説明

超小旋回作業機

【課題】超小旋回作業機において、土砂等が溜まり易い足下部マットの清掃を行う際に、該足下部マットを容易にフロア面から抜き出し、また、装着することを可能とし、清掃作業を簡便、且つ、効率的に行うようにする。
【解決手段】運転部9のフロア面25に敷設されるフロアマット26を、該フロア面の操作ペダル類が設けられた部分に配置されるペダル部マット26aと、該ペダル部マットの後方に配置される足下部マット26bとに分割して構成し、該運転部室内の内側面にフロア面と接する排出孔65を開口した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回台に取り付けたブームに作業用アタッチメントを装着し、該作業用アタッチメントを左右にオフセット可能とした超小旋回作業機における運転部の構成に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、旋回台に取り付けたブームに作業用アタッチメントを装着し、該作業用アタッチメントを左右に偏心可能とした超小旋回作業機は知られている。例えば、特開平8−246504号公報に記載の如くである。
このような超小旋回作業機においては、例えば、図10に示すように、走行装置1の上部に旋回可能に旋回台84を取り付け、該旋回台84の上部には運転席86等をキャビン89aで覆って構成した運転部89を設けている。運転部89のフロア面98上には、ゴム状部材や樹脂部材にて構成されたフロアマット99が敷設されている。該運転部89へは、該運転部89の外側方に形成した乗降口77から乗降するように構成している。
また、該運転部89の内側方には第一ブーム90を上下回動自在に取り付け、該第一ブーム90の先端部に第二ブーム91を左右方向へ回動自在に取り付け、該第二ブーム91に第三ブーム92を左右方向へ回動可能に取り付け、該第三ブーム92にアーム93を上下方向に回動可能に取り付け、該アーム93の先端には作業用アタッチメントであるバケット94を上下回動可能に取り付け、該第二ブーム91の左右方向への回動によりアーム93及びバケット94を左右方向へオフセット可能に構成している。
【0003】
そして、該第一ブーム90、第二ブーム91、第三ブーム92、アーム93、及び、バケット94等でバックホウ装置85が構成されており、該バックホウ装置85は、運転部89に設けられた操作レバーを操作することにより油圧シリンダを伸縮させて駆動するように構成している。
【0004】
また、図11に示すように、前記フロアマット99は、例えば、その後端部を押え板79により押えられることで、フロア面98に固定されており、前記乗降口77におけるフロア面98の角部近傍には、図12に示すようなシート状に形成した滑り止めシート78が貼設されて、乗降する作業者が滑りにくいように構成していた。
【0005】
さらに、前記フロアマット99は、図13に示すフロアマット76の如く、乗降口77におけるフロア面98の角部まで敷設して、該フロアマット76の端部76aを滑り止め部材として作用させるように構成したものもあった。
【特許文献1】特開平8−246504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述の図12に示す如く、前記乗降口77におけるフロア面98の角部近傍に、滑り止めシート78を貼設して滑り止め構造を構成する場合、該滑り止めシート78は乗降口77の角部等の屈曲部に貼り付けることは困難であるので、作業者が実際に乗降する際に足をかける乗降口77の角部での滑り止め効果が薄かった。
【0007】
また、図13に示す如く、フロアマット76の端部76aを滑り止め部材として作用させる場合には、フロアマット76はゴム状部材や樹脂部材にて構成されているので剛性が小さく、端部76aを踏み付けたときに安定性が悪かった。
【0008】
さらに、前記フロア面98は、ペダル類が配置された前部のペダル部と、該ペダル部後方に位置する足下部とを一枚のフロアマット99で覆われていたので、例えば、該フロアマット99の足下部に溜まった土砂を掃除して捨てようとした場合に、該フロアマット99を乗降口77から引き抜こうとするとペダル類に引っかかって着脱性が悪く、土砂の排出が行いにくかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
旋回台(4)の運転部(9)横側方に上下回動自在に取り付けられた第一ブーム(10)、該第一ブーム(10)の先端部に左右方向へ回動自在に取り付けられた第二ブーム(11)、該第二ブーム(11)に左右方向へ回動可能に取り付けられた第三ブーム(12)、該第三ブーム(12)に上下方向に回動可能に取り付けられたアーム(13)、及び、該アーム(13)の先端に取り付けられた作業用アタッチメント(14)を有し、該第二ブーム(11)の左右方向への回動により作業用アタッチメント(14)を左右方向へオフセット可能に構成した超小旋回作業機において、該運転部(9)のフロア面(25)に敷設されるフロアマット(26)を、該フロア面(25)の操作ペダル類が設けられた部分に配置されるペダル部マット(26a)と、該ペダル部マット(26a)の後方に配置される足下部マット(26b)とに分割して構成し、該運転部(9)室内の内側面(9a)にフロア面(25)と接する排出孔(65)を開口したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
旋回台(4)の運転部(9)横側方に上下回動自在に取り付けられた第一ブーム(10)、該第一ブーム(10)の先端部に左右方向へ回動自在に取り付けられた第二ブーム(11)、該第二ブーム(11)に左右方向へ回動可能に取り付けられた第三ブーム(12)、該第三ブーム(12)に上下方向に回動可能に取り付けられたアーム(13)、及び、該アーム(13)の先端に取り付けられた作業用アタッチメント(14)を有し、該第二ブーム(11)の左右方向への回動により作業用アタッチメント(14)を左右方向へオフセット可能に構成した超小旋回作業機において、該運転部(9)のフロア面(25)に敷設されるフロアマット(26)を、該フロア面(25)の操作ペダル類が設けられた部分に配置されるペダル部マット(26a)と、該ペダル部マット(26a)の後方に配置される足下部マット(26b)とに分割して構成し、該運転部(9)室内の内側面(9a)にフロア面(25)と接する排出孔(65)を開口したので、土砂等が溜まり易い足下部マットの清掃を行う際に、該足下部マットを容易にフロア面から抜き出し、また、装着することが可能となり、清掃作業を簡便、且つ、効率的に行うことができる。
また、該排出孔を形成することで、フロア面に溜まった土砂等を、例えば、水洗いする場合には、乗降口側よりホースから水を噴出して土砂等を、運転部の排出孔が形成された一側面方向へ流し、該排出孔から運転部外へ容易に排出することが可能となる。
このように、フロアマットやフロア面の清掃を容易に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本発明の超小旋回作業機を示す側面図、図2は同じく後面図、図3は運転部を示す平面図、図4は同じく滑り止め部材とフロアマットを装着していない状態の運転部を示す斜視図、図5は滑り止め部材の固定部の部分を示す後面断面図、図6は同じく滑り止め部材の固定部以外の部分を示す後面断面図、図7は滑り止め部材の別実施例を示す後面図、図8はバックホウ装置の操作パターンを示すための銘板及び表示器を示す正面図、図9は同じく表示器を示す斜視図、図10は従来の超小旋回作業機を示す側面図、図11は従来の超小旋回作業機における滑り止め部材及びフロアマットを示す後面断面図、図12は同じく従来の実施例を示す後面断面図、図13は同じく従来の実施例を示す後面断面図である。
【0012】
本発明の超小旋回作業機の構成について説明する。
図1、図2において、左右一対のクローラ走行装置2を装備した走行装置1の上部に、旋回可能に旋回台4を取り付け、該旋回台4上部の一側方には運転席6を配設し、該運転席6の上方をキャノピー7で覆って運転部9を構成し、該運転部9横側方にバックホウ装置5を配置している。運転部9の前方にはバッテリー61及び燃料タンク62が配設され、該バッテリー61及び燃料タンク62はカバー63により覆われている。また、前記走行装置1の、例えば、後端部には、排土板3を装着している。
【0013】
バックホウ装置5は、第一ブーム10を最大限持ち上げるとともに、アーム13及びバケット14を左右にオフセットせずに最大限巻き込んだ状態(図1に示す姿勢にある状態)においては、全体が旋回台4の旋回径内に格納できるように構成している。そして、バックホウ装置5全体が旋回台4の旋回径内に格納される小旋回格納状態において、バケット14と運転部9とが干渉しないように構成している。
【0014】
次に、バックホウ装置5について説明する。
前記バックホウ装置5は、旋回台4に上下回動自在に取り付けた第一ブーム10、該第一ブーム10の先端部に左右方向へ回動自在に取り付けた第二ブーム11、該第二ブーム11に左右方向へ回動可能に取り付けられた第三ブーム12、該第三ブーム12に上下方向に回動可能に取り付けられたアーム13、及び、該アーム13の先端に取り付けられた作業用アタッチメントであるバケット14を有し、第二ブーム11の左右方向への回動によりアーム13及びバケット14を左右方向へオフセット可能に構成している。
【0015】
そして、第一ブーム10と旋回台4との間にブームシリンダ29を介装して、該ブームシリンダ29の伸縮により第一ブーム10を上下回動可能とし、第三ブーム12とアーム13との間にアームシリンダ17を介装して、該アームシリンダ14の伸縮によりアーム13を上下回動可能とし、アーム13とバケット14との間にバケットシリンダ48を介装して、該バケットシリンダ48の伸縮によりバケット48を上下回動可能としている。図1における軌跡66は、ブームシリンダ29、アームシリンダ17、及び、バケットシリンダ48等の伸縮に伴ってバケット14の先端が通過する軌跡であり、軌跡66の全範囲において、バケット14と運転部9とが干渉しないように構成している。
【0016】
第二ブーム11は、その下端部で第一ブーム10の上端部と下部回動軸15により左右回動自在に連結され、該第二ブーム11の上端部は上部回動軸16により第三ブーム12を左右回動自在に連結しており、第二ブーム11と第一ブーム10との間にはオフセットシリンダ31が介装されている。さらに、第一ブーム10と第三ブーム12との間にはオフセットロッド30が架設され、該オフセットロッド30の両端部は、第一ブーム10及び第三ブーム12にそれぞれ枢着されて、該オフセットロッド30、第一ブーム10、第二ブーム11、及び、第三ブーム12により平行四連リンク機構を構成している。そして、オフセットシリンダ31を伸縮させることで、バケット14が第一ブーム10に対して偏心して左右方向にオフセットされるが、この場合、平行四連リンク機構により、正面視又は後面視における第一ブーム10と、第三ブーム12、アーム13、及び、バケット14との角度は変化せずに、平行状態を保ったままオフセットされる。
【0017】
前記第一ブーム10と第二ブーム11とを連結する下部回動軸15、及び、第二ブーム11と第三ブーム12とを連結する上部回動軸16は、それぞれの軸心延長線O・Pがお互いに平行となるように配置されており、該下部回動軸15は、第一ブーム10を最大限持ち上げた場合に、該下部回動軸15のアーム13方向側が反対方向側よりも(本実施例においては下部回動軸15の前部が後部よりも)高位置に位置するように構成している。また、運転席6の上方を覆うキャノピー7は、前部支柱7a及び後部支柱7bにより支持されており、後部支柱7bは略垂直に立設され、前部支柱7aは後方に傾斜して立設されている。そして、側面視において、該前部支柱7aと前記下部回動軸15とがなす角度が略直角となるように構成している。
【0018】
そして、バケット14は、バックホウ装置5の第一ブーム10を最大限持ち上げるとともに、アーム3及びバケット4をオフセットさせないで最大巻き込んだ状態の小旋回格納状態において、側面視において運転部9と干渉しないように構成している。また、下部回動軸15とキャノピー7の前部支柱7aとがなす角度が略直角となるように構成しているので、バケット14を左右にオフセットした場合においても、該バケット14が前部支柱7aと略平行に移動して、バケット14が運転部9と干渉することはない。
【0019】
また、前記第一ブーム10及び第二ブーム11は、第一ブーム10を最大限持ち上げた状態において、後方に傾斜した姿勢となるように構成されており、第二ブーム11よりも先端側部分に連結される第三ブーム12、アーム13、及び、バケット14の前方への突出量が小さくなるようにしている。さらに、第一ブームを最大限持ち上げた場合に、地面に対する第二ブーム11の立設角度が第一ブーム10の立設角度よりも大きくなるように構成され、第二ブーム11は第一ブーム10よりも垂直に近い状態で立設されている。
【0020】
次に、運転部9内部の構成について説明する。
図3、図4に示すように、運転部9の外側部は作業者が乗降するための乗降口27が形成されており、該運転部9のフロア面25の前部には、各種操作ペダル58や操作レバー59が配設されている。また、前記運転席6の内側方には内側面9aが形成され、該内側面9aの下端部には、運転部9内部と運転部9外部とを連通する排出孔65を開口しており、該排出孔65の下端はフロア面25と接している。また、本超小旋回作業機においては、バックホウ装置5を操作するための操作レバー59の操作パターンを複数備えており、複数の操作パターンの内一つの操作パターンを適宜選択してバックホウ装置5の操作を行うように構成している。そして、運転部9の前記内側面9aには、現在選択されている操作パターンを示すための操作パターン銘板35が貼設されている。乗降口27におけるフロア面25の角部25aには、鋳物等の剛性部材にて形成した滑り止め部材28が、固定部28aをボルトによってフロア面25へ固設することにより取り付けられている。
【0021】
また、フロア面25上にはゴム状部材や樹脂部材にて構成されたフロアマット26が敷設され、該フロアマット26は、操作ペダル58や操作レバー59が配設されたフロア面25の前部に配置されるペダル部マット26a、及び、該ペダル部マット26aの後方で作業者の足下部分に配置される足下部マット26bとに分割して構成されている。足下部マット26bは、前辺と後辺とが略平行となる略矩形状に形成されるか、又は、前辺と後辺との間隔が内側から外側へ至るに従って広くなる略台形状に形成されており、フロア面25に敷設した足下部マット26bを外側方向へ容易に抜き出すことができるように、また、抜き出した足下部マット26bをフロア面25へ容易に装着できるようにしている。
【0022】
このように、フロアマット26を、ペダル部マット26aと足下部マット26bとに2分割して、該足下部マット26bの着脱を容易に構成することにより、土砂等が溜まり易い足下部マット26bの清掃を行う際に、該足下部マット26bを容易にフロア面25から抜き出すことができ、清掃作業を簡便且つ効率的に行うことが可能となる。また、運転部9の内側面9aには、フロア面25と接するとともに、運転部9外部と連通する排出孔65が形成されているので、フロア面25に溜まった土砂等を、例えば、水洗いする場合には、乗降口27側よりホースから水を噴出して土砂等を内側面9a方向へ流し、該排出孔65から運転部9外へ容易に排出することが可能となる。このように、フロアマット26やフロア面25の清掃を容易に行うことができるように構成しているのである。
【0023】
図5、図6に示すように、前記滑り止め部材28は、固定部28aがボルトによってフロア面25へ固設されており、上部28cと下部28dとで略L字状に形成されて、該フロア面25の角部25aを覆っている。また、該滑り止め部材28の上面には多数の滑り止め片28b・28b・・・を突出して、乗降する作業者が滑り止め部材28に足をかけた際に、足が滑らないように構成している。該滑り止め片28b・28b・・・は、作業者が乗降する際に実際に足をかけるフロア面25の角部25aに位置することとなるので、滑り止め効果を確実に奏することができる。また、該滑り止め部材28は剛性を有する鋳物等の部材により構成されているので、作業者が足をかけた場合の安定性が良好である。さらに、滑り止め部材28は、上部28cと下部28dとで略L字状に形成されているので、フロア面25の角部25aにも無理なく取り付けることが可能である。
【0024】
また、滑り止め部材28の上部28cはフロア面25の角部25aから内側へ入り込んでおり、該上部28cとフロア面25との間には間隙を形成している。そして、該滑り止め部材28の上部28cの内側端面には、フロアマット26のペダル部マット26a及び足下部マット26bの外側端面が当接し、滑り止め部材28の上部28cとフロア面25との間の間隙には、ペダル部マット26a及び足下部マット26bの外側端面下部から外方へ突出した係止片26cが嵌入している。
【0025】
このように、ペダル部マット26a及び足下部マット26b外側端面が、滑り止め部材28の上部28cの内側端面と当接することにより、ペダル部マット26a及び足下部マット26bが外側方向にずれることを防止し、前記係止片26cを滑り止め部材28の上部28cとフロア面25との間の間隙に嵌入することにより、該係止片26cが滑り止め部材28の上部28cに係止して、該ペダル部マット26a及び足下部マット26bが上方へめくれ上がることを防止している。尚、滑り止め部材28の下部28dは、図7に示すように、下端部を内側に屈曲して形成することも可能である。
【0026】
以上の如く、滑り止め部材28は、滑り止め効果を奏するとともに、フロアマット26の脱落を防止する押え部材としても作用しており、別にフロアマット26の押え部材を設ける必要がないので、構成が簡単になりコストダウンを図ることができる。また、外滑り止め部材28は、剛性部材にて構成され、乗降口27のフロア面25角部に設けられているので、滑り止め効果を確実に安定して奏することができる。
【0027】
ここで、バックホウ装置5を駆動させる操作レバー59の操作パターンは、超小旋回作業機を製造する各メーカー毎に異なる場合がある。そして、本超小旋回作業機とは異なる操作パターンを有する超小旋回作業機の操作に慣れた作業者が、本超小旋回作業機を使用する場合に慣れた操作パターンで操作できるように、操作レバー59の操作パターンを複数備えており、複数の操作パターンの内一つのパターンを選択して切り換えることができるように構成している。本超小旋回作業機においては、例えば、4種類の操作パターンを備えており、前記操作パターン銘板35には、図8に示すように、各操作パターンA・B・C・Dが一覧的に表示されている。該操作パターン銘板35は鉄板等の磁性材料により構成されており、操作パターンA・B・C・Dの内、現在設定されている操作パターン(図8においては操作パターンA)に、図9に示すようなマグネットシート36を貼設している。該マグネットシート36は枠状に形成され、表示されている操作パターンA・B・C・Dの外周部を囲むように貼り付けて、現在設定されている操作パターンを示すようにしており、該マグネットシート36は赤色等の目立つ色に着色して、現在設定されている操作パターンが一目で認識できるように構成している。即ち、マグネットシート36は設定状態にある操作パターンを他の操作パターンと区別して表示する表示器である。
【0028】
このように、バックホウ装置5の複数種類の操作パターンを表示する操作パターン銘板35を運転部9の内側面9aに貼設し、現在設定状態にある操作パターンを他の操作パターンと区別して表示するマグネットシート36を該操作パターン銘板に設けることにより、現在どの操作パターンに設定されているかを一目で認識することが可能となる。また、操作パターン銘板35は、常に運転部9の内側面9aの一定箇所に貼設されているので、作業者が替わっても、マグネットシート36を貼り付ける箇所は同じであるので、どの箇所に操作パターンが表示されているかをすぐに把握することができる。さらに、操作パターンが変更された場合でも、操作パターン銘板35上でマグネットシート36を移動させるだけで操作パターンの表示の変更を行うことができるので、簡単な操作で変更することができ、マグネットシート36を紛失する心配もない。また、操作パターンを表示するための部材は操作パターン銘板35とマグネットシート36との2点のみであるので、低コストで構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の超小旋回作業機を示す側面図である。
【図2】同じく後面図である。
【図3】運転部を示す平面図である。
【図4】同じく滑り止め部材とフロアマットを装着していない状態の運転部を示す斜視図である。
【図5】滑り止め部材の固定部の部分を示す後面断面図である。
【図6】同じく滑り止め部材の固定部以外の部分を示す後面断面図である。
【図7】滑り止め部材の別実施例を示す後面図である。
【図8】バックホウ装置の操作パターンを示すための銘板及び表示器を示す正面図である。
【図9】同じく表示器を示す斜視図である。
【図10】従来の超小旋回作業機を示す側面図である。
【図11】従来の超小旋回作業機における滑り止め部材及びフロアマットを示す後面断面図である。
【図12】同じく従来の構成例を示す後面断面図である。
【図13】同じく従来の構成例を示す後面断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 走行装置
4 旋回台
5 バックホウ装置
7 キャノピー
7a 前部支柱
8 旋回径
9 運転部
10 第一ブーム
11 第二ブーム
12 第三ブーム
13 アーム
14 バケット(作業用アタッチメント)
25 フロア面
25a 角部
26 フロアマット
26a ペダル部マット
26b 足下部マット
27 乗降口
28 滑り止め部材
28a 固定部
28b 滑り止め片
28c 上部
28d 下部
35 操作パターン銘板
36 マグネットシート(表示器)
65 排出孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回台の運転部横側方に上下回動自在に取り付けられた第一ブーム、該第一ブームの先端部に左右方向へ回動自在に取り付けられた第二ブーム、該第二ブームに左右方向へ回動可能に取り付けられた第三ブーム、該第三ブームに上下方向に回動可能に取り付けられたアーム、及び、該アームの先端に取り付けられた作業用アタッチメントを有し、該第二ブームの左右方向への回動により作業用アタッチメントを左右方向へオフセット可能に構成した超小旋回作業機において、該運転部のフロア面に敷設されるフロアマットを、該フロア面の操作ペダル類が設けられた部分に配置されるペダル部マットと、該ペダル部マットの後方に配置される足下部マットとに分割して構成し、該運転部室内の内側面にフロア面と接する排出孔を開口したことを特徴とする超小旋回作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−316618(P2006−316618A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−173205(P2006−173205)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【分割の表示】特願平10−246009の分割
【原出願日】平成10年8月31日(1998.8.31)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】