説明

自動車のクロスメンバー、自動車のフレーム構造及びルーフ構造

【課題】 アルミニウム押出形材製のクロスメンバーを補強材とした自動車のルーフ構造において、クロスメンバーの端部又は端部以外の箇所に取付用の穴、座面などを精度よく形成可能で、Bピラーへの取り付けが容易にでき、かつ高強度なクロスメンバーの断面形状を得る。
【解決手段】 左右のBピラーの上端部に車体幅方向に延在するクロスメンバー11が連結され、前記クロスメンバーの上面にルーフパネルが接着接合された自動車のルーフ構造。クロスメンバー11の断面形状が、左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部12,13と、両閉断面部の間を連結する壁状リブ14からなり、前記一対の閉断面部が車体前後方向に位置する。クロスメンバー11の端部に、ルーフパネルを接合するためのブラケット18と、Bピラーへ連結するためのブラケット19がボルト・ナットにより接合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の車幅方向に延在するフレーム部品(クロスメンバー)に関し、特に変形強度及び取付性に優れたこの種のフレーム部品に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車体には、車幅方向への剛性及び強度を確保するために、車幅方向に延在するいくつかのフレーム部品(以下、クロスメンバーという)が設けられている。
【0003】
このクロスメンバーは、車両床面あるいは上面を形成するパネル材(フロア、ルーフ)に近接し、車体に対し略水平方向で車幅方向に対し平行に延在するように配置され、直接あるいは車体幅方向の端部に設けられたブラケットを介して車両側面を構成するサイドシル(ロッカー),ルーフサイドレールあるいは車体中央に存在するトンネルメンバーなどのフレーム部品と接合される。また、フロア、ルーフなどのパネル材のデント性、張り剛性を確保するために、これらとマスチックなどの接着剤を介して接着接合されることが多い。さらに、必要に応じて、クロスメンバー途中に他部品と接合するための接合穴や座面などが形成される。
このようなクロスメンバーは、必要とされる強度、形状制約により、種々の断面形状が選択されるとともに、他部品との干渉を回避するために長手方向に曲げ、つぶし加工などが施される場合もある。
【0004】
従来、このようなクロスメンバーとして、鋼板のプレス成形品を略ハット型に成形したものが用いられてきた。しかし、近年、車両側面衝突基準の強化にともない、車両側面からの車幅方向への荷重に対して、高い変形強度が求められるようになり、その対策が必要になってきている。また、周知のように、これらの安全性能向上とともに、さらなる軽量化、低コスト化も必要であり、クロスメンバーについても、軽量、低コスト、かつ、軸方向への変形強度に優れることが望まれている。
【0005】
軸方向強度を高くするためには、クロスメンバーの断面を閉断面化することが最も有効である。ハット型部品のプレス成形品を合わせ溶接することによる対策が一般的であるが、部品重量が増加するとともに、部品点数、溶接点数の増加によるコストアップが問題となっている。また、部品重量増加への対策として、従来の軟鋼板から強度の高い60キロ級などの高張力鋼板への材料置換が行われているが、弾性座屈の発生により、極端な薄肉化は困難であり、重量増加は不可避となっている。また、80キロあるいは100キロ級超高張力鋼板を用いた場合には、さらに、溶接部の軟化による強度低下などの問題も懸念される。
【0006】
これに対し、アルミ押出形材は、接合によらず、予め閉断面化が可能であり、また、鋼板に比べて密度が低いことから、下記特許文献1に記載されているように、これをクロスメンバーとして用いた場合、強度の向上と軽量化の両立が可能である。
【0007】
【特許文献1】特開2003−112656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、閉断面のアルミ押出形材をクロスメンバーとして用いる場合、次のような問題がある。
(1)アルミ押出形材に他部品を取り付けるための穴や座面などを形成するためには、プレス成形を施す必要があるが、形材が閉断面であれば、その際、プレス方向に平行なウエブ部の変形を抑制するために、形材の中空内部に中子(あるいは芯金)と呼ばれる工具を挿入する必要がある。
一方、アルミ押出形材素材は長手方向に一定断面、かつ、直線状であるため、クロスメンバーに長手方向への曲率が必要な場合には曲げ加工が必要となる。しかし、この曲げ加工後に形材の中空内部に中子を挿入して、穴あるいは座面のプレス成形を行うことは困難であるから、曲げ加工を行う前に前記のプレス成形を行い、その後曲げ加工を行うという手順をとることになるが、この場合、曲げ加工時の形状変化により、前記穴あるいは座面の形状精度が得られにくいという問題が生じる。
【0009】
(2)図6に示すように、クロスメンバー1の端部を他の部品2(例えばブラケット)と接合する場合、閉断面部でそのままボルト接合(ボルト3)すると、図6(b)のように、ボルト接合時の締め付け力により、クロスメンバー1の断面が変形し、所定の接合強度が得られないという問題が生じる。
このため、一般的には、図7に示すように、切断加工により、閉断面部分の一部を切除してフランジ1aに作業穴4を形成し、他方のフランジ部1bでボルト接合することが多い。しかし、この場合、作業穴4及びボルト穴5の2箇所の穴を設ける必要があり、生産コストが高くなるという問題がある。
また、図8に示すように、潰し加工を施した端部6でボルト接合する方法も見られるが、特に伸びが低い高強度のアルミ押出形材では、極端な曲げ変形を受けるウエブ部1c〜1fが破断するという問題が生じる。さらに、潰し加工を施すことで、この部位の曲げ変形抵抗が極端に低くなり、軸圧縮荷重Pを受けた場合には、図9(a),(b)に示すように、この部位の屈服変形が生じ、所定の曲げ強度が得られないという問題が生じる。
さらには、図10に示すように、端部のボルト接合部に別部品7を挿入し、ボルト接合時の潰れを防止する対策も見られるが、これについては、部品点数の増加、重量アップにつながるという問題がある。
【0010】
本発明は、アルミニウム押出形材からなる従来のクロスメンバーが有する種々の問題点に鑑みてなされたもので、クロスメンバー端部又は端部以外の箇所において、取付用の穴、座面などを精度よく成形可能で、他部材との接合が容易で高い接合強度が得られ、かつ軸圧縮及び曲げ変形に対して高強度なクロスメンバー形状を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係るクロスメンバーは、自動車の車体幅方向に延在して両端が車体フレーム部品に直接又はブラケット等を介して連結される部材であり、アルミニウム押出形材からなり、その断面形状が、押出方向に垂直な断面でみたとき左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部と、両閉断面部の間を連結するソリッドな壁状リブからなり、前記一対の閉断面部が車体前後方向に位置するように配置されていることを特徴とする。
なお、本発明においてアルミニウムという用語は、アルミニウム合金を含む意味で用いられる。また、ソリッドとは押し出し分野において開断面を意味し、本発明ではその意味で用いられる。
本発明は、例えば、ルーフパネルの下面に位置し、車体左右に位置するフレーム部品(後述するBピラーあるいはルーフサイドレール)に連結されるクロスメンバーに適用できる。この場合、クロスメンバーがルーフパネルの下に配置され、その上面に前記ルーフパネルが接合される。前記クロスメンバーの上面にルーフパネルが接着接合される場合、断面形状を押出方向に垂直な断面でみたとき、ルーフパネル材と接着する面に凹部が形成されていることが望ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るクロスメンバーはアルミニウム合金押出形材製で、左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部と、両閉断面部の間を連結する壁状リブからなる断面形状を有する。
この構造は、座屈変形が生じやすいソリッドな壁状リブの両側に閉断面部を配したもので、これにより壁状リブの変形拘束度を高め、軸圧縮及び曲げ変形に対して高い強度を得ることができる。
【0013】
そして、本発明に係るクロスメンバーは、ボルト締結等による他部品(例えばブラケット、車体フレーム部品)との接合ポイントを壁状リブに設定することにより、中子などの工具を用いたり、一方のフランジに作業穴を形成したり、あるいは潰し加工を行わなくても、壁状リブをプレス成形することで、容易に他部品と連結するための穴、座面を形成可能であり、より低コストのクロスメンバーを提供できる。いうまでもなく、閉断面をボルト締結するときに問題となっていたクロスメンバー断面の変形はない。
また、スポット溶接、ミグ溶接、レーザ溶接、セルフピアシングリベット(SPR)等、他の接合手段による接合の場合も同様で、接合ポイントを壁状リブに設定することにより、一方のフランジに作業穴を形成する必要等がなく、ブラケットやフレーム部品などの他部品との接合を容易に実施できるようになる。
【0014】
本発明に係るクロスメンバーは、特にルーフパネルやフロアパネルの補強部材として適するが、自動車のメーンフレームを構成する(左右のサイドメンバー間に固定される)クロスメンバーなど、自動車の車体幅方向に延在して両端が他の車体フレーム部品に連結されるフレーム部材(クロスメンバー)一般に適用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について、図1〜5を用いて、以下に詳細に説明する。
先ず、本発明に係る自動車のクロスメンバーの断面形状及びフレーム構造の実施形態を、図1及び図2を用いて説明する。
クロスメンバー11はアルミニウム合金押出形材からなり、その断面形状は、図1に実線で示すように、左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部12,13と、両閉断面部12,13を連結する壁状リブ14からなり、自動車の車体幅方向に延在しかつ前記一対の閉断面部12,13が車体前後方向に位置するように、後述するBピラー22に連結される(クロスメンバー11はルーフサイドレール24に連結される場合もある)。
閉断面部12,13は矩形で、上面に凹溝15が形成されている。壁状リブは均一な厚さの板であり、両側の閉断面部12,13の内面側下端部に接続し、その下面は閉断面部12,13の下面と面一である。壁状リブ14の端部近傍に穴16がプレス成形されている。なお、クロスメンバー11の上面に形成された凹溝15は、後述する接着剤23の垂れ止め(流れ止め)の作用を有する。
【0016】
クロスメンバー11の軽量化という観点からは、クロスメンバー11自体の強度は高いほうが望ましく、6000系あるいは7000系のT5あるいはT6調質材が望ましい。
また、後述するようにクロスメンバー11に長手方向への曲げ加工が施される場合、プレス成形あるいはストレッチベンディングを用いることが望ましく、同時に、ブラケット取付用の穴や座面などを形成することが望ましい。
【0017】
クロスメンバー11の両端部には、図1に仮想線で示すように、ルーフパネル21(図2参照)を支持するためのブラケット18と、車体フレームの一部であるBピラー(インナー)22と連結するためのブラケット19が壁状リブ14に接合される。ブラケット18は鋼板製であり、クロスメンバー11の壁状リブ14との接合部18aとルーフパネル21との接合部18bを有し、接合部18aに図示しないボルト穴が形成されている。ブラケット19も鋼板製であり、クロスメンバー11の壁状リブ14との接合部19aとBピラー22との接合部19bを有し、両接合部19a,19bに図示しないボルト穴が形成されている。
ブラケット18はクロスメンバー11の壁状リブ14の上面に接触し、ブラケット19は壁状リブ14の下面に接触し、壁状リブ14に形成された穴16の位置(接合ポイント)において、前記穴16及びブラケット18,19の各接合部18a,19aに形成されたボルト穴を貫通する図示しないボルト及びナットにより前記壁状リブ14に接合される。
【0018】
図2に示すように、クロスメンバー11を全体としてみれば、車幅方向にゆるやかな曲率を持ちながら延在している。クロスメンバー11の閉断面部12,13の上面に、鋼板製のルーフパネル21が接着剤23を用いて接合され、また、ブラケット18の接合部18bにルーフパネル21の端部近傍がスポット溶接により接合(接合部A)されている。ルーフパネル21の端部は、鋼板製のルーフサイドレール24とともにBピラー22の上端部にスポット溶接により接合(接合部B)されている。なお、ルーフサイドレール24の下端も、Bピラー22にスポット溶接により接合(接合部C)されている。
また、ブラケット18の接合部18aとブラケット19の接合部19aはクロスメンバー11に形成されたボルト穴16において前記クロスメンバー11にボルト・ナットにより接合(接合部D)され、ブラケット19の接合部19bは、Bピラー22に形成されたボルト穴において、図示しないボルト・ナットにより接合(接合部E)されている。
このように、ブラケット18はクロスメンバー11及びルーフパネル21と接合され、ブラケット19はクロスメンバー11及びBピラー22に接合される。これらのブラケット18,19の形状は、これらの接合を可能とするように、また目標強度要件に応じて便宜選択される。
【0019】
なお、接合部E(ブラケット19のBピラー22への接合)については、車体幅方向への形状精度の補正のために、ボルト・ナットにより接合することが望ましい。接合部D(ブラケット19のクロスメンバー11への接合)については、必ずしもボルト・ナットにより接合する必要はなく、セルフピアシングリベット(SPR)、かしめ接合、スポット溶接など、強度要件が満足される範囲で便宜選択される。
また、ルーフパネル21がアルミニウム製であれば、ブラケット18もアルミニウム製として、接合部Bはスポット溶接、ミグ溶接、レーザー溶接等により接合することができる。その他の接合部についても材質や形状の制約により最適な接合方法を適宜選択すればよい。
【0020】
図3〜5にクロスメンバーの断面形状の他の例を示す。
図3(a)に示すクロスメンバー11は、図1に示すものと同じである。図3(b)に示すクロスメンバー31は、壁状リブ34が両側の閉断面部32,33の内面側上端部に接続し、その上面が閉断面部32,33の上面と面一となっている。図3(c)に示すクロスメンバー35は、壁状リブ38が両側の閉断面部36,37の内面側中間部に接続している。
図3(a)では、クロスメンバー11の左右の閉断面部12,13と壁状リブ14により構成される凹部空間11aに、ケーブル類28が収納され、壁状リブ34の下面にルームランプなどの取付部品29がボルト接合(ボルト・ナット30)されている。図3(b)では、クロスメンバー31の左右の閉断面部32,33と壁状リブ34により構成される凹部空間31aに、取付部品29がボルト接合されている。この場合、ナット(又はボルトヘッド)が上側に突出する。図3(c)では、クロスメンバー35の左右の閉断面部36,37と壁状リブ38により構成される凹部空間31aにケーブル類28が収容され、凹部空間31bに取付部品29がボルト接合されている。
このように、凹部空間は収納空間として利用できるので、車体上下方向のスペースを従来のクロスメンバー1に比べて広くとることができる。壁状リブの接続位置は、取付部品等の取り付け形態及び収納形態等に合わせて適宜選択すればよい。
【0021】
図4(a)に示すクロスメンバー11Aは、図1に示すものとほぼ同じである。図4(b)に示すクロスメンバー39は、閉断面部40,41と壁状リブ25の位置関係がクロスメンバー11と同じであるが、閉断面部40,41の上下のフランジ40a,40b,41a,41bの外側に突出フランジ42が面一に形成されている。また、図4(c)に示すクロスメンバー43は、閉断面部44,45の上側のフランジ44a,45aの外側に突出フランジ46が面一に形成され、図4(d)に示すクロスメンバー47は、閉断面部48,49の上側のフランジ44a,45aの内側及び外側に突出フランジ50,51が面一に形成されている。
例えばクロスメンバーのサイズが幅方向(図4において左右方向)に制約がある場合等において、閉断面部の幅を狭くし(閉断面部の外側のウエブを内側に寄せる)、その代わりに閉断面部の外側に突出フランジを形成する(さらに内側に形成してもよい)ことにより、同じ断面積であれば軸圧縮に対する座屈強度を向上させることができる。
【0022】
図5(a)に示すクロスメンバー52は、閉断面部53,54と壁状リブ55の位置関係がクロスメンバー11と同じであるが、閉断面部53,54内にウエブ53a,53b,54a,54bと平行に中リブ55,55が設けられている。この種の中リブは、クロスメンバーに必要とされる強度あるいは形状精度確保の観点から、1本乃至複数本設けることができる。
図5(b)に示すクロスメンバー56は、閉断面部57,58と壁状リブ59の位置関係がクロスメンバー11と同じであるが、壁状リブに凹凸60が形成されている。このように、開断面を構成する壁状リブは、断面において必ずしも直線的である必要はなく、座屈防止あるいは他部品との取り付けなどのために、予め凹凸を設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係るクロスメンバーの端部の斜視図である。
【図2】そのクロスメンバーを用いたルーフ構造の断面図である。
【図3】本発明に係るクロスメンバーの断面形状を示す図である。
【図4】本発明に係るクロスメンバーの断面形状を示す図である。
【図5】本発明に係るクロスメンバーの断面形状を示す図である。
【図6】従来のアルミニウム押出形材製クロスメンバーと他部品とのボルト接合時の問題点を説明する断面図である。
【図7】従来のアルミニウム押出形材製クロスメンバーにボルト穴をプレス成形する場合の問題点を説明する斜視図である。
【図8】従来のアルミニウム押出形材製クロスメンバーの端部を潰して接合部とする場合の問題点を説明する斜視図である。
【図9】そのクロスメンバーに横からの荷重が掛かったときの変形形態を説明する側面図である。
【図10】従来のアルミニウム押出形材製クロスメンバーと他部品をボルト接合する場合の問題点を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0024】
11 クロスメンバー
12,13 閉断面部
14 壁状リブ
15 凹溝
18,19 ブラケット
21 ルーフパネル
22 Bピラー
23 接着剤
24 ルーフサイドレール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車の車体幅方向に延在して両端が車体フレーム部品に連結されるアルミニウム押出形材製のクロスメンバーであり、その断面形状は、押出方向に垂直な断面でみたとき左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部と、両閉断面部の間を連結するソリッドな壁状リブからなり、前記一対の閉断面部が車体前後方向に位置するように配置されることを特徴とする自動車のクロスメンバー。
【請求項2】
前記クロスメンバーがルーフパネルの下に配置されるもので、その上面に前記ルーフパネルが接合されることを特徴とする請求項1に記載された自動車のクロスメンバー。
【請求項3】
前記クロスメンバーはその上面にルーフパネルが接着接合されるものであり、断面形状を押出方向に垂直な断面でみたとき、ルーフパネル材と接着する面に凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載された自動車のクロスメンバー。
【請求項4】
自動車の車体幅方向の所定位置に配置された車体フレーム部品と、車体幅方向に延在して両端が前記車体フレーム部品に連結されたクロスメンバーからなる自動車のフレーム構造において、前記クロスメンバーがアルミニウム押出形材からなり、その断面形状が、押出方向に垂直な断面でみたとき左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部と、両閉断面部の間を連結するソリッドな壁状リブからなり、前記一対の閉断面部が車体前後方向に位置することを特徴とする自動車のフレーム構造。
【請求項5】
前記クロスメンバーは前記壁状リブにおいて前記車体フレーム部品に連結されていることを特徴とする請求項4に記載された自動車のフレーム構造。
【請求項6】
前記クロスメンバーはブラケットを介して前記車体フレーム部品に連結され、前記ブラケットは前記クロスメンバーの壁状リブに接合されていることを特徴とする請求項4に記載された自動車のフレーム構造。
【請求項7】
左右の車体フレーム部品に車体幅方向に延在するクロスメンバーが連結され、前記クロスメンバーの上面にルーフパネルが接合された自動車のルーフ構造において、前記クロスメンバーがアルミニウム押出形材からなり、その断面形状が、押出方向に垂直な断面でみたとき左右に間隔を置いて形成された一対の閉断面部と、両閉断面部の間を連結するソリッドな壁状リブからなり、前記一対の閉断面部が車体前後方向に位置することを特徴とする自動車のルーフ構造。
【請求項8】
前記クロスメンバーは前記壁状リブにおいて前記車体フレーム部品に連結されていることを特徴とする請求項7に記載された自動車のルーフ構造。
【請求項9】
前記クロスメンバーはブラケットを介して前記車体フレーム部品に連結され、前記取付用ブラケットは前記クロスメンバーの壁状リブに接合されていることを特徴とする請求項7に記載された自動車のルーフ構造。
【請求項10】
前記クロスメンバーはその上面にルーフパネルが接着接合されるものであり、断面形状を押出方向に垂直な断面でみたとき、ルーフパネル材と接着する面に凹溝が形成されていることを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載された自動車のルーフ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−240420(P2006−240420A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−57170(P2005−57170)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)
【Fターム(参考)】