製袋包装機の縦シール機構
【課題】連続的に縦シールを行う製袋包装機において、シールの高品質を図ると共に、高速に縦シールを行うことが可能な縦シール機構を提供する。
【解決手段】縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22とを備えている。ここで、縦シール部材21は、搬送装置22から離れたシール位置に配置され、筒状フィルムの重なり部分F2に対し加熱加圧を行うとともに筋目シールを形成する。
【解決手段】縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22とを備えている。ここで、縦シール部材21は、搬送装置22から離れたシール位置に配置され、筒状フィルムの重なり部分F2に対し加熱加圧を行うとともに筋目シールを形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材の重なり部分(縦シール部分)を搬送方向に沿ってシールする機能を備えた製袋包装機の縦シール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
製袋包装機は、シート状の包装材で袋を製造しながら袋の内部にスナック菓子などの被包装物を充填して製袋包装する。そのうち、ピロー包装機と呼ばれる縦型の製袋包装機では、シート状のフィルム材をフォーマーおよびチューブによって筒状に成形し、縦シール機構により筒状包装材の重ねられた縦の縁を連続的に熱シール(熱溶着)して筒状包装材を形成する。そして、筒状包装材の内部にチューブから被包装物を充填して、チューブ下の横シール機構によって袋の上端部と後続の袋の下端部とにまたがって熱シールした後、その熱シール部分(横シール部分)の中央をカッターで切断する。
【0003】
このような製袋包装機が備えている縦シール機構では、シート状の包装材をチューブに巻きつけて筒状に成形し、搬送装置により連続的に搬送してくる包装材に対し、縦シール機構の縦ヒータを当接させて、包装材の端縁同士を接合して縦シール部を形成する。製袋包装の高速化を図るため、包装材を連続的に搬送して、連続的に製袋包装を行う連続式縦シール機構が提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、筒状を形成させるチューブ上の縦ヒータと対向する位置にフィルム圧着用帯板バネが設けられている。縦ヒータとフィルム圧着用帯板バネとによりフィルムを挟持し、加熱しながら圧着を行い、連続的にシールする。
【0005】
また、製袋包装機の間欠的な動作に伴い、縦ヒータを間欠的に閉じ開けすることにより、縦シール部に筋目を形成させる縦シール機構が提案されている(特許文献2)。
【0006】
さらに、連続的に筋目シールを形成する機構は、一般的には横ピロ−機で多用されている。その例として、図8に示すように、送りローラー対61及び加圧ローラー対63の駆動によりフィルムが搬送される。ここでは、シール部に筋目をつけるため、送りローラー対61及び加圧ローラー対63にジグザグ状の溝が形成されている。送りローラー対61と加圧ローラー対63との間には非接触状態の一対の加熱ブロック62が設置されている。送りローラー対61及び加圧ローラー対63の駆動により搬送されたフィルムは、加熱ブロック62でプレヒートされ、加圧ローラー対63の圧着により連続的にシールされる。
【特許文献1】特開平5−4608号
【特許文献2】特開2008−18997
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、包装材に形成されるシール部の形状は、図10に示すフラットなラップシールである。一方、日本を含むアジアの国々の市場では縦シール部に縦方向の筋目を有する縦筋目シール、すなわち図11(a)(b)に示すピンチシールが好まれる。
【0008】
また、特許文献2に開示された連続式縦シール機構では、縦ヒータを間欠的に閉じ開けする駆動機構が必要となり、製袋包装機全体のサイズが大きくなる。また、間欠的に縦シールを形成するため、連続的に製袋包装を行う製袋包装機には適応できない。
【0009】
さらに、従来の横ピロ−機で使われる筋目シール形成機構をそのまま縦ピロー機に適用すると、縦ピロ−機ではフォーマー部からシール部までの距離が、横ピロー機よりも短くなっているため、フィルムが蛇行し易い。また、横ピロ−機起動停止を繰り返す場合、熱伝導性の悪いフィルムの場合は、図8の長さHの部分は、停止時にフィルムが冷却してしまい、再起動時に過熱不足の為、シール不良が発生する。
【0010】
本発明の課題は、連続的に縦シールを行う製袋包装機において、シールの高品質を図ると共に、高速に縦シールを行うことが可能な縦シール機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構であって、搬送装置と、縦シール部材とを備えている。縦シール部材は、包装材に対し加熱加圧を行って筋目シールを形成する。搬送装置は、縦シール部材と離間した位置に配置され、包装材を連続的に下に搬送する。
【0012】
この縦シール機構において、縦シール部材は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。搬送装置から連続的に搬送されてきた包装材は、搬送装置から離れたシール位置において、縦シール部材により加熱加圧され、連続的に筋目シールが形成される。
【0013】
従来の縦シール機構では、連続的に筋目シールを形成するため、加熱手段と加圧手段とが離れており、フィルム搬送が中断し再搬送された場合に加熱・加圧の両条件を満たさないシール箇所が生じ、無駄包装材が発生する恐れがある。
【0014】
本発明では、縦シール部材は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。したがって、連続的に筋目シールを形成することができる。また、加熱と加圧の両条件が同時に満足していないシール箇所は存在しないため、フィルム搬送が中断し再搬送された場合でも、無駄包装材が発生しない。
【0015】
第2の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第1の発明の縦シール機構であって、縦シール部材は、微小隙間をおいて対向するように配置された第1及び第2加熱ブロックにより構成されている。また、対向する一対の加熱ブロックの端部には噴射孔を備えた対向面を有する。さらに、対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられている。
【0016】
ここでは、微小隙間をおいて対向するように配置された第1及び第2加熱ブロックにより、包装材のシール部分を加熱する。二つの加熱ブロックの間には微小隙間を有しているため、この隙間に連続的に包装材を送付することができ、連続的に製袋包装を行うことができる。
【0017】
また、対向する一対の加熱ブロックの端部に設けられた対向面の噴射孔から包装材に向けて噴射することにより加熱加圧を行う。さらに、対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられているため、包装材に向けて噴射されてくる高温高圧の空気の流れにより、包装材のシール部分に筋目が形成される。
【0018】
これにより、一つの縦シール部材が、加熱手段、加圧手段、筋目形成手段としての役割を果たすことができる。
【0019】
第3の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2の発明の縦シール機構であって、加熱ブロックの内部には高温高圧の空気を通過させるための通路が設けられている。ここでは、加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送り込み、対向する一対の加熱ブロックの端部に設けられた対向面の噴射孔から包装材に向けて噴射することにより加熱加圧を行うことができる。
【0020】
第4の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2または3いずれかの発明の縦シール機構であって、第1加熱ブロックの包装材搬送方向の長さは、第2加熱ブロックの長さより短い構成になっている。また、第1加熱ブロックの真下部には弾性体の回転ローラーが設けられており、回転ローラーは第2加熱ブロックの対向面に接触する位置に配置されている。
【0021】
ここでは、長さが異なる二つの加熱ブロックを対向位置に配置し、長さが短い加熱ブロックの下には弾性体の回転ローラーを配置する。シール動作時において、まず、第1及び第2加熱ブロックにより筋目入りシールが形成される。その後、弾性体の回転ローラーが第2加熱ブロックの対向面に接触することにより、加圧力が強化され、例えば厚さが特に厚い包装材や熱伝導性の悪いフィルムの場合でも、確実にシールすることができる。
【0022】
第5の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2または3いずれかの発明の縦シール機構であって、コンプレッサーをさらに備えている。縦シール部材のシール動作時には、コンプレッサーから第1及び第2加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送付し、対向面に設けられた噴射孔から高温高圧の空気を噴射する、
ここでは、対向面に設けられた噴射孔から高温高圧の空気を噴射することで、簡単な方法で加圧を行うことができる。
【0023】
第6発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第1の発明の縦シール機構であって、搬送装置は縦シール部材の下に設けられており、且つバキューム式ベルトである。
【0024】
ここでは、縦シール部材の下に搬送装置を配置することで、シール位置における包装材のテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルトを採用し、ベルト面全体が包装材とは面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0025】
第7発明にかかる製袋包装機の縦シール方法は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール方法であって、包装材を連続的に搬送する搬送ステップと、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射する縦シールステップと、を備えている。
【0026】
ここでは、包装材を連続的に下に搬送しながら、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射して、加熱と加圧を同時に行うことができる。また、高温高圧の空気の噴射位置の調整、または各噴射位置における噴射圧力を調整することにより、包装材のシール部分に筋目を形成することができる。
【0027】
第8発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構であって、包装材の縦方向に重なる部分の両側に微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1及び第2ブロックを備えており、第1ブロックには、高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている。
【0028】
ここでは、縦シール機構として別途包装材搬送部材を有しておらず、プルダウンベルトなど製袋包装機固有の搬送部材により包装材を連続的に搬送する。また、第1及び第2ブロックのうち、いずれか一方である第1ブロックに設けられた高温高圧の空気を噴射するための噴射孔から、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射して、加熱と加圧を同時に行うことができる。
【0029】
また、高温高圧の空気の噴射位置の調整、または各噴射位置における噴射圧力を調整することにより、包装材のシール部分に筋目を形成することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の縦シール機構によれば、連続的に縦シールを行う製袋包装機において、包装袋縦シール面に筋目を形成することができ、シールの高品質を図ると共に、高速に縦シールを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の一実施形態に係る製袋包装機について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
〔製袋包装機の全体構成〕
製袋包装機100は、被包装物となるポテトチップス等の食品をフィルムで覆い、筒状となったフィルムFを縦および横にシールして袋を製造する機械である。製袋包装機100は、図1に示すように、主として、包装材であるフィルムFを供給するフィルム供給部分(図示せず)と、フィルム供給部からシート状で送られてくるフィルムFを筒状に成形する成形機構1と、筒状となったフィルムF(以下、筒状フィルムという。)を下に搬送するプルダウンベルト機構と、筒状フィルムの重なり部分を縦にシールする縦シール機構2と、筒状フィルムを横にシールすることで袋Bの上下の端部を封止する横シール機構3とを有している。
【0033】
被包装物は、製袋包装機100の上方に設けられた計量機(図示せず)から、所定量ずつチューブ11内部へ落下してくる。一方、包装材フィルムFは、フィルム供給部からシート状で送られ、成形機構1で筒状となり、縦シール機構2で筒状フィルムに縦シールされ、横シール機構3で横にシールすることで袋Bの上下の端部が封止される。
【0034】
<成形機構1>
成形機構1は、チューブ11と、フォーマー12とを有している。チューブ11は、円筒形状の部材であり上下端が開口している。このチューブ11の上端の開口部には、計量機で計量されたポテトチップスCが投入される。フォーマー12は、チューブ11を取り囲むように配置されている。このフォーマー12の形状は、フィルムロールから繰り出されてきたシート状のフィルムFがフォーマー12とチューブ11との間を通るときに筒状に成形されるような形状となっている。また、成形機構1のチューブ11やフォーマー12は、製造する袋の大きさに応じて取り替えることができる。
【0035】
<プルダウンベルト機構13>
プルダウンベルト機構13は、チューブ11に巻き付いた筒状フィルムを吸着して下に搬送する機構であり、図2に示すように、製袋包装機100の正面から見てチューブ11の後方に設けられている。プルダウンベルト機構13では、吸着機能を有するベルトを駆動ローラーおよび従動ローラー(図示せず)によって回して筒状フィルムを下に運ぶ。
【0036】
<縦シール機構2>
縦シール機構2は、図1に示すように、チューブ11に巻き付いた筒状フィルムFの重なり部分(図2のF2)に、熱と圧力とを加えて縦方向(搬送方向)に沿ってシール部分(図1の斜線部分F1)を形成する機構である。また、この縦シール機構2により形成された包装材のシール部分F1には、縦方向の筋目が入っており、図11のピンチシールの形状になっている。
【0037】
図2に及び図3に示すように、縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22により構成されている。図3において、縦シール部材21は、一対の金属製の直方体形状の加熱ブロック21A、21Bにより構成され、内部に図示しない加熱源を有する。また、加熱ブロック21A、21Bは筒状フィルムFの重なり部分F2の両側に配置されている。搬送装置22は一対のバキューム式ベルト22A、22Bであって、縦シール部材21の下に配置されている。
【0038】
図4は、縦シール部材21の斜視図、図5は平面図である。図4及び図5に示すように、加熱ブロック21A、21Bは微小隙間をおいて対向する位置に配置されており、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されている。図6は加熱ブロック21Bの斜視図である。加熱ブロック21Aと加熱ブロック21Bとは同様の構造を有しているため、ここでは加熱ブロック21Bについてのみ説明する。
【0039】
加熱ブロック21Bの内部には通路214Bが設けられ、対向面211Bに設けられたセレーション213Bには噴射孔215Bが設けられている。
【0040】
<横シール機構3>
横シール機構(横シール部)3は、成形機構1、プルダウンベルト機構13および縦シール機構2の下に配置されている。横シール機構3は、ヒータを内蔵する一対のシールジョー31を有している。一対のシールジョー31は、それぞれ、筒状フィルムの前側および後側に位置しており、前後対称の略D字状の軌跡Tを描くように旋回する。そして、旋回の途中で、一対のシールジョー31が互いに押しつけ合う状態で筒状フィルムを挟持し、袋の上下の端部となる筒状フィルムの部分に圧力および熱を加えてシールを施す。
【0041】
また、シールジョー31の一方の内部には、カッター(図示せず)が内蔵されている。このカッターは、シールジョー31による横シール部分の高さ方向の中心位置において、袋Bと後続の筒状フィルムFmとを切り離す役割を果たす。
【0042】
〔製袋包装機の動作〕
製袋包装機1が稼働すると、フィルム供給部から包装材フィルムFがシート状で送られる。成形機構1において、フォーマー12によりチューブ11に巻き付いた筒状フィルムはプルダウンベルト機構13により縦シール機構2に搬送される。縦シール機構2においては、筒状フィルムFの重なり部分F2は、加熱ブロック21A、21Bの第1及び第2対向面211A及び211Bの間の微小隙間に送られる。同時に、外部からまたはコンプレッサーにより送られた0.5MPaの加圧エアーが、加熱ブロック21A、21Bの内部に設けられた第1及び第2通路214A、214Bを通って、第1及び第2対向面211A及び211Bに設けられた第1及び第2噴射孔215A、215Bから噴射される。加熱ブロック21A、21Bは図示しない加熱源により150〜200℃まで加熱されるため、第1及び第2通路214A、214Bを経由して第1及び第2噴射孔215A、215Bから噴射される加圧エアーも150〜200℃まで加熱された高温高圧の空気になる。筒状フィルムFの重なり部分F2の両側から温度が150〜200℃、圧力が0.5MPaの高温高圧の空気を吹きつけて加熱加圧することによりシール部分F1が形成される。
また、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されているため、筒状フィルムFの重なり部分F2に向けて吹き出される高温高圧の空気の流れにより、シール部F1に筋目が形成される。
【0043】
また、縦シール部材21の下に配置されている一対のバキューム式ベルト22A、22Bの駆動により、縦シール部材21がシールを行う際、シール位置における筒状フィルムのテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルト22A、22Bはベルト面全体が包装材フィルムと面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0044】
〔本製袋包装機の特徴〕
(1)
特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、筒状を形成させるチューブ上の縦ヒータと対向する位置にフィルム圧着用帯板バネが設けられている。縦ヒータとフィルム圧着用帯板バネとによりフィルムを挟持し、加熱しながら圧着を行い、連続的にシールする。この際、包装材に形成されるシール部の形状は、図10に示すフラットなラップシールである。また、縦ヒータとして、スチールベルトは、フィルムフィードスピードに応じて速度を変動することが可能であり、シール圧力も空圧レギュレターにより手動調整が可能である。また、スチールベルトは、ベルト面全体の面接触により安定した温度、圧力が負荷でき、品質の良いシールが得られる。さらに、スチールベルトの速度をフィルムより若干早くすることにより、アイロンの皺伸ばし効果同様、非常にフラットなシールを得ることができる。
【0045】
しかし、フラットなシールのうち、図10(a)(b)に示すラップシールでは、包装袋縦シール面の引裂強度が弱く、密封性にも不安が残る。また、図10(c)(d)に示すフィンシールでは、引裂強度と密封性を高めることができるが、シール面の厚さが増大するため、熱シールするための時間が長くなり、ひいては包装袋を製造するための時間も長くなってしまう。
【0046】
特許文献2に開示された連続式縦シール機構では、製袋包装機の間欠的な動作に伴い、縦ヒータを間欠的に閉じ開けすることにより、縦シール部に筋目を形成させる。しかし、ここでは、縦ヒータを間欠的に閉じ開けする駆動機構が必要となり、製袋包装機全体のサイズが大きくなる。また、間欠的に縦シールを形成するため、連続的に製袋包装を行う製袋包装機には適応できない。
【0047】
さらに、従来の横ピロ−機で使われる筋目シール形成機構をそのまま縦ピロー機に適用するには、下記の問題点を有している。
【0048】
まず、横ピロ−機では、フィルムがフィルムロールからシール部まで直線的に搬送され、摩擦抵抗等外乱要素の変動が少なく、フィルムが蛇行せずに直進しやすい。しかし、縦ピロー機では、フィルム経路がフォーマー部で折り曲げられ直線的でない機構になっており、フィルムの弾性による摺動力の変化、フォーマーの仕上がり具合等により蛇行が発生し易い。又、縦ピロ−機で平状フィルムから筒状フイルムを成形する場合、袋成形の面から見ると、フォーマー部からシール部までの距離が長いほど安定して成形しやすいが、フォーマー部からシール部までの距離の増加は、品物の落下距離の増加につながり、高速稼動の弊害となる。そこで、縦ピロ−機ではフォーマー部からシール部までの距離が、横ピロー機よりも短くなっており、フィルムが蛇行し易い。
【0049】
次に、図9に示すように、フィルムの搬送は、プルダウンベルト65及び送りローラー対61、加圧ローラー対63の4個のローラーの共同作用により搬送される、これらのローラー61,63の平行度及び送りスピードの同期及びプルダウンベルト65のスピードの同期には高精度の調整が必要である。また、縦ピロー包装機のフォーマー及びチューブは板金製であり誤差を有するため、チューブ自体の真円度の確保が難しく、フィルムがばたつく状態となり、蛇行が発生するなどの問題点がある。
【0050】
さらに、起動停止を繰り返す場合、熱伝導性の悪いフィルムの場合は、図8の長さHの部分は、停止時にフィルムが冷却してしまい、再起動時に過熱不足の為、シール不良が発生する。
【0051】
一方、上記の実施形態では、図1および図2に示されるように、製袋包装機100の縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22とを備えている。ここで、縦シール部材21は、搬送装置22から離れたシール位置に配置され、筒状フィルムFの重なり部分F2に対し加熱加圧を行うとともに筋目シールを形成する。この縦シール機構2において、縦シール部材21は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。プルダウンベルト13から連続的に搬送されてきた包装材は、搬送装置から離れたシール位置において、縦シール部材21により加熱加圧され、連続的に筋目シールが形成される。
【0052】
従来の縦シール機構では、連続的に筋目シールを形成するため、加熱手段と加圧手段とが離れており、フィルム搬送が中断し再搬送された場合に加熱・加圧の両条件を満たさないシール箇所が生じ、無駄包装材が発生する恐れがある。本実施形態の縦シール機構2では、加熱と加圧の両条件が同時に満足していないシール箇所は存在しないため、フィルム搬送が中断し再搬送された場合でも、無駄包装材が発生しない。
【0053】
(2)
本実施形態の製袋包装機100の縦シール機構2において、縦シール部材21は、内部に加熱源を有する第1加熱ブロック21B及び第2加熱ブロック21Aにより構成されている。また、図4及び図5に示すように、加熱ブロック21A、21Bは微小隙間をおいて対向する位置に配置されており、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されている。また、対向面211Bに設けられたセレーション213Bには噴射孔215Bが設けられている。
【0054】
ここでは、筒状フィルムFの重なり部分F2は、対向するように配置された加熱ブロック21A、21Bの隙間に連続的に送付される。同時に、加熱ブロック21A、21Bの内部に設けられた第1及び第2通路214A、214Bに、例えば高温高圧の空気を送り込む。第1及び第2通路214A、214Bを経由して加熱された高温高圧の空気は第1及び第2噴射孔215A、215Bから包装材に向けて噴射され、ホットエアーの加熱加圧により、シール部分F1が形成される。さらに、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されているため、筒状フィルムFの重なり部分F2に向けて吹き出される高温高圧の空気の流れにより、シール部F1に筋目が形成される。
【0055】
(3)
本実施形態の製袋包装機100の縦シール機構2において、縦シール部材21の下には一対のバキューム式ベルト22A、22Bが配置されている。縦シール部材21がシールを行う際、一対のバキューム式ベルト22A、22Bにより、シール位置における筒状フィルムのテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルト22A、22Bはベルト面全体が包装材フィルムと面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0056】
〔他の実施形態〕
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0057】
(A)
上記実施形態において、縦シール部材2は、同様の構造を有する一対の金属製の直方体形状の第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bとにより構成されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
例えば、図7に示すように、第1加熱ブロック21Aの包装材搬送方向の長さは、第2加熱ブロック21Bの長さより短い構成にし、第1加熱ブロック21Aの真下部に弾性体の回転ローラー213を設け、回転ローラー213が第2加熱ブロック21Bの対向面に接触する位置に配置する構成でもいい。
【0059】
ここでは、シール動作時において、まず、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bにより筋目入りシールが形成される。その後、弾性体の回転ローラー213が第2加熱ブロック21Bの対向面に接触することにより、加圧力が強化され、例えば厚さが特に厚い包装材や熱伝導性の悪いフィルムの場合でも、確実にシールすることができる。
【0060】
(B)
上記実施形態では、搬送装置として、一対のバキューム式ベルト22A、22Bを設けているが、バキューム式ベルトではなく、一対の回転ローラを設けてもいい。
【0061】
(C)
上記実施形態では、コンプレッサーにより高温高圧の空気を送付している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パイプにより、外部から高温高圧の空気を導入しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(D)
上記実施形態では、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bの両方の内部に高温高圧の空気が通る通路が形成されているが、第1加熱ブロック21Aまたは第2加熱ブロック21Bのいずれか一方にのみ通路が形成されていてもよい。
【0063】
さらに、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bに通路が形成されておらず、高温高圧の空気を噴射する噴射孔のみ形成され、外部から送られてきた高温高圧の空気を噴射孔から包装材の重なり部分(シール部分)に噴射することで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0064】
(E)
上記実施形態では、縦シール機構の搬送部材として、一対のバキューム式ベルト22A、22Bが設けられているが、一対のバキューム式ベルトではなく、バキューム式ベルトを一つだけ設けてもいい。
【0065】
また、縦シール機構自体として別途包装材搬送部材を有せず、プルダウンベルトなど製袋包装機固有の搬送部材により包装材を連続的に搬送することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の製袋包装機の縦シール機構は、包装材の重なり部分を搬送方向に沿って連続的に縦シールし、且つ包装材のシール面に筋目を形成する機能を備えている。したがって、製袋包装機の縦シール機構に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る製袋包装機の構成を示す概略図。
【図2】図1の縦シール機構の側面図。
【図3】図1の縦シール機構の正面図。
【図4】縦シール部材の斜視図。
【図5】縦シール部材の正面図。
【図6】加熱ブロックの斜視図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る縦シール機構の正面図。
【図8】従来の縦シール機構の正面図。
【図9】従来の縦シール機構の側面図。
【図10】従来の縦シール機構により形成されたシールの概略図。
【図11】本発明の実施形態に係る縦シール機構により形成されたシールの概略図。
【符号の説明】
【0068】
1 成形機構
11 チューブ
12 フォーマー
13 プルダウンベルト機構
2 縦シール機構
21 縦シール部材
21A 第1加熱ブロック
21B 第2加熱ブロック
211A 第1対向面
211B 第2対向面
213A 第1セレーション
213B 第2セレーション
214A 第1通路
214B 第2通路
215A 第1噴射孔
215B 第2噴射孔
22 バキューム式ベルト
31 シールジョー
F 包装材フィルム
F1 熱シール部
F2 重なり部分
B 袋
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材の重なり部分(縦シール部分)を搬送方向に沿ってシールする機能を備えた製袋包装機の縦シール機構に関する。
【背景技術】
【0002】
製袋包装機は、シート状の包装材で袋を製造しながら袋の内部にスナック菓子などの被包装物を充填して製袋包装する。そのうち、ピロー包装機と呼ばれる縦型の製袋包装機では、シート状のフィルム材をフォーマーおよびチューブによって筒状に成形し、縦シール機構により筒状包装材の重ねられた縦の縁を連続的に熱シール(熱溶着)して筒状包装材を形成する。そして、筒状包装材の内部にチューブから被包装物を充填して、チューブ下の横シール機構によって袋の上端部と後続の袋の下端部とにまたがって熱シールした後、その熱シール部分(横シール部分)の中央をカッターで切断する。
【0003】
このような製袋包装機が備えている縦シール機構では、シート状の包装材をチューブに巻きつけて筒状に成形し、搬送装置により連続的に搬送してくる包装材に対し、縦シール機構の縦ヒータを当接させて、包装材の端縁同士を接合して縦シール部を形成する。製袋包装の高速化を図るため、包装材を連続的に搬送して、連続的に製袋包装を行う連続式縦シール機構が提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、筒状を形成させるチューブ上の縦ヒータと対向する位置にフィルム圧着用帯板バネが設けられている。縦ヒータとフィルム圧着用帯板バネとによりフィルムを挟持し、加熱しながら圧着を行い、連続的にシールする。
【0005】
また、製袋包装機の間欠的な動作に伴い、縦ヒータを間欠的に閉じ開けすることにより、縦シール部に筋目を形成させる縦シール機構が提案されている(特許文献2)。
【0006】
さらに、連続的に筋目シールを形成する機構は、一般的には横ピロ−機で多用されている。その例として、図8に示すように、送りローラー対61及び加圧ローラー対63の駆動によりフィルムが搬送される。ここでは、シール部に筋目をつけるため、送りローラー対61及び加圧ローラー対63にジグザグ状の溝が形成されている。送りローラー対61と加圧ローラー対63との間には非接触状態の一対の加熱ブロック62が設置されている。送りローラー対61及び加圧ローラー対63の駆動により搬送されたフィルムは、加熱ブロック62でプレヒートされ、加圧ローラー対63の圧着により連続的にシールされる。
【特許文献1】特開平5−4608号
【特許文献2】特開2008−18997
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、包装材に形成されるシール部の形状は、図10に示すフラットなラップシールである。一方、日本を含むアジアの国々の市場では縦シール部に縦方向の筋目を有する縦筋目シール、すなわち図11(a)(b)に示すピンチシールが好まれる。
【0008】
また、特許文献2に開示された連続式縦シール機構では、縦ヒータを間欠的に閉じ開けする駆動機構が必要となり、製袋包装機全体のサイズが大きくなる。また、間欠的に縦シールを形成するため、連続的に製袋包装を行う製袋包装機には適応できない。
【0009】
さらに、従来の横ピロ−機で使われる筋目シール形成機構をそのまま縦ピロー機に適用すると、縦ピロ−機ではフォーマー部からシール部までの距離が、横ピロー機よりも短くなっているため、フィルムが蛇行し易い。また、横ピロ−機起動停止を繰り返す場合、熱伝導性の悪いフィルムの場合は、図8の長さHの部分は、停止時にフィルムが冷却してしまい、再起動時に過熱不足の為、シール不良が発生する。
【0010】
本発明の課題は、連続的に縦シールを行う製袋包装機において、シールの高品質を図ると共に、高速に縦シールを行うことが可能な縦シール機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構であって、搬送装置と、縦シール部材とを備えている。縦シール部材は、包装材に対し加熱加圧を行って筋目シールを形成する。搬送装置は、縦シール部材と離間した位置に配置され、包装材を連続的に下に搬送する。
【0012】
この縦シール機構において、縦シール部材は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。搬送装置から連続的に搬送されてきた包装材は、搬送装置から離れたシール位置において、縦シール部材により加熱加圧され、連続的に筋目シールが形成される。
【0013】
従来の縦シール機構では、連続的に筋目シールを形成するため、加熱手段と加圧手段とが離れており、フィルム搬送が中断し再搬送された場合に加熱・加圧の両条件を満たさないシール箇所が生じ、無駄包装材が発生する恐れがある。
【0014】
本発明では、縦シール部材は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。したがって、連続的に筋目シールを形成することができる。また、加熱と加圧の両条件が同時に満足していないシール箇所は存在しないため、フィルム搬送が中断し再搬送された場合でも、無駄包装材が発生しない。
【0015】
第2の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第1の発明の縦シール機構であって、縦シール部材は、微小隙間をおいて対向するように配置された第1及び第2加熱ブロックにより構成されている。また、対向する一対の加熱ブロックの端部には噴射孔を備えた対向面を有する。さらに、対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられている。
【0016】
ここでは、微小隙間をおいて対向するように配置された第1及び第2加熱ブロックにより、包装材のシール部分を加熱する。二つの加熱ブロックの間には微小隙間を有しているため、この隙間に連続的に包装材を送付することができ、連続的に製袋包装を行うことができる。
【0017】
また、対向する一対の加熱ブロックの端部に設けられた対向面の噴射孔から包装材に向けて噴射することにより加熱加圧を行う。さらに、対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられているため、包装材に向けて噴射されてくる高温高圧の空気の流れにより、包装材のシール部分に筋目が形成される。
【0018】
これにより、一つの縦シール部材が、加熱手段、加圧手段、筋目形成手段としての役割を果たすことができる。
【0019】
第3の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2の発明の縦シール機構であって、加熱ブロックの内部には高温高圧の空気を通過させるための通路が設けられている。ここでは、加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送り込み、対向する一対の加熱ブロックの端部に設けられた対向面の噴射孔から包装材に向けて噴射することにより加熱加圧を行うことができる。
【0020】
第4の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2または3いずれかの発明の縦シール機構であって、第1加熱ブロックの包装材搬送方向の長さは、第2加熱ブロックの長さより短い構成になっている。また、第1加熱ブロックの真下部には弾性体の回転ローラーが設けられており、回転ローラーは第2加熱ブロックの対向面に接触する位置に配置されている。
【0021】
ここでは、長さが異なる二つの加熱ブロックを対向位置に配置し、長さが短い加熱ブロックの下には弾性体の回転ローラーを配置する。シール動作時において、まず、第1及び第2加熱ブロックにより筋目入りシールが形成される。その後、弾性体の回転ローラーが第2加熱ブロックの対向面に接触することにより、加圧力が強化され、例えば厚さが特に厚い包装材や熱伝導性の悪いフィルムの場合でも、確実にシールすることができる。
【0022】
第5の発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第2または3いずれかの発明の縦シール機構であって、コンプレッサーをさらに備えている。縦シール部材のシール動作時には、コンプレッサーから第1及び第2加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送付し、対向面に設けられた噴射孔から高温高圧の空気を噴射する、
ここでは、対向面に設けられた噴射孔から高温高圧の空気を噴射することで、簡単な方法で加圧を行うことができる。
【0023】
第6発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、第1の発明の縦シール機構であって、搬送装置は縦シール部材の下に設けられており、且つバキューム式ベルトである。
【0024】
ここでは、縦シール部材の下に搬送装置を配置することで、シール位置における包装材のテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルトを採用し、ベルト面全体が包装材とは面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0025】
第7発明にかかる製袋包装機の縦シール方法は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール方法であって、包装材を連続的に搬送する搬送ステップと、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射する縦シールステップと、を備えている。
【0026】
ここでは、包装材を連続的に下に搬送しながら、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射して、加熱と加圧を同時に行うことができる。また、高温高圧の空気の噴射位置の調整、または各噴射位置における噴射圧力を調整することにより、包装材のシール部分に筋目を形成することができる。
【0027】
第8発明にかかる製袋包装機の縦シール機構は、筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構であって、包装材の縦方向に重なる部分の両側に微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1及び第2ブロックを備えており、第1ブロックには、高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている。
【0028】
ここでは、縦シール機構として別途包装材搬送部材を有しておらず、プルダウンベルトなど製袋包装機固有の搬送部材により包装材を連続的に搬送する。また、第1及び第2ブロックのうち、いずれか一方である第1ブロックに設けられた高温高圧の空気を噴射するための噴射孔から、包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射して、加熱と加圧を同時に行うことができる。
【0029】
また、高温高圧の空気の噴射位置の調整、または各噴射位置における噴射圧力を調整することにより、包装材のシール部分に筋目を形成することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の縦シール機構によれば、連続的に縦シールを行う製袋包装機において、包装袋縦シール面に筋目を形成することができ、シールの高品質を図ると共に、高速に縦シールを行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の一実施形態に係る製袋包装機について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
〔製袋包装機の全体構成〕
製袋包装機100は、被包装物となるポテトチップス等の食品をフィルムで覆い、筒状となったフィルムFを縦および横にシールして袋を製造する機械である。製袋包装機100は、図1に示すように、主として、包装材であるフィルムFを供給するフィルム供給部分(図示せず)と、フィルム供給部からシート状で送られてくるフィルムFを筒状に成形する成形機構1と、筒状となったフィルムF(以下、筒状フィルムという。)を下に搬送するプルダウンベルト機構と、筒状フィルムの重なり部分を縦にシールする縦シール機構2と、筒状フィルムを横にシールすることで袋Bの上下の端部を封止する横シール機構3とを有している。
【0033】
被包装物は、製袋包装機100の上方に設けられた計量機(図示せず)から、所定量ずつチューブ11内部へ落下してくる。一方、包装材フィルムFは、フィルム供給部からシート状で送られ、成形機構1で筒状となり、縦シール機構2で筒状フィルムに縦シールされ、横シール機構3で横にシールすることで袋Bの上下の端部が封止される。
【0034】
<成形機構1>
成形機構1は、チューブ11と、フォーマー12とを有している。チューブ11は、円筒形状の部材であり上下端が開口している。このチューブ11の上端の開口部には、計量機で計量されたポテトチップスCが投入される。フォーマー12は、チューブ11を取り囲むように配置されている。このフォーマー12の形状は、フィルムロールから繰り出されてきたシート状のフィルムFがフォーマー12とチューブ11との間を通るときに筒状に成形されるような形状となっている。また、成形機構1のチューブ11やフォーマー12は、製造する袋の大きさに応じて取り替えることができる。
【0035】
<プルダウンベルト機構13>
プルダウンベルト機構13は、チューブ11に巻き付いた筒状フィルムを吸着して下に搬送する機構であり、図2に示すように、製袋包装機100の正面から見てチューブ11の後方に設けられている。プルダウンベルト機構13では、吸着機能を有するベルトを駆動ローラーおよび従動ローラー(図示せず)によって回して筒状フィルムを下に運ぶ。
【0036】
<縦シール機構2>
縦シール機構2は、図1に示すように、チューブ11に巻き付いた筒状フィルムFの重なり部分(図2のF2)に、熱と圧力とを加えて縦方向(搬送方向)に沿ってシール部分(図1の斜線部分F1)を形成する機構である。また、この縦シール機構2により形成された包装材のシール部分F1には、縦方向の筋目が入っており、図11のピンチシールの形状になっている。
【0037】
図2に及び図3に示すように、縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22により構成されている。図3において、縦シール部材21は、一対の金属製の直方体形状の加熱ブロック21A、21Bにより構成され、内部に図示しない加熱源を有する。また、加熱ブロック21A、21Bは筒状フィルムFの重なり部分F2の両側に配置されている。搬送装置22は一対のバキューム式ベルト22A、22Bであって、縦シール部材21の下に配置されている。
【0038】
図4は、縦シール部材21の斜視図、図5は平面図である。図4及び図5に示すように、加熱ブロック21A、21Bは微小隙間をおいて対向する位置に配置されており、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されている。図6は加熱ブロック21Bの斜視図である。加熱ブロック21Aと加熱ブロック21Bとは同様の構造を有しているため、ここでは加熱ブロック21Bについてのみ説明する。
【0039】
加熱ブロック21Bの内部には通路214Bが設けられ、対向面211Bに設けられたセレーション213Bには噴射孔215Bが設けられている。
【0040】
<横シール機構3>
横シール機構(横シール部)3は、成形機構1、プルダウンベルト機構13および縦シール機構2の下に配置されている。横シール機構3は、ヒータを内蔵する一対のシールジョー31を有している。一対のシールジョー31は、それぞれ、筒状フィルムの前側および後側に位置しており、前後対称の略D字状の軌跡Tを描くように旋回する。そして、旋回の途中で、一対のシールジョー31が互いに押しつけ合う状態で筒状フィルムを挟持し、袋の上下の端部となる筒状フィルムの部分に圧力および熱を加えてシールを施す。
【0041】
また、シールジョー31の一方の内部には、カッター(図示せず)が内蔵されている。このカッターは、シールジョー31による横シール部分の高さ方向の中心位置において、袋Bと後続の筒状フィルムFmとを切り離す役割を果たす。
【0042】
〔製袋包装機の動作〕
製袋包装機1が稼働すると、フィルム供給部から包装材フィルムFがシート状で送られる。成形機構1において、フォーマー12によりチューブ11に巻き付いた筒状フィルムはプルダウンベルト機構13により縦シール機構2に搬送される。縦シール機構2においては、筒状フィルムFの重なり部分F2は、加熱ブロック21A、21Bの第1及び第2対向面211A及び211Bの間の微小隙間に送られる。同時に、外部からまたはコンプレッサーにより送られた0.5MPaの加圧エアーが、加熱ブロック21A、21Bの内部に設けられた第1及び第2通路214A、214Bを通って、第1及び第2対向面211A及び211Bに設けられた第1及び第2噴射孔215A、215Bから噴射される。加熱ブロック21A、21Bは図示しない加熱源により150〜200℃まで加熱されるため、第1及び第2通路214A、214Bを経由して第1及び第2噴射孔215A、215Bから噴射される加圧エアーも150〜200℃まで加熱された高温高圧の空気になる。筒状フィルムFの重なり部分F2の両側から温度が150〜200℃、圧力が0.5MPaの高温高圧の空気を吹きつけて加熱加圧することによりシール部分F1が形成される。
また、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されているため、筒状フィルムFの重なり部分F2に向けて吹き出される高温高圧の空気の流れにより、シール部F1に筋目が形成される。
【0043】
また、縦シール部材21の下に配置されている一対のバキューム式ベルト22A、22Bの駆動により、縦シール部材21がシールを行う際、シール位置における筒状フィルムのテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルト22A、22Bはベルト面全体が包装材フィルムと面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0044】
〔本製袋包装機の特徴〕
(1)
特許文献1に開示された連続式縦シール機構では、筒状を形成させるチューブ上の縦ヒータと対向する位置にフィルム圧着用帯板バネが設けられている。縦ヒータとフィルム圧着用帯板バネとによりフィルムを挟持し、加熱しながら圧着を行い、連続的にシールする。この際、包装材に形成されるシール部の形状は、図10に示すフラットなラップシールである。また、縦ヒータとして、スチールベルトは、フィルムフィードスピードに応じて速度を変動することが可能であり、シール圧力も空圧レギュレターにより手動調整が可能である。また、スチールベルトは、ベルト面全体の面接触により安定した温度、圧力が負荷でき、品質の良いシールが得られる。さらに、スチールベルトの速度をフィルムより若干早くすることにより、アイロンの皺伸ばし効果同様、非常にフラットなシールを得ることができる。
【0045】
しかし、フラットなシールのうち、図10(a)(b)に示すラップシールでは、包装袋縦シール面の引裂強度が弱く、密封性にも不安が残る。また、図10(c)(d)に示すフィンシールでは、引裂強度と密封性を高めることができるが、シール面の厚さが増大するため、熱シールするための時間が長くなり、ひいては包装袋を製造するための時間も長くなってしまう。
【0046】
特許文献2に開示された連続式縦シール機構では、製袋包装機の間欠的な動作に伴い、縦ヒータを間欠的に閉じ開けすることにより、縦シール部に筋目を形成させる。しかし、ここでは、縦ヒータを間欠的に閉じ開けする駆動機構が必要となり、製袋包装機全体のサイズが大きくなる。また、間欠的に縦シールを形成するため、連続的に製袋包装を行う製袋包装機には適応できない。
【0047】
さらに、従来の横ピロ−機で使われる筋目シール形成機構をそのまま縦ピロー機に適用するには、下記の問題点を有している。
【0048】
まず、横ピロ−機では、フィルムがフィルムロールからシール部まで直線的に搬送され、摩擦抵抗等外乱要素の変動が少なく、フィルムが蛇行せずに直進しやすい。しかし、縦ピロー機では、フィルム経路がフォーマー部で折り曲げられ直線的でない機構になっており、フィルムの弾性による摺動力の変化、フォーマーの仕上がり具合等により蛇行が発生し易い。又、縦ピロ−機で平状フィルムから筒状フイルムを成形する場合、袋成形の面から見ると、フォーマー部からシール部までの距離が長いほど安定して成形しやすいが、フォーマー部からシール部までの距離の増加は、品物の落下距離の増加につながり、高速稼動の弊害となる。そこで、縦ピロ−機ではフォーマー部からシール部までの距離が、横ピロー機よりも短くなっており、フィルムが蛇行し易い。
【0049】
次に、図9に示すように、フィルムの搬送は、プルダウンベルト65及び送りローラー対61、加圧ローラー対63の4個のローラーの共同作用により搬送される、これらのローラー61,63の平行度及び送りスピードの同期及びプルダウンベルト65のスピードの同期には高精度の調整が必要である。また、縦ピロー包装機のフォーマー及びチューブは板金製であり誤差を有するため、チューブ自体の真円度の確保が難しく、フィルムがばたつく状態となり、蛇行が発生するなどの問題点がある。
【0050】
さらに、起動停止を繰り返す場合、熱伝導性の悪いフィルムの場合は、図8の長さHの部分は、停止時にフィルムが冷却してしまい、再起動時に過熱不足の為、シール不良が発生する。
【0051】
一方、上記の実施形態では、図1および図2に示されるように、製袋包装機100の縦シール機構2は、縦シール部材21と、搬送装置22とを備えている。ここで、縦シール部材21は、搬送装置22から離れたシール位置に配置され、筒状フィルムFの重なり部分F2に対し加熱加圧を行うとともに筋目シールを形成する。この縦シール機構2において、縦シール部材21は加熱手段であると同時に加圧手段でもあり、且つ筋目形成手段でもある。プルダウンベルト13から連続的に搬送されてきた包装材は、搬送装置から離れたシール位置において、縦シール部材21により加熱加圧され、連続的に筋目シールが形成される。
【0052】
従来の縦シール機構では、連続的に筋目シールを形成するため、加熱手段と加圧手段とが離れており、フィルム搬送が中断し再搬送された場合に加熱・加圧の両条件を満たさないシール箇所が生じ、無駄包装材が発生する恐れがある。本実施形態の縦シール機構2では、加熱と加圧の両条件が同時に満足していないシール箇所は存在しないため、フィルム搬送が中断し再搬送された場合でも、無駄包装材が発生しない。
【0053】
(2)
本実施形態の製袋包装機100の縦シール機構2において、縦シール部材21は、内部に加熱源を有する第1加熱ブロック21B及び第2加熱ブロック21Aにより構成されている。また、図4及び図5に示すように、加熱ブロック21A、21Bは微小隙間をおいて対向する位置に配置されており、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されている。また、対向面211Bに設けられたセレーション213Bには噴射孔215Bが設けられている。
【0054】
ここでは、筒状フィルムFの重なり部分F2は、対向するように配置された加熱ブロック21A、21Bの隙間に連続的に送付される。同時に、加熱ブロック21A、21Bの内部に設けられた第1及び第2通路214A、214Bに、例えば高温高圧の空気を送り込む。第1及び第2通路214A、214Bを経由して加熱された高温高圧の空気は第1及び第2噴射孔215A、215Bから包装材に向けて噴射され、ホットエアーの加熱加圧により、シール部分F1が形成される。さらに、第1及び第2対向面211A及び211Bには、第1及び第2セレーション213A、213Bが形成されているため、筒状フィルムFの重なり部分F2に向けて吹き出される高温高圧の空気の流れにより、シール部F1に筋目が形成される。
【0055】
(3)
本実施形態の製袋包装機100の縦シール機構2において、縦シール部材21の下には一対のバキューム式ベルト22A、22Bが配置されている。縦シール部材21がシールを行う際、一対のバキューム式ベルト22A、22Bにより、シール位置における筒状フィルムのテンションを維持することができる。また、バキューム式ベルト22A、22Bはベルト面全体が包装材フィルムと面接触しているため、安定したフィルムフィードスピード及びフィード方向を維持することができる。
【0056】
〔他の実施形態〕
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0057】
(A)
上記実施形態において、縦シール部材2は、同様の構造を有する一対の金属製の直方体形状の第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bとにより構成されている例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
例えば、図7に示すように、第1加熱ブロック21Aの包装材搬送方向の長さは、第2加熱ブロック21Bの長さより短い構成にし、第1加熱ブロック21Aの真下部に弾性体の回転ローラー213を設け、回転ローラー213が第2加熱ブロック21Bの対向面に接触する位置に配置する構成でもいい。
【0059】
ここでは、シール動作時において、まず、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bにより筋目入りシールが形成される。その後、弾性体の回転ローラー213が第2加熱ブロック21Bの対向面に接触することにより、加圧力が強化され、例えば厚さが特に厚い包装材や熱伝導性の悪いフィルムの場合でも、確実にシールすることができる。
【0060】
(B)
上記実施形態では、搬送装置として、一対のバキューム式ベルト22A、22Bを設けているが、バキューム式ベルトではなく、一対の回転ローラを設けてもいい。
【0061】
(C)
上記実施形態では、コンプレッサーにより高温高圧の空気を送付している例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パイプにより、外部から高温高圧の空気を導入しても、上記と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(D)
上記実施形態では、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bの両方の内部に高温高圧の空気が通る通路が形成されているが、第1加熱ブロック21Aまたは第2加熱ブロック21Bのいずれか一方にのみ通路が形成されていてもよい。
【0063】
さらに、第1加熱ブロック21Aと第2加熱ブロック21Bに通路が形成されておらず、高温高圧の空気を噴射する噴射孔のみ形成され、外部から送られてきた高温高圧の空気を噴射孔から包装材の重なり部分(シール部分)に噴射することで、上記と同様の効果を得ることができる。
【0064】
(E)
上記実施形態では、縦シール機構の搬送部材として、一対のバキューム式ベルト22A、22Bが設けられているが、一対のバキューム式ベルトではなく、バキューム式ベルトを一つだけ設けてもいい。
【0065】
また、縦シール機構自体として別途包装材搬送部材を有せず、プルダウンベルトなど製袋包装機固有の搬送部材により包装材を連続的に搬送することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の製袋包装機の縦シール機構は、包装材の重なり部分を搬送方向に沿って連続的に縦シールし、且つ包装材のシール面に筋目を形成する機能を備えている。したがって、製袋包装機の縦シール機構に広く適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る製袋包装機の構成を示す概略図。
【図2】図1の縦シール機構の側面図。
【図3】図1の縦シール機構の正面図。
【図4】縦シール部材の斜視図。
【図5】縦シール部材の正面図。
【図6】加熱ブロックの斜視図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る縦シール機構の正面図。
【図8】従来の縦シール機構の正面図。
【図9】従来の縦シール機構の側面図。
【図10】従来の縦シール機構により形成されたシールの概略図。
【図11】本発明の実施形態に係る縦シール機構により形成されたシールの概略図。
【符号の説明】
【0068】
1 成形機構
11 チューブ
12 フォーマー
13 プルダウンベルト機構
2 縦シール機構
21 縦シール部材
21A 第1加熱ブロック
21B 第2加熱ブロック
211A 第1対向面
211B 第2対向面
213A 第1セレーション
213B 第2セレーション
214A 第1通路
214B 第2通路
215A 第1噴射孔
215B 第2噴射孔
22 バキューム式ベルト
31 シールジョー
F 包装材フィルム
F1 熱シール部
F2 重なり部分
B 袋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構において、
包装材に対し加熱加圧を行って筋目シールを形成する縦シール部材と、
前記縦シール部材と離間した位置に配置され、包装材を連続的に下流側に搬送する搬送装置と、
を備えている製袋包装機の縦シール機構。
【請求項2】
前記縦シール部材は、微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1加熱ブロックと第2加熱ブロックとを備えており、
前記第1及び第2加熱ブロックの対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられており、
前記第1加熱ブロックの前記対向面には高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている、
請求項1に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項3】
前記第1加熱ブロックの内部には、高温高圧の空気を通過させるための通路が設けられている、
請求項2に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項4】
前記第1加熱ブロックの包装材搬送方向の長さは前記第2加熱ブロックの長さより短い構成になっており、
前記第1加熱ブロックの下には弾性体の回転ローラーが設けられ、前記第2加熱ブロックの前記対向面に接触する位置に配置されている、
請求項2または3に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項5】
コンプレッサーをさらに備え、
前記縦シール部材のシール動作時に、前記コンプレッサーから前記第1加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送付し、前記対向面に設けられた前記噴射孔から高温高圧の空気を噴射する、
請求項3または4に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項6】
前記搬送装置は、前記縦シール部材の下に設けられたバキューム式ベルトである、
請求項1に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項7】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール方法において、
前記包装材を連続的に搬送する搬送ステップと、
前記包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射する縦シールステップと、
を備えた、
製袋包装機の縦シール方法。
【請求項8】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構において、
前記包装材の縦方向に重なる部分の両側に微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1及び第2ブロックを備えており、
前記第1ブロックには、高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている、
製袋包装機の縦シール機構。
【請求項1】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構において、
包装材に対し加熱加圧を行って筋目シールを形成する縦シール部材と、
前記縦シール部材と離間した位置に配置され、包装材を連続的に下流側に搬送する搬送装置と、
を備えている製袋包装機の縦シール機構。
【請求項2】
前記縦シール部材は、微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1加熱ブロックと第2加熱ブロックとを備えており、
前記第1及び第2加熱ブロックの対向面には凹凸が交互に並んだ縦筋のセレーションが設けられており、
前記第1加熱ブロックの前記対向面には高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている、
請求項1に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項3】
前記第1加熱ブロックの内部には、高温高圧の空気を通過させるための通路が設けられている、
請求項2に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項4】
前記第1加熱ブロックの包装材搬送方向の長さは前記第2加熱ブロックの長さより短い構成になっており、
前記第1加熱ブロックの下には弾性体の回転ローラーが設けられ、前記第2加熱ブロックの前記対向面に接触する位置に配置されている、
請求項2または3に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項5】
コンプレッサーをさらに備え、
前記縦シール部材のシール動作時に、前記コンプレッサーから前記第1加熱ブロックの内部に設けられた通路に高温高圧の空気を送付し、前記対向面に設けられた前記噴射孔から高温高圧の空気を噴射する、
請求項3または4に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項6】
前記搬送装置は、前記縦シール部材の下に設けられたバキューム式ベルトである、
請求項1に記載の製袋包装機の縦シール機構。
【請求項7】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール方法において、
前記包装材を連続的に搬送する搬送ステップと、
前記包装材の縦方向に重なる部分に高温高圧の空気を噴射する縦シールステップと、
を備えた、
製袋包装機の縦シール方法。
【請求項8】
筒状に成形された包装材の縦方向に重なる部分を連続的にシールする製袋包装機の縦シール機構において、
前記包装材の縦方向に重なる部分の両側に微小隙間をおいて対向する位置に配置された第1及び第2ブロックを備えており、
前記第1ブロックには、高温高圧の空気を噴射するための噴射孔が形成されている、
製袋包装機の縦シール機構。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−280257(P2009−280257A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−135386(P2008−135386)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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