説明

車両ロケーションシステム、移動局側装置及び制御方法

【課題】基地局側装置14が、移動局側装置20におけるオートガイドシステム23−情報収集機器21のマイコン29間を接続するシリアルケーブル34の故障を的確に探知できるようにする。
【解決手段】情報収集機器21に電源が投入されると、故障フラグ=0に設定される(S41)。マイコン29がオートガイドシステム23からデータを受信すると、故障フラグ=1にする。故障フラグ=1になった後は、オートガイドシステム23からのデータ受信のエラーを調べ(S49)、受信が所定回数以上連続してエラーになったならば(S52が正)、故障フラグ=2とされる(S56)。基地局側装置14は、移動局側装置20からの受信データに問題点があるのを見つけると、移動局側装置20に対して故障フラグの送信要求を出し、故障フラグを受信して、故障フラグの値から故障部位を診断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バスロケーションシステムのような車両ロケーションシステム、移動局側装置及び制御方法に係り、詳しくは、移動局側装置内部における機器間の接続障害を的確に検知する車両ロケーションシステム、移動局側装置及び制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、バスロケーションシステムにおけるバス停に装備される無線機の故障を的確に検知することを開示する。特許文献1のバスロケーションシステムでは、バスがバス停に接近したにもかかわらず、バスがバス停の無線機からの信号を受信できなかったときは、該無線機の故障と判断して、このことがバスから基地局へ通知されるようになっている。
【0003】
一方、バスロケーションシステムに対応しているバスに搭載されている典型的な移動局側装置は、オートガイドシステム、無線機、DoPa(NTTドコモグループがデジタル携帯電話網で提供しているデータ通信サービス)端末、及び情報収集機器を装備している。オートガイドシステムは、料金箱、系統表示、料金表示及び音声案内等を含むシステムであり、情報収集機器は、それが搭載されているバスに係るバス停番号や系統番号等のバス情報をオートガイドシステムから収集して、それを無線機又はDoPaから管理センターの基地局へ送信している。
【特許文献1】特開平9−326744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基地局が、移動局から受信したデータに基づき、移動局に何らかの故障があると判断しても、該データから移動局の故障部位を特定することは難しい。したがって、基地局において移動局に何らかの故障があると判断して、移動局における故障部位を特定する場合には、従来のバスロケーションシステムでは、作業員が移動局としてのバスを実際に調べる必要があり、多大な時間及び労力を要している。バスロケーションシステムでは、オートガイドシステム−情報収集機器間を接続するシリアルケーブルを巡る故障が比較的多く、それを迅速に発見、修理することが望まれている。
【0005】
特許文献1のバスロケーションシステムは、相手側機器の無線機との通信不能状態から相手側機器の無線機の故障を検知するものであり、無線機以外の故障探知には適用不能であるとともに、機器が自機内の故障部位を特定することには適用できない。すなわち、基地局が、移動局からの通信不能を検知した場合には、移動局における故障は移動局の無線機の故障しかなく、基地局がそれによって移動局内の故障部位を特定することはできない。
【0006】
本発明の目的は、移動局側装置が移動局内部の故障を的確に探知するとができる車両ロケーションシステム、移動局側装置および制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両ロケーションシステムは基地局側装置と複数の移動局側装置と備えている。各車両に搭載される各移動局側装置は共通の基地局側装置と相互に通信自在になっており、各移動局側装置は、基地局側装置との通信を行う通信機と、車両運転情報を所有する車両運転情報所有機器と、車両運転情報所有機器から受信した車両運転情報を通信機に基地局側装置へ送信させる情報収集機器とを備えている。
【0008】
本発明によれば、移動局側装置の情報収集機器は、車両運転情報所有機器からの車両運転情報の受信状況を検出する受信状況検出手段、及び受信状況を、通信機を介して基地局側装置へ通知する受信状況通知手段を備えている。
【0009】
本発明の基地局側装置は、移動局側装置から通知された受信状況に基づき移動局側装置における車両運転情報所有機器から情報収集機器への受信障害を探知する受信障害探知手段を備えている。
【0010】
本発明の制御方法が適用される移動局側装置は、車両に搭載され、基地局側装置と相互に通信自在となっている。移動局側装置は、基地局側装置との通信を行う通信機と、車両運転情報を所有する車両運転情報所有機器と、車両運転情報所有機器から受信した車両運転情報を通信機に基地局側装置へ送信させる情報収集機器とを備えている。本発明の制御方法は次のステップを備えている。
車両運転情報所有機器からの車両運転情報の受信状況を検出するステップ、及び
受信状況を、通信機を介して基地局側装置へ通知するステップ。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、移動局側装置において情報収集機器が車両運転情報所有機器から車両運転情報を受信する状況を検出し、受信状況が移動局側装置の通信機を介して基地局側装置へ送信されるので、基地局側装置は該受信状況に基づき移動局側装置内の故障部位を的確に探知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1はバスロケーションシステム10の概略構成図である。バスロケーションシステム10は、単一の基地局側装置14と、複数の移動局側装置20とから成る。基地局側装置14は管理センターに装備される。各移動局側装置20は各バスに搭載される。
【0013】
図2は基地局側装置14の概略ブロック図である。基地局側装置14は、基地局15、モデム16及び無線機17を備えている。典型的な基地局15はPC(パーソナルコンピュータ)から構成されている。モデム16は、基地局15と無線機17との間に介在して、基地局15からのコマンドやデータに基づき所定の変調処理を行ってから、出力信号を無線機17へ送る。モデム16は、また、無線機17からのデータを復調して、基地局15へ送る。基地局15は、DoPa用回線18へも接続され、無線機17に代えて、DoPa用回線18を介して各移動局側装置20と交信自在になっている。
【0014】
無線機17は、モデム16からの信号を所定の周波数の電波にしてアンテナより送信する。無線機17は、また、そのアンテナに受信した信号をモデム16へ送る。モデム16は、無線機17からの受信信号を復調して、基地局15へ送る。
【0015】
図3は移動局側装置20の構成図である。移動局側装置20は、情報収集機器21、無線機22、オートガイドシステム23及びDoPa端末24を備えている。
【0016】
情報収集機器21は、さらに、GPS(Global Positioning System)アンテナ27、GPSレシーバ28及びマイコン29を備えている。GPSアンテナ27は、GPS衛星からのGPS電波を受信する。GPSレシーバ28は、GPSアンテナ27から送られてきたGPS信号から現在地を検出する。マイコン29は、シリアル信号配線30を介してGPSレシーバ28から現在地データを受信する。
【0017】
なお、基地局側装置14のモデム16は、構成上は、情報収集機器21からGPSレシーバ28及びシリアル信号配線30を除去して、マイコン29のみを残した構成に一致させることができる。
【0018】
オートガイドシステム23は、情報収集機器21のマイコン29へシリアルケーブル34を介して接続されている。オートガイドシステム23は、バス内の料金箱の制御、該バスの路線系統についての表示、音声案内等を実行する。マイコン29は、シリアルケーブル34におけるシリアル通信によりオートガイドシステム23から次のバス停番号や現在の系統番号等の車両運転情報を受信する。
【0019】
マイコン29は、無線機22又はDoPa端末24を介して基地局側装置14と交信自在になっている。典型的なバスロケーションシステム10では、通信経費削減のために、無線機17−22間の無線通信をDoPaより優先させる。
【0020】
すなわち、移動局側装置20が搭載されるパスが無線機17−22間で無線通信可能となっている地域内を走行している場合には、基地局側装置14−移動局側装置20間は無線機17−22による無線で交信が行われ、該バスが無線機17−22間での無線通信が不能となっている地域を走行している場合には、基地局側装置14と移動局側装置20とはDoPa用回線18−DoPa端末24間のDoPaで交信する。
【0021】
図4は移動局側装置20の情報収集機器21のマイコン29において実行する故障フラグ設定方法40のフローチャートである。故障フラグ設定方法40は、情報収集機器21の電源が投入されるのに伴い、実行開始される。故障フラグ設定方法40は、また、情報収集機器21の電源が切になりしだい、終了する。情報収集機器21の電源は、移動局側装置20を搭載するバスの運転開始に伴い、投入され、該バスが運転終了に伴い、切になる。
【0022】
S41では、故障フラグ及びエラーカウンタがリセットされる。S42では、マイコン29がオートガイドシステム23からデータを受信開始したか否かを判定し、判定が正となったら、S43へ進み、否の判定が続く間は、S42の実行を繰り返す。
【0023】
S43では、故障フラグ=1とする。故障フラグ=0,1,又は2の意味するところは、後述の図5のS63,S68,S71でそれぞれ説明する。S43の次にはS48が実行され、S48では、オートガイドシステム23からデータを受信する。S49では、S48におけるデータ受信にエラーが発生したか否かを判定し、判定が正であるならば、S50へ進み、否であれば、S51へ進む。
【0024】
S50では、エラーカウンタを1だけインクリメントし、その後、S52へ進む。S51では、故障フラグ=1とし、その後、S57へ進む。
【0025】
S52では、エラーカウンタの値≧3であるか否かを判定し、判定が正であるならば、S56へ進み、否であるならば、S57へ進む。S56では、故障フラグ=2とされ、その後、S57へ進む。S52におけるエラーカウンタの値と所定値との対比では、所定値として3が選択されているが、個々のバスロケーションシステム10に応じて、3以外の所定値を選択することができる。
【0026】
S57では、オートガイドシステム23からの次のデータ受信を監視し、データ受信がない間は、S57の実行を繰り返し、データ受信がありしだい、S48へ戻る。
【0027】
図5は基地局側装置14のモデム16内のマイコン(図示せず)において実行する故障フラグ分析方法59のフローチャートである。故障フラグ分析方法59は基地局側装置14の基地局15においても実行されてもよい。基地局側装置14は、移動局側装置20を搭載する少なくとも1台のバスが運行している間、作動しており、故障フラグ分析方法59は、基地局側装置14の作動中、移動局側装置20から受信データに問題点があるのを発見することに伴い、開始される。
【0028】
S60では、受信データに問題点が発生した移動局側装置20に対し、故障フラグの送信要求を出す。S61では、故障フラグを受信する。S62では、故障フラグ=0か否かを判定し、判定が正であれば、S63へ進み、否であれば、S67へ進む。
【0029】
S63では、該移動局側装置20では、マイコン29がオートガイドシステム23からのシリアルデータをまったく受信しておらず、該移動局側装置20の故障原因は、シリアルケーブル34が外れている等であると、故障診断する。
【0030】
S67では、故障フラグ=1か否かを判定し、判定が正であれば、S68へ進み、否であれば、すなわち故障フラグ≧2であれば、S71へ進む。
【0031】
S68では、オートガイドシステム23からマイコン29へのシリアル通信は正常であり、故障原因はシリアルケーブル34以外にあると故障診断する。S71では、該移動局側装置20は、オートガイドシステム23からマイコン29へのシリアル通信が不安定であると故障診断する。
【0032】
故障フラグ分析方法59では、基地局側装置14が移動局側装置20へ故障フラグの送信要求を出して(S60)、移動局側装置20が基地局側装置14へ故障フラグを送信するようになっているが、移動局側装置20は、基地局側装置14からの故障フラグの送信要求を受けることなく、自主的に故障フラグを基地局側装置14へ送信してもよい。移動局側装置20の自主的な故障フラグの送信は、一定時間ごとに実行されてもよいし、故障フラグが=1から=2へ変化した時、及び情報収集機器21の電源がオンになってから所定時間経過しても故障フラグ=0に維持されている場合の該所定時間経過時であってもよい。
【0033】
バスロケーションシステム10では、移動局側装置20における情報収集機器21−オートガイドシステム23間のシリアルケーブル34の不具合について探知しているが、同様のやり方で、情報収集機器21−GPSレシーバ28間のシリアル信号配線30の不具合についても探知可能である。さらに、情報収集機器21−無線機22間の配線、又は情報収集機器21−DoPa端末24間の配線の不具合についても探知してもよい。なお、情報収集機器21−無線機22間の配線についての不具合についての移動局側装置20から基地局側装置14への通知はDoPa端末24を使用して行ない、また、情報収集機器21−DoPa端末24間の配線についての不具合についての移動局側装置20から基地局側装置14への通知は無線機22を使用して行なうことになる。また、この場合の情報収集機器21における情報収集とは、移動局側装置20を搭載しているバスの車両運転情報の収集だけでなく、ケーブルや配線の不具合に係る情報を含む情報を収集するものとして把握される。
【0034】
図6は車両ロケーションシステム76の構成図である。車両ロケーションシステム76は、複数の移動局側装置77と単一の基地局側装置78とを備えている。前述のバスロケーションシステム10は車両ロケーションシステム76の具体例である。前述の基地局側装置14及び移動局側装置20はそれぞれ移動局側装置77及び基地局側装置78の具体例である。車両ロケーションシステム76は、路線バスの他、トラックやタクシーのロケーションシステムにも適用可能である。
【0035】
各移動局側装置77は、各車両に搭載され、共通の基地局側装置78と相互に通信自在になっている。移動局側装置77は、基地局側装置78との通信を行う通信機82と、車両運転情報を所有する情報収集機器83と、情報収集機器83から受信した車両運転情報を通信機82に基地局側装置78へ送信させる車両運転情報所有機器84とを備えている。
【0036】
情報収集機器83及び車両運転情報所有機器84の具体例は図3の情報収集機器21及びオートガイドシステム23である。車両運転情報所有機器84は、オートガイドシステム23以外のシリアル機器とすることができる。
【0037】
基地局側装置78は受信障害探知手段90を備えている。受信障害探知手段90は、移動局側装置77から通知された受信状況に基づき移動局側装置77における情報収集機器83から車両運転情報所有機器84への受信を探知する。
【0038】
図7は車両運転情報所有機器84の構成図である。車両運転情報所有機器84は受信状況検出手段87及び受信状況通知手段88を備えている。受信状況検出手段87は、情報収集機器83からの車両運転情報の受信状況を検出する。受信状況通知手段88は、受信状況を、通信機82を介して基地局側装置78へ通知する。
【0039】
移動局側装置77−基地局側装置78間の通信は、無線のみにより行なわれるものであってもよいし、NTTドコモグループのDoPaのように、移動局側装置77側は、無線の移動体通信網を使用し、移動体通信網の基地局−基地局側装置78間は有線中心の公衆電話網や専用線を使用するものであってもよい。
【0040】
移動局側装置77の情報収集機器83−車両運転情報所有機器84間は、典型的にはシリアルケーブル34(図3)等のケーブルが使用されるが、微弱電波、赤外線又は光等のワイヤレス通信を利用してもよい。
【0041】
好ましくは、受信状況は、情報収集機器83と車両運転情報所有機器84とを相互に接続するケーブルの複数の故障態様に対応して、複数の状況に設定されている。
【0042】
例えば、受信状況の第1の状況は、車両運転情報所有機器84の電源投入後における情報収集機器83から車両運転情報所有機器84への車両運転情報の受信無しの状況とされている。また、受信状況の第2の状況は、車両運転情報所有機器84への車両運転情報の受信が有った後、車両運転情報所有機器84への車両運転情報の受信が所定回数以上、連続してエラーになった状況とされている。
【0043】
好ましくは、受信状況検出手段87は、受信状況を、車両運転情報所有機器84の電源投入直後は、第1の状況として検出し、その後、情報収集機器83から車両運転情報所有機器84への車両運転情報の受信があると、第1の状況から第3の状況へ切り替わったものとして検出し、その後、情報収集機器83から車両運転情報所有機器84への車両運転情報の受信が、所定回数以上、連続してエラーとなると、第3の状況から第2の状況へ切り替わったものとして検出する。
【0044】
受信状況の第1、第2及び第3の状況は、例えば図4及び図5で説明した故障フラグ=0,2,1にそれぞれ対応するものである。受信状況を第1の状況から第3の状況へ切り替える際の連続エラー回数は、個々の車両ロケーションシステム76に応じて、適切な値を選択できる。
【0045】
図8は移動局側装置制御方法94のフローチャートである。移動局側装置制御方法94は、例えば、通信機82、情報収集機器83及び車両運転情報所有機器84を装備する車両ロケーションシステム76に実装される。
【0046】
S95では、情報収集機器83からの車両運転情報の受信状況を検出する。S96では、受信状況を、通信機82を介して基地局側装置78へ通知する。
【0047】
移動局側装置制御方法94においても、受信状況に関して第1、第2及び/又は第3の状況を設定して、よりきめ細かい制御を行なうことが可能である。
【0048】
本発明を適用したプログラムは、コンピュータを車両運転情報所有機器84の各手段として機能させる。本発明を適用した別のプログラムは、移動局側装置制御方法94の各ステップをコンピュータに実行させる。
【0049】
本発明を各種具体的形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、各種具体的形態における各構成要素を変形(削除も含む。)して具体化できる。また、各種具体的形態間において、構成要素を置換したり、各種具体的形態の複数の構成要素を組み合わせたりすることにより、種々の発明を形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】バスロケーションシステムの概略構成図である。
【図2】基地局側装置の概略ブロック図である。
【図3】移動局側装置の構成図である。
【図4】移動局側装置の情報収集機器のマイコンにおいて実行する故障フラグ設定方法のフローチャートである。
【図5】基地局側装置のモデム内のマイコンにおいて実行する故障フラグ分析方法のフローチャートである。
【図6】車両ロケーションシステムの構成図である。
【図7】車両運転情報所有機器の構成図である。
【図8】移動局側装置制御方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0051】
76:車両ロケーションシステム、77:移動局側装置、78:基地局側装置、82:通信機、83:情報収集機器、84:車両運転情報所有機器、87:受信状況検出手段、88:受信状況通知手段、90:受信障害探知手段、94:移動局側装置制御方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各車両に搭載される各移動局側装置が共通の基地局側装置と相互に通信自在になっており、
各移動局側装置は、前記基地局側装置との通信を行う通信機と、車両運転情報を所有する車両運転情報所有機器と、前記車両運転情報所有機器から受信した車両運転情報を前記通信機に前記基地局側装置へ送信させる情報収集機器とを備え、
前記基地局側装置と複数の前記移動局側装置と備える車両ロケーションシステムにおいて、
前記移動局側装置の前記情報収集機器は、
前記車両運転情報所有機器からの車両運転情報の受信状況を検出する受信状況検出手段、及び
前記受信状況を、前記通信機を介して前記基地局側装置へ通知する受信状況通知手段、
を備え、
前記基地局側装置は、前記移動局側装置から通知された受信状況に基づき前記移動局側装置における車両運転情報所有機器から前記情報収集機器への受信障害を探知する受信障害探知手段を備えることを特徴とする車両ロケーションシステム。
【請求項2】
車両に搭載され、基地局側装置と相互に通信自在となっている移動局側装置であって、
前記移動局側装置は、前記基地局側装置との通信を行う通信機と、車両運転情報を所有する車両運転情報所有機器と、前記車両運転情報所有機器からケーブルを介して受信した車両運転情報を前記通信機に前記基地局側装置へ送信させる情報収集機器とを備え、
前記情報収集機器は、
前記車両運転情報所有機器からの車両運転情報の受信状況を検出する受信状況検出手段、及び
前記受信状況を、前記通信機を介して前記基地局側装置へ通知する受信状況通知手段、
を備えることを特徴とする移動局側装置。
【請求項3】
前記受信状況は、前記車両運転情報所有機器と前記情報収集機器とを相互に接続するケーブルの複数の故障態様に対応して、複数の状況に設定されていることを特徴とする請求項2記載の移動局側装置。
【請求項4】
前記受信状況の第1の状況は、前記情報収集機器の電源投入後における前記車両運転情報所有機器から前記情報収集機器への前記車両運転情報の受信無しの状況とされていることを特徴とする請求項2記載の車両ロケーションシステム。
【請求項5】
前記受信状況の第2の状況は、前記情報収集機器への前記車両運転情報の受信が有った後、前記情報収集機器への前記車両運転情報の受信が所定回数以上、連続してエラーになった状況とされていることを特徴とする請求項3又は4記載の移動局側装置。
【請求項6】
前記受信状況検出手段は、前記受信状況を、前記情報収集機器の電源投入直後は、第1の状況として検出し、その後、前記車両運転情報所有機器から前記情報収集機器への前記車両運転情報の受信があると、前記第1の状況から第3の状況へ切り替わったものとして検出し、その後、前記車両運転情報所有機器から前記情報収集機器への前記車両運転情報の受信が、所定回数以上、連続してエラーとなると、前記第3の状況から第2の状況へ切り替わたったものとして検出することを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の移動局側装置。
【請求項7】
車両に搭載され、基地局側装置と相互に通信自在となっている移動局側装置であって、
前記移動局側装置は、前記基地局側装置との通信を行う通信機と、車両運転情報を所有する車両運転情報所有機器と、前記車両運転情報所有機器から受信した車両運転情報を前記通信機に前記基地局側装置へ送信させる情報収集機器とを備えている前記移動局側装置の制御方法において、
前記車両運転情報所有機器からの車両運転情報の受信状況を検出するステップ、及び
前記受信状況を、前記通信機を介して前記基地局側装置へ通知するステップ、
を備えていることを特徴とする移動局側装置制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−42786(P2008−42786A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−217661(P2006−217661)
【出願日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】