説明

超拡大、浮力調整型浮島

不織メッシュ材料の一つ以上の層と、選択的浮力瘤を有する浮島。メッシュ材料には、スプレイ式エラストマを選択的に塗布するか、もしくは栄養分または微生物を接種する。島は、浮力成長媒体、浮き輪、浮力ブロック、組み立て式種子ブランケット、浸漬機能、毛細管、吸い上げユニット、または釣鐘浮遊ユニットの一つ以上を有することができる。より大きな実施例は、不織メッシュ材料、浮力瘤、補助浮遊ユニット、踏みパッド、および選択的負荷分散部材からなる。他の選択的機能には、踏み石浮遊組み立て品、踏み石/垂直浮力部材浮遊組み立て品、および浮き丸太組み立て品が含まれる。島の浮力は、水平部材の剛性枠組み、島内で垂直に移動可能な垂直部材、または組み立て式浮遊管および交差部材の枠組みの一つ以上を用いて調整できる。この発明はさらに、ボート結合場所を備えた浮島を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、米国仮特許出願番号第60/574,121号、出願日2004年5月24日の優先権を主張する。
【0002】
(発明の背景)
1.発明の分野
この発明は超拡大、浮力調整型浮島に関し、前記浮島は池、湖、川または他の水域に配置し、水質の監視、調整および改善、植物や動物の生態の改善、および自然環境の補完を行うことができる。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術の説明
池や湖等の水域では、藻の成長や富栄養化の自然プロセスが土地の質量の増大および対応する水の体積の減少をもたらし、魚や他の有機物を死滅し、美的外観を損なわせる。水の浄化、植物の栽培、肥料の散布、または富栄養化の影響を相殺するために、様々な浮遊機構が工夫されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの発明はいずれも、この発明によって提供される特徴の組み合わせは予測していない。
【0005】
米国特許第5,799,440号(Ishikawaなど、1998年)は、(i)内部に穴を備え、植物の根が水中に成長し、内部の土に水を供給できるプランタと、(ii)プランタの底部に取り付けた酸素生成剤容器を有する浮島を開示している。プランタは、表面にポリウレタンエラストマの強化膜を備えた発泡樹脂からなる。その発明はさらに、(i)プランタの底部の内面上にあり、内部に固定化した好気性微生物を備えた多孔質材料層と、(ii)土を保持する植物栽培袋を有する。好ましい実施例では、酸素生成剤は過酸化カルシウムであり、プランタ内の土は水や空気を透過でき、植物に無害な網または布で被覆されている。酸素の生成に加えて、過酸化カルシウムはリンを除去し、藻の成長を制限することもできる。
【0006】
米国特許第4,086,161号(Burton、1978年)は、湿地帯、内陸の池や湖等の水域で富栄養化の影響を相殺する生態系および方法を開示している。その系は、このような水域の上側の比較的酸素を豊富に含む領域に配置した樹皮繊維のクラスタを用いる。これらの樹皮のクラスタは、コロイド状の老廃物および水生の藻の形状で余分な栄養堆積物を引き付け保持し、さらに藻の捕食者および肥育者用の安全な生息地を提供する。
【0007】
米国特許第6,086,755号(Tepper、2000年)は、草食魚を含む水域で使用するための浮遊水耕生物濾過装置を提供する。その発明は、浮き、メッシュおよびマットを有する。浮きは、陸生植物を挿入する土のない開口部を有する。メッシュは実質的に浮きより下の深さにあり、大きな草食魚を除外しながら植物の根に酸素を含む水を通過可能にする。メッシュはさらに、窒素変換バクテリア成長用の基板面としても機能し、前記バクテリアは魚の老廃物のアンモニアを植物に有用な硝酸塩に変換する。マットは植物の根を固定し、植物の根の一部から部分的に草食魚を除外する。好ましい実施例では、メッシュとマットはプラスチックから形成する。
【0008】
米国特許第5,766,474号(Smithなど、1998年)と第5,528,856号(Smithなど、1996年)は、水を浄化するために日光を用いるバイオマス貯水管理システムを開示している。その発明の目的は、アンモニア、窒素、リンおよび重金属等の貯水内の不純物を制御することである。窒素およびリンは様々な不要な藻類の主な食料源であり、アンモニアと重金属は人、魚および他の有機物に有害であることがよく知られている。その発明は、根のある底部に住む植物が貯水の底部に正常に成長し留まることができ、同時に根のない浮遊植物がそれらの上で正常に成長し留まることができるようにすることによって、水を浄化することを目的としている。根のない浮遊植物は細長いチャネルによって提供された大きな表面領域に含まれ、前記チャネルは南北方向に配置し、太陽を十分に利用できるようにする。細長いチャネルは、波の作用を利用できるように設計し、生産性を向上させる。
【0009】
米国特許第5,337,516号(Hondulas、1994年)は、廃水だめと、浮遊容器内の多数の湿地植物を含む廃水を処理するための装置を開示している。その発明の明示する考え方は、湿地植物の根系が廃水を処理するということである。根系の成長の範囲は各浮遊容器に関連した調整可能なプラットフォームによって制御され、廃水だめ内の好気性および嫌気性領域を制御し、必要に応じて調整または変更できるようにする。同様に、米国特許第5,106,504号(Murray、1992年)は、汚染物を吸収するために水生植物を用いて、都市廃水または産業廃水から生物学的に固定可能な汚染物を除去するように設計された人工貯水システムを含んでいる。
【0010】
米国特許第4,536,988号(Hogen、1985年)は、水域内の浮遊水生植物の格納用の浮遊格納遮蔽グリッド構造に関する。その発明は、水生植物の商業用の栽培および収穫を容易にするように設計されている。グリッド構造は細長いフレキシブルシートからなり、前記シートはそれらの長軸に沿って所定の間隔で相互接続し、網状の構成の複数の遮蔽領域を形成する。アンカ手段の使用によって遮蔽グリッドを引っ張り、浮遊水生植物を収穫する機器によってその構造の所定の部分が水面より下に浸漬させる。
【0011】
米国特許第4,037,360号(Farnsworth、1977年)と第3,927,491号(Farnsworth、1975年)は、水栽培および音楽水耕栽培によって植物を成長させるための筏装置を開示している。筏は栄養溶液上に浮遊させ、より大きな筏または補助浮力手段上に小さな筏を配置することによって植物の成長中に筏の浮力を増大させる。米国特許第5,261,185号(Koldeなど、1973年)はさらに、栄養溶液上に浮遊する装置を含んでいる。その発明では、筏は栄養溶液を充填した水栽培タンク内に浮遊させ、筏の垂直方向のチャネル内に植物容器を挿入し、水栽培タンクの一端から他方の端部に筏を次第に移動させることによって植物を栽培する。
【0012】
米国特許第4,487,588号(Lewis,IIIなど、1984年)は、絶滅寸前の海草等の植物を栽培するための水中用筏を検討している。その筏は、標準的なポリビニル塩化物の管および接続部から製造される。
【0013】
米国特許第6,014,838号(Asher、2000年)は、装飾用植物のための簡単な浮遊可能ユニットを開示している。米国特許第5,836,108号(Scheuer、1998年)は、水より低密度の合成発泡樹脂の多面体平面ベース部材と、選択的アンカ手段を有する浮遊プランタボックスを開示している。
【0014】
米国特許第5,312,601号(Patrick、1994年)と第5,143,020号(Patrick、1992年)は、池に肥料を散布するための簡単な装置を含んでいる。その発明は、網袋等の多孔質材料によって囲われた浮遊構造と浮遊構造の開口部からなり、前記開口部を介して肥料を落下させる。肥料は、浮遊構造の底部において網袋を介して流れる水に溶解する。
【0015】
米国特許出願公開番号US2003/0208954(Bulk)は、植物と魚用の浮遊プランタに関する。そのプランタは独立気泡プラスチック発泡体からなり、水上ポット保持部と水中植物に酸素を供給するための浮遊下側支持部を有する。その島は島構造を下向きに延びる通路を有し、前記通路は水中に開き植物の根は水に到達できる。その島はさらに、カエル等の両生類の隠れ家として機能するキャビティを有する。
【0016】
上で議論した特許および特許出願に加えて、植物の成長媒体を取り扱う複数の特許および少なくとも一つの公開特許出願がある。例えば、米国特許第5,207,733号(Perrin、1993年)は、低密度剛性単一セル(つまり、独立気泡)の膨張ポリウレタン発泡体を含み、前記発泡体は発生する植物の根の通過を容易にするように穴を開け、水を吸収および保持するための空隙を提供する。
【0017】
米国特許第2,639,549号(Wubbenなど、1953年)は、砂礫層を有する音楽水耕成長媒体を開示し、前記砂礫層は穴開き底部上に配置し、さらに前記底部は剛性接地板上に配置する。ポンプと溝は、砂礫層全体に栄養溶液を循環させるために用いられる。
【0018】
米国特許第5,224,292号(Anton、1993年)は中空不織ポリエステル繊維の層からなる成長媒体を開示し、前記繊維の内腔(つまり空隙の内側)は植物の栄養分、殺菌剤、除藻剤、除草剤および殺虫剤等の植物補助剤(つまり植物の成長を補助するもの)を有する。
【0019】
米国特許第6,615,539号(Obonaiなど、2003年)は、植物成長媒体として用いられるヒドロゲル形成高分子からなる含水支持部を提供する。Obonaiの発明の目的は、植物の根の成長を妨げることなく水を保持するヒドロゲルを提供することであった。
【0020】
米国特許出願公開番号US2003/0051398(Kosinski)は、所定の切断長さおよび平均寸法を備えた生分解性高分子繊維(例えば、ポリエステル)から形成した繊維球からなる土置換物を含んでいる。その特許出願は、植物材料を繊維球成長媒体と接触させることによって、植物の成長をサポートする方法のための請求項を含んでいる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
(発明の概要)
この発明は、不織メッシュ材料の一つ以上の層を有する浮島のいくつかの異なる実施例を含んでいる。この発明は、池、湖、川または他の水域に配置し、水質の改善、植物や動物の生態の改善、自然環境の補完を行うことができる。この発明のより大きな実施例は炭素捕捉によって温室効果の防止に役立ち、それは大気から二酸化炭素を除去し、炭素をバイオマスに変換することを含んでいる。この発明のより大きな実施例はさらに、水域上または水域内での農耕または居住用にさえ用いることができる。
【0022】
この発明の不織メッシュ材料は、スプレイ式エラストマを塗布することも、栄養分を接種することも、好気性または嫌気性微生物を接種することもできる。浮島はさらに浮力瘤を有することもでき、前記浮力瘤はメッシュ材料内に製造するか、または組み立て中にメッシュ材料と一体化する。メッシュ材料の層は接着剤で共に結合でき、植物または浮遊材料用に一つ以上の上部層に穴を形成することができる。島は、浮き、浮力ブロック、浸漬機能、毛細管または吸い上げユニットの一つ以上を有することができる。それはさらに上部カバーを有することもでき、前記上部カバーは選択的に生分解可能で、前記上部カバーと一体化またはその下に配置した種子を保護する。
【0023】
別の実施例では、浮島は、空気圧縮器、配管、ソレノイドバルブ、制御配線および一つ以上の釣鐘を有する釣鐘浮遊ユニットを有する。釣鐘は、熱可塑性材料、独立気泡発泡金属、アモルファス金属、セメントまたは樹脂から形成できる。
【0024】
この発明はさらに、一人以上の人々を保持できるより大きな実施例を含んでいる。このより大きな実施例は、少なくとも一層の不織メッシュ材料、浮力瘤、補助浮遊ユニットおよび踏みパッドからなる。この実施例は選択的に、一つ以上の負荷分散部材、または組み立て式浮遊管と交差部材を有する浮力調整型枠組みを有する。他の選択的特徴は、踏み石浮遊組み立て品、踏み石/垂直浮力部材浮遊組み立て品、および浮遊筏組み立て品を有する。島の浮力は剛性枠組みを用いて調整でき、前記枠組みは一つ以上の水平部材、および選択的に水管、空気制御バルブ、および空気管を有する。島はさらに上側および下側垂直部材を有することもでき、前記垂直部材は島内を垂直に移動し、その浮力をさらに調整できる。
【0025】
この発明はさらに、ボート結合場所を備えた浮島を含み、前記結合場所は結合したボートが島の材料によってほとんど取り囲まれるような形状とする。ボート結合場所の内周には低摩耗パッドを配置し、ボートの船体を別に保護することもできる。
【0026】
この発明の任意の実施例はさらに島モジュールを追加でき、前記モジュールは浮力材料を含浸した単層の不織メッシュ材料からなる。
【0027】
この発明はさらに組み立て式種子ブランケットを有し、前記ブランケットは島に種子を蒔くために用いることができる。それはさらに、この発明の浮島と共に使用するための接合成長媒体と、この発明の接合成長媒体を用いて浮島を製造するいくつかの方法を含んでいる。
【0028】
この発明は、不織メッシュ材料の様々な層を取り付ける方法、不織メッシュ材料に穴を形成する方法、および不織メッシュ材料の屑片から浮島を製造する方法を含んでいる。それはさらに、不織メッシュ材料から複数の島を切り出すことによって、浮島を構成する方法を含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(発明の詳細な説明)
この発明は、植物用の超拡大生息地を提供し、水質を改善し、藻の群生を阻止し、富栄養化のプロセスを減速し、魚や小動物用の生息地を提供し、美的に好ましくなるように設計されているので、既存の浮島型技術より優れている。それは、既存の天然植物および動物の生息地を拡大するように設計されているので、上で見直した特許のいずれとも区別できる。この発明の設置では、水の排出、水中の下部構造の構成、池の裏地の適合や変更、または既存の植物群や動物群を妨害することを必要としない。その設計によって、この発明は最小の水の移動のみをもたらし、池または他の水域はその収容力を維持可能で水域の衛生に悪影響を与えない。
【0030】
天然の浮島では、生息する植物の根は、主に他の生物の根、枯れた根、および枯れた植物や微生物から生成された部分的に分解した有機物からなる基板内に支持される。この天然の基板はこの発明の島基材によって模倣され、その剛性構造と多孔質は成長する根が定着するための理想的な環境を提供する。
【0031】
天然の浮島では、微生物のガス生成物が島の浮力に寄与している。この発明では、基材繊維(不織メッシュ)が、自然に発生し導入した微生物に大きな表面積を提供し、前記微生物は池の栄養分をガスに変換して浮力を提供する。
【0032】
天然の浮島では、島での生息にうまく適合している植物は一般に、それら自体の浮力を提供する。例えば、15フィートの高さの唐松の木の近傍の島の浮力はその木の重量を十分支持できるので、天然の浮島上で生存でき、一方、少し離れると島の浮力は2フィートの高さのヤチツツジの重量を支持するのに適するだけとなる。各々の場合、植物の根と根の周りの生物群集は適切な浮力を提供し、植物の水上の部分によって加えられる重量を支持できる。それら自体の重量を支持できない植物は、天然の浮島上では一般にまばらに存在する。この発明では、長期の自己保持浮力を必要とする島上で使用するために、既知の自己生成浮力を備えた植物を選択できることが要求される。
【0033】
この発明の好ましい実施例では、浮島は不織メッシュ材料からなる。この実施例は、図1〜5に示されている。図1〜5の島形状は平面図では楕円形に示されているが、実際には任意の規則的または自由形状を取ることができる。不織メッシュ実施例にいずれにおいても、メッシュ材料は、ラテックスまたはポリウレタン等のスプレイ式エラストマからなる「ソフトタッチ被膜」で被覆できる。被膜の目的は低摩耗性または非摩耗性の仕上げを提供することであり、所望の効果に依存して異なる厚さに塗布できる。
【0034】
図1はこの発明の不織メッシュ実施例の平面図であり、上部層1、中間層2、底部層3を有する。図2は図1のラインA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第一実施例を示している。層1、2、3は各々透水性、不織メッシュ材料4(POLY−FLOフィルタ材料等)からなり、材料4はメッシュ内に形成した浮力瘤5を有する。浮力瘤5は、独立気泡高分子発泡体、ポリスチレン、コルク、または中空プラスチック球等の適切な低密度材料から構成できる。穴6は上部層1と中間層2内に切り込み、各穴には鉢植えの植物ユニット7を設置する。各層は、接着剤8で共に接続する。接着剤8は、ホットメルト接着剤またはポリウレタン発泡体シール剤(Dow ChemicalのGREAT STUFFまたはFROTH−PAC発泡体シール剤等)の適切な材料であってもよい。発泡体は、例えば、Journal of American Oil Chemists’ Society,Vol.76,No.10(1999年10月)に記述されているような、大豆ベース発泡体等の有機物から構成することもできる。発泡体シール剤は、構造に浮力、接着性および剛性を提供する。島の浮力は、必要に応じて別の発泡体を追加することによって設置後に調整できる。
【0035】
図3は図1のA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第二実施例を示している。この実施例は図2に示したものと同様の不織ポリエステルメッシュの複数の層からなるが、第二実施例の浮遊性は浮き9によって提供され、浮き9は層の組み立て中に実施形態内に設置する。浮き9は、硬化プラスチックまたはプラスチック発泡体魚網用浮き等の適切な材料から構成できる。
【0036】
図4は図1のA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第三実施例を示している。この実施例は図2に示したものと同様の不織ポリエステルメッシュの複数の層からなるが、第三実施例の浮遊性は膨張発泡体シール剤10(Dow Chemical’s GREAT STUFFまたはFROTH−PAC発泡体シール剤)によって提供される。発泡体シール剤10は、不織メッシュ材料4の繊維内または繊維を介して加圧液体として注入される。浮遊性の提供に加えて、発泡体シール剤10はさらに層を共に接合する。
【0037】
図5は図1のA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第四実施例を示している。この実施例は図2に示したものと同様の不織ポリエステルメッシュの複数の層からなるが、第四実施例の浮遊性は浮力ブロック11によって提供される。浮力ブロック11は、不織メッシュ材料の複数の層を介して切り込んだ穴(図示せず)内に挿入される。浮力ブロック11は摩擦密着適合によって穴内に保持でき、垂直方向に(矢印で示したように)手動で調整することもできる。この特徴は特に、島の浮力を調整し、成長する植物の重量変化を補償するために役立つ。図3の浮きと図5の浮力ブロックの両方に選択的に穴を開け、植物の根用の別の通路を提供することもできる。
【0038】
図1では、島は、三層からなるように示されている。実際には、この発明は単層から構成することも、任意の数の複数の層から構成することもできる。図6は、複数の層の不織メッシュを接着する方法を示している。図6では、標準的な整備ピン12を上部層1、中間層2および底部層3に貫通させる。それから図のようにピン12の端部領域13をU字状に上向きに折り曲げ、図の第二の位置で底部層3に貫通できるようにする。この構成では、整備ピン12が、複数の層を共に固定する。市販の整備ピンの一例は、インディアナ州エバンズビルのNorth American Greenによって販売されている8インチワイヤ止め金である。
【0039】
図1〜5に示した実施例に対して、植物または浮遊材料を含む開口部は、製造中にメッシュ材料内に選択的に切り込み、溶解または別に形成できる。不織メッシュ材料に開口部を形成する好ましい方法は、図7に示されている。この図では、鉄鋼スパイク14から頭部15を切断することによって、鉄鋼スパイク14から穴開け器具を構成する。それから、標準的な電動または空動ドリル17内にスパイクの下側領域16を挿入する。下側領域16は、丸い断面でピラミッド状または円錐状の端部を備えている。ドリル17と下側領域16からなる装置を用いて、ドリル17で下側領域16を回転させながら、不織メッシュに下側領域16を貫通させることによって不織メッシュの複数の層に穴を開ける。得られる円筒状の穴を用いて、接着剤の発泡体を注入したり植物や種子を設置できる。必要であれば、接着剤、植物、または種子を設置するまで、穴内に別の鉄鋼スパイク14を一時的に挿入することによって穴を開いたまま保持できる。
【0040】
メッシュに開口部を形成するこの方法は、手間がずっとかからず、より速く、設置する接着剤、植物、または種子の周りに接触する一時的な穴を形成するため穴を切り出すより優れている。この方法は、有害な煙を発生させないので、穴を溶解するより優れている。適切な鉄鋼スパイクの一例は、McMaster−Carrから入手可能な直径3/8インチ、長さ12インチのもの(部品番号97033A320)である。より大きな直径の穴は、下側領域16を特注のマンドレル18と置き換えることによって開けることができる。このようなより大きな穴は、根の付いた植物を設置するために役立つことができる。
【0041】
図1〜5に示した実施例は全て、生物学的濾過の点で同じ利点を共有している。不織メッシュ材料はバクテリア定着用の理想的な基板を提供し、媒体を介した水の自由な通過を可能にするので生物学的濾過媒体として機能する。バクテリアは有益なバイオフィルムを形成し、池の水が媒体を通過する際の硝酸塩、リンおよび他の不要な栄養分の除去を促進する。この栄養分の微生物によるバイオ除去は、島上で成長する植物による栄養分の取り込みと共に、池の水からかなりの栄養分を除去でき池全体の衛生を改善できる。微生物は栄養分を用いて増殖するので、これらの微生物の一部は島の基材から分離し、池全体に分散し栄養分を除去し続ける。この分散手段によって、島は微生物の「発生源」として機能し、池全体に栄養除去微生物を提供する。栄養除去の速度は、浮島が受ける流速または水圧的負荷に依存する。池の水は島上にポンプで汲み上げスプレイでき、それによって池の水の栄養分を除去する全体の速度を向上できる(藻を実際に除去する可能性を含む)。島は、池からの栄養分の取り込みを改善するために、好気性または嫌気性微生物および開始栄養分を接種できる。風力、波力または太陽電池式ポンプまたは同様の機構を追加し、フィルタ媒体を介して流れる水の速度を増大できる。上記のものは全て、浮遊バイオフィルタとしての島の性能を改善する。この発明の不織メッシュ材料のこれらの固有の機能を利用する別の実施例は、以降で説明する。
【0042】
図8は、不織メッシュ材料の屑片19、浮力瘤5、および外側カバー20からなる浮島を示している。外側カバー20は、加熱可能な型枠(図示せず)内にメッシュ片19の束を配置することによって製造できる。不織メッシュ材料の融点(例えば、ポリエステルの場合は約400°F)まで型枠を加熱すると、束の外側の繊維が軟化および溶解し、メッシュ材料の溶解していない中央片の周りに多孔質の「肌」を形成する。肌は外側カバー20を構成し、水、植物の茎、および植物の根を貫通可能なまま、メッシュ材料片19を閉じ込める。別の方法では、適切な溶媒(例えば、リン酸ジオクチルはポリ塩化ビニルメッシュの溶媒になる)を添加することによって、束の外側繊維が軟化および溶解される。また、熱および溶媒の両方を同時に加えて、メッシュ材料の束上に外側の肌を形成できる。外側カバー20は、ナイロンネット等の別の材料から構成することもできる。
【0043】
図9は、比較的密に詰め込んだ不織メッシュ21の上側領域と、比較的緩く詰め込んだ不織メッシュ22の下側領域からなる浮島を示している。メッシュ21と22の詰め込み密度は、これらの材料の製造プロセス中に確立される。上側メッシュ21の詰め込み密度は、植物の根の成長と耐久性に対して最適化するように選択する。下側メッシュ22の詰め込み密度はメッシュ繊維の間に開口部を提供し、より大きな捕食魚24を排除しながら、小さな餌魚23に安全性と給餌生息地を提供するように選択する。小さな餌魚23の一例は、ファットヘッドミノウである。捕食魚の例には、バスやマスが含まれる。下側メッシュ層22内の餌魚によって消費される食物の例には、植物の根、植物性プランクトンおよび他の藻が含まれる。下側のメッシュ層22によって提供される生息地は、そうでない場合に池の中に存在するものより大きな餌魚の群生をもたらす。この餌魚のより大きな群生は食物連鎖に複雑性を加え、そうでない場合に藻に利用される栄養分が魚の成長に利用されることによって、水の透明度を促進する。
図9は、魚用の食物および隠れ家を提供するように、この発明の浮島を構成できる一方法を示している。図9に示したより緩いメッシュを含まない実施例でさえ、魚の群生には望ましいことが示されている。特に、この発明の浮島を含む池に生息する魚は、このような池に生息していない魚より大きな魚に実際に成長する。この現象の理由は、この発明の浮島が植物の根の形態で魚が食べる食物を提供するためである。
【0044】
図10は、小魚用の保護遮蔽物として不織メッシュを用いる浮島の別の実施例の概略図である。図10に示した島は、比較的密に詰め込んだ不織メッシュの上部層21、比較的薄く、緩く詰め込んだ不織メッシュの底部層22、および層21と22を分離するための浮力スペーサ25からなる。下側層22内のメッシュの詰め込み密度は、小魚23が層22を介して泳ぎ、層21と22の間に配置された水ポケット26内に入ることができるように選択する。水ポケット26は、小魚23用の安全な休息および給餌生息地を提供する。この実施例では、下側層22は小魚用の生息地ではなく、大きな捕食魚に対する遮蔽物として機能するので最小化できる。
【0045】
図11は、上で議論した浮島の不織メッシュ実施例と共に用いることができる選択的浸漬機能を示している。図11は、部分的に沈めた、つまり「浸漬」位置に示した島の断面図である。浸漬機能は、フレキシブルライン27、プーリ28、およびアンカブロック29からなる。この機能の目的は、島の植物の根が池の水面まで延びていないときに(例えば、植物が未発達なときに)、これらの根に水を供給することである。この機能は人間が岸から根を湿らせることができ、スプリンクラを用いる必要がない。根を湿らせるために、岸の上の人はフレキシブルライン27を引っ張り、プーリ28を介して矢印で示した方向に引き寄せて島30を部分的に沈める。この動作によって、水は島本体内の多孔質メッシュに入ることができる。フレキシブルライン27を離すと、島の浮力によって通常の浮遊位置に戻る。
【0046】
図12は、島内の自然の水面上に成長している植物に水を提供するために、選択的「毛細管現象」の機能を備えた島の断面図である。毛細管現象の給水機能は、毛細管31と吸収性上部カバー32からなる。池の水は各毛細管31を介して引き上げられ(方向指示により示される)、吸収性上部層32に放出され、水面上に成長している植物33に散布される。管内の水の最大の垂直上昇は、管の直径と水の物理的特性の関数である。水を所定の高さに上昇させるために必要な管の直径を決定するために用いられる方程式の一つは、Fluid Mechanics(参考文献リスト参照)に式2.12として提供されている。
【0047】
h=(2σcosθ/γr)
ここで、h=毛細管の上昇(長さ)
σ=表面張力(単位長さ当たりの力)
θ=濡れ角
γ=水の比重
r=管の半径である。
毛細管31は、例えば、フレキシブルPVC管、半剛性ポリエチレン管、または剛性アクリル管等の適切な材料から製造できる。
【0048】
図13は、選択的「吸い上げ作用」の機能を備えた島の断面図である。この実施例は図12の毛細管現象の給水機能と同様であるが、毛細管31は吸い上げユニット34に置き換えられている。吸い上げユニット34は、水に対して有意な吸い上げ効果を有する繊維または同様の材料からなる。この実施例では、水は吸い上げユニット34を介して吸い上げられ、吸収性上部カバー32に放出され、植物33に散布される。
【0049】
吸い上げユニット34は好ましくは水のより高い最大上昇が可能で、バイオ汚損されにくいので、所定の用途では毛細管31であってもよい。繊維吸い上げによる理論的最大上昇を決定するために使用可能な式の一つは、AUTEX Research Journal(参考文献リスト参照)で次のように提供されている。
【0050】
【数1】

ここで、Hmax=平衡吸引高さ
N=束内の繊維数
Rv=繊維の半径
P=束の表面に対する液体の割合
Q=束の表面に対する濡れていない繊維の割合
μ=充填量
ρ=液体の密度
σLG=液体と空気の界面張力
θ=接触角
図12と13に示した実施例の場合、吸収性上部カバー32は選択的に種子を植えたり、種子、接着剤、および栄養分の混合物で被覆できる。いずれにせよ、水は図12に示した毛細管現象、または図13に示した吸い上げ作用によって種子に散布される。「種子吹き付け」等の適切な手段によって混合物を塗布することもでき、ここで種子、温床紙、および液体接着剤の混合物を島の表面上に圧力下でスプレイし、その後、乾燥して島材料の繊維に接着させる。好ましい実施例では、図12の毛細管現象と図13の吸い上げ作用は、この発明の不織メッシュ実施例の一つと共に発生するが、これらの技術革新は生息する植物を含む任意の浮島の実施例と共に用いることができる。
【0051】
図14と15は、浮島が釣鐘状浮遊ユニットを含むこの発明の別の実施例を示している。図14は、選択的浮遊「釣鐘」を備えた浮島35の第一断面図である。釣鐘浮遊ユニットは、空気圧縮器36、配管37、ソレノイドバルブ38、制御配線39、一つ以上の釣鐘40、および一つ以上の内部空間41からなる。池の水位42も示されている。この図では、釣鐘浮遊ユニットは、低浮力位置に示されている。図は二つの釣鐘を備えたシステムを示しているが、任意の数を用いることができる。図15は、高浮力位置の選択的浮遊「釣鐘」を備えた浮島35の第二断面図である。
【0052】
図14を参照すると、制御配線39を介して信号を送りソレノイドバルブ38を開くと、内部空間41内の圧縮空気を外気に開放できる。内部空間41内の空気圧が外気圧と平衡になると、内部空間41内の水位は池の水位42と釣り合う。ソレノイドバルブ38の出口における矢印は、内部空間41から外気に逃げている圧縮空気を示している。平衡状態では、浮遊釣鐘は島に最小の浮遊性を提供し、島は比較的深い水位まで沈む。
【0053】
島をより浅い喫水まで上昇させるために、制御配線39を介して信号を送ってソレノイドバルブ38を閉じる。同時に、圧縮器36をオンにして、配管37を介して内部空間41に空気を流す。この空気は内部空間41内の空気圧を増大し、釣鐘40の底部から水の一部を押し出す(言い換えると、内部空間41内の水と置き換える)。内部空間41内の水が空気に置き換えられると、釣鐘ユニットの浮力が上昇し、浮島の全体の浮力を増大し、島35が部分的に水から上昇する。水位は、内部空間41内で所望の空気の体積が実現されたとき、圧縮器を切断することによって最小と最大の間の所望のレベルに設定できる。
【0054】
釣鐘40は、空気を通さず、強く、軽量で耐久性のある適切な材料から製造できる。適切な材料には、ポリエチレン等の熱可塑性材料、発泡スチレン等の発泡熱可塑性材料、米国Fraunhoferによって製造されているFOAMINAL等の独立気泡発泡金属が含まれるが、それらには限定されない。この用途での使用を約束する別の材料には、LiquidMetal Corporationおよび他の会社によって現在テストされている発泡アモルファス金属がある。
【0055】
内部空間41は、空気および水の両方を透過可能な高多孔質材料を選択的に充填できる。この高多孔質材料は、ポリエステルメッシュ(AmericoのPOLY−FLOなど)、連続気泡発泡金属(ERG Materials and AerospaceのDUOCEL発泡アルミニウム等)、または連続気泡発泡アモルファス金属を含む適切な材料から構成できるが、それらには限定されない。内部空間41に多孔質材料を充填する利点の一つは、有用な微生物が成長するために別の表面領域を提供することである。別の利点は、釣鐘ユニットにさらに強度と剛性を提供することである。
【0056】
釣鐘浮遊ユニットは、浮島の全体の浮力を調整する方法を提供し、島の喫水を人間が手動で調整できるようになる。この方法は、任意の浮島の実施例と共に使用できる。この機能の利点の一つは、ほぼ沈んだ位置に島を一時的に下げ、それから通常の位置に戻すことによって、通常の水面より上に配置された植物や種子に周期的に水を提供することである。別の利点は、植物の成長によって生じる負の浮力を補償するために、浮島に浮力を追加することである。
【0057】
図16は、浮島に種子を蒔く素早く簡単な手段を提供する組み立て式種蒔き製品を示している。種子ブランケット43はマット状で、比較的薄く柔軟であり、格納および発送のために巻き取ることができる。種子ブランケット43は浮島の上に広げ、整備ピン(図示せず)または他の適切な留め具を用いて所定の位置に固定することによって配置する。種子ブランケット43は、下側種子格納層44、中間複合種子層45、および上側種子格納層46を含む三層から構成する。複合種子層45は、所定の水生植物の種子47と選択的バインダ48から構成する。バインダ48は、接着剤や保湿剤を有することができる。
【0058】
下側格納層44の目的は、島のメッシュ本体を介した種子の落下を防ぐことである。下側格納層44は、植物の根を通過可能なまま種子を保持する適切な材料から構成できる。下側格納層の適切な材料の例には、微細不織ポリエステルメッシュ(ポリエステル空気フィルタ材料等)、粗い織布(チーズクロス等)、および熱可塑性エラストマ(TPE)が含まれる。
【0059】
上側格納層46の目的は、種子が発芽し定着する前に空気や水の流れによって種子が損失しないようにすることである。上側格納層46の厚さと密度は、発芽した植物が上側格納層46を貫通し、日光に曝されるのを妨げるほど大きくしてはならない。上側格納層46用の適切な材料の例には、微細不織ポリエステルメッシュ(ポリエステル空気フィルタ材料等)、粗い織布(チーズクロス等)、およびTPEが含まれる。いくつかの例では、上側格納層46に比較的薄く透明な材料を用い、下側格納層44により厚く、密な材料を用いることが望ましいことがある。他の例では、上側および下側格納層44、46の両方を同じ材料または同様の材料から構成することが望ましいこともある。
【0060】
上記の実施例に加えて、この発明は、一人以上の人間の重量を支持するように設計した浮島のより大きな形態を含んでいる。この設計の利点は、島の表面を歩き回って、島の表面の局所的な領域を一時的に水面まで押し込むことによって、浮島上で成長している植物に給水できることである。
【0061】
図17は、より大きな浮島の別の第一実施例の断面図である。この実施例では、浮島は、不織メッシュ材料4、浮力瘤5、補助浮遊ユニット49、および踏みパッド50から構成する。浮力瘤5は、植物と不織メッシュ材料4の水上部の重量を支持するように設計する。補助浮遊ユニット49は一人の人間の重量を支持するように各々設計し、適切な浮力と耐久性のある材料から構成できる。浮遊ユニットの適切な材料の例には、ポリウレタン発泡シール剤および独立気泡高分子発泡体が含まれる。踏みパッド50は滑らない歩行面を提供して歩行可能な領域を示し、適切な耐久性と滑り止めを備えた材料から構成できる。踏みパッドの適切な材料の例には、屋外用敷物材や成形ガラス繊維からなる合成石が含まれる。浮力瘤は必要であってもなくてもよく、補助浮遊ユニットによって提供される浮力の度合いに依存する。
【0062】
図18は、より大きな浮島の別の第二実施例の断面図である。図18に示した島の設計は、図17に示した島の特徴に加えて負荷分散部材51を有する。人間が特定の踏みパッド50に乗ると、負荷分散部材51は人間の重量をいくつかの補助浮遊ユニット49に分散させ、そうでない場合に踏みパッドが下向きに移動する距離を低減する。この下向きの移動の低減は、図17に示した設計より安定な歩行面を提供する。負荷分散部材は、適切な耐久性、軽量および剛性材料から構成できる。負荷分散部材の適切な材料の例には、PVCパイプとアルミニウムチャネルが含まれる。この用途に特によく適応できる別の二つの材料は、発泡金属およびアモルファス発泡金属(現在開発段階)である。熱可塑性材料に比べて、これらの材料は極めて高い強度対重量比と長期耐久性を示す。
【0063】
島によって支持される点負荷(人間等)による島面の必要な負荷分散を提供するために(それによって局所的な沈下を防ぐ)、負荷分散部材は十分な剛性を持たなければならない。パイプの剛性は、パイプの直径、パイプの壁厚、およびパイプ材料の曲げ弾性率の関数である。ASTM規格D747−02によって測定されるように、島の大きさと設計負荷に依存して、有用なパイプの直径は約1〜18インチ、壁厚は約1/16〜1インチ、曲げ弾性率は約5,000〜500,000ポンド/インチ(psi)の範囲である。これらの同じ原理は、ホース、または負荷分散部材を構成する他の任意の材料に適用できる。
【0064】
図17と18に示した島は、水際近くの現場で組み立てることもできる。この現場で組み立てる方法を用いる場合、トラックまたは他の機械装置を用いて、水に島を押し込むか引き込むことによって島を展開できる。設置中の島構造の損傷を防ぐために、トラックまたは他の機械装置に接触する島の端部は、負荷保持保護カバーや負荷分散保護カバー(図示せず)を用いて強化できる。このカバーは、ポリプロピレンまたはPVCシート等の半剛性熱可塑性材料から構成できる。
【0065】
図19は、人工踏み石52と人工木の大枝53の平面図を示している。これらの品目は、CAST ALL等の浮力、剛性および耐久性材料から構成でき、CAST ALLはカリフォルニア州ランチョコードヴァのWestco Supplyから入手可能な二つの部分に膨張可能な高分子発泡体である。
【0066】
図20は、図19に示した人工踏み石52と人工木の大枝53を用いるための三つの別の方法を示している。左の例では、踏み石浮遊組み立て品54は、下側踏み石55、上側踏み石56、および接続ケーブルユニット57からなり、接続ケーブルユニット57は踏み石55、56を島本体58にしっかりと接続する。島本体58は、前に説明した任意の種類の島から構成できる。接続ケーブルユニット57は、プラスチックロープまたは防錆金属ケーブルから構成できる。島本体58が普通に浮いている場合、下側踏み石55は沈み、島構造に浮力を提供する。島構造が異常に沈むと(例えば、人間が島に乗ると)、上側踏み石56も部分的にまたは十分に沈み、構造にさらに浮力を提供する。
【0067】
中央の例では、踏み石/垂直浮力部材浮遊組み立て品59は、人工踏み石52と垂直設置浮力部材60から構成する。浮力部材60は、空気充填または独立気泡充填プラスチックパイプまたは他の同様の材料から構成できる。浮力部材60は、接着剤(図示せず)、ケーブルタイ(図示せず)または他の既存の手段によって島本体58に接続できる。
【0068】
右の例では、浮遊木の大枝組み立て品61は、下側の人工木の大枝62、上側の人工木の大枝63、および接続ケーブル組み立て品57から構成する。下側の木の大枝62は通常は沈み、島構造に浮力を提供する。上側の木の大枝63も部分的または十分に沈むと、構造にさらに浮力を提供する。当然のことながら、浮力部品(踏み石52、55、56および木の大枝53、62、63)は、独立気泡発泡ブロックまたはシリンダ(図示せず)等の既存の浮力建築材料と置き換えることもできる。しかし、踏み石52、55、56および木の大枝53、62、63の自然な形状は構造に美的魅力を提供する。
【0069】
図21は、浮力を調整できるように、任意の浮島構造と共に用いることができる枠組みの斜視図である。好ましい実施例では、それは不織メッシュ島と共に用いられる。図21は、浮力可変、剛性枠組み64の水平部品と垂直部品を示している。水平部材65は、中空プラスチックパイプまたは他の同様の材料から構成する。これらの水平部材65は、島(図示せず)のメッシュ基材本体の下または内部のいずれかに設置できる。構造の全体の浮力は、水平部材が水面下に設置されるように設計する。選択的に、水、空気、または両方の組み合わせを部材の内部空間に充填することによって、水平部材65の浮力を調整できる。一実施例では、空気制御バルブ67を外気に開くと、水管66を介して水平部材65に水が入る。水は圧縮空気を空気管68に押し込み、水管66から水を押し出すことによって、水平部材65から移動できる。水が移動した後、空気制御バルブ67を閉じ、水が再び構造内に入らないようにする。また、浮力を増大させるために、水平部材に発泡体を充填することもできる。島の浮力は、水平部材を追加することによっても増大できる。
【0070】
図22に示した別の実施例では、水平部材は穴開きパイプ領域69と、内部の膨張可能な袋70から構成する。この図では、パイプ領域69の中央部を除去して、膨張可能な袋70を示している。膨張可能な袋70は収縮状態で示されており、水は穴71を介して穴開きパイプに入ることができる。膨張可能な袋70が収縮している場合、水平部材は低浮力状態である。水平部材の浮力を増大させるために空気制御バルブ67を開いて、空気管68を介して膨張可能な袋70内に圧縮空気を押し込む。膨張可能な袋70が膨張すると、水は穴71を介してパイプから押し出されて浮力が増大する。所望の度合いの浮力を提供するために、膨張可能な袋70に十分な空気を充填した後、空気制御バルブ67は閉じることができる。長い間にパイプにクラックが入ったり漏れが生じても、膨張可能な袋70が浮力を維持できるので、この実施例は単にパイプに空気を充填するより、水平部材の浮力を変更するより信頼可能な方法を提供できる。パイプ69は膨張可能な袋70の保護カバーとして機能し、浮遊する残骸や動物によって穴が開いたり摩耗損傷しないようにする。
【0071】
再び図21を参照すると、下側垂直部材72と上側垂直部材73によって剛性枠組み64に別の浮力を調整でき、垂直部材72、73は中空プラスチックパイプまたは同様の材料から構成する。好ましい実施例では、垂直部材72、73は、ネジまたは別の適切な非恒久的接続部で結合する。また、垂直部材は恒久的に結合することもできる。垂直部材72、73の内部は開いたままであっても、膨張可能な発泡シール剤(例えば、Dow ChemicalのFROTH−PAC)等の浮力材料で選択的に充填することもできる。下側垂直部材72の下側端部は、水密エンドキャップ74でシールする。枠組み64の浮力は、矢印で示したように襟部75内で垂直部材72、73を上下にスライドさせることによって調整される。比較的少量の浮力が望ましい場合、下側垂直部材を最大高さまで持ち上げ、固定ピン76でその位置に固定でき、固定ピン76は固定ピン穴77を介して配置される。必要であれば、上側垂直部材73を下側垂直部材72から取り外すこともできる。
【0072】
構造の浮力を上昇させるには、固定ピン76を外し、垂直部材72、73を下向きに水中により深く押し込む。それから、固定ピン76を用いて、垂直部材を新しい位置に固定する。必要であれば、上側垂直部材73の上部に、別の垂直部材(図示せず)を接続し、垂直部材はさらに水中深くに配置することもできる。固定ストラップ78は、島(図示せず)のメッシュ基材本体に接続した枠組み64を保持するために用いられる。
【0073】
浮島に浮力を提供するのに加えて、枠組み64は剛性負荷分散下部構造を提供し、島上を歩く人間の重量を支持するのに役立つことができる。枠組み64の設計によって、浮力が島の表面全体に均一に分散できるようにし、そうでない場合に、島本体内に配置された未接続の浮力瘤によって生じる「高スポット」や「低スポット」を取り除く。構成後、浮島構造を岸から進水させることは、枠組みの水平部材65に別の選択的車輪79やスキッド80を追加することによって容易にできる。車輪やスキッドは、好ましくは浮力を有する。水平部材が十分な剛性を有する場合、それらはスキッドとして機能して島の進水を容易にし、基材を損傷することもなく別個のスキッドを追加する必要もない。
【0074】
図23は、浮島用の浮力調整型枠組みのさらに別の実施例を示している。この実施例では、枠組みは、組み立て式浮遊管81と組み立て式交差部材82から構成する。各浮遊管81は、保護パイプ83、膨張可能なチューブ70、空気管68、および空気制御バルブ67から構成する。組み立て式交差部材82は各々、ストラップ84、複数のパイプ位置決め器具85、および複数の島本体接続支柱86から構成する。浮遊管81の目的は島構造に浮力を提供し、島表面に剛性を提供することである。交差部材82の目的は浮遊管を適切な間隔で保持し、島表面にさらに剛性を提供し、島本体に枠組みを接続する手段を提供することである。保護パイプ83の目的は、膨張可能なチューブ70の損傷を防ぐことである。膨張可能なチューブ70、空気管67、および空気制御バルブ68の目的は各浮遊管81の浮力を別個に変更し、島表面全体の浮力を調整でき、島に配置された(またはその上で成長した)異なる負荷や不均一な負荷を補償するために使用可能にすることである。各浮遊管81の浮力は、膨張可能なチューブ70の膨張度合いを増大させ、浮遊管81の内側から水を移動させることによって増大させる。浮力は、膨張可能なチューブ70内の膨張度合いを低減し、浮遊管81内に水を浸入可能にすることによって低下させる。
【0075】
好ましい実施例では、交差部材82は、5フィート、10フィートおよび15フィート等のいくつかの標準的な長さで製造される。ストラップ84は、亜鉛メッキ鋼チャネル、アルミニウム配管または剛性プラスチック管等の比較的剛性のある耐腐食性材料から構成できる。パイプ位置決め器具85は、既存の手段によってストラップ84に二つ一組で取り付け、パイプ83の両側に配置される。島本体接続支柱は、島本体(図示せず)内に切り込んだ穴を介して突出している。ナットおよびワッシャ(図示せず)は、島本体に接続支柱86を固定するために用いられる。浮遊管81は、5フィート、10フィートおよび15フィート等のいくつかの標準的な長さで製造できる。それらは、図22と共に既に説明したような材料から構成する。
【0076】
図23に示した枠組みは、組み立て式浮遊管81と交差部材82の適切な組み合わせを用いることによって、任意の自由形態の島形状に適合するように素早く組み立てることができる。交差部材82は、浮遊管81上に交互に配置することができる。この構成は、島本体に平坦なベースを提供する。この図ではパイプ位置決め器具85はブラケット型固定具からなるように示されているが、既存の任意の位置決め固定具を用いることができる。交差部材は長方形の断面となるように示されているが、アングル、チャネル、チューブ等の他の断面形状を用いることもできる。
【0077】
図24と25は、植物の成長または他の条件によって、時間的に全体の浮力が減少する島に浮力を追加する二つの異なる方法を示している。必要であれば、これらの方法は島を水から移動させることなく用いることができる。
【0078】
図24は、単一接続点浮遊ユニット87を備えた島の断面図を示している。左および中央の浮遊ユニット87は、接続のために有棘スパイク88を用いる。有棘接続スパイク88は、アルミニウム等の防蝕性金属、またはPVC等の剛性プラスチックから形成できる。浮き89は、市販の魚網用浮き、または適切な浮力と耐久性のある材料から形成した同様の物体であってもよい。スパイク88は、浮き89の穴内に配置する。図の左の浮遊ユニット87は、島本体58に取り付け前に示されている。矢印は、島本体58の底部に浮遊ユニット87を押し込むために必要な移動方向を示している。スパイク88の頭部の棘は、島本体58のメッシュ材料内に浮遊ユニット87を押し込み、浮遊ユニット87が抜けないようにする。中央の浮遊ユニット87は、棘を島本体58に挿入した後の取り付け位置を示している。右の浮遊ユニット87は、保持ピン91によって人工の岩または他の浮力機能90に取り付けて示されている。
【0079】
図25では、二重リングブイ92が、既存のスナップ式93によって整備ピン12に取り付けられている。整備ピン12は、最初に構成中に島本体58内に設置することも島を構成した後に設置することもできる。
【0080】
図26は、この発明の浮島上に装置または付属品を取り付けるための受け取り部の使用を示している。図26では、十分に貫通している受け取りユニット94は、島本体58の左の部分に設置するように示されている。十分に貫通している受け取りユニット94は、一定の長さのパイプ95、下側フランジ96、および上側フランジ97から構成する。パイプ95は、ネジ込み式端部コネクタまたは接着結合部を介してフランジ97、98と結合できる。パイプ95は、島本体58に切り込み、ドリル、もしくは形成した穴(図示せず)を介して設置する。部分的に貫通している受け取りユニット98は島本体58の右側に示されており、上側フランジ97と、島本体58の下側端部に貫通していない一定の長さのパイプ95から構成する。受け取りユニット94、98の主な目的は、太陽電池パネル、風力発電機、または特定の島構成に望ましい装飾品(図示せず)等の装置または付属品用の取り付け位置を提供することである。島上には、複数の受け取りユニット94、98を設置できる。受け取りユニット94、98の第二の目的は、島本体内の材料の複数の層を共に固定する手段を提供することである。
【0081】
図27は、岸辺を補強するために、この発明の浮島を用いる方法を示している。この図では、保護浮遊構造99は、不織メッシュ機材4、浮力瘤5、および選択的植物33から構成する。既存のアンカまたは繋ぎ部(図示せず)を用いて、岸辺100に対する構造99の位置を保持することもできる。構造99は、波101に対するエネルギ吸収ダンパとして機能することによって岸辺100の浸食を防ぐために用いることができる。構造99は保護遮蔽部として機能し、浮遊物(ボートまたは木材等、図示せず)が岸辺100に衝突しないようにする。浮島の深さは、どの程度の岸辺または土手の浸食保護が望まれても適応できるように調整できる。
【0082】
上記の実施例のいずれに対しても、さらに影領域および植物成長領域を提供するために、中央の主浮島の周辺に別の薄く軽量な島モジュールを取り付けて島の水質改善機能を向上できる。これらの別の島モジュールは、浮力材料を含浸した単層の不織メッシュ材料または同様の適切な材料から構成できる。中央の浮島はより大きな植物を支持できるが、これらの「衛星の」モジュール島は草やスゲ等のより低い植物を支持できる。さらに、必要であれば、さらに美的効果のために、この発明の実施例はいずれも人工の草木と組み合わせることができる。
【0083】
図28は、単一の大きな島を構成するために接続した同一の量産型の浮島(不織メッシュ材料からなる)のグループを示している。図28は四つの同一の量産型の島102の平面図であり、島102は四つのコネクタ103を用いて結合し、モジュール型島構造104を構成する。コネクタ103は、不織基材材料から構成する。コネクタ103は、接合成長媒体(以降で説明)または植物の成長を促進する他の材料を用いて選択的に処理できる。コネクタ103の植物維持能力は、視覚的魅力と構造の生物学的密度に寄与し、量産型の島102はコスト効率のよい製造技術を提供する。
【0084】
この発明のさらに別の実施例では、同心円の複数の切り抜きによって複数の島を提供し、構成コストを低減する。図29は、中央部を取り除き、第二の島106と、第一の島内の中央開口部107を形成した第一の島105を示している。第二の島106の中央部も同様の取り除き、第三の島108と、第二の島106内の中央開口部109を形成する。
【0085】
図29に示した複数の同心円状の切り抜き設計は、島の構成に必要な材料を著しく低減して製造コストを著しく節約する。図29は全部で三つの島を示しているが、この数は第一の島105の大きさと、最後の島に必要な大きさに依存して変化する。
【0086】
図30は、複数の同心円状の切り抜き法を用いて形成した骨組み島110の斜視図である。骨組み島110は、骨組み111、床112、一つ以上の選択的分割部113、および浮力導入部114から構成する。骨組み、床および分割部は全て、好ましくは不織メッシュ材料から構成する。
【0087】
図31は、図30の骨組み島110のラインB−Bにおける断面図を示している。図31に示したように、骨組み島110は、骨組み111、床112、分割部113、浮力導入部114、土成長媒体115、土ベース植物116、および基材ベース植物117から構成する。基材ベース植物は、不織メッシュ材料からなる島の一部の上に成長した直物である。基材ベース植物は、基材内に設置した種子または根の付いた植物から始まっていてもよい。種子は基材の上部に蒔くことも、適切な接着剤で基材繊維と選択的に結合させることもできる。根の付いた植物は、基材内に切り込んだ穴に設置する。
【0088】
土成長媒体115は、泥炭等の天然の有機物118と、不織ポリエステル屑材料片等の合成有機物119から構成する。接合成長媒体(図示せず、以降でより十分に説明する)は、骨組み111、床112、または分割部113の一つ以上に導入できる。接合成長媒体は、種子の発芽および植物の成長のために耐久性のある環境を提供する。
【0089】
土ベース植物116と基材ベース植物117の相対的な成長速度は、栄養分の濃度、および土成長媒体115と骨組み111の内部空間を調整することによって制御できる。例えば、骨組み111内の栄養分レベルより土成長媒体115内の栄養分レベルを高く設定することによって、基材ベース植物117は根の成長がより速くなり、土ベース植物は上部の成長がより速くなる。同様に、植物の成長速度は、土成長媒体115と骨組み111内の内部空間の割合を調整することによって操作できる。例えば、天然の有機物118により多くの合成有機物119を加えることによって土成長媒体115内の内部空間の体積を増大し、土成長媒体115内の微生物およびマクロファイトの成長速度を増大できる。
【0090】
上記の骨組みの実施例では、島の異なる領域の植物の根の成長速度を操作し、魚および野生生物の生息地としての島の価値を改善できる。好ましい実施例では、周辺領域(骨組み)の栄養分レベルは、周辺にさらに栄養分を追加することなく結合剤を用いることによって比較的に低レベルに設定し、中央の土成長媒体の領域の栄養分レベルは、土成長媒体混合物内に栄養添加剤を配置することによって比較的高いレベルに設定する。この実施例では、周辺領域の植物の根は栄養分を求めて基材を貫通して池の水内に素早く成長し、水面下の周辺の根の「カーテン」を形成する。逆に、中央の栄養分が豊富な土成長媒体の領域の植物の根は、比較的小さな根の量から十分な栄養分を得ることができ、従って、これらの根は徐々に基材を貫通し下の水の到達する。この手段によって、水面下の根の領域は、島の下に比較的長く、密な外側リングと、比較的短くわずかな根の中央領域を備えた領域を形成する。この実施例では、より大きな捕食魚は外側リングによって排除されるので、内側の領域で隠れ家や食物を探す小魚には魅力的である。
【0091】
この発明の骨組み島実施例は、その全表面領域で植物の成長をサポートできるが、既存の「浮遊プランタ」は周囲に不透性の浮遊リングを有し、前記リングは植物の成長をサポートできない。全表面で植物の成長をサポートするこの発明の骨組み島実施例の能力は、水質用途に著しい利点を提供し、さらに既存の浮遊プランタより自然で視覚的に魅力ある外観を提供する。
【0092】
骨組み111と床112の切り込み成形からの不織メッシュ屑材は、合成有機物119の低コスト源を提供できる。合成有機物119を追加することも、土成長媒体115の飽和重量を低減し、骨組み島110を浮かせるために必要な浮力導入部114の体積を低減できる。
【0093】
図32は、骨組み島に植物および土成長媒体を設置するための別の二つの実施例を示している。図32は、分割部113で分離した二つの成長区画120と121、および設置前に示した組み立て式プランタユニット122を備えた骨組み島110の側断面図である。第一成長区画120は、土成長媒体115、植物116および種子(図示せず)を手で成長区画120内に配置することによって充填する。第二成長区画121は、矢印で示したように、区画内に組み立て式プランタユニット122を配置することによって充填する。組み立て式プランタユニット122は、骨組み島とは別個に成長させ発送して展開場所で設置できる。組み立て式プランタユニット122は、設置前に専門的に植物を栽培できること、容易な設置と交換、およびコスト節約を含む所定の利点を有することができる。
【0094】
組み立て式プランタユニット122は、シェル123、土成長媒体115、選択的植物116および選択的種子(図示せず)から構成する。シェル123は、水が浸透でき、植物の根が貫通可能なコイヤまたは不織ポリエステル基材等の材料から構成する。
【0095】
土成長媒体115は、所定の状態に植物の成長を最適化するためにpH緩衝剤または改質剤を有することができる。例えば、島を酸性の池に展開する際、植物が中性またはアルカリpHの水を好む場合、土成長媒体は炭酸カルシウムまたは他の同様の材料を有することができ、植物の根の周りの水のpHを増大させて、それらの早い成長段階でこれらの根に最適化された成長環境を与える。同様に、島をアルカリ水に展開する際、植物が中性または酸性のpHを好む場合、水のpHを低減する材料を土成長媒体115に追加できる。泥炭は、酸性のpH環境を提供可能な材料の一例である。
【0096】
この発明はさらに、水生植物を発芽および成長させるように最適化した接合成長媒体を含んでいる。この発明の接合成長媒体は具体的には、浮島の構成要素として用いるために設計されているが、他の用途にも同様に用いることができる。以降で十分に説明するように、接合成長媒体は複数の選択的特徴を含み、様々な条件および様々な植物の種類と共に使用するために最適化できる。接合成長媒体は以降では、連続的基材の表面を有する島と共に用いるように説明されているが、骨組み島の実施例と共に用いることも同様に十分可能である。
【0097】
図33は、接合成長媒体を備えた浮島124の平面図であり、植物の成長前を示している。図34は、接合成長媒体の第一実施例の図33の領域C−Cにおける断面図であり、接合成長媒体125は浮島124の外面に取り付ける。図34に示した島124は、接合成長媒体125、多孔質基材126、浮力導入部127、および選択的毛細管チャネル128から構成する。多孔質基材126は、植物の根が貫通可能な軽量の多孔質材料から構成できる。適切な材料の一例は、Americoによって製造されているPOLY−FLOフィルタメッシュである。浮力導入部127は、独立気泡発泡体またはポリウレタンスプレイ発泡体等の無毒の浮力材料から構成できる。毛細管チャネル128は基材126内に切り込んだ垂直の穴であり、適切な吸い上げ材料を充填する。毛細管チャネル128の目的は、島基材126を介して水を輸送し、島上および端部の接合成長媒体125に供給することである。第一実施例では、毛細管チャネル128の吸い上げ材料は、泥炭、ポリエステル布、または他の適切な天然物または合成物から構成する。第二実施例では、毛細管チャネル128は、接合成長媒体で充填する。
【0098】
図35に概略的に示したように、接合成長媒体125は、泥炭繊維(または同様の材料)129、バインダ130、選択的組み込み種子131、選択的上部被覆種子132、選択的栄養分粒子133および選択的浮力ペレット134から構成する。他の選択的材料(図示せず)には、寸断した紙、寸断した木、および軽量合成材料が含まれる。接合成長媒体内に、菌類およびバクテリアを含む有用な微生物(図示せず)を選択的に有することもできる。接合成長媒体の構成要素を変更することによって、保水、浮力、栄養分レベル、pH、多孔質、内部空間体積、および他のパラメータを修正し、所定の種類の植物(例えば、水生vs顕花陸生)、水域(例えば、アルカリ性または酸性)、特定の島形状(例えば、低浮遊vs高浮遊)に対して最適化でき、さらに有用な微生物の成長に最適な環境を形成することさえできる。
【0099】
泥炭繊維129の第一の目的は、水を保持し、放射日光のエネルギを吸収し、植物の発芽および成長に最適な条件を提供することである。泥炭繊維129の第二の目的は、天然の視覚的に魅力的な表面を提供することである。泥炭繊維の第三の目的は、基材内の繊維が太陽光に触れないようにして、基材内の藻の成長を妨げることである。泥炭繊維の第四の目的は、植物の根に隣接する水のpHを低減することである。バインダ130の目的は、泥炭繊維129と種子132、133を基材126に付着させ、風や波の作用によってそれらが失われないようにすることである。栄養分粒子133は、市販の低速開放肥料または同様の材料から構成できる。浮力ペレット134は、パーライト、ポリスチレン、または他の軽量独立気泡材料から構成できる。特定の用途で必要とされる場合、浮力ペレットは構造にさらに浮力を提供する。
【0100】
接合成長媒体125の第一の目的は、種子および植物に最適な成長環境を提供することである。接合成長媒体125の第二の選択的目的は、島の外面の周りに低透過性ガス障壁を提供し、微生物が生成した水蒸気やガスを島の本体内に捕捉することである。水蒸気は植物の根の「空気刈り込み」を最小にし、他のガスは島構造に別の浮力を提供する。接合成長媒体125はさらに保護剤として機能し、周囲の日光の紫外線(UV)によって、基材126や浮力導入部127が劣化しないようにする。UV保護は泥炭繊維または同様の材料129の天然の光吸収性によっても提供でき、接合成長媒体125のUV保護は塗布前に未硬化の接合成長媒体にUV遮断剤を添加することによっても促進できる。適切な一般的なUV遮断剤の一例には、カーボンブラックがある。
【0101】
一実施例では、バインダ130は、連続気泡ポリウレタン発泡体またはセルロール(台所用スポンジと同様)等の多孔質および透過性材料から構成する。この実施例では、バインダは、毛細管チャネル128、または島が浮いている水域(図示せず)から種子131、132および植物に水を移動させる。別の実施例では、バインダ130は、TPE等の無孔質熱可塑性材料、または他の無孔質、不透性バインダ材料から構成する。この実施例では、泥炭繊維129とバインダ130の比率は泥炭繊維129の割合を十分にして、接合成長媒体125を介して水移動媒体として機能するように設計する。
【0102】
接合成長媒体125は好ましくは未硬化の状態で粘性液体として製造し、硬化後に柔軟な固体に変化させる。未硬化の接合成長媒体125は基材上に注ぐかスプレイし、硬化プロセス中に基材126と結合させる。浸透領域135は、硬化前に接合成長媒体125が基材126に浸透した場所に生じる。種子が十分生存できるほど未硬化の接合成長媒体125の温度が低い場合、製造中に組み込み種子131を混合物に追加でき、未硬化の接合成長媒体125を基材126に塗布した後に、上部被覆種子132を未硬化の接合成長媒体125上に散布できる。未硬化の接合成長媒体125の温度が種子の生存温度を超える場合は、十分に冷却した後、部分的または十分硬化した接合成長媒体125に開けた穴を介して組み込み種子131を設置でき、既存の無毒の接着剤によって上部被覆種子132を付着できる。
【0103】
図36は、共に積層および接合した不織メッシュ材料4の個々の層からなる島124を示している。さらに浮力導入部127と毛細管チャネル128も示されており、それらは図34で既に説明した項目と同一である。この実施例では、接合成長媒体は、図34と35で示したように基材126の上部に塗布するのではなく基材層4内に組み込む。
【0104】
図37は図36の一部の拡大図であり、組み込み接合成長媒体の構成要素を示している。泥炭繊維(または同様の材料)129、バインダ130、選択的組み込み種子131、選択的栄養分粒子133、および選択的浮力ペレット134は全て、図34と共に説明した材料と同一である。
【0105】
図36と37に示した組み込み接合成長媒体は、少なくとも三つの異なる方法で製造できる。第一の方法は、基材の製造プロセス中に、基材層4内に接合成長媒体の構成要素を組み込むことを含んでいる。例えば、基材層4が不織ポリエステルメッシュ(例えば、AmericoのPOLY−FLO)からなる場合、泥炭繊維129、栄養分粒子133および浮力ペレット134を生のポリエステル繊維と共に混合ホッパ内に追加できる。それから、ラテックスバインダを基材に添加する際、全ての材料を共に接合する。
【0106】
組み込み接合成長媒体を製造する第二の方法は、積層前に基材の各シートに未硬化の接合成長媒体を注入することを含んでいる。この方法はAmericoのPOLY−FLO等の不織メッシュ材料と共に用いることができ、前記材料は一般に2インチの厚さのシートで供給される。基材シートの複数の層は積層および接合し、図36に示したように浮島を形成する。未硬化の接合成長媒体は、基材の背面に加えた選択的真空補助を用いた加圧スプレイ、基材内に挿入した管を介したポイント注入、または未硬化の接合成長媒体の低粘度混合物の基材内への重力浸透によって基材内に注入できる。
【0107】
組み込み接合成長媒体を製造する第三の方法は、接合成長媒体を注入する前に基材層を積層することを含んでいる。注入は、上記のように実現される。この実施例では、接合成長媒体は、基材の層を接合する接着剤として機能できる。
【0108】
図1〜5の議論と共に上で暗に言及したように、この発明の不織メッシュ材料浮島の全ての一般的な特徴は、少なくとも二つの点でバイオフィルタとして機能できることである。第一に、島は、島の高分子基材上や、下地基材、成長媒体、または植物の根内に存在する微生物(嫌気性でも好気性でもよい)に池の水内に見られるリンなどの栄養分を曝す。これらの栄養分は、池や植物の衛生に寄与する微生物の維持に役立つ。第二に、島は、池または他の水域全体に、菌類を含むがそれに限定されない所定の有用な微生物を分散させる手段としても機能できる。この微生物の分散は、島を介してフィルタ処理される水が島の微生物の群生の一部を持ち去る際に実現される。これらの有用な微生物は自然に発生させることも、人工的な手段によって浮島上または浮島内に導入することもできる。
【0109】
フィルタ効果への寄与に加えて、島上で成長させる植物をそれらの能力に基づいて選択し、水域からリンなどの栄養分の除去に寄与させることもできる。具体的には、大量のリンを用いる湿地性植物には、Scipus validus(カヤツリグサ)、Phragmites communis(一般的な葦)、およびTypa latifola(ガマ)が含まれる。藻が成長する季節にリンを摂取する植物は藻の増殖に利用可能なリンの量を低減し、富栄養化のプロセスに影響を与える。この発明の浮島上で成長させる場合、上に列挙した種類の植物は、浮島を通過する水の全体のリン濃度を40〜70%まで低下させる。このプロセスによって除去される栄養分の量は、島の水圧的負荷速度(つまり、水が島を通過する速度)に比例する。水ポンプ等の様々な機構を用いて水圧的負荷速度を上昇させ、除去する栄養分の量を増大できる。さらに、そのフィルタ能力を最大に利用するために、島の構造を調整できる。例えば、水面上の島の形状をより高いレベルまで増大させ、水をフィルタ処理できる未飽和の媒体の体積をより大きくできる。
【0110】
この発明のフィルタ効果を向上させるために、配水システムを用いて島の下部から水をポンプで汲み上げ、島の表面全体に散布し、生物学的処理のために島基材の繊維(または不織メッシュ材料)で水を濾過できる。図38は、ポンプ配水システム137を備えた浮島136の第一実施例の概略図である。システム内を流れる水の経路は、矢印で示されている。島136は、不織メッシュ4と他の材料(図示せず)から構成する。配水システム137は、水ポンプ138と配水パイプ139から構成する。図39は、配水パイプ139を概略的に示す配水システムの平面図である。この特定の配水システムは、上向きの植物の成長を妨げずに、島の表面全体に水を散布するように設計されている。配水システム136の目的は、島の下部から未処理の池の水をポンプで汲み上げ、島の表面全体に散布し、生物学的処理のために不織メッシュ4の繊維で濾過できるようにすることである。処理効率を最大にするために、不織メッシュ4の体積全体に水を散布することが重要である。
【0111】
図40は、ポンプ配水システムを備えた浮島の第二実施例の断面図である。システムは、水ポンプ138、不織メッシュ島本体140、栄養分摂取水生植物141、および不透水性容器トレイ142から構成する。この説明の目的では、「栄養分摂取水生植物」という用語は、水内に見られる養分を吸収し取り込む水生植物を指す。高効率の栄養分摂取水生植物の一例は、ガマ(Typha属)である。
【0112】
図40に示したシステムは、島の下部から栄養分が豊富な池の水をポンプで汲み上げ、島本体140を介して放射状外向きに循環させる。循環させる水の経路は、図の矢印で示されている。選択的気泡143は、外部空気源(図示せず)から提供できる。この図では、水ポンプ138は島の中央を介して垂直に延びるように示されているが、水ポンプ138は島を介して水をポンプで汲み上げることができる任意の方法で配置できる。図の例では、水は中心から島本体140を介して端に向かって流れ、トレイ142の周辺の貫通穴144を介して島本体140から排出される。トレイ142の目的は、流れる水が島の底部から逃げないようにし、植物141が摂取し、島の本体140の繊維および植物141の根に付着した微生物(図示せず)が処理する露出時間を最大にすることである。
【0113】
好ましい実施例では、トレイ142は、水と植物の根の両方を通過させないポリエチレン等の軽量プラスチックから構成する。別の実施例では、トレイ142は、水は通過できないが、成長する植物の根は貫通できるTPE等の材料から構成する。島は基本的にトレイ内に配置し、トレイは既存の固定方法によって浮島に取り付ける。
【0114】
選択的気泡143の目的は、微生物による栄養分の好気性変換速度を上昇させることである。これらの気泡を生成する圧縮空気のエネルギ源(図示せず)は、電気、太陽電池、風力機械、風力発電、または他の適切な手段であってもよい。
【0115】
上記の有用な効果に加えて、この発明の浮島は炭素隔離のプロセスも促進でき、これは比較的新しい国際環境政策の主題となっており、炭素を隔離する植物の成長に財政的動機を提供する。炭素隔離は大気から二酸化炭素を摂取し、光合成によって植物内の有機体炭素に変換する植物の成長によって実現される。このプロセスは、大気中の二酸化炭素の濃度を低減することによって、大気中の二酸化炭素の温室効果を低減する。浮島では、二酸化炭素は植物が大気から直接除去することによって低減され、根の群生や島の基材内の水面下で発生する微生物のプロセスによっても低減される。水中に溶解したガス濃度が島によって低減されると、大気の気相と溶解した気相の間で平衡状態を回復するために二酸化炭素が空気から水に移動するので、溶解した二酸化炭素を水から除去すると、それに応じて大気中の二酸化炭素も減少する。浮島は、一般に炭素隔離植物(例えば、松の木)が生存できない場所にも設置できるので、炭素隔離の新規な独自の手段を提供する。
【0116】
この発明の浮島は、メキシコ湾内の「デッドゾーン」等の栄養分が豊富で酸素が欠乏した海の領域上に配置できる。「デッドゾーン」という用語は一般に、栄養分の豊富な水が川から海洋に流れ込み、表面近くの海水の藻がそれらの栄養分を消費し、そのプロセスで酸素を生成し、藻細胞が最終的に死滅し、海洋の底に向かって沈んで腐敗する際に酸素を消費する状態を指している。多数の藻細胞が海洋の底部に沈むために、底部の近くの酸素は全て消費され、魚、海ザリガニ、または他の動物のための酸素が水中に残らず、海洋の底部近くに「デッドゾーン」を形成する。デッドゾーン内では、水は栄養は豊富であるが酸素は欠乏している。デッドゾーン上の海洋面近くでは、水は栄養分も酸素も豊富である。
【0117】
この状態で、デッドゾーンから島上に水をポンプで汲み上げることができ(例えば、島上の風車によって)、島上で成長する植物に栄養分を提供する。島上の植物は日光のエネルギを使って、空気の二酸化炭素と水の栄養分を組み合わせて植物の質量を増やす。このプロセスは空気から二酸化炭素を除去し(温室効果を低減し)、炭素を植物バイオマスに隔離する。さらに、「デッドゾーン」の水が表面にポンプで汲み上げられると、新しい水がデッドゾーン内に循環し、汲み上げられた水と置き換わる。このプロセスは、デッドゾーンの減少と炭素隔離の二つの有用な効果を実現する。
【0118】
海上ベース炭素隔離島のコスト効率を最大にするために、通常の成長および死滅サイクル中に、島の表面に横に広がる植物を選択することによって「自己成長」するように島を設計できる。それら自体の基板を形成し、横に広がることができる海生植物の例には、EucheumaおよびKappaphycus属の海草が含まれる。塩分環境に耐えることができる植物の例には、Sea Rush(Juncus maritimus)、Sea Lavender(Limonium latifolia)および同様の種類が含まれる。塩分環境に耐え、横に広がる植物の成長を促進することによって、最初に設置した島は、長い間により大きく成長する「島の種子」として機能する。
【0119】
この発明の浮島の表面積を拡大するために用いることができる別の方法は、Biomimicryという本のMytilus edulus(Janine Benus,HarperCollins,1997)の海生のイガイについて説明されているような生物学的接着結合プロセスを含んでいる。イガイは非常に高凝集性、接着性を備えたタンパク質の架橋撚糸を生成し、イガイが生成した接着剤は水中で適用できる。この接着性材料は浮島の基材繊維を結合し、展開後の島を「成長」させ、および水から堆積物粒子を捕捉し、水の透明度を改善するために役に立つ。「島の成長」は、島の端部に生物学的接着剤を周期的に添加することによって実現できる。接着剤は湿っていても粘着性を備えたままであるので、水に浮いている草、葉および小枝等の破片を捕まえる傾向がある。この破片は島の端部に接着し、植物が成長するための基板を提供して島を横に拡大させる。接着剤はさらに、水に浮かび風に吹かれ島に接触する微細な堆積粒子も捕捉する。生物学的接着剤はイガイによって製造することも、研究所内で合成的に複製することもできる。
【0120】
図41は、ボートの船着場としても機能できる浮島を示している。この機能は、移植、保守、狩猟、魚釣りまたは写真撮影のために島に船を着けるために役立つ。図41は、ボート結合位置146を提供するように設計した形状に構成した浮島145の平面図を示している。ボート結合位置146は、結合したボートがほとんど島の材料によって取り囲まれるように形成する。低摩耗性パッド147(独立気泡ポリエチレン発泡体または微細不織ポリエステルメッシュ)は、結合領域の内周に選択的に配置し、ボートの船体をさらに保護できる。
【0121】
一体型のボート結合形状は、いくつかの有用な応用を有する。第一に、不織メッシュ島基材の柔軟性は高波や強風の間にエネルギーを吸収しボートの船体を支持するので、嵐の間にボートを格納するための安全な場所を提供する。第二に、ボート結合領域は、娯楽や保守のために島を訪れている乗客が出入りしている間、ボードを支持する有効な方法を提供する。第三に、島は、既存の船着場が限られていたり高価な場合に、別の船着き施設を提供するために用いられる。第四に、島は、狩猟や野生生物の写真撮影のために、ボートや乗客を隠す手段として用いることができる。図41の構造は水で囲まれるように示されているが、その構造は岸に取り付け、ボート結合埠頭として機能させることもできる。
【0122】
図42は、この発明の浮島と共に用いることができるアンカ器具を示している。この図は、風の方向にかかわらず浮島を保持するように設計したアンカ148の平面図である。アンカ148は、図のように、互いに90°の角度で固定した四つの棘149と、四つのリング接続点150から構成する。アンカは、リング接続点150に各々係留ロープの一端を取り付けることによって、四本の係留ロープ(図示せず)で島を固定するように設計されている。各係留ロープの他方の端部は、島の周囲に沿った接続点に固定する。各棘149は、引っ張り方向が棘の点の方向の反対側になったとき、池の底部を捕まえ保持するように設計されている。異なる方向に向いた複数の棘149を有することによって、少なくとも一つの棘は引っ張り方向にかかわらず最大の保持能力を有するように適切に配置される。
【0123】
この発明の様々な実施例を示し説明してきたが、当業者には明らかなように、発明から逸脱することなく、その広範囲の形態内で多くの変更および修正を行うことができる。従って、添付の請求項は、この発明の真の精神と範囲内にある限り、このような変更および修正を全て含むものとみなされる。


(参考文献)
AUTEX Research Journal,Vol.3,No.2,Association of Universities for Textiles、2003年6月、68ページ。
【0124】
Joseph B.FranziniおよびE.John Finnemore、「流体力学」、第九版,McGrawHill Company、1997年。
【0125】
Robert KadleeおよびRobert Knight、「湿地処理」、Lewis Publisher、1995年。

【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】この発明の不織メッシュ実施例の平面図である。
【図2】図1のラインA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第一実施例を示している。
【図3】図1のラインA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第二実施例を示している。
【図4】図1のラインA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第三実施例を示している。
【図5】図1のラインA−Aにおける断面図であり、不織メッシュ島の第四実施例を示している。
【図6】修正した整備ピンを備えた層を取り付ける方法を示す整備ピンの側面図と多層島の部分断面図である。
【図7】メッシュ繊維を切断または溶解することなく、不織メッシュ材料に穴を開けるために用いられる装置の側面図である。
【図8】不織メッシュ材料の屑片から製造した浮島の概略図である。
【図9】小魚に安全および給餌生息地を提供するように設計された浮島の側面図である。
【図10】小魚の保護障壁として不織メッシュを用いる浮島の別の実施例の側面図である。
【図11】選択的浸漬機能を示す島の断面図である。
【図12】選択的「毛細管現象」の機能を備えた島の断面図である。
【図13】選択的「吸い上げ作用」の機能を備えた島の断面図である。
【図14】選択的浮遊「釣鐘」を備えたこの発明の一実施例の第一断面図である。
【図15】高浮力位置に選択的浮遊「釣鐘」を備えたこの発明の一実施例の第二断面図である。
【図16】組み立て式種子ブランケットの側断面図である。
【図17】一人以上の人間の重量を支持するように設計した浮島の別の第一実施例の断面図である。
【図18】一人以上の人間の重量を支持するように設計した浮島の別の第二実施例の断面図である。
【図19】人工踏み石および人工丸太の平面図である。
【図20】踏み石、人工丸太、および追加の浮力を提供するための手段を備えた浮島の断面図である。
【図21】水平部材と垂直部材の両方を含む浮島用枠組みの斜視図である。
【図22】島の枠組みの別の実施例の斜視図であり、前記枠組みの水平部材は穴開きパイプと膨張可能な袋から構成する。
【図23】組み立て式の領域からなる浮力調整型浮遊枠組みの斜視図である。
【図24】単一接続点浮遊ユニットを含むこの発明の一実施例の断面図である。
【図25】整備ピンを備えた島に取り付けた二重リングブイを含むこの発明の一実施例の断面図である。
【図26】受け取りユニットを含むこの発明の一実施例の断面図である。
【図27】不織メッシュ材料から形成したエネルギ吸収および波動減衰浮遊構造の断面図である。
【図28】単一の島を構成するように接続した同一の量産浮島(不織メッシュ材料からなる)の集まりを示す図である。
【図29】複数同心円状切り抜き法によって形成した一連の島を示す図である。
【図30】複数同心円状切り抜き法によって形成した骨組み島の斜視図である。
【図31】図30のラインB−Bにおける骨組み島の断面図である。
【図32】骨組み島に植物および土成長媒体を設置するための二つの別の実施例を示す図である。
【図33】植物の成長前に示した接合成長媒体を備えた浮島の平面図である。
【図34】図31の領域C−Cにおける接合成長媒体の第一実施例の断面図であり、その接合成長媒体は浮島の外面に取り付ける。
【図35】接合成長媒体の様々な構成要素を示す図34の部分拡大図である。
【図36】共に積層および接合した不織メッシュ材料の個々の層からなる浮島の断面図である。
【図37】組み込み接合成長媒体の構成要素を示す図34の一部の拡大図である。
【図38】浮島上に取り付けた配水システムを概略形態で示した側断面図である。
【図39】図38に示した配水システムの平面図である。
【図40】バイオ処理システムとして使用するために最適化した浮島の断面図である。
【図41】一体型のボード結合領域を備えた浮島の平面図である。
【図42】風の方向にかかわらず浮島を保持するように設計したアンカの平面図である。(参照番号) 1 上部層(不織メッシュの実施例) 2 中間層(不織メッシュの実施例) 3 底部層(不織メッシュの実施例) 4 不織メッシュ材料 5 浮力瘤(不織メッシュの実施例) 6 切り抜き穴 7 鉢植え植物ユニット 8 接着剤 9 浮き 10 発泡シール剤 11 浮力ブロック 12 整備ピン 13 整備ピンの湾曲端部領域 14 鋼鉄スパイク 15 鋼鉄スパイクの頭部 16 鋼鉄スパイクの下側端部 17 電動または空動ドリル 18 マンドレル 19 メッシュ材料の屑片 20 外側カバー 21 密に詰め込んだ不織メッシュ 22 緩く詰め込んだ不織メッシュ 23 小魚または餌魚 24 大きな捕食魚 25 浮力スペーサ 26 水ポケット 27 フレキシブルライン 28 プーリ 29 アンカブロック 30 島(浸漬の実施例) 31 毛細管 32 吸収性上部カバー 33 水面を超えて成長する植物 34 吸い上げユニット 35 浮島(「釣鐘」の実施例) 36 圧縮器 37 配管 38 ソレノイドバルブ 39 制御配線 40 釣鐘(浮遊) 41 内部空間 42 池の水位 43 種子ブランケット 44 下側種子格納層 45 中間複合種子層 46 上側種子格納層 47 水生植物の種子 48 バインダ 49 補助浮遊ユニット 50 踏みパッド 51 負荷分散部材 52 人工踏み石 53 人工木の大枝 54 踏み石浮遊組み立て品 55 下側踏み石 56 上側踏み石 57 接続ケーブルユニット 58 島本体(共通) 59 踏み石/垂直浮力部材組み立て品 60 垂直浮力部材 61 浮遊木の大枝組み立て品 62 下側の人工木の大枝 63 上側の人工木の大枝 64 可変浮力、剛性枠組み 65 水平部材 66 水管 67 空気制御バルブ 68 空気管 69 穴開き管 70 膨張可能な袋 71 穴開き管の穴 72 下側垂直部材 73 上側垂直部材 74 水密キャップ 75 襟部 76 固定ピン 77 固定ピン穴 78 固定ストラップ 79 車輪 80 スキッド 81 組み立て式浮遊管 82 組み立て式交差部材 83 保護パイプ 84 ストラップ 85 パイプ位置決め器具 86 接続支柱 87 浮遊ユニット(単一接続点) 88 有棘接続スパイク 89 浮き(単一接続点浮遊ユニットの実施例) 90 浮力機能 91 保持ピン 92 二重リングブイ 93 スナップ式接続部 94 十分に貫通している受け取りユニット 95 管(受け取りユニット) 96 下側フランジ 97 上側フランジ 98 部分的に貫通している受け取りユニット 99 保護浮遊構造 100 海岸線 101 波 102 同一の量産した島 103 接続部(モジュール型の島) 104 モジュール型の島構造 105 複数の切り抜き設計内の第一の島 106 複数の切り抜き設計内の第二の島 107 第一の島内の中央開口部 108 複数の切り抜き設計内の第三の島 109 第二の島内の中央開口部 110 骨組み島 111 骨組み 112 床 113 分割部 114 浮力導入部(骨組み島) 115 土成長媒体 116 土ベース植物 117 基材ベース植物 118 天然の有機物 119 合成有機物 120 第一成長区画 121 第二成長区画 122 組み立て式プランタユニット 123 シェル(組み立て式プランタユニット) 124 接合成長媒体を有する島 125 接合成長媒体 126 多孔質基材(接合成長媒体の実施例) 127 浮力導入部(接合成長媒体の実施例) 128 毛細管チャネル(接合成長媒体の実施例) 129 泥炭繊維(または同様の材料) 130 バインダ 131 組み込み種子 132 上部被覆種子 133 栄養分粒子 134 浮力ペレット 135 浸透領域 136 ポンプ配水システムを備えた浮島 137 配水システム 138 送水ポンプ 139 配水パイプ 140 不織メッシュ島本体(ポンプフィルタの実施例) 141 栄養摂取用に選択した水生植物 142 容器トレイ 143 気泡 144 貫通穴(トレイ) 145 浮島(ボート結合の実施例) 147 低摩耗性パッド 148 複数の風方向に最適化したアンカ 149 棘(アンカ) 150 リング接続点(アンカ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一つ以上の層を有する浮島であって、前記層の少なくとも一つが透水性不織メッシュ材料からなる浮島。
【請求項2】
不織メッシュ材料をスプレイ式エラストマで被覆した請求項1記載の浮島。
【請求項3】
不織メッシュ材料の少なくとも一つの層に、栄養分を接種した請求項1記載の浮島。
【請求項4】
少なくとも一つの層に、好気性微生物を接種した請求項1記載の浮島。
【請求項5】
少なくとも一つの層に、嫌気性微生物を接種した請求項1記載の浮島。
【請求項6】
さらに、人工植生を有する請求項1記載の浮島。
【請求項7】
一つ以上の層を有する浮島であって、少なくとも一つの前記層が透水性不織メッシュ材料と浮力瘤からなり、前記浮力瘤をメッシュ材料内に形成した浮島。
【請求項8】
一つ以上の層を有する浮島であって、少なくとも一つの前記層が透水性不織メッシュ材料と浮力瘤からなり、組み立て作業中に前記浮力瘤をメッシュ材料内に一体化した浮島。
【請求項9】
浮力瘤が、独立気泡高分子発泡体からなる請求項7または8記載の浮島。
【請求項10】
浮力瘤が、コルクからなる請求項7または8記載の浮島。
【請求項11】
浮力瘤が、ポリスチレンからなる請求項7または8記載の浮島。
【請求項12】
浮力瘤が、中空プラスチック球からなる請求項7または8記載の浮島。
【請求項13】
不織メッシュ材料の一つ以上の層を有する浮島であって、前記層を接着剤によって結合した浮島。
【請求項14】
接着剤が、ホットメルト接着剤を有する請求項13記載の浮島。
【請求項15】
接着剤が、ポリウレタン発泡体を有する請求項13記載の浮島。
【請求項16】
接着剤が、大豆ベース発泡体を有する請求項13記載の浮島。
【請求項17】
不織メッシュ材料の一つ以上の層を有する浮島であって、植物または浮遊材料のために上部の一層または二層に穴を形成した浮島。
【請求項18】
不織メッシュ材料の屑片、浮力瘤、および外側カバーを有する浮島。
【請求項19】
加熱可能な型枠内に不織メッシュ材料の屑片の束を配置し、不織メッシュ材料の融点まで型枠を加熱し、束の外側の繊維を軟化および溶解可能にすることによって、外側カバーを製造した請求項18記載の浮島。
【請求項20】
溶媒を用いて、不織メッシュ材料の屑片の束の外側繊維を軟化および溶解することによって、外側カバーを製造した請求項18記載の浮島。
【請求項21】
溶媒が、リン酸ジオクチルである請求項20記載の浮島。
【請求項22】
外側カバーが、ナイロンネットからなる請求項18記載の浮島。
【請求項23】
比較的密に詰め込んだ不織メッシュの上側領域と、比較的緩く詰め込んだ不織メッシュの下側領域を有する浮島。
【請求項24】
植物の根の成長および耐久性に対して最適化するように、不織メッシュの上側領域の密度を選択した請求項23記載の浮島。
【請求項25】
メッシュ繊維の間に開口部を提供し、小さな餌魚に安全および給餌生息地を提供するように不織メッシュの下側領域の密度を選択した請求項23記載の浮島。
【請求項26】
比較的密に詰め込んだ不織メッシュの上部層、比較的薄く緩く詰め込んだ不織メッシュの底部層、および浮力スペーサを有する浮島であって、前記浮力スペーサが上部層と底部層の間に水ポケットを形成する浮島。
【請求項27】
小さな餌魚が、それを介して水ポケット内に泳げるように底部層の詰め込み密度を選択した請求項26記載の浮島。
【請求項28】
不織メッシュ材料の一つ以上の層を有し、さらに層の組み立て中に内部に設置した浮きを有する浮島。
【請求項29】
浮きが、硬化プラスチックからなる請求項28記載の浮島。
【請求項30】
浮きが、発泡体の漁網用浮きからなる請求項28記載の浮島。
【請求項31】
透水性不織メッシュ材料および膨張発泡体の一つ以上の層を有する浮島。
【請求項32】
不織メッシュ材料の一つ以上の層、上部カバー、および種子を有する浮島であって、前記上部カバー内に種子を一体化した浮島。
【請求項33】
不織メッシュ材料の一つ以上の層、上部カバー、および種子を有する浮島であって、前記上部カバーの下に種子を配置した浮島。
【請求項34】
上部カバーが、生分解可能な材料からなる請求項32または33記載の浮島。
【請求項35】
透水性不織メッシュ材料の一つ以上の層と、一つ以上の浮力ブロックを有する浮島。
【請求項36】
浸漬機能を有する浮島であって、前記浸漬機能がフレキシブルライン、プーリ、およびアンカブロックを有する浮島。
【請求項37】
毛細管と吸収性上部カバーを有する浮島。
【請求項38】
吸い上げユニットと吸収性上部カバーを有する浮島。
【請求項39】
吸い上げユニットが、繊維からなる請求項38記載の浮島。
【請求項40】
吸収性上部カバーに種子を植えた請求項37または38記載の浮島。
【請求項41】
吸収性上部カバーを種子と接着剤の混合物で被覆した請求項37または38記載の浮島。
【請求項42】
種子と接着剤の混合物に栄養分を加えた請求項41記載の浮島。
【請求項43】
釣鐘浮遊ユニットを有する浮島であって、前記釣鐘浮遊ユニットが空気圧縮器、配管、ソレノイドバルブ、制御配線、および一つ以上の釣鐘を有する浮島。
【請求項44】
釣鐘が、熱可塑性材料からなる請求項43記載の浮島。
【請求項45】
釣鐘が、独立気泡発泡金属からなる請求項43記載の浮島。
【請求項46】
釣鐘が、アモルファス金属からなる請求項43記載の浮島。
【請求項47】
釣鐘が、セメントからなる請求項43記載の浮島。
【請求項48】
釣鐘が、プラスチックからなる請求項43記載の浮島。
【請求項49】
各釣鐘の下部に空間があり、前記空間を高多孔質材料で充填した請求項43記載の浮島。
【請求項50】
高多孔質材料が、ポリエステルメッシュである請求項49記載の浮島。
【請求項51】
高多孔質材料が、連続気泡発泡金属である請求項49記載の浮島。
【請求項52】
高多孔質材料が、連続気泡アモルファス金属である請求項49記載の浮島。
【請求項53】
不織メッシュ材料の少なくとも一つの層、補助浮遊ユニットおよび踏みパッドを有する浮島。
【請求項54】
さらに、浮力瘤を有する請求項53記載の浮島。
【請求項55】
補助浮遊ユニットが、ポリウレタン発泡シール剤からなる請求項53記載の浮島。
【請求項56】
補助浮遊ユニットが、独立気泡高分子発泡体からなる請求項53記載の浮島。
【請求項57】
踏みパッドが、屋外用敷物材からなる請求項53記載の浮島。
【請求項58】
踏みパッドが、成形ガラス繊維から形成した合成石からなる請求項53記載の浮島。
【請求項59】
さらに、一つ以上の人工踏み石を有する請求項53記載の浮島。
【請求項60】
さらに、一つ以上の人工木の大枝を有する請求項53記載の浮島。
【請求項61】
さらに、一つ以上の独立気泡発泡ブロックを有する請求項53記載の浮島。
【請求項62】
さらに、一つ以上の独立気泡発泡シリンダ請求項53記載の浮島。
【請求項63】
不織メッシュ材料の少なくとも一つの層と、一つ以上の負荷分散部材を有する浮島。
【請求項64】
負荷分散部材が、パイプからなる請求項63記載の浮島。
【請求項65】
負荷分散部材が、ホースからなる請求項63記載の浮島。
【請求項66】
負荷分散部材が、アルミニウムチャネルからなる請求項63記載の浮島。
【請求項67】
負荷分散部材が、金属発泡体からなる請求項63記載の浮島。
【請求項68】
負荷分散部材が、アモルファス金属発泡体からなる請求項63記載の浮島。
【請求項69】
各負荷分散部材の直径が約1〜18インチの範囲内であり、各負荷分散部材の壁厚が約1/16〜1インチの範囲内であり、各負荷分散部材の有効曲げ弾性率が約5,000〜500,000psiの範囲内である請求項63記載の浮島。
【請求項70】
踏み石浮遊組み立て品を有する浮島であって、前記踏み石浮遊組み立て品が少なくとも二つの人工踏み石と接続ケーブルユニットを有する浮島。
【請求項71】
接続ケーブルユニットがプラスチックロープからなる請求項70記載の浮島。
【請求項72】
接続ケーブルユニットが、防錆金属ケーブルからなる請求項70記載の浮島。
【請求項73】
踏み石/垂直浮力部材浮遊組み立て品を有する浮島であって、前記踏み石/垂直浮力部材浮遊組み立て品が人工踏み石と垂直に設置した浮力部材を有する浮島。
【請求項74】
浮力部材が、空気充填プラスチックパイプからなる請求項73記載の浮島。
【請求項75】
浮力部材が、独立気泡発泡体充填プラスチックパイプからなる請求項73記載の浮島。
【請求項76】
浮き丸太組み立て品を有する浮島であって、前記浮き丸太組み立て品が少なくとも二つの人工木の大枝と接続ケーブル組み立て品を有する浮島。
【請求項77】
剛性枠組みを有する浮島であって、前記剛性枠組みが一つ以上の水平部材を有する浮島。
【請求項78】
水平部材に空気を充填した請求項77記載の浮島。
【請求項79】
水平部材に発泡体を充填した請求項77記載の浮島。
【請求項80】
さらに、不織メッシュ材料の少なくとも一つの層とメッシュ材料を剛性枠組みに保持する固定ストラップを有する請求項77記載の浮島。
【請求項81】
剛性枠組みを有する浮島であって、前記剛性枠組みが一つ以上の水平部材、水管、空気制御バルブ、および空気管を有する浮島。
【請求項82】
一つ以上の水平部材を有する浮島であって、前記水平部材が各々穴開きパイプと膨張可能な袋を有する浮島。
【請求項83】
空気が空気制御バルブを介して膨張可能な袋に入り、空気管を介して膨張可能な袋に圧縮空気を押し込む請求項82記載の浮島。
【請求項84】
さらに、複数の車輪を有する請求項77または81記載の浮島。
【請求項85】
車輪が、浮力を有する請求項84記載の浮島。
【請求項86】
さらに、複数のスキッドを有する請求項77または81記載の浮島。
【請求項87】
スキッドが、浮力を有する請求項86記載の浮島。
【請求項88】
一つ以上の下側垂直部材、一つ以上のより上側の垂直部材、水密エンドキャップ、襟部、および固定ピンを有する浮島であって、前記下側垂直部材を各々上側垂直部材と非恒久的に結合した浮島。
【請求項89】
一つ以上の下側垂直部材、一つ以上のより上側の垂直部材、水密エンドキャップ、襟部、および固定ピンを有する浮島であって、前記下側垂直部材を各々上側垂直部材と恒久的に結合した浮島。
【請求項90】
組み立て式浮遊管と交差部材の浮力調整型枠組みを有する浮島。
【請求項91】
各浮遊管が、保護パイプ、膨張可能なチューブ、空気管、および空気制御バルブを有する請求項90記載の浮島。
【請求項92】
各交差部材が、ストラップ、複数のパイプ位置決め器具、および複数の島本体接続支柱を有する請求項90記載の浮島。
【請求項93】
ストラップが、亜鉛メッキ鋼チャネルからなる請求項92記載の浮島。
【請求項94】
ストラップが、アルミニウム配管からなる請求項92記載の浮島。
【請求項95】
ストラップが、剛性プラスチック配管からなる請求項92記載の浮島。
【請求項96】
パイプ位置決め器具をストラップに二つ一組で取り付け、前記パイプ位置決め器具をパイプの両側に配置した請求項92記載の浮島。
【請求項97】
交差部材を浮遊管上に配置し、島本体に平坦なベースを提供した請求項90記載の浮島。
【請求項98】
各交差部材がストラップと複数の島本体接続支柱を有し、前記ストラップを浮遊管の周りに湾曲させて、それらをその場所に保持した請求項90記載の浮島。
【請求項99】
一つ以上の単一接続点浮遊ユニットを有する浮島であって、前記浮遊ユニットが各々有棘接続スパイクと浮きを有する浮島。
【請求項100】
有棘接続スパイクが、防蝕性金属からなる請求項99記載の浮島。
【請求項101】
有棘接続スパイクが、剛性プラスチックからなる請求項99記載の浮島。
【請求項102】
浮きが、浮力性および耐久性材料からなる請求項99記載の浮島。
【請求項103】
浮き内の穴に、有棘接続スパイクを配置した請求項99記載の浮島。
【請求項104】
浮遊ユニット、浮力機能、および浮遊ユニットを浮力機能に取り付ける手段を有する浮島。
【請求項105】
浮遊ユニットを浮力機能に取り付ける手段が、保持ピンである請求項104記載の浮島。
【請求項106】
二重リングブイ、二つの整備ピン、および二重リングブイを整備ピンに接続する手段を有する浮島。
【請求項107】
二重リングブイを整備ピンに接続する手段が、スナップ式コネクタである請求項106記載の浮島。
【請求項108】
一つ以上の十分に貫通した受け取りユニットを有する浮島。
【請求項109】
各受け取りユニットが一定の長さのパイプ、上側フランジ、下側フランジ、および一定の長さのパイプを上側フランジと下側フランジに結合する手段を有する請求項108記載の浮島。
【請求項110】
一定の長さのパイプに上側フランジと下側フランジを結合する手段が、ネジ込み式端部コネクタである請求項109記載の浮島。
【請求項111】
一定の長さのパイプを上側フランジと下側フランジに結合する手段が、接着結合である請求項109記載の浮島。
【請求項112】
一つ以上の部分的に貫通する受け取りユニットを有する浮島。
【請求項113】
各受け取りユニットが、一定の長さのパイプ、上側フランジ、および一定の長さのパイプを上側フランジに結合する手段を有する請求項112記載の浮島。
【請求項114】
一定の長さのパイプを上側フランジに結合する手段が、ネジ込み式端部コネクタである請求項113記載の浮島。
【請求項115】
一定の長さのパイプを上側フランジと下側フランジに結合する手段が、接着結合である請求項113記載の浮島。
【請求項116】
主浮島の周囲に取り付けた複数の島モジュールを有する浮島であって、前記島モジュールが浮力材料を含浸した単層の不織メッシュ材料からなる浮島。
【請求項117】
骨組み、床、浮力導入部、土成長媒体、土ベース植物および基材ベース植物を有する浮島であって、前記骨組みと床が多孔質基材からなり、多孔質基材からなる島の一部で前記基材ベース植物を成長させた浮島。
【請求項118】
さらに、少なくとも一つの分割部を有し、前記分割部が多孔質基材からなる請求項117記載の浮島。
【請求項119】
多孔質基材が、不織メッシュ材料である請求項117記載の浮島。
【請求項120】
不織メッシュ材料からなる島の一部で、基材ベース植物を成長させた請求項117記載の浮島。
【請求項121】
土成長媒体が、天然有機材料と合成有機材料を有する請求項117記載の浮島。
【請求項122】
合成有機材料が、不織ポリエステル基材の屑片である請求項121記載の浮島。
【請求項123】
さらに、接合成長媒体を有し、前記接合成長媒体が泥炭繊維とバインダを有する請求項117記載の浮島。
【請求項124】
骨組み、床またはその両方に接合成長媒体を導入した請求項123記載の浮島。
【請求項125】
さらに、接合成長媒体を有し、前記接合成長媒体が泥炭繊維とバインダを有し、前記接合成長媒体を分割部に導入した請求項118記載の浮島。
【請求項126】
土ベース植物と基材ベース植物が各々相対的な成長速度を有し、土成長媒体と接合成長媒体が各々栄養分濃度を有し、前記土成長媒体と接合成長媒体の栄養分濃度を調整することによって、土ベース植物と基材ベース植物の相対的な成長速度を制御した請求項123記載の浮島。
【請求項127】
土ベース植物と基材ベース植物が各々相対的な成長速度を有し、土成長媒体と骨組みが内部空間を有し、前記土成長媒体と骨組みの内部空間を調整することによって、土ベース植物と基材ベース植物の相対的な成長速度を制御した請求項123記載の浮島。
【請求項128】
骨組み、床、浮力導入部、基材ベース植物、および一つ以上の組み立て式プランタユニットを有する浮島であって、前記骨組みと床が多孔質基材からなり、多孔質基材からなる島の一部で前記基材ベース植物を成長させ、前記プランタユニットが各々シェルと土成長媒体を有する浮島。
【請求項129】
さらに、少なくとも一つの分割部を有し、前記分割部が多孔質基材からなる請求項128記載の浮島。
【請求項130】
各プランタユニットがさらに、植物を有する請求項128記載の浮島。
【請求項131】
各プランタユニットがさらに、種子を有する請求項128記載の浮島。
【請求項132】
シェルが、コイヤからなる請求項128記載の浮島。
【請求項133】
シェルが、不織ポリエステル基材からなる請求項128記載の浮島。
【請求項134】
土成長媒体が、pH緩衝剤を有する請求項128記載の浮島。
【請求項135】
土成長媒体が、pH改質剤を有する請求項128記載の浮島。
【請求項136】
接合成長媒体、多孔質基材、および浮力導入部を有する浮島。
【請求項137】
接合成長媒体が、泥炭繊維とバインダからなる請求項136記載の浮島。
【請求項138】
バインダが、多孔質および透過性の材料からなる請求項137記載の浮島。
【請求項139】
多孔質および透過性の材料が、連続気泡ポリウレタン発泡体である請求項138記載の浮島。
【請求項140】
多孔質および透過性の材料が、セルロースである請求項138記載の浮島。
【請求項141】
バインダが、非多孔質、非透過性の材料からなる請求項137記載の浮島。
【請求項142】
非多孔質、非透過性の材料が、熱可塑性材料である請求項141記載の浮島。
【請求項143】
泥炭繊維の割合が十分であり、接合成長媒体を介した水移動媒体として機能できるように泥炭繊維とバインダの割合を設計した請求項137記載の浮島。
【請求項144】
接合成長媒体がさらに、組み込み種子を有する請求項137記載の浮島。
【請求項145】
接合成長媒体がさらに、上部被覆種子を有する請求項137記載の浮島。
【請求項146】
接合成長媒体がさらに、栄養分粒子を有する請求項137記載の浮島。
【請求項147】
栄養分粒子が、市販の低開放性植物肥料からなる請求項146記載の浮島。
【請求項148】
接合成長媒体がさらに、浮力ペレットを有する請求項137記載の浮島。
【請求項149】
浮力ペレットが、独立気泡材料からなる請求項148記載の浮島。
【請求項150】
独立気泡材料が、パーライトである請求項149記載の浮島。
【請求項151】
独立気泡材料が、ポリスチレンである請求項149記載の浮島。
【請求項152】
接合成長媒体がさらに、有用な微生物を有する請求項137記載の浮島。
【請求項153】
接合成長媒体がさらに、紫外線遮光剤を有する請求項137記載の浮島。
【請求項154】
紫外線遮光剤が、カーボンブラックである請求項153記載の浮島。
【請求項155】
多孔質基材が、植物の根によって貫通可能な軽量、多孔質材料からなる請求項136記載の浮島。
【請求項156】
浮力導入部が、無毒の浮力材料からなる請求項136記載の浮島。
【請求項157】
浮力導入部が、独立気泡発泡体からなる請求項136記載の浮島。
【請求項158】
浮力導入部が、ポリウレタンスプレイ発泡体からなる請求項136記載の浮島。
【請求項159】
さらに、毛細管チャネルを有する請求項136記載の浮島。
【請求項160】
毛細管チャネルに、吸い上げ材料を充填した請求項159記載の浮島。
【請求項161】
吸い上げ材料が、接合成長媒体に水を供給する請求項160記載の浮島。
【請求項162】
吸い上げ材料が、泥炭を有する請求項160記載の浮島。
【請求項163】
吸い上げ材料が、ポリエステルフェルトを有する請求項160記載の浮島。
【請求項164】
毛細管チャネルに、接合成長媒体を充填した請求項159記載の浮島。
【請求項165】
外面を有し、前記外面に接合成長媒体を取り付けた請求項136記載の浮島。
【請求項166】
不織メッシュ材料の少なくとも二つの層を有する浮島であって、前記層を共に積層し接合した浮島。
【請求項167】
さらに、接合成長媒体を有し、不織メッシュ材料の層の間に前記接合成長媒体を配置した請求項166記載の浮島。
【請求項168】
ボート結合位置を有する浮島であって、結合したボートがほとんど島の材料によって取り囲まれるように前記ボート結合位置を形成した浮島。
【請求項169】
さらに、ボート結合位置の内周に配置した低摩耗パッドを有し、ボートの船体を特別に保護する請求項168記載の浮島。
【請求項170】
さらに、ボート結合位置を有する請求項1または53記載の浮島。
【請求項171】
結合したボートがほとんど島の材料によって取り囲まれるように、ボート結合位置を形成した請求項170記載の浮島。
【請求項172】
さらに、ボート結合領域の内遊に配置した低摩耗パッドを有し、ボートの船体を別に保護する請求項171記載の浮島。
【請求項173】
浮島と共に用いるためのアンカ器具であって、互いに90°の角度で設定した四つの棘と、さらに4つのリング接続点を有し、四本の係留ロープによって浮島に接続し、前記各係留ロープの一端をアンカのリング接続点に取り付け、他端を浮島の周囲に取り付けたアンカ器具。
【請求項174】
さらに、配水システムを有し、前記配水システムが水ポンプと複数の配水パイプを有する請求項1記載の浮島。
【請求項175】
島の表面全体に比較的均一に水を散布するように、配水パイプを構成した請求項174記載の浮島。
【請求項176】
さらに、水ポンプ、栄養分摂取水生植物、および不透水性容器トレイを有し、前記ポンプが島の下部から島の上部へ水をポンプで汲み上げ、前記水が島の不織メッシュ層を介して流れ、容器トレイ内に集められ、前記水が容器トレイの周囲の穴を介して前記容器トレイから排出する請求項1記載の浮島。
【請求項177】
トレイが水と植物の根の両方を通過させない軽量プラスチックからなる請求項176記載の浮島。
【請求項178】
軽量プラスチックが、ポリエチレンである請求項177記載の浮島。
【請求項179】
トレイが、熱可塑性エラストマからなる請求項176記載の浮島。
【請求項180】
さらに、生物学的接着剤を有する請求項1記載の浮島。
【請求項181】
生物学的接着剤が、ムラサキイガイによって生成された接着剤である請求項180記載の浮島。
【請求項182】
下側種子格納層、中間複合種子層、および上側種子格納層を有する組み立て式種子ブランケット。
【請求項183】
下側種子格納層が、微細な不織ポリエステルメッシュからなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項184】
下側種子格納層が粗い織布からなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項185】
下側種子格納層が、熱可塑性エラストマからなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項186】
中間複合種子層が、水生植物の種子からなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項187】
中間複合種子層がさらに、バインダを有する請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項188】
バインダが、接着剤からなる請求項187記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項189】
バインダが、保湿剤からなる請求項187記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項190】
上側種子格納層が、不織ポリエステルメッシュからなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項191】
上側種子格納層が、粗い織布からなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項192】
上側種子格納層が、熱可塑性エラストマからなる請求項182記載の組み立て式種子ブランケット。
【請求項193】
(a)水平部材が中空であり、水、空気、または水と空気の両方の組み合わせを用いて前記水平部材の内部空間を充填し、
(b)空気制御バルブを開くことによって水平部材内の水の体積を増大させ、
(c)圧縮空気を空気管内に吹き込み、空気制御バルブを閉じることによって水平部材内の水の体積を減少させるステップを含む請求項81記載の浮島の浮力を調整する方法。
【請求項194】
(a)下側垂直部材の下側端部を水密端部キャップでシールし、
(b)所望の浮力が達成されるまで垂直部材を上向きまたは下向きにスライドさせ、
(c)固定ピンを用いて、垂直部材を所定の位置に固定するステップを含む請求項88または89記載の浮島の浮力を調整する方法。
【請求項195】
下側垂直部材と上側垂直部材が中空である請求項194記載の方法。
【請求項196】
下側垂直部材と上側垂直部材に浮力材料を充填した請求項194記載の方法。
【請求項197】
(a)空気管を用いて膨張可能なチューブ内に空気を注入し、膨張可能なチューブ内から水を移動させるステップを含む請求項91記載の浮島の浮力を増やすする方法。
【請求項198】
(a)空気制御バルブを用いて膨張可能なチューブから空気を排出でき、膨張可能なチューブに水を浸入可能にするステップを含む請求項91記載の浮島の浮力を減らす方法。
【請求項199】
請求項1または53記載の浮島を用いて土手または岸辺を補強する方法であって、
(a)アンカまたは繋ぎ部を用いて岸辺に対して浮島の位置を保持し、
(b)浮島の深さを調整して、所望の水面、岸または土手浸食保護に適応させる方法。
【請求項200】
請求項1または53記載の浮島上の植物に水を散布する方法であって、
浮島の表面上を歩き回ることによって植物を浸漬させるステップを含む方法。
【請求項201】
不織メッシュ材料の様々な層を取り付ける方法であって、
(a)全ての層を介して整備ピンを挿入し、
(b)整備ピンの端部領域を上向きに湾曲させ、各端部領域が第二位置で底部層を貫通するようにしたステップを含む方法。
【請求項202】
不織メッシュ材料の一つの層に穴を形成する方法であって、
(a)鉄鋼スパイクの頭部を切断し、
(b)標準的な電動または空動ドリルにスパイクの残りの領域を挿入し、
(c)ドリルを用いてスパイクを回転させながら不織メッシュにスパイクを貫通させるステップを含む方法。
【請求項203】
不織メッシュ材料の一つの層に穴を形成する方法であって、
(a)標準的な電動または空動ドリルに特注のマンドレルを挿入し、
(b)ドリルを用いてマンドレルを回転させながら不織メッシュにマンドレルを貫通させるステップを含む方法。
【請求項204】
浮島を形成する方法であって、
(a)不織メッシュ材料の屑片の束を取り、
(b)加熱可能な型枠に不織メッシュ材料の屑片の束を配置し、
(c)不織メッシュ材料の融点まで型枠を加熱し、
(d)束の外側の繊維を軟化および溶解可能にし、メッシュ材料の未溶解の中央片の周りに多孔質の「肌」を形成するステップを含む方法。
【請求項205】
浮島を形成する方法であって、
(a)不織メッシュ材料の屑片の束を取り、
(b)束の外側の繊維に溶剤を塗布し、
(c)外側の繊維を軟化および溶解可能にし、束の残りの周りに多孔質の「肌」を形成するステップを含む方法。
【請求項206】
一連の浮島を構成する方法であって、
(a)不織メッシュ材料の一つの層を切り抜き、第一切り抜きを形成することによって前記一つの層から材料の一領域を除去し、
(b)第一切り抜きを切り抜き、第二切り抜きを形成することによって前記第一切り抜きから材料の一領域を除去し、
(c)材料を使い切るか所望の数の島が実現されるまで、このプロセスを継続するステップを含む方法。
【請求項207】
(a)粘性液体状の接合成長媒体を基材上に注ぐかスプレイし、
(b)接合成長媒体を硬化可能にするステップを含む請求項136記載の浮島の製造方法。
【請求項208】
さらに、
(c)基材上に注ぐかスプレイする前に、接合成長媒体に上部被覆種子を追加するステップを含む請求項207記載の方法。
【請求項209】
さらに、
(c)基材上の注ぐかスプレイした後であるが硬化する前に、接合成長媒体に上部被覆種子を散布するステップを含む請求項207記載の方法。
【請求項210】
さらに、
(c)部分的にまたは十分に硬化させた後、接合成長媒体に穴を開け、前記穴に種子を挿入することによって前記接合成長媒体内に組み込み種子を設置するステップを含む請求項207記載の方法。
【請求項211】
さらに、
(c)硬化させた後に、無毒の接着剤を用いて接合成長媒体に上部被覆種子を付着させるステップを含む請求項207記載の方法。
【請求項212】
(a)多孔質基材が複数の層を有し、未硬化の粘性状態の接合成長媒体を基材の各層に注入し、
(b)互いの上に層を積層し、
(c)接合成長媒体を硬化可能にするステップを含む請求項136記載の浮島の製造方法。
【請求項213】
(a)多孔質基材が複数の層を有し、互いの上に層を積層し、
(b)未硬化の粘性状態の接合成長媒体を基材の各層の間に注入し、
(c)接合成長媒体を硬化可能にするステップを含む請求項136記載の浮島の製造方法。
【請求項214】
(a)多孔質基材が生のポリエステル繊維を有し、混合ホッパ内で生のポリエステル繊維に泥炭繊維を追加し、
(b)生のポリエステル繊維と泥炭繊維の混合物にラテックスバインダを追加し、前記ラテックスバインダが生のポリエステル繊維と泥炭繊維を共に接合するステップを含む請求項137記載の浮島の製造方法。
【請求項215】
複数の浮島を接続する方法であって、前記浮島が不織メッシュ材料からなり、島の間にコネクタを設置するステップを有し、前記コネクタも不織メッシュ材料からなる方法。
【請求項216】
コネクタを接合成長媒体で処理して、植物の成長を促進する請求項215記載の浮島の製造方法。
【請求項217】
炭素隔離方法であって、
(a)水域上に浮島を設置し、
(b)大気から二酸化炭素を摂取し、光合成によって植物内の有機炭素に変換する島の植物を成長させるステップを含む方法。
【請求項218】
さらに、
(c)それらの通常の成長および死滅サイクル中、島の表面を横方向に広げる植物を選択するステップを含む請求項217記載の方法。
【請求項219】
さらに、
(c)植物が水面下に広がる根を有し、植物の根内の水面下で成長する島に微生物を導入し、溶解した二酸化炭素を水から除去する能力に基づいて前記微生物を選択するステップを含む請求項217記載の方法。
【請求項220】
さらに、
(c)島が基材からなり、前記基材の少なくとも一部が水面下に広がり、島の基材内の水面下に成長する島に微生物を導入し、溶解した二酸化炭素を水から除去する能力に基づいて前記微生物を選択するステップを含む請求項217記載の方法。
【請求項221】
さらに、
(c)栄養分が豊富で、酸素が欠乏した海洋領域上に島を配置するステップを含む請求項217記載の方法。
【請求項222】
さらに、
(d)栄養分が豊富で、酸素が欠乏した海洋領域から水を島上にポンプで汲み上げ、島上の植物が太陽エネルギを用いて、ポンプで汲み上げた水内に栄養分と空気からの二酸化炭素を組み合わせ、植物の質量を生成可能なステップを含む請求項221記載の方法。
【請求項223】
さらに、
(c)生物学的接着剤を用いて、水内の島の破片、水に浮かび風に吹かれ島に接触する堆積粒子を捕捉し接着することによって、島の表面積を拡大するステップを含む請求項217記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公表番号】特表2008−500062(P2008−500062A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527235(P2007−527235)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【国際出願番号】PCT/US2005/013373
【国際公開番号】WO2005/115129
【国際公開日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(506381773)ファウンテンヘッド,エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】