説明

自動車用の継手

本発明は、自動車用の継手であって、継手ケーシング(2)、継手ケーシング内に旋回可能に支承された継手ピン(5)、並びに磁石(18)及び該磁石と協働する磁場感応式のセンサーから成る角度測定装置を備えており、角度測定装置によって継手ピン(5)と継手ケーシング(2)との間の相対的な角度(φ)を検出するようになっており、この場合に磁石(18)は継手ピン(5)若しくは継手ケーシング(2)に取り付けられており、かつセンサーは継手ケーシング(2)若しくは継手ピン(5)に取り付けられている形式のものに関し、本発明に基づきセンサーは、磁性材料から成るコア(16)を含むコイル(17)によって形成されており、該コイルは電気式の発振回路(15)の構成部分を成しており、該発振回路によって電磁波(27)を発信するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用の継手であって、継手ケーシング、該継手ケーシング内に旋回可能に支承された継手ピン並びに、磁石及び該磁石と協働する磁場感応式のセンサーから成る角度測定装置を備えており、該角度測定装置によって前記継手ピンと前記継手ケーシングとの間の相対的な角度を検出するようになっており、この場合に前記磁石は前記継手ピンに直接又は間接的に取り付けられ、かつ前記センサーは前記継手ケーシングに直接又は間接的に取り付けられており、若しくは前記磁石は前記継手ケーシングに直接又は間接的に取り付けられ、かつ前記センサーは前記継手ピンに直接又は間接的に取り付けられている形式のものに関する。さらに本発明は、前記形式の継手(ジョイント)を備えた自動車並びに測定装置にも関する。
【0002】
角度測定装置を備えた公知の継手(旋回可能若しくは回動及び旋回可能なジョイント、つまりヒンジ若しくは枢着部材)においては、継手ケーシングに対する継手ピンの角度を検出するようになっている。検出された角度情報は、例えば自動車の気体放電ランプの照明域若しくは照明幅の調節のために用いられるようになっている。角度測定装置への電流供給及び角度情報の伝達は、制御装置に設けられたコネクタ及びケーブルを介して行われている。このような差込式接続部は、自動車の電気系統の故障の原因になっている。
【0003】
公知のタイヤ圧力測定システムにおいては、タイヤ圧力測定装置は電波通信で作動するようになっている。この場合にはバッテリーを備えた小型の電波送信部がタイヤ内に収納され、電波受信部を車輪カバーに取り付けてある。この場合の欠点は、バッテリーの限られた寿命にある。最新のシステムは、水晶体を備えた共振回路によって形成されており、共振回路は車輪カバーに取り付けられた発信部若しくは送信部からギガヘルツの領域の高周波振動で励起されるようになっている。この場合に圧力測定は容量的に行われる。圧力による容量の変化は、共振回路を離調させ、これによって共振回路は励起振動のほかに固有周波数の信号を発信するようになっている。信号は車輪カバーに設けられた受信部によって受信されて処理されるようになっている。
【0004】
本発明の課題は、前記従来技術から出発して冒頭に述べた形式の継手を改善し、差込式接続部に起因する欠点を避け若しくは減少させることにある。
【0005】
前記課題を解決するために、本発明では自動車用の継手であって、継手ケーシング、該継手ケーシング内に旋回可能若しくは回動及び旋回可能に支承された継手ピン並びに、磁石及び該磁石と協働する磁場感応式のセンサーから成る角度測定装置を備えており、該角度測定装置によって前記継手ピンと前記継手ケーシングとの間の相対的な角度を検出するようになっており、この場合に前記磁石は前記継手ピン若しくは前記継手ケーシングに直接又は間接的に取り付けられ、かつ前記センサーは前記継手ケーシング若しくは前記継手ピンに直接又は間接的に取り付けられている形式のものにおいて、前記磁場感応式のセンサーは、磁性材料から成るコアを含む電気的なコイルによって形成されており、該コイルは電気式の発振回路の構成部分を成しており、該発振回路によって電磁波を発信するようになっている。
【0006】
従来のタイヤ圧力測定装置に用いられている容量式のセンサーの代わりに、センサーとしてインダクタンスを共振回路内に設けてあり、該インダクタンスは電気的なコイルと磁化性のコア若しくは鉄芯によって形成されており、この場合に磁性材料の透磁率は、磁石の、コアを貫く磁場によって変化される。磁石を継手ピン若しくは継手ケーシングに取り付けてあり、かつセンサーを継手ケーシング若しくは継手ピンに取り付けてあるので、継手ケーシングに対する継手ピンの相対的な運動若しくは変位は、必然的にコイル若しくは発振回路に対する磁石の相対的な運動若しくは変位を生ぜしめることになり、この場合に各取り付けは相対的に運動不能な取り付け、つまり不動の取り付け、すなわち固着である。コイル若しくは発振回路に対する磁石の相対的な運動によって、磁石は、継手ピンと継手ケーシングとの間の角度に依存してコアに対する異なる距離若しくは異なる位置若しくは方向を有しており、その結果、コアは前記角度に依存して異なる強さの磁場若しくは異なる方向からの磁場によって貫かれるようになっている。つまりコアの透磁率は前記角度に依存しており、従ってコイルの電磁誘導率ひいては電気的な発振回路の共振周波数は前記角度に依存している。発振回路の共振周波数の角度に依存した変化によって、発振回路は角度に依存した周波数の電磁波を発信するようになっており、該電磁波は角度の値を表している。つまり発振回路から発信された電磁波は角度信号として用いられるものである。
【0007】
本発明に基づく継手においては、角度測定装置と継手の外側に配置されている評価装置との間でケーブル用差込式接続部を省略してある。評価装置はもっぱら電磁波のための受信部に接続され、若しくは受信部を備えており、該受信部は発振回路から発信された電磁波を受信するようになっている。これによって角度測定装置と評価装置との間の無線式の接続を可能にしており、その結果、角度測定装置から供給される電磁波の伝送において差込式接続部に起因する欠点を避けるようになっている。受信部は別個の構成ユニットとして形成され、若しくは評価装置内に組み込まれていてよい。
【0008】
磁化性のコア若しくは磁性材料は、強磁性材料から成っていると有利である。特に有利にはコアは鉄若しくはフェライトから成っている。磁性材料若しくはコアは、外部の磁場の作用なしには残留磁気を有さないようになっていて、特に永久磁石を形成しないようになっている。別の実施態様では、永久磁石として形成されたコアを用いることも可能である。磁化性のコアは有利にはコイルに対して不動に配置され、特に有利にはコイルによって巻き付けられ、つまりコイルの巻条内に配置されている。発振回路も有利にはコイルに対して不動に配置されている。
【0009】
電気式の発振回路の共振周波数は有利には高周波領域、特に有利にはギガヘルツ(GHz)の領域であり、従って発振回路から発信される電磁波の周波数も高周波領域若しくはギガヘルツ領域である。
【0010】
発振回路は有利には少なくとも1つのコンデンサーを有しており、該コンデンサーと一緒にコイルは発振回路を形成している。別の実施態様では若しくは追加的に発振水晶体を電気式の発振回路の構成部分として用いることもでき、該構成部分はコイルに適切に接続されている。
【0011】
発振回路は継手の外側に配置された電源若しくは継手の内部に配置された電源によって電気エネルギーを供給されるようになっていてよい。内部の電源としては例えばバッテリーを用いるようになっている。バッテリーは必要に応じて交換され、若しくは再充電のために取り出されるようになっている。内部の電源の代わりに外部の電源として自動車バッテリー若しくは自動車発電機(照明装置)を用いることができる。この場合には外部の電源と電気式の発振回路との間の接続は、ケーブル用差込式接続部を用いて行われる。差込式接続部に起因する故障を避けるために、電気式の発振回路は有利には継手の外側に配置されている発信部から電磁波の形のエネルギーを供給されるようになっている。この場合には、エネルギー供給にも測定された角度の信号の伝達にも差込式接続部は不要である。故障しやすい差込式接続部を省略してあるので、装置全体の信頼性は高められている。別個のバッテリーを不要にしているので、所要スペース及び重量は減少され、センサー装置若しくは角度測定装置の耐用年数は増大されている。
【0012】
磁化性のコアの透磁率の変化は電気式の発振回路を離調しており、これによって発振回路は励起された周波数(送信部から発信された電磁波の周波数)のほかに、固有周波数の信号(発振回路から発信された電磁波)を発信するようになっている。該信号は受信部によって受信され、かつ処理される。
【0013】
送信部から発信される電磁波の周波数は、有利には発振回路の共振領域に規定されている。特に有利には、送信部から発信される電磁波の周波数は、継手ピンと継手ケーシングとの間の所定の角度における発振回路の共振周波数に規定されている。前記所定の角度は、例えば0°(継手ピンと継手ケーシングとの間に変位、つまり相対的な回動若しくは旋回が生じていない場合)であり、若しくは継手ケーシングに対する継手ピンの別の変位量若しくは回動量、例えば最大の変位量若しくは回動量に相当している。
【0014】
発振回路の共振周波数を有利には高周波領域、特に有利にはギガヘルツ領域に規定するために、送信部から発信される電磁波の周波数は有利には高周波領域、特に有利にはギガヘルツ領域に規定されている。
【0015】
電気式の発振回路は少なくとも1つのアンテナを有しており、該アンテナは例えば継手ケーシングに取り付けられており、若しくは継手ケーシングによって形成され、或いは継手ケーシングの一部分によって形成されている。特に有利には電気式の発振回路は次のように形成されており、つまり発振回路自体によってアンテナを形成してあり、これによって別個のアンテナを省略できるようになっている。
【0016】
角度測定装置を有利には完全に継手に組み込んで統合することによって、コンパクトな測定構造を達成でき、このような測定構造は継手ケーシングによって外部の影響に対して保護されている。特に有利には角度測定装置は、ワイヤレスでバッテリーを備えない構成ユニットとして継手に組み込まれている。
【0017】
磁石(マグネット)は有利には永久磁石として形成されており、従って磁場の形成のために電源を必要としていない。特に有利には、磁石を継手ピンに取り付けてあり、電気式の発振回路を継手ケーシングに取り付けてある。
【0018】
継手ケーシングは開口部を有しており、該開口部を貫いて継手ピンは延びており、さらに継手ケーシングは前記開口部の相対する側に底部を有しており、該底部(底部片)は継手ケーシングと継手ピンとの間に配置された支承シェル(支承胴若しくは支承ソケット)を支えている。電気式の発振回路は有利には継手ケーシングの底部の領域に配置されていて、特に有利には、直接に若しくはホルダーを介して継手ケーシングに固定されたプレート若しくは基板上に装着されている。
【0019】
継手は有利には玉継手として形成されており、継手ピンは玉継手のピン及び該ピンに結合された球体(ボール)を有しており、該球体に磁石を取り付けてある。継手ピン若しくはボールピンは、継手ケーシング(玉継手ケーシング)内に球体を介して回動及び旋回可能に支承されている。
【0020】
本発明は、前述の本発明に基づく継手を備えた自動車にも関する。この場合に自動車は車体及び車輪懸架装置を備えており、車輪懸架装置内に継手を配置してある。さらに本発明は自動車用の測定装置にも関し、該測定装置は前述の本発明に基づく継手を含んでおり、若しくは該継手に組み込まれている。特に有利には測定装置は、受信部及び送信部若しくは発信部の少なくともいずれか一方を含んでいる。
【0021】
次に本発明を図示の有利な実施例に基づき説明する。図面において、
図1は本発明に基づく玉継手の実施例の断面図であり、
図2は図1の玉継手の変位若しくは旋回した状態での概略図であり、
図3は図1の玉継手の発振回路の概略的な回路図であり、
図4は図1の玉継手のための測定装置の概略的な回路図であり、
図5は図1の玉継手を備えた自動車のための車輪懸架装置の概略的な斜視図であり、
図6は本発明に基づく玉継手の別の実施例の断面図である。
【0022】
図1には、本発明に基づく継手(枢着部材若しくはヒンジ)の有利な実施例としての玉継手1を示してあり、該玉継手は継手ケーシング2並びに、ピン3及び該ピンに結合された球体4から成る継手ピン5を備えている。継手ケーシング2内には、球形の支承面6を有する支承シェル若しくはボールシェル7を配置してあり、該ボールシェル(ボール支承胴)は継手ピン(球付きピン若しくは球面ジャーナル)5の球体(ボール)4を回動可能及び旋回可能に支承している。継手ケーシング2は開口部8を有しており、該開口部は継手ピン5を貫通させている。さらに継手ケーシング2には開口部8の領域にシールベロー9を取り付けてあり、該シールベロー(カバー)は継手ピン5まで延びていて、該継手ピンに密接している。
【0023】
継手ケーシング2は、開口部8と相対する側に底部11を有しており、該底部は開口部10を備えており、該開口部はカバー12によって閉鎖されている。カバー12は、継手ケーシング2に取り付けられたリング状(環状)のホルダー13を含んでおり、該ホルダー(保持部分)は基板14を保持しており、該基板(プレート若しくは薄板片)上に電気式の発振回路15を取り付けてあり、該発振回路は図3に示してあるように磁化性のコア16を含むコイル17を用いて形成されている。リング状のホルダー13は、基板14の、球体4と逆の側で注型成形部分若しくは射出成形部分45を用いて閉鎖されている。
【0024】
球体4内に磁石18を配置してあり、磁石18は、基板14上に設けられていて磁場の作用に依存して作動するセンサーとしてコア16及び該コアに巻き付けられた電気的なコイル17から成る電気式の発振回路15と協働するようになっており、つまり発振回路15は磁石18と一緒に角度測定装置を形成しており、該角度測定装置によって図2に示してあるように継手ピン5と継手ケーシング2との間の相対的な回動及び/又は旋回角度φを検出するようになっている。磁石18は、継手の球体4に設けられた凹設部19内に配置されている。
【0025】
図2には、継手ピン5の縦軸線(中心軸線)20と継手ケーシング2の縦軸線21との間の角度φを示してある。測定された角度φは、継手ピン5が継手ケーシング2に対して継手ケーシングの縦軸線21を基準として旋回した旋回量を表している。
【0026】
図3は、電気式の発振回路15の概略的な回路図であり、この場合に図示の実施例で磁性材料から成っている、つまり磁化性のコア16に巻き付けられたコイル17は、コンデンサー22に接続されて発振回路15を形成している。
【0027】
図4に測定装置を概略的に示してあり、この場合に玉継手1の発振回路15は送信部23を介してエネルギーを供給されるようになっている。送信部23は図5に示す自動車25の一般的な電流供給部24に接続されていて、電磁波26を発信するようになっており、発信された電磁波は発振回路15によって受信され、これによって発振回路15はエネルギーとしての電磁波を受けて振動励起されるようになっている。その結果、発振回路15は電磁波27を発信し、該電磁波は受信部28によって受信されるようになっている。受信部28は評価装置29に接続されており、評価装置は受信部28からの信号を処理して、例えば自動車用照明装置のための照明域調節装置を制御するようになっている。評価装置29はアナログ式若しくはデジタル式の構成ユニットとして形成されていてよく、若しくはデジタル式演算装置によって構成されていてよい。さらに送信部23及び受信部28を1つの送信兼受信装置30にまとめ、該送信兼受信装置内に評価装置29を組み込むことも可能である。
【0028】
図5に車輪懸架装置31を概略的に示してあり、この場合に車輪支持体32は上方の横方向リンク33、下方の横方向リンク34及び案内リンク35を介して、部分的に示してある自動車25の車体(ボディ)36に結合されている。上方の横方向リンク(水平リンク)33は、一方で本発明に基づく玉継手1を介して車輪支持体32に結合され、かつ他方で継手若しくはエラストマ製支承部37を介して車体36に結合されている。下方の横方向リンク34は一方で玉継手38を介して車輪支持体32に結合され、かつ他方で継手若しくはエラストマ製支承部39を介して車体36に結合されている。案内リンク35も、一方で玉継手40を介して車輪支持体32に結合され、かつ他方で継手若しくはエラストマ製支承部41を介して車体36に結合されている。車輪支持体32にタイヤ若しくは車輪42を回転可能に支承してあり、タイヤ若しくは車輪は車輪接地点43で概略的に示す車道44に接触している。送信兼受信装置30は、玉継手1若しくは車輪懸架装置31の近傍で車体に配置されている。
【0029】
図示の車輪懸架装置31内において、玉継手1のみを本発明に基づく継手によって形成してある。別の1つ若しくは複数の継手若しくは支承部を本発明に基づく継手によって形成することも可能である。
【0030】
図6には、図1の玉継手の変化例を示してあり、この場合に同一の構成部分若しくは類似の構成部分には図1と同じ符号を付けてある。図6の玉継手1において、磁石18は基板14上に取り付けられて、これによって玉継手ケーシング2に固定されているのに対して、発振回路15のコア及びコイルは継手ピン5の球体4に固定されている。これらの相違点を除いて、図6の変化例の玉継手は、図1の玉継手に相応している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に基づく玉継手の実施例の断面図
【図2】図1の玉継手の旋回した状態での概略図
【図3】図1の玉継手の発振回路の概略的な回路図
【図4】図1の玉継手のための測定装置の概略的な回路図
【図5】図1の玉継手を備えた自動車のための車輪懸架装置の概略的な斜視図
【図6】本発明に基づく玉継手の別の実施例の断面図
【符号の説明】
【0032】
1 玉継手、 2 継手ケーシング、 3 ピン、 4 球体、 5 継手ピン、 4 基板、 6 支承面、 7 ボールシェル、 8 開口部、 9 シールベロー、 10 開口部、 11 底部、 12 カバー、 13 ホルダー、 14 基板、 15 発振回路、 16 コア、 17 コイル、 18 磁石、 20,21 縦軸線、 22 コンデンサー、 24 電流供給部、 25 自動車、 26,27 電磁波、 28 受信部、 29 評価装置、 30 送信兼受信装置、 31 車輪懸架装置、 32 車輪支持体、 33,34 横方向リンク、 35 案内リンク、 36 車体、 37 エラストマ製支承部、 38 球継手、 39 エラストマ製支承部、 40 球継手、 41 エラストマ製支承部、 42 車輪、 43 車輪接地点、 44 車道、 45 射出成形部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車用の継手であって、継手ケーシング(2)、該継手ケーシング内に旋回可能に支承された継手ピン(5)、並びに磁石(18)及び該磁石と協働する磁場応答式のセンサーから成る角度測定装置を備えており、該角度測定装置によって前記継手ピン(5)と前記継手ケーシング(2)との間の相対的な角度(φ)を検出するようになっており、この場合に前記磁石(18)は前記継手ピン(5)若しくは前記継手ケーシング(2)に取り付けられており、かつ前記センサーは前記継手ケーシング(2)若しくは前記継手ピン(5)に取り付けられている形式のものにおいて、角度測定装置のセンサーは、磁性材料から成るコア(16)を含む電気的なコイル(17)によって形成されており、該コイルは電気式の発振回路(15)の構成部分を成しており、該発振回路によって電磁波(27)を発信するようになっていることを特徴とする、自動車用の継手。
【請求項2】
発信された電磁波(27)は、継手(1)の外側に配置された受信部(28)によって受信されるようになっている請求項1に記載の継手。
【請求項3】
磁化性のコア(16)は鉄若しくはフェライトから成っている請求項1又は2に記載の継手。
【請求項4】
電気式の発振回路(15)は、継手(2)の外側に配置された送信部(23)によってエネルギーとしての電磁波(26)を供給されるようになっている請求項1から3のいずれか1項に記載の継手。
【請求項5】
磁石(18)並びに、電気式の発振回路(15)のコア(16)及びコイル(17)は、継手(1)内に組み込まれている請求項1から4のいずれか1項に記載の継手。
【請求項6】
継手は玉継手(1)として形成されており、継手ピン(5)は玉継手のピン及び該ピンに結合された球体(4)によって形成されており、前記球体に磁石(18)を配置してある請求項1から5のいずれか1項に記載の継手。
【請求項7】
自動車であって、車体(36)、車輪懸架装置(31)及び、請求項1から6のいずれか1項に記載の継手(1)を備えている形式のものにおいて、継手(1)は車輪懸架装置(31)内に配置されていることを特徴とする自動車。
【請求項8】
自動車用の測定装置であって、受信部(28)及び、請求項1に記載の継手(1)若しくは、請求項3から6のいずれか1項に記載の継手(1)を備えている形式のものにおいて、受信部(28)によって、発振回路(15)から発信された電磁波(27)を受信するようになっていることを特徴とする、自動車用の測定装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2009−500615(P2009−500615A)
【公表日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−519791(P2008−519791)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/DE2006/001104
【国際公開番号】WO2007/006250
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(506054589)ツェットエフ フリードリヒスハーフェン アクチエンゲゼルシャフト (151)
【氏名又は名称原語表記】ZF Friedrichshafen AG
【住所又は居所原語表記】D−88038 Friedrichshafen,Germany
【Fターム(参考)】