説明

自動原稿搬送装置および原稿搬送方法

【課題】読取前にサイズを判別することが困難な原稿においてもサイズ判別のために読取部を通過させることなく、原稿読取を行うことが可能な自動原稿搬送装置を提供する
【解決手段】
原稿を載置する原稿載置部と、原稿載置部に置かれた原稿の搬送方向の長さが第2の長さよりも長い第1の長さである原稿を検出する用紙検知センサと、原稿の搬送途中に原稿の搬送方向の長さを検知する長さ検知センサと、原稿載置部に載置された原稿を原稿の画像を読み取る読取部まで搬送し、長さ検知センサから読取部までの距離が前記第1の長さよりも長い第1の搬送路と、原稿載置部に載置された原稿を読取部まで搬送する第1の搬送路とは異なる第2の搬送路と、第1の搬送路と第2の搬送路を選択的に切替える切替え部を有し、用紙検知センサが原稿を検知した場合は前記第1の搬送路へ原稿を振り分ける自動原稿搬送装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像読取装置に原稿を搬送する自動原稿搬送装置及び原稿搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等に用いる自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置において、用紙搬送路を2つ設け、複数枚の原稿を読み取る際に原稿を2つの用紙搬送路に読み取り原稿を振り分け、読み取りの生産性を高めるものが知られている。
【0003】
また、自動原稿搬送装置を備えた画像読取装置では、原稿を載置するトレイ上のセンサおよび用紙搬送路内のセンサにより原稿のサイズを検知した後、読み取りを行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−253984公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら用紙搬送路方向の用紙長が長い用紙等は、読み取り前にセンサによりサイズが検知できず、読み取りを行わずに一度読取部を通過させて、センサによりサイズの検知を行い、再度読取部に搬送し、原稿の読み取りを行っていた。
【0006】
そのため、上述したように2つの用紙搬送路を設け、読み取りの生産性を高めても、読み取り前に用紙サイズが検知できない用紙を読み取る際には、原稿を読み取るために読取部を複数回通過させる必要があり、生産性が低くなるという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、読取前にサイズを判別することが困難な原稿においてもサイズ判別のために読取部を通過させることなく、原稿読取を行うことが可能な画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態における自動原稿搬送装置は、原稿を載置する原稿載置部と、前記原稿載置部に置かれた原稿の搬送方向の長さが第2の長さよりも長い第1の長さである原稿を検出する用紙検知センサと、原稿の搬送途中に前記原稿の搬送方向の長さを検知する長さ検知センサと、前記原稿載置部に載置された原稿を原稿の画像を読み取る読取部まで搬送し、前記長さ検知センサから前記読取部までの距離が前記第1の長さよりも長い第1の搬送路と、前記原稿載置部に載置された原稿を前記読取部まで搬送する前記第1の搬送路とは異なる第2の搬送路と、前記第1の搬送路と前記第2の搬送路を選択的に切替える切替え部と、前記用紙検知センサが原稿を検知した場合は、前記切替え部により前記第1の搬送路へ原稿を振り分ける制御部とを備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】画像読取装置の概略構成図。
【図2】自動原稿搬送装置の制御系を表すブロック図。
【図3】第1の実施形態における自動原稿搬送装置の用紙搬送のフローチャート
【図4】第1の実施形態における自動原稿搬送装置の用紙搬送のフローチャートの続き
【図5】自動原稿搬送装置において原稿を通常搬送する際のフローチャート
【図6】第2の実施形態における自動原稿搬送装置の用紙搬送のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明における実施の形態を図面を参照して説明する。
【0011】
(第1の実施形態)
第1の実施形態を図1乃至図5を用いて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施の一形態が適用される画像読取装置を概略的に示す断面図である。
【0013】
画像読取装置100は、画像読取部であるスキャナ110及びこのスキャナ110に原稿Gを搬送する自動原稿搬送装置ADF(Auto−Document Feeder)10を有する。スキャナ110は、READ原稿ガラス110a、原稿載置台のプラテンガラス110b及び光学機構110cを備える。光学機構110cは、READ原稿ガラス110a上を走行する原稿Gの画像を光学的に読み取る。或いは光学機構110cは、プラテンガラス110bに沿って、図示しない駆動手段により矢印A方向(図1参照)に移動して、プラテンガラス110b上に載置される原稿Gの画像を光学的に読み取る。スキャナ110は、光学機構110cからの光信号を電気信号に光電変換するCCD(Charge Coupled Device)110dを有する。
【0014】
自動原稿搬送装置10は、原稿載置部である原稿トレイ11、原稿トレイ11から原稿Gを取り出すピックアップローラ12、原稿Gを重ね送り(ダブルフィード)するのを防止する分離給紙ローラ13、原稿トレイ11から取り出して搬送する原稿Gの先端を揃えるレジストローラ14を有する。
【0015】
原稿トレイ11は、用紙検知センサ21を有する。第1の用紙検知センサ21は、用紙搬送方向の長さが第1の長さの用紙が原稿トレイ11に置かれた場合には用紙を検知するが、用紙搬送方向の長さが第1の長さよりも短い第2の長さの用紙の場合には用紙を検知しない位置に原稿トレイ11上に設けられる。例えば、第1の長さは自動原稿搬送装置10が搬送可能な原稿の搬送方向の最大の長さである。
【0016】
例えば、用紙搬送方向の長さが第1の長さの用紙としてはA3サイズの用紙、用紙搬送方向の長さが第2の長さの用紙としてはA4サイズの用紙が考えられる。
【0017】
自動原稿搬送装置10は、レジストローラ14からスキャナ110に達する第1の搬送路であるOUTパス16と、レジストローラ14からスキャナ110に達する第2の搬送路であるINパス17の2つの搬送路を有する。
【0018】
原稿トレイ11からOUTパス16とINパス17に分岐する前の原稿搬送経路には、原稿Gの搬送方向の長さを検知する長さ検知センサ22と原稿Gの搬送方向に直交する方向の長さである幅を検知する幅検知センサ23がある。長さ検知センサ22は、原稿Gの先端を検知してから原稿Gの後端を検知するまでの時間により搬送方向の原稿Gの長さを検知する。
【0019】
OUTパス16は、長さ検知センサ22から原稿Gの読み取り位置であるREAD原稿ガラス110aまでの距離が上述の用紙の第1の長さよりも長い。長さ検知センサ22からREAD原稿ガラス110aまでの長さが第1の長さよりも長いため、用紙搬送方向の長さが第1の長さの用紙のサイズがOUTパス16を搬送中に原稿Gの搬送方向の長さを検出することができる。INパス17は、OUTパス16よりも短く、長さ検知センサ22からREAD原稿ガラス110aまでの長さが第1の長さよりも短い。
【0020】
自動原稿搬送装置10は、OUTパス16あるいはINパス17を通った原稿Gをスキャナ110のREAD原稿ガラス110aに搬送する読取前ローラ50、READ原稿ガラス110aから原稿Gを排出する読取後ローラ51、排紙前ローラ52、排紙ローラ53及び排紙トレイ56を有する。読取後ローラ51、排紙前ローラ52及び排紙ローラ52に至る間には、コンタクトイメージセンサCIS(Contact Image Sensor)60が設けられる。このCIS60は、例えば排紙前ローラ52から排紙ローラ53に至る搬送路に設けても良い。
【0021】
READ原稿ガラス110aでは、光学機構110cが、ガラス表面上を走行する原稿Gの第1面である表面の画像を読み取る。CIS60は、READ原稿ガラス110aを通過して走行する原稿Gの第2面である裏面の原稿Gを読み取ることが出来る。
【0022】
原稿トレイ11の原稿Gのピックアップ側の上方には、原稿Gの有無を検知するエンプティセンサ70を配置し、分離給紙ローラ13からレジストローラ14の間には、レジストローラ14に原稿Gが到達したことを検知するレジストセンサ71を配置する。OUTパス16には、レジストローラ14と、中間OUTローラ18の駆動タイミングを検知する第1のタイミングセンサであるペーパタイミングセンサOUT72を配置する。INパス17には、レジストローラ14と、中間INローラ28の駆動タイミングを検知する第2のタイミングセンサであるペーパタイミングセンサIN73を配置する。
【0023】
読取前ローラ50からREAD原稿ガラス110aに達する間には、読取前センサ76を配置し、読取後ローラ51から排紙前ローラ52に達する前には読取センサ77を配置する。排紙前ローラ52から排紙ローラ53に達する間には、排紙センサ78を配置する。
【0024】
給紙モータ80は、ピックアップローラ12及び分離給紙ローラ13を回転駆動する。原稿トレイ11上の原稿のピックアップ時には、ピックアップソレノイド81によりピックアップローラ12を揺動する。レジストモータ(RGTモータ)82はレジストローラ14を駆動回転する。ゲートソレノイド83は搬送路の切替え部であるゲート40を切り替え操作する。ゲートソレノイド83をオフすると、ゲート40は、矢印x方向に回動し、原稿GをOUTパス16に振り分ける。ゲートソレノイド83をオンすると、ゲート40は、矢印y方向に回動し、原稿GをINパス17に振り分ける。
【0025】
中間OUTモータ84は、中間OUTローラ18を駆動回転する。中間INモータ86は、中間INローラ28を駆動回転する。READモータ87は、読取前ローラ50、読取後ローラ51及び排紙前ローラ52を駆動回転する。排紙モータ88は、排紙ローラ53を駆動回転する。
【0026】
図2に、自動原稿搬送装置10を主体とした制御系120のブロック図を示す。画像読取装置100を有する画像形成装置全体を制御する本体制御部121はスキャナ110のCCD110d、CIS60と接続する。本体制御部121は、入出力インターフェース122を介して自動原稿搬送装置10の制御部であるCPU130を制御する。CPU130の入力側には、エンプティセンサ70、レジストセンサ71、ペーパタイミングセンサOUT72、ペーパタイミングセンサIN73、読取前センサ76、読取センサ77及び排紙センサ78を接続する。更に、CPU130には、用紙検知センサ21、用紙長さ検知センサ22および幅検知センサ23を接続する。
【0027】
CPU130の出力側にはピックアップソレノイド81、給紙モータ80、RGTモータ82、ゲートソレノイド83、中間OUTモータ84、中間INモータ86、READモータ87及び、排紙モータ88を接続する。
【0028】
図3〜4に示すフローチャートを用いて、本実施形態に係る自動原稿搬送装置の用紙搬送方法について説明する。
【0029】
電源をオンした後あるいは待機状態からの復帰時に、自動原稿搬送装置10が閉じていることを確認する(Act1)。原稿搬送装置10が閉じていることを確認した場合(Act1のNo)、CPU130は、全センサの出力を検知して、自動原稿搬送装置10に紙詰まり(ジャム)が無いことを確認する(Act2)。もし、いずれかのセンサの出力により紙詰まりが検知された場合(Act2のNo)、CPU130は、例えば本体制御部121に紙詰まりを通知し、制御部121は、画像形成装置に備えられた公知の操作パネルのディスプレイ(図示せず)に紙詰まりの表示を行い、使用者によるジャム処理を促す。他方、いずれのセンサの出力からも紙詰まりが検知されない場合(Act2のYes)、CPU130は、原稿トレイ11に原稿Gがあるか否かを判断する。
【0030】
原稿Gを原稿トレイ11に載置すると、エンプティセンサ70はオンになる。従って、CPU130は、次に、エンプティセンサ70がオンか否かを検知する(Act3)。エンプティセンサ70がオンでない場合(Act3のNo)、Act1に戻り、ADF10が閉じているか判断する。他方、エンプティセンサ70がオンの場合(Act3のYes)、CPU130は、本体制御部121に原稿オン信号を送信し、次に、本体制御部121から給紙要求信号を受信したかどうかを変断する(Act4)。
【0031】
CPU130は、本体制御部121からの給紙要求信号を受信した場合(Act4のYes)、用紙検知センサ21の出力により原稿Gを検知したかどうかを判断する(Act5)。給紙要求信号の受信がない場合は(Act4のNo)、待機状態となる。
【0032】
用紙検知センサ21が原稿トレイ11上の原稿を検知したということは、原稿Gは、その搬送方向の長さが、第1の長さであるということである。
【0033】
用紙検知センサ21が原稿Gを検知したとCPU130が判断すると(Act5のYes)、CPU130は、ゲートソレノイド83をオフし、原稿GがOUTパス16に搬送されるようにゲート40を移動させる。その後、CPU130はピックアップソレノイド81をオンし、給紙モータ80をオンし、ピックアップローラ12及び分離給紙ローラ13を回転してOUTパス16への原稿Gの給紙動作を開始させる。(Act6)。
【0034】
原稿GのOUTパス16への給紙開始に伴い、CPU130は、OUTパス6の搬送経路中に設けられた長さ検知センサ22と幅検知センサ23の検出結果によって、原稿Gの用紙サイズを確定させる(Act7)。
【0035】
Act7にて用紙サイズが確定された原稿Gを、CPU130は、RGTモータ82および中間OUTモータ84を駆動させてスキャナ110の読取部であるREAD原稿ガラス110aまで搬送する(Act8)。
【0036】
次に、CPU130は、READ原稿ガラス110aまで搬送された原稿Gの読取りの指示をする(Act9)。
【0037】
その後、CPU130は、排紙モータ88を駆動させ、排紙トレイ56に原稿Gを排紙し、処理を終了する(Act10)。
【0038】
なお、Act5において用紙検知センサ21が原稿Gを検知したとCPU130が判断しない場合(Act5のNo)、原稿Gは通常搬送される。この場合、原稿トレイ11上の原稿Gは、その搬送方向の長さが、前記第1の長さよりも短い第2の長さということである。
【0039】
本実施形態における通常搬送は原稿GをINパスとOUTパスに交互に搬送する。通常搬送において原稿GをINパスとOUTパスに交互に振り分けるフローを図5のフローチャートを用いて説明する。
【0040】
用紙検知センサ21が原稿Gを検知しない場合に、自動原稿搬送装置10における通常搬送が開始されると、CPU130は、INパス17あるいはOUTパス16へ原稿Gを搬送する(Act16)。本実施形態においては、INパス17へ1枚目の原稿G1を搬送するとする。この場合、ゲートソレノイド83をオンし、1枚目の原稿G1がINパス17に搬送されるようにゲート40を移動させる。その後、CPU130は上述した給紙モータ88を駆動させ、INパス17へ1枚目の原稿G1の搬送を開始させる。
【0041】
次にCPU130は、1枚目の原稿G1の後端がレジストセンサ71を抜けてレジストセンサ71がオンからオフに変化したか否かを判断する(Act17)。CPU130が1枚目の原稿G1の後端がレジストセンサ71を抜けたと判断した場合(Act17のYes)、エンプティセンサ70の検出結果により2枚目の原稿G2の有無を判断する(Act18)。
【0042】
CPU130が2枚目の原稿G2があると判断すると(Act18のYes)、INパス17とOUTパス16のうち1枚目の原稿G1を搬送された搬送路とは異なる搬送路に2枚目の原稿G2が搬送させる(Act19)。本実施形態においては1枚目の原稿G1をINパス17に搬送したので、2枚目G2はOUTパス16に搬送する。この場合、ゲートソレノイド83をオフし、2枚目の原稿G2がOUTパス16に搬送されるようにゲート40を移動させる。その後、CPU130は上述した給紙モータ80を駆動させ、OUTパス16へ2枚目の原稿G2の搬送を開始させる。
【0043】
以上のように1枚目の原稿G1をINパス17へ、2枚目の原稿G2をOUTパス16へ振り分けて、複数枚の原稿GnをINパス17とOUTパス16の2つの搬送路へ振り分ける処理は終了する。3枚目以降の原稿は、1枚前の原稿を図5のフローチャートにおける1枚目の原稿として考え、同様にINパス17およびOUTパス16に振り分けられる。
【0044】
上述のように、通常搬送ではINパス17とOUTパス16に交互に原稿を振り分けるため、1枚前の原稿が搬送路から排出される前に次の原稿の搬送を開始することができる。そのため、1つの搬送路のみを用いて複数枚の原稿を搬送する場合と比較して効率よく原稿を搬送できる。
【0045】
上記の実施形態によれば、用紙搬送方向の長さが長い原稿であっても用紙サイズを検知するために、読取部を一旦通過させた後に再度読取部へ搬送する必要がなく生産性が下がらない。また、用紙搬送方向の長さが短い用紙であれば、第1の搬送路と第2の搬送路に原稿を振り分けるため、原稿の読み取りにおいて高い生産性を保つことができる。
【0046】
(第2の実施形態)
第2の実施形態を図6を用いて説明する。
【0047】
以下、上記実施形態と同一の部分には同一の符号を用い、本実施形態の特徴部分のみを説明する。本実施形態においては、様々な用紙サイズが混載する複数枚の原稿の読み取りを行う混載モードをあらかじめユーザが入力する際の処理を示す。
【0048】
図6は、本実施形態における自動原稿搬送装置の用紙搬送方法に関するフローチャートを示す。
【0049】
Act1〜3は第1の実施形態の図3のフローチャートと同様である。Act3においてエンプティセンサがONである場合(Act3のYes)、CPU130は、本体制御部121からの混載モードの入力があるか否かを判断する(Act21)。混載モードの指示は、ユーザが画像形成装置の例えば操作パネルから行われ、本体制御部121が混載モードの入力を受け付ける。その後、本体制御部121は自動原稿搬送装置120のCPU130に混載モードの入力を送信する。
【0050】
CPU130は、Act21にて混載モードの入力を受け付けると(Act21のYes)、混載モードを設定する(Act22)。
【0051】
Act22にて混載モードが設定されると、図3のAct4以降と同様に、CPU130は、原稿トレイ11上の用紙検知センサ21の検出結果により、原稿Gの搬送方法を制御する。即ち、用紙検知センサ21が、原稿Gを検出した場合(原稿Gが第1の長さを有する場合)には、原稿Gは、必ずOUTパス16に刷り分けられる。他方、用紙検知センサ21が原稿Gを検出しない場合(原稿Gが第2の長さを有する場合)、前述のように、例えば、原稿Gが2枚以上ある場合には、直前の原稿の搬送路を参照し、1枚目はINパス17に、2枚目はOUTパス16に、あるいは、その逆に振り分けられる。
【0052】
Act21にて、CPU130が混載モードの入力を受け付けなかった場合は(Act21のNo)、原稿Gは通常搬送される。通常搬送とは、第1の実施形態の図5のフローチャートにより説明した搬送方法である。
【0053】
本実施形態のように、ユーザからの混載モードの入力があった場合のみに原稿トレイ11上の用紙検知センサ21の検出結果を用いて搬送路を決めれば、
様々な用紙サイズの原稿Gが混在している混載モードの時には、各々の原稿について最適な搬送路を選択でき、混載モードではなく、一定の用紙サイズの原稿Gの搬送の場合には、直ちに通常搬送を行うことにより効率よく原稿を搬送することができる。
【0054】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
10 自動原稿搬送装置
11 原稿トレイ
14 レジストローラ
16 OUTパス
17 INパス
21 用紙検知センサ
22 長さ検知センサ
23 幅検知センサ
40 ゲート
50 読取前ローラ
51 読取後ローラ
56 排紙トレイ
60 コンタクトイメージセンサ
72 ペーパタイミングセンサOUT
73 ペーパタイミングセンサIN
76 読取前センサ
100 画像読取装置
110 スキャナ
110a READ原稿ガラス
130 CPU

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を載置する原稿載置部と、
前記原稿載置部に置かれた原稿の搬送方向の長さが第2の長さよりも長い第1の長さである原稿を検出する用紙検知センサと、
原稿の搬送途中に前記原稿の搬送方向の長さを検知する長さ検知センサと、
前記原稿載置部に載置された原稿を原稿の画像を読み取る読取部まで搬送し、前記長さ検知センサから前記読取部までの距離が前記第1の長さよりも長い第1の搬送路と、
前記原稿載置部に載置された原稿を前記読取部まで搬送する前記第1の搬送路とは異なる第2の搬送路と、
前記第1の搬送路と前記第2の搬送路を選択的に切替える切替え部と、
前記用紙検知センサが原稿を検知した場合は、前記切替え部により前記第1の搬送路へ原稿を振り分ける制御部と、
を有することを特徴とする自動原稿搬送装置。
【請求項2】
前記第1の長さは前記自動原稿搬送装置が搬送可能な前記原稿の搬送方向の最大の長さであることを特徴とする請求項1記載の自動原稿搬送装置。
【請求項3】
前記第2の搬送路は、前記長さ検知センサから前記読取部までの距離が前記第1の長さよりも短いことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の自動原稿搬送装置。
【請求項4】
前記用紙検知センサが前記原稿載置部に置かれた、前記第1の長さより短い第2の長さの原稿を検知しない場合、前記制御部は、前記切替え部により前記第1の搬送路と前記第2の搬送路に交互に原稿を振り分けることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の自動原稿搬送装置。
【請求項5】
前記原稿載置部に複数の原稿が載置された場合に、前記制御部は、原稿の搬送方向の長さが前記第1の長さあるいは前記第1の長さより短い第2の長さの原稿が含まれていることを示す混載モードの入力を受け付け、前記混載モードの入力を受け付けた場合に、前記用紙検知センサによる検知結果に基づき、前記第1の搬送路あるいは前記第2の搬送路へ原稿を振り分けることを特徴とする請求項1記載の自動原稿搬送装置。
【請求項6】
前記用紙検知センサが、前記原稿載置部に置かれた前記第2の長さの原稿を検知しない場合には、前記制御部は、前記切替え部により、前記第2の長さの原稿を前記第1の搬送路あるいは前記第2の搬送路に交互に振り分けることを特徴とする請求項5記載の自動原稿搬送装置。
【請求項7】
原稿載置部に設けられる用紙検知センサと、原稿載置部に置かれた原稿を画像の読取部まで搬送する、少なくとも長さ検知センサから読取部までの搬送路の長さが異なる複数の搬送路と、この複数の搬送路を選択的に切替える切替え部とを有する自動原稿搬送装置において、
前記用紙検知センサにより、原稿の搬送方向の長さが第2の長さよりも長い第1の長さの原稿が検出されたか否かを判断し、
前記用紙検知センサにより前記原稿載置部に載置された原稿が検出された場合に、前記切替え部により、複数の搬送路のうち、搬送路の長さが前記原稿の第1の長さよりも長い第1の搬送路に原稿を振り分けることを特徴とする自動原稿搬送装置の原稿搬送方法。
【請求項8】
前記第1の長さは前記自動原稿搬送装置が搬送可能な前記原稿の搬送方向の最大の長さであることを特徴とする請求項7記載の自動原稿搬送装置の原稿搬送方法。
【請求項9】
複数の原稿を読み取る場合に、搬送方向の長さが前記第1の長さあるいは前記第1の長さより短い第2の長さの原稿が含まれていることを示す混載モードの入力を受け付け、前記混載モードの入力を受け付けた場合に、前記用紙検知センサによる検知結果に基づき、少なくとも、前記第1の長さを有する原稿を、前記切替え部により前記第1の搬送路へ振り分けることを特徴とする請求項7あるいは8記載の自動原稿搬送装置の原稿搬送方法。
【請求項10】
前記複数の搬送路として、前記第1の搬送路に加えて第2の搬送路を有し、前記用紙検知センサが前記第2の長さの原稿を検出しない場合、前記切替え部により、前記第1の搬送路と前記第2の搬送路に交互に原稿を振り分けることを特徴とする請求項8記載の自動原稿搬送装置の原稿搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−85281(P2012−85281A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201386(P2011−201386)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】