説明

薄板保持容器

【課題】薄板の受け渡し等の際に載置トレイを正確に位置決めする。
【解決手段】外部機械装置側に嵌合するための一対のベーストレイ12と、当該各ベーストレイ12の間に挿入されて薄板を収納するための1又は複数の載置トレイ13と、当該各載置トレイ13の間や上記ベーストレイ12と載置トレイ13との間を任意の位置で互いに独立して結合・結合解除する結合・解除手段14とを備えた。上記載置トレイ13の側面の対向する2箇所の位置には、外部機械装置側の処理アームが嵌合して把持する把持部21が形成された。当該把持部21は、上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えた、縦断面形状を楔状に形成された。把持部21には、載置トレイ13の左右方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えた装置位置決め溝52が設けられた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体ウエハ、磁気記録媒体ディスク、光記録媒体ディスク、液晶用ガラス基板、フレキシブル表示装置用フィルム基板などの電子デバイス用の薄板の搬送、保管、処理等のために保持する載置トレイ及び薄板保持容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体ウエハ等の電子デバイス用の薄板では、さらなる薄型化が求められている。このため、寸法の大小に係わらず、各薄板が極薄になって、破損しやすくなっている。
【0003】
また、板厚が変化しない場合でも外形の大型化の進展によって、板厚と外径とのアスペクトの観点から見て相対的に薄板化が進んできている。
【0004】
このような極薄の薄板を収納して保管、搬送するための容器としては、引用文献1に記載の多段式収納カセットが知られている。この多段式収納カセットは、厚みが20〜100μmの極薄ウエハの外周面にチッピングを生じることなく、かつ、パッドへの吸着ミスなく搬出できる収納カセットである。具体的には、図2に示すように、平板3上より極薄ウエハwの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイド4を起立させた収納棚2の複数を、支柱5を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセット6である。搬送ロボットの吸着パッドをウエハw上面に移動させ、ついで下降させてウエハを平板上に押圧することによりウエハの反りを無くしてから吸着パッドにウエハを吸着固定する。
【特許文献1】特開2004−273867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のような多段式収納カセット6では、1つ1つのカセットを個別に分解して搬送する構成にはなっていない。仮に、このカセットを把持して搬送するとしても、カセットを正確に位置決めして支持することができない。このため、カセットの内部の半導体ウエハも正確に位置決めすることができず、外部の処理装置等にスムーズに受け渡すことが難しいという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、載置トレイを正確に位置決めして薄板の受け渡し等をスムーズにできるように改良したものである。
【0007】
第1の発明に係る薄板保持容器は、外部機械装置側に係合するための一対のベーストレイと、当該各ベーストレイの間に挿入されて薄板を収納するための1又は複数の載置トレイと、当該各載置トレイの間や上記ベーストレイと載置トレイとの間を任意の位置で互いに独立して結合・結合解除する結合・解除手段とを備え、上記載置トレイの側面の対向する2箇所の位置に、外部機械装置側の処理アームが嵌合して把持する把持部が形成され、当該把持部が、上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えて構成されたことを特徴とする。
【0008】
この構成により、外部機械装置側の処理アームが上記把持部に嵌合して把持することで、上記把持部の2つの傾斜面によって載置トレイの上下方向の位置決めがなされる。
【0009】
上記載置トレイに、当該載置トレイと外部機械装置との間の左右方向の位置決めをする装置位置決め手段を備えることで、この装置位置決め手段に、上記外部機械装置側の処理アームの嵌合部を嵌合させて、左右方向の位置決めをする。
【0010】
上記装置位置決め手段が、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えることで、この装置位置決め手段に、上記外部機械装置側の搬送アームの嵌合部を嵌合させて、左右方向の位置決めをする。即ち、上記装置位置決め手段の左右の傾斜面に沿って載置トレイが左右にズレながら位置調整される。
【0011】
上記各載置トレイに、当該各載置トレイの結合時に互いの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備えることで、複数の載置トレイを積層すると、上記位置ずれ防止手段によって各載置トレイが正確に位置決めされる。
【0012】
上記位置ずれ防止手段が、上記載置トレイの一側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイ側に嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決めピンと、上記載置トレイの他側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイの上記トレイ位置決めピンに嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決め孔とを備えることで、複数の載置トレイを積層すると、上記トレイ位置決めピンが上記トレイ位置決め孔に嵌合して、各載置トレイが正確に位置決めされる。
【0013】
上記結合・解除手段が、上記載置トレイの一側面に設けられたフックと、上記載置トレイの他側面に設けられ上記フックが嵌合して固定されるフック係止機構と、上記載置トレイの外側面に臨ませて形成され上記フック係止機構を着脱操作する操作キーを挿入する脱着操作孔とを備えて構成されたことで、フックがフック係止機構に嵌合して各載置トレイが互いに固定され、脱着操作孔から操作キーを挿入して上記フック係止機構を操作して固定解除される。
【発明の効果】
【0014】
以上詳述したように、本発明の載置トレイ及び薄板保持容器によれば、次のような効果を奏する。
【0015】
外部機械装置側の処理アームが上記載置トレイの把持部に嵌合して把持することで、上記把持部の2つの傾斜面によって載置トレイの上下方向の位置決めがなされるため、薄板を正確に位置決めすることができ、薄板の受け渡しを容易に行うことができる。極薄の薄板の場合は、吸着位置のずれ等によって破損することもあるが、薄板を正確に位置決めすることで、薄板の破損を防止することができる。
【0016】
上記載置トレイに、当該載置トレイと外部機械装置との間の左右方向の位置決めをする装置位置決め手段を備えることで、この装置位置決め手段に、上記外部機械装置側の処理アームの嵌合部を嵌合させて、左右方向の位置決めをするため、載置トレイをその垂直方向及び水平方向に正確に位置決めして支持することができ、薄板を正確に支持して容易に受け渡すことができる。
【0017】
上記装置位置決め手段が、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えることで、この装置位置決め手段に、上記外部機械装置側の搬送アームの嵌合部を嵌合させて、上記傾斜面に沿って左右方向の位置決めをするため、載置トレイをその垂直方向及び水平方向に正確に位置決めして支持することができ、薄板を正確に支持して容易に受け渡すことができる。
【0018】
上記各載置トレイに、当該各載置トレイの結合時に互いの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備えることで、複数の載置トレイを積層すると、上記位置ずれ防止手段によって各載置トレイが正確に位置決めされるため、載置トレイを容易に且つ正確に積層することができる。
【0019】
上記位置ずれ防止手段が、上記載置トレイの一側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイ側に嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決めピンと、上記載置トレイの他側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイの上記トレイ位置決めピンに嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決め孔とを備えることで、複数の載置トレイを積層すると、上記トレイ位置決めピンが上記トレイ位置決め孔に嵌合して、各載置トレイが正確に位置決めされるため、載置トレイを容易に且つ正確に積層することができる。
【0020】
上記フックが上記フック係止機構に嵌合して各載置トレイが互いに固定され、上記脱着操作孔から操作キーを挿入して上記フック係止機構を操作して固定解除されるため、積層された載置トレイを任意の位置で容易に切り離すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。本発明の薄板保持容器は、半導体ウエハ、磁気記録媒体ディスク、光記録媒体ディスク、液晶用ガラス基板、フレキシブル表示装置用フィルム基板などの電子デバイス用の薄板を収納して、搬送、保管、処理工程(製造ライン等)における使用に供するための容器である。特に、極薄の薄板の収納、搬送等に使用して好適な容器である。本実施形態では、極薄の半導体ウエハを収納する薄板保持容器を例に説明する。なお、極薄の半導体ウエハの場合はその寸法の大小に係わらず破損しやすいため、全ての寸法の半導体ウエハに適用し得る。また、極薄でなくても、破損しやすい半導体ウエハ等にも適用し得る。
【0022】
[第1実施形態]
薄板保持容器11は、図1に示すように主に、一対のベーストレイ12と、各ベーストレイ12の間に挿入される載置トレイ13と、各載置トレイ13の間やベーストレイ12と載置トレイ13との間を互いに結合し、結合解除する結合・解除手段14(図5参照)とから構成されている。
【0023】
ベーストレイ12は、複数積層された載置トレイ13の上端面及び下端面を保護すると共に半導体ウエハWの研磨等の処理を行う機械装置(図示せず)に係合するためのトレイである。ベーストレイ12は、ほぼ円盤状に形成されている。ベーストレイ12の周縁には、互いに対向する2箇所の位置に後述する把持部21が設けられている。ベーストレイ12は、上ベーストレイ12Aと下ベーストレイ12Bとからなり、1又は複数枚積層された載置トレイ13の上下の端部に設けられている。上ベーストレイ12Aの上側面には、機械装置との機械的結合を行うための3つの装置ピン溝16が一体的に形成されている。この3つの装置ピン溝16は、処理装置側のキネマチックピン(図示せず)に嵌合して薄板保持容器11の位置決めを行うための溝である。この装置ピン溝16は、下ベーストレイ12Bの下側面にも同様に一体的に設けられている。
【0024】
上ベーストレイ12Aの下側面は、後述する載置トレイ13の下側面の第2載置部19と同様に形成されている。下ベーストレイ12Bの上側面には、後述する載置トレイ13の上側面の第1載置部18と同様の第1載置部が設けられている。
【0025】
ベーストレイ12のうちの少なくとも一方の側面または載置トレイ13が位置する側と逆側の面には、ベーストレイ12の情報を表示するためのインフォパッド20が形成される。
【0026】
載置トレイ13は、図2、3、5、6に示すように、各ベーストレイ12の間に挿入されて半導体ウエハWを収納支持するためのトレイである。載置トレイ13は、ベーストレイ12と同様の形状を有している。載置トレイ13は、第1載置部18と、第2載置部19と、結合・解除手段14と、把持部21とを備えて構成されている。
【0027】
第1載置部18は、図2に示すように、半導体ウエハWを載置するための部分である。第1載置部18は、載置トレイ13の上側面に、半導体ウエハWの大きさに合わせて形成されている。第1載置部18に載置される半導体ウエハWは円形であるため、第1載置部18は、それに合わせて円形に形成されている。例えば、直径300mm、厚さ50〜750μm程度の半導体ウエハWに合わせて設定される。なお、半導体ウエハWの表面には保護シートが貼付される場合があり、この場合は保護シートの厚さ分だけ厚くなる。第1載置部18の表面は平坦面状に形成され、半導体ウエハWの下側面全面に当接して支持するようになっている。なお、第1載置部18または第2載置部19の少なくとも一方には、半導体ウエハWをトレイ載置面内の設定位置に規制するための抜け防止構造(図示せず)が形成されている。この抜け防止構造は具体的には、半導体ウエハWの外周部に沿った円形状または円弧形状であって、段差状あるいは突起状に形成されている。
【0028】
第1載置部18の外周縁にはシール保持溝23が設けられている。このシール保持溝23は、シール材24を保持するための溝である。シール保持溝23は、第1載置部18の外周縁に円環状に形成されている。これにより、第1載置部18と第2載置部19とシール材24とで収納空間が構成されている。シール材24は、シール保持溝23に嵌合された状態で、2つの載置トレイ13が積層されて各載置トレイ13が互いに結合されたときにできる収納空間を囲繞するように設けられ、この収納空間を外部環境から隔離して気密に保つようになっている。この収納空間は、少なくとも1枚の半導体ウエハWを収納できる大きさに設定されている。収納空間は、用途に応じて、2枚以上の半導体ウエハWを同時に収納する場合もある。この場合、収納空間は、2枚重ね又はそれ以上重ねた半導体ウエハWの厚さに応じた寸法に設定される。具体的には、シール材24の直径及び結合・解除手段14のフック30の長さを調整して、収納空間の高さを半導体ウエハWの合計の厚さに合わせて設定する。また、第1載置部18及び第2載置部19が半導体ウエハWを押圧する押圧力は、フック30の長さを微調整することで調整する。
【0029】
第2載置部19は、図3に示すように、他の載置トレイ13の第1載置部18に嵌合して外部環境と隔離した上記収納空間を形成すると共に、当該収納空間内で半導体ウエハWを挟み持って上下を逆にした際に半導体ウエハWを載置して支持するための部分である。第2載置部19は、第1載置部18に載置された半導体ウエハWを、その上側から覆ってできる上記収納空間内に収納して支持する。第2載置部19は、第1載置部18と同じ寸法に形成されている。
【0030】
第1載置部18及び第2載置部19の表面全面には、載置凸部26が設けられている。この載置凸部26は、第1載置部18に載置された半導体ウエハWをその両側から押圧して支持するための部材である。載置凸部26は、網目状に形成されている。
【0031】
載置凸部26を網目状に形成するのは、載置凸部26が半導体ウエハWと最小面積で接触するようにすると共に、半導体ウエハWの全面を均等に押圧するためである。これにより、網目状の載置凸部26は、半導体ウエハWに最小面積で接触し、半導体ウエハWの全面を均等に押圧することで、第1載置部18と第2載置部19との間の収納空間で極薄の半導体ウエハWを挟んで確実に支持するようになっている。なお、図中の第1載置部18においては、載置凸部26を設けない場合もあるため、便宜的に載置凸部26の記載を省略した形で説明しているが、上述のように第1載置部18にも載置凸部26が設けられている。このため、本実施形態で述べる第2載置部19の載置凸部26の構成及び動作は、第1載置部18に設けられる載置凸部26にもそのまま適用される。
【0032】
第2載置部19の外周縁にはシール受け溝28が設けられている。このシール受け溝28は、第1載置部18側のシール保持溝23に保持されたシール材24が密着して上記収納空間内の気密性を向上させるための部分である。
【0033】
結合・解除手段14は、図2,5,6に示すように、結合部としてのフック30と、被結合部としてのフック係止機構31と、脱着操作孔32とから構成されている。
【0034】
フック30は、載置トレイ13の下側面に設けられている。さらにこのフック30は、2枚の載置トレイ13が積層された状態で、下側の載置トレイ13のフック係止機構31に対向する位置に設けられている。これにより、2枚の載置トレイ13が積層されることで、フック30がフック係止機構31に嵌り込んで係止されるようになっている。フック30の長さは、収納空間内に収納される半導体ウエハWの枚数(厚さ)に合わせて調整される。
【0035】
フック係止機構31は、上記載置トレイ13の上側面に設けられて、フック30が嵌合して固定されるための機構である。このフック係止機構31は、載置トレイ13内に装着されている。載置トレイ13は、第1載置部18及び第2載置部19の外周縁側部分が中空構造になっており、フック係止機構31は、この載置トレイ13の中空部分に組み込まれている。フック係止機構31は具体的には、フック挿入孔34と、スナップ留め35とから構成されている。フック挿入孔34は、フック30が挿入される孔である。フック挿入孔34は、フック30の大きさに合わせて形成されている。スナップ留め35は、フック30に係止するための部材である。スナップ留め35は、固定板部36と、撓み部37と、係止爪38とから構成されている。固定板部36は、載置トレイ13の中空内の天井壁に固定されて、撓み部37及び係止爪38を支持している。撓み部37は、側面形状をU字状に形成されている。さらに、撓み部37は弾性を有する部材で形成され、係止爪38を支持した状態で撓んで、係止爪38をフック挿入孔34に対して出没させるようになっている。係止爪38は、フック30に直接的に係止してフック30を固定するための部材である。係止爪38は撓み部37に弾性的に支持されている。これにより、係止爪38は、図5,6中の左右方向に移動可能に支持されて、フック挿入孔34に対してその中心位置から周縁部まで移動可能に支持されている。これにより、フック30がフック挿入孔34に挿入されると、フック30の先端の斜面部で係止爪38をフック挿入孔34の周縁部側へ押し開いて、互いに結合するようになっている。
【0036】
脱着操作孔32は、図2に示すように、フック係止機構31を着脱操作する操作キー40(図5参照)を挿入するための孔である。この脱着操作孔32は、スナップ留め35と外部とを連通するように、載置トレイ13の外側面に臨ませて形成されている。操作キー40は、載置トレイ13の外側面から水平方向に脱着操作孔32内へ挿入されて、スナップ留め35の撓み部37を押し縮めて係止爪38をフック挿入孔34の周縁部に押しやって、結合・解除手段14を固定解除するようになっている。
【0037】
これにより、結合・解除手段14は、ベーストレイ12及び載置トレイ13が、図4に示すように、積層されると、各載置トレイ13の間やベーストレイ12と載置トレイ13の間を互いに固定して一体となって薄板保持容器11を構成する。さらに、操作キー40を任意の位置の脱着操作孔32に挿入して結合・解除手段14を固定解除することにより、ベーストレイ12及び載置トレイ13を任意の位置で分離し、再び結合できるようになっている。
【0038】
なお、本実施形態においては、操作キー40を用いて係止爪38を押しやることによって固定解除する1例を示したが、操作キー40を用いてフック30そのものを撓ませることによって固定解除しても良いことは言うまでもない。この場合、係止爪38は機械的に強固な構造をしても良いため、撓み部37等の構造を必要としない。また、他の構造の固定手段でもよい。
【0039】
把持部21は、外部の機械装置側の処理アームが嵌合して把持するための部分である。把持部21は、図1、2、4、7に示すように、載置トレイ13の対向する側面(図1中の左右側面)に、それぞれ設けられている。把持部21は、その縦断面形状を楔状に形成されている。即ち、把持部21の縦断面形状は、上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えて構成されている。上記処理アームの保持機構42はV溝構造になっている。この保持機構42のV溝部分が把持部21の2つの傾斜面と接触して互いに嵌合することで、載置トレイ13の上下方向が位置決めされるようになっている。なおここでは、把持部21の縦断面形状を楔状にしたが、上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えた構造であれば、楔状以外の構造でもよい。
【0040】
把持部21の左右方向の位置決めは、把持部21の両端壁が、保持機構42の端壁と当接して行われる。
【0041】
上記構成の載置トレイ13は、非帯電性または導電性の高分子材料で形成されている。さらに、載置トレイ13の第1載置部18及び第2載置部19の部分が透明になる高分子材料で形成されている。
【0042】
載置トレイ13の具体的な材料としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などの熱可塑性高分子材料やフッ素系樹脂などを用いることができる。これらの高分子にカーボンファイバーや金属パウダーなどの導電材料を混合したり、界面活性剤を混合したりすることによって、導電性や非帯電性を付与することができる。
【0043】
弾性のある材料としては、ポリブチレンテレフタレート系樹脂やポリエチレンエラストマ−やポリブチレンエラストマ−などがある。また、ほとんどの有機高分子材料はシリコンよりも柔らかいため、半導体ウエハWよりも柔らかい材料であることは、あまり意識する必要はない。なお、半導体ウエハWよりも柔らかい材料として、ほとんどの有機高分子材料を用いることができるが、半導体ウエハWと直接接する場所には、有機高分子材料の中でも弾性を有してより柔らかい材料であるポリブチレンテレフタレート系樹脂などを用いるのが望ましい。
【0044】
透明な材料としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、シクロオレフィン系樹脂などがある。
【0045】
なお、上記弾性、非帯電性または導電性の機能を満たす高分子材料と別の種類の高分子材料を使用してもよい。この場合は、載置トレイ13の第1載置部18及び第2載置部19の部分のみ、又はその一部を透明な高分子材料で形成する。載置トレイ13のみ、又はその一部を透明な高分子材料で形成してもよい。
【0046】
載置トレイ13には、情報録再手段としての無線タグ22が設けられている。この無線タグ22は、載置トレイ13のシール材24の位置よりも外部環境側の表面に取り付けられている。無線タグ22は、載置トレイ13の情報または収納されている半導体ウエハWの情報またはその両方の情報が記録されている。無線タグ22は、読み出し専用のタグでも、読み書き可能なタグでもよい。用途に応じた機能を選択する。また、無線タグ22の取り付け位置は載置トレイ13の上側表面でも、外側面でも、下側面でもよい。無線タグ22に対して読み書きを行う外部装置との間で送受信できる位置であればよい。無線タグ22の代わりに、情報録再手段として上記同じ情報を記録したバーコードを設けてもよい。
【0047】
[作用]
以上のように構成された薄板保持容器は、次のようにして使用される。
【0048】
まず、保持する半導体ウエハWの枚数に合わせて載置トレイ13を用意する。そして、各半導体ウエハWを各載置トレイ13の第1載置部18に載置し、各載置トレイ13及び各半導体ウエハWの情報をそれぞれの無線タグ22に記録する。また、必要に応じて、装置全体を制御する制御部に上記各無線タグ22の情報を記録する。次いで、全ての載置トレイ13を積み重ねる。これにより、結合・解除手段14のフック30がフック係止機構31のフック挿入孔34に挿入された状態になる。
【0049】
この各載置トレイ13が積層された状態で、各載置トレイ13を互いに押し付ける。これにより、フック30がスナップ留め35の係止爪38を押しのけてフック挿入孔34内に挿入され、フック30と係止爪38とが互いに係合して固定される。又は、操作キー40を脱着操作孔32から挿入して、スナップ留め35の係止爪38をフック挿入孔34の周縁部に移動させて、上側の載置トレイ13のフック30を落とし込んで、フック30と係止爪38とが互いに係合して固定される。
【0050】
これにより、各載置トレイ13の第1載置部18に載置された半導体ウエハWは、上側の載置トレイ13の第2載置部19と、上記第1載置部18と、シール材24とによって収納空間が形成されて、外部環境と遮断される。さらに、半導体ウエハWは、第2載置部19の載置凸部26で押圧されて、この載置凸部26と第1載置部18とで、挟んで確実に支持される。
【0051】
さらに、複数枚積層された各載置トレイ13の上下両側端部にベーストレイ12が取り付けられる。即ち、各載置トレイ13の上側に上ベーストレイ12Aが、下側に下ベーストレイ12Bが、結合・解除手段14によってそれぞれ取り付けられる。ベーストレイ12のインフォパッド20の情報は、上記制御部に記録される。なおここでは、上ベーストレイ12A及び下ベーストレイ12Bを、複数の載置トレイ13が積層された後に取り付けているが、載置トレイ13と同時に積層される場合もある。
【0052】
これにより、薄板保持容器11を構成する。
【0053】
1つの薄板保持容器11を構成したら、その薄板保持容器11を搬送する。次の搬送に供される半導体ウエハWの枚数が前回の薄板保持容器11よりも少ない場合又は多い場合には、それに応じて載置トレイ13の枚数を調整して対応する。
【0054】
次いで、薄板保持容器11は、内部の半導体ウエハWの処理内容に応じた場所に搬送される。この薄板保持容器11は、搬送されてきた後、機械装置の載置台32に載置される。このとき、機械装置側のキネマチックピンにベーストレイ12の装置ピン溝16が嵌合して薄板保持容器11が正確な位置に載置される。
【0055】
次に、図7(A)(B)に示すように、機械装置側の2つの保持機構42が載置トレイ13の各把持部21にそれぞれ嵌合して、処理対象の半導体ウエハWを保持した載置トレイ13を把持する。これにより、楔状の把持部21と保持機構42のV溝とで上下方向が、把持部21の両端壁と保持機構42側の端壁とで左右方向がそれぞれ位置決めされる。
【0056】
次いで、操作キー40が、その載置トレイ13の位置に移動して、脱着操作孔32に挿入して結合・解除手段14の固定が解除され、図7(C)に示すように、載置トレイ13が切り離される。
【0057】
次いで、保持機構42で把持された載置トレイ13が持ち上げられて、薄板保持容器11が開かれる。
【0058】
次いで、機械装置側の出し入れ機構(図示せず)が半導体ウエハWを支持して持ち上げて、処理するために外部に搬出される。半導体ウエハWが搬出された後は、そのまま待機する。また、必要に応じて、持ち上げた載置トレイ13を元に戻して、フック30をその下側に載置トレイ13のフック挿入孔34に挿入させて押し込み、互いに結合させておく。
【0059】
処理が終了した後の半導体ウエハWを薄板保持容器11に収納する場合は、出し入れ機構で支持された半導体ウエハWを第1載置部18に載置する。載置トレイ13を結合している場合は、戻したい位置の処理トレイ12を上記同様にして切り離して保持機構42で持ち上げてから載置する。
【0060】
その後は、保持機構42で持ち上げた処理トレイ12を降ろしてフック30をフック挿入孔34に挿入させて押し込む。これで、半導体ウエハWの収納は完了する。
【0061】
他の位置の半導体ウエハWを処理する場合は、その位置の載置トレイ13を上記同様に切り離して、その内部の半導体ウエハWを取り出して行う。
【0062】
半導体ウエハWの反対面を処理する場合は、薄板保持容器11を反転させてから機械装置に載置し、上記処理を行う。
【0063】
[効果]
これにより、薄板保持容器11は次のような効果を奏する。
【0064】
載置トレイ13に第1載置部18と第2載置部19とを設けて、これらで半導体ウエハWを上下から挟んで支持するため、半導体ウエハWを安全に搬送することができる。特に、半導体ウエハWを上下から挟んで支持するため、薄板保持容器11を上下逆にしても、半導体ウエハWがずれることはなく確実に支持されて、安全に搬送することができる。
【0065】
載置トレイ13の第2載置部19に載置凸部26を備えて、この載置凸部26で第1載置部18に載置された半導体ウエハWを押圧して支持するため、この半導体ウエハWを確実に保持して、安全に搬送することができる。
【0066】
搬送後は、薄板保持容器11を各載置トレイ13ごとに分離して、各半導体ウエハWを個別に搬送するためのトレイとして使用することもできる。さらに、作業用のトレイとして使用することもできる。これにより、薄板保持容器11及び載置トレイ13を種々の態様で使用することができる。
【0067】
また、載置凸部26を、第2載置部19の載置面全面に網目状に形成して、半導体ウエハWを均一に押圧して支持するため、半導体ウエハWを確実に支持することができ、半導体ウエハWを安全に搬送することができる。特に、薄くて容易に撓むような極薄の半導体ウエハWの場合でも、その両側から挟んで支持するため、極薄の半導体ウエハWを確実に支持して、安全に搬送することができる。
【0068】
薄板保持容器11の上下のベーストレイ12に装置ピン溝16を設けて、薄板保持容器11を上下逆にしても、機械装置のキネマチックピンに嵌合させることができるため、半導体ウエハWの処理内容等により、半導体ウエハWを上下逆にする必要がある場合でも、薄板保持容器11を上下逆にしてそれに対応することができる。即ち、半導体ウエハWの一側面を処理する工程と他側面を処理する工程とで、薄板保持容器11の上下を反転させることにより、処理工程において半導体ウエハWを個別に反転させる必要がなくなり、作業性が向上する。
【0069】
第1載置部18と第2載置部19との間に形成される収納空間を外部環境から隔離して気密に保つシール材24を備えたので、半導体ウエハWを収納した上記収納空間を清浄に保つことができ、半導体ウエハWの搬送に適した薄板保持容器11とすることができる。
【0070】
各載置トレイ13に、シール材24を保持するシール保持溝23と、このシール保持溝23に保持されたシール材24が当接して気密性を向上させるためのシール受け溝28とを形成して、上記収納空間をより清浄に保つことができるため、半導体ウエハWの搬送に適した薄板保持容器11とすることができる。
【0071】
載置トレイ13に、種々の管理情報を記録した情報録再手段としての無線タグ22やバーコードを備えることで、複数の載置トレイ13を積層しても、どの載置トレイ13に何が入っているかを容易に管理することができるため、薄板保持容器11内の全ての半導体ウエハWを容易に管理することができる。この結果、半導体ウエハWの搬送や処理の効率化を図ることができる。
【0072】
また、ベーストレイ12に、このベーストレイ12の種々の管理情報を表示するためのインフォパッド20を形成することで、各ベーストレイ12を容易に管理することができるため、このベーストレイ12が取り付けられた薄板保持容器11を容易に管理することができる。この結果、半導体ウエハWの搬送や処理の効率化を図ることができる。
【0073】
載置トレイ13を非帯電性または導電性の高分子材料で形成することで、ダストの吸着を防止することができるため、上記収納空間内に収納された半導体ウエハWを清浄に保つことができる。
【0074】
第1載置部18及び第2載置部19が半導体ウエハWよりも柔らかく弾性を有する高分子材料で形成されることで、半導体ウエハWを傷つけたり損傷したりすることがなくなるため、上記収納空間内に収納された半導体ウエハWを傷つけることなく安全に搬送することができる。
【0075】
載置トレイ13の少なくとも一部が透明な高分子材料で形成されることで、上記収納空間内に収納された半導体ウエハWの状態を確認することができるため、半導体ウエハWの状態を確認しながらその半導体ウエハWを安全に搬送することができる。
【0076】
第1載置部18及び第2載置部19の一部または全部が、透明な高分子材料で形成されることで、上記収納空間内に収納された半導体ウエハWの状態を確認することができるため、半導体ウエハWの状態を確認しながらその半導体ウエハWを安全に搬送することができる。
【0077】
薄板保持容器11は、これまでの収納容器のように収納できる枚数が予め決められていて変更できないものと異なり、半導体ウエハWの枚数に応じて処理トレイ12の枚数を設定することで、極めて柔軟性に富んだ薄板保持容器11を提供することができる。
【0078】
また、薄板保持容器11を、その全体を一体的に固定した状態で搬送した後、任意の位置で載置トレイ13を切り離してその位置の半導体ウエハWを取り出し、特定の処理を施すことができるようになる。この結果、複数の載置トレイ13を一体的に固定した状態で搬送して、内部に収納された複数の半導体ウエハWのうち特定の半導体ウエハWを選択して処理を施すことができる。これにより、処理内容の異なる複数の半導体ウエハWを1つの薄板保持容器11で搬送して、各半導体ウエハWに個別の処理を施すことができるようになる。さらに、1つの半導体ウエハWを出し入れしているときに、他の半導体ウエハWが外部環境に晒されることがなくなり、他の半導体ウエハWを清浄に保つことができる。
【0079】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の薄板保持容器の全体構成は上記第1実施形態の薄板保持容器11とほぼ同様であるため、同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0080】
本実施形態の薄板保持容器の特徴は、図8、9に示すように、連通用切り欠き44と、吸気孔45とを備えた点にある。
【0081】
連通用切り欠き44は、載置トレイ13の第2載置部19に設けられた網目状の載置凸部26に、この載置凸部26と半導体ウエハWとが互いに当接したときにこれら載置凸部26と半導体ウエハWとで仕切られる複数の吸着空間を互いに連通するための切り欠きである。これにより、載置凸部26で仕切られる1つの吸着空間の空気を吸気孔45から吸引することで、載置凸部26で仕切られ、且つ連通した吸着空間内の空気を吸引して、半導体ウエハWを載置凸部26側に吸着するようになっている。
【0082】
この連通用切り欠き44によって連通するには、吸着空間全体でも、その一部でもよい。半導体ウエハWを均一な吸引力で吸着できるような分布を持った連通空間を形成する。半導体ウエハWを均一に吸引できるように、上記網目状の載置凸部26で仕切られる空間を全部連通したり、斑状に連通したり、ドーナツ状に連通したりする。
【0083】
載置トレイ13内には吸気孔45が設けられている。この吸気孔45は、第1吸気孔45Aと、第2吸気孔45Bとから構成されている。第1吸気孔45Aは、載置トレイ13の第1載置部18側と外部環境とを連通するように設けられている。第2吸気孔45Bは、載置トレイ13の第2載置部19側と外部環境とを連通するように設けられている。
【0084】
第1吸気孔45Aは、その内側端に吸引開口46Aが、外側端に取付開口46Bがそれぞれ設けられている。吸引開口46Aは第1載置部18の任意の位置に開口している。取付開口46Bは載置トレイ13の外周壁から外部に開口している。取付開口46Bには、その内面に、外部装置側の連結管と気密に連結するための弾性筒体46Cが設けられている。この弾性筒体46Cは、弾性を有する合成樹脂等で構成されている。これにより、弾性筒体46Cに外部装置等の連結管が差し込まれることで、この弾性筒体46Cと連結管とが密着するようになっている。
【0085】
ここでは、弾性筒体46Cに第1メンブレンフィルタ47が取り付けられている。この第1メンブレンフィルタ47は、フィルタ本体47Aと、連結管47Bと、外部開口管47Cとから構成されている。そして、連結管47Bが弾性筒体46Cに差し込まれている。取付開口46Bに第1メンブレンフィルタ47が取り付けられない場合は、キャップ(図示せず)が取り付けられて、収納空間内を外部環境から密封する。また、吸着空間内を負圧にして半導体ウエハWを吸着した状態でキャップによって密封する場合もある。さらに、第1メンブレンフィルタ47の外部開口管47Cにキャップ47Dを取り付けて収納空間内を密封する場合もある。
【0086】
第2吸気孔45Bは、第1吸気孔45Aと同様に、その内側端に吸引開口48Aが、外側端に取付開口48Bがそれぞれ設けられている。吸引開口48Aは、第2載置部19のうち載置凸部26で仕切られる1つの吸着空間に開口している。取付開口48Bは、載置トレイ13の外周壁から外部に開口している。取付開口48Bには、上記第1吸気孔45Aの取付開口46Bと同様に、その内面に、外部装置側の連結管と気密に連結するための弾性筒体48Cが設けられている。この弾性筒体48Cは、弾性を有する合成樹脂等で構成されている。弾性筒体48Cには第2メンブレンフィルタ49が取り付けられている。この第2メンブレンフィルタ49は、フィルタ本体49Aと、連結管49Bと、外部開口管49Cとから構成されている。この第2メンブレンフィルタ49は、上記第1メンブレンフィルタ47と同様に、必要に応じてキャップ(図示せず)が取り付けられる。
【0087】
吸気孔45から吸着空間内を吸引する場合は、吸引装置(図示せず)が設けられる。この吸引装置の吸引管(図示せず)が取付開口47B、48Bに取り付けられて、吸着空間内が吸引される。
【0088】
[作用]
以上の構成により、次のように作用する。
【0089】
本実施形態に係る薄板保持容器11の全体的な作用は、上記第1実施形態と同様であるため、ここでは第2実施形態の薄板保持容器11の特徴的な部分のみを記載する。
【0090】
本実施形態では、半導体ウエハWが載置トレイ13の第1載置部18と第2載置部19とシール材24とで構成される収納空間に収納された後、取付開口46B及び取付開口48Bに吸引装置の吸引管が挿入されて、第1載置部18及び第2載置部19が吸引される。または、第1メンブレンフィルタ47及び第2メンブレンフィルタ49が取り付けられた状態で、各外部開口管47C及び外部開口管49Cに吸引装置の吸引管が接続されて、第1載置部18及び第2載置部19が吸引される。
【0091】
これにより、第1載置部18側では、その全面で吸引されて、半導体ウエハWと第1載置部18との間が負圧になって半導体ウエハWが第1載置部18側に吸引される。
【0092】
第2載置部19側では、吸引開口48Aから吸着空間内が吸引される。このとき、載置凸部26の各連通用切り欠き44で、吸着空間の全体が吸引されて負圧になり、半導体ウエハWが載置凸部26に吸着される。各外部開口管47C及び外部開口管49Cにはキャップ47Dが取り付けられ、内部が密封される。
【0093】
これにより、半導体ウエハWが第1載置部18側と第2載置部19側とにそれぞれ吸着されて、両側から確実に支持する。この状態で、薄板保持容器11が組み上げられる。
【0094】
各処理内容に応じた機械装置に搬送された後は、上記第1実施形態と同様に、任意の位置の載置トレイ13が分離されて内部の半導体ウエハWが取り出されるが、この際に本実施形態特有の作用を奏する。この作用を図10〜13を基に説明する。
【0095】
図10は、処理アームで半導体ウエハWをその上側面から吸着して取り出す例である。
【0096】
図10(A)のように、上下2つの載置トレイ13によって半導体ウエハWが挟んで支持された状態で、上側の載置トレイ13の第2載置部19側の負圧を解除すると、図10(B)のように、半導体ウエハWは下側の載置トレイ13の第1載置部18側にのみ吸着された状態になる。この状態で、図10(C)のように、第1載置部18側に吸着された半導体ウエハWに処理アームが吸着した後、第1載置部18側の負圧を解除し、処理アームで半導体ウエハWを外部に持ち出す。このとき、上側の載置トレイ13の第2載置部19側の負圧を解除した状態で下側の載置トレイ13の第1載置部18側の負圧も解除してしまうと、図10(D)のように、半導体ウエハWが反ってしまう。
【0097】
図11は、処理アームで半導体ウエハWをその下側面から吸着して取り出す例である。
【0098】
図11(A)のように、上下2つの載置トレイ13によって半導体ウエハWが挟んで支持された状態で、下側の載置トレイ13の第1載置部18側の負圧を解除すると、図11(B)のように、半導体ウエハWは上側の載置トレイ13の第2載置部19側にのみ吸着された状態になる。この状態で、図11(C)のように、第1載置部18側に吸着された半導体ウエハWに処理アームが吸着した後、第2載置部19側の負圧を解除し、処理アームで半導体ウエハWを外部に持ち出す。このとき、下側の載置トレイ13の第1載置部18側の負圧を解除した状態で上側の載置トレイ13の第2載置部19側の負圧も解除してしまうと、図11(D)のように、半導体ウエハWが落下してしまう。
【0099】
図12は、載置トレイ13をハンドリング装置として使用する例である。
【0100】
図12(A)のように、上下2つの載置トレイ13によって半導体ウエハWが挟んで支持された状態で、下側の載置トレイ13の第1載置部18側の負圧を解除すると、図12(B)のように、半導体ウエハWは上側の載置トレイ13の第2載置部19側にのみ吸着された状態になる。この状態で、図12(C)のように、第2載置部19側に半導体ウエハWを吸着した載置トレイ13をそのままの装置まで搬送し、図12(D)のように、装置側の取り付け部まで移動させる。次いで、図12(E)のように、装置側の取り付け部に半導体ウエハWを載置し、図12(F)のように、載置トレイ13の第2載置部19の負圧を解除して、半導体ウエハWを取り付け部に受け渡す。
【0101】
また、載置トレイ13をダイシングマシン等のハンドリング装置として使用することもできる。この場合は、図12(C)の状態で、カッティング装置や切削装置等に装着されることになる。
【0102】
[効果]
載置トレイ13に吸気孔45を備えて外部から吸引し、半導体ウエハWを載置凸部26等に吸着して固定するため、半導体ウエハWを両側から挟んで支持する作用と相まって、半導体ウエハWを確実に固定して安全に搬送することができる。
【0103】
上記網目状の載置凸部26に連通用切り欠き44を設けて、載置凸部26と半導体ウエハWとで仕切られる複数の空間を、均一な吸引が可能となるように連通し、吸気孔45を介して連通された空間の空気を吸引して、半導体ウエハWを載置凸部26に吸着して固定するため、載置凸部26で仕切られた各空間がそれぞれ吸盤として機能して、半導体ウエハWを確実に固定して安全に搬送することができる。
【0104】
極薄の半導体ウエハWなどのように、内部ストレスなどの原因によって反ってしまう半導体ウエハWを収納する場合に、両側から全面を挟んで収納するため、半導体ウエハWは収納時に平面を形成している。半導体ウエハWの片側を吸引した状態で載置トレイ13を開放することによって上記のような半導体ウエハWを平面の状態に維持したままで開放することができる。さらに、載置トレイ13を開放したとき、減圧によって半導体ウエハWが飛び出すことを防ぐことができるだけではなく、その後の半導体ウエハWの取扱いが容易になる。
【0105】
また、載置トレイ13のどちらの面からも吸引できるために、載置トレイ13を開放したときに半導体ウエハWの処理を施す面を表面にして取り出すことができるため、その後の処理が容易になり、作業性が向上する。
【0106】
載置凸部26と半導体ウエハWとで仕切られる空間と外部環境とを連通する吸気孔45を備えた上記各載置トレイ13を、各ベーストレイ12の間に挿入して積層し、いずれかの載置トレイ13の吸気孔45を介して外部から吸引して、その収納空間内の半導体ウエハWを載置凸部26に吸着して固定し、任意の位置の載置トレイ13の結合・解除手段14を固定解除して開き、吸着して固定した半導体ウエハWを外部に取り出すため、薄板保持容器11に収納された複数の半導体ウエハWを確実に固定して安全に搬送することができると共に、任意の位置の半導体ウエハWを安全に出し入れすることができる。
【0107】
吸気孔45のうち外部環境側に開く取付開口の内面に、外部装置側の連結管と気密に連結するための弾性筒体46C、48Cを設けることで、この弾性筒体46C、48Cに容易にフィルタを差し込んで固定することができるため、各収納空間内を清浄に保った状態で、外部環境に開放することができる。
【0108】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の薄板保持容器の全体構成は上記第1実施形態の薄板保持容器11とほぼ同様であるため、同一部材には同一符号を付して、その説明を省略する。
【0109】
本実施形態の薄板保持容器の特徴は、図13〜17に示すように、載置トレイ51の平面形状をほぼ四角形状の形成した点にある。さらに、装置位置決め溝52と、トレイ位置決めピン53と、トレイ位置決め孔54とを備えた点にある。なお、トレイ位置決めピン53とトレイ位置決め孔54とで、各載置トレイ13の結合時に互いの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段が構成されている。
【0110】
載置トレイ51は、図13〜15に示すように、平面形状をほぼ四角形状に形成されている。この載置トレイ51の四隅には結合・解除手段14が設けられている。結合・解除手段14の機能は上記第1実施形態の結合・解除手段14と同様である。載置トレイ51の対向する2つの辺には、把持部21が設けられている。この把持部21の機能も、上記第1実施形態の把持部21と同様である。
【0111】
把持部21の中央部には、装置位置決め溝52が設けられている。この装置位置決め溝52は、載置トレイ51の左右方向の位置決めをするための溝である。この装置位置決め溝52は、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えて構成されている。具体的には、把持部21にV字型の縦溝として構成されている。機械装置側の位置決め機構(図示せず)には、V字型の装置位置決め溝52に嵌合するV字型の嵌合部が設けられている。これにより、処理アームの保持機構42が把持部21に嵌合して、載置トレイ51の上下方向の位置決めがされた状態で、位置決め機構の嵌合部が装置位置決め溝52に嵌合して、載置トレイ51の左右方向の位置決めを行うようになっている。
【0112】
これにより、上記第1実施形態の作用と同様に、把持部21で載置トレイ51の上下方向が位置決めされると共に、装置位置決め溝52で載置トレイ51の水平方向が位置決めされる。これにより、載置トレイ51が3次元空間の特定位置に正確に位置決めされて、半導体ウエハWが正確に位置決めされる。
【0113】
トレイ位置決めピン53は、積層された各載置トレイ51の間の位置ずれを防止するためのピンである。トレイ位置決めピン53は、載置トレイ51の上側面に設けられている。具体的には、四角形状の載置トレイ51の4つの辺の中央位置に4箇所設けられている。
【0114】
トレイ位置決め孔54は、トレイ位置決めピン53に嵌合するための孔である。トレイ位置決め孔54は、トレイ位置決めピン53に対応する位置にそれぞれ設けられている。積層された各載置トレイ51の結合時に、上下の載置トレイ51のトレイ位置決めピン53とトレイ位置決め孔54とが互いに嵌合して、各載置トレイ51の間の位置ずれを防止する。
【0115】
これにより、載置トレイ51を積層する際に、各載置トレイ51を正確に位置決めしながら積層することができる。
【0116】
さらに、載置トレイ51の載置凸部55は、2重のリング状に形成されている。さらに、載置凸部55は、第1載置部18側と第2載置部19側の両方に設けられている。これにより、半導体ウエハWを上下の2重の載置凸部55によって挟んで支持する。
【0117】
ベーストレイ56は、図16、17に示すように、構成されている。全体形状は載置トレイ51とほぼ同様である。そして、上ベーストレイ56Aには3つの装置ピン溝57が設けられている。下ベーストレイ56Bには、載置凸部55と装置ピン溝57とが設けられている。
【0118】
上記構成により、上記第1及び第2実施形態と同様の作用、効果を奏すると共に、装置位置決め溝52で載置トレイ51の左右方向の位置決めを行うようになり、薄板保持容器を3次元空間の特定位置に正確に位置決めされる。この結果、半導体ウエハWを機械装置で自動的に受け渡しするときに、スムーズな受け渡しが可能になる
また、トレイ位置決めピン53とトレイ位置決め孔54を設けることで、各載置トレイ51を正確に位置決めして積層することができる。さらに、半導体ウエハWを上下の2重の載置凸部55によって挟んで確実に支持することができる。
【0119】
なお、トレイ位置決めピン53及びトレイ位置決め孔54の代わりに、図18のように、載置トレイ51の周縁部に段部58を設けてもよい。この場合も、載置トレイ51を正確に位置決めして積層することができる。
【0120】
[変形例]
上記各実施形態では、把持部21を楔状に形成したが、楔状に限らず、断面台形等の他の形状でもよい。把持部21は、載置トレイ13の上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えて構成されていればよい。
【0121】
上記各実施形態では、シール保持溝23を載置トレイ13の第1載置部18に設け、シール受け溝28を第2載置部19に設けたが、これらを逆に設けてもよい。上記収納空間を外部環境から隔離して気密に保つことができる態様であれば、載置トレイ13の上側面でも下側面でもよい。
【0122】
上記各実施形態では、載置凸部26を第1載置部18と第2載置部19の両方に設けたが、いずれか一方に設けてもよい。半導体ウエハWの寸法等の諸条件に応じて、載置凸部26を一方に設けたり、両方に設けたりすることができる。
【0123】
また、上記各実施形態では、載置凸部26を網目状に形成したが、用途に応じて、環状等の他の形状でもよい。この場合も、半導体ウエハWの寸法等の諸条件に応じて、載置凸部26の形状を設定することができる。
【0124】
上記各実施形態では、載置トレイ13を1つの部材として構成したが、部分的に異なる材料で構成してもよい。例えば図19に示すように、載置トレイ61を、第1載置部18及び第2載置部19を構成する載置板部62と、当該載置板部62にその周縁から嵌合して支持する載置トレイ本体63とから構成して、これら載置板部62と載置トレイ本体63とを、互いに異なった材料で形成してもよい。この場合、少なくとも上記載置トレイ本体63を非帯電性または導電性の高分子材料で形成することが望ましい。また、載置板部62は半導体ウエハWよりも柔らかい材料、透明な材料等の種々の材料で構成することができる。
【0125】
これにより、半導体ウエハWの表面に、ダストが吸着するのを防止することができ、半導体ウエハWを清浄に保つことができる。さらに、この半導体ウエハWを清浄に保つ機能を保持した状態で、載置板部62を種々の材料で構成することができる。この結果、載置トレイ本体63側に基本的な機能である半導体ウエハWを清浄に保つ機能を持たせた状態で、載置板部62側に種々の機能を持たせることができ、載置トレイ61を多様な機能を備えたトレイにすることができ、その機能に応じた種々の用途に使用することができる。
【0126】
上記各実施形態では、載置トレイ13の外周壁に第1メンブレンフィルタ47及び第2メンブレンフィルタ49を設けたが、吸気孔45の内部に設けてもよい。この吸気孔45のうち、載置トレイ13の第1載置部18側又は第2載置部19側の吸引開口から外部環境側の取付開口までのいずれかの場所に、少なくとも1つの空気清浄フィルタを取り付けるようにしてもよい。
【0127】
これにより、載置トレイ13の周囲に別部材が取り付けられる状態を解消して、ダストフィルタを嵩張らずにコンパクトに収納することができる。
【0128】
また、上記吸気孔45のうち、載置トレイ13の第1載置部18側又は第2載置部19側の吸引開口から外部環境側の取付開口までのいずれかの場所に、一対のダストフィルタと、当該一対のダストフィルタの間に挟んで設けられたケミカルフィルタとを備えて構成された空気清浄フィルタを取り付けてもよい。上記空気清浄化フィルタはメンブレンフィルタにすることが望ましい。
【0129】
これにより、空気清浄フィルタをコンパクトに収納できると共に化学物質も除去することができ、収納空間を清浄に保った状態で、外部環境に開放することができる。
【0130】
また、上記ダストフィルタをメンブレンフィルタにすることで、ケミカルフィルタを挟んでコンパクトな空気清浄フィルタを構成することができるため、フィルタ部分が嵩張らずに、各収納空間内を清浄に保った状態で、外部環境に開放することができる。
【0131】
上記各実施形態では、薄板として300mmの半導体ウエハWを例に説明したが、薄板の大小は問わないものである。例えば、小径の半導体ウエハWでも、厚みが極めて薄い場合は破損しやすいため、本願発明を適用することにより、上記実施形態と同様の作用、効果を奏するものである。
【0132】
また、上記実施形態では、薄板保持容器11を縦方向に載置して上下に分割するようにしたが、必要に応じて斜め方向や横方向に載置して分割するようにしてもよい。例えば、液晶用ガラス基板の検査工程において、液晶用ガラス基板を斜めにした状態で検査することがあり、このような場合に合わせて、薄板保持容器11を斜めにしてもよい。
【0133】
上記実施形態では、把持部21及び装置位置決め溝52をV字型に設定したが、V字型に限らず、正確な位置決めができる形状であれば、U字型等の他の形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本発明の第1実施形態に係る薄板保持容器を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る載置トレイを第1載置部側から示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る載置トレイを第2載置部側から示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る薄板保持容器を示す正面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る薄板保持容器の結合・解除手段を示す要部拡大断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る薄板保持容器の結合・解除手段を示す要部拡大断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る薄板保持容器の把持部と外部装置の保持機構との結合状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る薄板保持容器の載置トレイを第2載置部側から示す斜視図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る薄板保持容器の載置トレイを示す側面断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る薄板保持容器の動作状態を示す模式図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る薄板保持容器の動作状態を示す模式図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る薄板保持容器の動作状態を示す模式図である。
【図13】本発明の第3実施形態に係る薄板保持容器の載置トレイを示す平面図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る薄板保持容器の載置トレイを示す側面断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態に係る薄板保持容器の載置トレイを示す側面断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態に係る薄板保持容器のベーストレイを示す平面図である。
【図17】本発明の第3実施形態に係る薄板保持容器のベーストレイを示す平面図である。
【図18】第1変形例を示す側面図である。
【図19】第2変形例を示す側面図である。
【図20】従来の薄板保持容器を示す正面図である。
【符号の説明】
【0135】
11:薄板保持容器、12:ベーストレイ、13:載置トレイ、14:結合・解除手段、16:装置ピン溝、18:第1載置部、19:第2載置部、20:インフォパッド、21:把持部、22:無線タグ、23:シール保持溝。24:シール材、26:載置凸部、28:シール受け溝、30:フック、31:フック係止機構、32:脱着操作孔、34:フック挿入孔、35:スナップ留め、36:固定板部、37:撓み部、38:係止爪、40:操作キー、42:保持機構、43:吸気孔、44:連通用切り欠き、45:吸気孔、47:第1メンブレンフィルタ、49:第2メンブレンフィルタ、51:載置トレイ、52:装置位置決め溝、53:トレイ位置決めピン、54:トレイ位置決め孔、55:載置凸部、56:ベーストレイ、57:装置ピン溝、W:半導体ウエハ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機械装置側に嵌合するための一対のベーストレイと、当該各ベーストレイの間に挿入されて薄板を収納するための1又は複数の載置トレイと、当該各載置トレイの間や上記ベーストレイと載置トレイとの間を任意の位置で互いに独立して結合・結合解除する結合・解除手段とを備え、
上記載置トレイの側面の対向する2箇所の位置に、外部機械装置側の処理アームが嵌合して把持する把持部が形成され、
当該把持部が、上下方向の位置決めをする、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えて構成されたことを特徴とする薄板保持容器。
【請求項2】
請求項1に記載の薄板保持容器において、
上記載置トレイに、当該載置トレイと外部機械装置との間の左右方向の位置決めをする装置位置決め手段を備えたことを特徴とする薄板保持容器。
【請求項3】
請求項2に記載の薄板保持容器において、
上記装置位置決め手段が、互いに傾斜した2つの傾斜面を備えたことを特徴とする薄板保持容器。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の薄板保持容器において、
上記各載置トレイに、当該各載置トレイの結合時に互いの位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備えたことを特徴とする薄板保持容器。
【請求項5】
請求項4に記載の薄板保持容器において、
上記位置ずれ防止手段が、
上記載置トレイの一側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイ側に嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決めピンと、
上記載置トレイの他側面に設けられ、各載置トレイの結合時に他の載置トレイの上記トレイ位置決めピンに嵌合して各載置トレイの間の位置ずれを防止するトレイ位置決め孔とを備えたことを特徴とする薄板保持容器。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の薄板保持容器において、
上記結合・解除手段が、上記載置トレイの一側面に設けられたフックと、上記載置トレイの他側面に設けられ上記フックが嵌合して固定されるフック係止機構と、上記載置トレイの外側面に臨ませて形成され上記フック係止機構を着脱操作する操作キーを挿入する脱着操作孔とを備えて構成されたことを特徴とする薄板保持容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−153390(P2007−153390A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−350745(P2005−350745)
【出願日】平成17年12月5日(2005.12.5)
【出願人】(000140890)ミライアル株式会社 (74)
【Fターム(参考)】