説明

自動車シート用の防振装置及びその防振装置で支持された自動車シート

【課題】乗り心地を向上させることができる自動車シート用の防振装置及びその防振装置で支持された自動車シートを提供すること。
【解決手段】自動車シート用の防振装置1は、自動車シート6に連結されるようになっていると共に車体7に対する自動車シート6の相対的な積層体4の積層方向Vの振動入力を積層体4の板ばね2A〜2Dのうちの積層方向Vの一端側の板ばね2Aの外縁部5に囲まれる部位である中央部10に伝達して当該一端側の板ばね2Aをその外縁部5を支点として弾性的に積層方向Vに振動させる振動入力受容体11と、一端側の板ばね2Aに伝達された振動入力を残る板ばね2B、2C及び2Dの夫々の外縁部5に囲まれる部位である中央部10に伝達して当該残る板ばね2B〜2Dをその外縁部5を支点として弾性的に振動させるように板ばね2A〜2Dの夫々の間に介在された振動伝達手段12とを具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車シートの振動を低減するための防振装置及びその防振装置で支持された自動車シートに関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2004−129751公報
【0003】
車体に設けられた自動車シートは、路面からの振動に加えてエンジンからの振動を受けて振動するが、斯かるエンジンからの振動に基づく自動車シートの振動は、着座者に不快なものとなり乗り心地を劣化させるために、自動車シートの振動の低減ために種々の対策が採られている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近の自動車のエンジンでは、燃費効率の向上のためにそのアイドル回転数を下げる傾向にあり、斯かるアイドル回転数が低下されたエンジンから自動車シートに加わる振動は、その振動周波数がフレーム上の自動車シートの機械的な共振点と合致して自動車シートを大きく振動させる虞がある。
【0005】
これに対処するために、フレーム上の自動車シートの機械的な共振点を低下させるために自動車シート自体の重量増加等を図る場合があるが、燃費効率の向上のための自動車の軽量化に鑑みてその重量増加には限界がある上に、コストアップを招来する結果、必ずしも適切な対処とは言い難い。
【0006】
本発明は上記諸点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、自動車シート自体の重量を増加させないでも、フレーム上の自動車シートの機械的な共振点を低下させることができる上に、エンジンからの僅かな振動でも自動車シートの振動を効果的に緩衝できる結果、乗り心地を向上させることができる自動車シート用の防振装置及びその防振装置で支持された自動車シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の自動車シートと車体との間に介在される自動車シート用の防振装置は、複数枚の板ばねを当該板ばね間に隙間をもって積層した積層体と、この積層体の各板ばねの外縁部を支持すると共に自動車シート及び車体のうちの一方に連結されるようになっている支持手段と、自動車シート及び車体のうちの他方に連結されるようになっていると共に車体に対する自動車シートの相対的な積層体の積層方向の振動入力を積層体の複数の板ばねのうちの積層方向の一端側の板ばねの外縁部に囲まれる部位に附加して当該一端側の板ばねをその外縁部を支点として弾性的に振動させる振動入力受容体と、該一端側の板ばねに伝達された振動入力を残る各板ばねの外縁部に囲まれる部位に伝達して当該残る板ばねをその外縁部を支点として弾性的に振動させるように板ばね間に介在された振動伝達手段とを具備している。
【0008】
斯かる防振装置によれば、自動車シート及び車体のうちの一方に連結されるようになっている支持手段が積層体の各板ばねの外縁部を支持し、自動車シート及び車体のうちの他方に連結されるようになっている振動入力受容体が車体に対する自動車シートの相対的な積層体の積層方向の振動入力を積層体の複数の板ばねのうちの積層方向の一端側の板ばねの外縁部に囲まれる部位に附加し、振動伝達手段が一端側の板ばねに附加された振動入力を残る各板ばねの外縁部に囲まれる部位に伝達して当該板ばねをその外縁部を支点として弾性的に振動させるように各板ばね間に介在されているために、車体に対する自動車シートの相対的な振動入力の生起において、積層体の各板ばね同士の全面での摩擦を回避できて各板ばねがその外縁部を支点として弾性的に振動される結果、積層体を略理想的な弾性体として動作させることができ、而して、自動車シートを支持した上で、車体に対する自動車シートの相対的な振動入力に対して各板ばね同士の摩擦に影響されないで弾性的に応答でき、自動車シート自体の重量を増加させないでも、フレーム上の自動車シートの機械的な共振点を低下させることができる上に、エンジンからの僅かな振動でも自動車シートの振動を緩衝でき、乗り心地を向上させることができる。
【0009】
積層体の板ばねは、一つの例では、円盤状又は矩形状であるが、本発明は、これに限定されず、楕円状又は多角形状であってもよい。
【0010】
好ましい例では、支持手段は、各板ばねの外縁部をその外周面との間に隙間をもって囲繞した内周面を有して積層体を収容した筒体と、積層体の積層方向における各板ばねの外縁部間に配されていると共に各板ばね間の隙間を保持する隙間保持体と、複数の板ばねのうちの積層方向の他端側の板ばねの外縁部に接触して当該他端側の板ばねを筒体の内部で支持する支持体とを具備しており、この場合、隙間保持体は、筒体の内周面に一体的に設けられている突部を有していても、筒体とは別体に設けられた環状体を有していても、積層体の積層方向における板ばねの外縁部の一方の面に一体的に設けられている突部を有していてもよい。
【0011】
振動入力受容体は、好ましい例では、防振対象である自動車シートに連結するための連結部を有した本体と、この本体に一体的に設けられていると共に一端側の板ばねの外縁部に囲まれる部位に接触する突起部とを具備している。
【0012】
振動伝達手段の一例は、板ばねに一体的に設けられている突部を有しており、振動伝達手段の他の一例は、板ばねとは別体に設けられた板体を有している。
【0013】
本発明の自動車シートは、車体に、少なくとも後方で前記のいずれかに記載の自動車シート用の防振装置を介して支持されている。
【0014】
斯かる自動車シートでは、エンジンからの僅かな振動でも防振装置で緩衝される結果、乗り心地の極めて向上したものとなる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、自動車シート自体の重量を増加させないでも、フレーム上の自動車シートの機械的な共振点を低下させることができる上に、エンジンからの僅かな振動でも自動車シートの振動を効果的に緩衝できる結果、乗り心地を向上させることができる自動車シート用の防振装置及びその防振装置で支持された自動車シートを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本発明及びその実施の形態を、図に示す好ましい実施例に基づいて更に詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何等限定されないのである。
【0017】
図1から図4において、本例の自動車シート用の防振装置1は、複数枚、本例では4枚の円盤状の板ばね2A〜2Dを当該板ばね2A〜2Dの夫々間に隙間3をもって積層した積層体4と、積層体4の板ばね2A〜2Dの夫々の円環状の外縁部5を支持すると共に自動車シート6及び車体7のうちの一方、本例では車体7に連結されるようになっている支持手段8と、自動車シート6及び車体7のうちの他方、本例では自動車シート6に連結されるようになっていると共に車体7に対する自動車シート6の相対的な積層体4の積層方向Vの振動入力を積層体4の板ばね2A〜2Dのうちの積層方向Vの一端側の板ばね2Aの外縁部5に囲まれる部位である中央部10に伝達して当該一端側の板ばね2Aをその外縁部5を支点として弾性的に積層方向Vに振動させる振動入力受容体11と、一端側の板ばね2Aに伝達された振動入力を残る板ばね2B、2C及び2Dの夫々の外縁部5に囲まれる部位である中央部10に伝達して当該残る板ばね2B、2C及び2Dをその外縁部5を支点として弾性的に振動させるように板ばね2A〜2Dの夫々の間に介在された振動伝達手段12とを具備しており、自動車シート6と車体7との間に介在されるようになっている。
【0018】
支持手段8は、板ばね2A〜2Dの夫々の外縁部5をその円筒状の外周面21との間に円環状の隙間22をもって囲繞した円筒状の内周面23を有して積層体4を内部24に収容した筒体25と、筒体25の積層方向Vの一方の円環状の端面に径方向内方に向かって突出して一体的に形成されていると共に中央に貫通孔26を有した内方鍔部27と、筒体25の積層方向Vの他方の円環状の端面に径方向外方に向かって突出して一体的に形成されていると共にボルト挿通用の貫通孔28を有した外方鍔部29と、積層体4の積層方向Vにおける板ばね2A〜2Dの夫々の外縁部5間に配されていると共に板ばね2A〜2Dの夫々間の隙間3を保持する隙間保持体30と、板ばね2A〜2Bの夫々のうちの積層方向Vの他端側の板ばね2Dの外縁部5に接触して当該他端側の板ばね2Dを筒体25の内部24で支持する支持体31とを具備している。
【0019】
筒体25は、内周面23に加えて、内周面23よりも小径の円筒状の内周面35を有しおり、隙間保持体30は、積層方向Vにおける板ばね2A〜2Dの夫々の間に配されていると共に筒体25とは別体に設けられた円形の環状体36を有しており、支持体31は、環状体36と同様に形成されていると共に積層方向Vの一方の円環状の面で板ばね2Dの外縁部5に接触した円形の環状体37と、環状体37の積層方向Vの他方の円環状の面に積層方向Vの一方の円環状の面で接触していると共に積層方向Vの他方の円環状の面が外方鍔部29の積層方向Vの一方の端面38と面一になっている筒部材39とを具備している。
【0020】
振動入力受容体11は、自動車シート6に連結するための連結部としての雌ねじ51を円筒状の内周面52に有した本体部53と、本体部53に積層方向Vの一方の端面に一体的に設けられていると共に一端側の板ばね2Aの外縁部5に囲まれる部位である中央部10に接触する円盤状の突起部54と、本体部53の円筒状の外周面55に一体的に設けられていると共に筒体25の内部24に配された抜け止め用の鍔部56とを具備している。
【0021】
本体部53は、筒体25の内部24から内方鍔部27の貫通孔26を通って外部に突出していると共に雌ねじ51を有した大径の円筒部61と、円筒部61の一端面に一体的に形成されていると共に円筒部61よりも小径の円板部62とを具備しており、円板部62の一方の円形面に突起部54が一体的に形成されている。
【0022】
振動伝達手段12は、板ばね2A〜2Dとは別体に設けられた円盤状の板体65を有しており、板ばね2Aの中央部10と板ばね2Bの中央部10との間に配された板体65は、これらの中央部10に夫々円形の端面で滑り接触しており、板ばね2Bの中央部10と板ばね2Cの中央部10との間に配された板体65は、これらの中央部10に夫々円形の端面で滑り接触しており、板ばね2Cの中央部10と板ばね2Dの中央部10との間に配された板体65は、これらの中央部10に夫々円形の端面で滑り接触している。
【0023】
以上の防振装置1は、図5及び図6に示すように、自動車シート6と車体7との間に介在される。自動車シート6は、シート部71と、シート部71に傾動自在に取付けられた背凭れ部72と、背凭れ部72に傾動自在に取付けられたヘッドレスト73とを有しており、シート部71の前部において多少の弾性的な撓みが可能な支持部材74を介して、そして、シート部71の後部において前後部方向に対して直交する方向に配列された一対の支持機構75及び防振装置1の夫々を介して車体7に支持されている。
【0024】
シート部71は、クッション材からなるシート部本体76と、シート部本体76が固着されていると共にシート部本体76を支持した下フレーム77を具備している。
【0025】
支持部材74は、一端でボルト78を介して車体7に固着されていると共に他端でボルト又は溶接を介して下フレーム77の前部に固着されており、各支持機構75は、一端で下フレーム77の後部に固着されていると共に好ましくは支持部材74と同様に多少の弾性的な撓みが可能な支持部材79と、雌ねじ51に螺合して支持部材79の他端を本体部53の円筒部61に連結するボルト80とを具備している。
【0026】
支持手段8の外方鍔部29は、貫通孔28に挿通されたボルト80を介して車体7に固着されており、支持体31の筒部材39は、外方鍔部29の端面38と面一になっている積層方向Vの他方の円環状の面で車体7の表面に接触している。
【0027】
自動車シート6は、車体7に、前方では支持部材74を介して固定部であるボルト78を支点として鉛直面内でR方向に揺動自在に支持されていると共に後方では防振装置1を介して支持されており、この場合、下フレーム77のボルト78を支点とする鉛直面内でのR方向の揺動を許容するように、防振装置1において本体部53の円筒部61及び鍔部56は、内方鍔部27及び筒体25との間に多少の隙間が生じるように形成されている。
いる。
【0028】
後方では一対の防振装置1を介して、そして、前方では支持部材74を介してボルト78を支点として鉛直面内でR方向に揺動自在に車体7に支持されている以上の自動車シート6は、路面からの振動に加えてエンジンからの振動を受けて車体7に対して相対的に大略積層方向Vに振動し、図7に示すように、振動入力受容体11は、支持部材79からの車体7に対する自動車シート6の下フレーム77の相対的な積層方向Vの斯かる振動入力を突起部54を介して板ばね2Aの中央部10に附加して板ばね2Aをその外縁部5を支点として弾性的に振動させ、振動伝達手段12の板体65は、板ばね2Aに附加された略積層方向Vの振動入力を各板ばね2B、2C及び2Dの中央部10に伝達して当該各板ばね2B、2C及び2Dをその外縁部5を支点として弾性的に振動させるようになっている。
【0029】
而して、防振装置1によれば、振動伝達手段12の板体65が各板ばね2A〜2D間に介在されているために、車体7に対する自動車シート6の相対的な振動入力の生起において、積層体4の各板ばね2Aから2D同士の全面での摩擦を回避できて各板ばね2A〜2Dがその外縁部5を支点として弾性的に振動される結果、積層体4を略理想的な弾性体として動作させることができ、而して、自動車シート6を支持した上で、車体7に対する自動車シート6の相対的な振動入力に対して各板ばね2Aから2D同士の摩擦に影響されないで各板ばね本来の特性をもって弾性的に応答でき、自動車シート6自体の重量を増加させないでも、下フレーム77上の自動車シート6の機械的な共振点を低下させることができる上に、エンジンからの僅かな振動でも自動車シート6の振動を緩衝でき、乗り心地を向上させることができる。
【0030】
上記の例では、隙間保持体30の各環状体36を板ばね2A〜2Dと別体に形成したが、これに代えて、図8及び図9に示すように、積層体4の積層方向Vにおける板ばね2A〜2Cの夫々の外縁部5の一方の面に一体的に積層方向Vに突出して設けられている突部81を有した隙間保持体30でもよく、また、振動伝達手段12の板体65を板ばね2A〜2Dと別体に形成したが、これに代えて、同じく図8及び図9に示すように、板ばね2A〜2Cの夫々の中央部に一方の面に一体的に積層方向Vに突出して設けられている突部82を有した振動伝達手段12でもよい。
【0031】
上記のように、隙間保持体30は、板ばね2A〜2Dとは別体に設けられた環状体36又は板ばね2A〜2Cの外縁部5の一方の面に一体的に設けられている突部81を有していてもよいのであるが、これらに代えて、隙間保持体30は、図10に示すように、筒体25の内周面23に一体的に径方向内方に突出して設けられている突部83を有していてもよい。
【0032】
更に、上記の例では、支持体31は、板ばね2Dとは別体の環状体37を具備しているが、これに代えて、図8及び図10に示すように、板ばね2Dの外縁部5の一方の面に一体的に積層方向Vに突出して設けられている円環状の突部85又は筒体25の内周面23に一体的に径方向内方に突出して設けられている円環状の突部86を有していてもよく、更には、図10に示す例では、筒部材39を省いて支持体31を構成してもよい。
【0033】
前記例では自動車シート6は、後方でのみ防振装置1を介して支持されているが、これに代えて、図12及び図13に示すように、前方でも、前後部方向に対して直交する方向に配列された一対の支持機構91及び防振装置1の夫々を介して車体7に支持されていてもよい。各支持機構91は、支持機構75と同様に構成されており、一端で下フレーム77の前部に固着されている支持部材92と、雌ねじ51に螺合して支持部材92の他端を本体部53の円筒部61に連結するボルト93とを具備しており、図12及び図13に示す場合には、自動車シート6は、四個の防振装置1でもって弾性的に支持されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による実施の形態の好ましい例の図2に示すI−I線矢視断面説明図である。
【図2】図1に示す例の平面説明図である。
【図3】図1に示す例の一部の分解説明図である。
【図4】図1に示す例の一部の拡大断面説明図である。
【図5】図1に示す例を自動車シートに用いた例の説明図である。
【図6】図5に示す例の平面図である。
【図7】図1に示す例の動作説明図である。
【図8】本発明による実施の形態の好ましい他の例の断面説明図である。
【図9】図8に示す例の一部の説明斜視図である。
【図10】本発明による実施の形態の好ましい更に他の例の断面説明図である。
【図11】図1に示す例を自動車シートに用いた他の例の説明図である。
【図12】図11に示す例の平面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 防振装置
2A、2B、2C、2D 板ばね
3 隙間
4 積層体
5 外縁部
6 自動車シート
7 車体
8 支持手段
10 中央部
11 振動入力受容体
12 振動伝達手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の板ばねを当該板ばね間に隙間をもって積層した積層体と、この積層体の各板ばねの外縁部を支持すると共に自動車シート及び車体のうちの一方に連結されるようになっている支持手段と、自動車シート及び車体のうちの他方に連結されるようになっていると共に車体に対する自動車シートの相対的な積層体の積層方向の振動入力を積層体の複数の板ばねのうちの積層方向の一端側の板ばねの外縁部に囲まれる部位に附加して当該一端側の板ばねをその外縁部を支点として弾性的に振動させる振動入力受容体と、該一端側の板ばねに伝達された振動入力を残る各板ばねの外縁部に囲まれる部位に伝達して当該残る板ばねをその外縁部を支点として弾性的に振動させるように板ばね間に介在された振動伝達手段とを具備しており、自動車シートと車体との間に介在される自動車シート用の防振装置。
【請求項2】
積層体の板ばねは、円盤状又は矩形状である請求項1に記載の自動車シート用の防振装置
【請求項3】
支持手段は、各板ばねの外縁部をその外周面との間に隙間をもって囲繞した内周面を有して積層体を収容した筒体と、積層体の積層方向における各板ばねの外縁部間に配されていると共に各板ばね間の隙間を保持する隙間保持体と、複数の板ばねのうちの積層方向の他端側の板ばねの外縁部に接触して当該他端側の板ばねを筒体の内部で支持する支持体とを具備している請求項1又は2に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項4】
隙間保持体は、筒体の内周面に一体的に設けられている突部を有している請求項3に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項5】
隙間保持体は、筒体とは別体に設けられた環状体を有している請求項3又は4に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項6】
隙間保持体は、積層体の積層方向における板ばねの外縁部の一方の面に一体的に設けられている突部を有している請求項3から5のいずれか一項に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項7】
振動入力受容体は、自動車シートに連結するための連結部を有した本体部と、この本体部に一体的に設けられていると共に一端側の板ばねの外縁部に囲まれる部位に接触する突起部とを具備している請求項1から6のいずれか一項に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項8】
振動伝達手段は、板ばねに一体的に設けられている突部を有している請求項1から7のいずれか一項に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項9】
振動伝達手段は、板ばねとは別体に設けられた板体を有している請求項1から8のいずれか一項に記載の自動車シート用の防振装置。
【請求項10】
車体に、少なくとも後方で請求項1から9のいずれか一項に記載の自動車シート用の防振装置を介して支持されている自動車シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−299857(P2009−299857A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157300(P2008−157300)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(000103644)オイレス工業株式会社 (384)
【Fターム(参考)】