説明

製品方向変換装置

【課題】縦一列になって搬送されてくる製品を所定の角度で搬送方向を高速で且つ安定して方向変換する方向変換放置を提供することであり、例えば90度のような変換角度であれば、縦方向の流れを横方向流れに変換する製品方向変換装置を提供する。
【解決手段】前工程から一列、縦流れに搬送されてきた製品A,B,Cを、間欠作動式ベルトコンベヤ2bを含む間隔修正コンベヤにて定ピッチに修正する。駆動機構22の駆動によって移動・変換機構24が作動し、吸着ユニット23を搬送コンベヤと同速で移動しながら吸着部材42,42の吸盤45,45がコンベヤ上より製品A,Bの吸着を行い、板カム55とカムフォロワ59とのカム作用によって吸着部材42が回転して,例えば90度方向変換をさせたところで吸着を解除して製品をコンベヤに受け渡す。製品の間隔を修正し、吸着してから方向変換するので、安定して方向変換をすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンベヤ等の搬送装置で搬送中の製品について、その方向を変換する製品方向変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前工程から搬送されてくる製品を箱詰めする箱詰めシステムにおいて前記製品の姿勢を変更する製品姿勢変更機構が提案されている(特許文献1参照)。この製品姿勢変更機構は、製品が袋に袋詰めされたものであり、製品を搬送する搬送手段と、この搬送手段による製品の搬送方向と交差するように配置され、製品の一部と衝突して製品に力を加え製品を回転させる第1衝突面と、この第1衝突面との衝突によって回転させられた製品と衝突し、製品の回転を止める方向に製品に対して力を加える第2衝突面とを有する製品姿勢変更部材を備えており、処理スピードの高速化を図っている。製品の姿勢を変更する場合には、製品姿勢変更部材を製品と衝突する位置に装着し、製品の姿勢を変更しない場合には製品姿勢変更部材の装着を解除することで対応している。
【0003】
製品姿勢変更部材においては、第1衝突面は、製品の搬送方向に対して概ね直交するように配置されており、第2衝突面は、製品の搬送方向に概ね沿うように配置されている。第1衝突面は、袋の一部と衝突し、袋に力を加えて袋を回転させ、第2衝突面は、第1衝突面との衝突によって回転させられた袋と衝突し、袋に対して袋の回転を止める方向に力を加え、袋の姿勢を90゜変えることを可能にしている。製品姿勢変更部材の具体的な構造としては、搬送コンベア上に搬送方向に延びる一対のガイドが対向して備えられ、各ガイドには、上流側よりも下流側の間隔が狭くなるように設けられた傾斜面と、該傾斜面の下流側に搬送方向に直交するように設けられた第1の衝突面と、該衝突面の下流に搬送方向に平行する平行面(第2衝突面)とが設けられている。
【0004】
しかしながら、このような一対のガイドから成る製品姿勢変更部材では、ガイドの上流端に袋の重心が当接した場合などに、袋がガイドの上流端に引っ掛かってここで袋が停止することがある。或いは、両ガイド間、つまり傾斜面間が搬送する袋の短辺よりも広くても長辺よりも狭く設定されている場合には袋が横向き(幅方向を搬送方向に向けた姿勢)で搬入されたときなどに、傾斜面間の下流端近傍において袋が詰まることがある。特に、搬送コンベアによって比較的高速で袋が搬送されている場合、このような袋詰りが生じると、箱詰めシステムのみならず、上流側のシールチェッカ、さらに上流側の製袋包装機や組合せ計量機等全工程における装置を停止させて詰まった袋を取り除くなどの復旧作業を行わなければならなくなり、生産性が低下するという問題がある。
【0005】
そこで、上流側から搬入された物品を適正な姿勢に修正すると共に、袋詰まりを防止可能にする箱詰めシステムが提案されている(特許文献2参照)。この箱詰めシステムは、上流側から搬入された物品を下流側へ搬送する搬送手段と、該手段から順次搬入された所定個数の物品を所定姿勢の一群状態で下流側へ搬送する集積搬送手段と、該手段で搬送された一群の物品を箱に詰め込む箱詰手段とを備えているが、搬送手段は、物品を載置して搬送する搬送コンベアと物品の姿勢を修正するガイド機構とを有し、かつ、該ガイド機構は搬送コンベアの両側部に配設された対向する一対のベルトコンベアで構成されると共に、該ベルトコンベアの互いに対向する面が搬送コンベアの搬送方向に走行可能とされていることを特徴としている。
【0006】
ガイド機構を対向する一対のベルトコンベアで構成し、互いに対向する面が搬送コンベアの搬送方向に走行可能としたことにより、上流側から搬入した物品は、ベルトコンベアに当接させて適正な姿勢に修正して下流側の集積搬送手段に搬送される。つまり、例えば搬入された物品の下流側先端がベルトコンベアに当接すると、物品はベルトコンベアの走行方向に引きずられて所定の姿勢に修正される。このように、ガイド機構をベルトコンベアで構成したことによって、物品の姿勢修正を容易に行うことができる。即ち、物品がガイド機構の上流端に引っ掛かった場合でも、ベルトコンベアの走行が物品を搬送コンベアの内方に引き戻すように作用するので、ガイド機構の上流端における物品の引っ掛かりを回避することができる。また、物品がその幅方向を搬送方向に向けた姿勢で搬入されてベルトコンベア間で詰まったときでも、ベルトコンベアの巻き込み作用により強制的に下流側に搬送することができ、物品はベルトコンベア間で詰まって停止することなく円滑に下流側に搬送することができる。
【0007】
本出願人は、移送過程で包装品のシールの良・不良を瞬時にチェックし、良品の場合には90度方向変換をして移送し、不良品の場合には側方へ吹き飛ばす包装品の90度方向変換移送装置を提案している(特許文献3参照)。即ち、ローラーコンベア装置上に移送されてきた包装品を包装品到達検知用センサーが検知することに応じて、ローラー停止手段のローラー停止板によってローラーを押圧停止させることで包装品の移送を停止し、次に、縦シャフトが下降し水平押圧板で該包装品をローラーコンベア装置上で押圧する。この押圧時に、コイルばねが縮みギャップが所要寸法以下になったときにギャップセンサーが信号を出力し、信号出力があるときには包装品のシールが良であるとして、縦シャフトを90度回動して包装品を方向変換する。コイルばねが縮まず信号出力がないときは、包装品のシールが不良であるとして、縦シャフトが上昇復帰し、ノズルが高圧空気を吹き出して包装品をコンベア側方へ吹き飛ばす。
【0008】
また、本出願人は、包装品を移送する過程において、包装品を押さえて迅速に90度回動し押さえたまま引き続き同方向へ移送することができ、高速包装ラインに適用できる包装品の90度方向変換装置を提供している(特許文献4参照)。即ち、コンベア装置の上方で、ベルト巻掛け機構を支持するブラケットを上下動自在かつ90度往復回動自在な縦シャフトで支持しておき、コンベア装置上に包装品が搬送されてくるとストッパで停止させてコンベア装置が停止し、縦シャフトが下降してベルト巻掛け機構がコンベア装置上で包装品を押さえる。次に、縦シャフトが90度往回動してベルト巻掛け機構が包装品を90度方向変換し、ベルト巻掛け機構が包装品を押さえた状態でコンベア装置が走行復帰し包装品を搬出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2000−313417号公報
【特許文献2】特開2005−119723号公報
【特許文献3】特開平05−077818号公報
【特許文献4】特開平05−147615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、搬送される物品(製品)をガイドに当てる方式は、軟弱で不定形な物品、例えば製袋充填包装機等で製造されたピロー包装体のような袋包装体の場合には、物品の角部がしっかりしておらず、また柔らかいため、安定して回転させて方向変換させることができない。このように、安定した製品の方向変換の点でなお一層に改善が求められている。また、製品を停止させて方向変換をすると、製品の搬送機構が複雑になるとともに、方向変換の際に搬送速度が低下するなどの問題点も生じてくる。
【0011】
そこで、ガイドに依ることなく、搬送されてくる製品を吸引にて確実に把握し、当該把持した状態で製品を回動させることによって、製品の方向変換の際の搬送速度を低下させることなく且つ製品を安定して方向変換する点で解決すべき課題がある。
【0012】
この発明の目的は、前工程より、縦一列になって搬送されてくる製品を搬送しつつ所定の角度で搬送方向を高速で且つ安定して方向変換する方向変換放置を提供することであり、例えば90度のような変換角度であれば、縦方向の流れを横方向流れに変換する製品方向変換装置を提供することである。
また、この発明の目的は、製品全体が軟弱であって、且つ搬送面上に載せられる被搬送面が不定形なピロー包装体のような製品であっても、方向変換の際の搬送速度を低下させることなく且つ安定して、例えば90度の向きを変えることができる製品方向変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、この発明による製品方向変換装置は、製品を載置状態で搬送する搬送装置と、前記搬送装置の上方に配設されており前記搬送装置と同調して移動可能であるとともに前記製品を吸着し且つ回動可能な吸引具を有する吸引ニットとを備え、前記搬送装置における前記製品の連続的な流れの中で、前記吸引ユニットの前記吸引具が前記製品を吸着し、前記吸引具が回動することにより前記製品の向きを所定の方向まで変換し、前記吸引具による前記製品の吸着を解除して方向が変換された前記製品を前記搬送装置に受け渡すことから成っている。
【0014】
この製品方向変換装置によれば、前工程から一列、縦流れに搬送されてきた製品を、間隔修正コンベヤにて定ピッチに修正し、吸着ユニットが搬送コンベヤと同速で移動しながらコンベヤ上より吸着を行い、所定角度で回転したところで吸着を解除して横流れにし、コンベヤに受け渡す。この方式は、搬送コンベヤの動きに合わせて移動しながら90度方向変換するので、方向変換の際に搬送速度を低下させることなく製品の間隔も乱れずに後工程へ受け渡すことができる。
即ち、製品の搬送間隔を修正し、吸着してから方向変換するので、安定して方向変換をすることができる。
【0015】
この製品方向変換装置は、吸着ユニットを駆動するため、駆動機構と、当該駆動機構によって駆動されて前記吸着ユニットを移動させるとともに前記吸着ユニットの当該移動に対応して前記吸引具を回動して前記製品の向きを方向変換させる移動・変換機構とを備えることができる。
前記移動・変換機構は、走行経路が縦面内に設定されており前記駆動機構によって駆動されるチェーンのような無端帯を備えた無端帯移動機構を備えており、前記無端帯に連結された前記吸引具が前記無端帯の移動に伴って前記搬送装置に載置されている前記製品に押し付けられて当該製品を吸引することができる。
前記移動・変換機構は、カム面を備えたカム手段と、前記無端帯に関連して配置され且つ当該カム手段の前記カム面に係合するカムフォロワと、前記無端帯に連結された前記吸引具が前記無端帯の移動に伴う前記カムフォロワの前記カム面とのカム作用によって前記吸引具を回動させる変換手段とを備えることができる。
【0016】
この製品方向変換装置において、前記搬送装置は、前記吸着ユニットが吸引する少なくとも一つの前記製品を搬送するベルトコンベアを間欠作動式ベルトコンベヤとしており、前記間欠作動式ベルトコンベヤを、前記吸引具が前記製品を吸着することができるように前記吸着ユニットの駆動とタイミングを取って作動させることができる。
また、前記吸着ユニットは搬送方向前後に所定の距離だけ離れた二つの前記吸引具を備えており、前記間欠作動式ベルトコンベヤは、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離に等しい場合にはそのまま前記製品の搬送を継続し、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離より長い場合には減速又は停止して前記製品間の間隔が前記吸引具間の距離に等しくなったときに通常の速度での搬送を再開して、間欠作動式ベルトコンベヤとタイミングを取って駆動される吸着ユニットの二つの吸引具がそれぞれ製品を吸着することができる。そして、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離より短い場合には、当該後続の製品を前記搬送装置から除外することで、更に後続の製品との間で距離を合わせて、タイミングを取って駆動される吸着ユニットの二つの吸引具でそれぞれ製品を吸着することができる。
【発明の効果】
【0017】
この発明は、上記のように構成されているので、次のような格別な作用・効果を奏することができる。即ち、この製品方向変換装置は、吸引ニットによって、製品の連続的な流れの中で方向変換を行うので、間欠的な製品の流れの場合とは違って方向変換の際に搬送速度を低下させることなく高速な処理(包装機による製品の袋包装後の後工程の処理)を行うことができる。また、吸着ユニットは搬送コンベヤと動きを合わせて移動し、連続的な流れの中で、例えば製品の90°方向変換をすることができるので、製品の間隔も乱れずに後工程へ受け渡すことができる。吸着ユニットが製品を吸着して方向変換をするので、製品の搬送ラインが方向変換の前後で直線状となってシンプルなレイアウトにすることができる。吸着ユニットが製品の中心位置を吸着して、又は製品の中心位置をずらして吸着し回転する場合には、縦流れから90°方向変換して横流れになったときに、それぞれ製品の搬送中心位置をコンベヤの幅方向の中心ラインに合った又はコンベヤの中心ラインから幅方向にずらすことができる。更に、製品のサイズが変わっても、ガイド等の変更を要するというようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明による製品方向変換装置の一実施例を一部断面で示す側面図である。
【図2】図1に示す製品方向変換装置を下から見た底面図である。
【図3】図1に示す製品方向変換装置を線A−Aで切断した断面図である。
【図4】図1〜図3に示す製品方向変換装置の吸着ユニットを示す図である。
【図5】本発明による製品方向変換装置における吸引空気の流れを説明する図である。
【図6】製品の厚さに応じて本発明による製品方向変換装置の搬送装置に対する高さ変更を説明する図である。
【図7】本製品方向変換装置を用いて製品を搬送しつつ方向変換する態様の一例を示す説明図である。
【図8】本製品方向変換装置を用いて製品を搬送しつつ方向変換する態様の別例を示す説明図である。
【図9】本製品方向変換装置をならし装置(製品である袋内の包装物を当該袋内でならす装置)として使用する場合を示す図である。
【図10】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、原点位置において待機している状態を示している図である。
【図11】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、図10に示す状態から吸着ユニットが旋回チェーンに沿って動き出し、製品に吸着した時点の状態を示す図である。
【図12】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、図11に示す状態から吸着ユニットがカム動作によって旋回(方向変換)する状態を示す図である。
【図13】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、図12に示す状態から吸着ユニットが方向変換完了した状態を示す図である。
【図14】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、図13に示す状態から吸着ユニットが原点に復帰する途上を示す図である。
【図15】本発明による方向変換装置の作動を示す図であって、図14に示す状態から吸着ユニットが原点に復帰する途上を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付した図面に基づいて、この発明による製品方向変換装置の実施例を説明する。図1は本発明による製品方向変換装置の一実施例を一部断面で示す側面図であり、図2は底面図、図3はその線A−Aで切断した断面図である。図1〜図3に示す製品方向変換装置1は、製品が搬送される搬送装置2の上方に、搬送装置2と組み合わせて設けられている。搬送装置2は、回転軸線を横置きしたプーリ12,13にコンベヤベルト14を巻き掛けて成るベルトコンベヤ2a,2b,2c,2d…を搬送方向に順に接続して配置することで構成されている搬送コンベヤである。ベルトコンベヤ2a,2dについては、それぞれその一部のみを示す。ベルトコンベヤ2bのみが間欠作動式の搬送コンベヤであり、その他のベルトコンベヤ2a,2c,2dは連続作動式搬送コンベヤであり、これらのコンベヤにより製品間隔が所定の間隔に修正される。モータ15の出力軸に設けられている駆動プーリ16と、ベルトコンベヤ2a,2b,2c,2d…一方のプーリ12と同軸に連結された従動プーリ17との間に伝動ベルト18が巻き掛けられており、モータ15の回転駆動力は、駆動プーリ16、伝動ベルト18及び従動プーリ17を介してベルトコンベヤ2a,2b,2c,2d…に伝達される。間欠作動式搬送コンベヤであるベルトコンベヤ2bのモータ15aは良好な制御性が要求されるためにサーボモータとされているが、連続作動式搬送コンベヤであるベルトコンベヤ2a,2c,2dのモータ15bはインダクションモータとすることができる。
【0020】
製品方向変換装置1は、搬送装置2の上方に配設されているフレーム21に設けられた変換装置用の駆動機構22と、製品を吸着する吸着ユニット23と、駆動機構22からの駆動力によって搬送装置2の搬送とタイミングを合わせて吸着ユニット23を移動させて、吸着した製品を搬送しつつ方向変換を行う移動・変換機構24とを備えている。
【0021】
製品方向変換装置1の駆動機構22は、フレーム21に取り付けられたサーボモータ30と、サーボモータ30の出力軸に取り付けられた駆動プーリ31と、駆動プーリ31と併せてベルト33が巻き掛けられた従動プーリ32と、従動プーリ32に取り付けられておりフレーム21,21に両端近傍の軸受35,35を介して回転自在に支持されているシャフト34とを備えている。
【0022】
製品方向変換装置1の吸着ユニット23は、搬送装置2の搬送方向を含む縦面内において無端帯の動きとともに巡回運動をするユニットベース40と、ユニットベース40の長手方向両端部近傍において垂下する筒状体41,41と、両筒状体41,41と同心状にそれぞれ軸受44を介して回動自在に支持された吸引具としての吸着部材42,42と、両筒状体41,41を連結している連結バー43とを備えている。各吸着部材42は、一対の吸盤45,45を備えており、通常は、吸盤45,45を搬送方向に前後になるように縦配置されている。一方の吸着部材42(この例では上流側の吸着部材42)を筒状体41に対して回動させるため、レバー46、ロッド47及びスプリング48を備えている。一方の吸着部材42の回動は連結バー43を介して他方の吸着部材42(下流側の吸着部材42)の同様の回動に伝達される。また、ユニットベース40は、搬送方向前後の両端部において横方向に交差する方向にアーム49を突出させており、アーム49の先端部は後述する搬送・変換機構24の無端帯としての旋回チェーン54a,54bに連結されている。
【0023】
製品方向変換装置1の移動・変換機構24は、駆動機構22のシャフト34の回転を吸着ユニット23による製品Aの搬送しつつ方向変換を行う動作に変換するための機構である。この実施例では、駆動機構22のシャフト34は、互いに向かい合うフレーム21,21の長手方向の中央位置に配置されており、シャフト34には、フレーム21,21の内側近傍位置において、駆動スプロケット50,50が取り付けられている。フレーム21,21の内側近傍にはまた、駆動スプロケット50,50よりも搬送方向上流側及び下流側にそれぞれ各位置を整合させて、2対のローラ芯51a,51a;51b,51b(合計で4対のローラ芯51)が搬送装置2の搬送面から等しい高さ位置に平行に取り付けられており、各ローラ芯51にはフレーム21の内側近傍位置(駆動スプロケット50の取付け位置に合わせた位置)に大きさが同じのローラ52a,52a;52b,52bがそれぞれ軸受53を介して回転自在に支持されている。一方のローラ52a,52bは、駆動スプロケット50に隣接して配置されており、他方のローラ52a,52bは、駆動スプロケット50から離れて配置されている。
【0024】
駆動スプロケット50の搬送方向上流側(図面右側)においては、ローラ52a,52aに旋回チェーン54aが各フレーム21に沿った状態に巻き掛けられている。一方のローラ52aの周面に支持された旋回チェーン54aには、外側から駆動スプロケット50が噛み合っている。また、駆動スプロケット50の搬送方向後流側(図面左側)においては、ローラ52b,52bに旋回チェーン54bが各フレーム21に沿った状態に巻き掛けられており、一方のローラ52bの周面に支持された旋回チェーン54bには、外側から駆動スプロケット50が噛み合っている。
【0025】
移動・変換機構24の一方の旋回チェーン54aに関連して、板カム55がフレーム21に平行に配設されている。板カム55は、フレーム21に設けられているエアシリンダ56によって、搬送方向と直交する態様で配設されている。即ち、板カム55には、フレーム21に対して直交する方向に延びるスライド軸57,57が取り付けられており、スライド軸57,57は、またエアシリンダ56の出力側端部に取り付けられている。スライド軸57,57は、フレーム21に対してスライド軸受58,58によってスライド可能に支持されている。したがって、エアシリンダ56が作動すると、スライド軸57,57がスライド軸受58,58によってフレーム21に案内されて、板カム55をその板厚方向にシフトさせる。
【0026】
旋回チェーン54aに固定されたアーム49は、吸着ユニット23のユニットベース40に連結されるとともに、レバー46を回動可能に支持している。レバー46は、スプリング48の付勢力がロッド47を介して、アーム49の回りに回動付勢されているので、レバー46の先端部に回動可能に設けられているカムフォロワ59は板カム55の周面であるカム面に押し当てられる。エアシリンダ56の作動によって、カムフォロワ59が板カム55の周面であるカム面と係合する状態と、当該カム面と非係合となる状態との間で切り替えられる。
なお、ストッパ60は、後述するように、吸着部材42が旋回する前の状態に停止させるためのものであり、原点探知センサ61は吸着ユニット23の原点位置を検知するためのものである。
【0027】
図4は、図1〜図3に示す製品方向変換装置に用いられている吸着ユニットを示す図である。図4(a)は図4(b)の線B−Bで切断して下方を見た図であり、図4(b)は吸着ユニットを一部断面で示す側面図である。図1〜図3に示した構成と同等のものには同じ符号を用いることで再度の説明を省略する。スプリング48の一端部は、連結バー43においてロッド47の一端部に連結されており、スプリング48の付勢力(収縮力)は、一部が連結バー43に作用して吸着部材42,42を同じ方向に同じ回動量で回動させるように作用し、残る力の部分がロッド47を介してレバー46を回動させ、カムフォロワ59を板カム55のカム面に押し当てるように作用する。スプリング48の他端は、ユニットベース40から延びるホルダ62に取り付けられており、吸着部材42上のストッパ60がホルダ62のクッションゴム63に当たった位置が、吸着部材42が旋回する前の状態である。
【0028】
図5は、本製品方向変換装置における空気の流れを説明する図である。図5(a)は、製品方向変換装置の側面図、同(b)は搬送装置の搬送方向に沿う方向から見た正面図である。図5において、図1及び図3に示した吸着ユニットの構成要素と同等のものには、同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。蛇腹状の一対の吸盤45,45を備える吸着部材42は、内部が吸盤45,45に繋がる吸引通路65となっており、吸引通路65はユニットベース40内の吸引通路66に接続されている。吸引通路66は、更にユニットベース40に接続されたホース67に繋がっている。ホース67の基端に接続されるリングブロワ(図示せず)は、吸引通路65,66を通じて、吸盤45,45に吸込み負圧を生じさせ、方向変換をすべき製品を吸着することができる。
【0029】
図6は、製品の厚さに応じて本製品方向変換装置の搬送装置に対する高さ変更を説明する図であり、図6(a)はその側面図、同(b)は搬送装置の搬送方向に沿う方向から見た正面図である。図6において、図1及び図3に示した吸着ユニットの構成要素と同等のものには、同じ符号を付すことで再度の説明を省略する。コンベヤのフレーム11に対して搬送装置2を挟んで、支柱70,70が立設されており、各支柱70には所定箇所に縦(上下)方向長孔71,71が形成されている。製品方向変換装置1は、横方向に延びる軸受ホルダ72,73にそれぞれ軸受74,74が取り付けられており、軸受74,74が支柱70の縦(上下)方向長孔71,71に案内されることで、高さ方向に位置調節が可能である。支柱70,70の頂部に橋渡されるトップフレーム75には、スラスト軸受76を介してハンドル77を備えるアジャストネジ78が支持されており、アジャストネジ78は、その先端部が製品方向変換装置1のフレーム21に固定されたナット79にねじ込まれていて、製品方向変換装置1の荷重を支えている。トップフレーム75には、ハンドル77に関連してインジケータ79aやロックハンドル79bが設けられている。図6の実線で示す状態は、製品の厚さが厚い場合に製品方向変換装置1が引き上げられた状態を示し、製品の厚さが薄い場合に引き下げられた状態が吸着部材42,42、軸受ホルダ72,73及び軸受74,74について二点鎖線で示されている。
【0030】
図7は、本製品方向変換装置を用いて製品を搬送しつつ方向変換する態様の一例を示す説明図である。製品Aは、搬送装置2のベルトコンベヤ2a,2b,2c,2d…の幅方向中心を搬送されてくる。ベルトコンベヤ2a,2c,2d…は同期して作動する連続式コンベヤであり、ベルトコンベヤ2bのみが間欠作動式コンベヤである。
図7の[1]は、間欠式のベルトコンベヤ2b上で製品Aが到来し、製品方向変換装置1の吸着ユニット23の吸着手段42,42がその吸着前に占める位置を示している。なお、製品Aと後続の製品B間の搬送方向の間隔は、通常、前工程で吸着手段42,42間の距離よりも長く引き離された状態で供給される。
図7の[2]は、製品Aがベルトコンベヤ2c上に丁度移載され、後続の製品Bが連続作動式ベルトコンベヤ2aから間欠作動式ベルトコンベヤ2b上に移載された状態を示す。ベルトコンベヤ2c上の製品Aと間欠作動式ベルトコンベヤ2b上に到来した製品B間の間隔が吸着手段42,42間の距離に等しい状態にあるので、間欠作動式ベルトコンベヤ2bはそのまま製品Bの搬送を継続する。吸着手段42,42がそれぞれ製品A,Bの中心位置で吸着を開始している状態を示している。吸着手段42,42は製品A,Bをベルトコンベヤ2c,2bに少し押さえ付けた状態で空気の吸引によって吸着を開始し、吸着後は吸引によって製品自体が引き上げられることにより製品A,Bはベルトコンベヤ2c,2bから僅かに浮いた状態となる。製品A,Bは、吸着手段42,42によって製品の中央部が吸着されたまま、ベルトコンベヤ2c,2bから僅かに浮いた状態でこれらと同期して搬送され方向変換される。
【0031】
図7[1]の段階で、後続の製品Bとの間の間隔が吸着手段42,42間の距離より長い場合には、間欠作動式ベルトコンベヤ2bは減速又は停止して製品Bが製品Aを追いかけるのを待ち、製品A,B間の間隔が吸着手段42,42間の距離に等しくなったときに通常の速度、即ち、連続作動式ベルトコンベヤ2aの搬送速度で搬送を再開する。間欠作動式ベルトコンベヤ2bは吸着手段42,42とタイミングを取って駆動され、製品A,Bが図7[2]に示す状態になり、吸着手段42,42がそれぞれ製品A,Bを吸着することができる。そして、製品Aと後続の製品Bとの間の間隔が吸着手段42,42間の距離より短い場合には、当該後続の製品Bをベルトコンベヤ2aから、例えばエアの噴射で掃き出す等によって除外することで、製品Aと更に後続の製品Cとの間で間隔を合わせて、間欠作動式ベルトコンベヤ2bをタイミングを取って駆動することで、吸着手段42,42で製品A,Cを吸着することができる。
【0032】
図7の[3]は、吸着手段42,42が板カム55とカムフォロワ59とのカム作用によって回動して、製品A,Bを同じ方向に方向変換させている状態を示す。吸着手段42,42が搬送方向に移動しつつ回動し製品A,Bの方向変換が行われる。
図7の[4]は、吸着手段42,42の回転による製品A,Bの90°の回転(方向変換)が完了した状態を示している。吸着手段42,42による製品A,Bの吸着が解除され、製品Aがベルトコンベヤ2c上で、また製品Bがベルトコンベヤ2b上でそれぞれ90°方向変換された状態で搬送され、更にそれぞれベルトコンベヤ2d,ベルトコンベヤ2c上へと受け渡される。吸着手段42,42は製品A,Bの芯位置で吸着しているので、方向変換後もコンベヤ2b,2cの幅方向中心に受け渡され、製品は搬送ラインにおいて一直線になって搬送される。
【0033】
図8は、本製品方向変換装置を用いて製品を搬送しつつ方向変換する態様の別例を示す説明図である。製品Aは、搬送装置2のベルトコンベヤ2a,2b,2c,2d…の幅方向中心を搬送されてくる。ベルトコンベヤ2a,2c,2d…は同期して作動する連続作動式コンベヤであり、ベルトコンベヤ2bのみが間欠作動式コンベヤである。
図8の[1]は、図7[1]と同じである。
図8の[2]は、製品Aがベルトコンベヤ2c上に丁度移載され、後続の製品Bが連続作動式ベルトコンベヤ2aから間欠作動式ベルトコンベヤ2b上に移載された状態を示す。ベルトコンベヤ2c上の製品Aと間欠作動式ベルトコンベヤ2b上に到来した製品B間の間隔が吸着手段42,42間の距離に等しい状態にあるので、間欠作動式ベルトコンベヤ2bはそのまま製品Bの搬送を継続する。吸着ユニット23と搬送装置2とのタイミングをずらすことにより、吸着手段42,42がそれぞれ製品A,Bの中心位置からずれた位置で吸着することができる。吸着手段42,42は製品A,Bをベルトコンベヤ2c,2bに少し押さえ付けた状態で空気の吸引によって吸着を開始し、吸着後は吸引によって製品自体が引き上げられることにより製品A,Bはベルトコンベヤ2c,2bから僅かに浮いた状態となる。製品A,Bは、吸着手段42,42によって製品の中央部からずれた部分が吸着されたまま、ベルトコンベヤ2c,2bから僅かに浮いた状態でこれらと同期して搬送され方向変換される。
【0034】
図8の[3]は、吸着手段42,42が板カム55とカムフォロワ59とのカム作用によって回動して、製品A,Bを同じ方向に方向変換させている状態を示す。吸着手段42,42が搬送方向に移動しつつ回動し製品A,Bの方向変換が行われる。
図8の[4]は、吸着手段42,42の回転による製品A,Bの90°の回転(方向変換)が完了した状態を示している。吸着手段42,42による製品A,Bの吸着が解除され、製品Aがベルトコンベヤ2c上で、また製品Bがベルトコンベヤ2b上でそれぞれ90°方向変換された状態で移送され、更にそれぞれベルトコンベヤ2d,ベルトコンベヤ2c上へと受け渡される。吸着手段42,42は製品A,Bの芯をずらして吸着しているので、方向変換後はコンベヤ2b,2cの幅方向中心からずれた位置に受け渡され、後工程に搬出される。製品A,Bのずらしについては逆ずれパターンも可能である。
【0035】
図9は、本製品方向変換装置をならし装置(製品である袋内の包装物を当該袋内で均す装置)として使用する場合を示している。図9(a)は側面図であり、同(b)は底面図である。図9では、エアシリンダ56の出力部材が進出した状態にあり、これによって板カム55は、フレーム21に接近した引込み位置を占める。レバー46に設けられているカムフォロワ59は板カム55のカム周面から外れ、カム周面にスプリング48の付勢作用を以て当接することはなく、吸着部材42,42は回動しない。したがって、吸着ユニット23の動作は旋回チェーン54a,54bによる旋回動作をするだけになって製品の方向変換をせず、吸盤45,45が製品を表面から押して、製品内部の包装物に生じやすい不均一な収容を均すことができる。
【0036】
次に、本発明による方向変換装置の動作を図10〜図15を参照して順に説明する。
(1)図10は、本発明による方向変換装置が原点位置において待機している状態を示している。吸着ユニット23は、例えばユニットベース40が原点探知センサ61に最も接近したときにて探知される。エアシリンダ56の作動により、カムフォロワ59は板カム55のカム面と接近するとすれば当接可能となる同じ面内にあるが、カム面からは離れていて非係合の状態にある。したがって、方向変換装置1は、かかる原点位置で待機している。なお、製品Aが製品探知センサ82を通過した地点で間欠作動式ベルトコンベヤ2b上で停止・待機しているときに、後続の製品Bが搬送されて来ると、製品Bが製品探知センサ81を通過するときに、製品A,B間の間隔が吸着ユニット23の前後に配置された吸着部材42,42の距離と同じ長さになったところで、間欠作動式ベルトコンベヤ2bによる製品Aの搬送がスタートする。これによって、製品A,Bの間隔が修正される。
(2)図11は、本発明による方向変換装置の吸着ユニットが旋回チェーンに沿って動き出した状態を示している。図10に示す待機状態の後、駆動機構22の駆動開始によって搬送・変換機構24が動作を開始し、図11では、吸着ユニット23は下がり切って吸引動作中の吸盤45が製品に接近して製品に当たることでその製品を吸着した状態にあり、これ以上下降することはない。同時に、製品Cが搬送されて来て、製品Cはベルトコンベヤ2aを搬送されている途中である。吸着ユニット23が旋回チェーン54a,54bの下り走行路に沿って動き出す。この間、製品A,Bは搬送されつつある。サーボモータ30の出力軸にベルト33による伝動機構を介して連結されているスプロケット50が、ローラ52a,52aと52b,52bとに巻き掛けられた2つの旋回チェーン54a,54bを動かす。吸着ユニット23は、旋回チェーン54a,54bと4本のアーム49で繋がっているので、旋回チェーン54a,54bに沿って動く。
(3)図12は、本発明による方向変換装置の吸着ユニットがカム動作によって旋回(方向変換)する状態を示している。旋回チェーン54a,54bが動くと、カムフォロワ59が板カム55と接しながら板カム55に沿って動く。板カム55とカムフォロワ59とのカム動作によってレバー46がアーム49の回りに回転する。レバー46と連結バー43はロッド47で繋がっており、連結バー43は前後2つの吸着部材42と繋がっているので、レバー46が板カム55に沿って動くと吸着ユニット23の前後2つの吸着部材42,42が回転する。即ち、製品A,Bは搬送されながら吸着部材42,42が旋回し、製品AとBを同時に回転する。
(4)図13は、本発明による方向変換装置の吸着ユニットが方向変換完了状態を示している。旋回チェーン54a,54bの更なる動きに伴い、カムフォロワ59が板カム55の下死点に到達すると、レバー46の回転は最も回動した位置を占めてそれ以上の回動をしない。この位置に対応して、吸着ユニット23の前後2つの吸着部材42,42が製品AとBの90°方向変換を完了する。また、このとき以後、吸盤45による吸着も解除され、吸着ユニット23は製品を離脱する。製品Aはベルトコンベヤ2cへ、また製品Bはベルトコンベヤ2dへ受け渡される。なお、製品探知センサ82は製品Cを確認する。
(5)図14は、本発明による方向変換装置の吸着ユニットが原点に復帰する途上を示している。製品A,Bは90°方向変換と間隔修正を完了し、後工程へ搬送されて行く。吸着ユニット23の吸着部材42,42は板カム55が変位なしのまま、即ち、板カム55のローラ52aの円弧面と同じ形状のカム面を移動するので、(4)の状態の角度のまま上昇し、その後、吸着ユニット23が原点へ旋回しながら戻る。なお、製品Cはベルトコンベヤ2aからベルトコンベヤ2bへと流れている途中であり、製品Dがベルトコンベヤ2aに向かって搬送されてくる。
(6)図15は、本発明による方向変換装置の吸着ユニットが原点に復帰する途上を示している。吸着ユニット23が原点へ戻る途中であり、レバー46、即ちカムフォロワ59が板カム55から外れ、吸着部材42,42がスプリング48の力で旋回前の状態に戻る。前後2つの吸着部材42,42を繋いでいる連結バー43がスプリング48で引かれており、カムフォロワ59が板カム55から外れると、スプリング48の力でストッパ60に当たるまで戻る。なお、製品Cはベルトコンベヤ2aからベルトコンベヤ2bへと流れている途中にあり、製品Dはベルトコンベヤ2aを搬送されている途中にある。
(7)(1)へ戻る。以後、この動きを繰り返す。
【0037】
上記実施例では、吸引ユニットを、搬送方向前後に距離を置いて並べた二つの吸引具を備えるものとし、搬送方向後方側の吸引具で吸引する製品が間欠式ベルトコンベヤ上に載置されているときに、好ましくは停止中に、吸引具で当該製品を吸引することで、二つの吸引具間の距離に対応して離れている二つの製品を同時に吸引することを可能にしている。しかしながら、吸引具は一つであって、一つの製品毎に吸引して回動することによって方向変換を行ってもよい。また、間欠式ベルトコンベヤを増やして、三つ以上の製品を吸引し、方向変換することも可能である。なお、吸引ユニットは、一直線に流れるコンベヤライン上に同調して動くことが好ましいが、これに限ることはない。また、実施例では、方向変換角度は90度であるとしたが、この角度に限ることはなく、任意の方向変換角度に設定することができる。方向変換角度は90度としたときには、搬送ラインを一直線のシンプルなレイアウトにすることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 製品方向変換装置 2 搬送装置
2a,2b,2c,2d ベルトコンベヤ
11 フレーム 12,13 プーリ
14 コンベアベルト 15 モータ
15a サーボモータ 15b インダクションモータ
16 駆動プーリ 17 従動プーリ
18 伝動ベルト
21 フレーム 22 駆動機構
23 吸着ユニット 24 搬送・変換機構
30 サーボモータ 31 駆動プーリ
32 従動プーリ 33 ベルト
34 シャフト 35 軸受
40 ユニットベース 41 筒状体
42 吸着部材 43 連結バー
44 軸受 45 吸盤
46 レバー 47 ロッド
48 スプリング 49 アーム
50 駆動スプロケット 51a,51b ローラ芯
52a,52b ローラ 53 軸受
54a,54b 旋回チェーン 55 板カム
56 エアシリンダ 57 スライド軸
58 スライド軸受 59 カムフォロワ
60 ストッパ 61 原点探知センサ
62 ホルダ 63 クッションゴム
65 吸引通路 66 吸引通路
67 ホース
70 支柱 71 縦方向長孔
72,73 軸受ホルダ 74 軸受
75 トップフレーム 76 スラスト軸
77 ハンドル 78 アジャストネジ
81,82 製品探知センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を載置状態で搬送する搬送装置と、
前記搬送装置の上方に配設されており前記搬送装置と同調して移動可能であるとともに前記製品を吸着し且つ回動可能な吸引具を有する吸着ニットとを備え、
前記搬送装置における前記製品の流れの中で、前記吸着ユニットの前記吸引具が前記製品を吸着し、前記吸引具が回動することにより前記製品の向きを所定の方向まで変換し、前記吸引具による前記製品の吸着を解除して方向が変換された前記製品を前記搬送装置に受け渡すことから成る製品方向変換装置。
【請求項2】
前記吸着ユニットを駆動するため、駆動機構と、当該駆動機構によって駆動されて前記吸着ユニットを移動させるとともに前記吸着ユニットの当該移動に対応して前記吸引具を回動して前記製品の向きを方向変換させる移動・変換機構とを備えていることから成る請求項1記載の製品方向変換装置。
【請求項3】
前記移動・変換機構は、走行経路が縦面内に設定されており前記駆動機構によって駆動される無端帯を備えた無端帯移動機構を備えており、前記無端帯に連結された前記吸引具が前記無端帯の移動に伴って前記搬送装置に載置されている前記製品に押し付けられて当該製品を吸引することから成る請求項2記載の製品方向変換装置。
【請求項4】
前記移動・変換機構は、カム面を備えたカム手段と、前記無端帯に関連して配置され且つ当該カム手段の前記カム面に係合するカムフォロワと、前記無端帯に連結された前記吸引具が前記無端帯の移動に伴う前記カムフォロワの前記カム面とのカム作用によって前記吸引具を回動させる変換手段とを備えていることから成る請求項3記載の製品方向変換装置。
【請求項5】
前記カム手段に対する前記カムフォロワの係合を離脱可能とし、当該係合を離脱した状態で前記駆動機構を稼働させることにより、前記移動機構は機能しても前記回転変換機構を機能させないことで、前記吸引具が前記製品を押すことによる前記製品のならし運転ができることから成る請求項4記載の製品方向変換装置。
【請求項6】
前記吸着ユニットは、一つの前記吸引具、若しくは搬送方向前後に所定の距離だけ離れた二つ又はそれ以上の個数の前記吸引具を備えていることから成る請求項1〜5のいずれか一項記載の製品方向変換装置。
【請求項7】
前記吸引具は、前記搬送ラインの中心を搬送されている前記製品の中心位置を吸引して方向変換後においても前記製品の中心を搬送装置の中心ラインに合わせて受け渡すこと、或いは前記搬送ラインの中心を搬送されている前記製品の中心位置から搬送方向に外れた位置を吸引して方向変換後に前記製品の中心を搬送装置の中心ラインからずれた位置に受け渡すことから成る請求項1〜6のいずれか一項記載の製品方向変換装置。
【請求項8】
前記吸着ユニットは、前記製品の高さに合わせて装置フレームに対して上下方向に調節可能であることから成る請求項1〜7のいずれか一項記載の製品方向変換装置。
【請求項9】
前記搬送装置は、前記吸着ユニットが吸引する少なくとも一つの前記製品を搬送するベルトコンベアを間欠作動式ベルトコンベヤとしており、前記間欠作動式ベルトコンベヤは、前記吸引具が前記製品を吸着することができるように前記吸着ユニットの駆動とタイミングを取って作動されることから成る請求項1に記載の製品方向変換装置。
【請求項10】
前記吸着ユニットは搬送方向前後に所定の距離だけ離れた二つの前記吸引具を備えており、前記間欠作動式ベルトコンベヤは、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離に等しい場合にはそのまま前記製品の搬送を継続し、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離より長い場合には減速又は停止して前記製品間の間隔が前記吸引具間の距離に等しくなったときに搬送を再開し、後続の前記製品との間の間隔が前記吸引具間の距離より短い場合には当該後続の製品を前記搬送装置から除外することから成る請求項9に記載の製品方向変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−105438(P2011−105438A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−261409(P2009−261409)
【出願日】平成21年11月16日(2009.11.16)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第3項適用申請有り 博覧会名:2009日本国際包装機械展(ジャパンパック2009) 主催者名:社団法人 日本包装機械工業会 開催日 :平成21年10月20日(火)〜23日(金)
【出願人】(000148162)株式会社川島製作所 (90)
【Fターム(参考)】