説明

超音波による水道管、路面及び自動車窓等の融氷融雪及び洗浄装置

【課題】消費電力が少なく、火災の危険のない解氷装置を提供する。
【解決手段】 水道管では、超音波振動子4等を組み込んだ先端工具6を取り付けて超音波の加速度及び振動エネルギーを直接伝えることで融氷する。道路面17では、円型状の超音波振動子11等を組み込んだ超音波発生装置を道路中央に埋め込むことで、上述のエネルギーによって凍結路面の氷や圧雪を溶かす。通路面での超音波マット20も同様である。車でもフロント窓ガラス等を下部で弾性ゴム35等で支え固定している部分の外側ガラス面上に、小さな円型状の超音波振動子40を軟質樹脂と一体化して防護した超音波発生装置を接着することで、ガラス面上の氷や雨や雪を上述のエネルギーで融解し微細化して付着防止や除去(洗浄含む。)する。ワイパー等の破損低減や視界確保もできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波の加速度及び振動エネルギーによって、冬期及び寒冷地で凍結した水道管の融氷やそれによる電熱器火災の防止、また凍結及び圧雪でアイスバーン化した道路面や通路面の融氷、融雪によるスリップ事故の改善及び防止を図るとともに、自動車窓ガラス面の氷結や多量の降雪と降雨のためのワイパー作動及びその駆動モータ故障による運転視界の悪化の改善及び未然防止を図った超音波による融氷、融雪及び洗浄装置(機器及び工具を含む。)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、手に持つことができる超音波振動子の一部を組み込んだ超音波発生装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、超音波の加速度又は振動エネルギーで物体を洗浄する装置がある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、超音波の摩擦熱を利用したものがある(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2003−10202号 公報
【特許文献2】特開平6−461 公報
【特許文献3】特開2004−276255 公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
冬期や寒冷地では、氷点下の気温低下によって常に水道管凍結や道路、通路面の凍結、圧雪等が発生するために、水道水の使用不可だけでなく市民及び交通機関の路面事故が多発し、その結果日常生活への支障や交通渋滞及び都市機能の麻痺状態が多く見受けられる。
【0004】
これは、まず水道管凍結の場合、電熱器による融氷では時間がかかり消費電力も多大となるばかりか、長時間電熱線を使用することによる建物内火災の危険もあった。
【0005】
また、道路面(滑走路及び舗装地を含み、以下略する。)や通路面の凍結及び圧雪によるアイスバーン状態では、人や車のスリップ事故が多発するとともに、交差点や坂道での発進ができずに交通渋滞が発生している。
【0006】
一方自動車窓(飛行機、鉄道車及び建築物窓を含む。以下略する。)、特にフロントやリアの窓ガラス面(サイド窓も含む。以下略。)が氷結したり積雪となるだけでなく、多量の降雪や降雨時におけるその激しさによって高速でのワイパー作動が必要となるので、ワイパー本体やワイパー用駆動モーターに対する負荷が増大し、ワイパーの摩耗破損や駆動モータの故障が発生する。
【0007】
また、走行時でのワイパーの高速作動や駆動モーターの故障は、ガラス面を汚し運転者の視界を狭めたり妨害するだけでなく、運転への神経集中を阻害することとなる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記課題を解決するために、まず水道管の凍結では、ペンチのように握ることのできるはさみ状の超音波水道管融氷装置(器具を含む。以下略。)の片方の柄の部分に超音波振動子(ランジュバン型振動子(PZT素子)、水晶振動子及び他の圧電素子による振動子をいう。以下略。)を組み込み、水道管と直接触れる部分に弓状の先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)を取り付けて超音波の加速度及び振動エネルギーが直接伝わるようにした。
【0009】
この作用としては、凍結した水道管に直接超音波の加速度及び振動エネルギーが先端工具を通して伝わることで、水道管内部の氷分子の活動が励起され、摩擦熱や振動熱が発生して氷を融解するとともに、融解している水道水部分でもキャビテーション効果が働き、融解が促進される。
【0010】
次に道路面では、超音波振動子にホーン(ブースターを含む、以下略する。)を取り付けたものを円形状(方形を含み以下略する。)になるように、その中心から四方(六方及び八方を含む。)に向けて配置し、更にその先端部(外周部)に道路用先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)を取り付けて、それらをチタン合金等(等はステンレス合金、アルミ合金及び硬質樹脂材をいう。以下略する。)の防護体で円形状に一体的に成形した超音波融氷融雪装置を道路中央に埋め込み、超音波が水平かつ全方位に放射されてアスファルト内を伝わることで、上述のエネルギーが凍結した道路面の氷や圧雪を溶かすことができる。
【0011】
また住宅地の戸口前や庭先の通路では、小型の超音波振動子を半硬質樹脂材の平板状に幾つも組み込んだ超音波路面融氷融雪装置(以下「超音波マット」という。)を当該路面上に敷設することで、凍結路面及び降雪の融解ができる。
【0012】
一方、自動車窓部では、フロントやリアの窓ガラスを下部で弾性ゴム等によって支え固定している部分の外側ガラス面上に、小さな円型の超音波振動子を軟質樹脂と軟質接着剤で一体化して防護した超音波自動車窓融氷融雪装置を接着して固定する。
【0013】
このことにより、外側のガラス面に氷結した氷や強雨や雪を上述のエネルギーで粉砕し弾き、そして融解することで付着を防止し除去することができるだけでなく、ワイパーやその駆動モータ故障を低減するとともに、ガラス面の汚れを落とすことで運転視界の確保ができる。
【0014】
なお、小型の円形状の超音波振動子をケーブル状に繋いだ超音波融氷融雪ケーブルを上記水道管、道路面及び通路面において併用することでより良い効果が得られる。
【発明の効果】
【0015】
上述したように本発明は、水道管にあっては、従来の電熱器が長時間電熱線を巻き付けて融氷及び保温していたものが、超音波の加速度及び振動エネルギーによる発熱効果とキャビテーション効果によって、それまで電熱線の接面から進行していた融解が、一定範囲内でほぼ同時に氷分子全てに伝達されて始まるので即効性があり消費電力が低減される。
【0016】
また、融氷用の電熱線を一切使用せず超音波を使用するために、電熱線による長時間使用時及び加熱時の火災等の危険性を完全に排除でき、凍結防止の保温用電熱線も不要となるので、人の火傷や建築物への火災安全性を確実に高めることができる。
【0017】
次に、道路面にあっては、従来の融氷及び融雪にはロードヒーティングとして交差点や坂道の舗装の表装下に電熱線を敷設して行うが、これでは莫大な消費電力が必要となり、限られた地点でしか施工されていない。
【0018】
そこで、本発明は超音波の加速度及び振動エネルギーが、伝導性の高い固体のアスファルト中を通り、路面上の氷や雪の分子活動を励起することで摩擦熱や振動熱を発生し融氷及び融雪を行うので、従来の電熱線が要していた電熱面積の大幅縮減による消費電力の低減と、通電時間の短縮による消費電力の低減が同時に得られる。
【0019】
また、通路面用の超音波マットは、従来の電熱線入り融雪マットに比して上記同様に消費電力の低減効果があるだけでなく、融氷及び融雪時の人及び犬等のペットに対しても、電熱線を一切使用しないので、火傷の危険を完全に排除することができる。
【0020】
一方、冬期及び寒冷地では、自動車の始動時にフロントやリアの窓ガラスが氷結や硬雪状態となり、ワイパーでは除去困難であるため手作業やヒーターで融かすしかなかった。
【0021】
また、自動車の走行時には多量の降雪や降雨によって、ワイパーに高負荷がかかるためワイパーの摩耗破損及びその駆動モータの故障が多発していただけでなく、運転者の視界を狭め見通しを阻害する等、安全運転に多大な支障を与えていた。
【0022】
そこで、本発明の自動車窓用にあっても上記と同様に、自動車窓、特にフロントの外側ガラス面に超音波の加速度及び振動エネルギーを直接かつ瞬時に伝えることで氷結や硬雪を除去し、始動時のヒータ作動や手作業を低減した。
【0023】
そして、最も重要な効果は、自動車の走行時のフロントやリアの窓ガラス面に対する多量の降雪や降雨を、超音波の加速度及び振動エネルギーが微細にし弾くことで付着させなくするとともに、ワイパーの高速作動による摩耗破損や駆動モータの故障を低減することができ、かつガラス面の汚れを落とすことで運転者の視界確保も十分にできることである。
【0024】
なお、超音波融氷融雪ケーブルは、強力ではないが広範囲に敷設でき、かつ長い距離にも対応できることから、水道管、道路面及び通路面の融氷融雪装置とともに併用する場合、より効果が高められる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
【0026】
図1では、超音波によって冬期や寒冷地で凍結した水道管の内部にある氷を融かす装置である。まず1は超音波水道管融氷装置本体で、ステンレス合金又は硬質樹脂で成形した上部アーム2と下部アーム3をハサミのようにバネ7とともに一体的に加工し、掌で握ることができるようにする。
【0027】
そして、上部アーム2中に、超音波振動子4に電極9を配置して超音波を発生させ、その超音波を強めるために取り付けたホーン5とともに組み込む。
【0028】
さらにこのホーン5の先端部に、水道管に直接接する水道管用先端工具6を取り付け、水道管接触部8で夾んだ水道管の内部の氷に超音波振動子4から発生した超音波の加速度及び振動エネルギーを伝えて融氷する。
【0029】
次に図2及び3では、超音波によって冬期や寒冷地で凍結した道路面17(特にアスファルト舗装路)の雪やアイスバーン化した氷を融かす装置である。
【0030】
まず10は超音波道路融氷融雪装置本体であり、これを道路面17のほぼ中央に埋め込み、鋼又は硬質樹脂製の固定釘18で固定する。その場合の中心部16には、チタン合金、ステンレス合金又は硬質樹脂材を使用する。
【0031】
本体10は、超音波振動子11にホーン12を取り付けたものを円形状となるようにその中心から四方に向けて配置し、更にその先端部(外周部)に道路用先端工具13を取り付けて、それらをチタン合金等の防護体14で円形状に一体的に成形する。
【0032】
そして、それを道路の中央に埋め込み、超音波が水平かつ全方位に放射されてアスファルト内を伝わることで、上述のエネルギーが凍結した道路面の氷や圧雪を溶かすことができる。さらに加速度及び振動エネルギーを得ようとする場合は、上記の一体的にしたものを幾つかの層として積み重ねる。
【0033】
なお、上下の防護体14と超音波振動子11間の充填材19は、軟質樹脂又はゴム系のものとする。
【0034】
次に図4及び5では、通路面用の超音波マット本体20は、内部に小型の超音波振動子21の両面(又は片面)にホーン22を取り付けて、それらを固定板23(半硬質樹脂材)で固定する。さらにホーンの先端部に先端工具を取り付けて一区画とし、それらを軟質樹脂材25で繋いで敷設マット状に成形する。
【0035】
一方、図6及び7では、超音波によって冬期や寒冷地で自動車の外側フロント窓31の外側ガラス面30に発生した氷結や積雪を融解し、微細にし弾くことで付着防止や除去(洗浄効果を併せ持つ。以下略。)をすることができるだけでなく、走行時における降雪や降雨に対しても上記同様に付着防止及び除去をすることができる。
【0036】
まず26は超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置本体であり、これは超音波振動子27と超音波を強めるためのホーン28(必要に応じてチタン合金又はステンレス合金製の先端工具38を取り付ける。以下略する。)を、外側ガラス面30に接する部分を除いて軟質樹脂材29で覆い、軟質接着剤33で接着し一体的に成形する。
【0037】
これを、外側フロント窓31を支える弾性ゴム35のある下部で、外側ガラス面30に直接、軟質接着剤33で接着して固定する。ただし、この接着はホーン28と外側ガラス面30が接する部分は除く。
【0038】
これは、超音波の加速度及び振動エネルギーが直接外側ガラス面30の表面に伝わるようにするためであるが、外側ガラス面30を破壊したり悪影響を与えない程度のものでなければならない。
【0039】
最後の図8では、超音波融氷融雪ケーブル本体39として、軟質樹脂材41を中空部44のあるケーブル状に加工し、同時に中空部44を有する小型で薄い円形状の超音波振動子40を、一定の間隔を設けて配置する。
【0040】
そして、上記振動子40の外周部にホーン42及び先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)43を取り付けて、中空部44内に電線45を通す。
【0041】
以下、上記構成の動作を説明する。図1では、冬期や寒冷地で凍結した水道管に対し、ハサミのような掌で握ることのできる超音波水道管融氷装置本体1の水道管接触部8で凍結した水道管を夾み込み、超音波振動子4で発生しホーン5で強められた超音波の加速度及び振動エネルギーを、水道管用先端工具6から直接水道管内部の氷分子に伝えることで、管内部を発熱させ融氷するものである。
【0042】
なお、水道管内部は完全に凍結した氷状態ばかりではなく、水道水及び融解途上の液状部もあるため、超音波のキャビテーション効果による融解も期待できることから融氷時間が短縮されることとなる。
【0043】
次に図2及び3では、冬期や寒冷地で凍結した道路面17に対し、超音波振動子11を四方に向けて配置しつつ先端工具13によって円形状に一体的に成形された超音波道路融氷融雪装置本体10から発生した超音波が、ホーン12と道路用先端工具13によってより強められて水平方向かつ全方位に放射される。
【0044】
この本体10を道路面17のほぼ中央に埋め込み、ホーン12と道路用先端工具13で強められて放射された超音波の加速度及び振動エネルギーが、固体のアスファルト中をつたわり、道路面17上の氷や雪を融解するものである。
【0045】
また、道路面17上で融解し液状となった水分も合わさるので、キャビテーション効果による融解もより強くなり時間短縮ができることとなる。
【0046】
さらに強力な超音波の加速度及び振動エネルギーを得る場合は、上記の超音波振動子11とホーン12を一体的に組み合わせたものを層として積み重ねることで得られる。
【0047】
図4及び5では、通路面用の超音波マット本体20を戸口や庭先等に敷設することで、内部の超音波振動子21の両面(又は片面)にホーン22を取り付けた部分から超音波が発生してマット直上及び直下地面の氷や雪を融解する。
【0048】
一方、図6及び7では、まず掌より小さな円型状の超音波振動子27から垂直方向に発振した超音波が、自動車の外側フロント窓31の外側ガラス面30に直接接するように取り付けられたホーン28を伝わり、外側ガラス面30で氷結した氷や硬化した積雪を融解し、微細化し弾くことで付着防止及び除去することとなるとともに、汚れも落とすことで運転者の視界を十分に確保できる。
【0049】
さらに自動車の走行時においても、降雪や降雨時の雪や雨上記同様に付着防止及び除去できる。ただし、超音波の加速度及び振動エネルギーは、ホーン28から自動車窓の外側ガラス面30だけに伝わって融解や微細化等の作用を行えば良いので、超音波振動子27と防護体29の間の接着剤は、軟質系として超音波を伝えないものを使用する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明における超音波水道管融氷装置の断面図
【図2】本発明における超音波道路融氷融雪装置の平面図
【図3】同装置の図2におけるAーA断面図
【図4】本発明における超音波マットの平面図
【図5】同マットの図4におけるBーB断面図
【図6】本発明における超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置の断面図
【図7】同装置の実施形態を示す自動車の部分断面図
【図8】本発明における超音波融氷融雪ケーブルの断面図
【符号の説明】
【0051】
1 超音波水道管融氷装置本体
2 上部アーム
3 下部アーム
4 超音波振動子
5 ホーン
6 水道管用先端工具
7 バネ
8 水道管接触部
9 電極
10 超音波道路融雪融氷装置
11 超音波振動子
12 ホーン
13 道路用先端工具
14 防護体
15 電極
16 中心材
17 道路面
18 固定釘
19 充填材
20 超音波マット
21 超音波振動子
22 ホーン
23 固定板
24 硬質樹脂材
25 軟質樹脂材
26 超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置本体
27 超音波振動子
28 ホーン
29 防護体
30 外側ガラス面
31 外側フロント窓
32 電極
33 軟質接着剤
34 自動車フロント窓ガラス部
35 弾性ゴム
36 車体骨格部
37 ルーフ部
38 先端工具
39 超音波融氷融雪ケーブル本体
40 超音波振動子
41 軟質樹脂材
42 ホーン
43 先端工具
44 中空部
45 電線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペンチのように握ることのできるはさみ状の上部アームの部分に超音波振動子(ランジュバン型振動子(PZT素子)、水晶振動子及びPZT素子を含めた圧電素子による振動子をいう。以下略する。)とホーン(ブースターを含む。以下略する。)を一体的に組み込み、凍結した水道管と直接触れる部分に弓状の水道用先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)を取り付けて超音波の加速度及び振動エネルギーが直接伝わるようにしたことを特徴とする超音波水道管融氷装置(機器含む。)。
【請求項2】
凍結した水道管に直接、請求項1記載の超音波振動子から発振する超音波の加速度及び振動エネルギーが水道管用先端工具を通して伝わることで、水道管内部の氷分子の活動が励起され、摩擦熱や振動熱が発生して氷を融解するとともに、融解している水道水部分でもキャビテーション効果が働き、融解が促進されることを特徴とする請求項1記載の超音波水道管融氷装置。
【請求項3】
請求項1記載の超音波振動子にホーン(ブースターを含む。以下略する。)を取り付けたものを円形状(方形を含み以下略する。)にその中心から四方(六方及び八方を含む。)に向けて配置し、更にその先端部(外周部)に道路用先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)を取り付けて、それらをチタン合金等(等はステンレス合金、アルミ合金及び硬質樹脂材をいう。以下略する。)の防護体で円形状に一体的に成形したことを特徴とする超音波道路融氷融雪装置(道路には滑走路や舗装地を含み、以下略する。)。
【請求項4】
請求項3記載の一体的に成形されたものを、道路(特に中央)に埋め込んで固定釘で固定し、円形状に放射される超音波が水平かつ全方位のアスファルト内を伝わり、その加速度及び振動エネルギーが凍結した道路面の氷や圧雪を融かすことを特徴とする請求項3記載の超音波道路融氷融雪装置。
【請求項5】
請求項3記載の一体的に成形されたものを、より強力な超音波にする場合に幾つかの層構造として積み重ねる事ができることを特徴とする請求項3記載の超音波道路融氷融雪装置。
【請求項6】
小型の請求項1記載の超音波振動子にホーン(ブースターを含む。以下略する。)を取り付けて超音波発生器としたもの(円形の超音波振動子の両面にホーン及び先端工具を取り付けたものと、一方だけにホーンと先端工具を取り付けたものをいう。以下略する。)を半硬質樹脂材の固定板に組み込み、さらにホーンに先端工具(チタン合金又はステンレス合金又は硬質樹脂材。以下略する。)を取り付けて一区画とし、それらを軟質接着材で繋いで敷設マット状に成形したことを特徴とする超音波マット。
【請求項7】
請求項6記載の超音波発生器としたものを、戸口前や庭先の通路面上に敷設することで、超音波の加速度及び振動エネルギーが凍結した通路面及び降雪の融解ができることを特徴とする請求項6記載の超音波マット。
【請求項8】
小型の請求項1記載の超音波振動子の片面にホーン(ブースターを含む。以下略する。)と必要に応じて先端工具(チタン合金又はステンレス合金)を取り付け、そのホーン等が自動車のフロントやリア窓(サイド窓も含み、以下略する。)の外側ガラス面に接するようにした部分を除いて、それらを軟質樹脂材の防護体で覆うように軟質接着剤で接着し一体的に成形したことを特徴とする超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置(飛行機窓、鉄道車窓及び建築物窓を含み、以下略する。)。
【請求項9】
請求項8記載の超音波発生装置としたものを、自動車のフロントやリア窓を支え固定している弾性ゴムのある下部において、外側ガラス面に直接、軟質接着剤で接着して固定(ただし、この接着ではホーンと外側ガラス面が接する部分は除く。)するようにしたことを特徴とする請求項8記載の超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置。
【請求項10】
請求項8記載の超音波発生装置としたものを請求項9記載のとおり自動車のフロントやリア窓の外側ガラス面に固定することによって、超音波の加速度及び振動エネルギーが直接、自動車のフロントやリア窓の外側ガラス面の表面に伝わるようにしたことを特徴とする請求項8記載の超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置。
【請求項11】
請求項10記載のとおり自動車のフロントやリア窓の外側ガラス面に固定することによって、そこに氷結した氷や雪を融解し微細化し弾くことで付着を防止し除去することができ、ワイパーの摩耗破損やその駆動モータ故障を低減するとともに、外側ガラス面の汚れをも落とすことで運転視界の確保が十分できるようにしたことを特徴とする請求項8記載の超音波自動車窓融氷融雪及び洗浄装置。
【請求項12】
請求項1記載の超音波振動子を小型で中空とした薄い円形とし、その外周部にホーン(ブースターを含み、以下略する。)と先端工具(チタン合金又はステンレス合金。以下略する。)を取り付けた超音波発生装置を、一定の間隔(5ミリから3センチ程度)で並べ、軟質樹脂材で中空部をそのままにして電線が通る中空部をのこしたまま一本のケーブル状に成形したことを特徴とする超音波融氷融雪ケーブル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−200334(P2006−200334A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−38332(P2005−38332)
【出願日】平成17年1月19日(2005.1.19)
【出願人】(504252352)
【Fターム(参考)】