説明

薬学的組成物

(a)2または2以上の気管支拡張剤の組み合わせ;または(b)少なくとも1の副腎皮質ステロイドとの組み合わせにおける少なくとも1の気管支拡張剤の組み合わせ;を含む薬学的組み合わせ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、呼吸、炎症または閉塞性気道疾患の予防または治療において同時または連続して投与するための吸入可能な薬剤の組み合わせに関する。
【背景技術】
【0002】
[背景技術および従来技術]
慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease, COPD)は、完全に可逆ではない気道制限により特徴づけられる予防可能、且つ治療可能な疾病状態である。
【0003】
当該気道制限は、通常、進行性であり、且つ肺の有害分子またはガスに対する、第一に煙草の喫煙により引き起こされる異常炎症応答に関連する。
【0004】
2020年までには死亡原因の第3位になることが予測される。約1400万のインド人が現在DOPDに罹患している。現在、94万人の喫煙者がインドには存在する。100万のインド人が1年間に喫煙関連の疾患のために死亡している。
【0005】
COPDは肺に影響するが、また、重大な全身性の影響をもつくり出す。
【0006】
種々の治療が現在COPDの治療のために使用されている。気管支拡張剤およびステロイドは、使用される薬剤の大部分の種類を形成する。
【0007】
WO0139745は、フォルモテロールおよびその塩またはその誘導体並びに薬学的に許容される粒子状希釈剤を含む乾燥粉末吸入剤を開示する。
【0008】
組み合わせ療法が特許番号WO176601において開示され、そこにおいては短期間作用する抗コリン作用性の臭化イプラトロピウムと長期間作用するβアゴニストのサルメテロールが使用される。
【0009】
更に、抗コリン作用薬およびβアゴニストとの併用においてステロイドを使用する組み合わせ療法がUS6423298およびWO0207672に記載されている。
【0010】
WO0207672は、医薬用エアロゾル製剤、より詳しくは、粒子状薬剤を含む医薬用エアロゾル製剤、または少なくとも2の粒子状薬剤、噴射剤および安定剤の、水を含む組み合わせに関する。当該医薬は、アルブテロール(albuterol)、アトロピン(atropine)、ブテソニド(budesonide)、クロモリン(cromolyn)、エピネフリン(epinephrine)、エフェドリン(ephedrine)、フェンタニル(fentanyl)、フルニソリド(flunisolide)、フォルモテロール(formoterol)、臭化イプラトロピウム(ipratropium bromide)、イソプロテレノール(isoproterenol)、ピルブテロール(pirbuterol)、プレドニゾン(prednisone)、モメタゾン(mometasone)、トリアムシノロンアセトニド(triamcinolone acetonide)、サルメテロール(salmeterol)、アミロリド(amiloride)、フルチカゾン(fluticasone)、(-) 4-アミノ-3,5-ジクロロ-a- [[[6(2ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]アミノ]メチル]ベンゼン-メタノール並びにそれらの薬学的に許容される塩、エステル、水和物および溶媒和物からなる群より選択される。
【0011】
US6423298は、吸入または鼻経路により投与するための少なくとも2または2以上の活性物質を含むエアロゾルのための薬学的製剤に関する。
【0012】
WO2004019985は、エアロゾルのためのある他の薬物の薬学的製剤を開示する。
【0013】
種々の他の組み合わせが当該分野において知られている。しかしながら、これらの薬物の全てが1日1回の製剤ではないこと、および仮に幾つかがそうであったとしても、それらが当該組み合わせを実体化するためにはベータアゴニストの更なる用量を必要とすることに関する問題がある。
【0014】
患者のコンプライアンスの観点からでさえ、当該治療は、異なる用量の療法、投与の異なる頻度などに従うことを患者に求める。また、殆どの薬物がエアロゾルの形態にあることから、患者は幾つかの製剤およびディスペンサーを持ち運ぶことが要求される。
【0015】
従って、組み合わせ用量を実体化するために、1日1回、および患者がベータアゴニストまたは何れか他の薬物の更なる用量を服用すべきではない場合に、服用されることが必要な組み合わせを製剤化し、且つ患者に提供する必要が残る。
【発明の概要】
【0016】
発明の目的
本発明の目的は、呼吸、炎症または閉塞性気道疾患の予防または治療において投与するための吸入可能な薬剤の組み合わせを提供することである。
【0017】
本発明の更なる目的は、1日1回投与のための吸入医薬の組み合わせを提供することである。
【0018】
更なる本発明の目的は、そのような新規組み合わせを製剤化する方法を提供することである。
【0019】
[概要]
本発明の第一の側面に従うと、吸入経路による1日1回の投与のための少なくとも2の活性成分を含む薬学的組み合わせが提供される。
【0020】
本発明のもう一つの側面に従うと、前記吸入経路による1日1回の投与のための少なくとも2の活性成分を含む薬学的組成物の製造方法が提供される。
【0021】
本発明の更なるもう一つの側面に従うと、呼吸、炎症または閉塞性気道疾患の予防または治療において吸入経路により1日1回の投与のための少なくとも2の活性物質を含む薬学的組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
[詳細な説明]
上述したように、当該技術分野においては効果的な1日1回の製剤が長い間望めれてきた。
【0023】
本発明は、1日1回の投与のための2または2以上の活性成分を含む新規組み合わせを提供する。
【0024】
当該活性成分は、気管支拡張剤および副腎皮質ステロイドおよびその混合物からなる種々の種類から選択されてよい。気管支拡張剤は、ベータアゴニストまたは抗コリン剤またはその両方の何れかであってよい。
【0025】
本発明者らは、驚くべきことに、2または2以上の気管支拡張剤の組み合わせおよび/または副腎皮質ステロイドとの組み合わせにおける2または2以上の気管支拡張剤の組み合わせが、気道閉塞を改善し、気管支拡張を延長する、中心および末梢の両方の気道を弛緩することによる相乗効果を示すこと、並びに、悪化の低減を伴う活性の迅速な開始を提供することを見出した。
【0026】
本発明において有用な薬学的に活性な薬物は、気管支拡張剤および副腎皮質ステロイドおよびその混合物からなる種々の種類から選択される1または1以上の薬物を含む。気管支拡張剤は、ベータアゴニストおよび/または抗コリン作用薬であってよい。「ベータアゴニスト剤」または「ベータアゴニスト」または「抗コリン作用剤」または「副腎皮質ステロイド」の語は、広い意味で使用され、ベータアゴニストまたは抗コリン作用剤それ自身だけを含むものではなく、それらの薬学的に許容される塩、薬学的に許容される溶媒和物、薬学的に許容される水和物、薬学的に許容される鏡像異性体、薬学的に許容される誘導体、薬学的に許容される同質異像、薬学的に許容されるプロドラッグなども含む。
【0027】
ベータアゴニストは、フォルモテロール、AR-フォルモテロール、フェノテロール、カルメテロール、インダカテロオールなどのから選択されてよい。フォルモテロールは、約4.5-96mcgの範囲の総量で存在してよく、AR-フォルモテロールは1.25-96mcgの範囲の総量で存在してよく、カルメテロールは0.5-16mcgの範囲の総量で存在してもよく、インダカテロールは25-800mcgの範囲の総量で存在してもよい。
【0028】
抗コリン作用剤は、アクリジニウム、イプラトロピウム、チオトロピウム、オキシトロピウムなどであってよい。チオトロピウムは4.5-160mcgの範囲の総量で存在してよい。アクリジニウムは、50-900mcgの範囲の総量で存在してよい。
【0029】
副腎皮質ステロイドはブデソニド、シクレソニド、モメタゾン、ベクロメタゾンなどであってよい。シクレソニドは、40-2880mcgの範囲の総量で存在してよく、モメタゾンは、25-2000mcgの範囲の総量で存在してよい。
【0030】
本発明の1つの好ましい態様において、ベータアゴニストは、カルメテロールであり、副腎皮質ステロイドはシクレソニドであり、抗コリン作用剤はチオトロピウムである。本発明のもう一つの好ましい態様において、ベータアゴニストはカルメテロールであり、副腎皮質ステロイドはシクレソニドである。更なるもう一つの好ましい態様において、抗コリン作用剤はチオトロピウムであり、ベータアゴニストはカルメテロールである。本発明の更なるもう一つの好ましい態様は、抗コリン作用剤はチオトロピウムはアクリジニウムであり、ベータアゴニストはフォルモテロールおよび/またはAR-フォルモテロールである。
【0031】
本発明の製剤は、測定された用量の吸入器(MDI)(またはエアロゾル)において使用するために適切である。MDIは、正確に測定された容量の薬学的な製剤を患者の肺にまで深く浸透するのに十分に小さい粒子に霧化するための液化された噴射剤を使用する小型の薬物デリバリーシステムである。MDIは、肺における治療学的に有効な所望の部位に標的化して薬物を送達することを可能にする。
【0032】
薬学的な組み合わせは、更に、1または1以上の薬学的に許容される賦形剤を組み合わせて、それにより適切な製剤を提供してよい。組み合わせは、例えば、噴霧化のための噴射剤を含まない吸入用溶液として、(噴射剤を含む)エアロゾル組成物として、または吸入のための乾燥粉末組成物として製剤化されてもよい。
【0033】
乾燥粉末吸入用製剤の場合、薬物は単独で使用されても、最終的に分離される薬学的に許容される担体、好ましくは、乾燥粉末吸入用組成物中での担体として公知の物質で存在しても、選択されてもよい担体、例えば、単糖、二糖、多糖を含む糖類;アラビノース、グルコース、フルクトース、リボース、マンノース、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、デンプン、デキストランまたはマンニトールなどの糖アルコール;と任意に一緒に使用されてもよく、
好ましくは、乾燥粉末吸入用製剤における薬学的に許容される担体はラクトースである。担体は、好ましくは製剤の75重量%以上の総量で存在する。
【0034】
乾燥粉末は、ゼラチンまたはHPMCのカプセル中で、ブリスターまたは代替物中で提供されてよく、乾燥粉末は、リザーバーとしての単一用量または多用量の乾燥粉末吸入用装置の何れかに含まれてもよい。乾燥粉末組成物に存在する活性成分の粒子サイズおよび担体の粒子サイズは、慣習的な方法、例えば、エアジェットミル、ボールミルまたは振動機ミル、微量沈降、スプレー乾燥、凍結乾燥または臨界超過媒体からの再結晶化における粉砕により所望のレベルにまで減少することが可能である。
【0035】
好ましい態様に従うと、上記の乾燥粉末組成物は、何れの慣習的な手段により製造されてもよく、そこにおいて、方法は、2または2以上の薬物を任意な薬学的に許容される担体と混合すること、適切な乾燥粉末吸入器に提供することを含む。
【0036】
吸入用溶液または霧状化溶液の場合、薬物を、適切な賦形剤、例えば、湿潤剤、張度調整剤、pH調整剤、緩衝剤およびキレート剤などを適切な媒体において組み合わせてよい。湿潤剤は、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム;ポリソルベート、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリソルベート65、ポリソルベート85など、ソルビタン脂肪酸エステル、例えば、スパン20(Span 20)、スパン40、スパン60、スパン80、スパン120;ラウリル硫酸ナトリウム;ポリエトキシル化ヒマシ油;ポリエトキシル化硬化ヒマシ油などからなる群より選択されてよい。好ましい湿潤剤は、1または1以上のポリソルベート、単独または他の湿潤剤との組み合わせの何れかである。湿潤剤(特に、ポリソルベートを含む場合)の総量は、組成物の0.001から0.1%w/vの範囲である。
【0037】
本発明において使用されてもよい張度調整剤は、1または1以上の塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化亜鉛、塩化カルシウムおよびその混合物を含んでもよい。好ましい張度調整剤は塩化ナトリウムである。
【0038】
pH 調整剤は、薬理学的に許容可能な無機酸または有機酸、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、炭酸アルミニウム、炭酸水素アルミニウム、炭酸カルシウムおよび水酸化カルシウム、炭酸水素カルシウムなどから選択されてよい。好ましい無機塩は、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などからなる群より選択される。好ましい有機酸は、アスコルビン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、酢酸、蟻酸およびプロピオン酸からなる群より選択される。最も好ましい無機酸は塩酸および硫酸であり、一方、有機酸については、アスコルビン酸、クエン酸およびフマル酸が最も好ましい。
【0039】
pH調整剤は、薬理学的に許容される無機塩基または有機塩基から選択されてよい。好ましい無機塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化カルシウムからなる群より選択される。好ましい有機塩基は、メチルアミン、エチレンイミン、ハイドロキノン、エチルアミン、ジメチルアミン、エタノールアミン、ブチルアミン、ジエチルアミンからなる群より選択される。最も好ましい塩基は水酸化ナトリウムである。
【0040】
好ましくは、本発明により提供される場合の鼻用吸入製剤は3.0〜7.0の範囲のpH を有する。
【0041】
好ましい態様において、適切なキレート剤または錯剤は、吸入用溶液において使用されてもよく、錯結合に入ることが可能な分子であってもよい。好ましいこれらの化合物は、錯カチオンの効果を有するべきであり、最も好ましくは金属カチオンである。本発明に従う製剤は、好ましくはEDTAまたは公知のその塩の1つ、例えば、EDTAナトリウムまたはEDTAナトリウム二水和物などを錯剤として含む。好ましい薬剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)またはその塩、例えば、二ナトリウム塩などである。
【0042】
好ましい態様において、吸入用溶液において使用されてもよい適切な緩衝剤は、クエン酸およびクエン酸ナトリウム若しくはカリウム;リン酸、例えば、リン酸三ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム若しくは三ナトリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸一カリウム、リン酸水素三カリウムなどを含む。
【0043】
本発明の組成物(特に、吸入用溶液または懸濁液)において使用するために適切な液体媒体は、極性溶媒、例えば、水酸基または他の極性基を含む化合物などを含む。そのような溶媒は、水またはアルコール、例えば、エタノール、イソプロパノールなど、およびグリコール、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテル、グリセロールおよびポリオキシエチレンアルコールなどを含んでよい。
【0044】
適切な極性溶媒は、また、プロトン性溶媒、例えば、水、薬学的に許容される1または1以上の塩、1または1以上のアルコール、1または1以上のグリコールまたはその混合物と一緒の1または1以上の水性塩水を含む。溶媒またはその成分としての塩溶液のために、特に適切な塩は、投与後に薬理学的な活性がない、または無視できるだけの薬理学的な活性のみを示す塩である。
【0045】
抗微生物の保存剤を多用量包装のために添加してもよい。適切な保存剤は、当業者には明らかであり、特に、従来技術から公知の濃度の塩化ベンザルコニウムまたは安息香酸または安息香酸塩、例えば、安息香酸ナトリウムなど、ソルビン酸またはソルビン酸塩、例えば、ソルビン酸カリウムなどであろう。最も好ましい保存剤は塩化ベンザルコニウムである。
【0046】
好ましい態様に従うと、上述の吸入用または霧状化組成物は、何れの公知の手段により製造されてもよく、ここで、方法は、2または2以上の薬物と任意のキレート剤、張度調整剤および何れかの他の適切な成分を媒体に溶解すること、並びに適切なpH調整剤を使用してpHを調整することを含む。更に、最後に、前記組成物を吸入に適切な小分け容器(例えば、ネブライザーなど)に提供することを具備してよい。
【0047】
他の好ましい態様に従うと、上記の組成物は、慣習的な手段により製造することが可能であり、ここにおいて方法は、公知の方法、例えば、乾燥加熱滅菌、加湿加熱滅菌、ガンマ線照射などにより活性剤を滅菌することを含む。滅菌された活性剤は、1または1以上の湿潤剤、張度調整剤、pH 調整剤、キレート剤、緩衝剤を含む他の薬学的に許容される成分の容器および滅菌されたバルク中に配置され、容器にAPIと共に無菌的に移される。次に混合が、音波処理またはマグネティックスターラーまたは当該分野に公知の何れかの他の手段による混合、残るバルクへの上述の溶液の添加に供されてもよい。
【0048】
MDIを使用する加圧されたエアロゾルの形態にある製剤の場合、製剤は、1または1以上の共溶媒、抗酸化剤、界面活性剤、バルキング剤および滑沢剤を活性剤および噴射剤に加えて含んでもよい。
【0049】
本発明の1つの態様において、活性剤は1または1以上の噴射剤と組み合わされてもよい。
【0050】
本発明は、少なくとも1の噴射剤、例えば、噴射剤11(ジクロロジフルオロメタン)、噴射剤12(モノフルオロトリクロロメタン)、噴射剤114、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、1,1,1,2,3,3,3-ヘプタフルオロエタンを含む。
【0051】
本発明の1の態様において、活性剤は、噴射剤11または噴射剤114またはその組み合わせの何れかおよび当該分野において公知の界面活性剤を含む噴射剤12と組み合わされてもよい。
【0052】
界面活性剤は、当該分野に公知の膨大な種類から選択されてよく、例えば、油脂、例えば、コーン油、オリーブ油、綿実油およびヒマワリ実油、鉱油、例えば、液体パラフィン、オレイン酸など、リン脂質、例えば、レシチンまたはソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ソルビタントリオレートまたはTween 20、Tween 60、Tween 80、PEG-25 グリセリルトリオレート、PVP、クエン酸、PFDA(過フルオロ-n-デカン酸)などであってもよい。界面活性剤の使用は、比較的に良好な懸濁の質を導く。1つの好ましい界面活性剤はレシチンである。界面活性剤は0.001-100%の濃度で使用されてよい。好ましくは1%-50%の範囲である。より好ましくは5%-30%の濃度である。これらの濃度は活性物質の重量を基準にする。
【0053】
本発明のもう一つの態様において、活性剤および界面活性剤は、噴射剤、好ましくは噴射剤11または噴射剤114またはその組み合わせと微粉砕されて、スラリーを形成してもよく、スラリーはキャニスターに充填されてもよい。活性剤は、噴射剤とは別に微粉砕されても、噴射剤と共に微粉砕されてもよい。微粉砕が行われることにより、懸濁の質が改善され、収納物がよりよいFPDになる。
【0054】
また、本発明により、CFCエアロゾルの製造方法であって、(a)任意に薬物および界面活性剤を噴射剤、好ましい噴射剤11または噴射剤114またはその組み合わせの何れかと共に微粉砕すること;(b)スラリーをキャニスターに充填すること;(c)適切なバルブでクリンプすること;および(d)噴射剤、好ましくは噴射剤12をバルブを経て充填すること;を含む方法も提供する。
【0055】
本発明の更なるもう一つの態様において、エアロゾル組成物は、活性剤および1,1,1,2-テトラフルオロエタン(HFA134a)または1,1,1,2,3,3-ヘプタフルオロエタン(HFA227)またはその組み合わせの何れかを含んでよい。
【0056】
本発明のもう一つの態様は、活性剤、噴射剤および共溶媒を含んでよい。前記場合において、共溶媒は、噴射剤よりも強い極性を有する。典型的には、共溶媒は、全製剤の0.2〜20重量%の割合で存在する。使用される共溶媒は、グリコール、特にプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびグリセロールまたはエタノールおよびその混合物からなる群より選択されてよい。典型的には、共溶媒はエタノールである。
【0057】
本発明は、上記組成物の製造方法であって、(a)成分をキャニスターに添加すること;(b)共溶媒を任意に(a)に添加し、同一物を音波処理すること;(c)当該キャニスターを測定されたバルブでクリンプすること;(d)キャニスターに噴射剤を充填すること;を含む方法も提供する。
【0058】
更なるもう一つの態様において、本発明は、活性剤、噴射剤、界面活性剤および共溶媒を含んでもよい。
【0059】
界面活性剤は、製剤を安定化し、吸引器におけるバルブ系の潤滑を助ける。大抵の一般的に使用される界面活性剤の幾つかは、当該分野において公知であり、種々のポリソルベート、例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート80など;アセチル化モノグリセリド、例えば、ミバセット9-45(Myvacet 9-45)およびミバセット9-08;イソプロピルミリステート、オレイン酸、ポリオキシエチレンエーテル、エチルオレエート、グリセリルトリオレエート、グリセリルモノラウレート、グリセリルモノオレエート、グリセリルモノステレート、グリセリルモノリシノレート、セチルアルコール、ステリルアルコール、塩化セチルピリジニウム、ブロックポリマー、天然油、ポリビニルピロリドン、ソルビタン脂肪酸エステル、例えば、ソルビタントリオレート、ポリエトキシル化ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリエトキシル化ソルビタントリオレートなど)、ソルビマクロゴールオレエート、合成アムホテンシド(トリトン)、オクチルフェノールホルムアルデヒドのエチレンオキシドエーテルの縮合産物、リン脂質、例えば、レシチン、ポリエトシキル化脂肪、ポリエトキシル化オレオトリグリセリドおよびポリエトシキル化脂肪アルコールから選択されてよい。
【0060】
表面活性剤は、好ましくは活性成分の0.02-10重量%の濃度で使用される。
【0061】
本発明はまた、上述の組成物の製造方法であって、(a)活性成分をキャニスターに添加すること;(b)前記(a)に対して共溶媒および界面活性溶液を添加すること;同じものに音波処理をすること;(c)測定されたバルブで当該キャニスターをクリンプすること;および(d)当該キャニスターに噴射剤を充填すること;を具備する方法を提供する。
【0062】
本発明のもう一つの態様は、バルキング剤および噴射剤に加えて活性剤を含む。
【0063】
バルキング剤は、薬物のための担体として作用し、肺に届く。バルキング剤は、活性剤の10-500重量%の濃度で存在してよい。より好ましくは活性剤の10-300重量%の範囲である。バルキング剤は、単糖、二糖、多糖を含む糖類、および糖アルコール、例えば、アラビノース、グルコース、フルクトース、リボース、マンノース、スクロース、トレハロース、ラクトース、マルトース、デンプン、デキストランまたはマンニトールなどの種類から選択されてよい。好ましくはバルキング剤はラクトースである。
【0064】
本発明はまた、上記のエアロゾルの製造方法であって、(a)活性成分をキャニスターに対して添加すること;(b)バルキング剤を(a)に添加すること;(c)当該キャニスターを測定されたバルブでクリンプすること;および(d)当該キャニスターに噴射剤を充填すること;を含む方法を提供する。
【0065】
また更に本発明のもう一つの態様は、界面活性剤および噴射剤に加えて活性剤を含む。
【0066】
界面活性剤は、ステアリン酸の塩またはエステル、例えば、アスコルビルパルミテート、イソプロピルミリステートおよびトコフェロールエステルの類から選択されてよい。界面活性剤は、好ましくはステアリン酸またはイソプロピルミリステートのマグネシウム塩である。最も好ましい界面活性剤はステアリン酸マグネシウムである。界面活性剤は、好ましくは活性剤の0.01重量%〜10重量%の濃度で使用される。
【0067】
本発明は、また、上記のエアロゾルの製造方法であって、
(a)活性成分をキャニスターに対して添加すること;(b)界面活性剤を(a)に添加すること;(c)当該キャニスターを測定されたバルブでクリンプすること;および(d)当該キャニスターに噴射剤を充填すること;を含む方法を提供する。
【0068】
更なる態様において、1または1以上の活性剤は、スプレー被覆、スプレー乾燥または共沈殿されてもよい。スプレー被覆、スプレー乾燥または共沈殿は、活性剤を適切な非極性溶媒中の界面活性剤の溶液中に混合すること、および更に当該溶媒を除去することにより行われてよい。
【0069】
本発明の更なる側面において、哺乳類、例えば、ヒトなどにおいて慢性閉塞性肺疾患を治療する方法であって、本発明に従う薬学的組成物の治療学的に有効な量を投与することを含む方法を提供する。
【0070】
MDI製剤は、単なるアルミニウム缶またはSS(ステンレススチール)缶中にあってよい。幾つかのエアロゾルは、内部表面、即ち、MDIの缶およびバルブの壁面に付着する傾向がある。これは、MDIの各活性において活性剤の規定された量よりも有意な少ない量を患者が得ることを導く。適切なポリマーでの容器の内部表面の被覆は、この付着問題を減少する。適切な被覆は、フルオロカーボンコポリマー、例えば、FEP-PES(フッ素化されたエチレンプロピレンおよびポリエーテルスルホン)など、PFA-PES(過フルオロアルコキシアルカンおよびポリエーテルスルホン)、エポシキおよびエチレンなどを含む。
【0071】
或いは、缶の内部表面が陽極酸化処理されてもよい。
【0072】
以下の例は、本発明を説明することのみを目的とするものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0073】
本発明の範囲を逸脱せずに、置換および修飾を変えることがここで開示される本発明に対して施されることは当業者に明白であろう。従って、本発明が好ましい態様および任意の特徴により特に開示されるが、ここで開示された概念を変更および変化が当業者により行われてもよく、そのような変更および変化は、本発明の範囲に含まれると見做されると理解されるべきである。
【0074】
例1
エアロゾル製剤はフォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、噴射剤、好ましくはHFA P227と使用して製造された。物質の量は好ましくは以下の表に示される通りである。
【表1】

【0075】
例2
エアロゾル製剤がフォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムをラクトースおよび噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用することにより製造された。物質の量は以下の表に示される通りである。
【表2】

【0076】
例3
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウム(PVPで被覆されたスプレー)をラクトースおよび噴射剤、好ましくはHFA P227と共に使用することにより製造された。物質の量は好ましくは表に示す通りである。
【表3】

【0077】
例4
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、PEG 100および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用することにより製造された。物質の量は表に示す通りである。
【表4】

【0078】
例5
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、無水アルコール、オレイン酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用することにより製造された。物質の量は表に示される通りである。
【表5】

【0079】
例6
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、無水アルコール、レシチンおよび噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表6】

【0080】
例7
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを無水アルコール、ソルビタントリオレート、クエン酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造された。物質の量は、好ましくは表に示される通りである。
【表7】

【0081】
例8
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、無水アルコール、レシチン、塩酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表8】

【0082】
例9
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを噴射剤、好ましくはHFA P227と共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表9】

【0083】
例10
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムをラクトースおよび噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示す通りである。
【表10】

【0084】
例11
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウム、PVPで被覆されたスプレーをラクトースおよび噴射剤、好ましくはHFA P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表11】

【0085】
例12
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを、PEG100および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表12】

【0086】
例13
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを無水アルコール、オレイン酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表13】

【0087】
例14
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを無水アルコール、レシチンおよび噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表14】

【0088】
例15
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを無水アルコール、ソルビタントリオレート、クエン酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示した通りである。
【表15】

【0089】
例16
エアロゾル製剤は、AR-フォルモテロールおよびアクリジニウムまたはその塩、好ましくは臭化アクリジニウムを無水アルコール、レシチン、塩酸および噴射剤、好ましくはHFA 134aと共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表16】

【0090】
例17
エアロゾル製剤は、チオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、レシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表17】

【0091】
例18
エアロゾル製剤は、チオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩をレシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤12との組み合わせにおける噴射剤11および噴射剤114と共に、使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示された通りである。
【表18】

【0092】
例19
エアロゾル製剤は、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、オレイン酸および噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12と共に使用することにより製造された。物質の量は、好ましくは好ましくは表に示した通りである。
【表19】

【0093】
例20
エアロゾル製剤は、チオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、ソルビタントリオレートおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12と共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表20】

【0094】
例21
エアロゾル製剤は、チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物およびカルメテロールまたはその塩を、オレイン酸および噴射剤、好ましくは噴射剤12との組み合わせにおける噴射剤11および噴射剤114と共に使用して製造された。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表21】

【0095】
例22
エアロゾル製剤は、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、ソルビタントリオレートおよび噴射剤、好ましくは噴射剤12との組み合わせにおける噴射剤11および噴射剤114と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表22】

【0096】
例23
チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドおよび噴射剤、好ましくは噴射剤134aを使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表23】

【0097】
例24
カルメテロールまたはその塩およびシクレソニドを、噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表24】

【0098】
例25
チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物およびカルメテロールまたはその塩を、エタノールおよび噴射剤、好ましくはHFA134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表25】

【0099】
例26
チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物、カルメテロールまたはその塩、シクレソニドを、エタノールおよび噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表26】

【0100】
例27
チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物およびカルメテロールまたはその塩を、オレイン酸、エタノールおよび噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表27】

【0101】
例28
カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、オレイン酸、エタノールおよび噴射剤、好ましくは噴射剤HFA134aを使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表28】

【0102】
例29
チオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物、カルメテロールまたはその塩およびシクレソニドを、ラクトースおよび噴射剤、好ましくは噴射剤HFA134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表29】

【0103】
例30
カルメテロールまたはその塩シクレソニドを、ラクトースおよび噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表30】

【0104】
例31
チオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物およびカルメテロールまたはその塩を、ステアリン酸マグネシウムおよび噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表31】

【0105】
例32
チオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム 一水和物、カルメテロールまたはその塩、およびシクレソニドを、ステアリン酸マグネシウムおよび噴射剤、好ましくはHFA134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表32】

【0106】
例33
カルメテロールまたはその塩およびシクレソニドを、イソプロピルミリステートおよび噴射剤、好ましくは噴射剤P227と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表33】

【0107】
例34
チオトロピウム またはその塩、好ましくはチオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩を、イソプロピルミリステートおよび噴射剤、好ましくはHFA134aと共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表34】

【0108】
以下の例35〜39に従い、本発明を慣習的な手段により製造してよく、ここで、当該方法は;1または1以上の薬物を任意に薬学的に許容される担体と混合することと;当該成分を吸入のために準備される適切な乾燥粉末吸入剤に提供することと;を具備する。
【0109】
例35
乾燥粉末製剤をチオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールを、ラクトースとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表35】

【0110】
例36
乾燥粉末製剤をカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールをシクレソニドおよびラクトースとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表36】

【0111】
例37
乾燥粉末製剤をチオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールをシクレソニドとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表37】

【0112】
例38
乾燥粉末製剤をチオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびフォルモテロールまたはその塩、好ましくはフマル酸フォルモテロール脱水物をブデソニドおよびラクトースとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表38】

【0113】
例39
乾燥粉末製剤をチオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびフォルモテロールまたはその塩、好ましくはフマル酸フォルモテロール脱水物をブデソニドおよびラクトースとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表39】

【0114】
以下の例40〜42に従い、本発明は;滅菌活性物を適切な容器に配置することと;次に、他の成分の滅菌バルクを当該活性物を有する容器に無菌的に添加することと;前記溶液を音波処理またはマグネチックスターリングにより混合することと;前記混合物を残留バルクに対して最後に添加することと;を具備する方法により実施されてよい。
【0115】
例40
吸入用溶液製剤をチオトロピウム またはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールをシクレソニド、Tween20、塩化ナトリウムおよび水との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表40】

【0116】
例41
吸入用溶液製剤をカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールをシクレソニド、Tween 20、塩化ナトリウムおよび水との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表41】

【0117】
例42
吸入用溶液製剤をチオトロピウムまたはその塩、好ましくは臭化チオトロピウム一水和物およびカルメテロールまたはその塩、好ましくは塩酸カルメテロールを塩化ナトリウムおよび水と共に使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表42】

【0118】
例43
エアロゾル製剤は、チオトロピウムまたはその塩、フォルモテロールおよびブデソニドをレシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表43】

【0119】
例14
エアロゾル製剤は、チオトロピウム またはその塩をフォルモテロールおよびシクレソニドをレシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表44】

【0120】
例45
エアロゾル製剤は、チオトロピウム またはその塩、フォルモテロールおよびブデソニドを噴射剤、好ましくはHFA134aとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表45】

【0121】
例46
エアロゾル製剤は、チオトロピウム またはその塩、フォルモテロールおよびブデソニドをラクトースおよび噴射剤、好ましくはHFA227との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表46】

【0122】
例47
エアロゾル製剤は、チオトロピウム またはその塩、フォルモテロールおよびシクレソニドを噴射剤、好ましくはHFA134aとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表47】

【0123】
例48
エアロゾル製剤は、カルメテロールまたはその塩、シクレソニドをレシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表48】

【0124】
例49
エアロゾル製剤は、シクレソニドおよびフォルモテロールをレシチンおよび噴射剤、好ましくは噴射剤11および噴射剤12との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表49】

【0125】
例50
エアロゾル製剤は、カルメテロールまたはその塩およびシクレソニドを噴射剤、好ましくはHFA134aとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表50】

【0126】
例51
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびシクレソニドを噴射剤、好ましくはHFA134aとの組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表51】

【0127】
例52
エアロゾル製剤は、フォルモテロールおよびシクレソニドをエタノール、レシチンおよび噴射剤、好ましくはHFA227との組み合わせにおいて使用して製造した。物質の量は好ましくは表に示される通りである。
【表52】

【0128】
ここで使用される語句および用語は記述の目的のために使用され、制限のためと見做されるべきではないことが理解されるべきである。「含む」「具備される」または「有する」の使用およびここにおけるその変化はその後に列記される項目を含むこと、およびその均等物並びに更なる項目を含むことを意味する。
【0129】
本明細書において使用される場合、単一形態を示す「一つの(英語表記で「a」)」、「一つの(英語表記で「an」)」および「当該(英語表記で「the」)」は、他に明確に記載される事情がない限り複数にまでの言及が含まれる。従って、例えば、「噴射剤」に対する言及は単一の噴射剤並びに2または2以上の異なる噴射剤を含み、「共溶媒」への言及は、単一の共溶媒または2または2以上の共溶媒などの組み合わせに対する言及を含む。
【0130】
上述で記載された本発明は、特許請求の範囲において修飾されてもよいと認識されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)同時または連続したと投与のための2または2以上の気管支拡張剤の組み合わせ;または(b)同時または連続した投与のための少なくとも1の副腎皮質ステロイドとの組み合わせにおける少なくとも1の気管支拡張剤の組み合わせ;を含む薬学的組み合わせ。
【請求項2】
請求項1に記載の薬学的組み合わせであって、少なくとも2の気管支弛緩剤を少なくとも1の副腎皮質ステロイドとの組み合わせにおいて含む薬学的組み合わせ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の薬学的組み合わせであって、(a)坑コリン作用薬またはベータアドレナリン作用薬またはその組み合わせを含む組み合わせまたは(b)少なくとも1の副腎皮質ステロイドとの組み合わせにおいて少なくとも1の気管支弛緩薬を含む組み合わせから選択される薬学的組み合わせ。
【請求項4】
請求項1または2または3に記載の薬学的組み合わせであって、1日1回投与のための組み合わせ。
【請求項5】
請求項1、2、3または4に記載の薬学的組み合わせであって、少なくとも1の気管支拡張剤がベータアゴニストである組み合わせ。
【請求項6】
請求項5に記載の薬学的組み合わせであって、当該または各ベータアゴニストが、フォルモテロール、AR-フォルモテロール、フェノテロール、カルメテロールおよびインダカテロール、またはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルから選択される組み合わせ。
【請求項7】
請求項5または6に記載の薬学的組み合わせであって、当該ベータアゴニストが、約4.5-96mcgの範囲の量において存在するフォルモテロールまたはその薬学的に許容される塩またはそのエステルである組み合わせ。
【請求項8】
請求項5または6または7に記載の薬学的組み合わせであって、前記ベータアゴニストが1.25-96mcgの範囲の量で存在するAR-フォルモテロールまたはその薬学的に許容される塩またはそのエステルである組み合わせ。
【請求項9】
請求項5、6、7または8に記載の薬学的組み合わせであって、前記ベータアゴニストが、0.5-16mcgの範囲の量で存在するカルメテロールまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項10】
請求項5、6、7、8または9に記載の薬学的組み合わせであって、当該ベータアゴニストが、25-800mcgの範囲の量で存在するインダカテロールまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項11】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、当該気管支拡張剤の少なくとも1が坑コリン作用薬である組み合わせ。
【請求項12】
請求項11に記載の薬学的組み合わせであって、前記坑コリン作用薬が、アクリジニウム、イパラトロピウム、チオトロピウム およびオキシトロピウムまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルから選択される組み合わせ。
【請求項13】
請求項11または12に記載の薬学的組み合わせであって、坑コリン作用薬が、4.5-160mcgの範囲の量において存在するチオトロピウム またはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項14】
請求項11,12または13に記載の薬学的組み合わせであって、当該坑コリン作用薬が、50-900mcgの範囲の量で存在するアクリジニウムまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項15】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、当該副腎皮質ステロイドが、ブデソニド、シクレソニド、モメタゾンおよびベクロメタゾンまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルから選択される組み合わせ。
【請求項16】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、当該副腎皮質ステロイドが、40-2880mcgの範囲の量で存在するシクレソニドまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項17】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、当該副腎皮質ステロイドが、25-2000mcgの範囲の量で存在するモメタゾンまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項18】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、当該気管支拡張剤が、カルメテロールおよびチオトロピウムであり、当該副腎皮質ステロイドがシクレソニドまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項19】
請求項1から14の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、当該気管支拡張剤が、チオトロピウム およびカルメテロールまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項20】
請求項1から17の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、当該気管支拡張剤が、カルメテロールであり、当該副腎皮質ステロイドがシクレソニドまたはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項21】
請求項1から14の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、当該気管支拡張剤が、フォルモテロールおよび/またはAR-フォルモテロール、またはその薬学的に許容される塩若しくはそのエステルである組み合わせ。
【請求項22】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、全ての活性物質および何れもの賦形剤が単一の薬学的組成物に製剤化される組み合わせ。
【請求項23】
前記請求項の何れか1に従う組み合わせであって、エアロゾルとして製剤化される組み合わせ。
【請求項24】
請求項1から22の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、測定された用量の吸入剤において使用するために製剤化された組み合わせ。
【請求項25】
請求項23または24に記載の薬学的組み合わせであって、更に、噴射剤を含む組み合わせ。
【請求項26】
請求項23、24または25に記載の薬学的組み合わせであって、共溶媒、抗酸化剤、界面活性剤、バルキング剤および滑沢剤から選択される少なくとも1の賦形剤を更に含む組み合わせ。
【請求項27】
請求項1から22の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、乾燥粉末製剤として使用するために製剤化される組み合わせ。
【請求項28】
請求項27に記載の薬学的組み合わせであって、乾燥粉末製剤において使用するために適切な、少なくとも1の微細に分離された薬学的に許容される担体を更に含む組み合わせ。
【請求項29】
請求項28に記載の薬学的組み合わせであって、前記担体が糖類および/または糖アルコールを含む組み合わせ。
【請求項30】
請求項28または29に記載の薬学的組み合わせであって、前記担体が、当該組み合わせの少なくとも75重量%で含む量で存在するラクトースを含む組み合わせ。
【請求項31】
請求項1から22の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、吸入用溶液として使用するために製剤化された組み合わせ。
【請求項32】
請求項1から22の何れか1項に記載の薬学的組み合わせであって、霧状化溶液として使用するために製剤化された組み合わせ。
【請求項33】
請求項32に記載の薬学的組み合わせであって、薬学的に許容される媒体として提供される湿潤剤、張度調整剤、pH調整剤、緩衝剤およびキレート剤から選択される少なくとも1の賦形剤を更に含む組み合わせ。
【請求項34】
治療において使用するための前記請求項の何れか1に従う組み合わせ。
【請求項35】
呼吸、炎症または閉鎖性気道疾患の予防または治療において使用するための前記請求項の何れか1に従う組み合わせ。
【請求項36】
請求項1から33の何れか1項に記載の薬学的組み合わせの有効量をそれを必要とする患者に対して投与することを具備する呼吸、炎症または閉鎖性気道疾患の予防または治療の方法。
【請求項37】
容器と、前記容器内の請求項23、24、25または26に記載の薬学的組み合わせと、前記容器からの前記薬学的組み合わせの測定された用量のためのバルブとを具備する測定された用量の吸入剤。
【請求項38】
請求項37に記載の測定された用量の吸入剤であって、当該容器がアルミニウムまたはステンレススチールである吸入剤。
【請求項39】
請求項37または38に記載の測定された用量の吸入剤であって、当該容器の内部壁面が前記内部壁面に対して前記薬学的組み合わせが吸着するのを減少できるポリマーで被覆される吸入剤。
【請求項40】
請求項39に記載の測定された用量の吸入剤であって、当該ポリマー被覆が、フルオロカーボンコポリマー、エポキシポリマーおよび/またはエチレンポリマーまたはコポリマーである吸入剤。
【請求項41】
請求項40に記載の測定された用量の吸入剤であって、当該フルオロカーボンポリマーが、フッ素化エチレンプロピレンおよびポリエチルスルホン;または過フルオロアルコキシアルカンおよびポリエーテルスルホンである吸入剤。
【請求項42】
請求項37から41の何れか1項に記載の測定された用量の吸入剤であって、当該容器の内部表面が陽極酸化処理された吸入剤。

【公表番号】特表2010−519195(P2010−519195A)
【公表日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549477(P2009−549477)
【出願日】平成20年2月19日(2008.2.19)
【国際出願番号】PCT/GB2008/000578
【国際公開番号】WO2008/102128
【国際公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【出願人】(501312451)シプラ・リミテッド (56)
【Fターム(参考)】