説明

車両のスクレイパ構造

【課題】スクレイパで削り落とされた泥、雪等をホイールの外へ排出しやすくする。
【解決手段】車輪を回転自在に支持するナックル84に、車輪のホイール88内に堆積した泥等を削り取るスクレイパ81を備える車両のスクレイパ構造であって、スクレイパ81を、ナックル84の下面に着脱自在に取付け、スクレイパを、ナックルの下面から下方へ延びるとともに車体内方側へ延びる延出部と、この延出部の下端を車体前方へ向けて屈曲させて形成された屈曲部とで構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のスクレイパ構造の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
不整地走行車両では、不整地を走行する際に、車輪のホイールの内側に泥、雪、氷等が堆積することがあり、堆積した泥、雪、氷等を削り取るためのスクレイパを備えた車両がある。
【0003】
このような従来の車両のスクレイパ構造として、ディスクブレーキを構成するブレーキキャリパに凸部を設け、この凸部をスクレイパとして用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−71042公報
【0004】
特許文献1の図3、図9(a),(b)を以下に説明する。
図3において、車両の車体に取付けられたサスペンションアームにナックル88が取付けられ、このナックル88にディスクブレーキ装置を構成するブレーキキャリパ111が取付けられ、このブレーキキャリパ111に備えるキャリパブラケット131の上端部にスクレイパとしての凸部131Cが形成されている。
図9(a),(b)において、凸部131Cは、ホイール154のリム154aの内面に堆積した雪201等を削り落とす部分である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
凸部131Cは、キャリパブラケット131の端部に設けられているため、凸部131Cが雪201を削り落としても、削り落とされた雪201が、ホイール154の下部のリム154aの内面に落ちて再び堆積してしまうことが予想される。
更に、ホイール154内に堆積する雪201の量が多ければ、単に雪201を削り落とすだけでなく、雪201をホイール154の外へ排出しやすくする構造も必要である。
【0006】
本発明の目的は、スクレイパで削り落とされた泥、雪等をホイールの外へ排出しやすくすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車輪を回転自在に支持するナックルに、車輪のホイール内に堆積した泥等を削り取るスクレイパを備える車両のスクレイパ構造であって、スクレイパを、ナックルの下面に着脱自在に取付け、スクレイパを、ナックルの下面から下方へ延びるとともに車体内方側へ延びる延出部と、この延出部の下端を車体前方へ向けて屈曲させて形成された屈曲部とで構成したことを特徴とする。
【0008】
作用として、スクレイパがナックルの下面に取付けられ、ホイール下部のリムの内面に近接するため、ホイール下部のリムの内面に堆積した泥等はスクレイパで直ぐに削り取られ、削り取られた泥等が再びリムの内面に堆積しにくい。屈曲部は、ホイール下部のリムの内面に堆積した泥等を削り取り、延出部は、削り取られた泥等を集めてホイールの外部に排出する。
【0009】
請求項2に係る発明は、スクレイパを、断面L字形状の部材とし、L字の二つの辺のうち一辺を、ホイール下部のリムの内面に近接させ、ホイール内面の泥等を削り取る刃部に形成したことを特徴とする。
作用として、スクレイパの刃部でホイール下部のリムの内面に堆積した泥等は直ぐに削り取られ、削り取られた泥等が再びリムの内面に堆積しにくい。
【0010】
請求項3に係る発明は、延出部を、車体内側が車体外側より車両後方に位置するように傾斜させたことを特徴とする。
【0011】
作用として、車体内側が車体外側より車両後方に位置するように傾斜したスクレイパによって、削り落とされた泥等が車体内方且つ車両後方に誘導され、ホイールのリムから外部に排出される。
【0012】
請求項4に係る発明は、屈曲部の車体外方側にサブスクレイパを設けたことを特徴とする。
作用として、スクレイパで削り落とされた泥等がサブスクレイパで邪魔されて車体外方側に移動しにくくなる。
【0013】
請求項5に係る発明は、サブスクレイパが、車体内側が車体外側より低くなるように傾斜することを特徴とする。
作用として、スクレイパで削り落とされた泥等が、車体内側が車体外側より低くなるように傾斜したサブスクレイパによってホイールの外部に移動しやすくなる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明では、スクレイパを、ナックルの下面に着脱自在に取付けられ、スクレイパを、ナックルの下面に着脱自在に取付け、スクレイパを、ナックルの下面から下方へ延びるとともに車体内方側へ延びる延出部と、この延出部の下端を車体前方へ向けて屈曲させて形成された屈曲部とで構成したので、スクレイパをホイール下部のリムの内面に近接させて配置することができ、ホイール下部のリムの内面に堆積した泥等を削り落としたときに、削り落とされた泥等が再度リムの内面に貯まりにくくなり、泥等をホイールの外部に排出しやすくすることができる。
【0015】
請求項2に係る発明では、スクレイパを、断面L字形状の部材とし、L字の二つの辺のうち一辺を、ホイール下部のリムの内面に近接させ、ホイール内面の泥等を削り取る刃部に形成したので、屈曲部でリムの内面に堆積した泥等を削り取ることができ、延出部で削り取られた泥等を集めてホイールの外部に排出することができるため、効率良くホイールの泥等を排出することができる。
【0016】
請求項3に係る発明では、延出部を、車体内側が車体外側より車両後方に位置するように傾斜させたので、削り落とされた泥等をホイールの外部へ容易に排出することができる。
【0017】
請求項4に係る発明では、屈曲部の車体外方側にサブスクレイパを設けたので、スクレイパで削り落とされた泥等を車体外方側に移動しにくくすることができ、リムに再び泥等を堆積しにくくすることができる。
【0018】
請求項5に係る発明では、サブスクレイパは、車体内側が車体外側より低くなるように傾斜するので、サブスクレイパによって、スクレイパで削り落とされた泥等が車体の内側に移動し易くなり、ホイールの外部へ容易に排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係るスクレイパ構造を備える車両の側面図であり、車両10は、車体フレーム11と、この車体フレーム11の中央下部に搭載されたエンジン12と、このエンジン12に連結された動力伝達装置13と、左右の前輪17,17(手前側の符号17のみ示す。)及び左右の後輪18,18(手前側の符号18のみ示す。)を懸架するフロントサスペンション15及びリヤサスペンション16と、前輪17,17に連結されるとともに車体フレーム11に取付けられたステアリング装置21とを備える不整地走行車両である。
【0020】
車体フレーム11は、メインフレーム25と、メインフレーム25の前後に取付けられた前フレーム26及び後フレーム27と、前フレーム26の下部の左右間に取付けられたブラケット31と、前フレーム26の上部の左右間に取付けられたクロスメンバ32とを備える。
【0021】
ここで、33はメインフレーム25に取付けられたシート、34は燃料タンク、35は前フレーム26に取付けられたフロントガード、36は前フレーム26に取付けられたフロントキャリア、37はメインフレーム25の後部に取付けられたリアキャリアである。
【0022】
フロントサスペンション15は、左右独立懸架で、車体フレーム11に上下スイング可能に取付けられた左右一対のアッパアーム40,40(手前側の符号40のみ示す。)及びロアアーム41,41(手前側の符号41のみ示す。)と、アッパアーム40及びクロスメンバ32のそれぞれの間に取付けられた左右一対のフロントクッションユニット42,42(手前側の符号42のみ示す。)とを備える。
【0023】
リヤサスペンション16は、左右独立懸架で、車体フレーム11に上下スイング可能に取付けられた左右一対のアッパアーム82,82(手前側の符号82のみ示す。)及びロアアーム83,83(手前側の符号83のみ示す。)と、車体フレーム11及びアッパアーム82のそれぞれの間に取付けられた左右一対のリヤクッションユニット44,44とを備える。
【0024】
動力伝達装置13は、エンジン12の出力軸に連結された変速機47と、ギアチェンジペダル48と、変速機47の前後に連結された前駆動軸51及び後駆動軸52と、前駆動軸51に連結し且つ車体フレーム11側に取付けられた前最終減速装置53と、後駆動軸52に連結された後最終減速装置54とを備える。
【0025】
ステアリング装置21は、メインフレーム25の前上部にシャフトホルダ55で取付けられたステアリングシャフト56と、ステアリングシャフト56の上端に取付けられたハンドル57とを備える。なお、61は前輪17,17の上方を覆うフロントフェンダ、62は後輪18,18の上方を覆うリヤフェンダである。
【0026】
エンジン12は、4サイクルエンジンであり、シリンダブロック63と、このシリンダブロック63の上部に取付けられたシリンダヘッド64と、このシリンダヘッド64の前部に接続された排気装置65と、シリンダヘッド64の後部に接続された吸気装置66と、シリンダヘッド64内に設けられた動弁機構67と、シリンダブロック63内に移動可能に挿入されたピストン71と、このピストン71にコンロッド71aを介して連結されたクランクシャフト72と、シリンダブロック63の下部に取付られたオイルパン73とを備える。なお、74はエンジン12の前方に配置されてエンジン12を強制空冷する冷却ファンである。
【0027】
図2は本発明に係るスクレイパ構造を示す要部斜視図であり、左後側の後輪18の内側に設けられたスクレイパ81を示す。
詳しくは、車体フレーム11(図1参照)側に上下スイング自在にリヤサスペンション16を構成するアッパアーム(不図示)及びロアアーム83が取付けられ、これらのアッパアーム及びロアアーム83のそれぞれの先端にナックル84が連結され、ナックル84の下部にボルト86でスクレイパ81が取付けられている。なお、88は後輪18を構成するホイール、91はホイール88を構成するリム、92は一端が後最終減速装置54(図1参照)に連結され、他端が後輪18側に連結されたドライブシャフトである。
【0028】
図3は本発明に係るリヤサスペンションを示す正面図(一部断面図)であり、リヤサスペンション16は、アッパアーム82と、ロアアーム83と、これらのアッパアーム82及びロアアーム83で支持されたナックル84と、このナックル84にベアリング95を介して回転自在に支持されたハブ96と、ロアアーム83に設けられたクッション連結部83aに連結されるリヤクッションユニット44(図1参照)とからなり、ハブ96に複数のボルト97及びナット98で後輪18が取付けられる。
【0029】
ハブ96は、ドライブシャフト92の端部に設けられた軸部101に形成されたおすスプライン101aにスプライン結合するめすスプライン96aが形成され、ドライブシャフト92によって駆動される。
【0030】
ナックル84は、ベアリング95が嵌合された筒状部84aと、この筒状部84aから内方斜め上方に一体に延びる上部アーム部84bと、筒状部84aから内方斜め下方に一体に延びる下部アーム部84cとを備え、この下部アーム部84cの後部にスクレイパ81が取付けられている。
【0031】
ホイール88は、一体にプレス成形されたアウタホイール105と、一体にプレス成形され、アウタホイール105の車体内側に取付けられたインナホイール106とからなる。
【0032】
アウタホイール105は、平板状のディスク部107と、このディスク部107の外縁に一体に形成されたリム部108とからなる。なお、111はリム部108に備えるフランジ部である。
【0033】
インナホイール106は、平板状のディスク部113と、このディスク部113の外縁に一体に形成されたリム部114とからなる。なお、115はリム部114に備えるフランジ部である。
【0034】
上記のディスク部107,113は、外周部が溶接にて接合され、ホイール88のディスク117を構成する部分である。
また、上記のリム部108,114は、ホイール88のリム91を構成する部分である。
スクレイパ81は、リム91、詳しくはインナホイール106のリム部114の内面91aに沿って配置されている。
【0035】
図4は本発明に係るスクレイパの取付状態を示す側面図であり、ホイール88の内側からスクレイパ81を見た図である。
ナックル84の上部アーム部84b及び下部アーム部84cは、それぞれ先端部に円筒部84e,84fを備え、これらの円筒部84e,84fにそれぞれアッパアーム82、ロアアーム83がベアリング(不図示)を介してスイング自在に連結されている。なお、121,122はアッパアーム82と円筒部84eとを連結するボルト及びナット、123,124はロアアーム83と円筒部84fとを連結するボルト及びナットである。
【0036】
スクレイパ81は、下部アーム部84cの円筒部84fの後部下部から下方に突出するスクレイパ取付部84hに取付けられ、リム91の下部中央よりも後方に配置されている。従って、リム91の下部中央、即ち、リム91の最も低い部分に堆積した泥等を、その後方に配置されたスクレイパ81で直ぐに取り除くことができる。
【0037】
図5は本発明に係るスクレイパの平面図であり、スクレイパ81は、ナックル84(図4参照)に取付けられる被取付部81aと、この被取付部81aから下方に延びる第1壁81bと、この第1壁81bから車両前方へ折り曲げられた第2壁81cと、この第1壁81cの車体外方の端に形成された第3壁81dとからなる。
【0038】
被取付部81aは、平坦部81fと、この平坦部81fの前端から立ち上げられた起立部81g,81gとからなり、平坦部81fにボルト86(図4参照)を通すボルト挿通穴81hが開けられている。起立部81g,81gは、ナックル84に設けられたスクレイパ取付部84h(図4参照)に掛けられてスクレイパ81の回り止めの役目をする部分である。
【0039】
第1壁81b及び第2壁81cは、車体内側(図の下側)の部分が車体外側(図の上側)の部分よりも車体後方に位置するように傾斜している。図中のθは第1壁81bの前面81mの後退角である。なお、81kは第1壁81bに設けられた後方膨出部である。
【0040】
図6は図5の6矢視図であり、第1壁81bは、平坦部81fに対して角度αだけ折り曲げられた部分である。
第2壁81cは、第1壁81bに対して角度βだけ折り曲げられた部分であり、リム91の内面91aにほぼ沿って延び、第1壁81bと第2壁81cとは断面L字形状に形成されている。角度βは、例えば、90°である。
【0041】
上記の第2壁81cでホイールのリム91の内面91aに堆積した泥、雪等を削り落とし、削り落とされた泥、雪等は第1壁81bで集められて、ホイールの車体内方に排出される。
【0042】
図7は図6の7矢視図であり、第3壁81dは、第2壁81cに対して角度γだけ折り曲げられた部分である。
第1壁81bで集められた泥、雪等は、第1壁81bから車体外方に移動しないように、第1壁81bに対して傾斜した第3壁81dでせき止められ、更に、車体内方に導かれる。
【0043】
図中の81pは、第1壁81bから車体外方へ延びる延出部であり、第3壁81dで車体外方に移動しないようにせき止められた泥、雪等が第3壁81dの脇から車体後方へ移動しないようにする受け部となって泥、雪等をホイールの外に導きやすくし、また、第1壁81bと第3壁81dの隙間を無くすように第1壁81bから第3壁81dに向かって延出する壁となり、泥、雪等の流れを規定し、より一層ホイールの外(車体内方)に導くことができる。
【0044】
図8(a)〜(c)は本発明に係るスクレイパの作用を示す作用図であり、(a),(b)はホイールの内側からの側面図、(c)はホイールの内面の平面図である。図中の白抜き矢印はホイール88の回転方向である。
(a)はホイール88のリム91の下部の内面91aに泥131が堆積した状態を示している。この状態から、例えば車両が前進し、ホイール88が、図の白抜き矢印に示すように回転すると、(b)に示すように、泥131は、スクレイパ81の第1壁81bによって集められるとともに、第2壁81cによって徐々に削り落とされる。
【0045】
このとき、(c)において、泥131は、傾斜した第1壁81bによって、矢印Aで示すように、車体外側から車体内方へ移動し、矢印Bで示すように、ホイール88の外部に排出される。なお、88aはホイール88の内側端面である。
【0046】
リム91の内面91aの車体外側に堆積した泥131は、矢印Cで示すように、傾斜した第3壁81dによって車体内方に導かれ、更に、上記したように、第1壁81bでホイール88の外部に排出される。
【0047】
以上の図8(a)〜(c)において、スクレイパ81を、ナックル84の下面に着脱自在に取付けられた断面L字形状の部材とし、L字の二つの辺(即ち、第1壁81b及び第2壁81c)のうち一辺を、ホイール88下部のリム91の内面91aに近接させ、ホイール88の内面91aの泥131等を削り落とす刃部としての第2壁81cに形成したので、第2壁81cによって、泥131等を削り落としたときに、削り落とされた泥131等が再度リム91の内面91aに貯まりにくくなり、泥131等をホイール88の外部に排出しやすくすることができる。
【0048】
また、スクレイパ81を、車体内側が車体外側より車両後方に位置するように傾斜させることで第2壁81cで削り落とされた泥131等を車体内方に誘導して排出するので、削り落とされた泥131等をホイール88の外部へ容易に排出することができる。
【0049】
更に、図7及び図8(c)において、スクレイパ81に、車体内側が車体外側より低くなるように傾斜するサブスクレイパとしての第3壁81dを備えるので、第3壁81dによって、スクレイパ81で削り落とされた泥131等がホイール88の内側に移動し易くなり、ホイール88の外部へ容易に排出することができる。
【0050】
尚、本実施形態では、図2に示したように、後輪18の内側にスクレイパ81を配置したが、これに限らず、前輪17の内側にスクレイパ81を配置してもよい。
また、図6に示したように、スクレイパ81の第1壁81bと第2壁81cとを断面L字形状としたが、これに限らず、第1壁81bと第2壁81cとを断面くの字形状(即ち第1壁81bと第2壁81cとのなす角度が鋭角又は鈍角)としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の車両のスクレイパ構造は、不整地走行車両に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るスクレイパ構造を備える車両の側面図である。
【図2】本発明に係るスクレイパ構造を示す要部斜視図である。
【図3】本発明に係るリヤサスペンションを示す正面図である。
【図4】本発明に係るスクレイパの取付状態を示す側面図である。
【図5】本発明に係るスクレイパの平面図である。
【図6】図5の6矢視図である。
【図7】図6の7矢視図である。
【図8】本発明に係るスクレイパの作用を示す作用図である。
【符号の説明】
【0053】
10…車両(不整地走行車両)、81…スクレイパ、81b…延出部(第1壁)、81c…屈曲部(第2壁)、81d…サブスクレイパ(第3壁)、84…ナックル、88…ホイール、91…リム、91a…内面、131…泥。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を回転自在に支持するナックルに、前記車輪のホイール内に堆積した泥等を削り取るスクレイパを備える車両のスクレイパ構造であって、
前記スクレイパは、前記ナックルの下面に着脱自在に取付けられ、前記スクレイパは、前記ナックルの下面から下方へ延びるとともに車体内方側へ延びる延出部と、この延出部の下端を車体前方へ向けて屈曲させて形成された屈曲部とで構成されることを特徴とする車両のスクレイパ構造。
【請求項2】
前記スクレイパは、断面L字形状の部材であり、L字の二つの辺のうち一辺が、前記ホイール下部のリムの内面に近接し、ホイール内面の泥等を削り取る刃部に形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両のスクレイパ構造。
【請求項3】
前記延出部は、車体内側が車体外側より車両後方に位置するように傾斜することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両のスクレイパ構造。
【請求項4】
前記屈曲部の車体外方側にサブスクレイパを設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の車両のスクレイパ構造。
【請求項5】
前記サブスクレイパは、車体内側が車体外側より低くなるように傾斜することを特徴とする請求項4記載の車両のスクレイパ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−247290(P2008−247290A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−93535(P2007−93535)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】