説明

誘導加熱調理器

【課題】指示検出手段などの部品点数の増加を招くことなく、誤操作が防止され、複数の熱源への確実な入力操作が行われる誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】入力制限部42は、タッチセンサIC31に異常が生じたとき、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチ534、535、536から、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への入力を制限する。これにより、タッチセンサIC31に異常が生じたとき、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続する各スイッチからも、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への入力は制限される。したがって、タッチセンサIC31、32の数をスイッチ群51〜53の数にあわせて設けることなく、スイッチ群53の各スイッチからの入力時の誤操作が防止され、各熱源へ確実な入力操作が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、誘導加熱調理器に関し、特に二つ以上の熱源を備えている誘導加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
比較的大型の誘導加熱調理器は、複数の熱源を備えている。複数の熱源は、誘導加熱調理器の手前側に設けられている複数のスイッチから、電源の断続や火力の調整などの操作が入力される。これら複数のスイッチは、複数の熱源に対応して複数のスイッチ群にグループ化されている。このような誘導加熱調理器では、何らかの異常により、複数の熱源のうち一つの特定熱源について、特定熱源に対応するスイッチ群からの入力が無効となった場合、他の熱源に対応するスイッチ群から特定熱源の操作の入力を実施可能とすることが考えられている(特許文献1参照)。
【0003】
一方、スイッチへの入力は、指示検出手段によって検出される。従来、複数の熱源を備える誘導加熱調理器の場合、高価な部品の点数低減を図るため、指示検出手段の数は熱源に対応するスイッチ群の数よりも少なくなっている。例えば、三つの熱源がある場合、スイッチ群はこの熱源に対応する三つが設けられるのに対し、指示検出手段はスイッチ群の数よりも少ない二つが設けられる。このように指示検出手段の数がスイッチ群の数よりも少ない場合、指示検出手段の一つに異常が生じると、いずれか一つの熱源に対応するスイッチ群では一部のスイッチが操作可能であっても、残るスイッチの操作が不可能になることがある。このように、いずれかのスイッチ群において一部のスイッチが操作可能であるにも関わらず、特許文献1のように他の熱源に対応するスイッチ群から特定熱源の操作の入力を可能にすると、特定熱源に対し複数のスイッチ群からの入力を許容することとなり、誤作動や誤操作を招く原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−118819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明の目的は、指示検出手段などの部品点数の増加を招くことなく、誤操作が防止され、複数の熱源への確実な入力操作が行われる誘導加熱調理器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、複数の熱源と、複数の前記熱源に指示を入力するための複数のスイッチと、二つ以上の前記スイッチが複数の前記熱源に対応してグループ化されている複数のスイッチ群と、少なくとも前記スイッチ群のうちいずれか一つの特定スイッチ群に含まれる前記スイッチのうちその一部の一部側スイッチが接続し、接続する前記スイッチに入力された指示を検出し前記熱源へ伝達する一部側指示検出手段と、前記特定スイッチ群に含まれる前記スイッチのうち前記一部側スイッチを除く残部側スイッチが接続し、接続する前記スイッチに入力された指示を検出し前記熱源へ伝達する残部側指示検出手段と、前記一部側指示検出手段に異常が生じたとき、前記残部側指示検出手段において、前記残部側スイッチから前記特定スイッチ群に対応する前記熱源への入力を制限する入力制限手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
上記の構成の誘導加熱調理器では、スイッチ群のうちの一つである特定スイッチ群は、これに含まれるスイッチの一部である一部側スイッチが一部側指示検出手段に接続し、その残部である残部側スイッチが残部側指示検出手段に接続している。入力制限手段は、この指示検出手段のうち一部側指示検出手段に異常が生じたとき、残部側指示検出手段に残部側スイッチから特定スイッチ群に対応する熱源への入力を制限する。これにより、一部側指示検出手段に異常が生じたとき、特定スイッチ群の残部側スイッチから特定スイッチ群に対応する熱源への入力も制限される。したがって、指示検出手段の数をスイッチ群の数にあわせて増加させる必要がないので部品点数の増加を招かず、入力時の誤操作を防止することができ、複数の熱源への確実な入力操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態による誘導加熱調理器の外観を示す模式図
【図2】本発明の一実施形態による誘導加熱調理器の電気的な構成を示す模式図
【図3】本発明の一実施形態による誘導加熱調理器の作動の流れを示す概略図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、誘導加熱調理器の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、図1に示す上下、左右および前後の各方向を用いて説明する。
図1に示すように、一実施形態による誘導加熱調理器10は、筐体11を備えている。筐体11は、箱状に形成され、図示しない骨格部材と、この骨格部材を覆う化粧カバーとを有している。また、筐体11は、上端部を覆うトッププレート12を有している。誘導加熱調理器10は、複数の熱源を備えている。本実施形態の場合、熱源は、IHヒータ13、IHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16から構成されている。IHヒータ13およびIHヒータ14は、図示しない誘導加熱コイルを有し、電磁誘導により例えば鉄製の調理器具などを加熱する。ラジエントヒータ15は、赤外線を照射することにより調理器具を加熱する。グリルヒータ16は、筐体11の内側において前方から後方へ延びて設けられている。トッププレート12は、熱源のうちIHヒータ13、IHヒータ14およびラジエントヒータ15の上方を覆っている。
【0010】
誘導加熱調理器10は、制御回路基板21、表示操作基板22、複数のスイッチ23、表示パネル24および通信線部材25を備えている。制御回路基板21は、筐体11の内部において下方側に設けられている。表示操作基板22は、スイッチ23および表示パネル24に接続されており、トッププレート12下方の筐体11の内部において上方側に設けられている。複数のスイッチ23は、トッププレート12の上面に配置されている。本実施形態の場合、スイッチ23は、静電容量式のタッチセンサである。トッププレート12は、上面に複数のスイッチ23とともに表示パネル24を有している。表示パネル24は、各熱源に対応して設けられており、各熱源の運転状態、火力あるいは運転時間などを表示する。すなわち、表示パネル24は、IHヒータ13に対応する表示パネル241、IHヒータ14に対応する表示パネル242、およびラジエントヒータ15およびグリルヒータ16に対応する表示パネル243を有している。通信線部材25は、筐体11の内部に設けられている制御回路基板21と表示操作基板22とを電気的に接続している。誘導加熱調理器10は、報知手段としてのスピーカ26を備えている。スピーカ26は、例えばスイッチ23への入力などに応じて音声を発する。
【0011】
誘導加熱調理器10は、指示検出手段としてのタッチセンサIC31およびタッチセンサIC32を備えている。タッチセンサIC31およびタッチセンサIC32は、スイッチ23に接続され、各スイッチ23への入力を検出する。また、タッチセンサIC31およびタッチセンサIC32は、制御回路基板21に接続しており、各スイッチ23において検出した入力を各熱源へ伝達するために、検出した入力を制御回路基板21へ出力する。
【0012】
次に、上記の誘導加熱調理器10の電気的な構成について説明する。
誘導加熱調理器10は、図2に示すように制御回路部41を備えている。制御回路部41は、IHヒータ13、IHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16などの各熱源、タッチセンサIC31およびタッチセンサIC32、表示パネル24、ならびにスピーカ26などに接続している。制御回路部41は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを有するマイクロコンピュータで構成され、制御回路基板21および表示操作基板22に搭載されている。制御回路部41のCPUは、ROMに記憶されているコンピュータプログラムにしたがって誘導加熱調理器10の各部を制御する。誘導加熱調理器10の制御回路部41は、入力制限部42、自動調理部43、手動調理部44および制限解除部45を構成している。これら入力制限部42、自動調理部43、手動調理部44および制限解除部45は、上述のようにCPUで実行されるコンピュータプログラムによってソフトウェア的に実現されている。なお、これら入力制限部42、自動調理部43、手動調理部44および制限解除部45は、ハードウェア的に実現してもよい。
【0013】
制御回路部41は、IHヒータ13およびIHヒータ14を制御するインバータ回路46に接続している。IHヒータ13およびIHヒータ14は、制御回路部41からインバータ回路46へ出力される指示にしたがって制御される。また、制御回路部41は、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16を制御するリレー回路47に接続している。これにより、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16は、制御回路部41からリレー回路47へ出力される指示にしたがって制御される。
【0014】
複数のスイッチ23は、各熱源に対応するスイッチ群51、52、53を構成している。具体的には、スイッチ群51はIHヒータ13に対応し、スイッチ群52はIHヒータ14に対応し、スイッチ群53はラジエントヒータ15およびグリルヒータ16に対応している。このIHヒータ13に対応するスイッチ群51は、スイッチ23として切/スタートスイッチ511、火力減スイッチ512、火力増スイッチ513、揚物スイッチ514およびタイマースイッチ515から構成されている。また、スイッチ群51は、チャイルドロックスイッチ516およびラジエントヒータロックスイッチ517を含んでいる。IHヒータ14に対応するスイッチ群52は、切/スタートスイッチ521、火力減スイッチ522、火力増スイッチ523、揚物スイッチ524およびタイマースイッチ525から構成されている。また、スイッチ群52は、換気ファン運転スイッチ526および照明スイッチ527を含んでいる。さらに、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16に対応するスイッチ群53は、切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532、火力減スイッチ533、火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536から構成されている。
【0015】
切/スタートスイッチ511、切/スタートスイッチ521および切/スタートスイッチ531は、各熱源における電源の切断または調理の開始が入力される。すなわち、これら切/スタートスイッチ511、切/スタートスイッチ521および切/スタートスイッチ531は、特許請求の範囲の電源スイッチに相当する。火力減スイッチ512、火力減スイッチ522、火力減スイッチ533、火力増スイッチ513、火力増スイッチ523および火力増スイッチ534は、各熱源の火力の減または増が入力される。揚物スイッチ514および揚物スイッチ524は、揚物を調理する際に入力される。タイマースイッチ515、タイマースイッチ525およびタイマースイッチ535は、各熱源でタイマー調理を実施する際に入力される。チャイルドロックスイッチ516は、スイッチ入力制限手段を構成し、各スイッチ群51〜53を構成する複数のスイッチ23への入力の制限が入力される。すなわち、チャイルドロックスイッチ516に入力することにより、制御回路部41は各スイッチ23からの不意な操作による入力を制限する。ラジエントヒータロックスイッチ517は、ラジエントヒータ15の使用停止が入力される。換気ファン運転スイッチ526は、図示しない換気ファンのオンまたはオフが入力される。照明スイッチ527は、図示しない照明のオンまたはオフが入力される。ラジエント選択スイッチ536は、ラジエントヒータ15の利用が入力される。自動調理選択スイッチ532は、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16を利用した自動調理の実行の選択および自動調理メニューの選択が入力される。
【0016】
スイッチ群51を構成する切/スタートスイッチ511、火力減スイッチ512、火力増スイッチ513、揚物スイッチ514、タイマースイッチ515、チャイルドロックスイッチ516およびラジエントヒータロックスイッチ517は、いずれも電極55を経由してタッチセンサIC31に接続している。すなわち、スイッチ群51を構成する切/スタートスイッチ511、火力減スイッチ512、火力増スイッチ513、揚物スイッチ514、タイマースイッチ515、チャイルドロックスイッチ516およびラジエントヒータロックスイッチ517から入力があると、そのいずれかのスイッチに対応する電極55はオンされる。タッチセンサIC31は、この電極55のオンから、スイッチ群51の各スイッチへの入力を検出する。
【0017】
スイッチ群52を構成する切/スタートスイッチ521、火力減スイッチ522、火力増スイッチ523、揚物スイッチ524、タイマースイッチ525、換気ファン運転スイッチ526および照明スイッチ527は、いずれも電極55を経由してタッチセンサIC32に接続している。すなわち、スイッチ群52を構成する切/スタートスイッチ521、火力減スイッチ522、火力増スイッチ523、揚物スイッチ524、タイマースイッチ525、換気ファン運転スイッチ526および照明スイッチ527から入力があると、そのいずれかのスイッチの対応する電極55はオンされる。タッチセンサIC32は、この電極55のオンから、スイッチ群52の各スイッチへの入力を検出する。
【0018】
これに対し、スイッチ群53を構成する切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533はタッチセンサIC31に接続するとともに、スイッチ群53を構成する火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536はタッチセンサIC32に接続している。すなわち、スイッチ群53を構成する複数のスイッチ23は、一部がタッチセンサIC31に接続し、これを除く残部がタッチセンサIC32に接続している。このように、スイッチ群53は、特許請求の範囲おける特定スイッチ群に相当する。スイッチ群53を構成する切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533から入力があると、そのいずれかのスイッチに対応する電極55はオンされる。タッチセンサIC31は、この電極55のオンから、スイッチ群53の一部側の各スイッチへの入力を検出する。同様に、火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536から入力があると、そのいずれかのスイッチの対応する電極55はオンされる。タッチセンサIC32は、この電極55のオンから、スイッチ群53の残部側の各スイッチへの入力を検出する。
【0019】
入力制限部42は、上記のようにスイッチ群51〜53が接続する二つのタッチセンサIC31またはタッチセンサIC32の一方に異常が生じたとき、正常なタッチセンサICにおいて、このタッチセンサICに接続するスイッチ23からこのスイッチ群に対応する熱源への入力を制限する。例えばタッチセンサIC31に異常が生じたとき、スイッチ群51を構成する各スイッチからこのスイッチ群51に対応するIHヒータ13への指示の入力はできない。これと同時に、タッチセンサIC31に異常が生じているため、スイッチ群53を構成するスイッチのうちタッチセンサIC31に接続する切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533からラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への指示の入力はできない。一方、タッチセンサIC32は正常であるため、スイッチ群53を構成するスイッチのうちタッチセンサIC32に接続する火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536からラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への指示の入力は可能である。このように、スイッチ群53に接続する二つのタッチセンサIC31およびタッチセンサIC32のうち一方のタッチセンサIC31に異常が生じたとき、入力制限部42は正常なタッチセンサIC32からラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への入力も制限する。この例の場合、スイッチ群53に含まれる切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533は、特許請求の範囲の一部側スイッチに相当する。また、切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533に接続するタッチセンサIC31は、特許請求の範囲の一部側指示検出手段に相当する。一方、スイッチ群53に含まれる火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536は、特許請求の範囲の残部側スイッチに相当する。また、火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536に接続するタッチセンサIC32は、特許請求の範囲の残部側指示検出手段に相当する。なお、上記は一例であり、当然、一部側と他部側とが入れ替わってもよい。
【0020】
上記の例のようにタッチセンサIC31に異常が生じているとき、表示パネル241、243は、例えばエラー表示など、タッチセンサIC31に接続するラジエントヒータ15およびグリルヒータ16の操作が制限されていることを表示する。また、スピーカ26は、スイッチ群52に含まれるスイッチのうち、タッチセンサIC32に接続するスイッチ(火力増スイッチ534、タイマースイッチ535、ラジエント選択スイッチ536)に入力があると、スイッチ群52のうちタッチセンサIC31に接続するスイッチ(切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532、火力減スイッチ533)への入力が制限されていること表わすためにブザーや音声を鳴動させる。
【0021】
自動調理部43は、熱源であるIHヒータ13、IHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16を利用して予め定められた調理手順にしたがって制御する。また、自動調理部43は、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16を自動調理で制御中であって、タッチセンサIC31がスイッチ群53に含まれる切/スタートスイッチ531への入力が検出可能であるとき、スイッチ群53に対応するラジエントヒータ15またはグリルヒータ16による自動調理を継続する。例えばタッチセンサIC32に異常が生じた場合であっても、タッチセンサIC31は切/スタートスイッチ531への入力を検出可能である。そのため、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16は、切/スタートスイッチ531への入力によって、任意の時期に通電を停止可能である。そのため、タッチセンサIC32に異常が生じている際であっても、タッチセンサIC31が正常であれば、自動調理を継続しても安全性は確保される。
【0022】
手動調理部44は、熱源であるIHヒータ13、IHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16を、各種のスイッチ23からの入力に応じて手動で制御する。制御回路部41は、タイマースイッチ515、タイマースイッチ525またはタイマースイッチ535から入力された設定時間が経過すると、各熱源への通電を停止する。手動調理部44は、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16が手動調理で制御中であって、タッチセンサIC32がスイッチ群53に含まれるタイマースイッチ535への入力を検出可能であるとき、タイマースイッチ535から入力された設定時間が経過するまで、スイッチ群53に対応するラジエントヒータ15およびグリルヒータ16の手動調理を継続する。例えばタッチセンサIC31に異常が生じた場合であっても、タッチセンサIC32はタイマースイッチ535への入力を検出可能である。そのため、タイマースイッチ535で設定された設定時間が経過すると、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への通電は停止される。その結果、タッチセンサIC31に異常が生じている際にタイマーによる手動調理を継続しても安全性は確保される。
【0023】
制限解除部45は、チャイルドロックスイッチ516が接続するタッチセンサIC31に異常が生じたとき、チャイルドロックスイッチ516による各スイッチ23への入力の制限を解除する。チャイルドロックスイッチ516は、上記のように操作が入力されることにより他の各スイッチ23からの入力を制限する。一方、チャイルドロックスイッチ516による入力の制限が解除されない限り、他のスイッチ23からの入力はできない。そのため、チャイルドロックスイッチ516からの入力によって入力が規制されているときに、タッチセンサIC31に異常が生じると、チャイルドロックスイッチ516による入力の制限が解除できず、いずれのスイッチ23からも入力はできなくなる。そこで、制限解除部45は、チャイルドロックが機能しているとき、タッチセンサIC31に異常が生じると、チャイルドロックを解除する。これにより、正常なタッチセンサIC32に接続している各スイッチからの入力は可能となる。
【0024】
次に、上記の構成による誘導加熱調理器10の作用について図3に基づいて説明する。
誘導加熱調理器10の主電源がオンになると、制御回路部41は、タッチセンサIC31またはタッチセンサIC32が正常であるか否かを監視する(S101)。制御回路部41は、タッチセンサIC31またはタッチセンサIC32に異常が生じたと判断すると(S101:No)、その異常がタッチセンサIC31の異常であるか否かを判断する(S102)。制御回路部41は、タッチセンサIC31の異常であると判断すると(S102:Yes)、チャイルドロック中であるか否かを判断する(S103)。既にチャイルドロックスイッチ516が押され、チャイルドロックが機能していると判断されると(S103:Yes)、制限解除部45はチャイルドロックを解除する(S104)。上述のようにチャイルドロックが機能しているとき、制御回路部41はタッチセンサIC31またはタッチセンサIC32に接続するすべてのスイッチ23からの入力を受け付けない。そのため、チャイルドロックが機能しているときタッチセンサIC31に異常が生じると、例えばIHヒータ13、14の電源の操作など全ての操作の入力が困難になる。そこで、制限解除部45は、チャイルドロックが機能しているときに、タッチセンサIC31に異常が生じると、機能しているチャイルドロックを解除する。
【0025】
制御回路部41は、S104でチャイルドロックを解除すると、またはS103でチャイルドロック中でないと判断すると(S103:No)、タッチセンサIC31に対応する熱源であるIHヒータ13、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16の運転を停止する(S105)。そして、入力制限部42は、タッチセンサIC31によって操作が入力されるIHヒータ13に対応するスイッチ群51の各スイッチへの入力を制限するとともに、スイッチ群53に含まれるすべてのスイッチへの入力を制限する(S106)。すなわち、入力制限部42は、タッチセンサIC31に接続するスイッチ群51からの入力、ならびにタッチセンサIC31に接続するスイッチ群53の切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533からの入力を制限するだけでなく、タッチセンサIC32に接続するスイッチ群53の火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536についても入力を制限する。さらに、制御回路部41は、表示パネル241、243にタッチセンサIC31の異常を報知するためのエラー表示を表示する(S107)。なお、このとき、制御回路部41は、スピーカ26から音声やブザーを鳴動させることにより、報知してもよい。
【0026】
一方、制御回路部41は、タッチセンサIC31の異常でない、すなわちタッチセンサIC32の異常である判断すると(S102:No)、次の判断条件を満たすか否かを判断する(S108)。すなわち、制御回路部41は、S108において、(1)切/スタートスイッチ531への入力の検出が可能であり、自動調理が実行中であるか、(2)手動調理が実行中であって、かつタイマーが設定中であるか、のいずれかに該当するか否かを判断する。
【0027】
制御回路部41は、上記の判断条件(1)または(2)を満たさないと判断すると(S108:No)、タッチセンサIC32に対応する熱源であるIHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16の運転を停止する(S109)。そして、入力制限部42は、タッチセンサIC32によって操作が入力されるIHヒータ14に対応するスイッチ群52のスイッチ23への入力を制限するとともに、スイッチ群53に含まれるすべてのスイッチへの入力を制限する(S110)。すなわち、入力制限部42は、タッチセンサIC32に接続するスイッチ群52からの入力、ならびにタッチセンサIC32に接続するタッチセンサIC32に接続するスイッチ群53の火力増スイッチ534、タイマースイッチ535およびラジエント選択スイッチ536からの入力を制限するだけでなく、タッチセンサIC31に接続するスイッチ群53の切/スタートスイッチ531、自動調理選択スイッチ532および火力減スイッチ533についても入力を制限する。
【0028】
一方、制御回路部41は、上記の判断条件(1)または(2)を満たすと判断すると(S108:Yes)、タッチセンサIC32に接続する熱源のうちIHヒータ14のみの運転を停止する(S111)。そして、入力制限部42は、タッチセンサIC32に接続するスイッチ群52のスイッチ23への入力を制限するとともに、スイッチ群53のうち切/スタートスイッチ531を除くすべてのスイッチへの入力を制限する(S112)。すなわち、入力制限部42は、正常なタッチセンサIC31に接続するスイッチ群53のスイッチのうち、切/スタートスイッチ531への入力のみを有効とし、その他のスイッチへの入力を無効とする。
【0029】
上記の判断条件(1)または(2)を満たす場合、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16は、自動調理中若しくは手動調理中でタイマーが作動中である。そのため、これらラジエントヒータ15およびグリルヒータ16に対応するスイッチ群53に含まれる各スイッチは操作不要である。例えば自動調理中であるとき、自動調理部43は、熱源であるラジエントヒータ15またはグリルヒータ16を、予め設定された調理手順にしたがって制御する。そのため、自動調理中にあるとき、調理の途中で切/スタートスイッチ531を除くスイッチ群53のスイッチ類への入力は制限されている。また、切/スタートスイッチ531への入力が検出可能であれば、任意の時期にラジエントヒータ15またはグリルヒータ16の電源をオフにすることができる。同様に、手動調理中でタイマーが作動中であるとき、手動調理部44は、タイマーで設定された時間が経過するまで、調理条件を変更することなく継続する。そのため、手動調理中かつタイマーの作動中にあるとき、調理の途中でスイッチ類からの入力はない。但し、安全性の確保の観点から、例外的に切/スタートスイッチ531は入力を受け付けている。そこで、入力制限部42は、タッチセンサIC32に異常が生じたとき、スイッチ群52およびスイッチ群53の各スイッチへの入力を制限するとともに、スイッチ群53のうちタッチセンサIC31に接続する切/スタートスイッチ531のみ入力を可能とする。これにより、タッチセンサIC32に異常が生じても、通常の自動調理やタイマーを利用した調理と同様に、切/スタートスイッチ531を除く各スイッチへの入力を制限しつつ、所定の調理が継続される。
【0030】
制御回路部41は、S110においてスイッチ群52およびスイッチ群53への入力を制限すると、またはS112においてスイッチ群52、および切/スタートスイッチ531を除くスイッチ群53への入力を制限すると、表示パネル242、243にタッチセンサIC32の異常を報知するためのエラー表示を表示する(S113)。なお、このとき、制御回路部41は、スピーカ26から音声やブザーを鳴動させることにより、報知してもよい。
【0031】
制御回路部41は、S107においてタッチセンサIC31の異常を報知、またはS113においてタッチセンサIC32の異常を報知すると、特定のスイッチ操作があったかを判断する(S114)。制御回路部41は、特定のスイッチ操作があると、正常なタッチセンサICに接続するスイッチ群における入力を受け付ける入力受付モードへ移行する(S115)。例えばスイッチ群53は、タッチセンサIC31に異常が生じると、正常なタッチセンサIC32に接続しているスイッチ(火力増スイッチ534、タイマースイッチ535、ラジエント選択スイッチ536)についても入力が制限される。ここで、正常なタッチセンサIC32に接続しているスイッチ群52の各スイッチなどから特定のスイッチ操作を入力することにより、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチ(火力増スイッチ534、タイマースイッチ535、ラジエント選択スイッチ536)からの入力を可能とする。例えば誘導加熱調理器10の検査や診断など特殊な措置を実施する場合、正常なタッチセンサIC32に接続する各スイッチ23からの入力を制限する必要はない。そこで、入力制限部42は、検査や診断時に正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチから特定のスイッチ操作を入力することにより、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチ(火力増スイッチ534、タイマースイッチ535、ラジエント選択スイッチ536)からの入力を許容する。その結果、例えば診断メニューなど予め各スイッチごとに割り当てられている機能は、タッチセンサIC31の異常にともなうスイッチ群53の入力制限の影響を受けることなく利用することができる。また、誘導加熱調理器10のユーザであっても、切/スタートスイッチ531の入力が可能であることを条件に特定のスイッチ操作を行うことにより、スイッチ群53のスイッチのうち正常なタッチセンサICに接続するスイッチからの入力を受け付けるようにしてもよい。これにより、例えば正常なタッチセンサIC31に接続するスイッチ群51、53に対応する熱源の動作確認など、簡単な操作を行うことができる。
【0032】
以上説明した誘導加熱調理器10では、入力制限部42は、例えばタッチセンサIC31に異常が生じたとき、スイッチ群53に含まれる複数のスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチ(火力増スイッチ534、タイマースイッチ535、ラジエント選択スイッチ536)から、このスイッチ群53に対応するラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への入力を制限する。これにより、タッチセンサIC31に異常が生じたとき、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続する各スイッチからも、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への入力は制限される。したがって、タッチセンサIC31、32の数をスイッチ群51〜53の数にあわせて設けない場合でも、スイッチ23からの入力時の誤操作を防止することができ、熱源であるIHヒータ13、IHヒータ14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16への確実な入力操作を行うことができる。また、タッチセンサIC31、32の数をスイッチ群51〜53の数よりも低減することができ、高価な部品の点数を低減することができる。
【0033】
また、一実施形態では、自動調理部43は、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16の切/スタートスイッチ531が検出可能であって、自動調理を実施しているとき、その自動調理を継続する。自動調理は、自動調理部43によって予め定められた手順に調理が実行される。そのため、各スイッチ23の操作は不要であり、仮に異常が生じたタッチセンサIC32でスイッチ群53の各スイッチへの入力を検出できなくても、自動調理部43は自動的に調理を実行可能である。また、タッチセンサIC31に接続する切/スタートスイッチ531が検出可能であることが条件であるため、ユーザは所望の時期に調理を中止することも可能である。したがって、スイッチ群53からの入力を制限しても、自動調理を妨げることなく調理を実行することができるとともに、安全性を高めることができる。
【0034】
一実施形態では、手動調理部44は、ラジエントヒータ15またはグリルヒータ16が手動調理中であって、タイマー調理中であるとき、その手動調理をタイマーで設定された設定時間が経過するまで継続する。手動調理中にあるとき、タイマーの設定時間が経過するまで調理条件を変更することなく調理は継続される。そのため、各スイッチの操作は不要であり、仮に異常が生じたタッチセンサIC32でスイッチ群53の各スイッチへの入力を検出できなくても、手動調理部44は設定時間が経過するまで継続して調理を実行可能である。また、正常なタッチセンサIC31に接続する切/スタートスイッチ531の操作は可能となっているため、ユーザは所望の時期に調理を中止することも可能である。したがって、スイッチ群53からの入力を制限しても、タイマー調理を妨げることなく調理を実行することができるとともに、安全性を高めることができる。
【0035】
一実施形態では、制限解除部45は、チャイルドロックスイッチ516が接続しているタッチセンサIC31に異常が生じたとき、入力制限部42による各スイッチ23への入力制限を解除する。チャイルドロックが機能しているとき、スイッチ群53を含む全てのスイッチ群51、52において入力が制限される。このようにチャイルドロックが機能しているときにチャイルドロックスイッチ516が接続するタッチセンサIC31に異常が生じると、チャイルドロックの解除ができず、正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチについても入力ができなくなるおそれがある。そこで、制限解除部45は、チャイルドロックスイッチ516が接続しているタッチセンサIC31に異常が生じると、入力制限部42による入力の制限を解除する。したがって、タッチセンサIC31に異常が生じても、入力が可能なスイッチに対し確実に入力することができる。
【0036】
一実施形態では、表示パネル24は、例えばタッチセンサIC31、32に異常が生じたとき、この異常が生じたタッチセンサIC31、32に接続するIHヒータ13、14、ラジエントヒータ15およびグリルヒータ16の操作が制限されていることをエラー表示として表示する。したがって、タッチセンサIC31、32の異常を容易かつ確実に認識することができる。また、スピーカ26は、例えばタッチセンサIC31に異常が生じ、スイッチ群53を構成するスイッチのすべてについて入力が制限されているとき、このスイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続している火力増スイッチ534、タイマースイッチ535またはラジエント選択スイッチ536に入力があると、音声やビープ音を発する。これにより、使用者は、スイッチ群53の各スイッチについて、タッチセンサIC31の異常によって入力が制限されていることを認識可能である。
【0037】
入力制限部42は、正常なタッチセンサIC31、32に接続するスイッチから特定のスイッチ操作があると、正常なタッチセンサIC31、32に接続するスイッチからの入力を受け付ける入力受付モードへ移行する。例えば、タッチセンサIC31に異常が生じているとき、正常なタッチセンサIC32に接続する特定のスイッチ操作を入力することにより、入力制限部42は、スイッチ群53に含まれるスイッチのうち正常なタッチセンサIC32に接続するスイッチからの入力を許容する。その結果、例えば診断メニューなど予め各スイッチごとに割り当てられている機能は、タッチセンサIC31の異常にともなうスイッチ群53の入力制限の影響を受けることなく利用することができる。また、誘導加熱調理器10のユーザであっても、例えばタッチセンサIC32に異常が生じているとき、切/スタートスイッチ531の入力が可能であることを条件に正常なタッチセンサIC31に接続するスイッチ群51、53から特定のスイッチ操作を行うことにより、スイッチ群53のスイッチのうち正常なタッチセンサIC31に接続するスイッチからの入力を受け付ける。これにより、例えばスイッチ群51、53に対応する熱源の動作確認など、簡単な操作を行うことができる。
【0038】
(その他の実施形態)
以上説明した実施形態は、上記に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
【0039】
例えば、制御回路部41に予備入力部を設けてもよい。予備入力部は、熱源への入力を予備的に可能とする。例えばタッチセンサIC31に異常が生じた場合、予備入力部は、このタッチセンサIC31に接続するスイッチ群51、53を除く他のスイッチ群52から、スイッチ群51に対応するIHヒータ13やラジエントヒータ15またはグリルヒータ16への入力を可能とする。これにより、少なくとも一つのスイッチ群52からの入力が可能であれば、通常はそのスイッチ群52に対応しない他の熱源についても操作を入力することができる。
【0040】
以上説明した実施形態では、説明の簡単のために三つの熱源を備える誘導加熱調理器を例に説明したが、熱源の数は上記の例に限定されない。また、熱源もIHヒータ、ラジエントヒータまたはグリルヒータに限らず、任意のヒータを適用可能である。
さらに、上述の実施形態では、スイッチ入力制限手段としてチャイルドロックスイッチ516を例示したが、これに限らず他の構成でスイッチ入力制限手段を構成してもよい。
【符号の説明】
【0041】
図面中、10は誘導加熱調理器、13、14はIHヒータ(熱源)、15はラジエントヒータ(熱源)、16はグリルヒータ(熱源)、23、511〜517、521〜527、531〜536はスイッチ、24、241、242、243は表示パネル(表示手段)、26はスピーカ(報知手段)、31、32はタッチセンサIC(指示検出手段)、42は入力制限部、43は自動調理部、44は手動調理部、45は制限解除部、51、52、53はスイッチ群、511、521、531は切/スタートスイッチ(電源スイッチ)、515、525、535はタイマースイッチ、516はチャイルドロックスイッチ(スイッチ入力制限手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の熱源と、
複数の前記熱源に指示を入力するための複数のスイッチと、
二つ以上の前記スイッチが複数の前記熱源に対応してグループ化されている複数のスイッチ群と、
少なくとも前記スイッチ群のうちいずれか一つの特定スイッチ群に含まれる前記スイッチのうちその一部の一部側スイッチが接続し、接続する前記スイッチに入力された指示を検出し前記熱源へ伝達する一部側指示検出手段と、
前記特定スイッチ群に含まれる前記スイッチのうち前記一部側スイッチを除く残部側スイッチが接続し、接続する前記スイッチに入力された指示を検出し前記熱源へ伝達する残部側指示検出手段と、
前記一部側指示検出手段に異常が生じたとき、前記残部側指示検出手段において、前記残部側スイッチから前記特定スイッチ群に対応する前記熱源への入力を制限する入力制限手段と、
を備えることを特徴とする誘導加熱調理器。
【請求項2】
前記熱源を予め定められた調理手順にしたがって制御する自動調理を実施する自動調理手段と、
前記スイッチを構成し、前記熱源の電源のオンまたはオフを入力するための電源スイッチと、をさらに備え、
前記自動調理手段は、前記熱源が自動調理で制御中であって、前記残部側指示検出手段が前記特定スイッチ群に含まれる前記電源スイッチへの入力を検出可能であるとき、前記特定スイッチ群に対応する前記熱源の自動調理を継続することを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
【請求項3】
前記熱源を前記スイッチからの入力に応じて制御する手動調理を実施する手動調理手段と、
前記スイッチを構成し、予め定められた設定時間が経過すると前記熱源の電源をオフするタイマースイッチをさらに備え、
前記手動調理手段は、前記熱源が手動調理で制御中であって、前記タイマースイッチからの入力による設定時間内の調理中であるとき、前記設定時間が経過するまで、前記特定スイッチ群に対応する前記熱源の手動調理を継続することを特徴とする請求項1または2記載の誘導加熱調理器。
【請求項4】
前記スイッチを構成し、複数の前記スイッチへの入力を制限するスイッチ入力制限手段と、
前記一部側指示検出手段または前記残部側指示検出手段のうち前記スイッチ入力制限手段に接続する側の特定指示検出手段に異常が生じたとき、前記入力制限手段による前記スイッチへの入力の制限を解除する制限解除手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1、2または3記載の誘導加熱調理器。
【請求項5】
前記一部側指示検出手段に異常が生じたとき、前記一部側指示検出手段に接続する特定熱源の操作が制限されていることを表示する表示手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
【請求項6】
前記一部側指示検出手段に異常が生じたとき、前記特定スイッチ群に含まれる前記残部側スイッチに入力があると、前記一部側スイッチへの入力が制限されていることを報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
【請求項7】
前記入力制限手段は、複数の前記スイッチ群のうち前記特定スイッチ群を除く非特定スイッチ群に含まれる前記スイッチに予め設定された特定操作が入力されると、前記残部側スイッチへの入力の制限を解除することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
【請求項8】
前記入力制限手段は、前記一部側指示検出手段に異常が生じているとき、前記特定スイッチ群に対応する前記熱源の電源のオンまたはオフの入力が可能であることを条件として、前記残部側スイッチへの入力の制限を強制的に解除することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。
【請求項9】
前記一部側指示検出手段に接続する前記特定スイッチ群を除く非特定スイッチ群に設けられ、前記特定スイッチ群に対応する前記熱源への指示を入力可能な予備入力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の誘導加熱調理器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−76859(P2011−76859A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227010(P2009−227010)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】