説明

超音波診断装置用プローブ及びその製造方法

【課題】製造が容易であり、圧電層と印刷回路基板との間の接合不良による性能低下を防止できるように構造を改善した超音波診断装置用プローブ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複数の吸音体を備える吸音層と、互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部と、前記第1連結部と離隔するように前記各吸音体の間に挟まれて接合される接地連結部と、前記複数の電極及び前記接地連結部と電気的に連結されるように配置される圧電体とを備えた超音波診断装置用プローブを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プローブに関するもので、より詳しくは、超音波を用いて対象体の内部を映像化するための超音波診断装置用プローブ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断装置は、対象体の体表から体内の所望の部位に向かって超音波信号を照射し、対象体から反射された超音波信号(超音波エコー信号)の情報を用いて、軟部組織の断層像や血流に関する情報を無侵襲で得る装置である。この装置は、X線診断装置、CTスキャナー(Computerized Tomography Scanner)、MRI(Magnetic Resonance Image)、核医学診断装置などの他の映像診断装置と比較するとき、小型でかつ低廉であり、リアルタイムで表示可能であり、X線などの被爆を受けることなしに安全性が高いという長所を有しており、心臓、腹部、泌尿器、産婦人科などの領域における診断に広く用いられている。
【0003】
特に、超音波診断装置は、対象体の超音波映像を得るために、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信するプローブを備えている。
【0004】
プローブは、トランスデューサと、上端が開放されたケースと、開放されたケースの上端に結合されて対象体の表面と直接接触するカバーとを含む部材で構成される。
【0005】
ここで、トランスデューサは、圧電物質を振動させることにより、電気的な信号と音響的な信号とを相互に変換させる圧電層と、圧電層から発生した超音波が対象体に最大限に伝達されるように、圧電層と対象体との間の音響インピ−ダンス差を減少させる音響整合層と、圧電層の前方に進行する超音波を特定の地点に集束させるレンズ層と、超音波の圧電層の後方への進行を遮断することで、映像の歪を防止する吸音層とを備える。
【0006】
圧電層は、圧電体及び電極を含み、電極は、圧電体の上端及び下端にそれぞれ接合して備えられる。そして、圧電層には、印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)が接合される。印刷回路基板は、圧電体の電極に連結される配線電極を備えており、圧電体の信号伝達の役割をする。印刷回路基板と圧電層は、印刷回路基板の配線電極と圧電層の電極とが連結されることで互いに接続される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようなプローブにおいて、従来の製造方法では、印刷回路基板の配線電極と圧電層の電極とを連結するための接続作業に手間が多くかかり、結果として製造時間が増加するという問題点がある。また、接続作業が手作業で行われるので、接続部位の低い耐久性と不均一性によって性能が低下するという問題点がある。したがって、これを改善する必要性が要請されている。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を改善するためになされたもので、その目的は、製造が容易であり、圧電層と印刷回路基板との間の接合不良による性能低下を防止できるように構造を改善した超音波診断装置用プローブ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一側面に係る超音波診断装置用プローブは、複数の吸音体を備える吸音層と、互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部と、前記第1連結部と離隔するように前記各吸音体の間に挟まれて接合される接地連結部と、前記複数の電極及び前記接地連結部とが電気的に連結されるように配置される圧電体とを備える。
【0010】
また、前記第1連結部及び前記接地連結部のうち少なくとも一つは、フレキシブル印刷回路基板で構成されることが好ましい。
【0011】
また、前記吸音層には、前記複数の電極と電気的に連結される第1電極層が備えられている。
【0012】
また、前記第1電極層は、前記吸音層の表面に形成されることが好ましい。
【0013】
また、前記吸音層には、前記接地連結部と電気的に連結される第2電極層がさらに備えられている。
【0014】
また、前記第2電極層は、前記第1電極層と分離されるように前記吸音層の表面に形成されることが好ましい。
【0015】
また、前記吸音層には装着溝が形成され、前記圧電体は、前記装着溝に挿入されることが好ましい。
【0016】
また、本発明は、互いに離隔して形成される前記複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第2連結部をさらに備えている。
【0017】
また、前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記第1連結部および前記第2連結部を前記縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部が前記吸音体の間で、前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることが好ましい。
【0018】
また、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極は、信号電極であることが好ましい。
【0019】
本発明の他の側面に係る超音波診断装置用プローブの製造方法は、第1連結部に互いに離隔するように電極を形成する段階と、接地連結部を形成する段階と、前記第1連結部及び前記接地連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、前記複数の電極及び前記接地連結部と電気的に連結されるように前記吸音層に圧電体を積層する段階とを含む。
【0020】
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に第1電極層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0021】
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記接地連結部と電気的に連結されるように、前記吸音層に第2電極層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
【0022】
また、前記吸音層に前記第2電極層を形成する段階では、前記第2電極層が前記第1電極層と分離されるように形成されることが好ましい。
【0023】
本発明の更に他の側面に係る超音波診断装置用プローブの製造方法は、第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、第2連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、接地連結部を形成する段階と、前記接地連結部、前記第1連結部及び前記第2連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、前記接地連結部、前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に圧電体を積層する段階とを含む。
【0024】
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体、前記接地連結部、前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に第1電極層を形成する段階をさらに含む。
【0025】
また、前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記第1連結部および前記第2連結部を前記縦方向から見たとき、前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部を前記吸音体の間で前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することが好ましい。
【0026】
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記接地連結部と電気的に連結されるように、前記吸音層に第2電極層を形成する段階をさらに含む。
【0027】
また、前記吸音層に前記第2電極層を形成する段階では、前記第2電極層が前記第1電極層と分離されるように形成される。
【0028】
また、本発明は、前記吸音体に装着溝を形成する段階をさらに含み、前記吸音層に前記圧電体を積層する段階では、前記装着溝に前記圧電体を挿入することが好ましい。
【発明の効果】
【0029】
本発明の超音波診断装置用プローブ及びその製造方法を用いれば、製造過程で難しくて手間が多くかかる半田付け作業の代わりに、第1電極層及び第2電極層を用いて圧電体に第1連結部及び接地連結部を、または第1連結部、第2連結部及び接地連結部を、接続させることにより、接続作業を容易にし、接続不良を少なくすることができる。その上、設置作業中に発生する発熱によって、圧電体の性能が低下するのを防止することができる。
【0030】
また、本発明は、第1連結部及び接地連結部、または第1連結部、第2連結部及び接地連結部が吸音層と圧電体との間に配置されずに各吸音体の間に挟まれて接合され、第1電極層及び第2電極層を通して圧電体と電気的に連結される構造をとることで、圧電体と第1連結部及び接地連結部の間の接続不良、または圧電体と第1連結部、第2連結部及び接地連結部の間の接続不良による性能低下を少なくすることができる。また、これにより、第1連結部、第2連結部及び接地連結部の破損も減少させることができる。
【0031】
本発明によれば、初めに吸音体に第1連結部及び接地連結部、または第1連結部、第2連結部及び接地連結部が接合され、次に第1電極層及び第2電極層を形成する形態を取ることができるため、吸音層(吸音体)を独立して製作及び保管することが可能になる。これにより、吸音層を予め所望の形状及び寸法に製作しておき、これに他の部品を追加して組み立てるようにすれば、製造が容易になり完成品の均一性が向上するばかりか製造費用の節減も計られる。
【0032】
また、本発明は、信号電極と接地電極との間の距離が近接する形態を有するので、ノイズを減少させることができる。
【0033】
また、本発明は、吸音体に装着溝が形成され、この装着溝に圧電体が挿入される構造をとることで、その大きさが小型化されるだけでなく、圧電体、第1連結部及び接地連結部の接続作業、または圧電体、第1連結部、第2連結部及び接地連結部の接続作業を容易にし、圧電体の支持構造をより堅固にすることで、接続不良及びこれによる性能低下を抑制することができる。
【0034】
また、本発明は、第1連結部の電極と第2連結部の電極が交互に配置される配列構造をとることで、ダイシング(切断)によって分離された各部分は、素子間ピッチを狭くしても充分な強度を有し、また、素子数を高密度にしてもトランスデューサを小さい形状にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図4】本発明の第1実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【図11】本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を示す斜視図である。
【図12】図11に示した超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第3実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図15】本発明の第3実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。
【図16】本発明の第3実施例に係る吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【図17】本発明の第3実施例に係る吸音層の分離状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、添付された各図面を参照して、本発明に係る超音波診断装置用プローブ及びその製造方法の実施例を説明する。図面に示した各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜のために、誇張して図示されることがある。また、後述する各用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語で、これは、使用者、運用者の意図又は慣例によって変わり得る。したがって、このような各用語は、本明細書の全般的な内容に基づいて定義されるべきである。なお、以下の説明において、「前方」は各図における「上」または「上方」を、「後方」は各図における「下」または「下方」を意味する。
【0037】
図1は、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
【0038】
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブ100は、吸音層110、第1連結部120、接地連結部130及び圧電体160を備える。
【0039】
吸音層110は、後述する圧電体160の後方(図1では圧電体160の下側)に配置される。吸音層110は、圧電体160の自由振動を抑制して超音波のパルス幅を減少させると供に、超音波が不必要に圧電体160の後方に伝播するのを遮断して映像が歪むのを防止する。
【0040】
吸音層110は、複数個の吸音体111、112、113を備えており、それらの吸音体の接合によって形成される。吸音層110は、エポキシ樹脂やタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される。
【0041】
第1連結部120は、絶縁部及び電極125で構成される。電極125は、前記の絶縁部上に複数個"配列方向"に離隔して形成される(図3参照)。ここで、"配列方向"とは、アレイ形状(直線状)に圧電体160が配列される方向(第1連結部120の長手方向)を意味する。
【0042】
本実施例において、第1連結部120に形成される電極125は、後述する圧電体160の第1電極161と電気的に連結される信号電極である。
【0043】
このような電極125を含む第1連結部120は、各吸音体111と112の間に挟まれて、接合により配置される。即ち、本実施例では、第1連結部120は、3個の吸音体111、112、113のうち吸音体111と112の間に挿入され接合される。
【0044】
第1連結部120は、"吸音体111、112、113の間に縦方向"に配置され、吸音体111、112は、第1連結部120の両側面にそれぞれ接合されることで吸音層110の一部を形成する。ここで、"吸音体111、112、113の縦方向"とは、後述する第1電極層140と直交する方向を意味する(図1、図3参照)。すなわち、前記配列方向と直交する方向を意味する。
【0045】
このように各吸音体111と112の間に挟まれて接合される第1連結部120の一端(図1の上端)は、圧電体160と隣接する吸音層110の前方(図1の上方向)に露出され、他端(図1の下端)は、吸音層110の後方(図1の下方向)を通して吸音層110の外側(下側)に延在される。第1連結部120の一端が吸音層110の前方に露出しているので、吸音層110の前方で、第1連結部120の電極125が吸音層110の外側(上側)に露出する。
【0046】
上記のような第1連結部120は、本実施例で示すフレキシブル印刷回路基板(Flexible Printed Circuit Board;FPCB)の他、印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)を含め電気信号を供給する全ての材料で構成することができる。
【0047】
接地連結部130は、吸音体112と113の間に挟まれて接合される。本実施例では、接地連結部130は、3個の吸音体111、112、113のうち、吸音体112と113の間に挿入され接合される。このような接地連結部130は、吸音体112が占める幅だけ第1連結部120と離隔して配置される。
【0048】
接地連結部130は、絶縁部及び電極135で構成される。接地連結部130の電極135は、第1連結部120の電極125と同様に、複数個が配列方向に離隔して形成される形態で構成しても良いし、電極を離隔せずに全体が接地連結部130となる形態にすることも可能である。
【0049】
本実施例において、接地連結部130の電極135は、図3に示すように電極が離隔されることなく全体が一体となった電極で構成される。
【0050】
このような電極135を含む接地連結部130は、吸音体111、112、113の間に縦方向に(第1連結部120と対応するように)配置され、吸音体112、113は、接地連結部130の両側面を挟んで接合し、他の吸音体111と一緒に吸音層110を形成する。
【0051】
このように吸音体112と113の間に挟まれて接合される接地連結部130の一端(図1の上端)は、圧電体160と隣接する吸音層110の前方に露出され、他端(図1の下端)は、吸音層110の後方を通して吸音層110の外側(下側)に延在される。このように接地連結部130の一端が吸音層110の前方に露出されるので、吸音層110の前方には、設置連結部130の電極135が吸音層110の外側(上側)に露出する。
【0052】
一方、吸音層110は第1電極層140に接する。第1電極層140は、吸音層110上に形成され、吸音層110と圧電体160との間に配置される。このような第1電極層140は、第1連結部120の電極125と電気的に連結されるように配置される。
【0053】
本実施例によると、第1電極層140は、吸音層110の表面、好ましくは圧電体160と隣接する吸音層110の前方側表面(図1の上側表面)に形成される。
【0054】
さらに、吸音層110は、第2電極層150に接する(図1参照)。第2電極層150は、第1電極層140と同様に、吸音層110上に形成され、吸音層110と圧電体160との間に配置される。このような第2電極層150は、接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように配置される。
【0055】
前記第2電極層150は、吸音層110の表面、好ましくは圧電体160と隣接した吸音層110の前方側表面に形成され、第1電極層140と分離されるように形成される。
【0056】
第1電極層140及び第2電極層150は、高伝導性金属で形成され、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。
【0057】
圧電体160は、第1連結部120の電極125及び接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように配置される。圧電体160は、共振現象を用いて超音波を発生させるもので、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミック、亜鉛ニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体で作られるPZNT単結晶、マグネシウムニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体で作られるPZMT単結晶などで形成される。
【0058】
圧電体160には、第1電極161及び第2電極165が形成される。第1電極161及び第2電極165は、圧電体160の前方及び後方にそれぞれ配置され、このうち、第1電極161は、第1電極層140と電気的に連結され、第2電極165は、第2電極層150と電気的に連結される。
【0059】
第1電極161及び第2電極165は、高伝導性金属で形成される。ここで、第1電極161及び第2電極165のうちいずれか一つは、圧電体160の信号電極(または正極)に該当し、他の一つは、圧電体160の接地電極(または負極)に該当する。
【0060】
前記第1電極161及び第2電極165は、信号電極と接地電極とが互いに分離されるように形成される。本実施例においては、第1電極161が信号電極に該当し、第2電極165が接地電極に該当する。
【0061】
また、第1電極161及び第2電極165は、圧電体160の上部と下部が対称になるように互いに対称形状に形成される。第1電極161及び第2電極165は、図1に示すように、断面で、圧電体160を取り囲む"J"字状に形成される。このような第1電極161及び第2電極165を備える圧電体160は、上部と下部が対称になるように構成されており、上下区分がなくなるので、上・下部の区分なしに設置される。
【0062】
本実施例によると、第1電極層140が第1連結部120の電極125と電気的に連結されるので、圧電体160は、互いに電気的に連結される第1電極層140と第1電極161を介して第1連結部120の電極125と電気的に連結される。このように第1電極層140と圧電体160とを電気的に連結する第1電極161は、信号電極であることが好ましい。
【0063】
また、第2電極層150は接地連結部130の電極135と電気的に連結されるので、圧電体160は、互いに電気的に連結される第2電極層150と第2電極165介して接地連結部130の電極135と電気的に連結される。このように第2電極層150と圧電体160とを電気的に連結する第2電極165は、接地電極であることが好ましい。
【0064】
前記圧電体160は、複数個の圧電体160がアレイ形状(直線状)に配列される形態にすることにより多チャンネルとして使用される。これによって、第1電極層140は、アレイ形状に配列される圧電体160に対応するように、複数個が並んでアレイ形状に配列される形態をとる。このようにアレイ形状に配列される圧電体160及び第1電極層140は、配列方向に離隔して形成される各電極125にそれぞれ対応して連結される。
【0065】
本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、音響整合層170をさらに備えている。
【0066】
音響整合層170は、圧電体160の前方(図1で圧電体160の上側)に配置される。音響整合層170は、圧電体160の音響インピーダンスと対象体の音響インピーダンスとを整合させ、圧電体160から発生する超音波信号を対象体に効率的に伝達させる役割をするもので、圧電体160の音響インピーダンスと対象体の音響インピーダンスとの中間値を有するように設定される。
【0067】
このような音響整合層170は、ガラスまたは樹脂材質で形成され、音響インピーダンスが圧電体160から対象体に向かって段階的に変化するように、互いに異なる材質で形成される第1音響整合層172及び第2音響整合層174で形成される。
【0068】
一方、図示していないが、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、音響整合層170の前方に配置され、前方に進行する超音波信号を特定の地点に収束させるレンズ層をさらに備えることができる。
【0069】
このような本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、線形の表面形状を有するリニアタイプまたはフェイズドアレー(Phased Array)のプローブ形態であるか、凸状の表面形状を有するコンベックス(Convex)タイプのプローブ形態等である。
【0070】
図2は、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートを、図3及び図4は、吸音層を形成する過程を示す図を、また、図5は、吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【0071】
以下、図1ないし図5を参照して、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を説明する。
【0072】
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S100)によると、図3に示すように、まず、第1連結部120(絶縁部)に電極125を形成し(S110)、次に接地連結部130を形成する(S120)。
【0073】
このとき、第1連結部120の各電極125は、吸音体111、112の間で縦方向に沿って形成され、配列方向、すなわち、アレイ形状に圧電体160が配列される方向に離隔して形成される。
【0074】
本実施例では、第1連結部120がフレキシブル印刷回路基板を含む部材で構成されることを示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の第1連結部120は、フレキシブル印刷回路基板の他に、印刷回路基板のような電気信号を供給することができる他の構成で実現することができ、多様な変形実施が可能である。これと同様に、接地連結部130も、フレキシブル印刷回路基板の他に、印刷回路基板のような電気信号を供給することができる他の構成で実現することができ、多様な変形実施が考えられる。
【0075】
さらに、接地連結部130にも電極135が形成されるが、接地連結部130に形成される電極135は、図3のように一体となった形状でもよいし、第1連結部120の電極125と同一または類似の形態で形成されてもよい。
【0076】
上記のように第1連結部120に電極125を形成し、接地連結部130を形成すると、次は、図4に示すように、第1連結部120及び接地連結部130を各吸音体111、112、113の間に挟んで接合し、吸音層110を形成する(S130)。
【0077】
このためには、まず、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で吸音体111、112、113を形成しておく必要がある。そして、次に吸音体111と吸音体112との間に第1連結部120を電極125が縦方向に沿って配置されうように配置し、第1連結部120の両側面に吸音体111と112を接合する。
【0078】
さらに、吸音体112と吸音体113との間に接地連結部130を縦方向に(第1連結部120と対応するように)配置し、接地連結部130の両側面に吸音体112と113を接合して吸音層110の形成を完了する。
【0079】
このように各吸音体111、112、113の間に挿入接合される第1連結部120及び接地連結部130は、一端が圧電体160と隣接する吸音層110の前方に露出され、他端が吸音層110の後方を通して吸音層110の外側に延在される。第1連結部120及び接地連結部130の一端が吸音層110の前方に露出されるので、吸音層110の前方には、第1連結部120の電極125及び接地連結部130の電極135が吸音層110の外側に露出される。
【0080】
吸音層110を形成した後は、図5に示すように、圧電体160上に形成される電極が第1連結部120の電極125と電気的に連結されるように、吸音層110上(吸音体111、112と第1連結部120上)に第1電極層140を形成する(S140)。
【0081】
本実施例によると、第1電極層140は、吸音層110の表面、好ましくは圧電体160と隣接する吸音層110の前方側表面に形成される。
【0082】
これにより、吸音層110の表面に接する第1電極層140の後方側は、第1連結部120の電極125と電気的に連結される。
【0083】
さらに、圧電体160と接地連結部130の電極135が電気的に連結されるように、吸音層110の上(吸音体112、113と接地連結部130上)に第2電極層150を形成する(S150)。
【0084】
本実施例によると、第2電極層150は、吸音層110の表面で、圧電体160と隣接する吸音層110の前方側表面に形成され、第1電極層140と分離されるように形成される。
【0085】
上述した第1電極層140及び第2電極層150は、高伝導性金属で形成され、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。この第1電極層140及び第2電極層150は、最初から分離されるように形成してもよいし、または、互いに連結された状態で形成した後、カッティング(Cutting)によって分離してもよい。
【0086】
吸音層110上に第1電極層140及び第2電極層150が形成されると、圧電体160上の電極が、第1連結部120の電極125及び接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように、吸音層110上に圧電体160を積層する(S160)。すなわち、第1電極161および第2電極165を有する圧電体160を第1電極層140上に積層する。
【0087】
この過程で、圧電体160の第1電極161は、第1電極層140と電気的に連結される。一方、第1電極層140は、第1連結部120の電極125と電気的に連結されているので、圧電体160は、第1電極層140と第1電極161を介して第1連結部120の電極125と電気的に連結される。
【0088】
また同様に、圧電体160の第2電極165は、第2電極層150と電気的に連結される。この第2電極層150は、接地連結部130の電極135と電気的に連結されているので、圧電体160は、互いに電気的に連結されている第2電極層150と第2電極165を介して接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0089】
一方、本実施例の圧電体160は、所定の間隔で複数個に分離され、その複数個の圧電体160が並んでアレイ形状に配列されているので、第1連結部120及び接地連結部130に形成されている複数個の電極125、135に対応して多チャンネルを形成する。
【0090】
そして、第1電極層140及び第2電極層150も、圧電体160に形成された第1電極161及び第2電極165に対応するように複数個に分離され、この分離された複数個の第1電極層140及び第2電極層150は、それぞれの第1電極161及び第2電極165に対応するように並んでアレイ形状に配列される。
【0091】
本実施例においては、吸音層110と圧電体160の積層体は、ダイシング装置(図示せず)によってダイシング(切断)される。このようなダイシングは、第1電極層140及び第2電極層150が確実に分離される程度の深さで行われる。
【0092】
前記ダイシングによって、圧電体160は、所定の間隔で複数個に分離されるため、その分離された一つの圧電体160に形成された第1電極161及び第2電極165は、隣接した他の圧電体160に形成された第1電極161及び第2電極165と電気的に完全に分離される。
【0093】
そして、前記ダイシングによって、分離された一つの圧電体160に形成された第1電極161及び第2電極165に、分離された一つの第1電極層140及び第2電極層150のみがそれぞれ連結されるため、分離された一つの第1電極層140及び第2電極層150は、隣接した他の第1電極層140及び第2電極層150と電気的に完全に分離される。
【0094】
本実施例では、第1電極層140及び第2電極層150が圧電体160と一緒にダイシングされることで、第1電極161及び第2電極165にそれぞれ対応して分離されるように形成されるが、本発明はこれに限定されることはない。本発明の第1電極層140及び第2電極層150は、圧電体160が吸音層110に積層される前に、光エッチング、エッチングなどによって第1電極161及び第2電極165にそれぞれ対応して分離されるようにパターニングされる方法で形成することも可能で、多様な変形実施が可能である。
【0095】
上記のように吸音層110に圧電体160が積層されると、次に図1に示すように、圧電体160上に音響整合層170を積層する。
【0096】
上述した超音波診断装置用プローブの製造方法(S100)は、必ず上述した順に実施されることなく、その順序を変えて実施したり、同時に実施しても構わない。
【0097】
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、製造過程で難しくて多くの手間がかかる半田付け作業の代わりに、第1電極層140及び第2電極層150を用いて圧電体160に第1連結部120及び接地連結部130を接続させることで、接続作業が容易になり、接続不良による性能低下を少なくするのみならず、設置作業中に発生する発熱によって圧電体160の性能が低下するのを防止することができる。
【0098】
また、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、第1連結部120及び接地連結部130が吸音層110と圧電体160との間に配置されずに各吸音体111、112の間に挿入接合され、第1電極層140及び第2電極層150を通して圧電体160と電気的に連結される構造をとることで、圧電体160、第1連結部120及び接地連結部130の間の接続不良による性能低下を少なくし、第1連結部120及び接地連結部130の破損を防止することができる。
【0099】
本実施例で述べた超音波診断装置用プローブ100の製造方法によれば、吸音層110(吸音体111〜113)を予め所望の形状及び寸法に製作しておき、これに前述した他の部品を接合していくことでプローブを容易に組み立てることができる。これにより製造費用が節減され、各完成品の均一性が向上する。
【0100】
また、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、第1連結部120の電極125(すなわち、信号電極)と、接地連結部130の電極135(すなわち、接地電極)との間の距離が近接する形態を有するので、ノイズを減少させることができる。
【0101】
図6は、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
【0102】
説明の便宜のために、上述した第1実施例と構成及び機能が同一の構造または類似した構造は、同一の図面番号で引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0103】
図6を参照すると、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブ200は、吸音層210を備えている。
【0104】
吸音層210は、圧電体160の後方に配置される。吸音層210は、複数個の吸音体211、212、213から構成されており、吸音体211、212、213の接合によって形成される。吸音層210は、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される。
【0105】
本実施例においては、吸音層210に装着溝216が形成される。装着溝216は、圧電体160と隣接した吸音層210の前方に形成される。この装着溝216に圧電体160が挿入される。そして、この装着溝216に圧電体160が挿入できるように、吸音層210は圧電体160に対応する形状に凹んで形成される。
【0106】
さらに、吸音層210は、第1電極層240及び第2電極層250を備える。第1電極層240及び第2電極層250は、吸音層210の上に形成され、吸音層210と圧電体160との間に配置される。このような第1電極層240及び第2電極層250は、装着溝216に形成される。
【0107】
その他の第1電極層240及び第2電極層250の構成及び作用は、本発明の第1実施例に係る第1電極層140及び第2電極層150の構成及び作用と類似しているので、これに対する詳細な説明は省略する。
【0108】
図7は、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。図8及び図9は、吸音層を形成する過程を示す図で、図10は、吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【0109】
以下、図6から図10を参照して、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法について説明する。
【0110】
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S200)により、図8および図9に示すように、まず、吸音層210に装着溝216を形成する(S210)。
【0111】
一例として、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される吸音体211、212、213に装着溝216を形成するために、吸音層210の中央に配置された吸音体212の両側に配置される吸音体211、213が段差を有して形成される。このような吸音体211、213は、段差が付いた部分の下部(底面)が、中央に配置された吸音体212の上面と同一の高さで形成され、中央に配置された吸音体212と隣接するように配置されることで、装着溝216を形成することができる。
【0112】
そして、第1連結部120に電極125を形成し(S220)、接地連結部130に電極135を形成する(S230)。
【0113】
このようにすることで、図9に示すように、第1連結部120及び接地連結部130を各吸音体211、212、213の間に挿入、接合して吸音層210を形成する(S240)。
【0114】
吸音層210を形成した後は、図10に示すように、圧電体160の第1電極161が第1連結部120の電極125と電気的に連結されるように、吸音層110の上に第1電極層240を形成する(S250)。第1電極層240は、装着溝216に形成されることが好ましい。
【0115】
上記のように第1電極層240が形成されると、装着溝216の表面に接する第1電極層240の後方側は、第1連結部120の電極125と電気的に連結される。
【0116】
さらに、圧電体160の第2電極165が接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように、吸音層110に第2電極層250を形成する(S260)。第2電極層250は、装着溝216に形成されることが好ましく、第1電極層240と分離して形成される。
【0117】
上記のように第2電極層250が形成されると、装着溝216の表面に接する第2電極層250の後方側は、接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0118】
吸音層210の上に第1電極層240及び第2電極層250が形成されると、次に装着溝216に圧電体160を挿入し、吸音層210の上に積層する(S270)。これに対する詳細な手順は、本発明の第1実施例で説明した内容と同じであるので、これに対する詳細な説明は省略する。
【0119】
上記のように吸音層210に圧電体160が積層されると、図6に示すように、装着溝216に音響整合層170を挿入し、圧電体160に音響整合層170を接合する。
【0120】
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ200は、吸音体211、212、213に装着溝216が形成され、この装着溝216に圧電体160が挿入される構造をとることで、その大きさが小型化されるだけでなく、圧電体160、第1連結部120及び接地連結部130の接続作業を容易にし、圧電体160の支持構造をより堅固にすることで、接続不良及びこれによる性能低下を抑制することができる。
【0121】
図11は、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を示す斜視図で、図12は、図11に示した超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す断面図である。
【0122】
説明の便宜のために、上述した実施例と構成及び機能が同一または類似の構造には、同一の図面番号で引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
【0123】
図11及び図12を参照して、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブ300は、吸音層310、第1連結部120、第2連結部380、接地連結部130、第1電極層340、第2電極層350、圧電体360及び音響整合層370を備える。
【0124】
吸音層310は、後述する圧電体360の後方(図11および図12の下方)に配置される。吸音層310は、複数個の吸音体311、312、313、314、315を備えており、それらの吸音体311、312、313、314、315の接合によって形成される。吸音層310は、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される。
【0125】
まず、吸音層310に装着溝316が形成される。装着溝316は、圧電体360と隣接する吸音層310の前方に形成される。装着溝316には圧電体360が挿入される。装着溝316は、圧電体360が吸音層310に挿入されるように、圧電体360に対応する形状に吸音層310に凹んで形成される。
【0126】
第1連結部120は、各吸音体312、313の間に挟まれて接合される。本実施例によると、第1連結部120は、5個の吸音体311、312、313、314、315のうち2つの吸音体312、313の間に挟まれるように挿入され、吸音体312と吸音体313と接合される。
【0127】
このように各吸音体312、313の間に挟まれて接合される第1連結部120の一端は、圧電体360と隣接する吸音層310の前方に露出され、他端は、吸音層310の後方を通して吸音層310の外側に延在される。第1連結部120の一端が吸音層310の前方に露出されるので、吸音層310の前方には、第1連結部120の電極125が吸音層310の外側に露出される。
【0128】
第2連結部380は、絶縁部(図示せず)及び電極385を備える。電極385は、絶縁部上に複数個設置され、配列方向に離隔して形成される。本実施例においては、第2連結部380は、2つの吸音体313と314の間に挿入され、吸音体313と吸音体314とで接合される。第2連結部380は、吸音体311、312、313、314、315の間で電極385が縦方向に沿って配置されるように配置され、吸音体313、314は、第2連結部380の両側面にそれぞれ接合される。
【0129】
このように各吸音体313、314の間に挟まれて接合される第2連結部380の一端(上端)は、圧電体160と隣接する吸音層310の前方に露出され、他端(下端)は、吸音層310の後方を通して吸音層310の外側(下側)に延在される。第2連結部380の一端が吸音層310の前方に露出されるので、吸音層310の前方には、第2連結部380の電極385が吸音層310の外側(上側)に露出される。
【0130】
第2連結部380は、第1連結部120の場合と同様に、フレキシブル印刷回路基板で構成することができる。その他、印刷回路基板を含め、電気信号を供給できる全ての部材で構成することができる。
【0131】
本実施例においては、第1連結部120及び第2連結部380は、吸音体313が占める幅だけ離隔して配置され、第1連結部120および第2連結部380を図14の右側から見たとき、第2連結部380の電極385は、第1連結部120の電極125と交互に配置される。
【0132】
さらに、第1連結部120の電極125及び第2連結部380の電極385は、圧電体360の配列した第1電極361と電気的に連結され、信号電極になる。
【0133】
接地連結部130は、それぞれ吸音体311と312の間,および314と315の間に挟まれて接合される。接地連結部130は、複数個で形成されており、第1連結部120及び第2連結部380を合わせた個数で形成される。本実施例では、二つの接地連結部130で形成されている。
【0134】
本実施例においては、一つの接地連結部130は、第1連結部120と隣接する位置に配置され、吸音体311と吸音体312との間に挟まれて接合される。また、他の一つの接地連結部130は、第2連結部380と隣接する位置に配置され、吸音体314と吸音体315との間に挟まれて接合される。
【0135】
このように吸音体311、312、314、315の間に挟まれて接合される各接地連結部130の一端は、圧電体360と隣接する吸音層310の前方に露出され、他端は、吸音層310の後方を通して吸音層310の外側に延在される。接地連結部130の一端が吸音層310の前方に露出されるので、吸音層310の前方には、各接地連結部130の電極135が吸音層310の外側に露出される。
【0136】
さらに、吸音層310には、第1電極層340及び第2電極層350が接合して形成される。即ち、第1電極層340は装着溝316に形成されるのに対し、第2電極層350は、第1電極層340と分離されるように、吸音層310の段差が付いた部分の上部に形成される。
【0137】
本実施例によると、第1電極層340は、装着溝316(装着溝316の底部)と圧電体360との間に配置され、第1連結部120の電極125と電気的に連結される。また、第2電極層350は、吸音層310の段差が付いた部分の上部(最上面)と、後述する音響整合層370との間に配置され、接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0138】
圧電体360は、第1連結部120の電極125、第2連結部380の電極385及び接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように配置される。このため、圧電体360には、第1電極361及び第2電極365が形成される。即ち、第1電極361は、圧電体360の後方に、また、第2電極365は、圧電体360の前方に配置され、このうち、第1電極361は第1電極層340と電気的に連結される。
【0139】
第1電極361及び第2電極365は、高伝導性金属で形成される。ここで、第1電極361及び第2電極365のうちいずれか一つは、圧電体360の信号電極(または正極)に該当し、他の一つは、圧電体360の接地電極(または負極)に該当する。
【0140】
前記第1電極361及び第2電極365は、信号電極と接地電極とが互いに分離されるように形成される。本実施例においては、第1電極361が信号電極に、また、第2電極365が接地電極に該当する。
【0141】
本実施例によると、圧電体360は、互いに電気的に連結される第1電極層340と第1電極361を介して第1連結部120の電極125及び第2連結部380の電極385と電気的に連結される。
【0142】
音響整合層370には電極部375が備えられている。電極部375は、高伝導性金属で形成され、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。
【0143】
電極部375は、圧電体360の第2電極365と電気的に連結される。このような連結によって、圧電体360は電極部375と電気的に連結される。
【0144】
本実施例において、電極部375は、圧電体360と隣接した第1音響整合層172の後方(図12で下方側)に形成されるが、本発明がこれに限定されることはない。本発明の音響整合層370は、電極部375が音響整合層370の全体を取り囲むように形成されるか、または、圧電体360と電気的に直接連結されるように、その一部分(例えば、第1音響整合層)が伝導性材質で形成される形態にするなど多様な変形実施が考えられる。
【0145】
一方、圧電体360は、複数個の圧電体360がアレイ形状に配列される形態で形成されることで、多チャンネルとして使用される。これによって、第1電極層340、第2電極層350及び電極部375は、アレイ形状に配列される圧電体360に対応して、複数個が並んでアレイ形状に配列される。
【0146】
このようにアレイ形状に配列される圧電体360、第1電極層340、第2電極層350及び電極部375は、配列方向に離隔して形成される第1連結部120及び第2連結部380の各電極125、385と接地連結部130の各電極135にそれぞれ対応して連結される。
【0147】
図13は、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。図14及び図15は、本発明の第3実施例に係る吸音層を形成する過程を、また、図16は、本発明の第3実施例に係る吸音層に第1電極層及び第2電極層を形成する過程を示す図である。
【0148】
以下、図11から図16を参照して、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法について説明する。
【0149】
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S300)によると、図14および図15に示すように、吸音層310に装着溝316を形成する(S310)。
【0150】
一例として、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される吸音体311、312、313、314、315に装着溝316を形成するために、中央に配置された吸音体313の両側に配置される吸音体312、314が段差を有して形成される。
【0151】
このような吸音体312、314は、段差が付いた部分の下部(底面)が、中央に配置された吸音体313の上面と同じ高さで形成され、その吸音体313と隣接するように配置されることで、装着溝316を形成することができる。
【0152】
さらに、中央に配置された吸音体313を中心にして段差を有して形成される吸音体312、314の両側に配置される吸音体311、315は、段差を有して形成される吸音体312、314の段差が付いた部分の上部(最上面)に対応する高さで形成される。
【0153】
さらに、第1連結部120に電極125を形成し(S320)、第2連結部380に電極385を形成する一方(S330)、接地連結部130を形成する(S340)。
【0154】
上記のように第1連結部120及び第2連結部380に電極125、385を形成し、接地連結部130を形成するとともに、図15に示すように、第1連結部120、第2連結部380及び接地連結部130を各吸音体311、312、313、314、315の間に挟んで接合して吸音層310を形成する(S350)。
【0155】
このために、まず、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で吸音体311、312、313、314、315を形成する。その後、吸音体311と吸音体312との間に接地連結部130を縦方向(吸音体311、312の長手方向と接地連結部130の長手方向とが対応するように)に配置し、接地連結部130の両側面に吸音体311、312を接合する。
【0156】
さらに、吸音体312と吸音体313との間に第1連結部120を電極125が縦方向に沿って配置されるように配置し、第1連結部120の両側面に吸音体312、313を接合する。また、吸音体313と吸音体314との間に第2連結部380を電極385が縦方向に沿って配置されるように配置し、第2連結部380の両側面に吸音体313、314を接合する。
【0157】
さらに、吸音体314と吸音体315との間に接地連結部130を縦方向(前記接地連結部130に対応するように)に配置し、接地連結部130の両側面に吸音体315、314を接合して吸音層310の形成を完了する。
【0158】
このように各吸音体311、312、313、314、315の間に配置される第1連結部120、第2連結部380及び接地連結部130は、一端が圧電体360と隣接する吸音層310の前方に露出され、他端が吸音層310の後方を通して吸音層310の外側に延在される形態を有する。
【0159】
第2連結部380の一端が吸音層310の前方に露出されるので、吸音層310の前方には、第2連結部380の電極385が吸音層310の外側に露出される。
【0160】
吸音層310を形成した後は、図16に示すように、圧電体360が、第1連結部120の電極125及び第2連結部380の電極385に電気的に連結されるように、吸音層310に第1電極層340を形成する(S360)。第1電極層340は、装着溝316に形成されることが好ましい。
【0161】
上記のように第1電極層340が形成されると、装着溝316の表面に接する第1電極層340の後方側は、第1連結部120の電極125と電気的に連結される。
【0162】
さらに、圧電体360が接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように、吸音層310の上に第2電極層350を形成する(S370)。第2電極層350は、第1電極層340と分離されるように形成され、装着溝316の外側に位置した吸音層310の段差が付いた部分の上部(最上面)に形成されることが好ましい。
【0163】
上記のように第2電極層350が形成されると、吸音層310の段差が付いた部分の上部表面に接する第2電極層350の後方側は、接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0164】
吸音層310に第1電極層340及び第2電極層350が形成されると、図12に示すように、圧電体が、第1連結部120の電極125、第2連結部380の電極385及び接地連結部130の電極135と電気的に連結されるように装着溝316に圧電体360を挿入し、吸音層310に圧電体360を積層する(S380)。
【0165】
この過程で、圧電体360の第1電極361は、圧電体360と隣接する第1電極層340の前方側と電気的に連結される。
【0166】
このように第1電極361に連結される第1電極層340は、その後方側が第1連結部120の電極125及び第2連結部380の電極385と電気的に連結されているので、圧電体360は、互いに電気的に連結されている第1電極層340と第1電極361を介して第1連結部120の電極125及び第2連結部380の電極385と電気的に連結される。
【0167】
本実施例によると、圧電体360は、音響整合層370を介して接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0168】
すなわち、上記のように吸音層310に圧電体360が積層されると、圧電体360に音響整合層370を積層する。この過程で、圧電体360の第2電極365は、音響整合層370の電極部375と電気的に連結される。
【0169】
このように第2電極365に連結された電極部375は、第2電極層350の前方側と電気的に連結され、第2電極層350は、その後方側が接地連結部130の電極135と電気的に連結されるので、圧電体360は、互いに電気的に連結される第2電極層350、電極部375及び第2電極365を介して接地連結部130の電極135と電気的に連結される。
【0170】
一方、本実施例の圧電体360は、所定の間隔で複数個に分離され、その分離された複数個の圧電体360が並んでアレイ形状に配列される形態を形成しているので、第1連結部120及び第2連結部380、接地電極部130に形成されている複数個の電極125、385、135に相応する多チャンネルとして使用される。
【0171】
そして、第1電極層340、第2電極層350及び電極部375も、圧電体360に形成された第1電極361及び第2電極365にそれぞれ対応するように複数個に分離され、分離された複数個の第1電極層340、第2電極層350及び電極部375は、それぞれの第1電極361及び第2電極365に対応して並んでアレイ形状に配列される。
【0172】
本実施例において、吸音層310と圧電体360の積層体は、ダイシング装置(図示せず)によってダイシング(切断)される。このようなダイシングは、第1電極層340、第2電極層350及び電極部375が確実に分離される程度の深さで行われる。
【0173】
前記ダイシングによって、圧電体360は、所定の間隔で複数個に分離され、分離された一つの圧電体360に形成された第1電極361及び第2電極365は、隣接する他の圧電体360に形成された第1電極361及び第2電極365と電気的に完全に分離される。
【0174】
そして、前記ダイシングによって、分離された一つの圧電体360に形成された第1電極361に、分離された一つの第1電極層340のみが連結されるように、分離された一つの第1電極層340は、隣接する他の第1電極層340と電気的に完全に分離される。
【0175】
また、前記ダイシングによって、分離された一つの圧電体360に形成された第2電極365に、分離された一つの第2電極層350及び電極部375のみが連結されるように、分離された一つの第2電極層350は、隣接する他の第2電極層350と電気的に完全に分離される。
【0176】
図17は、本発明の第3実施例に係る吸音層の分離状態を示す図(平面図)である。
【0177】
以下、図17を参照して、ダイシングによる吸音層、第1連結部、第2連結部及び接地連結部の分離状態について説明する。ここで、図17では、第1電極層及び第2電極層の図示が省略されている。
【0178】
図17を参照すると、吸音層310と圧電体360(図12参照)の積層体に対するダイシングによって、吸音層310、吸音層310に形成される第1電極層340(図12参照)、第1電極層340に電気的に連結される第1連結部120及び第2連結部380は、次のようにして分離される。
【0179】
すなわち、上記のようにして行われるダイシングによって、分離された一つの第1電極層340は、隣接する他の第1電極層340と電気的に完全に分離される。このとき、分離された一つの第1電極層340には、第1連結部120の電極125や第2連結部380の電極385のうちいずれか一つのみが連結される。
【0180】
このために、第1電極層340は、ダイシングによって分離され、配列方向に配置される第1連結部120の各電極125の間に該当する部分が分離されると同時に、配列方向に配置される第2連結部380の各電極385の間に該当する部分が分離される。
【0181】
本実施例によると、図17に示すように、第1連結部120の電極125と第2連結部380の電極385が交互に配置されるので、第1電極層340を分離するためにダイシングによって第1電極層340に形成される各分離線dは、第1連結部120の各電極125の間に形成されると同時に、第1連結部120の各電極125と交互に配置される第2連結部380の各電極385の間に形成される。
【0182】
これによって、分離された一つの第1電極層340には、第1連結部120の電極125か第2連結部380の電極385のうちいずれか一つのみが連結される。
【0183】
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ300は、第1連結部120と第2連結部380、すなわち、複数個の連結部120、380が圧電体360と電気的に連結される構造をとることで、第1連結部120及び第2連結部380と接地連結部130との間の距離を近接させることができる。
【0184】
これによって、本実施例の超音波診断装置用プローブ300は、第1連結部120及び第2連結部380の電極125、385(すなわち、信号電極)と、接地連結部130の電極135(すなわち、接地電極)との間の距離が近接するので、ノイズを減少させることができる。
【0185】
また、本実施例の超音波診断装置用プローブ300は、吸音層310に複数個の連結部120、130、380が接合され、第1連結部120の電極125と第2連結部380の電極385が交互に配置される構造をとることで、ダイシングによって分離された各部分は、充分な強度を有しながらも、より狭いピッチを有することができ、高密度でありながらも小さい形状に形成することができる。
【0186】
本発明では、図面を用いていくつかの実施例を説明したが、これは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例を考案することが可能である点を理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって定められるべきである。
【符号の説明】
【0187】
100,200,300 超音波診断装置用プローブ、
110,210,310 吸音層、120 第1連結部、
125,135,385 電極、130 接地連結部、
140,240,340 第1電極層、150,250,350 第2電極層、
160,360 圧電体、161,361 第1電極、
165,365 第2電極、170,370 音響整合層、
175,375 電極部、216,316 装着溝、
380 第2連結部、111−113,211−213,311−315 吸音体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の吸音体を備える吸音層と、
互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部と、
前記第1連結部と離隔するように前記各吸音体の間に挟まれて接合される接地連結部と、
前記複数の電極及び前記接地連結部と電気的に連結されるように配置される圧電体と、を含むことを特徴とする超音波診断装置用プローブ。
【請求項2】
前記第1連結部及び前記接地連結部のうち少なくともいずれか一つは、フレキシブル印刷回路基板を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項3】
前記吸音層には、前記複数の電極と電気的に連結される第1電極層が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項4】
前記第1電極層は、前記吸音層の表面に形成されることを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項5】
前記吸音層には、前記接地連結部と電気的に連結される第2電極層がさらに備えられることを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項6】
前記第2電極層は、前記第1電極層と分離されるように前記吸音層の表面に形成されることを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項7】
前記吸音層には装着溝が形成され、
前記圧電体は、前記装着溝に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項8】
互いに離隔して形成される前記複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第2連結部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項9】
前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記第1連結部および前記第2連結部を前記縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部が前記吸音体の間に、前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項10】
前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極は、信号電極であることを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置用プローブ。
【請求項11】
第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
接地連結部を形成する段階と、
前記第1連結部及び前記接地連結部を各吸音体の間に挟んで接合し、吸音層を形成する段階と、
前記複数の電極及び前記接地連結部と電気的に連結されるように前記吸音層に圧電体を積層する段階と、を含むことを特徴とする超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項12】
前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に第1電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項13】
前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記接地連結部と電気的に連結されるように、前記吸音層に第2電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項14】
前記吸音層に前記第2電極層を形成する段階では、前記第2電極層が前記第1電極層と分離されるように形成されることを特徴とする請求項13に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項15】
第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
第2連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
接地連結部を形成する段階と、
前記接地連結部、前記第1連結部及び前記第2連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、
前記接地連結部、前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に圧電体を積層する段階と、を含むことを特徴とする超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項16】
前記吸音層を形成した後、前記圧電体、前記接地連結部、前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に第1電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項17】
前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、
前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部および前記第2連結部を縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部を前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することを特徴とする請求項15に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項18】
前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記接地連結部と電気的に連結されるように、前記吸音層に第2電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項19】
前記吸音層に前記第2電極層を形成する段階では、前記第2電極層が前記第1電極層と分離されるように形成されることを特徴とする請求項18に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
【請求項20】
前記吸音体に装着溝を形成する段階をさらに含み、
前記吸音層に前記圧電体を積層する段階では、前記装着溝に前記圧電体を挿入することを特徴とする請求項15に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−220216(P2010−220216A)
【公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−58060(P2010−58060)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(597096909)株式会社 メディソン (269)
【氏名又は名称原語表記】MEDISON CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】114 Yangdukwon−ri,Nam−myun,Hongchun−gun,Kangwon−do 250−870,Republic of Korea
【Fターム(参考)】