説明

船舶

【課題】船舶推進装置の起動順に拘わらず、配置順に従ったデバイスインスタンス番号を付与することが可能な船舶を提供する。
【解決手段】複数の船舶推進装置11a〜11dをそれぞれ制御する複数のコントロールユニット20a〜20dと、各船舶推進装置の運転情報を表示する複数のゲージ部15a〜15dとが通信ネットワークを介して接続され、各コントロールユニットが船舶推進装置の運転情報にデバイスインスタンス番号を付して送信し、各ゲージ部がデバイスインスタンス番号を識別して受信し表示する船舶であり、各コントロールユニット間が通信回線21により接続されると共に、デバイスインスタンス番号を設定可能なDI番号設定部23a〜23dと、船舶推進装置の位置を判別可能な判別部22a〜22dとをそれぞれ備え、DI番号設定部が、コントロールユニットの数と、船舶推進装置の位置とにより、デバイスインスタンス番号を設定するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の船舶推進装置の運転情報がデバイスインスタンス番号を付されて通信ネットワークにより伝達され、各船舶推進装置に対応して設けられた複数のゲージ部に、その運転情報を表示する船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
船舶には航行スピードや燃料残量、船外機のエンジン回転数やエンジン温度等を表示するためにゲージ部が設けられているが、従来、このような複数のゲージ部と船外機の間がCAN(コントロールエリアネットワーク)等の通信ネットワークを介して接続されて、各種の情報を通信ネットワークを介して伝達するように構成された船舶が知られている。
【0003】
このような船舶では、例えば、複数の船外機と、各船外機に対応する複数のゲージ部とを備え、各船外機毎に異なるデバイスインスタンス番号を設定可能にすると共に、各船外機の運転情報にデバイスインスタンス番号を付与して通信ネットワークに送信可能にし、一方、各ゲージ部をそれぞれ対応する船外機のデバイスインスタンス番号を識別して受信可能にすることにより、各船外機の運転情報をそれぞれ対応する各ゲージ部に伝達して表示できるようにしている。
【0004】
複数の装置にそれぞれ異なるデバイスインスタンス番号を設定する方法としては、例えば下記特許文献1に示されるようなシステムが知られている。このシステムでは、例えば、複数の船外機に対応した複数のECUにそれぞれ番号設定部が設けられ、各番号設定部に予め同一の初期値を設定しておき、各船外機を起動した際、通信ネットワークを介して他の船外機のデバイスインスタンス番号を受信しないとき、初期値をその船外機のデバイスインスタンス番号として設定し、通信ネットワークを介して他の船外機のデバイスインスタンス番号を受信したとき、受信したデバイスインスタンス番号と異なる番号をデバイスインスタンス番号として設定するようにしている。
【0005】
ここでは、初期値として同じ番号が設定されているので、2つ目以後の船外機を起動すると同一の番号を受信することになる。そのため、次の船外機に対応した番号設定部では、前に起動した船外機の番号と重複しない最小値に繰り上げることにより異なるデバイスインスタンス番号を設定している。
【0006】
一方、各ゲージ部は、例えば、配置順に小さいデバイスインスタンス番号を選択できるように構成されている。
【0007】
このようなシステムによれば、複数の船外機を配置順に起動させることにより、船外機に配置順に従ったデバイスインスタンス番号を設定することができると共に、対応するゲージ部に順番に対応する船外機のデバイスインスタンス番号を設定することが可能である。そのため、デバイスインスタンス番号の設定に特別な治具等を用いる必要がなく、複数の船外機などに、例えばNMEA等の規格に準じて船外機の並び順にデバイスインスタンス番号を容易に設定することが可能である。
【特許文献1】特開2005−161906号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようにして配置順に従いデバイスインスタンス番号を設定するようにしておくと、配置順とは異なる順番で船外機を起動させた場合、配置順とは異なるデバイスインスタンス番号が各船外機やゲージ部に設定されることになる。そのため、船外機の起動順序が特定されてしまい、設定作業に手間がかかるという問題点があった。
【0009】
そこで、この発明では、船舶推進装置の起動順に拘わらず、配置順に従ったデバイスインスタンス番号を付与することが可能な船舶を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する請求項1に記載の発明は、複数の船舶推進装置をそれぞれ制御する複数のコントロールユニットと、前記各船舶推進装置の運転情報を表示する複数のゲージ部とを備え、前記複数のコントロールユニットと前記複数のゲージ部とが通信ネットワークを介して接続され、前記各コントロールユニットが対応する前記船舶推進装置の運転情報に互いに異なるデバイスインスタンス番号を付して送信し、前記各ゲージ部が前記デバイスインスタンス番号を識別して対応する前記船舶推進装置の前記運転情報を受信し表示する船舶であって、前記各コントロールユニットは、他の全ての前記コントロールユニット間と通信回線により接続されると共に、前記デバイスインスタンス番号を設定可能なDI番号設定部と、当該コントロールユニットに対応する前記船舶推進装置の位置を判別可能な判別部とをそれぞれ備え、前記DI番号設定部は、前記通信回線により認識される前記コントロールユニットの数と、前記判別部により判別される前記船舶推進装置の位置とにより、前記デバイスインスタンス番号を設定することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記各ゲージ部は、予め前記コントロールユニットの前記デバイスインスタンス番号に対応する前記デバイスインスタンス番号がそれぞれ設定されると共に、当該ゲージ部に設定された前記デバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された前記運転情報を識別して受信可能なDI番号識別部をそれぞれ備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、複数の船舶推進装置をそれぞれ制御する複数のコントロールユニットと、前記各船舶推進装置の運転情報を表示する複数のゲージ部とを備え、前記複数のコントロールユニットと前記複数のゲージ部とが通信ネットワークを介して接続され、前記各コントロールユニットが対応する前記船舶推進装置の運転情報に互いに異なるデバイスインスタンス番号を付して送信し、前記各ゲージ部が前記デバイスインスタンス番号を識別して対応する前記船舶推進装置の前記運転情報を受信し表示する船舶であって、
【0013】
前記各コントロールユニットは、前記デバイスインスタンス番号を設定可能なDI番号設定部と、当該コントロールユニットに対応する前記船舶推進装置の前記位置を判別可能な判別部とをそれぞれ備え、前記各ゲージ部間が通信回線により接続され、前記各ゲージ部は、予め互いに異なる前記デバイスインスタンス番号がそれぞれ設定され、当該ゲージ部に設定された前記デバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された前記運転情報を識別して受信可能なDI番号識別部をそれぞれ備え、前記DI番号識別部が前記ゲージ部の数と、前記デバイスインスタンス番号とにより対応する前記コントロールユニットを特定し、当該コントロールユニットの前記DI番号設定部にそのデバイスインスタンス番号を設定することを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の構成に加え、前記DI番号設定部は、前記デバイスインスタンス番号を記憶するROMを備え、該ROMに記憶された該デバイスインスタンス番号を読み出して前記船舶推進装置の前記運転情報に付すように構成されたことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加え、前記船舶推進装置の位置の順序が最終となる前記船舶推進装置以外の前記船舶推進装置に対応する前記DI番号設定部は、前記位置の順序に従う連続した整数を前記デバイスインスタンス番号として設定し、前記位置の順序が最終となる前記船舶推進装置に対応する前記DI番号設定部は、前記コントロールユニットの数に従うと共に前記連続した整数に連続する整数を前記デバイスインスタンス番号として設定されることを特徴とする。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記DI番号設定部は、電源がオン状態の前記船舶推進装置に対応する前記コントロールユニットの数が変動したとき、前記位置の順序が最終となる前記船舶推進装置に対応する前記コントロールユニットの前記デバイスインスタンス番号が増加することとなる場合に、当該デバイスインスタンス番号を再設定して前記ROMに記憶させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、各コントロールユニット間が通信回線により接続されているので、各コントロールユニットがそれぞれコントロールユニットの数を認識することができ、また、各コントロールユニットがそのコントロールユニットに対応する船舶推進装置の位置を判別可能な判別部を備えているので、各コントロールユニットがそれぞれそのコントロールユニットに対応する船舶推進装置の位置を判別することができる。そのため、各コントロールユニットが全ての船舶推進装置の中で何番目に配置されている船舶推進装置に対応するかを認識することができ、配置されている順番に従ったデバイスインスタンス番号を設定することが可能である。その結果、船舶推進装置を任意の順序で起動させても、船舶推進装置の配置の順序に従ったデバイスインスタンス番号を各コントロールユニットに付与することが可能である。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、各ゲージ部のDI番号識別部が、予めデバイスインスタンス番号を設定でき、このデバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された運転情報を識別して受信できるので、各船舶推進装置の運転情報を各コントロールユニットからそれぞれ対応するゲージ部に確実に伝達することが可能である。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、各ゲージ部間が通信回線により接続されているので、各ゲージ部がそれぞれゲージ部の数を認識することができ、また、各ゲージ部が予め互いに異なるデバイスインスタンス番号を設定可能であるので、各ゲージ部を全ての船舶推進装置中で何番目に配置されている船舶推進装置に対応させるかを特定することができる。
【0020】
一方、各コントロールユニットがそのコントロールユニットに対応する船舶推進装置の位置を判別可能な判別部を備えているので、各コントロールユニットがどの船舶推進装置に対応するかを認識することができ、各ゲージ部に対応するコントロールユニットをそれぞれ特定することができる。そのため、各コントロールユニットのDI番号設定部にそれぞれ対応するゲージ部に設定されたデバイスインスタンス番号を設定することができる。
【0021】
その結果、船舶推進装置を任意の順序で起動させても、船舶推進装置の配置の順序に従ったデバイスインスタンス番号をコントロールユニット及びゲージ部に付与することが可能である。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、DI番号設定部がデバイスインスタンス番号を記憶するROMを備え、このROMに記憶されたデバイスインスタンス番号を読み出して船舶推進装置の運転情報に付すように構成されているので、最初にデバイスインスタンス番号をROMに記憶すれば、デバイスインスタンス番号を設定する処理を頻繁に行う必要がなく、制御が容易である。
【0023】
請求項5に記載の船舶推進装置によれば、船舶推進装置の位置の順序が最終となる船舶推進装置以外の船舶推進装置に対応するDI番号設定部が、位置の順序に従う連続した整数をデバイスインスタンス番号として設定するので、位置の順序が最終となる船舶推進装置以外の船舶推進装置では、その後に船舶推進装置が増加或いは減少しても配置順序を変動させる必要がなく、そのため、船舶推進装置に対応する各コントロールユニットや各ゲージ部のデバイスインスタンス番号を再設定する必要がない。
【0024】
その結果、最初にデバイスインスタンス番号を設定した後で船舶推進装置が増加或いは減少した際には、位置の順序が最終となる船舶推進装置に対応するコントロールユニットやゲージ部だけデバイスインスタンス番号を再設定するだけでよく、他の船外機に対応するコントロールユニットやゲージ部のデバイスインスタンス番号を固定して設定しておくことができるため、デバイスインスタンス番号の再設定の手順を簡単にすることができ、同時に、ROMに書き込む回数を少なく抑えることができるため、耐久性を向上することも可能である。
【0025】
請求項6に記載の発明によれば、電源がオン状態の船舶推進装置に対応するコントロールユニットの数が変動した際、船舶推進装置の位置の順序が最終となる船舶推進装置に対応するコントロールユニットのデバイスインスタンス番号が増加することとなるときだけ、そのデバイスインスタンス番号を再設定してROMに記憶させるので、デバイスインスタンス番号をROMに書き込む回数を少なく抑えることができ、耐久性をより向上し易い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
【0027】
図1乃至図3はこの実施の形態1を示す。図1において、符号10は船舶であり、船体後部に複数の船舶推進装置としての船外機11a〜11dが設けられ、船体前部に船外機11a〜11dを操作するためのリモコン装置12が設けられると共に、各船外機11a〜11dの運転情報を表示するために、各船外機11a〜11dに対応するゲージ部15a〜15dが設けられ、これらがネットワークケーブル13を介して接続されてコントロールエリアネットワーク(CAN)が構築されている。
【0028】
リモコン装置12には、図2に示すように、船外機11a〜11dのエンジン側ECU18a〜18dに各種のアクチュエータなどを駆動して制御するための制御情報を送信したり、船外機11a〜11dからの運転情報を受信するために、各船外機11a〜11dに対応するコントロールユニットとしてのリモコン側ECU20a〜20dが設けられている。これらのリモコン側ECU20a〜20dは互いに通信回線21により通信可能に接続されている。
【0029】
各リモコン側ECU20a〜20dは、それぞれ対応する船外機11a〜11dの位置を判別するための判別部22a〜22dが設けられ、この判別部22a〜22dにより特定される船外機11a〜11dのエンジン側ECU18a〜18dと情報伝達が可能に構成されている。なお、図2では、理解容易のために、各リモコン側ECU20a〜20dと船外機11a〜11dとを直接結線したものとして図示している。
【0030】
これらの各リモコン側ECU20a〜20dは、ネットワークケーブル13を介して各種の情報を伝達するために、互いに異なるデバイスインスタンス番号を各種の情報に付与できるように構成されており、そのようなデバイスインスタンス番号を設定するためのDI番号設定部23a〜23dが設けられている。
【0031】
これらの各DI番号設定部23a〜23dには、各デバイスインスタンス番号を記憶するための図示しないEEPROMがそれぞれ備えられており、各リモコン側ECU20a〜20dではこのEEPROMに記憶されたデバイスインスタンス番号を読み出して、各種の情報に付与するようになっている。
【0032】
ここでは、各エンジン側ECU18a〜18dから船外機11a〜11dの運転情報が、それぞれ対応する各リモコン側ECU20a〜20dに伝達され、各リモコン側ECU20a〜20dにおいて、それぞれ対応する船外機11a〜11dの運転情報にデバイスインスタンス番号を付して、ネットワークケーブル13に送信する。
【0033】
一方、各ゲージ部15a〜15dは、予めデバイスインスタンス番号を設定可能であると共に、その設定されたデバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された運転情報を識別して受信可能なDI番号識別部25a〜25dが設けられている。
【0034】
そのため、各リモコン側ECU20a〜20dから通信ネットワークに送信された各船外機11a〜11dの運転情報が、それぞれリモコン側ECU20a〜20d及び船外機11a〜11dに対応した各ゲージ部15a〜15dにおいて、デバイスインスタンス番号を識別することにより受信され、表示される。
【0035】
この船舶10では、リモコン側ECU20a〜20dのDI番号設定部23a〜23dにおいて、船外機11a〜11dの位置の順序に従って0から始まる連続した整数により、それぞれ異なるデバイスインスタンス番号を設定している。
【0036】
4基掛け以下の場合、船尾の左舷側の船外機(以下、必要に応じてP機と称す)11a、中央の左舷側の船外機(以下、必要に応じてC機或いはCP機と称す)11b、中央の右舷側の船外機(以下、必要に応じてCS機と称す)11c、及び右舷側の船外機(以下、必要に応じてS機と称す)11dのデバイスインスタンス番号は、例えば一例として、この実施の形態では、次の表1のように設定されている。
【0037】
【表1】

【0038】
この表1から明らかなように、船外機11a〜11dの数を増加した際、P機11a、CP機11b、CS機11cでは、位置の順序に基づくデバイスインスタンス番号は変化せず、S機11dでは、デバイスインスタンス番号が変化するように設定されている。
【0039】
そのため、リモコン側ECU20a〜20dのDI番号設定部23a〜23dでは、このような点に基づき、S機11dと、それ以外とで区別してデバイスインスタンス番号を設定するための手順が規定されている。
【0040】
ここでは、各リモコン側ECU20a〜20dがそれぞれ全リモコン側ECU20a〜20dの合計数Nを認識し、各リモコン側ECU20a〜20dに対応する船外機11a〜11dの位置を判別することにより、デバイスインスタンス番号を設定する。
【0041】
その際、船外機11a〜11dの位置の順序が最終となるS機11d以外のP機11a、CP機11b、CS機11cに対応するDI番号設定部23a〜23cには、位置の順序に従う連続した整数をデバイスインスタンス番号として設定し、一方、位置の順序が最終となるP機11dに対応するDI番号設定部23dには、リモコン側ECU20a〜20dの合計数Nに従うとともにDI番号設定部23a〜23cのデバイスインスタンス番号と連続する整数、即ち、N−1をデバイスインスタンス番号として設定する。
【0042】
このようなデバイスインスタンス番号の設定手順は、各リモコン側ECU20a〜20d毎に実行されるものであり、初期設定時、通常の使用中、多機掛け時システムの変更時などに実行されるように構成されている。
【0043】
このデバイスインスタンス番号の具体的な設定手順を、図3を用いて、3基掛けの船舶10の例により説明する。3基掛けの場合、P機11a、C機11b及びS機11dを備えると共に、それに対応する3個のエンジン側ECU18a、18b、18d及びゲージ部15a、15b、15dが設けられている。
【0044】
まず、初期設定時には、ステップS101において、通信ネットワーク内で電源がオン状態のP機11a、C機11b、S機11dに対応するリモコン側ECU20a、20b、20dの個数情報を通信回線21を用いた通信により認識する。ここでは、合計数Nの「3」を認識する。初期設定時には、以前の個数情報は存在しないため、そのままステップS102に進む。
【0045】
ステップS102では、判別部22a、22b、22dにより、P機11a、C機11b、S機11dの位置が判定される。ここでは、各ECU20a、20b、20dがそれぞれ接続されている各船外機11a、11b、11dに記憶されたP機、C機、S機の情報を取得し、自身が接続されている船外機11a、11b、11dの位置を判定する。即ち、ECU20aがP機11aに接続され、ECU20bが20b、ECU20cがS機11dに接続されていることを認識する。なお、この手順ではC機11bをCP機として処理している。このステップS102では、位置の順序が最終となるS機11dか、それ以外であるかで区別され、次のステップS103又はステップS105に進む。
【0046】
S機11d以外であるP機11a、C機11bに対応するリモコン側ECU20a、20bでは、ステップS103に進み、初期設定時には事前に記憶されているROM値が存在しないため、そのままステップS104に進む。
【0047】
ステップS104では、各機11a、11bの配置された位置の順序に従い、「0」から始まる連続した整数によりデバイスインスタンス番号を設定する。まず、左舷側から最初となるP機11aに対応するリモコン側ECU20aのDI番号設定部23aに整数「0」をデバイスインスタンス番号として設定する共に、配置の順序がP機11aの次となるC機11bに対応するリモコン側ECU20bのDI番号設定部23bに、DI番号設定部23aに設定されたデバイスインスタンス番号「0」と連続した次の整数「1」をデバイスインスタンス番号として設定し、それぞれのEEPROMに書き込んで記憶させる。
【0048】
一方、位置の順序が最終となるS機11dに対応するリモコン側ECU20dでは、ステップS102の次にステップS105に進み、初期設定時には事前に設定されている番号が存在しないため、そのままステップS106に進む。
【0049】
ステップS106では、通信回線21により認識されている全リモコン側ECU20a、20b、20dの個数情報である合計数Nに従うと共に、DI番号設定部23a、23bの整数「0」、「1」と連続するように、合計数Nから1を除したN−1の整数「2」をデバイスインスタンス番号としてリモコン側ECU20dのDI番号設定部23dに設定し、EEPROMに書き込んで記憶させる。
【0050】
これにより初期設定においてDI番号設定部23a、23b、23dにそれぞれ異なるデバイスインスタンス番号を設定するための手順を終了する。
【0051】
次に、初期設定後の船舶10の通常使用時における手順の流れを説明する。
【0052】
ステップS101では、各DI番号設定部23a、23b、23dは、通信回線21により電源がオン状態の船外機11a、11b、11dに対応するリモコン側ECU20a、20b、20dの個数情報を認識して手順を実行する。
【0053】
通常使用時に3基のP機11a、C機11b、S機11dの電源をオン状態で使用する場合には、このステップS101において、個数情報が初期設定時から変化したか否かが判定されると、変化していないため、そのまま手順が終了される。
【0054】
一方、例えばP機11aとS機11dの2基の電源をオン状態にして使用する場合には、ステップS101において、電源がオン状態の個数情報が初期設定時から変化したか否かが判定されると、変化しているためステップS102に進む。
【0055】
ステップS102では、判別部22a、22dによりP機11a、S機11dの位置が判別され、位置の順序が最終となるS機11dか、それ以外であるかで区別され、、次のステップS103又はステップS105に進む。
【0056】
S機11d以外であるP機11aに対応するリモコン側ECU20aでは、次にステップS103に進み、DI番号設定部23aのEEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号が正しいか否か、即ち、P機11aの位置の順序に従う整数「0」であるか否かが判定される。
【0057】
このとき、S機11d以外の船外機では、正常な動作状態であれば、デバイスインスタンス番号が変化しないため、DI番号設定部23aのEEPROMに記憶されている「0」で正しく、そのまま手順を終了する。
【0058】
一方、位置の順序が最終となるS機11dに対応するリモコン側ECU20dでは、ステップS102の次にステップS105に進む。
【0059】
ステップS105では、DI番号設定部23dのEEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号「2」が、増加しているか否かが判定される。ここでは、電源がオン状態のP機11a、S機11dに対応するリモコン側ECU20a、20dの個数情報に従う値以上であるか否か、即ち、合計数「2」から1を除した整数「1」より小さいか否かが判定される。
【0060】
ここでは、記憶されているデバイスインスタンス番号「2」が個数情報に従う値「1」より大きいため、そのまま手順を終了する。
【0061】
従って、初期設定後の船舶10の通常使用時における手順では初期設定により各DI番号設定部23a、23b、23dに設定された各デバイスインスタンス番号は変更されることなく、各EEPROMに記憶されている番号がそのまま使用される。
【0062】
最後に、初期設定後に、船舶10のC機(以下、必要に応じてCP機と称する)11bとS機11dとの間にCS機11cを新たに追加すると共に、CS機11cに対応するエンジン側ECU18c及びゲージ部15cを新たに追加することにより多基掛けシステムを変更した場合について説明する。
【0063】
この場合、まず、ステップS101において、P機11a、CP機11b、CS機11c、S機11dの全ての電源をオン状態にすると、電源がオン状態の個数情報が初期設定時から変化したか否かが判定され、その結果が変化しているためステップS102に進む。
【0064】
ステップS102では、判別部22a〜22dによりP機11a、CP機11b、CS機11c、S機11dの位置が判別される。このステップS102では、位置の順序が最終となるS機11dか、それ以外であるかで区別され、次のステップS103又はステップS105に進む。
【0065】
位置の順序が最終となるS機11d以外のP機11a、CP機11b、CS機11cに対応するリモコン側ECU20a、20b、20cでは、ステップS103に進み、DI番号設定部23a、23b、23cのEEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号が正しいか否かが判定される。P機11a、CP機11bについては、正常な動作状態では、デバイスインスタンス番号は変化しないため、DI番号設定部23a、23bのEEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号は、それぞれ「0」、「1」で正しく、そのまま手順を終了する。
【0066】
CS機11cのDI番号設定部23cは、新たに追加されているため、EEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号は存在しない。そのためステップS104に進む。
【0067】
ステップS104では、CS機11cの位置の順序に従い、対応するリモコン側ECU20cのDI番号設定部23cに整数「2」をデバイスインスタンス番号として設定する共に、EEPROMに書き込んで記憶させる。
【0068】
一方、ステップS102において、位置の順序が最終となるS機11dに対応するリモコン側ECU20dでは、ステップS102の次にステップS105に進む。
【0069】
ステップS105では、DI番号設定部23dのEEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号「2」が、増加しているか否か、即ち、電源がオン状態のP機11a、CP機11b、CS機11c、S機11dに対応するリモコン側ECU20a〜20dの個数情報に従う値以上であるか否か判定される。
【0070】
ここでは、EEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号が「2」であるのに対し、個数情報に従う値が合計数「4」から1を除した整数が「3」であるため、記憶されているデバイスインスタンス番号が個数情報に従う値より大きい。そのため、リモコン側ECU20dのDI番号設定部23dのデバイスインスタンス番号が増加することとなり、ステップS106に進む。
【0071】
ステップS106では、通信回線21により認識される個数情報に従う全リモコン側ECU20a〜20dの合計数「4」から1を除した整数「3」を、DI番号設定部23dのデバイスインスタンス番号として再設定し、EEPROMに書き込んで記憶させる。
【0072】
これによりDI番号設定部23a〜23dにそれぞれ異なるデバイスインスタンス番号を設定するための手順を終了する。
【0073】
以上のようにして、リモコン側ECU20a〜20dの各DI番号設定部23a〜23dにそれぞれ異なるデバイスインスタンス番号を設定するようにした船舶10では、各リモコン側ECU20a〜20dが他の全てのリモコン側ECU20a〜20d間と通信回線21により接続されているので、各リモコン側ECU20a〜20dがそれぞれ全リモコン側ECU20a〜20dの合計数Nを認識することができる。
【0074】
また、各リモコン側ECU20a〜20dがそのリモコン側ECU20a〜20dに対応する船外機11a〜11dの位置を判別可能な判別部22a〜22dを備えているので、各リモコン側ECU20a〜20dがそれぞれそのリモコン側ECU20a〜20dに対応する船外機11a〜11dの位置を判別することができる。
【0075】
そのため、各リモコン側ECU20a〜20dが全ての船外機11a〜11dの中で何番目に配置されているものに対応するかを認識することができ、配置されている順番に従ったデバイスインスタンス番号を設定することが可能である。その結果、船外機11a〜11dを任意の順序で起動させても、船外機11a〜11dの配置の順序に従ったデバイスインスタンス番号をリモコン側ECU20a〜20dに付与することが可能である。
【0076】
また、各ゲージ部15a〜15dのDI番号識別部25a〜25dでは、リモコン側ECU20a〜20dのDI番号設定部23a〜23dに設定されたデバイスインスタンス番号に対応するデバイスインスタンス番号を予め設定でき、このデバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された運転情報を識別して受信できるので、各デバイスインスタンス番号により各船外機11a〜11dの運転情報を各リモコン側ECU20a〜20dからそれぞれ対応するゲージ部15a〜15dまで通信ネットワークケーブル13を介して確実に伝達することが可能である。
【0077】
更に、DI番号設定部23a〜23dがデバイスインスタンス番号を記憶するEEPROMを備え、このEEPROMに記憶されたデバイスインスタンス番号を読み出して船外機11a〜11dの運転情報に付すように構成されているので、一旦、デバイスインスタンス番号がEEPROMに記憶されれば、デバイスインスタンス番号を頻繁に設定する処理を行う必要がなく、制御が容易である。
【0078】
また、船外機11a〜11dの位置の順序が最終となる船外機11d以外の船外機11a〜11cに対応するDI番号設定部23a〜23cに、位置の順序に従う連続した整数をデバイスインスタンス番号として設定しているので、初期設定後に船外機11a〜11dの数を増加或いは減少しても配置順序を変動させる必要がなく、そのため、船外機11a〜11cに対応するリモコン側ECU20a〜20cやゲージ部15a〜15cでは、デバイスインスタンス番号を再設定する必要がない。
【0079】
その結果、一旦、船外機11a〜11dの1基又は複数基を装着してデバイスインスタンス番号を設定した後で、船外機11a〜11dが増加或いは減少した際に、船外機11a〜11dの位置の順序が最終となる船外機11dに対応するリモコン側ECU20dやゲージ部15dだけデバイスインスタンス番号を再設定するだけでよく、他の船外機11a〜11cに対応するリモコン側ECU20a〜20cやゲージ部15a〜15cのデバイスインスタンス番号を固定して設定しておくことができるため、DI番号設定部23a〜23dにおけるデバイスインスタンス番号の再設定の手順を簡単にすることができる。それと同時に、EEPROMに書き込む回数を少なく抑えることが可能となるため耐久性を向上することも可能である。
【0080】
しかも、ここでは、電源がオン状態の船外機11a〜11dに対応するリモコン側ECU20a〜20dの数が変動したとき、船外機11a〜11dの位置の順序が最終となる船外機11dに対応するリモコン側ECU20dのデバイスインスタンス番号が増加することとなる場合にだけ、デバイスインスタンス番号を再設定してEEPROMに記憶させるので、船外機11a〜11dを船舶に新たに増加したときや、EEPROMに記憶されているデバイスインスタンス番号が変化したときのような極限られた場合にだけ、デバイスインスタンス番号を再設定すればよく、デバイスインスタンス番号をEEPROMに書き込む回数を少なく抑えることができ、耐久性をより向上し易い。
【0081】
なお、上記実施の形態1では、デバイスインスタンス番号を位置の順序により設定する際、船外機11a〜11dの左舷側からの配置順により設定したが、特に限定されるものではなく、予め規定された位置に基づく順序であれば、他の順序であっても、この発明を適用することは可能である。
[実施の形態2]
【0082】
図4はこの実施の形態2を示す。
【0083】
この船舶10では、各ゲージ部15a〜15d間が通信回線27により接続されると共に、各ゲージ部15a〜15dのDI番号識別部25a〜25dがゲージ部15a〜15dの数と、予め設定できるデバイスインスタンス番号とにより対応するリモコン側ECU20a〜20dを特定して、そのリモコン側ECU20a〜20dにデバイスインスタンス番号を付与することが可能となっている他は、実施の形態1と同様である。なお、各リモコン側ECU20a〜20dを通信可能に接続する通信回線21が設けられていないが、設けられていてもよい。
【0084】
このような構成を有する船舶10であっても、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができ、まず、この実施の形態2では、各ゲージ部15a〜15d間が通信回線27により接続されているので、各ゲージ部15a〜15dの番号識別部25a〜25dがそれぞれゲージ部15a〜15dの数を認識することができ、また、各ゲージ部15a〜15dが、予め互いに異なり、好ましくは配置に従う連続した整数からなるデバイスインスタンス番号を設定可能となっているので、各ゲージ部15a〜15dを全ての船外機11a〜11dの中で何番目に配置されている船外機11a〜11dに対応させるかを特定することができる。
【0085】
一方、各リモコン側ECU20a〜20dの各判別部22a〜22dが各リモコン側ECU20a〜20dに対応する船外機11a〜11dの位置を判別可能であるので、各リモコン側ECU20a〜20dがどの船外機11a〜11dに対応するかを認識することができ、各ゲージ部15a〜15dに対応する各リモコン側ECU20a〜20dをそれぞれ特定することができる。そのため、各リモコン側ECU20a〜20dのDI番号設定部23a〜23dに、それぞれ対応するゲージ部15a〜15dに設定されたデバイスインスタンス番号を設定することができる。
【0086】
その結果、船外機11a〜11dを任意の順序で起動させても、船外機11a〜11dの配置順序に従ったデバイスインスタンス番号をリモコン側ECU20a〜20d及びゲージ部15a〜15dに付与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】この発明の実施の形態1の船舶を示す斜視図である。
【図2】同実施の形態1のコントロールエリアネットワークの一部を示すブロック図である。
【図3】同実施の形態1のデバイスインスタンス番号を設定する手順を示すフローチャートである。
【図4】この発明の実施の形態2のコントロールエリアネットワークの一部を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0088】
10 船舶
11a〜11d 船外機
12 リモコン装置
13 ネットワークケーブル
15a〜15d ゲージ部
18a〜18d エンジン側ECU
20a〜20d リモコン側ECU
21、27 通信回線
22a〜22d 判別部
23a〜23d DI番号設定部
25a〜25d DI番号識別部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の船舶推進装置をそれぞれ制御する複数のコントロールユニットと、前記各船舶推進装置の運転情報を表示する複数のゲージ部とを備え、前記複数のコントロールユニットと前記複数のゲージ部とが通信ネットワークを介して接続され、前記各コントロールユニットが対応する前記船舶推進装置の運転情報に互いに異なるデバイスインスタンス番号を付して送信し、前記各ゲージ部が前記デバイスインスタンス番号を識別して対応する前記船舶推進装置の前記運転情報を受信し表示する船舶であって、
前記各コントロールユニットは、他の全ての前記コントロールユニット間と通信回線により接続されると共に、前記デバイスインスタンス番号を設定可能なDI番号設定部と、当該コントロールユニットに対応する前記船舶推進装置の位置を判別可能な判別部とをそれぞれ備え、
前記DI番号設定部は、前記通信回線により認識される前記コントロールユニットの数と、前記判別部により判別される前記船舶推進装置の位置とにより、前記デバイスインスタンス番号を設定することを特徴とする船舶。
【請求項2】
前記各ゲージ部は、予め前記コントロールユニットの前記デバイスインスタンス番号に対応する前記デバイスインスタンス番号がそれぞれ設定されると共に、当該ゲージ部に設定された前記デバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された前記運転情報を識別して受信可能なDI番号識別部をそれぞれ備えたことを特徴とする請求項1に記載の船舶。
【請求項3】
複数の船舶推進装置をそれぞれ制御する複数のコントロールユニットと、前記各船舶推進装置の運転情報を表示する複数のゲージ部とを備え、前記複数のコントロールユニットと前記複数のゲージ部とが通信ネットワークを介して接続され、前記各コントロールユニットが対応する前記船舶推進装置の運転情報に互いに異なるデバイスインスタンス番号を付して送信し、前記各ゲージ部が前記デバイスインスタンス番号を識別して対応する前記船舶推進装置の前記運転情報を受信し表示する船舶であって、
前記各コントロールユニットは、前記デバイスインスタンス番号を設定可能なDI番号設定部と、当該コントロールユニットに対応する前記船舶推進装置の前記位置を判別可能な判別部とをそれぞれ備え、
前記各ゲージ部間が通信回線により接続され、前記各ゲージ部は、予め互いに異なる前記デバイスインスタンス番号がそれぞれ設定され、当該ゲージ部に設定された前記デバイスインスタンス番号と同じデバイスインスタンス番号が付された前記運転情報を識別して受信可能なDI番号識別部をそれぞれ備え、
前記DI番号識別部が前記ゲージ部の数と、前記デバイスインスタンス番号とにより対応する前記コントロールユニットを特定し、当該コントロールユニットの前記DI番号設定部にそのデバイスインスタンス番号を設定することを特徴とする船舶。
【請求項4】
前記DI番号設定部は、前記デバイスインスタンス番号を記憶するROMを備え、該ROMに記憶された該デバイスインスタンス番号を読み出して前記船舶推進装置の前記運転情報に付すように構成されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一つに記載の船舶。
【請求項5】
前記船舶推進装置の位置の順序が最終となる前記船舶推進装置以外の前記船舶推進装置に対応する前記DI番号設定部は、前記位置の順序に従う連続した整数を前記デバイスインスタンス番号として設定し、
前記位置の順序が最終となる前記船舶推進装置に対応する前記DI番号設定部は、前記コントロールユニットの数に従うと共に前記連続した整数に連続する整数を前記デバイスインスタンス番号として設定されることを特徴とする請求項4に記載の船舶。
【請求項6】
前記DI番号設定部は、電源がオン状態の前記船舶推進装置に対応する前記コントロールユニットの数が変動したとき、前記位置の順序が最終となる前記船舶推進装置に対応する前記コントロールユニットの前記デバイスインスタンス番号が増加することとなる場合に、当該デバイスインスタンス番号を再設定して前記ROMに記憶させることを特徴とする請求項5に記載の船舶。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−25505(P2008−25505A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−200789(P2006−200789)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【出願人】(000176213)ヤマハマリン株式会社 (256)
【Fターム(参考)】