説明

記録装置および方法、再生装置および方法、プログラム、並びに記録媒体

【課題】 サムネイル画像を短時間で(高速に)表示できるようにする。
【解決手段】 映像/音声を記録、または再生する場合、圧縮伸張処理部25の制御部55がエンコードしたビデオデータのうちサムネイル画像の生成に必要となるビデオデータを第1RAM26に保持するか、またはストリーム管理部27がストリームデータのうちサムネイル画像の生成に必要となるビデオデータを第2RAM28に保持する。ビデオ処理部51がそのビデオデータをサムネイルデータに変換して第1RAM26にキャッシュすることにより、サムネイルの表示にかかる時間を短縮する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置および方法、再生装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関し、特に、サムネイル画像を短時間で(高速に)表示できるようにする記録装置および方法、再生装置および方法、プログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ、DVDビデオカメラなどのDVD記録再生装置では、画像が記録された光ディスクなどのデータ記録媒体の記録内容をユーザに示すために、タイトル、チャプタなどと呼ばれる、画像の記録単位毎の中の代表的な画像を、元の画像に比較してサイズのより小さい画像であるサムネイル画像として表示することが多い。このようなDVD記録再生装置は、サムネイル画像を表示するときに、例えば、光ディスクに記録された画像データの動画ストリームからサムネイル画像として利用するデータを読み込み、サムネイル画像のデータに変換して表示する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなDVD記録再生装置では、多くの場合、1画面に複数のサムネイル画像を表示し、ユーザがサムネイル一覧として見られるようにする。また、表示すべきサムネイル画像の枚数が多い時には、所定の数のサムネイル画像からなるサムネイル一覧を複数ページに分けて表示する。
【0004】
このサムネイル一覧の表示が要求された場合、実行される処理である、光ディスクに記録された動画ストリームからサムネイル画像を生成する処理では、光ディスクからの読み込みやサムネイル画像への変換処理を行うため時間がかかる。
【0005】
そこで、サムネイル画像を表示するDVD記録再生装置の多くは、この処理で生成したサムネイル画像を半導体メモリやハードディスクなど高速なアクセスが可能な記憶装置、または記憶媒体にキャッシュ(保持)することで、次にサムネイル一覧の表示が要求された場合、光ディスクからのデータの読み込み、サムネイル画像への変換処理を省略し、サムネイル画像の表示を高速化している。あるいはまた、動画ストリームが記録されている光ディスク自体にサムネイル画像へ変換済みのデータを記録し、サムネイル画像表示時にはその光ディスクに記録したサムネイル画像を使用することで、サムネイル画像への変換処理を省略しサムネイル画像の表示を高速化している。
【0006】
図1と図2のフローチャートを参照して、従来の記録再生装置における記録処理について説明する。
【0007】
ステップS1において、ユーザの操作に基づいて、映像/音声データの記録開始が指令されたか否かを判定し、記録開始が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS1において、記録開始が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS2に進む。
【0008】
ステップS2において、記録再生装置は、エンコードを開始する。これにより、ビデオデータおよびオーディオデータのエンコードが開始される。
【0009】
ステップS3において、ユーザの操作に基づいて、映像/音声データの記録終了が指令されたか否かを判定し、記録終了が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS3において、記録終了が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS4に進む。
【0010】
ステップS4において、記録再生装置は、ビデオデータおよびオーディオデータのエンコードを終了する。
【0011】
ステップS5において、記録再生装置は、データをディスクに書き込む。
【0012】
図2のステップS6において、記録再生装置は、表示すべきサムネイルがあるか否かを判定し、表示すべきサムネイルがあると判定された場合、処理は、ステップS7に進む。
【0013】
ステップS7において、記録再生装置は、サムネイル画像のデータがキャッシュされているか否かを判定し、サムネイル画像のデータがキャッシュされていないと判定された場合、処理は、ステップS8に進み、キャッシュされていると判定された場合、処理は、ステップS10に進む。
【0014】
ステップS8において、記録再生装置は、サムネイル画像のデータの生成に必要となるデータ(ビデオデータ)を、ディスクから読み出し、キャッシュする。そして、ステップS9において、ステップS8の処理により読み出されたデータをサムネイルデータへ変換する。
【0015】
ステップS10において、記録再生装置は、サムネイルを表示する。
【0016】
また、DVD記録再生装置で再生を行っている場合についても、複数の記録単位(タイトル/チャプタなど)の動画を再生し、ユーザにより再生停止が要求されたとき、一部のDVD記録再生装置は再生を停止した時点の記録単位(タイトル/チャプタなど)のサムネイルを含むサムネイル一覧のページを表示する。
【0017】
図3のフローチャートを参照して、従来の記録再生装置における再生処理について説明する。
【0018】
ステップS31において、ユーザの操作に基づいて、映像/音声データの再生開始が指令されたか否かを判定し、再生開始が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS1において、再生開始が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS32に進む。
【0019】
ステップS32において、記録再生装置は、デコードを開始する。これにより、ビデオデータおよびオーディオデータのデコードが開始される。
【0020】
ステップS33において、記録再生装置は、デコードされたビデオデータおよびオーディオデータに基づいて、画像および音声を出力する。
【0021】
ステップS34において、ユーザの操作に基づいて、映像/音声データの記録終了が指令されたか否かを判定し、記録終了が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS34において、記録終了が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS35に進む。
【0022】
ステップS35において、記録再生装置は、ビデオデータおよびオーディオデータのデコードを終了する。その後処理は、上述した図2のステップS6に進む。
【0023】
【特許文献1】特開2000−41209号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
ところで、ユーザは、DVD記録再生装置で動画の記録を行った直後に、その記録した動画の再生を行うことがある。
【0025】
この場合、多くのユーザはまず記録を停止し、サムネイル一覧を表示し、その画面から直前に記録した動画を選択して再生を行うが、ユーザがサムネイル一覧の画面を表示するときには、これ以前のサムネイル一覧の表示において、新たに記録した動画のサムネイル画像が表示の対象とされることはあり得ないので、DVD記録再生装置は直前に記録した動画のサムネイル画像をキャッシュしていることはない。このため、直前に記録した動画のサムネイル画像を含むサムネイル一覧を表示させるには、光ディスクから動画ストリームを読み込みサムネイル画像のデータを生成しなければならない。このときのサムネイル画像のデータの生成には、光ディスクからのデータの読み込みを伴うのでサムネイル画像をユーザに表示するまでに時間がかかる。
【0026】
同様に、DVD記録再生装置で再生を行っている場合についても、DVD記録再生装置には、表示しようとするサムネイル一覧のページに含まれる記録単位(タイトル/チャプタなど)のサムネイルがキャッシュされていない可能性がある。このため、DVD記録再生装置は、光ディスクから動画ストリームを読み込みサムネイル画像のデータを生成することになり、光ディスクからの読み込みとサムネイル画像への変換処理を伴うので、やはりサムネイル画像をユーザに表示するまでに時間がかかる。
【0027】
このように従来の技術では、サムネイル画像をユーザに表示するまでに時間がかかるという課題があった。
【0028】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、サムネイル画像をより短時間で(高速に)表示できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明の記録装置は、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録装置において、データ記録媒体に記録しようとする動画像の第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段と、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段と、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段とを含むことを特徴とする。
【0030】
一時的に記憶されているサムネイル画像データを基に、サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段をさらに含むようにすることができる。
【0031】
一時的に記憶されているサムネイル画像データのデータ記録媒体への記録を制御する記録制御手段をさらに含むようにすることができる。
【0032】
前記抽出手段は、圧縮符号化された動画像の第1の画像データから、第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0033】
前記抽出手段は、圧縮符号化され、多重化された動画像の第1の画像データから、第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0034】
本発明の記録方法は、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録方法において、データ記録媒体に記録しようとする動画像の第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0035】
本発明の第1の記録媒体は、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録処理用のプログラムであって、データ記録媒体に記録しようとする動画像の第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている。
【0036】
本発明の第1のプログラムは、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、データ記録媒体に記録しようとする動画像の第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0037】
本発明の記録装置および方法、並びに第1のプログラムにおいては、データ記録媒体に記録しようとする動画像の第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データが抽出され、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データが生成され、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶が制御される。
【0038】
本発明の再生装置は、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した第1の画像データから動画像を再生する再生装置において、動画像の再生のためにデータ記録媒体から読み出された第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段と、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段と、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段とを含むことを特徴とする。
【0039】
一時的に記憶されているサムネイル画像データを基に、サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段をさらに含むようにすることができる。
【0040】
一時的に記憶されているサムネイル画像データのデータ記録媒体への記録を制御する記録制御手段をさらに含むようにすることができる。
【0041】
前記抽出手段は、多重化されている動画像の第1の画像データから、第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0042】
前記抽出手段は、多重化されている多重化データより分離された動画像の第1の画像データから、第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0043】
本発明の再生方法は、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した第1の画像データから動画像を再生する再生方法において、動画像の再生のためにデータ記録媒体から読み出された第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0044】
本発明の第2の記録媒体は、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した第1の画像データから動画像を再生する再生処理用のプログラムであって、動画像の再生のためにデータ記録媒体から読み出された第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている。
【0045】
本発明の第2のプログラムは、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した第1の画像データから動画像を再生する再生処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、動画像の再生のためにデータ記録媒体から読み出された第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0046】
本発明の再生装置および方法、並びに第2のプログラムにおいては、動画像の再生のためにデータ記録媒体から読み出された第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データが抽出され、抽出された第2の画像データから、静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データが生成され、生成されたサムネイル画像データの一時的な記憶が制御される。
【発明の効果】
【0047】
本発明によれば、サムネイル画像を表示することができる。特に、サムネイル画像を短時間で(高速に)表示できるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載した発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が明細書に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書には記載されているが、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0049】
さらに、この記載は、明細書に記載されている発明が、全て請求されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出願、または追加される発明の存在を否定するものではない。
【0050】
請求項1に記載の記録装置は、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録装置において、前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段(例えば、図4のビデオエンコーダ/デコーダ52またはストリーム管理部27)と、抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段(例えば、図4のビデオ処理部51)と、生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段(例えば、図4の制御部55)とを含む。
【0051】
請求項2に記載の記録装置は、一時的に記憶されている前記サムネイル画像データを基に、前記サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段(例えば、図4の圧縮伸張処理部25)をさらに含むようにすることができる。
【0052】
請求項3に記載の記録装置は、一時的に記憶されている前記サムネイル画像データの前記データ記録媒体への記録を制御する記録制御手段(例えば、図4のドライブコントローラ33)をさらに含むようにすることができる。
【0053】
請求項4に記載の記録装置は、前記抽出手段(例えば、図4のビデオエンコーダ/デコーダ52)は、圧縮符号化された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0054】
請求項5に記載の記録装置は、前記抽出手段(例えば、図4のストリーム管理部27)が、圧縮符号化され、多重化された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0055】
請求項6に記載の記録方法は、動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録方法において、前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップ(例えば、図7のステップS153の処理)と、抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップ(例えば、図7のステップS154の処理)と、生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップ(例えば、図7のステップS155の処理)とを含む。
【0056】
請求項9に記載の再生装置は、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生装置において、前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段(例えば、図4のビデオエンコーダ/デコーダ52またはストリーム管理部27)と、抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段(例えば、図4のビデオ処理部51)と、生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段(例えば、図4の制御部55)とを含む。
【0057】
請求項10に記載の再生装置は、一時的に記憶されている前記サムネイル画像データを基に、前記サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段(例えば、図4の圧縮伸張処理部25)をさらに含むようにすることができる。
【0058】
請求項11に記載の再生装置は、一時的に記憶されている前記サムネイル画像データの前記データ記録媒体への記録を制御する記録制御手段(例えば、図4のドライブコントローラ33)をさらに含むようにすることができる。
【0059】
請求項12に記載の再生装置は、前記抽出手段(例えば、図4のストリーム管理部27)は、多重化されている動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0060】
請求項13に記載の再生装置は、前記抽出手段(例えば、図4のビデオエンコーダ/デコーダ52)は、多重化されている多重化データより分離された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出するようにすることができる。
【0061】
請求項14に記載の再生方法は、圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生方法において、前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップ(例えば、図16のステップS414の処理)と、抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップ(例えば、図16のステップS415の処理)と、生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップ(例えば、図16のステップS416の処理)とを含む。
【0062】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図4は、本発明に係る記録再生装置1の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0063】
この記録再生装置1は、デジタルビデオカメラまたは据え置き型のレコーダプレーヤなどであり、例えば入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像または音声を、データとして取得し、例えばDVD(Digital Versatile Disk)として構成される記録媒体である光ディスク34に記録し、また、光ディスク34に記録された画像/音声のデータを再生して出力する。また、記録再生装置1は、データの記録が終了した後、タイトル、チャプタなどと呼ばれる、画像/音声データの記録単位毎の中の代表的な画像をサムネイル画像として表示し、同様にデータを再生した後、再生された記録単位毎の(再生が停止された時点の記録単位を含む)サムネイル一覧のページを表示する。
【0064】
同図において、映像入力部21は、例えば、レンズなどの光学系、およびCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子などからなり、被写体の画像を撮影して撮影した画像の画像データを生成する。また、映像入力部21は、例えば、他のビデオカメラなどから供給される映像信号、または外部機器からの入力信号(映像信号)をデジタルデータに変換し、デジタルビデオデータ(画像データ)を生成する。生成された画像データは圧縮伸張処理部25に供給される。
【0065】
音声入力部22は、例えば、マイクなどからなり、音声を取得して、取得した音声の音声データを生成する。また、音声入力部22は、例えば、他のビデオカメラまたは外部のマイクなどから供給される音声信号、または外部機器からの入力信号(音声信号)をデジタルデータに変換することでオーディオデータ(音声データ)を生成する。生成された音声データは、やはり圧縮伸張処理部25に供給される。
【0066】
映像出力部23は、LCD(Liquid Crystal Display)またはLCDを用いたビューファインダなどであり、圧縮伸張処理部25から供給された画像データを基に、動画像またはサムネイル画像を表示する。また、映像出力部23は、圧縮伸張処理部25より供給される画像データを、アナログ信号、または出力用のデジタル信号に変換して、例えばディスプレイなどの映像表示手段を備える機器に出力する。
【0067】
音声出力部24は、スピーカなどであり、圧縮伸張処理部25から供給された音声データを基に音声を出力する。また、音声出力部24は、圧縮伸張処理部25より供給される音声データを、アナログ信号、または出力用のデジタル信号に変換して、例えばスピーカなどの音声出力手段を備える機器に出力する。
【0068】
なお、映像入力部21乃至音声出力部24は、システムコントローラ30の制御に基づいて上述した処理を実行する。
【0069】
圧縮伸張処理部25は、システムコントローラ30の制御により、入力された画像/音声を光ディスク34に記録する記録モードと、光ディスク34に記録された画像/音声を再生する再生モードの2つの動作モードが切り換えられるように構成されている。記録時(記録モードで動作するとき)には、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ第1RAM(Random Access Memory)26を用いて、画像データおよび音声データをエンコード(所定の方式で圧縮符号化)し、圧縮伸張処理部25の多重化処理部54が、エンコードされた画像データおよび音声データを時分割多重化し、ストリーム管理部27に出力する。
【0070】
また、再生時(再生モードで動作するとき)には、圧縮伸張処理部25の多重化処理部54が第1RAM26を用いて、ストリーム管理部27より得られる時分割多重化されているデータを画像データ及び音声データに分離した後、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、画像データおよび音声データを、それぞれデコード(所定の方式で復号)し、ビデオ処理部51、および音声出力部24にそれぞれ出力する。
【0071】
ビデオ処理部51は、画像データに文字やサムネイル画像などを合成して映像出力部23に出力する。また、ビデオ処理部51は、画像データからサムネイル画像のデータへの変換処理を行う。ビデオ処理部51は、サムネイル画像の表示を高速に行うために、第1RAM26の予め設定された一部の領域を、サムネイル画像のデータを一次的に保持するキャッシュエリアとして使用する。
【0072】
第1RAM26は、読み書き可能な半導体メモリからなり、エンコードされる画像データ若しくは音声データ、またはデコードされる画像データ若しくは音声データを一時的に記憶する。
【0073】
制御部55は、圧縮伸張処理部25を構成する各部を制御する。
【0074】
ヘッダ情報処理部29は、記録時にはストリーム管理部27から出力される時分割多重化されたデータに対して、例えば、DVDに固有のヘッダ情報などを付加し、ヘッダ情報を付加した時分割多重化データをストリーム管理部27に出力する。ヘッダ情報処理部29は、再生時には、ストリーム管理部27から出力される時分割多重化されたデータから、DVDに固有のヘッダ情報を分離し、ヘッダ情報を分離した時分割多重化データを、ストリーム管理部27に出力する。さらに、ヘッダ情報処理部29は、分離したヘッダ情報をシステムコントローラ30に出力する。
【0075】
ストリーム管理部27は、記録時には圧縮伸張処理部25から時分割多重化されたデータを受け、それをヘッダ情報処理部29に転送する。そして、ヘッダ情報処理部29から、例えばDVD固有のヘッダ情報が付加された時分割多重化データを受け取り、そのデータを第2RAM28に記憶する。ストリーム管理部27は、システムコントローラ30からの制御により、光ディスク34への書き込みが指示された場合、第2RAM28に記憶しておいた時分割多重化データをドライブコントローラ33に転送する。
【0076】
また、ストリーム管理部27は、再生時には、ドライブコントローラ33から時分割多重化データを受け取り、ヘッダ情報処理部29に時分割多重化データを転送する。そして、ヘッダ情報処理部29から、例えばDVDヘッダ情報を分離した時分割多重化データを受け取り、そのデータを第2RAM28に記憶する。ストリーム管理部27は、システムコントローラ30からの制御に基づいて、圧縮伸張処理部25が時分割多重化データを必要とする時点で、第2RAM28に記憶されている時分割多重化データを圧縮伸張処理部25に出力する。
【0077】
第2RAM28は、読み書き可能な半導体メモリからなり、光ディスク34に書き込むデータまたは光ディスク34から読み出されたデータを一時的に記憶する。
【0078】
システムコントローラ30は、記録再生装置1を構成する各部を制御する。システムコントローラ30は、入力部31を介して受け付けられるユーザからの要求(指令)に基づいて記録再生の開始や停止などが実現できるように圧縮伸張処理部25、ストリーム管理部27、ヘッダ情報処理部29、ドライブコントローラ33などを制御し、また必要に応じてワークメモリとして第3RAM32を使用する。
【0079】
入力部31は、スイッチまたはタッチパネルなどからなり、ユーザの操作に応じた信号をシステムコントローラ30に供給する。
【0080】
ドライブコントローラ33は、システムコントローラ30による制御に基づいて、図示せぬドライブに、ストリーム管理部27から供給される時分割多重データを光ディスク34に記録させ、また、光ディスク34に記録されている時分割多重データを読み出させ、読み出したデータを、ストリーム管理部27に供給する。
【0081】
次に、図5のフローチャートを参照して、記録再生装置1によるデータの記録処理の1つの例である、記録処理1について説明する。
【0082】
ステップS101において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの記録開始が指令されたか否かを判定し、記録開始が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS101において、記録開始が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS102に進む。
【0083】
ステップS102において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード開始指示を通知する。
【0084】
ステップS102において、システムコントローラ30から圧縮伸張処理部25に通知されるエンコード開始指示には、記録されるデータのうち最初のMPEG(Moving Picture Experts Group)I(IntraCoded)ピクチャの記憶を指示するパラメータが添付されている。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ第1RAM26を用いて、動画像の画像データおよび音声データのエンコードを開始する。なお、このときの圧縮伸張処理部25の動作の詳細については後述する。ステップS102において、システムコントローラ30は、ドライブコントローラ33を制御して、光ディスク34へのストリーム管理部27から出力されるエンコードされ時分割多重化されたデータの記録を開始させる。
【0085】
ステップS103において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの記録終了が指令されたか否かを判定し、記録終了が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS103において、記録終了が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS104に進む。
【0086】
ステップS104において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード終了指示を通知する。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ画像データおよび音声データのエンコードを終了する。
【0087】
ステップS105において、システムコントローラ30は、ドライブコントローラ33を制御して、光ディスク34に、バッファとしての第2RAM28に記憶されている全てのデータを書き込ませた後、記録されたデータのヘッダに再生に必要な情報を書き込むなどの記録終了処理を実行させる。
【0088】
ステップS101乃至ステップS105の処理により、1つのチャプタとしてのデータが光ディスク34に記録される。
【0089】
光ディスク34への時分割多重化データの書き込みが終了すると、ステップS106において、システムコントローラ30は、図6を参照して後述するサムネイル画像表示処理を実行し、処理を終了する。これにより、ステップS105の処理により光ディスク34に記録された映像(画像)データの中の代表的な画像がサムネイル画像として表示される。
【0090】
次に、図6のフローチャートを参照して、図5のステップS106のサムネイル画像表示処理の詳細について説明する。
【0091】
ステップS121において、システムコントローラ30は、保持している記録再生装置1の状態(モードまたはステータス)、または入力31からの信号を基に、表示すべきサムネイル画像があるか否かを判定し、表示すべきサムネイル画像があると判定された場合、処理は、ステップS122に進む。
【0092】
ステップS122において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25から供給される処理結果を示す信号、または第1RAM26に記憶されているデータを示す信号を基に、サムネイル画像のデータがキャッシュされているか(第1RAM26のキャッシュエリアに記憶されているか)否かを判定し、サムネイル画像のデータがキャッシュされていないと判定された場合、処理は、ステップS123に進み、キャッシュされていると判定された場合、処理は、ステップS125に進む(ステップS123およびステップS124の処理はスキップされる。)。なお、サムネイル画像のデータのキャッシュの処理は、圧縮伸張処理部25により行われ、その詳細は、図7を参照して後述する。
【0093】
ステップS123において、システムコントローラ30は、ドライブコントローラ33を制御して、サムネイル画像のデータの生成に必要となるデータ(画像データ)を、光ディスク34から読み出し、第1RAM26に保持(記憶)させる。そして、ステップS124において、システムコントローラ30は、ステップS123の処理により読み出されたデータに基づいて、サムネイル画像のデータを生成するように、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像のデータへの変換指示を通知する。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオ処理部51が、サムネイル画像のデータを生成する。生成されたサムネイル画像のデータは、第1RAM26の所定の領域(キャッシュエリア)にキャッシュされる。
【0094】
サムネイル画像のデータがキャッシュされていない場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成する処理が必要となり、このため、ステップS123およびステップS124の処理が実行される。
【0095】
一方、サムネイル画像のデータがキャッシュされている場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成する処理は必要ないので、ステップS123およびステップS124の処理は、スキップされる。このようにすることで、サムネイル画像の表示の処理にかかる時間を短縮することができる。
【0096】
ステップS125において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像表示指示を通知し、処理は終了する。これにより、圧縮伸張処理部25が、サムネイル画像のデータを基にサムネイル画像を(ユーザに対して)映像出力部23に表示させる。
【0097】
ステップS121において、表示すべきサムネイル画像がないと判定された場合、サムネイル画像を表示しないで、処理は終了する。
【0098】
次に、図7と図8のフローチャートを参照して、図5および図6を参照して上述した記録処理1に対応して実行される圧縮伸張処理部25の処理である、圧縮伸張処理部の処理Aについて説明する。
【0099】
ステップS151において、圧縮伸張処理部25の制御部55は、システムコントローラ30からエンコード開始指示の通知があったか否かを判定し、エンコード開始指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0100】
上述した図5のステップS102の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード開始指示が通知されると、ステップS151においては、エンコード開始指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS152に進む。
【0101】
ステップS152において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53を制御して、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53に、入力された画像/音声データのエンコードを開始させる。
【0102】
ステップS153において、制御部55は、エンコード開始の指示とともに、システムコントローラ30から供給されたパラメータを基に、ビデオエンコーダ/デコーダ52に、記録されるデータのうち、最初のMPEGIピクチャである画像データを第1RAM26に保持(記憶)させる。ここで、最初のMPEGIピクチャである画像データは、サムネイル画像を生成するために保持される。
【0103】
すなわち、ビデオエンコーダ/デコーダ52は、入力された動画像の画像データから、1つのフレームの画像データを抽出する。換言すれば、ビデオエンコーダ/デコーダ52は、光ディスク34に記録しようとする動画像の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する。ビデオエンコーダ/デコーダ52は、抽出した画像データを第1RAM26に記憶させる。
【0104】
より詳細に説明すれば、ビデオエンコーダ/デコーダ52は、光ディスク34に記録しようとする動画像の画像データであって、エンコード(符号化)される前の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出しても良く、また、光ディスク34に記録しようとする動画像の画像データであって、エンコード(符号化)された画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出しても良い。
【0105】
エンコード(符号化)される前の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する場合、後の処理において、復号などの処理が要求されず、処理をより簡単にすることができる。また、エンコード(符号化)された画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する場合、抽出した画像データのデータ量がより小さくなるので、より少ない記憶領域で第1RAM26に記憶することができる。
【0106】
なお、サムネイル画像の生成に用いられる画像データは、記録されるデータのうちの最初のMPEGIピクチャとなる画像データに限られるものではなく、適宜設定されるようにしても構わない。例えば、記録している場合に、入力部31のサムネイルボタンが押圧されたとき、制御部55は、サムネイルボタンが押圧されてから最初のMPEGIピクチャである画像データを第1RAM26に記憶させるようにしてもよい。
【0107】
ステップS154において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ビデオ処理部51に、ステップS153の処理により保持された画像データをサムネイル画像のデータに変換させる。例えば、ステップS154において、ビデオ処理部51は、第1RAM26に記憶された画像データから画素をまびくことにより、画像データをサムネイル画像のデータに変換する。
【0108】
すなわち、ステップS154において、ビデオ処理部51は、抽出され第1RAM26に記憶されている画像データから、サムネイル画像のデータを生成する。サムネイル画像のデータは、抽出された画像データによって表示される静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのデータである。
【0109】
なお、サムネイル画像のデータは、圧縮していない方式としても、JPEG(Joint Photographic Experts Group)またはGIF(Graphics Interchange Format)などの方式で圧縮してもよい。圧縮していないサムネイル画像のデータに変換した場合、サムネイル画像を表示する処理において、復号の処理が不要となり、より迅速にサムネイル画像を表示することができる。また、圧縮したサムネイル画像のデータに変換した場合、サムネイル画像のデータのデータ量がより小さくなるので、同じ記憶容量のキャッシュエリアに、より多くのサムネイル画像のデータを記憶させることができるようになる。
【0110】
ステップS155において、制御部55は、ステップS154の処理により変換されたサムネイル画像のデータを、第1RAM26において予め設定されている所定のキャシュエリアにコピーする(格納させる)。
【0111】
すなわち、ステップS155において、制御部55は、第1RAM26へのサムネイル画像のデータの一時的な記憶を制御する。
【0112】
なお、ステップS153乃至S155の処理は、動画像の画像データのエンコードの処理と並行して実行される。
【0113】
ステップS156において、制御部55は、システムコントローラ30からエンコード終了指示の通知があったか否かを判定し、まだエンコード終了指示の通知がないと判定された場合、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53による、入力された画像/音声データのエンコードの処理が引き続き行われ、ステップS156に戻り、エンコード終了指示の通知があったと判定されるまで、この判定の処理が繰り返される。
【0114】
上述した図5のステップS104の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード終了指示が通知されると、ステップS156においては、エンコード終了指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS157に進む。
【0115】
ステップS157において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53にエンコード処理を終了させる。
【0116】
ステップS158において、制御部55は、システムコントローラ30から、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったか否かを判定し、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったと判定された場合、処理は、ステップS159に進み、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知がなかったと判定された場合、処理は、ステップS161に進む(ステップS159およびステップS160の処理はスキップされる。)。
【0117】
上述した図6のステップS124の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像のデータへの変換指示が通知されると、ステップS158において、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS159に進む。
【0118】
ステップS159において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ビデオ処理部51に、ステップS123の処理で光ディスク34から読み出された第1RAM26に保持された画像データをサムネイル画像のデータに変換させる。ステップS160において、制御部55は、ステップS159の処理により変換(生成)されたサムネイル画像のデータを第1RAM26のキャシュエリアにコピーする(格納させる)。
【0119】
上述した、ステップS154およびS155の処理によりサムネイル画像のデータがキャッシュされている場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成する処理は必要ないので、ステップS159およびステップS160の処理は、スキップされる。このようにすることで、サムネイル画像の表示の処理にかかる時間を短縮することができる。
【0120】
なお、ステップS159とS160の処理は、何らかの理由で、キャッシュされていないサムネイル画像を表示する必要がある場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成するために、上述した、図6のステップS123およびステップS124の処理の実行に伴って実行されるものである。
【0121】
ステップS161において、制御部55は、システムコントローラ30からサムネイル画像の表示指示の通知があったか否かを判定し、サムネイル画像の表示指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0122】
上述した図6のステップS125の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像の表示指示が通知されると、ステップS161においては、サムネイル画像の表示指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS162に進む。
【0123】
ステップS162において、制御部55は、第1RAM26のキャッシュエリアからサムネイル画像のデータを読み出して、映像出力部23に出力し、サムネイル画像を表示させて処理は終了する。これにより、例えば、映像出力部23自身がサムネイル画像を表示するか、または映像出力部23に接続される機器のディスプレイなどにサムネイル画像が表示される。
【0124】
このようにして、光ディスク34に記録したデータのサムネイル画像が、記録処理の終了の後、即座に表示される。
【0125】
なお、動画像の画像データから静止画像の画像データを抽出して、抽出した画像データからサムネイル画像のデータを生成し、生成したサムネイル画像のデータをキャッシュする処理が動画像の画像データのエンコードの処理(光ディスク34への記録の処理)と並列して実行されると説明したが、動画像の画像データのエンコードの処理(光ディスク34への記録の処理)と並列して、動画像の画像データから静止画像の画像データを抽出する処理を実行し、動画像の画像データの光ディスク34への記録の処理が終了してから、サムネイル画像のデータを生成し、生成したサムネイル画像のデータをキャッシュする処理を実行するようにしてもよい。
【0126】
また、記録を開始してから記録を停止するまでに、複数のチャプタを生成する場合、圧縮伸張処理部25は、それぞれのチャプタについて任意のMPEGIピクチャを第1RAM26に記憶させ、記憶したMPEGIピクチャを基に、サムネイル画像のデータを生成し、生成したサムネイル画像のデータを第1RAM26のキャッシュエリアにキャッシュするようにしてもよい。
【0127】
図5を参照して上述した記録処理1においては、圧縮伸張処理部25がエンコードした画像データの中で、サムネイル画像のデータの生成に必要となるデータ(例えば、最初のMPEGIピクチャとなるビデオデータ)を第1RAM26に記憶させる(キャッシュする)ようにしたが、ストリーム管理部27が圧縮伸張処理部25から出力された時分割多重化されたデータの中で、サムネイルの生成に必要となるデータをキャッシュするようにしてもよい。
【0128】
この場合の記録再生装置1によるデータの記録処理の例である、記録処理2について図9のフローチャートを参照して説明する。
【0129】
ステップS201において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの記録開始が指令されたか否かを判定し、記録開始が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS201において、記録開始が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS202に進む。
【0130】
ステップS202において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード開始指示を通知する。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ第1RAM26を用いて、画像データおよび音声データのエンコードを開始する。なお、このときの圧縮伸張処理部25の動作の詳細については後述する。
【0131】
ステップS202において、システムコントローラ30は、ドライブコントローラ33を制御して、光ディスク34への、ストリーム管理部27から出力されるエンコードされ、時分割多重化されたデータの記録を開始させる。
【0132】
ステップS203において、システムコントローラ30は、ストリーム管理部27を制御して、最初のMPEGIピクチャである画像データを第2RAM28に保持させる(記憶させる)。
【0133】
ステップS204において、システムコントローラ30は、ステップS203の処理により保持されたビデオデータを、ストリーム管理部27および圧縮伸張処理部25に、第2RAM28から第1RAM26に移動させる。すなわち、ストリーム管理部27は、第2RAM28から記憶されている画像データを読み出して、読み出した画像データを圧縮伸張処理部25に供給する。圧縮伸張処理部25は、ストリーム管理部27から供給された画像データを、第1RAM26に記憶させる。
【0134】
ステップS203およびステップS204の処理の結果、上述した記録処理1の場合と同様に、サムネイル画像のデータの生成に必要となるデータ(いまの場合、最初のMPEGIピクチャとなる画像データ)が第1RAM26に記憶される(キャッシュ(保持)される)ことになる。なお、サムネイル画像のデータの生成に用いられる画像データは、最初のMPEGIピクチャとなる画像データに限られるものではなく、適宜設定されるようにしても構わない。
【0135】
ステップS205において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの記録終了が指令されたか否かを判定し、記録終了が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS205において、記録終了が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS206に進む。
【0136】
ステップS206乃至S208の処理のそれぞれは、図5のステップS104乃至S106の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
【0137】
次に、図10と図11のフローチャートを参照して、図9を参照して上述した記録処理2に対応して実行される圧縮伸張処理部25の処理である、圧縮伸張処理部の処理Bについて説明する。
【0138】
ステップS251において、圧縮伸張処理部25の制御部55は、システムコントローラ30からエンコード開始指示の通知があったか否かを判定し、エンコード開始指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0139】
上述した図9のステップS202の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード開始指示が通知されると、ステップS251においては、エンコード開始指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS252に進む。
【0140】
ステップS252において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53を制御して、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53に、入力された画像/音声データのエンコードを開始させる。
【0141】
ステップS253において、制御部55は、第2RAM28から第1RAM26に画像データが移動されたか否かを判定し、まだ、第1RAM26に画像データが移動されていないと判定された場合、処理は、ステップS253に戻り、この判定の処理が繰り返されることになる。
【0142】
上述した、図9のステップS204の処理により、画像データが、第2RAM28から第1RAM26に移動されると、ステップS253において、第1RAM26に画像データが移動されたと判定され、処理は、ステップS254に進む。
【0143】
ステップS254において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ステップS204の処理において、移動された結果、第1RAM26に保持されている画像データを、ビデオ処理部51にサムネイル画像のデータに変換させる。
【0144】
ステップS255において、制御部55は、ステップS254の処理により変換されたサムネイル画像のデータを、第1RAM26において予め設定されている所定のキャシュエリアにコピーする。
【0145】
ステップS256乃至ステップS262の処理のそれぞれは、上述した図7および図8のステップS156乃至ステップS162の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
【0146】
このようにして、記録処理1の場合と同様に、光ディスク34に記録したデータのサムネイルが、記録処理の終了とともに表示される。
【0147】
図5乃至図11においては、光ディスク34に記録したデータのサムネイルが、記録処理の終了とともに表示される処理について説明したが、記録再生装置1は、上述したように、光ディスク34に記録されたデータを再生した後、再生された記録単位(チャプタなど)のサムネイルを、やはり表示する。
【0148】
図12のフローチャートを参照して、記録再生装置1によるデータの再生処理の1つの例である再生処理1について説明する。
【0149】
ステップS301において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの再生開始が指令されたか否かを判定し、再生開始が指令されたと判定されるまで待機する。ステップS301において、再生開始が指令されたと判定された場合、ドライブコントローラ33を介して、光ディスク34からデータが読み出され、処理は、ステップS302に進む。
【0150】
ステップS302において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、光ディスク34から読み出されたデータのデコード開始指示を通知する。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ第1RAM26を用いて、画像データおよび音声データのデコードを開始する。なお、このときの圧縮伸張処理部25の動作の詳細については後述する。
【0151】
ステップS303において、システムコントローラ30は、図13を参照して後述する画像データ保持処理を実行する。これにより、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像のデータを生成するために必要となる画像データの保持が指示される。
【0152】
ステップS304において、システムコントローラ30は、デコードされた画像データおよび音声データを、映像出力部23および音声出力部24に出力し、画像および音声を出力させる。これにより、再生された画像および音声がユーザにより視聴されることになる。
【0153】
ステップS305において、システムコントローラ30は、入力部31を介して入力されるユーザの操作(指令)に基づいて、画像/音声データの記録終了が指令されたか否かを判定し、記録終了が指令されたと判定されるまでステップS303とS304の処理を繰り返し実行させる。ステップS305において、記録終了が指令されたと判定された場合、処理は、ステップS306に進む。
【0154】
ステップS306において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して、エンコード終了指示を通知する。これにより、圧縮伸張処理部25のビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53が、それぞれ画像データおよび音声データのデコードを終了する。
【0155】
ステップS307において、システムコントローラ30は、サムネイル画像表示処理を実行して、処理は終了する。これにより、光ディスク34から読み出され、再生された画像データの中の代表的な画像がサムネイル画像として表示される。
【0156】
なお、ステップS307のサムネイル表示処理については、図6を参照して上述した処理と同様の処理なので、詳細な説明は省略する。
【0157】
次に、図13のフローチャートを参照して、図12のステップS303の画像データ保持処理の1つの例である画像データ保持処理1の詳細について説明する。
【0158】
ステップS351において、システムコントローラ30は、ヘッダ情報処理部29から、分離されたヘッダ情報を取得する。ヘッダ情報処理部29からシステムコントローラ30に供給されるヘッダ情報は、例えば、DVDに固有のヘッダ情報であり、画像データにおけるチャプタの開始位置(フレームのフレーム番号、または動画像における時刻など)などを示す。
【0159】
ステップS352において、システムコントローラ30は、ヘッダ情報を基に、新しいチャプタが検出されたか否かを判定し、新しいチャプタが検出されたと判定された場合、処理は、ステップS353に進む。なお、ステップS352において、複数の新しいチャプタが検出された場合は、新しいチャプタが検出される都度、ステップS353の処理が実行される。
【0160】
ステップS353において、システムコントローラ30は、図14または図15を参照して後述するデータ保持制御処理を実行し、処理は終了する。これにより、サムネイル画像のデータを生成するために必要となる画像データが第1RAM26または第2RAM28に保持されることになる。
【0161】
ステップS352において、新しいチャプタが検出されていないと判定された場合、ステップS353の処理はスキップされ、処理は終了する。
【0162】
ここで、図14のフローチャートを参照して、図13のステップ353のデータ保持制御処理の1つの例であるデータ保持制御処理1について説明する。
【0163】
ステップS371において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25に対して画像データ保持指示を通知し、処理は終了する。これにより、圧縮伸張処理部25がデコードした画像データの中で、サムネイル画像のデータの生成に必要となる画像データ(例えば、画像データ保持指示後に検出する最初のMPEGIピクチャである画像データ)を第1RAM26が保持(キャッシュ)する。
【0164】
あるいはまた、ストリーム管理部27が光ディスク34から読み出された、時分割多重化データの中で、サムネイル画像の生成に必要となる画像データを第2RAM28に記憶させるようにしてもよい。
【0165】
この場合のデータのデータ保持制御処理の例である、データ保持制御処理2について図15のフローチャートを参照して説明する。
【0166】
ステップS391において、システムコントローラ30は、ストリーム管理部27を制御して、チャプタの最初のMPEGIピクチャとなる画像データを第2RAM28に保持させる(記憶させる)。
【0167】
なお、動画像の画像データから静止画像の画像データを抽出して、抽出した画像データからサムネイル画像のデータを生成し、生成したサムネイル画像のデータをキャッシュする処理は動画像の画像データのデコードの処理と並列して実行されるが、動画像の画像データのデコードの処理と並列して、動画像の画像データから静止画像の画像データを抽出する処理を実行し、動画像の画像データの再生の処理が終了してから、サムネイル画像のデータを生成し、生成したサムネイル画像のデータをキャッシュする処理を実行するようにしてもよい。
【0168】
例えば、ステップS391において、動画像の画像データのデコード処理と並列して、システムコントローラ30がストリーム管理部27を制御して、MPEGIピクチャが含まれるプログラムストリームを第2RAM28に保持させておく。その際システムコントローラ30は、ヘッダ情報処理部29よりプログラムストリーム中のMPEGIピクチャの位置情報を取得することで、MPEGIピクチャが含まれるプログラムストリームを第2RAM28に保持させておくことが可能となる。
【0169】
その後、システムコントローラ30は、第2RAM28に保持された時分割多重化データであるプログラムストリームを多重化処理部54に転送させ、プログラムストリームを画像データであるエレメンタリストリームに分離させる。そして、システムコントローラ30は、分離された画像データであるエレメンタリストリームを第1RAM26に保持させるように制御した後、第1RAM26に記憶されている画像データからMPEGIピクチャとなる画像データを抽出するように制御する。
【0170】
さらに、ステップS391において、第2RAM28に記憶されている、時分割多重化データであるプログラムストリームから、直接、MPEGIピクチャとなる画像データを抽出させるように制御させてもよい。
【0171】
ステップS392において、システムコントローラ30は、ストリーム管理部27および圧縮伸張処理部25に、ステップS391の処理により保持された画像データを、第2RAM28から第1RAM26に移動させ、処理は終了する。すなわち、ステップS392において、ストリーム管理部27は、第2RAM28からサムネイル画像のデータを生成するための画像データを読み出して、読み出した画像データを圧縮伸張処理部25に供給する。圧縮伸張処理部25は、ストリーム管理部27から供給された画像データを第1RAM26に記憶させる。
【0172】
ステップS391およびステップS392の処理の結果、上述したデータ保持制御処理1の場合と同様に、サムネイル画像の生成に必要となる画像データ(いまの場合、チャプタの最初のMPEGIピクチャである画像データ)が第1RAM26に記憶(保持)されることになる。
【0173】
次に、図16と図17のフローチャートを参照して、図12乃至図14(データ保持制御処理1)を参照して上述した再生処理に対応して実行される圧縮伸張処理部25の処理である、圧縮伸張処理部の処理Cについて説明する。
【0174】
ステップS411において、圧縮伸張処理部25の制御部55は、システムコントローラ30からデコード開始指示の通知があったか否かを判定し、デコード開始指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0175】
上述した図12のステップS302の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、デコード開始指示が通知されると、ステップS411において、デコード開始指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS412に進む。
【0176】
ステップS412において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53を制御して、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53に、光ディスク34から読み出された画像/音声データのデコードを開始させる。
【0177】
ステップS413において、制御部55は、システムコントローラ30から画像データ保持指示が通知されたか否かを判定し、まだ画像データ保持指示が通知されていないと判定された場合、処理は、ステップS413に戻り、上述した判定の処理が繰り返し実行される。
【0178】
上述した、図14のステップS371において、システムコントローラ30から圧縮伸張処理部25に対して画像データ保持指示が通知された場合、ステップS413においては、画像データ保持指示が通知されたと判定され、処理は、ステップS414に進む。
【0179】
ステップS414において、制御部55は、チャプタの最初のMPEGIピクチャである画像データを第1RAM26に保持(記憶)させる。ここで、チャプタの最初のMPEGIピクチャである画像データは、サムネイル画像のデータを生成するために保持される。なお、サムネイル画像のデータの生成に用いられる画像データは、チャプタの最初のMPEGIピクチャとなる画像データに限られるものではなく、入力部31が操作された時点における画像データなど、適宜設定されるようにしても構わない。
【0180】
ビデオエンコーダ/デコーダ52は、再生された動画像の画像データから、1つのフレームの画像データを抽出する。換言すれば、ビデオエンコーダ/デコーダ52は、光ディスク34から読み出す動画像の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する。ビデオエンコーダ/デコーダ52は、抽出した画像データを第1RAM26に記憶させる。
【0181】
より詳細に説明すれば、ビデオエンコーダ/デコーダ52は、光ディスク34から読み出した動画像の画像データであって、デコード(復号)される前の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出しても良く、また、光ディスク34から読み出した動画像の画像データであって、デコード(復号)された画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出しても良い。
【0182】
デコードされた画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する場合、後の処理において、その画像データあらためて復号するなどの処理が要求されず、処理をより簡単にすることができる。また、デコードされる前の画像データ、すなわちエンコードされた状態の画像データから、静止画像を表示させる画像データを抽出する場合、抽出した画像データのデータ量がより小さくなるので、より少ない記憶領域で第1RAM26に記憶することができる。
【0183】
ステップS415において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ステップS414の処理により保持された画像データをビデオ処理部51に、サムネイル画像のデータに変換させる。
【0184】
ステップS416において、制御部55は、ステップS415の処理により変換されたサムネイル画像のデータを、第1RAM26において予め設定されている所定のキャシュエリアにコピーする(格納させる)。なお、ステップS414乃至S416の処理は、画像データのデコードの処理と並行して実行される。
【0185】
ステップS417において、制御部55は、システムコントローラ30からデコード終了指示の通知があったか否かを判定し、まだデコード終了指示の通知がないと判定された場合、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53による、画像/音声データのデコードの処理が引き続き行われ、ステップS417に戻り、デコード終了指示の通知があったと判定されるまで、上述した判定の処理が繰り返し実行される。
【0186】
上述した図12のステップS306の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、デコード終了指示が通知されると、ステップS417においては、デコード終了指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS418に進む。
【0187】
ステップS418において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53にデコードを終了させる。
【0188】
ステップS419において、制御部55は、システムコントローラ30から、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったか否かを判定し、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったと判定された場合、処理は、ステップS420に進み、サムネイルデータへの変換指示の通知がなかったと判定された場合、処理は、ステップS422に進む(ステップS420およびステップS421の処理はスキップされる。)。
【0189】
上述した図6のステップS124の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像のデータへの変換指示が通知されると、ステップS419において、サムネイル画像のデータへの変換指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS420に進む。
【0190】
ステップS420において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ステップS123の処理で光ディスク34から読み出され、第1RAM26に保持された画像データを、ビデオ処理部51にサムネイル画像のデータに変換させる。ステップS421において、制御部55は、ステップS420の処理により変換(生成)されたサムネイル画像のデータを第1RAM26のキャシュエリアにコピーする(格納させる)。
【0191】
上述した、ステップS415およびS416の処理によりサムネイル画像のデータがキャッシュされている場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成する処理は必要ないので、ステップS420およびステップS421の処理は、スキップされる。このようにすることで、サムネイル画像表示の処理にかかる時間を短縮することができる。
【0192】
なお、ステップS420とS421の処理は、何らかの理由で、キャッシュされていないサムネイル画像を表示する必要がある場合、あらためてサムネイル画像のデータを生成するために、上述した、図6のステップS123およびステップS124の処理の実行に伴って実行されるものである。
【0193】
ステップS422において、制御部55は、システムコントローラ30からサムネイル画像の表示指示の通知があったか否かを判定し、サムネイル画像の表示指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0194】
上述した図6のステップS125の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像の表示指示が通知されると、ステップS422においては、サムネイル画像の表示指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS423に進む。
【0195】
ステップS423において、制御部55は、第1RAM26のキャッシュエリアからサムネイル画像のデータを読み出して、映像出力部23に出力し、処理は終了する。これにより、例えば、映像出力部23自身が画像を表示するか、または映像出力部23に接続される機器のディスプレイなどにサムネイル画像が表示される。
【0196】
このようにして、光ディスク34から読み出され再生されたデータ(チャプタ)のサムネイル画像が、再生処理の終了後、即座に表示される。
【0197】
次に、図18と図19のフローチャートを参照して、図12、図13および図15(データ保持制御処理2)を参照して上述した再生処理に対応して実行される圧縮伸張処理部25の処理である、圧縮伸張処理部の処理Dについて説明する。
【0198】
ステップS451において、圧縮伸張処理部25の制御部55は、システムコントローラ30からデコード開始指示の通知があったか否かを判定し、デコード開始指示の通知があったと判定されるまで待機する。
【0199】
上述した図12のステップS302の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、デコード開始指示が通知されると、ステップS451においては、デコード開始指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS452に進む。
【0200】
ステップS452において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53を制御して、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53に、光ディスク34から読み出された画像/音声データのデコードを開始させる。
【0201】
ステップS453において、制御部55は、第2RAM28から第1RAM26に画像データが移動されたか否かを判定し、まだ、第1RAM26に画像データが移動されていないと判定された場合、第1RAM26に画像データが移動されるまで、ステップS453の処理が繰り返し実行される。
【0202】
上述した、図15のステップS392の処理により、画像データが、第2RAM28から第1RAM26に移動されると、ステップS453において、第1RAM26に画像データが移動されたと判定され、処理は、ステップS454に進む。
【0203】
ステップS454において、制御部55は、ビデオ処理部51を制御して、ステップS392の処理において移動され、第1RAM26に保持されている画像データをサムネイル画像のデータに変換する。
【0204】
ステップS455において、制御部55は、ステップS454の処理により変換されたサムネイル画像のデータを、第1RAM26において予め設定されている所定のキャシュエリアにコピーする。
【0205】
ステップS456において、制御部55は、システムコントローラ30からデコード終了指示の通知があったか否かを判定し、まだデコード終了指示の通知がないと判定された場合、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53による、画像/音声データのデコードの処理が引き続き行われ、ステップS456に戻り、デコード終了指示の通知があったと判定されるまで、上述したように判定の処理が繰り返し実行される。
【0206】
上述した図12のステップS306の処理により、システムコントローラ30から、圧縮伸張処理部25に対して、デコード終了指示が通知されると、ステップS456においては、デコード終了指示の通知があったと判定され、処理は、ステップS457に進む。
【0207】
ステップS457において、制御部55は、ビデオエンコーダ/デコーダ52およびオーディオエンコーダ/デコーダ53にデコードを終了させる。
【0208】
ステップS458乃至S462の処理のそれぞれは、図8のステップS158乃至S162の処理のそれぞれと同様の処理なので、その説明は省略する。
【0209】
このようにして、光ディスク34から読み出され再生されたデータのサムネイル画像が、やはり再生処理の終了とともに表示される。
【0210】
ところで、サムネイル画像のデータが保持(記憶)される第1RAM26は、容量が限られているため無限にサムネイル画像のデータを保持することはできない。上述した例においては、第1RAM26が、例えばリングバッファとして構成され、その容量が限界に達した場合、新しいサムネイル画像のデータが記憶されると、その分古いサムネイル画像のデータは消去されることになる。しかしながら、第1RAM26をリングバッファとして利用した場合、最新の(直近に再生した)チャプタのサムネイルを優先的に表示する場合には適しているものの、例えば、重要なチャプタのサムネイルを選択的に表示したい場合などは、所望のチャプタのサムネイルが消去されてしまうおそれがある。このため、サムネイル画像データの生成に必要となるビデオデータを選択的にキャッシュさせるようにしてもよい。
【0211】
図20のフローチャートを参照して、サムネイル画像データの生成に必要となる画像データ(ビデオデータ)を選択的にキャッシュさせる場合の画像データ保持処理2について説明する。この処理は、図13を参照して上述した処理と同様に、図12を参照して上述した画像データ保持処理(ステップS303)の1例となるものである。
【0212】
ステップS491において、ステップS351と同様の処理で、ヘッダ情報処理部29から、分離されたヘッダ情報を取得する。
【0213】
ステップS492において、システムコントローラ30は、ヘッダ情報を基に、新しいチャプタが検出されたか否かを判定し、新しいチャプタが検出されたと判定された場合、処理は、ステップS493に進む。なお、ステップS492において、複数の新しいチャプタが検出された場合は、新しいチャプタが検出される都度、ステップS493の処理が実行される。
【0214】
ステップS493において、システムコントローラ30は、予め設定された回数の新しいチャプタの検出であるか否かを判定し、予め設定された回数の検出であると判定された場合、処理は、ステップS494に進む。一方、予め設定された回数の検出ではないと判定された場合、ステップS494の処理はスキップされ、処理は終了する。
【0215】
図21乃至図23を参照して、ステップS493とS494の処理をより具体的に説明する。例えば、ディスプレイに表示されるサムネイル画像が図21に示されるように表示される場合を考える。図21において、複数(いまの場合、6つの)のサムネイル画像がまとめられてインデックス101−1およびインデックス101−2として表示されている。インデックス101−1にはサムネイル画像111−1乃至111−6の6つのサムネイル画像が表示されており、同様に、インデックス101−2には、サムネイル画像112−1乃至112−6の6つのサムネイル画像が表示されている。ここで、サムネイル画像111−1乃至111−6は、第1番目乃至第6番目のチャプタのサムネイル画像とし、サムネイル画像112−1乃至112−6は、第7番目乃至第12番目のチャプタのサムネイル画像とする。
【0216】
ここで、例えば、光ディスク34に12のチャプタ(画像データ)が記録され、最初のチャプタから順に全てのチャプタが再生された場合を考える。第1RAM26に2つのサムネイル画像しかキャッシュできない場合、ステップS493の予め設定された回数を1回と7回としたとき、図22において太枠で示されるように、各インデックスの先頭(最初)のサムネイル(いまの場合、サムネイル画像111−1、およびサムネイル画像112−1)のみ、キャッシュされることになる。
【0217】
このようにすることで、インデックス101−1または101−2を再生処理の終了とともに表示させる場合、サムネイル画像111−1、およびサムネイル画像112−1は、再生処理の終了後、即座に表示される。
【0218】
一方で、サムネイル画像111−2乃至111−6、およびサムネイル画像112−2乃至112−6は、光ディスク34からデータを読み出して新たにサムネイル画像のデータを生成する必要があるので、表示されるまでに時間がかかることになる。しかし、インデックスの先頭のサムネイルが表示されれば、ユーザは、おおよそそのインデックスに含まれる画像/音声データの内容をイメージすることができると考えられる。以上のように、インデックスを表示させるまでユーザを待たせることなく、再生処理が終了すると、ユーザは迅速に次の操作を行うことができる。
【0219】
このように、ユーザの操作性を向上させると同時に、第1RAM26の記憶容量を不要に占有することがなく、記録再生装置1のリソース(RAMメモリ)を有効に活用することができる。
【0220】
勿論、インデックスの先頭ではなく、最後のサムネイル(いまの場合、サムネイル画像111−6、およびサムネイル画像112−6)のみ、キャッシュされるようにしてもよい。
【0221】
あるいはまた、メモリ(第1RAM26)の容量に応じて、キャッシュされる所定の数のサムネイルのみが(まびかれて)キャッシュされるようにしてもよい。例えば、図23において、太枠で示されるように、サムネイル画像111−1、111−3、112−1、112−6のみがまびかれてキャッシュされ、すなわち、サムネイル画像が3つおきにキャッシュされていくようにしてもよい。このようにすることで、図22の場合と比較して、よりユーザの操作性を向上させることができる。
【0222】
ステップS493においては、ステップS494の処理により図22または図23を参照して上述したように、選択的にサムネイル画像がキャッシュされるように、予め設定された回数(番目)の新しいチャプタの検出であるかが判定される。
【0223】
図20に戻って、ステップS494において、システムコントローラ30は、データ保持制御処理を実行し、処理は終了する。これにより、圧縮伸張処理部25に対して、サムネイル画像のデータを生成するために必要となるビデオデータの保持が指示される。なお、ステップS494のデータ保持制御処理は、図14または図15を参照して上述した処理と同様なので、詳細な説明は省略する。
【0224】
このようにして、記録再生装置1のリソースを有効に活用しつつ、サムネイルが短時間に表示される。
【0225】
なお、記録処理において第1RAM26に一時的に記憶した(キャッシュした)サムネイル画像のデータを光ディスク34に記録するようにしてもよい。
【0226】
図24は、第1RAM26に一時的に記憶したサムネイル画像のデータを光ディスク34に記録する場合の、記録再生装置1による記録処理の例である、記録処理3を説明するフローチャートである。
【0227】
ステップS501乃至ステップS505の処理のそれぞれは、図5のステップS101乃至ステップS105の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
【0228】
ステップS506において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25、ストリーム管理部27、ヘッダ情報処理部29、およびドライブコントローラ33に、第1RAM26のキャッシュエリアに記憶されているサムネイル画像のデータを、光ディスク34に記録させる。
【0229】
すなわち、圧縮伸張処理部25は、システムコントローラ30の制御の基に、第1RAM26のキャッシュエリアからサムネイル画像のデータを読み出して、読み出したサムネイル画像のデータをストリーム管理部27に供給する。ストリーム管理部27は、システムコントローラ30の制御の基に、ヘッダ情報処理部29に、所定のヘッダを付加させるなど、サムネイル画像のデータの方式を整えさせて、方式を整えたサムネイル画像のデータをドライブコントローラ33に供給する。ドライブコントローラ33は、システムコントローラ30の制御の基に、図示せぬドライブに、ストリーム管理部27から供給されたサムネイル画像のデータを光ディスク34に記録させる。
【0230】
ステップS507の処理は、図5のステップS106の処理と同様なので、その説明は省略する。
【0231】
また、再生処理において第1RAM26に一時的に記憶した(キャッシュした)サムネイル画像のデータを光ディスク34に記録するようにしてもよい。
【0232】
図25は、第1RAM26に一時的に記憶したサムネイル画像のデータを光ディスク34に記録する場合の、記録再生装置1による再生処理の例である、再生処理2を説明するフローチャートである。
【0233】
ステップS521乃至ステップS526の処理のそれぞれは、図12のステップS301乃至ステップS306の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
【0234】
ステップS527において、システムコントローラ30は、圧縮伸張処理部25、ストリーム管理部27、ヘッダ情報処理部29、およびドライブコントローラ33に、第1RAM26のキャッシュエリアに記憶されているサムネイル画像のデータを、光ディスク34に記録させる。
【0235】
すなわち、圧縮伸張処理部25は、システムコントローラ30の制御の基に、第1RAM26のキャッシュエリアからサムネイル画像のデータを読み出して、読み出したサムネイル画像のデータをストリーム管理部27に供給する。ストリーム管理部27は、システムコントローラ30の制御の基に、ヘッダ情報処理部29に、所定のヘッダを付加させるなど、サムネイル画像のデータの方式を整えさせて、方式を整えたサムネイル画像のデータをドライブコントローラ33に供給する。ドライブコントローラ33は、システムコントローラ30の制御の基に、図示せぬドライブに、ストリーム管理部27から供給されたサムネイル画像のデータを光ディスク34に記録させる。
【0236】
ステップS528の処理は、図12のステップS307の処理と同様なので、その説明は省略する。
【0237】
このように、記録処理または再生処理において第1RAM26に一時的に記憶した(キャッシュした)サムネイル画像のデータを光ディスク34に記録することができる。このようにすることで、第1RAM26において予め設定されている所定のキャッシュエリアに記憶されていないサムネイルを表示するとき、サムネイル画像のデータの生成のために光ディスク34から時分割多重化データを読み出す代わりに、サムネイル画像のデータを読み出すことで、迅速にサムネイル画像の表示を行うことができる。また、記録処理または再生処理を行うと、サムネイル画像のデータが光ディスク34に記録されるので、光ディスク34には、必要なサムネイル画像のデータが存在することになる。
【0238】
なお、ステップS506またはステップS527において、既に光ディスク34にサムネイル画像のデータが記録されている場合、これに上書きするようにサムネイル画像のデータを光ディスク34に記録するようにしてもよい。
【0239】
以上においては、図4の記録再生装置1により記録または再生の処理が行われる例について説明したが、例えば、記録再生装置1を、記録機能に特化した記録装置と、再生機能に特化した再生装置とに分けて構成し、記録装置により記録処理が行われ、再生装置により再生処理が行われるようにしてもよい。
【0240】
なお、圧縮伸張処理部25は、1つのチャプタに対して複数のサムネイル画像(チャプタの先頭の画像のサムネイル画像とユーザが選択した画像のサムネイル画像など)がキャッシュされている場合、複数のサムネイル画像を1つの画面で同時に表示するようにしても、経過した時間ごとに切り替えるようにサムネイル画像を表示させるようにしてもよい(例えば、チャプタの先頭の画像のサムネイル画像とユーザが選択した画像のサムネイル画像とを3秒ごとに切り替えるように表示する)。
【0241】
なお、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば図26に示されるような汎用のパーソナルコンピュータ300などに、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
【0242】
図26において、CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302に記憶されているプログラム、または記憶部308からRAM(Random Access Memory)303にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM303にはまた、CPU301が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
【0243】
CPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304を介して相互に接続されている。このバス304にはまた、入出力インタフェース305も接続されている。
【0244】
入出力インタフェース305には、キーボード、マウスなどよりなる入力部306、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal display)などよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部307、ハードディスクなどより構成される記憶部308、モデム、LANカードなどのネットワークインタフェースカードなどより構成される通信部309が接続されている。通信部309は、インターネットを含むネットワークを介しての通信処理を行う。
【0245】
入出力インタフェース305にはまた、必要に応じてドライブ310が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア311が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムが、必要に応じて記憶部308にインストールされる。
【0246】
上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、インターネットなどのネットワークや、リムーバブルメディア311などからなる記録媒体からインストールされる。
【0247】
なお、この記録媒体は、図26に示される、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フロッピディスク(登録商標)を含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア311により構成されるものだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROM302や、記憶部308に含まれるハードディスクなどで構成されるものも含む。
【0248】
本明細書において上述した一連の処理を実行するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0249】
【図1】従来の記録処理の例を説明するフローチャートである。
【図2】従来の記録処理の例を説明するフローチャートである。
【図3】従来の再生処理の例を説明するフローチャートである。
【図4】本発明に係る記録再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】記録処理1を説明するフローチャートである。
【図6】サムネイル表示処理を説明するフローチャートである。
【図7】圧縮伸張処理部の処理Aを説明するフローチャートである。
【図8】圧縮伸張処理部の処理Aを説明するフローチャートである。
【図9】記録処理2を説明するフローチャートである。
【図10】圧縮伸張処理部の処理Bを説明するフローチャートである。
【図11】圧縮伸張処理部の処理Bを説明するフローチャートである。
【図12】再生処理を説明するフローチャートである。
【図13】画像データ保持処理1を説明するフローチャートである。
【図14】データ保持制御処理1を説明するフローチャートである。
【図15】データ保持制御処理2を説明するフローチャートである。
【図16】圧縮伸張処理部の処理Cを説明するフローチャートである。
【図17】圧縮伸張処理部の処理Cを説明するフローチャートである。
【図18】圧縮伸張処理部の処理Dを説明するフローチャートである。
【図19】圧縮伸張処理部の処理Dを説明するフローチャートである。
【図20】画像データ保持処理2を説明するフローチャートである。
【図21】サムネイルの表示例を示す図である。
【図22】キャッシュされるサムネイルの選択例を示す図である。
【図23】キャッシュされるサムネイルの別の選択例を示す図である。
【図24】記録処理3を説明するフローチャートである。
【図25】再生処理2を説明するフローチャートである。
【図26】パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0250】
1 記録再生装置, 25 圧縮伸張処理部, 26 第1RAM, 27 ストリーム管理部, 28 第2RAM, 29 ヘッダ情報処理部, 30 システムコントローラ, 31 入力装置, 33 ドライブコントローラ, 34 光ディスク, 51 ビデオ処理部, 52 ビデオエンコーダ/デコーダ, 53 オーディオエンコーダ/デコーダ, 54 多重化処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録装置において、
前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段と、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段と、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段と
を含むことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
一時的に記憶されている前記サムネイル画像データを基に、前記サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
一時的に記憶されている前記サムネイル画像データの前記データ記録媒体への記録を制御する記録制御手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、圧縮符号化された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】
前記抽出手段は、圧縮符号化され、多重化された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項6】
動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録方法において、
前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項7】
動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録処理用のプログラムであって、
前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
【請求項8】
動画像の第1の画像データを圧縮符号化して、圧縮符号化した前記第1の画像データをデータ記録媒体に記録する記録処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記データ記録媒体に記録しようとする動画像の前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項9】
圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生装置において、
前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出手段と、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成手段と、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御手段と
を含むことを特徴とする再生装置。
【請求項10】
一時的に記憶されている前記サムネイル画像データを基に、前記サムネイル画像の表示を制御する表示制御手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項9に記載の再生装置。
【請求項11】
一時的に記憶されている前記サムネイル画像データの前記データ記録媒体への記録を制御する記録制御手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項9に記載の再生装置。
【請求項12】
前記抽出手段は、多重化されている動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出する
ことを特徴とする請求項9に記載の再生装置。
【請求項13】
前記抽出手段は、多重化されている多重化データより分離された動画像の前記第1の画像データから、前記第2の画像データを抽出する
ことを特徴とする請求項9に記載の再生装置。
【請求項14】
圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生方法において、
前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とする再生方法。
【請求項15】
圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生処理用のプログラムであって、
前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラムが記録されている記録媒体。
【請求項16】
圧縮符号化されている動画像の第1の画像データをデータ記録媒体から読み出して、読み出した前記第1の画像データから前記動画像を再生する再生処理を、コンピュータに行わせるプログラムにおいて、
前記動画像の再生のために前記データ記録媒体から読み出された前記第1の画像データから、静止画像を表示させる第2の画像データを抽出する抽出ステップと、
抽出された前記第2の画像データから、前記静止画像に比較して小さい画像であるサムネイル画像を表示させるためのサムネイル画像データを生成する生成ステップと、
生成された前記サムネイル画像データの一時的な記憶を制御する記憶制御ステップと
を含むことを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2006−148731(P2006−148731A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−338357(P2004−338357)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】