説明

表示制御装置

【課題】同一のキーに複数の文字が割り当てられたキーを用いて文章を作成する場合に、操作者の利便性が高い予測候補の表示を行わせることができる表示制御装置を提供する。
【解決手段】入力操作部2により入力された信号が文字情報か否かを逐次検出する文字検出部3と、文字検出部3により検出された文字情報をもとに、予め予測候補用辞書5に記憶された予測候補情報401を抽出する予測候補部4と、前記予測候補部4により抽出された予測候補情報401に係る予測候補を表示部11に複数表示させる予測候補表示制御部6と、を備える。予測候補表示制御部6は、今回入力文字情報と前回入力文字情報とが同一である場合に、表示部11に前回表示された予測候補のうち、2文字目が今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置に関し、特に、入力される文字を予測して文字候補を表示するための表示制御装置に関する。また、特に、日本語入力方法をもつ端末に関し、一つのキーに複数の文字を割り当て、同一キーの選択回数により文字を確定し、文章を作成する際の予測候補表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯端末のメモリ増大により、メール作成の文字入力においても、入力した文字や過去の文字入力履歴より、次に続く単語や文節の予測候補が数多く表示できるようになった。しかしながら、表示画面のサイズの制約もあるため、候補数の多くを一回で見えるようにすると文字サイズを小さくする必要があり、選択ミスも発生しやすい。一方、文字サイズを大きくし表示数を絞ると、探しやすく選択ミスが少なくなるが、希望の候補が一回で表示される確率が低くなる。
【0003】
また、近年の技術の進歩により、各種センサについては小型化、低コスト化が可能になり、携帯電話端末にも指の接触を感知するようなセンサ(いわゆるタッチセンサ)が搭載され、押圧式の操作キーによる入力以外の操作手段も提案されている。
【0004】
このように、様々に提案されている文字入力手段の誤操作を想定し、また多くの予測候補の表示を見やすくすることが、操作者の文字入力の効率を良くすることにつながっていく。このような文字入力の先行技術として、特許文献1では、過去に入力した履歴から予測候補を表示する既存の入力履歴による予測入力方式に対し、履歴データ記憶手段として、自立語の履歴データを記憶する自立語履歴データベースと、付属語の履歴データを記憶する付属語履歴データベースを有することにより、自立語のみ又は付属語のみを予測候補として表示させることが提案されている。
【0005】
特許文献2では、同一のキーに複数の文字を割り当てる、携帯電話の入力方式では主流となっているマルチタップ方式において、その同一のキーに割り当てられた文字を連続して入力する場合、入力位置を1文字分移動させるための文字送り操作をする必要があるが、その操作が必要となる検索候補を他の候補よりも優先的に表示することで、文字送りせず選択するだけで入力できる方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−173984号公報
【特許文献2】特許第3938087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、自立語、付属語の辞書や専用のデータベースを有する必要があり、予測候補の表示数は絞られるものの、表示が常に変化するため、選択回数は増える方向になり、誤操作時の回復手段も複雑になることがある。特許文献2では、同じキーに割り当てられた文字で始まる候補を選択する場合はキーの操作数は減るものの、さらに文字入力を続けた場合の表示の変化や誤操作時の対応については言及されていない。
【0008】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、同一のキーに複数の文字が割り当てられたキーを用いて文章を作成する場合に、操作者の利便性が高い予測候補の表示を行わせることができる表示制御装置及び表示制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の表示制御装置は、入力部により入力された信号が文字情報か否かを逐次検出する文字検出部と、前記文字検出部により検出された文字情報をもとに、予め記憶部に記憶された予測候補情報を抽出する予測候補情報抽出部と、前記予測候補情報抽出部により抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示部に複数表示させる予測候補表示制御部と、を備え、前記予測候補表示制御部は、前記文字検出部により今回検出された文字情報である今回入力文字情報と、前記文字検出部により前回検出された文字情報である前回入力文字情報と、が同一である場合に、前記表示部に前回表示された予測候補のうち、2文字目が前記今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させる。
【0010】
この構成により、同一のキーに複数の文字が割り当てられたキーを用いて文章を作成する場合に、操作者の利便性が高い予測候補の表示を行わせることができる。例えば、ある単語の2文字目の入力として同一キーへの連続入力を行った場合、2文字目の行(ア行、カ行等)が一致する予測候補を優先して表示するように並べ替え等を行うことで、予測候補の表示数をなるべく少なくかつ漏れなく表示させることができる。
【0011】
また、本発明の表示制御装置は、前記予測候補表示制御部が、前記今回入力文字情報と前記前回入力文字情報とが同一であり、前回選択対象が存在する場合に、前回選択対象の前記予測候補の次に優先度が高い予測候補を今回選択対象として設定する。
【0012】
この構成により、操作者の指示による文字入力に対し、表示された予測候補に関連する候補がある場合には、候補の表示順序を変化させないで、その選択を容易にすることが可能になる。
【0013】
また、本発明の表示制御装置は、前記予測候補表示制御部が、選択対象の前記予測候補を反転表示させる。
【0014】
この構成により、視覚的に理解しやすく選択対象を示すことができる。
【0015】
また、本発明の表示制御装置は、前記予測候補表示制御部が、前記今回入力文字情報と前記前回入力文字情報とが異なる場合、所定期間継続して前記今回入力文字情報が入力されたとき、前記予測候補情報抽出部により抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示させる。
【0016】
この構成により、誤操作により意図しない予測候補が表示されることを回避することができる。
【0017】
また、本発明の表示制御方法は、表示制御装置における表示制御方法であって、入力部により入力された信号が文字情報か否かを逐次検出する入力検出ステップと、検出された文字情報をもとに、予め記憶部に記憶された予測候補情報を抽出する予測候補情報抽出ステップと、抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示部に複数表示させる予測候補情報表示制御ステップと、を有し、前記予測候補表示制御ステップでは、前記文字検出ステップにおいて今回検出された文字情報である今回入力文字情報と、前記文字検出ステップにおいて前回検出された文字情報である前回入力文字情報と、が同一である場合に、前記表示部に前回表示された予測候補のうち、2文字目が前記今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させる。
【0018】
この方法により、同一のキーに複数の文字が割り当てられたキーを用いて文章を作成する場合に、操作者の利便性が高い予測候補の表示を行わせることができる。例えば、ある単語の2文字目の入力として同一キーへの連続入力を行った場合、2文字目の行(ア行、カ行等)が一致する予測候補を優先して表示するように並べ替え等を行うことで、予測候補の表示数をなるべく少なくかつ漏れなく表示させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、同一のキーに複数の文字が割り当てられたキーを用いて文章を作成する場合に、操作者の利便性が高い予測候補の表示を行わせることができる。例えば、日本語入力方法をもつ端末に関し、同一キーに複数の文字を割り当て、同一キーの選択回数により文字を確定し文章を作成する機能において、予測候補表示後に入力操作を行ったキーと既に表示している予測候補の関係を検出し、その関係に応じて予測候補の表示の絞込みと表示の内容とを制御することにより、操作者の予測候補の選択を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態における端末での概略構成図
【図2】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の構成図
【図3】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の予測候補表示制御部の処理手順を示す概略フローチャート
【図4】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の予測候補抽出部の処理手順を示すフローチャート
【図5】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の予測候補抽出部の処理手順を示すフローチャート(その2)
【図6】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の予測候補抽出部の処理手順を示すフローチャート(その3)
【図7】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の予測候補抽出部の処理手順を示すフローチャート(その4)
【図8】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の選択位置算出部の処理手順を示すフローチャート
【図9】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末の表示保持タイマのタイムアウト時の処理手順を示すフローチャート
【図10】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドによる操作、表示の遷移例(その1)
【図11】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドによる操作、表示の遷移例(その2)
【図12】本発明の第1の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドによる操作、表示の遷移例(その3)
【図13】本発明の第2の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドとキー併用における操作、表示の遷移例(その1)
【図14】本発明の第2の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドとキー併用における操作、表示の遷移例(その2)
【図15】本発明の第2の実施形態における携帯電話端末のタッチパッドとキー併用における操作、表示の遷移例(その3)
【図16】本発明の第3の実施形態における携帯電話端末のキー入力における操作、表示の遷移例(その1)
【図17】本発明の第3の実施形態における携帯電話端末のキー入力における操作、表示の遷移例(その2)
【図18】本発明の第4の実施形態における携帯電話端末のスタイラスでの入力における操作、表示の遷移例
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の構成要素には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
【0022】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における端末の概略構成図である。
図1において、端末(表示制御端末)1は、入力操作部2、文字検出部3、予測候補部4、予測候補用辞書5、および予測候補表示制御部6を備える。さらに、予測候補表示制御部6は、予測候補抽出部7、および選択位置算出部8を備える。なお、端末1は、携帯電話機、PHS、PDA等の携帯型電子機器等である。また、入力操作部2は、端末1本体とは別体として構成されてもよい。
【0023】
入力操作部2は、文字入力を兼用する10キー、カーソルを上下左右に動かすいわゆるナビゲーションキーなどの押圧式キーと、指の接触による静電容量の変化を検出するセンサにより指の接触位置を決定するタッチ式キー(いわゆるタッチパッド)とが積層されて構成されている。ユーザーの指示に基づく設定により、押圧式キーまたはタッチ式キーのいずれか一方を有効、あるいは、押圧式キーまたはタッチ式キーの両方を有効と設定することができる。入力操作部2は、文字検出部3に対して、入力信号201を通知する。
【0024】
文字検出部3は、入力信号201を解析し、文字情報か否かの情報を含む検出文字情報301を、予測候補部4、および予測候補表示制御部6に対して通知する。
【0025】
予測候補部4は、検出文字情報301に基づき、予測候補用辞書5を文字情報501で検索し、検索結果として予測候補情報401を抽出し、予測候補表示制御部6に通知する。予測候補情報401には、予測候補用辞書5が備える辞書情報が含まれる。なお、検出文字情報301と文字情報501は同一であってもよく、予測候補部4は、予測候補情報401を通知できればよい。
【0026】
予測候補用辞書5は、文字情報501で検索される予め予測候補を含む予測候補情報が記憶されているデータベースであり、検索された結果は予測候補情報401として予測候補部4に通知される。
【0027】
予測候補表示制御部6は、検出文字情報301と予測候補部4からの予測候補情報401とを比較し、予測候補の優先度に伴う並び順やカーソル、フォーカスなどの表示選択位置を算出し、表示情報601を図示しない表示部へ通知する。
【0028】
ここで、本実施形態でのフォーカスとは、選択対象としての特定の予測候補を他の予測候補よりも強調表示することであり、例えば表示される文字を大きくしたり、太字にしたり、反転表示させたりするものである。
【0029】
予測候補抽出部7は、図示しないメモリに記憶された文字入力の履歴(例えば前回入力された文字の情報である前回入力文字情報)と検出文字情報(今回入力された文字の情報である今回入力文字情報)301とをもとに、予測候補情報401の中から合致する条件をもった予測候補を抽出する。例えば、検出文字情報301が連続している入力操作か否か、予測候補情報401に係る単語等の予測候補の2文字目に検出文字情報301と同じ行(ア行、カ行等)の文字があるか否かについて、このブロックで判定される。
【0030】
選択位置算出部8は、予測候補抽出部7で抽出され、表示する予測候補のうち、どの候補を本文中に表示すべき選択対象としてフォーカスをあて表示するかを判断する。
【0031】
図2は、本発明の第1の実施形態における表示制御端末1を携帯電話端末100として構成したときの構成図である。
【0032】
図2において、携帯電話端末100は、図1で説明した構成要素に加えてシステム制御部9、デバイス制御部10、および表示部11を備える。
【0033】
システム制御部9は、一般にCPUとして知られ、携帯電話端末100のソフトウェア制御を実行する。
【0034】
デバイス制御部10は、予測候補表示制御部6からの文字表示情報602の指示により、周辺デバイスの一つである表示部11を制御する。また、デバイス制御部10は、表示部11に文字情報を表示させるための表示デバイス制御信号701を表示部11へ送る。
【0035】
表示部11は、一般にLEDやLCDとして知られ、表示デバイス制御信号701に基づいて、各種の表示情報(文字情報や画像情報)を表示するための手段を有する。
【0036】
システム制御部9は、操作者の指示により入力操作部2からキー、センサ信号202が入力されるのを契機に、システム制御部9の機能ブロックである文字検出部3にて文字入力または関連する入力かを判定する。文字検出部3の判定は、さらに一連の操作が文字入力モードか否かに基づいて実施されてもよい。
【0037】
なお、図2においてキー、センサ信号202はシステム制御部9の外部から入力される構成として説明したが、センサの生データをシステム制御部9にてデータのフィルタリング、加工を行ってもよい。これにより、文字検出部3で同様の判定が可能で、システム制御部9の外部での処理負荷を軽減することができる。
【0038】
文字検出部3において入力を受け付けると判定した場合は、デバイス制御部10は、表示部11に文字情報を表示させ、操作者に対して表示する。
【0039】
また、文字検出部3において文字入力モードにおける入力でないと判定した場合は、図2で示される文字検出部3よりも後段の構成での処理は行われないが、システム制御部9は、入力を無視するか別の処理に移行するかを判断し、必要な処理に移行する。
【0040】
図3は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の処理手順を示す概略フローチャートである。
【0041】
まず、操作待ちの状態にある入力操作部2は、キーイベント割込みが発生すると(ステップS101)、所定のキー操作受付処理を実行して正しい入力か否かを判定し、文字検出部3に処理を移行する(ステップS102)。
【0042】
文字検出部3は、入力操作部2より入力信号201を取得し、その信号が文字情報か否かを判定する。文字情報と判定された場合には、文字検出部3は、検出文字情報301を予測候補部4と予測候補表示制御部6に渡す(ステップS103)。
【0043】
次に、予測候補表示制御部6は、今回の操作が文字入力モードか否かを判定する(ステップS104)。
【0044】
予測候補表示制御部6が文字入力モードと判定しなかった場合(ステップS104、No)、予測候補表示制御部6は予測候補表示制御不要と判定し、入力操作部2内のキー操作受付待ちに処理を戻す。
【0045】
一方、予測候補表示制御部6が文字入力モードと判定した場合(ステップS104、Yes)、予測候補表示制御部6から予測候補抽出部7に処理を移行し、予測候補抽出部7は予測候補部4から予測候補情報401を取得し(ステップS105)、予測候補抽出処理(ステップS106)を実行する。
【0046】
予測候補抽出部7は、ステップS106で予測候補の並び順の決定および予測候補の抽出を行う。そして、選択位置算出部8は、選択位置算出処理(ステップS107)に処理を移行する。
【0047】
選択位置算出部8は、デバイス制御部10による所定の文字表示処理(ステップS108)に処理を移行し、再びキーイベント割り込みを待つ状態に移行する。この文字表示処理では、文字表示情報602に係る文字情報を表示する。
【0048】
図4は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の予測候補表示制御部6のうち予測候補抽出部7の処理手順を示すフローチャートである。
【0049】
まず、予測候補抽出部7は、キーイベント割込み発生により処理を開始する。
【0050】
予測候補抽出部7は、文字検出部3から検出文字情報301を取得する。今回入力文字情報のメモリ(不図示)にデータがあれば前回入力文字情報のメモリ(不図示)にデータを移動し、検出文字情報301を今回入力文字情報のメモリにコピーする(ステップS201)。
【0051】
次に、予測候補抽出部7は、予測候補部4から予測候補情報401を取得する。今回表示候補のメモリ(不図示)にデータがあれば前回表示情報(不図示)のメモリにデータを移動し、予測候補情報401を今回表示候補のメモリにコピーする(ステップS202)。
【0052】
予測候補抽出部7は、検出文字情報301が決定キーを示す場合(ステップS203、YES)、文字情報確定の処理へ移行する(図5)。決定キーを示さない場合(ステップS203、NO)、さらに予測候補の入れ替えを判断する図6に示す処理へ移行する。
【0053】
図5は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の予測候補抽出部7の処理手順を示すフローチャート図4の続きで、今回入力が決定キーの場合の処理を示す。
【0054】
まず、予測候補抽出部7は、決定キー入力時にフォーカスがあたっている予約候補を本文中に表示するように文字表示情報602のメモリ(不図示)に設定し、前回フォーカス位置(前回選択対象となっていた予約候補の位置)のメモリ(不図示)をクリアする(ステップS301)。
【0055】
次に、予測候補の選択が決定したことから、予測候補部4から得られた予測候補情報401を表示するために、予測候補抽出部7は、今回表示候補を文字表示情報602のメモリに設定する(ステップS302)。さらに、予測候補抽出部7は、図4のステップS201で実行した前回入力文字情報、今回入力文字情報の各メモリをクリアする(ステップS303)。
【0056】
さらに、予測候補抽出部7は、後述する既に予測候補の入れ替えを行ったことを示す予測候補入れ替えフラグもクリア(ステップS304)し(「0」に設定し)、後述する表示保持タイマもクリア(ステップS305)し、図8の選択位置算出処理に移行する。
【0057】
図6は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の予測候補抽出部7の処理手順を示すフローチャート図4の続きで、今回入力が決定キーでない場合の処理を示す。
【0058】
図6において、決定キー入力後の最初の文字入力、または、前回入力文字情報のメモリにデータがない最初の文字入力の場合(ステップS401、Yes)、予測候補抽出部7は、予測候補部4から得られた予測候補情報401を表示するために、今回表示候補を文字表示情報602のメモリに設定する(ステップS403)。従って、予測候補部4からの予測候補情報401の入れ替えはしていないので、予測候補抽出部7は、予測候補入れ替えフラグを0に設定(ステップS404)し、図8の選択位置算出処理に移行する。
【0059】
一方、今回入力が決定キー入力後の最初の文字入力ではなく、かつ、前回入力文字情報のメモリにデータがある場合(ステップS401、No)、予測候補抽出部7は、予測候補の入れ替えを行うか否かを判断する(ステップS402)。予測候補の入れ替えを行ったことを示す予測候補入れ替えフラグが設定されていない場合(「0」である場合)(ステップS402、No)、予測候補抽出部7は、続けて図7に示す前回表示情報の予測候補の入れ替えが必要かを判断し、文字表示情報602を設定する処理へ移行する。
【0060】
また、予測候補の入れ替えを行ったことを示す予測候補入れ替えフラグが設定されている場合(「1」である場合)(ステップS402、Yes)、予測候補抽出部7は、さらに今回入力文字情報と前回入力文字情報が同じか否かを比較する(ステップS405)。同じだった場合には(ステップS405、Yes)、図8の選択位置算出処理に移行する。異なった場合には(ステップS405、No)、図7に示す文字表示情報を設定する処理へ移行する。
【0061】
図7は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の予測候補抽出部7の処理手順を示すフローチャート図6の続きで、前回表示情報予測候補の入れ替えが必要か否かを判断する処理を示す。
【0062】
まず、予測候補抽出部7は、前回表示情報の各単語の2文字目に今回入力文字情報と同じ行があるかを判断する(ステップS501)。つまり、予測候補部4からの予測候補情報401の各単語の2文字目に、今回入力文字情報と同じ行があるかを判断する。
【0063】
前回表示情報の各単語の2文字目に今回入力文字情報と同じ行がある場合(ステップS501、Yes)、予測候補抽出部7は、前回表示情報の単語を、前回表示情報の単語の2文字目が今回入力文字情報と同じ行を優先して並び替え(ステップS502)、予測候補を入れ替えたことを示す予測候補入れ替えフラグを設定し(「1」に設定し)(ステップS503)、文字表示情報602の最初の単語にフォーカスを移動して文字表示情報602として設定する(ステップS504)。つまり、今回入力文字情報と前回入力文字情報とが同一である場合に、前回表示された予測候補のうち、2文字目が今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させることになる。
【0064】
一方、前回表示情報の各単語の2文字目に今回入力文字情報と同じ行がない場合(ステップS501、No)、誤入力の可能性があるため、予測候補抽出部7は、現在表示している情報をそのまま保持する時間を制御する表示保持タイマが起動中か否かを確認する(ステップS505)。
【0065】
表示保持タイマが起動している場合には(ステップS505、Yes)、そのままにし、一方、表示保持タイマが起動していない場合には(ステップS505、No)、表示保持タイマをスタートさせ(ステップS506)、図3のキーイベント待ちに戻る。
【0066】
図8は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の予測候補表示制御部6のうち選択位置算出部8の処理手順を示すフローチャートである。
【0067】
選択位置算出部8は、前回フォーカス位置のメモリにデータが存在するか否かを確認する(ステップS601)。つまり、前回選択対象であった予測候補が存在するか否かを確認する。
【0068】
前回フォーカス位置が存在する場合(ステップS601、Yes)、選択位置算出部8は、表示保持タイマが起動中か否かをまず確認する(ステップS602)。
【0069】
表示保持タイマが起動中の場合(ステップS602、Yes)、図3のキーイベント待ちに戻る。
【0070】
選択位置算出部8は、表示保持タイマが起動していない場合(ステップS602、No)、前回フォーカス位置が前回表示情報の最後にきているか確認する(ステップS603)。前回フォーカス位置が前回表示情報の最後にきていない場合(ステップS603、No)、選択位置算出部8は、次の候補にフォーカスを移動するように、前回フォーカス位置および文字表示情報602を設定(ステップS604)する。つまり、前回選択対象とされた予測候補の次に優先度が高い予測候補を今回の選択対象として設定する。一方、前回フォーカス位置が前回表示情報の最後にきている場合(ステップS603、Yes)、選択位置算出部8は、前回表示情報の最初の候補(優先度が最も高い予測候補)にフォーカスを移動するよう前回フォーカス位置および文字表示情報602を設定(ステップS605)する。ステップS604、S605の後には、文字表示処理(図3のステップS108)に移行する。
【0071】
一方、選択位置算出部8は、前回フォーカス位置が存在しない場合(ステップS601、No)、予測候補を入れ替えたことを示す予測候補入れ替えフラグが設定されているか否かを確認する(ステップS606)。予測候補入れ替えフラグが設定されている場合(「1」である場合)(ステップS606、Yes)は、表示保持タイマが起動中かを確認する処理(ステップS602)に移行する。
【0072】
選択位置算出部8は、予測候補入れ替えフラグが設定されていない場合(「0」である場合)(ステップS606、No)には、文字表示情報602の最初の候補にフォーカスを設定し、前回フォーカス位置と文字表示情報602を設定する(ステップS607)。その後、文字表示処理(図3のステップS108)に移行する。
【0073】
図9は、本発明の第1の実施形態における表示保持タイマのタイムアウト時の処理を説明した図である。本図では、タイムアウトは割り込み処理を想定して記載しているが、割り込みに限定するものではなく、ポーリング処理であってもよい。
【0074】
表示保持タイマがタイムアウトしたら、予測候補表示制御部6は、前回入力文字情報と今回入力情報とを比較し、同じか否かを判定する(ステップS701)。違う場合(ステップS701、No)は何もしないで図3のキーイベント待ちに戻る。同じ場合(ステップS701、Yes)は、予測候補部4から渡された予測候補情報401を文字表示情報602に設定(ステップS702)し、図3のキーイベント待ちに戻る。
【0075】
本実施形態によれば、携帯電話端末100の予測候補情報401、前回入力された文字情報、今回入力された文字情報を比較し、予測候補の表示情報を制御することで、操作者の入力文字の予測候補選択をわかりやすくし、誤入力時の表示を削減することができる。つまり、文字入力時の予測候補の表示選択を容易にし、誤操作を軽減することが可能である。
【0076】
このように、例えば、携帯電話のメール作成時の文字入力においては、まず継続する文字入力モードでの文字入力か、それに関連する操作かを判断し、さらに、既に予測候補を表示しているか否かを判断する。もし予測候補表示がされている場合は、単語の2文字目が今回の入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示するよう予測候補を並べ替え、さらに同一の文字入力がされた場合は予測候補表示を変化させないことになる。さらに表示している予測候補の単語の2文字目に入力されたキーに割り当てられた文字がないことを検出することで、誤操作の可能性を排除するため、一定時間表示を継続させる。一定時間経過後も同一の入力文字情報である場合は、新たな予測候補を選択する操作とみなし、予測された候補以外からの操作者の選択も容易に受け入れることができる。
【0077】
次に、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100の操作、表示の遷移例を図10で説明する。
【0078】
図10〜図12は、本発明の第1の実施形態における携帯電話端末100のタッチパッドによる操作、表示の遷移の一例を示している。文字入力においてタッチパッドによる操作を主操作とし、本実施形態の予測候補表示制御に従ってディスプレィに表示することを想定している。なお、以下の説明において、タップとは、タッチパッド上を指で一回たたくような動作をすることをさしている。指が接触することで、タッチパッドで検出される一定の容量値およびその時間をもとに、入力操作部2でタップと判定する。
【0079】
図10(A)〜図12(K)(英字大文字)は、ユーザーの操作の遷移例を示し、図10(a)〜図12(k)(英字小文字)は、図10(A)〜図12(K)の各々の操作に伴う表示の遷移例を示している。
【0080】
図10(A)に示したように、ユーザーが最初に「あ」をタップすると、図6のステップS403の処理に伴い、図10(a)に示したように「あ」で始まる予測候補が表示される。次に図10(B)に示したように、ユーザーが「か」をタップすると、図7のステップS502の処理に伴い、図10(b)に示したように、予測候補中にある単語の2文字目が「か」行の候補が上位に(優先的に)表示される。さらに図10(C)に示したように、ユーザーが再度「か」をタップすると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図10(c)に示したように、図10(b)の予測候補表示順序は変えずに反転候補(フォーカスの一例)が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「か」をタップし続け、予測候補が確定したら、図10(D)に示したように、決定キー押下で本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図10(d)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。
【0081】
図10(D)で確定した後、続けて図11(E)に示したように、ユーザーが「た」をタップした場合は、図6のステップS403の処理に伴い、図11(e)に示したような予測候補の表示を行う。次に、図11(F)で示したように、ユーザーが「た」をタップすると、図7のステップS502の処理に伴い、図11(f)に示したように、予測候補中にある単語の2文字目が「た」行の候補が上位に表示される。さらに図11(G)に示したように、ユーザーが再度「た」をタップすると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図11(g)に示したように、図11(f)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「た」をタップし続ける(この例では8回タップしている)。予測候補が確定したら、図11(H)に示したように、決定キー押下で本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図11(h)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。
【0082】
図11(H)で確定した後、続けて図12(I)に示したように、ユーザーが「あ」をタップした場合は、図6のステップS403の処理に伴い、図12(i)に示したような予測候補の表示を行う。次に、図12(J)で示したように、ユーザーが予測候補表示の2文字目にない「は」をタップすると、図7のステップS501の判断移行の処理に伴い、表示保持タイマをスタートさせ、図12(j)に示したように、図12(i)の予測候補表示を変化させない。図12(K)に示したように、ユーザーが一定時間「は」に触れ続け、図9に示したように表示保持タイマがタイムアウトした場合、図12(k)に示したように、本文の表示の末尾に「は」が反映される。
【0083】
(第2の実施形態)
図13〜図15は、本発明の第2の実施形態における携帯電話端末100の操作、表示の遷移例を示している。本実施形態では、携帯電話端末のタッチ式キー(タッチパッド)と押圧式キーの両方を有効と設定した場合について説明する。
【0084】
図13(A)〜図15(L)(英字大文字)はユーザーの操作の遷移例を示し、図13(a)〜図15(l)(英字小文字)は図13(A)〜図15(L)の各々の操作に伴う表示の遷移例を示している。
【0085】
図13(A)に示したように、ユーザーが最初に「あ」をタップすると、図6のステップS403の処理に伴い、図13(a)に示したように、「あ」で始まる予測候補が表示される。次に、図13(B)に示したように、ユーザーが「か」をタップすると、図7のステップS502の処理に伴い、図13(b)に示したように、予測候補中にある単語の2文字目が「か」行の候補が上位に表示される。さらに、図13(C)に示したように、ユーザーが再度「か」をタップすると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図13(c)に示したように、図13(b)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「か」をタップし続け、予測候補が確定したら、図13(D)に示したように、決定キー押下で本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図13(d)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。ここまでは、図10(A)〜図10(D)までと同じ操作なので、予測候補表示も図10(a)〜図10(d)と同じ表示となる。
【0086】
図13(D)で確定した後、続けて図14(E)に示したように、ユーザーが「た」をタップした場合は、図6のステップS403の処理に伴い、図14(e)に示したような予測候補の表示を行う。次に、図14(F)で示したように、ユーザーが矢印キーの下方向を1回選択した場合は、一般的な矢印キーによるカーソル操作と同様、図14(f)に示したように、予測候補のフォーカスが矢印キーの方向に従って移動する。図の場合、フォーカスは予測候補中の一行下の「でしょ」に移動する。さらに、図14(G)に示したように、ユーザーが再度「た」をタップすると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図14(g)に示したように、図14(f)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「た」をタップか矢印キーで操作し続ける(図の場合は「た」を4回タップしている)。予測候補が確定したら、図14(H)に示したように、決定キーを押下することで本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図14(h)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。
【0087】
図14(H)で確定した後、続けて図15(I)に示したように、ユーザーが「あ」をタップした場合は、図6のステップS403の処理に伴い、図15(i)に示したような予測候補の表示を行う。次に、図15(J)で示したように、ユーザーが矢印キーの下方向を選択した場合は、図には記載していないが、一般的な矢印キーによるカーソル操作と同様、図15(j)に示したように、予測候補のフォーカスが矢印キーの方向に従って移動する。
【0088】
続けて図15(K)に示したように、ユーザーが予測候補表示の2文字目にない「は」をタップすると、図7のステップS501の判断移行の処理に伴い、表示保持タイマをスタートさせ、図15(k)に示したように、図15(j)の予測候補表示を変化させない。図15(L)に示したように、ユーザーが一定時間「は」に触れ続け、図9にあるように表示保持タイマがタイムアウトした場合、図15(l)に示したように、本文の表示の末尾に「は」が反映される。
【0089】
(第3の実施形態)
図16、図17は、本発明の第3の実施形態における携帯電話端末100の操作、表示の遷移例を示している。本実施形態では、携帯電話端末100の押圧式キーのみ有効と設定した場合について説明する。
【0090】
図16(A)〜図17(H)(英字大文字)はユーザーの操作の遷移例を示し、図16(a)〜図17(h)(英字小文字)は図16(A)〜図17(H)の各々の操作に伴う表示の遷移例を示している。
【0091】
図16(A)に示したように、ユーザーが最初に「あ」を押下すると、図6のステップS403の処理に伴い、図16(a)に示したように、「あ」で始まる予測候補が表示される。次に、図16(B)に示したように、ユーザーが「か」を押下すると、図7のステップS502の処理に伴い、図16(b)に示したように、予測候補中にある単語の2文字目が「か」行の候補が上位に表示される。さらに図16(C)に示したように、ユーザーが再度「か」を押下すると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図16(c)に示したように、図16(b)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「か」の押下を繰り返し、予測候補が確定したら、図16(D)に示したように、決定キー押下で本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図16(d)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。
【0092】
図16(D)で確定した後、続けて図17(E)に示したように、ユーザーが「た」を押下した場合は、図6のステップS403の処理に伴い、図17(e)に示したような予測候補の表示を行う。次に、図17(F)で示したように、ユーザーが「た」を押下すると、図7のステップS502の処理に伴い、図17(f)に示したように、予測候補中にある単語の2文字目が「た」行の候補が上位に表示される。さらに図17(G)に示したように、ユーザーが再度「た」を押下すると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図17(g)に示したように、図17(f)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまで「た」の押下を繰り返し、予測候補が確定したら、図17(H)に示したように、決定キー押下で本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、図17(h)に示したように、予測候補は次の候補に変化する。
【0093】
なお、上述した第1の実施形態、第3の実施形態において、入力操作部2をタッチパッドと押圧式キーを積層する構成として説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1の実施形態では入力操作部2をタッチパッドのみで構成してもよい。同様に、第3の実施形態では、入力操作部2を押圧式キーのみで構成してもよい。
【0094】
(第4の実施形態)
図18は、本発明の第4の実施形態における携帯電話端末100の操作、表示の遷移例を示している。本実施形態では、表示部11を、タッチセンサを設けたタッチパネルで構成している。また、携帯電話端末100とは別体のスタイラスを用いて入力操作を行うよう構成している。
【0095】
図18(A)〜(D)はユーザーの操作の遷移例と各々の操作に伴う表示の遷移例とを示している。
【0096】
図18(A)に示したように、ユーザーが最初にタッチパネルに表示された「あ」をタップしたとすると、図6のステップS403の処理に伴い、「あ」で始まる予測候補が表示される。次に、図18(B)に示したように、ユーザーがタッチパネルに表示された「か」をタップすると、図7のステップS502の処理に伴い、予測候補中にある単語の2文字目が「か」行の候補が上位に表示される。さらに、図18(C)に示したように、ユーザーが再度タッチパネルに表示された「か」をタップすると、図6のステップS405の判断移行の処理に伴い、図18(B)の予測候補表示順序は変えずに反転候補が移動していく。ユーザーが入力したい予測候補が反転されるまでタッチパネルに表示された「か」のタップを繰り返す。予測候補が確定したら、図18(D)に示したように、決定キータップで本文へ反映され、図4のステップS203の判断移行の処理に伴い、予測候補は次の候補に変化する。
【0097】
以上のように、文字入力を、図18のタッチパネルからのタップとした場合も、図10のタッチパッドからとした場合も、入力デバイスの相違だけで、本発明の予測候補文字表示制御による効果は変わらない。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明によれば、入力者の文字入力の行の変化を検出し、その変化に応じて予測候補表示の変化を少なくすることで、入力者の予測候補選択をしやすくするという効果を有し、特に、携帯電話機、PHS、PDA等の携帯型電子機器等における文字入力に有用である。
【符号の説明】
【0099】
1 表示制御端末
2 入力操作部
3 文字検出部
4 予測候補部
5 予測候補用辞書
6 予測候補表示制御部
7 予測候補抽出部
8 選択位置算出部
9 システム制御部
10 デバイス制御部
11 表示部
100 携帯電話端末
201 入力信号
202 キー、センサ信号
301 検出文字情報
401 予測候補情報
501 文字情報
601 表示情報
602 文字表示情報
701 表示デバイス制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部により入力された信号が文字情報か否かを逐次検出する文字検出部と、
前記文字検出部により検出された文字情報をもとに、予め記憶部に記憶された予測候補情報を抽出する予測候補情報抽出部と、
前記予測候補情報抽出部により抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示部に複数表示させる予測候補表示制御部と、
を備え、
前記予測候補表示制御部は、前記文字検出部により今回検出された文字情報である今回入力文字情報と、前記文字検出部により前回検出された文字情報である前回入力文字情報と、が同一である場合に、前記表示部に前回表示された予測候補のうち、2文字目が前記今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させる表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置であって、
前記予測候補表示制御部は、前記今回入力文字情報と前記前回入力文字情報とが同一であり、前回選択対象が存在する場合に、前記前回選択対象の前記予測候補の次に優先度が高い予測候補を今回選択対象として設定する表示制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示制御装置であって、
前記予測候補表示制御部は、選択対象の前記予測候補を反転表示させる表示制御装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示制御装置であって、
前記予測候補表示制御部は、前記今回入力文字情報と前記前回入力文字情報とが異なる場合、所定期間継続して前記今回入力文字情報が入力されたとき、前記予測候補情報抽出部により抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示させる表示制御装置。
【請求項5】
表示制御装置における表示制御方法であって、
入力部により入力された信号が文字情報か否かを逐次検出する入力検出ステップと、
検出された文字情報をもとに、予め記憶部に記憶された予測候補情報を抽出する予測候補情報抽出ステップと、
抽出された予測候補情報に係る予測候補を表示部に複数表示させる予測候補情報表示制御ステップと、
を有し、
前記予測候補表示制御ステップでは、前記文字検出ステップにおいて今回検出された文字情報である今回入力文字情報と、前記文字検出ステップにおいて前回検出された文字情報である前回入力文字情報と、が同一である場合に、前記表示部に前回表示された予測候補のうち、2文字目が前記今回入力文字情報と同じ行である予測候補を優先して表示させる表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−65559(P2011−65559A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−217524(P2009−217524)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】