車両制御装置及び車両制御方法
【課題】車両に内外に関する情報に対し適切な制駆動制御を行うこと。
【解決手段】本発明は、車両内外に関する情報に基づき、車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段20のうち1つの取得手段を選択する選択手段14と、取得手段20が取得した車両外に関する情報に基づき、車両を制動または駆動する制駆動手段30を制御する制駆動制御手段16と、を具備する車両制御装置及び車両制御方法である。
【解決手段】本発明は、車両内外に関する情報に基づき、車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段20のうち1つの取得手段を選択する選択手段14と、取得手段20が取得した車両外に関する情報に基づき、車両を制動または駆動する制駆動手段30を制御する制駆動制御手段16と、を具備する車両制御装置及び車両制御方法である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置及び車両制御方法に関し、車両内外に関する情報に基づき制駆動手段を制御する車両制御装置及び車両制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両においては、電子制御装置(ECU:Electronics Control Unit)が、ブレーキ等の制動手段、エンジン、ステアリングや駆動装置等の車両を制動または駆動する制駆動手段を制御することが行われている。これにより、車両の安全性、省燃費等の向上を図っている。
【0003】
特許文献1には、統括制御装置が、車載LAN等を介し個別の制御装置から取得した情報に基づき動作指針を決定し、各個別の制御装置に動作指針を送信する技術が開示されている。特許文献2には、運転支援制御装置、駆動力制御装置及び制動力制御装置が調停し、車両を制御する技術が開示されている。このように、車両内外に関する情報を取得し、各制動手段及び駆動手段を統括的に制御することにより、車両の安全性、省燃費性をより向上させている。
【特許文献1】特開2004−136816号公報
【特許文献2】特開2006−188164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に係るような従来の制御装置が、制駆動手段を制御する場合、障害物を検知するカメラや車間距離を検知するレーダ等の車両外に関する情報を取得する取得手段は予め選択された取得手段を用いる。また、FF、FR、4WD等の車両の駆動方式も予め選択された駆動方式を用いる。このように、取得手段、駆動方式として、予め選択した取得手段を使用しているため、車両の内外に関する情報に対し適切な制駆動制御を行うことができない場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、車両の内外に関する情報に対し適切な制駆動制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択する選択手段と、前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御する制駆動制御手段と、を具備することを特徴とする車両制御装置である。本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0007】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択する構成とすることができる。この構成によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な駆動方式を選択できるため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0008】
上記構成において、前記車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する外部状況判断手段を具備し、前記選択手段は、前記外部状況に基づき、前記1つの取得手段を選択する構成とすることができる。この構成によれば、外部状況判断手段が外部状況を判断するため、より適切な制駆動制御を行うことができる。
【0009】
上記構成において、前記複数の取得手段は、障害物情報または車間距離情報を前記車両外に関する情報として取得する構成とすることができる。この構成によれば、より適切な障害物情報または車間距離情報を取得することができる。
【0010】
上記構成において、前記車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つである構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記選択手段は、前記選択手段は、前記複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断する構成とすることができる。この構成によれば、消費電力を削減することができる。
【0012】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、前記車両の駆動方式を選択する構成とすることができる。この構成によれば、搭乗者の意思や気分を車両の駆動方式の選択に反映することができる
【0013】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、前記取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、前記1つの取得手段を選択する構成とすることができる。この構成によれば、取得手段の稼働状況に応じ、取得手段を適切に選択することができる。
【0014】
本発明は、車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択するステップと、前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御するステップと、を具備することを特徴とする車両制御方法である。本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0015】
上記構成において、前記1つの取得手段を選択するステップは、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択するステップを含む構成とすることができる。この構成によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な駆動方式を選択できるため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施例につき図面を参照に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は車両100を制御する制御系のブロック図である。統括ECU10、ハイブリッドECU31、エンジンECU32、ボディ系ECU33、ブレーキECU34、ステアリングECU35及びナビゲーションシステム36がCAN等の車載LANに接続されている。統括ECU10は、可視光カメラ21、近赤外線カメラ22または遠赤外線カメラ24から車両の運行の妨げになる障害物の情報(障害物情報)、レーザレーダ26またはミリ波レーダ28から自車の周辺の車両との車間距離(車間距離情報)等の車両外に関する情報を取得する。また、障害物情報や車間距離情報等の車両外の情報に基づき車両外の外部状況を判断する。車両モードスイッチ50から燃費重視モード、フィーリング重視モード、安全重視モード及びハイブリッド回生モード(車両100がハイブリッド車の場合)等を示す車両モード情報を取得する。
【0019】
ハイブリッドECU31はハイブリッド系(車両100がハイブリッド車の場合)及び駆動系41を制御するECUであり、統括ECU10の指示により、駆動系41の駆動方式をFF、FR及び4WD等に変更する。さらに、車輪空転を検知する車両空転センサ等の車両情報センサ47から、車輪空転情報等の車両情報を取得する。エンジンECU32はエンジン42を制御するECUである。ボディ系ECU33は、車両100のボディに設けられた各機器やセンサを制御するECUであり、気象情報センサ46及び車両情報センサ48から気象情報(気象に関する情報)及び車両情報(車両に関する情報)を取得し、統括ECU10に送信する。車両100には、気象情報センサ46として、外気温センサ、湿度センサ、大気圧センサ、日照センサ、降雨量センサが設けられている。車両情報センサ48として、ワイパーの駆動を検知するワイパーセンサ、ヘッドライトの点灯を検知するヘッドライトセンサ、フォグランプの点灯を検知するフォグランプセンサ、加速度を検知する加速度センサ、車速を検知する車速センサが設けられている。
【0020】
ブレーキECU34はブレーキ44を制御するECUである。ステアリングECU35はステアリング45を制御するECUである。さらに、操舵角度を検知する操舵角度センサ等の車両情報センサ49から操舵角度情報等の車両情報を取得する。ナビゲーションシステム36は、気象庁より取得した気象庁情報、日時情報、GPSによる緯度経度情報、緯度経度情報に基づく気候情報及び地形情報、並びに過去の情報を蓄積した過去蓄積情報等のナビゲーション情報(ナビゲーションシステムが出力する情報)を有しており、これらの情報を統括ECU10に送信する。図1に図示した各レーダ、各カメラ、各ECU及び各センサ等は車載LAN等により、間接的、直接的に統括ECU10に接続していればよく、図1の構成には限られない。
【0021】
図2は、統括ECU10周辺の機能ブロック図であり、図3は統括ECU10が行う制御を示すフローチャートである。図2及び図3を参照に、統括ECU10は、外部状況判断手段12、選択手段14及び制駆動制御手段16を有している。車両が始動した後、外部状況判断手段12は、気象情報センサ46、車両情報センサ48及びナビゲーションシステム36等の車両内外に関する情報取得手段40から気象情報、車両情報及びナビゲーション情報等の車両内外に関する情報を取得する(ステップS10)。外部状況判断手段12は、車両内外に関する情報に基づき、照度、天候、路面、道路等の外部状況を判断する(ステップS12)。選択手段14は、外部状況判断手段12より外部状況情報を取得する。
【0022】
さらに、選択手段14は、可視光カメラ21、近赤外線カメラ22、遠赤外線カメラ24、レーザレーダ26及びミリ波レーダ28等の取得手段20から各取得手段20の稼働状況を示す稼働情報を取得する(ステップS14)。選択手段14は、車両モードスイッチ50から車両モード情報を取得する(ステップS16)。車両モード情報とは、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である。選択手段14は、車両内外に関する情報、外部状況情報、稼働情報及び車両モード情報に基づき、FF、FR及び4WD等の駆動系(制駆動手段30の一部)の駆動方式を選択する。また、複数のレーダ装置が1つのレーダ装置、複数のカメラ装置から1つのカメラ装置を選択するつまり、複数の取得手段から1つの取得手段を選択する(ステップS18)。なお、選択される取得手段は少なくとも1つであればよい。
【0023】
選択手段14は使用しない取得手段(例えば、ミリ波レーダを選択した場合、レーザレーダ)の電源を遮断する(ステップS20)。制駆動制御手段16は、取得手段20が取得した障害物情報、車間距離情報等の車両外に関する情報を取得する(ステップS22)。制駆動制御手段16は、車両内外に関する情報、外部状況情報、及び車両外に関する情報に基づき、駆動系、ブレーキ、エンジン及びステアリング等の制駆動手段30を制御する(ステップS24)。その後、終了する。再度ステップS10に戻る。
【0024】
次に、各ステップの詳細について説明する。まず、前提となる各レーザ、各カメラ及び各駆動方式の特徴について説明する。図4は各レーザ及び各カメラの特徴をまとめた図である。ミリ波レーダはミリ波を出射し、反射されるミリ波を受信し、車間距離等を検知するレーダである。レーザレーダはレーザ光を出射し、反射されるレーザ光を受信し、車間距離等を検知するレーダである。レーザレーダは水平検知能力が110度程度に対し、ミリ波レーダでは20度程度である。降雨時、降雪時には、レーザレーダのレーザ光が雨や雪に吸収され検知能力は悪化する。一方、ミリ波レーダの検知能力はあまり悪化しない。検知距離は昼夜ともミリ波レーダは150m程度、レーザレーダは50m程度である。両者とも色、熱の認識はできない。また、両者とも干渉はない。以上のように、ミリ波レーダのメリットは遠距離の認識が可能、天候耐性があることであり、デメリットは、水平検知能力が狭角であることができる。一方、レーザレーダのメリットは広角であり、デメリットは天候耐性が悪いことである。
【0025】
可視光カメラ、遠赤外線カメラ及び近赤外線カメラは、それぞれ、可視光、遠赤外線、近赤外線を用いたカメラである。これらのカメラの画像を画像処理し、障害物を検知する。水平検知能力は、可視光カメラが130度程度に対し、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラは自車幅+1.5mである。降雨、降雪により、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラの検知能力は悪化する。一方、可視光カメラの能力は近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラほどは悪化しない。昼間の検知距離は可視光カメラ、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラでそれぞれ20m、60m及び150m程度である。夜間の検知距離は、遠赤外線カメラ及び近赤外線カメラではほとんど悪化しないのに対し、可視光カメラでは使用不可となる。可視光カメラでは色の認識が可能であり、遠赤外線カメラでは熱の認識が可能である。可視光カメラでは干渉がほとんどないのに対し、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラでは外光の干渉がある。以上のように、可視光カメラのメリットは、広角であり、対象物の高解像度の画像認識が可能であることであり、デメリットは、遠距離の検知ができず、夜間は使用できないことである。近赤外線カメラのメリットは、夜間でも白線の検知が可能なことであり、デメリットは狭角であり、天候耐性が悪いことである。遠赤外線カメラのメリットは、夜間の人間等の検知が可能であり、遠距離の検知ができることであり、デメリットは、狭角であり、熱の影響が大きく高温下で使用できないことである。
【0026】
図5は車両の駆動方式の特徴をまとめた図である。燃費はFF、FR、4WDの順に良い。静粛性はFR、4WD、FFの順、ハンドリングはFR、FF、4WDの順、走行安定性は4WD及びFRが最良、FFが良である。コーナリングはFR、4WD、FFの順に良い。トラクションはFF及び4WDが最良で、FRが良である。回生力はFF、4WD、FRの順に良い。登坂力はFR及び4WDが最良で、FFは悪い。積雪時及び凍結地の走行性は、4WD、FF、FRの順に良い。
【0027】
次に、図3のステップS12における外部状況判断手段12が外部状況を判断する方法の例について説明する。図6(a)は、天候状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図6(b)は、判断される天候状況の例である。図6(a)を参照に、車両内外に関する情報としては、外部気象情報、車両情報及びナビゲーション情報がある。外部気象情報は、車両外部の気象の情報であり気象情報センサ46を用い取得された外気温、湿度、大気圧、日照及び降雨量等である。車両情報は、車両情報センサ48を用い取得されたワイパー駆動情報、ヘッドライト点灯情報、フォグランプ点灯情報である。ナビゲーション情報は、ナビゲーションシステム36から取得した、気象庁情報、日時、GPS経度緯度、気候、地形及び過去蓄積情報である。ここで、気象庁情報は、ナビゲーションシステム36が気象庁より取得した過去、現在の気象情報や気象予報情報等である。日時は現在の日時、GPS経度緯度情報はGPSにより算出した自車の現在地の経度緯度、気候は現在地の気候(日本海側気候、亜寒帯気候等)、地形は山岳部、平地、河川等の情報、過去蓄積情報は操舵回数やブレーキ回数等である。図6(b)を参照に、気候状況は、晴、曇、雨(○mm以下)、雨(○mm以上)、霧、雪(○mm以下)、雪(○mm以上)及び凍結等である。
【0028】
図7(a)は、路面状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図7(b)は、判断される路面状況の例である。図7(a)を参照に、車両情報には、図6(a)に加え車輪の空転情報がある。図7(b)を参照に、路面状況は、乾燥、凍結、積雪、砂利、砂浜及びウェット等である。図8(a)は、道路状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図8(b)は、判断される道路状況の例である。図8(a)を参照に、車両内外に関する情報として、地形、日時、GPS経度緯度、加速度、操舵角度、車輪空転、過去蓄積情報等である。図8(b)を参照に、道路状況は、一般道路、高速道路、山岳道路、未舗装道路及び河川等である。
【0029】
図9は、外部状況判断手段12が天候状況、路面状況及び道路状況を判断する例である。図9の項番1の列を参照に、日時は12月6日の6:30、外気温−5℃、降雨量1mm/h、気象庁情報雪、降水量2mm/h、GPS経度緯度は経度43度4分、気候亜寒帯地方である。これらの情報より、外部状況判断手段12は天候状況を雪と判断する。また路面状況を積雪と判断する。このとき、路面状況を積雪(やや凍結)のように、図7(b)より詳しく判断してもよい。また、地形が山岳地帯、過去蓄積状況から操舵回数が多いという情報から、外部状況判断手段12は道路状況を山岳道路と判断する。
【0030】
図9の項番2の列を参照に、日時は9月24日の22:00、大気圧980hPa、降雨量20mm/h、ワイパー駆動高速、気象庁情報雨、台風、降水量15mm/hである。これらの情報より、外部状況判断手段12は天候状況を豪雨と判断する。また路面状況をウェット(河川並)と判断する。また、GPS緯度経度情報及び地形が平地であること等から、外部状況判断手段12は道路状況を一般道路と判断する。
【0031】
図10は外部状況判断手段12が照度状況を判断する例である。外部状況判断手段12は、日時、GPS経度緯度、照度(照度センサが検知した照度)を取得する。外部状況判断手段12は、日時及びGPS緯度経度情報から照度基準値を算出する。図10の項番1、3、4の例は、算出された照度基準値から照度センサの検知した照度が妥当である。これにより、外部状況判断手段12は、照度状況として照度センサの検知した照度とする。一方、項番2の例は、照度センサが検知した照度が照度基準値と比較し妥当ではない。これは、例えば、自車がトンネル内を走行している等が考えられる。よって、外部状況判断手段12は、照度状況を前回妥当と判断した照度状況とする。以上のように、外部状況判断手段12は、車両内外に関する情報に基づき、外部状況を判断することができる。
【0032】
図11は、図3のステップS18において、車両内外に関する情報、外部状況情報及び車両モード情報に基づき、選択手段14が複数の取得手段20から1つの取得手段と車両の駆動方式とを選択する例である。図11においては、外部状況判断手段12が判断した外部状況として、照度状況、天候状況、路面状況を用いる。また、気象情報センサ、車両情報センサ及びナビゲーションシステムが取得した車両内外に関する情報として、過去蓄積情報の操舵回数及び車速を用いている。選択手段14が用いる外部状況情報及び車両内外に関する情報は上記に限られない。
【0033】
項番1においては、天候が晴、照度が所定量以上、車速が所定速以下、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は燃費のよいFF、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番2においては、照度が所定量以上、車速が所定速以上、高速道路、車両モードがフィーリング重視モードである。これにより、選択手段14は、静粛性が良いFR、検知距離の長いミリ波レーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。
【0034】
項番3においては、照度が所定量以下、天候が雨、路面がウェット、カーブが多い、山岳道路である。これにより、選択手段14は、コーナリング、登坂力のある4WD、暗く降雨時にも使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。項番4においては、照度が所定量以下、天候が雪、路面が積雪、カーブが多い、山岳道路である。これにより、選択手段14は、積雪時の走行性のよい4WD、暗く降雪時にも使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い遠赤外線カメラを選択する。
【0035】
項番5においては、照度が所定量以上、天候が晴、カーブが多い、山岳道路下り、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は、燃費のよいFF、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番6においては、照度が所定量以下、天候が霧、路面がウェット、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は、燃費の良いFF、暗くても使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。
【0036】
項番7においては、照度が所定量以上、天候が晴、路面が砂浜、未舗装道路である。これにより、選択手段14は、砂浜での走行性の良い4WD、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番8においては、照度が所定量以下、天候が霧、路面がウェット、河川、車両モードが安全重視モードである。これにより、選択手段14は、走行性のよい4WD、暗くても使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。
【0037】
さらに、図3では、取得手段20等から各取得手段20の稼働情報を取得し(ステップS14)、稼働情報を用い取得手段20及び駆動方式の選択を行っている(ステップS16)。例えば、稼働情報が、ミリ波レーダの故障を示している場合は、選択手段14はレーザレーダを選択する。また、レーザレーダが故障している場合は、ミリ波レーダを選択する。
【0038】
選択手段14は、図12のように外部状況情報等に対するカメラ方式の優先度情報に基づきカメラを選択することもできる。項番1のように、天候が晴、照度状況が所定量以上の場合、選択手段14は可視光レーダ、近赤外線カメラ、遠赤外線カメラの順で選択する。これは、明るい場合、可視光カメラは画像認識精度が高いため、及び温度が高い場合、遠赤外線カメラは熱の影響を受け易いためである。一方、項番2のように、天候が降雪、照度が所定量以下の場合、選択手段14は遠赤外線カメラ、可視光カメラ、近赤外線カメラの順で選択する。これは、外気温が低いため、遠赤外線カメラは、熱認識により有熱物の認識が可能であること、近赤外線カメラは雪による光反射に弱いためである。例えば、項番1において、可視光カメラが故障している場合、選択手段14は次に優先度の高い近赤外線カメラを選択することができる。
【0039】
実施例1によれば、図3のステップS18のように、選択手段14は、車両内外に関する情報に基づき、複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択している。例えば、可視光カメラ、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラから1つのカメラを選択し、ミリ波レーダ及びレーザレーダから1つのレーダを選択している。このように、選択手段14が、車両内外に関する情報とは別の情報車外に関する情報(例えば障害物情報や車間距離情報等)を取得するため取得手段20を選択する。これにより、取得手段20の特性を生かした取得手段20の選択が可能となる。したがって、取得手段20の特性を最大限発揮した車外に関する情報を取得することができる。よって、制駆動制御手段16は、より適切な制駆動制御を行うことができる。実施例1では、取得手段20として、カメラ、レーダを例に説明したが、取得手段20は、車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する手段であればよい。
【0040】
また、実施例1のように、選択手段14は、車両内外に関する情報に基づき、車両の駆動方式を選択することができる。これにより、選択手段14は駆動方式の特性を生かした駆動方式を選択が可能となる。よって、より車内外の状況に適した駆動方式を用いることができる。なお、実施例1では駆動方式としてFF、FR、4WD等の駆動方式を例に説明したが、例えば、ハイブリッド車の駆動方式等であってもよい。また、実施例1では、選択手段14は、取得手段20と駆動方式とを選択しているが、駆動方式は選択しなくともよい。
【0041】
また、外部状況判断手段12は、図3のステップS12及び図7(a)から図10を用い説明したように、車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する。選択手段14は、図3のステップS18及び図11のように、外部状況等に基づき、複数の取得手段より1つの取得手段20を選択する。これにより、選択手段14はより決め細やかに取得手段20を選択することができる。実施例1では、選択手段14は、車両の外部状況に基づき取得手段20を選択しているが、選択手段14は、車両の外部状況には基づかず、車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況直接取得手段20を選択してもよい。
【0042】
取得手段20は、障害物情報または車間距離情報を取得する取得手段20であることが好ましい。障害物情報または車間距離情報の取得は気象情報、天候状況、路面状況等に影響するため、車両内外に関する情報や外部状況情報に基づき取得手段20を選択することにより、より適切な障害物情報または車間距離情報を取得することができる。
【0043】
気象情報(気象に関する情報)、車両情報(車両に関する情報)及びナビゲーション情報(ナビゲーションシステムから出力される情報)は、取得手段20や駆動方式の特性に大きな影響を及ぼす。よって、車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つであることが好ましい。
【0044】
図3のステップS20のように、選択手段14は、複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断することが好ましい。これにより、消費電力を削減することができる。
【0045】
さらに、図3のステップS16及びS18、図11で説明したように、選択手段14は、車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、車両の駆動方式を選択することが好ましい。これにより、搭乗者の意思や気分を制駆方式の選択に反映することができる。
【0046】
さらに、図3のステップS14及びS18、図12で説明したように、選択手段14は、車両内外に関する情報と、複数の取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、車両の1つの取得手段を選択することができる。これにより、取得手段20が故障した場合も、他の取得手段20を適切に選択することができる。
【0047】
本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は実施例1にECUのブロック図である。
【図2】図2は統括ECU近傍のブロック図である。
【図3】図3は統括ECUの制御を示すフローチャートである。
【図4】図4は各レーダ方式、書くカメラ方式の特徴を示す図である。
【図5】図5は各駆動方式の特徴を示す図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は天候状況を判断するための車両内外に関する情報と天候状況との例を示す図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は路面状況を判断するための車両内外に関する情報と路面状況との例を示す図である。
【図8】図8(a)及び図8(b)は道路状況を判断するための車両内外に関する情報と道路状況との例を示す図である。
【図9】図9は天候状況、路面状況、道路状況を判断する例である。
【図10】図10は照度状況を判断するための車両内外に関する情報と照度状況との例を示す図である。
【図11】図11は駆動方式、レーダ、カメラを選択する例である。
【図12】図12はカメラ方式の優先度を示す例である。
【符号の説明】
【0049】
10 統括ECU
12 外部状況判断手段
14 選択手段
16 制駆動制御手段
20 取得手段
30 制駆動手段
40 情報取得手段
41 駆動系
46 気象情報センサ
47、48、49 車両情報センサ
50 車両モードスイッチ
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置及び車両制御方法に関し、車両内外に関する情報に基づき制駆動手段を制御する車両制御装置及び車両制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両においては、電子制御装置(ECU:Electronics Control Unit)が、ブレーキ等の制動手段、エンジン、ステアリングや駆動装置等の車両を制動または駆動する制駆動手段を制御することが行われている。これにより、車両の安全性、省燃費等の向上を図っている。
【0003】
特許文献1には、統括制御装置が、車載LAN等を介し個別の制御装置から取得した情報に基づき動作指針を決定し、各個別の制御装置に動作指針を送信する技術が開示されている。特許文献2には、運転支援制御装置、駆動力制御装置及び制動力制御装置が調停し、車両を制御する技術が開示されている。このように、車両内外に関する情報を取得し、各制動手段及び駆動手段を統括的に制御することにより、車両の安全性、省燃費性をより向上させている。
【特許文献1】特開2004−136816号公報
【特許文献2】特開2006−188164号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に係るような従来の制御装置が、制駆動手段を制御する場合、障害物を検知するカメラや車間距離を検知するレーダ等の車両外に関する情報を取得する取得手段は予め選択された取得手段を用いる。また、FF、FR、4WD等の車両の駆動方式も予め選択された駆動方式を用いる。このように、取得手段、駆動方式として、予め選択した取得手段を使用しているため、車両の内外に関する情報に対し適切な制駆動制御を行うことができない場合がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、車両の内外に関する情報に対し適切な制駆動制御を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択する選択手段と、前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御する制駆動制御手段と、を具備することを特徴とする車両制御装置である。本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0007】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択する構成とすることができる。この構成によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な駆動方式を選択できるため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0008】
上記構成において、前記車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する外部状況判断手段を具備し、前記選択手段は、前記外部状況に基づき、前記1つの取得手段を選択する構成とすることができる。この構成によれば、外部状況判断手段が外部状況を判断するため、より適切な制駆動制御を行うことができる。
【0009】
上記構成において、前記複数の取得手段は、障害物情報または車間距離情報を前記車両外に関する情報として取得する構成とすることができる。この構成によれば、より適切な障害物情報または車間距離情報を取得することができる。
【0010】
上記構成において、前記車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つである構成とすることができる。
【0011】
上記構成において、前記選択手段は、前記選択手段は、前記複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断する構成とすることができる。この構成によれば、消費電力を削減することができる。
【0012】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、前記車両の駆動方式を選択する構成とすることができる。この構成によれば、搭乗者の意思や気分を車両の駆動方式の選択に反映することができる
【0013】
上記構成において、前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、前記取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、前記1つの取得手段を選択する構成とすることができる。この構成によれば、取得手段の稼働状況に応じ、取得手段を適切に選択することができる。
【0014】
本発明は、車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択するステップと、前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御するステップと、を具備することを特徴とする車両制御方法である。本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【0015】
上記構成において、前記1つの取得手段を選択するステップは、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択するステップを含む構成とすることができる。この構成によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な駆動方式を選択できるため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、車両内外に関する情報に基づき適切な取得手段を選択し、選択した取得手段が取得した車両外に関する情報に基づき制駆動制御を行うため、適切な制駆動制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施例につき図面を参照に説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は車両100を制御する制御系のブロック図である。統括ECU10、ハイブリッドECU31、エンジンECU32、ボディ系ECU33、ブレーキECU34、ステアリングECU35及びナビゲーションシステム36がCAN等の車載LANに接続されている。統括ECU10は、可視光カメラ21、近赤外線カメラ22または遠赤外線カメラ24から車両の運行の妨げになる障害物の情報(障害物情報)、レーザレーダ26またはミリ波レーダ28から自車の周辺の車両との車間距離(車間距離情報)等の車両外に関する情報を取得する。また、障害物情報や車間距離情報等の車両外の情報に基づき車両外の外部状況を判断する。車両モードスイッチ50から燃費重視モード、フィーリング重視モード、安全重視モード及びハイブリッド回生モード(車両100がハイブリッド車の場合)等を示す車両モード情報を取得する。
【0019】
ハイブリッドECU31はハイブリッド系(車両100がハイブリッド車の場合)及び駆動系41を制御するECUであり、統括ECU10の指示により、駆動系41の駆動方式をFF、FR及び4WD等に変更する。さらに、車輪空転を検知する車両空転センサ等の車両情報センサ47から、車輪空転情報等の車両情報を取得する。エンジンECU32はエンジン42を制御するECUである。ボディ系ECU33は、車両100のボディに設けられた各機器やセンサを制御するECUであり、気象情報センサ46及び車両情報センサ48から気象情報(気象に関する情報)及び車両情報(車両に関する情報)を取得し、統括ECU10に送信する。車両100には、気象情報センサ46として、外気温センサ、湿度センサ、大気圧センサ、日照センサ、降雨量センサが設けられている。車両情報センサ48として、ワイパーの駆動を検知するワイパーセンサ、ヘッドライトの点灯を検知するヘッドライトセンサ、フォグランプの点灯を検知するフォグランプセンサ、加速度を検知する加速度センサ、車速を検知する車速センサが設けられている。
【0020】
ブレーキECU34はブレーキ44を制御するECUである。ステアリングECU35はステアリング45を制御するECUである。さらに、操舵角度を検知する操舵角度センサ等の車両情報センサ49から操舵角度情報等の車両情報を取得する。ナビゲーションシステム36は、気象庁より取得した気象庁情報、日時情報、GPSによる緯度経度情報、緯度経度情報に基づく気候情報及び地形情報、並びに過去の情報を蓄積した過去蓄積情報等のナビゲーション情報(ナビゲーションシステムが出力する情報)を有しており、これらの情報を統括ECU10に送信する。図1に図示した各レーダ、各カメラ、各ECU及び各センサ等は車載LAN等により、間接的、直接的に統括ECU10に接続していればよく、図1の構成には限られない。
【0021】
図2は、統括ECU10周辺の機能ブロック図であり、図3は統括ECU10が行う制御を示すフローチャートである。図2及び図3を参照に、統括ECU10は、外部状況判断手段12、選択手段14及び制駆動制御手段16を有している。車両が始動した後、外部状況判断手段12は、気象情報センサ46、車両情報センサ48及びナビゲーションシステム36等の車両内外に関する情報取得手段40から気象情報、車両情報及びナビゲーション情報等の車両内外に関する情報を取得する(ステップS10)。外部状況判断手段12は、車両内外に関する情報に基づき、照度、天候、路面、道路等の外部状況を判断する(ステップS12)。選択手段14は、外部状況判断手段12より外部状況情報を取得する。
【0022】
さらに、選択手段14は、可視光カメラ21、近赤外線カメラ22、遠赤外線カメラ24、レーザレーダ26及びミリ波レーダ28等の取得手段20から各取得手段20の稼働状況を示す稼働情報を取得する(ステップS14)。選択手段14は、車両モードスイッチ50から車両モード情報を取得する(ステップS16)。車両モード情報とは、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である。選択手段14は、車両内外に関する情報、外部状況情報、稼働情報及び車両モード情報に基づき、FF、FR及び4WD等の駆動系(制駆動手段30の一部)の駆動方式を選択する。また、複数のレーダ装置が1つのレーダ装置、複数のカメラ装置から1つのカメラ装置を選択するつまり、複数の取得手段から1つの取得手段を選択する(ステップS18)。なお、選択される取得手段は少なくとも1つであればよい。
【0023】
選択手段14は使用しない取得手段(例えば、ミリ波レーダを選択した場合、レーザレーダ)の電源を遮断する(ステップS20)。制駆動制御手段16は、取得手段20が取得した障害物情報、車間距離情報等の車両外に関する情報を取得する(ステップS22)。制駆動制御手段16は、車両内外に関する情報、外部状況情報、及び車両外に関する情報に基づき、駆動系、ブレーキ、エンジン及びステアリング等の制駆動手段30を制御する(ステップS24)。その後、終了する。再度ステップS10に戻る。
【0024】
次に、各ステップの詳細について説明する。まず、前提となる各レーザ、各カメラ及び各駆動方式の特徴について説明する。図4は各レーザ及び各カメラの特徴をまとめた図である。ミリ波レーダはミリ波を出射し、反射されるミリ波を受信し、車間距離等を検知するレーダである。レーザレーダはレーザ光を出射し、反射されるレーザ光を受信し、車間距離等を検知するレーダである。レーザレーダは水平検知能力が110度程度に対し、ミリ波レーダでは20度程度である。降雨時、降雪時には、レーザレーダのレーザ光が雨や雪に吸収され検知能力は悪化する。一方、ミリ波レーダの検知能力はあまり悪化しない。検知距離は昼夜ともミリ波レーダは150m程度、レーザレーダは50m程度である。両者とも色、熱の認識はできない。また、両者とも干渉はない。以上のように、ミリ波レーダのメリットは遠距離の認識が可能、天候耐性があることであり、デメリットは、水平検知能力が狭角であることができる。一方、レーザレーダのメリットは広角であり、デメリットは天候耐性が悪いことである。
【0025】
可視光カメラ、遠赤外線カメラ及び近赤外線カメラは、それぞれ、可視光、遠赤外線、近赤外線を用いたカメラである。これらのカメラの画像を画像処理し、障害物を検知する。水平検知能力は、可視光カメラが130度程度に対し、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラは自車幅+1.5mである。降雨、降雪により、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラの検知能力は悪化する。一方、可視光カメラの能力は近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラほどは悪化しない。昼間の検知距離は可視光カメラ、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラでそれぞれ20m、60m及び150m程度である。夜間の検知距離は、遠赤外線カメラ及び近赤外線カメラではほとんど悪化しないのに対し、可視光カメラでは使用不可となる。可視光カメラでは色の認識が可能であり、遠赤外線カメラでは熱の認識が可能である。可視光カメラでは干渉がほとんどないのに対し、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラでは外光の干渉がある。以上のように、可視光カメラのメリットは、広角であり、対象物の高解像度の画像認識が可能であることであり、デメリットは、遠距離の検知ができず、夜間は使用できないことである。近赤外線カメラのメリットは、夜間でも白線の検知が可能なことであり、デメリットは狭角であり、天候耐性が悪いことである。遠赤外線カメラのメリットは、夜間の人間等の検知が可能であり、遠距離の検知ができることであり、デメリットは、狭角であり、熱の影響が大きく高温下で使用できないことである。
【0026】
図5は車両の駆動方式の特徴をまとめた図である。燃費はFF、FR、4WDの順に良い。静粛性はFR、4WD、FFの順、ハンドリングはFR、FF、4WDの順、走行安定性は4WD及びFRが最良、FFが良である。コーナリングはFR、4WD、FFの順に良い。トラクションはFF及び4WDが最良で、FRが良である。回生力はFF、4WD、FRの順に良い。登坂力はFR及び4WDが最良で、FFは悪い。積雪時及び凍結地の走行性は、4WD、FF、FRの順に良い。
【0027】
次に、図3のステップS12における外部状況判断手段12が外部状況を判断する方法の例について説明する。図6(a)は、天候状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図6(b)は、判断される天候状況の例である。図6(a)を参照に、車両内外に関する情報としては、外部気象情報、車両情報及びナビゲーション情報がある。外部気象情報は、車両外部の気象の情報であり気象情報センサ46を用い取得された外気温、湿度、大気圧、日照及び降雨量等である。車両情報は、車両情報センサ48を用い取得されたワイパー駆動情報、ヘッドライト点灯情報、フォグランプ点灯情報である。ナビゲーション情報は、ナビゲーションシステム36から取得した、気象庁情報、日時、GPS経度緯度、気候、地形及び過去蓄積情報である。ここで、気象庁情報は、ナビゲーションシステム36が気象庁より取得した過去、現在の気象情報や気象予報情報等である。日時は現在の日時、GPS経度緯度情報はGPSにより算出した自車の現在地の経度緯度、気候は現在地の気候(日本海側気候、亜寒帯気候等)、地形は山岳部、平地、河川等の情報、過去蓄積情報は操舵回数やブレーキ回数等である。図6(b)を参照に、気候状況は、晴、曇、雨(○mm以下)、雨(○mm以上)、霧、雪(○mm以下)、雪(○mm以上)及び凍結等である。
【0028】
図7(a)は、路面状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図7(b)は、判断される路面状況の例である。図7(a)を参照に、車両情報には、図6(a)に加え車輪の空転情報がある。図7(b)を参照に、路面状況は、乾燥、凍結、積雪、砂利、砂浜及びウェット等である。図8(a)は、道路状況を判断する場合の車両内外に関する情報の例、図8(b)は、判断される道路状況の例である。図8(a)を参照に、車両内外に関する情報として、地形、日時、GPS経度緯度、加速度、操舵角度、車輪空転、過去蓄積情報等である。図8(b)を参照に、道路状況は、一般道路、高速道路、山岳道路、未舗装道路及び河川等である。
【0029】
図9は、外部状況判断手段12が天候状況、路面状況及び道路状況を判断する例である。図9の項番1の列を参照に、日時は12月6日の6:30、外気温−5℃、降雨量1mm/h、気象庁情報雪、降水量2mm/h、GPS経度緯度は経度43度4分、気候亜寒帯地方である。これらの情報より、外部状況判断手段12は天候状況を雪と判断する。また路面状況を積雪と判断する。このとき、路面状況を積雪(やや凍結)のように、図7(b)より詳しく判断してもよい。また、地形が山岳地帯、過去蓄積状況から操舵回数が多いという情報から、外部状況判断手段12は道路状況を山岳道路と判断する。
【0030】
図9の項番2の列を参照に、日時は9月24日の22:00、大気圧980hPa、降雨量20mm/h、ワイパー駆動高速、気象庁情報雨、台風、降水量15mm/hである。これらの情報より、外部状況判断手段12は天候状況を豪雨と判断する。また路面状況をウェット(河川並)と判断する。また、GPS緯度経度情報及び地形が平地であること等から、外部状況判断手段12は道路状況を一般道路と判断する。
【0031】
図10は外部状況判断手段12が照度状況を判断する例である。外部状況判断手段12は、日時、GPS経度緯度、照度(照度センサが検知した照度)を取得する。外部状況判断手段12は、日時及びGPS緯度経度情報から照度基準値を算出する。図10の項番1、3、4の例は、算出された照度基準値から照度センサの検知した照度が妥当である。これにより、外部状況判断手段12は、照度状況として照度センサの検知した照度とする。一方、項番2の例は、照度センサが検知した照度が照度基準値と比較し妥当ではない。これは、例えば、自車がトンネル内を走行している等が考えられる。よって、外部状況判断手段12は、照度状況を前回妥当と判断した照度状況とする。以上のように、外部状況判断手段12は、車両内外に関する情報に基づき、外部状況を判断することができる。
【0032】
図11は、図3のステップS18において、車両内外に関する情報、外部状況情報及び車両モード情報に基づき、選択手段14が複数の取得手段20から1つの取得手段と車両の駆動方式とを選択する例である。図11においては、外部状況判断手段12が判断した外部状況として、照度状況、天候状況、路面状況を用いる。また、気象情報センサ、車両情報センサ及びナビゲーションシステムが取得した車両内外に関する情報として、過去蓄積情報の操舵回数及び車速を用いている。選択手段14が用いる外部状況情報及び車両内外に関する情報は上記に限られない。
【0033】
項番1においては、天候が晴、照度が所定量以上、車速が所定速以下、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は燃費のよいFF、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番2においては、照度が所定量以上、車速が所定速以上、高速道路、車両モードがフィーリング重視モードである。これにより、選択手段14は、静粛性が良いFR、検知距離の長いミリ波レーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。
【0034】
項番3においては、照度が所定量以下、天候が雨、路面がウェット、カーブが多い、山岳道路である。これにより、選択手段14は、コーナリング、登坂力のある4WD、暗く降雨時にも使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。項番4においては、照度が所定量以下、天候が雪、路面が積雪、カーブが多い、山岳道路である。これにより、選択手段14は、積雪時の走行性のよい4WD、暗く降雪時にも使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い遠赤外線カメラを選択する。
【0035】
項番5においては、照度が所定量以上、天候が晴、カーブが多い、山岳道路下り、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は、燃費のよいFF、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番6においては、照度が所定量以下、天候が霧、路面がウェット、車両モードが燃費重視モードである。これにより、選択手段14は、燃費の良いFF、暗くても使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。
【0036】
項番7においては、照度が所定量以上、天候が晴、路面が砂浜、未舗装道路である。これにより、選択手段14は、砂浜での走行性の良い4WD、水平検知能力が大きいレーザレーダ、水平検知能力が大きく色識別可能な可視光カメラを選択する。項番8においては、照度が所定量以下、天候が霧、路面がウェット、河川、車両モードが安全重視モードである。これにより、選択手段14は、走行性のよい4WD、暗くても使用可能なミリ波レーダ、暗くとも検知距離の長い近赤外線カメラを選択する。
【0037】
さらに、図3では、取得手段20等から各取得手段20の稼働情報を取得し(ステップS14)、稼働情報を用い取得手段20及び駆動方式の選択を行っている(ステップS16)。例えば、稼働情報が、ミリ波レーダの故障を示している場合は、選択手段14はレーザレーダを選択する。また、レーザレーダが故障している場合は、ミリ波レーダを選択する。
【0038】
選択手段14は、図12のように外部状況情報等に対するカメラ方式の優先度情報に基づきカメラを選択することもできる。項番1のように、天候が晴、照度状況が所定量以上の場合、選択手段14は可視光レーダ、近赤外線カメラ、遠赤外線カメラの順で選択する。これは、明るい場合、可視光カメラは画像認識精度が高いため、及び温度が高い場合、遠赤外線カメラは熱の影響を受け易いためである。一方、項番2のように、天候が降雪、照度が所定量以下の場合、選択手段14は遠赤外線カメラ、可視光カメラ、近赤外線カメラの順で選択する。これは、外気温が低いため、遠赤外線カメラは、熱認識により有熱物の認識が可能であること、近赤外線カメラは雪による光反射に弱いためである。例えば、項番1において、可視光カメラが故障している場合、選択手段14は次に優先度の高い近赤外線カメラを選択することができる。
【0039】
実施例1によれば、図3のステップS18のように、選択手段14は、車両内外に関する情報に基づき、複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択している。例えば、可視光カメラ、近赤外線カメラ及び遠赤外線カメラから1つのカメラを選択し、ミリ波レーダ及びレーザレーダから1つのレーダを選択している。このように、選択手段14が、車両内外に関する情報とは別の情報車外に関する情報(例えば障害物情報や車間距離情報等)を取得するため取得手段20を選択する。これにより、取得手段20の特性を生かした取得手段20の選択が可能となる。したがって、取得手段20の特性を最大限発揮した車外に関する情報を取得することができる。よって、制駆動制御手段16は、より適切な制駆動制御を行うことができる。実施例1では、取得手段20として、カメラ、レーダを例に説明したが、取得手段20は、車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する手段であればよい。
【0040】
また、実施例1のように、選択手段14は、車両内外に関する情報に基づき、車両の駆動方式を選択することができる。これにより、選択手段14は駆動方式の特性を生かした駆動方式を選択が可能となる。よって、より車内外の状況に適した駆動方式を用いることができる。なお、実施例1では駆動方式としてFF、FR、4WD等の駆動方式を例に説明したが、例えば、ハイブリッド車の駆動方式等であってもよい。また、実施例1では、選択手段14は、取得手段20と駆動方式とを選択しているが、駆動方式は選択しなくともよい。
【0041】
また、外部状況判断手段12は、図3のステップS12及び図7(a)から図10を用い説明したように、車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する。選択手段14は、図3のステップS18及び図11のように、外部状況等に基づき、複数の取得手段より1つの取得手段20を選択する。これにより、選択手段14はより決め細やかに取得手段20を選択することができる。実施例1では、選択手段14は、車両の外部状況に基づき取得手段20を選択しているが、選択手段14は、車両の外部状況には基づかず、車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況直接取得手段20を選択してもよい。
【0042】
取得手段20は、障害物情報または車間距離情報を取得する取得手段20であることが好ましい。障害物情報または車間距離情報の取得は気象情報、天候状況、路面状況等に影響するため、車両内外に関する情報や外部状況情報に基づき取得手段20を選択することにより、より適切な障害物情報または車間距離情報を取得することができる。
【0043】
気象情報(気象に関する情報)、車両情報(車両に関する情報)及びナビゲーション情報(ナビゲーションシステムから出力される情報)は、取得手段20や駆動方式の特性に大きな影響を及ぼす。よって、車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つであることが好ましい。
【0044】
図3のステップS20のように、選択手段14は、複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断することが好ましい。これにより、消費電力を削減することができる。
【0045】
さらに、図3のステップS16及びS18、図11で説明したように、選択手段14は、車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、車両の駆動方式を選択することが好ましい。これにより、搭乗者の意思や気分を制駆方式の選択に反映することができる。
【0046】
さらに、図3のステップS14及びS18、図12で説明したように、選択手段14は、車両内外に関する情報と、複数の取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、車両の1つの取得手段を選択することができる。これにより、取得手段20が故障した場合も、他の取得手段20を適切に選択することができる。
【0047】
本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は実施例1にECUのブロック図である。
【図2】図2は統括ECU近傍のブロック図である。
【図3】図3は統括ECUの制御を示すフローチャートである。
【図4】図4は各レーダ方式、書くカメラ方式の特徴を示す図である。
【図5】図5は各駆動方式の特徴を示す図である。
【図6】図6(a)及び図6(b)は天候状況を判断するための車両内外に関する情報と天候状況との例を示す図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は路面状況を判断するための車両内外に関する情報と路面状況との例を示す図である。
【図8】図8(a)及び図8(b)は道路状況を判断するための車両内外に関する情報と道路状況との例を示す図である。
【図9】図9は天候状況、路面状況、道路状況を判断する例である。
【図10】図10は照度状況を判断するための車両内外に関する情報と照度状況との例を示す図である。
【図11】図11は駆動方式、レーダ、カメラを選択する例である。
【図12】図12はカメラ方式の優先度を示す例である。
【符号の説明】
【0049】
10 統括ECU
12 外部状況判断手段
14 選択手段
16 制駆動制御手段
20 取得手段
30 制駆動手段
40 情報取得手段
41 駆動系
46 気象情報センサ
47、48、49 車両情報センサ
50 車両モードスイッチ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択する選択手段と、
前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御する制駆動制御手段と、
を具備することを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択することを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する外部状況判断手段を具備し、
前記選択手段は、前記外部状況に基づき、前記1つの取得手段を選択することを特徴とする請求項1または2記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記複数の取得手段は、障害物情報または車間距離情報を前記車両外に関する情報として取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記選択手段は、前記複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、前記車両の駆動方式を選択することを特徴とする請求項2記載の車両制御装置。
【請求項8】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、前記複数の取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、前記1つの取得手段を選択することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項9】
車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択するステップと、
前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制駆動する制駆動手段を制御するステップと、
を具備することを特徴とする車両制御方法。
【請求項10】
前記1つの取得手段を選択するステップは、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択するステップを含むことを特徴とする請求項9記載の車両制御装置。
【請求項1】
車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択する選択手段と、
前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制動または駆動する制駆動手段を制御する制駆動制御手段と、
を具備することを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択することを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記車両内外に関する情報に基づき、車両の外部状況を判断する外部状況判断手段を具備し、
前記選択手段は、前記外部状況に基づき、前記1つの取得手段を選択することを特徴とする請求項1または2記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記複数の取得手段は、障害物情報または車間距離情報を前記車両外に関する情報として取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記車両内外に関する情報は、気象に関する情報、車両に関する情報及びナビゲーションシステムから出力される情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記選択手段は、前記複数の取得手段のうち選択されなかった取得手段の電源を遮断することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項7】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、搭乗者が選択した制動または駆動に関する情報である車両モード情報と、に基づき、前記車両の駆動方式を選択することを特徴とする請求項2記載の車両制御装置。
【請求項8】
前記選択手段は、前記車両内外に関する情報と、前記複数の取得手段の稼働を示す稼働情報と、に基づき、前記1つの取得手段を選択することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の車両制御装置。
【請求項9】
車両内外に関する情報に基づき、前記車両内外に関する情報とは別の車両外に関する情報を取得する複数の取得手段のうち1つの取得手段を選択するステップと、
前記1つの取得手段が取得した前記車両外に関する情報に基づき、前記車両を制駆動する制駆動手段を制御するステップと、
を具備することを特徴とする車両制御方法。
【請求項10】
前記1つの取得手段を選択するステップは、前記車両内外に関する情報に基づき、前記車両の駆動方式を選択するステップを含むことを特徴とする請求項9記載の車両制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−302746(P2008−302746A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−149787(P2007−149787)
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月5日(2007.6.5)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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