説明

表面性状測定装置

【課題】使い勝手を向上し且つ信頼性を向上させた表面性状測定装置を提供する。
【解決手段】表面性状測定装置は、図面記号の入力領域301〜308を有する図面記号入力画面51を表示する表示制御部と、図面記号入力画面に設けられた入力領域への図面記号の入力を受け付ける入力受付部と、被測定物の表面変位の測定結果から入力受付部が受け付けた図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する演算部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被測定物の表面性状を測定する表面性状測定装置が知られている。この表面性状測定装置では、被測定物(ワーク)表面の変位が測定結果として得られ、その測定結果から表面性状が演算される。ここで、測定を行う場合、及び表面性状を演算する場合、測定機固有のパラメータ(設定記号)の設定が必要とされていた。つまり、表面性状測定装置の設定は煩雑なものであり、使いづらいものであった。
【0003】
測定条件の設定を容易に行うことができるようにしたものとして、特許文献1,2には、測定条件の設定漏れや間違いを抑制した表面性状測定装置が開示されている。特許文献1に記載の表面性状測定装置は、測定条件を選択可能な画面をユーザに順次指定させることによって、設定記号を設定するものである。また、特許文献2には、所定の測定条件を入力することにより、その他入力されていない測定条件を特定する表面性状測定装置が開示されている。
【特許文献1】特開平10−103947号公報
【特許文献2】特開平10−103948号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、ユーザによる設定記号の設定は、所定の規格(ISO1302:2002等)に従って記載された図面記号に基づいて行われる。図面記号は、所定の図形、及 びその図形の所定位置に配置された記号(数字、文字など)により構成されている。図面記号においては、上記の図形及び記号が、評価曲線の種類、照合方法、評価区間数、カットオフ長さ、フィルタの種類等の各種パラメータをあらわしている。つまり、ユーザは、この図面記号と設定記号との関係を十分に理解していなければならない。したがって、図面記号に基づく設定記号の設定は、ユーザによる入力ミスを誘発するものであり、表面性状測定装置の設定を煩雑なものとする要因となっている。
【0005】
そこで、本発明は、使い勝手を向上し且つ信頼性を向上させた表面性状測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表面性状測定装置は、前記図面記号の入力領域を有する図面記号入力画面を表示する表示制御部と、前記図面記号入力画面に設けられた入力領域への前記図面記号の入力を受け付ける入力受付部と、被測定物の表面変位の測定結果から前記入力受付部が受け付けた図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する演算部とを備えることを特徴とする。
【0007】
上記のような構成を有することにより、ユーザは、例えば紙面に記載された図面記号から直接的に図面記号入力画面に図面記号を入力することが可能となる。よって、ユーザは、図面記号と入力すべき測定機固有のパラメータ(設定記号)との関係を十分に理解していなくともよい。
【0008】
また、本発明に係る表面性状測定装置は、前記図面記号入力画面と前記図面記号に対応する設定記号の入力領域を有する設定記号入力画面とを切り替えるための画面切替制御を行う表示形式切替部を備え、前記表示制御部は、前記図面記号入力画面を表示しているときの前記表示形式切替部による画面切替制御に従って、前記図面記号入力画面から、入力領域に入力された図面記号を対応する設定記号に変換した前記設定記号入力画面に切替表示し、前記入力受付部は、前記設定記号入力画面に設けられた入力領域への前記設定記号の入力を受け付け、前記演算部は、前記測定結果から前記入力受付部が受け付けた前記設定記号に対応する図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する構成としてもよい。このような構成とすれば、例えば、ユーザは、いずれかの入力に慣れた設定記号入力画面或いは図面記号入力画面に切り替えて入力することが可能であり、入力ミスを抑制することができる。
【0009】
また、本発明に係る表面性状測定装置は、前記入力受付部にて受け付けた前記図面記号である既入力値が所定の入力条件に合致するか否かを判定する入力条件判定部と、前記既入力値が前記入力条件に合致しないと判定されたときに、その旨を報知する報知部とを備える構成としてもよい。このような構成とすれば、例えば、その判定情報により、ユーザは、既入力値の入力ミスを認識し、その入力ミスを抑制することができる。
【0010】
また、本発明に係る表面性状測定装置は、前記図面記号の内容を説明するガイド部を備える構成としてもよい。このような構成とすれば、ユーザは、例えば、図面記号の内容を理解することが可能となり、入力ミスを抑制することができる。
【0011】
また、前記表示制御部は、前記表面性状情報を前記図面記号と共に表示する構成としてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、使い勝手を向上し且つ信頼性を向上させた表面性状測定装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付の図面を参照してこの発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0014】
(表面性状測定装置の構成)
先ず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る表面性状測定装置の概略構成について説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る表面性状測定装置の概略構成を示す斜視図である。この表面性状測定装置は、測定機本体(測定部)1と、測定機本体1の駆動を制御すると共に測定機本体1から必要な測定値を取り込むための駆動制御装置1aと、駆動制御装置1aを介して取り込まれた測定値に基づき表面性状を演算する等の機能を有する演算処理装置2と、演算処理装置2からの情報を印刷する印刷部2aとから構成される。測定機本体1は、基台3と、この基台3上に設けられてワーク4を載置するテーブル5と、このテーブル5に載置されたワーク4の表面の変位を検出する変位検出装置6と、これらを操作するための操作部7とを備えて構成されている。
【0015】
変位検出装置6は次のように構成されている。即ち、基台3には上方に延びるコラム21が立設されており、このコラム21にスライダ22が上下動可能に装着されている。スライダ22にはアーム23が装着されている。アーム23は水平方向に駆動可能に構成されており、その先端には測定子24が設けられている。上記スライダ22、アーム23を移動させ、測定子24をワーク4の表面と接触させることによって、ワーク4表面の変位が測定データとして得られるようになっている。
【0016】
変位検出装置6で得られた測定データは、駆動制御装置1aを介して演算処理装置2に取り込まれ、ここでワーク4の表面性状が求められる。演算処理装置2は、演算処理を実行する演算処理装置本体31、及び操作部32、表示画面33を有する。また、演算処理装置2は、操作部7と同様に測定機本体1の動作を制御可能に構成されている。
【0017】
次に、図2を参照して、演算処理装置本体31の構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る演算処理装置本体31の構成を示すブロック図である。
【0018】
演算処理装置本体31は、主に、CPU41、RAM42、ROM43、HDD44、表示制御部45を有する。演算処理装置本体31において、操作部32から入力されるコード情報及び位置情報は、I/F46aを介してCPU41に入力される。CPU41は、ROM43に格納されたマクロプログラム及びHDD44からI/F46bを介してRAM42に格納された各種プログラムに従って、測定実行処理、表面性状演算処理を実行する。
【0019】
CPU41は、測定実行処理に従って、I/F46cより駆動制御装置1aを介して測定機本体1を制御する。HDD44は、各種制御プログラムを格納する記録媒体である。RAM42は、各種プログラムを格納する他、各種処理のワーク領域を提供する。また、CPU41は、表示制御部45を介して表示画面33に測定結果等を表示する。表示制御部45は、記号入力画面(図面記号の入力領域を有する図面記号入力画面、或いは設定記号の入力領域を有する設定記号入力画面)を表示する機能を有する。
【0020】
CPU41は、HDD44から各種プログラムを読み出し、そのプログラムを実行することにより、測定制御部41a、表示形式切替部41b、入力受付部41c、入力条件判定部41d、報知部41e、ガイド部41f、演算部41gとして機能する。
【0021】
測定制御部41aは、受け付けた測定条件に基づき測定機本体1を制御する。表示形式切替部41bは、図面記号入力画面と図面記号に対応する設定記号の入力領域を有する設定記号入力画面とを切り替える画面切替制御を行う機能を有する。ここで、上述した表示制御部45は、図面記号入力画面を表示しているときの表示形式切替部41bによる画面切替制御に従って、図面記号入力画面から、入力領域に入力された図面記号を対応する設定記号に変換した設定記号入力画面に切替表示する。入力受付部41cは、入力記号(設定記号、或いは図面記号)の記号入力画面に設けられた入力領域への入力を受け付ける。
【0022】
入力条件判定部41dは、入力受付部41cにて受け付けた入力記号である既入力値が所定の入力条件に合致するか否かを判定する。報知部41eは、既入力値が入力条件に合致しないと判定されたときに、その旨を報知する。ガイド部41fは、入力記号の内容を説明するガイド画面を表示画面33に表示する。
【0023】
演算部41gは、被測定物の表面変位の測定結果から入力受付部41cが受け付けた図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する。また、演算部41gは、測定結果から入力受付部41cが受け付けた設定記号に対応する図面記号に基づき表面性状情報を演算する。
【0024】
(表面性状測定における図面記号)
次に、図3、及び図4を参照して、所定の規格で定められた表面性状測定に用いられる図面記号について説明する。表面性状測定における図面記号は、図3に示す形式にてあらわされる。図3における符号a〜符号e、図記号Aは、以下に示す情報を意味する。
【0025】
符号a:通過帯域または基準長さ、表面性状パラメータ記号とその値
符号b:複数パラメータが要求されたときの二番目移行のパラメータ指示
符号c:加工方法
符号d:筋目とその方向
符号e:削り代
図記号A:除去加工の有無(図記号Aの場合は加工有り)
そして、例えば、符号aの箇所には、例えば、図4に示すように左側から順次、以下の情報が記載される。
【0026】
・上限又は下限値の表示
・フィルタタイプ
・フィルタの通過帯域(低域フィルタ−高域フィルタ)
・表面性状パラメータの記号
・評価長さ(基準長さの数で表示)
・許容限界の方式
・許容限界値
本実施形態に係る表面性状測定装置は、ユーザによって、上記のように所定規格で定められた表面性状測定に用いられる図面記号が参照され、表面性状測定に関する図面記号の入力を受け付ける。
【0027】
(表面性状測定装置の表面性状演算動作)
次に、図5を参照して、表面性状測定装置の表面性状演算動作を説明する。図5は、表面性状測定装置の表面性状演算動作を示すフローチャート図である。ここで、図5に示す表面性状演算動作は、測定機本体1にてワーク4の表面変位が測定され、測定結果が得られた後に実行されるものとする。
【0028】
図5に示すように、先ず、表示制御部45は、記号入力画面を表示画面33に表示する(ステップS101)。
【0029】
続いて、入力受付部41cは、操作部32より入力記号の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS102)。ここで、入力受付部41cは、入力記号の入力を受け付けたと判断すると(ステップS102,Y)、入力条件判定部41dは、既入力値が所定の入力条件に合致するか否かを判断する(ステップS103)。例えば、このステップS103において、入力条件判定部41dは、既入力値が正確な文法で入力されたか否かを判断する。
【0030】
ステップS103にて、入力条件判定部41dが、既入力値が所定の入力条件に合致しないと判断すると(ステップS103,N)、報知部41eは、その旨を報知する(ステップS104)。例えば、ステップS104における報知は、警告音や、警告通知情報を表示画面33に表示する等の通知を含む。
【0031】
入力受付部41cが、入力記号の入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS102,N)、及び入力条件判定部41dが、既入力値が所定の入力条件に合致していると判断した場合(ステップS103,Y)、続いて、入力受付部41cは、記号入力画面の画面切替制御を実行させる切替入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS105)。ここで、入力受付部41cは、切替入力を受け付けたと判断すると(ステップS105,Y)、表示形式切替部41bは、記号入力画面に対して画面切替制御を行う(ステップS106)。なお、ステップS106の画面切替制御は、切り替え前後において図面記号と設定記号とが対応するように行われる。
【0032】
ステップS106の処理の後、或いは入力受付部41cが、切替入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS105,N)、入力受付部41cは、入力記号の内容を説明するとのガイド指示入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS107)。ここで、入力受付部41cは、ガイド指示入力を受け付けたと判断すると(ステップS107,Y)、ガイド部41fは、入力記号の内容を説明するガイド表示を表示画面33に表示する(ステップS108)。
【0033】
ステップS108の処理の後、或いは入力受付部41cが、ガイド指示入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS107,N)、続いて、入力受付部41cは、測定結果から入力記号に基づき、表面性状情報を演算するとの演算実行入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS109)。ここで、入力受付部41cが、演算実行入力を受け付けていないと判断すると(ステップS109,N)、再びステップS102からの処理が繰り返し実行される。
【0034】
一方、ステップS109において、入力受付部41cが、演算実行入力を受け付けたと判断すると(ステップS109,Y)、演算部41gは、測定結果から入力記号に基づき、演算を行い、表面性状情報を生成する(ステップS110)。そして、表示制御部45は、表面性状情報を入力記号と共に表示画面33に表示する(ステップS111)。以上で、表面性状測定装置の表面性状演算動作が終了する。
【0035】
(記号入力画面の一例)
次に、図6を参照して、記号入力画面の一例を説明する。図6は、記号入力画面の一例を示す図である。図6において、その上部に、図面記号の入力に用いられる図面記号入力画面51を示す。また、図6において、その下部に、設定記号の入力に用いられる設定記号入力画面52を示す。図6に示す、図面記号入力画面51或いは設定記号入力画面52は、上述した表示形式切替部41bにて相互に切り替え可能に構成されている。
【0036】
図6に示すように、図面記号入力画面51の中央部には、図面記号の入力を受け付ける各種入力ボックス201〜208(図面記号の入力領域)が表示されている。また、図面記号入力画面51の下方には、各種実行ボタン209〜214が設けられている。
【0037】
図面記号入力画面52に表示される各種入力ボックス201〜208内の値は、図3及び図4に示した図面記号の各種パラメータに対応するものである。
【0038】
ホームボタン209は、押し下げに応じて、ホームに設定した表示形式で記号入力画面を表示させるものである。演算ボタン210は、押し下げに応じて、測定結果から図面記号に基づき、表面性状情報を演算させるものである。切り替えボタン211は、押し下げに応じて、表示形式切替部41bにて図面記号入力画面51から設定記号入力画面52へと画面切替制御を行うものである。演算結果ボタン212は、押し下げに応じて、演算部41gにて演算した表面性状情報を図面記号と共に表示させるものである。グラフ解析ボタン213は、押し下げに応じて、表面性状情報をグラフにて表示させるものである。HELPボタン214は、押し下げに応じて、ガイド部41fにて各種入力ボックス201〜208内に入力された図面記号の内容を文書又は表で分かり易く解説させるものである。
【0039】
図6に示すように、設定記号入力画面52の中央部には、設定記号の入力を受け付ける各種入力ボックス301〜313(設定記号の入力領域)が表示されている。また、図面記号入力画面52の下方には、各種実行ボタン314〜319が設けられている。
【0040】
規格入力ボックス301は、図面記号入力画面51に対応する画面切替制御に用いられる規格(JIS1994など)の入力を受け付ける。曲線入力ボックス302は、測定断面曲線の種類(Rなど)の入力を受け付ける。例えば、この上位の規格入力ボックス301によって、後述するフィルタ入力ボックス303等の下位の設定記号の入力受け付けは拘束される。フィルタ入力ボックス303は、輪郭曲線フィルタ(GAUSS等)の種類の入力を受け付ける。波長(λs、λc、λf)入力ボックス304〜306は、フィルタに用いる波長の入力を受け付ける。区間入力ボックス307は、測定点にフィルタをかける区間(5など)の入力を受け付ける。助走/後走入力ボックス308は、測定点間の速度制御を実行するか否かの入力を受け付ける。切り欠き入力ボックス309は、ワークの切り欠き部を指定するか否かの入力を受け付ける。曲線補正入力ボックス310は、曲線の補正をするか否かの入力を受け付ける。N箇所測定入力ボックする311は、測定箇所の数の入力を受け付ける。合否判定入力ボックス312は、演算結果を合否判定するか否かの入力を受け付ける。測定長さ入力ボックス313は、測定長さの入力を受け付ける。
【0041】
設定記号入力画面52の各種実行ボタン314,317〜319は、図面記号入力画面51における各種実行ボタン209,212〜214と略同様の動作を実行させるものである。設定記号入力画面52の切り替えボタン216は、押し下げに応じて、表示形式切替部41bにて設定記号入力画面52から図面記号入力画面51へと画面切替制御を行うものである。また、演算ボタン315は、押し下げに応じて、測定結果から設定記号に対応する図面記号に基づき、表面性状情報を演算させるものである。
【0042】
以上のように本発明に係る一実施形態によれば、表示制御部45は、表示画面33に図面記号入力画面51を表示させ、入力受付部41cは、図面記号入力画面51の入力ボックス201〜208にて図面記号の入力を受け付ける。そして、演算部41gは、受け付けた図面記号に基づき測定結果から表面性状情報を演算する。したがって、ユーザは、例えば紙面に記載された図面記号を参照して直接的に図面記号入力画面51に図面記号を入力することが可能となる。よって、ユーザは、図面記号と入力すべき測定機固有のパラメータ(設定記号)との関係を十分に理解していなくともよい。つまり、本実施形態に係る表面性状測定装置は、使い勝手を向上し且つ信頼性を向上させたものとなる。
【0043】
また、本発明に係る一実施形態によれば、表示形式切替部41bにて、設定記号入力画面52と図面記号入力画面51とを相互に切り替えることができる。したがって、ユーザは、いずれかの入力に慣れた画面に切り替えて入力することが可能であり、入力ミスを抑制することができる。
【0044】
また、入力条件判定部41d及び報知部41eは、既入力値が所定の入力条件に合致しないと判定されたときに、その旨を報知する。したがって、例えば、その報知により、ユーザは、入力ミスを認識し、その入力ミスを抑制することができる。また、ガイド部41fは、入力記号の内容を説明する。したがって、ユーザは、入力記号(特に図面記号)の内容を理解することが可能となり、入力ミスを抑制することができる。
【0045】
以上、発明の実施形態を説明してきたが、本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば、図6に示した各種入力ボックス201〜208、301〜313は、直接値を入力するものである必要はなく、各種入力ボックス201〜208、301〜313の代わりに、入力記号の選択を受け付けるプルダウンメニューを設ける構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係る表面性状測定装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る演算処理装置本体31の構成を示すブロック図である。
【図3】所定の規格で定められた表面性状測定に用いられる図面記号を示す図である。
【図4】所定の規格で定められた表面性状測定に用いられる図面記号を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る表面性状測定装置の表面性状演算動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係る表面性状測定装置の記号入力画面(図面記号入力画面51、設定記号入力画面52)の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1…測定機本体、1a…駆動制御装置、2…演算処理装置、2a…プリンタ、3…基台、4…ワーク、5…テーブル、6…変位検出装置、7…操作部、21…コラム、22…スライダ、23…アーム、24…測定子、31…演算処理装置本体、32…操作部、33…表示画面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記図面記号の入力領域を有する図面記号入力画面を表示する表示制御部と、
前記図面記号入力画面に設けられた入力領域への前記図面記号の入力を受け付ける入力受付部と、
被測定物の表面変位の測定結果から前記入力受付部が受け付けた図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する演算部と
を備えることを特徴とする表面性状測定装置。
【請求項2】
前記図面記号入力画面と前記図面記号に対応する設定記号の入力領域を有する設定記号入力画面とを切り替えるための画面切替制御を行う表示形式切替部を備え、
前記表示制御部は、前記図面記号入力画面を表示しているときの前記表示形式切替部による画面切替制御に従って、前記図面記号入力画面から、入力領域に入力された図面記号を対応する設定記号に変換した前記設定記号入力画面に切替表示し、
前記入力受付部は、前記設定記号入力画面に設けられた入力領域への前記設定記号の入力を受け付け、
前記演算部は、前記測定結果から前記入力受付部が受け付けた前記設定記号に対応する図面記号に基づき被測定物の表面性状に関する情報である表面性状情報を演算する
ことを特徴とする請求項1記載の表面性状測定装置。
【請求項3】
前記入力受付部にて受け付けた前記図面記号である既入力値が所定の入力条件に合致するか否かを判定する入力条件判定部と、
前記既入力値が前記入力条件に合致しないと判定されたときに、その旨を報知する報知部と
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の表面性状測定装置。
【請求項4】
前記図面記号の内容を説明するガイド部
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の表面性状測定装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記表面性状情報を前記図面記号と共に表示する
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の表面性状測定装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−25080(P2009−25080A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−186904(P2007−186904)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】