説明

表示器具

【課題】表示機器のメッセージを外界の光だけで視認することが困難な状況下において、看者が表示機器のメッセージを長期間にわたって視認可能な状態を維持可能な表示機器を提供すること。
【解決手段】蓄光性発光粒子が透光性を有する充填材によって保持されている第1の発光部材14と、有機EL発光層16を有する第2の発光部材15と、有機EL発光層16に電圧を印加する電源20と、から表示機器1Aを構成し、有機EL発光層16を第1の発光部材14の下に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、看者が物を視認することが困難な外界の光の明るさしかない状況下においても、長時間にわたり視覚を通じて看者にメッセージをはっきりと伝達可能な表示器具に関する。
【背景技術】
【0002】
我々の周囲には様々なメッセージを伝達するための表示機器が存在している。例えば、日光が当たらない地下室や建物の内部には、非常事態に備えて非常口の場所等を示す表示機器が設置されている。非常事態に備えて設置される表示機器は光源を内蔵しており、この光源から出る光が表示機器のメッセージを明るく照らし出している。明るく照らし出されたメッセージを見ることにより、看者は必要なときに必要な情報を得る。
【0003】
表示機器の光源に電力を供給できない場合に備えて、蛍光物質によってメッセージをわかりやすく表示した表示機器が提唱されている(特許文献1を参照)。かかる表示機器においては、平常時に蛍光物質に外界の光が当たり、蛍光物質はその当たった光をエネルギーとして蓄える。表示機器を外界の光だけで視認することが困難な場合が生じても、蛍光物質が自ら発光し、表示機器のメッセージが看者に視覚を通じて伝達され、看者は適切な行動をとることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平06−010979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、蛍光物質が蓄えるエネルギー量には限界がある。したがって、表示機器を外界の光だけで視認することが困難な状況下において、表示機器の蛍光物質が自ら発光し続ける時間は限られる。表示機器の蛍光物質に外界の光が当たらなくなると、蛍光物質は蓄えたエネルギーを放出するだけである。そして、蛍光物質が蓄えたエネルギーを放出し終えた後は、看者は表示機器のメッセージを視認することができない。
本発明は、上記問題を解決するものであり、その目的とするところは、表示機器のメッセージを外界の光の明るさだけで視認することが困難な状況下において、看者が表示機器のメッセージを長期間にわたって視認可能な状態を維持可能な表示機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係る表示機器は、蓄光性発光粒子が透光性を有する充填材によって保持されている第1の発光部材と、有機エレクトロルミネッセンス発光層を有する第2の発光部材と、当該有機エレクトロルミネッセンス発光層に電圧を印加して発光させる電源と、を有し、前記第2の発光部材の前記有機エレクトロルミネッセンス発光層が前記第1の発光部材の下に位置している。
【0007】
蓄光性発光粒子は、蓄光して発光する性質を備える粒子であれば良く、その種類を問わない。蓄光性発光粒子として、例えば、酸化アルミニウムを母体として他の酸化物と希土類元素等を焼成してできたペレットを粉砕して得られる粒子を挙げることができる。
第1の発光部材において、蓄光性発光粒子を保持する充填材は、透光性を有していれば良く、透明であっても良いし、半透明であっても良いし、不透明であっても良い。充填材は、無色であるか有色であるかを問わないが、透光性の高いものであることが好ましい。充填材を形成する素材として、例えば、樹脂素材やガラス素材を挙げることができる。また、陶磁器の釉薬を充填材として用いることも可能である。
【0008】
有機エレクトロルミネッセンス発光層を形成する素材は、例えば、低分子材料であっても良いし、高分子材料であっても良い。なお、以下の説明において「有機エレクトロルミネッセンス発光層」のことを「有機EL発光層」という。
電源は、例えば、外部の商用電源であっても良いし、電池等の外部から独立した電源であっても良いし、これらを併用するものであっても良い。例えば、外部の商用電源と外部から独立した電源とを併用する場合、平常時は外部の商用電源を使用し、外部の商用電源からの電力供給が停止する等の非常時に、外部から独立した電源を使用することができる。
【0009】
第1の発光部材の上側に透光性を有する透光板を配置可能である。透光板によって第1の発光部材に傷がつくことを防止できる。透光板は透明であっても良いし、半透明であっても良い。また、透光板は透光性を有してさえいれば、無色であるか有色であるかを問わない。透光板は耐衝撃性や強度を有する素材であることが好ましい。透光板を形成する素材として、例えば、樹脂素材やガラス素材を挙げることができる。
第1の発光部材は、例えば、メッセージをなす図形や文字の輪郭を有していれば良い。メッセージの図形や文字が第1の発光部材に印刷等されていても良い。また、透光板を第1の発光部材の上側に配置する場合、メッセージの図形や文字をこの透光板に印刷等しても良い。
【0010】
有機EL発光層が電圧を印加されて発光すると、その光が第2の発光部材の上にある第1の発光部材に当たる。第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子は、その当たった光を吸収し、エネルギーを蓄える。蓄光性発光粒子を保持する充填材は透光性を有しているので、第2の発光部材が発光する光は、充填材の中を通過して蓄光性発光粒子の全体に満遍なく当たる。
表示機器に外界の光が当たる場合、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子は外界の光を吸収し、エネルギーを蓄える。また、この場合、看者は、外界の光によって表示機器のメッセージを視認できる。
【0011】
表示機器に外界の光が当たらない場合や表示機器に当たる外界の光の明るさが弱い場合、第2の発光部材の有機EL発光層が発光していれば、第2の発光部材が第1の発光部材のバックライトとして機能し、看者は表示機器のメッセージを視認できる。そして、第2の発光部材の有機EL発光層が発光していない場合においても、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子が、蓄えていたエネルギーを放出して発光することによって、看者は表示機器のメッセージを視認できる。
第1の発光部材と第2の発光部材とは、それぞれを重ね合わせるだけで良く、電源も任意の位置に設置でき、表示機器の薄型化が容易である。また、第1の発光部材及び第2の発光部材の寿命は、蛍光灯やLED等の寿命よりもはるかに長いので、表示機器のメンテナンスの簡素化が可能である。
【0012】
請求項2の発明に係る表示機器は、請求項1に記載の表示器具であって、上面を鏡面により形成した基材が、前記第2の発光部材の下に位置している。
第2の発光部材が発光する光の一部が第2の発光部材の下側の基材に当たる場合、基材に当たった光は、基材の鏡面で反射して第1の発光部材の蓄光性発光粒子に当たる。したがって、蓄光性発光粒子は第2の発光部材が発光する光のエネルギーを効率よく吸収できる。
【0013】
請求項3の発明に係る表示機器は、請求項1又は請求項2に記載の表示器具であって、前記電源は、光を受光して光電変換する太陽電池と、当該太陽電池の光電変換により生じる起電力を蓄える蓄電体と、を有し、前記蓄電体が前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に電圧を印加して発光させる。
表示機器に外界の光が当たる場合、蓄電体が、外界の光によって太陽電池から生じる電力を蓄える。また、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子が、外界の光に当たってエネルギーを蓄える。
【0014】
外界の光がなくなったり外界の光の明るさが弱くなった場合、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子は、既にエネルギーを蓄えているので発光する。また、蓄電体から第2の発光部材の有機EL発光層に電圧が印加されて、第2の発光部材が発光する。そして、蓄電体から有機EL発光層への電圧の印加が停止した後も、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子は第2の発光部材が発光した光に当たってエネルギーを既に蓄えているので、第1の発光部材は蓄えたエネルギーを放出して発光し続ける。したがって、看者は表示機器のメッセージを引き続き視認できる。
【0015】
請求項4の発明に係る表示機器は、請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具であって、前記第1の発光部材が発光する光の明るさを検出する検出器と、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、(前記検出器が検出する第1の発光部材が発光する光の明るさ)>(予め設定した第1の発光部材が発光する光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する第1の発光部材が発光する光の明るさ)≧(予め設定した第1の発光部材が発光する光の明るさ)である第1の条件が成立している場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を停止し、前記第1の条件が成立していない場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を行う。
【0016】
「予め設定した第1の発光部材が発光する光の明るさ」とは、例えば、外界の光がない状況下において、第1の発光部材が発光する光のみによって、看者が表示機器のメッセージを視認できる少なくとも最低限の明るさである。
第1の条件が成立する場合、外界の光がなく、且つ、第2の発光部材が発光していない状況下において、看者は表示機器のメッセージを視認できる。
【0017】
第1の条件が成立しない場合、外界の光がなく、且つ、第2の発光部材が発光していない状況下において、看者は、表示機器のメッセージを視認できない状態である。あるいは、看者は、メッセージを視認することが困難な状態である。あるいは、看者は、メッセージを視認することが困難になる少し前の状態である。かかる場合、制御部が、電源から第2の発光部材の有機EL発光層へ電圧を印加し、第2の発光部材が発光する。第2の発光部材がバックライトして機能し、看者は表示機器のメッセージを視認できる。この間、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子が、第2の発光部材が発光する光を吸収し、エネルギーを蓄える。有機EL発光層への電圧の印加が終わった後も、第1の発光部材は蓄えたエネルギーを放出して発光し続ける。
【0018】
看者が表示機器のメッセージを視認するという観点から考えれば、第1の条件が成立している間は、第2の発光部材の発光は不要である。第1の条件が成立するか否かに基づいて第2の発光部材が発光するので、電源の電力の浪費が防止される。この結果、看者が表示機器のメッセージを視認可能な状態が、長期間にわたって維持される。
【0019】
請求項5の発明に係る表示機器は、請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具であって、前記表示器具に当たる外界の光の明るさを検出する検出器と、前記電源により前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)>(予め設定した外界の光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)≧(予め設定した外界の光の明るさ)である第2の条件が成立している場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を停止し、前記第2の条件が成立していない場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を行う。
【0020】
「予め設定した外界の光の明るさ」とは、例えば、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光していない状況下において、看者が表示機器のメッセージを視認できる少なくとも最低限の明るさである。あるいは、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光していない状況下において、看者が表示機器のメッセージを視認することに困難を感じない少なくとも最低限の明るさである。
【0021】
第2の条件が成立する場合、第1の発光部材又は第2の発光部材が発光しない状況下において、看者は表示機器のメッセージを視認できる。
第2の条件が成立しない場合、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光していない状況下において、看者は、表示機器のメッセージを視認できない状態である。あるいは、看者は、メッセージを視認することが困難な状態である。あるいは、看者は、メッセージを視認することが困難になる少し前の状態である。かかる場合、制御部が、電源から第2の発光部材の有機EL発光層へ電圧を印加し、第2の発光部材が発光する。第2の発光部材がバックライトして機能し、看者は表示機器のメッセージを視認できる。この間、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子が、第2の発光部材が発光する光を吸収し、エネルギーを蓄える。有機EL発光層への電圧の印加が終わった後も、第1の発光部材は蓄えたエネルギーを放出して発光し続ける。
【0022】
看者が表示機器のメッセージを視認するという観点から考えれば、第2の条件が成立している間は、第2の発光部材の発光が不要である。第2の条件が成立するか否かに基づいて第2の発光部材が発光するので、電源の電力の浪費が防止される。この結果、看者が表示機器のメッセージを視認可能な状態が、長期間にわたって維持される。
【0023】
請求項6の発明に係る表示機器は、請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具であって、前記表示器具に当たる外界の光の明るさを検出する検出器と、前記第1の発光部材が蓄えるエネルギー量と前記第1の発光部材が予め設定した明るさ以上の光を連続して発光できる時間との間に成立する相関関係を記憶している記憶部と、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、前記制御部が、前記検出器が検出する外界の光の明るさに基づいて、予め設定した時間内に前記第1の発光部材が蓄えるエネルギー量の積算値を算出し、この算出した積算値と前記相関関係とに基づいて、前記第1の発光部材が予め設定した明るさ以上の光を連続して発光できる時間を電圧印加開始時間として導出し、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)<(予め設定した外界の光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)≦(予め設定した外界の光の明るさ)である第3の条件が成立し、かつ、当該第3の条件が成立した時点の前記積算値に基づいて導出された前記電圧印加開始時間が、当該第3の条件が成立した時点から経過すると、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を開始する。
【0024】
「第1の発光部材における予め設定した明るさ」とは、例えば、外界の光がない状況下で、第1の発光部材が発光する光のみによって、看者が表示機器のメッセージを視認できる少なくとも最低限の明るさである。あるいは、外界の光がない状況下で、第1の発光部材が発光する光のみによって、看者が表示機器のメッセージを視認することに困難を感じない少なくとも最低限の明るさである。
【0025】
「予め設定した外界の光の明るさ」とは、例えば、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光していない状況下で、看者が表示機器のメッセージを視認できる少なくとも最低限の明るさである。あるいは、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光していない状況下で、看者が表示機器のメッセージを視認することに困難を感じない少なくとも最低限の明るさである。
【0026】
「予め設定した時間」は、表示機器を設置する場所の条件に応じて設定できる。屋外に表示機器を設置する場合、例えば、冬至における日の出から日の入りまでの間の時間を予め設定した時間とすることができる。また、日光が当たらない部屋や地下室等に表示機器を設置する場合、その場所において、1日のうち照明が通常灯っている間の時間を予め設定した時間とすることができる。
【0027】
第3の条件が成立しない場合、第1の発光部材及び第2の発光部材が発光しない状況下においても、看者は表示機器のメッセージを視認できる。また、第3の条件が成立しない場合であっても、第1の発光部材が発光する光の明るさが、少なくとも第1の発光部材における予め設定した明るさであれば、看者は表示機器のメッセージを視認できる。
第3の条件が成立した時点から電圧印加開始時間が経過するまでの間は、第1の発光部材が発光する光の明るさが、少なくとも第1の発光部材における予め設定した明るさである。この間、看者が表示機器のメッセージを視認するという観点から考えれば、第2の発光部材の発光は不要である。
【0028】
第3の条件が成立した時点から電圧印加開始時間が経過する時点において、外界の光がない状況下では、第1の発光部材が発光する光の明るさのみによって、看者は、表示機器のメッセージを視認できない状態であるか、メッセージを視認できなくなる少し前の状態である。あるいは、看者は、メッセージを視認することに困難を感じる状態であるか、メッセージを視認することに困難を感じるようになる少し前の状態である。
【0029】
第3の条件が成立した時点から電圧印加開始時間が経過すると、制御部が、電源から第2の発光部材の有機EL発光層へ電圧を印加し、第2の発光部材が発光する。第2の発光部材がバックライトして機能し、看者は表示機器のメッセージを視認できる。また、第1の発光部材の中の蓄光性発光粒子が、第2の発光部材が発光する光を吸収し、エネルギーを蓄える。有機EL発光層への電圧の印加が終わった後も第1の発光部材は蓄えたエネルギーを放出して発光し続ける。
【0030】
第3の条件が成立する時点を基準として電圧印加開始時間が定まり、第2の発光部材が発光するので、電源の電力の浪費が防止される。この結果、看者が表示機器のメッセージを視認可能な状態が、長期間にわたって維持される。
制御部が、第1の発光部材が予め設定した明るさ以上の光を連続して発光できる時間を導出するが、この導出した時間に安全率を乗じた時間を電圧印加開始時間としてもよい。
第1の発光部材が蓄えるエネルギー量は、例えば、第1の発光部材に当たる光の量の和によって表すことが可能である。
【発明の効果】
【0031】
上記のような表示機器であるので、表示機器のメッセージを外界の光の明るさだけで視認することが困難な状況下において、看者が表示機器のメッセージを長期間にわたって視認可能な状態を維持可能な表示機器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】(i)は表示機器の上面図であり、(ii)は(i)のI―I線断面図である。
【図2】表示機器の配線図である。
【図3】表示機器における信号の送受信を説明するブロック図である。
【図4】(i)は変形例1に係る表示機器の上面図であり、(ii)は(i)のII―II線断面図である。る。
【図5】変形例1に係る表示機器における信号の送受信を説明するブロック図である。
【図6】変形例2に係る表示機器の断面図である。
【図7】変形例2に係る表示機器における信号の送受信を説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明に係る表示機器1Aを図1〜3を参照しつつ説明する。
図1及び図2に示すように、表示機器1Aは、透光板10、第1の発光部材14、第2の発光部材15、電源20、基材27、検出器32A、制御部36及びスイッチ43と、これらを収納するケース47と、を有する。
ケース47は上方が開放した扁平な立方体をなす。
ケース47の内側には、太陽電池21A、21Bが収納されている。太陽電池21A、21Bは、ケース47の左右の内壁に沿ってそれぞれ設置されている。太陽電池21A、21Bの受光面22が、ケース47の上方において外界に露出しており、ケース47の上方から射す外界の光が受光面22に当たる構成となっている。また、太陽電池21A、21Bは受光面22に当たる外界の光を電力に変換可能に構成されている。
【0034】
太陽電池21Aの受光面22の上には検出器32Aが設置されている。検出器32Aは、表示機器1Aに上方から当たる外界の光の明るさB1を検出可能に構成されている。
ケース47内の底面上には蓄電体23と制御部36とスイッチ43が配置されている。蓄電体23は太陽電池21A、21Bに接続されている。蓄電体23は、太陽電池21A、21Bで発生する電力を蓄電可能に構成されている。
太陽電池21A、21Bと蓄電体23とが電源20を形成している。
【0035】
図1(ii)及び図3に示すように、制御部36は記憶部37Aと演算部38Aとを有する。記憶部37Aは、予め定められた外界の光の明るさB2を記憶している。明るさB2とは、第1の発光部材14及び第2の発光部材15が発光しないときでも、看者がメッセージ52をはっきりと視認可能な外界の光の明るさである。
演算部38Aは検出器32Aが検出した明るさB1を検出器32Aから受信可能に構成されている。また、演算部38Aは、プログラムP1を内蔵しており、プログラムP1による演算結果に基づきスイッチ43に開閉信号SON、SOFFを送信可能に構成されている。開閉信号SONはスイッチ43を開く信号であり、開閉信号SOFFはスイッチ43を閉じる信号である。
【0036】
蓄電体23及び制御部36の上側には、板状の基材27が配置されている。基材27の上面は鏡面28となっている。
基材27の鏡面28の上側には、第2の発光部材15が配置されている。第2の発光部材15は有機EL発光層16を有している。有機EL発光層16はスイッチ43を介して蓄電体23に接続されており、蓄電体23から印加される電圧によって発光可能に構成されている(図2を参照)。スイッチ43は演算部38Aから受信する開閉信号SON、SOFFによって開閉可能に構成されている。
【0037】
有機EL発光層16の上側には、第1の発光部材14が配置されている。第1の発光部材14において、蓄光性発光粒子が透光性を有する充填材によって保持されている。この蓄光性発光粒子は第1の発光部材14の上面、下面及び側面に露出している。第1の発光部材14の上面には、メッセージ52が印刷されている。
第1の発光部材14の上側には無色透明な透光板10が配置されており、透光板10の上からメッセージ52が見えている。
【0038】
表示機器1Aを上方から見ると、第1の発光部材14は、第2の発光部材15よりも大きく、透光板10と第1の発光部材14と基材27の鏡面28は同じ大きさを有する。透光板10及び第1の発光部材14を取り外して表示機器1Aを上方から見ると、第2の発光部材15の周囲に基材27の鏡面28が見える。
表示機器1Aの外部に露出している部品は、ケース47と太陽電池21A、21Bの受光面22と検出器32Aと透光板10だけであり、これらの接合部はシールされて、表示機器1Aの内部への湿気や水分の進入が防止されており、表示機器1Aは防爆構造を有している。
【0039】
次に、演算部38AがプログラムP1に従って行う演算処理の内容を説明する(図3を参照)。
先ず、演算部38Aは、受信した明るさB1と記憶部37Aが記憶している明るさB2とを比較し、次の(1)式が成立するか否かを判断する。なお、この(1)式が第1の条件を表す式である。
B1≧B2 ・・・(1)
(1)式が成立するとき、演算部38Aはスイッチ43に開閉信号SOFFを送信する。(1)式が成立しないとき、演算部38Aはスイッチ43に開閉信号SONを送信する。
表示機器1Aは上述した構成を有している。次に、日光が射し込まない地下室に表示機器1Aが設置されている場合を例にとって、表示機器1Aの作用と効果を説明する。
【0040】
地下室の照明が灯っているときは、照明の光が表示機器1Aに当たる。この照明の光が表示機器1Aの外界の光をなす。表示機器1Aに当たる照明の光の明るさが明るさB2以上であれば、第1の発光部材14あるいは第2の発光部材15が発光していなくても、看者は照明の光の明るさだけで表示機器1Aのメッセージ52を視認できる。
照明の光が太陽電池21A、21Bの受光面22に当たり、太陽電池21A、21Bはその光を光電変換し、電力が発生する。この発生した電力は蓄電体23に蓄えられる。
【0041】
照明の光は透光板10を通過して第1の発光部材14にも当たる。第1の発光部材14の蓄光性発光粒子は、当たった光をエネルギーとして蓄え、自ら発光する。照明の光が表示機器1Aに当たらなくなっても、第1の発光部材14は蓄えたエネルギーを放出して自ら発光するので、看者は第1の発光部材14が発光する光の明るさによってメッセージ52を視認できる。
【0042】
検出器32Aは表示機器1Aの外界の明るさB1として照明の光の明るさを検出する。
明るさB1は検出器32Aから制御部36の演算部38Aに送信される。演算部38Aが、プログラムP1によって、明るさB1と明るさB2とを比較する。この比較において(1)式が成立する場合、演算部38Aがスイッチ43に開閉信号SOFFを送信し、スイッチ43が開いた状態になる。スイッチ43が開いた状態では、蓄電体23から有機EL発光層16へ電圧の印加がなされず、有機EL発光層16(すなわち、第2の発光部材15)は発光せず、第2の発光部材15による蓄電体23の電力の消費はない。(1)式が成立すれば、第2の発光部材15が発光していなくても、照明の光の明るさだけで、看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。
【0043】
演算部38AのプログラムP1による比較において、(1)式が成立しない場合、演算部38Aがスイッチ43に開閉信号SONを送信し、スイッチ43が閉じた状態になる。スイッチ43が閉じた状態では、蓄電体23から有機EL発光層16へ電圧の印加がなされ、第2の発光部材15が発光する。第2の発光部材15が発光すると、その光が第1の発光部材14を下側から照らす。第2の発光部材15が第1の発光部材14のバックライトとなるので、照明の光の明るさが弱まったり照明が消えたりしても、看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。
【0044】
第2の発光部材15が第1の発光部材14を下側から照らすと、第2の発光部材15が発光する光は、第1の発光部材14の蓄光性発光粒子を保持する充填材の中を通過し、第1の発光部材14の上側面に当たる。また、第2の発光部材15から出て基材27の鏡面28に当たった光は、鏡面28で反射し、第1の発光部材14に当たる。したがって、第2の発光部材15が発光する光は、第1の発光部材14の蓄光性発光粒子にエネルギーとして効率よく蓄えられる。
【0045】
外界の光の明るさが明るさB2を下回る状態が長く続いたとしても、蓄電体23が放電し終るまでの間、第2の発光部材15が発光する光によって看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。そして、蓄電体23が放電し終わった後も、第1の発光部材14の蓄光性発光粒子がエネルギーを有している間は、第1の発光部材14が発光し続け、看者は第1の発光部材14が発光する光の明るさによってメッセージ52をはっきりと視認できる。
【0046】
変形例1に係る表示機器1Bを図4及び図5を参照しつつ説明する。表示機器1Bにおいて表示機器1Aと同じ構成を有するものには同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図4に示すように、表示機器1Bにおいては、検出器32Aの代わりに検出器32Bが透光板10に設置されている。検出器32Bは第1の発光部材14の上に位置している。検出器32Bは第1の発光部材14が発光する光の明るさB3を検出可能に構成されている。
【0047】
制御部36は、記憶部37Aと演算部38Aの代わりに記憶部37Bと演算部38Bを有する。記憶部37Bには、予め定められた第1の発光部材14が発光する光の明るさB4が記憶されている。明るさB4とは、外界の光がなく、且つ、第2の発光部材15が発光していない状況下で、第1の発光部材14が発光する光の明るさのみによって、看者がメッセージ52をはっきりと視認可能な明るさである。
図5に示すように、演算部38Bは、検出器32Bが検出した明るさB3を検出器32Bから受信可能に構成されている。また、演算部38Bは、プログラムP2を内蔵しており、プログラムP2による演算結果に基づきスイッチ43に開閉信号SON、SOFFを送信可能に構成されている。
【0048】
次に、演算部38BがプログラムP2に従って行う演算処理の内容を説明する(図5を参照)。
先ず、演算部38Bは、受信した明るさB3と記憶部37Bが記憶している明るさB4とを比較し、次の(2)式が成立するか否かを判断する。なお、この(2)式が第2の条件を表す式である。
B3≧B4 ・・・(2)
(2)式が成立するとき、演算部38Bはスイッチ43に開閉信号SOFFを送信する。(2)式が成立しないとき、演算部38Bはスイッチ43に開閉信号SONを送信する。
表示機器1Bの外部に露出している部品は、ケース47と太陽電池21A、21Bの受光面22と検出器32Bと透光板10だけであり、これらの接合部はシールされて、表示機器1Bの内部への湿気や水分の進入が防止されており、表示機器1Bは防爆構造を有している。
【0049】
表示機器1Bの他の構成は、表示機器1Aの構成と同じである。
表示機器1Bは上述した構成を有している。次に、日光が射し込まない地下室に表示機器1Bが設置されている場合を例にとって、表示機器1Bの作用と効果を説明する。
地下室の照明の光の明るさが明るさB2以上であれば、この照明の光の明るさだけで、看者はメッセージ52をはっきり視認できる。また、式(2)が成立している場合、第2の発光部材15が発光しなくても、第1の発光部材14が発光する光の明るさだけで看者はメッセージ52をはっきり視認できる。式(2)が成立していない場合、第2の発光部材15が発光していれば、第2の発光部材15が第1の発光部材14のバックライトとなり、看者はメッセージ52をはっきり視認できる。
【0050】
式(2)が成立する場合、プログラムP2の演算処理によって、演算部38Bがスイッチ43に開閉信号SOFFを送信し、スイッチ43が開くので、蓄電体23は有機EL発光層16へ電圧を印加しない。したがって、第2の発光部材15は発光せず、第2の発光部材15は蓄電体23の電力を消費しない。
式(2)が成立しなくなると、プログラムP2の演算処理によって、演算部38Bがスイッチ43に開閉信号SONを送信し、スイッチ43が閉じ、蓄電体23が有機EL発光層16へ電圧を印加する。これにより、第2の発光部材15が発光し、看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。また、第1の発光部材14の蓄光性発光粒子は、第2の発光部材15が発光する光をエネルギーとして蓄える。第2の発光部材15が蓄電体の電力を消費し、第2の発光部材15の発光が終わった後も、第1の発光部材14が発光し続ける。
【0051】
すなわち、照明の光の明るさが弱くなったり照明が消えたりすると、先ず、第1の発光部材14が発光する光の明るさにより看者はメッセージ52をはっきり視認できる。そして、第1の発光部材14が発光する光の明るさが弱まると、第2の発光部材15が発光を開始するので、看者は引き続きメッセージ52をはっきり視認できる。この間に、第1の発光部材14は第2の発光部材15が発光する光をエネルギーとして蓄える。さらに、第2の発光部材15の発光が終わった後も、第1の発光部材14が発光するので、看者は引き続きメッセージ52をはっきり視認できる。したがって、長い期間にわたって、看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。
表示機器1Bが奏する他の作用と効果は、表示機器1Aが奏する他の作用と効果と同じである。
【0052】
変形例2に係る表示機器1Cを図6及び図7を参照しつつ説明する。表示機器1Cにおいて表示機器1Aと同じ構成を有するものには同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図6及び図7に示すように、制御部36は、記憶部37Aと演算部38Aの代わりに記憶部37Cと演算部38Cと時計39を有する。
記憶部37Cには相関関係Rが記憶されている。相関関係Rは、第1の発光部材14(すなわち、第1の発光部材14の蓄光性発光粒子)が蓄えるエネルギー量と、第1の発光部材14が明るさB4以上の明るさの光を連続して発光できる時間と、の間に成立する相関関係である。
【0053】
また、記憶部37Cには明るさB2と予め定めた時間T1とが記憶されている。屋外に表示機器1Cが設置されるのであれば、時間T1とは、例えば、冬至における日の出から日の入りまでの間の時間である。また、日光が射し込まない室内や地下室等に表示機器1Cが設置されるのであれば、時間T1とは、例えば、その室内や地下室等において1日のうち照明が通常灯っている間の時間である。
演算部38Cは、検出器32Aが検出した明るさB1を検出器32Aから受信可能に構成されている。また、演算部38Cは、プログラムP3を内蔵しており、プログラムP3による演算結果に基づきスイッチ43に前記開閉信号SON、SOFFを送信可能に構成されている。
時計39は時刻をリアルタイムで演算部38Cに送信可能に構成されている。
【0054】
次に、演算部38CがプログラムP3に従って行う演算処理の内容を説明する(図7を参照)。
先ず、プログラムP3によって、演算部38Cが、検出器32Aから受信した明るさB1と、時計39から受信した時刻と、に基づいて、時間T1内に第1の発光部材14が蓄えるエネルギー量の積算値Eを算出する。
そして、プログラムP3によって、演算部38Cは、算出した積算値Eに対応する時間を記憶部37Cの相関関係Rから導出し、この導出した時間を電圧印加開始時間T2として記憶部37Cに記憶する。この電圧印加開始時間T2は、積算値Eに相当するエネルギー量を蓄えた第1の発光部材14が、外部からエネルギーを供給されずに、明るさB4以上の明るさの光を発光し続けることが可能な時間である。
【0055】
さらに、プログラムP3によって、演算部38Cは、明るさB1と明るさB2とを比較し、次の(3)式が成立するか否かを判別する。なお、この(3)式が第3の条件を表す式である。
B1<B2 ・・・(3)
(3)式が成立しない場合、演算部38Cは、スイッチ43に開閉信号SOFFを送信し、スイッチ43を開く。(3)式が成立すると、演算部38Cは、(3)式が成立した時刻t1を起点として電圧印加開始時間T2が経過するまでの間は、スイッチ43に開閉信号SOFFを送信し、スイッチ43を開いておく。そして、演算部38Cは、時刻t1から電圧印加開始時間T2が経過すると、それ以降は、スイッチ43に開閉信号SONを送信し、スイッチ43を閉じる。
【0056】
表示機器1Cの他の構成は、表示機器1Aの構成と同じである。
表示機器1Cは上述した構成を有している。次に、日光が射し込まない地下室に表示機器1Cが設置されている場合を例にとって、表示機器1Cの作用と効果を説明する。
地下室の照明が灯っており、且つ、(3)式が成立していない場合、第1の発光部材14あるいは第2の発光部材15の発光の有無を問わず、看者はメッセージ52をはっきり視認できる。
(3)式が成立した時刻t1から電圧印加開始時間T2が経過するまでの間は、第2の発光部材15は発光せず、第1の発光部材14が明るさB4以上の明るさの光を発光し続ける。この間、第1の発光部材14が発光する光の明るさによって、看者はメッセージ52をはっきり視認できる。
【0057】
時刻t1から電圧印加開始時間T2が経過すると、第1の発光部材14が発光する光の明るさが明るさB4を満たさなくなる。このとき、演算部38Cがスイッチ43に開閉信号SONを送信し、スイッチ43が閉じ、第2の発光部材15が発光を開始する。時刻t1から電圧印加開始時間T2が経過した後も、光を発光する第2の発光部材15が第1の発光部材14のバックライトになり、看者はメッセージ52をはっきり視認できる。この間、第1の発光部材14は、第2の発光部材15が発光する光をエネルギーとして再び蓄える。
【0058】
第2の発光部材15が蓄電体23の電力を消費し終わり、第2の発光部材15の発光が終わった後も、第1の発光部材14は蓄えたエネルギーを放出して発光し続ける。
すなわち、照明の光の明るさが弱まったり照明が消えたりしても、先ず、第1の発光部材14が発光する光の明るさにより看者はメッセージ52をはっきり視認できる。そして、第1の発光部材14が発光する光の明るさが弱まると、第2の発光部材15が発光を開始し、看者はメッセージ52を引き続きはっきり視認できる。さらに、第2の発光部材15の発光が終わった後も、第1の発光部材14が発光するので看者はメッセージ52をはっきり視認できる。したがって、長い期間にわたって、看者はメッセージ52をはっきりと視認できる。
【0059】
表示機器1Cが奏する他の作用と効果は、表示機器1Aが奏する他の作用と効果と同じである。
なお、B1≧B2の代わりにB1>B2を(1)式とすることができる。また、B3≧B4の代わりにB3>B4を(2)式とすることができる。さらに、B1<B2の代わりにB1≦B2を(3)式とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0060】
上記のような表示機器であるので、表示機器のメッセージを外界の光だけでは視認困難な状況下にあって、看者が表示機器のメッセージを長期間にわたって視認可能な状態を維持可能な表示機器として有用である。
【符号の説明】
【0061】
1A、1B、1C 表示機器
10 透光板
14 第1の発光部材
15 第2の発光部材
16 有機EL発光層
20 電源
21A、21B 太陽電池
22 受光面
23 蓄電体
27 基材
28 鏡面
32A、32B 検出器
36 制御部
37A、37B、37C 記憶部
38A、38B、38C 演算部
39 時計
43 スイッチ
48 ケース
52 メッセージ
P1、P2、P3 プログラム
B1、B2 外界の光の明るさ
B3、B4 第1の発光部材が発光する光の明るさ
ON、SOFF スイッチの開閉信号
R 相関関係
t、t1 時刻
T1 時間
T2 電圧印加開始時間
E 第1の発光部材が蓄えるエネルギー量の積算値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄光性発光粒子が透光性を有する充填材によって保持されている第1の発光部材と、
有機エレクトロルミネッセンス発光層を有する第2の発光部材と、
当該有機エレクトロルミネッセンス発光層に電圧を印加して発光させる電源と、を有し、
前記第2の発光部材の前記有機エレクトロルミネッセンス発光層が前記第1の発光部材の下に位置することを特徴とする表示器具。
【請求項2】
上面を鏡面により形成した基材が、前記第2の発光部材の下に位置することを特徴とする請求項1に記載の表示器具。
【請求項3】
前記電源は、光を受光して光電変換する太陽電池と、当該太陽電池の光電変換により生じる起電力を蓄える蓄電体と、を有し、
前記蓄電体が前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に電圧を印加して発光させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示器具。
【請求項4】
前記第1の発光部材が発光する光の明るさを検出する検出器と、
前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、
(前記検出器が検出する第1の発光部材が発光する光の明るさ)>(予め設定した第1の発光部材が発光する光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する第1の発光部材が発光する光の明るさ)≧(予め設定した第1の発光部材が発光する光の明るさ)である第1の条件が成立している場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を停止し、
前記第1の条件が成立していない場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具。
【請求項5】
前記表示器具に当たる外界の光の明るさを検出する検出器と、
前記電源により前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、
(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)>(予め設定した外界の光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)≧(予め設定した外界の光の明るさ)である第2の条件が成立している場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を停止し、
前記第2の条件が成立していない場合に、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具。
【請求項6】
前記表示器具に当たる外界の光の明るさを検出する検出器と、
前記第1の発光部材が蓄えるエネルギー量と前記第1の発光部材が予め設定した明るさ以上の光を連続して発光できる時間との間に成立する相関関係を記憶している記憶部と、
前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層に印加される電圧を制御する制御部と、を有し、
前記制御部が、前記検出器が検出する外界の光の明るさに基づいて、予め設定した時間内に前記第1の発光部材が蓄えるエネルギー量の積算値を算出し、この算出した積算値と前記相関関係とに基づいて、前記第1の発光部材が予め設定した明るさ以上の光を連続して発光できる時間を電圧印加開始時間として導出し、
(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)<(予め設定した外界の光の明るさ)、又は、(前記検出器が検出する外界の光の明るさ)≦(予め設定した外界の光の明るさ)である第3の条件が成立し、かつ、当該第3の条件が成立した時点の前記積算値に基づいて導出された前記電圧印加開始時間が、当該第3の条件が成立した時点から経過すると、前記制御部が、前記電源から前記有機エレクトロルミネッセンス発光層への電圧の印加を開始することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の表示器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−221205(P2011−221205A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89174(P2010−89174)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(507130901)オズテック株式会社 (2)
【出願人】(510098054)
【Fターム(参考)】