説明

色最適化干渉変調器ディスプレイ

1つ以上の異なる色のサブピクセルについて異なる材料を利用することにより最適化されたiMoDディスプレイがここに示される。そのような最適化されたディスプレイは、サブピクセルがすべて同じ材料で構成されるディスプレイに対して全色域を改善した。さらに、そのようなディスプレイを製造する方法、およびiMoDディスプレイを最適化する方法が示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は干渉変調器(iMoD)に関する。より明確には、この発明の実施例はiMoDディスプレイの色の最適化に関する。
【背景技術】
【0002】
広い市場の支持に達するために、ディスプレイテクノロジーはエンドユーザに満足な視覚的な経験を提供することができねばならない。高輝度、低消費電力ディスプレイの市場は新しい携帯用電子機器の一定の導入で膨らみ続けている。従来の知識は、反射ディスプレイは広い市場の支持のために必要な画像品質を提供することができないと暗示する。例えば、反射液晶ディスプレイ(LCD)は、補助照明のないオフィス使用のための不十分な反射率、および明るい日光の条件の下で不十分な全色域を経験する。その結果、最近の市場開発は、反射からトランスフレクティブなLCディスプレイへ小さな移動体装置適用のために支配的なディスプレイを移した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
トランスフレクティブなディスプレイの増加した明るさおよび全色域は、補助照明、増加した製造の複雑さおよび増加したコストのため、ほとんど一定の要求により増加した電力消費の代償になる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の1つの態様は複数のピクセルを含むディスプレイであり、各ピクセルが複数のサブピクセルを含み、各サブピクセルが複数のサブピクセルの型から選択され、かつ各ピクセルが異なるサブピクセルの型である少なくとも2つのサブピクセルを含む。各サブピクセルの型は、他のサブピクセルの型とは異なる色の光を反射するように適合される干渉変調器を形成する。少なくとも1つのサブピクセルの型の干渉変調器は、少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器構成要素と比較して、その干渉変調器構成要素において少なくとも1つの差異を含んでいる。
【0005】
本発明の別の態様はディスプレイを製造する方法であり、それらの干渉変調器構成要素において、少なくとも1つの差異を有する少なくとも2つの干渉変調器構造を生成するように、基板上に干渉変調器構造のアレイを製造することを含む。各干渉変調器構造はそれぞれの色を発生するように適合される。
【0006】
本発明のさらに別の態様はディスプレイを最適化する方法であり、カラーディスプレイが干渉変調器構造のアレイを含み、干渉変調器構造の各々が色のグループから選択された特定色の光を反射することができる。最適化方式は色のグループにおける各色について、独立して干渉変調器構造に使用する材料の選択、材料の厚さの選択、および干渉変調器のギャップの選択を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
反射またはトランスフレクティブなLCDの代わりは、iMoDに基づいたディスプレイである。一実施例では、iMoD反射ディスプレイは少なくとも2つの異なる色のサブピクセルを含んで提供される。iMoDディスプレイが所望の全色域を発生するように色のサブピクセルが最適化される。色最適化は各サブピクセルについて、独立して構成要素の材料、構成要素の位置付け、および構成要素の厚さを選ぶことにより遂行されてもよい。サブピクセルの独立した色最適化は、同じ構造を持つiMoDがサブピクセルの全部に使用される場合、利用可能であろうよりも広い全色域を有するディスプレイの製造を許容する。更に、色最適化はLCDに利用可能であるよりも広い全色域を持っているiMoDディスプレイを提供する。
【0008】
基本的なiMoD構造は例えば図1に示される。導電性の部分的に反射するミラー502が透明基板500に堆積される。基板500上の支持構造504は移動可能な導電性のミラー506を支援する。ミラー502および506からの反射は視点位置508から観察することができる。駆動されない状態では、可動ミラー506と部分的に反射するミラー502の間でギャップが形成される。十分な電圧が可動ミラー506および部分的に反射するミラー502間に適用される場合、可動ミラー506は陥没し、ギャップを閉じる。したがって、例えば、7ボルトの電圧が可動ミラー506と部分的な反射器502の間に印加される場合、図1は可動ミラー506を陥没した状態で示す。当業者は7ボルト以外の電圧が可動ミラー506を陥没させるのに有効かもしれないことを認識するだろう。対照的に、0ボルトが適用される場合、図1は可動ミラー506と部分的な反射器502の間にギャップがあることを示す。iMoDの反射スペクトル特性は、可動ミラー506と部分的な反射器502の間の光路長に依存し、それはエアギャップの大きさ、および可動ミラー506と部分的な反射器502の間で配置された任意の材料の厚さおよび屈折率に依存する。いくつかの実施例では、部分的に反射するミラーは誘電体層で覆われ、その結果可動ミラーが陥没するとき、可動ミラーが部分的に反射するミラーへ短絡することが防止される。誘電体の厚さはまた陥没したiMoDの反射スペクトル特性を決定することができる。iMoD構造に関する追加情報は米国特許番号5,835,255;5,986,796;6,040,937;6,055,090;6,574,033;6,589,625;6,650,455;6,674,562;6,680,792;6,710,908;6,741,377;および6,794,119で見つけることができる。
【0009】
次の記述から明白になるように、発明は運動(例えばビデオ)又は静止(例えばスチル画像)でも、また本文又は絵入りでも、画像を表示するように構成されるあらゆる装置で実行されてもよい。より明確に、発明はそれに限定するものではないが、移動電話、無線装置、パーソナルデータアシスタント(PDA)、携帯型あるいはポータブルコンピュータ、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、時計、電卓、テレビモニタ、平面パネルディスプレイ、コンピュータモニタ、自動ディスプレイ(例えば、走行記録計ディスプレイ等)、コックピット制御および/またはディスプレイ、カメラの視界のディスプレイ(例えば、車両における背面視カメラのディスプレイ)、電子写真、電子ビルボードまたはサイン、プロジェクタ、建築物(例えば、タイルレイアウト)、包装、および審美的な構造(例えば、一片の宝石の画像のディスプレイ)のような、様々な電子装置で実施されるか、関係しているかもしれないことが熟考される。より一般的に、発明は電子スイッチング装置で実施されてもよい。
【0010】
上述されたように、部分的に反射するミラー502と可動ミラー506の間のギャップは、2つのミラーによって反射された光の間の光路長の差異を設定することにより、iMoDから反射された光の色相を決定する。ここに使用されるように、“色相”は反射光の人間のオブザーバによって知覚された色を指す。生じる強め合う干渉は各iMoDからの色を生成する。図2はカラーiMoDディスプレイ100の一実施例を示す。iMoDディスプレイ100はiMoD構造のアレイを製造することにより構成されてもよい。構造はピクセル102のアレイにグループ化されてもよい。ディスプレイにおける各ピクセルは“サブピクセル”と呼ばれる3つのiMoD構造104、106および108を含む。各サブピクセル104、106あるいは108のギャップは、サブピクセルが三原色のうちの1つの光を反射することができるように設定される。したがって、各サブピクセル104、106あるいは108は異なる“サブピクセルの型”であるかもしれない。このギャップは、部分的な反射器502と可動ミラー506(図1参照)の間に犠牲層を堆積することにより製造工程中に設定され、犠牲層は最終の“リリース” エッチング工程の間に結局除去される。したがって、ギャップは犠牲材料の堆積工程のパラメータを設定することにより製作中にディスプレイ100内に設計されている。いくつかの実施例において、各iMoD素子104、106あるいは108は明るい状態と暗い状態との間を切り換えている二進デバイスとして作動する。特定のピクセル102によって生成された色相は、ピクセル102内のサブピクセル104、106、あるいは108が明るい状態であることにより決定されるであろう。
【0011】
代わりに、白黒のiMoDディスプレイは2つ以上のサブピクセルの型を含んで提供されてもよい。例えば、青緑色サブピクセルの型および黄色のサブピクセルの型が青緑色および黄色の色の組合せによって白色を発生させるために提供されてもよい。一実施例では、白黒のiMoDディスプレイは、緑色のサブピクセルの型のような単一のサブピクセルの型を含むように提供される。
【0012】
いくつかの実施例では、各ピクセル102は3つを越えるサブピクセルを含む。一実施例では、追加のサブピクセルは追加の色を生成するために適合され、それにより追加のサブピクセルの型を提供してもよい。別の実施例では、追加のサブピクセルは同じ三原色を生成するために適合されてもよい。したがって、この実施例では、ピクセルによって反射された各原色の相対的強度は、その原色のいかに多くのサブピクセルが明るい状態であるかによって決定される。
【0013】
犠牲層の厚さがiMoD素子の色を部分的に決定するので、生成された色の可能な組は大きい。さらに、iMoD内で製造されるべき利用可能な色の特定の組は、iMoD構造で使用される材料の特徴および使用される材料の厚さに依存する。例えば、可動ミラー506に使用された材料は、光のある波長を吸収し、それにより可能な反射される色に影響するかもしれない。同様に、部分的な反射器502、誘電体層および基板500のために使用される材料のスペクトルの吸収/反射特性は、iMoDへ製造されるべき利用可能な色の組に影響するかもしれない。
【0014】
異なる材料から成るiMoD構造の1つの例は図3Aおよび3Bで示される。図3Aは図1で示されたものに似ているiMoD構造170を示す。部分的な反射器150は基板152上に堆積される。支持構造154は可動ミラー156を支持する。一実施例では、可動ミラー156はアルミニウムを含み、それはその高い反射率、低価格および堆積の容易さによる利点がある。図3AのiMoD構造は以下“iMoD構造A” と呼ばれるだろう。図3Bは、アルミニウム可動ミラー156に付加的な金の層160を堆積することにより改造されたiMoD構造180を示す。図3BのiMoD構造は以下“iMoD構造B”と呼ばれるだろう。金の層160は、アルミニウム層156の堆積およびパターン化することに先立って付加的なリソグラフィ工程で金属薄膜層堆積によって堆積されるかもしれない。当業者は同じ結果を達成するために代替物質が使用されてもよいことを認識するだろう。例えば、可動ミラー156はアルミニウム以外の高反射率材料から構成されてもよい。更に、iMoD構造Bはアルミニウムに付加的な金の層160を加えることによってではなく金から全体の可動ミラー156を作ることにより構成されてもよい。
【0015】
以下に実証されるように、金の層160はそれが青色光を吸収するので、赤色のサブピクセルを改善する。銅のような代替金属が同様の結果を達成するために使用されてもよい。青色光の吸収は、より有効なiMoDギャップ距離の使用を可能にする。各iMoDギャップ距離は、ギャップ距離の2倍の整数倍数に対応する波長で反射された光に強め合う干渉を供給することができる。したがって、光のいくつかの波長は、第1次干渉(波長=2×ギャップ)、第2次干渉など(波長=ギャップ)等に対応して反射されるかもしれない。以下に議論されるように、第2次干渉を通して赤色光を反射するように調整されたiMoDギャップ距離を備えた赤色のサブピクセルを使用することは有利である。しかしながら、そのようなギャップ距離は、アルミニウム可動ミラー156だけが使用される場合、これらの赤色のサブピクセルの型の実際の使用を抑制している第3次干渉を通して青色光をまた反射する。しかしながら、第3次青色光が金の層160に吸収される場合、第2次赤色光を発生するiMoDギャップ距離は使用されてもよい。
【0016】
代わりに、青色光の吸収は、iMoD構造においてHfOのような青色光を吸収するある酸化物を含めることにより遂行されてもよい。例えば、酸化物は赤色のサブピクセルのiMoD構造の一部として基板上に堆積されてもよい。酸化層は有利に透明であり、それにより他の波長の光をiMoD構造へ進ませる間に青色光用のフィルタとして作用する。青色以外の波長で光を吸収する反射器および吸収体が赤色以外の色のサブピクセルを最適化するために同様に使用されてもよいことが、認識されるだろう。
【0017】
iMoDサブピクセルから知覚された色(即ち、色相)はCIE三刺激色パラメータの点から表現されてもよい。CIE三刺激色パラメータおよびそれらを得るための方法は技術においてよく知られている。様々な実施例では、これらのパラメータは技術において既知の他の色パラメータと同様に、X、YおよびZ値、x、yおよびz値、Y、xおよびy値、Y、u’およびv’値 として表現されてもよい。いくつかの実施例では、(x,y)または(u’,v’)のような色パラメータ対は、二次元のCIE色空間プロット上で与えられた知覚色(即ち、色相)グラフ式に描くために使用されてもよい。図4は、iMoD構造A170あるいはiMoD構造B180のいずれかを使用して生成することができる色の可能な組を備えた(u’,v’)CIE色空間プロットを示す。図4の中の実線曲線200はiMoD構造A170を使用して生成することができる色の可能な組を示す。曲線200上の各点は部分的な反射器150と可動ミラー156の間の特定のギャップ距離を有するiMoD構造A170によって生成された色を表わす。ギャップ距離は曲線200のまわりで右回りに移動して増加する。一実施例では、各iMoDがたった1つの色を生成することができるが、その色は図4の中で示される曲線に沿った任意の点から来ることができる。このように、曲線200は赤、緑および青の原色の色が選択される色設計空間を表わし、決定されたサブピクセル104のギャップ距離に対応している(図2参照)。曲線200は、十分な範囲にわたるギャップの厚さの変更が色相だけでなく生じる色の飽和(所望の原色色相の純度としてここに定義された)も変えるかもしれないことを示す。より多くの飽和色が部分的な反射器と可動ミラーの間の第2次の強め合う干渉の結果である。図4はまた、CIE1976色標準(長い破線202);赤204、青206および緑208EBU蛍光体色標準(正方形);D65白色光源210(円);反射TFT LCDディスプレイ装置212、214および216のサブピクセルに典型的に使用された原色(ダイヤモンド)によって定義されるような人間の感覚の限界についての色パラメータを示す。
【0018】
既存のLCD製造インフラストラクチャとiMoD製造の互換性を最大限にするために、iMoD設計は、可動ミラー156用アルミニウムのようなLCD産業によって広く使用される材料だけを利用してもよい。更に、コストを縮小し、かつ最も単純なプロセスを使用するために、同一のiMoD構造がすべての三原色用に使用されてもよい。本発明のいくつかの実施例では、代替物質は、代替色空間選択を提供するためにiMoDサブピクセルを構成するのに使用される。制限しない例がiMoD構造B180の中の金の層160の利用である。さらに、いくつかの実施例では、すべてのサブピクセルは、色最適化のより大きな柔軟性を許容するため同じ材料から構成されなくてもよい。例えば、一実施例では、赤色のサブピクセルはiMoD構造B180によって製造されるが、青色および緑色のサブピクセルはiMoD構造A170によって製造される。
【0019】
iMoDを構成する構成要素を含む厚さまたは材料への変更は、代替色設計空間をもたらす。図4の中の短い点線曲線220は、iMoD構造B180によって生成することができる1組の設計色を示す。iMoD構造A170のための曲線200のように、曲線220上の各点は、特定のエアギャップを有するiMoD構造B180によって生成された色を表わす。エアギャップは曲線220のまわりで右回りに移動して増加する。iMoD構造B180の中の金の層160の追加が、iMoD構造A170によってアクセス可能であるよりも異なる(u’,v’)色パラメータのアクセス可能性に帰着することが理解され得る。特に、iMoD構造B180はiMoD構造A170に利用不可能であるEBU赤色蛍光体204に近い色パラメータを得るために調整することができる。
【0020】
理想的なディスプレイの設計は、全色域、明るさおよびコントラストのような画像品質パラメータのバランスを要求する。ここに使用されるように、“全色域”は与えられたディスプレイによって発生することができる知覚色の範囲を指し、“明るさ”は与えられたディスプレイによって反射された光の知覚された量を指し、“コントラスト”は明るい状態の反射率と暗い状態の反射率の間の知覚された識別可能性を指す。ある場合には、“全色域”はその頂点がそれぞれ赤、青および緑サブピクセルのための(u’,v’)色パラメータによって定義されるCIE色空間プロットの三角形の領域によって計量されるかもしれない。ある場合には、“全色域”はEBU赤204、青206および緑208蛍光体よって生成された全色域と比較されてもよい。この比較はその頂点が赤、青および緑サブピクセルのための(u’,v’)色パラメータにより定義されるCIE色空間プロットの三角形の領域と、その頂点がEBU赤204、青206および緑208蛍光体によって定義されるCIE色空間プロットの三角形の領域との比率として計量されてもよい。ある場合には、“コントラスト”は両方とも散乱照明の条件の下で測定された暗い状態反射率に対する明るい状態反射率の比率として計量されてもよい。
【0021】
連続的な方法で色を調節するユニークな能力は、全色域、明るさおよびコントラストの最適化を行なう広い自由裁量をiMoDディスプレイに与える。例えば、iMoDサブピクセルのためにエアギャップ・サイズの様々な組合せを選ぶことによって、多色ディスプレイが同じiMoD構造設計を使用して構成することができる。図5は、iMoD構造A170を使用して構成された3つのiMoDディスプレイのCIE(u’,v’)色空間プロットを示す。3つのディスプレイは、各ディスプレイの原色サブピクセルの(u’,v’)色パラメータが三角形の頂点を定義するCIE色空間プロットの三角形によって例証される。iMoDディスプレイ1 250は全色域を犠牲にしてディスプレイの反射率を最大限にし、iMoDディスプレイ3 252は反射率を犠牲にして全色域を最大限にし、一方iMoDディスプレイ2 254は競合するパラメータの妥協を表わしている。EBU赤204、青206および緑208蛍光体によって生成された全色域がまた三角形256によって表わされる。
【0022】
表1は、iMoDディスプレイ1 250、iMoDディスプレイ2 254およびiMoDディスプレイ3 252の様々な画像品質パラメータを表示する。ディスプレイから反射された光のパーセントとして定義された反射率は、ディスプレイの相対的な明るさの表示を提供する。コントラスト比は、明るいおよび暗い反射間の対比を示す。3つのディスプレイのための全色域は、EBU赤204、青206、および緑208蛍光体を使用する時生成された全色域のパーセントとして表現される(EBU蛍光体によって生成された全色域256と比較して、iMoDディスプレイ1 250、iMoDディスプレイ2 254およびiMoDディスプレイ3 252のための図5の色空間プロットの三角形の相対的なサイズに注意を要す)。表1はまた、それぞれ投射された白色パラメータと同様に、iMoDディスプレイ1 250、iMoDディスプレイ2 254およびiMoDディスプレイ3 252のために選択された赤、緑および青サブピクセル用の(u’,v’)色パラメータを表示する。これらの結果は、最高の反射率およびコントラスト比を有するiMoDディスプレイ1 250を備えた反射ディスプレイの全色域、明るさおよびコントラストと、最高の全色域を持つiMoDディスプレイ3 252との間のトレードオフを示す。
【表1】

【0023】
表1に帰着する全色域は、またiMoDディスプレイが典型的な反射LCDに関する広い全色域を完全に生成することができることを示す。表1中のパラメータはすべて、ディスプレイに対して法線から8度の測定された反射率と共に拡散照明の条件で決定される。この測定技術は反射ディスプレイのためのVESA測定標準(VESA,フラット・パネル・ディスプレイ測定標準、バージョン2.0、2001年、Video Electronics Standard Association参照)によって推薦される。拡散照明の下でのディスプレイ性能の測定は実際の周囲の可視条件の代表である。
【0024】
拡散照明の条件の下では、iMoDディスプレイは、典型的な反射LCDより2倍明るくなることができ、一方より大きな全色域を提供する。代わりに、iMoDは伝達モードの間にトランスフレクティブなLCDのそれと釣り合った全色域を提供し、その間中純粋に反射LCDより大きな反射率を維持するように設計することができる。これらの仕様は、各適用に性能を仕立てる際に、iMoDディスプレイが持っている固有の柔軟性を例証する。iMoDは、大きな全色域、高い反射率ディスプレイ(図5のディスプレイ3 252)のための広域市場と同様に、低価格の必要、単一のiMoD構造の高い反射率ディスプレイ(図5のディスプレイ1 250とディスプレイ2 254)を処理することができる。
【0025】
一実施例では、同一のiMoD構造材(つまり、サブピクセルの型間の差異が可動ミラー506と部分的な反射器502の間のギャップのみである)を使用して構成されたサブピクセル104、106および108から成るiMoDディスプレイ100における色は、所望の特徴(図1および2に関して)を発生するために最適化される。例えば、標準のD65白色光源210(図4および5に関して)と等価な白色点を提供するために、バランスが緑と赤の原色の選択間に存在する。EBU緑蛍光体208のそれに近い緑色相を維持するために、赤原色の色相は緑色の方へシフトされてもよい。代わりに、赤原色は、赤色の方へ緑原色をシフトすることを犠牲にして、赤色のEBU蛍光体204のそれに近い色相で設定される。一旦原色が選択されれば、白色点と反射率の付加的な微同調は、例えば同じ型(色)の多数のサブピクセルを導入することにより、三原色の面積比の調節により達成されてもよい。原色と面積比のこれらの選択はディスプレイ100の全体の明るさに影響する。一実施例では、ディスプレイ100の明るさを最大限にするために、緑原色が設定され、赤原色は緑色の方へシフトされる。
【0026】
異なるiMoD構造を組み合わせることにより全色域を増加させる
バランスされた白色点の要求は前の例の赤原色の選択を制限する。iMoDがより深く、より赤の色相を備えた赤色を発生させることを可能にするが、これらのより赤い色相は制限のある明るさを持っている。図6は、iMoD構造A170およびiMoD構造B180(図3Aおよび3Bに関して)によって構成されたiMoDから得ることができる色パラメータの可能な組のCIE色空間プロットを示す。図6は、赤色の領域に選択された色パラメータを持っているiMoDのための反射率値300が、iMoD構造A200およびiMoD構造B220の曲線上で示されることを除いて、図4におけるような同じプロットである。iMoD構造A170あるいはiMoD構造B180のいずれかを使用する様々な赤色のサブピクセル選択用の反射率が示される。iMoD構造A170のエアギャップを増加させる(即ち、曲線200のまわりで右回りに移動する)場合、赤色のEBU蛍光体240の色相が達する前に、反射率は実質的に落ちる。しかしながら、iMoD構造B180のエアギャップを増加させること(即ち、曲線220のまわりで右回りに移動する)は代わりの振る舞いを示し、その1つは、色相が赤色の濃淡を通して目の応答がより制限される赤紫色および紫色の濃淡へ移動するまで、赤の色相の明るさが維持される。
【0027】
単一のiMoD構造が表1の中で指定された性能のハイレベルを生成することができる一方で、追加の利得が可能である。図4および6で示される色曲線200(iMoD構造A170について)および色曲線220(iMoD構造B180について)から1つのディスプレイの中へ原色を組み合わせることによって、ディスプレイ画像品質性能における改良が可能である。これは、ディスプレイの白色点に対する十分な制御を維持しながら、全色域、反射率およびコントラスト比における改良をもたらす。
【0028】
したがって、いくつかの実施例では、カラーディスプレイ(図2のディスプレイ100のような)は、複数のiMoD構造サブピクセル(図2のサブピクセル104、106および108のような)から成って提供され、そこではiMoD構造サブピクセルの少なくとも1つが、他のサブピクセルのiMoD構造とは異なるiMoD構造から成る。iMoD構造の差の制限ではない例は、iMoD構造構成要素の1つについての選択された材料において、構成要素の追加か除去、iMoD構造中の構成要素の厚さを変更すること、および/または構成要素の異なる順序の差異を含んでいる。変更することができるiMoD構造中の構成要素の制限ではない例は、可動ミラー506、部分的な反射器502、誘電体層および透明基板500を含んでいる。
【0029】
いくつかの実施例では、その明るい状態の色が2つ以上のサブピクセルの組合せによって決定される白黒のディスプレイは、単一色のために最適化される。例えば、白黒の白色ディスプレイは、青緑色サブピクセルおよび黄色のサブピクセルを含み、その結合した色が白色を発生させる。最適化された白色を発生させるためにここに記述されるように、青緑色および黄色のサブピクセルは独立して最適化されてもよい。
【0030】
いくつかの実施例では、白黒のディスプレイは単一色サブピクセルを含むが、しかし、特定の所望の色を発生させるためにここに記述されるように、その色のサブピクセルが最適化される。同様に、いくつかの実施例では、ディスプレイが高品質を備えた特定の所望の色を発生することができるように、単一色サブピクセルまたは多色サブピクセルがカラーディスプレイで最適化される。したがって、いくつかの実施例では、色最適化は単なる広い全色域以外の結果を達成するために行なわれる。
【0031】
付加的な材料がいくつかのiMoD構造に含まれている時に、付加的な材料は、光の所望の波長を向上させるか抑える反射および/または吸収特性を持つ任意の材料を含んでもよい。材料は金属かもしれないし、あるいは非金属かもしれない。
【0032】
いくつかの実施例では、iMoD構造の差異は、付加的な堆積、パターン化すること、および/または材料除去ステップを含むことにより達成することができる。例えば、可動ミラー156の反射側に付加的な膜(図3Bの膜160のような)を含むために、膜160は可動ミラー材料156の堆積に先立って堆積されてもよい。その後、リトグラフィのパターン化は、ディスプレイ内のどのiMoD構造が付加的な膜160を受けるためにあるか(例えば、図2のうちのどのサブピクセル104、106および108が付加的な膜を受けるためにあるか)、を定めてもよい。その後、可動ミラー材料156は、選択されたiMoD構造上の付加的な膜160を除去するためにエッチングすることの後に続けて堆積されてもよい。いくつかの実施例では、付加的な膜160は、犠牲層を除去するのと同じ“リリース”エッチング中に除去されてもよい。
【0033】
図7はiMoD構造を製造する過程の一実施例のフローチャートを示す。この実施例では、図2のようなiMoDディスプレイ100は、ピクセル102がサブピクセル104、106および108を持ち、サブピクセル104、106および108の少なくとも1つが、他のサブピクセルで見出せない材料をもって構成される。第1ステップ400において、同じ構造および材料がサブピクセル104、106および108の全部に作られる間に、様々な最初の材料堆積、パターン化することおよび/または除去ステップが任意に行なわれる。次に、ステップ402で、サブピクセルの少なくとも1つに選択的に含まれることになっている材料が堆積される。ステップ404において、この材料はリトグラフィを使用することによってパターン化され、その結果、材料はサブピクセルのすべてではなくいくらかの上で選択的に除去されることができる。ステップ406で、他の材料堆積、パターン化することおよび/または除去ステップが、サブピクセル104、106および108のすべてに任意に行なわれる。ステップ408において、ステップ402で堆積された材料を、材料が残ることでないサブピクセルに対して選択的に除去する除去ステップが行なわれる。いくつかの実施例では、除去ステップ408はまた、サブピクセルのうちのいくつかあるいはすべてで他の材料を除去するために働いてもよい。最後に、ステップ410において、任意の付加的な材料堆積、パターン化することおよび/または除去ステップがサブピクセル104、106および108のすべてに行なわれる。
【0034】
iMoDディスプレイのために原色を選ぶ際に、iMoD構造を変更することにより提供される増加した柔軟性は、明るさまたは全色域のレベルを選ぶ場合、利用可能な設計選択に影響を与えない。図8は、2つのiMoDディスプレイの全色域を示すCIE(u’,v’)色空間プロットを示す。2つのディスプレイ(iMoDディスプレイ4およびiMoDディスプレイ5)は、CIE色空間プロットの三角形によって例証され、ここに各ディスプレイの原色サブピクセルの(u’,v’)色パラメータが三角形の頂点を定義する。三角形350はiMoDディスプレイ4に相当し、三角形352はiMoDディスプレイ5に相当する。2つのディスプレイの青色および緑色のサブピクセルはiMoD構造170を使用して構成され、一方赤色のサブピクセルはiMoD構造180を使用して構成される。EBU赤204、青206および緑208蛍光体によって生成された全色域は、また三角形256によって表わされる。
【0035】
表2は、iMoDディスプレイ4 350およびiMoDディスプレイ5 352の様々な画像品質パラメータを表示する。表1でのように、反射率はディスプレイから反射された光のパーセントとして定義され、ディスプレイの相対的な明るさの表示を提供する。コントラスト比は、明るいおよび暗い反射間の対照を示す。3つのディスプレイのための全色域は、EBU赤204、青206および緑208を使用する時生成された全色域のパーセントとして表現される。表2はまた、それぞれ投射された白色パラメータと同様に、iMoDディスプレイ4 350およびiMoDディスプレイ5 352のための選択された赤色、緑色および青色のサブピクセルに関する(u’,v’)色パラメータも表示する。表2は、iMoDディスプレイ4 350が表1のiMoDディスプレイ1 250に匹敵する反射率とコントラスト比を有する一方、より高い全色域を示すことを実証する。同様に、iMoDディスプレイ5 352は、反射率とコントラスト比の単に適度の減少を有する高い全色域を示す。iMoD1、2および3の赤色のサブピクセルをiMoD構造180で構成されたサブピクセルと交換することにより、赤原色の色度は、ディスプレイ4 350と5 352の赤EBU蛍光体の色相の方へ、およびその色相を越えて劇的に変わった。この結果は、明るさの範囲として改善された有用な全色域を提供し、アクセス可能な赤の色相が増加された。
【表2】

【0036】
表3は、拡散照明の条件の下で測定された典型的な反射およびトランスフレクティブなTFT LCDと比較して、iMoDディスプレイ4 350およびiMoDディスプレイ5 352のための画像品質パラメータを詳述する。典型的な従来の反射およびトランスフレクティブなLCDと、iMoDディスプレイ4 350およびiMoDディスプレイ5 352の画像品質性能の比較は、劇的な差異を示す。iMoDディスプレイは、反射TFT LCDの2倍以上の反射率レベルを提供することができる一方、同時により大きな全色域を提供する。ディスプレイの2倍以上の明るさは反射ディスプレイの使用法モデル上劇的効果を持っている。それらの低消費電力利点を備えたiMoD反射ディスプレイは、補足照明の必要なしで弱い明かりのついたオフィス空間で容易に読むことができる。更に、iMoDディスプレイの高められた効率は、暗い周囲の読み取りのための補足照射システムに要求される必要な輝度を低下させる。電力はiMoDディスプレイの双安定特性および補足照明上の最小の依存の両方によって節約される。
【表3】

【0037】
iMoDディスプレイは、トランスフレクティブなLCDと比較する場合、さらに好意的に見える。トランスフレクティブな妥協の性質は、明るい戸外日光を除いてすべての条件の下でバックライトの使用を必要とする。この伝達モードの場合、ディスプレイは大きな全色域(EBU全色域の〜46%)で明るい画像を提供することができる。しかしながら、純粋に反射モードの場合、反射率は10%以下に落ち、一方全色域がEBU全色域の6%まで落ちる。代わりに、iMoDディスプレイ5 352は、純粋に反射モードにある間のすべてで、20%を越える反射率レベルおよびEBU全色域の50%の全色域を提供することができる。iMoDディスプレイの場合の補足照明は、トランスフレクティブなディスプレイに関するのと同様の方法でディスプレイの全色域を増加させることができる。
【0038】
ディスプレイを最適化する方法
いくつかの実施例において、カラーiMoDディスプレイ(図2の中のディスプレイ100のような)を最適化する方法が提供される。上により詳細に記述されたように、特定のiMoD構造から反射された色は、iMoD構造中の干渉ギャップを選択するのと同様に、iMoD構造を構成する材料を変えることにより調整することができる。したがって、方法は、iMoDディスプレイにおいて各色サブピクセル(図2の中のサブピクセル104、106および108のような)について個々に材料とギャップを選定することを含んで提供される。そのような選択は、干渉特性および材料分光特性のモデル化に基づいてなすことができる。さらにあるいは代わりに、完全なiMoDディスプレイが作り上げられる前に、初期画像品質性能研究がiMoDテスト構造上で行なわれることができる。その後、これらの構造は、iMoD構造を最適化し、かつ異なるiMoD設計の色性能の計量の機会を提供することができる。
【0039】
iMoDディスプレイにおける各色のサブピクセルを個々に最適化する一実施例は、図9のフローチャートで示される。ステップ450で、所望のサブピクセルの色のうちの1つが選択される(例えば赤色、緑色のあるいは青色)。ステップ452で、そのサブピクセルのためのiMoD中の様々な要素を構成するために使用される材料が選択される。これらの材料はそのサブピクセルから反射された色の特定の特徴を最適化するように選択されてもよい(例えば図3BのiMoD構造B 180の中の可動ミラーで使用される金を選択する)。ステップ454において、その色のサブピクセルのために所望の反射率、コントラストおよび色特性を覚えておいて、各材料の厚さが選定される。ステップ456において、そのサブピクセルのための所望の色特性に基づいて選択されたサブピクセルのためのエアギャップが決定される。決定ステップ458において、ディスプレイに含まれるべきでありかつまだ最適化されていない他の色のサブピクセルがあるか否かが決定される。そうならば、プロセスはそのサブピクセルの最適化のためにブロック450に戻る。そうでなければ、プロセスは最適化の終了のためにブロック460に進む。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】iMoD構造を示す。
【図2】ピクセルおよびサブピクセルから成るiMoDディスプレイを示す。
【図3A】iMoD構造を示す。
【図3B】付加的な金膜を含むiMoD構造を示す。
【図4】異なる材料で構成された2つのiMoD構造に利用可能な色空間のCIE色空間プロットを示す。
【図5】同じ材料で構成されたサブピクセルを有する3つのiMoDカラーディスプレイのための色パラメータおよび全色域のCIE色空間プロットを示す。
【図6】異なる材料で構成された2つのiMoD構造のための色の関数としての反射率値を備えた図4のCIE色空間を示す。
【図7】少なくとも1つのディスプレイのサブピクセルが、他のサブピクセルで見つからない材料を有するiMoDディスプレイを製造するプロセスのフローチャートを示す。
【図8】青色および緑色サブピクセルとは異なる材料で構成された赤色サブピクセルを有する2つのiMoDカラーディスプレイのための色パラメータおよび全色域のCIE色空間プロットを示す。
【図9】iMoDディスプレイにおける各色サブピクセルを別々に最適化するプロセスのフローチャートを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各ピクセルが複数のサブピクセルを含み、各サブピクセルが複数のサブピクセルの型から選択され、各ピクセルが異なるサブピクセルの型である少なくとも2つのサブピクセルを含んでいる複数のピクセルを含むディスプレイであって、
各サブピクセルの型は他のサブピクセルの型とは異なる色の光を反射するように適合される干渉変調器を形成し、
少なくとも1つのサブピクセルの型の干渉変調器は、その干渉変調器構成要素において、
少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器構成要素と比較して少なくとも1つの差異を含んでいるディスプレイ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの差異が光学構成要素の差異である請求項1のディスプレイ。
【請求項3】
前記光学構成要素は光学膜を含んでいる請求項2のディスプレイ。
【請求項4】
前記光学膜は金属である請求項3のディスプレイ。
【請求項5】
前記光学膜は非金属である請求項3のディスプレイ。
【請求項6】
サブピクセルの型のグループは、実質的に青緑色光を反射するサブピクセルおよび実質的に黄色光を反射するサブピクセルを含んでいる請求項1のディスプレイ。
【請求項7】
サブピクセルの型のグループが実質的に赤色光を反射するサブピクセル、実質的に緑色光を反射するサブピクセル、および実質的に青色光を反射するサブピクセル含む請求項1のディスプレイ。
【請求項8】
赤色のサブピクセルの型は、その干渉変調器構成要素において緑色および青色のサブピクセルの型の干渉変調器構成要素と比較して少なくとも1つの差異を含んでいる請求項7のディスプレイ。
【請求項9】
赤色のサブピクセルの型の干渉変調器の差異は、緑色および青色の型の干渉変調器にない金属層を含んでいる請求項8のディスプレイ。
【請求項10】
金属層は赤色のサブピクセルの型の干渉変調器において可動ミラーに置かれる請求項9のディスプレイ。
【請求項11】
金属層は金および銅から成るグループから選択される請求項9のディスプレイ。
【請求項12】
前記少なくとも1つの差異が、少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器構成要素で見つからない付加的な構成要素を含んでいる請求項1のディスプレイ。
【請求項13】
付加的な構成要素は可動ミラーに隣接して置かれる請求項12のディスプレイ。
【請求項14】
付加的な構成要素は部分的な反射器に隣接して置かれる請求項12のディスプレイ。
【請求項15】
付加的な構成要素は誘電体層に隣接して置かれる請求項12のディスプレイ。
【請求項16】
付加的な構成要素は実質的に透明な基板に隣接して置かれる請求項12のディスプレイ。
【請求項17】
付加的な構成要素は金属層である請求項12のディスプレイ。
【請求項18】
付加的な構成要素は金および銅から成るグループから選択される請求項17のディスプレイ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの差異が、少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器で見つかった対応する構成要素とは異なる材料から作られた干渉変調器構成要素を含んでいる請求項1のディスプレイ。
【請求項20】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項19のディスプレイ。
【請求項21】
前記異なる材料は金および銅から成るグループから選択された金属を含んでいる請求項20のディスプレイ。
【請求項22】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項19のディスプレイ。
【請求項23】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項19のディスプレイ。
【請求項24】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項19のディスプレイ。
【請求項25】
前記少なくとも1つの差異が、少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器で見つかった対応する構成要素とは異なる厚さの干渉変調器構成要素を含んでいる請求項1のディスプレイ。
【請求項26】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項25のディスプレイ。
【請求項27】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項25のディスプレイ。
【請求項28】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項25のディスプレイ。
【請求項29】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項25のディスプレイ。
【請求項30】
前記少なくとも1つの差異が、少なくとも1つの他のサブピクセルの型の干渉変調器で見つかった対応する構成要素とは異なる順序で配列された干渉変調器構成要素を含んでいる請求項1のディスプレイ。
【請求項31】
干渉変調器構成要素において、少なくとも1つの差異を持っている少なくとも2つの干渉変調器構造を生成するように基板上に干渉変調器構造のアレイを製造することを含み、各干渉変調器構造がそれぞれの色を発生するように適合されるディスプレイの製造方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つの差異が材料の堆積およびパターン化することによって生成される請求項31の方法。
【請求項33】
前記少なくとも1つの差異が光学構成要素の差異である請求項31の方法。
【請求項34】
前記光学構成要素は光学膜を含んでいる請求項33の方法。
【請求項35】
前記光学膜は金属である請求項34の方法。
【請求項36】
前記光学膜は非金属である請求項34の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1つの差異が、2つの干渉変調器構造のうちの1つに、2つの干渉変調器構造の他方の干渉変調器構成要素で見つからない付加的な構成要素を含んでいる請求項31の方法。
【請求項38】
付加的な構成要素は可動ミラーに隣接して置かれる請求項37の方法。
【請求項39】
付加的な構成要素は部分的な反射器に隣接して置かれる請求項37の方法。
【請求項40】
付加的な構成要素は誘電体層に隣接して置かれる請求項37の方法。
【請求項41】
付加的な構成要素は実質的に透明な基板に隣接して置かれる請求項37の方法。
【請求項42】
付加的な構成要素は金属層である請求項37の方法。
【請求項43】
金属層は金および銅から成るグループから選択される請求項42の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの差異が、2つの干渉変調器構造のうちの1つに、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なる材料から作られた干渉変調器構成要素を含んでいる請求項31の方法。
【請求項45】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項44の方法。
【請求項46】
前記異なる材料は金および銅から成るグループから選択された金属を含んでいる請求項45の方法。
【請求項47】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項44の方法。
【請求項48】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項44の方法。
【請求項49】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項44の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの差異が、2つの干渉変調器構造のうちの1つに、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なる厚さを持っている干渉変調器構成要素を含んでいる請求項31の方法。
【請求項51】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項50の方法。
【請求項52】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項50の方法。
【請求項53】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項50の方法。
【請求項54】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項50の方法。
【請求項55】
前記少なくとも1つの差異が、2つの干渉変調器構造のうちの1つに、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なっている順序で配列された干渉変調器構成要素を含んでいる請求項31の方法。
【請求項56】
前記製造することが、複数の材料堆積ステップ、複数のパターン化するステップおよび少なくとも1つの材料除去ステップを含み、少なくとも1つの前記パターン化するステップおよび少なくとも1つの前記材料除去ステップが前記少なくとも1つの差異を生成するように使用される請求項31の方法。
【請求項57】
請求項31の方法によって製造されたディスプレイ。
【請求項58】
ディスプレイが干渉変調器構造のアレイを含み、各前記干渉変調器構造が色のグループから選択された特定の色の光を反射することができ、前記方法は干渉変調器構造で使用するための材料を選択し、前記材料の厚さを選択し、色の前記グループにおける各色について独立に干渉変調器のギャップを選択することを含むディスプレイの製造方法。
【請求項59】
色の前記グループは実質的に赤色、実質的に緑色および実質的に青色を含んでいる請求項58の方法。
【請求項60】
色の前記グループは実質的に青緑色および実質的に黄色を含み、前記選択するステップは前記青緑色および前記黄色の組合せが所望の白色を発生するように行なわれる請求項58の方法。
【請求項61】
色の前記グループの少なくとも1つの色について選択された少なくとも1つの材料は、色の前記グループの少なくとも1つの他の色について選択された材料と異なる請求項58の方法。
【請求項62】
前記少なくとも1つの材料が金および銅から成るグループから選択される請求項61の方法。
【請求項63】
色の前記グループの少なくとも1つについて選択された少なくとも1つの材料は、色の前記グループの少なくとも1つの他の色について選択された対応する材料から厚さにおいて異なる請求項58の方法。
【請求項64】
請求項58の方法によって製造されたディスプレイ。
【請求項65】
干渉変調器構成要素において少なくとも1つの差異を持っている少なくとも2つの干渉変調器構造を生成するように、基板上に少なくとも2つの干渉変調器構造を製造し、各干渉変調器構造がそれぞれの色を発生するように適合されることを含むプロセスにより製造されたディスプレイ。
【請求項66】
前記少なくとも1つの差異が材料の堆積およびパターン化することによって生成される請求項65のディスプレイ。
【請求項67】
前記少なくとも1つの差異が光学構成要素の差異である請求項65のディスプレイ。
【請求項68】
前記光学構成要素は光学膜を含んでいる請求項67のディスプレイ。
【請求項69】
前記光学膜は金属である請求項68のディスプレイ。
【請求項70】
前記光学膜は非金属である請求項68のディスプレイ。
【請求項71】
前記少なくとも1つの差異は、2つの干渉変調器構造のうちの1つにおいて、2つの干渉変調器構造の他方の干渉変調器構成要素で見つからない付加的な構成要素を含んでいる請求項65のディスプレイ。
【請求項72】
付加的な構成要素は可動ミラーに隣接して置かれる請求項71のディスプレイ。
【請求項73】
付加的な構成要素は部分的な反射器に隣接して置かれる請求項71のディスプレイ。
【請求項74】
付加的な構成要素は誘電体層に隣接して置かれる請求項71のディスプレイ。
【請求項75】
付加的な構成要素は実質的に透明な基板に隣接して置かれる請求項71のディスプレイ。
【請求項76】
付加的な構成要素は金属層である請求項71のディスプレイ。
【請求項77】
金属層は金および銅から成るグループから選択される請求項76のディスプレイ。
【請求項78】
前記少なくとも1つの差異は、2つの干渉変調器構造のうちの1つにおいて、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なる材料から作られた干渉変調器構成要素を含んでいる請求項65のディスプレイ。
【請求項79】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項78のディスプレイ。
【請求項80】
前記異なる材料は金および銅から成るグループから選択された金属を含んでいる請求項79のディスプレイ。
【請求項81】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項78のディスプレイ。
【請求項82】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項78のディスプレイ。
【請求項83】
異なる材料から作られた干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項78のディスプレイ。
【請求項84】
前記少なくとも1つの差異は、2つの干渉変調器構造のうちの1つにおいて、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なる厚さを持っている干渉変調器構成要素を含んでいる請求項65のディスプレイ。
【請求項85】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は可動ミラーである請求項84のディスプレイ。
【請求項86】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は部分的な反射器である請求項84のディスプレイ。
【請求項87】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は誘電体層である請求項84のディスプレイ。
【請求項88】
異なる厚さの干渉変調器構成要素は実質的に透明な基板である請求項84のディスプレイ。
【請求項89】
前記少なくとも1つの差異は、2つの干渉変調器構造のうちの1つにおいて、2つの干渉変調器構造の他方で見つかった対応する構成要素とは異なる順序で配列された干渉変調器構成要素を含んでいる請求項65のディスプレイ。
【請求項90】
前記製造することは、複数の材料堆積ステップ、複数のパターン化するステップおよび少なくとも1つの材料除去ステップを含み、少なくとも1つの前記パターン化するステップおよび少なくとも1つの前記材料除去ステップは前記少なくとも1つの差異を生成するために使用される請求項65のディスプレイ。
【請求項91】
干渉変調器構造のアレイを含み、前記干渉変調器構造の各々が色のグループから選択された特定の色の光を反射することができるディスプレイであって、干渉変調器構造で使用するための材料を選択し、前記材料の厚さを選択し、色の前記グループ中の各色について独立に干渉変調器のギャップを選択し、前記選択に基づいて前記干渉変調器構造を構成することを含む方法により製造されたディスプレイ。
【請求項92】
色の前記グループは、実質的に赤色、実質的に緑色および実質的に青色を含んでいる請求項91のディスプレイ。
【請求項93】
色の前記グループは、実質的に青緑色および実質的に黄色を含み、前記選択するステップは前記青緑色および前記黄色の組合せが所望の白色を発生するように行なわれる請求項91のディスプレイ。
【請求項94】
色の前記グループの少なくとも1つの色について選択された少なくとも1つの材料が、色の前記グループの少なくとも1つの他の色について選択された材料とは異なる請求項91のディスプレイ。
【請求項95】
前記少なくとも1つの材料が金および銅から成るグループから選択された請求項94のディスプレイ。
【請求項96】
色の前記グループの少なくとも1つの色について選択された少なくとも1つの材料が、色の前記グループの少なくとも1つの他の色について選択された対応する材料から厚さにおいて異なる請求項91のディスプレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2007−528026(P2007−528026A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501837(P2007−501837)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【国際出願番号】PCT/US2005/005896
【国際公開番号】WO2005/093488
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(505258472)アイディーシー、エルエルシー (122)
【Fターム(参考)】