説明

融解性材料を含有するワイプ製品

【課題】ウェットワイプ、ティッシュ、及びタオルのようなワイプ製品を改善する技術を提供する。
【解決手段】ウェットワイプ、ティッシュ、及びタオルのようなワイプ製品は、製品内に十分な量の融解性材料を組み込むことによって改善することができる。融解性材料は、製品内の非常に高い平衡水分量を維持することができ、これは、ウェットワイプ製品が干からびることを防止し、ドライワイプ製品の手触り感を改善するのに有利とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットワイプ、ティッシュ、及びタオルのようなワイプ製品の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェットワイプ及びウェットトイレットペーパーは、長期間空気に露出されると完全に乾燥する。これは、例えば、ディスペンサの外側に残るシートの先端が各使用の間に干からびる傾向にあり、これが消費者に悪い印象を残すウェットトイレットペーパーで特に顕著である。周囲条件に対してシートの先端の露出を排除するか又は少なくとも最小にするディスペンサの設計に対して相当な努力が為されたが、製品の完全な封入が使用者の観点からすると望ましくないので、一部の露出は、ウェットトイレットペーパーのような一部の製品に対しては避けられないことである。
【0003】
顔面ティッシュ、ドライトイレットペーパー、テーブルナプキン、及びペーパータオルなどのようなドライワイプ製品に関しては、シート内の水分は、繊維を可塑化することによって柔軟性の恩典を付与することが公知である。手触りを改善するために、ティッシュ製品に保湿剤を付加することは公知であるが、保湿剤は、その重量に対してかなりの量の水を吸収しない。従って、有効性をもたらすのに十分な量の水分を吸収するためには、非常に大量の保湿材料が必要である。更に、保湿材料は、水と溶液を形成しないで、むしろ水/保湿剤複合体として存在する。従って、水は、保湿材料に結合され、シート内の遊離した水と同じ効果を与えない。更に、保湿材料が固形粒子である場合には、それは、シート内に固形粒子として残ることになり、シートにざらざらした感じを与える可能性がある。
従って、製品のざらつきを増大させずに柔らかさ及び柔軟性の改善を示すような高い平衡含水率を有する経済的に実現可能なドライワイプ製品に対する必要性が存在する。更に、ウェットワイプ製品に関しては、長期間にわたって周囲条件に露出された時にシートが潤った感じを維持するような十分に高い平衡含水率を有するシートに対する必要性が存在する。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,510,020号
【特許文献2】米国特許第5,223,090号
【特許文献3】米国特許第5,090,539号
【特許文献4】米国特許第5,275,699号
【特許文献5】米国特許出願出願番号第10/251,610号
【特許文献6】米国特許出願出願番号第10/251,643号
【非特許文献1】TAPPI試験法T402、「紙、厚紙、パルプハンドシート、及び関連製品に対する標準調整及び試験環境」
【非特許文献2】TAPPI試験法T411、om−89、「紙、板紙、複合厚紙の厚み(キャリパー)」
【発明の開示】
【0005】
製品にかなりの湿り感を付与するために、融解性材料及び特に融解性無機塩を十分に高い濃度でワイプ製品シート内に組み込むことができることが見出された。更に、このような製品は、長期間周囲の湿度に露出されても干からびる傾向を示さないことが見出されている。更に、融解性塩は、製品の柔らかい知覚に悪い影響を及ぼすと考えられるシートに対するいかなるざらつきも与えないように、吸収された水分内に完全に溶解することが見出されている。
【0006】
従って、1つの態様では、本発明は、融解性材料を含有し、かつ10%又はそれよりも大きい平衡含水率を有する不織繊維シートを含む製品にある。本明細書で用いられる場合、「融解性材料」は、空気から十分な量の水分を吸収して溶液を形成することができるあらゆる固体材料、又は空気から水の重量で50%よりも多く吸収して均質な水溶液を形成することができるあらゆる液状材料である。本発明の目的に対してあらゆる融解性材料を用いることができるが、適切な融解性材料は、アルミン酸塩、塩化カルシウム、塩化リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、及び酢酸アンモニウムのようなある一定の無機塩、並びにトリメチルアミンn−オキシドのようなある一定の有機塩を含む。
【0007】
本発明の製品のシート内の融解性材料の量は、望ましい平衡含水率をもたらすあらゆる量とすることができる。より詳細には、この量は、乾燥繊維の重量で約2から約150%又はそれよりも大きく、より詳細には、約2から約125乾燥重量パーセント、より詳細には、約3から約125乾燥重量パーセント、より詳細には、約5から約100乾燥重量パーセント、より詳細には、約5から約75乾燥重量パーセント、より詳細には、約5から約50乾燥重量パーセント、更に詳細には、約10から約50乾燥重量パーセントとすることができる。融解性材料の特定の付加量は、望ましい平衡含水率が達成される限りあまり重大ではなく、シート内の望ましい平衡含水率及び選択された特定の融解性材料に依存することになる。
【0008】
不織繊維シートは、ワイプ製品として有用であり、かつ2立方センチメートル/グラム又はそれよりも大きく、より詳細には、約3立方センチメートル/グラム又はそれよりも大きく、より詳細には、約5立方センチメートル/グラム又はそれよりも大きく、より詳細には、約10立方センチメートル/グラム又はそれよりも大きく、より詳細には、約5から約25立方センチメートル/グラム、更に詳細には、約10から約20立方センチメートル/グラムの乾燥シート嵩を有するあらゆる低密度不織シートとすることができる。原稿用紙などとして一般的に用いられる比較的高密度のシートは除外される。特に適切な不織繊維シートは、顔面ティッシュ、浴用ティッシュ、ペーパータオル、テーブルナプキン、及びワイプなどとして有用なセルロースシート又はペーパーシートを含む。他の適切な不織繊維シートは、本質的に合成繊維から成るか、又は乳児用ワイプ及び他のウェットワイプ製品として一般的に用いられるような合成及び天然繊維の配合物を含むものを含む。適切な天然親水性繊維は、ポリ酢酸から調製されたものを含む。
【0009】
本明細書で用いられる場合、「乾燥シート嵩」は、ミクロンで表されたシートの「乾燥シートキャリパー」(以下で定義)をグラム/平方メートルで表された乾燥坪量で割った商として計算される。得られる乾燥シート嵩は、立方センチメートル/グラムで表される。より詳細には、乾燥シートキャリパーは、TAPPI試験法T402「紙、厚紙、パルプハンドシート、及び関連製品に対する標準調整及び試験環境」及びスタックシート用の注3と共に「T411 om−89」の「紙、板紙、複合厚紙の厚み(キャリパー)」に従って測定された単一シートの代表的な厚さである。「T411 om−89」を実施するために用いるマイクロメータは、米国オレゴン州ニューバーグ所在の「Emveco、Inc.」から入手可能な「Emveco 200−Aティッシュキャリパー試験器」である。マイクロメータは、2キロパスカルの荷重、2500平方ミリメートルの圧力脚部面積、56.42ミリメートルの圧力脚部直径、3秒の滞留時間、及び0.8ミリメートル/秒の下降速度を有する。
【0010】
本明細書で用いられる場合、「平衡含水率」は、50%相対湿度及び25℃(標準TAPPI条件)における繊維シートの含水率を表すものである。平衡状態では、シート内部の水分の量は、同じ湿度条件では時間と共に変化しないことになる。平衡含水率は、融解性材料及びあらゆる付加的不揮発性成分を含む乾燥シートの重量パーセントとして表される。より詳細には、ドライワイプ製品に対しては、乾燥サンプルシートは、シートの平衡含水率を判断する前にTAPPI標準条件において少なくとも4時間調整すべきである。ウェットワイプ製品に対しては、湿潤サンプルシートは、先ず最低1時間にわたって100℃で乾燥させるべきである。次に、乾燥させたサンプルは、シートの平衡含水率を判断する前にTAPPI標準条件において少なくとも4時間調整すべきである。シート内の平衡含水率は、シートの吸収容量、融解性材料が吸収するパーセントベースの水の量、及びシート内の融解性材料の量によって制御することができる。
【0011】
干からびている外観を回避するために比較的高い平衡含水率を必要とするウェットワイプ製品に対しては、平衡含水率は、適切には乾燥繊維の重量で約30パーセント又はそれよりも大きく、より詳細には、約60乾燥重量パーセント又はそれよりも大きく、より詳細には、約100乾燥重量パーセント又はそれよりも大きく、更に詳細には、約30から約120乾燥重量パーセント、更に詳細には、約50から約100乾燥重量パーセントである。融解性材料は、それをウェットワイプ湿潤流体の成分として組み込むことによるような当業技術で公知のあらゆる適切な手段を通じて製品内に組み込むことができる。
【0012】
ドライワイプ製品に対しては、平衡含水率は、ウェットワイプ製品に対して望ましいものよりも低くすることができ、10から約50乾燥重量パーセント、より詳細には、約15から約50乾燥重量パーセント、更に詳細には、約20から約50乾燥重量パーセントとすることができる。それに比較すると、従来のティッシュ及びタオルのようなセルロースシートは、典型的に約5パーセントの平衡含水率を有する。ドライワイプ製品内の平衡含水率の上昇により、使用者に有利とすることができる僅かに湿ったシートの感じを与えることができる。しかし、平衡含水率は、それが湿潤製品の感触を伝えるほど高くすべきではない。融解性材料は、スプレーか、又はシートが湿潤堆積工程によって作られる場合には、シート形成の前に繊維を懸濁するために用いる水の中に融解性材料を組み込むことによるようなあらゆる適切な手段によってドライワイプ製品内に組み込むことができる。更に、融解性材料は、原液又は固体としてシートに加えることができる。融解性材料は、次に空気から水分を吸収し、シートを通して分配することになる。
【0013】
セルロースティッシュシートが製造されている1つの特定のドライワイプ製品実施形態においては、融解性材料(塩化カルシウム)は、繊維と炭酸カルシウム充填剤とを含むティッシュウェブを先ず形成することによってティッシュシート内に組み込まれる。得られるティッシュウェブは、次に、炭酸カルシウムを塩化カルシウム、水、及び二酸化炭素に変換する塩酸でスプレーされる。あらゆる残留塩酸は、塩化カルシウム及び水を含んで高い平衡含水率を有するティッシュシートを残すために、その後、シートの乾燥又は当業技術で公知のあらゆる他の方法によって除去される。特定的な実施形態では、1985年4月9日にGreen他に付与された米国特許第4,510,020号、1993年6月29日にKlungness他に付与された米国特許第5,223,090号、1992年3月17日にAllan他に付与された米国特許第5,090,539号、及び1994年1月4日にAllan他に付与された米国特許第5,275,699号によって開示されたように、炭酸カルシウムは、内腔内又は細胞壁に沈殿した炭酸カルシウムを含有する繊維を用いてウェブ内に組み込むことができる。
【0014】
恒久的湿潤強化剤のような付加的な化学添加剤は、それらの使用が望ましい結果と対立しないという条件でシートに適用することができる。材料がもはや融解性でないようにすると考えられる融解性材料の1つ又はそれよりも多くの成分の沈殿を引き起こすであろう反応は、回避することが必要である。例えば、塩化カルシウムを用いると、炭酸ナトリウムとの相互作用は、非融解性化合物の塩化ナトリウムの形成を伴う炭酸カルシウムの沈殿を引き起こすであろう。従って、得られるシートは、もはや高い平衡含水率の機能はないと考えられる。
【0015】
不織繊維シートが、ティッシュが水中で分散又は分解することを可能にする塩感受性ポリマー結合剤を含有する湿潤浴用ティッシュである特定的な実施形態では、融解性材料は、ティッシュ内の高い平衡含水率を維持すること、及び塩感受性結合剤を可溶化させないことによってウェブに高い湿潤強度を与えることの二重の目的を果たしている。適切な結合剤システムは、共に本明細書において引用により組み込まれている、現在特許出願中で本出願人に譲渡された2002年9月20日出願のBranham他に対する米国特許出願出願番号第10/251,610号、及び2002年9月20日出願のBranham他に対する出願番号第10/251,643号に開示されている。特定的な実施形態では、融解性材料は、シートの分散性が融解性塩の存在によって阻害されないように選択される。
【0016】
短くかつ簡潔にするために、本明細書に示したどの範囲の値もその範囲内の全ての値を考えており、問題の指定範囲内の整数値である終点を有するあらゆる部分的範囲を列挙した特許請求の範囲のための明細書によるサポートとして解釈されるものとする。仮説的な例示的実施例により、1から5までの範囲のこの明細書における開示は、1−5、1−4、1−3、1−2、2−5、2−4、2−3、3−5、3−4、及び4−5という範囲のいずれに対しても特許請求の範囲を支持すると考えるべきである。更に、本発明の上述の態様のいずれも、本明細書に説明したあらゆる特性に対して列挙した1つ又はそれよりも多くの指定値及び範囲のあらゆる組合せによって更に規定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
実施例
以下の適用可能な実施例に対して、平衡含水率は、以下の通りティッシュサンプルに対して判断されたものである。処理されたサンプルは、100℃オーブンに入れて1時間空気乾燥された。より大きなサイズ又はより小さなサイズを望ましい精度の程度に応じて用いてもよいが、1から2グラムのサンプルサイズが選択された。ネジ蓋を有する乾燥400cc広口瓶の重量を測定し、重量(W2)を0.001グラムの位まで記録した。ティッシュサンプルは、乾燥後に、測定した400cc広口瓶に直ちに入れて蓋をかぶせた。サンプルは、周囲温度まで自然に冷却され、乾燥ティッシュサンプル及び瓶の重量(W1)は、0.001グラムの位まで判断された。次に、ティッシュサンプルの無水重量(Wd)は、式(W1−W2)から計算された。次に、サンプルの入った広口瓶は、蓋を取って16時間にわたって平衡を取らせるためにTAPPI条件に置かれた。平衡時間が完了すると、広口瓶は蓋をかぶせられ、調整されたティッシュ、広口瓶、及び蓋の重量(W3)が記録された。容器内への空気循環が問題になる場合には、乾燥したサンプルをサンプル広口瓶から取り出し、サンプルを容器内ではなく一段高いラック上で自然に平衡を取らせるのが好ましい。調整後に、サンプルは、次に広口瓶に戻され、蓋をかぶせて重量が測定される。平衡含水率(We)は、次に式(W3−W1)から計算される。パーセント平衡水分は、次に式[(We/Wd100]から計算される。
【実施例1】
【0018】
実施例1(本発明)
塩化リチウム15グラムを100ccの蒸留水中で溶解した。1.7グラムの重量の乾燥2層主流顔面ティッシュを5グラムの塩化リチウム溶液(0.75グラム塩化リチウム)で局所的にスプレーし、15分間にわたって105℃のオーブンに入れて乾燥させた。オーブンから取り出すと、シートは、かなり堅い状態であった。室温に置いておくと、シートは、かなり温まり、堅さがなくなり、最終的にかなり湿ってきた。シートは、1週間よりも長い間置かれた後でも湿ったままであった。
【実施例2】
【0019】
実施例2(本発明)
0.5グラムの塩化リチウムをプラスチック計量舟形容器に入れた。24時間後、計量舟形容器は、1.54グラム重量の塩化リチウム溶液を含んでいることが分かった。この溶液は、0.47グラム重量の1層UCTAD浴用ティッシュ内に吸収された。重量で約100%の塩化リチウム及び重量で約200%の水を含むシートは、周囲温度及び湿度で2週間よりも長い間置かれた後にかなりのその潤い感を保持していた。
【実施例3】
【0020】
実施例3(本発明)
0.5グラムのCaCl2を約23℃及び約50%RHで実験室の計量舟形容器に入れた。24時間後に、CaCl2は、0.71グラムの水を吸収していた。CaCl2溶液は、2.06グラム重量のウェットロール浴用ティッシュ製品上に吸収された。3時間後に、処理したシートは、潤い感を維持していたが、未処理のシートは、干からびてかなり堅くなっていた。
【実施例4】
【0021】
実施例4(対照−保湿剤処理顔面ティッシュ)
約25グラム/平方メートルの坪量を有する2層クレープ層状顔面ティッシュが、10%ポリエチレングリコール溶液で処理された。ポリエチレングリコールは、300グラム/モルの数平均分子量を有していた。ポリエチレングリコールは、95%の稠度を有する乾燥シートにスプレーとして付加された。ポリエチレングリコール溶液は、乾燥繊維の重量で145%レベルでシートに付加され、次に、付加後直ちに乾燥された。ポリエチレングリコールの全付加量は、乾燥繊維の重量で14.5%であった。サンプルの平衡含水率は、7.6%であると判断された。
【実施例5】
【0022】
実施例5(本発明−顔面ティッシュ)
実施例4の未処理2層クレープ層状顔面ティッシュベースシートのサンプルが、塩化リチウムの10%水溶液で処理された。塩化リチウム溶液は、乾燥繊維の重量で165%の比率で付加され、乾燥繊維の重量で16.5%の塩化リチウム付加レベルを有するシートをもたらした。シートの平衡含水率は、37.8%であると判断された。シートは、非常に低い剛性と共に非常に良い柔らかい感じを有していた。
【実施例6】
【0023】
実施例6(本発明−ペーパータオル)
約45%グラム/平方メートルの無水坪量を有する非クレープ通気乾燥単一層タオルベースシートが、塩化カルシウムの15%溶液で処理された。溶液は、乾燥繊維の重量で75%のレベルで加えられ、乾燥重量で50%の塩化カルシウム含量を有するシートをもたらした。シートは、48.7%の平衡含水率を有することが見出された。
【実施例7】
【0024】
実施例7(本発明−ウェットワイプ)
重量で約86%の南方針葉樹セルロース剥離綿毛パルプ及び14%のエチレン−ビニルアセテート(EVA)自己架橋結合剤から成る68グラム/平方メートルの坪量を有する乾燥空気堆積ベースシートが、ベースシートに対する塩化カルシウム溶液の量が約700%になるように15%塩化カルシウム水溶液で処理された。シートの塩化カルシウム含量は、乾燥繊維及び結合剤の重量で108%であった。シートの平衡含水率は、61.6%であることが見出された。平衡化したシートは、手触りで湿り気を感じ、湿ったワイプの印象をもたらした。
【実施例8】
【0025】
実施例8(対照−ウェットワイプ)
実施例7のベースシートが、乾燥繊維の重量で約200%の比率で5%湿潤食塩水溶液で処理された。シートの平衡含水率は、2.8%であることが見出された。
【実施例9】
【0026】
実施例9(本発明−湿った生理用ナプキン)
約80%の剥離針葉樹綿毛パルプ及び20%のEVA自己架橋結合剤を含有する65グラム/平方メートルの坪量を有する空気堆積ベースシートが、結合剤+繊維の重量当たり塩化リチウム重量で約90%の塩化リチウム濃度をもたらすように重量で20%の塩化リチウム湿潤溶液で処理された。平衡含水率は、乾燥繊維+結合剤+融解性材料の重量で98.4%であると判断された。平衡化したシートは、かなり水分があって手を湿らせた。
【実施例10】
【0027】
実施例10(対照−湿った生理用ナプキン)
実施例9のベースシートが、乾燥繊維+結合剤の重量で約300%の比率で5%湿潤食塩水溶液で処理された。シートの平衡含水率は、3.5%であることが見出された。
【0028】
実施例4から10の結果を以下の表1に要約する。
【0029】
(表1)

【0030】
例証の目的で示された以上の説明及び実施例は、特許請求の範囲及びその全ての均等物によって規定される本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではないことが認められるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2立方センチメートル/グラム又はそれよりも大きい乾燥シート嵩を有する不織繊維シート、
を含み、
前記シートは、融解性材料を含有し、10乾燥重量パーセント又はそれよりも大きい平衡含水率を有する、
ことを特徴とするワイプ製品。
【請求項2】
前記不織繊維シートは、セルロース製紙繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記不織繊維シートは、合成繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項4】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約2から約150重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項5】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約2から約125重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項6】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約3から約125重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項7】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約5から約100重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項8】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約5から約75重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項9】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約5から約50重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項10】
前記シート内の前記融解性材料の量は、乾燥繊維に基づいて約10から約50重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項11】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約30重量パーセント又はそれよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項12】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約60重量パーセント又はそれよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項13】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約100重量パーセント又はそれよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項14】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約30から約120重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項15】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約50から約100重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項16】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約10から約50重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項17】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約15から約50重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項18】
前記シートの前記平衡含水率は、乾燥繊維に基づいて約20から約50重量パーセントであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項19】
前記融解性材料は、アルミン酸塩、塩化カルシウム、塩化リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸アンモニウム、及びトリメチルアミンn−オキシドから成る群から選択された塩であることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項20】
前記融解性材料は、塩化リチウムであることを特徴とする請求項1に記載の製品。
【請求項21】
前記融解性材料は、塩化カルシウムであることを特徴とする請求項1に記載の製品。

【公表番号】特表2007−531828(P2007−531828A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504942(P2007−504942)
【出願日】平成17年1月19日(2005.1.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/001541
【国際公開番号】WO2005/103356
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】