説明

置換4−イミダゾール類

本発明は、式I(式中、Rは、水素または低級アルキルであり;Rは、水素または低級アルキルであり;Rは、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、又はハロゲンにより置換されている低級アルキルであり;Rは、水素または低級アルキルであり;Xは、−CH−、−CH−又は−O−であり;Yは、−CH−、−CHCH−、−CH−又は結合であり;Xが−O−である場合、Yは−CH−であり;Zは、−CH−又は−CH−であり;mは、1又は2であり;mが2である場合、Rは同じであるか又は異なっていてもよく;nは、1又は2であり;nが2である場合、Rは同じであるか又は異なっていてもよい)で示される化合物及び薬学的に許容される酸付加塩に関する。式Iの化合物が、微量アミン関連受容体(TAAR)に対して、特にTAAR1に関して良好な親和性を有することが見出されている。本化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠障害及びサーカディアンリズム障害ならびに心血管障害の処置に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式I:
【0002】
【化1】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、又はハロゲンにより置換されている低級アルキルであり;
は、水素または低級アルキルであり;
Xは、−CH−、−CH−又は−O−であり;
Yは、−CH−、−CHCH−、−CH−又は結合であり;Xが−O−である場合、Yは、−CH−であり;
Zは、−CH−又は−CH−であり;
mは、1又は2であり;mが2である場合、Rは、同じであるか又は異なっていてもよく;
nは、1又は2であり;nが2である場合、Rは、同じであるか又は異なっていてもよい]で示される化合物及び薬学的に許容される酸付加塩に関する。
【0003】
本発明は、すべてのラセミ混合物、それらのすべての対応する鏡像異性体及び/又は光学異性体を含む。
【0004】
加えて、式Iの化合物のすべての互変異性型もまた、本発明により包含される。
【0005】
式Iの化合物が、微量アミン関連受容体(TAAR)に対して、特にTAAR1に関して良好な親和性を有することが見出された。本化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠障害及びサーカディアンリズム障害、ならびに心血管障害の処置に使用することができる。
【0006】
古典的な生体アミン(セロトニン、ノルエピネフリン、エピネフリン、ドーパミン、ヒスタミン)は、中枢及び末梢神経系において神経伝達物質としての重要な役割を果たす[1]。それらの合成及び保存、ならびにそれらの分解及び放出後の再取り込みは、厳密に制御されている。生体アミンのレベルにおける不均衡が、多くの病理学的な条件下において、変化した脳機能に関与することが知られている[2〜5]。第二のクラスの内在性アミン化合物、いわゆる微量アミン(TA)は、構造、代謝及び細胞内局在に関して古典的な生体アミンと著しく重複する。TAは、p−チラミン、β−フェニルエチルアミン、トリプタミン及びオクトパミンを含み、それらは古典的な生体アミンより一般的に低いレベルで哺乳類の神経系に存在する[6]。
【0007】
それらの調節異常症は、統合失調症及びうつ病のような様々な精神疾患[7]、ならびに注意欠陥多動性障害、偏頭痛、パーキンソン病、物質乱用及び摂食障害のような他の病状[8、9]と関連づけられている。
【0008】
長い間、TAに特異的な受容体は、ヒト及び他の哺乳類のCNSにおける解剖学的に分離した高親和性TA結合部位に基づいてのみ仮説が立てられていた[10、11]。したがって、TAの薬理学的効果は、古典的な生体アミンの周知の機構、それらの放出を誘発すること、それらの再取り込みを阻害すること又はそれらの受容体システムと「交差反応する」ことのいずれかにより媒介されると考えられてきた[9、12、13]。この見解は、新規なGPCRファミリーのいくつかのメンバー、微量アミン関連受容体(TAAR)の最近の同定によって著しく変化した[7、14]。ヒトには9種のTAAR遺伝子が存在して(3種の偽遺伝子を含む)、マウスには16種の遺伝子(1種の偽遺伝子を含む)が存在する。TAAR遺伝子はイントロンを含有せず(一つだけ例外として、TAAR2はイントロン1個を含有する)、同じ染色体セグメント上で互いに隣り合うように位置している。受容体遺伝子の系統的関連性は、綿密なGPCR薬理作用団の類似性比較及び薬理学的データと一致して、これらの受容体が3種の異なるサブファミリーを形成することを示唆する[7、14]。TAAR1は、4種の遺伝子(TAAR1−4)の第一のサブクラスにあり、ヒトとげっ歯類の間で高度に保存されている。TAはGαを経由してTAAR1を活性化する。TAの調節異常症は、うつ病、精神病、注意欠陥多動性障害、物質乱用、パーキンソン病、偏頭痛、摂食障害、代謝障害のような様々な疾患の病因論に貢献することが示され、そのためTAAR1リガンドはこれらの疾患の処置に対して高い可能性を有する。
【0009】
そのため、微量アミン関連受容体に関する知識を増やすことに対して広範な興味がある。
【0010】
使用した参考文献:
【0011】
【表1】

【0012】
本発明の目的は、式(I)の新規な化合物、それらの製造、本発明による化合物に基づく医薬及びそれらの生産、ならびに、例えばうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠障害及びサーカディアンリズム障害及び心血管障害のような疾病の制御又は予防における式(I)の化合物の使用である。
【0013】
本発明の化合物を使用する好ましい適応症は、うつ病、精神病、パーキンソン病、不安神経症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)である。
【0014】
本明細書中で使用されるように、用語「低級アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含む飽和の直鎖又は分岐鎖基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを意味する。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0015】
本明細書中で使用されるように、用語「低級アルコキシ」は、アルキル残基が上記と同義であり、酸素原子を介して結合している基を意味する。
【0016】
本明細書中で使用されるように、用語「ハロゲンにより置換されている低級アルキル」は、上記と同義のアルキル基を意味し、ここで、少なくとも1個の水素原子が、ハロゲンにより置き換えられており、例えばCF、CHF、CHF、CHCF、CHCHCF、CHCFCF等である。
【0017】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を意味する。
【0018】
用語「薬学的に許容される酸付加塩」は、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等のような無機酸及び有機酸との塩を包含する。
【0019】
式Iの好ましい化合物は、XがCHであり、Yが結合であるものである。そのような化合物は、
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
7−エチル−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
4−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
7−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5,6−ジフルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、又は
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
である。
【0020】
式Iの好ましい化合物は、XがCHであり、YがCHであるものである。そのような化合物は、
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
(RS)−6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
6−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
(−)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
5−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
7−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、又は
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
である。
【0021】
式Iの好ましい化合物は、XがOであり、YがCHであるものである。そのような化合物は、
4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、又は
(−)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
である。
【0022】
式Iの好ましい化合物は、XがCHであり、YがCHCHであるものである。そのような化合物は、
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン、又は
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン
である。
【0023】
式Iの本化合物及びそれらの薬学的に許容される塩は、当技術分野で既知の方法により、例えば、下記に記載される工程により調製することができ、該工程は:
a)式II:
【0024】
【化2】


で示される化合物及び、式III:
【0025】
【化3】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I:
【0026】
【化4】


(式中、R、R、R、R、X、n及びmは、上記と同義である)で示される化合物を得るか、又は
b)式IV:
【0027】
【化5】


で示される化合物及び、式III:
【0028】
【化6】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I−1:
【0029】
【化7】


(式中、R、R、R、R、m及びnは、上記と同義である)で示される化合物を得るか、又は
c)式VI:
【0030】
【化8】


で示される化合物及び、式III:
【0031】
【化9】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I−2:
【0032】
【化10】


(式中、R、R、R、R、X、Y、m及びnは、上記と同義である)で示される化合物を得る工程;そして、
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換する工程を含む。
【0033】
式Iの化合物は、上記の工程の変形及び以下のスキーム1〜4に従って調製することができる。出発物質は、市販されているか、そうでなければ化学文献において既知であるか、又は当該技術分野において周知の方法のいずれかに従って調製することができる。
【0034】
方法1
【0035】
【化11】

【0036】
スキーム1は、アミン成分としての式IIの1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(X=CH)又は3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(X=O)、及びカルボニル成分としての式IIIのイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド又は(イミダゾール−4−イル)−アルキル−ケトンを使用する、還元的アミノ化について記載する。
【0037】
方法2
【0038】
【化12】

【0039】
スキーム2は、式IVのアミン成分としてのインドリン化合物、及びカルボニル成分としての式IIIのイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド又は(イミダゾール−4−イル)−アルキル−ケトンを使用する、還元的アミノ化について記載する。インドリン化合物は、式Vの対応するインドール類似物の還元により調製することができる。
【0040】
方法3
【0041】
【化13】

【0042】
スキーム3は、アミン成分としての式VIのインドリン化合物(−X−Y−=−CH−)又は1,2,3,4−テトラヒドロキノリン化合物(−X−Y−=−CH−CH−)又は3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン化合物(−X−Y−=−O−CH−)、及びカルボニル成分としての式IIIのイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド又は(イミダゾール−4−イル)−アルキル−ケトンを使用する、還元的アミノ化について記載する。アミノ化合物は、グリニャール試薬の添加、その後の還元により、式VIIの対応する1,3−ジヒドロ−インドール−2−オン化合物(−X−Y−=−CH−)又は3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン化合物(−X−Y−=−CH−CH−)又は2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オン化合物(−X−Y−=−O−CH−)から調製することができる。
【0043】
方法4
【0044】
【化14】

【0045】
出発物質がアリール環上に反応性官能基(例えば、遊離ヒドロキシ基)を有する場合、還元的アミノ化工程を実施する前に官能基変換を行うことが可能であり得る。所望の官能基変換を実施するために、その後に還元的アミノ化工程への関与が必要である窒素原子を最初に保護することはしばしば有利であることがわかる。例えば、この窒素原子は、tert−ブチルカルバマート部分への変換により保護することができる。官能基変換の例は、水素化ナトリウムのような塩基及びハロゲン化アルキルのようなアルキル化剤での処理により、FG=ヒドロキシからR=アルキルエーテルへの変換のような化学文献に既に記載されている一般的な官能基変換を含む。もう一つの可能な官能基変換は、Evansら(Tetrahedron Lett. 1998, 39, 2937-2940)の方法に従ってアリールボロン酸及び酢酸銅(II)での処理により、FG=ヒドロキシからR=アリールエーテルへの変換である。
【0046】
化合物の単離及び精製
本明細書に記載される化合物及び中間体の単離及び精製は、所望ならば、例えば、濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、厚層クロマトグラフィー、分取の低圧若しくは高圧液体クロマトグラフィー又はこれらの手法の組み合わせのような任意の適切な分離及び精製手法により達成することができる。適切な分離及び単離手法の具体的な説明は、以下の調製及び明細書中の実施例を参照することにより得ることができる。しかしながら、他の同等の分離又は単離手法もまた、当然のことながら使用することができる。式Iのキラル化合物のラセミ混合物は、キラルHPLCを使用して分離することができる。
【0047】
式Iの化合物の塩類
式Iの化合物は塩基性であり、対応する酸付加塩に変換することができる。変換は、少なくとも化学量論量の適切な酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、及び有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などによる処理により成し遂げられる。典型的には、遊離塩基を不活性有機溶媒、例えば、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、エタノール又はメタノールなどに溶解させて、酸を類似の溶媒中に加える。温度は0〜50℃の間に維持する。得られた塩は、自然に沈殿するか、又はより極性の低い溶媒を用いて溶液から取り出してもよい。
【0048】
式Iの塩基性化合物の酸付加塩は、少なくとも化学量論量の適切な塩基、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどによる処理によって、対応する遊離塩基に変換することができる。
【0049】
式Iの化合物及びその薬学的に使用され得る付加塩は、有益な薬理学的性質を有する。具体的には、本発明の化合物が、微量アミン関連受容体(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出されている。
【0050】
本化合物を、以下に示される試験に従って調べた。
【0051】
材料及び方法
TAAR発現プラスミド及び安定にトランスフェクトされた細胞株の構築
発現プラスミドの構築のために、ヒト、ラット及びマウスのTAAR1のコード配列を、実質的にはLindemannら[14]により記載されているようにして、ゲノムDNAから増幅した。Expand High Fidelity PCR System(Roche Diagnostics)を1.5mM MG2+と共に使用し、精製されたPCR生成物を、製造者の使用説明書に従ってpCR2.1−TOPOクローニングベクター(Invitrogen)にクローン化した。PCR生成物を、pIRESneo2ベクター(BD Clontech, Palo Alto, California)にサブクローン化して、発現ベクターを、細胞株に導入する前に配列検証した。
【0052】
HEK293細胞(ATCC#CRL-1573)を、実質的にはLindemannら(2005)が記載したようにして培養した。安定的にトランスフェクトされた細胞株の生成のために、HEK293細胞を、TAARコード配列(上記)を含有するpIRESneo2発現プラスミドと共に、Lipofectamine 2000(Invitrogen)を用いて、製造者の使用説明書に従ってトランスフェクトし、24時間のトランスフェクション後、培地に1mg/ml G418(Sigma, Buchs, スイス)を補充した。約10日の培養期間の後、クローンを単離し、増幅して、cAMP Biotrak Enzyme immunoassay(EIA)System (Amersham)を用いて、製造者により提供された非アセチル化EIA手法に従って微量アミン(化合物はすべてSigmaから購入)に対する応答性に関して試験した。15継代に亘る培養期間において安定なEC50を示した単クローンの細胞株を、以降のすべての試験に使用した。
【0053】
膜の調製及び放射性リガンド結合
コンフルエンス状態にある細胞を、Ca2+及びMg2+なしに、10mM EDTAを含有する氷冷リン酸緩衝生理食塩水ですすぎ、1000rpmで5分間、4℃で遠心分離によりペレット化した。次に、ペレットを氷冷リン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄し、細胞ペレットを液体窒素に浸すことにより直ちに凍結させ、使用するまで−80℃で保存した。次に、細胞ペレットを、10mM EDTAを含有するpH7.4のHEPES−NaOH(20mM)20mlに懸濁し、Polytron(PT 3000, Kinematica)を用いて10,000rpmで10秒間ホモジナイズした。ホモジネートを48,000xgで30分間、4℃で遠心分離して、ペレットを、0.1mM EDTAを含有するpH7.4のHEPES−NaOH(20mM)(緩衝液A)20mlに再懸濁し、Polytronを用いて10,000rpmで10秒間ホモジナイズした。次に、ホモジネートを48,000xgで30分間、4℃で遠心分離し、ペレットを緩衝液A 20mlに再懸濁し、Polytronを用いて10,000rpmで10秒間ホモジナイズした。タンパク質濃度を、Pierce(Rockford, IL)の方法により決定した。次に、ホモジネートを48,000xgで10分間、4℃で遠心分離し、1ml当りMgCl(10mM)及びCaCl gタンパク質を含むpH7.0のHEPES−NaOH(20mM)及び200において(2mM)(緩衝液B)に再懸濁し、Polytronを用いて10,000rpmで10秒間ホモジナイズした。
【0054】
結合アッセイは、最終容量1mlにおいて4℃で、30分間のインキュベーション時間で行った。放射性リガンド[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンを、計算したK値60nMと同等の濃度で使用して、添加した放射性リガンド総濃度のおよそ0.1%の結合、及び結合全体の約70〜80%に相当する特異的結合を得た。非特異的結合は、適切な非ラベル化リガンド(10μM)の存在下で結合した[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンの量として規定した。競合リガンドを、広い濃度範囲(10pM〜30μM)で試験した。アッセイにおける最終ジメチルスルホキシド濃度は2%であり、放射性リガンド結合には影響しなかった。各実験は重複して行った。すべてのインキュベーションは、UniFilter−96プレート(Packard Instrument Company)及びガラスフィルターGF/Cによる高速濾過、少なくとも2時間の0.3%ポリエチレンイミンへの予備浸漬、そしてFiltermate 96 Cell Harvester(Packard Instrument Company)を使用することにより終了した。次に、チューブ及びフィルターを、冷緩衝液Bの1mlアリコートで3回洗浄した。フィルターは乾燥させず、Ultima gold(45μl/ウェル、Packard Instrument Company)に浸漬して、結合放射活性をTopCount Microplate Scintillation Counter(Packard Instrument Company)により数えた。
【0055】
好ましい化合物は、下記の表に示されるように、0.001〜0.100の範囲でマウスのTAAR1におけるKi値(μM)を示す。
【0056】
【表2】

【0057】
式Iの化合物及び式Iの化合物の薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば、医薬製剤の形態で使用することができる。医薬製剤は、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で、経口投与することができる。しかしながら、投与はまた、例えば、坐剤の剤形で直腸内に、又は、例えば、注射液の剤形で非経口的に行うこともできる。
【0058】
式Iの化合物は、医薬製剤の製造のために、薬学的に不活性な無機又は有機担体と共に製剤化することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はそれらの誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩等が、例えば、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のためのそのような担体として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤のための適切な担体は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオール類等である。しかしながら、活性物質の性質に応じて、軟ゼラチンカプセル剤の場合は、通常担体を必要としない。液剤及びシロップ剤の製造に適切な担体は、例えば、水、ポリオール類、グリセリン、植物油等である。坐剤に適切な担体は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体のポリオール等である。
【0059】
更に、医薬製剤は、保存剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は酸化防止剤を含有することができる。それらはまた、その他の治療上有益な物質も更に含有することができる。
【0060】
式Iの化合物又は薬学的に許容されるその塩及び治療上不活性な担体を含有する医薬もまた、式Iの化合物及び/又は薬学的に許容される酸付加塩の1種以上と、所望ならば、他の治療上有益な物質の1種以上とを、1種以上の治療上不活性な担体と一緒に、ガレヌス製剤の投与形態にすることを含むそれらの生産方法と同様に、本発明の目的でもある。
【0061】
本発明の最も好ましい適応症は、中枢神経系の疾患を含むものであり、例えば、うつ病、精神病、パーキンソン病、不安神経症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療又は予防である。
【0062】
用量は、広い範囲内で変えることができ、当然のことながら、それぞれの特定の症例における個別の要求に適合させなければならない。経口投与の場合、成人用の用量は、一般式Iの化合物1日当たり約0.01mg〜約1000mg、又は薬学的に許容されるその塩の対応する量で変えることができる。1日量を、1回量として又は分割量として投与してよく、加えて、必要性が示される場合、上限を超えることもできる。
【0063】
錠剤の処方(湿式顆粒化)
品目 成分 mg/錠剤
5mg 25mg 100mg 500mg
1.式Iの化合物 5 25 100 500
2.無水乳糖DTG 125 105 30 150
3.Sta-Rx 1500 6 6 6 30
4.微晶質セルロース 30 30 30 150
5.ステアリン酸マグネシウム 1 1 1 1
合計 167 167 167 831
【0064】
製造手順
1.品目1、2、3及び4を混合し、精製水と共に造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.品目5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0065】
カプセルの処方
品目 成分 mg/カプセル
5mg 25mg 100mg 500mg
1.式Iの化合物 5 25 100 500
2.含水乳糖 159 123 148 ---
3.トウモロコシデンプン 25 35 40 70
4.タルク 10 15 10 25
5.ステアリン酸マグネシウム 1 2 2 5
合計 200 200 300 600
【0066】
製造手順
1.品目1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する。
2.品目4及び5を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0067】
実験
下記の実施例は本発明を説明するが、本発明の範囲を制限するものではない。
【0068】
実施例1
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0069】
【化15】

【0070】
1,2−ジクロロエタン(12ml)中の2−メチルインドリン(0.50g、5.20mmol)の溶液に、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド(0.75g、7.81mmol)、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(3.31g、15.6mmol)及び酢酸(0.06ml、1.04mmol)を順次加えた。反応混合物を40℃で16時間振とうし、次にトリエチルアミン(0.5ml)を加え、混合物をさらに5分間振とうした。得られた懸濁液を濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィー(溶離剤:メタノール/ジクロロメタンの勾配)により精製して、標記化合物を白色の固体(0.28g、25%)として得た;MS(ISP):214.1([M+H])。
【0071】
実施例1と同様にして下記を得た:
【0072】
実施例2
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0073】
【化16】

【0074】
1,2−ジクロロエタン中のインドリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):200.1([M+H])。
【0075】
実施例3
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0076】
【化17】

【0077】
1,2−ジクロロエタン中の1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):228.4([M+H])。
【0078】
実施例4
5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0079】
【化18】

【0080】
1,2−ジクロロエタン中の5−ブロモインドリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):280.1([{81Br}M+H])、278.1([{79Br}M+H])。
【0081】
実施例5
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0082】
【化19】

【0083】
1,2−ジクロロエタン中の6−(トリフルオロメチル)インドリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):268.3([M+H])。
【0084】
実施例6
(RS)−6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0085】
【化20】

【0086】
1,2−ジクロロエタン中の6−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):246.3([M+H])。
【0087】
実施例7
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0088】
【化21】

【0089】
1,2−ジクロロエタン中の1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):214.4([M+H])。
【0090】
実施例8
(RS)−2−メチル−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0091】
【化22】

【0092】
1,2−ジクロロエタン中の2−メチルインドリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):228.4([M+H])。
【0093】
実施例9
2−メチル−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0094】
【化23】

【0095】
1,2−ジクロロエタン中の1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):242.3([M+H])。
【0096】
実施例10
5−ブロモ−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0097】
【化24】

【0098】
1,2−ジクロロエタン中の5−ブロモインドリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):294.0([{81Br}M+H])、292.0([{79Br}M+H])。
【0099】
実施例11
1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−トリフルオロメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0100】
【化25】

【0101】
1,2−ジクロロエタン中の6−(トリフルオロメチル)インドリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):282.3([M+H])。
【0102】
実施例12
(RS)−6−フルオロ−2−メチル−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0103】
【化26】

【0104】
1,2−ジクロロエタン中の6−フルオロ−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):260.3([M+H])。
【0105】
実施例13
1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0106】
【化27】

【0107】
1,2−ジクロロエタン中の1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):228.6([M+H])。
【0108】
実施例14
5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0109】
【化28】

【0110】
1,2−ジクロロエタン中の5−クロロインドリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):236.2([{37Cl}M+H])、234.2([{35Cl}M+H])。
【0111】
実施例15
5−クロロ−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0112】
【化29】

【0113】
1,2−ジクロロエタン中の5−クロロインドリン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):250.1([{37Cl}M+H])、248.2([{35Cl}M+H])。
【0114】
実施例16
(RS)−5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0115】
【化30】

【0116】
(a)(RS)−5−クロロ−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0117】
【化31】

【0118】
酢酸(7ml)中の5−クロロ−2−メチルインドール(1.00g、6.04mmol)の溶液にシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.76g、12.1mmol)を少量ずつ加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。得られた溶液を酢酸エチルで希釈し、水及び5N 水酸化ナトリウム水溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、標記化合物を無色の油状物(1.00g、100%)として得た;MS(ISP):170.2([{37Cl}M+H])、168.3([{35Cl}M+H])。
【0119】
(b)(RS)−5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0120】
【化32】

【0121】
1,2−ジクロロエタン中の(RS)−5−クロロ−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から、実施例1と同様にして調製した。MS(ISP):250.2([{37Cl}M+H])、248.3([{35Cl}M+H])。
【0122】
実施例16と同様にして下記を得た:
【0123】
実施例17
(RS)−5−クロロ−2−メチル−1−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0124】
【化33】

【0125】
1,2−ジクロロエタン中の(RS)−5−クロロ−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):264.2([{37Cl}M+H])、262.2([{35Cl}M+H])。
【0126】
実施例1と同様にして下記を得た:
【0127】
実施例18
4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0128】
【化34】

【0129】
1,2−ジクロロエタン中の3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):216.4([M+H])。
【0130】
実施例19
4−(2−メチル−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0131】
【化35】

【0132】
1,2−ジクロロエタン中の3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、2−メチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0133】
実施例20
1−(2−ブチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0134】
【化36】

【0135】
THF中の1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、2−n−ブチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、シアノ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):270.4([M+H])。
【0136】
実施例21
1−(2−ブチル−3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0137】
【化37】

【0138】
THF中のインドリン、2−n−ブチル−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、シアノ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):256.4([M+H])。
【0139】
実施例16と同様にして下記を得た:
【0140】
実施例22
(2RS,3RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0141】
【化38】

【0142】
酢酸中の2,3−ジメチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):228.6([M+H])。
【0143】
実施例23
7−エチル−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0144】
【化39】

【0145】
酢酸中の7−エチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):228.6([M+H])。
【0146】
実施例24
6−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0147】
【化40】

【0148】
酢酸中の6−クロロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):236.2([{37Cl}M+H])、234.1([{35Cl}M+H])。
【0149】
実施例25
4−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0150】
【化41】

【0151】
酢酸中の4−クロロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):236.2([{37Cl}M+H])、234.1([{35Cl}M+H])。
【0152】
実施例26
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0153】
【化42】

【0154】
酢酸中の5−メトキシインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0155】
実施例27
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0156】
【化43】

【0157】
酢酸中の6−メトキシインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0158】
実施例28
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0159】
【化44】

【0160】
酢酸中の7−メトキシインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0161】
実施例29
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0162】
【化45】

【0163】
酢酸中の5−メチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):214.3([M+H])。
【0164】
実施例30
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メトキシ−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0165】
【化46】

【0166】
酢酸中の5−メトキシ−2−メチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):244.4([M+H])。
【0167】
実施例31
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0168】
【化47】

【0169】
酢酸中の4−メトキシインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0170】
実施例32
7−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0171】
【化48】

【0172】
酢酸中の7−クロロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):236.2([{37Cl}M+H])、234.1([{35Cl}M+H])。
【0173】
実施例1と同様にして下記を得た:
【0174】
実施例33
6−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0175】
【化49】

【0176】
1,2−ジクロロエタン中の6−ブロモ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):294.1([{81Br}M+H])、292.1([{79Br}M+H])。
【0177】
実施例16と同様にして下記を得た:
【0178】
実施例34
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0179】
【化50】

【0180】
酢酸中の6−メチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):214.1([M+H])。
【0181】
実施例35
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0182】
【化51】

【0183】
酢酸中の3−メチルインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):214.1([M+H])。
【0184】
実施例36
5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0185】
【化52】

【0186】
酢酸中の5−フルオロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):218.3([M+H])。
【0187】
実施例37
6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0188】
【化53】

【0189】
酢酸中の6−フルオロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):218.3([M+H])。
【0190】
実施例38
5,6−ジフルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0191】
【化54】

【0192】
酢酸中の5,6−ジフルオロインドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):236.4([M+H])。
【0193】
実施例39
(RS)−5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0194】
【化55】

【0195】
酢酸中の5−フルオロ−2−メチル−インドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):232.1([M+H])。
【0196】
実施例40
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0197】
【化56】

【0198】
酢酸中の7−メチル−インドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):214.1([M+H])。
【0199】
実施例41
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
【0200】
【化57】

【0201】
酢酸中の4−メチル−インドール及びシアノ水素化ホウ素ナトリウムから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):214.1([M+H])。
【0202】
実施例42
1−(5−フルオロ−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0203】
【化58】

【0204】
(a)5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル
【0205】
【化59】

【0206】
アルゴン雰囲気下、0℃でDMF(15ml)中のNaH(276mg;鉱油中55%分散体)の撹拌した懸濁液に、5−フルオロ−3H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル(1.0g)を10分(激しい泡立ち!)かけて少量ずつ加えた。氷浴を取り外し、混合物(ほぼ清澄な明褐色の溶液)を室温で1時間30分間撹拌した。混合物を氷浴で再び冷却し、2−(トリメチルシリル)−エトキシメチルクロリド(1.24ml)を5分間かけて加えた。次に混合物(室温にゆっくり温めた)を16時間撹拌した。オフホワイトのスラリーをEtOAcで希釈し、HOで洗浄した。水相をEtOAc(25ml)で逆抽出した。合わせた有機物をHO及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過して、濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;勾配:シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 3:2)により精製して、5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル(1.57g)を明黄色の油状物として得た。MS(ISP):288.9([M+H])。
【0207】
(b)[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イル]−メタノール
【0208】
【化60】

【0209】
アルゴン雰囲気下、−78℃でトルエン(10ml)中の5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルボン酸エチルエステル(400mg)の撹拌した溶液に、DIBAL(1.72ml;トルエン中20重量%溶液)を10分間(添加の間、温度は−75℃未満)滴下した。−78℃で2時間撹拌した後、エステルの変換が不完全であるとわかった。さらなるDIBAL溶液(1.17ml.)を5分かけて加え、−78℃で撹拌を1時間30分間続けた。酒石酸ナトリウムカリウム濃水溶液10mlを加えることにより混合物をクエンチした。水相をEtOAcで逆抽出した。合わせた有機物をHO及びブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イル]−メタノール(346mg)をオフホワイトの固体として得た。粗生成物をさらに精製しないで次の反応工程に使用した。MS(ISP):247.3([M+H])。
【0210】
(c)5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド
【0211】
【化61】

【0212】
アルゴン雰囲気下、室温でジクロロメタン(15ml)中の[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イル]−メタノール(339mg)の撹拌した溶液に、MnO(1.20g)を加えた。黒色の懸濁液を加熱還流し、その温度で撹拌を18時間続け、次に室温に冷まし、濾過し、ケーキをジクロロメタンで洗浄した。濾液を濃縮すると、5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(262mg)が明黄色で粘性の油状物として残った。粗生成物をさらに精製しないで次の反応工程に使用した。MS(EI):171.1([M−Si(Me)])。
【0213】
(d)1−[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イルメチル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0214】
【化62】

【0215】
アルゴン雰囲気下、室温でメタノール(10ml)中の5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−カルバルデヒド(202mg)の撹拌した溶液に、塩化亜鉛(409mg)及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(100mg)を加えた。清澄な明黄色の溶液を4時間半撹拌した。次に、NaBHCN(141mg)を一度に加えた。混合物を60℃に加熱し、その温度で撹拌を22時間続けた。反応物をシリカゲルに直接吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;勾配:シクロヘキサン→シクロヘキサン/EtOAc 65:35)により単離して、1−[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イルメチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(238mg)を無色で粘性の油状物として得た。MS(ISP):362.3([M+H])。
【0216】
(e)1−(5−フルオロ−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
【0217】
【化63】

【0218】
アルゴン雰囲気下、室温でTHF(5ml)中の1−[5−フルオロ−1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−4−イルメチル]−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(103mg)の撹拌した溶液に、TBAF(1.1ml;THF中1M溶液)を加えた。混合物を60℃に加熱し、その温度で撹拌を20分間続け、次に混合物をシリカゲルに直接吸着させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル;勾配:シクロヘキサン→EtOAc)により単離して、1−(5−フルオロ−1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(32mg)を明黄色の固体として得た。(MS(ISP):232.1([M+H])。
【0219】
実施例1と同様にして下記を得た:
【0220】
実施例43
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン
【0221】
【化64】

【0222】
1,2−ジクロロエタン中の7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン塩酸塩(CAS:23561-82-2)、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):258.3([M+H])。
【0223】
実施例44
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン
【0224】
【化65】

【0225】
1,2−ジクロロエタン中の2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):228.1([M+H])。
【0226】
実施例45
(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0227】
【化66】

【0228】
(a)(RS)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0229】
【化67】

【0230】
テトラヒドロフラン(20ml)中の2H−1,4−ベンゾオキサジン−3(4H)−オン(2.00g、13.4mmol)の溶液に、メチルマグネシウムクロリド(17.9ml、3M、53.7mmol)のTHF溶液を5℃で滴下し、次に反応混合物を50℃で90分間撹拌した。次に反応混合物を5℃に冷却し、酢酸20mlを滴下することによりクエンチした。次に水素化ホウ素ナトリウム(1.27g、33.5mmol)を少量ずつ加え、混合物を室温で一晩撹拌した。次に得られた懸濁液を0℃に冷却し、混合物がpH10になるまで、3N 水酸化ナトリウム水溶液を滴下した。次に酢酸エチルを加え、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、標記化合物を無色の油状物(0.92g、46%)として得た;MS(ISP):150.3([M+H])。
【0231】
(b)(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0232】
【化68】

【0233】
1,2−ジクロロエタン中の(RS)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から、実施例1と同様にして調製した。MS(ISP):230.4([M+H])。
【0234】
実施例46
(+)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0235】
【化69】

【0236】
キラルHPLC(Chiracel OD カラム;溶離剤 イソプロパノール/ヘプタン 10:90;流速 35ml min-1;圧力 15bar;保持時間 65分)で、(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(実施例3)の鏡像異性体を分離した。MS(ISP):228.4([M+H])。[α]20=+6.54°(c=0.52、MeOH)。
【0237】
実施例47
(−)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0238】
【化70】

【0239】
キラルHPLC(Chiracel ODカラム;溶離剤 イソプロパノール/ヘプタン 10:90;流速 35ml min-1;圧力 15bar;保持時間 87分)で、(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン(実施例3)の鏡像異性体を分離した。MS(ISP):228.4([M+H])。[α]20=−6.28°(c=0.52、MeOH)。鏡像体過剰率96%。
【0240】
実施例48
(+)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0241】
【化71】

【0242】
キラルHPLC(Chiracel OD カラム;溶離剤 イソプロパノール/ヘプタン 10:90;流速 35ml min-1;圧力 15bar;保持時間 59分)で、(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(実施例45)の鏡像異性体を分離した。MS(ISP):228.4([M+H])。[α]20=+31.8°(c=0.60、MeOH)。
【0243】
実施例49
(−)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
【0244】
【化72】

【0245】
キラルHPLC(Chiracel OD カラム;溶離剤 イソプロパノール/ヘプタン 10:90;流速 35ml min-1;圧力 15bar;保持時間 67分)で、(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン(実施例45)の鏡像異性体を分離した。MS(ISP):228.4([M+H])。[α]20=−24.4°(c=0.58、MeOH)。鏡像体過剰率76%。
【0246】
実施例45と同様にして下記を得た:
【0247】
実施例50
(RS)−2−エチル−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0248】
【化73】

【0249】
テトラヒドロフラン中の3,4−ジヒドロ−2(1H)−キノリノン及びエチルマグネシウムクロリドから出発し、次に酢酸及びテトラヒドロフラン中の水素化ホウ素ナトリウムで処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):242.3([M+H])。
【0250】
実施例1と同様にして下記を得た:
【0251】
実施例51
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0252】
【化74】

【0253】
1,2−ジクロロエタン中の6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から得た。MS(ISP):244.4([M+H])。
【0254】
実施例52
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0255】
【化75】

【0256】
(a)7−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
【0257】
【化76】

【0258】
ジクロロメタン(40ml)中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−オール(0.50g、3.35mmol)の懸濁液に、ジ−tert−ブチルジカルボナート(1.54g、7.04mmol)及びトリエチルアミン(1.86ml、13.4mmol)を加え、反応混合物を45℃で48時間撹拌した。次に10%クエン酸水溶液を加えて混合物をpH6に酸性化し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、減圧下で濃縮した。残留物をメタノール(40ml)に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(6.70ml、13.4mmol、2M)を加えた。60℃で16時間撹拌した後、混合物を室温に冷まし、10%クエン酸水溶液を加えてpH6に酸性化し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、標記化合物を無色の油状物として得て、それをさらに精製しないで次の工程で使用した(0.33g、40%);MS(ISP):250.3([M+H])、194.4([M+H−MeC=CH)。
【0259】
(b)7−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0260】
【化77】

【0261】
N,N−ジメチルホルムアミド(6ml)中の7−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(120mg、0.48mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(23mg、0.57mmol、油中60%分散体)を加え、反応混合物を室温で10分間撹拌した。次に混合物を0℃に冷却し、ヨウ化メチル(0.04ml、0.64mmol)を滴下した。室温で16時間撹拌した後、水(10ml)を加えることにより混合物をクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機相を飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィー(溶離剤:ヘプタン/酢酸エチルの勾配)により精製して、標記化合物を無色の油状物(52mg、41%)として得た;MS(ISP):264.0([M+H])、208.1([M+H−MeC=CH)。
【0262】
(c)7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0263】
【化78】

【0264】
0℃でジクロロメタン(7ml)中の7−メトキシ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(52mg、0.20mmol)の溶液に、トリフルオロ酢酸(0.23ml、3.01mmol)を滴下し、次に反応混合物を室温で24時間撹拌した。次に炭酸ナトリウム飽和水溶液を滴下することにより混合物をpH9に塩基性化した。混合物を酢酸エチルとテトラヒドロフランの1:1の混合物で3回抽出し、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、標記化合物を明褐色の油状物(37mg、92%)として得た;MS(ISP):164.4([M+H])。
【0265】
(d)1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0266】
【化79】

【0267】
1,2−ジクロロエタン中の7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から、実施例1と同様にして調製した。MS(ISP):244.4([M+H])。
【0268】
実施例52と同様にして下記を得た:
【0269】
実施例53
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0270】
【化80】

【0271】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−5−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中のヨウ化メチル及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):244.4([M+H])。
【0272】
実施例54
6−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0273】
【化81】

【0274】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中の臭化ベンジル及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):320.3([M+H])。
【0275】
実施例55
5−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0276】
【化82】

【0277】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−5−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中の臭化ベンジル及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):320.3([M+H])。
【0278】
実施例56
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−イソプロポキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0279】
【化83】

【0280】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−5−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中のイソプロピルブロミド及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):272.3([M+H])。
【0281】
実施例57
7−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0282】
【化84】

【0283】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中の臭化ベンジル及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):320.3([M+H])。
【0284】
実施例58
7−エトキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0285】
【化85】

【0286】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中のヨードエタン及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):258.0([M+H])。
【0287】
実施例59
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−イソプロポキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0288】
【化86】

【0289】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−オール、ジ−tert−ブチルジカルボナート及びトリエチルアミンから出発し、次にメタノール中の水酸化ナトリウムで処理し、次にN,N−ジメチルホルムアミド中の2−ブロモプロパン及び水素化ナトリウムで処理し、次にトリフルオロ酢酸で処理し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):272.5([M+H])。
【0290】
実施例60
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0291】
【化87】

【0292】
(a)7−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0293】
【化88】

【0294】
ジクロロメタン 10ml中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−7−オール0.15g(1.01mmol)の溶液に、フェニルボロン酸 0.19g(1.56mmol)、酢酸銅(II)0.27g(1.49mmol)、スパーテル量の4Åモレキュラーシーブ及びトリエチルアミン 0.64ml(5.03mmol)を加えた。反応混合物を室温で72時間撹拌し、次にセライトを通して濾過し、ジクロロメタンで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘプタンの勾配)により精製して、標記化合物15mg(7%)を明黄色の油状物として得た。MS(ISP):226.3([M+H])。
【0295】
(b)1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0296】
【化89】

【0297】
1,2−ジクロロエタン中の7−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸から、実施例1と同様にして調製した。MS(ISP):306.4([M+H])。
【0298】
実施例60と同様にして下記を得た:
【0299】
実施例61
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
【0300】
【化90】

【0301】
ジクロロメタン中の1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−5−オール、フェニルボロン酸、酢酸銅(II)及びトリエチルアミンから出発し、次に1,2−ジクロロエタン中のイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム及び酢酸で処理した。MS(ISP):306.1([M+H])。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化91】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ハロゲン、又はハロゲンにより置換されている低級アルキルであり;
は、水素又は低級アルキルであり;
Xは、−CH−、−CH−又は−O−であり;
Yは、−CH−、−CHCH−、−CH−又は結合であり;Xが−O−である場合、Yは、−CH−であり;
Zは、−CH−又は−CH−であり;
mは、1又は2であり;mが2である場合、Rは、同じであるか又は異なっていてもよく;
nは、1又は2であり;nが2である場合、Rは、同じであるか又は異なっていてもよい]で示される化合物、及び薬学的に許容される酸付加塩。
【請求項2】
XがCHであり、Yが結合である、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項3】
化合物が、
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−5−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
7−エチル−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
4−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
7−クロロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−6−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
5,6−ジフルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
(RS)−5−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール、又は
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−4−メチル−2,3−ジヒドロ−1H−インドール
である、請求項2記載の式Iの化合物。
【請求項4】
XがCHであり、YがCHである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項5】
化合物が、
(RS)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
(RS)−6−フルオロ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
6−ブロモ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
(−)−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−2−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
5−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
7−ベンジルオキシ−1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン、又は
1−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−5−フェノキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
である、請求項4記載の式Iの化合物。
【請求項6】
XがOであり、YがCHである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項7】
化合物が、
4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
(RS)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン、又は
(−)−4−(1H−イミダゾール−4−イルメチル)−3−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン
である、請求項6記載の式Iの化合物。
【請求項8】
XがCHであり、YがCHCHである、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項9】
化合物が、
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−7−メトキシ−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン、又は
1−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−ベンゾ[b]アゼピン
である、請求項6記載の式Iの化合物。
【請求項10】
式Iの化合物の製造方法であって、該工程が:
a)式II:
【化92】


で示される化合物及び、式III:
【化93】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I:
【化94】


(式中、R、R、R、R、X、n及びmは、請求項1と同義である)で示される化合物を得るか、又は
b)式IV:
【化95】


で示される化合物及び、式III:
【化96】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I−1:
【化97】


(式中、R、R、R、R、m及びnは、請求項1と同義である)で示される化合物を得るか、又は
c)式VI:
【化98】


で示される化合物及び、式III:
【化99】


で示される化合物を還元的にアミノ化して、式I−2:
【化100】


(式中、R、R、R、R、X、Y、m及びnは、請求項1と同義である)で示される化合物を得て;そして、
所望であれば、得られた化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換する工程を含む方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法、又は同等の方法により製造される、請求項1記載の式Iの化合物。
【請求項12】
請求項1記載の式Iの1個以上の化合物及び薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬。
【請求項13】
うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経障害、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠障害及びサーカディアンリズム障害ならびに心血管障害の処置のための、請求項12記載の医薬。
【請求項14】
うつ病、精神障害、パーキンソン病、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための請求項1〜9のいずれか1項記載の1個以上の化合物を含有する、請求項13記載の医薬。
【請求項15】
うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経障害、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温恒常性の障害及び機能不全、睡眠障害及びサーカディアンリズム障害ならびに心血管障害の処置のための医薬の製造のための、請求項1記載の式Iの化合物の使用。
【請求項16】
明細書中に記載された発明。

【公表番号】特表2010−510184(P2010−510184A)
【公表日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−536701(P2009−536701)
【出願日】平成19年11月6日(2007.11.6)
【国際出願番号】PCT/EP2007/061921
【国際公開番号】WO2008/058867
【国際公開日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】