説明

車両用プロンプター方式操作装置

【課題】 限られた配置スペースを効果的に使用しつつ、操作性に優れる車両用プロンプター方式操作装置を提供する。
【解決手段】 車室内にて左右隣り合う座席の空調出力を独立に制御可能な空調装置への操作入力が可能な車両用プロンプター方式操作装置であって、手画像撮影手段12bに撮影された手画像Hと操作アイコン201を表示する表示装置15と、操作アイコン201に対する操作入力を行う、表示装置15とは異なる位置に設けられたタッチパネル12aとを有し、操作アイコン201への操作入力があった場合には、その操作入力を、撮影された手画像Hに基づいて特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作入力部と入力表示部とが、車室内の物理的に離れた位置に別々に配置され、入力表示部に、操作入力部で取得された手画像を入力表示部上の対応する位置に合成表示する車両用プロンプター方式操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2007−152984号公報
【0003】
従来の車両空調装置は、一般的には、車室内に設けられた操作パネル上に配置される各種スイッチにより各種動作設定入力がなされるよう構成されている。近年では、車両空調装置の高機能化及び多機能化が進み、これに伴い操作部の数が増加する傾向にある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、操作パネル上のスペースには限りがあるため、操作部を全て配置することが困難な場合がある。操作パネル上に配置される操作部のサイズを小さくすることで問題の解決を図ることもできるが、この場合、操作性が犠牲になる形となるから、好ましい解決とは言い難い。また、1つの操作部に複数の操作機能を設けることで問題の解決を図ることもできるが、この場合、スイッチ構造の複雑化を招き、コスト・生産性に問題が生じる。
【0005】
このように、限られた配置スペース内に全ての操作部を配置しようとする場合、操作部を全て配置しきれないという問題の他にも問題がある。意匠面の問題である。配置スペースが制限されることにより、操作部の配置・設計に対し大きな制約が生まれ、結果として操作部全体の見栄えが悪くなるというものである。
【0006】
本発明の課題は、限られた配置スペースを効果的に使用しつつ、操作性に優れる車両用プロンプター方式操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するための車両用プロンプター方式操作装置は、車室内にて左右隣り合う座席の空調出力を独立に制御可能な空調装置に対し、動作設定入力が可能な車両用プロンプター方式操作装置であって、
左右隣り合う座席双方から操作可能な操作部と、
操作部とは異なる位置に表示出力部が配置され、該表示出力部上の、操作部上の所定操作入力位置に対応する位置に、操作アイコンを表示する表示手段と、
操作部と対向する車室内の固定領域を撮影する撮影手段と、
撮影された画像から手画像を抽出する手画像抽出手段と、
抽出された手画像を、表示出力部上の対応する位置に合成表示する手画像合成表示制御手段と、
抽出された手画像に基づいて、操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるか特定する操作者特定手段と、
表示出力部上に操作アイコンが表示されている場合に、当該操作アイコンの表示位置に対応する、操作部上の操作入力位置への操作に基づいて、当該操作アイコンに対応して定められた内容の操作入力を受け付ける入力受付手段と、
表示手段により表示出力部に、空調出力に係る予め定められた動作設定内容を変更するための操作アイコンが表示され、かつ操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該操作アイコンの表示出力部上での表示位置に対応する、操作部上の操作入力位置への操作に基づいて、入力受付手段により受け付けられる動作設定内容の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用する変更対象指定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
上記本発明によると、表示画面上に表示された操作アイコンへの入力操作を、別途設けられた遠隔操作部からの操作入力により実施する形で構成される。表示画面上には自由に操作アイコンを配置することができるし、画面内という配置スペースの制限はあるものの、画面の切り替えを利用すれば、配置スペースを気にすることなく複数の画面に操作アイコンすることができるから、多数の操作アイコンを配置できる。画面に表示される個々の操作アイコンを個別に切り替えるというやり方もある。また、操作部の側にも操作入力位置を配置するスペースに制限はあるが、上記画面切り替えやアイコン切り替えに応じて、各操作入力位置に割り当てられる操作入力の内容を、別の内容のものに切り替えるようにできるから、限られたスペースを有した操作部から様々な内容の操作入力を行うことができる。つまり、上記本発明のような構成とすることで、操作部を物理的に増やすことなく、様々な内容の操作入力が可能となる。また、画面上に操作アイコンを無理に配置する必要も無いし、操作部上に操作入力部を無理に配置する必要も無いから、意匠面の問題も解消される。
【0009】
また、上記本発明によると、操作部を操作しようとする手を撮影して手画像を取得し、その手画像が、操作アイコンが表示される画面上の対応する位置に重畳表示されるので、操作者は、操作する手の位置と、操作アイコンに対応する操作部上の操作入力位置との位置関係を認識し易く、操作しやすい。
【0010】
また、取得された手画像は、操作部を左右どちらの座席の搭乗者が操作しているかを判定する材料にも利用されている。上記本発明は、左右の座席の空調出力を独立に制御する左右独立空調コントロールという機能を有した空調装置を操作可能な操作装置であり、操作部をどちらの座席の搭乗者が操作しようとしているかが特定されると、予め定められた動作設定内容を変更する操作アイコン(操作入力部)に関しては、特定された座席側の動作設定内容のみを変更するように、自動的に切り替わる。従来は、左右の座席の空調出力を独立して制御するために、左右両座席の空調出力を個別に動作設定するスイッチが座席毎に設けられており、その分だけスイッチ数が多くなっていたが、上記本発明においては座席毎に設ける必要は無く、1つでよい。また、座席毎に設けられるはずの操作アイコンが1つで済むので、画面内という制限された操作アイコンの配置スペースを無駄なく効果的に利用でき、画面切り替えやアイコン切り替えの数を減じることができる。
【0011】
なお、左右隣り合う座席が、車両の運転席と助手席とに定めることができる。
【0012】
本発明の表示手段は、表示出力部上に、左右両座席の空調出力の目標吹出し温度を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用される操作アイコンである目標吹出し温度変更用操作アイコンを表示するものとできる。この場合、変更対象指定手段は、表示出力部に目標吹出し温度変更用操作アイコンが表示され、かつ操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該目標吹出し温度変更用操作アイコンの表示出力部上での表示位置に対応する、操作部上の操作入力位置への操作に基づいて、入力受付手段により受け付けられる目標吹出し温度の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用するものとできる。これにより、従来、左座席側空調出力用と右座席側空調出力用との2つの目標吹出し温度設定操作部が必要であった構成が1つで済むようになり、構成を簡略化できる。
【0013】
また、本発明の表示手段は、表示出力部上に、左右両座席の空調出力の目標吹出し風量を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用される操作アイコンである目標吹出し風量変更用操作アイコンを表示するものとできる。この場合、変更対象指定手段は、表示出力部に目標吹出し風量変更用操作アイコンが表示され、かつ操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該目標吹出し風量変更用操作アイコンの表示出力部上での表示位置に対応する、操作部上の操作入力位置への操作に基づいて、入力受付手段により受け付けられる目標吹出し風量の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用するものとできる。これにより、従来、左座席側空調出力用と右座席側空調出力用との2つの目標吹出し風量設定操作部が必要であった構成が1つで済むようになり、構成を簡略化できる。
【0014】
ところで、本発明の表示手段は、表示出力部上に、空調出力に係る各種動作設定内容を変更するための複数の操作アイコンを同時表示する空調操作画面を表示可能とできる。この場合、車室内には、表示出力部上に表示される画面を空調操作画面に切り替える空調操作画面切替操作部を設けることができる。これにより、操作者が空調操作を望む場合には、空調操作画面切替操作部を操作することで、操作部に空調用の操作を集約できるので、操作が分かり易く容易となる。
【0015】
空調操作画面切替操作部は、操作アイコンとして表示出力部上に表示される空調操作画面切替用の操作アイコンの表示位置に対応する、操作部上の操作入力位置とすることができる。空調操作画面切替用の機械スイッチを別途設ける必要が無いので、コスト増を回避できる。
【0016】
また、本発明の表示手段は、表示出力部上に、空調出力を実行する空調機器を含む複数の車載電子機器に対し、各々の各種動作設定内容を変更するための操作アイコンを複数同時表示する機器操作画面を表示可能とするとともに、それら複数の機器操作画面に切り替えるための、空調操作画面切替用の操作アイコンを含む画面切替用の操作アイコンを複数同時表示する基本画面を表示可能とすることができる。これにより、様々な車載電子機器の操作が可能となるし、機器毎に機器操作画面を有するので操作が分かり易い。さらに、各機器操作画面への切り替えも、基本画面からの操作(基本画面を表示した状態での操作部への操作)で容易に行うことができる。なお、基本画面は、画面切替用の操作アイコンを画面外周領域に表示し、残る背景領域には、それとは別の表示を行うように構成できる。例えば、表示手段が、ナビゲーション装置の表示手段であれば、背景領域に地図画面を表示することができるし、画面切替用の操作アイコンとともにナビ操作用の操作アイコンを表示することもできる。
【0017】
一方、本発明の表示手段は、上述した空調操作画面に、左右隣り合う座席毎に個別に設定可能な動作設定内容の設定状態を表示する表示領域を、該座席毎に別に設けて表示することができる。左右の座席毎に個別に設定された内容が、空調操作画面上にそれぞれ別表示されるので、現在の設定状態を容易に把握できる。
【0018】
本発明の操作部は、表示手段がタッチ操作可能な形で構成された場合と比較して、該表示手段へのタッチ操作よりも、操作の操作負担が少ない位置に設けられる。車室内に配置される表示手段は、各席の搭乗者から見えるよう搭乗者よりも前方に配置されることが多く、そうした表示手段よりも搭乗者に近い位置に操作部が配置されれば、操作がより容易となる。例えば、左右座席の両座部の間等に配置することができる。
【0019】
また、本発明の操作部は、タッチパネルとして構成できる。この場合、表示出力部上に定められる二次元座標系と、該タッチパネルのパネル面上に定められる二次元座標系との間に一義的な対応関係が予め定められておくことで、操作部上の操作入力位置と、表示画面上の操作アイコンとの位置関係を常に正確に把握できるし、手画像の重畳表示もこの対応関係を利用して正確に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の車両用プロンプター方式操作装置における実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、本発明の車両用プロンプター方式操作装置を車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)10に適用したものを示す。ナビゲーション装置以外にも、車両用オーディオ装置のような操作部と表示部を備える車載機器にも適用可能である。そして、この車両用プロンプター方式操作装置は、車載空調装置100の操作に使用可能となるよう構成されている。
【0021】
ナビゲーション装置10は、車両の現在位置を検出する位置検出器11と、運転者等の操作者からの各種指示を入力するための操作情報入力部12と、地図データや各種の情報を記録した外部記録媒体から地図データ等を入力する地図データ入力器14と、地図表示画面やTV(Television)画面等の各種表示を行うための表示装置15と、各種のガイド音声等を出力したり、運転者等の操作者の音声を入力したりするための音声入出力装置16と、車両情報等の各種のデータを記憶するためのハードディスク記憶装置17と、車両情報の授受を行うための車両I/F(Interface)部19aと、他の通信装置13aと近距離無線通信を行うための無線通信機13と、上述した位置検出器11,操作情報入力部12,地図データ入力器14,ハードディスク記憶装置17,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)19,無線通信機13からの入力に応じて各種処理を実行し、これら位置検出器11,操作情報入力部12,地図データ入力器14,表示装置15,音声入出力装置16,ハードディスク記憶装置17,I/F19,無線通信機13を制御する制御回路18とを備えている。
【0022】
位置検出器11は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテナを介して受信し、車両の位置,方位,速度等を検出するGPS受信機11aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロスコープ11bと、車両の前後方向の加速度等から走行した距離を検出する距離センサ11cと、地磁気から進行方位を検出する地磁気センサ11dとを備えている。そして、これら各センサ等11a〜11dは、各々が性質の異なる誤差を有しているため、互いに補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては、上述したうちの一部のセンサで構成してもよく、またステアリングの回転センサや各転動輪の車輪センサ等(図示せず)を用いてもよい。
【0023】
操作情報入力部12は、操作部としてのタッチパネル12aと、手画像Hを入力するためのビデオカメラである手画像入力カメラ12bとを備えている。タッチパネル12aは、表示装置15がタッチパネルを備えて構成された場合と比較して、該表示装置15へのタッチ操作よりも、操作負担が少ない位置に設けられている。本実施形態においては、車両のセンターコンソール部のような、車両のフロントガラス下縁よりも下方にて運転席及び助手席の双方から操作可能な位置に設置されており、さらに言えば、表示装置15よりも下方の左右座席2D,2Pの両座部の間等に配置されている。また、タッチパネル12aは、手画像Hの抽出を容易にするために、手との色合いを異ならせるように特定色(例えば、青色)に着色されている。また、手画像入力カメラ12bは、タッチパネル12aを撮影しており、撮影映像を制御回路18に出力している。なお、タッチパネル12aが本発明の操作部に相当する。
【0024】
また、タッチパネル12aはタッチセンサを備えて構成されている。タッチパネル12aへのタッチ操作により該タッチパネル12a上のタッチセンサが押下されると、その座標が制御回路18に入力されるようになっている。なお、制御回路18の記憶部には、メイン画像200上に重畳表示可能な複数のスイッチ画像(操作アイコン)201の画像情報が記憶されており、さらに、それらスイッチ画像201に対し、各々への操作入力(対応するタッチスイッチへのタッチ操作入力)により実施される制御内容を対応付けた操作内容情報も記憶されている。制御回路18は、メイン画像(動画・静止画を含む)200上に画像情報に基づいてスイッチ画像(操作アイコン)201を表示するとともに、該表示出力部上においてスイッチ画像201の表示位置に対応する、タッチパネル12a上のタッチセンサの位置を操作入力受付範囲(操作入力位置)として設定する(操作入力位置設定手段)。そして、表示装置15の表示出力部上に表示されているスイッチ画像201の表示位置に対応する、タッチパネル12a上の操作入力受付範囲のタッチセンサに対し、操作内容情報に基づいて、対応する制御内容を割り当てる。これにより、タッチパネル12a上の操作入力受付範囲のタッチセンサへの操作に操作があった場合には、該操作に基づいて、当該スイッチ画像201に対応する内容の操作入力を受け付ける(入力受付手段)。つまり、メイン画像200上に表示されたスイッチ画像201と、タッチパネル12a上のタッチセンサの操作入力受付範囲と、操作入力に基づいて実施されるべき制御内容とが関連付けられており、タッチパネル12a上の操作入力受付範囲が押下されると、制御回路18は、メイン画像200上の対応するスイッチ画像201が押下されたと判定し、これを当該スイッチ画像201に対応する制御内容を実行するための操作入力として受け付ける。
【0025】
手画像入力カメラ12bは、タッチパネル12aと対向する車室内の固定領域を撮影するカメラであり、本実施形態においては、図2に示すように、車両のセンターコンソール部(あるいは後部座席部分)にタッチパネル12aの表面を斜め上側から撮影するように取り付けられている。なお、手画像入力カメラ12bが本発明の手画像撮影手段に相当する。
【0026】
操作情報入力部12において、タッチパネル12aの表面に手の指を当てて上下左右に移動させると、図5に示すように、手画像入力カメラ12bが操作する手を含むタッチパネル12aの表面を撮影する。制御回路18は、タッチパネル12aの表面の撮影映像から公知の画像抽出手法(例えば、特開2003−346162号公報参照)を用いて手画像Hを抽出する手画像抽出手段として機能し、画像合成部18aにより、図6に示すように、手画像Hをサブ画像として表示装置15に表示されたメイン画像200(ここでは、地図操作画像)上に半透過合成して重畳表示する。なお、画像合成部18aが本発明の手画像合成表示制御手段に相当する。
【0027】
このため、運転者等の操作者がタッチパネル12aの表面に手の指を当てて上下左右に移動させると、これに併せて、表示装置15の表示画面上を手画像Hが移動し、あたかも表示装置15の表面にタッチパネル12aが存在しているかのような感覚で操作を行うことができる。この際、スイッチ画像201を押下したかどうかの検出は、タッチパネル12a上にタッチセンサの操作入力受付範囲(操作入力位置)とメイン画像200上に表示されたスイッチ画像201とが関連付けられているので、タッチパネル12a上のタッチセンサが押下されたことで、制御回路18がメイン画像200上の対応するスイッチ画像201が押下されたと判定する。
【0028】
また、操作情報入力部12を図3のような構成としてもよい。図3の例は、タッチパネル12a,手画像入力カメラ12b等を一体型としたものの断面図を示したものである。タッチパネル12aに透明あるいは半透明なものを用いて、タッチパネル12aを透過して反射装置12rに反射した手画像を手画像入力カメラ12bで撮影するものである。タッチパネル12aに透過型表示装置12dを設けて、表示装置15の表示画像(メイン画像200)を補助的に表示してもよい。
【0029】
図1に戻り、地図データ入力器14は、ネットワークデータとしての道路データ,位置特定の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ等の地図データ,施設を示すマークデータ,案内用の画像や音声データ等を含む各種のデータを入力するための装置である。これらのデータの記録媒体としては、CD−ROM,DVD−ROM,ハードディスク,メモリ,メモリカード等を用いることができる。
【0030】
表示装置15は、運転席の前方に設置されたカラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,プラズマディスプレイ,有機ELディスプレイ等のいずれを用いてもよい。表示装置15の表示出力部は、位置検出器11にて検出した車両の現在位置と地図データ入力器14より入力された地図データとから特定した現在地を示すマーク,目的地までの誘導経路,名称,目印,各種施設のマーク等の付加データとを重ねて表示することができる。また、施設のガイド等も表示できる。なお、表示装置15が本発明の表示手段に相当する。
【0031】
また、表示装置15は、上述のとおり、タッチパネル12aのタッチスイッチへの入力位置を示すための操作系座標と一義的な対応関係を有する表示座標系を有し、操作系座標上の予め定められたアイコン操作位置に対応する位置にスイッチ画像201を表示する。つまり、表示装置15の表示出力部上に定められる二次元座標系と、該タッチパネル12aのパネル面上に定められる二次元座標系との間に一義的な対応関係が予め定められている。
【0032】
表示装置としては、図2に示すようなセンターコンソール内に配置されるものに限られず、例えばフロントガラス下縁よりも上方に設置されるものであってもよい。具体的には、両のウインドシールドガラスに、上述の画像・データを表示するヘッドアップディスプレイ(HUD)等を例示できる。また、表示装置15は、運転席及び助手席から視認可能な開位置と視認不可能な閉位置との間で移動する構成のものであってもよい。
【0033】
図1に戻り、音声入出力装置16は、地図データ入力器14より入力した施設のガイドや各種案内の音声や、I/F19を介して取得した情報の読み上げ音声を出力することができる。また、音声入出力装置16は、図示しないマイクおよび周知の音声認識ユニットを含み、運転者等の操作者の音声をコマンド等として制御回路18に入力することができる。
【0034】
LAN I/F19は、車内LAN50を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F19を介して、例えば他のECUからのデータ取り込みを行ってもよい。
【0035】
無線通信機13は、他の通信装置13aと狭帯域通信を行うためのものであり、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communications),Bluetooth(登録商標),無線LAN(Local Area Network),UWB(Ultra Wideband)などが使用されている。
【0036】
制御回路18は、図示しない周知のCPU,ROM,RAM,I/O(Input/Output)およびこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM等に記憶されたプログラムに基づいて、操作情報入力部12から取得した手画像Hをサブ画像としてメイン画像200(地図操作用画像等)に重畳するための画像合成部18aを有していて、合成画像を生成している。
【0037】
また、制御回路18は、ROM等に記憶されたプログラムに基づいて、他にも、位置検出器11からの各検出信号に基づき座標および進行方向の組として車両の現在位置を算出し、地図データ入力器14を介して読み込んだ現在位置付近の地図や、操作情報入力部12の操作によって指示された範囲の地図等を表示装置15に表示する地図表示処理や、地図データ入力器14に格納された地点データに基づき、操作情報入力部12の操作に従って目的地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に求める経路計算を行って経路案内を行う経路案内処理等を行う。このように自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、制御回路18は、無線通信機13を介して他の車両に搭載されたナビゲーション装置10(の他の通信装置13a)との間で情報交換をすることができる。なお、制御回路18が本発明の操作者特定手段,変更対象指定手段に相当する。
【0038】
次に、制御回路18による表示制御処理について説明する。なお、本処理は、車両用プロンプター方式操作装置が右ハンドルの車両に搭載されていると仮定したものであり、左ハンドルの車両に搭載されている場合には、右手か左手かの判定が逆になる。
【0039】
まず、図5に示すように、タッチパネル12aと対面する位置に運転者等の操作者の手が進入してくると、制御回路18は、上述した公知の画像解析手法を使用して、手画像入力カメラ12bの撮影映像を解析し、タッチパネル12aと操作者の手との色の相違等に基づいて手画像Hを抽出する(S110)。具体的には、手画像入力カメラ12bにより撮影される多階調の撮影映像(本実施形態ではモノクロの撮影画像)に対し、予め定められた階調閾値を用いて各画素の階調レベルを逐次2値化する形で、手画像Hを抽出する。そして、画像合成部18aにより、抽出された手画像Hをメイン画像200に半透過合成し、図6に示すような合成画像を表示する。これらの処理は所定周期で逐次実施される。
【0040】
上述したナビゲーション装置10は、本発明の車両用プロンプター方式操作装置の主制御部として機能し、当該車両用プロンプター方式操作装置の操作対象となる車載空調装置100が、車両内LAN50を介して(経由して)接続している。
【0041】
車載空調装置100の主制御部をなすエアコンECU101には、図4に示すように、空調用センサ120、空調用駆動部130、及び空調用操作部(空調出力状態設定操作部)140が接続するとともに、LAN I/F190を介して車両内LAN50(図1参照)に接続する構成を有している。なお、図4は、エアコンECU101と、該エアコンECU101により制御されるエアコンユニットUとからなる車載空調装置100の全体構成を概略的に示す図である。エアコンユニットUは、いわゆるHVAC(Heating, Ventilating and Air-Conditioning)ユニットであり、車室内の空調状態を左座席側と右座席側(本実施形態においては運転席側と助手席側)とで独立して調整可能に構成されている。
【0042】
エアコンユニットUのダクト28には、車内空気を循環させるための内気吸込口42と、車外の空気を取込む外気吸込口41とが形成されており、内外気切替ダンパー24によりいずれかに切り替えて使用される。これら内気吸込口42ないし外気吸込口41からの空気は、ブロワ21によってダクト28内に吸い込まれる。ダクト28内には、吸い込まれた空気を冷却して冷気を発生させるためのエバポレータ22が設けられている。そして、エバポレータ22よりも下流側(吹出口側)は、運転席側の吹出口43〜45へ至る経路と助手席側の吹出口46,47へ至る経路に分岐している。
【0043】
なお、図3に示すように、エアコンユニットUには吹出口として、フロントガラス曇り止め用のデフロスタ吹出口43がフロントガラスの内面下縁に対応するインパネ上方奥に、運転席側フェイス吹出口45がインパネの正面中央右寄りと右隅に、助手席側フェイス吹出口46がインパネの正面中央左寄りと左隅に、運転席側フット吹出口44がインパネ下面右奥の運転席側足元に、助手席側フット吹出口47がインパネ下面左奥の助手席側足元に、それぞれ開口しており、図2の吹出口切替用ダンパー32〜36によってそれぞれ開閉状態が切り替えられる。
【0044】
エアコンECU101に接続する空調用駆動部130(図2)は、上記吹出口切替用ダンパー32〜36や該ダンパー32〜36の開閉状態を切り替えるダンパー駆動ギア機構31、エアミックスダンパー25,26、内外気切替ダンパー24、及びそれらを駆動するサーボモータ71〜74等である。これらサーボモータ(アクチュエータ)71〜74は、エアコンECU101によって回転制御されるとともに、ロータの回転位置や回転速度等の情報を検出してエアコンECU101にフィードバックする。具体的には、駆動回路131〜134がエアコンECU101から駆動指令信号の入力を受けて、対応するサーボモータ71〜74を駆動する。
【0045】
なお、これらサーボモータ71〜74の他、ブロワ21やコンプレッサもエアコンECU101に接続する空調用駆動部130ということができる。ただし、コンプレッサの直接の駆動源は車載エンジンであり、エアコンECU101はその駆動制御を実行するものである。
【0046】
エアコンECU101に接続される空調用センサ120(図2)は、車内温度を検出する内気温センサ(車内温度検出手段)121、車外温度を検出する外気温センサ(車外温度検出手段)122、エバポレータを通過した直後の空気の温度を検出するエバポレータ後センサ123、及び日射量を検出する日射センサ124等の周知の空調用センサからなる。
【0047】
エアコンECU101に接続される空調用操作部140(図2)は、運転者及び助手席搭乗者により操作可能なインパネ正面中央に設けられたエアコンパネル20に設けられており、AUTOスイッチ141,OFFスイッチ142,吹出口切替スイッチ(MODEスイッチ)143,内外気切替スイッチ144,デフロスタスイッチ147,A/Cスイッチ148,独立/一括制御切替スイッチ(DUALスイッチ)149といったスイッチとを備えている。これらのスイッチは、各々周知の押圧操作部やダイアル操作部として構成されている。他方、風量切替スイッチ145及び温度設定スイッチ146は、本実施形態においては、後述するように、タッチパネルに割り付けられたタッチスイッチとして出現するように構成されている。
【0048】
エアコンECU101は、CPU、ROM、RAM等を備える周知の構成を有し、各種空調用操作部140の操作状態や各種空調用センサ120の検出結果に基づいて空調用駆動部130を駆動制御することにより、吹出温度制御、風量制御、内気吸気・外気吸気切替制御、及び吹出口切替制御等の周知の空調制御を実行する。これらの空調制御は、エアコンECU101のCPUが自身のROMに格納される空調制御プログラムを実行する形で実行される。
【0049】
ところで、本実施形態における表示装置15は、表示出力部上に、図8に示すような、空調出力に係る各種動作設定内容を変更するための複数のスイッチ画像211を同時表示する空調操作画面を表示することが可能である。また、本実施形態における表示装置15は、複数の車載電子機器に対し、各々の各種動作設定内容を変更するためのスイッチ画像を複数同時表示する、図示されない機器操作画面も表示可能としている。空調操作画面を含むこれらの機器操作画面は、図7に示すような、複数の機器操作画面に切り替えるための画面切替用のスイッチ画像201を複数同時表示する基本画面から、対応するスイッチ画像201を操作入力することにより切り替えられる。図7に示す基本画面には、メイン画像200上に、エアコン,オーディオ,画質・消,情報・Gといった画面切替用の各種スイッチ画像201が表示されており、エアコンと文字表示されたスイッチ画像201に対応する、タッチパネル12a上のタッチスイッチ(空調操作画面切替操作部)が押下されると、図8に示す空調操作画面が表示される。なお、画面を空調操作画面に切り替える操作部は、タッチスイッチとして設けない実施形態も当然考え得るが、機械式スイッチの数をできるかぎり減じるという観点からすると、上記のようなタッチスイッチとして構成することが望ましい。
【0050】
図8に示す空調操作画面には、少なくとも、左右両座席の空調出力の目標吹出し温度を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用されるスイッチ画像である目標吹出し温度変更用スイッチ画像201A(201)と、左右両座席の空調出力の目標吹出し風量を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用されるスイッチ画像である目標吹出し風量変更用スイッチ画像201B(201)と、左右隣り合う座席毎に個別に設定可能な目標吹出し温度の設定状態を表示する表示領域210D,210Pとが表示されている。この他、エアコンパネル20に設けられる風量切替スイッチ145及び温度設定スイッチ146を除く他のスイッチ141〜144,147〜149と同じ制御内容が割り当てられるスイッチ画像201を表示することができる。この場合、センターコンソールからエアコンパネル20そのものをなくすことができる。なお、全ての空調用操作部140に対応するスイッチ画像を、同一の空調操作画面上に同時配置できない、あるいは同時配置できるものの意匠上の理由で同時配置したくないといった場合には、図切り替え表示可能に設けられた別の空調操作画面に、残余のスイッチ画像を配置するようにしても良い。
【0051】
次に、表示装置15に図8に示す空調操作画面が表示された場合の、制御回路18による入力受付制御処理として、スイッチ画像201Aへの入力処理を例に説明する。なお、スイッチ画像201Bについても、同様の処理を適用できることは言うまでもない。また、本処理も上記表示制御処理と同様、車両用プロンプター方式操作装置が右ハンドルの車両に搭載されていると仮定したものであり、左ハンドルの車両に搭載されている場合には、右手か左手かの判定が逆になる。
【0052】
まず、S10にて、制御回路18は、スイッチ画像201Aに対応する、タッチパネル12a上の操作入力受付範囲のタッチスイッチに押下があったか否かを判定する。押下がなければ本処理を終了し、押下があればS20に進む。
【0053】
S20にて、制御回路18は、上記タッチスイッチへの押下時に、手画像入力カメラ12bが撮影した撮影映像を解析して得られた手画像Hを取得する。これは、上記タッチスイッチへの押下時に、上述の表示制御処理において抽出された手画像Hである。
【0054】
続くS30にて、制御回路18は、取得した手画像Hが右手の手画像Hであるか左手の手画像Hであるかを判定する。
【0055】
手画像Hが左手の手画像であればS40に進む。本実施形態は右ハンドルの車両を前提としているので、S40にて、制御回路18は、運転席席搭乗者の左手によりタッチパネル12aが操作されたと判断し、特定された運転席側の空調出力の動作設定内容のみを変更する。変更する内容は、押下されたタッチスイッチに対応するスイッチ画像201Aにより定まる。スイッチ画像201Aに対応するタッチスイッチが操作されていれば、目標吹出し温度を、S10における操作に応じて変更する(スイッチ画像201Bであれば目標吹出し風量を変更する)。変更が終了したら本処理を終了する。
【0056】
手画像Hが右手の手画像であればS50に進む。本実施形態は右ハンドルの車両を前提としているので、S50にて、制御回路18は、助手席搭乗者の右手によりタッチパネル12aが操作されたと判断し、特定された助手席側の空調出力の動作設定内容のみを変更する。変更する内容は、押下されたタッチスイッチに対応するスイッチ画像201Aにより定まる。スイッチ画像201Aに対応するタッチスイッチが操作されていれば、目標吹出し温度を、S10における操作に応じて変更する(スイッチ画像201Bであれば目標吹出し風量を変更する)。変更が終了したら本処理を終了する。なお、本処理は所定周期で逐次実施されるものである。
【0057】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【0058】
例えば、本発明の操作部は、上記実施形態のようなタッチパネルに限られず、例えば図2に示すタッチパネル12aの位置に固定的に設けられた1以上の機械式スイッチであってもよい。
【0059】
また、近年、車両の後席の乗員がTVやDVDを視聴することができる後席エンターテインメントシステムが普及しており、後席乗員用の表示装置を、表示出力部が後方に向く形で前席(ヘッドレスト等)や天井に取り付けられる場合がある。この後席用表示装置を、上記表示装置15のようにスイッチ画像(操作アイコン)を表示する表示手段として、後席に関する上記入力受付制御処理を実施するように構成しても良い。この場合、空調出力装置を、左右の後席においてそれぞれ独立して空調出力可能な構成のものを採用し、さらに、後席用表示装置とは別に設けられた、左右隣り合う後部座席双方から操作可能な後席用操作部(例えばタッチパネル等)と、該後席用操作部上の手画像を撮影する手画像入力カメラとを有した操作情報入力部を設ける必要がある。そして、上記実施形態における表示制御処理及び入力受付制御処理を後席に当てはめて実施する制御回路が必要となる。
【0060】
また、上記実施形態の車載空調装置101は、車室内の空調出力を左座席側と右両座席側で独立に制御する独立制御モードと、一括して制御する一括制御モードとを有する構成であり、独立/一括制御切替スイッチ(DUALスイッチ)149により、これらの制御モードを切り替えることができるから、上記実施形態における目標吹出し温度変更用スイッチ画像201A、目標吹出し風量変更用スイッチ画像201Bに関する上述した入力受付制御処理を、上記制御モードが独立制御モードである場合にのみ適用するものとし、上記制御モードが一括制御モードである場合には、スイッチ画像201Aに対応するタッチスイッチへの操作入力を、左右座席の空調出力に対し目標吹出し温度を一括して変更するもの、スイッチ画像201Bに対応するタッチスイッチへの操作入力を、左右座席の空調出力に対し目標吹出し風量を一括して変更するものとしてもよい。
【0061】
また、手画像Hは、メイン画像上に半透過される形で重畳表示されるが、この加工表示に関しては種々の変形例を考えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の車両用プロンプター方式操作装置を用いた車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図2】車両用プロンプター方式操作装置の概要を説明するための車室内の要部斜視図。
【図3】操作情報入力部の別例の断面図を示す図。
【図4】車載空調装置の構成を示すブロック図。
【図5】撮影映像を例示する図。
【図6】表示装置のメイン画像に対する手画像の半透過合成を例示する図。
【図7】本実施形態における基本画面を例示する図。
【図8】本実施形態における空調操作画面を例示する図。
【図9】入力受付制御処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0063】
10 車両用ナビゲーション装置
11 位置検出器
12 操作情報入力部(操作部)
12a タッチパネル
12b 手画像入力カメラ(手画像撮影手段)
14 地図データ入力器
15 表示装置(表示手段)
18 制御回路(操作者特定手段,入力受付手段,変更対象指定手段)
18a 画像合成部(手画像合成表示制御手段)
50 車両内LAN
100 車載空調装置
101 エアコンECU
130 空調用駆動部
120 空調用センサ
140 空調用操作部
149 独立/一括制御切替スイッチ(DUALスイッチ)
200 メイン画像
201 スイッチ画像(操作アイコン)
H 手画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内にて左右隣り合う座席の空調出力を独立に制御可能な空調装置に対し、動作設定入力が可能な車両用プロンプター方式操作装置であって、
前記左右隣り合う座席双方から操作可能な操作部と、
前記操作部とは異なる位置に表示出力部が配置され、該表示出力部上の、前記操作部上の予め定められた操作入力位置に対応する位置に、操作アイコンを表示する表示手段と、
前記操作部と対向する、操作者の手画像を撮影する手画像撮影手段と、
撮影された前記手画像を、前記表示出力部上の対応する位置に合成表示する手画像合成表示制御手段と、
撮影された前記手画像に基づいて、前記操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるか特定する操作者特定手段と、
前記表示出力部上に表示されている前記操作アイコンの表示位置に対応する、前記操作部上の前記操作入力位置への操作に基づいて、当該操作アイコンに対応して定められた内容の操作入力を受け付ける入力受付手段と、
前記表示手段により前記表示出力部に、前記空調出力に係る予め定められた動作設定内容を変更するための操作アイコンが表示され、かつ前記操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該操作アイコンの前記表示出力部上での表示位置に対応する、前記操作部上の前記操作入力位置への操作に基づいて、前記入力受付手段により受け付けられる前記動作設定内容の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用する変更対象指定手段と、
を備えることを特徴とする車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項2】
前記左右隣り合う座席が、車両の運転席と助手席とに定められている請求項1記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記表示出力部上に、左右両座席の空調出力の目標吹出し温度を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用される操作アイコンである目標吹出し温度変更用操作アイコンを表示し、
前記変更対象指定手段は、前記表示出力部に前記目標吹出し温度変更用操作アイコンが表示され、かつ前記操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該目標吹出し温度変更用操作アイコンの前記表示出力部上での表示位置に対応する、前記操作部上の前記操作入力位置への操作に基づいて、前記入力受付手段により受け付けられる前記目標吹出し温度の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用するものである請求項1又は請求項2に記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記表示出力部上に、左右両座席の空調出力の目標吹出し風量を個別に変更可能な、左右両空調出力に対し兼用される操作アイコンである目標吹出し風量変更用操作アイコンを表示し、
前記変更対象指定手段は、前記表示出力部に前記目標吹出し風量変更用操作アイコンが表示され、かつ前記操作者が左右いずれの座席の搭乗者であるかが特定された場合には、当該目標吹出し風量変更用操作アイコンの前記表示出力部上での表示位置に対応する、前記操作部上の前記操作入力位置への操作に基づいて、前記入力受付手段により受け付けられる前記目標吹出し風量の変更を、特定された搭乗者の座席側の空調出力に対してのみに適用するものである請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項5】
前記表示手段は、前記表示出力部上に、前記空調出力に係る各種動作設定内容を変更するための複数の操作アイコンを同時表示する空調操作画面を表示可能とするとともに、
前記車室内には、前記表示出力部上に表示される画面を前記空調操作画面に切り替える空調操作画面切替操作部が設けられる請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項6】
前記空調操作画面切替操作部は、前記操作アイコンとして前記表示出力部上に表示される前記空調操作画面切替用の操作アイコンの表示位置に対応する、前記操作部上の前記操作入力位置とされている請求項5記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項7】
前記表示手段は、前記表示出力部上に、前記空調出力を実行する空調機器を含む複数の車載電子機器に対し、各々の各種動作設定内容を変更するための操作アイコンを複数同時表示する機器操作画面を表示可能とするとともに、それら複数の機器操作画面に切り替えるための、前記空調操作画面切替用の操作アイコンを含む画面切替用の操作アイコンを複数同時表示する基本画面を表示可能としている請求項6記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項8】
前記表示手段は、前記空調操作画面に、左右隣り合う座席毎に個別に設定可能な動作設定内容の設定状態を表示する表示領域を、該座席毎に別に設けている請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項9】
前記操作部は、前記表示手段がタッチ操作可能な形で構成された場合と比較して、該表示手段へのタッチ操作よりも、操作の操作負担が少ない位置に設けられている請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用プロンプター方式操作装置。
【請求項10】
前記操作部は、タッチパネルとして構成され、前記表示出力部上に定められる二次元座標系と、該タッチパネルのパネル面上に定められる二次元座標系との間に一義的な対応関係が予め定められている請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用プロンプター方式操作装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−83533(P2009−83533A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−251963(P2007−251963)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】