説明

車両用シートのクッション体及び車両用シート

【課題】車両用シートの安全性や生産性の低下を招くことなく、シート位置を操作するための付属部品を操作し易い位置に設置できるようにする。
【解決手段】助手席のシートバック13のシートフレーム14には、助手席の前後スライド位置を操作するための付属部品18(スイッチボックス19、取付具20等)が設けられている。パッド22の裏面側には付属部品18が収まる凹部24を形成し、この凹部24の少なくとも一部(例えば取付具20に対応する部分)を覆うようにカバー材25を一体的に設ける。このカバー材25は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下であるため、車両の衝突時等に着座者の体がパッド22及びカバー材25を介して付属部品18の硬い部分(例えば取付具20)に当ったとしても、カバー材25で衝撃を適度に緩和して、着座者が負傷することを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートフレームに取り付け可能なクッション体及びシートフレームにクッション体を取り付けた車両用シートに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車等の車両用シートは、金属製のシートフレームに、シートクッション(着座部)やシートバック(背もたれ部)等のクッション体を組み付けて構成され、このクッション体は、ウレタン発泡体等で形成したパッドの裏面を不織布等の補強材で覆うようにしたものが多い。
【0003】
このような車両用シートにおいては、例えば、特許文献1(特開2008−265656号公報)に記載されているように、シートクッションのアウトサイドにスイッチアッセンブリを設け、このスイッチアッセンブリのスイッチを操作することで、シートのリクライニング角度、前後スライド位置、上下高さ位置等を電動で調整できるようにしたパワーシートを採用することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−265656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のパワーシートは、パワーシートの着座者がスイッチを操作してシートの位置を調整するためのものであるが、近年、パワーシートの着座者以外の乗員がスイッチを操作してシートを移動させる仕様が要求されることがある。
【0006】
この場合、シート位置を操作するための付属部品(例えばスイッチ及びその取付具等)を、パワーシートの着座者以外の乗員が操作し易い位置(例えばシートの上部)に設置すると、付属部品の硬い部分(例えば取付具)がクッション体で覆われていても、車両の衝突時等に着座者の体(例えば首や頭等)がクッション体を介して付属部品の硬い部分(例えば取付具)に当って負傷するおそれがある。
【0007】
この対策として、着座者の体が当り難い位置(例えばシートの下部)に付属部品を設置すると、着座者以外の乗員の手が付属部品のスイッチに届き難くなって操作性が悪くなる。更に、着座者が負傷しないように付属部品にゴムや樹脂等で形成したカバーを被せてからクッション体をシートフレームに取り付ける構成にすると、シートを製造する際の部品点数が増加すると共に付属部品にカバーを被せる工程が増加するため、シートの生産性が悪くなる。
【0008】
また、車両用シートにエアバック装置やシートベルト装置等の付属部品を作動し易い位置に設置する場合(例えば、エアバック装置をシートバックの側部に設置したり、シートベルト装置をシートバックの上部に設置する場合)にも、車両用シートの安全性が低下する。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、車両用シートの安全性や生産性の低下を招くことなく、付属部品を操作し易い位置や作動し易い位置に設置できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、付属部品が設けられたシートフレームに取り付け可能で、発泡性原料から形成されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とを備えたクッション体であって、パッドの裏面側に設けられて付属部品が収まる凹部と、この凹部の少なくとも一部を覆うように設けられてJISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下のカバー材とを備えた構成としたものである。
【0011】
このクッション体は、パッドの裏面側の凹部(付属部品が収まる部分)の少なくとも一部を覆うようにカバー材が設けられているため、付属部品が設けられたシートフレームにクッション体を取り付けたときに、付属部品をカバー材で覆うことができる。このカバー材は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上であるため、ある程度の衝撃が加わっても、カバー材が過度に変形したり破損したりすることを抑制することができる。このため、車両の衝突時等に着座者の体がパッド及びカバー材を介して付属部品の硬い部分(例えば取付具)に当ったとしても、カバー材で衝撃を適度に緩和することができ、着座者が負傷することを防止することができる。また、このカバー材は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDD100以下であるため、過度に硬くなく、着座者が当っても負傷することはない。更に、クッション体にカバー材が設けられているため、シートフレームにクッション体を取り付けるだけで付属部品をカバー材で覆うことができる。これにより、シートを製造する際の部品点数の増加や製造工程の増加を回避することができる。従って、付属部品を操作し易い位置や作動し易い位置に設置しても、車両用シートの安全性や生産性の低下を招くことがない。
【0012】
この場合、請求項2のように、凹部のうちの付属部品の操作部に対応する部分にはクッション体の裏面側から表面側に貫通する開口部を形成すると良い。このようにすれば、付属部品の操作部(例えばスイッチ)を開口部を通してクッション体の表面側に露出させることができる。
【0013】
更に、請求項3のように、カバー材は、目付けが140g/m2 以上1500g/m2 以下で且つポリエステル繊維に10%以上50%以下の低融点ポリエステル繊維が混合されたフェルトで形成すると良い。このようにすれば、カバー材の硬さを、JISK7215によるデュロメータ硬さでHDA50以上HDD100以下にすることができる。
【0014】
また、請求項4のように、本発明のクッション体は、車両用シートの背もたれ部を構成するシートバックに適用すると良い。このようにすれば、シートバック用のシートフレームに設けた付属部品をカバー材で覆うことができ、着座者以外の乗員が操作し易い位置や付属部品が作動し易い位置に付属部品を配置しながら、車両用シートの安全性や生産性を確保することができる。
【0015】
この場合、請求項5のように、シートバックは、助手席用のシートバックであり、凹部及びカバー材は、助手席用のシートバックのうちの運転席側の上部に設けるようにすると良い。このようにすれば、助手席用のシートバック用のシートフレームの運転席側の上部に設けた付属部品をカバー材で覆うことができ、運転者が操作し易い位置に付属部品を配置しながら、車両用シートの安全性や生産性を確保することができる。
【0016】
また、請求項6のように、カバー材は、厚さを5mm以下に形成すると良い。このようにすれば、カバー材を適度に薄くしてクッション体が大型化することを防止することができる。
【0017】
尚、請求項7に係る発明は、付属部品が設けられたシートフレームに、発泡性原料から形成されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とを備えたクッション体を取り付けた車両用シートであって、パッドの裏面側に設けられて付属部品が収まる凹部と、この凹部の少なくとも一部を覆うように設けられてJISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下のカバー材とを備えた構成としたものである。このようにすれば、上述した請求項1の効果を有する車両用シートを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の一実施例における助手席(車両用シート)の斜視図である。
【図2】図2はシートバック用のシートフレームの斜視図である。
【図3】図3は図1のA−A断面図である。
【図4】図4は図1のB−B断面図である。
【図5】図5はカバー材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいて車両用シートである助手席11の概略構成を説明する。
助手席11は、着座部を構成するシートクッション12(クッション体)と、背もたれ部を構成するシートバック13(クッション体)とを備え、シートクッション12は、金属製のシートクッション用のシートフレーム(図示せず)に取り付けられ、シートバック13は、金属製のシートバック用のシートフレーム14(図2参照)に取り付けられている。また、シートバック13の側面には、アームレスト15が上下方向に回動可能に取り付けられている。これらのシートクッション12、シートバック13、アームレスト15等の表面には、それぞれ布や皮等で形成された表皮カバーが被せられている。
【0020】
この助手席11は、前後スライド位置を電動で調整可能なパワーシートであり、シートバック13の運転席側(右ハンドル車の場合は右側)の側面の上部にスイッチ16,17(操作部)が配置され、後部座席に人が乗り降りし易くするために、運転者がスイッチ16,17を操作することで助手席11を前後方向にスライド移動させることができるようになっている。本実施例では、前用スイッチ16を押圧すると助手席11が前方にスライド移動し、後用スイッチ17を押圧すると助手席11が後方にスライド移動するようになっている。
【0021】
図3及び図4に示すように、シートバック用のシートフレーム14には、助手席11の前後スライド位置を操作するための付属部品18が設けられている。この付属部品18は、樹脂製のスイッチボックス19と金属製の取付具20等で構成され、スイッチボックス19に、前述したスイッチ16,17(図1参照)が設けられている。本実施例では、シートフレーム14の運転席側の上部に取付具20(図2参照)が取り付けられ、この取付具20にスイッチボックス19が取り付けられている。この場合、取付具20は、ネジ、溶接等によりシートフレーム14に固定され、スイッチボックス19は、その外周部に設けた係止部21を取付具20に係止させることで取付具20に固定されている。尚、助手席11を製造する際には、取付具20が取り付け固定されたシートフレーム14にシートバック13を取り付けて、シートバック13に表皮カバーを被せた後、取付具20にスイッチボックス19を取り付け固定する。
【0022】
図3及び図4に示すように、シートバック13は、ウレタン発泡体等で形成されたパッド22と、このパッド22の裏面の少なくとも一部(例えばシートフレーム14が当る部分)を覆う布状の補強材23とが一体的に設けられている。この補強材23は、パッド22を補強したり、パッド22とシートフレーム14とが擦れたときの異音の発生やパッド22の削れ屑の発生を防止するためのものである。補強材23は、例えば、目付けが100g/m2 以上160g/m2 以下のポリエステル繊維からなる不織布でパッド22の裏面形状に合うような立体形状(又は平面形状)に形成されている。
【0023】
パッド22の裏面側には、付属部品18(スイッチボックス19及び取付具20)が収まる凹部24が形成され、この凹部24の少なくとも一部(例えば取付具20に対応する部分)を覆うようにカバー材25が一体的に設けられている。これらの凹部24及びカバー材25は、助手席用のシートバック13のうちの運転席側の上部に設けられ、シートフレーム14にシートバック13を取り付けたときに、付属部品18の取付具20をカバー材25で覆うことができるようになっている。このカバー材25は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下(好ましくはHDA80)の材料で形成されている。
【0024】
凹部24及びカバー材25のうちの付属部品18のスイッチ16,17に対応する部分にはシートバック13の裏面側から表面側に貫通する開口部26が形成され、付属部品18のスイッチ16,17を開口部26を通してシートバック13の表面側に露出させることができるようになっている。このように、シートバック13には、裏面側から表面側に貫通する開口部26が形成されているが、開口部26の周縁部には、カバー材25が配置されて補強されているため、開口部26の周縁部は変形し難く、シートフレーム14にシートバック13を取り付ける際に、開口部26の周縁部が破れることを防止できる。
【0025】
カバー材25は、例えば、目付けが140g/m2 以上1500g/m2 以下(好ましくは600g/m2 )で且つポリエステル繊維に10%以上50%以下(好ましくは30%)の低融点ポリエステル繊維が混合されたフェルトで形成されている。これにより、カバー材25の硬さを、JISK7215によるデュロメータ硬さでHDA50以上HDD100以下(好ましくはHDA80)にすることができる。また、カバー材25は、厚さが5mm以下(好ましくは2mm)に形成されている。これにより、カバー材25を適度に薄くしてカバー材25の厚みでシートバック13が大型化することを防止するようにしている。
【0026】
カバー材25を製造する場合には、まず、ポリエステル繊維にバインダー繊維(例えば融点が80℃の低融点ポリエステル繊維)を混合してフェルトを作成する。この際、バインダー繊維の混合割合は、10%以上50%以下(好ましくは30%)とする。
【0027】
この後、フェルトを所定温度(例えば110℃)に加熱してバインダー繊維を融解させた後、フェルトが冷却・固化する前にフェルトを型にセットして常温(例えば25〜30℃)でプレス成形をする(フェルトを型で挟んで加圧し冷却・固化する)ことで、図5に示すように、フェルトを所定形状(パッド22の凹部24の形状に合うような立体形状)に成形することができ、カバー材25の製造が完了する。
【0028】
一方、シートバック13のパッド22を成形する成形型(図示せず)は、パッド22の表面側を成形する下型と、パッド22の裏面側を成形する上型とから構成されている。
【0029】
シートバック13(パッド22)を製造する場合には、まず、補強材23とカバー材25を準備する。
この後、セット工程を実行する。このセット工程では、成形型を開いた状態で、成形型の上型に補強材23をセットした後、成形型の上型にカバー材25をセットする。ここで、カバー材25は、予め所定形状に成形されているため、容易に上型にセットすることができる。
【0030】
セット工程の実行後、注入工程を実行する。この注入工程では、成形型を開いた状態で、成形型の下型の所定箇所に、図示しない注入ノズルから発泡性原料(例えば、ポリオール系樹脂原料と水等の発泡剤と整泡剤との混合原料にイソシアネート系樹脂原料を混入したもの)を注入する。
【0031】
注入工程の実行後、成形工程を実行する。この成形工程では、成形型を閉じて、成形型内に補強材23及びカバー材25がセットされた状態で発泡性原料を発泡させ、その発泡に伴う体積膨張によって発泡性原料を流動させて成形型内に発泡性原料を充填した後、発泡性原料を硬化させることでパッド22を成形すると共にパッド22と補強材23及びカバー材25を一体化する。
【0032】
成形工程の実行後、成形型を開いて、パッド22の裏面に補強材23及びカバー材25が一体化されたシートバック13を成形型から取り出す。これにより、シートバック13の製造が完了する。
【0033】
以上説明した本実施例では、助手席11のシートバック13において、パッド22の裏面側の凹部24(付属部品18が収まる部分)の少なくとも一部を覆うようにカバー材25を設けるようにしたため、付属部品18が設けられたシートフレーム14にシートバック13を取り付けたときに、付属部品18の取付具20をカバー材25で覆うことができる。このカバー材25は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上であるため、ある程度の衝撃が加わっても、過度に変形したり破損したりすることを抑制することができる。また、このカバー材25は、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDD100以下であるため、過度に硬くなく、着座者が当っても負傷することはない。このため、車両の衝突時等に着座者の体がパッド22及びカバー材25を介して付属部品18の硬い部分(例えば取付具20)に当ったとしても、カバー材25で衝撃を適度に緩和することができ、着座者が負傷することを防止することができる。また、シートバック13にカバー材25が設けられているため、シートフレーム14にシートバック13を取り付けるだけで付属部品18をカバー材25で覆うことができる。これにより、助手席11を製造する際の部品点数の増加や製造工程の増加を回避することができる。従って、助手席11の安全性や生産性の低下を招くことなく、運転者が操作し易い位置(例えば助手席11のシートバック用のシートフレーム14の運転席側の上部)に付属部品18を設置することができる。
【0034】
また、本実施例では、凹部24及びカバー材25のうちの付属部品18のスイッチ16,17に対応する部分にシートバック13の裏面側から表面側に貫通する開口部26を形成するようにしたので、付属部品18のスイッチ16,17を開口部26を通してシートバック13の表面側に露出させることができ、運転者の手がスイッチ16,17に届き易くスイッチ16,17を操作し易い。
【0035】
尚、上記実施例では、カバー材25をフェルトで形成する際に、ポリエステル繊維にバインダー繊維(例えば融点が80℃の低融点ポリエステル繊維)を混合してフェルトを作成するようにしたが、これに限定されず、ポリエステル繊維に代えて、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維等を用いるようにしても良い。
【0036】
また、フェルトのうちのパッド側の面にフィルム(ポリプロピレン製フィルム又はポリエチレン製フィルム)を積層するようにしても良い。この場合、フィルムは、フェルトに比べて剛性があり、硬度が大きいため、フェルト単体でカバー材を形成する場合に比べて積層するフェルトの目付けを下げることができ、カバー材を軽量にできる。
【0037】
また、上記実施例では、カバー材25の材料として、フェルトを用いるようにしたが、これに限定されず、JISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下に成形できれば、例えば、樹脂、ゴム、紙等を用いるようにしても良い。
【0038】
また、上記実施例では、助手席のシートバックに本発明を適用したが、これに限定されず、助手席以外の車両用シート(運転席や後部座席等)のシートバックに本発明を適用しても良い。或は、車両用シート(運転席、助手席、後部座席等)のシートクッションに本発明を適用しても良い。
【0039】
その他、本発明は、凹部やカバー材の形状、付属部品(スイッチボックス、取付具等)の構成や形状を適宜変更しても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。例えば、付属部品の構成が、エアバック装置(例えば、エアバックモジュール)やシートベルト装置(例えば、シートベルトの巻き取り装置、ベルトアンカ)や電装部品(例えば、マッサージ機、空調機器)等であっても良い。
【符号の説明】
【0040】
11…助手席(車両用シート)、12…シートクッション(クッション体)、13…シートバック(クッション体)、14…シートフレーム、16,17…スイッチ(操作部)、18…付属部品、19…スイッチボックス、20…取付具、22…パッド、23…補強材、24…凹部、25…カバー材、26…開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
付属部品が設けられたシートフレームに取り付け可能で、発泡性原料から形成されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とを備えたクッション体であって、
前記パッドの裏面側に設けられて前記付属部品が収まる凹部と、
前記凹部の少なくとも一部を覆うように設けられてJISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下のカバー材と
を備えていることを特徴とする車両用シートのクッション体。
【請求項2】
前記凹部のうちの前記付属部品の操作部に対応する部分には前記クッション体の裏面側から表面側に貫通する開口部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートのクッション体。
【請求項3】
前記カバー材は、目付けが140g/m2 以上1500g/m2 以下で且つポリエステル繊維に10%以上50%以下の低融点ポリエステル繊維が混合されたフェルトで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シートのクッション体。
【請求項4】
前記クッション体は、前記車両用シートの背もたれ部を構成するシートバックであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用シートのクッション体。
【請求項5】
前記シートバックは、助手席用のシートバックであり、
前記凹部及び前記カバー材は、前記助手席用のシートバックのうちの運転席側の上部に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の車両用シートのクッション体。
【請求項6】
前記カバー材は、厚さが5mm以下に形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用シートのクッション体。
【請求項7】
付属部品が設けられたシートフレームに、発泡性原料から形成されたパッドと該パッドの裏面の少なくとも一部を覆う補強材とを備えたクッション体を取り付けた車両用シートであって、
前記パッドの裏面側に設けられて前記付属部品が収まる凹部と、
前記凹部の少なくとも一部を覆うように設けられてJISK7215によるデュロメータ硬さがHDA50以上HDD100以下のカバー材と
を備えていることを特徴とする車両用シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−86643(P2013−86643A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228548(P2011−228548)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(000219705)東海興業株式会社 (147)
【Fターム(参考)】