説明

臨床分析器のためのサンプル管の自動装填

自動臨床分析器のためのモジュールであって、サンプル管のステージングおよびサンプル管に収容されたサンプルの混合のためのモジュール。一実施形態においては、このモジュールが、上下反転の方法でサンプル管の中身を混合することができる混合ドラムを備える。混合ドラムが、サンプルの固体成分、例えば、赤血球をサンプルの液体成分、例えば、血漿から分離させることなく、サンプル管のサンプルを混合することができる。サンプル管キャリア内のサンプル管を持ち上げるための装置を、サンプル管のキャップを穿刺アセンブリの穿刺要素によって刺し通すことができるようにするために使用することができる。サンプル管のキャップが刺し通された後で、前記サンプル管からサンプルを吸引するためのプローブが、穿刺要素の穴を通ってサンプル管の容器内のサンプルを取得することができる。穿刺アセンブリは、サンプル管を穿刺アセンブリから排出するための弾性的に付勢された部材を備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動臨床分析器に関し、さらに詳しくは、自動臨床分析器へのサンプル管の自動装填に関する。
【背景技術】
【0002】
生体外での診断検査のための自動臨床分析器においては、生体サンプルを取り扱うために自動化されたプロセスを採用することが一般的である。サンプル容器を、複数のサンプル容器を保持するサンプル管ラックに保持することが一般的である。サンプル容器が、典型的には、サンプル管ラックが自動臨床分析器へと導入される前に、サンプル管ラック内の位置へと装填される。サンプル容器は、自動臨床分析器が処理を終えるまでサンプル管ラック内にとどまり、その後に、依然としてサンプル管ラック内の元々の位置にあるサンプル容器が、その後の保管またはさらなる処理(再処理としても知られる)のために自動臨床分析器から取り出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現時点において、サンプル管を自動臨床分析器へと装填するための知られているサンプル装填システムは、10個のサンプル管を収容するサンプル管ラックを備える。いろいろなときに、サンプル管が、自動臨床分析器内の誤った位置に到着する。この問題ゆえに、サンプル管の手作業での取り扱いが、理想よりも頻繁に必要になる。現在のサンプル装填システムにおいて、サンプル管ラック内のサンプル管は、きわめて近接して配置されている。サンプル管が、垂直な向きからわずかに傾いて立っているため、水平面および垂直面(すなわち、X方向、Y方向、Z方向)においてのみ移動するロボットにとって、サンプル管ラックのサンプル管にアクセスすることが難しい。また、サンプル管がステージング領域のサンプル管ラックにあるときに、サンプルの混合を行うことが困難である。
【0004】
米国特許第3,747,900号明細書が、血液検体容器を制御可能に振動させるための手段を開示しており、そのような手段が、支持手段と、支持手段に取り付けられたモータ手段と、モータ手段に駆動可能に接続されて、支持手段に対して回転するように取り付けられたプレートと、そのような容器をプレートと一緒に運動するようにプレートに着脱可能に固定するための手段とを備える。米国特許第4,146,364号明細書が、血球浮遊液を混合するように特に構成された混合装置を開示しており、そのような装置が、複数の試料収容管を受け入れて、血球浮遊液をゆがめたり、傷めたり、または発泡させたりすることなく一様に混合すべく管の揺動を達成するように構成された個別の溝を有する支持台を含む。試料管を支持台へと無作為に装填することができ、支持台が、溝内の管の存在に応答して揺動を達成するように構成され、個々の溝内の管の存在を知らせる第1の信号と、各々の試料管について所定の混合時間の経過を知らせる第2の信号とをもたらす。米国特許第6,919,044号明細書が、前処理システムを開示している。前処理システムが、サンプルを受け取り、それらのサンプルのうちの一定量を、前処理システムに接続された臨床化学分析器へと選択的に供給する。前処理システムは、互いに補う分析ツールを提供することができる1つ以上の臨床化学分析器のアセンブリへと接続されており、したがって、前処理システムと臨床化学分析器とからなる全体システムによって、所定の広い範囲の臨床分析検査を提供することができる。全体システムへと入力されたサンプルの検査手順は、別個独立に決定することが可能である。サンプルに、そのサンプルについて定められる検査手順に応じて、臨床化学分析器のうちの1つ以上において検査を加えることができ、または分析器のうちの1つ(より典型的には、複数)において一連の検査を加えることができる。以上の特許のいずれも、先に特定した課題に対処していない。
【0005】
以上の困難に照らして、サンプルを自動臨床分析器へと装填するためのシステムであって、サンプル管の誤った配置の発生を少なくし、ロボット機構のサンプル管へのアクセスの困難を軽減し、ステージング領域におけるサンプル管内のサンプルの混合を簡単にするシステムを、開発することが望ましいと考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、本発明は、自動臨床分析器のためのモジュールであって、サンプル管のステージングおよびサンプル管に含まれているサンプルの混合のためのモジュールを提供する。サンプル管は、容器およびキャップを有している。一実施形態において、このモジュールは、上下反転(end−over−end)の方法でサンプル管の中身を混合することができる混合ドラムを備える。混合ドラムは、サンプルの固体成分、例えば、赤血球をサンプルの液体成分、例えば、血漿から分離させることなく、サンプル管のサンプルを混合することができる。この実施形態において、モジュールは、混合ドラムに組み合わせられた軌道を備えており、この軌道に沿って、サンプル管をサンプル管キャリアにて運ぶことができる。サンプル管キャリア内のサンプル管が、混合ドラムに組み合わせられた軌道に沿って混合ドラムへと運ばれ、混合ドラムにおいてサンプル管のサンプルが混合される。混合ドラムは、軌道上に位置している。混合ドラムは、中心軸と、中心軸に垂直な第1の開口と、中心軸に垂直な第2の開口とを有している。サンプル管を収容しているサンプル管キャリアを、前記第1の開口に進入させ、前記第2の開口から出すことができる。混合ドラムを、サンプルを混合すべくサンプル管を上下反転を繰り返すように回転させるために、中心軸を中心にして回転させることができる。サンプルの混合後に、サンプル管キャリアは、混合ドラムから通気アセンブリへと運ばれる。この通気アセンブリにおいて、サンプル管のキャップが刺し通される。
【0007】
サンプル管のキャップを穿刺アセンブリの穿刺要素によって刺し通すことができるようにするために、サンプル管キャリア内のサンプル管を持ち上げるための装置を、使用することができる。サンプル管のキャップが刺し通された後で、前記サンプル管からサンプルを吸引するためのプローブが、穿刺要素の穴を通ってサンプル管の容器内のサンプルを取得することができる。穿刺アセンブリは、サンプル管を穿刺アセンブリから排出するための弾性的に付勢された部材を含むことができる。
【0008】
混合ドラムは、サンプル管を保持する複数のサンプル管キャリアを保持することができる。サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールは、サンプル管から情報を読み取るための少なくとも1つの装置、例えば、バーコード読み取り器をさらに含むことができる。
【0009】
別の実施形態においては、システムが、サンプル管を保持するためのサンプル管ラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールに配置するためのモジュールをさらに備える。サンプル管ラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュールに配置するためのモジュールは、サンプル管を保持するための少なくとも1つのラックを保持するための少なくとも1つのトレイを備える。サンプル管ラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュールに配置するためのモジュールは、サンプル管を持ち上げ、持ち上げたサンプル管をサンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュールへと移す装置を備える。持ち上げ装置は、サンプル管レシーバおよびサンプル管リフタを備える。サンプル管レシーバおよびサンプル管リフタを、送りねじによってX方向およびY方向に動かすことができる。
【0010】
さらに別の態様において、本発明は、サンプル管のためのキャリアであって、混合ドラムへと運ばれるときのサンプル管を保持することができるキャリアを提供する。サンプル管の中のサンプルを、サンプル管キャリアおよびサンプル管キャリアに保持されたサンプル管を上下反転の方法で回転させることによって混合することができる。サンプル管のためのキャリアは、サンプル管をサンプル管キャリアの外部に配置されたピストンによってサンプル管キャリアから持ち上げることができかつサンプル管キャリアへと下降させることができるような方法で設計される。
【0011】
さらに別の態様において、本発明は、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中身の混合のためのモジュールへとサンプル管を運ぶために使用することができる軌道システムを提供する。
【0012】
本明細書に記載される本発明の他の態様は、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のための上述のモジュール、およびサンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するための上述のモジュールを使用するための方法を含む。
【0013】
本明細書に記載のシステムは、コンパクトであり、(a)サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール、および(b)サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールを配置するために、小さな面積しか必要としない。本明細書に記載のシステムは、ほとんど困難なくサンプル管をサンプル管ラックから持ち上げることができる。さらに、サンプル管の中身の混合を、ステージング領域において実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本明細書に記載のサンプル管装填システムを使用するように修正できる自動臨床分析器、すなわち血液分析器を示す正面図である。
【図2】モジュール式の軌道システム、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール、およびサンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールの斜視図である。
【図3】サンプル管用のキャリアの斜視図である。
【図4】図3に示したキャリアの分解斜視図である。
【図5】サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムの端部の分解斜視図である。
【図6】サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムの直線部の分解斜視図である。
【図7】サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムの接続部が、サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムの2つの直線部をどのように接続するのかを示している分解斜視図である。
【図8】サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムの接続部の分解斜視図である。
【図9】サンプル管用のキャリアを移動させるための駆動システムのコーナー部の分解斜視図である。
【図10】サンプル管を保持するためのラックを保持するためのトレイの分解斜視図である。
【図11】サンプル管を保持するためのサンプル管ラックの斜視図である。
【図12】サンプル管を保持するための図11に示したサンプル管ラックの分解斜視図である。
【図13】サンプル管を保持するためのサンプル管ラックを保持するための図10に示したトレイと、サンプル管を保持するための図11および図12に示したサンプル管ラックとの組み合わせの斜視の断面図である。
【図14】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールの斜視図である。
【図15】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのロボットシステムの立面側面図である。
【図16】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するために使用することができるロボット機構の特定の構成部品を動かすための複数の送りねじアセンブリを備える伝達システムの斜視図である。
【図17】ロボット機構の直立部材を送りねじの長手軸に沿って移動させるための送りねじアセンブリの分解斜視図である。
【図18】サンプル管レシーバおよびサンプル管リフタを送りねじの長手軸に沿って移動させるための送りねじアセンブリの分解斜視図である。
【図19】サンプル管レシーバの分解斜視図である。
【図20】サンプル管リフタの分解斜視図である。
【図21A】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21B】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21C】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21D】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21E】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21F】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21G】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21H】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図21I】サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための構成部品を示している斜視図である。サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールからサンプル管を選択するための一連の手順の一部分を示している。
【図22】図14にすでに示したように、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール、およびサンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュールへと配置するためのモジュールを大きく拡大した斜視図である。
【図23】サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のための図22に示したモジュールの上面図である。
【図24】サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のための図22および図23に示したモジュールの混合ドラムの一部分の斜視図である。
【図25】サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のための図22、図23、および図24に示したモジュールの混合ドラムの分解斜視図である。
【図26】サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のための図22、図23、図24、および図25に示したモジュールの混合ドラムの断面図である。
【図27A】サンプル管のキャップを穿刺してサンプル管を通気するための構成部品を示す斜視の断面図であり、穿刺段階の前である。
【図27B】サンプル管のキャップを穿刺してサンプル管を通気するための構成部品を大きく拡大して示す斜視の断面図であり、穿刺段階の前である。
【図27C】サンプル管のキャップを穿刺してサンプル管を通気するための構成部品を示す斜視の断面図であり、穿刺段階の最中である。
【図27D】サンプル管のキャップを穿刺してサンプル管を通気するための構成部品を大きく拡大して示す斜視の断面図であり、穿刺段階の最中である。
【図28】閉鎖モードの位置にある吸引ヘッドを示す斜視図である。吸引ヘッドがこの位置にあるとき、サンプル管からサンプルを取得することはできない。
【図29】開放モードの位置にある図28に示した吸引ヘッドを示す斜視図である。吸引ヘッドがこの位置にあるとき、サンプル管からサンプルを取得することができる。
【図30】開放モードの位置にある図29に示した吸引ヘッドの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書において使用されるとき、「自動臨床分析器」という表現は、複数の生体サンプルの種々のアナライトおよび他の特徴を最小限の人手で迅速に測定するように設計された医療用の実験室機器を意味する。本明細書において使用されるとき、「X方向、Y方向、Z方向」という表現は、3つの方向に移動することができ、すなわち第1の水平方向、第1の水平方向に垂直な第2の水平方向、ならびに第1の水平方向および第2の水平方向の両方に垂直な第3の方向に移動することができる装置を指す。本明細書において使用されるとき、「ステージング領域」という表現は、分析システムにおいて生体サンプルの分析前の準備が実行される部分を意味する。本明細書において使用されるとき、「混合ドラム」という表現は、サンプルを1つの集まり(mass)または混合物へと結合させ、または混合して、成分を区別不可能にする中空の円筒形の物品を意味する。本明細書において使用されるとき、「上下反転」という表現は、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部と第2の端部との間の少なくとも1つの主表面と、第1の端部および第2の端部の両方に平行でありかつ第1の端部および第2の端部の両方からの距離が等しい軸A−Aとを有している容器を、この軸A−Aを中心にして回転させることを指す。本明細書において使用されるとき、「吸引ヘッド」という表現は、吸引プローブを支持し、吸引プローブの動きを制御するアセンブリを意味する。本明細書において使用されるとき、「吸引プローブ」という表現は、吸引によってサンプル管から液体を取り出し、吸引した液体の一部分を反応容器へと分配するという2つの機能を有する装置を意味する。本明細書において使用されるとき、「サンプル管レシーバ」という表現は、サンプル管をサンプル管ラックからサンプル管キャリアへと移し、サンプル管キャリアからサンプル管ラックへと移し、またはサンプル管キャリアから別のサンプル管キャリアへと移すときに、サンプル管の上部約25%から約50%を保持するための装置を意味する。本明細書において使用されるとき、「サンプル管リフタ」という表現は、サンプル管をサンプル管レシーバによって把持できるよう、サンプル管をサンプル管キャリアまたはサンプル管ラックから持ち上げる装置を意味する。本明細書において使用されるとき、「軌道システム」という表現は、ただ1つのモジュールに限られない広がりを有し、複数のモジュールにまたがって延びている軌道を指す。本明細書において使用されるとき、用語「軌道」は、その広がりがただ1つのモジュールに限られている軌道を指す。本明細書において使用されるとき、「サンプル管用のキャリア」は、「サンプル管キャリア」とも称される。本明細書において使用されるとき、「サンプル管を保持するためのラック」、「サンプル管を保持するためのサンプル管ラック」などは、「サンプル管ラック」とも称される。
【0016】
図面においては、可能な限りにおいて、同様な部品が同様な参照番号を有している。いくつかの場合には、同一または実質的に類似しているが、別々のアセンブリにおいて使用される部品が、プライム符号(例えば、「’」、「’’」、「’’’」)によって区別された参照番号を有している。その場合、同一の部品または実質的に類似の部品についての2回目以降の言及において、参照番号そのものは同じままであるが、同一の部品または実質的に類似の部品についての2回目以降の言及であることが、適切なプライム符号によって示される。
【0017】
簡潔にするために、複数の同一または実質的に類似の品物が図中に描かれている場合には、そのような同一または実質的に類似の品物のうちの4つ以下にだけ、所定の参照番号を付すことにする。例えば、ある図に同じ種類の品物が5つ以上図示されている場合には、それらの品物のうちの4つ以下についてのみ、品物に割り当てられた参照番号が付される。
【0018】
図1が、本明細書に記載の装填システムとともに使用されるように修正できる自動臨床分析器10を示している。この自動臨床分析器は、血液分析器であるが、本明細書に記載のサンプル管ラックの使用が、血液分析器に限られないことに留意すべきである。本発明において使用が想定される自動臨床分析器は、これらに限られるわけではないが、CELL−DYN(R)Sapphire、CELL−DYN(R)3700、およびCELL−DYN(R)3200である。これらの自動臨床分析器は、Illinois、Abbott ParkのAbbott Laboratoriesから市販されている。これらの分析器の説明を、米国特許第5,939,326号明細書、第5,891,734号明細書、第5,812,419号明細書、第5,656,499号明細書、第5,631,165号明細書、および第5,631,730号明細書に見つけることができ、これらの米国特許はすべて、参照により本明細書に組み込まれる。自動臨床分析器10が、入力部12、分析部14、および出力部16を備える。分析部14が、血液のサンプルの少なくとも一部を吸引し、吸引したサンプルの一部を必要な濃度へと希釈し、希釈後のサンプルの特性を光学的もしくは電気的な測定または光学的および電気的の両方の測定によって調べるための1つ以上の装置を備える。サンプルの吸引が行われる場所が、参照番号18によって示されている。分析部14は、自動臨床分析器10の処理を制御し、分析部14から得られるデータを処理するためのコントローラ/データ処理モジュール20へと、電気的に接続されている。コントローラ/データ処理モジュール20は、機器の処理を制御し、分析部14の結果のレポートを生成するためのソフトウェアを含んでいる。複数のサンプル管ラックからのサンプル管ラック22が、入力部12によって自動臨床分析器10へと導入される。サンプル管ラック22のサンプルが分析部14において分析された後で、サンプル管ラック22は、出力部16へと運ばれる。本明細書に記載の発明は、サンプル管ラック22の使用を廃止する。
【0019】
図2は、サンプル管「T」を自動臨床分析器へと運び、自動臨床分析器から運び、または自動臨床分析器へと運びかつ自動臨床分析器から運ぶためのシステム30を示している。システム30は、サンプル管「T」を保持するサンプル管キャリア34を運ぶ軌道システム32と、サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール38へと配置するためのモジュール36とを備える。本明細書の詳細な説明の読解を容易にするために、サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択し、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール38へと配置するためのモジュール36は、本明細書において「サンプル管の選択および配置のためのモジュール36」とも称され、サンプル管のステージングおよびサンプル管内のサンプルの混合のためのモジュール38は、本明細書において「サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール」とも称される。サンプル管の選択および配置のためのモジュール36は、サンプル管「T」が、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38へと運ばれるまで、サンプル管「T」をサンプル管ラックに一時的に保管することを可能にする。サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38が、サンプル管ラック(または、サンプル管キャリア34)からサンプル管「T」を受け取り、サンプル管「T」内のサンプルを混合し、混合後のサンプルを収容しているサンプル管「T」を、混合後のサンプルが自動臨床分析器(サンプル管「T」内のサンプルについて診断検査を行う)へと移されるまで保持する。
【0020】
次に、図3および図4を参照すると、軌道システム32が、サンプル管「T」を保持する多数のサンプル管キャリア34を運ぶために使用される。各々のサンプル管キャリア34が、サンプル管「T」を実質的に垂直な向きに支持できるような方法で設計されている。図3が、液体サンプルを保持するための容器「R」と、液体サンプルが流出または気化によって容器「R」から逃げ出さないようにするためのキャップ「C」とを備えるサンプル管「T」を示している。容器「R」は、典型的には、ポリマー材料から形成される。キャップ「C」は、典型的には、金属製の針によって貫くことが可能なポリマー材料を含んでいる。
【0021】
図3および図4に示されるとおり、サンプル管キャリア34は、本体40、サンプル管底部リテーナ42、およびベース44を備える。ベース44の目的は、本体40を支持することにある。本体40の目的は、サンプル管「T」を支持することにある。サンプル管底部リテーナ42の目的は、サンプル管「T」の底部を適切に位置合わせさせることにある。図3および図4に示されるとおり、ベース44は、実質的に円柱形の本体46を有しており、本体46の2箇所48a、48bが切り取られている。切り取られた部位48aに、溝50aが形成されている。切り取られた部位48bに、溝50b(図15を参照)が形成されている。実質的に円柱形の本体46を貫いて、開口52が形成されている。サンプル管底部リテーナ42が、サンプル管底部リテーナ42の最上面58から上方へと立ち上がる1対のタブ56a、56bを有する本体54を有している。サンプル管底部リテーナ42の最上面58は、サンプル管「T」の底部をより良好に保持するために凹状である。サンプル管キャリア34の本体40は、1対の細長い直立部62a、62bをぶら下げている上部の実質的に円柱形の部位60を備える。上部の実質的に円柱形の部位60を貫いて、開口64が形成されている。開口64の縁が、面取りされていると好ましい。細長い直立部62aに、第1の細長い溝66aが存在し、細長い直立部62bに、第1の細長い溝66aの鏡像である第2の細長い溝(図示せず)が存在している。タブ56aが溝66aにはまり込み、タブ56bが溝66bにはまり込む。タブ56a、56bは、それぞれ溝66a、66b内をスライド可能である。図4に見られるように、突起68が、ベース44のスロット70にはまり込む。
【0022】
サンプル管底部リテーナ42は、通常はベース44に接している。しかしながら、本明細書に記載の種々のモジュールを利用するために実行されなければならない特定の作業のためには、サンプル管底部リテーナ42を、サンプル管底部リテーナ42によって保持されたサンプル管「T」の上半分が本体40の最上部を超えて突き出すように、高い位置に位置させる必要がある。そのような作業として、例えば、後述のようにサンプル管レシーバによってサンプル管キャリア34からサンプル管「T」を取り出すことや、後述のようにサンプル管「T」をサンプル管キャリア34へと挿入することが挙げられる。サンプル管底部リテーナ42が高い位置へと動かされ、その後に低い位置へと下げられるときに、サンプル管底部リテーナ42がサンプル管キャリア34の垂直軸に対する当初の向きを維持し、すなわちサンプル管底部リテーナ42がベース44に当接しているときの向きを維持するように、タブ56a、56bが、それぞれ溝66a、66b内を移動する。開口52の機能は、ピストンのアクセスを可能にすることにあり、そのようなピストンの機能は、サンプル管底部リテーナ34を上昇させること、およびサンプル管底部リテーナ42の緩やかな下降を可能にすることにある。上述のピストンの動作については、後述される。開口64の機能は、サンプル管「T」について、サンプル管キャリア34へのアクセスを可能にすることにある。開口64の縁が、たとえサンプル管「T」の軸がサンプル管キャリア34の軸に完璧には位置合わせしていなくても、サンプル管「T」を開口64を通ってサンプル管キャリア34へとアクセスさせることができるように、好ましくは面取りされている。ベース44の溝50aおよび50bは、サンプル管キャリアが使用される軌道において、軌道の種々の部位の案内レールの畝に係合する。そのような畝および案内レールは、後述される。
【0023】
次に、図2、図5、図6、図7、図8、図9、および図15を参照すると、軌道システム32が、外側案内レール82および内側案内レール84によって画定された軌道80を備える。図15を参照されたい。軌道80は、第1の端部86および第2の端部86(第1の端部86と実質的に同一)を有する従来の軌道であってもよい。第1の端部86と第2の端部86との間には、少なくとも1つの直線部88が位置している。軌道80は、例えば1つ以上の接続部90および1つ以上のコーナー部92など、他の部位をさらに含むことができる。
【0024】
次に、図5を参照すると、端部86は、サンプル管キャリア34の移動の経路を確立するためのくぼんだ領域96を含んでいるベース94を備える。外側案内レール82が、ベース94へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94へと固定される第1のU字形部材98によって形成されている。内側案内レール84は、ベース94へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94へと固定される第2のU字形部材100によって形成されている。外側案内レール82においては、内側案内レール84に面する表面に畝82aが形成されており、内側案内レール84においては、外側案内レール82に面する表面に畝84aが形成されている。サンプル容器キャリア34を軌道に沿って動かすための駆動輪を収容するために、第1のU字形部材98においては、U字形の平行な腕の間の部位が凸状であり、第2のU字形部材100においては、U字形の平行な腕の間の部位が凹状である。
【0025】
次に図6を参照すると、直線部88は、サンプル管キャリア34の移動の経路を確立するためのくぼんだ領域96’を含んでいるベース94’を備える。外側案内レール82’が、ベース94’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’へと固定される細長い部材102によって形成されている。内側案内レール84’は、ベース94’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’へと固定されるU字形部材100によって形成されている。外側案内レール82’においては、内側案内レール84’に面する表面に畝82a’が形成されており、内側案内レール84’においては、外側案内レール82’に面する表面に畝84a’が形成されている。サンプル容器キャリア34を軌道に沿って動かすための駆動輪を収容するために、各々のU字形部材100において、U字形の平行な腕の間の部位は凹状である。
【0026】
次に図7および図8を参照すると、接続部90は、サンプル管キャリア34の移動の経路を確立するためのくぼんだ領域96’’を含んでいるベース94’’を備える。外側案内レール82’’が、ベース94’’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’’へと固定される細長い部材102’によって形成されている。内側案内レール84’’は、ベース94’’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’’へと固定される細長い部材102’によって形成されている。外側案内レール82’’においては、内側案内レール84’’に面する表面に畝82a’’が形成されており、内側案内レール84’’においては、外側案内レール82’’に面する表面に畝84a’’が形成されている。
【0027】
試験室の構成において、典型的には空間の制約ゆえに、軌道システムをある角度、例えば、直角に曲げる必要がある場合に、コーナー部92を使用することが可能である。他の制約も、使用される自動臨床分析器の形状に起因して存在し得る。またさらなる制約が、自動臨床分析器の顧客によって提示される可能性もある。ここで、図9を参照すると、コーナー部92が、サンプル管キャリア34の移動の経路を確立するためのくぼんだ領域96’’’を含んでいるベース94’’’を備える。外側案内レール82a’’’、82b’’’が、ベース94’’’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’’’へと固定される湾曲した部材104a、104bによって形成されている。内側案内レール84a’’’、84b’’’は、ベース94’’’へと取り付けられて、典型的にはボルトによってベース94’’’へと固定される湾曲した部材106a、106bによって形成されている。外側案内レール82a’’’、82b’’’においては、内側案内レール84a’’’、84b’’’に面する表面に畝82c’’’が形成されており、内側案内レール84a’’’、84b’’’においては、外側案内レール82a’’’、82b’’’に面する表面に畝84d’’’が形成されている。最も外側の外側案内レール82a’’’は、最も内側の外側案内レール82b’’よりも大きな長さを有している。最も外側の内側案内レール84a’’は、サンプル容器キャリア34を軌道に沿って動かすための駆動輪を収容するために、湾曲部に凹部を有している。
【0028】
端部86、直線部88、接続部90、およびコーナー部92の構成部品は、好ましくは成型ポリマー材料で製作される。上述の端部86、直線部88、接続部90、およびコーナー部92の製造に適した成型ポリマー材料の代表例は、RYTON(R)という商標でChevron Phillips Chemical Companyから市販されている40%ガラス充填のポリフェニレンサルフィドである。
【0029】
サンプル管キャリア34は、サンプル管キャリア駆動機構110を備えるシステムによって、本明細書に記載の種々の軌道に沿って駆動される。サンプル管キャリア駆動機構110は、サンプル管キャリア駆動輪112と、サンプル管キャリア駆動輪112のためのハブ114と、ハブ114を駆動するためのモータ116とを備えており、ハブ114がモータ116によって駆動されてサンプル管キャリア駆動輪112を駆動する。光エンコーダ118が、サンプル管キャリア駆動輪112に隣接して、内側案内レールに配置される。光エンコーダ118の目的は、サンプル管キャリア駆動輪112の位置を知らせ、したがってモータ116の動きを知らせることにある。モータ116を適切に機能させるために、エンコーダ118は、モータ116の動きを(通常は、回転を監視することによって)確認しなければならない。エンコーダは、ステッピングモータの動きを確認および訂正するために使用することができる「カウント」をもたらす。エンコーダを、回転運動を検証し、位置の誤差を訂正するために使用することができる。
【0030】
サンプル管キャリア駆動輪112は、ベース122上に位置する円柱形の本体120を備える。ベース122の外周から、各々がサンプル管キャリア34のベース44を緩く把持するように機能する複数の弓形の切り欠き124が突き出している。ハブ114が、本体120およびベース122の開口にはまり込む。モータ116から突き出している軸126が、ハブ114を回転させ、したがってサンプル管キャリア駆動輪112を回転させる。このようなモータ駆動の駆動輪システムは、軌道に沿って物体を運ぶ技術において知られている。モータ116は、例えば、ステッピングモータであってもよい。ステッピングモータは、7.5°のステッピングモータであってもよい。ステッピングモータは、1回転を多数のステップへと分割することができるブラシレスの同期電動機である。電子的に整流されるとき、モータの位置を、フィードバック機構を必要とせずに精密に制御することができる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる「Stepper motor」、[online]、[2007年11月28日に検索]インターネットから検索<URL:http://en.wikipedia.org/wiki/Stepper_motor>を参照されたい。図2に示されるとおり、複数のサンプル管キャリア34を、軌道システム32を巡って駆動することができる。
【0031】
軌道、軌道システム、または軌道もしくは軌道システムの一部分において使用すべきサンプル管キャリア駆動機構110の数は、軌道、軌道システム、または軌道もしくは軌道システムの一部分の長さ、サンプル管キャリア34の総重量、サンプル管「T」およびサンプル管「T」の中身の総重量、ならびにモータの出力定格に依存して決まる。一般に、軌道、軌道システム、または軌道もしくは軌道システムの一部分の長さが増し、サンプル管キャリア34の総重量が増し、サンプル管「T」およびサンプル管「T」の中身の総重量が増し、モータの出力定格が小さくなるとき、使用すべきサンプル管キャリア駆動機構110の数は多くなる。
【0032】
さらに図2には、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36と、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38とが示されている。これらのモジュール36および38は、図14および図21にも示されている。サンプル管の選択および配置のためのモジュール36は、複数のサンプル管ラック132を支持することができるトレイ130を備える。図10に示されるとおり、各々のトレイ130が、最大で4つのサンプル管ラック132を支持することができる。トレイ130およびサンプル管ラック132に関して、多数の構成が存在する。1つの一般的な構成は、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38へと入力されるべきサンプル管「T」のために、2つのサンプル管ラック132(「入力」サンプル管ラック132)を使用し、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38から取り出されるべきサンプル管「T」のために、2つのサンプル管ラック132(「出力」サンプル管ラック132)を使用することからなる。処理対象のサンプルを含んでいるサンプル管「T」が、2つの入力サンプル管ラック132のうちの一方から取り出され、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に配置される。サンプルが処理された後で、サンプル管「T」は、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38から取り出され、2つの出力サンプル管ラック132のうちの一方に配置される。別の一般的な構成においては、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38へと入力されるべきサンプル管「T」のために、4つのサンプル管ラック132(「入力」サンプル管ラック132)を使用し、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38から取り出されるべきサンプル管「T」のためには、サンプル管ラック132(「出力」サンプル管ラック132)を使用しない。処理対象のサンプルを含んでいるサンプル管「T」が、4つの入力サンプル管ラック132のうちの1つから取り出され、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に配置される。サンプルが処理された後で、サンプル管「T」は、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38から取り出され、元の入力サンプル管ラック132に配置される。図10に示されるとおり、トレイ130は、サンプル管ラック132が配置される複数のくぼんだ領域134を有している。くぼんだ領域134に、複数の開口136が形成されている。各々のサンプル管ラック132は、ベース138、カバー140、およびコア142を備える。ベース138が、サンプル管「T」の下部の形状と同様の形状を有する複数のサンプル管ホルダ144を備える。カバー140は、サンプル管「T」の外壁の形状と同様の形状を有する複数のサンプル管開口146を備える。コア142は、サンプル管「T」の外壁の形状と同様の形状を有する複数のサンプル管ガイド148を備える。ベース138、カバー140、およびコア142が適切に組み立てられたとき、サンプル管ホルダ144、サンプル管開口146、およびサンプル管ガイド148の位置が揃い、結果として、サンプル管ホルダ144、サンプル管開口146、およびサンプル管ガイド148の組み合わせが、サンプル管「T」を実質的に垂直な向きに支持することができる。
【0033】
図11、図12、および図13に示したサンプル管ラック132を構成する多数の方法が存在するが、ベース138およびカバー140の複数のスペーサ要素150およびタブ150a、ならびにコア142の複数のスロット152を、サンプル管ラック132のベース138、カバー140、およびコア142の間に適切な間隔をもたらし、サンプル管ラック132のベース138、カバー140、およびコア142確実に固定するために、使用することができる。
【0034】
トレイ130は、例えば、ばねなどの1対の弾性付勢部材156a、156bによってサンプル管ラック132を固定の位置に保つサンプル管ラック固定具154を有している。トレイ130は、光エンコーダ158をさらに含み、光エンコーダ158の目的は、サンプル管ラック132がトレイ130に存在するときに、その旨を知らせることにある。
【0035】
すでに示したように、さらにトレイ130は、くぼんだ領域134に形成された複数の開口136を、くぼんだ領域134の主たる表面に有している。また、サンプル管ラック132のベース138の各々のサンプル管ホルダ144も、その底部に形成された開口(図示せず)を有している。トレイ130の開口134およびサンプル管ラック132のベース138のサンプル管ホルダ144の開口は、実質的に同じサイズである。開口136のサイズおよびサンプル管ラック132のベース138のサンプル管ホルダ144の開口のサイズは、サンプル管「T」の底部よりも小さいが、ピストンの通過を可能にできるようには充分に大きい。サンプル管ラック132がトレイ130に適切に配置されたとき、トレイ130の開口136およびサンプル管ラック132のベース138のサンプル管ホルダ144の開口の位置が揃う。ピストンが、サンプル管ラック130のベース138のサンプル管ホルダ144の開口(図示せず)を通過し、さらにトレイ130の開口136を通過して、サンプル管「T」を持ち上げることができる。この持ち上げの特徴の有用性は、後述される。
【0036】
トレイ130は、好ましくは成型ポリマー材料で製作される。トレイ130の製造に適した成型ポリマー材料の代表例は、RYTON(R)という商標でChevron Phillips Chemical Companyから市販されている40%ガラス充填のポリフェニレンサルフィドである。サンプル管ラック132の構成部品、すなわちベース138、カバー140、およびコア142は、好ましくは成型ポリマー材料で製作される。
【0037】
サンプル管の選択および配置のためのモジュール36は、サンプル管「T」をサンプル管ラック132から取り出し、取り出したサンプル管「T」を、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38のサンプル管キャリア34へと配置することができるロボットシステム160をさらに備える。また、ロボットシステム160は、軌道システム32からサンプル管「T」を取り出して、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36へと配置することができ、さらにはこの逆を行うことができる。さらに、ロボットシステム160は、軌道システム32からサンプル管「T」を取り出して、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38へと配置することができ、さらにはこの逆を行うことができる。
【0038】
次に、図14および図15を参照すると、ロボットシステム160は、直立部材162を備える。直立部材162から、上側の細長い水平支持部材164および下側の細長い水平支持部材166の両者が突き出している。上側の細長い水平支持部材164および直立部材162が、第1の送りねじ168を支持している。下側の細長い水平支持部材166および直立部材162が、第2の送りねじ170を支持している。第1の送りねじ168および第2の送りねじ170は、典型的にはステンレス鋼で製作される。本明細書における使用に適合させることができる送りねじ、およびそのような送りねじの設計上の考慮事項は、参照により本明細書に組み込まれるACME&LEAD SCREW ASSEMBLY GLOSSARY AND TECHNICAL DATA、[online]、[2007年11月25日に検索]インターネットから検索<URL:http://www.nookindustries.com/Acme/AcmeGlossary.cfm>にさらに詳しく記載されている。
【0039】
第1の送りねじ168の軸に沿って、サンプル管レシーバ172が移動することができる。ここで図19を参照すると、サンプル管レシーバ172は、柔軟な膨張式の嚢176を囲んでいる本体174を備える。柔軟な膨張式の嚢176を、空気源(図示せず)によって供給される空気によって膨張させることができる。さらに、ストレッチャ178が、柔軟な膨張式の嚢176のために設けられている。柔軟な膨張式の嚢176を、ゴムで製作することができる。柔軟な膨張式の嚢176の上方に、キャップ180が位置している。キャップ180は、ピストン184が配置(支承)される開口182を有している。キャップ180の上方に、空気シリンダのベース186が位置しており、ベース186の上方に本体188が位置している。ベース186も、キャップ180の開口182に位置合わせされた開口190を有している。ピストン184が、ピストン184の軸192がキャップ180の開口182およびベース186の開口190を貫いて延びるような方法で、本体188内に配置される。軸受194およびシール196a、196b(典型的には、Oリングシール)を、必要に応じてサンプル管レシーバ172の内部に配置することができる。ベース186が、コンピュータからの信号によって作動させられ、適切な駆動システムによって駆動されたときに、第1の送りねじ168の軸に沿って移動することができるキャリッジアセンブリ198へと取り付けられる。キャリッジアセンブリ198は、送りねじナット198a、直線スライド198b、取り付けブラケット198c、および種々のハードウェアを含んでいる。
【0040】
第1の送りねじ168の軸を、その主軸を中心にして、プーリまたは駆動輪200によって回転させることができる。ここで図16および図18を参照すると、プーリまたは駆動輪200を、その軸を中心にして、プーリまたは駆動輪204によって駆動される駆動ベルト202によって回転させることができる。プーリまたは駆動輪204を、ステッピングモータであってもよいモータ206によって駆動することができる。送りねじを駆動するために適した他の種類のモータとして、サーボモータ、ACギアモータ、およびDCギアモータが挙げられる。モータ206は、ソフトウェアによって作動させられる。
【0041】
サンプル管レシーバ172の主要な構成部品を製作するために適した材料の代表例を、表1に示す。
【表1】

【0042】
第2の送りねじ170の軸に沿って、サンプル管リフタ210が移動することができる。ここで図20を参照すると、サンプル管リフタ210は、開口214を有しているベース212と、複数のステー216a、216b、216c、および216dと、本体218と、開口222を有しているキャップ220とを備える。本体218の内部に、ピストン224が配置される。ピストン224の一端224aが、ベース212の開口214を通って移動することができる。ピストン224の他端224bは、キャップ220の開口222を通って移動することができる。ピストン224は、自身のほぼ中央に配置されたシール226を、ピストン224と本体218との間の空気の漏れを防止する目的で有している。軸受228a、228bおよびシール230a、230b、230c、230d(典型的には、Oリングシール)を、必要に応じてサンプル管リフタ210の内部に配置することができる。サンプル管リフタ210の主要な構成部品を製作するために適した材料の代表例を、表2に示す。
【表2】

【0043】
サンプル管「T」を検出するためのシステムを、サンプル管レシーバ172およびサンプル管リフタ210とともに含むことができる。サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172とサンプル管リフタ210との間にあるか否かを検出するための典型的なシステムは、光検知器232および発光ダイオード234を備える。サンプル管「T」の存在を検出するためのシステムは、サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172とサンプル管リフタ210との間にあるか否かを知らせる。サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172内にある場合、発光ダイオード234と光検知器232との間の光ビームが遮られることで、サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172に存在する旨が示される。サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172内にない場合、発光ダイオード234と光検知器232との間の光ビームが遮られないことで、サンプル管「T」がサンプル管レシーバ172に存在しない旨が示される。キャップ220が、コンピュータからの信号によって作動させられ、適切な駆動システムによって駆動されたときに、第2の送りねじ170の軸に沿って移動することができるキャリッジアセンブリ238へと取り付けられる。キャリッジアセンブリ238は、送りねじナット238a、直線スライド238b、取り付けブラケット238c、および種々のハードウェアを含んでいる。
【0044】
第2の送りねじ170の軸を、その主軸を中心にして、プーリまたは駆動輪200’によって回転させることができる。再び図16を参照すると、プーリまたは駆動輪200’を、その軸を中心にして、プーリまたは駆動輪(図示せず)によって駆動される駆動ベルト(図示せず)によって回転させることができる。プーリまたは駆動輪を、ステッピングモータであってもよいモータ206’によって駆動することができる。送りねじを駆動するために適した他の種類のモータとして、サーボモータ、ACギアモータ、およびDCギアモータが挙げられる。モータ206’は、ソフトウェアによって作動させられる。第2の送りねじ170を回転させるためのアセンブリの分解図を示す図は、第2の送りねじ170を駆動するためのアセンブリが、図18に示した図と同一または実質的に同様になると予想されるため、存在していない。
【0045】
再び図16を参照すると、直立部材162が、コンピュータからの信号によって作動させられ、適切な駆動システムによって駆動されたときに、第3の送りねじ252の軸に沿って移動することができるキャリッジアセンブリ250へと取り付けられている。キャリッジアセンブリ250は、送りねじナット(図示せず)、直線スライド(図示せず)、取り付けブラケット(図示せず)、および種々のハードウェアを含んでいる。
【0046】
第3の送りねじ252の軸を、その主軸を中心にして、プーリまたは駆動輪254によって回転させることができる。図17を参照すると、プーリまたは駆動輪254を、その軸を中心にして、プーリまたは駆動輪258によって駆動される駆動ベルト256によって回転させることができる。プーリまたは駆動輪258を、ステッピングモータであってもよいモータ260によって駆動することができる。送りねじを駆動するために適した他の種類のモータとして、サーボモータ、ACギアモータ、およびDCギアモータが挙げられる。モータ260は、ソフトウェアによって作動させられる。
【0047】
次に、図23、図24、図25、および図26を参照すると、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38が、複数のサンプル管キャリア34を運ぶことができる軌道270を備える。サンプル管キャリア34が、軌道270に沿って混合ドラム272へと運ばれる。軌道270は、外側案内レール274および内側案内レール276によって画定されている。サンプル管キャリア34は、サンプル管キャリア駆動機構280を備えるシステムによって駆動され、サンプル管キャリア駆動機構280は、サンプル管キャリア駆動輪282、サンプル管キャリア駆動輪282のためのハブ284、および典型的にはステッピングモータであるモータ(図示せず)を備える。モータが、サンプル管キャリア駆動輪282およびサンプル管キャリア駆動輪282のためのハブ284に位置合わせされており、サンプル管キャリア駆動輪282およびサンプル管キャリア駆動輪282のためのハブ284の直下に配置されている。
【0048】
図23、図24、図25、および図26に示されるとおり、混合ドラム272は、円筒形の部材288を備える。混合ドラム272の製造に適した材料の代表例は、RYTON(R)という商標でChevron Phillips Chemical Companyから市販されている40%ガラス充填のポリフェニレンサルフィドである。
【0049】
円筒形の部材288の中心軸は、円筒形の部材288の直前および円筒形の部材288の直後のサンプル管容器34の移動の経路におおむね平行に延びている。本明細書において使用されるとき、「中心軸」という表現は、円筒形の部材288の円形の端部の中心を貫き、かつ円筒形の部材288の円形の端部に垂直である仮想の線を意味する。円筒形の部材288は、左半分290および右半分292を備える。円筒形の部材288の左半分290に、円筒形の部材288の左半分290の外周の第1の部分から円筒形の部材288の左半分290の外周の第2の部分へと延びている開口294が存在しており、円筒形の部材288の左半分290の外周の第2の部分の各点が、円筒形の部材288の左半分290の外周の第1の部分の対応する点から、180°ずらされている。同様に、円筒形の部材288の右半分292に、円筒形の部材288の右半分292の外周の第1の部分から円筒形の部材288の右半分292の外周の第2の部分へと延びている開口296が存在しており、円筒形の部材288の右半分292の外周の第2の部分の各点が、円筒形の部材288の右半分292の外周の第1の部分の対応する点から、180°ずらされている。開口296が、開口294に位置合わせされていることが好ましい。混合ドラム272を成型ポリマー材料で製作することができる。混合ドラム272の作成に適したポリマー材料の代表例は、RYTON(R)という商標でChevron Phillips Chemical Companyから市販されている40%ガラス充填のポリフェニレンサルフィドである。混合ドラム272は、サンプル管「T」を含んでいる少なくとも1つのサンプル管キャリア34を収容するために充分なサイズである。
【0050】
円筒形の部材288の左半分290の外側は、円筒形の部材288の最も左側の端部に形成された凹所298を有している。凹所298は、円筒形の部材288の左半分290の外周の最も左側の端部を完全に巡っている。同様に、円筒形の部材288の右半分292の外側は、円筒形の部材288の最も右側の端部に形成された凹所300を有している。凹所300は、円筒形の部材288の右半分292の外周の最も右側の端部を完全に巡っている。円筒形の部材288は、1対の固定の保持アーム302、304および1対のばねで付勢された保持アーム306、308によって支持されている。固定の保持アーム302、305およびばねで付勢された保持アーム306、308に、ローラ310が設けられている。ローラ310は、円筒形の部材288の左半分290に形成された凹所298および円筒形の部材288の右半分292に形成された凹所300によって案内される。円筒形の部材288を、その中心軸、すなわち、円筒形の部材288の円形の端部の中心を貫き、かつ円筒形の部材288の円形の端部に垂直である仮想の線を中心にして駆動するために、歯車312が、好ましくは円筒形の部材288の凹所298と円筒形の部材288の凹所300との間の中ほどにおいて、円筒形の部材288の外周を巡って形成されている。歯車312の歯に、駆動ギア314の歯が係合する。駆動ギア314が回転させられると、円筒形の部材288が回転させられる。駆動ギア314は、ステッピングモータであってもよいモータ316によって駆動される。混合ドラム272が、毎分約5から10回転で回転できると好ましい。また、混合サイクルにおいて手または揺り子による混合を模擬するために、混合ドラム272の回転の方向が、例えば90°から180°の時計方向と、その後に続く90°から180°の反時計方向など、変更(すなわち、時計方向から反時計方向へ)されることが好ましい。回転の速度は、サンプルの固体成分、例えば、赤血球がサンプルの液体成分、例えば、血漿から分離するほどに大きくてはならない。混合ドラム272の開口294、296は、サンプル管キャリア34がサンプル管「T」と一緒に開口294、296を通過できるような方法で、充分な大きさおよび形状でなければならない。
【0051】
自動臨床分析器がサンプル管「T」の中身にアクセスできるために、サンプル管「T」のキャップ「C」を穿刺しなければならない。サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38が、穿刺アセンブリ320を含む。図22、図26、図27A、図27B、図27C、および図27Dを参照されたい。穿刺アセンブリ320は、支持構造324によって所定の位置に保持された穿刺要素322を備える。穿刺アセンブリ320は、本明細書において、サンプル管「T」のキャップ「C」を穿刺することがサンプル管「T」からガスを逃がす結果にもなるという理由で、通気アセンブリとも称される。図22、図26、図27A、図27B、図27C、および図27Dに示されるとおり、支持構造324は、横部材330を支持する2つの取り付けポスト326および328を備える。横部材330の下方には、キャップ穿刺機構332が位置している。キャップ穿刺機構332は、上部334および下部336を備える。上部334は、サンプル管「T」のキャップ「C」にかぶせられる心出し円錐338と、本体340と、本体340内に位置して弾性的に付勢された穿刺要素322と、本体340内に位置する弾性付勢要素342、例えば、ばねとを備える。心出し円錐338の目的は、サンプル管「T」のキャップ「C」を穿刺要素322に位置合わせさせることにある。弾性付勢要素342の目的は、キャップ「C」が穿刺された後に、サンプル管をキャップ穿刺機構332の上部334から排出することにある。下部336は、本体346と、ピストン348と、空気シリンダ350とを備える。本体346は、典型的には円筒形の形状である。ピストン348は、細長い軸352を備えており、細長い軸352の下端にヘッド354を有している。ピストン348の目的は、キャップ「C」を穿刺すべくサンプル管「T」を持ち上げることにある。空気シリンダ350の目的は、ピストン348を垂直上方へと延ばすために空気を供給することにある。
【0052】
穿刺アセンブリ320の主要な構成部品を製作するために適した材料の代表例を、表3に示す。
【表3】

【0053】
サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38は、サンプル管「T」に関する情報を読み取るための少なくとも1つの読み取り器360をさらに備える。図23に示されるとおり、少なくとも1つの読み取り器360が、2つのバーコード読み取り器を備える。2つのバーコード読み取り器は、バーコードラベルの全体の読み取りを保証するために使用されている。しかしながら、ラベルが無線識別タグである限りにおいて、無線識別読み取り器を、バーコード読み取り器の代わりに使用することが可能であることが考えられる。
【0054】
補助サンプル管ラック370が、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に配置されている。この補助サンプル管ラック370を、器具の較正のための対照サンプルを保持し、迅速な処理のための緊急サンプルを保持し、さらには例えばサンプルの再試験およびスライドの作成などの追加の処理のためのサンプルを取り出すために使用することができる。処理のためのサンプルが、補助サンプル管ラック370から直接的に取り出され、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38のサンプル管装填位置「LP」に配置される。これらのサンプル管のサンプルが処理された後で、サンプル管は、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38のサンプル管取り出し位置「RP」から取り出され、補助サンプル管ラック370に戻される。追加の処理を必要とするサンプルを、サンプル管ラック132へと戻さず、補助サンプル管ラック370に移すことによって、取り出しを容易にすることができる。
【0055】
動作
ここで図2を参照すると、サンプル管「T」を収容している複数のサンプル管キャリア34を、作業者によって軌道システム32へと装填することができる。軌道システム32が、1つ以上のステッピングモータによってもたらされる動力によって、サンプル管キャリア34を軌道システム32を巡って移動させることを可能にする。
【0056】
サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、軌道システム32上のサンプル管キャリア34から取り出し、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36に位置するサンプル管ラック132へと配置することができる。また、サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36から取り出し、軌道システム32上のサンプル管キャリア34へと配置することもできる。サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、軌道システム32上のサンプル管キャリア34から取り出し、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38の軌道270上のサンプル管キャリア34へと配置することができる。また、サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38の軌道270から取り出し、軌道システム32上のサンプル管キャリア34へと配置することもできる。
【0057】
より典型的には、サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36のサンプル管ラック132から取り出し、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38の軌道270上のサンプル管キャリア34へと配置することができる。あるいは、サンプル管「T」を、ロボットシステム160によって、サンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38の軌道270上のサンプル管キャリア34から取り出し、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36のサンプル管ラック132へと配置することができる。
【0058】
次に、上述の動作のさらなる具体的詳細に眼を向けると、図21A、図21B、図21C、図21D、図21E、図21F、図21G、図21H、および図21Iが、サンプル管「T」を第1のサンプル管キャリア34またはサンプル管ラック132から取り出して、第2のサンプル管キャリア34へと移すことができるようにするために実行される基本的なステップを示している。サンプル管ラック132が、サンプル管の選択および配置のためのモジュール36に位置している。すでに示したように、サンプル管キャリア34は、軌道システム32上で使用され、さらにはサンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38の軌道270上で使用される。ここで、図21Aを参照すると、サンプル管レシーバ172およびサンプル管リフタ210が、サンプル管「T」の特定の位置へと移動させられる。サンプル管ラック132が、トレイ130上に位置している。次に、図21Bを参照すると、サンプル管レシーバ172が、空気供給源(図示せず)からの空気によって駆動されるピストン184によって、サンプル管「T」の上方かつきわめて近くへと、垂直方向に下方へと延ばされる。次に、図21Cを参照すると、サンプル管リフタ210が垂直方向に上方へと延び、ピストン224が、サンプル管「T」の上部25%から50%がサンプル管レシーバ172の本体174へと進入するために充分な程度まで、サンプル管「T」を上方へと押し上げる。次に、図21Dを参照すると、サンプル管レシーバ172の柔軟な膨張式の嚢176が膨張させられることで、サンプル管レシーバ172の本体174が、サンプル管「T」をしっかりと把持することができる。次に、図21Eを参照すると、サンプル管レシーバ172が引き戻されている。また、サンプル管リフタ210も引き戻されている。次に、図21Fを参照すると、サンプル管レシーバ172が、例えばサンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に位置するサンプル管キャリア34など、次の位置へと移動させられる。サンプル管リフタ210も、例えばサンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に位置するサンプル管キャリア34など、次の位置へと移動させられる。次に、図21Gを参照すると、サンプル管レシーバ172が、垂直方向に下方へと延ばされる。次に、図21Hを参照すると、柔軟な膨張式の嚢176を収縮させることで、サンプル管「T」が、例えばサンプル管のステージングおよびサンプルの混合のためのモジュール38に位置するサンプル管キャリア34などへと解放される。次に、図21Iを参照すると、その後にサンプル管レシーバ172が引き戻される。
【0059】
図23を、サンプル管「T」を保持しているサンプル管キャリア34が辿る経路を説明するために使用することができる。経路は、サンプル管「T」が軌道270上のサンプル管キャリア34に配置される地点で始まり、サンプル管「T」が軌道270から取り出される地点で終わる。ここで、図23を参照すると、サンプル管「T」が、サンプル管装填位置「LP」において軌道270上のサンプル管キャリア34に配置される。サンプル管装填位置「LP」は、モータ116がサンプル管キャリア34を安定させるという理由のため、サンプル管キャリア駆動機構に隣接するように選択される。この位置においては、軌道270上の他の位置に比べ、サンプル管キャリア34の滑りが生じにくい。この位置において、軌道270のくぼんだ領域に、サンプル管リフタ210のピストン224をサンプル管キャリア34のベース44の開口52へと通過させることができる開口(図示せず)が形成されていなければならないことに、留意すべきである。この開口が存在することで、サンプル管レシーバ172およびサンプル管リフタ210が、図21A、図21B、図21C、図21D、図21E、図21F、図21G、図21H、および図21Iに関連して上述した手順を実行することができる。
【0060】
サンプル管キャリア34を軌道270に沿って運ぶために、モータ(図示せず)が作動させられることで、ハブ284およびサンプル管キャリア駆動輪282が回転させられる。ハブ284およびサンプル管キャリア駆動輪282の回転が、所与のサンプル管キャリア34を、軌道上の残りのサンプル管キャリア34を押すことによって動かすように、軌道270上に充分な数のサンプル管キャリア34が存在しなければならないことに、留意すべきである。サンプル管キャリア34を配置することができる軌道270のすべての位置が、サンプル管キャリア34によって占められることが好ましい。その結果、サンプル管「T」を収容しているサンプル管キャリア34が、サンプル管装填位置「LP」から開口296へと軌道270に沿って運ばれる。図23、図24、図25、および図26に示した混合ドラム272は、2つのサンプル管キャリア34を収容することができ、各々のサンプル管キャリア34が、サンプル管「T」を収容している。混合ドラム272が、サンプル管「T」のサンプルを混合するために、自身の中心軸を中心にして回転させられる。図24、図25、および図26に示されるように、任意の特定の時点において、2つのサンプル管が混合ドラム272に位置できる。サンプル管キャリア34およびサンプル管キャリア34に収容されたサンプル管「T」が、各々の混合作業において、上下反転を繰り返すように回転させられる。
【0061】
サンプルが混合ドラム272において充分な時間にわたって混合された後に、サンプル管キャリア34およびサンプル管キャリア34に収容されたサンプル管「T」は、混合ドラム272の開口294から現れ、軌道270に沿って読み取り器360へと運ばれる。読み取り器360が、サンプル管「T」のバーコードラベルを読み取り、読み取りの後で、サンプル管キャリア34およびサンプル管キャリア34に収容されたサンプル管「T」は、サンプル管穿刺アセンブリ320へと運ばれる。サンプル管「T」のキャップ「C」が、穿刺要素322によって穿刺される。この位置において、軌道270のくぼんだ領域に、キャップ穿刺機構332の下部336のピストン348をサンプル管キャリア34のベース44の開口52へと通過させることができる開口(図示せず)が形成されていなければならないことに、留意すべきである。
【0062】
ピストン348が、垂直方向に上方へと延び、サンプル管穿刺アセンブリ320の穿刺要素322がサンプル管「T」のキャップ「C」を貫くまで、サンプル管底部リテーナ42を充分な距離だけ上方へと押し上げる。次いで、ピストン348が垂直方向に下方へと引き戻されることで、サンプル管底部リテーナ42が、ベース44に接するまで垂直方向に下方へと下げられる。弾性付勢要素342は、サンプル管「T」がサンプル管底部リテーナ42に当接し続けるように、サンプル管「T」を下方へと押している。穿刺要素322は、典型的には、中空穴を有する針である。自動臨床分析器の吸引プローブが、サンプル管「T」の容器「R」のサンプルに達するように、針の中空穴を通過することができる。サンプル管「T」のキャップ「C」が穿刺された後に、自動臨床分析器において診断アッセイを実行できるよう、サンプル管からサンプルの一部を取り出すために吸引プローブを作動させることができる。吸引プローブは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,812,419号明細書に記載されている。一般に、図28、図29、および図30を参照すると、吸引プローブアセンブリ380が、吸引プローブ382と、吸引プローブアセンブリ380をスライドアセンブリ386に沿って移動させるための駆動アセンブリ384と、吸引プローブ382を昇降させるための垂直駆動アセンブリ388とを備える。吸引プローブ駆動アセンブリ384が、液体を吸引または送出すべく吸引プローブ382をサンプル管「T」へと進入させることができるよう、サンプル管「T」の上方で吸引プローブ382を移動させる。垂直駆動アセンブリ388が、吸引プローブ382を、サンプルを吸引すべく穿刺要素322の中空穴を通ってサンプル管「T」へとスライドさせる。米国特許第5,812,419号明細書が、吸引プローブ382のポンプおよび他の機構に関するさらなる詳細を提示している。サンプルがサンプル管「T」から吸引された後で、サンプル管キャリア34のサンプル管「T」を、サンプル管キャリア駆動機構によって軌道270に沿って運ぶことができる。所望の位置(サンプル管取り出し位置「RP」)において、サンプル管「T」をサンプル管キャリア34から取り出し、サンプル管ラック132へと配置することができ、または他の分析ステーションまたは保管場所へと届けるために軌道システム32のサンプル管キャリア34へと配置することができる。サンプル管「T」をサンプル管キャリア34の場所から取り出すことが望まれる場所「RP」において、軌道270のくぼんだ領域に、サンプル管リフタ210のピストン224をサンプル管キャリア34のベース44の開口52へと通過させることができる開口(図示せず)が形成されていなければならないことに、留意すべきである。この開口が存在することで、サンプル管レシーバ172およびサンプル管リフタ210が、図21A、図21B、図21C、図21D、図21E、図21F、図21G、図21H、および図21Iに関連して上述した手順を実行することができる。
【0063】
サンプル管レシーバ172およびサンプル管リフタ210によるサンプル管「T」の取り出し、ならびにサンプル管「T」のサンプル管ラック132または軌道システム32のサンプル管キャリア34への配置は、図21A、図21B、図21C、図21D、図21E、図21F、図21G、図21H、および図21Iに関連して上述した手順に従って実行される。
【0064】
本明細書に記載の動作および手順は、コンピュータ、コンピュータに組み合わせられたソフトウェア、信号発生器、およびシステムの自動的な機能に必要な他の構成要素の使用を必要とする。これらの種類の機器の例は、ソフトウェアを含め、実験室自動化システムの当業者にとって知られている。
【0065】
さらに、本明細書に記載の装置に組み合わせられる自動臨床分析器は、空気の供給源、真空の供給源、電力の供給源、ならびに上述のコンピュータ、ソフトウェア、および本明細書に記載の装置の動作に必要であると考えられる自動化の構成要素を提供することが期待される。
【0066】
軌道270、軌道システム32、ならびにサンプル管キャリア34を軌道270および軌道システム32に沿って駆動するための機構のための機器の例は、実験室自動化システムの当業者にとって知られている。
【0067】
本発明の種々の修正および変更が、本発明の技術的範囲および技術的思想から離れることなく、当業者にとって明らかになり、本発明が、本明細書に記載の例示の実施形態に過度に限定されるものではないことを、理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が容器およびキャップを備えるサンプル管の中のサンプルを、サンプル管からサンプルを吸引するためのプローブを有している自動臨床分析器へ供給するためのシステムであって、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールを備えており、前記サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールが、
(a)サンプル管をサンプル管キャリアにて運ぶ軌道と、
(b)モータによって駆動され、前記サンプルキャリアを前記軌道に沿って移動させる駆動輪と、
(c)前記軌道上に配置され、中心軸と、前記中心軸に垂直な第1の開口と、前記中心軸に垂直な第2の開口とを有しており、サンプル管キャリアを前記第1の開口に進入させ、前記第2の開口から出すことができ、前記サンプルを混合すべく前記サンプル管を上下反転を繰り返すように回転させるために、中心軸を中心にして回転することができる混合ドラムとを備える、システム。
【請求項2】
前記軌道上に配置された穿刺アセンブリをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
装置が、心出し円錐をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
穿刺要素が、弾性的に付勢されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
サンプル管のキャップを穿刺アセンブリの穿刺要素によって刺すことができるよう、サンプル管を持ち上げるための装置をさらに備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
サンプル管のキャップを穿刺アセンブリの穿刺要素によって刺すことができるよう、サンプル管を持ち上げるための装置が、ピストンおよび空気シリンダを備える、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記サンプル管から前記サンプルを吸引するためのプローブが、穿刺要素の穴を通ってサンプル管の容器の中のサンプルにアクセスできる、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
混合ドラムが、複数のサンプル管キャリアを保持することができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールが、サンプル管から情報を読み取るための少なくとも1つの装置をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの装置が、バーコード読み取り器である、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの装置が、無線識別タグ読み取り器である、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールに配置するためのモジュールをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールに配置するための前記モジュールが、サンプル管を保持するための少なくとも1つのラックを保持するための少なくとも1つのトレイを備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
サンプル管を保持するためのラックからサンプル管を選択して、サンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のためのモジュールに配置するための前記モジュールが、サンプル管を持ち上げ、持ち上げたサンプル管をサンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のための前記モジュールへと移す装置を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
サンプル管を持ち上げ、前記持ち上げたサンプル管をサンプル管のステージングおよびサンプル管の中のサンプルの混合のための前記モジュールへと移す前記装置が、サンプル管レシーバおよびサンプル管リフタを備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記サンプル管レシーバが、柔軟な膨張式の嚢を備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記サンプル管レシーバが、送りねじに沿って水平方向に移動可能である、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記サンプル管リフタが、ピストンを備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項19】
前記サンプル管リフタが、送りねじに沿って水平方向に移動可能である、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
サンプル管のためのキャリアであって、混合ドラムへと運ばれるときのサンプル管を保持することができる、キャリア。
【請求項21】
サンプル管の中のサンプルを、サンプル管キャリアおよびサンプル管キャリアに保持されたサンプル管を混合ドラムにおいて上下反転の方法で回転させることによって混合できる、請求項21に記載のキャリア。
【請求項22】
開口を有するベースを有することで、キャリア内のサンプル管を、キャリアの外部に配置されたピストンによってキャリアから持ち上げることができかつキャリアへと下降させることができる、請求項20に記載のキャリア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図21F】
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【図21G】
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【図21H】
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【図21I】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27A】
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【図27B】
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【図27C】
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【図27D】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公表番号】特表2011−508215(P2011−508215A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539671(P2010−539671)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/086779
【国際公開番号】WO2009/085681
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】