説明

自動車

【課題】車体の側部に回動開閉可能に支持されたサイドドアの開放回動に連動して、補助ステップを車体側部外方に突出した使用位置へ移動させ、或いはサイドドアを開いても、補助ステップを格納位置に収めたままにすることのできる自動車を提供する。
【解決手段】サイドドア2に設けたドアハンドル12の回動操作により、ロックバー14の下端部を補助ステップ4に係合させて、サイドドア4の開放に伴って補助ステップ4を使用位置に移動させ、ロックバー14の下端部を補助ステップ4に係合させずにサイドドアを開くことにより、補助ステップ4を格納位置に留めたままにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体の車幅方向側部よりも外方に突出した使用位置と、車体側に引っ込んだ格納位置との間を移動可能な補助ステップを有する自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
乗降を楽に行えるように、補助ステップを設けた自動車は従来より周知である(特許文献1参照)。従来のこの種の自動車は、一般に、サイドドアの開放回動に連動して、補助ステップが使用位置にもたらされ、サイドドアの閉鎖回動に連動して、補助ステップが格納位置に収められるように構成されている。ところが、この構成によると、サイドドアを開けば、必ず補助ステップが使用位置に突出するので、補助ステップを必要としない者にとっては、補助ステップが、かえって邪魔なものとなるおそれがある。
【0003】
そこで、補助ステップが不要なときは、車室内に設けられた操作装置を操作することにより、サイドドアと補助ステップとの連結を解除し、サイドドアを開放回動しても、補助ステップが格納位置に留められたままとなるように構成された自動車が提案されている(特許文献2参照)。この形式の自動車によれば、補助ステップを必要とするときは、その補助ステップを使用位置に突出させ、補助ステップを必要としないときは、その補助ステップを格納位置に収めておくことができる。
【0004】
ところが、従来のこの種の自動車においては、補助ステップが不要なときは、乗員が車室内に入って操作装置を操作し、サイドドアと補助ステップの連結を解除しなければならなかったため、その操作に多大な手間がかかる欠点を免れなかった。
【0005】
【特許文献1】特開2004−136718号公報
【特許文献2】特開2005−41242号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記従来の欠点を除去し、補助ステップが不要なときは、車外において、その補助ステップとサイドドアとの連結を解除することのできる自動車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、車体の車幅方向側部に回動開閉可能に支持されたサイドドアと、該サイドドアに支持されていて、車外から回動操作されるドアハンドルと、乗員が足を載せることができるように車体の車幅方向側部よりも外方に突出した使用位置と該使用位置よりも車体側に引っ込んだ格納位置との間を移動可能な補助ステップとを有する自動車において、前記サイドドアと補助ステップを連結させて、該サイドドアを開くと同時に補助ステップを使用位置に移動させることのできる状態と、サイドドアのみを開けることのできる状態を車外のドアハンドルの操作によって切り換え可能としたことを特徴とする。
【0008】
また、上記自動車において、前記補助ステップに係合した最下位の係合位置と該補助ステップとの係合を解除した最上位の係合解除位置との間を上下方向に移動可能に前記サイドドアの内部に配置されたロックバーを具備し、前記ドアハンドルは、前記サイドドアが車体に対してロックされているときのロック位置と、該サイドドアのロックが解除されるアンロック位置と、前記ロックバーを下方に加圧して、該ロックバーを前記係合位置に移動させるロックバー加圧位置との間を回動可能にサイドドアに支持され、前記ドアハンドルが前記ロック位置又はアンロック位置を占めているとき、前記ロックバーは、前記係合解除位置に保持され、該ロックバーが前記係合解除位置を占めた状態で、前記サイドドアを閉位置から開放回動させたとき、前記補助ステップは、その格納位置に留まり、前記ロックバーが前記係合位置を占めた状態で、前記サイドドアをその閉位置から開放回動させたときは、前記補助ステップは、ロックバーに連行されて、使用位置へ移動するように構成することもできる。
【0009】
さらに、上記自動車において、前記ロックバーをその係合解除位置へ向けて付勢する付勢手段を有し、前記ドアハンドルが前記ロック位置又はアンロック位置を占めているとき、前記ロックバーは、前記付勢手段によって前記係合解除位置に持ち上げられているように構成することもできる。
【0010】
また、上記自動車において、前記補助ステップの下方に隠された格納位置と、該補助ステップから突出して、基端部が前記補助ステップに支持され、先端部が路面に接地した態勢の使用位置との間を移動可能なスローププレートを有するように構成することもできる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、サイドドアに設けられたドアハンドルを車外から回動操作することによって、サイドドアと補助ステップとの連結を解除することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0013】
図1は、後述する補助ステップを有する自動車の一例を示す側面図であり、図2はその自動車の概略平面図である。これらの図における符号Frは自動車の前進方向を示し(図3乃至図5においても同じ)、この前進方向に直交する図1の紙面に対して直交する方向が車幅方向である。図2乃至図7には、この車幅方向に符号Wを付してある。本明細書における「前」又は「後」なる文言は、この前進方向Frを基準とした前後を意味する。
【0014】
図1及び図2に示した自動車の車体1、すなわちそのメインボデーの車幅方向各側部には、前側のサイドドア2,2Aと、後側のサイドドア3,3Aが配置され、これらのサイドドア2,2A,3,3Aは、図示していないヒンジを介して、図2に矢印P,R,PA,RA,Q,S,QA,SAで示した方向にそれぞれ回動開閉可能に車体1に支持されている。本例の自動車においては、その前側のサイドドア2,2Aが、車体1の前方側へ開放回動し、後側のサイドドア3,3Aは、車体1の後方側へ開放回動する。前側と後側のサイドドアが観音開きされるのである。図3乃至図5は、前側と後側のサイドドア2,3を開いたときの様子を示す斜視図である。サイドドア2,3をこのように開位置に回動させることにより、車体側部の開口を大きく開放させることができる。
【0015】
また、図4に示すように、本例の自動車には、プレート状の補助ステップ4が設けられている。この補助ステップ4は、サイドドア2の回動中心と同心状の枢ピン5(図8)を介して、水平方向に回動可能に車体1に支持されていて、乗員が足を載せることができるように、車体1の車幅方向側部よりも外方に突出した図4に示す使用位置と、図2及び図3に示したように、使用位置よりも車体1の側に引っ込んだ格納位置との間を、図4に矢印A,Bで示すように移動可能に車体1に支持されている。図示した例では、図4に示すように、車体1の床面を構成するフロアパネル6の扇形に形成された部分6Aが、他のフロアパネル部分6Bよりも段状に低くなっていて、図2及び図3に示すように、格納位置を占めた補助ステップ4が、扇形のフロアパネル部分6Aの上に収められる。このように、本例の補助ステップ4は、車室内の格納位置に収められるように構成されている。
【0016】
図2に示すように、車室内には、運転席7が配置されているが、この運転席7は、補助ステップ4が収められるフロアパネル部分6A以外のフロアパネル部分6Bに支持されていて、補助ステップ4がフロアパネル部分6Aに収められるときに、座席7が邪魔となることはない。本例の自動車には、助手席と後部座席は設けられていない。また、図2以外の図には、座席7の図示は省略してある。
【0017】
図4に示したように、サイドドア2を開き、かつ補助ステップ4を使用位置にもたらすことにより、乗員は、この補助ステップ4に足を載せて楽に車室内に乗降することができる。これに対し、図3に示すように、サイドドア2を開いても、補助ステップ4をその格納位置に収めたままにすることもできる。このように、補助ステップ4が不要なときは、その補助ステップ4を格納位置に収めたままにすることにより、乗員が車室内に乗降する際に、その補助ステップ4が邪魔となる不具合を阻止することができる。
【0018】
次に、補助ステップ4を選択的に使用位置に引き出し、又は格納位置に収めたままとするための具体的構成を明らかにする。
【0019】
図6は、図1のVI−VI線拡大断面図である。この図に示すように、サイドドア2は、車外Oの側に位置するアウタパネル8と、このアウタパネル8に固着されていて、車内Iの側に位置するインナパネル9とを有し、これらのパネル8,9の間には空間が区画形成されている。
【0020】
また、図6に示したように、サイドドア2が閉位置を占めたとき、そのインナパネル9に形成された凹部10には、格納位置に収められた補助ステップ4の縁部11が入り込んでいる(図4も参照)。
【0021】
一方、サイドドア2には、図1にも示したドアハンドル12が枢軸13を介して矢印C,D方向に回動可能に支持されている。このドアハンドル12は、サイドドア2の車外Oの側に配置されていて、車外から回動操作される。このように、本例の自動車は、車体1の車幅方向側部に回動開閉可能に支持されたサイドドア2と、このサイドドア2に支持されていて、車外から回動操作されるドアハンドル12とを有している。
【0022】
さらに、図6に示すように、サイドドア2の内部には、上下方向に延びるロックバー14が配置され、このロックバー14は、サイドドア2に固着された図示していないガイド部材に案内されて上下方向に移動可能に支持されている。サイドドア2のインナパネル9には、ロックバー14の下部が挿通する孔15が形成されている。
【0023】
また、サイドドア2のインナパネル9には、下ばね受け16が固定支持され、しかも、その下ばね受け16よりも上方のロックバー14の部分には、上ばね受け17が固着されていて、その上下のばね受け16,17の間には、ロックバー14に巻回された圧縮コイルばね18が配置されている。この圧縮コイルばね18によって、ロックバー14は上方に向けて付勢され、そのロックバー14に固着された上ばね受け17がインナパネル9に固着されたストッパ19に圧接して、ロックバー14が図6に示した最上位の位置に保持される。このとき、ロックバー14の下端部は、補助ステップ4よりも上方に位置していて、そのロックバー14が補助ステップ4に係合することはない。このときのロックバー14の位置が、該ロックバー14の補助ステップ4との係合を解除した最上位の係合解除位置である。
【0024】
一方、サイドドア2が、図6に示したように閉位置を占め、かつ図示していないロック装置によって車体1に対してロックされているとき、ドアハンドル12は、図6に実線で示したロック位置を占めている。これに対し、ドアハンドル2を開くときは、そのドアハンドル12を手で掴み、該ドアハンドル12を図6における矢印C方向に回動させて、該ドアハンドル12を図6に破線で示したアンロック位置にもたらす。このとき、車体1に対するサイドドア2のロックが解除される。しかもサイドドア2のインナパネル9には、板ばねより成る規制部材20の基端部が固着されていて、ドアハンドル12がアンロック位置に回動すると、そのドアハンドル12の加圧部21が、規制部材20の係合突部22に係合する。このため、ドアハンドル12がアンロック位置に保持される。この状態では、ロックバー14は依然として係合解除位置に保持され、そのロックバー14の下端部は補助ステップ4に係合していない。
【0025】
上述のように、ドアハンドル12をアンロック位置まで回動させて、サイドドア2のロックを解除した上で、そのドアハンドル12を図6に矢印Pで示したように、車幅方向外方に引けば、サイドドア2は図3に示した開位置に回動し、車体側部の開口が開放される。その際、ロックバー14は、補助ステップ4に係合していないので、サイドドア2を、図6に示した閉位置から開き始めると、補助ステップ4は格納位置に残され、サイドドア2だけが図3に示したように開位置へ回動する。このため、乗員は補助ステップ4に邪魔されることなく車室内へ乗降することができる。
【0026】
再び、サイドドア2を図6に示した閉位置にもたらして、ドアハンドル12を図6に実線で示したロック位置に戻すことにより、サイドドア2を車体1に対してロックすることができる。
【0027】
これに対し、サイドドア2が図6に示した閉位置にあるとき、ドアハンドル12を矢印C方向により大きく回動させ、これを図7に示したロックバー加圧位置にもたらすと、ドアハンドル12の加圧部21がロックバー14の上端部を下方に加圧するので、ロックバー14は圧縮コイルばね18の作用に抗して、最下位の位置に移動する。これにより、ロックバー14の下端部が補助ステップ4に形成された係合凹部23(図8も参照)に係合する。このときのロックバー14の位置が、その最下位の係合位置である。ドアハンドル12が、図6に破線で示したアンロック位置から図7に示したロックバー加圧位置へ回動するとき、その加圧部21が規制部材20を弾性変形させて、その係合突部22を乗り越える。
【0028】
上述のように、ロックバー14の下端部を補助ステップ4の係合凹部23に係合させたまま、ドアハンドル12を図7に矢印Pで示した車幅方向外方に引けば、サイドドア2が図4に示した開位置に回動すると共に、補助ステップ4がロックバー14に引かれて、枢ピン5(図8)のまわりに矢印A方向(図4)に回動し、図4に示した使用位置に移動する。補助ステップ4がロックバー14に連行されて使用位置にもたらされるのである。これにより、その補助ステップ4の上に足を載せて、楽に車室に乗降することができる。
【0029】
ドアハンドル12を図6に実線で示したロック位置に戻せば、ロックバー14は、圧縮コイルばね18の作用によって図6に示した係合解除位置に上昇する。この状態でサイドドア2を図6に示した閉位置に回動させれば、補助ステップ4も、サイドドア2に押圧されて、図4に矢印Bで示した方向に回動して、格納位置に収められる。
【0030】
上述のように、本例の自動車は、サイドドア2と補助ステップ4を連結させて、そのサイドドア2を開くと同時に補助ステップを使用位置に移動させることのできる状態と、サイドドア2のみをあけることのできる状態を車外のドアハンドル12の操作によって切り換え可能に構成されている。
【0031】
より具体的に示すと、当該自動車は、補助ステップ4を連行できるように、その補助ステップ4に係合した最下位の係合位置と補助ステップ4との係合を解除した最上位の係合解除位置との間を上下方向に移動可能にサイドドア2の内部に配置されたロックバー14を具備し、ドアハンドル12は、サイドドア2が車体1に対してロックされているときのロック位置と、該サイドドア2のロックが解除されるアンロック位置と、ロックバー14を下方に加圧して、該ロックバー14をその係合位置に移動させるロックバー加圧位置との間を回動可能にサイドドア2に支持され、ドアハンドル12がロック位置又はアンロック位置を占めているとき、ロックバー14は、係合解除位置に保持され、該ロックバー14が係合解除位置を占めた状態で、サイドドア2を閉位置から開放回動させたとき、補助ステップ4は、その格納位置に留まり、ロックバー14が係合位置を占めた状態で、サイドドア2を閉位置から開放回動させたときは、補助ステップ4は、ロックバー14に連行されて、使用位置へ移動するように構成されている。
【0032】
上記構成により、車外において、簡単な操作により、サイドドア2を開いたとき、これと共に補助ステップ4を使用位置にもたらすか、又はその補助ステップ4を格納位置に収めておくかを選択することができる。
【0033】
また、図6及び図7に示した圧縮コイルばね18は、ロックバー14をその係合解除位置へ向けて付勢する付勢手段の一例を構成するものであり、ドアハンドル12がロック位置又はアンロック位置を占めているとき、ロックバー14は、その付勢手段によって係合解除位置に持ち上げられている。かかる付勢手段を設けることによって、ロックバー14を自動的に係合解除位置に戻すことができる。
【0034】
また、本例の自動車には、図5に示したスローププレート24が設けられている。図8及び図9に示すように、補助ステップ4の下面には、一対のガイドレール25が固着され、その各ガイドレール25にスローププレート24の各側縁が摺動可能に嵌合している。このスローププレート24は、その非使用時に、図9に示したように、補助ステップ4の下方に隠された格納位置に収められる。
【0035】
図4に示したように補助ステップ4を使用位置に回動させた後、その補助ステップ4の下方に収納されたスローププレート24を図4に矢印Eで示した方向に引くと、そのスローププレート24は、両ガイドレール25により案内されながら、補助ステップ4から突出した図5に示した使用位置に移動する。このとき、図10に示すように、スローププレート24の基端部26に突設された各ピン27が各ガイドレール25に形成された凹部28に落ち込み、そのスローププレート24の基端部26がピン27とガイドレール25を介して補助ステップ4に支持される。一方、スローププレート24の先端部29は、図5に示したように路面に接地する。このため、スローププレート24は、傾斜した状態で、補助ステップ4と路面を架け渡すことにより、このスローププレート24と補助ステップ4の上を、例えば図示していない車椅子を転動させながら、車室内へ移動させ、又は車室外へ運ぶことができる。
【0036】
上述のように、本例の自動車は、補助ステップ4の下方に隠された格納位置と、補助ステップ4から突出して、基端部26が補助ステップ4に支持され、先端部29が路面に接地した態勢の使用位置との間を移動可能なスローププレート24を有している。
【0037】
以上説明した補助ステップ4とスローププレート24は、図1に示した形式以外の自動車にも設けることができるが、図1に示した自動車は、前後のサイドドア2,3が観音開きされるので、これらのサイドドア2,3を図5に示したように開いたとき、車体1の側部の開口を大きく開放させることができ、車椅子を楽に車室内に出し入れすることができる。しかも、開いたサイドドア2,3のアームレスト(図示せず)などに手を掛けることができるので、一層楽に車椅子の出し入れ作業を行うことができる。また、車体後部の開口ではなく、車幅方向側部の開口を通して車椅子を出し入れするので、その自動車の後方に他の自動車が駐停車しているときも、車椅子を支障なく車室内に出し入れすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】補助ステップを有する自動車の側面図である。
【図2】図1に示した自動車の概略平面図である。
【図3】サイドドアを開き、補助ステップを格納位置に収めたままとしたときの自動車の斜視図である。
【図4】サイドドアを開き、補助ステップを使用位置に引き出したときの自動車の斜視図である。
【図5】サイドドアを開き、補助ステップを使用位置に引き出すと共に、スローププレートも使用位置に引き出したときの自動車の斜視図である。
【図6】図1のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】ロックバーを係合位置に押圧したときの図6と同様な断面図である。
【図8】補助ステップとスローププレートの分解斜視図である。
【図9】補助ステップと、格納位置に収められたスローププレートを斜め下方から見たときの斜視図である。
【図10】使用位置に引き出したスロープレートとガイドレールの状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0039】
1 車体
2 サイドドア
4 補助ステップ
12 ドアハンドル
14 ロックバー
24 スロープレート
26 基端部
29 先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の車幅方向側部に回動開閉可能に支持されたサイドドアと、該サイドドアに支持されていて、車外から回動操作されるドアハンドルと、乗員が足を載せることができるように車体の車幅方向側部よりも外方に突出した使用位置と該使用位置よりも車体側に引っ込んだ格納位置との間を移動可能な補助ステップとを有する自動車において、
前記サイドドアと補助ステップを連結させて、該サイドドアを開くと同時に補助ステップを使用位置に移動させることのできる状態と、サイドドアのみを開けることのできる状態を車外のドアハンドルの操作によって切り換え可能としたことを特徴とする自動車。
【請求項2】
前記補助ステップに係合した最下位の係合位置と該補助ステップとの係合を解除した最上位の係合解除位置との間を上下方向に移動可能に前記サイドドアの内部に配置されたロックバーを具備し、前記ドアハンドルは、前記サイドドアが車体に対してロックされているときのロック位置と、該サイドドアのロックが解除されるアンロック位置と、前記ロックバーを下方に加圧して、該ロックバーを前記係合位置に移動させるロックバー加圧位置との間を回動可能にサイドドアに支持され、前記ドアハンドルが前記ロック位置又はアンロック位置を占めているとき、前記ロックバーは、前記係合解除位置に保持され、該ロックバーが前記係合解除位置を占めた状態で、前記サイドドアを閉位置から開放回動させたとき、前記補助ステップは、その格納位置に留まり、前記ロックバーが前記係合位置を占めた状態で、前記サイドドアをその閉位置から開放回動させたときは、前記補助ステップは、ロックバーに連行されて、使用位置へ移動するように構成した請求項1に記載の自動車。
【請求項3】
前記ロックバーをその係合解除位置へ向けて付勢する付勢手段を有し、前記ドアハンドルが前記ロック位置又はアンロック位置を占めているとき、前記ロックバーは、前記付勢手段によって前記係合解除位置に持ち上げられている請求項2に記載の自動車。
【請求項4】
前記補助ステップの下方に隠された格納位置と、該補助ステップから突出して、基端部が前記補助ステップに支持され、先端部が路面に接地した態勢の使用位置との間を移動可能なスローププレートを有する請求項1乃至3のいずれかに記載の自動車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−18767(P2009−18767A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−184683(P2007−184683)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【出願人】(000157083)関東自動車工業株式会社 (1,164)
【Fターム(参考)】