説明

表示装置

【課題】Hスイッチの接続されるビデオ信号線に応じた表示ムラ発生を低減する。
【解決手段】各画素に表示信号を供給するビデオ信号線250と、ビデオ信号線250から表示領域の対応列のデータライン14に、表示信号を供給するためのHスイッチ240とを備える。複数のビデオ信号線250は表示領域の周辺領域に併設配置され、Hスイッチ240はビデオ信号線250と表示領域との間で、データ出力制御信号に応じコンタクトホールを介してビデオ信号線250に接続された接続配線260を、対応するデータライン14に電気的に接続する。コンタクトホールh25は、表示領域に近い位置のビデオ信号線と対応接続配線とでは該ビデオ信号線の線幅中央より表示領域の遠端側、表示領域から遠い位置のビデオ信号線と接続配線とは、該ビデオ信号線の表示領域の近端側に形成し、配線抵抗差による書き込み遅延量の差を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば有機エレクトロルミネッセンス(以下、EL)素子などを各画素の表示素子として用いた表示装置のビデオ信号線周辺の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
図12は、表示領域に複数の画素がマトリクス状に配置され、また各画素には、画素の表示素子を個別に制御するためのスイッチ素子(ここでは、薄膜トランジスタ:TFT)が設けられたいわゆるアクティブマトリクス型の表示装置の概略パネル構成を示している。なお、図12において、4つの画素のみ示し、各画素の表示素子は、液晶素子である。
【0003】
表示領域の水平走査方向にはゲートライン(選択ライン)GLが形成され、垂直走査方向にはデータラインDLが形成されている。また、各画素の保持容量Csを構成する第1容量電極と第2容量電極の内の一方の電極は、共通の容量ラインSLに接続され、該容量ラインSLは、図12の例では、選択ラインGLと並行するように水平走査方向に形成されている。
【0004】
このようなアクティブマトリクス型液晶表示パネルでは、画素回路のTFTと同時又は同様の工程を経て表示領域500の周辺部に、画素回路を制御駆動するための駆動回路を内蔵することができる。図12では、表示領域500の周辺の垂直走査方向に沿って垂直走査方向駆動回路(V系ドライバ)510が設けられ、水平走査方向に沿って水平走査方向駆動回路(H系ドライバ)620が設けられている。V系ドライバ510は、各行のゲートラインGLに対して、順次選択信号を出力する。H系ドライバ620は、H系シフトレジスタ630とスイッチ回路(Hスイッチ又はサンプルホールド回路)640、及び上記H系シフトレジスタ630とスイッチ回路640との間に設けられた複数本のビデオ信号線(VL)650を有する。
【0005】
各ビデオ信号線650には、例えば、パネル外部から供給される色(R,G,B)の表示信号が色毎に供給され、このビデオ信号線650は、対応するHスイッチ640を介して、各列のデータラインDLに接続されている。
【0006】
Hスイッチ640は、画素TFTやV系、H系ドライバ510、620を構成するTFTと同様のTFTで構成され、そのゲート電極は、H系シフトレジスタ630の対応するレジスタ段の出力に接続されている。Hスイッチ640のソースドレインの一方は、接続配線660によって、対応するビデオ信号線650に接続されている。またソースドレインの他方は、対応するデータラインDLに接続されている。
【0007】
Hスイッチ640のゲート電極にH系シフトレジスタ630からデータ出力制御信号が供給されるとHスイッチ640はオンする。よって対応するビデオ信号線650に後述するコンタクトホールを介して接続された接続配線660と、オンしたHスイッチ640と、を介して、データラインDLがビデオ信号線650に電気的に接続され、このデータラインDLにビデオ信号線650の表示信号が供給される。
【0008】
上記ビデオ信号線650は、表示領域500の各データラインDLにできる限り信号遅延無く表示信号を供給する必要があることから、その配線材料として、低抵抗のAl等の金属材料が用いられる。この場合、接続配線660とこれに対応しないビデオ信号線650とは、レイアウト上、互いに絶縁を維持したまま交差させる必要があるため、接続配線660の材料として、上記ビデオ信号線650と同層かつ同一材料からなる金属配線は用いず、それ以外の導電材料を用いる。具体的に、接続配線660の配線材料としては、上記ビデオ信号線650の配線材料とは別の導電材料を用いることができるが、新たな層の形成工程を追加することなく別層とするには、ゲートラインGLと同じ金属層、又はTFTの能動層に用いる例えば多結晶シリコン層などを採用することになる。
【0009】
しかし、これらゲートラインGLと同じ金属層、多結晶シリコン層などは、上記ビデオ信号線650と比較して抵抗値が大きい。さらに、表示領域500に近い位置のビデオ信号線650と対応するHスイッチ640とを接続する接続配線660と、表示領域500から遠い位置のビデオ信号線650と対応するHスイッチ640とを接続する接続配線660とでは、その配線長の差が大きい。このように配線長の差が大きい上に、配線自体の配線抵抗値が大きいため、この接続配線の配線抵抗の差に起因したデータ書き込みがばらつき表示ムラの原因となってしまう。
【0010】
なお、本発明に関連する文献としては、下記特許文献1が挙げられる。
【0011】
【特許文献1】特開平1−289917号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1では、接続配線660の配線抵抗の差を緩和するために、この接続配線660の配線長lを変更することが提案されているが、具体的な配線方法については開示されていない。
【0013】
図13は、互いに異なるビデオ信号線650に接続される上記接続配線660の配線長を等しくする為に従来用いられている配線構造である。図13に示すように、最も表示領域500から遠い、つまりHスイッチ640から遠いビデオ信号線650fに接続される接続配線660fは、直線状に配線されているが、このビデオ信号線650fよりもHスイッチ640に近い位置に形成される残りのビデオ信号線650にそれぞれ接続される接続配線660m、660nは、配線を蛇行させることで実質的な配線長がいずれも接続配線660fの配線長と等しく設計されている。このようなレイアウトを採用することで、配線抵抗の差を小さくすることができる。
【0014】
しかし、製品開発は、様々な機種に対して迅速かつ精度良く行われることが非常に強く要求されている。ところが、図13に示すような配線パターンを採用した場合、接続配線毎にパターンを設計しなければならず、実際の抵抗値を考慮し、互いの抵抗差を最小限に抑え、かつ、必要以上に配線密度を低下させることなく設計するには時間を要してしまう。
【0015】
また、図14に示すように、Hスイッチ640と対応するビデオ信号線650との離間距離にかかわらず、全ての接続配線662を最も配線距離の長い接続配線と等しいパターンとして、ビデオ信号線650と接続配線662との重なり面積、すなわち各接続配線662に接続される寄生容量を各接続配線で一致させる方法も考えられる。この方法では、接続配線662に接続するビデオ信号線650が異なるだけであるため、設計は容易である。しかし、接続配線662が、接続する必要のないビデオ信号線650と重畳領域を持つため、重畳領域での短絡のリスクを考慮する必要がある。また、各ビデオ信号線650に対して接続配線662との重畳による寄生容量が接続されることになる。したがって、ビデオ信号線650に出力されるビデオ信号の波形なまりを生じ、各データラインに供給されるビデオ信号の精度が低下することで表示のばらつきを生じてしまう。
【0016】
そこで、本発明では、設計が容易でかつ配線抵抗のばらつき低減を可能とする配線レイアウトを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、マトリクス状に配置された画素を備える表示領域と、前記表示領域内の前記複数の画素に表示信号を供給するビデオ信号線と、前記ビデオ信号線から、前記表示領域の対応する列の画素に接続されたデータ線に対し、前記表示信号を選択的に供給するためのスイッチ回路と、を備える表示装置であって、前記ビデオ信号線は、前記表示領域の周辺領域において、前記表示領域の外側に該表示領域の辺に沿って、複数本互いに並んで形成され、前記スイッチ回路は、前記ビデオ信号線と、前記表示領域との間に、データ線毎に設けられ、該スイッチ回路は、データ出力制御信号に応じて、対応する前記ビデオ信号線にコンタクトホールを介して接続された接続配線を、対応する前記データ線に電気的に接続し、前記表示領域に最も近いビデオ信号線と、最も遠いビデオ信号線とで、前記接続配線を前記ビデオ信号線に接続するコンタクトホールの各信号線線幅方向における形成位置が異なる。
【0018】
本発明の他の態様では、上記のような表示装置であり、少なくとも前記表示領域に最も近いビデオ信号線と、対応する前記接続配線とのコンタクトホールが、該ビデオ信号線の線幅方向の中央よりも前記表示領域に対する遠端側に形成され、少なくとも、前記表示領域から最も遠いビデオ信号線と、対応する前記接続配線とのコンタクトホールは、該ビデオ信号線の線幅方向の中央よりも前記表示領域の近端側に形成されている。
【0019】
本発明の他の態様では、上記表示装置において、前記ビデオ信号線は、少なくとも3本以上の奇数本設けられ、その内、中央部に配されている前記ビデオ信号線の対応する接続配線とのコンタクトホールは、該ビデオ信号線の線幅方向の中央領域に形成されている。
【0020】
本発明の他の態様では、上記表示装置において、前記ビデオ信号線は、4本以上設けられ、その内、中央部に形成されている2本以上の前記ビデオ信号線と対応する接続配線とのコンタクトホールは、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の中央領域に形成されている。
【0021】
本発明の他の態様では、上記表示装置において、前記ビデオ信号線は、2n本設けられ(但しnは、1以上の自然数)、前記表示領域の近接側のn本のビデオ信号線では、対応する接続配線とのコンタクトホールが、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の表示領域の遠端側に形成され、前記表示領域の遠端側のn本のビデオ信号線では、対応する接続配線とのコンタクトホールが、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の表示領域の近端側に形成されている。
【0022】
本発明の他の態様では、マトリクス状に配置された画素を備える表示領域と、前記表示領域内の前記複数の画素に表示信号を供給するビデオ信号線と、前記ビデオ信号線から、前記表示領域の対応する列の画素に接続されたデータ線に対し、前記表示信号を選択的に供給するためのスイッチ回路と、を備える表示装置であって、前記ビデオ信号線は、前記表示領域の周辺領域において、前記表示領域の外側に該表示領域の辺に沿って、複数本、互いに並んで形成され、前記スイッチ回路は、前記ビデオ信号線と、前記表示領域との間に、データ線毎に設けられ、該スイッチ回路は、データ出力制御信号に応じて、対応する前記ビデオ信号線にコンタクトホールを介して接続された接続配線を、対応する前記データ線に電気的に接続し、前記ビデオ信号線は、色毎にそれぞれ複数本設けられて色毎のビデオ信号群を構成し、複数のビデオ信号線群の内、前記表示領域に最も近い群において、前記コンタクトホールは、各ビデオ信号線の線幅方向中央よりも前記表示領域の遠端側に形成され、前記表示領域から最も遠い群では、前記コンタクトホールは、各ビデオ信号線の線幅方向中央よりも前記表示領域の近端側に形成されている。
【0023】
本発明の他の態様では、上記いずれかの表示装置において、前記接続配線は、対応するスイッチ回路から、接続されるビデオ信号線に向かって延び、かつ、該ビデオ信号線の前記表示領域の遠端側に配置された隣のビデオ信号線の形成領域の手前で終端している。
【0024】
本発明の他の態様では、上記いずれかの表示装置において、前記コンタクトホールの径をLで示し、前記ビデオ信号線の線幅をwで表した場合に、2L≦wを満たす。
【0025】
本発明の他の態様では、上記いずれかの表示装置において、前記コンタクトホールの形成位置は、前記ビデオ信号線の線幅方向の位置を前記表示領域の近端を0、遠端を線幅に等しいwで示し、前記コンタクトホールの径を該wより小さい自然数Lで示すと、各ビデオ信号線の前記表示領域の近端側に形成されるコンタクトホールの中心は、L/2〜(w/2−L/2)の間に設けられ、各ビデオ信号線の前記表示領域の遠端側に形成されるコンタクトホールの中心は、(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間に設けられる。
【発明の効果】
【0026】
以上のように本発明によれば、スイッチ回路に対応するビデオ信号線からのビデオ信号を供給するための接続配線が、スイッチ回路の形成領域からの距離の異なるビデオ信号線をそれぞれ接続する場合にも、それぞれの配線抵抗を最大限近づけることができる。また、コンタクトホールの形成位置の調整により、寄生容量や短絡の可能性を必要最小限に抑制しつつ、隣接する接続配線同士における配線長の差を小さくでき、表示領域でばらつきの目立つ隣接データラインに供給される信号のばらつきを緩和できる。さらに、配線途中で蛇行させるなどの特別な設計が不要であり、正確かつ迅速に配線パターンを設計することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0028】
本実施形態において、表示装置は、表示領域の各画素が、画素毎に表示素子を制御するトランジスタなどのスイッチ素子を備えるいわゆるアクティブマトリクス型表示装置である。さらに、この表示領域の周辺には、各画素を制御するための駆動回路が内蔵されている。以下では、各画素の表示素子(被駆動素子)として、電流駆動型のエレクトロルミネッセンス(EL)素子を用いたアクティブマトリクス型EL表示装置を例に説明する。
【0029】
(表示装置の概要構成)
図1は、この実施形態に係るアクティブマトリクス型EL表示装置の等価回路構成を示す図である。また、図2は、図1のHドライバ(水平駆動回路)の出力部周辺の配線構造を示している。
【0030】
ガラスなどのパネル基板上110の表示領域100には、複数の画素がマトリクス状に配置されている。また、表示領域100のマトリクスの水平走査(行)方向には、順次選択信号が出力されるゲートライン(選択ライン)10(GL)が形成されており、垂直走査(列)方向には、データ信号が出力されるデータライン14(DL)と、表示素子である有機EL素子に動作電源(PVDD)を供給するための電源ライン16(PL)が設けられている。そして、各画素は、概ねこれらのラインによって定義される領域に構成されている。
【0031】
各画素の回路構成は、一例として、表示素子として有機EL素子EL、画素トランジスタ、所定期間この有機EL素子が表示すべき内容に応じたデータ(電圧)を保持する保持容量Csを備える。上記画素トランジスタは、例えば、nチャネルのTFTより構成された選択トランジスタTr1及びpチャネルのTFTより構成された素子駆動トランジスタTr2を備える。
【0032】
選択トランジスタTr1は、そのドレインが垂直走査方向に並ぶ各画素にデータ電圧を供給するデータライン14に接続され、ゲート電極が1水平走査ライン上に並ぶ画素を選択するためのゲートライン10に接続され、そのソースは素子駆動トランジスタTr2のゲート電極に接続されている。
【0033】
素子駆動トランジスタTr2は、そのソースが電源ライン16に接続され、ドレインが有機EL素子ELのアノード(陽極)に接続されている。また、有機EL素子ELのカソード(陰極)は各画素共通で形成されておりカソード電源CV(図示しない)に接続されている。
【0034】
また、素子駆動トランジスタTr2のゲート電極及び選択トランジスタTr1のソースには、保持容量Csの第1電極が接続され、この保持容量Csの第2電極は容量ライン12(SL)に接続されている。容量ライン12は、選択ライン10と平行して行方向に延在形成されている。この容量ライン12には、所定の定電圧を印加することで、必要なデータの保持が可能であるが、各画素における残像を改善する為に、周期的に電圧が変動する容量信号を供給することも可能である。
【0035】
上記選択トランジスタTr1及び素子駆動トランジスタTr2は、いずれも、能動層に、半導体材料が用いられ、例えばレーザアニールなどによって多結晶化された多結晶シリコンなど、結晶性シリコンを用い、ゲート電極をマスクとして自己整合的に不純物ドープを行ってトランジスタのチャネル、ソース、ドレイン領域を形成することが可能である。不純物としてそれぞれn導電型がドープされたnチャネル型薄膜トランジスタ(TFT)、p導電型がドープされたpチャンネル型のTFTを採用できる。なお、画素トランジスタの能動層として非晶質シリコンを採用することも可能である。画素回路のトランジスタとして、上記のように結晶性シリコンを能動層に用いたTFTを採用した場合、この結晶性シリコンTFTは、各画素回路だけでなく、各画素を順次選択、制御するための周辺駆動回路の回路素子としても用いることができる。
【0036】
本実施形態では、上述のように、表示領域100が形成されるパネル基板110において、画素回路用トランジスタの製造と同時に、更に表示領域100の外側に、画素回路と同様の結晶性シリコンTFTを形成し、周辺駆動回路200を内蔵する。但し、周辺駆動回路の回路素子として、結晶性シリコンTFTを採用したとしても、画素用トランジスタとして必ずしも結晶性シリコンを採用する構成には限られず、さらには周辺駆動回路の回路素子の能動層に結晶性シリコン以外の半導体材料を用いることもできる。また、周辺駆動回路の回路素子の一部、例えば、後述のHスイッチ240を基板上に内蔵し、或いは、さらにV系ドライバ210についても基板上に内蔵し、他のH系ドライバ220の他の回路は外付け回路によって実行する等の構成を採用することもできる。
【0037】
周辺駆動回路200は、表示領域100の周辺の垂直走査方向に沿って設けられたV系ドライバ(垂直方向駆動回路)210と、水平走査方向に沿って設けられたH系ドライバ(水平方向駆動回路)220とを有する。V系ドライバ210は、マトリクスの行方向に延びる複数の選択ライン10に対し、データライン14に対して1水平走査(1H)期間毎に対応する画素の第1TFTr10をオンさせるための選択信号を作成して順次出力する。H系ドライバ220は、マトリクスの列方向に延びる複数のデータライン14に対して対応するデータ信号を出力する。
【0038】
H系ドライバ220は、図2に示すように、H系シフトレジスタ230、Hスイッチ(H系スイッチ回路)240を備える。H系シフトレジスタ230は、画素の列数に応じた段数のシフトレジスタ(SR)を備え、水平スタート信号STHを水平クロック(画素クロック)CKHに応じて次段のレジスタに転送し、各レジスタからは順次データ出力制御信号が出力される。
【0039】
Hスイッチ240は、各データライン14に対応してそれぞれ設けられ、かつ、このHスイッチ240は、シフトレジスタ230と、表示領域100との間に、該表示領域100の垂直走査方向の端部(図2の例では上辺)から等距離の位置に設けられている。
【0040】
Hスイッチ240と、H系シフトレジスタ230との間には、表示領域100の外側にこの領域の辺、具体的には水平走査方向に沿って、複数本のビデオ信号線250が並んで設けられている。各ビデオ信号線250には、外部からのビデオ信号が供給され、このビデオ信号線250は、例えば、色毎に設けられ、図2の例では、R(赤)、G(緑)、B(青)表示用の各ビデオ信号線250r、250g、250bを備える。
【0041】
また、Hスイッチ240は、上記画素部トランジスタや、シフトレジスタを構成する駆動部トランジスタなどと同時に基板上に形成する薄膜トランジスタを用いて構成することができる。このようなHスイッチ240を構成する薄膜トランジスタのゲート電極は、H系シフトレジスタ230の各レジスタの出力部に接続されている。ソース・ドレインの一方は、接続配線260を介して、R,G,Bのいずれか1つのビデオ信号線250に接続され、他方は対応するデータライン14に接続されている。H系シフトレジスタ230の対応するレジスタ段からデータ出力制御信号が出力されると、これはHスイッチ240のゲート電極118hに供給されHスイッチ240はオンし、ソースドレイン間が導通する。よって、このときソースドレインの一方が接続されているビデオ信号線250に対応するデータライン14が接続されることとなり、ビデオ信号線250に印加されているビデオ信号電圧に応じて、データライン14が充電され、ビデオ信号に応じたデータ信号がこのデータライン14に書き込まれる。
【0042】
各Hスイッチ240のソースドレインの他方と、対応するデータライン14とを接続するコンタクト部(後述するコンタクトホールh22)は、表示領域100の端部から等距離の位置に設けられており、このコンタクト部からの各データライン14までの配線抵抗は、互いに等しくなっている。
【0043】
これに対し、対応するHスイッチ240のソースドレインの一方と、ビデオ信号線250とを接続するため接続配線260は、上述のように水平走査方向に沿って延びるビデオ信号線250が複数本並列配置されている。このため、各ビデオ信号線250に対して最短距離で配線すると、接続されるビデオ信号線250によって、配線長が異なり、ビデオ信号線250毎に配線抵抗に差が発生する。
【0044】
本実施形態では、このビデオ信号線250からデータライン14までの間の配線抵抗の差が、ビデオ信号線250毎に大きくならないように、接続配線260と対応するビデオ信号線250とのコンタクト(コンタクトホールh25)の位置を調整している。
【0045】
具体的には、表示領域100に最も近いビデオ信号線250n(図2の例では、250b)と、最も遠いビデオ信号250f(図2の例では、250r)と、対応する接続配線260とのコンタクトホールh25を、中央のビデオ信号線250c(図2の例では、250g)に近い位置にそれぞれ設けている。なお、中央のビデオ信号線250cに対するコンタクトホールh25は、その線幅方向の中央部に配置されている。
【0046】
これにより、中央のビデオ信号線250に対する接続配線260の配線長に、表示領域からの遠端側、近接側のビデオ信号線250に対する接続配線260の配線長を近づけることができ、図2の例では、3本のビデオ信号線250に接続される接続配線260の配線抵抗の差を小さくでき、簡易な方法により、接続されるビデオ信号線毎に表示輝度に大きな差が発生することを防止できる。
【0047】
図3は、図2のA−A線に沿ったHスイッチ240の断面構造の一例を示す。また図4は、このHスイッチ240が接続されるデータラインに対応する画素の選択トランジスタ及び素子駆動トランジスタの概略断面構造の一例を示す。
【0048】
図3及び図4の例では、ガラスなどの絶縁性基板110の上に、SiNとSiO2がこの順に積層されたバッファ層112が形成され、バッファ層112の上には、成膜した非晶質シリコンを積層し、レーザアニールなどにより多結晶化して多結晶シリコン層を形成し、各薄膜トランジスタの能動層114に必要な形状にパターニングする。この多結晶シリコン層114を覆って基板全面には、ゲート絶縁膜116を形成する。このゲート絶縁膜116は、一例として、多結晶シリコン層114側からSiO2、SiNを順に形成された積層構造を備える。
【0049】
ゲート絶縁膜116の上の所定領域には、Cr、Mo等の高融点金属材料層がパターニングされ、ゲート電極118、ゲートライン10、各画素の保持容量の一方の電極の電位を制御するための容量ライン12及び接続配線260が形成されている。
【0050】
ゲート電極118は、図4に示す画素部の選択トランジスタTr1及び素子駆動トランジスタTr2では、それぞれゲート電極118s、118dである。ここで、ゲートライン10は、選択トランジスタTr1のゲート電極118sと一体的に形成されている。
【0051】
一方、H系ドライバ領域では、図3に示すように、この高融点金属材料層は、それぞれパターニングされ、後に上層に形成されるビデオ信号線250と、Hスイッチ240のドレイン(又はソース)と、を接続する接続配線260として用いられ、また、H系ドライバのシフトレジスタの対応する段のレジスタの出力端に接続されたゲート電極118hとして用いられる。
【0052】
各トランジスタのゲート電極118を形成後には、このゲート電極118をマスクとして各トランジスタの形成領域の多結晶シリコン層114に対し、トランジスタの導電型に応じたn型又はp型の不純物をドープする。このため多結晶シリコン層114のゲート電極118に覆われた領域は不純物がドープされず真性のチャネル領域chとなり、チャネル領域chの両側には不純物がドープされたソース領域s、ドレイン領域dがそれぞれ形成される。
【0053】
不純物のドープ後、ゲート電極118、ゲートライン10及び容量ライン12を覆う基板全面には、一例としてSiNとSiO2がこの順に積層された層間絶縁層120を形成する。
【0054】
次に、画素部では、トランジスタのソース領域sドレイン領域dに対応する位置に層間絶縁層120及びゲート絶縁膜116を貫通するコンタクトホールが形成される。さらに、コンタクトホールを埋めるように、Alなどの高い導電性を有する金属配線材料層が形成され、所望の配線形状にパターニングされる。この金属配線材料層は、図4に示す画素部では、コンタクトホールh26を介して選択トランジスタTr1のドレイン(又はソース)に接続されてデータ信号を供給するためのデータライン14であり、また、選択トランジスタTr1のソース(又はドレイン)と、素子駆動トランジスタTr2のゲート電極118dとを接続するための配線(図示せず)として用いられる。また、素子駆動用薄膜トランジスタTr2のソース(又はドレイン)に接続され、電源(PVDD)からの電流を供給する電源ライン16としても用いられている。
【0055】
一方、H系ドライバ領域では、層間絶縁層120を貫通してコンタクトホールh25が形成され、ゲート電極材料と同じ高融点金属材料を用いた接続配線260のコンタクト領域を露出する。よって、このコンタクトホールh25を埋めるように上記金属配線材料層を用いて、ビデオ信号線250が配線されることで、このビデオ信号線250は、先に形成された対応する接続配線260とコンタクトホールh25を介して接続される。
【0056】
また、Hスイッチ240のドレイン領域及びソース領域は、本実施形態では、いずれも、層間絶縁層120及びゲート絶縁膜116を貫通して形成されたコンタクトホールh21,h22を介して、ビデオ信号線250やデータライン14等と同じ金属材料層によって形成されたドレイン電極及びソース電極と接続されている。また、ドレイン電極130d(又はソース電極130s)は、上記接続配線260に層間絶縁層120を貫通して形成されたコンタクトホールh23を介して接続され、ソース電極130s(又はドレイン電極130d)は、データライン14に接続されている。
【0057】
なお、原理的にはHスイッチ240のソース電極130sは、データライン14に電気的に接続されていればよいため、データライン14がHスイッチ240のソース電極130sを兼用することができる。しかし、本実施形態においては、図3に示すように、共に同一材料をパターニングして形成したHスイッチ240のソース電極130sと、データライン14とを、画素部周辺部において、ゲート電極などと同じ高融点金属材料層を用いたデータ中間配線140を介して接続している。このように、表示領域のデータライン14と、ドライバ部からの出力配線との間に、データライン14と別の層を用いて接続する領域を設けることにより、これらが接続されるまでは、ドライバ部と、データラインに接続された表示領域とを電気的に分離しておくことができる。よって、基板上に上述のようなトランジスタや配線の製造中に、データライン14を介して表示領域内に静電気が侵入し、選択トランジスタや素子駆動トランジスタなどが静電破壊を起こすことを防止できる。また、同様の目的から、本実施形態では、V系ドライバからゲート信号が順次供給されるゲートラインについても、表示領域の周辺部で、ゲートラインとは別の金属配線をゲート中間配線として用いてV系ドライバと接続する構成を採用している。具体的にはこの他のゲート中間配線は、データライン14等に用いられる金属配線層を同時にパターニングした配線層を採用することができる。このようなゲート中間配線構成を採用することにより、この配線によってゲートラインがV系ドライバ部と接続されるまでゲートラインを介して静電気が外部から侵入することを防止できる。
【0058】
なお、Hスイッチ240の接続配線250や、データライン14、電源ライン16等を形成した後、これらを覆って有機樹脂などからなる第1平坦化絶縁層120が形成される。この第1平坦化絶縁層120には、素子駆動トランジスタTr2のドレイン電極に対応する部分にコンタクトホールが形成され、このコンタクトホールを埋めるようにして、画素毎に個別パターンの第1電極124を積層、パターニングされる。この第1電極124は、EL表示装置が基板110側からEL素子からの光を射出するいわゆるボトムエミッション型である場合、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電性金属酸化物を利用することができる。第1電極124のパターニング後、この第1電極124のエッジ部分と画素間領域を覆うようにさらに有機樹脂などからなる第2平坦化絶縁層126が形成される。この第2平坦化絶縁層126は、図4に示されるように、第1電極124形成領域のの内側領域において開口しており、この開口領域が実質的な各画素のEL素子の発光領域を規定する。
【0059】
第2平坦化絶縁層126形成後、発光素子層300が例えば真空蒸着法などによって積層される。発光素子層300は、少なくとも発光層316を備え、発光材料等の機能により単層や、多層構造が採用される。図4の例では、発光素子層300は、第1電極124側から正孔注入層312、正孔輸送層314、発光層316、電子輸送層318を備える。この発光素子層300の上に、この例では、各画素共通の第2電極320が形成されている。第2電極320は、一例として、発光素子層300側にLiF等からなる非常に薄い電子注入層322と、Alなどを用いた厚い金属層324の積層構造を備える。第2電極320を覆う基板全面には、さらにEL素子を水分や酸素などから保護するための保護膜340が形成されている。なお、図4の例では、発光層316は、白色発光機能を備え、この白色光をカラーフィルタCFによってR,G,B等のフルカラー表示に必要な所望の色の光として外部に射出している。カラーフィルタCFは基板110の射出側面に設けることもできるし、基板110と第1電極124との間(図4では層間絶縁膜120と第1平坦化絶縁層122の層間)などに形成することができる。発光層316が、画素毎に直接所望の色の光を発する場合、少なくとも発光層316に用いる材料が異なるので、発光層316は、画素毎に個別のパターンとなるよう成膜時にマスクなどを用いて所望パターンとする。該個別発光の場合、カラーフィルタCFは省略することができる。このようにして第1電極124と第2電極320の間に発光素子層300を備える有機EL素子が、先に形成したトランジスタの上層に形成される。第1電極124と第2電極320は、一方が陽極、他方が陰極となり、一例として、下層の第1電極124が陽極、上層の第2電極320が共通陰極として機能する。そして、第1電極124と第2電極320とが、間に直接発光素子層300を挟んで対向する領域において発光層316に電子と正孔が供給され、光を得ることができる。
【0060】
(コンタクト位置の説明)
上述のように、本実施形態では、Hスイッチ240とビデオ信号線250とを接続する接続配線260と、対応するビデオ信号線250とのコンタクト位置を調整することで、ビデオ信号線250からHスイッチ240迄の配線抵抗値を近づけている。なお、データライン毎の配線抵抗のばらつきを抑制するため、Hスイッチ240から対応するデータラインの表示領域迄の配線距離は、それぞれ等しく設定している。よって、本実施形態では、接続配線260の配線長のみが、対応するビデオ信号線250の位置によって異なる。以下、コンタクト位置の調製の具体的方法及びその効果について説明する。
【0061】
ビデオ信号線と接続配線とのコンタクト位置を調整することは、上記のようにビデオ信号線250が3本の場合には限らず、2本以上の複数本が、表示領域の周辺部分に並列配置された場合に適用可能である。ここで、各ビデオ信号線の線幅をwで表し、このビデオ信号線と対応する接続配線とを接続するためのコンタクトホールの径(ビデオ信号線の線幅方向での径)をLで示すと、本実施形態では、2L≦wを満たす。つまり、コンタクトホールの径が、ビデオ信号線の線幅wよりも2分の1以上小さい関係を満たすように設定されている。したがって、コンタクトホール位置、即ち、接続配線260と対応するビデオ信号線250とのコンタクト位置をそのビデオ信号線250の表示領域からの位置に応じて調整することが容易となる。一例として、コンタクトホールは、図2に示すように4角形であり、1辺の長さ(L)は、10μm程度とすることができ、この場合ビデオ信号線の配線幅は、20μm以上に設定されている。
【0062】
コンタクトホールh25の形状は、その径が上記のように配線幅よりも2分の1以下となり、かつ、上下層の導通が取れる範囲において特に限定されないが、図2のように4角形が採用可能である。もちろん、Lの直径を持つ円形であっても良い。
【0063】
さらに、ビデオ信号線の線幅方向の表示領域の近端を0、遠端を線幅に等しいwで示し、上記のようにコンタクトホールの径をwより小さい自然数Lで示す場合、各ビデオ信号線の表示領域の近端側に形成されるコンタクトホールの中心は、L/2〜(w/2−L/2)の間に設ける。また、各ビデオ信号線の表示領域の遠端側に形成されるコンタクトホールの中心は、(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間に設ける。このコンタクトホールの中心位置は、ビデオ信号線250の配線数や、線幅などによって決まるHスイッチ240から接続されるビデオ信号線250までの距離の最大長と最短長の差に応じて、L/2〜(w/2−L/2)と、(w/2+L/2)〜(w−L/2)のどの位置にするかを決定することが好適である。
【0064】
・ビデオ信号線2本の場合
2本のビデオ信号線250が並列配置された場合について説明する。図5に示すように、ビデオ信号線250が2本の場合、表示領域近接側のビデオ信号線250nと接続配線260nとのコンタクト位置と、表示領域遠端側のビデオ信号線250fと接続配線260fとのコンタクト位置とを、互いに2本のビデオ信号線250の中間側に設定する。具体的には、近接側ビデオ信号線250nに対しては、その線幅方向の中央よりも表示領域遠端側であって、上記のように(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間が中心となるように、接続配線260nと接続するためのコンタクトホールを形成する。そして、少なくともこのコンタクトホール位置まで延在形成されて、コンタクトホール底部に露出する接続配線260nと近端側ビデオ信号線250nとの電気的な接続をとる。
【0065】
逆に遠端側ビデオ信号線250fに対しては、その線幅方向の中央よりも表示領域近接側で、L/2〜(w/2−L/2)の間が中心となるように、接続配線260fと接続するためのコンタクトホールを形成する。これにより、少なくともこのコンタクトホール位置まで延在形成され、上記同様にコンタクトホール底部に露出する接続配線260fと遠端側ビデオ信号線250fとの電気的な接続をとる。
【0066】
ここで、近接側ビデオ信号線250nと接続配線260nとのコンタクト位置を(w−L/2)の位置とし、遠端側ビデオ信号線250fと接続配線260fとのコンタクト位置をL/2の位置とすれば、2つの接続配線260n,260fの配線抵抗の差を最小限とすることができる。
【0067】
・ビデオ信号線3本の場合
3本のビデオ信号線250を並列配置する場合には、既に図2を参照して説明したとおりであり、中央のビデオ信号線250のみ、その線幅方向の中央において対応する接続配線260cと接続し、残りの2本のビデオ信号線250と対応する接続配線とは、それぞれ中央のビデオ信号線250側に寄せた位置に形成したコンタクトホールにおいて電気的接続をする。
【0068】
・ビデオ信号線4本以上で、偶数本の場合
4本以上のビデオ信号線を並列配置する場合には、以下のように配置する。2n(nは1以上の自然数)本の場合、つまり、4本以上の偶数本のビデオ信号線を配列する場合、表示領域に近いn本のビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクト位置は、各ビデオ信号線の線幅方向における表示領域遠端側に形成する。逆に、表示領域から遠いn本のビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクト位置は、この遠端側のビデオ信号線の線幅方向における表示領域近端側に形成する。具体的なコンタクトホールの形成位置は、上記の通り近接側ビデオ信号線群では、各ビデオ信号線の線幅方向の表示領域遠端側で、(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間とし、遠端側ビデオ信号線群に対してその線幅方向の表示領域近接側で、L/2〜(w/2−L/2)の間にする。設計上の観点からは、近接側ビデオ信号線群の全てについて、各信号線線幅方向で同じ位置にコンタクトホールh25を形成し、遠端側ビデオ信号線群の全てについて各信号線線幅方向で同じ位置にコンタクトホールh25を形成することが容易である。しかし、表示領域からのビデオ信号線の距離に応じて、コンタクトホールの中心位置を、近接側ビデオ信号線群では、(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間で順次変更し、遠端側ビデオ信号線群では、L/2〜(w/2−L/2)の間で順次変更しても良い。
【0069】
図6は、4本のビデオ信号線を並列配置した場合のHスイッチ周辺の概略平面構成を示している。4本のビデオ信号線は、例えば、上述のようなR,G,B用の3本のビデオ信号線に加え、さらに白(W)表示用のビデオ信号線250wを備える等の場合に採用される。表示領域100においては、R,G,B表示画素の他に、白(W)表示画素が設けられ、対応する白表示画素にデータ信号を供給するための上記ビデオ信号線250wが、R,G,Bのビデオ信号線250r,250g,250bと並んで配線されている。なお、W表示画素は、表示輝度、特に自然画像などの白成分の多い表示をする際に発光させることで、W表示の場合、通常最大輝度での発光が必要となるR,G,B表示画素における負荷を削減しつつ、表示輝度の向上を図ることができる。各ビデオ信号線250r、g、b、wと対応する接続配線260とのコンタクト位置は、各ビデオ信号線250r、g、b、wの配線位置に応じ、線幅方向の中央よりも表示領域に対する近端側か遠端側かを決定している。つまり、いずれのビデオ信号と接続配線とのコンタクト位置も、4本の中の2番目と3番目のビデオ信号線の中央位置側に寄せて形成している。
【0070】
ここで、Hスイッチ240つまり表示領域に最も近いビデオ信号線としては、各ビデオ信号線に供給されるビデオ信号Vsigの振幅が異なる場合において、最も振幅の大きいビデオ信号の供給される信号線を採用することが好適である。各ビデオ信号線には対応する色の信号が供給される構成の場合において、例えば、有機EL素子の特性上、R,G,Bのうち、B発光輝度が最も低い場合、正確な白を表示するためには、B用のビデオ信号Vsigを最も大きくしてB表示用の画素の発光輝度を向上させる必要がある。この場合には、複数本並列配置されるビデオ信号の内、B用のビデオ信号線250bを表示領域に最も近い位置に配置することが好適である。
【0071】
上述のように、ビデオ信号線の表示領域からの離間距離に応じて接続配線260とのコンタクト位置を調整しても、ビデオ信号線毎にデータライン14までの配線抵抗は完全には同一とはならない。したがって、この多少の配線抵抗の差を考慮して、印加されるビデオ信号の振幅の一番大きいビデオ信号線250を表示領域の一番近くに配置すれば、ビデオ信号をHスイッチ240を介して対応するデータライン14に書き込む際の書き込み時間の差を低減でき、大きな振幅のビデオ信号を確実にデータライン14に供給できる。また、印加されるビデオ信号Vsigの振幅が最も小さいビデオ信号線250を表示領域から一番遠い位置に配置することにより、ビデオ信号Vsigの振幅の差に応じた書き込み時間の差を低減でき、各データラインに、より短時間でばらつきのない表示データを書き込むことが可能となる。
【0072】
図6の例では、B用のビデオ信号Vsigbの振幅が一番大きく、W用のビデオ信号Vsigwの振幅が一番小さいため、表示領域側に一番近い位置にB用ビデオ信号線250bが配線され、一番遠い位置にW用ビデオ信号線250wが配線されている。なお、G用ビデオ信号線250gと、R用ビデオ信号線250rについては、図6の例では、G用ビデオ信号線250gを表示領域側に配置している。なお、4色の場合に限られず、例えば、図2に示すようなR,G,B3色のビデオ信号線を設ける場合にも、印加される信号の振幅に応じて、上記と同様、この信号を印加するビデオ信号線を決めることが好適である。このようにビデオ信号線の位置によって、印加するビデオ信号線を決めることで、ホワイトバランスなどの調整を行うことができ、表示品質の向上に寄与できる。
【0073】
・ビデオ信号4本以上で奇数本の場合
4本以上の奇数本のビデオ信号線が並列配置される場合には、真ん中の位置のビデオ信号線250cと、対応する接続配線260cとのコンタクト位置のみ該ビデオ信号線250cの線幅方向の中央とする。他の表示領域の遠端側と遠端側のビデオ信号線と対応する接続配線とのコンタクト位置は、上記と同様に、それぞれ中央のビデオ信号線250cに近い位置に設ける。
【0074】
・ビデオ信号線4本以上の場合の他の例1
4本以上のビデオ信号線が並列配置される場合において、図7に示すように、表示領域に最も近いビデオ信号線250nと、最も遠いビデオ信号線と対応する接続配線260のみ、複数本のビデオ信号線250の中央側のビデオ信号線に近い位置にコンタクトホールを形成してもよい。この場合、残りのビデオ信号線250cと対応する接続配線260とのコンタクト位置は、各信号線の線幅方向の中央とする。
【0075】
・ビデオ信号線4本以上の場合の他の例2
R,G,B等の表示色毎にビデオ信号線250が設けられ、かつ、各色に対してそれぞれ2本以上のビデオ信号線が設けられる場合には、図8に示すようなコンタクト位置調整方法を採用することができる。
【0076】
図8の例では、R,G,B用にそれぞれ4本のビデオ信号線250r1r4、250g1g4、250b1b4が設けられている。このうちB用のビデオ信号線250b1b4群が、最も表示領域の近くに配置され、R用のビデオ信号線250r1r4群が、最も表示領域から遠くに配置されている。なお、これらの色毎のビデオ信号線群の配置順は、上記の通り、印加されるビデオ信号の振幅の大きさに応じて決定することが好適である。
【0077】
表示領域に最も近いビデオ信号線群256nとこれにそれぞれ対応する接続配線260nとのコンタクト位置(h25n)は、いずれも各信号線の表示領域の遠端側(この例では、その中心は、各配線のw−(L/2)付近の位置)に設けられている。逆に、表示領域から最も遠いビデオ信号線群256fと、これにそれぞれ対応する接続配線260fとのコンタクト位置(h25f)は、いずれも各信号線の表示領域の近端側(この例では、その中心は各配線のL/2の付近の位置)に設けられている。中央のビデオ信号線群256cと対応する接続配線260cとのコンタクト位置(h25c)は、各信号線の線幅方向の中央に設けられている。各色のビデオ信号について複数本のビデオ信号線が設けられている場合にも、このような規則性を持たせて接続配線とのコンタクト位置を調製することで、設計が容易でかつ配線抵抗の差によるデータ書き込み時間(遅延時間)の差を最小限とすることが可能となる。
【0078】
次に、図8に示すようなコンタクト位置の調整を行った本実施形態のパネルの場合と、図9に示すようにコンタクト位置を調整しない比較例のパネルの場合におけるビデオ信号のデータラインへの書き込み遅延時間の比較結果について説明する。
【0079】
比較例のパネルでは、図9に示すように、いずれのビデオ信号線と接続配線とのコンタクト位置も各信号線の中央としている。他の条件は、本実施形態にかかるパネルの場合と同一とし、R,G,B各色のビデオ信号は4相で、表示領域側からB用、G用、R用のビデオ信号線をそれぞれ、同じ線幅で4本ずつ並列配置し、接続配線の対応するビデオ信号線とのコンタクト部の大きは10μm平方(コンタクトホールのビデオ信号線の線幅方向の長さ)とした。
【0080】
比較結果は、図10に示すとおりであり、ビデオ信号線の配線幅wが1.0(任意単位a.u)の場合、コンタクト位置を調整した本実施形態にかかるパネルと、調整しない比較例のパネルとで、データラインへのビデオ信号書き込み遅延時間に差はほとんどない。
【0081】
しかし、各ビデオ信号線250の線幅wを5倍大きくした場合には、本実施形態のパネルでは、表示領域から最遠位置のビデオ信号線に供給されるR用ビデオ信号のデータラインへの書き込み時間(遅延時間)は、比較例のパネルと比較して短くなる。逆に、表示領域から最近位置のビデオ信号線に供給されるB用ビデオ信号のデータラインへの書き込み時間(遅延時間)は、比較例のパネルよりも長くなる。具体的には、ビデオ信号線の配線幅wがその5.0の場合、本実施形態にかかるパネルでは、比較例のパネルに対し、遅延時間差が約10%低減している。このように、本実施形態のように、コンタクト位置を調整することによって、表示領域から最遠位置のビデオ信号からデータラインへの書き込み遅延と、最近位置のビデオ信号からデータラインへの書き込み遅延との差の低減効果が、ビデオ信号線の配線幅が大きくなるほど高くなる。
【0082】
また、上記図10では、ビデオ信号線の配線幅wを広くした場合のデータラインへの書き込み時間を評価しているが、ビデオ信号線の配線数が多くなった場合においても、表示領域の最遠位置と最近位置との距離が大きくなるため本実施形態のように、ビデオ信号線と接続配線とのコンタクト位置を調整することで、遠端側と近接側の各ビデオ信号線からのデータラインへの信号書き込み時間の差を緩和する高い効果が得られる。
【0083】
パネルの高精細化、大画面化、多色化などに伴い、ビデオ信号線の本数の増加や、ビデオ信号線の線幅の増大が進む。従って、本実施形態のようにコンタクト位置を調整することによる、書き込み時間の差の緩和、つまり、書き込みばらつきを低減することで、データライン毎に表示輝度にムラが出るなどを防止でき、表示品質の維持、向上を図ることが可能となる。
【0084】
以上の説明では、各ビデオ信号線250には、表示色に応じた複数のビデオ信号のうち、対応する色についてのビデオ信号が供給され、このビデオ信号線250に接続配線260とHスイッチ240を介して接続されるデータライン14には特定の色のビデオ信号が供給されている。このような場合、表示領域において、各データライン14には、画素配列がいわゆるストライプ配列であっても、デルタ配列であっても、対応する色の画素が接続されている。一方、データライン14に接続される画素が行毎に異なる色の画素である場合、このデータライン14がHスイッチ240と接続配線260を介して接続されるビデオ信号線250には、対応する画素に供給するため、複数のビデオ信号が順次供給される。このような場合においても、高速駆動のため複数のデータラインへの並列データ書き込みを実行するディスプレイを実現するには、複数本のビデオ信号線250を並列配置して用いる。そこで、複数の表示色のビデオ信号がそれぞれ供給されるビデオ信号線250が並列配置される場合においても、上述と同様、対応するビデオ信号線250と接続配線260とのコンタクト位置を調整することにより、データライン毎に書き込み遅延量に大きな差が発生することを防止することができ、表示ムラを抑制して表示品質の高いディスプレイを得ることができる。
【0085】
また、各画素に割り当てられた表示色は、上記R,G,B、或いはさらにWとした場合について説明したが、もちろんこれには限らず、別の色であったり、或いは3原色以外の色をさらに追加で採用し、これに対応する画素及びビデオ信号線を設ける構成にも同様に適用可能である。
【0086】
(接続配線終端位置)
次に、接続配線の終端位置について説明する。以上の説明では、Hスイッチ240から延びる接続配線260は、対応するビデオ信号線250との接続位置、つまりコンタクトホールh25形成位置で終端している。しかし、図11に示すように、コンタクトホールを介して接続されるビデオ信号線の終端領域(該ビデオ信号線の表示領域からの遠端領域)まで延在形成しても良い。このように接続配線の終端位置を、接続されるビデオ信号線の遠端部周辺までとすることで、特に、画素領域から遠端側に配置されるビデオ信号線に接続される接続配線の配線面積を向上させることができる。つまりこの接続配線は、上述の規則に従って、ビデオ信号線の表示領域に近接する側において形成されるコンタクトホールによってビデオ信号線に接続されるが、コンタクトホール形成領域からさらに接続配線層が延在するため配線面積が拡大し、配線抵抗の低減に寄与することができる。
【0087】
なお、この場合であっても、表示領域の遠端側にさらに隣接してビデオ信号線が存在する場合には、この隣接する遠端側のビデオ信号線の形成領域の手前までの間に上記接続配線が終端していることが好適である。これにより、層間絶縁層120等の絶縁不良により、接続配線と、接続対象でないビデオ信号線とが短絡(隣接ビデオ信号線同士が短絡)することを防止できる。さらに、接続配線と、本来必要のないビデオ信号線とが交差する箇所を低減できるため寄生容量を最小限として、データラインへの書き込み速度を向上させることにも寄与する。
【0088】
図10のように接続配線の終端位置をコンタクト位置から延ばすことにより、表示領域から遠端側に位置するビデオ信号線と対応するHスイッチとの接続配線面積を増大でき、この接続配線の抵抗を低減することが可能となる。また、特に表示領域から遠端側に位置するビデオ信号線と接続配線とを接続するためのコンタクトホールの形成位置のずれに対する許容範囲を拡大することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施形態に係るアクティブマトリクス型EL表示装置の等価回路構成を示す図である。
【図2】図1のH系ドライバの出力部周辺のの配線構造を示す図である。
【図3】図2のA−A線に沿ったHスイッチ240の断面構造の一例を示す図である。
【図4】Hスイッチ240が接続されるデータラインに対応する画素の選択トランジスタ及び素子駆動トランジスタの概略断面構造の一例を示す図である。
【図5】4本のビデオ信号線が並列配置された場合のHスイッチ周辺の概略平面構成を示す図である。
【図6】4本のビデオ信号線が並列配置された場合の図5とは別のコンタクト位置の調整方法を示す図である。
【図7】4本のビデオ信号線が並列配置された場合の図6とは別のコンタクト位置の調整方法を示す図である。
【図8】実施形態のパネルにおけるビデオ信号線と接続配線とのコンタクト位置を説明する図である。
【図9】比較例のパネルにおけるビデオ信号線と接続配線とのコンタクト位置を説明する図である。
【図10】本実施形態のパネルと比較例のパネルとで書き込み遅延量の比較結果を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る接続配線の他の延在構造を説明する図である。
【図12】従来技術にかかるHスイッチ領域の配線構造を示す図である。
【図13】従来技術にかかる配線抵抗の差を軽減するためのHスイッチ領域の配線構造を示す図である。
【図14】従来技術にかかる配線抵抗の差を軽減するためのHスイッチ領域の図13とは別の配線構造を示す図である。
【符号の説明】
【0090】
10 選択ライン、12 容量ライン、14 データライン、16 電源ライン、100 表示領域、110 パネル基板、112 バッファ層、114 能動層(多結晶シリコン層)、116 ゲート絶縁膜、118 ゲート電極、120 層間絶縁層、130s ソース電極、130d ドレイン電極、140 データ中間配線、200 ドライバ(周辺駆動回路)、210 V系ドライバ、220 H系ドライバ、240 Hスイッチ、250,250r,250g,250b,250w ビデオ信号線、260 接続配線、260c 中央接続配線、260f 遠端側接続配線、260n 近接側接続配線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状に配置された画素を備える表示領域と、
前記表示領域内の前記複数の画素に表示信号を供給するビデオ信号線と、
前記ビデオ信号線から、前記表示領域の対応する列の画素に接続されたデータ線に対し、前記表示信号を選択的に供給するためのスイッチ回路と、
を備える表示装置であって、
前記ビデオ信号線は、前記表示領域の外側に該表示領域の辺に沿って、複数本互いに並んで形成され、
前記スイッチ回路は、前記ビデオ信号線と、前記表示領域との間に、データ線毎に設けられ、該スイッチ回路は、データ出力制御信号に応じて、対応する前記ビデオ信号線にコンタクトホールを介して接続された接続配線を、対応する前記データ線に電気的に接続し、
前記表示領域に最も近いビデオ信号線と、最も遠いビデオ信号線とで、前記接続配線を前記ビデオ信号線に接続するコンタクトホールの各信号線線幅方向における形成位置が異なることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
マトリクス状に配置された画素を備える表示領域と、
前記表示領域内の前記複数の画素に表示信号を供給するビデオ信号線と、
前記ビデオ信号線から、前記表示領域の対応する列の画素に接続されたデータ線に対し、前記表示信号を選択的に供給するためのスイッチ回路と、
を備える表示装置であって、
前記ビデオ信号線は、前記表示領域の外側に該表示領域の辺に沿って、複数本互いに並んで形成され、
前記スイッチ回路は、前記ビデオ信号線と、前記表示領域との間に、データ線毎に設けられ、該スイッチ回路は、データ出力制御信号に応じて、対応する前記ビデオ信号線にコンタクトホールを介して接続された接続配線を、対応する前記データ線に電気的に接続し、
少なくとも前記表示領域に最も近いビデオ信号線と、対応する前記接続配線とのコンタクトホールは、該ビデオ信号線の線幅方向の中央よりも前記表示領域に対する遠端側に形成され、
少なくとも、前記表示領域から最も遠いビデオ信号線と、対応する前記接続配線とのコンタクトホールは、該ビデオ信号線の線幅方向の中央よりも前記表示領域の近端側に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
前記ビデオ信号線は、少なくとも3本以上の奇数本設けられ、その内、中央部に配されている前記ビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクトホールは、該ビデオ信号線の線幅方向の中央領域に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
前記ビデオ信号線は、4本以上設けられ、その内、中央部に形成されている2本以上の前記ビデオ信号線と対応する接続配線とのコンタクトホールは、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の中央領域に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の表示装置において、
前記ビデオ信号線は、2n本設けられ(但しnは、1以上の自然数)、
前記表示領域の近接側のn本のビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクトホールは、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の表示領域の遠端側に形成され、
前記表示領域の遠端側のn本のビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクトホールは、それぞれのビデオ信号線の線幅方向の表示領域の近端側に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項6】
マトリクス状に配置された画素を備える表示領域と、
前記表示領域内の前記複数の画素に表示信号を供給するビデオ信号線と、
前記ビデオ信号線から、前記表示領域の対応する列の画素に接続されたデータ線に対し、前記表示信号を選択的に供給するためのスイッチ回路と、
を備える表示装置であって、
前記ビデオ信号線は、前記表示領域の外側に該表示領域の辺に沿って、複数本、互いに並んで形成され、
前記スイッチ回路は、前記ビデオ信号線と、前記表示領域との間に、データ線毎に設けられ、該スイッチ回路は、データ出力制御信号に応じて、対応する前記ビデオ信号線にコンタクトホールを介して接続された接続配線を、対応する前記データ線に電気的に接続し、
前記ビデオ信号線は、色毎にそれぞれ複数本設けられて色毎のビデオ信号群を構成し、
複数のビデオ信号線群の内、前記表示領域に最も近い群において、前記コンタクトホールは、各ビデオ信号線の線幅方向中央よりも前記表示領域の遠端側に形成され、
前記表示領域から最も遠い群では、前記コンタクトホールは、各ビデオ信号線の線幅方向中央よりも前記表示領域の近端側に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6に記載の表示装置において、
前記複数のビデオ信号線群の内、中央部に配されている前記ビデオ信号線群では、それぞれのビデオ信号線と、対応する接続配線とのコンタクトホールが、該ビデオ信号線の線幅方向の中央領域に形成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記接続配線は、対応するスイッチ回路から、接続されるビデオ信号線に向かって延び、かつ、該ビデオ信号線の前記表示領域の遠端側に配置された隣のビデオ信号線の形成領域の手前で終端していることを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記コンタクトホールの径をLで示し、前記ビデオ信号線の線幅をwで表した場合に、
2L≦wを満たすことを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記コンタクトホールの形成位置は、前記ビデオ信号線の線幅方向の位置を前記表示領域の近端を0、遠端を線幅に等しいwで示し、前記コンタクトホールの径を該wより小さい自然数Lで示すと、
各ビデオ信号線の前記表示領域の近端側に形成されるコンタクトホールの中心は、
L/2〜(w/2−L/2)の間に設けられ、
各ビデオ信号線の前記表示領域の遠端側に形成されるコンタクトホールの中心は、
(w/2+L/2)〜(w−L/2)の間に設けられることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記画素には、表示素子として、電流駆動型のエレクトロルミネッセンス素子が設けられていることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の表示装置において、
前記複数のビデオ信号線のそれぞれには、対応する表示色毎のビデオ信号が供給され、
前記表示色毎のビデオ信号の内、最も振幅の大きい信号が、前記ビデオ信号線の内、前記表示領域に最も近い位置のビデオ信号線に供給されることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2007−240670(P2007−240670A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−60300(P2006−60300)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】