説明

表面観察装置

【課題】容易に工作機械による表面の加工状態を観察することができる表面観察装置を提供する。
【解決手段】表面観察装置1は、シュラウド11及びSEMユニット13を有している。シュラウド11は、工作機械M1を用いて加工する試料S1、及び、工作機械M1のテーブルT1上に載置された試料S1を固定するための治具J1を覆うように工作機械M1のテーブルT1上に載置される。SEMユニット13は、シュラウド11上に配置される。このように、工作機械M1のテーブルT1上において、試料S1を治具J1に取り付けた状態で試料S1及び治具J1をシュラウド11の内部に収めることによって、試料S1を治具J1から取り外すことなく、試料S1の表面の加工状態をシュラウド11の上面に配置されたSEMを用いて観察することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面観察装置に関するものであり、特に、工作機械による表面の加工状態を観察するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表面観察装置としては以下のものがある。
(1)試料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察する場合、SEMの試料ステージに載せることが可能な寸法に試料を切断した上で、これをSEMの真空容器内にある試料ステージに載せて観察する表面観察装置がある。
(2)また、大判試料上にシュラウドを配置し、シュラウド上に超小型の小指タイプの走査型電子顕微鏡を設けることによって、大判試料の表面を観察する表面観察装置がある(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−188821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の表面観察装置には、以下のような改善すべき点がある。前者の表面観察装置については、切断できない試料については観察できない。また、工作機械による表面の加工状態を観察する場合、観察のために工作機械の治具から観察対象物を取り外すと、再加工のために治具に取り付け直し、加工のために新たに位置決め作業を行う等、煩雑作業が必要となる。
【0005】
後者の場合、小指タイプの走査型顕微鏡を用いるため、表面観察装置はある程度は小型化されているが、試料が小さく、当該表面観察装置を配置できないこともある。また、試料において観察したい場所の加工形状によっては、当該表面観察装置を配置できないこともある。
【0006】
このような状況に鑑み、本発明は、容易に工作機械による表面の加工状態を観察することができる表面観察装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る表面観察装置は、観察対象物及び観察対象物に対する加工処理を行うために、当該観察対象物を工作機械に取り付けるための治具を内包可能な内部空間を有し上面が一部開口された筐体と、筐体の上側に位置する走査型電子顕微鏡を内包するユニットと、内部空間およびユニット内を真空にするための真空形成用開口と、筐体を高さ方向に伸縮可能とする高さ調整手段とを備えることを特徴とする。
これにより、観察対象物を治具に取り付けたまま、走査型顕微鏡を用いて当該観察対象物を観察することができる。
【0008】
(2)本発明に係る表面観察装置において、工作機械の付属テーブル上に補助ステージが設けられ、当該補助ステージ上に工作機械と筐体が載置されていることを特徴とする。
これにより、工作機械のテーブル上に治具を取り付けたまま、また、観察対象物を治具に取り付けたまま、工作機械のテーブル上で、走査型顕微鏡を用いて当該観察対象物を観察することができる。
【0009】
(3)本発明に係る表面観察装置において、筐体は上下2つの部材から構成され、上方部材の側面と下方部材の側面が当接し嵌合しており、前記高さ調節手段により前記上方部材が高さ方向に移動し得ることを特徴とする。
これにより、治具の大きさ、観察対象物の大きさにかかわらず、走査型顕微鏡を用いて観察対象物を観察することができる。
ここで、上方部材および下方部材は、望ましくは円筒形状を呈する。
【0010】
(4)また、本発明に係る表面観察装置において、上記の高さ調整手段の筐体上下動調整機構は、下方部材に固定されており、かつ、補助ステージに固定されていないことを特徴とする。
かかる特徴により、補助ステージ上で横移動が可能となり、走査型顕微鏡の観察対象物の観察の利便性が向上する。
【0011】
(5)本発明に係る表面観察装置において、筐体はベローズフランジを用いて構成されている。ここで、ベローズフランジは、円筒形状、かつ、蛇腹構造から成り、この蛇腹構造により高さ方向に伸縮可能とされることが好ましい態様である。
また、高さ調整手段の筐体上下動調整機構は、このベローズフランジの下方固定部材に固定されており、かつ、補助ステージに固定されていないことを特徴とする。かかる特徴により、補助ステージ上で横移動が可能となり、走査型顕微鏡の観察対象物の観察の利便性が向上する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、容易に工作機械上で、すなわちオンマシン上で、表面加工状態を観察できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0014】
第一 表面観察装置1の構成
本実施例に係る表面観察装置1の構成を図1に基づき説明する。表面観察装置1は、シュラウド11及びSEMユニット13を有している。シュラウド11は、工作機械M1を用いて加工する試料S1、及び、工作機械M1のテーブルT1上に載置された試料S1を固定するための治具J1を覆うように工作機械M1のテーブルT1上に載置される。SEMユニット13は、シュラウド11上に配置される。
このように、工作機械M1のテーブルT1上において、試料S1を治具J1に取り付けた状態で試料S1及び治具J1をシュラウド11の内部に収めることによって、試料S1を治具J1から取り外すことなく、試料S1の表面の加工状態をシュラウド11の上面に配置されたSEMを用いて観察することが可能となる。
【0015】
第二 シュラウド11の構成
シュラウド11は、筐体111、SEM用開口115、真空排気ホース接続口117、及び、真空シール119により構成されている。
筐体111は、上面部P1及び側面部P3を有しており、上面部P1及び側面部P3によって形成される試料S1及び治具J1を収納するための内部空間を有している。なお、側面部P3は円筒形状を有している。側面部P3の上縁部は、上面部P1によって閉じられており、一方、下縁部は、開放されている。
SEM用開口115は、シュラウド11の上面部P1に形成されている。シュラウド11の上部に配置されたSEMユニット13のSEMは、SEM用開口115を介して、試料S1の表面の画像を取得する。
【0016】
真空排気ホース接続口117は、シュラウド11の内部の空気を排気する際に使用する真空ホース(図示せず)を接続するための開口である。真空ホースの一端は、さらに、真空排気装置に接続される。真空排気装置は、シュラウド11の内部を真空に排気するための装置である。真空排気装置を駆動することによって、シュラウド11の内部を、例えば、10−4〜10−6Torr程度にまで排気し、当該内部を真空状態とする。なお、真空ホースは、肉厚のホース、あるいは、金属性の蛇腹のホースにより形成されている。
【0017】
真空シール119は、シュラウド11を工作機械M1のテーブルT1に載置し、真空排気ホース接続口117に接続した真空ホースからシュラウド11の内部の空気を排気し、当該内部を真空としたときに、テーブルT1と密着し、シュラウド11内部を真空に保持する。なお、真空シールとしては、Oリング等の真空シール材を用いる。また、実際に、Oリングを使用する際には、シュラウド11内部の真空を保持するために、Oリングにシリコングリスを塗布する等の補助的な処理を施す。
【0018】
第三 SEMユニット13の構成
SEMユニット13は、鏡筒131、検出器(図示せず)、表示装置(図示せず)等を有するSEM、鏡筒131等を保持するSEM保持部133、SEM保持部133をシュラウド11の上面部111に固定するための固定部135、コネクタ接続用開口137、及びSEM用真空排気ホース接続口139を有している。
SEMは、電子線ビームを試料S1の表面に照射しつつ、偏向系で平面走査するものである。鏡筒131は、電子線ビームを発生し、集束、結像して細く絞った電子線ビームを生成する。検出器は、試料S1の表面に電子線ビームが照射された結果、試料S1から放出された2次電子、反射された反射電子、放出された光等を検出する。制御装置は、検出器によって検出された信号に基づき画像を生成する。表示装置は、制御装置によって生成された画像を表示するとともに、SEM使用時の各種のインターフェスを表示する。
【0019】
SEM保持部133は、SEMの鏡筒131を保持する。
固定部135は、SEM保持部133をシュラウド11の筐体111の上面部P1に固定する。なお、SEM保持部133をシュラウド11の筐体111の上面部P1に固定する際には、ボルト等を用いている。
コネクタ接続用開口137は、SEM保持部133に設けられる開口である。コネクタ接続用開口137は、鏡筒131、検出器等へ電源を供給するための電力線、検出した信号を取り出すなどのための信号線等をSEM保持部133の内部へ導くためのものである。
SEM用真空排気ホース接続口139は、主に、SEMユニット13内の空気を排気し、SEMユニット13に存在する内部空間を真空とする。
【実施例2】
【0020】
第一 表面観察装置2の構成
本実施例に係る表面観察装置2の構成を図2に基づき説明する。前述の実施例1における表面観察装置1においては、シュラウド11は固定的な形状を有していた。本実施例における表面観察装置2は、シュラウド21の形状を変化させることができる。このように、シュラウド21の形状を変化させることによって、試料S1や治具J1の大きさに影響されることなく、SEM画像を取得することが可能となる。
なお、以下の説明においては、実施例1と同様の構成については、同じ番号を付しており、その説明を省略する。
【0021】
表面観察装置2は、シュラウド21及びSEMユニット13を有している。シュラウド21は、実施例1と同様に、工作機械M1を用いて加工する試料S1、及び、工作機械M1のテーブルT1上に載置された試料S1を固定するための治具J1を覆うように工作機械M1のテーブルT1上に載置される。
【0022】
第二 シュラウド21の構成
シュラウド21は、上側筐体211、下側筐体213、補助ステージ215、筐体上下動調節機構217、SEM用開口115、真空排気ホース接続口117、及び、真空シール119を有している。
上側筐体211は、上面部P21及び側面部P23によって形成される円筒形状を有しており、側面部P23の上縁部は、上面部P21によって閉じられており、一方、下縁部は、開放されている。下側筐体213は、実施例1における筐体111の側面部P3とほぼ同様の円筒形状を有している。
【0023】
上側筐体211と下側筐体213とを嵌合させることによって、試料S1及び治具J1を収納するための内部空間が形成される。上側筐体211の側面部P23は、内部空間の機密性を保つためにシール部219を有している。
また、上側筐体211は、側面部P23にフランジ部F21を有しており、当該フランジ部F21は、筐体上下動調整機構217の上下位置調整ネジC217が貫通できる位置調整用孔A21を有している。なお、位置調整用孔A21は円孔形状を有しており、その直径は、ワッシャーW217の直径よりも小さい。
下側筐体213には、真空排気ホース接続口117、及び、真空シール119が形成されている。
【0024】
筐体上下動調整機構217は、上下位置調整ネジC217、上下位置調整ナットN217、ワッシャーW217、及び固定ナットC219により構成されている。上下位置調整ネジC217は、補助ステージ215に形成されているネジ部N215にねじ込まれ、固定ナットC219によって、補助ステージ215に対してほぼ垂直に固定される。上下位置調整ナットN217は、上下位置調整ネジC217に螺入され、上側筐体211を固定しようとする位置に合わせて配置される。ワッシャーW217は、上下動調整ナットN217上に配置され、上側筐体211を所定の位置に固定することを補助する。
以上より、上下位置調整ナットN217の位置を調整することによって、上側筐体211の上下位置を容易に調整することができる。これにより、試料S1、治具J1の大きさにかかわらず、最適なSEM画像を得ることができる位置にSEMユニット13を容易に配置することができる。
補助ステージ215は、工作機械M1のテーブルT1上に配置され、工作機械M1で用いる固定治具J21及びボルトB21を用いて、テーブルT1上に固定する。また、補助ステージ215には、治具J1を固定することが可能である。
【実施例3】
【0025】
第一 表面観察装置2の構成
本実施例に係る表面観察装置3の構成を図3に基づき説明する。前述の実施例2における表面観察装置2においては、シュラウド21の形状を変化させることによって、試料S1や治具J1の大きさに影響されることなく、SEM画像を取得することが可能としていた。本実施例における表面観察装置3は、SEM画像の取得位置を移動させることができる。
なお、以下の説明においては、実施例1、実施例2と同様の構成については、同じ番号を付しており、その説明を省略する。
表面観察装置3は、シュラウド31及びSEMユニット13を有している。シュラウド31は、実施例2と同様に、工作機械M1を用いて加工する試料S1、及び、工作機械M1のテーブルT1上に載置された試料S1を固定するための治具J1を覆うように工作機械M1のテーブルT1上に配置された補助ステージ215の上に載置される。
【0026】
第二 シュラウド31の構成
シュラウド31は、下側筐体313、補助ステージ315、上側筐体211、筐体上下動調節機構217、SEM用開口115、真空排気ホース接続口117、及び、真空シール119を有している。
下側筐体313は、側面部にフランジ部F23を有している。また、フランジ部F31は、筐体上下動調整機構217の上下位置調整ネジC217をねじ込み、固定するためのネジ部N313を有している。
このように、筐体上下動調整機構217の上下位置調整ネジC217を下側筐体313に固定することによって、下側筐体313の移動に合わせて、上側筐体211及び筐体上下位置調整機構217を移動させることが可能となる。つまり、SEM画像の取得位置を移動させることが可能となる。
【実施例4】
【0027】
第一 表面観察装置4の構成
本実施例に係る表面観察装置4の構成を図4に基づき説明する。前述の実施例2における表面観察装置2においては、シュラウド21を上側筐体211及び下側筐体213により構成し、上側筐体211と下側筐体213とを嵌合させ、両者の嵌合位置を調整することによって、シュラウド21の形状を変化させることを可能としていた。本実施例における表面化札装置4は、シュラウド41の形状を伸縮可能なベローズフランジを用いて変化させることによって、試料S1や治具J1の大きさに影響されることなく、SEM画像を取得することができる。
なお、以下の説明においては、実施例1〜3と同様の構成については、同じ番号を付しており、その説明を省略する。
【0028】
表面観察装置4は、シュラウド41及びSEMユニット13を有している。シュラウド41は、実施例1と同様に、工作機械M1を用いて加工する試料S1、及び、工作機械M1のテーブルT1上に載置された試料S1を固定するための治具J1を覆うように工作機械M1のテーブルT1上に載置される。
なお、SEMユニット13には、SEM用真空排気ホース接続口139が複数設けられている。このため、シュラウド41の構成上、シュラウド41には真空排気ホース接続口139を設けることができないことによる内部空間を真空にする能力の不足を補完している。
【0029】
第二 シュラウド41の構成
シュラウド41は、上環部411、下環部413、中間部415、補助ステージ215、筐体上下動調節機構217、SEM用開口115、及び、真空シール119を有している。
上環部411は、円環構造を有しており、所定の位置に筐体上下動調整機構217の上下位置調整ネジC217が貫通できる位置調整用孔A41を有している。なお、位置調整用孔A41の直径は、ワッシャーW217の直径よりも小さくなるように構成されている。
下環部413は、円環構造を有しており、所定の位置に筐体上下動調整機構217の上下位置調整ネジC217をねじ込み、固定するためのネジ部N413を有している。また、下環部413は、工作機械M1のテーブルT1と接する面に真空シール119を有している。
中間部413は、円筒形状、かつ、蛇腹構造を有するベローズフランジにより構成されている。ベローズフランジは蛇腹構造を有しているため、上下の伸縮を容易に行うことができる。
【0030】
本実施例においては、上環部411、下環部413、及び中間部413によって、試料S1及び治具J1を収納するための内部空間が形成される。また、中間部413に、伸縮性のあるベローズフランジを用いているため、内部空間の形状変化、特に上下への伸縮による形状変化を容易に行うことができる。
なお、ベローズフランジは、通常の溶接技術によって、上環部411及び下環部413に溶接、固定されて、内部空間の機密性を保持している。
[他の実施例]
【0031】
1 シュラウドの形状
前述の実施例1〜実施例4においては、シュラウド11〜シュラウド41の形状は、円筒形状としたが、内部空間を形成できるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、角柱形状であってもよい。
【0032】
2 真空排気ホース接続口117、SEM用真空排気ホース接続口139
前述の実施例1〜実施例3においては、真空排気ホース接続口117をシュラウド側に、SEM用真空排気ホース接続口139をSEMユニット13に設けることとしたが、いずれか一方に設けるようにしてもよい。また、真空排気ホース接続口117、SEM用真空排気ホース接続口139の配置数についても、例示のものに限定されない。
さらに、前述の実施例4においては、SEM用真空排気ホース接続139をSEMユニット13に複数設けることとしたが、SEMユニット13及び筐体41の内部空間を真空にすることができるものであれば、例示の配置数に限定されない。
【0033】
3 補助ステージ215、315
前述の実施例2〜実施例4においては、補助ステージ215、315を用いることとしたが、工作機械M1のテーブルT1上に直接筐体21〜41を配置することができるのであれば、補助ステージ215、315を用いる必要は必ずしもない。
【0034】
4 筐体上下動調整機構217
前述の実施例1〜実施例4においては、筐体上下動調整機構217として、上下位置調整ネジC217、上下位置調整ナットN217、ワッシャーW217を用いるものを例示したが、筐体の内部空間を変化させることができるものであれば、例示のものに限定されない。
【0035】
5 ベローズフランジ
前述の実施例4においては、筐体41の中間部413をベローズフランジを用いて形成するとしたが、内部空間を形成でき、内部空間を真空状態としたときであっても必要な内部空間を確保でき、また、伸縮性を有するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、所定の機密性、耐圧性を有する特殊繊維であってもよい。
【0036】
6 筐体11〜41、SEMユニット13
前述の実施例1〜実施例4にお家は、筐体11〜41及びSEMユニット13を別体として構成したが、一体として構成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明に係る表面観察装置は、工作機械によって加工された工作対象物の表面状態を観察することに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明に係る表面観察装置1の構成を示す図である。
【図2】本発明に係る表面観察装置2の構成を示す図である。
【図3】本発明に係る表面観察装置2で上方に移動した様子を示す図である。
【図4】本発明に係る表面観察装置3の構成を示す図である。
【図5】本発明に係る表面観察装置3で上方に移動した様子を示す図である。
【図6】本発明に係る表面観察装置3で左に横移動した様子を示す図である。
【図7】本発明に係る表面観察装置4の構成を示す図である。
【図8】本発明に係る表面観察装置4で上方に移動した様子を示す図である。
【図9】本発明に係る表面観察装置4で左に横移動した様子を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 表面観察装置
11······ シュラウド
111 筐体
115 SEM用開口
117 真空排気ホース接続口
119 真空シール
13······ SEMユニット
131 鏡筒
133 SEM保持部
135 固定部
137 コネクタ接続用開口
139 SEM用真空排気ホース接続口
M1······ 工作機械
T1······ テーブル
S1······ 試料
J1······ 治具
2 表面観察装置
21······ シュラウド
211 上側筐体
P21 上面部
P23 側面部
F21 フランジ部
213 下側筐体
215 補助ステージ
N215 ネジ部
J21 固定ジグ
B21 ボルト
217 筐体上下動調節機構
C217 上下位置動調整ネジ
N217 上下位置調整ナット
W217 ワッシャー
C219 固定ナット
219 シール部
3 表面検査装置
31 シュラウド
313 下側筐体
F31 フランジ部
N313 ネジ部
315 補助ステージ
4 表面検査装置
41 シュラウド
411 上環部
A41 位置調整用孔
413 下環部
31······ シュラウド
415 中間部
N413 ネジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象物及び該観察対象物を工作機械に取り付けるための治具を内包可能な内部空間を有し、上面が一部開口された筐体と、
前記筐体の上側に位置する走査型電子顕微鏡を内包するユニットと、
前記内部空間および前記ユニット内を真空にするための真空形成用開口部と、
前記筐体を高さ方向に伸縮可能とする高さ調整手段と、
を備えたことを特徴とする表面観察装置。
【請求項2】
前記工作機械の付属テーブル上に補助ステージが設けられ、
前記補助ステージ上に前記工作機械と前記筐体が載置されていること、
を特徴とする請求項1に記載の表面観察装置。
【請求項3】
前記筐体は、
上下2つの部材から構成され、上方部材の側面と下方部材の側面が当接し嵌合しており、前記高さ調節手段により前記上方部材が高さ方向に移動し得ること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の表面観察装置。
【請求項4】
前記高さ調整手段の前記筐体上下動調整機構は、前記下方部材に固定されており、かつ、前記補助ステージに固定されていないことを特徴とする請求項3に記載の表面観察装置。
【請求項5】
前記筐体は、ベローズフランジを用いて構成されていること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の表面観察装置。
【請求項6】
前記ベローズフランジは、円筒形状、かつ、蛇腹構造から成り、前記蛇腹構造により高さ方向に伸縮可能であること、
を特徴とする請求項5に記載の表面観察装置。
【請求項7】
前記高さ調整手段の前記筐体上下動調整機構は、前記ベローズフランジの下方固定部材に固定されており、かつ、前記補助ステージに固定されていないことを特徴とする請求項5又は6に記載の表面観察装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−238458(P2009−238458A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80637(P2008−80637)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(591141784)学校法人大阪産業大学 (49)
【出願人】(506016705)
【Fターム(参考)】