: ハロ、C1-C6 ハロアルキル、C6-C10 アリール、C4-C7 シクロアルキル、C2-C6 アルキル、C2-C6 アルケニル、C2-C6 アルキニル、C6-C10 アリール(C1-C6)アルキル、C6-C10 アリール(C2-C6)アルケニル、C6-C10 アリール(C2-C6) アルキニル、C1-C6 ヒドロキシアルキル、アミノ、ウレイド、シアノ、C1-C6 アシルアミノ、ヒドロキシ、チオール、C1-C6 アシルオキシ、アジド、C1-C6 アルコキシおよびカルボキシ、C(H)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【請求項60】
Aがアリールである請求項 59の化合物。
【請求項61】
Aがアリールアルキルである請求項 59の化合物。
【請求項62】
Aがヘテロアリールアルキルである請求項 59の化合物。
【請求項63】
Aがヘテロアリールである請求項 59の化合物。
【請求項64】
Cがチエニルである請求項59-63のいずれかの化合物。
【請求項65】
Cがフラニルである請求項59-63のいずれかの化合物。
【請求項66】
Cがオキサゾリルである請求項59-63のいずれかの化合物。
【請求項67】
Cがイソキサゾリルである請求項59-63のいずれかの化合物。
【請求項68】
Aがピリジルである請求項 59の化合物。
【請求項69】
Aがピラジルである請求項 59の化合物。
【請求項70】
Aがオキサゾリルである請求項 59の化合物。
【請求項71】
Aがイソキサゾリルである請求項 59の化合物。
【請求項72】
AおよびCの両方がチオフェニルではなく、AおよびCの両方がフラニルではない請求項 59の化合物。
【請求項73】
式VIaを有する請求項 59の化合物またはその塩:
【化17】

式VIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、およびCOから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【請求項74】
式VIbを有する請求項 59の化合物またはその塩:
【化18】

式VIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、COから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;および、
Eは、OまたはS]。
【請求項75】
式(VII) を有する化合物またはその塩:
【化19】

式VII
[式中、
Aは、置換されていてもよいアリールまたは置換されていてもよいアリールアルキルまたは置換されていてもよいヘテロアリール (ピリジル、ピラジル、オキサゾリルまたはイソキサゾリルを含む)または置換されていてもよいヘテロアリールアルキル、ここで該置換基は以下からなる群から選択される:ハロ、C1-C6 ハロアルキル、C6-C10 アリール、C4-C7 シクロアルキル、C2-C6 アルキル、C2-C6 アルケニル、C2-C6 アルキニル、C6-C10 アリール(C1-C6)アルキル、C6-C10 アリール(C2-C6)アルケニル、C6-C10 アリール(C2-C6) アルキニル、C1-C6 ヒドロキシアルキル、アミノ、ウレイド、シアノ、C1-C6 アシルアミノ、ヒドロキシ、チオール、C1-C6 アシルオキシ、アジド、C1-C6 アルコキシおよびカルボキシ、C(H)O;
Cは、それぞれが以下から選択される1以上の置換基によって独立に置換されていてもよいチエニル、フラニル、オキサゾリルまたはイソキサゾリル: フッ素、塩素、CH3、OCF3]。
【請求項76】
Aがアリールである請求項 75の化合物。
【請求項77】
Aがアリールアルキルである請求項 75の化合物。
【請求項78】
Aがヘテロアリールアルキルである請求項 75の化合物。
【請求項79】
Aがヘテロアリールである請求項 75の化合物。
【請求項80】
Cがチエニルである請求項75-79のいずれかの化合物。
【請求項81】
Cがフラニルである請求項75-79のいずれかの化合物。
【請求項82】
Cがオキサゾリルである請求項75-79のいずれかの化合物。
【請求項83】
Cがイソキサゾリルである請求項75-79のいずれかの化合物。
【請求項84】
Aがピリジルである請求項 75の化合物。
【請求項85】
Aがピラジルである請求項 75の化合物。
【請求項86】
Aがオキサゾリルである請求項 75の化合物。
【請求項87】
Aがイソキサゾリルである請求項 75の化合物。
【請求項88】
AおよびCの両方がチオフェニルではなく、さらにAおよびCの両方がフラニルではない請求項 75の化合物。
【請求項89】
式VIIaを有する請求項 75の化合物またはその塩:
【化20】

式VIIa
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3、OCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、CF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CN、C(H)Oから選択される;
R7およびR8は独立に、水素およびフッ素から選択される;
R9は、水素、F、Cl、CH3、OCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【請求項90】
式VIIbを有する請求項 75の化合物またはその塩:
【化21】

式VIIb
[式中、
R1およびR5は独立に、水素、CH3、F、Cl、Br、CF3およびOCF3から選択される;
R2およびR4は独立に、水素、F、Cl、Br、およびCF3から選択される;
R3は、水素、CH3、CF3、F、Cl、Br、OCF3、OCH3、CNおよびC(H)Oから選択される;
R8は、水素およびフッ素から選択される;
R6およびR9は独立に、水素、F、Cl、CH3、およびOCF3から選択される;
Eは、OまたはS]。
【請求項91】
哺乳類、鳥類、またはそれらの食餌、植物、種子または土壌に、有効量の請求項1-90のいずれかの但し書き無しの化合物を含む組成物を投与することを含む、望ましくない線虫の制御方法。
【請求項92】
哺乳類、鳥類、またはそれらの食餌、植物、種子または土壌に、有効量の請求項1-90のいずれかの化合物を含む組成物を投与することを含む、望ましくない線虫の制御方法。
【請求項93】
組成物が界面活性剤を含む請求項 91または請求項 92の方法。
【請求項94】
組成物が、殺菌剤、除草剤、および殺虫剤の1以上を含む請求項91-93のいずれかの方法。
【請求項95】
寄生性線虫の生存度を低下させるのに十分な濃度にて請求項1-90のいずれかの但し書き無しの化合物を含む殺線虫組成物。
【請求項96】
寄生性線虫の生存度を低下させるのに十分な濃度にて請求項1-90のいずれかの但し書き無しの化合物を含む殺線虫組成物。
【請求項97】
組成物が界面活性剤を含む請求項 95または請求項96の殺線虫組成物。
【請求項98】
組成物が、殺菌剤、除草剤、および殺虫剤の1以上を含む請求項95-97のいずれかの殺線虫組成物。
【請求項99】
組成物が共溶媒を含む請求項95-98のいずれかの殺線虫組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−536774(P2010−536774A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521138(P2010−521138)
【出願日】平成20年8月13日(2008.8.13)
【国際出願番号】PCT/US2008/073029
【国際公開番号】WO2009/023721
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(509337056)ダイバージェンス・インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】DIVERGENCE, INC.
【Fターム(参考)】