車両用の遮光板型投射器
車両の下の舗装された表面上に画像を投射する遮光板型投射器は、円筒本体と、本体の第1端にあり、本体の反対端に向かう光線を放射するための光源および反射体と、本体の反対端に取り付けられた窓ハウジングとを含む。窓ハウジングは、透明な材料で気密に覆われた窓開口と、光線を窓開口を通して外側に反射するように適合された枢動する鏡とを含む。遮光板型投射器は、光源と鏡の間に置かれハウジング内に摺動可能に取り付けられた、投射される画像の大きさおよび焦点を調整するための1対のレンズと、遮光板を受けるための溝と、溝と光源との間で遮光板を保護するための遮熱体とをさらに含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に取り付けることができる投射器に関し、より詳細には自動車製造会社のロゴなど好ましいロゴを車両の下の舗装道路上に投射できる遮光円板型投射器に関する。
【背景技術】
【0002】
遮光板(ゴーボー(gobo))型投射器は、当技術分野でよく知られている。そのような投射器は、娯楽産業、すなわち、ナイトクラブ、コンサート、舞台上演など、ならびにレジャーディスプレイなどのディスプレイで広く使用されている。遮光板は、本質的に、半透明の画像をもち通常円形金属枠で支持される(写真スライドによく似た)スライドである。今日、遮光板は、そのような使用のために市場で容易に入手可能であり、しばしば会社ロゴ、チームロゴ、あるいはマスコット画像、学校ロゴ、休日画像、愛国的画像、芸術的画像などと共に提供される。さらに、通常、遮光板の製造会社は実質的にどんな画像の注文による遮光板も製作する。しかし、自動車のロゴの注文による遮光板は存在しない。
【0003】
携帯用による遮光板型投射器が当技術分野でも知られているが、これらの投射器はどれも、気密でも水密でもなく、また車載での使用には適合されていない。そのような適用例に特有のいくつかの要因が発生する。例えば、遮光板型投射器を搭載した車両は、好ましくは12ボルトの電源で動作するように適合される。またそれは、通常、雨、雪、塩、石の打撃、道路のコールタール、ガスなど厳しい要素にさらされる。またそれは、好ましくは、車両に搭載するのに適した形状である。さらに、投射された画像が他の運転者の目をくらませず、または彼らを混乱させないように車両搭載遮光板型投射器を配置しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、上で述べられた必要性を満足させ、問題を緩和する車載で使用されるための遮光板型投射器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、自動車または他の車両に隣接するまたはその下の、好ましくは運転者側ドアおよび助手側ドアに隣接する領域の舗装道路の表面に、画像を投射するように適合された気密で容易に移動可能な容器または投射器中にすべて搭載された一般的なレンズおよび1個または複数の遮光円板を使用する投射器に関する。
【0006】
本発明の投射器は、本質的に長さ約25.4cm(10インチ)で直径約5.08cm(2インチ)の円筒本体から構成される。これらの寸法は、単に便宜上示したものであり、決定的に重要なものと見なすべきではない。円筒本体の前方端に、円筒本体に接して下向きに突き出し、舗装道路へ下向きに面する窓で終端する1対の平行な側板を含む窓ハウジングが取り付けられる。窓ハウジングの内部に、角度が調節可能な枢動鏡がある。窓ハウジングの内部にはまた、反対側の端部に向かって円筒本体の所定の位置まで、軌道配列に沿って、一般的な方法で移動するように適合された1対のレンズがある。
【0007】
円筒本体の反対側の端部には、光源および光線を装置の前方端へ向けるための円錐形反射体がある。円筒ハウジング内の光源とレンズの間には、遮熱体と、その遮熱体のすぐ前の遮光円板用の溝と、その遮光円板用の溝のすぐ前の任意選択の遮光円板用の任意選択の溝とがある。
【0008】
調整可能な鏡と、遮光円板と、遮熱体と、光源とを備える上記の円筒は、取付け具を自動車の下面の任意の都合のよい位置に、リベット打ち機、ねじ部品または他の適切な手段により取り付けを可能にするように事前に孔を穿孔することができる、取付け具に取り外し可能に取り付けられる。ガラスまたはプラスチック製の窓は、投射器の窓の部分内の窓開口を気密かつ液密に覆う。実際、投射器全体が液密かつ気密である。電球および円錐形反射体は、キャップに取り付けられ、そのキャップは円筒本体の端部にねじ込まれかつ連結を液密にするOリングでそこに固定される。投射器は一般的な車両の12ボルトシステムに、これも水密であるコネクタを介して連結される。
【0009】
添付の図面を検討し、好ましい実施形態についての以下の説明を読むことによって、本発明の目的、特徴および利点が、当分野の技術者にはさらに明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明について詳細に説明する前に、本発明は、その用途が例示された構成の詳細およびここで説明するステップに限定されるものではないことを理解することが重要である。本発明は、他の実施形態でも可能であり様々な方法で実施しまたは実行することもできる。ここで使用された表現および用語は、説明のためであり、限定するためではないことに留意されたい。
【0011】
図面を詳細に参照すると、図1は本発明の投射器が適用される車両10を示す。図2に最もよく示されるように、投射器12は、長さ約25.4cm(10インチ)、直径約5.08cm(2インチ)の、好ましくは、プラスチックまたは他の成形可能な材料から形成される円筒本体14から構成される。この本体14は気密かつ水密であり、図2に示すように円筒本体14の右側端部を密封し、これから説明するように白熱電球および反射体を含む、端部キャップ28を備えている。円筒部分14の前方に、図5に最もよく示されるように、円筒本体に接して延び、円筒本体の下にさらに約2.54cm(1インチ)延びる1対の平行な側板18および20から構成される窓ハウジング16がある。
【0012】
図4を参照すると、窓ハウジング16は、窓開口22で終端する。好ましくは、ガラスまたはプラスチック材料24が、窓22を気密に覆う。窓ハウジング16の内部には、好ましくはプラスチック材料の卵形の鏡26が取り付けられ、図3に示すように、この鏡26はその上端部58で枢動用の耳状部60に枢動可能に取り付けられる。図3に示すのと同じ要素を180度回転して示す図7および図8に示すように、鏡26の上端部58は、図7では下端部になり、耳状部60は窓ハウジング16の上部本体に取り付けられている。図7および図8の考察をさらに続けると、鏡はウォームねじ50によって作動され、ウォームねじ50は、窓ハウジング16から外側に突き出し、レバーアーム54の下端部に枢動可能に固定されるウォームナット52と係合する。レバーアーム54の上端部(これは実際には図3に示すように下端部である)は、鏡26の非反射側に固定されたタブ56に取り付けられる。図7および図8の考察から理解できるように、ウォームねじ50を回転させると、鏡26が耳状部60の周りで枢動し、図7の大きな鋭角から図8の小さい鋭角に変化させる。
【0013】
図9から図11に示すように、投射器12は好ましくは車両10(ここには図示せず)の下面に、複数の事前に穿孔された孔を備える取付け具30によって取り付けられる。リベット打ち機(図示せず)を使用して、取付け具を、自動車の下面に事前に穿孔された孔を介して都合のよい方法で、操作者に都合のよい位置に取り付けることができる。当分野の技術者には明らかなように、その代わりに、これだけには限らないが、ねじ部品、接着剤、皮ひもなどを含む様々な他の手段が取付け具30を車両10に固定するために使用できる。取付け具30は、それに取り付けられた1対の円形締め具を備える、長さ約25.4cm(10インチ)で幅約5.08cm(2インチ)の長方形の板から構成され、一方の締め具32は、取付け具の一端にあり、他方の締め具32は、ほぼ中央に位置する。取付け具30の締め具32とは反対側の端部に、丸い隆起部38があり、これは、板30上に投射器が取り付けられたとき、振動を最小に抑えるために投射器12に押し付けられる。
【0014】
次に特に図11を参照すると、各締め具32は、固定半円部分34と、下端が枢動継手46によって取付け具に枢動可能に取り付けられた枢動半円部分36から構成される。締め具の上端部は、アダプタによって組み付けられ、このアダプタは、ねじハウジング42中に取り付けられ、締め具の固定部分34の上端部のねじ連結器44と協働するねじ40から構成される。
【0015】
また図3および4に戻ると、本発明の投射器12は、円筒本体14の円筒部の長手方向に移動するように適合されている1対の移動可能なレンズ62を備えている。点線位置64は、レンズ62の円筒本体14の右側端部方向へ可能な最大移動位置を示す。図2に示すように、レンズ62は軌道(トラック)内を摺動するように適合されており、詳細は示さないが一般的な方法で、調整可能なねじ66によって移動可能である。
【0016】
当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器で使用される、上述のレンズシステムは、従来技術の遮光板型投射器の代表的なものである。様々な一般的なレンズシステムを代わりに使用することもできるが、主な問題は投射される画像を合焦させる能力および環境からのレンズの保護であることに留意されたい。
【0017】
本発明の投射器12を、車両に取り付けるとき、好ましくは、自動車の両側に投射器を1個ずつ取り付ける。また好ましくは、その2個の投射器をそれぞれ運転者側ドアの下および助手側ドアの下に、画像を舗装道路または車道に投射するために取り付ける。最大領域即ち投射領域を、図6の参照番号80で表す。図3および図4に示すように、光源は、反射円錐72で囲まれた電球70である。電球70からの光は、透明型の遮熱体74を通り、溝76に取り付けられた遮光円板を通り、望むならば追加の溝78に取り付けられた透明な遮光円板を通る。遮光円板からの光は、レンズ62を通って鏡に、それから窓24を通って外に進む。
【0018】
図7に示すように、光源から水平にくる光84が、ほぼ45度で鏡26に入射する場合、反射光86は、入射光84に対し直角になる。しかし、図8に示すように鏡26が鋭角の場合、光の反射光線86は、光源からの入射水平光線に対して鈍角になる。
【0019】
次に図12から図17の考察に移ると、投射器12が車両の前部に配置されているときは、光線が画像82を投射器12から逆に反射させることが必要であり、この場合、鏡の角度は図8のように調整する。2個の投射器12が車両のほぼ中央に配置されているとき、鏡を本質的に図7に示す位置に置くことができる。投射器12が車両の後部に配置されているときは、鏡は図12に示すのと反対に調整される。
【0020】
図15は、車両の中央の前方に置かれ、より小さい画像82を有する2個の投射器12を示す。これはレンズの位置を変えることによって達成される。図16は、本質的に図15と同じ位置にあるが、それよりわずかに大きい画像82を有する投射器を示す。これはレンズの位置および鏡の角度を変えることによって達成される。図17では、画像82は図16に示したものよりわずかに大きく、この場合もこの状況はレンズの位置および鏡の角度を変えることによってもたらされる。好ましくは、レンズ62は遮光円板76から7.62cm(3インチ)〜10.16cm(4インチ)の所にあり、この範囲で調整可能である。
【0021】
非常に高い最低地上高を有する車両では、画像を車両の下に投射するために単一の投射器を使用するのが望ましいことがあることにも留意されたい。
安定性をもたらしまた振動の一部をとり除くために、固いプラスチック製フィレット(隅肉)48が、図11に示すように連結器32の固定部分34と取付け具30との間に配置される。
【0022】
円筒本体14にねじ込まれた端部キャップ28をねじから外されそれを取り外して、遮光円板を取り替えることができることに留意されたい。しかし、キャップ28は、液密を保証するために円筒円板14にOリング連結(図示せず)によって取り付けられている。
【0023】
この装置は、気密かつ水密であり、好ましくは、そのような部分が使われる場合には破砕防止で耐破壊性のガラスおよび/またはプラスチック製であることを強調しておきたい。この装置は、自動車の12ボルトの給電システムを使用するように適合されている。白熱電球は長寿命で好ましくは低熱であるべきである。図5に示すように、白熱電球は、12ボルトのシステムに、これも水密である電気プラグ90によって接続される。本発明の装置では、光は決して見えず、舗装道路上に投射される画像のみが見える。装置をねじり、それを回転させ、鏡を移動させることによって、画像82を画像領域80内部の任意の場所に配置することができる。しかし、最良で最も望ましい画像の位置は、ほぼ30.48cm(12インチ)×60.96cm(24インチ)の領域を占める、運転者側ドアの下および助手側ドアの下である。
【0024】
一部の車両は、他の車両より車台がより低いことが知られている。本発明に関する限り、装置が地面から30.48cm(12インチ)から60.96cm(24インチ)まで移動したとき、遮光円板からレンズ組立品までの調整距離は、5.08cm(2インチ)にすぎず、したがって明確な焦点および明瞭さは非常に小さい問題であることがわかった。
【0025】
当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器の様々な構成要素を、プラスチック製として記載したが、多数の他の材料も十分に機能し、そのような材料の使用も本発明の範囲および趣旨に含まれる。例としてだけで限定するものではないが、円筒本体14は金属製、木製、または他の剛直な材料製とすることができる。
【0026】
やはり当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器を、板型の締め具を上にもつ取付け具によって車両に取り付けるものとして図示し説明してきたが、投射器の取り付け方法は、そのように限定されるわけではない。実際、望むならば投射器自体を直接車両に取り付けることもできる。
【0027】
したがって、本発明は、目的を成し遂げ、上記ならびに本発明に特有の目的および利点を達成するようによく適合されている。この開示では現時点で好ましい実施形態について説明してきたが、多数の変更および修正が、当分野の技術者には明らかであろう。そのような変更および修正も、本発明の趣旨に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の投射器を取り付けた車両の側面図である。
【図2】図1に示したよりも大きな縮尺で示す、投射器自体の1つの側面図である。
【図3】図2に類似するが、それよりやや大きな縮尺で装置のいくつかの内部詳細を示す側面図である。
【図4】図3の底面図である。
【図5】図3の右側端面図である。
【図6】両側に1個ずつ、2個の投射器および画像を投射できる領域を示す、図1の車両の半概略平面図である。
【図7】図3に示す鏡の内部詳細を180度回転して示す図である。
【図8】図7に類似するが、さらに鋭角に引っ込めた鏡を示す側面図である。
【図9】投射器を保持しそれを車両に取り付けるために使用される取付け具の底面図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】図9の取付け具に対して投射器を保持するために使用される締め具の図10の線11−11に沿った拡大部分断面図である。
【図12】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図13】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図14】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図15】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図16】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図17】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に取り付けることができる投射器に関し、より詳細には自動車製造会社のロゴなど好ましいロゴを車両の下の舗装道路上に投射できる遮光円板型投射器に関する。
【背景技術】
【0002】
遮光板(ゴーボー(gobo))型投射器は、当技術分野でよく知られている。そのような投射器は、娯楽産業、すなわち、ナイトクラブ、コンサート、舞台上演など、ならびにレジャーディスプレイなどのディスプレイで広く使用されている。遮光板は、本質的に、半透明の画像をもち通常円形金属枠で支持される(写真スライドによく似た)スライドである。今日、遮光板は、そのような使用のために市場で容易に入手可能であり、しばしば会社ロゴ、チームロゴ、あるいはマスコット画像、学校ロゴ、休日画像、愛国的画像、芸術的画像などと共に提供される。さらに、通常、遮光板の製造会社は実質的にどんな画像の注文による遮光板も製作する。しかし、自動車のロゴの注文による遮光板は存在しない。
【0003】
携帯用による遮光板型投射器が当技術分野でも知られているが、これらの投射器はどれも、気密でも水密でもなく、また車載での使用には適合されていない。そのような適用例に特有のいくつかの要因が発生する。例えば、遮光板型投射器を搭載した車両は、好ましくは12ボルトの電源で動作するように適合される。またそれは、通常、雨、雪、塩、石の打撃、道路のコールタール、ガスなど厳しい要素にさらされる。またそれは、好ましくは、車両に搭載するのに適した形状である。さらに、投射された画像が他の運転者の目をくらませず、または彼らを混乱させないように車両搭載遮光板型投射器を配置しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明の目的は、上で述べられた必要性を満足させ、問題を緩和する車載で使用されるための遮光板型投射器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、自動車または他の車両に隣接するまたはその下の、好ましくは運転者側ドアおよび助手側ドアに隣接する領域の舗装道路の表面に、画像を投射するように適合された気密で容易に移動可能な容器または投射器中にすべて搭載された一般的なレンズおよび1個または複数の遮光円板を使用する投射器に関する。
【0006】
本発明の投射器は、本質的に長さ約25.4cm(10インチ)で直径約5.08cm(2インチ)の円筒本体から構成される。これらの寸法は、単に便宜上示したものであり、決定的に重要なものと見なすべきではない。円筒本体の前方端に、円筒本体に接して下向きに突き出し、舗装道路へ下向きに面する窓で終端する1対の平行な側板を含む窓ハウジングが取り付けられる。窓ハウジングの内部に、角度が調節可能な枢動鏡がある。窓ハウジングの内部にはまた、反対側の端部に向かって円筒本体の所定の位置まで、軌道配列に沿って、一般的な方法で移動するように適合された1対のレンズがある。
【0007】
円筒本体の反対側の端部には、光源および光線を装置の前方端へ向けるための円錐形反射体がある。円筒ハウジング内の光源とレンズの間には、遮熱体と、その遮熱体のすぐ前の遮光円板用の溝と、その遮光円板用の溝のすぐ前の任意選択の遮光円板用の任意選択の溝とがある。
【0008】
調整可能な鏡と、遮光円板と、遮熱体と、光源とを備える上記の円筒は、取付け具を自動車の下面の任意の都合のよい位置に、リベット打ち機、ねじ部品または他の適切な手段により取り付けを可能にするように事前に孔を穿孔することができる、取付け具に取り外し可能に取り付けられる。ガラスまたはプラスチック製の窓は、投射器の窓の部分内の窓開口を気密かつ液密に覆う。実際、投射器全体が液密かつ気密である。電球および円錐形反射体は、キャップに取り付けられ、そのキャップは円筒本体の端部にねじ込まれかつ連結を液密にするOリングでそこに固定される。投射器は一般的な車両の12ボルトシステムに、これも水密であるコネクタを介して連結される。
【0009】
添付の図面を検討し、好ましい実施形態についての以下の説明を読むことによって、本発明の目的、特徴および利点が、当分野の技術者にはさらに明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明について詳細に説明する前に、本発明は、その用途が例示された構成の詳細およびここで説明するステップに限定されるものではないことを理解することが重要である。本発明は、他の実施形態でも可能であり様々な方法で実施しまたは実行することもできる。ここで使用された表現および用語は、説明のためであり、限定するためではないことに留意されたい。
【0011】
図面を詳細に参照すると、図1は本発明の投射器が適用される車両10を示す。図2に最もよく示されるように、投射器12は、長さ約25.4cm(10インチ)、直径約5.08cm(2インチ)の、好ましくは、プラスチックまたは他の成形可能な材料から形成される円筒本体14から構成される。この本体14は気密かつ水密であり、図2に示すように円筒本体14の右側端部を密封し、これから説明するように白熱電球および反射体を含む、端部キャップ28を備えている。円筒部分14の前方に、図5に最もよく示されるように、円筒本体に接して延び、円筒本体の下にさらに約2.54cm(1インチ)延びる1対の平行な側板18および20から構成される窓ハウジング16がある。
【0012】
図4を参照すると、窓ハウジング16は、窓開口22で終端する。好ましくは、ガラスまたはプラスチック材料24が、窓22を気密に覆う。窓ハウジング16の内部には、好ましくはプラスチック材料の卵形の鏡26が取り付けられ、図3に示すように、この鏡26はその上端部58で枢動用の耳状部60に枢動可能に取り付けられる。図3に示すのと同じ要素を180度回転して示す図7および図8に示すように、鏡26の上端部58は、図7では下端部になり、耳状部60は窓ハウジング16の上部本体に取り付けられている。図7および図8の考察をさらに続けると、鏡はウォームねじ50によって作動され、ウォームねじ50は、窓ハウジング16から外側に突き出し、レバーアーム54の下端部に枢動可能に固定されるウォームナット52と係合する。レバーアーム54の上端部(これは実際には図3に示すように下端部である)は、鏡26の非反射側に固定されたタブ56に取り付けられる。図7および図8の考察から理解できるように、ウォームねじ50を回転させると、鏡26が耳状部60の周りで枢動し、図7の大きな鋭角から図8の小さい鋭角に変化させる。
【0013】
図9から図11に示すように、投射器12は好ましくは車両10(ここには図示せず)の下面に、複数の事前に穿孔された孔を備える取付け具30によって取り付けられる。リベット打ち機(図示せず)を使用して、取付け具を、自動車の下面に事前に穿孔された孔を介して都合のよい方法で、操作者に都合のよい位置に取り付けることができる。当分野の技術者には明らかなように、その代わりに、これだけには限らないが、ねじ部品、接着剤、皮ひもなどを含む様々な他の手段が取付け具30を車両10に固定するために使用できる。取付け具30は、それに取り付けられた1対の円形締め具を備える、長さ約25.4cm(10インチ)で幅約5.08cm(2インチ)の長方形の板から構成され、一方の締め具32は、取付け具の一端にあり、他方の締め具32は、ほぼ中央に位置する。取付け具30の締め具32とは反対側の端部に、丸い隆起部38があり、これは、板30上に投射器が取り付けられたとき、振動を最小に抑えるために投射器12に押し付けられる。
【0014】
次に特に図11を参照すると、各締め具32は、固定半円部分34と、下端が枢動継手46によって取付け具に枢動可能に取り付けられた枢動半円部分36から構成される。締め具の上端部は、アダプタによって組み付けられ、このアダプタは、ねじハウジング42中に取り付けられ、締め具の固定部分34の上端部のねじ連結器44と協働するねじ40から構成される。
【0015】
また図3および4に戻ると、本発明の投射器12は、円筒本体14の円筒部の長手方向に移動するように適合されている1対の移動可能なレンズ62を備えている。点線位置64は、レンズ62の円筒本体14の右側端部方向へ可能な最大移動位置を示す。図2に示すように、レンズ62は軌道(トラック)内を摺動するように適合されており、詳細は示さないが一般的な方法で、調整可能なねじ66によって移動可能である。
【0016】
当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器で使用される、上述のレンズシステムは、従来技術の遮光板型投射器の代表的なものである。様々な一般的なレンズシステムを代わりに使用することもできるが、主な問題は投射される画像を合焦させる能力および環境からのレンズの保護であることに留意されたい。
【0017】
本発明の投射器12を、車両に取り付けるとき、好ましくは、自動車の両側に投射器を1個ずつ取り付ける。また好ましくは、その2個の投射器をそれぞれ運転者側ドアの下および助手側ドアの下に、画像を舗装道路または車道に投射するために取り付ける。最大領域即ち投射領域を、図6の参照番号80で表す。図3および図4に示すように、光源は、反射円錐72で囲まれた電球70である。電球70からの光は、透明型の遮熱体74を通り、溝76に取り付けられた遮光円板を通り、望むならば追加の溝78に取り付けられた透明な遮光円板を通る。遮光円板からの光は、レンズ62を通って鏡に、それから窓24を通って外に進む。
【0018】
図7に示すように、光源から水平にくる光84が、ほぼ45度で鏡26に入射する場合、反射光86は、入射光84に対し直角になる。しかし、図8に示すように鏡26が鋭角の場合、光の反射光線86は、光源からの入射水平光線に対して鈍角になる。
【0019】
次に図12から図17の考察に移ると、投射器12が車両の前部に配置されているときは、光線が画像82を投射器12から逆に反射させることが必要であり、この場合、鏡の角度は図8のように調整する。2個の投射器12が車両のほぼ中央に配置されているとき、鏡を本質的に図7に示す位置に置くことができる。投射器12が車両の後部に配置されているときは、鏡は図12に示すのと反対に調整される。
【0020】
図15は、車両の中央の前方に置かれ、より小さい画像82を有する2個の投射器12を示す。これはレンズの位置を変えることによって達成される。図16は、本質的に図15と同じ位置にあるが、それよりわずかに大きい画像82を有する投射器を示す。これはレンズの位置および鏡の角度を変えることによって達成される。図17では、画像82は図16に示したものよりわずかに大きく、この場合もこの状況はレンズの位置および鏡の角度を変えることによってもたらされる。好ましくは、レンズ62は遮光円板76から7.62cm(3インチ)〜10.16cm(4インチ)の所にあり、この範囲で調整可能である。
【0021】
非常に高い最低地上高を有する車両では、画像を車両の下に投射するために単一の投射器を使用するのが望ましいことがあることにも留意されたい。
安定性をもたらしまた振動の一部をとり除くために、固いプラスチック製フィレット(隅肉)48が、図11に示すように連結器32の固定部分34と取付け具30との間に配置される。
【0022】
円筒本体14にねじ込まれた端部キャップ28をねじから外されそれを取り外して、遮光円板を取り替えることができることに留意されたい。しかし、キャップ28は、液密を保証するために円筒円板14にOリング連結(図示せず)によって取り付けられている。
【0023】
この装置は、気密かつ水密であり、好ましくは、そのような部分が使われる場合には破砕防止で耐破壊性のガラスおよび/またはプラスチック製であることを強調しておきたい。この装置は、自動車の12ボルトの給電システムを使用するように適合されている。白熱電球は長寿命で好ましくは低熱であるべきである。図5に示すように、白熱電球は、12ボルトのシステムに、これも水密である電気プラグ90によって接続される。本発明の装置では、光は決して見えず、舗装道路上に投射される画像のみが見える。装置をねじり、それを回転させ、鏡を移動させることによって、画像82を画像領域80内部の任意の場所に配置することができる。しかし、最良で最も望ましい画像の位置は、ほぼ30.48cm(12インチ)×60.96cm(24インチ)の領域を占める、運転者側ドアの下および助手側ドアの下である。
【0024】
一部の車両は、他の車両より車台がより低いことが知られている。本発明に関する限り、装置が地面から30.48cm(12インチ)から60.96cm(24インチ)まで移動したとき、遮光円板からレンズ組立品までの調整距離は、5.08cm(2インチ)にすぎず、したがって明確な焦点および明瞭さは非常に小さい問題であることがわかった。
【0025】
当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器の様々な構成要素を、プラスチック製として記載したが、多数の他の材料も十分に機能し、そのような材料の使用も本発明の範囲および趣旨に含まれる。例としてだけで限定するものではないが、円筒本体14は金属製、木製、または他の剛直な材料製とすることができる。
【0026】
やはり当分野の技術者には明らかなように、本発明の遮光板型投射器を、板型の締め具を上にもつ取付け具によって車両に取り付けるものとして図示し説明してきたが、投射器の取り付け方法は、そのように限定されるわけではない。実際、望むならば投射器自体を直接車両に取り付けることもできる。
【0027】
したがって、本発明は、目的を成し遂げ、上記ならびに本発明に特有の目的および利点を達成するようによく適合されている。この開示では現時点で好ましい実施形態について説明してきたが、多数の変更および修正が、当分野の技術者には明らかであろう。そのような変更および修正も、本発明の趣旨に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の投射器を取り付けた車両の側面図である。
【図2】図1に示したよりも大きな縮尺で示す、投射器自体の1つの側面図である。
【図3】図2に類似するが、それよりやや大きな縮尺で装置のいくつかの内部詳細を示す側面図である。
【図4】図3の底面図である。
【図5】図3の右側端面図である。
【図6】両側に1個ずつ、2個の投射器および画像を投射できる領域を示す、図1の車両の半概略平面図である。
【図7】図3に示す鏡の内部詳細を180度回転して示す図である。
【図8】図7に類似するが、さらに鋭角に引っ込めた鏡を示す側面図である。
【図9】投射器を保持しそれを車両に取り付けるために使用される取付け具の底面図である。
【図10】図9の側面図である。
【図11】図9の取付け具に対して投射器を保持するために使用される締め具の図10の線11−11に沿った拡大部分断面図である。
【図12】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図13】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図14】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図15】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図16】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【図17】図6に類似するが、車両の水平長さに沿った、若干異なる相対位置にある、投射器およびその画像を示す半概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の両側から下向きに舗装道路の一部分に画像を投射する遮光板型投射器において、
一端に光源を備えかつその反対端へ光を向ける反射体を備える円筒本体と、前記円筒本体の前記反対端に位置する窓ハウジングであって、前記円筒本体の両側に接して連結され、平行に下方に延び、窓開口で終端する、1対の平行な板を含む窓ハウジングと、前記窓開口を気密に覆う窓と、前記窓ハウジング内に位置し、前記光源からの光線をとらえ、それらを前記窓を通して下に向けるように適合される枢動する鏡と、前記鏡と前記光源との間に置かれ前記画像の大きさおよび焦点を調整するための1対のレンズと、前記円筒本体内に前記光源に隣接して置かれる透明な遮熱体と、前記遮熱体に隣接して前記円筒本体内で遮光円板を受け入れる溝とを含む、遮光板型投射器。
【請求項2】
前記窓ハウジング内で回転するように取り付けられた細長いウォームねじと、前記ウォームねじに動作可能に係合するウォームナットと、一端が前記ウォームナットに取り付けられ他端が前記鏡の下面に連結されたタブに取り付けられる枢動アームとを備える前記鏡の角度を調整する手段であって、前記ウォームねじの回転によって前記ウォームナットが動き、したがって前記鏡が枢動する、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項3】
レンズを前記光源に向かい、またそれから離れる方向に動かすための調節可能なねじが設けられている、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項4】
前記車両の下側に取り付けることを可能にするために、事前に穿孔された孔を備える平らな取付け具と、前記取付け具の一端に取り付けられた第1締め具および前記取付け具の両端の中間に取り付けられた第2締め具とを含み、前記両締め具は、前記投射器の前記円筒本体に係合しそれを前記取付け具に対して保持するように適合され、隆起部が前記一端の反対側の前記取付け具の端部に隣接して位置されて、前記一端で前記第1締め具を前記投射器に対して押圧して取り付けることにより、前記投射器の振動を最小限に抑える、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項5】
前記第1締め具と前記取付け具との間に前記投射器の配置された振動を減衰させるためのプラスチック製フィレットを含む、請求項4に記載の遮光板。
【請求項1】
車両の両側から下向きに舗装道路の一部分に画像を投射する遮光板型投射器において、
一端に光源を備えかつその反対端へ光を向ける反射体を備える円筒本体と、前記円筒本体の前記反対端に位置する窓ハウジングであって、前記円筒本体の両側に接して連結され、平行に下方に延び、窓開口で終端する、1対の平行な板を含む窓ハウジングと、前記窓開口を気密に覆う窓と、前記窓ハウジング内に位置し、前記光源からの光線をとらえ、それらを前記窓を通して下に向けるように適合される枢動する鏡と、前記鏡と前記光源との間に置かれ前記画像の大きさおよび焦点を調整するための1対のレンズと、前記円筒本体内に前記光源に隣接して置かれる透明な遮熱体と、前記遮熱体に隣接して前記円筒本体内で遮光円板を受け入れる溝とを含む、遮光板型投射器。
【請求項2】
前記窓ハウジング内で回転するように取り付けられた細長いウォームねじと、前記ウォームねじに動作可能に係合するウォームナットと、一端が前記ウォームナットに取り付けられ他端が前記鏡の下面に連結されたタブに取り付けられる枢動アームとを備える前記鏡の角度を調整する手段であって、前記ウォームねじの回転によって前記ウォームナットが動き、したがって前記鏡が枢動する、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項3】
レンズを前記光源に向かい、またそれから離れる方向に動かすための調節可能なねじが設けられている、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項4】
前記車両の下側に取り付けることを可能にするために、事前に穿孔された孔を備える平らな取付け具と、前記取付け具の一端に取り付けられた第1締め具および前記取付け具の両端の中間に取り付けられた第2締め具とを含み、前記両締め具は、前記投射器の前記円筒本体に係合しそれを前記取付け具に対して保持するように適合され、隆起部が前記一端の反対側の前記取付け具の端部に隣接して位置されて、前記一端で前記第1締め具を前記投射器に対して押圧して取り付けることにより、前記投射器の振動を最小限に抑える、請求項1に記載の遮光板型投射器。
【請求項5】
前記第1締め具と前記取付け具との間に前記投射器の配置された振動を減衰させるためのプラスチック製フィレットを含む、請求項4に記載の遮光板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2006−500599(P2006−500599A)
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−531442(P2003−531442)
【出願日】平成14年9月13日(2002.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2002/029191
【国際公開番号】WO2003/027990
【国際公開日】平成15年4月3日(2003.4.3)
【出願人】(504117316)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年9月13日(2002.9.13)
【国際出願番号】PCT/US2002/029191
【国際公開番号】WO2003/027990
【国際公開日】平成15年4月3日(2003.4.3)
【出願人】(504117316)
【Fターム(参考)】
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