説明

表情皺及び加齢による皺に対する新規な局所適用剤

本発明は、式(I):[式中、X=結合又はNH−CH(C=O)−(CH3+n−NH−R、n=0,1又は2、R、R及びRは、独立に、H、場合により置換されているCアルキル、アミジノ又はテトラC−Cアルキルアミジニウムを表し、R=H又は場合により置換されているC−Cアルキル、あるいはR及びRは、これらが結合している基と一緒になって、5−7員の飽和環を形成し、Rは、C−C12アルコキシ、C−C12アルキルアミノ、場合により置換されているアリールC−Cアルキルアミノ、場合により置換されているヘテロアリールC−Cアルキルアミノ、場合により置換されているアリールC−Cアルコキシ又は場合により置換されているヘテロアリールC−Cアルコキシを表し、そしてR=Hか、あるいはn=1のとき、アミノも表すか、又はR及び基(R及びRが結合している)と一緒になって、5−7員の飽和環を表す]で示される新規な化合物ならびに薬剤学的に許容しうるその塩に関する。上記は、通常の方法で製造することができ、ヒトの皮膚における表情皺及び加齢による皺の処置に適切な局所適用組成物を提供するために加工することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
皺は大抵、それぞれ、強い筋収縮から、又は長時間この位置にあることから生じる。
【0002】
現在では、このような表情皺及び加齢による皺は、しばしばボトックス(Botox)(ボツリヌス毒素A)で処置される。ボトックスは、筋肉に注入され、その結果、筋肉が麻痺する。眼や額の筋肉が機能しなくなり、額の皺の出現を不可能にさせる。しかし、皮下注入ボトックスでの処置は、医師が実施しなければならないという事実、その結果としての高コスト及びその極めて高い毒性は、ボトックスの少なからぬ不都合を構成する。その有効性は、3〜6ヶ月持続するが、そこで直ぐに処置を繰り返さなければならない。
【0003】
ボトックスの作用の機序は、神経筋シナプシスでのアセチルコリン放出を選択的にブロックし、筋麻痺に導くことにある。これは、いわゆるSNAP−25というタンパク質の分裂により発生する。
【0004】
SNAP−25のN末端アミノ酸配列(H−Glu−Glu−Met−Gln−Arg−Arg−NH2)はまた、シナプスにおけるCa++依存性神経伝達物質放出を阻害して、筋弛緩を導く(EP 1,180,524)。そこから開発した局所適用できる化合物Ac−Glu−Glu−Met−Gln−Arg−Arg−NH2(「プロダクトA」)は、ボトックスより5000倍作用が弱く、よって容易に投与することができ、そしてほとんど毒性がない。しかしその筋弛緩効果は、弱すぎかつ不定すぎて、満足な皺取り効果をあげられない。更に別の不都合は、その不充分なタンパク分解安定性である。
【0005】
神経伝達物質であるアセチルコリンのボトックス阻害放出の他に、神経筋シナプシスでのアセチルコリン活性の2つの更に別の型のインヒビターが存在する:アセチルコリン受容体のインヒビター(例えば、抗ヒスタミン、アトロピン)及びアセチルコリンエステラーゼのインヒビター(例えば、殺虫性有機リン酸化合物)。
【0006】
本発明の目的は、表情皺及び加齢による皺に対する局所有効成分として適用される、筋弛緩化合物を見い出すことであるが、その作用は、アセチルコリン受容体の阻害に基づくものであり、そしてこれは、ボトックス及びプロダクトAの持つ不都合を示さないものである。
【0007】
驚くべきことに、我々は、その作用部位である神経筋シナプシスに迅速かつ充分な濃度で到達し、シナプシスをブロックし、それによって筋弛緩効果を誘導する、表情皺及び加齢による皺の処置用の、新しいトリペプチド、トリペプチド様化合物及びその誘導体(本明細書では以降「本発明の化合物」と呼ぶ)並びに局所適用できる組成物を見い出すことに成功した。
【0008】
本発明の化合物は、筋弛緩及び高いタンパク分解安定性に関して、プロダクトAよりも明らかに良好な活性プロフィールを有することを証明することができた。その相対的な低分子量及び適切な水/n−オクタノール分配係数logPのおかげで、これらは局所に適用することができる。
【0009】
本発明は、一般式(I):
【0010】
【化2】

【0011】
[式中、
Xは、結合又はNH−CH(C=O)−(CH23+n−NH−R5を表し、
nは、0、1又は2を表し、
1、R4及びR5は、相互に独立に、水素、場合により置換されているC1−C6−アルキル、アミジノ又はテトラ−C1−C6−アルキルアミジニウムを表し、
2は、水素又は場合により置換されているC1−C6−アルキルを表すか、あるいは
1及びR2は、これらが結合している残基と一緒になって、5〜7員の飽和環を表し、
3は、C1−C12−アルコキシ、C1−C12−アルキルアミノ、場合により置換されているアリール−C1−C6−アルキルアミノ、場合により置換されているヘテロアリール−C1−C6−アルキルアミノ、場合により置換されているアリール−C1−C6−アルコキシ又は場合により置換されているヘテロアリール−C1−C6−アルコキシを表し、そして
6は、水素を表すか、あるいはnが1であるとき、アミノも表すか、又はR1及び残基(ここにR6及びR1が結合している)と一緒になって、5〜7員の飽和環をも表す]で示される、ラセミ体又は純粋なエナンチオマーとしての、トリペプチド、トリペプチド様化合物及びその誘導体、並びにその塩に関する。
【0012】
本発明は更に、それぞれ、局所適用できる有効成分としての、又は局所適用できる製品の製造のための、前に定義された化合物及び塩の使用、並びに少なくとも1つの前に定義された化合物又はその塩を含む局所適用できる調剤に関する。
【0013】
上で使用した一般用語は、以下のとおり定義される:それ自体基としての、及びアルキル含有基の構造要素としての「アルキル」は、直鎖、更には分岐の飽和炭化水素残基を意味する。例には、非分岐残基としてメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−ウンデカニル、n−ドデカニル、n−トリデカニル、n−ヘキサデカニル、n−ヘプタデカニル、n−オクタデカニル及びn−ノナデカニルが、そして分岐残基としてイソプロピル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル及びイソアミルがある。
【0014】
「アリール」とは、フェニル及びナフチルのような芳香族炭化水素残基のことであり、フェニルが好ましい。
【0015】
「ヘテロアリール」は、1〜3個の環員が、酸素、硫黄及び窒素から選択されるヘテロ原子であり;1〜2個のベンゼン環が、複素環で縮合していてもよい、1個又は2個の環よりなる5〜11員の芳香族環系を表す。例には、ピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、キナゾリニル、フタラジニル、ピロリル、ピラゾリニル、イミダゾリニル、1,2,4−トリアゾリニル、テトラゾリニル、フリル、チエニル、オキサゾリニル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル及びベンゾチアゾリルがあり、ここで、結合は、ヘテロ残基又はベンゾ残基のいずれかに、そしてπ過剰ヘテロ芳香族では窒素又は任意の炭素上に存在してもよい。
【0016】
それぞれ、R1及びR2、又はR1及びR6が、これらが結合している残基と一緒に形成してもよい、5〜7員の飽和環の例には、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、アゼピニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリニルがある。
【0017】
場合により置換されているアルキル残基及びこれらの残基を含む基の置換基は、例えば、ハロゲン、アミノ、グアニジノ、ヒドロキシ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アルキルチオ、カルボキシ、カルバモイル、場合により置換されているフェニル、場合により置換されているベンジル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル及びシアノである。
【0018】
場合により置換されているアリール及びヘテロアリール基の置換基は、例えば、ハロゲン、C1−C6−アルキル、ヒドロキシ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−アルコキシカルボニル、CN、アミノ、C1−C6−アルキルアミノ、ジ−C1−C6−アルキルアミノ、アミノカルボニル、C1−C6−アルキルアミノカルボニル、ジ−C1−C6−アルキルアミノカルボニル、C1−C6−アルキルチオ、C1−C6−アルキルスルホキシル、C1−C6−アルキルスルホニル、場合により置換されているベンジル、場合により置換されているフェニル、場合により置換されているフェノキシ又は場合により置換されているフェニルカルボニルであり、ここで上述の芳香環は、ハロゲン、シアノ、C1−C6−アルキル、C1−C6−アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、C1−C6−アルキルアミノ、ジ−C1−C6−アルキルアミノ及びC1−C6−アルコキシカルボニルを含む群から選択される、1〜3個の同一であるか又は異なる置換基で置換されていてもよい。
【0019】
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味し、フッ素及び塩素が好ましい。
【0020】
式(I)において、R1は、好ましくは水素を表し、R2は、好ましくは水素又はメチルを表し、R3は、好ましくはアリール−C1−C6−アルキルアミノを表し、そしてnは、好ましくは0又は1を表す。特に好ましいのは、R1が、水素を意味し、R2が、水素又はメチルを意味し、R3が、アリール−C1−C6−アルキルアミノを意味し、そしてnが、0又は1を意味する、式(I)の化合物である。
【0021】
本発明の特に好ましい化合物は、
− H−Ala−Pro−Arg−Arg−NH−ベンジル;
− H−(β−Ala)−Pro−Dab−NH−ベンジル;
− H−Dap−Pro−Arg−NH−ベンジル;
− H−Ala−Pro−Arg−NH−(CH22−フェニル;
− H−(β−Ala)−Pro−Gab−NH−ベンジル;
− N−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−Ala−Pro−Arg−NH−ベンジル;及びこれらの化合物の酸付加塩である。
【0022】
以下の表1〜3の様々な化合物は、本発明の例証となる。
【0023】
【表1】













【0024】
【表2】



【0025】
【表3】

【0026】
式(I)の化合物は、酸との、例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸若しくはリン酸のような鉱酸との;あるいは適切なカルボン酸、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、コハク酸、フマル酸、マロン酸、マレイン酸、シュウ酸、フタル酸、クエン酸、乳酸若しくは酒石酸のような、脂肪族モノ−若しくはジカルボン酸との;又は安息香酸若しくはサリチル酸のような、芳香族カルボン酸との;又はマンデル酸若しくはケイ皮酸のような芳香族−脂肪族カルボン酸との;又はニコチン酸のようなヘテロ芳香族カルボン酸との;あるいはメタンスルホン酸又はトルエンスルホン酸のような脂肪族又は芳香族スルホン酸との、一価又は多価の単一塩又は混合塩を形成することができる。皮膚科学的に適合性の塩が好ましい。酢酸及び/又はトリフルオロ酢酸及び/又は乳酸との塩が特に好ましい。
【0027】
一般式(I)の化合物及びその塩は、光学的に純粋な異性体として、又は異なる異性体の混合物として、例えば、ラセミ体として、及び/又は回転異性体の混合物として存在することができる。
【0028】
本発明では、一般式(I)の化合物及びその塩は、ペプチド化学におけるそれ自体既知の方法によって、式(I)の化合物を完全に合成すること、場合により残存する保護基を開裂すること、場合により遊離アミノ基をアルキル化するか、又はこれをグアニジノ官能基に変換すること、及び/又は遊離カルボキシル基をエステル化若しくはアミド化すること、並びに/あるいは得られた塩基性化合物を酸付加塩に変換すること、及び/又は得られた酸付加塩を対応する共役塩基に、若しくは別の塩に変換することにより、製造することができる。
【0029】
本発明の式(I)の化合物及びその塩は、普通の方法により、局所適用できる調剤に加工することができる。一般式(I)の化合物及びその塩は、本発明の化合物又はその塩の1つの重量及び担体の重量に基づき計算して、0.5〜5,000ppm(w/w)、好ましくは1〜1000ppm(w/w)の範囲の濃度で、局所適用できる最終製品に組み込むことができる。
【0030】
本発明の式(I)の化合物及びその塩は、液剤、分散剤、乳剤の剤形で、あるいはマクロ−、マイクロ−若しくはナノカプセルのような担体中に、リポソーム若しくはキロミクロン中にカプセル化されて、あるいはマクロ−、マイクロ−若しくはナノ粒子に、又はマイクロスポンジに封入されて、あるいは粉末化有機ポリマー、タルク、ベントナイト及び他の鉱物担体上に吸収されて、使用することができる。
【0031】
本発明の式(I)の化合物及びその塩は、O/W及びW/O乳剤、ミルク、ローション、軟膏剤、ゲル形成性及び粘性の界面活性剤及び乳化性ポリマー、ポマード、シャンプー、石鹸、ゲル、パウダー、スティック及びペンシル、スプレー、ボディーオイル、フェイスマスク及び硬膏剤のような、局所適用できる調剤に適切なそれぞれの形態で使用することができる。
【0032】
本発明の式(I)の化合物及びその塩は、抽出脂質及び/又は合成脂質、ゲル形成性及び粘性の界面活性剤及び乳化性ポリマー、水溶性又は脂溶性有効成分、植物エキス、組織抽出液、海のエキス、日焼け防止剤、酸化防止剤、保湿剤及び遮断物質、並びに皮膚再活性化有効成分のような、局所適用できる調剤の任意の他の普通に使用される成分と一緒に使用することができる。
【0033】
本発明の化合物は、任意の他の普通に使用される局所適用できるスキンケア有効成分と一緒に使用することができる。追加のスキンケア有効成分は、例えば、皺取り有効成分/抗皮膚萎縮有効成分であってよい:本発明の組成物は、安全かつ有効量の1〜数種の皺取り有効成分又は抗皮膚萎縮有効成分を含んでいてもよい。本発明の組成物に組み込むのに適した皺取り/抗皮膚萎縮有効成分は、硫黄含有D−及びL−アミノ酸並びにその誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体(ここで、その好ましい例は、N−アセチル−L−システインである);チオール類、例えば、エタンチオール;ヒドロキシ酸、フィチン酸、リポ酸、リゾホスファチジン酸;スキンピーリング物質(例えば、フェノール及び類似物);ビタミンB3化合物及びレチノイド類を含み、これらは、本発明の式(I)の化合物及びその塩の皺伸ばし特性を改善する。
【0034】
このような普通に使用される局所適用できるスキンケア物質の3つの分類、即ち、ビタミンB3化合物、レチノイド及びヒドロキシ酸は、本明細書の以下に、より詳細に考察されている。
【0035】
a) ビタミンB3化合物:
本発明の組成物は、安全かつ有効量のビタミンB3化合物を含むことができる。ビタミンB3化合物は、WO 97/39733 A1(1997年10月30日公開)に記載されているように、皮膚の状態を調節するのに特に有用である。引用されたビタミンB3化合物の誘導体の例は、ニコチン酸の非血管拡張性エステル(例えば、ニコチン酸トコフェリル)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸−N−オキシド及びナイアシンアミド−N−オキシドを含むニコチン酸エステルを含む。
【0036】
b) レチノイド:
本発明の組成物はまた、レチノイドを含んでいてもよい。この場合の「レチノイド」は、皮膚においてビタミンAの生物学的効力を持つ、ビタミンA又はレチノール様化合物の全ての天然及び/又は合成類似体、並びにこれらの化合物の幾何異性体及び立体異性体を含む。レチノイドは、好ましくはレチノール、レチノールエステル(例えば、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニル及びプロピオン酸レチニルを含む、レチノールのC2〜C22アルキルエステル)、レチナール及び/又はレチノイン酸(全transレチノイン酸及び/又は13−cisレチノイン酸を含む)、特にレチノイン酸とは異なるレチノイドである。他の適切なレチノイドは、レチノイン酸トコフェリル[レチノイン酸のトコフェロールエステル(trans又はcis)]、アダプタレン(adaptalen){6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸}及びタザロテン(tazaroten)(エチル−6−[2−(4,4−ジメチルチオクロマン−6−イル)−エチニル]ニコチナート)である。好ましいレチノイドは、レチノール、パルミチン酸レチニル、酢酸レチニル、プロピオン酸レチニル、レチナール及びこれらの組合せである。本発明の組成物は、得られる組成物が、角化した皮膚の状態を調節するのに、好ましくは目に見えかつ/又は知覚できる皮膚の不連続を調節するのに、特に皮膚の加齢の徴候を調節するのに、非常に特定して加齢による目に見えかつ/又は知覚できる皮膚の平滑度における不連続を調節するのに安全かつ有効であるような、安全かつ有効量のレチノイドを含んでいてもよい。
【0037】
c) ヒドロキシ酸:
本発明の組成物は、安全かつ有効量のヒドロキシ酸を含んでいてもよい。本発明の組成物に使用するのに好ましいヒドロキシ酸は、乳酸及びグリコール酸のようなα−ヒドロキシ酸、又はサリチル酸及びサリチル酸誘導体、例えば、そのオクタノイル誘導体のようなβ−ヒドロキシ酸を含む。
【0038】
更には、限定されないが、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘキサペプチド並びにその誘導体を含む追加のペプチドを、安全かつ有効量で本発明の組成物に加えることができる。この場合に、「ペプチド」とは、天然ペプチド並びに合成ペプチドに相当し、そしてまた、ペプチド模倣物質及び「ペプチド」の金属錯体をも含む。ペプチドを含む天然及び市販の組成物もまた使用することができる。
【0039】
本発明の調剤に使用するのに適したジペプチドは、カルノシン(β−Ala−His)を含み、そして適切なトリペプチドは、Gly−His−Lys、Arg−Lys−Arg及びHis−Gly−Glyを含むことを特徴とする。好ましいトリペプチド及びその誘導体は、バイオペプチドCL(Biopeptide CL)(商標)(セデルマ(Sederma)(フランス)から市販されている100ppmパルミトイル−Gly−His−Lys)として購入することができるパルミトイル−Gly−His−Lys、ペプチドCK(Arg−Lys−Arg)、ペプチドCK+(Ac−Arg−Lys−Arg−NH2)及びGly−His−Lysの銅錯体又はシグマ(Sigma)(セントルイス、ミズーリ州、米国)からラミン(lamine)として入手することができるHis−Gly−Glyを含む。本発明の調剤に使用するのに適したテトラペプチドは、ペプチドE、Arg−Ser−Arg−Lysを含む。ペンタペプチドの例は、セデルマ(フランス)から入手できるマトリキシル(matrixyl)(パルミトイル−Lys−Thr−Thr−Lys−Ser)、及びWO 03/037933に記述されているものである。本発明の組成物に使用するのに適したヘキサペプチドは、リポテック(Lipotec)(スペイン)により製造されているアルジルリン(argireline)(Ac−Glu−Glu−Met−Gln−Arg−Arg−NH2)である。
【0040】
本発明の化合物並びにこれを含む局所適用できる組成物は、特に表情皺及び加齢による皺の処置のための、スキンケア製品に組み込まれる。
【0041】
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を説明するものである。使用された略語は、以下である:
NMR 核磁気共鳴
MS 質量分析
Fmoc 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
Boc tert−ブチルオキシカルボニル
Z ベンジルオキシカルボニル
Dab 2,4−ジアミノ酪酸
Dap 2,3−ジアミノプロピオン酸
Gab 2−アミノ−4−グアニジノ−酪酸
Pro プロリン[(−)−ピロリジン−2−カルボン酸]
β−Ala β−アラニン(3−アミノプロピオン酸)
EtOAc 酢酸エチル
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
TBTU O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム・テトラフルオロホウ酸塩
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
NMM N−メチルモルホリン
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
DCC N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
TFA トリフルオロ酢酸
GF/A ガラス繊維マイクロフィルター
ACN アセトニトリル
RT 室温
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
THF テトラヒドロフラン
MEM 最少必須培地
M199 培地199(テコメディカル社(TECOmedical Ltd.))
Bzl ベンジル
【0042】
実施例1: 本発明の化合物の製造
下記実施態様1.1により、代表的な本発明の式(I)の化合物及びこのような化合物の塩の製造法を説明する。実施例により得られる溶出液及び生成物の分析は、プロトンNMR分光法、HPLC電子スプレーMS又は微量分析法により実施した。化合物は、本明細書に後述の既知の方法により製造することができる(M. Bodanszky 「ペプチド合成の実践(The Practice of Peptide Synthesis)」 Springer, 第2版, 1994の汎用説明)。P1アミノ酸はカルボキシ末端で相応じて誘導体化し、α−アミノ保護基(例えば、Boc基)を脱離して、所望の配列が完了するまでペプチド合成における通常の試薬を用いてペプチドを段階的に構築し、直ぐに側鎖保護基(例えば、Z又はBoc官能基)を分離する。
【0043】
1.1 化合物番号4.5(下記の表4を参照のこと)
1.1.1 Boc−Dab(Z)−NHBzl
Boc−Dab(Z)−OH 1.4gを、ACN 10ml及びDMF 5mlに溶解して、TBTU 1.35g及びDIPEA 1.43mlを加えたら、直ぐにベンジルアミン0.88mlを加え、この混合物をRTで1時間撹拌した。溶媒を留去し、残渣をEtOAcにとり、この溶液をNa2CO3 10%、クエン酸10%及び飽和NaCl溶液で3×洗浄した。Na2SO4で乾燥し、溶媒を留去して40℃で一晩真空乾燥後、油状生成物1.8gを単離した。
【0044】
1.1.2 H−Dab(Z)−NHBzl・TFA
化合物(1.1.1)1.8gをDCM 15mlに溶解して、TFA 5mlを加え、この溶液をRTで30分間撹拌した。溶媒の留去後、粗生成物を分取HPLCにより精製して、所望の化合物0.60gを単離した。342の理論質量は、342の結果により確認した。
【0045】
1.1.3 Boc−Pro−Dab(Z)−NHBzl
Boc−Pro−OH 0.42gをTHF 8ml及びACN 16mlに溶解し、TBTU 0.63g及びDIPEA 66mlを加え、この混合物をRTで撹拌した。3分後、THF 10ml及びDMF 2ml中の化合物(1.1.2)0.60g及びNMM 0.143mlからなる溶液を加えた。RTで1時間撹拌後、溶媒を留去して、残渣をEtOAcにとり、Na2CO3溶液10%、クエン酸10%及び飽和NaCl溶液で3×洗浄した。Na2SO4で乾燥し、溶媒を留去して、40℃で一晩真空乾燥後、油状粗生成物0.8gを単離した。
【0046】
1.1.4 H−Pro−Dab(Z)−NHBzl・HCl
上記化合物(1.1.3)0.8gをジオキサン中の4M HCl溶液6mlに溶解して、RTで1時間撹拌した。溶媒の留去後、粗生成物を分取HPLCによりクロマトグラフィーに付し、そして所望の化合物0.6gを得た。439の理論質量は、439の結果により確認した。
【0047】
1.1.5 Z−β−Ala−Pro−Dab(Z)−NHBzl
Z−β−Ala−OH 0.34gをTHF 10mlに溶解して、氷浴中で5℃まで冷却し、直ぐにHOBt 0.17g及びDCC 0.31gを加えた。45分後、THF 10ml及びNMM 0.14ml中の化合物(1.1.4)0.6gからなる溶液を加えた。RTで18時間撹拌後、生成した沈殿尿素誘導体を濾別し、溶媒を留去して、残渣をEtOAcにとり、Na2CO3溶液10%、クエン酸10%及び飽和NaCl溶液で3×洗浄した。Na2SO4で乾燥し、溶媒を留去後、粗生成物を分取HPLCによりクロマトグラフィーに付した。所望の化合物の無色の油状物0.5gを単離した。644の理論質量は、644の結果により確認した。
【0048】
1.1.6 H−β−Ala−Pro−Dab−NHBzl・2TFA
化合物(1.1.5)0.5gを酢酸20ml及びTFA 1mlに溶解して、この溶液を水5ml中のパラジウム担持炭素10% 100mgの懸濁液と混合した。飽和するまで水素ガスを加えると、変換が完了するまで常圧で水和させた(約12時間)。この懸濁液をGF/Aフィルターにより濾過して、溶媒を留去した。得られた粗生成物は、分取HPLCにより精製し、溶媒の留去後、水に溶解して凍結乾燥した。所望の化合物0.34gを得た。376の理論質量は、376の結果により確認した。
【0049】
表4の他の化合物は、同様に製造することができる。
【0050】
【表4】



【0051】
実施例2: 有効性試験
2.1 材料
− 3代継代した正常ヒト筋細胞(筋芽細胞)
− 後根神経節を伴う13日齢ラット胎仔の脊髄外植片
− 培地:2/3 MEM及び1/3 M199、2mM L−グルタミン、ペニシリン50IU/ml、ストレプトマイシン50μg/ml、ウシ胎仔血清5%
培養条件:37℃、5% CO2
【0052】
2.2 試験解説
本発明の化合物の有効性を試験するために、一方でヒト筋細胞と、もう一方でラット胎仔の脊髄由来のニューロンとの共培養モデルを確立した。
【0053】
正常ヒト筋細胞(筋芽細胞)は、(融合筋細胞から)筋原線維の単層が形成されるまで、ゼラチンコートした24ウェルプレートで培養した。次に、後根神経節を伴う13日齢ラット胎仔の脊髄の外植片を筋細胞単層に載せた。1日の共培養の後、最初の軸索が、外植片から伸びて筋細胞と接触するのが見られた。最初の収縮は、5日後に出現した。3週間の共培養後、運動終板に相当する、完全に発達した神経筋接合部を伴う横紋筋線維の充分に分化したモデルが生成した(神経と筋肉の接合部)。発達のこの段階で、筋原線維は、規則正しい収縮を行ったため、このモデルを試験に使用した。
【0054】
収縮の頻度は、ビデオレコーダーに連結した倒立顕微鏡を用いて30秒間観測したが、ここで、培地に前もって希釈した試験すべき化合物を対応する濃度で加えた。収縮は、再度、即ち、物質の添加の1分後及び2時間後に30秒間数えた。48時間のインキュベーション時間及び共培養の目視管理後に、収縮は、ブドウ糖の欠乏による効果をも排除するためのブドウ糖の添加(最終濃度1g/リットル)の前後に再度数えた。
【0055】
2.3 結果(表5を参照のこと)
【0056】
表5: 生成物のインキュベーション前の収縮の回数に比較した生成物のインキュベーションの1分、2時間及び48時間後の筋収縮の回数(30秒間測定)の変化Δ[%として](測定3回の平均)
【表5】

【0057】
実施例3: 軟膏剤の処方(下記の表6に挙げられた成分を含む)
方法: 成分1〜5(A)を70℃に加熱する。成分6〜7(B)を75℃に加熱する。Bを、撹拌しながらAに加え、50℃に冷却し、ホモジナイズして30℃に冷却する。次に、成分8〜9(C)及び成分10(D)を順々に加え、冷却撹拌する。
【0058】
【表6】

【0059】
実施例4: ゲルの処方(下記の表7に挙げられた成分を含む)
方法: 成分2〜6を脱イオン水(1)中に続けざまに希釈する(A)。成分7(B)でpHを6.0に調整し、直ぐに成分8(C)を加える。
【0060】
【表7】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化1】


[式中、
Xは、結合又はNH−CH(C=O)−(CH23+n−NH−R5を表し、
nは、0、1又は2を表し、
1、R4及びR5は、相互に独立に、水素、場合により置換されているC1−C6−アルキル、アミジノ又はテトラ−C1−C6−アルキルアミジニウムを表し、
2は、水素又は場合により置換されているC1−C6−アルキルを表すか、あるいは
1及びR2は、これらが結合している残基と一緒になって、5〜7員の飽和環を表し、
3は、C1−C12−アルコキシ、C1−C12−アルキルアミノ、場合により置換されているアリール−C1−C6−アルキルアミノ、場合により置換されているヘテロアリール−C1−C6−アルキルアミノ、場合により置換されているアリール−C1−C6−アルコキシ又は場合により置換されているヘテロアリール−C1−C6−アルコキシを表し、そして
6は、水素を表すか、あるいはnが1であるとき、アミノも表すか、又はR1及び残基(ここにR6及びR1が結合している)と一緒になって、5〜7員の飽和環をも表す]で示される化合物。
【請求項2】
1が、水素を意味する、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
2が、水素又はメチルを意味する、請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
3が、アリール−C1−C6−アルキルアミノを意味する、請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。
【請求項5】
nが、0又は1を意味する、請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
【請求項6】
1が、水素を意味し、R2が、水素又はメチルを意味し、R3が、アリール−C1−C6−アルキルアミノを意味し、そしてnが、0又は1を意味する、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
式(I)の化合物が、酸との一価又は多価の単一塩又は混合塩として存在する、請求項1〜6のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
無機及び/又は有機酸との塩として存在することを特徴とする、請求項7記載の化合物。
【請求項9】
脂肪族の飽和及び/又は不飽和のモノ−及び/又はジカルボン酸との、並びに/あるいは芳香族カルボン酸との、並びに/あるいは芳香族−脂肪族カルボン酸との、並びに/あるいはヘテロ芳香族カルボン酸との、並びに/あるいは脂肪族及び/又は芳香族スルホン酸との塩として存在することを特徴とする、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
塩化水素及び/又は臭化水素及び/又は硫酸及び/又はリン酸及び/又はギ酸及び/又は酢酸及び/又はトリフルオロ酢酸及び/又はトリクロロ酢酸及び/又はプロピオン酸及び/又はグリコール酸及び/又はコハク酸及び/又はフマル酸及び/又はマロン酸及び/又はマレイン酸及び/又はシュウ酸及び/又はフタル酸及び/又はクエン酸及び/又は乳酸及び/又は酒石酸及び/又は安息香酸及び/又はサリチル酸及び/又はマンデル酸及び/又はケイ皮酸及び/又はニコチン酸及び/又はメタンスルホン酸及び/又はトルエンスルホン酸との塩として存在することを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項記載の化合物。
【請求項11】
酢酸及び/又はトリフルオロ酢酸及び/又は乳酸との塩として存在することを特徴とする、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
光学的に純粋な異性体として、又は異なる異性体の混合物として、かつ/又は回転異性体の混合物として存在することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の化合物。
【請求項13】
H−Ala−Pro−Arg−Arg−NH−ベンジル。
【請求項14】
H−(β−Ala)−Pro−Dab−NH−ベンジル。
【請求項15】
H−Dap−Pro−Arg−NH−ベンジル。
【請求項16】
H−Ala−Pro−Arg−NH−(CH22−フェニル。
【請求項17】
H−(β−Ala)−Pro−Gab−NH−ベンジル。
【請求項18】
N−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−Ala−Pro−Arg−NH−ベンジル。
【請求項19】
請求項13〜18のいずれか1項記載の1〜数種の化合物の酸付加塩。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物の製造方法であって、ペプチド化学においてそれ自体既知の方法を用いることにより、式(I)の化合物を完全に合成すること、場合により残存する保護基を開裂すること、場合により遊離アミノ基をアルキル化するか、又はこれをグアニジノ官能基に変換すること、及び/又は遊離カルボキシル基をエステル化若しくはアミド化すること、並びに/あるいは得られた塩基性化合物を酸付加塩に変換すること、及び/又は得られた酸付加塩を対応する共役塩基に、若しくは別の塩に変換することを特徴とする方法。
【請求項21】
それぞれ、局所適用できる有効成分としての、又は局所適用できる組成物の製造のための、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項22】
化合物が、それぞれ、スキンケアのために、又はスキンケア製品の製造のために適用されることを特徴とする、請求項21記載の使用。
【請求項23】
それぞれ、化合物又はスキンケア製品が、ヒトの皮膚における表情皺及び/又は加齢による皺の処置のために適用されることを特徴とする、請求項22記載の使用。
【請求項24】
請求項1〜19のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、局所適用できる組成物。
【請求項25】
請求項1〜19のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物を、化合物の重量及び担体の重量に基づき計算して、0.5ppm〜5,000ppm(w/w)の間の範囲の量で含むことを特徴とする、請求項24記載の組成物。
【請求項26】
請求項1〜12のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物を、化合物の重量及び担体の重量に基づき計算して、1ppm〜1000ppm(w/w)の間の範囲の量で含むことを特徴とする、請求項25記載の組成物。
【請求項27】
局所適用できるスキンケア製品としての、請求項24〜26のいずれか1項記載の組成物。
【請求項28】
ヒトの皮膚における表情皺及び/又は加齢による皺の処置のための、請求項27記載の組成物。
【請求項29】
抽出脂質及び/又は合成脂質、ゲル形成性及び粘性の界面活性剤及び乳化性ポリマー、水溶性又は脂溶性有効成分、植物エキス、組織抽出液、海のエキス、合成品、日焼け防止製品、酸化防止剤、保湿剤及び遮断物質及び/又は皮膚再活性化有効成分よりなる群から選択される、局所適用できる組成物において普通に使用される更に別の成分を含むことを特徴とする、請求項24〜28のいずれか1項記載の組成物。
【請求項30】
a)請求項1〜19のいずれか1項記載の少なくとも1つの化合物、及び
b)安全かつ有効量の、皺取り又は抗皮膚萎縮有効成分から選択される少なくとも1つの追加のスキンケア有効成分
を含むことを特徴とする、局所適用できる組成物。
【請求項31】
液剤、分散剤、乳剤、ミルク、ローション又は軟膏剤、ゲル形成性及び粘性の界面活性剤及び乳化性ポリマー、ポマード、シャンプー、石鹸、ゲル、パウダー、スティック、ペンシル、スプレー又はボディーオイルの形態であるか、あるいは担体中にカプセル化されていることを特徴とする、請求項24〜30のいずれか1項記載の組成物。
【請求項32】
マクロ−、マイクロ−若しくはナノカプセルに、リポソーム若しくはキロミクロンにカプセル化されているか、あるいはマクロ−、マイクロ−若しくはナノ粒子に、又はマイクロスポンジに封入されているか、あるいは粉末化有機ポリマー、タルク、ベントナイト及び/又は他の鉱物担体上に吸収されていることを特徴とする、請求項31記載の組成物。
【請求項33】
ヒトの皮膚における表情皺及び/又は加齢による皺の処置のための方法であって、請求項1〜19のいずれか1項記載の化合物の、又は請求項24〜32のいずれか1項記載の組成物の、皮膚への適用を特徴とする方法。
【請求項34】
化粧法として適用されることを特徴とする、請求項33記載の方法。

【公表番号】特表2008−518978(P2008−518978A)
【公表日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539437(P2007−539437)
【出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000638
【国際公開番号】WO2006/047900
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(591025222)ペンタファルム アクチェンゲゼルシャフト (3)
【Fターム(参考)】