説明

車両用リアバンパ取付部構造

【課題】コストを上昇させることなく、ホイールハウスアウタと包絡面との隙を確保することができる車両用リアバンパ取付部構造を得る。
【解決手段】サイドアウタパネル12の取付部12Bにリアバンパを取り付けるための締結用開口28が設けられ、締結用開口28よりも車両後方側にフランジ部12Dが設けられている。サイドアウタパネル12の車両内側にホイールハウスアウタ26が配置されており、ホイールハウスアウタ26には、締結用開口28に取り付けられる締結具と干渉しないように突出した突出部26Cと、締結用開口28よりも車両後方側にフランジ部26Dとが設けられている。サイドアウタパネル12の内側とホイールハウスアウタ26の外側とは、突出部26Cを囲むように配置された回避用接着部34Bと、フランジ部12Dとフランジ部26Dとを接着する車両内側乗り換え用接着部34Cを備えた帯状の接着部34によって接着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の後端部におけるサイドアウタパネルの車両下方側にリアバンパを取り付けるための車両用リアバンパ取付部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、ホイールハウス部を構成するサイドアウタパネルとサイドインナパネルとを重ね合わせ、両者の下端縁近傍に接着剤を充填してサイドアウタパネルとサイドインナパネルとを結合した構造が開示されている。この構造では、サイドアウタパネルの下端縁とこの下端縁から車体内側に折り曲げた内向きフランジとの折曲角部に、サイドインナパネル側に開口する溝部が形成されており、この溝部にも接着剤が充填されている。
【0003】
また、下記特許文献2には、クロージングプレートとホイールハウスアウタの上部でシールし、ホイールハウスアウタの下部に接合されたリアフェンダの上縁フランジにリアバンパーサイドを締結する構造が開示されている。この構造では、ホイールハウスアウタとリアフェンダの上縁フランジとの接合部分の端末と、リアバンパーサイドの前端部上縁とに跨ってシール材が密接して、これら両者間の隙間を閉塞してシールするようにしている。
【特許文献1】特開2004−142705号公報
【特許文献2】特開平3−159835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1による場合、リアバンパを取り付ける部位では、例えば、リアバンパの車両幅方向内側でサイドアウタパネル及びサイドインナパネルの車両下方側にフランジ部を延設し、両フランジ部の間に接着剤を充填して結合すると考えられる。このようなフランジ部を設けた場合、フランジ部の下端部と、サスペンションが圧縮したときタイヤが一番近づくいわゆる包絡面との隙を確保することが難しい。このため、リアバンパの取付に意匠上の制約が掛かる上に、リアバンパを取り付けるためのリテーナが必要となる場合があり、コストが上昇する。
【0005】
また、上記特許文献2による場合、リアバンパーサイドの車両内側にクロージングプレートを設けると共に、クロージングプレートのフランジ部とリアフェンダ及びホールハウスアウタのフランジ部とを接合する必要があるため、構造が複雑になると共にコストが上昇する。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、コストを上昇させることなく、ホイールハウスアウタの端部と包絡面との隙を確保することができる車両用リアバンパ取付部構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、車両側部の車両幅方向外側に配置されるサイドアウタパネルと、車両後部の前記サイドアウタパネルの車両幅方向内側に配置されるホイールハウスアウタと、車両の後端部における前記サイドアウタパネルの車両下方側に車両幅方向に沿って配置され、前記サイドアウタパネル及び前記ホイールハウスアウタの少なくとも一方に締結具で締結固定されるリアバンパと、前記サイドアウタパネルに設けられ、前記締結具で前記リアバンパが締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側に延びるフランジ部と、前記サイドアウタパネルの内側縁部と前記ホイールハウスアウタの外側縁部とを前記締結具と干渉しないように連続して接着すると共に、前記締結具で前記リアバンパが締結固定される位置の車両後方側から車両幅方向内側に配置されて前記フランジ部の内側縁部と前記ホイールハウスアウタの外側縁部とを連続して接着する帯状の接着部と、を有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用リアバンパ取付部構造において、前記リアバンパは、前記サイドアウタパネルに略水平に形成されたサイドアウタパネル取付部に前記締結具で締結固定されており、前記ホイールハウスアウタは、前記締結具と干渉しないように車両幅方向内側へ突出する突出部を備え、前記接着部は、前記突出部の車両前方側から前記突出部の車両上方側を囲んで車両後方側に配置されるように前記サイドアウタパネルの内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する締結具回避用接着部と、前記突出部の車両後方側で前記サイドアウタパネル取付部と前記ホイールハウスアウタの外側とを前記締結具回避用接着部と連続して接着し、かつ、前記フランジ部の内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する車両内側乗り換え用接着部と、を有することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1に記載の車両用リアバンパ取付部構造において、前記リアバンパは、前記ホイールハウスアウタより車両幅方向内側に延びたホイールハウスアウタ取付部に前記締結具で締結固定されており、前記接着部は、前記サイドアウタパネルの内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを略車両前後方向に沿って接着する締結具回避用接着部と、前記ホイールハウスアウタ取付部に前記リアバンパが締結固定された位置より車両後方側で、前記ホイールハウスアウタ取付部と前記ホイールハウスアウタの外側とを前記締結具回避用接着部と連続して接着し、かつ、前記フランジ部の内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する車両内側乗り換え用接着部と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の車両用リアバンパ取付部構造において、前記リアバンパが前記締結具で締結固定された位置で、前記サイドアウタパネル取付部又は前記ホイールハウスアウタ取付部の車両内側端部の車両下方側から車両幅方向内側に沿って略斜め方向に包絡面が構成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用リアバンパ取付部構造において、前記サイドアウタパネルのエッジ部と前記ホイールハウスアウタのエッジ部又は前記ホイールハウスアウタの外壁とをシールする水入り防止用シール材が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、車両後部のサイドアウタパネルの車両幅方向内側にホイールハウスアウタが配置されており、車両の後端部におけるサイドアウタパネルの車両下方側にリアバンパが配置されている。リアバンパは、サイドアウタパネル及びホイールハウスアウタの少なくとも一方に締結具で締結固定されており、サイドアウタパネルには、締結具でリアバンパが締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側にフランジ部が延びている。そして、サイドアウタパネルの内側縁部とホイールハウスアウタの外側縁部とが帯状の接着部によって、締結具と干渉しないように連続して接着されると共に、締結具でリアバンパが締結固定される位置の車両後方側から車両幅方向内側に配置されてフランジ部の内側縁部とホイールハウスアウタの外側縁部とが連続して接着されている。この構成では、サイドアウタパネルに、締結具でリアバンパが締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側にフランジ部が延びているので、締結具でリアバンパが締結固定される位置より車両前方側にフランジ部を設けた場合に比べてホイールハウスアウタの内側端部及びフランジ部の下端部と包絡面との隙を確保しやすい。これは、車両のホイールアーチの真ん中に行くほど、タイヤに近くなるため、リアバンパが締結固定される位置より車両前方側にフランジ部を設けた場合、フランジ部の下端部と包絡面との隙を確保し難くなるためである。従って、リアバンパの取付の意匠上の制約が少なく、リアバンパの意匠の自由度が向上すると共に、リアバンパを取り付けるための専用のリテーナを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0013】
請求項2記載の本発明によれば、リアバンパは、サイドアウタパネルに略水平に形成されたサイドアウタパネル取付部に締結具で締結固定されており、ホイールハウスアウタには、締結具と干渉しないように車両幅方向内側へ突出する突出部が設けられている。そして、突出部の車両前方側から突出部の車両上方側を囲んで車両後方側に配置された締結具回避用接着部によって、締結具と干渉しないようにサイドアウタパネルの内側とホイールハウスアウタの外側とが接着されている。さらに、締結具回避用接着部と連続する車両内側乗り換え用接着部によって、突出部の車両後方側でサイドアウタパネル取付部とホイールハウスアウタの外側とが接着され、かつ、フランジ部の内側とホイールハウスアウタの外側とが接着されている。このように、突出部の車両後方側で車両内側乗り換え用接着部によってフランジ部の内側とホイールハウスアウタの外側とが接着されることにより、締結具でリアバンパが締結固定される位置より車両前方側にフランジ部を設けた場合に比べてホイールハウスアウタの内側端部及びフランジ部の下端部と包絡面との隙をより効果的に確保することができる。従って、リアバンパの意匠の自由度がより一層向上すると共に、リアバンパを取り付けるための専用のリテーナを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0014】
請求項3記載の本発明によれば、リアバンパは、ホイールハウスアウタより車両幅方向内側に延びたホイールハウスアウタ取付部に締結具で締結固定されている。そして、締結具回避用接着部によって、サイドアウタパネルの内側とホイールハウスアウタの外側とが略車両前後方向に沿ってが締結具と干渉しないように接着されている。さらに、締結具回避用接着部と連続する車両内側乗り換え用接着部によって、ホイールハウスアウタ取付部にリアバンパが締結固定された位置より車両後方側で、ホイールハウスアウタ取付部とホイールハウスアウタの外側とが接着され、かつ、フランジ部の内側とホイールハウスアウタの外側とが接着されている。このように、ホイールハウスアウタ取付部にリアバンパが締結固定された位置より車両後方側で車両内側乗り換え用接着部によってフランジ部の内側とホイールハウスアウタの外側とが接着されることにより、締結具でリアバンパが締結固定される位置より車両前方側にフランジ部を設けた場合に比べてホイールハウスアウタの内側端部及びフランジ部の下端部と包絡面との隙をより効果的に確保することができる。従って、リアバンパの意匠の自由度がより一層向上すると共に、リアバンパを取り付けるための専用のリテーナを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0015】
請求項4記載の本発明によれば、リアバンパが締結具で締結固定された位置で、サイドアウタパネル取付部又はホイールハウスアウタ取付部の車両内側端部の車両下方側から車両幅方向内側に沿って略斜め方向に包絡面が構成されているので、サイドアウタパネル取付部又はホイールハウスアウタ取付部の車両内側端部と包括面との隙をより確実に確保することができる。従って、リアバンパの意匠の自由度がさらに向上すると共に、リアバンパを取り付けるための専用のリテーナが不要であり、コストを低減することができる。
【0016】
請求項5記載の本発明によれば、サイドアウタパネルのエッジ部とホイールハウスアウタのエッジ部又はホイールハウスアウタの外壁とが水入り防止用シール材でシールされているので、サイドアウタパネルとホイールハウスアウタとの間に水が浸入することを防止又は抑制することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、コストを上昇させることなく、ホイールハウスアウタの内側端部と包絡面との隙を確保することができるという優れた効果を有する。
【0018】
請求項2記載の本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、ホイールハウスアウタの内側端部及びフランジ部の下端部と包絡面との隙をより効果的に確保することができるという優れた効果を有する。
【0019】
請求項3記載の本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、ホイールハウスアウタの内側端部及びフランジ部の下端部と包絡面との隙をより効果的に確保することができるという優れた効果を有する。
【0020】
請求項4記載の本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、リアバンパが締結具で締結固定された位置で、サイドアウタパネル取付部又はホイールハウスアウタ取付部の車両内側端部と包括面との隙をより確実に確保することができるという優れた効果を有する。
【0021】
請求項5記載の本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造は、水入り防止用シール材により、サイドアウタパネルとホイールハウスアウタとの間に水が浸入することを防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
【0023】
以下、図1〜図5を用いて、本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
【0024】
図1には、本実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造が適用された車両後部が車両左側方から見た側面図にて示されている。この図に示されるように、車両10の後部には、車両幅方向外側に車両前後方向に沿ってサイドアウタパネル(サイメンアウタ)12が配設されている。車両10の後端部におけるサイドアウタパネル12の車両下方側には、車両平面視にて略「コ」字状のリアバンパ14が車両幅方向に沿って配設されている。車両10の側方下部のサイドアウタパネル12とリアバンパ14とに跨る位置には、リアタイヤ16が取り付けられる半円状に切り欠いたホイールハウス部(ホイールアーチ部)18が配設されている。車両10の側方下部では、サイドアウタパネル12の下端部とリアバンパ14の上端部の見切り部15が車両前後方向に沿って配置されており、見切り部15の前端部がホイールハウス部18付近で車両前方側に下り勾配となるように配置されている。車両10の後部のサイドアウタパネル12にはリアサイドドア取付用開口部が設けられており、このリアサイドドア取付用開口部にリアサイドドア20が開閉可能に配設されている。また、車両10の後端部の両サイドには、リアバンパ14の車両上方側にリアコンビネーションランプ22が配設されている。
【0025】
図2には、本実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造が図1のA−A線に沿う縦断面図にて示されている。また、図3には、本実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造が車両幅方向内側から見た側面図にて示されており、図4には、本実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造が車両幅方向内側から見た斜視図にて示されている。なお、図示される車両10の部位を分かりやすくするため、図1及び図2では車両10の左側部が示されており、図3及び図4では車両10の右側部が示されている。
【0026】
図2〜図4に示されるように、車両10の後部のサイドアウタパネル12の車両幅方向内側には、車両上下方向に沿ってホイールハウスアウタ26が配設されている。サイドアウタパネル12は、車両上下方向に沿って配置された縦壁部12Aと、縦壁部12Aの下端部に車両幅方向内側に折り曲げられたサイドアウタパネル取付部としての取付部12Bと、縦壁部12Aの前端部に車両幅方向内側に折り曲げられた折曲部12Cと、を備えている。取付部12Bは車両前後方向及び車両幅方向に沿って略水平に配置されており、取付部12Bの車両前後方向の中間部には、リアバンパ14を締結固定するための矩形状の締結用開口28が形成されている(図4参照)。さらに、サイドアウタパネル12には、締結用開口28が設けられた位置よりも車両後方側の位置で取付部12Bの車両内側端部から車両下方側にフランジ部12Dが延設されている。
【0027】
リアバンパ14は、車両上下方向に沿って配置される縦壁部14Aと、縦壁部14Aの上端部に車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部14Bと、を備えている。そして、サイドアウタパネル12の取付部12Bの車両下方側にリアバンパ14の横壁部14Bが配置された状態で、取付部12B側に配置された締結具としてのグロメット30に、横壁部14B側から取付部12Bの締結用開口28を貫通する締結具としてのスクリュー32が締結又は係止されることで、リアバンパ14の横壁部14Bがサイドアウタパネル12の取付部12Bに締結固定されている。リアバンパ14の取付状態では、サイドアウタパネル12の縦壁部12Aの車両下方側の略延長線上にリアバンパ14の縦壁部14Aが配置されている。また、サイドアウタパネル12のフランジ部12Dは、上述の記載を言い換えると、グロメット30及びスクリュー32でリアバンパ14が締結固定される位置より車両後方側で、取付部12Bの車両内側端部から車両下方側に延びている。
【0028】
また、グロメット30にスクリュー32を取り付ける際には、作業者の負担を軽減するためにスクリュー32をグロメット30に鉛直方向に取り付けるように設定する必要がある。スクリュー32をグロメット30に斜め方向に取り付けると作業者の負担(負荷)が増える。このため、取付部12B及び横壁部14Bを略水平に配置することが望ましい。また、リアバンパ14の端部の変形を防止するため、リアバンパ14の端部付近でサイドアウタパネル12の取付部12Bに締結固定することが好ましい。このため、リアバンパ14を締結固定するための矩形状の締結用開口28は、取付部12Bの車両外側端部付近に設けることが望ましい。
【0029】
ホイールハウスアウタ26は、車両上下方向に沿って配置される縦壁部26Aと、縦壁部26Aの下端部に車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部26Bと、縦壁部26Aの下部(縦壁部26Aと横壁部26Bの角部)にグロメット30及びスクリュー32と干渉しないように車両幅方向内側へ断面略L字状に突出する突出部26Cと、を備えている。さらに、ホイールハウスアウタ26には、サイドアウタパネル12の締結用開口28より車両後方側のフランジ部12Dに沿った位置に、横壁部26Bの車両内側端部から車両下方側にフランジ部26Dが延設されている。図5に示されるように、ホイールハウスアウタ26は、サイドアウタパネル12の車両上方側及び車両幅方向内側に配置されるように取り付けられている。その際、サイドアウタパネル12の縦壁部12Aとホイールハウスアウタ26の縦壁部26Aとが面接触状態で配置されると共に、サイドアウタパネル12の取付部12Bとホイールハウスアウタ26の横壁部26Bとが面接触状態で配置される。
【0030】
また、車両10の後部には、サイドアウタパネル12の内側縁部とホイールハウスアウタ26の外側縁部とを略車両前後方向に沿って連続して接着する構造用接着剤からなる帯状の接着部34が設けられている(図4参照)。接着部34は、サイドアウタパネル12の縦壁部12Aの縁部付近とホイールハウスアウタ26の縦壁部26Aの縁部とを傾斜した方向に接着すると共に、縦壁部12A及び縦壁部26Aの下端部で両者の下端縁部を略車両前後方向に沿って接着する前方側接着部34Aを備えている。また、接着部34は、前方側接着部34Aの車両後方側で連続する位置に、突出部26Cの下部の車両前方側から突出部26Cの車両上方側を囲んで突出部26Cの下部の車両後方側に配置されるようにサイドアウタパネル12の縦壁部12Aの内側とホイールハウスアウタ26の縦壁部26Aの外側とを接着する締結具回避用接着部としての回避用接着部34Bを備えている。さらに、接着部34は、回避用接着部34Bの車両後方側で連続する位置に、突出部26Cの下部の車両後方側でサイドアウタパネル12の取付部12Bの上部側とホイールハウスアウタ26の横壁部26Bの下部側とを略車両幅方向に沿って接着すると共に、サイドアウタパネル12のフランジ部12Dの内側縁部とホイールハウスアウタ26のフランジ部26Dの外側縁部とを接着する車両内側乗り換え用接着部34Cを備えている。
【0031】
また、車両10の側方下部には、サイドアウタパネル12の取付部12Bの車両幅方向内側のエッジ部とホイールハウスアウタ26の横壁部26Bの外壁(下壁部)とをシールする水入り防止用シール材としてのエッジシーラー36が設けられている。このエッジシーラー36により、サイドアウタパネル12の取付部12Bとホイールハウスアウタ26の横壁部26Bとの間に水が浸入するのを防止することができる。
【0032】
さらに、図2に示されるように、車両10の側方下部には、サイドアウタパネル12の取付部12B及びホイールハウスアウタ26の横壁部26Bの車両幅方向内側のエッジ部の車両下方側から車両幅方向内側に沿って略斜め方向に湾曲状の包絡面40が構成されている。包絡面40とは、図示しないサスペンションが圧縮したときに、リアタイヤ16が車体側部材に一番近づく面をいう。また、車両10では、包絡面40と当該包絡面40から車両上方側に所定の間隔(例えば、8mm)で配置された湾曲面42との間には、板金を配置しないように設定されている。
【0033】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0034】
サイドアウタパネル12の取付部12Bには、グロメット30及びスクリュー32でリアバンパ14が締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側にフランジ部12Dが延びている。そして、回避用接着部34Bが、突出部26Cの車両前方側から突出部26Cの車両上方側を囲んで車両後方側に配置されてサイドアウタパネル12の内側とホイールハウスアウタ26の外側とを連続して接着している。さらに、回避用接着部34Bと連続して車両内側乗り換え用接着部34Cが、突出部26Cの下部の車両後方側でサイドアウタパネル12の取付部12Bとホイールハウスアウタ26の横壁部26Bとを連続して接着すると共に、サイドアウタパネル12のフランジ部12Dとホイールハウスアウタ26のフランジ部26Dとを連続して接着している。これによって、回避用接着部34B及び車両内側乗り換え用接着部34Cがグロメット30及びスクリュー32と干渉しないような軌道に設定されている。
【0035】
このような構成では、リアバンパ14がグロメット30及びスクリュー32で締結固定される位置より車両前方側にフランジ部を設けた場合と比べて、ホイールハウスアウタ26の横壁部26Bの内側端部及びフランジ部26Dの下端部と包絡面40との隙を確保することができる。これは、ホイールハウスアウタ26のフランジ部がホイールハウス部18の真ん中側に設けられるほどリアタイヤ16に近くなり、フランジ部の下端部と包絡面40との隙を確保し難くなるためである。このため、本実施形態では、リアバンパ14の取付時の意匠上の制約が少なく、リアバンパ14の意匠の自由度が向上する。また、リアバンパ14の横壁部14Bをサイドアウタパネル12の取付部12Bに締結固定する際に、スクリュー32を鉛直方向に取り付けることができるので、作業者に掛かる負担を軽減することができる。また、リアバンパ14を取り付けるための専用のリテーナを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0036】
〔第2実施形態〕
【0037】
以下、図6〜図8を用いて、本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0038】
図6及び図7に示されるように、車両50の後部のサイドアウタパネル52の車両幅方向内側には、車両上下方向に沿ってホイールハウスアウタ56が配設されている。サイドアウタパネル52は、車両上下方向に沿って配置された縦壁部52Aと、縦壁部52Aの下端部に車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部52Bと、を備えている。ホイールハウスアウタ56は、車両上下方向に沿って配置される縦壁部56Aと、縦壁部56Aの下端部に車両幅方向内側に折り曲げられたホイールハウスアウタ取付部としての取付部56Bと、を備えている。取付部56Bは、サイドアウタパネル52の横壁部52Bの車両幅方向の長さよりも長く形成されている。また、ホイールハウスアウタ56の取付部56Bには、車両幅方向内側に略水平に延びた延設部56Cが形成されており、この延設部56Cにリアバンパ54を取り付けるための締結用開口58が設けられている。
【0039】
さらに、サイドアウタパネル52には、締結用開口58が設けられた位置よりも車両後方側の位置で横壁部52Bの車両内側端部から車両下方側にフランジ部52Cが延びている。また、ホイールハウスアウタ56の締結用開口58より車両後方側には、サイドアウタパネル52のフランジ部52Cに沿った位置に、取付部56Bの車両内側端部から車両下方側にフランジ部56Dが延びている。図8に示されるように、ホイールハウスアウタ56は、サイドアウタパネル52の車両上方側及び車両幅方向内側に配置されるように取り付けられている。
【0040】
リアバンパ54は、車両上下方向に沿って配置される縦壁部54Aと、縦壁部54Aの上端部に車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部54Bと、を備えている。ホイールハウスアウタ56の取付部56Bの内側端部と、リアバンパ54の横壁部54Bの内側端部とは同じ位置に配置されている。そして、ホイールハウスアウタ56の取付部56Bの車両下方側にリアバンパ54の横壁部54Bが配置された状態で、取付部56B側に配置されたグロメット30に、横壁部54B側から取付部56Bの締結用開口58を貫通するスクリュー32が係止又は締結されることで、リアバンパ54の横壁部54Bがホイールハウスアウタ56の取付部56Bに締結固定されている。
【0041】
また、車両50の後部には、サイドアウタパネル52の内側縁部とホイールハウスアウタ56の外側縁部とを略車両前後方向に沿って連続して接着する構造用接着剤からなる帯状の接着部60が設けられている(図7参照)。接着部60は、サイドアウタパネル52の縦壁部52Aの縁部付近とホイールハウスアウタ56の縦壁部56Aの縁部とを斜め方向に接着する前方側接着部60Aを備えている。また、接着部60は、前方側接着部60Aの車両後方側で連続する位置であって、ホイールハウスアウタ56の取付部56Bにリアバンパ54がグロメット30及びスクリュー32で締結固定された位置より車両幅方向外側に、縦壁部52Aの下端部と縦壁部56Aの下端部とを略車両前後方向に沿って接着する締結具回避用接着部としての回避用接着部60Bを備えている。さらに、接着部60は、回避用接着部60Bの車両後方側で連続する位置であって、ホイールハウスアウタ56の取付部56Bにリアバンパ54がグロメット30及びスクリュー32で締結固定された位置より車両後方側に、横壁部52Bの上部側とホイールハウスアウタ56の取付部56Bの下部側とを略車両幅方向内側に接着し、かつ、サイドアウタパネル52のフランジ部52Cの内側縁部とホイールハウスアウタ56のフランジ部56Dの外側縁部とを接着する車両内側乗り換え用接着部60Cを備えている。
【0042】
また、車両50の下部には、サイドアウタパネル52の横壁部52Bの車両幅方向内側のエッジ部とホイールハウスアウタ56の取付部56Bの外壁(下壁部)とをシールする水入り防止用シール材としてのエッジシーラー62が設けられている。
【0043】
さらに、図6に示されるように、車両50の後部には、ホイールハウスアウタ56の取付部56B及びリアバンパ54の横壁部54Bの車両幅方向内側のエッジ部の車両下方側から車両幅方向内側に沿って略斜め方向に包絡面40等が構成されている。
【0044】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0045】
ホイールハウスアウタ56の取付部56Bには、グロメット30及びスクリュー32でリアバンパ54が締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側にフランジ部56Dが延びている。そして、回避用接着部60Bが、グロメット30及びスクリュー32でリアバンパ54が締結固定される位置より車両幅方向外側でサイドアウタパネル52の縦壁部52Aの内側とホイールハウスアウタ56の縦壁部56Aの外側とを連続して接着している。さらに、回避用接着部60Bと連続して車両内側乗り換え用接着部60Cが、リアバンパ54が締結固定される位置より車両後方側でサイドアウタパネル52の横壁部52Bとホイールハウスアウタ56の取付部56Bとを連続して接着すると共に、サイドアウタパネル52のフランジ部52Cとホイールハウスアウタ56のフランジ部56Dとを連続して接着している。これによって、回避用接着部60B及び車両内側乗り換え用接着部60Cがグロメット30及びスクリュー32と干渉しないような軌道に設定されている。
【0046】
このような構成では、リアバンパ54がグロメット30及びスクリュー32で締結固定される位置より車両前方側にホイールハウスアウタのフランジ部を設けた場合と比べて、ホイールハウスアウタ56の延設部56Cの内側端部及びフランジ部56Dの下端部と包絡面40との隙を確保することができる。これは、ホイールハウスアウタのフランジ部がホイールハウス部18の真ん中側に行くほどリアタイヤ16に近くなり、フランジ部の下端部と包絡面40との隙を確保し難くなるためである。このため、リアバンパ54の取付時の意匠上の制約が少なく、リアバンパ54の意匠の自由度が向上する。また、リアバンパ54の横壁部54Bをホイールハウスアウタ56の取付部56Bに締結固定する際に、スクリュー32を鉛直方向に取り付けることができるので、作業者に掛かる負担を軽減することができる。また、リアバンパ54を取り付けるための専用のリテーナを設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0047】
〔比較例〕
【0048】
次に、図9〜図12を用いて、本発明に係る車両用リアバンパ取付部構造の比較例について説明する。なお、前述した第1及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0049】
図9、図11及び図12に示されるように、車両100の後部のサイドアウタパネル102の車両幅方向内側には、車両上下方向に沿ってホイールハウスアウタ106が配設されている。サイドアウタパネル102は、取付部12Bに設けられた締結用開口28の車両前方側の位置に、取付部12Bの車両内側端部から車両下方側に延びたフランジ部102Aと、フランジ部102Aの下端部から車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部102Bと、を備えている。
【0050】
ホイールハウスアウタ106は、縦壁部26Aの車両前方側の下端部に車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部26Bと、横壁部26Bの車両後方側と縦壁部26Aの角部にグロメット30及びスクリュー32と干渉しないように車両幅方向内側へ突出する突出部106Aと、を備えている。また、ホイールハウスアウタ106には、サイドアウタパネル102のフランジ部102Aに沿った位置に、横壁部26Bの車両内側端部から車両下方側にフランジ部106Bが延びている。さらに、ホイールハウスアウタ106には、フランジ部106Bの下端部から車両幅方向内側に折り曲げられた横壁部106Cが設けられている。また、サイドアウタパネル102の取付部12Bには、グロメット30及びスクリュー32によってリアバンパ104の横壁部14Bが締結固定されている。
【0051】
また、車両50には、サイドアウタパネル102の内側縁部とホイールハウスアウタ106の外側縁部とを連続して接着する構造用接着剤からなる帯状の接着部110が設けられている。接着部110は、サイドアウタパネル102の縦壁部12Aの縁部付近とホイールハウスアウタ106の縦壁部26Aの縁部とを斜め方向に接着する前方側接着部110Aを備えている。また、接着部110は、前方側接着部110Aと連続してサイドアウタパネル102の取付部12Bの上部側とホイールハウスアウタ106の横壁部26Bの下部側とを略車両幅方向に沿って連続して接着し、かつ、サイドアウタパネル102のフランジ部102Aの内側縁部とホイールハウスアウタ106のフランジ部106Bの外側縁部とを連続して接着する車両内側乗り換え用接着部110Bを備えている。また、サイドアウタパネル102の横壁部102Bのエッジ部とホイールハウスアウタ106の横壁部106Cには、エッジシーラー112が設けられている。
【0052】
このようなリアバンパ104の取付部付近の構造では、サイドアウタパネル102の締結用開口28の車両前方側に接着部110を設けるためのフランジ部102Aが形成されており、フランジ部102Aの内側とホイールハウスアウタ106のフランジ部106Bの外側とが車両内側乗り換え用接着部110Bによって接着されている。すなわち、グロメット30及びスクリュー32の締結位置よりも車両前方側で接着部110を車両幅方向内側へ乗り換えている。
【0053】
このようなリアバンパ104の取付部付近の構造では、図11及び図12に示されるように、車両前後方向に略水平に配置された見切り部120を設けるためには、サイドアウタパネル102のフランジ部102Aと包絡面122A(図9参照)との隙が取り難くなる。従って、見切り部120が成立せず、サイドアウタパネル102のフランジ部102Aと包絡面122B(図9参照)との隙を確保するために、車両前方側に下り勾配となる見切り部130を設ける必要がある。このため、リアバンパ104の意匠上の制約が大きくなる上に、グロメット30及びスクリュー32で締結固定するときに作業者に掛かる負担が大きくなる。また、作業者に掛かる負担を低減するために、リアバンパ104を取り付けるための専用のリテーナが必要となる場合があり、コストアップにつながる。
【0054】
これに対して、第1実施形態及び第2実施形態では、グロメット30及びスクリュー32の締結位置よりも車両後方側で接着部34、60を車両幅方向内側へ乗り換えており、ホイールハウスアウタ26、56の車両内側端部と包絡面40との隙を確保することができる。このため、リアバンパ14の取付時の意匠上の制約が少ない。また、グロメット30及びスクリュー32を締結固定する際に、作業者に掛かる負担を軽減することができる。
【0055】
〔第1及び第2実施形態の補足説明〕
【0056】
サイドアウタパネルの内側とホイールハウスアウタの外側とを連続して接着する帯状の接着部は、第1実施形態及び第2実施形態に記載した軌道に限らず、他の構成でもよい。すなわち、グロメット30及びスクリュー32の締結位置よりも車両後方側で接着部を車両幅方向内側へ乗り換える構成であれば、ホイールハウスアウタ26、56の車両内側端部と包絡面40との隙を確保することができる。
【0057】
上記第1及び第2実施形態では、グロメット30及びスクリュー32によってリアバンパをサイドアウタパネル又はホイールハウスアウタに締結固定したが、これに限らず、他の締結具を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】第1実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造が適用された車両の左側後部を示す側面図である。
【図2】第1実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造を示す図1中のA−A線に沿う縦断面図である。
【図3】第1実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造で用いられるサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た構成図である。
【図4】第1実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造で用いられるサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た要部拡大斜視図である。
【図5】図4に示すサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た分解斜視図である。
【図6】第2実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造を示す縦断面図である。
【図7】第2実施形態に係る車両用リアバンパ取付部構造に用いられるサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た要部拡大斜視図である。
【図8】図7に示すサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た分解斜視図である。
【図9】比較例に係る車両用リアバンパ取付部構造を示す縦断面図である。
【図10】比較例に係る車両用リアバンパ取付部構造に用いられるサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た要部拡大斜視図である。
【図11】比較例に係る車両用リアバンパ取付部構造に用いられるサイドアウタパネルとホイールハウスアウタの車両右側を車両幅方向内側から見た分解斜視図である。
【図12】比較例に係る車両用リアバンパ取付部構造が適用された車両の左側後部を示す側面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 車両
12 サイドアウタパネル
12B 取付部(サイドアウタパネル取付部)
12D フランジ部
14 リアバンパ
26 ホイールハウスアウタ
26C 突出部
26D フランジ部
28 締結用開口(リアバンパが締結固定される位置)
30 グロメット(締結具)
32 スクリュー(締結具)
34 接着部
34B 回避用接着部(締結具回避用接着部)
34C 車両内側乗り換え用接着部
36 エッジシーラー(水入り防止用シール材)
40 包絡面
50 車両
52 サイドアウタパネル
52C フランジ部
54 リアバンパ
56 ホイールハウスアウタ
56B 取付部(ホイールハウスアウタ取付部)
56D フランジ部
58 締結用開口(リアバンパが締結固定される位置)
60 接着部
60B 回避用接着部(締結具回避用接着部)
60C 車両内側乗り換え用接着部
62 エッジシーラー(水入り防止用シール材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両側部の車両幅方向外側に配置されるサイドアウタパネルと、
車両後部の前記サイドアウタパネルの車両幅方向内側に配置されるホイールハウスアウタと、
車両の後端部における前記サイドアウタパネルの車両下方側に車両幅方向に沿って配置され、前記サイドアウタパネル及び前記ホイールハウスアウタの少なくとも一方に締結具で締結固定されるリアバンパと、
前記サイドアウタパネルに設けられ、前記締結具で前記リアバンパが締結固定される位置より車両後方側の位置から車両下方側に延びるフランジ部と、
前記サイドアウタパネルの内側縁部と前記ホイールハウスアウタの外側縁部とを前記締結具と干渉しないように連続して接着すると共に、前記締結具で前記リアバンパが締結固定される位置の車両後方側から車両幅方向内側に配置されて前記フランジ部の内側縁部と前記ホイールハウスアウタの外側縁部とを連続して接着する帯状の接着部と、
を有することを特徴とする車両用リアバンパ取付部構造。
【請求項2】
前記リアバンパは、前記サイドアウタパネルに略水平に形成されたサイドアウタパネル取付部に前記締結具で締結固定されており、
前記ホイールハウスアウタは、前記締結具と干渉しないように車両幅方向内側へ突出する突出部を備え、
前記接着部は、
前記突出部の車両前方側から前記突出部の車両上方側を囲んで車両後方側に配置されるように前記サイドアウタパネルの内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する締結具回避用接着部と、
前記突出部の車両後方側で前記サイドアウタパネル取付部と前記ホイールハウスアウタの外側とを前記締結具回避用接着部と連続して接着し、かつ、前記フランジ部の内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する車両内側乗り換え用接着部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用リアバンパ取付部構造。
【請求項3】
前記リアバンパは、前記ホイールハウスアウタより車両幅方向内側に延びたホイールハウスアウタ取付部に前記締結具で締結固定されており、
前記接着部は、
前記サイドアウタパネルの内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを略車両前後方向に沿って接着する締結具回避用接着部と、
前記ホイールハウスアウタ取付部に前記リアバンパが締結固定された位置より車両後方側で、前記ホイールハウスアウタ取付部と前記ホイールハウスアウタの外側とを前記締結具回避用接着部と連続して接着し、かつ、前記フランジ部の内側と前記ホイールハウスアウタの外側とを接着する車両内側乗り換え用接着部と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用リアバンパ取付部構造。
【請求項4】
前記リアバンパが前記締結具で締結固定された位置で、前記サイドアウタパネル取付部又は前記ホイールハウスアウタ取付部の車両内側端部の車両下方側から車両幅方向内側に沿って略斜め方向に包絡面が構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の車両用リアバンパ取付部構造。
【請求項5】
前記サイドアウタパネルのエッジ部と前記ホイールハウスアウタのエッジ部又は前記ホイールハウスアウタの外壁とをシールする水入り防止用シール材が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の車両用リアバンパ取付部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−18222(P2010−18222A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182499(P2008−182499)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】