説明

踝関節プロテーゼ

【課題】患者の脛骨先端及び距骨を含むようになった踝関節プロテーゼを提供する。
【解決手段】本プロテーゼは、本発明によれば、患者に外−内埋め込みされる脛骨構成要素(40、41)、距骨構成要素(50、51)、及び可動支承構成要素(60)又は半拘束支承構成要素(61)を有する。好ましい実施例では、脛骨構成要素の上面(42)は、その前後平面内に凸状湾曲を有し、脛骨先端の形成済部分とほぼ適合するように形成されており、その底面(44)はほぼ平らである。距骨構成要素の上面(52)は、前後平面で凸状の鞍形の湾曲を有し、その底面(54)は凹状の湾曲を有し、距骨の形成済部分の湾曲とほぼ適合するように形成されている。可動支承構成要素(60)又は半拘束支承構成要素(61)は、様々な幾何学的形状を含む実施例を有する。更に、このようなプロテーゼを埋め込むための方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、踝プロテーゼ及びこのようなプロテーゼを埋め込むための手術手順に関する。
【背景技術】
【0002】
他年に亘り、疾病状態の又は受傷した踝関節を治療するための実行可能な方法として、変性した関節表面を除去し、プロテーゼと呼ばれる人工関節と交換する踝関節交換に関し、大きな関心が持たれてきており、これに対して働きかけがなされてきた。
【0003】
長い間、関節固定術が踝関節形成術に対する代替方法であった。この方法には幾つかの欠点がある。例えば、踝関節の動きが失われてしまい、そのため、足や脚の他の関連した部分に障害を引き起こしてしまう。
【0004】
ここ30年に亘り、多くの種類の踝関節プロテーゼが開発されてきた。最初に良好な結果が得られた後、長期に亘る臨床的追跡調査に基付き、踝関節形成術の評判が幾分損なわれた。追跡調査によれば、このようなインプラントが、主として、元来の稼働性の復元が不適切であり、結果的に得られた踝複合体の安定性が乏しいため、壊れることが多いということがわかった。推測された問題点は、踝関節に対して能動的及び受動的安定性を提供する上で靱帯構造及び関節表面が互いに対してどのように作用し合うのかについての我々の理解が乏しいということである。
【0005】
踝関節固定術の現在の問題点により、多くの踝関節形成術設計がなされてきた。初期の設計の二構成要素プロテーゼの全ての特徴は、距骨構成要素及び脛骨構成要素であり、これらは踝の距骨及び脛骨に夫々取り付けられる。例えば、米国特許第4,156,944号、米国特許第4,069,518号、米国特許第4,021,864号、米国特許第3,987,500号、米国特許第3,975,778号、米国特許第3,896,503号、米国特許第3,896,502号、米国特許第3,889,300号、米国特許第3,86,599号、米国特許第3,872,519号、及び米国特許第3,839,742号を参照されたい。
【特許文献1】米国特許第4,156,944号
【特許文献2】米国特許第4,069,518号
【特許文献3】米国特許第4,021,864号
【特許文献4】米国特許第3,987,500号
【特許文献5】米国特許第3,975,778号
【特許文献6】米国特許第3,896,503号
【特許文献7】米国特許第3,896,502号
【特許文献8】米国特許第3,889,300号
【特許文献9】米国特許第3,86,599号
【特許文献10】米国特許第3,872,519号
【特許文献11】米国特許第3,839,742号 これらの多くの設計にも拘わらず、股関節−膝関節総交換術で達成された結果に匹敵する結果が得られたものはなかった。伝える所によれば、無菌状態で脛骨構成要素及び/又は距骨構成要素を緩めることが不全症の最も多くの原因であるが、合併症には、深部感染症、術創開離、外方向及び/又は内方向への浮動半月の不全脱臼、及び距腓骨関節の衝突が含まれる。
【0006】
最新のプロテーゼ設計は、三つの構成要素を備えており且つ浮動中間エレメントを含むことを特徴とする。この中間エレメントは、構成要素の磨耗を最小にすると同時に、踝の軸線方向回転の多軸性に対処するため、全ての関節位置で関節表面と完全に一致できるようにするために導入された。これらの設計は全て、中間エレメント用の平らで湾曲した表面を備えていることを特徴とする。これは、脛骨構成要素に対する運動の自由度を制御できるように、骨とプロテーゼの脛骨構成要素との間の界面での表面の磨耗及び応力を減少するように、前後並びに内−外移動を制御できるようにするためである。例えば、米国特許第4,470,158号、米国特許第4,755,259号、及び米国特許第5,766,259号を参照されたい。これらの三構成要素設計は、脛骨構成要素及び/又は距骨構成要素を無菌状態で緩めると、プロテーゼが移動してしまい、交換した関節での動きが不適切になるという問題点があることが報告されている。
【特許文献12】米国特許第4,470,158号
【特許文献13】米国特許第4,755,259号
【特許文献14】米国特許第5,766,259号 これらの従来の全踝プロテーゼの間の共通の特徴は、これらのプロテーゼが、踝関節への前側アプローチで形成した切開部を通して挿入されるということである。このアプローチは、踝に大きな切開部を形成し、腱及び他の軟質組織を側方に移動し、かくして重要な軟質組織構造、及び更に重要なことには、距骨に血流を提供する血管神経性構造を侵害することを必要とする。
【0007】
踝関節プロテーゼは、その多くの開発にも拘わらず、多くの場合、所望以下の性能しか示さなかった。かくして、新規であり且つ改良された種類のこのような装置が必要とされ続けている。更に、治癒を高め且つプロテーゼの故障率を下げるように踝関節プロテーゼを埋め込むための侵襲性が低い手術方法が必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上、本明細書を更に良好に理解できるように、本発明と関連した従来技術を比較的広く述べた。これに関し、本発明の目的及び利点を考慮されたい。
本発明の目的は、改良踝関節プロテーゼを提供することである。このプロテーゼは、このような装置の現在の故障率を低下する。
【0009】
本発明の別の目的は、治癒を改善し且つプロテーゼの故障率を低下するように踝関節プロテーゼを挿入するための侵襲性の低い手術方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、踝関節プロテーゼを挿入するための、標準的な前方アプローチでなく横方向アプローチを使用する手術方法を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、距骨への血液供給を保存することによって、距骨への血液供給の損傷により生じることが知られている無血管病理状態が起こらないように、標準的な前方アプローチでなく横方向アプローチを使用する踝関節プロテーゼを埋め込むための手術方法を提供することである。
【0011】
本発明の目的は、三日月形鋸を使用して踝関節プロテーゼを挿入するための踝関節の形成に関する。これにより骨の切除を最小にできる。これは、関節の自然の輪郭に従い、踝プロテーゼを埋め込むため、脛骨先端及び距骨の最も強い部分を保存する。
【0012】
本発明の目的は、骨が内方成長するための又はセメント固定するための表面積が、平らな表面を使用する標準的なプロテーゼによって提供される表面積よりも多くなるように、輪郭した脛骨及び距骨に取り付けるための三日月形状表面を持つ構成要素を含む踝関節プロテーゼを提供することである。
【0013】
本発明の目的は、非拘束状態から半拘束状態の範囲の様々なレベルの拘束が加えられた踝関節プロテーゼを提供することである。これは、様々な臨床的状況に対処するための選択肢を提供することである。最終的には、この目的は、磨耗を最小にし且つインプラントの寿命を伸ばす踝関節プロテーゼを使用することである。
【0014】
本発明の更に別の目的は、整形外科学での踝関節交換の有効性を高める装置及び方法を提供することである。
本発明のこれらの及び他の目的及び利点は、添付の概要、図面、及び以下の詳細な説明を参照して本発明をよく理解するにつれて容易に明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0015】
改良踝関節プロテーゼ及びこれらのプロテーゼの挿入方法の開発に対する必要を認識し、本発明は、全体として、上文中に説明した必要を満たし、従来技術の装置及び方法で明らかにした欠点を解消することに関する。
【0016】
本発明によれば、患者の脛骨先端と距骨に設けられるようになった踝関節プロテーゼを提供することによって以上の必要を満たすことができる。このプロテーゼには、多くの実施例が含まれる。
【0017】
好ましい可動支承実施例では、プロテーゼは、脛骨構成要素、距骨構成要素、及び可動支承構成要素を含み、これらの構成要素は、患者に外−内埋め込みされる。脛骨構成要素の上面は、前後方向に凸状の湾曲を有し、脛骨先端の形成済部分の湾曲とほぼ適合するように形成されており、下面はほぼ平らである。距骨構成要素の上面は、二つの湾曲形態ののうちの一方を有する。前後方向の凸状湾曲だけを有するか或いは、この湾曲に加えて外−内方向に凹状の湾曲を有する。底面は、二つの賦形表面のうちの一方を有する。前後方向に凹状の湾曲を有し、距骨の形成済部分の湾曲とほぼ適合するように形成されているか或いはほぼ平らな表面を有する。可動支承構成要素の上面はほぼ平らであり、その底面は距骨構成要素の上面の湾曲と相補的な湾曲を有する。
【0018】
好ましい半拘束支承実施例では、プロテーゼは、患者に外−内埋め込みされる半拘束脛骨支承構成要素及び距骨構成要素を含む。この場合、脛骨構成要素の上面は前後方向に凸状の湾曲を有し、脛骨先端の形成済部分の湾曲とほぼ適合するように形成されており、その底面は前後方向に凹状の湾曲を有する。距骨構成要素の上面は、表面接触を最大にできるように半拘束支承構成要素底面の湾曲と相補的であるように形成された湾曲を有する。その底面は、前後方向で凹状の湾曲を有し且つ下方に突出した突出部をその前端及び後端に有するか或いは、前後方向に平らな表面を有し且つ下方に突出した突出部をその前端及び後端に備えていない。半拘束支承構成要素は、脛骨構成要素の底面の湾曲と相補的な湾曲を備えた上面を有し、これらの表面を様々な拘束レベルで互いに係止する。半拘束支承構成要素を形成するため、ポリエチレン又は他の適当な支承材料を使用する。
【0019】
本発明の第3実施例によれば、患者の脛骨先端と距骨との間の関節表面と関連した疾病状態の骨を交換するように踝関節プロテーゼを外−内埋め込みするための方法が提供される。この方法は、(a)関節と隣接した踝及び足の外側に切開部を形成する工程、(b)患者の腓骨を関節の上方の所定の箇所で切断し、踝関節へのアクセスを得るように腓骨の下部分を下に折り返す工程、(c)関節へのアクセスを改善するように踝関節を脱臼する工程、(d)疾病状態の骨を除去することによって脛骨の一部を形成し、この形成された部分を、挿入されるべき脛骨構成要素の前後断面輪郭と適合する形体にするように脛骨先端の端部に三日月形外−内切断部を形成する工程、(e)疾病状態の骨を除去することによって距骨の一部を形成し、この形成された部分を、挿入されるべき距骨構成要素の前後平面輪郭と適合する形体にするように距骨のドーム部分に三日月形(又はほぼ平らな)外−内切断部を形成する工程、(f)脛骨及び距骨の切断面に一つ又はそれ以上の外−内凹所を形成する工程、(g)脛骨の形成済部分に脛骨構成要素を外側から内側へ挿入する工程、(h)距骨の形成済部分に距骨構成要素を外側から内側へ挿入する工程、(i)可動支承プロテーゼが使用される場合には、脛骨構成要素と距骨構成要素との間に可動支承構成要素を外側から内側へ挿入する工程、又は半拘束支承プロテーゼを使用する場合には、脛骨構成要素と距骨構成要素との間に半拘束支承構成要素を外側から内側へ挿入する工程、(j)踝関節から脱臼状態をなくす工程、(k)腓骨の下部分を腓骨の基端部分に対して所定位置に戻し、部分を所定位置に固定する工程、及び(l)切開部を閉鎖する工程を含む。
【0020】
かくして、以下の詳細な説明が良好に理解されるようにするため、以上、本発明を広範にでなく簡単に説明した。これらは、勿論、本発明には以下に説明するこの他の追加の特徴があり、これは、本発明の最終的な特許請求の範囲の要旨である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の少なくとも一つの実施例を詳細に説明する前に、本発明の用途は、以下の説明に記載した、又は添付図面に示した構造の詳細及び構成要素の構成に限定されないということは理解されるべきである。本発明は、他の実施例が可能であり、様々な方法で実施できる。更に、本明細書中で使用するフレーズは用語は説明を目的としたものであって、限定であると考えられるべきではないということは理解されるべきである。
【0022】
次に、好ましい実施例が示してあり、全体に亘って同様のエレメントに同じ参照番号が付した添付図面を参照すると、図1には、人間の右足の外側の正面図が示してある。ここには、足の骨の大部分及び下脚骨の下端が示してある。本発明は、これらの骨のうちの三つ、即ち腓骨2、脛骨4、及び距骨6と関連している。
【0023】
踝関節へ外側からアクセスするため、腓骨2をその下端の上方の所定の箇所で切断し、この下端を側方に移動する。図2を参照されたい。腓骨の先端を、後距腓靱帯及び踵腓靱帯にヒンジ止めされた状態で折り返す。結合靱帯、前距腓靱帯、及び踵腓靱帯の部分を腓骨から外す。踝関節を手作業で、又は内側部に適用した一側外固定具を使用して脱臼させる。これにより、切断されるべき脛骨先端表面及び距骨ドーム表面への良好なアクセスが提供される(図3参照)。
【0024】
図4は、脛骨先端及び距骨ドームの表面に形成されるべき切断部の大まかな形状を破線で示す。これらの切断部の幾何学的形状は三日月形である。これは、三日月形が関節及び脛骨先端及び距骨の軟骨下骨の自然の解剖学的輪郭にぴったりと従うためである。
【0025】
三日月形切断部は、セメント固定するため又は骨が内方成長するための更に多くの骨表面積を提供する。踝関節表面を露呈する外側からのアプローチにより、正確に三日月形に切断する際に失われる骨を最少にするための再現可能な方法を可能にする。関節及びその軟骨下骨の自然の解剖学的輪郭に従った三日月形切断部の精度により、脛骨先端及び距骨の最も強い部分を保存できる。踝関節形成部を埋め込む最良の骨であり、踝関節の生き残りを改良する。骨の変形のため三日月形鋸が使用できない場合には、距骨について実質的に平らな切断部を使用してもよい。更に、前側アプローチでは、代表的には前側アプローチでは傷つけてしまう距骨の細い血液供給部が無傷で残る。脛骨先端血液供給部は、同様に、横方向アプローチでは保存される。前側アプローチは、前側アプローチとは異なり、軟質組織を傷付けることが少ない。
【0026】
プロテーゼを埋め込むことができるようにするのに必要な骨を除去するため、三つの基本的切断部が必要である。第1の切断部は、疾病状態の/損傷した軟骨及び骨を除去するための距骨ドームのところの三日月のほぼ平らな切断部である。第2の切断部は、内側壁の外側部を自由にするための前後方向切断部である。第3の及び最後の切断部は、脛骨先端に横−内方向で形成した三日月の切断部である。この第3の切断部は、脛骨先端の内壁に形成された第2切断部と交差し、脛骨の先端セグメントを自由にする。
【0027】
これらの切断部は、図5に示す特殊切断ガイド8を使用して形成される。これは、複数の固定穴11を持つベース10を含む。患者の脛骨に固定するため、これらの固定穴に一つ又はそれ以上の固定ピン又は取り付けピンを通すことができる。ベースの側部に設けられた止めねじ穴11aにより、ベースの位置を、患者の脛骨から延びるピンに対し、止めねじを使用して固定できる。ベースの頂部に設けられたスロット状の穴12を患者の脛骨の取り付けピン上に置き、ベースを患者の脛骨に固定するための好ましい初期手段を提供する。
【0028】
ベースの後部には、係止シリンダ16をベース10に配置できるようにするためのスロット状キャビティ14が設けられている。係止シリンダは、その先端が全体にベースの前部分向かって延びる状態でこのキャビティ内に嵌着する。このシリンダは、その外面から延びる穴を有する。この穴は、ベースの後キャビティへの入口で露呈されたシリンダの基端からシリンダの軸線に沿って延びるねじ穴18と交差する。ベースの頂部に設けられたスロット状の穴12は、ベースの後部に形成されたキャビティ14内に延び、次いでベースの底部を通り、その結果、このスロット状の穴12はベースを完全に貫通している。
【0029】
使用に当たっては、シリンダ16は、ピンが患者の脛骨からシリンダ外面の穴を通って延びるように配置される(図6参照)。シリンダは止めねじによってピンに固定される。止めねじは、シリンダの軸線方向ねじ穴18に嵌着し、シリンダの基端のところで露呈された止めねじの自由端にアクセスすることによって回すことができる。ベースの各側から追加のねじ穴20が延びており、これらのねじ穴は、ベースの後キャビティ14の側部内に突出している。これらの穴は、締め付けることによってシリンダ16をベース10の残りに対して所定の場所に係止する止めねじ22を受け入れる。この形体の利点は、患者の脛骨のピンに係止された係止シリンダ16に対してベース10の位置を調節するための手段を外科医に提供するということである。かくして、係止シリンダ16をいずれかの側に移動でき、患者の脛骨から延びるピンの軸線が画成する垂直方向軸線を中心として回転させることができる。
【0030】
ベースの上面にその外縁部に向かって配置された固定穴11の中心線は、ベースの長さ方向中心線に向かって傾斜しており、その長さ方向中心線に関して所定の角度をなしている。この角度は、これらの穴を通るピンが脛骨とその表面に対してほぼ垂直に接触できるようになっている。これにより、これらのピンを、骨に最も固定的に取り付けられるように、脛骨の中心線に向かって差し向けることができる。
【0031】
このベースの前側にはシェルフ24が取り付けられている。このシェルフの前面は、脛骨先端及び距骨ドームの表面に形成される切断部で使用する上で望ましい湾曲を持つように賦形されている。外科医は、手術手順中の切断を案内するため、彼が持った湾曲したブレードをシェルフの前面に当てる。
【0032】
シェルフ24は、シェルフの後側に取り付けられた枢動継手26を中心として上下に枢動できるように取り付けられている。止めねじ27により、枢動継手26の回転角度を固定できる。更に、この連結は、シェルフをシャフトから容易に取り外すことができる性質を備えている。これにより、シャフトに取り付けられたシェルフを相互交換でき、そのため、手術中に必要とされる適当な突出部を持つ一群の様々な表面湾曲から一つのシェルフを選択できる。
【0033】
シェルフの枢動継手から、ベースの全部に存在するキャビティの内外に摺動できるシャフト28が延びている。ベースの側部には二つの追加の穴32が設けられており、これらの穴には、ベースの前キャビティ内に延びるシャフト28の外面と接触するように内方にねじ込むことができる止めねじ34が配置される。かくして、シェルフの後側とベースの前側との間の距離は、これらの止めねじを使用してシャフトをベースに対して係止することによって固定できる。この形体では、シェルフの位置は三つの方向、即ちシャフトをベースに出入りさせる際の前方及び後方、及びベースの前キャビティ内で回転できるシャフトの軸線を中心とした回転方向、及びシャフトの前側とシェルフの後側とを連結するヒンジ継手を中心とした回転(即ちシェルフの端部が水平方向に延びているものと仮定した場合の上下方向で調節自在である。
【0034】
踝関節を露呈するのに必要な切開部を形成し、継手に完全にアクセスできるように腓骨を切断して後方に移動した後、必要な切断部を距骨及び脛骨に形成する上でシェルフ24を最もよく使用できる脛骨上の位置に切断ガイド8を配置する。骨切断部とプロテーゼ構成要素との理想的整合状態を達成するのを補助するため、解剖学的、生理学的、及び身体力学的整合の復元を容易にするため、切断ガイド8を変更してもよい。
【0035】
正常な反対側の踝の術前X線写真を撮影する。正常な踝のX線写真を疾病状態の踝と比較する。疾病状態の踝関節の損傷が少ない方の側部を、踝の前後方向X線写真及び側方X線写真の両方で確認する。X線写真のが行われるこれらの箇所は、通常の構造及び踝関節レベルを復元するのに役立つ。
【0036】
整合ロッド36を切断ガイド8に取り付ける。このガイドは、基端方向で膝まで延びている。図7を参照されたい。整合ロッド36はこの位置に保持され、コイル状ばね38で膝に対して基端方向で安定化し、穿刺ピンで踝に対して先端方向で安定化する。
【0037】
脛骨の横方向X線写真を撮影し、基端側の膝から先端側の踝まで脛骨の骨髄管の中央下方に整合するように整合ロッド36を位置決めする。
整合ロッド36を、この整合ロッド36に対して垂直な前後平面内で踝関節ラインを整合するための基準として使用する。
【0038】
外−内平面で踝関節を整合するため、前後方向X線写真を撮影する。細いワイヤを踝関節の前部で切断ガイド8に外側から内側まで通す。正常な踝関節のX線撮影に基づいて損傷量が最小であることが確認された踝関節の部分の直ぐ手前に細いワイヤが配置されるまで、三日月の切断部の高さを調節する。
【0039】
脛骨の上方でベースの頂部に配向されたスロット状穴12は、一次取り付けピンを挿入するための穴を脛骨に穿孔するための場所を決定するのに役立つ。このピンの挿入後、その延長端がベースの頂部、スロット状穴12、及び係止シリンダの穴を通って供給される。次いで、シリンダの止めねじを締め付け、切断ガイド8を所定の場所に係止する。
【0040】
次に、外科医は、二次固定ピンへの固定で使用するため、側穴11のうちの一つ又はそれ以上を選択する。二次固定ピンは、穴11を通って脛骨に通される。これらのピンの各々について、先ず最初に骨にパイロット穴を穿孔し、二次取り付けピンを穴11に挿入する。止めねじ11aを再び使用し、切断ガイドをこれらの二次取り付けピンの各々に係止する。切断ガイドが取り付けピンに固定的に係止された後、必要な切断部を外科医が形成するのを最も効果的に補助するために装置のシェルフ24が適正に配置されるようにするため、装置のシェルフ24を調節でき且つ整合できる。
【0041】
切断ガイド8は、手術環境で使用するのに適しており且つ殺菌を行うことができるステンレス鋼等の任意の適当な材料で形成できる。
図9は、必要な部分を除去した後の脛骨先端及び距骨ドームを示す。これらの部分は、距骨外面切断ガイド25を用いて除去される。距骨外面切断ガイドは、距骨の外面を切断するのに使用される。これは、距骨構成要素の内側用の平らな噛み合い表面を提供する。この表面切断ガイド25は、切断ガイドシェルフとして作用する湾曲部品27を含む。この湾曲部品27は、切断シェルフの外縁部の上から下まで延びる垂直エレメント29と隣接している(図10のA及びBを参照されたい)。湾曲部品27は狭幅であり、そのため、脱臼した脛骨と距骨との間に位置決めできる。次いで、湾曲部品27を距骨の上側と面一に保持し、距骨の外縁が切断シェルフの垂直エレメントに対して外方に突出するように内方に押す。次いで、揺動鋸を使用して距骨の外部を切断する。この距骨外面切断部は、距骨でほぼ平らな切断部を使用する場合には必要でない(図11のA及びBを参照されたい)。これらの形成した表面は、プロテーゼ構成要素の骨−金属界面と対応する。
【0042】
これらの形成した表面は、骨の外縁部から内縁部まで延びる一つ又はそれ以上の凹所を有するということは理解されよう。これらの凹所は、プロテーゼ構成要素の部分に対応する形状の突出部及び/又は肩部と適合するように形成されている。これらの突出部は、プロテーゼ上を外側から内側まで延びており、プロテーゼの突出部に対して垂直な平面内で起こる足首の曲げ伸ばしに対する安定性を高めることができる。これらの凹所は、凹所切断ガイド35を用いて位置決めされ且つ形成される(図12のA及びBを参照されたい)。
【0043】
この凹所切断ガイド35は、上方及び下方の両方向に移動する垂直エレメント39に取り付けられた湾曲シェルフ37を有する。垂直エレメントには幾つかの穴41が設けられており、これらの穴は、これらの穴から延びる整合チューブ43を有する。これらの穴及びこれらの穴の整合チューブは湾曲シェルフ37の表面と平行に延びる。湾曲シェルフ37は、脱臼した脛骨と距骨との間に位置決めできるように狭幅である(図13のA及びBを参照されたい)。湾曲シェルフ37を距骨の上面と向き合ってしっかりと保持した状態で、このシェルフを、ガイドの前後部の近くに位置決めされた整合チューブに通した細いワイヤで距骨にピン止めする。細いワイヤを、各凹所について湾曲シェルフ37に下方に通し各細いワイヤの配向及び位置を踝の前後方向X線写真及び横方向X線写真に基づいて検査する。凹所の位置が決定された後、外から内までテーパしたテーパードドリルで一つ又はそれ以上の安定化凹所を距骨に形成する。(図14のA及びBを参照されたい)。
【0044】
本発明の踝関節プロテーゼは、二構成要素実施例又は三構成要素実施例のいずれかの形態をとることができ、これらの実施例を、夫々、以下に可動支承態様又は半拘束態様と呼ぶ。これらを以下に別々に説明する。
【0045】
図15は、本発明の踝関節プロテーゼの好ましい可動支承体実施例を側方から見た斜視図である。これは、脛骨構成要素40、距骨構成要素50、及び可動支承構成要素60を含み、ここで脛骨構成要素40及び距骨構成要素50は、夫々、形成済の三日月形状の脛骨表面及び距骨表面に取り付けられる。可動支承構成要素60は、脛骨構成要素40と距骨構成要素50との間に配置される。図16を参照されたい。
【0046】
脛骨構成要素40は、形成済の脛骨先端表面の湾曲とほぼ同じ形態をとるように前後方向で凸状に湾曲した上面42を有する。その底面44は平らである。上面42には、外−内方向で整合した一つ又はそれ以上の突出した表面46が設けられており、これらの突出表面は、形成済の脛骨表面に形成された同様の形状の凹所と適合するように形成されている。これらの突出部46は、形成済の脛骨先端表面に対する構成要素40の動きを安定化し、骨の内方成長又は構成要素の脛骨へのセメント固定のための大きな表面積を提供するのに役立つ。これらの突出部は、装置を外側から内側に挿入する場合に更にしっかりとしており且つ安定した嵌着部を形成するように、内側が狭幅で外側が広幅であるようにテーパしていてもよい。構成要素の上面42は、骨の内方成長又はセメント固定を高める物質でコーティングされていてもよい。この材料は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は相互係止機構を提供する他の材料であってもよい。
【0047】
距骨構成要素50は、三日月形構造であり、上面52及び底面54の両方が湾曲している。その上面52は前−後方向で凸状に湾曲しており、外−内方向で凹状に湾曲している。その底面54は前−後方向で凹状に湾曲しており、これはほぼ形成済の距骨ドームの自然の湾曲である。距骨構成要素の底面の幾つかの箇所は、好ましくは、その前縁部及び後縁部がその底面54から下方に延びる突出部即ち押縁58をなしている。これらの突出部58の形状は、距骨ドームの形成済表面に形成した同様の形状の凹状又は押出部と適合するように形成されている。これらの突出部58は、形成済の距骨ドームの表面に対するこの構成要素50の動きを安定化し、骨の内方成長又は距骨ドームへの構成要素50のセメント固定のための大きな表面積を提供するのに役立つ。
【0048】
構成要素の底面54は、骨の内方成長又はセメント固定を高める物質でコーティングされていてもよい。距骨構成要素50の内側には、上面から下方に延びる肩部54(a)が設けられている。これは、距骨の形成済の内側面と一致する。
【0049】
プロテーゼの距骨構成要素は、踝の内側及び外側の斜行継手表面(「ガッタ(gutter)」)の半−表面再仕上げを行う上で効果的に役立つ。脛骨側部に内側切り子面を表面再仕上げし、距骨側部に外側切り子面を表面再仕上げすることによってこれを行う。上関節連結表面の脛骨部分及び距骨部分の両方を完全に表面再仕上げする。
【0050】
可動支承構成要素60は、平らな上面62及び鞍形の底面64を有する。底面64は、内方及び外方へ回すことができるようにするため、距骨構成要素上面52と適合するように鞍形形体を備えて形成されている。この鞍形状態により、更に、足首の曲げ伸ばしを可能にする。可動支承体の上面62は脛骨構成要素の平らな底面44の形状と適合するように平らなになっている。この平らな表面により、内方及び外方へ回すことができる。
【0051】
これらの構成要素40、50、60は、好ましくは、手術環境に適した任意の適当な材料で形成されていてもよい。高密度超高分子量ポリエチレンが支承面についての優れたプラスチック材料である。この材料はこの他の手術装置で広範に使用されており、優れた耐磨耗性及び低い摩擦係数を備えていることを特徴とする。チタニウムやコバルトクロム合金又はセラミックスは、骨表面にしっかりと取り付けられる構成要素に一般的に使用されている材料である。
【0052】
上文中に説明した踝関節プロテーゼの可動支承体実施例は、更に、様々な態様を備えていてもよい。例えば、幾つかの用途では、前後方向にだけ凸状の湾曲を持つ上面52を備えた距骨構成要素50を使用するのが好ましい。可動支承構成要素60の底面64が適合した相補的湾曲を備えていなければならないため、この表面64は、前後方向にだけ凸状の湾曲を有する。可動支承構成要素の底面で使用できる湾曲の様々な種類を比較する図17A−1、図17A−2、図17B−1、及び図17B−2を参照されたい。
【0053】
距骨の変形により、三日月の切断部でなく平らな切断部を使用する距骨構成要素を設けることもまた有利である。例えば、距骨ドームが潰れてしまい、三日月の切断部を形成する余地がない場合である。距骨構成要素70は、この場合も様々な支承面湾曲71及び72を備えており、下面即ち底面に平らな表面73を備えていてもよい。この場合も、内−外方向突出部74が、固定及び追加の安定性のための大きな表面積を提供する。底面に平らな切断部を持つ可能な距骨構成要素形体について図20C−1乃至図20C−7を参照されたい。
【0054】
好ましい半拘束支承実施例では、プロテーゼは、脛骨構成要素41、半拘束支承体構成要素61、及び距骨構成要素51を含み、この場合、脛骨構成要素41及び距骨構成要素51が、夫々、形成済の三日月の脛骨表面及び距骨表面に取り付けられる。図19を参照されたい。
【0055】
この実施例では、脛骨構成要素41の上面43は、形成済の脛骨先端表面の湾曲と同様に前後方向に凸状の湾曲を備えている。この上面43には、外−内方向で整合した一つ又はそれ以上の突出した表面47が設けられており、これらの突出表面は、脛骨の形成済の表面に形成した同様の形状の凹所と適合する形体を備えている。これらの突出部47は、形成済の脛骨先端に対する構成要素41の動きを安定させるのに役立ち、骨の内方成長又は構成要素の脛骨へのセメント固定のための大きな表面積を提供する。これらの突出部47は、装置を外側から内側に挿入するときに更にしっかりとしており且つ安定した嵌着部を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしていてもよい。構成要素上面43は、骨の内方成長又はセメント固定を高めるための物質でコーティングされていてもよい。この材料は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は相互係止機構を提供する他の材料であってもよい。
【0056】
脛骨構成要素の底面45は、下側の半拘束支承構成要素61に対して様々な程度の拘束を提供するように設計された様々な湾曲形体の一つを備えていてもよい。この支承構成要素61は、好ましくは、ポリエチレン又は他の適当な支承材料から形成されており、これに対し脛骨構成要素及び距骨構成要素は、様々な金属のうちの一つから形成される。脛骨構成要素の底面で使用できる様々な種類の湾曲を比較するための図18A−1、図18A−2、図18B−1、及び図18B−2を参照されたい。
【0057】
半拘束支承構成要素の上面は、脛骨構成要素41の底面に結合されていてもよいし機械的に取り付けられていてもよい。半拘束支承構成要素61は、脛骨構成要素41に部分的に係止されていてもよい。例えば、その上部63は、脛骨構成要素41の底面に配置された僅かに凹状の湾曲と適合するように、僅かに凸状になっていてもよい。支承構成要素の上面にドームが設けられ、このドームが、脛骨構成要素の底面に設けられた適合する凹所49内に部分的に係止する半拘束支承体実施例を示す図19のAを参照されたい。図19のAに示す脛骨構成要素の底面図である図19のBを参照されたい。係止態様及び非係止態様では、半拘束支承構成要素61の下部65は、必要とされる拘束に応じて様々な形体を有する。
【0058】
この半拘束支承実施例では、距骨構成要素51の上面53は、半拘束支承構成要素の底面65の湾曲と適合し且つ相補的な湾曲を備えている。距骨構成要素の底面55は、前後方向で凹状の湾曲を有し、又はほぼ平らであり、その形状は、ほぼ自然の湾曲と同様であるか或いは形成済距骨ドームの平らな鋸断部と同様である。距骨構成要素の底面上の幾つかの箇所に、好ましくは前縁部及び後縁部のところに、その底面57から下方に延びる突出部又は押縁59が設けられている。図20A−1、図20A−2、図20B−1、及び図20B−2を参照されたい。これらの突出部59の形状は、距骨ドームの形成済の表面に形成された同様の形状の凹所又は延長部と適合する形体を備えている。これらの突出部59は、形成済の距骨ドーム表面に対するこの構成要素51の動きを安定化するのに役立ち、距骨ドームへの構成要素51の骨内方成長用の大きな表面積を提供する。距骨構成要素51の外側には、上面から下方に延びる肩部55(a)が設けられている。この肩部は、距骨の形成済の外面と一致する。構成要素の底面55は、骨内方成長及びセメント固定を高める物質でコーティングされていてもよい。
【0059】
半拘束支承実施例では、脛骨構成要素及び距骨構成要素は、距骨の自然の截頭円錐形形状と同様であるように、内側が外側よりも広幅であってもよい。
脛骨構成要素40及び距骨構成要素50を所定の場所に取り付けるため、これらの構成要素の突出部46及び/又は肩部56を、脛骨先端表面及び距骨ドーム表面の夫々に形成した適合する凹所又は溝と注意深く整合する。これらの構成要素の内側延長部は、溝の外延長部に当接する。手術用マレットを使用してこれらの構成要素の横縁部に軽い打撃を加え、それらの突出部及び/又は肩部の内側縁部を、適合する溝に、これらの構成要素が脛骨表面及び距骨ドーム表面の夫々に一杯に着座するまで打ち込んでもよい。これらの構成要素は、セメント固定によって、又はプレス嵌め及び後の骨内方成長によって脛骨切断面及び距骨ドーム切断面に付着する。
【0060】
可動支承構成要素60は、踝関節内に、脛骨構成要素40と距骨構成要素50との間に、手作業で適切に配置し着座してもよい。可動支承構成要素は、足が脱臼位置にあるときに踝関節内に挿入される。図21は、プロテーゼの全ての構成要素が所定の場所にある状態のプロテーゼの可動支承実施例についての完成した踝関節を示す。図22は、踝プロテーゼ構成要素が挿入され、踝脱臼が取り除かれ、腓骨が元の位置に戻され、所定位置に配置された状態を示す。
【0061】
完成した踝関節が緩過ぎる場合には厚い可動支承構成要素60を選択してもよい。同様に、完成した踝関節がきつ過ぎる場合には薄い可動支承構成要素60を使用できる。適正な厚さの可動支承構成要素60を選択することにより、プロテーゼの全体の厚さを調節できる。
【0062】
プロテーゼの半拘束支承実施例について、様々な厚さの脛骨構成要素又は距骨構成要素を使用して上文中に説明したのと同じ装着上の目的を達成する。
以上の開示は、本発明の好ましい実施例に関するけれども、これらの詳細は単に明瞭化を図る目的で提供されたものであるということは理解されよう。本発明の様々な変形及び変更は、特許請求の範囲に記載した本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】人間の右足の外側の側面図である。
【図2】腓骨を切断し、踝関節への外側からのアクセスを得るために下方に移動した、図1の足の同様の図である。
【図3】踝関節への良好な外側アクセスを提供するように脱臼した踝関節を示す、図1の足の同様の図である。
【図4】脛骨先端及び距骨ドームの表面に形成されるべき切断部の形状を破線で示す、図1の足の同様の図である。
【図5】脛骨先端及び距骨ドームの表面に切断部を形成するのに使用される特殊切断ガイドを側方から見た斜視図である。
【図6】距骨上部と脛骨底面との間の隣接した組織の一部を手術で除去するのに使用される図5の特殊切断ガイドを示す図である。
【図7】特殊切断ガイドとともに使用される整合ロッドの正面図である。
【図8】特殊切断ガイドとともに使用される整合ロッドの側面図である。
【図9】必要な部分を除去した後の脛骨先端及び距骨ドームを示す、図1と同様の外側の側面図である。
【図10−A】距骨、距骨ドームの外面を切断するのに使用される外面切断ガイドの正面図である。
【図10−B】図10のAに示す切断ガイドの拡大図である。
【図11−A】図10のAに示す切断ガイドの外側の側面図である。
【図11−B】図11のAに示す切断ガイドの拡大図である。
【図12−A】距骨ドーム及び脛骨先端の表面に凹所を形成するのに使用される凹所切断ガイドの斜視図である。
【図12−B】図12のAに示す凹所切断ガイドの外側の側面図である。
【図12−C】図12のAに示す凹所切断ガイドの内側の側面図である。
【図13−A】図12に示す凹所切断ガイドの正面図である。
【図13−B】図13のAに示す凹所切断ガイドの拡大図である。
【図14−A】図12に示す凹所切断ガイドの外側の側面図である。
【図14−B】図14のAに示す凹所切断ガイドの拡大図である。
【図15】本発明の踝関節プロテーゼの好ましい可動支承実施例を内側から見た斜視図である。
【図16】脛骨先端及び距骨ドームの除去した部分の代わりに挿入されるべき可動支承型踝関節プロテーゼを示す、図1の足の同様の図である。
【図17−A−1】底面が鞍形であり、前後方向に凹状の湾曲を有し且つ外−内方向に凸状の湾曲を有する本発明の可動支承構成要素の好ましい実施例の斜視図である。
【図17−A−2】底面が鞍形であり、前後方向に凹状の湾曲を有し且つ外−内方向に凸状の湾曲を有する本発明の可動支承構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図17−B−1】底面が前後方向だけに凹状の湾曲を有する本発明の可動支承構成要素の好ましい実施例の斜視図である。
【図17−B−2】底面が前後方向だけに凹状の湾曲を有する本発明の可動支承構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図18−A−1】底面が鞍形であり、前後方向に凹状の湾曲を有し且つ外−後方向に凸状の湾曲を有する本発明の半拘束態様の脛骨構成要素の好ましい実施例の斜視図である。
【図18−A−2】底面が鞍形であり、前後方向に凹状の湾曲を有し且つ外−後方向に凸状の湾曲を有する本発明の半拘束態様の脛骨構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図18−B−1】底面が前後方向だけに凹状の湾曲を有する本発明の半拘束態様の脛骨構成要素の好ましい実施例の斜視図である。
【図18−B−2】底面が前後方向だけに凹状の湾曲を有する本発明の半拘束態様の脛骨構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図19−A】支承構成要素上面が、この構成要素を脛骨構成要素底面に設けられた適合する凹所に部分的に係止するドームを有する、半拘束支承実施例の内側の斜視図である。
【図19−B】図19のAに示す脛骨構成要素の底面図である。
【図20−A−1】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の外側の図である。
【図20−A−2】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図20−A−3】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の内側の図である。
【図20−B−1】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の外側の図である。
【図20−B−2】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の断面図である。
【図20−B−3】本発明のプロテーゼの半拘束態様で使用する距骨構成要素の好ましい実施例の内側の図である。
【図20−C】1乃至7は、距骨で平らな切断部が必要な場合に本発明のプロテーゼの可動支承態様又は半拘束態様のいずれかで使用する距骨構成要素の好ましい実施例の外側、断面、内側、及び底面の図である。
【図21】脛骨先端及び距骨ドームの除去した部分の代わりに挿入した後の可動支承体及び踝関節プロテーゼ構成要素を示す、図1の足の同様の図である。
【図22】可動支承体、挿入された踝関節プロテーゼ、元に戻した踝脱臼、及び所定位置に戻されかつ所定の場所にプレートで止めた腓骨を示す、図1の足の同様の図である。
【符号の説明】
【0064】
8 切断ガイド
10 ベース
11 固定穴
11a 止めねじ穴
12 スロット状穴
14 スロット状キャビティ
16 係止シリンダ
18 ねじ穴
20 ねじ穴
22 止めねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の脛骨先端及び距骨を含むようになった踝関節プロテーゼにおいて、
、前記脛骨先端の形成済部分に外−内埋め込みするための脛骨構成要素(40)であって、上面(42)及び底面(44)を有し、前記上面は前後方向で凸状の湾曲を有し且つ前記脛骨先端の前記形成済部分の湾曲と相補的であり且つ適合するように形成されており、前記底面はほぼ平らである、脛骨構成要素(40)、
前記距骨の形成済部分に外−内埋め込みするための距骨構成要素(50)であって、上面(52)及び底面(54)を有し、前記上面(52)は前後方向で凸状の湾曲を有し、前記底面(54)は、前後方向で凹状の湾曲又は前後方向でほぼ平らな表面からなる群から選択された形状を有し、前記底面は、前記距骨の形成済部分と相補的であり且つ適合するように形成された、距骨構成要素(50)、及び
前記脛骨構成要素(40)と前記距骨構成要素(50)との間に外−内埋め込みするための可動支承構成要素(60)であって、上面(62)及び底面(64)を有し、前記上面(62)はほぼ平らであり、前記底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の湾曲と相補的な前後方向で凹状の湾曲を有する、可動支承構成要素(60)を含む、踝関節プロテーゼ。
【請求項2】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素上面(42)は、前記脛骨先端の前記形成済部分に形成されたのと同様の形状の凹所と適合するように形成された外−内整合突出部(46)を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項3】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素底面(54)は、この表面から下方に延びる外−内整合突出部(58)を有し、この突出部(58)は、前記距骨の前記形成済部分に形成された同様の形状の凹所と適合するように形成されている、踝関節プロテーゼ。
【請求項4】
請求項2に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素底面(54)は、この表面から下方に延びる外−内整合突出部(58)を有し、この突出部(58)は、前記距骨の前記形成済部分に形成された同様の形状の凹所と適合するように形成されている、踝関節プロテーゼ。
【請求項5】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素は、この距骨構成要素の上面の前記外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(54(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項6】
請求項2に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(50)は、この距骨構成要素の上面(52)の前記外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(54(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項7】
請求項3に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(50)は、この距骨構成要素の上面(52)の前記外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(54(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項8】
請求項4に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(50)は、この距骨構成要素の上面(52)の前記外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(54(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項9】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(52)は、外−内方向で凹状の湾曲を有し、
前記可動支承構成要素底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の外−内方向の湾曲と相補的な外−内方向に凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項10】
請求項2に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(52)は、外−内方向で凹状の湾曲を有し、
前記可動支承構成要素底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の外−内方向の湾曲と相補的な外−内方向に凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項11】
請求項3に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(52)は、外−内方向で凹状の湾曲を有し、
前記可動支承構成要素底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の外−内方向の湾曲と相補的な外−内方向に凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項12】
請求項4に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(52)は、外−内方向で凹状の湾曲を有し、
前記可動支承構成要素底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の外−内方向の湾曲と相補的な外−内方向に凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項13】
請求項5に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(52)は、外−内方向で凹状の湾曲を有し、
前記可動支承構成要素底面(64)は、前記距骨構成要素の上面(52)の外−内方向の湾曲と相補的な外−内方向に凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項14】
請求項2に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨突出部(46)は、前記脛骨構成要素に対して更にしっかりとしており且つ安定的な嵌着部を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしている、踝関節プロテーゼ。
【請求項15】
請求項4に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨突出部(46)は、前記脛骨構成要素に対して更にしっかりとしており且つ安定的な嵌着部を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしている、踝関節プロテーゼ。
【請求項16】
請求項8に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨突出部(46)は、前記脛骨構成要素に対して更にしっかりとしており且つ安定的な嵌着部を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしている、踝関節プロテーゼ。
【請求項17】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素上面(42)は、この構成要素と形成済脛骨先端表面との間の付着を高める物質でコーティングされている、踝関節プロテーゼ。
【請求項18】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素底面(42)は、この構成要素と形成済距骨表面との間の付着を高める物質でコーティングされている、、踝関節プロテーゼ。
【請求項19】
請求項17に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記コーティング物質は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は前記脛骨構成要素(40)と形成済脛骨先端表面との間の付着を良好にするための相互係止機構を提供する他の材料からなる群から選択される、踝関節プロテーゼ。
【請求項20】
請求項18に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記コーティング物質は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は前記距骨構成要素(40)と形成済距骨表面との間の付着を良好にするための相互係止機構を提供する他の材料からなる群から選択される、踝関節プロテーゼ。
【請求項21】
請求項1に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記構成要素(40、50、60)は、超高分子量ポリエチレン、チタニウム又はコバルトクロム合金、又はセラミックス、又は手術で埋め込むことができる他の適当な材料からなる群から選択された材料から製造されている、踝関節プロテーゼ。
【請求項22】
患者の脛骨先端及び距骨を含むようになった踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨先端の形成済部分に外−内埋め込みするための脛骨構成要素(41)であって、上面(43)及び底面(45)を有し、前記上面(43)は前後方向で凸状の湾曲を有する、脛骨構成要素(40)、
前記距骨の形成済部分に外−内埋め込みするための距骨構成要素(51)であって、上面(53)及び底面(55)を有し、前記上面(53)は前後方向で凸状の湾曲を有し、前記底面(55)は、前後方向で凹状の湾曲又は前後方向でほぼ平らな表面からなる群から選択された形状を有し、前記底面は、前記距骨の形成済部分と相補的であり且つ適合するように形成された、距骨構成要素(51)、及び
前記脛骨構成要素(41)と前記距骨構成要素(51)との間で外−内埋め込みするための半拘束支承構成要素(61)であって、上面(63)及び底面(65)を有し、前記底面(65)は、前記距骨構成要素の上面の湾曲と相補的な前後方向で凹状の湾曲を有する、半拘束支承構成要素(61)を有し、
前記半拘束支承構成要素の上面(63)及び前記脛骨構成要素底面(45)は、前記半拘束支承構成要素の上面(63)と前記脛骨構成要素底面(45)との間の移動及び相互作用に所定レベルの拘束を提供するのを補助するように形成された相補的湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項23】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素底面(45)は、前後方向で凹状の湾曲を有し、
前記半拘束支承構成要素の上面(63)は、前後方向で相補的な凸状の湾曲を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項24】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素底面(45)の一部は凹所(49)を有し、
前記半拘束支承構成要素の上面(63)の一部は、前記脛骨構成要素底面(45)の前記凹所(49)と相補的であるように、及び前記表面間の相対移動を部分的に拘束するように形成されており且つ前記表面上に配置された凸状突出部を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項25】
請求項23に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素底面(45)の一部は凹所(49)を有し、
前記半拘束支承構成要素の上面(63)の一部は、前記脛骨構成要素底面(45)の前記凹所(49)と相補的であるように、及び前記表面間の相対移動を部分的に拘束するように形成されており且つ前記表面上に配置された凸状突出部を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項26】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素上面(43)は外−横整合した突出部(47)を有し、この突出部は、前記脛骨先端の前記形成済部分に形成した同様の形状の凹所と適合する形体を備えている、踝関節プロテーゼ。
【請求項27】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素底面(55)は外−横整合した突出部(59)を有し、この突出部は、前記表面から下方に延びており、前記突出部は、前記距骨前記形成済部分に形成した同様の形状の凹所と適合する形体を備えている、踝関節プロテーゼ。
【請求項28】
請求項23に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素底面(55)は外−横整合した突出部(59)を有し、この突出部は、前記表面から下方に延びており、前記突出部は、前記距骨前記形成済部分に形成した同様の形状の凹所と適合する形体を備えている、踝関節プロテーゼ。
【請求項29】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(51)は、前記距骨構成要素上面の外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(55(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項30】
請求項23に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(51)は、前記距骨構成要素上面の外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(55(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項31】
請求項24に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(51)は、前記距骨構成要素上面の外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(55(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項32】
請求項25に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素(51)は、前記距骨構成要素上面の外縁部から下方に延びる前後方向で整合した肩部(55(a))を有する、踝関節プロテーゼ。
【請求項33】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(53)は外−横方向で凹状の湾曲を有し、
前記支承構成要素底面(65)は外−内方向に凸状の湾曲を有し、この湾曲は、前記距骨構成要素の上面(53)の外−内方向の湾曲と相補的である、踝関節プロテーゼ。
【請求項34】
請求項23に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(53)は外−内方向に凹状の湾曲を有し、
前記支承構成要素底面(65)は外−内方向に凸状の湾曲を有し、この湾曲は、前記距骨構成要素の上面(53)の外−内方向の湾曲と相補的である、踝関節プロテーゼ。
【請求項35】
請求項24に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(53)は外−内方向に凹状の湾曲を有し、
前記支承構成要素底面(65)は外−内方向に凸状の湾曲を有し、この湾曲は、前記距骨構成要素の上面(53)の外−内方向の湾曲と相補的である、踝関節プロテーゼ。
【請求項36】
請求項25に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(53)は外−内方向に凹状の湾曲を有し、
前記支承構成要素底面(65)は外−内方向に凸状の湾曲を有し、この湾曲は、前記距骨構成要素の上面(53)の外−内方向の湾曲と相補的である、踝関節プロテーゼ。
【請求項37】
請求項26に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記距骨構成要素上面(53)は外−内方向に凹状の湾曲を有し、
前記支承構成要素底面(65)は外−内方向に凸状の湾曲を有し、この湾曲は、前記距骨構成要素の上面(53)の外−内方向の湾曲と相補的である、踝関節プロテーゼ。
【請求項38】
請求項26に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨突出部(47)は、前記脛骨構成要素に対して更にしっかりとしており且つ安定した嵌着部分を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしている、踝関節プロテーゼ。
【請求項39】
請求項37に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨突出部(47)は、前記脛骨構成要素に対して更にしっかりとしており且つ安定した嵌着部分を形成するように、狭幅の内側から広幅の外側までテーパしている、踝関節プロテーゼ。
【請求項40】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記脛骨構成要素上面(43)は、この構成要素と形成済脛骨先端表面との間の付着を高める物質でコーティングされている、踝関節プロテーゼ。
【請求項41】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、前記距骨構成要素底面(55)は、前記構成要素と形成済距骨表面との間の付着を高める物質でコーティングされている、踝関節プロテーゼ。
【請求項42】
請求項40に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記コーティング物質は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は前記脛骨構成要素と形成済脛骨先端表面との間の付着を良好にするための相互係止機構を提供する他の材料からなる群から選択される、踝関節プロテーゼ。
【請求項43】
請求項41に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記コーティング物質は、焼結ビード、プラズマスプレーしたインプレックス(implex)/柱状金属(インプレックス)、又は前記脛骨構成要素と形成済脛骨先端表面との間の付着を良好にするための相互係止機構を提供する他の材料からなる群から選択される、踝関節プロテーゼ。
【請求項44】
請求項22に記載の踝関節プロテーゼにおいて、
前記構成要素(41、51、61)は、超高分子量ポリエチレン、チタニウム又はコバルトクロム合金、又はセラミックス、又は手術で埋め込むことができる他の適当な材料からなる群から選択された材料から製造されている、踝関節プロテーゼ。
【請求項45】
患者の脛骨先端と距骨との間の関節連結表面と関連した疾病状態の骨と交換するための脛骨構成要素(40、41)、距骨構成要素(50、51)、及び支承構成要素(60、61)を含む踝関節プロテーゼを外−内埋め込みするための方法において、
前記関節と隣接した前記踝及び足の外側に切開部を形成する工程、
患者の腓骨を前記関節の上方の所定の箇所で切断し、前記踝関節へのアクセスを得るように前記腓骨の下部分を下に折り返す工程、
前記関節へのアクセスを改善するように前記踝関節を脱臼する工程、
前記疾病状態の骨を除去することによって前記脛骨の一部を形成し、この形成された部分を、挿入されるべき脛骨構成要素の前後平面輪郭と適合する形体にするように前記脛骨先端の端部に外−内切断部を形成する工程、
前記疾病状態の骨を除去することによって前記距骨の一部を形成し、この形成された部分を、挿入されるべき距骨構成要素の前後平面輪郭と適合する形体にするように前記距骨の前記ドーム部分に外−内切断部を形成する工程、
前記脛骨の前記形成済部分に前記脛骨構成要素を外側から内側へ挿入する工程、
前記距骨の前記形成済部分に前記距骨構成要素を外側から内側へ挿入する工程、
前記脛骨構成要素と前記距骨構成要素との間に前記支承構成要素を外側から内側へ挿入する工程、
前記踝関節から脱臼状態をなくす工程、及び
前記腓骨の前記下部分を前記腓骨の前記基端部分に対して所定位置に戻し、前記部分を所定位置に固定する工程を含む、方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法において、
挿入されるべき距骨構成要素の外輪郭と適合するように前記距骨が形成されるように、前記距骨の外部分に上−後切断部を形成する工程を更に含む、方法。
【請求項47】
請求項45に記載の方法において、
挿入されるべき脛骨構成要素の上輪郭と適合するように前記脛骨が形成されるように、前記脛骨先端の端部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む、方法。
【請求項48】
請求項46に記載の方法において、
挿入されるべき脛骨構成要素の上輪郭と適合するように前記脛骨が形成されるように、前記脛骨先端の端部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む、方法。
【請求項49】
請求項45に記載の方法において、
挿入されるべき距骨構成要素の下輪郭と適合するように前記距骨が形成されるように前距骨の前記上部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む、方法。
【請求項50】
請求項46に記載の方法において、
挿入されるべき距骨構成要素の下輪郭と適合するように前記距骨が形成されるように前距骨の前記上部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む工程を更に含む、方法。
【請求項51】
請求項47に記載の方法において、
挿入されるべき距骨構成要素の下輪郭と適合するように前記距骨が形成されるように前距骨の前記上部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む工程を更に含む、方法。
【請求項52】
請求項48に記載の方法において、
挿入されるべき距骨構成要素の下輪郭と適合するように前記距骨が形成されるように前距骨の前記上部分に外−内整合凹所を切削する工程を更に含む工程を更に含む、方法。
【請求項53】
請求項45に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部は、必要とされる鋸歯を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項54】
請求項46に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び距骨外部分に設けられた切断部は、必要とされる鋸歯を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項55】
請求項47に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び脛骨先端の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項56】
請求項48に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部、距骨外部分に設けられた切断部、及び脛骨先端の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項57】
請求項49に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び距骨の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項58】
請求項50に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び距骨の外部分の前記切断部、及び距骨の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項59】
請求項51に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び前記脛骨及び距骨の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項60】
請求項52に記載の方法において、前記脛骨及び前記距骨の外−内切断部及び距骨の外部分の前記切断部、及び脛骨及び距骨の凹所用の前記切断部は、必要とされる切断装置を、切断されるべき前記表面に関して位置決めできる切断ガイド(8)を使用することによって形成される、方法。
【請求項61】
請求項45に記載の方法において、
前記患者の正常な踝及び疾病状態の踝の術前X線写真を撮影する工程、及び
前記X線写真を使用し、手術後の整合が患者の正常な踝関節の整合と同様であるようにするため、挿入されたプロテーゼが疾病状態の踝関節に及ぼさなければならない変化を確認する工程を含む、方法。
【請求項62】
請求項53に記載の方法において、整合ロッド(36)を前記切断ガイド(8)に取り付け、前記ロッドは基端方向に前記患者の膝まで延び、前記整合ロッド(36)は、基端側が患者の膝と、及び先端側が踝と、脛骨中央を下方に延びる骨髄管と整合するように位置決めされている、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図15】
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【図16】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2007−521042(P2007−521042A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−510186(P2005−510186)
【出願日】平成15年10月2日(2003.10.2)
【国際出願番号】PCT/US2003/031257
【国際公開番号】WO2005/041823
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(506112650)コンセプツ・イン・メディシン・サード・エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】