説明

車両の定車速制御装置

【課題】定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合におけるエンジン回転数の急激な上昇を防止することが出来る車両の定車速制御装置の提供。
【解決手段】車両のエンジン回転数を計測するエンジン回転数検出手段(1)と、車速を計測するエ車速検出手段(2)と、定車速走行を行なうか否かを決定する制御装置(10)を備え、前記制御装置(10)は、エンジン回転数と車速からギヤ比を決定し、決定されたギヤ比と定車速走行におけるギヤ比の範囲を比較して、車両に定車速走行を行なわせるか否かを決定する機能を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両の定車速制御装置に関し、より詳細には、ギヤがニュートラル位置にあることを検知する装置を具備していない車両の定車速制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ニュートラルを識別できるスイッチを備えた半自動の機械式トランスミッションでは、クラッチペダルを踏まずにギヤが抜けてしまった場合に、そのスイッチの信号を用いることで、定車速制御を解除することができる。
しかし、係るスイッチを備えていない車両では、クラッチペダルを踏まないで、ギヤ抜けが生じた場合、定車速制御を解除することができない。そのため、負荷が伝わらないエンジンは、急激に回転数が増加してしまう。
また、意図的にギヤを抜いて(ニュートラルにして)惰行走行している場合において、定車速制御がセットされてしまうと、設定した車速よりも実車速が低くなった際に、エンジン回転が急上昇してしまうケースがある。
【0003】
その他の従来技術として、例えば、変速機におけるギヤ抜けを検出する技術が存在する(例えば、特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、アクチュエータによる変速中のギヤ抜けを対象としており、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合における上述した弊害の防止を企図するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−291793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合におけるエンジン回転数の急激な上昇を防止することが出来る車両の定車速制御装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両の定車速制御装置は、ギヤがニュートラル位置にあることを検知する装置を具備していない車両の定車速制御装置において、
車両のエンジン回転数を計測するエンジン回転数検出手段(1)と、車速を計測するエ車速検出手段(2)と、定車速走行を行なうか否かを決定する制御装置(定車速走行コントロールユニット10)を備え、
前記制御装置(定車速走行コントロールユニット10)は、エンジン回転数と車速からギヤ比を決定し、決定されたギヤ比と定車速走行におけるギヤ比の範囲を比較して、車両に定車速走行を行なわせるか否かを決定する機能を有していることを特徴としている。
【0007】
本発明において、前記制御装置(定車速走行コントロールユニット10)は、エンジン回転数と車速からギヤ比(実ギヤレシオ)を決定するギヤ比決定装置(実ギヤレシオ決定ユニット4)と、定車速走行におけるギヤ比の範囲(定車速走行時に学習したギヤ比の値を包含するギヤレシオテーブル)を記憶している記憶ユニット(5)と、ギヤ比決定装置(4)で決定されたギヤ比と記憶されている前記ギヤ比の範囲を比較する比較ユニット(6)と、比較ユニット(6)の結果に基づいて車両に定車速走行を行なわせるか否かを決定する決定装置(定車速走行制御信号発生装置7)を含んでいるのが好ましい。
【0008】
また、前記制御装置(より詳細には前記決定装置7)は、定車速走行を行なっている場合に、ギヤ比決定装置(4)で決定されたギヤ比が、記憶ユニット(5)に記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)に包含されていれば定車速制御を続行する旨の信号を(例えば、変速機コントロールユニット8及びエンジンコントロールユニット9に対して)発信し、ギヤ比決定装置(4)で決定されたギヤ比が、(記憶ユニット5に記憶されている)定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)から外れている場合には定車速制御を解除する旨の信号を(例えば、変速機コントロールユニット8及びエンジンコントロールユニット9に対して)発信する機能を有しているのが好ましい。
【0009】
そして、前記制御装置(より詳細には前記決定装置7)は、定車速走行を行なっていない場合に、(例えば、ドライバー側の定車速走行スイッチ3から)定車速走行を行なう旨の操作信号が入力された場合に、ギヤ比決定装置(4)で決定されたギヤ比が、記憶ユニット(5)に記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)に包含されていれば定車速制御に切り換える旨の信号を(例えば、変速機コントロールユニット8及びエンジンコントロールユニット9に対して)発信し、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比が、(記憶ユニット5に記憶されている)定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)から外れている場合には、定車速制御に切り換えることが出来ない旨の信号を(ドライバー側に)発信すると共に、定車速制御を行なわない(定車速制御を解除した状態を維持する)旨の信号を(例えば、変速機コントロールユニット8及びエンジンコントロールユニット9に対して)発信する機能を有しているのが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
上述する構成を具備する本発明によれば、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合には、ギヤ比は必ず定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)を外れるので、ギヤがニュートラル位置にあることを検知する装置を具備していない車両であっても、ギヤがニュートラル位置にあることを確実に検知することが出来る。
そして、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合には、定車速制御は行なわれないので、エンジン回転数が急激に上昇することもない。
【0011】
本発明によれば、予期せずにギヤがニュートラル位置に来てしまったことにより、エンジン回転数が急激に上昇することが防止され、ドライバーに不快感を与えてしまうことを防止して、燃料消費量を抑制することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る制御系のブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る制御を示すフローチャートである。
【図3】第2実施形態に係る制御を示すフローチャートである。
【図4】第3実施形態に係る制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1、図2の第1実施形態は、実ギヤレシオが所定範囲(ギヤレシオテーブルで記憶されている範囲)から外れた場合に、定車速走行モードを解除する実施形態である。
【0014】
図1において、全体を符号100で示す車両の定車速制御装置は、エンジン回転数検出手段(以下、「エンジン回転センサ」と言う)1と、車速検出手段(以下、「車速センサ」と言う)2と、トランスミッションコントロールユニット8と、エンジンコントロールユニット9と、制御手段10と表示部(モニタ)Mとを備えている。
【0015】
制御手段10は、実ギヤレシオ決定ユニット4と、記憶ユニット5と、比較ユニット6と、定速走行制御信号発生ユニット(以下、「決定装置」と言う)7と、R−factor記憶部41とを有している。
ここで、「R−factor」とは、車両のタイヤの動半径と終減速比の係数であり、具体的には、トランスミッションのギヤ比rを計算する場合の以下の計算式
=(2πR/r)・(60N/1000V)
において、(2πR/r)をR−factorと言う。
車両において、装着するタイヤが選択可能な場合は、装着可能な複数のタイヤの動半径RをR−factor記憶部41に登録(記憶)しておき、選択しようとするタイヤのR−factorを当該記憶部41から抽出してトランスミッションのギヤ比rを求めることができる。
上記計算式において、rは終減速比を示し、V(単位km/h)は車速を示し、Ne(単位rpm)はエンジン回転数を示し、πは円周率を示す。
【0016】
エンジン回転センサ1は、ラインL1によって実ギヤレシオ決定ユニット4と接続されている。
車速センサ2は、ラインL2によって実ギヤレシオ決定ユニット4と接続されている。
定車速走行スイッチ3は、ラインL3によって実ギヤレシオ決定ユニット4と接続されている。
R−factor記憶部41は、ラインL41によって実ギヤレシオ決定ユニット4と接続されている。
実ギヤレシオ決定ユニット4は、ラインL4によって比較ユニット6と接続されている。
記憶ユニット5は、ラインL5によって比較ユニット6と接続されている。
比較ユニット6は、ラインL6によって決定装置7と接続されている。
決定装置7は、ラインL71によってトランスミッションコントロールユニット8と接続され、ラインL72によってエンジンコントロールユニット9と接続され、ラインL73によって表示部Mと接続されている。
【0017】
実ギヤレシオ決定ユニット4は、エンジン回転数と車速からギヤ比(実ギヤレシオ)を決定する機能を有している。
記憶ユニット5は、定車速走行におけるギヤ比の範囲(定車速走行時に学習したギヤ比の値を包含するギヤレシオテーブル)を記憶しておく機能を有している。
比較ユニット6は、実ギヤレシオ決定ユニット4で決定されたギヤ比と、記憶ユニット5に記憶されているギヤ比の範囲を比較する機能を有している。
【0018】
決定装置7は、定車速走行を行なっている場合に、決定されたギヤ比が、記憶ユニット5に記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲に包含されていれば、定車速制御を続行する旨の信号を、トランスミッションコントロールユニット8及びエンジンコントロールユニット9に対して発信する機能を有している。
また、決定されたギヤ比が、記憶ユニット5に記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲から外れている場合には、定車速制御を解除する旨の信号をトランスミッションコントロールユニット9及びエンジンコントロールユニット10に対して発信する機能を有している。
【0019】
次に、図2のフローチャートに基づき、図1をも参照して、実ギヤレシオが所定範囲から外れた場合における、定車速走行モードを解除する制御方法を説明する。
先ず、図2のステップS1において、制御手段10は、定車速制御か否かを判断する。ドライバーが定車速スイッチ3をONにして、定車速制御になったなら(ステップS1がYES)、ステップS2に進む。一方、定車速制御でなければ(ステップS1がNO)、ステップS7まで進む。
【0020】
ステップS2では、車速センサ2とエンジン回転センサ1からの情報によって、車速とエンジン回転数を読込み、ステップS3に進んで、制御手段10の実ギヤレシオ決定ユニット4は、R−factor記憶部41からの情報も加えて、実ギヤレシオを演算する。
ステップS4に進み、制御手段10の比較ユニット6は、記憶手段5のギヤレシオテーブルのデータと上記演算して求めた値とを比較して、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあるか否かを判断する。
【0021】
実ギヤレシオがギヤレシオテーブルになければ(ステップS4がNO)、ステップS5に進み、定車速制御を解除して、ステップS1まで戻り、再びステップS1以降を繰り返す。一方、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあれば(ステップS4がYES)、ステップS6に進み、定車速制御を続行してステップS7に進む。
ステップS7では、制御手段10は、制御を終了するか否かを判断する。制御を終了するのであれば(ステップS7がYES)、そのまま終了する。まだ、制御を終了しないのであれば(ステップS7がNO)、ステップS1まで戻り、再びステップS1以降を繰り返す。
【0022】
次に、図3のフローチャートに基づき、図1を参照して、第2実施形態の実ギヤレシオが所定範囲から外れている場合の、定車速走行モードには入らない制御について説明する。
図3のステップS11において、制御手段10は、定車速制御か否かを判断する。定車速制御であれば(ステップS11がYES)、ステップS18まで進む。一方、定車速制御でなければ(ステップS11がNO)、ステップS12に進む。
【0023】
ステップS12では、制御手段10は、定車速制御へ切り換えるか否かを判断する。
ドライバーが定車速スイッチ3をONにして、定車速制御へ切り換えるのであれば(ステップS12がYES)、ステップS13に進む。一方、定車速制御へ切り換えるのでなければ(ステップS12がNO)、ステップS18まで進む。
ステップS13では、車速センサ2とエンジン回転センサ1からの情報によって、車速とエンジン回転数を読込み、ステップS14に進んで、制御手段10の実ギヤレシオ決定ユニット4は、R−factor記憶部41からの情報も加えて、実ギヤレシオを演算する。
【0024】
ステップS15に進み、制御手段10の比較ユニット6は、記憶手段5のギヤレシオテーブルのデータと上記演算して求めた値とを比較して、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあるか否かを判断する。
実ギヤレシオがギヤレシオテーブルになければ(ステップS15がNO)、ステップS16に進み、定車速制御が不可であることを表示部Mに表示することでドライバーに通知(ステップS16)する。その後、ステップS12まで戻り、再びステップS12以降を繰り返す。
一方、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあれば(ステップS15がYES)、ステップS17に進み、定車速制御を続行してステップS18に進む。
【0025】
ステップS18では、制御手段10は、制御を終了するか否かを判断する。制御を終了するのであれば(ステップS18がYES)、そのまま終了する。まだ、制御を終了しないのであれば(ステップS18がNO)、ステップS11まで戻り、再びステップS11以降を繰り返す。
【0026】
次に、図4のフローチャートに基づき、図1をも参照して、第3実施形態の、実ギヤレシオが所定範囲から外れた場合には、定車速走行モードを解除し、且つ、実ギヤレシオが所定範囲から外れている場合には、定車速走行モードには入らない制御について説明する。
【0027】
図4のステップS21において、制御手段10は、定車速制御か否かを判断する。定車速制御であれば(ステップS21がYES)、ステップS22に進む。一方、定車速制御でなければ(ステップS21がNO)、ステップS27まで進む。
ステップS22では、車速センサ2とエンジン回転センサ1からの情報によって、車速とエンジン回転数を読込み、ステップS23に進んで、制御手段10の実ギヤレシオ決定ユニット4は、R−factor記憶部41からの情報も加えて、実ギヤレシオを演算する。
ステップS24に進み、制御手段10の比較ユニット6は、記憶手段5のギヤレシオテーブルのデータと上記演算して求めた値とを比較して、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあるか否かを判断する。
【0028】
実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあれば(ステップS24がYES)、ステップS25に進み、定車速制御を続行して、ステップS33に進む。一方、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルになければ(ステップS4がNO)、ステップS6に進み、定車速制御を解除してステップS33に進む。
ステップS27では、制御手段10は、定車速制御へ切り換えるか否かを判断する。
定車速制御へ切り換えるのであれば(ステップS27がYES)、ステップS28に進む。一方、定車速制御へ切り換えるのでなければ(ステップS27がNO)、ステップS33まで進む。
ステップS28では、車速センサ2とエンジン回転センサ1からの情報によって、車速とエンジン回転数を読込み、ステップS29に進んで、制御手段10の実ギヤレシオ決定ユニット4は、R−factor記憶部41からの情報も加えて、実ギヤレシオを演算する。
【0029】
ステップS30に進み、制御手段10の比較ユニット6は、記憶手段5のギヤレシオテーブルのデータと上記演算して求めた値とを比較して、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあるか否かを判断する。
実ギヤレシオがギヤレシオテーブルにあれば(ステップS30がYES)、ステップS31に進み、定車速制御を続行してステップS33に進む。
一方、実ギヤレシオがギヤレシオテーブルになければ(ステップS30がNO)、ステップS32に進み、定車速制御が不可であることを表示部Mに表示することでドライバーに通知(ステップS32)した後、ステップS33に進む。
【0030】
ステップS33では、制御手段10の比較ユニット6は、制御を終了するか否かを判断する。制御を終了するのであれば(ステップS33がYES)、そのまま終了する。まだ制御を続けるのであれば(ステップS33がNO)、ステップS21まで戻り、再びステップS21以降を繰り返す。
【0031】
図示の実施形態(第1実施形態〜第3実施形態)によれば、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合には、ギヤ比は必ず定車速走行におけるギヤ比の範囲(前記ギヤレシオテーブル)を外れるので、ギヤがニュートラル位置にあることを検知する装置を具備していない車両であっても、ギヤがニュートラル位置にあることを確実に検知することが出来る。
そして、定車速走行中にクラッチを踏むこと無くギヤがニュートラル位置になってしまった場合や、ギヤがニュートラル位置にある状態で定車速走行制御がセットされた場合には、定車速制御は行なわれないので、エンジン回転数が急激に上昇することもない。
【0032】
また、図示の実施形態によれば、予期せずにギヤがニュートラル位置に抜けてしまったことにより、エンジン回転数が急激に上昇することが防止され、ドライバーに不快感を与えてしまうことを防止して、燃料消費量を抑制することが出来る。
【0033】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
【符号の説明】
【0034】
1・・・エンジン回転数検出手段/エンジン回転センサ
2・・・車速検出手段/車速センサ
3・・・定車速走行スイッチ
4・・・ギヤ比決定装置/実ギヤレシオ決定ユニット
5・・・記憶ユニット
6・・・比較ユニット
7・・・定速走行制御信号発生ユニット/決定装置
8・・・トランスミッションコントロールユニット
9・・・エンジンコントロールユニット
10・・・制御装置/定車速走行コントロールユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤがニュートラル位置にあることを検知する装置を具備していない車両の定車速制御装置において、
車両のエンジン回転数を計測するエンジン回転数検出手段と、車速を計測するエ車速検出手段と、定車速走行を行なうか否かを決定する制御装置を備え、
前記制御装置は、エンジン回転数と車速からギヤ比を決定し、決定されたギヤ比と定車速走行におけるギヤ比の範囲を比較して、車両に定車速走行を行なわせるか否かを決定する機能を有していることを特徴とする車両の定車速制御装置。
【請求項2】
前記制御装置は、エンジン回転数と車速からギヤ比を決定するギヤ比決定装置と、定車速走行におけるギヤ比の範囲を記憶している記憶ユニットと、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比と記憶されている前記ギヤ比の範囲を比較する比較ユニットと、比較ユニットの結果に基づいて車両に定車速走行を行なわせるか否かを決定する決定装置を含んでいる請求項1の車両の定車速制御装置。
【請求項3】
前記制御装置は、定車速走行を行なっている場合に、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比が、記憶ユニットに記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲に包含されていれば定車速制御を続行する旨の信号を発信し、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比が、定車速走行におけるギヤ比の範囲から外れている場合には定車速制御を解除する旨の信号を発信する機能を有している請求項2の車両の定車速制御装置。
【請求項4】
前記制御装置は、定車速走行を行なっていない場合に、定車速走行を行なう旨の操作信号が入力された場合に、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比が、記憶ユニットに記憶されている定車速走行におけるギヤ比の範囲に包含されていれば定車速制御に切り替える旨の信号を発信し、ギヤ比決定装置で決定されたギヤ比が、定車速走行におけるギヤ比の範囲から外れている場合には、定車速制御に切り換えることが出来ない旨の信号を発信すると共に、定車速制御を行なわない旨の信号を発信する機能を有している請求項2、3の何れかの車両の定車速制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−112477(P2012−112477A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263069(P2010−263069)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】